JP2016086993A - 通気性靴 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明は、表甲材と裏布材から形成される甲被を有する通気性靴であって、前記表甲材は、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分に通気部材を備え、前記裏布材は、袋状に形成されており、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分において、足裏面から側面に渡って立体構造を有する布帛から構成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
また、通気性の低い素材であっても、通気性に優れる素材を裏布とて積層させて甲被を形成すれば、蒸れ感を軽減できることが知られている(特許文献1)。
この構造であれば、足裏面まで延出させた部分から甲被までの通気経路が形成されているので、足裏面の湿気を外部へ排出することができ、靴内部の蒸れ感を軽減することができる。
当該表甲材は、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分に通気部材を備え、
当該裏布材は、袋状に形成されており、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分において、足裏面から側面に渡って立体構造を有する布帛から構成されていることを特徴とする。
足裏面に溜まった湿気は、中底部材から側部材に移動し、表甲材に設けられた通気部材から靴外部へ排出され、靴内部の蒸れ感を軽減することができる。
同様に、足裏面に溜まった湿気が側面に移動し、表甲材に設けられた通気部材から靴外部へ排出されることで、靴内部の蒸れ感を軽減することができる。
本発明では、表甲材4の少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分に通気部材を備えるものであり、図1には、表甲材4の前側部分4Aに、通気部材として、微細な通気孔5が多数設けられた天然皮革、又は合成皮革が用いられている通気性靴1を示している。
その場合、通気孔5は、表甲材4の少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分に設けられていればよく、靴内部の湿気を排出しやすくするためには、表甲全体に設けられていてもよい。
通気孔4の大きさは、空気の移動が可能な程度であればよく、直径0.5〜3.0mmとするのが好ましい。
また、天然皮革、又は合成皮革に通気孔を設ける方法としては、例えば、パンチング加工、エンボス加工など周知の方法で設ければよい。なお、表甲材4には、別途補強布を設けても良いが、その場合には、通気孔5は補強布まで貫通している必要がある。
また、立体構造を有する布帛の厚みは、足裏面に溜まった湿気を排出しやすくなるため、0.5〜5.0mmが好ましい。また、立体構造を有する布帛を2枚以上積層させて用いることもできる。
図4に示すように、従来の裏布材600は、中底部材800周縁で側部材700と縫合されている。このような裏布材600であると、立体構造を有する布帛を用いて構成されたとしても、足裏面から側面への空気の移動が縫合部mによって阻害されてしまうため、靴内部の湿気を排出するのが困難であった。
まず、図2に示す裏布材6は、側部材7と中底部材8から構成され、側部材7は、立体構造を有する布帛からなり、側部材7の一部であって、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分が足裏面まで延出した状態で中底部材8と縫合され袋状に形成されている。そして、図2で塗りつぶされた部分は、立体構造の布帛で構成されているため、横方向の通気が可能な部分を示している。
靴内部に溜まった湿気は、足裏面7aから側面7bへと移動し、さらに表甲材の通気部材から外部へ排出されることになり、靴内部の蒸れ感を軽減することができる。
また、当該布帛を2枚以上積層させてもよい。2枚以上積層させれば、靴底との接着面から接着剤や靴底材料が1枚目の表面まで染み出したとしても、2枚目以降で通気を確保することができる。
靴内部に溜まった湿気は、足裏面80aから側面80bへと移動し、さらに表甲材の通気部材から外部へ排出されることになり、靴内部の蒸れ感を軽減することができる。しかも、足裏面80aの全面で空気の移動が可能であるため、より効果的である。
例えば、ウレタンフォームやEVAフォームなど樹脂発泡体であって、多数の貫通孔を設けたもの、表面に凹凸を形成し、空気を通りやすくしたもの、或いはその両方を備えたインソールが挙げられる。
パンチング加工した天然皮革を表甲材とし、当該表甲材と、図2に示すように、側材が足裏面まで延出されて中底部材と袋状に縫製して形成された裏布材とを一体にして甲被とし、靴底を取り付けたものを作成し、通気性靴を得た。なお、側材と中底部材には、サンドイッチメッシュ(厚さ2.0mm)を使用した。
〔比較例〕
表甲材が天然皮革、裏布材がメッシュ生地とウレタンフォームの積層体(厚さ2.0mm)であって、図4に示すように袋状に縫製して形成された、一般的な革靴を比較例とした。
すわなち、本発明の通気性靴は、一般の革靴よりも、靴内の湿気を排出しやすい構造であり、蒸れ感を低減することのできるものである。
2 甲被
3 靴底
4 表甲材
4A 前甲
4B 後甲
5 通気孔
6,60,600 裏布材
7,70,700 側部材
7a 足裏面
7b 側面
8,80,800 中底部材
80a 足裏面
80b 側面
m 縫合部
Claims (5)
- 表甲材と裏布材から形成される甲被を有する通気性靴であって、
前記表甲材は、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分に通気部材を備え、
前記裏布材は、袋状に形成されており、少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分において、足裏面から側面に渡って立体構造を有する布帛から構成されていることを特徴とする通気性靴。 - 前記裏布材は、側部材と中底部材からなり、当該側部材が立体構造を有する布帛から構成され、かつ当該側部材の少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分が足裏面まで延出した状態で中底部材と縫合して袋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の通気性靴。
- 前記裏布材は、側部材と中底部材からなり、当該中底部材が立体構造を有する布帛から構成され、かつ当該中底部材の少なくとも第1中足骨骨頭及び/又は第5中足骨骨頭に相当する部分が側面まで延出した状態で側部材と縫合して袋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の通気性靴。
- 前記前甲材が、表面に微細な通気孔が設けられた天然皮革、又は合成皮革から形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の通気性靴。
- 前記表甲材の踏まず部分から爪先までの間に、通気穴を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の通気性靴。
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