JP2016087702A - 電動工具 - Google Patents

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智明 須藤
一彦 船橋
Kazuhiko Funabashi
一彦 船橋
和隆 岩田
Kazutaka Iwata
和隆 岩田
裕太 野口
Yuta Noguchi
裕太 野口
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Abstract

【課題】電動工具に設けられるインバータ回路のスイッチング素子の放熱性を高める。
【解決手段】モータにより先端工具を駆動する電動工具は、モータを駆動するためのインバータ回路61を備えている。インバータ回路61は、正極側の電源の出力端子に接続される複数のハイサイド側のスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5と、複数のロウサイド側のスイッチング素子Tr2、Tr4、Tr6とを有し、ハイサイド側のスイッチング素子は共通放熱フィン83に設けられ、ロウサイド側のスイッチング素子はそれぞれ別々の個別放熱フィン84に設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動モータにより先端工具を駆動するようにした電動工具に関する。
電動モータを駆動源として先端工具を駆動するようにした電動工具には、ハンマ、ハンマドリル、グラインダ、ボルト締付機等がある。ハンマやハンマドリルは、ドリルビットやアンカードリル等を先端工具とし、打撃工具とも言われる。これらの打撃工具は、先端工具により作業対象物に対して衝撃力を加えたり、衝撃力を加えながら先端工具を回転させたりするために使用される。グラインダは研削砥石を先端工具としてこれを回転駆動することにより、作業対象物を研削作業するための電動工具であり、ディスクグラインダやディスクサンダとも言われる。先端工具を駆動して作業対象物に対して作業を行う電動工具としては、さらに、インパクトドライバ、インパクトレンチ、カッター等がある。
このような電動工具には、二次電池の電力により電動モータを駆動するようにしたタイプと、商用電源からの電力により電動モータを駆動するようにしたタイプがある。先端工具の回転速度を変化させるようにした電動工具においては、電動モータとして、ブラシレスモータが使用されるものがある。商用電源を使用する電動工具には、交流の商用電流を直流に変換するための整流素子と、電動モータを駆動するためのインバータ回路とが制御基板に搭載され、制御基板は電動工具のハウジング内に組み込まれる。インバータ回路は、複数のスイッチング素子を有しており、特許文献1には、制御基板がハウジング内に組み込まれたボルト締結機が記載されている。
特開2012−20363号公報
電動モータとして三相のブラシレスモータや誘導モータが使用される場合には、インバータ回路は6つのスイッチング素子を有している。特許文献1に記載されるボルト締結機においては、3つのスイッチング素子と整流素子とがコの字形状の放熱部材に取り付けられている。他のスイッチング素子は、制御基板に直接取り付けられており、放熱部材は設けられていない。放熱部材はスイッチング素子が取り付けられる部分と、整流素子が取り付けられる部分とが相互に平行となっており、両方の部分は連結部分により連結されている。冷却ファンによりハウジング内に生成される冷却風は、連結部分に衝突して放熱部材を冷却するようにしており、冷却風はスイッチング素子が取り付けられる部分と、整流素子が取り付けられる部分の背面側には流れない。
このため、放熱部材が設けられていないスイッチング素子の放熱性を高めることができないだけでなく、連結部分から離れた位置のスイッチング素子は連結部分に近いスイッチング素子に比して放熱性を高めることができない。
本発明の目的は、電動工具に設けられるインバータ回路のスイッチング素子の放熱性を高めることにある。
本発明の電動工具は、モータにより先端工具を駆動する電動工具において、正極側の電源の出力端子に接続される複数のハイサイド側のスイッチング素子、および負極側の電源の出力端子に接続される複数のロウサイド側のスイッチング素子を有し、前記モータを駆動するインバータ回路と、ハイサイド側の前記スイッチング素子が設けられる共通放熱フィン、およびロウサイド側の前記スイッチング素子がそれぞれ設けられる複数の個別放熱フィンが搭載される制御基板と、を有する。
本発明においては、放熱フィンによりスイッチング素子から発生する熱を外部に排出することができ、スイッチング素子の放熱性が高められる。
電動工具の一例である打撃工具を示す断面図である。 電動工具のモータ制御回路を示すブロック図である。 図1に示された制御基板の表面を示す正面図である。 図3における右側面図である。 図3に示された放熱フィンの配置形態を示す斜視図である。 図1に示された表示ケース内の表示基板を示す正面図である。 図3に示された通電ケーブルの接続部を示す断面図である。 変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 図8におけるA−A線断面図である。 他の変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 図10におけるB−B線断面図である。 他の変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 図12におけるC−C線断面図である。 他の変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 他の変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 図15におけるD−D線断面図である。 他の変形例である打撃工具の要部を示す断面図である。 図17におけるE−E線断面図である。 他の変形例である打撃工具の後ハンドルを示す断面図である。 図19におけるF−F線断面図である。 電動工具の他の例であるグラインダを示す平面図である。 図21の縦断面図である。 グラインダの基部ハウジングの内部を示す拡大断面図である。 図23のG−G線断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。それぞれの図面においては、共通する部材には同一の符号が付されている。
図1に示される電動工具は、ハンマドリルとも言われる打撃工具10aであり、先端工具としてのドリルビットが着脱自在に装着される。ドリルビットつまり先端工具には、回転運動と衝撃運動とが加えられるようになっており、打撃工具10aはコンクリートや石材等を作業対象物として、これに穴あけ加工等を行うために使用される。打撃工具10aによる作業モードとしては、先端工具に衝撃力を加える衝撃モードと、衝撃力に加えて先端工具を回転運動させる回転衝撃モードとがある。
打撃工具10aは、図1に示されるように、シリンダ11を有しており、このシリンダ11の先端部には円筒形状の工具保持具12が取り付けられる。シリンダ11と工具保持具12は、シリンダハウジング13a内に回転自在に装着されている。工具保持具12に先端工具が装着された状態のもとで、シリンダ11を回転させると、先端工具は回転駆動される。
工具保持具12の基端部内にはハンマ部材14の先端部が軸方向に往復動自在に組み込まれており、ハンマ部材14の基端部はシリンダ11内に突出している。シリンダ11内には、ハンマ部材14に対して衝撃力を加えるための打撃子15が軸方向に往復動自在に装着され、シリンダ11の後端部内にはピストン16が軸方向に往復動自在に装着されている。打撃子15とピストン16との間には、空気室17が設けられており、ピストン16を前進駆動すると、空気室17内の空気が圧縮されて打撃子15が前進方向に駆動される。これにより、打撃子15がハンマ部材14に衝突し、ハンマ部材14を介して先端工具には打撃子15の衝撃力が加えられる。
シリンダハウジング13aの先端部には先端カバー13bが取り付けられている。工具保持具12の先端にはゴム製の先端キャップ18が取り付けられている。先端キャップ18の外側には、着脱スリーブ19が軸方向に往復動自在に装着され、着脱スリーブ19には、シリンダハウジング13aから離れる方向つまり前進方向のばね力がコイルばね21により付勢されている。工具保持具12には、先端工具に設けられた溝に係合する係合コロつまり係合部材22が径方向に移動自在に装着されている。着脱スリーブ19には締結リング23が設けられており、図1に示されるように、締結リング23が係合部材22を径方向内方に突出すると、先端工具は工具保持具12に締結される。一方、着脱スリーブ19をばね力に抗して後退移動させると、締結リング23と係合部材22の係合が解除される。この状態のもとで、先端工具を引っ張ると、係合部材22が径方向外方に退避移動して、先端工具を取り外すことができる。一方、着脱スリーブ19を後退移動させた状態のもとで、先端工具を工具保持具12の先端部内に挿入し、工具保持具12をばね力により前進移動させると、先端工具は工具保持具12に装着されて係合部材22により締結される。
シリンダハウジング13aの後端部にはギヤハウジング13cが設けられ、このギヤハウジング13cにはモータハウジング13dが設けられている。モータハウジング13dはシリンダハウジング13aに対してほぼ直角方向を向いており、これらのハウジング13a〜13dにより、打撃工具10aのハウジング13が形成されている。ハウジング13の後部は、カバー24により覆われており、カバー24はハウジング13の一部を構成している。ハウジング13の後方に突出して後ハンドル25が設けられている。後ハンドル25はシリンダ11に対してほぼ直角方向に延びる本体部25aと、その両端部に相互に離間して設けられる2つの脚部25b,25cとを有し、本体部25aの上端部つまりギヤハウジング側には上側の脚部25bが一体となっており、本体部25aの下端部つまりモータハウジング側には下側の脚部25cが一体となっている。
それぞれの脚部25b,25cはハウジング13の背面に取り付けられており、本体部25aとハウジング13との間には、把持スペース26が設けられている。ハウジング13の前端部には前ハンドル27が設けられている。作業者が前ハンドル27と後ハンドル25の本体部25aを把持して打撃工具10aにより作業対象物に対して穴あけ加工等の作業を行うときには、作業者は一方の手を把持スペース26内に入り込ませることになる。カバー24はハウジング13の背面壁を形成し、後ハンドル25の本体部25aに対向しており、本体部25aの内面はハウジング13の背面側に対向している。
作業者が打撃工具10aにより作業を行う際には、通常では、上側の脚部25bが上側となるように、つまりシリンダハウジング13aがモータハウジング13dよりも上側となるようにして、作業者は前ハンドル27と後ハンドル25を把持する。後ハンドル25の2つの脚部25b,25cの上下関係、シリンダハウジング13aとモータハウジング13dの上下関係は、図1に示されるように、打撃工具10aが通常使用される姿勢を示している。シリンダハウジング13aとモータハウジング13dは、ギヤハウジング13cを介して組み付けられており、ギヤハウジング13cはシリンダハウジング13a側の上側部28aと、モータハウジング13d側の下側部28bとにより形成されている。
モータハウジング13d内にはブラシレスモータ31が収容されている。このブラシレスモータ31はコイルが巻き付けられた円筒形状のステータ32とその内部に組み込まれるロータ33とを有している。ステータ32とロータ33はモータケース34内に組み込まれている。ロータ33には出力軸35が取り付けられ、出力軸35はシリンダ11の往復動方向と略直交する方向を向き、モータ31の回転駆動力を出力する。出力軸35の基端部は軸受36aにより回転自在に支持され、出力軸35の出力端部は軸受36bにより回転自在に支持されている。軸受36aは、モータハウジング13dの底壁部に配置されるリテーナ37に組み込まれており、リテーナ37はハウジング13に取り付けられる底部カバー38により覆われている。軸受36bはギヤハウジング13cの下側部28bに取り付けられている。ハウジング13の後部側の上面には上部カバー39が取り付けられている。上部カバー39と底部カバー38は、それぞれハウジング13の一部を構成している。
モータ31の出力軸35の回転運動を、ピストン16の往復動に変換するために、ギヤハウジング13cにはクランク軸41が回転自在に装着されている。クランク軸41は出力軸35と略平行となって、出力軸35よりもハウジング13の後端部側に配置されており、クランク軸41に設けられた大径のピニオンギヤ42が出力軸35の先端部に設けられたギヤ部に噛み合っている。クランク軸41の先端部にはクランクウエイトとしての機能を有する偏心部材43が取り付けられ、偏心部材43にはクランク軸41の回転中心から偏心した位置にクランクピン44が取り付けられている。クランクピン44にはコネクティングロッド45の一端部が回転自在に嵌合され、他端部はピストン16に取り付けられたピストンピン46に揺動自在に嵌合されている。これにより、出力軸35により駆動されるクランク軸41の回転運動は、偏心部材43、およびコネクティングロッド45等からなる運動変換機構47により出力軸35と略直交する方向のピストン16の往復運動に変換される。偏心部材43やクランクピン44等は上部カバー39により覆われている。
出力軸35の回転運動をシリンダ11の回転運動に伝達するために、ギヤハウジング13c内には回転伝達軸48が回転自在に支持されており、この回転伝達軸48には、クランク軸41の先端部のギヤ部に噛み合う大径のピニオンギヤ51が設けられている。このようなギヤを有する運動変換機構により、出力軸35の回転力が回転伝達軸48に伝達される。シリンダ11の外側には従動スリーブ52が軸方向に移動自在に嵌合されており、この従動スリーブ52の基端部には、回転伝達軸48の先端部に設けられた駆動側のベベルギヤ53が噛み合う従動側のベベルギヤ54が設けられている。従動スリーブ52とシリンダ11との間にはキー部材が設けられており、従動側のベベルギヤ54が駆動側のベベルギヤ53にかみ合う位置に従動スリーブ52を後退移動させると、従動スリーブ52はキー部材によりシリンダ11に係合する。これにより、出力軸35の回転運動はシリンダ11の回転運動に伝達され、打撃工具10aは回転衝撃モードとなる。一方、従動スリーブ52を前進移動させると、従動スリーブ52とシリンダ11との係合が解除され、シリンダ11には回転力が伝達されず、打撃工具10aは衝撃モードとなる。
この打撃工具10aのブラシレスモータ31は商用電源を動力源としており、後ハンドル25には給電ケーブル56が取り付けられている。図1においては、給電ケーブル56の一部のみが示されており、給電ケーブル56の先端には図示しないコンセントが設けられている。モータ31を駆動させる状態と停止させる状態とに切り換えるために、トリガーレバーつまりトリガースイッチ57が後ハンドル25の本体部25aに設けられている。
図2はブラシレスモータ31の回転速度を制御するためのモータ制御回路を示すブロック図である。図2に示されるように、モータ31の固定子つまりステータ32には、U相,V相およびW相の巻線が設けられており、ロータ33と一体に回転する環状の永久磁石33aには、円周方向にN極の磁極部とS極の磁極部とが交互に形成されている。ロータ33の回転位置を検出するために、モータ制御回路は、回転位置検出センサとして、3相の巻線に対応させて3つのホール素子S1〜S3を有している。それぞれのホール素子S1〜S3は、永久磁石33aに対向して配置されており、磁束を検出することにより、永久磁石33aの磁極部の極性がN極とS極の中性点となったときに検出信号を出力する磁界検出素子である。ホール素子S1〜S3からの検出信号に基づいてロータ33の位置を検出し、それぞれの巻線に対する転流動作つまり巻線に対する通電切替動作が行われる。回転位置検出センサとしては、ホール素子のみに限られず、コンパレータの機能を有する電子回路とホール素子をワンチップ化したホールICを用いるようにしても良い。
モータ制御回路は、U相、V相およびW相の各巻線に対する駆動電流を制御するためのインバータ回路61を有している。インバータ回路61には、商用電源62の交流を直流に整流するための整流素子63から電力が供給される。整流素子63はダイオードがブリッジ接続されて形成されたダイオードブリッジであり、正極側の電源の出力端子と、負極側の電源出力端子とを有する。整流素子63の正極側と負極側の出力端子の間には、平滑用のコンデンサ64が接続され、正極側に接続されるダイオード65と負極側に接続されるコンデンサ66が直接接続されている。
インバータ回路61は、3相フルブリッジインバータ回路であり、それぞれ直列に接続された2つのスイッチング素子Tr1、Tr2と、2つのスイッチング素子Tr3、Tr4と、2つのスイッチング素子Tr5、Tr6とを有している。3つのスイッチング素子Tr1、Tr3、およびTr5のコレクタは整流素子63の正極側の出力端子に接続される。一方、3つのスイッチング素子Tr2、Tr4、およびTr6のエミッタは整流素子63の負極側の出力端子に接続される。整流素子63の正極側に接続される3つのスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5は、ハイサイド側となっており、負極側に接続される3つのスイッチング素子Tr2、Tr4、Tr6は、ロウサイド側となっている。スイッチング素子Tr1のエミッタとスイッチング素子Tr2のコレクタとの間には、U相の巻線の一方の接続端子が接続される。スイッチング素子Tr3のエミッタとスイッチング素子Tr4のコレクタとの間には、V相の巻線の一方の接続端子が接続される。スイッチング素子Tr5のエミッタとスイッチング素子Tr6のコレクタとの間には、W相の巻線の一方の接続端子が接続される。U相、V相およびW相のそれぞれの巻線の他方の接続端子は、相互に接続されており、各巻線はスター結線となっている。なお、結線方式としては、デルタ結線としても良い。それぞれのスイッチング素子Tr1〜Tr6としては、IGBT(絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ)が使用されている。例えば、ハイサイド側のスイッチング素子Tr1と、ロウサイド側のスイッチング素子Tr4のゲートに制御信号が通電されると、U相とV相の巻線に電流が供給される。それぞれのスイッチング素子に供給される制御信号のタイミングを調整することにより、各巻線に対する転流動作が制御される。
インバータ回路61に制御信号を演算して出力するモータ制御ユニット71は、コントローラ72を有しており、コントローラ72にはダイオードブリッジつまり整流素子63から電力が供給される。コントローラ72からは制御信号出力回路73を介してインバータ回路61に制御信号が送られる。回転位置検出センサとしてのホール素子S1〜S3の検出信号は、ロータ位置検出回路74に送られる。ロータ位置検出回路74からはモータ回転数検出回路75に信号が送られ、モータ回転数検出回路75からはコントローラ72にモータ回転数に応じた信号が出力される。モータ31に流れる電流を検出するためのモータ電流検出回路76からは、コントローラ72にモータ電流に応じた検出信号が送られる。
コントローラ72からは報知手段としての通電ランプ77に点灯信号が送られる。通電ランプ77は、給電ケーブル56のコンセントが商用電源のプラグに差し込まれた状態のもとでは点灯状態となる。コントローラ72にはモータ31の回転速度を設定するための操作スイッチ78からの信号が入力される。モータ回転数つまり回転速度は、各巻線に供給される電圧を調整することにより制御される。巻線に対する電圧制御は、スイッチング素子をPWM制御することによって、インバータ回路61の各スイッチング素子Tr1〜Tr6のゲートに印加されるオン信号のデューティ比を調整することにより行われる。例えば、デューティ比を20%に設定すると、整流素子63からの出力電圧の20%の電圧が各巻線に供給され、デューティ比を100%に設定すると、モータ回転数は最大回転数となる。設定された回転速度を表示するために、コントローラ72には速度表示部79が接続されている。トリガースイッチ57が作業者により操作されると、コントローラ72にオンオフの検出信号が送られ、操作スイッチ78の操作により設定された回転速度でモータ31が回転駆動される。コントローラ72は、制御信号を演算するマイクロプロセッサと、制御プログラム、演算式およびデータなどが格納されるメモリとを有している。
図1、図3および図4に示されるように、ハウジング13内には制御基板81が装着され、制御基板81には、インバータ回路61,整流素子63、モータ制御ユニット71等が搭載される。制御基板81は、その表面が後ハンドル25に対向して(基板ケース)トレイ82に収容され、トレイ82はモータハウジング13dの径方向外側に出力軸35に沿う方向、つまり出力軸35に略平行となって取り付けられる。
制御基板81の表面には、図3に示されるように、共通放熱フィン83がモータハウジング13dの長手方向に沿う方向に装着される。共通放熱フィン83には、図2に示したハイサイド側の3つのスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5が設けられる。共通放熱フィン83に沿って3つの個別放熱フィン84が一列となって制御基板81の表面に直接装着される。それぞれの個別放熱フィン84には、ロウサイド側のスイッチング素子Tr2、Tr4、Tr6が設けられる。共通放熱フィン83と3つの個別放熱フィン84は、それぞれアルミニウム合金等の導電性材料により形成されており、一列となった個別放熱フィン84と共通放熱フィン83は相互に略平行に制御基板81に配置される。共通放熱フィン83は制御基板81の内側に配置され、個別放熱フィン84は共通放熱フィン83に対して制御基板81の一方側に寄せて配置される。
ハイサイド側のスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5は、個別放熱フィン84に対向しており、個別放熱フィン84はスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5に向いて隙間を介して対向している。ロウサイド側のスイッチング素子Tr2、Tr4、Tr6は、制御基板81の側辺側に配置されている。ハイサイド側のスイッチング素子Tr1、Tr3、Tr5のコレクタは、相互に接続されるとともに、整流素子63の正極側の出力端子に電気的に接続される。コレクタ電極が放熱フィン側面に露出したタイプにおいては、コレクタが共通放熱フィン83に電気的に接続される。一方、ロウサイド側のスイッチング素子Tr2、Tr4、Tr6のコレクタは、対応するハイサイド側のスイッチング素子のエミッタに電気的に接続される。ここで、ハイサイド側の各スイッチング素子の各コレクタ端子は同電位のため共通放熱フィン83を用いている。一方、ロウサイド側の各スイッチング素子の各コレクタ端子は同電位ではないため放熱フィン84を各スイッチング素子に個別直接接続することで絶縁を図りながら放熱性を向上することができる。ハイサイド側は共通放熱フィン83を設けたため放熱面積が大きくなり放熱性を向上させることができる。更に、ロウサイド側の放熱フィン84によりスイッチング素子との間には絶縁層を設ける必要がないため、放熱性を向上させることができる。
制御基板81には、共通放熱フィン83に対して図3における下端部側に位置させて、整流器用放熱フィン85が配置されており、整流器用放熱フィン85にはダイオードブリッジにより形成される整流素子63が設けられている。整流器用放熱フィン85は、共通放熱フィン83よりも制御基板81の他方の側辺側に寄せられて制御基板81に配置されている。整流器用放熱フィン85は、図3において左右方向の一方の端部が共通放熱フィン83側に接近し、他方の端部が共通放熱フィン83から離れる方向に傾斜している。制御基板81には、コンデンサ64,66がインバータ回路61に対して反対側の側辺に寄せて配置される。
共通放熱フィン83、個別放熱フィン84および整流器用放熱フィン85の制御基板81に対する配置形態を示すと、図5の通りである。
図1および図4に示されるように、ハウジング13の後端部には、後ハンドル25に対向させて表示ケース86が装着される。図6は、表示ケース86内の表示基板を示す正面図である。
表示ケース86は、表示基板87を収容するホルダ86aと、ホルダ86aに取り付けられて表示基板87を覆う表示パネル86bとを有している。表示基板87には、図6に示されるように、通電ランプ77,操作スイッチ78、および速度表示部としての速度表示ランプ88a〜88dが設けられている。表示パネル86bには、図3に示されるように、操作スイッチ78が露出するようになっており、操作スイッチ78の操作によりモータの回転速度が入力される。入力された回転速度に応じて、4つの速度表示ランプ88a〜88dのいずれかが点灯され、回転速度が高められると、点灯される速度表示ランプは88a〜88dに変化する。表示パネル86bにはそれぞれの速度表示ランプに対応させて透明性を有する4つの窓88が設けられている。通電ランプ77に対応させて透明性を有する窓77aが表示パネル86bに設けられている。
速度入力手段としての操作スイッチ78は、押しボタン式であるが、ボタン式に代えてダイヤル式としても良い。さらに、報知手段としては、通電ランプ77に加えて、先端工具に加わる負荷が所定値以上となったときに点灯する異常状態表示ランプを表示ケース86に設けるようにしても良い。
図3に示されるように、制御基板81の表面側には複数の通電ケーブル67が配置されている。通電ケーブル67により、各巻線とインバータ回路61とが接続され、さらにホール素子S1〜S3の信号がモータ制御ユニット71に出力される。
図7は、図3に示された通電ケーブル67の接続部68を示す断面図である。一方の通電ケーブル67aは、保護チューブ91aが被覆されたリード線91bを有し、他方の通電ケーブル67bに設けられたコネクタ92aには、リード線91bに噛み合うプラグ92bが設けられている。コネクタ92aの先端部にはカシメ部92cが設けられており、通電ケーブル67aの保護チューブ91aはカシメ部92cの内部に挿入される。カシメ部92cと保護チューブ91aは熱収縮チューブ93により覆われる。このように、接続部68をカシメ結合し、接続部68に熱収縮チューブ93を設けることにより、通電ケーブル67の断線が防止されるとともに、保護チューブ91aの抜けが防止される。打撃工具10aの使用時に、振動によって接続部68が共通放熱フィン83に接触しても、リード線91bの断線が確実に防止される。
モータ31の出力軸35の先端部には、図4に示されるように、冷却風を生成するための冷却ファン95が設けられており、冷却ファン95によりハウジング13の内部には冷却風が流れる。冷却ファン95には、上述した環状の永久磁石33aが設けられており、永久磁石33aはロータ33と一体に回転する。ステータ32にインシュレータ96を介してセンサ基板97が取り付けられており、センサ基板97には上述したホール素子S1〜S3が設けられている。ホール素子S1〜S3からの検出信号に基づいてロータ33の位置が検出される。
ハウジング13を構成する底部カバー38には、図1において図示省略した吸気口が設けられており、上部カバー39には図示省略した排気口が設けられている。したがって、モータ31を駆動させると、冷却ファン95により吸気口から流入して排気口に流れる冷却風がハウジング13内に生成される。吸気口から流入した冷却風は、ロータ33とステータ32との間の隙間、モータケース34とステータ32との間に形成された冷却風通路を流れて、モータ31を冷却する。モータケース34とモータハウジング13dとの間にも冷却風通路が設けられている。これらの冷却通路を流れる冷却風により、モータ31の冷却効果が高められている。
カバー24の底壁部には、図1に示されるように吸気口98が設けられており、冷却ファン95の駆動により吸気口98から流入した冷却風は、図3において破線の矢印で示されるように、制御基板81に沿って流れる。整流素子63が設けられた整流器用放熱フィン85が共通放熱フィン83よりも吸気口98側に配置されており、整流素子63と整流器用放熱フィン85は、共通放熱フィン83および個別放熱フィン84よりも冷却風の上流側に配置されているので、制御基板81に沿って流れる冷却風は、まず、整流器用放熱フィン85に衝突して、整流素子63を冷却する。次いで、冷却風は、共通放熱フィン83に沿って流れる冷却風と、一列に配列された個別放熱フィン84に沿って流れる冷却風とに分岐される。個別放熱フィン84とハイサイド側のスイッチング素子との間の隙間により冷却風が流れる通路99が形成されているので、通路99を流れる冷却風によりハイサイド側のスイッチング素子と、個別放熱フィン84の冷却が確実に行われる。冷却風は共通放熱フィン83と個別放熱フィン84に沿って流れるので、それぞれのスイッチング素子から発生した熱は、放熱フィンの板厚方向に熱伝達されて放熱フィンから外部に放熱される。
図8は変形例である打撃工具10bの要部を示す断面図であり、図9は図8におけるA−A線断面図である。
この打撃工具10bにおいては、センサ基板97がステータ32に固定されている。冷却ファン95により生成される冷却風は、破線で示すように、吸気口98から流入してステータ32とロータ33との間の隙間と、モータケース34とモータハウジング13dとの間に形成された通路101とを流れる。図9に示されるように、トレイ82はハウジング13に設けられた凹部に嵌合してハウジング13に固定され、トレイ82内に収容される制御基板81はモータ31側を向いている。共通放熱フィン83は、基部83aと迫り出し部83bとを有し、迫り出し部83bは基部83aに一体に設けられている。迫り出し部83bはモータハウジング13dに設けられた突起部102に突き当てられ、迫り出し部83bと突起部102により区画される通路103に冷却風が流れるようになっている。このように、共通放熱フィン83に迫り出し部83bを設けると、吸気口98から流入して共通放熱フィン83の基部83aと迫り出し部83aと個別放熱フィン84とに沿って流れる冷却風により、モータ31とスイッチング素子の放熱性がより高められる。共通放熱フィン83の基部83aには、上述したように、ハイサイド側のスイッチング素子が設けられる。ハイサイド側のスイッチング素子に対向させて、3つの個別放熱フィン84が一列となって制御基板81に配置され、それぞれの個別放熱フィン84にはロウサイド側のスイッチング素子が設けられる。
図10は他の変形例である打撃工具10cの要部を示す断面図であり、図11は図10におけるB−B線断面図である。
この打撃工具10cの基本構造は、打撃工具10bと同様となっている。ただし、図11に示されるように、共通放熱フィン83の迫り出し部83bはモータハウジング13dには接触しておらず、モータハウジング13dと迫り出し部83bとの間の隙間により通路103が形成される。このような形態においても、共通放熱フィン83と個別放熱フィン84に沿って流れる冷却風により、モータ31とスイッチング素子の放熱性が高められる。打撃工具10cのトレイ82は、打撃工具10bと相違して、ねじ部材104によりカバー24に固定される。トレイ82をハウジング13にねじ固定するようにした形態においても、共通放熱フィン83の迫り出し部83bをモータハウジング13dに突き当てるようにしても良い。
図12は、他の変形例である打撃工具10dの要部を示す断面図であり、図13は図12におけるC−C線断面図である。
この打撃工具10dにおいては、図13に示されるように、トレイ82がモータハウジング13dに一体に設けられた保持部105にねじ部材104により固定される。制御基板81は打撃工具10dの後方を向いてトレイ82に設けられる。モータハウジング13dには、打撃工具10bと同様に、突起部102が設けられており、突起部102にはトレイ82が突き当てられ、トレイ82の背面とモータハウジング13dとの間に通路103が区画される。共通放熱フィン83は、ハイサイド側の3つのスイッチング素子が設けられる基部83aと迫り出し部83bとを有している。共通放熱フィン83は、基部83aと迫り出し部83bとにより横断面形状がほぼ四角形に形成されており、迫り出し部83bにはトレイ82に接触する当接部106が設けられている。この打撃工具10dにおいては、さらに、ハウジング13には制御基板81に対向する吸気口98が設けられており、モータハウジング13dに沿って流れる冷却風に加えて、制御基板81に向けて略垂直に流れる冷却風により、共通放熱フィン83と個別放熱フィン84の放熱性能が高められる。
図14は他の変形例である打撃工具10eの要部を示す断面図である。この打撃工具10eの基本構造は、図10および図11に示した打撃工具10cと同様である。上述した打撃工具10cにおいては、押ボタン式の操作スイッチ78がハウジング13に配置される表示ケース86に設けられているのに対し、ダイヤル式の操作スイッチつまり速度設定ダイヤル78aが後ハンドル25の本体部25aに設けられている。
図15は他の変形例である打撃工具10fの要部を示す断面図であり、図16は図15におけるD−D線断面図である。
この打撃工具10fにおいては、ハウジング13の一部を構成する底部カバー38に制御基板81が配置されている。制御基板81には速度設定ダイヤル78aが設けられており、速度設定ダイヤル78aは底部カバー38の側面に露出される。ハイサイド側のスイッチング素子が設けられる共通放熱フィン83はモータ31の底面に向けて突出しており、ロウサイド側のスイッチング素子が設けられる3つの個別放熱フィン84もモータ31の底面に向けて突出している。底部カバー38には、吸気口98に加えて、共通放熱フィン83に対向する第1の吸気口98aと、個別放熱フィン84に対向する第2の吸気口98bとが設けられている。したがって、それぞれの吸気口98,98a,98bから流入した冷却風は、共通放熱フィン83と個別放熱フィン84に衝突した後に、向きを変えてモータ31に向けて流れる。これにより、それぞれのスイッチング素子の放熱性が高められる。
図17は他の変形例である打撃工具10gの要部を示す断面図であり、図18は図17におけるE−E線断面図である。
この打撃工具10gは、図15および図16に示した打撃工具10fと同様に、制御基板81が底部カバー38の内面に配置され、速度設定ダイヤル78aが制御基板81に設けられている。この打撃工具10gにおいては、ロータ33の回転位置を検出するための検出手段としてのホール素子S1〜S3が制御基板81に取り付けられており、ホール素子S1〜S3は、出力軸35の基端部に設けられたセンサ駆動用の永久磁石33aに感応して出力信号を図2に示したロータ位置検出回路74に出力する。それぞれの永久磁石33aは、ロータ33に設けられた4つの永久磁石に対応させて回転方向に同一位相となって4つ設けられている。なお、図17および図18においては、4つのマグネットと3つのホール素子S1〜S3のうち、2つのみが示されている。この打撃工具10gの共通放熱フィン83と個別放熱フィン84は、図15および図16に示した打撃工具10fと同様の構造となっている。
図19は他の変形例である打撃工具10hの後ハンドルを示す断面図であり、図20は図19におけるF−F線断面図である。
この打撃工具10hにおいては、図20に示されるように、ハウジング13の後端部には連結金具111が取り付けられ、後ハンドル25の脚部25bの内部には横断面がU字形状の受け金具112がねじ部材113により取り付けられている。受け金具112は底壁部114と、これの両側部に一体となった側壁部115とを有している。連結金具111にはシリンダ11の軸方向つまり打撃軸方向が長径となった長孔116が設けられており、長孔116は括れ部117により受け金具112に向けて開口している。受け金具112には、長孔116内を移動自在に円柱部118が設けられており、円柱部118は、この外径よりも幅寸法が小さく設定された連結壁119により受け金具112の底壁部114に一体となっている。連結金具111の両側には凹面121が複数設けられ、受け金具112の側壁部115の内面には、それぞれの凹面121に対向させて凹面122が設けられている。相互に対向し合う凹面の間には、振動吸収用のゴム製の弾性体123が組み込まれており、脚部25b内には弾性体123を備えた防振機構が組み込まれている。
後ハンドル25の脚部25cの内部にも同様の受け金具112が取り付けられており、ハウジング13の後端部には受け金具112内に入り込む連結金具111が取り付けられている。このように、両方の脚部25b,25cはハウジング13に対して図20に示した防振機構を介して連結されている。これにより、ハウジング13から後ハンドル25に伝達される振動は弾性体123により吸収され、打撃工具10hの作業性を向上させることができる。
上述したそれぞれの打撃工具10a〜10hにおいては、冷却風をハウジング13の底部側からハウジング13の上部側に向けて案内するようにしているが、これとは逆方向に冷却風を案内するようにした形態としても良い。その場合には、吸気口は排気口となる。このように、冷却風の流し形態としては、モータ31の基端部側から先端部側に流す形態と、モータ31の先端部側から基端部側に向けて流す形態とがある。また、吸気口98に加えて、図12に示されるように空気取り入れ口としての吸気口98をハウジング13の背面側に設けると、先端工具に対して反対側であって、後ハンドル25の把持スペース26側から冷却ファン95の冷却風を吸い込む形態となり、粉塵が内部に入り難くしつつモータ31とスイッチング素子の放熱性を高めることができる。
図21は電動工具の他の例としてのグラインダ10iを示す平面図であり、図22は図21の縦断面図である。図23はグラインダの基部ハウジングの内部を示す拡大断面図であり、図24は図23のG−G線断面図である。
グラインダ10iは、モータ31が収容されるモータハウジング13dを有し、モータハウジング13dの基端部には基部ハウジング13eが取り付けられている。モータハウジング13dと基部ハウジング13eは、それぞれアルミニウム合金により形成されており、両方のハウジングによりグラインダ10iのハウジング13が形成される。モータ31は、上述した場合と同様に、コイルが巻き付けられた円筒形状のステータ32とその内部に組み込まれるロータ33とを有している。ロータ33には出力軸35が取り付けられ、出力軸35はモータ31の回転駆動力を出力する。
モータハウジング13dの先端部には研削ヘッドつまり工具ヘッド130が着脱自在に装着され、出力軸35の先端部は工具ヘッド130内に突出している。工具ヘッド130には、出力軸35に対して直角方向を向いて回転伝達軸131が軸受132により回転自在に支持されており、回転伝達軸131には、研削砥石が先端工具Tとして装着される。軸受132は、工具ヘッド130の正面に取り付けられた環状のリテーナ133に装着されている。出力軸35の先端部は工具ヘッド130に装着された軸受134により支持され、後端部はモータハウジング13dに装着された軸受135により支持されている。出力軸35の回転を回転伝達軸131に伝達するために、出力軸35の先端には駆動側のベベルギヤ136が取り付けられ、このベベルギヤ136が噛み合う従動側のベベルギヤ137が回転伝達軸131に取り付けられている。モータ31が駆動されると、ベベルギヤ136等から構成される運動変換機構138を介して回転伝達軸131が駆動され、先端工具Tとしての研削砥石が回転駆動される。リテーナ133には、先端工具Tの後部側を覆うように、砥石カバー139が設けられている。
出力軸35の先端部には冷却ファン95が設けられており、この冷却ファン95によりハウジング13内には冷却風が生成される。基部ハウジング13eには、複数の吸気口98a,98bが設けられ、ハウジング13の先端部と工具ヘッド130との間には排気口129が設けられている。したがって、モータ31を駆動すると、破線の矢印で示すように、ハウジング13内にはハウジング13の基部側から先端部に向けて冷風風が冷却ファン95により生成される。
基部ハウジング13e内には、図23および図24に示されるように、制御基板81がアルミ合金製のモータハウジング13dに隣接して配置されており、制御基板81には、ハイサイド側のスイッチング素子が設けられる共通放熱フィン83と、ロウサイド側のスイッチング素子が設けられる個別放熱フィン84とが配置されている。共通放熱フィン83は、基部83aと迫り出し部83bとを有している。迫り出し部83bはハウジング13の横方向に延びてモータハウジング13dに突き当てられる突き当て壁141と、この突き当て壁141の一端部からハウジング13の長手に延びる延長部142とを有している。このように、共通放熱フィン83は、全体的にコの字形状となっており、内部には冷却空間140が形成されている。延長部142には整流素子63が取り付けられる。
制御基板81はトレイ82に設けられており、トレイ82はハウジング13の長手方向に延びて基部ハウジング13eに固定されている。トレイ82は底壁部82aと、底壁部82aの外周部に一体となった側壁部82bとを有し、側壁部82bには吸気口98aに対向させて通気口143が設けられ、吸気口98bに対向させて通気口144が設けられている。したがって、冷却ファン95を回転駆動すると、吸気口98a,98bから外気がハウジング13内に流入する。第1の吸気口98aから通気口143を介してトレイ82内に流入した冷却風は、整流素子63に衝突してこれを冷却した後に、コの字形状の共通放熱フィン83の内側の冷却空間140内に入り込んで共通放熱フィン83を冷却する。一方、第2の吸気口98bから通気口144を介してトレイ82内に流入した冷却風は、個別放熱フィン84に衝突してこれを冷却する。それぞれのスイッチング素子を冷却した後の冷却風は、制御基板81に沿って流れた後に、モータ31を通過して排気口129から外部に排出される。
図23に示されるように、放熱用のヒートシンクの機能を有するトレイ82はアルミニウム合金製のモータハウジング13dに突き当てられているが、トレイ82とモータハウジング13dとの間に隙間を設けるようにしても良い。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図示する電動工具は、商用電源を電力源とする形態であるが、ハウジング13に二次電池の電池ケースを動力源とする電池式の電動工具にも本発明を適用することができる。また、ハンマドリルやグラインダのみならず、モータにより先端工具を駆動するようにした電動工具であれば、この発明を他の電動工具にも適用することができる。また、モータはブラシレスモータに限らず、誘導モータ(誘導電動機)であってもよい。
10a〜10h…打撃工具、10i…グラインダ、11…シリンダ、12…工具保持具、13…ハウジング、13a…シリンダハウジング、13b…先端カバー、13c…ギヤハウジング、13d…モータハウジング、13e…基部ハウジング、14…ハンマ部材、15…打撃子、16…ピストン、17…空気室、18…先端キャップ、19…着脱スリーブ、23…締結リング、24…カバー、25…後ハンドル、27…前ハンドル、31…モータ、32…ステータ、33…ロータ、33a…永久磁石、34…モータケース、35…出力軸、38…底部カバー、39…上部カバー、41…クランク軸、42…ピニオンギヤ、43…偏心部材、47…運動変換機構、48…回転伝達軸、56…給電ケーブル、57…トリガースイッチ、61…インバータ回路、63…整流素子、67…通電ケーブル、68…接続部、71…モータ制御ユニット、72…コントローラ、77…通電ランプ、78…操作スイッチ、81…制御基板、82…トレイ、83…共通放熱フィン、84…個別放熱フィン、85…整流器用放熱フィン、86…表示ケース、87…表示基板、95…冷却ファン、96…インシュレータ、97…センサ基板、98…吸気口、98a…第1の吸気口、98b…第2の吸気口、99…通路、101…通路、129…排気口、130…工具ヘッド、131…回転伝達軸、138…運動変換機構、140…冷却空間、141…突き当て壁、S1〜S3…ホール素子。

Claims (11)

  1. モータにより先端工具を駆動する電動工具において、
    正極側の電源の出力端子に接続される複数のハイサイド側のスイッチング素子、および負極側の電源の出力端子に接続される複数のロウサイド側のスイッチング素子を有し、前記モータを駆動するインバータ回路を有する制御基板と、
    ハイサイド側の前記スイッチング素子に接続される共通放熱フィン、およびロウサイド側の前記スイッチング素子にそれぞれ接続される複数の個別放熱フィンと、
    を有する電動工具。
  2. 商用電源の交流を直流に整流し前記インバータ回路に電力を供給する整流素子を有する、請求項1記載の電動工具。
  3. 前記モータにより駆動され、ハウジング内に冷却風を生成する冷却ファンを有し、複数の前記個別放熱フィンを一列に配列し、前記共通放熱フィンと一列の前記個別放熱フィンとを相互に略平行に配置し、前記冷却ファンにより生成される冷却風を前記共通放熱フィンと個別放熱フィンに沿って流す、請求項1または2記載の電動工具。
  4. 前記共通放熱フィンと前記個別放熱フィンの上流側に前記整流素子を配置し、前記整流素子に衝突した冷却風を前記共通放熱フィンおよび前記個別放熱フィンに向けて案内する、請求項3記載の電動工具。
  5. 前記共通放熱フィンを前記制御基板の内側に配置し、前記個別放熱フィンをハイサイド側の前記スイッチング素子に向けて前記制御基板の一方側に寄せて配置し、ハイサイド側の前記スイッチング素子と、前記個別放熱フィンとの間に冷却風が流れる通路を形成した、請求項3または4記載の電動工具。
  6. 前記モータを収容するモータハウジングの径方向外側に前記制御基板を配置し、前記モータハウジングに沿って流れる冷却風と略平行な冷却風を、前記共通放熱フィンおよび前記個別放熱フィンに向けて案内する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の電動工具。
  7. 前記モータを収容するモータハウジングの底部側に前記制御基板を配置し、前記モータハウジングに向けて流れる冷却風を、前記共通放熱フィンおよび前記個別放熱フィンに向けて案内する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の電動工具。
  8. 前記共通放熱フィンに向けて冷却風を供給する第1の吸気口と、前記個別放熱フィンに向けて冷却風を供給する第2の吸気口とを有する、請求項7記載の電動工具。
  9. 前記整流素子が設けられ、前記共通放熱フィンに略平行に延びる延長部を前記共通放熱フィンに一体に設け、前記延長部に前記整流素子を設け、前記第1の吸気口から流入した冷却風を前記共通放熱フィンにより形成される冷却空間内に供給する、請求項8記載の電動工具。
  10. モータにより先端工具を駆動する電動工具において、
    正極側の電源の出力端子に接続される複数のハイサイド側のスイッチング素子、および負極側の電源の出力端子に接続される複数のロウサイド側のスイッチング素子を有し、前記モータを駆動するインバータ回路と、
    前記ロウサイド側の前記複数のスイッチング素子のそれぞれに直接接続される放熱フィンと、
    を有する電動工具。
  11. 前記ハイサイド側の前記スイッチング素子に亘って接続される共通放熱フィン、
    を有する請求項10に記載の電動工具。
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