JP2016080409A - 距離測定装置 - Google Patents

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伸一 大島
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Abstract

【課題】鉄鋼製品の製造現場のような悪環境下で適用したとしても、精度良く被測定対象までの距離を測定することが可能な距離測定装置を提供する。【解決手段】本発明に係る距離測定装置100は、FSFレーザ光源11、受光素子12、参照光を反射するための第1の反射源R1及び距離演算手段13を具備する距離測定装置本体1と、被測定対象Mの表面に対向配置され、内部にレーザ光を戻り光として反射するための第2の反射源R2を具備する測定ヘッド2と、距離測定装置本体と測定ヘッドとを連結する光ファイバー3とを備える。距離演算手段は、被測定対象の表面で反射した測定光の周波数と参照光の周波数との差に基づき第1の距離L1を演算し、戻り光の周波数と参照光の周波数との差に基づき第2の距離L2を演算し、第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算することで、第2の反射源R2から被測定対象の表面までの距離を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、FSFレーザ光源(周波数シフト帰還型レーザ光源)を備えた距離測定装置に関する。特に、本発明は、鉄鋼製品の製造現場のような悪環境下で適用したとしても、精度良く被測定対象までの距離を測定することが可能な距離測定装置に関する。
鉄鋼製品の製造現場では、様々な工程の前後や工程中で鉄鋼材料までの距離を測定し、その位置、形状、寸法を算出することで、工程の高精度な管理や製品の精度向上、品質向上に寄与する場合が多くある。また、鉄鋼製品の寸法や形状の高精度化に伴い、これらの高精度な測定の必要性も高まっている。
しかしながら、鉄鋼製品の製造現場は、計測装置にとって悪環境である。すなわち、工場内に粉塵が漂っていたり、被測定対象が高温であったり、被測定対象や雰囲気の温度変動が大きかったりする条件下で、高精度に被測定対象までの距離を測定し、その寸法や形状を算出する必要がある。高温の材料を扱う製銑工程や製鋼工程では、溶けた鉄鋼材料は1500℃以上となり、熱間圧延工程では、加熱炉を出た鉄鋼材料は1200℃を超え、圧延後の冷却終了時でも鉄鋼材料が500℃を上回ることもある。このような鉄鋼材料までの距離を測定する際、或いは、このような鉄鋼材料に近接した圧延設備までの距離を測定する場合には、高温材料からの熱輻射等の影響により、高精度な装置は測定誤差を生じたり、故障するおそれもある。また、鉄鋼材料を処理する設備が大きいために大きな振動が生じ、装置が故障することもある。さらには、この様な工場の製造ライン近傍には、油摘や水滴、剥離したスケール等による粉塵が工場内の雰囲気に散乱しており、光干渉計やレーザ光源等の精密機器は、これらの粉塵等が付着することによって安定した測定が阻害されるおそれもある。冷間圧延工程や検査工程などは、熱間圧延工程に比べるとましな環境ではあるものの、夏場は工場内の雰囲気温度が外気以上に高温になる場合があり、雰囲気温度が大きく変動する。また、高温材料の冷却床が隣接している場合なども、雰囲気温度が高温になる場合がある。さらには、冷間圧延工程や検査工程などの冷間ラインでも、剥離したスケール等による粉塵が浮遊したり、圧延機の稼働やクレーンの走行、材料の搬送に伴う振動が生じたり、潤滑等に使われる油滴が浮遊しているなど、計測装置にとって悪環境であることに変わりはない。
以上に述べたような、大きな温度変動や、高温、粉塵、振動に晒された条件下で、高精度な計測装置を使って低いメンテナンス労力で安定した測定を維持することは極めて困難な場合がある。
一方、鉄鋼製品はその寸法範囲が広範囲に亘る。例えば、中径サイズの継目無鋼管では、外径100mm程度から400mm強までの製品を同一の製造ラインで処理する。大径管(溶接管)では、外径1m未満から数mに及ぶ製品を製造する製造ラインが存在する。厚板では、厚みが10mm弱から100mmを超え、幅が4mから5mに及ぶものがある。従い、距離測定装置としては、測定レンジの広いものが必要とされる。その一方で、前述のように、被測定対象や雰囲気温度が高温であったり、設備の振動が伝達したり、鉄鋼材料を搬送する際のパスライン変動が生じたりすることから、距離測定装置を被測定対象からできるだけ離間させて遠隔的に測定することが望ましい。
以上に述べたように、鉄鋼製品の製造現場で被測定対象の距離を測定するには、遠隔的に且つ高精度に測定でき、なお且つ測定レンジの広い距離測定装置が必要である。
上述したような、遠隔的に且つ高精度に測定でき、なお且つ測定レンジの広い距離測定装置として、例えば特許文献1、2に記載のFSFレーザ光源(周波数シフト帰還型レーザ光源)を備えた距離測定装置(以下、適宜、「FSFレーザ距離測定装置」という)が知られている。
このFSFレーザ距離測定装置は、内部に音響光学素子が設けられた共振器を有するFSFレーザ光源を備える。このため、レーザ光が共振器内を周回する毎に、音響光学素子によってレーザ光の周波数が変調される。その結果、FSFレーザ光源から時間に対して周波数が線形に変動するレーザ光が出射されることになる。FSFレーザ距離測定装置は、FSFレーザ光源から出射したレーザ光を被測定対象及び所定の反射源に向けて投光し、被測定対象で反射したレーザ光を測定光として、反射源で反射したレーザ光を参照光として、受光素子で受光する。周波数の異なる測定光と参照光とが重なり合うことで、測定光の周波数と参照光の周波数との差であるビート周波数が生じる。このため、FSFレーザ距離測定装置は、測定光と参照光とを受光素子で受光し、ビート周波数を検出することで、測定光の周波数と参照光の周波数との差を検出することができる。
ここで、被測定対象及び反射源が固定位置に設けられている場合、測定光の伝搬時間と参照光の伝搬時間との差は一定となる。FSFレーザ光源から出射されるレーザ光の周波数は時間に対して線形に変動するため、受光素子で受光する測定光の周波数と参照光の周波数との差も一定となる。
一方、参照光を反射する反射源の位置を固定し、被測定対象を前記固定位置から少し離れた位置に設置した場合、参照光の伝搬時間は一定であるが、測定光の伝搬時間は(被測定対象の距離変化の2倍/光速度)分だけ長くなる。そして、受光素子で受光する測定光の周波数は、参照光の周波数に対して、(周波数の単位時間当たりの変化)×(被測定対象の距離変化の2倍/光速度)分だけ大きくなる。従い、受光素子で受光する測定光の周波数と参照光の周波数との差は、被測定対象の距離変化に比例して変化する。
このため、測定光の周波数と参照光の周波数との差を検出することで、測定光の光路長と参照光の光路長との差(光路差)を算出することが可能である。実際の測定においても反射源は固定位置に設けられ、参照光の光路長は一定であるため、前記算出した光路差と参照光の光路長との和から測定光の光路長を算出することができる。従って、受光した測定光の周波数と参照光の周波数との差に基づいて、測定光の光路長、ひいては被測定対象までの距離(測定光の光路長/2)を測定することが可能である。以上のように、FSFレーザ距離測定装置は、受光した測定光の周波数と参照光の周波数との差に基づいて距離を測定するという原理である。この測定原理に鑑みれば、被測定対象及び反射源で反射したレーザ光が減衰して受光量が過度に小さくならない限り、距離を測定することが可能であるといえる。このため、原理的に、FSFレーザ距離測定装置は、三角測距を原理とするレーザ距離計に比べて、遠隔的に測定可能であり、一定以上の測定精度を確保しつつ、広い測定レンジが得られるといえる。なお、三角測距を原理とするレーザ距離の場合、測定精度を向上させるには、被測定対象までの距離を近づけたり、測定レンジを狭める必要がある。
特開平10−82858号公報 特開平8−262137号公報
しかしながら、特許文献1や2に記載のFSFレーザ距離測定装置を鉄鋼製品の製造現場にそのまま適用するのは困難である。
前述のように、被測定対象や雰囲気温度が高温であったり、設備の振動が伝達したり、鉄鋼材料を搬送する際のパスライン変動が生じたりすることから、FSFレーザ距離測定装置を被測定対象からあまりにも離間させる(例えば、10m等)と、レーザ光の伝搬経路に漂う粉塵の影響やクレーンの侵入等により、安定測定が阻害される。このため、FSFレーザ距離測定装置を被測定対象にある程度近づける(例えば、数百mm〜数m)と、圧延機等に起因した振動によるFSFレーザ光源を構成する光学系の位置ずれ、粉塵等による汚れに起因した手入れ頻度の増大や寿命・安定測定期間の短縮、高温の被測定対象からの熱輻射や雰囲気温度の変動による故障や測定誤差の発生等に通じるおそれがある。
本発明は、斯かる従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、FSFレーザ光源を備えた距離測定装置であって、鉄鋼製品の製造現場のような悪環境下で適用したとしても、精度良く被測定対象までの距離を測定することが可能な距離測定装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは、FSFレーザ光源や受光素子等の精密機器や参照光を得るための反射源から構成された距離測定装置本体と、距離測定装置本体から出射したレーザ光を被測定対象の表面に投光するための最小限の光学系のみからなる測定ヘッドとを分離し、両者を光ファイバーで連結すると共に、距離測定装置本体を比較的良好な環境下に設置して、測定ヘッドのみを被測定対象にある程度近づける構成を検討した。しかしながら、このような構成を採用したとしても、後述のように、光ファイバーの温度変動に起因して大きな測定誤差が生じることが分かった。
このため、本発明者らは、更に鋭意検討した結果、以下の(1)及び(2)の構成を採用すれば、光ファイバーの温度変動の影響を低減可能であることを知見した。
(1)測定ヘッドの内部にFSFレーザ光源から出射したレーザ光を戻り光として反射するための第2の反射源を設ける。
(2)光ファイバーを介して伝送され受光素子で受光した測定光の周波数と、受光素子で受光した参照光の周波数との差に基づき、第1の距離L1を演算し、光ファイバーを介して伝送され受光素子で受光した戻り光(第2の反射源で反射したレーザ光)の周波数と、受光素子で受光した参照光の周波数との差に基づき、第2の距離L2を演算し、第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算する。
本発明は、上記本発明者らの知見に基づき完成したものである。
すなわち、前記課題を解決するため、本発明は、時間に対して周波数が線形に変動するレーザ光を出射するFSFレーザ光源と、前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光の反射光を受光する受光素子と、前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光を参照光として反射するための第1の反射源と、距離演算手段とを具備する距離測定装置本体と、被測定対象の表面に対向配置され、内部に前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光を戻り光として反射するための第2の反射源を具備する測定ヘッドと、前記距離測定装置本体と前記測定ヘッドとを連結する光ファイバーとを備え、前記測定ヘッドは、前記距離測定装置本体から出射され、前記光ファイバーを介して伝送されたレーザ光の一部を前記被測定対象の表面に向けて投光すると共に、前記レーザ光の残りの一部が前記第2の反射源で反射した前記戻り光を前記光ファイバーを介して前記距離測定装置本体に向けて伝送し、前記被測定対象の表面に向けて投光され、前記被測定対象の表面で反射したレーザ光を測定光として前記光ファイバーを介して前記距離測定装置本体に向けて伝送し、前記距離演算手段は、前記光ファイバーを介して伝送され前記受光素子で受光した前記測定光の周波数と、前記受光素子で受光した前記参照光の周波数との差に基づき、第1の距離L1を演算し、前記光ファイバーを介して伝送され前記受光素子で受光した前記戻り光の周波数と、前記受光素子で受光した前記参照光の周波数との差に基づき、第2の距離L2を演算し、前記第1の距離L1と前記第2の距離L2との差を演算することで、前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置を提供する。
本発明によれば、FSFレーザ光源、受光素子、第1の反射源及び距離演算手段を具備する距離測定装置本体と、第2の反射源を具備する測定ヘッドとが光ファイバーによって連結される。このため、光ファイバーの長さを装置の設置環境に応じた一定以上の長さとすることにより、FSFレーザ光源や受光素子等の精密機器を具備する距離測定装置本体を比較的良好な環境下に設置する一方、測定ヘッドのみを被測定対象にある程度近づけることが可能である。
また、本発明によれば、距離演算手段によって、光ファイバーを介して伝送され受光素子で受光した測定光(被測定対象の表面で反射したレーザ光)の周波数と、受光素子で受光した参照光(第1の反射源で反射したレーザ光)の周波数との差に基づき、第1の距離L1が演算される。前述のように、測定光の周波数と参照光の周波数との差を検出することで、測定光の光路長と参照光の光路長との差(光路差)を算出することが可能である。このため、第1の距離L1は、例えば、測定光と参照光との光路差とされる。また、第1の反射源は固定位置に設けられ、参照光の光路長は一定(第1の反射源の設置位置によって決まる既知の値)であると考えることができるため、前記算出した測定光と参照光との光路差と、既知の値である参照光の光路長との和から測定光の光路長を算出することも可能である。このため、第1の距離L1を測定光の光路長とすることも可能である。さらに、第1の距離L1を前記算出した測定光と参照光との光路差や測定光の光路長から演算される距離(例えば、概ね測定光の光路長/2で表わされる被測定対象までの距離)とすることも可能である。そして、第1の距離L1は、測定光が光ファイバーで伝送されるため、光ファイバーの温度変動の影響を受ける。
また、距離演算手段によって、光ファイバーを介して伝送され受光素子で受光した戻り光(第2の反射源で反射したレーザ光)の周波数と、受光素子で受光した参照光(第1の反射源で反射したレーザ光)の周波数との差に基づき、第2の距離L2が演算される。この第2の距離L2は、戻り光の光路長と参照光の光路長との差(光路差)、戻り光の光路長、又は、前記戻り光と参照光の光路差や戻り光の光路長から演算される距離(例えば、概ね戻り光の光路長/2で表わされる第2の反射源までの距離)とされる。そして、第2の距離L2も、戻り光が光ファイバーで伝送されるため、光ファイバーの温度変動の影響を受ける。
しかしながら、第1の距離L1を演算するのに用いられる測定光も、第2の距離L2を演算するのに用いられる戻り光も、同じ光ファイバーで伝送されるため、第1の距離L1及び第2の距離L2に対する光ファイバーの温度変動の影響は同等であると考えられる。本発明によれば、距離演算手段が第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算するため、この演算結果については、光ファイバーの温度変動の影響が相殺され、低減するといえる。第1の距離L1を測定光の光路長とし、第2の距離L2を戻り光の光路長とした場合には、(L1−L2)/2によって、第2の反射源から被測定対象の表面までの距離を算出することが可能である。
以上のように、本発明によれば、距離測定装置本体を比較的良好な環境下に設置する一方、測定ヘッドのみを被測定対象にある程度近づけることが可能であると共に、距離測定装置本体と測定ヘッドとを連結する光ファイバーの温度変動の影響が低減するため、鉄鋼製品の製造現場のような悪環境下で適用したとしても、精度良く被測定対象までの距離を測定することが可能である。
なお、本発明の第1の反射源としては、ミラー等の反射体に限るものではなく、例えば、一端がFSFレーザ光源に連結され他端が受光素子に連結された一定長さのループ状の光ファイバーも含まれる。
また、本発明の第2の反射源としては、測定ヘッド内に位置する光ファイバーのレーザ光投光側の端面に接する空隙の他、測定ヘッド内に設けられた透明な光学系(集光レンズや光学窓など)を例示できる。例えば、第2の反射源を光ファイバーの端面に接する空隙とした場合、光ファイバーと空隙との屈折率が異なるため、距離測定装置本体から光ファイバーを介して伝送されたレーザ光は、空隙と光ファイバーの端面との界面で、透過するレーザ光と反射するレーザ光とに分離されることになる。その結果、空隙と光ファイバーの端面との界面を透過したレーザ光の一部は、被測定対象の表面に向けて投光され、被測定対象の表面で反射して測定光となり、空隙と光ファイバーの端面との界面で反射したレーザ光の残りの一部は、戻り光となる。
好ましくは、前記距離演算手段には、前記測定光の周波数と前記参照光の周波数との差である第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と、前記戻り光の周波数と前記参照光の周波数との差である第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とが設定され、前記距離演算手段は、前記受光素子の受光信号を周波数解析して、前記第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルを抽出し、該抽出した周波数スペクトルのうち、前記第1の周波数領域においてピークとなる周波数を第1のビート周波数として検出し、該検出した第1のビート周波数に基づき第1の距離L1を演算し、前記第2の周波数領域においてピークとなる周波数を第2のビート周波数として検出し、該検出した第2のビート周波数に基づき第2の距離L2を演算する。
前述のように、第1の距離L1を演算するには、測定光の周波数と参照光の周波数との差(第1のビート周波数)を検出し、第2の距離L2を演算するには、戻り光の周波数と参照光の周波数との差(第2のビート周波数)を検出する必要がある。
第1のビート周波数及び第2のビート周波数を検出するには、受光素子の受光信号を周波数解析して、広範囲に亘る周波数領域(例えば、周波数0Hzから予想される第1のビート周波数までを全て含む周波数領域)で周波数スペクトルを抽出し、該抽出した周波数スペクトルの中からピークとなる2つの周波数を検出して、それぞれ第1のビート周波数及び第2のビート周波数とすることも考えられる。しかしながら、本発明に係る距離測定装置において演算に最も時間を費やすのは、第1のビート周波数及び第2のビート周波数を検出する動作であり、例えば、数十mの光ファイバーを用いる場合に、上記のように広範囲に亘る周波数領域(周波数0Hzから予想される第1のビート周波数までを全て含む周波数領域)で周波数スペクトルを抽出するとすれば、極めて多数のデータを用いることになり、演算時間の増大を招くことになる。
上記の好ましい構成によれば、第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とが距離演算手段に設定され、距離演算手段によって、第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルが抽出される。そして、距離演算手段によって、抽出した周波数スペクトルのうち、第1の周波数領域においてピークとなる周波数が第1のビート周波数として検出され、第2の周波数領域においてピークとなる周波数が第2のビート周波数として検出される。すなわち、上記の好ましい構成によれば、広範囲に亘る周波数領域で周波数スペクトルを抽出するのではなく、第1の周波数領域及び第2の周波数領域における周波数スペクトルのみを抽出し、該抽出した周波数スペクトルの中からピークとなる2つの周波数を検出するため、演算時間を短縮可能である。
なお、第1のビート周波数(測定光の周波数と参照光の周波数との差)を検出するための第1の周波数領域は、測定光の光路長が光ファイバーの長さや光ファイバーの端面から被測定対象までの距離の変動範囲に基づいて予測可能であり、参照光の光路長も第1の反射源の位置から予測可能であるため、予測した両光路長の差に対応する周波数(第1のビート周波数に相当する)を含むその近傍の周波数領域として設定可能である。また、第2のビート周波数(戻り光の周波数と参照光の周波数との差)を検出するための第2の周波数領域は、戻り光の光路長が光ファイバーの長さや第2の反射源の位置に基づいて予測可能であり、参照光の光路長も第1の反射源の設置位置から予測可能であるため、予測した両光路長の差に対応する周波数(第2のビート周波数に相当する)を含むその近傍の周波数領域として設定可能である。
本発明に係る距離測定装置は、前述のように、距離測定装置本体と測定ヘッドとが光ファイバーによって連結されているため、FSFレーザ光源や受光素子等の精密機器を具備する距離測定装置本体を比較的良好な環境下に設置する一方、測定ヘッドのみを被測定対象にある程度近づけることが可能である。
しかしながら、距離測定装置の適用場所によっては、距離測定装置本体を十分に良好な環境下に設置できないこともあり得ると考えられる。また、良好な環境下に設置できたとしても、環境対策を施すことにより、距離測定装置本体に起因した測定誤差の発生の防止に万全を期すことが好ましい。
また、前述のように、本発明に係る距離測定装置によれば、第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算することで、光ファイバーの温度変動の影響を低減可能であるものの、光ファイバーの温度変動が極力生じない対策を施すことが好ましいのはいうまでもない。
以上の点より、好ましくは、前記距離測定装置本体を内部に収容する断熱された筐体と、前記光ファイバーが挿入される保護管とを備え、前記筐体には、内部の温度を安定化させる温度安定化手段と、振動を抑制する防振手段とが設けられる。
斯かる好ましい構成によれば、距離測定装置本体が断熱された筐体内に収容される。また、筐体には、温度安定化手段と防振手段とが設けられる。このため、雰囲気温度の変動による測定誤差の発生、振動によるFSFレーザ光源等の精密機器の位置ずれに起因した測定誤差の発生、粉塵等による汚れに起因した測定誤差の発生などを防止可能である。なお、筐体の内部温度の変動は0.3℃以内に抑制されることが好ましい。
また、斯かる好ましい構成によれば、光ファイバーが保護管内に挿入されるため、少なくとも保護管内に挿入される部分については、光ファイバーの温度変動を抑制可能であることが期待できる。
前述のように、本発明に係る距離測定装置は、測定光の周波数と参照光の周波数との差(第1のビート周波数)に基づき、第1の距離L1を演算し、戻り光の周波数と参照光の周波数との差(第2のビート周波数)に基づき、第2の距離L2を演算し、第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算することで、第2の反射源から被測定対象の表面までの距離を算出している。
第1のビート周波数は、測定光の光路長と参照光の光路長との差に対応するが、被測定対象の表面の位置が変動することによって少なくとも測定光の光路長が変動するため、測定タイミング毎に検出せざるを得ない。すなわち、第1のビート周波数に基づき演算される第1の距離L1は、測定タイミング毎に演算せざるを得ない。
一方、第2のビート周波数は、戻り光の光路長と参照光の光路長との差に対応するため、戻り光の光路長及び参照光の光路長が安定している限りにおいて、必ずしも測定タイミング毎に検出する必要はないと考えられる。特に、前述のように、距離測定装置本体や光ファイバーに環境対策を施した好ましい構成であれば、戻り光の光路長及び参照光の光路長が安定することが期待できる。また、格段の環境対策を施していない構成であったとしても、第2のビート周波数の検出ピッチを比較的短くすれば、急激な温度変動等が生じない限り、測定タイミング毎に検出する必要はないと考えられる。すなわち、第2のビート周波数に基づき演算される第2の距離L2は、必ずしも測定タイミング毎に演算する必要が無いと考えられる。
前述のように、本発明に係る距離測定装置において演算に最も時間を費やすのは、第1のビート周波数及び第2のビート周波数を検出する動作であるため、第2のビート周波数を検出する動作の回数を低減できれば(第2の距離L2を演算する回数を低減できれば)、その分だけ演算時間を短縮できるという利点が得られる。
以上の点より、好ましくは、前記距離演算手段は、所定の測定タイミングで演算した前記第1の距離L1及び前記第2の距離L2のうち前記第2の距離L2を記憶し、次の測定タイミングから予め定めた所定の測定タイミングまでは、前記第1の距離L1を演算すると共に、前記第2の距離L2を演算せずに前記記憶した第2の距離L2を用いて、前記演算した第1の距離L1と前記記憶した第2の距離L2との差を演算することで、前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を算出する。
斯かる好ましい構成によれば、第2の距離L2を記憶した測定タイミングの次の測定タイミングから予め定めた所定の測定タイミング(例えば、10回以上後の測定タイミング)までは、第2の距離L2を演算することなく、第2の反射源から被測定対象の表面までの距離を算出することが可能であるため、演算時間を短縮可能である。
ここで、被測定対象の表面における複数の異なる部位までの距離を同一のタイミングで測定しなければらないケースは多数存在する。例えば、鋼管の肉厚を測定するには、鋼管の内外面の双方までの距離を測定する必要がある。特に、両管端部の肉厚を測定するには、最低4箇所の異なる部位までの距離を測定する必要がある。また、スラブや厚板の幅を測定するには、幅方向に対向する表面までの距離を幅方向の両側から測定する必要がある。さらに、H型鋼やIビームのフランジの厚み等を測定する場合にも、複数の異なる部位までの距離を同一のタイミングで測定する必要がある。
本発明に係る距離測定装置を用いて、上記のように、被測定対象の表面における複数の異なる部位までの距離を測定する場合、距離を測定する部位の数と同数の距離測定装置を用意することも考えられる。すなわち、それぞれ測定部位の数と同数の測定ヘッド、光ファイバー及び距離測定装置を用意することも考えられる。しかしながら、距離測定装置本体、特に、音響光学素子が設けられた共振器を有するFSFレーザ光源や、ビート周波数を検出するための高速な回路を具備する距離演算手段などが非常に高額であるため、測定部位の数と同数の距離測定装置本体を用意するのは、測定部位の数が多くなればなるほどコスト面で現実的ではない。また、メンテナンス性が悪化するという問題もある。
したがって、複数の異なる部位までの距離を同一のタイミングで測定する必要がある場合、コストやメンテナンス性を考慮すれば、測定ヘッド及び光ファイバーについては距離を測定する部位の数と同数であったとしても、距離測定装置本体については各測定ヘッドが共有できる構成とすることが好ましい。
以上の点より、好ましくは、本発明に係る距離測定装置は、被測定対象の表面の異なる部位にそれぞれ対向配置される複数の前記測定ヘッドと、前記距離測定装置本体と前記複数の測定ヘッドとをそれぞれ連結する複数の前記光ファイバーと、前記距離測定装置本体と前記複数の光ファイバーとの間に介在する光マルチプレクサと、前記光マルチプレクサを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記光マルチプレクサを制御して、前記距離測定装置本体に連結する前記複数の各光ファイバーを順次切り替えることで、前記距離測定装置本体と前記複数の各測定ヘッドとを順次連結させ、前記距離演算手段は、前記距離測定装置本体と連結した前記各測定ヘッドが具備する前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を順次算出する。
斯かる好ましい構成によれば、複数の測定ヘッド及び複数(測定ヘッドと同数)の光ファイバーを備え、光マルチプレクサによって、距離測定装置本体に連結する複数の各光ファイバーが順次切り替えられることで、距離測定装置本体と複数の各測定ヘッドとが順次連結することになる。距離測定装置本体と連結した測定ヘッドが具備する第2の反射源から被測定対象の表面までの距離を算出する動作は、前述したものと同様である。
すなわち、斯かる好ましい構成によれば、光マルチプレクサによって、単一の距離測定装置本体と連結する各測定ヘッドが順次切り替えられ、各測定ヘッドに対向する被測定対象の表面までの距離が時分割で算出されることになる。
したがって、測定部位の数(測定ヘッド及び光ファイバーの数)と同数の距離測定装置本体を備えることによるコストの増大やメンテナンス性の悪化を来すことなく、複数の測定部位までの距離を同じ測定タイミングで測定可能である。なお、厳密には光マルチプレクサの切り替えピッチに応じて各測定部位までの距離の算出タイミングにズレが生じるものの、切り替えピッチは1ms程度に設定可能であるため、問題とはならない。
なお、距離測定装置本体と複数の測定ヘッドとをそれぞれ連結する複数の光ファイバーの長さをそれぞれ異なるものとすることにより、各測定ヘッドについて演算される第2の距離L2も光ファイバーの長さの違いに応じて異なるものとなる。従って、演算される第2の距離L2によって、算出した距離(第2の反射源から被測定対象の表面までの距離)がどの測定ヘッドで得られた測定値であるのかを同定することも可能である。
上記の好ましい構成(光マルチプレクサによって時分割で距離を測定する構成)においても、演算時間を短縮する上で、前述したのと同様に、第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とを距離演算手段に設定し、距離演算手段によって、第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルを抽出し、抽出した周波数スペクトルのうち、第1の周波数領域においてピークとなる周波数を第1のビート周波数として検出し、第2の周波数領域においてピークとなる周波数を第2のビート周波数として検出することが好ましい。
ただし、上記の好ましい構成は、複数の測定ヘッドを備えており、各測定ヘッド毎に、連結している光ファイバーの長さや被測定対象までの距離が異なると考えられる。このため、各測定ヘッド毎に、第1のビート周波数(測定光の光路長と参照光の光路長の差に対応する周波数)及び第2のビート周波数(戻り光の光路長と参照光の光路長の差に対応する周波数)も異なることになる。
従い、上記の好ましい構成では、第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と、第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とを、各測定ヘッド毎に設定する必要がある。
すなわち、光マルチプレクサによって時分割で距離を測定する構成において、好ましくは、前記距離演算手段には、前記測定光の周波数と前記参照光の周波数との差である第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と、前記戻り光の周波数と前記参照光の周波数との差である第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とが、前記各測定ヘッド毎に該各測定ヘッドに対応付けて設定されており、前記距離演算手段は、前記制御手段から前記距離測定装置本体と連結した前記測定ヘッドの情報を受信し、該情報を受信した測定ヘッドについて得られた前記受光素子の受光信号を周波数解析して、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルを抽出し、該抽出した周波数スペクトルのうち、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第1の周波数領域においてピークとなる周波数を第1のビート周波数として検出し、該検出した第1のビート周波数に基づき第1の距離L1を演算し、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第2の周波数領域においてピークとなる周波数を第2のビート周波数として検出し、該検出した第2のビート周波数に基づき第2の距離L2を演算する。
斯かる好ましい構成によれば、光マルチプレクサによって時分割で距離を測定する構成において、演算時間を短縮可能である。
以上に説明したように、本発明によれば、鉄鋼製品の製造現場のような悪環境下で適用したとしても、精度良く被測定対象までの距離を測定することが可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示す図である。 図2は、図1に示す距離測定装置と近似した構成を有する距離測定装置を用いて実施した、光ファイバーの温度変動に応じて距離測定値がどのように変動するかを評価する試験の概要を説明する説明図である。 図3は、図2に示す評価試験で得られた評価結果の一例を示すグラフである。 図4は、図2に示す評価試験で得られた評価結果の他の例を示すグラフである。 図5は、図1に示す距離演算手段が実行する第1のビート周波数及び第2のビート周波数の検出方法を説明する説明図である。 図6は、本発明の第2の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示す図である。 図7は、図2に示す距離測定装置を用いて実施した、距離測定装置本体の温度変動に応じて距離測定値がどのように変動するかを評価した試験の結果を示すグラフである。 図8は、図2に示す距離測定装置が備える距離測定装置本体に環境対策を施すことで、距離測定装置本体の温度と距離測定値とがどのように変動するかを評価した試験の結果を示すグラフである。 図9は、図6に示す距離測定装置が備える距離演算手段が実行する第1のビート周波数及び第2のビート周波数の検出方法を説明する説明図である。
<第1の実施形態>
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の第1の実施形態に係る距離測定装置について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る距離測定装置100は、距離測定装置本体1と、被測定対象Mの表面に対向配置され、内部に距離測定装置本体1(具体的には、後述のFSFレーザ光源11)から出射したレーザ光を戻り光として反射するための第2の反射源R2を具備する測定ヘッド2と、距離測定装置本体1と測定ヘッド2とを連結する光ファイバー3(以下、他の光ファイバーと区別するため、適宜、「測定ヘッド連結用光ファイバー3」という)とを備える。本実施形態に係る距離測定装置100は、単一の測定ヘッド2を備える。
距離測定装置本体1は、時間に対して周波数が線形に変動するレーザ光を出射するFSFレーザ光源(周波数シフト帰還型レーザ光源)11と、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光の反射光を受光する受光素子12と、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光を参照光として反射するための第1の反射源R1と、距離演算手段13とを具備する。さらに、本実施形態の距離測定装置本体1は、2つのビームスプリッタ14、17と、2つの集光レンズ15、16と、2本の光ファイバ18、19と、光サーキュレータ20とを備える。
FSFレーザ光源11は、内部に音響光学素子(図示せず)が設けられた共振器(図示せず)を有する。このため、レーザ光が共振器内を周回する毎に、音響光学素子によってレーザ光の周波数が変調される。その結果、FSFレーザ光源11は、時間に対して周波数が線形に変動するレーザ光を出射する。なお、図1では、レーザ光を破線で示しており、破線上に示される矢印はレーザ光が伝搬する向きを意味する。
FSFレーザ光源11から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ14に投光される。ビームスプリッタ14に投光されたレーザ光の一部は、ビームスプリッタ14を透過して、集光レンズ15に投光され、集光レンズ15で集光された後、光ファイバー18の端面で受光される。光サーキュレータ20は、光ファイバー18が連結された第1ポート201と、光ファイバー19が連結された第2ポート202と、測定ヘッド連結用光ファイバー3が連結された第3ポート203とを具備する。光サーキュレータ20は、光ファイバー18を介して第1ポート201に伝送されたレーザ光を第3ポート203から測定ヘッド連結用光ファイバー3に伝送する。
一方、ビームスプリッタ14で反射したレーザ光は、第1の反射源R1に向けて投光される。第1の反射源R1で反射したレーザ光(参照光)は、ビームスプリッタ14を透過し、ビームスプリッタ17で反射して、受光素子12で受光される。
なお、本実施形態では、上記のように、ビームスプリッタ14を透過したレーザ光を光サーキュレータ20の第1ポート201に伝送し、ビームスプリッタ14で反射したレーザ光を第1の反射源R1で反射させる構成としているが、本発明はこれに限るものではない。例えば、一端をFSFレーザ光源11に連結させて他端を2本に分岐した光ファイバーを用い、この光ファイバーの他端の一方を第1ポート201に連結させ、他端の他方をループさせて受光素子12に連結させる構成を採用することも可能である。
本実施形態の測定ヘッド2には、測定ヘッド連結用光ファイバー3の一方の端部が挿通されている。また、本実施形態の測定ヘッド2は、集光レンズ21を具備する。測定ヘッド2は、距離測定装置本体1から出射され、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して伝送されたレーザ光の一部を被測定対象Mの表面に向けて投光する。具体的には、測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面(レーザ光投光側の端面)から出射したレーザ光の一部が集光レンズ21により集光された後、被測定対象Mの表面に向けて投光される。被測定対象Mの表面で反射したレーザ光(測定光)は、集光レンズ21により集光された後、測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面で受光され、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して距離測定装置本体1に向けて伝送される。
本実施形態の測定ヘッド2が具備する第2の反射源R2は、測定ヘッド連結用光ファイバー3のレーザ光投光側の端面に接する空隙とされている。測定ヘッド連結用光ファイバー3と空隙との屈折率が異なるため、測定ヘッド連結用光ファイバー3から出射したレーザ光は、空隙と測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面との界面で、透過するレーザ光と反射するレーザ光とに分離されることになる。その結果、空隙と測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面との界面を透過したレーザ光の一部は、前述のように、被測定対象Mの表面に向けて投光され、被測定対象Mの表面で反射して測定光となり、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して距離測定装置本体1に向けて伝送される。空隙と測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面との界面で反射したレーザ光の残りの一部は、戻り光となり、測定光と同じく、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して距離測定装置本体1に向けて伝送される。このため、測定ヘッド連結用光ファイバー3の少なくともレーザ光投光側の端面(研磨面)は、光軸に対して傾斜した面や球面ではなく、光軸に対して直角な面とすることが望ましい。
測定ヘッド連結用光ファイバー3は、測定光及び戻り光を光サーキュレータ20の第3ポート203に伝送する。光サーキュレータ20は、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して第3ポート203に伝送された測定光及び戻り光を第2ポート202から出射する。第2ポート202から出射した測定光及び戻り光は、光ファイバー19に伝送される。光ファイバー19から出射した測定光及び戻り光は、集光レンズ16で集光された後、ビームスプリッタ17を透過して、受光素子12で受光される。
以上のようにして、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光が第1の反射源R1で反射した参照光、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光が第2の反射源R2で反射した戻り光、及び、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光が被測定対象Mで反射した測定光のいずれもが受光素子12で受光されることになる。
距離演算手段13は、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して伝送され受光素子12で受光した測定光の周波数と、受光素子12で受光した参照光の周波数との差(第1のビート周波数)を検出し、この第1のビート周波数に基づき、第1の距離L1を演算する。第1のビート周波数を検出することで、測定光の光路長と参照光の光路長との差(光路差)を算出することが可能であるため、第1の距離L1は、例えば、測定光の光路長として算出される。具体的には、参照光は、FSFレーザ光源11から出射され固定位置に設けられた第1の反射源R1で反射したレーザ光であるため、参照光の光路長は一定(既知の値)であると考えることができる。このため、前記算出した測定光と参照光との光路差と、既知の値である参照光の光路長との和から測定光の光路長を算出することが可能である。第1の距離L1は、測定光が測定ヘッド連結用光ファイバー3で伝送されるため、後述のように、測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響を受ける。
同様にして、距離演算手段13は、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して伝送され受光素子12で受光した戻り光の周波数と、受光素子12で受光した参照光の周波数との差(第2のビート周波数)を検出し、この第2のビート周波数に基づき、第2の距離L2を演算する。第2のビート周波数を検出することで、戻り光の光路長と参照光の光路長との差(光路差)を算出することが可能であるため、第2の距離L1は、例えば、戻り光の光路長として算出される。具体的には、前記算出した戻り光と参照光との光路差と、既知の値である参照光の光路長との和から戻り光の光路長を算出することが可能である。第2の距離L2も、戻り光が測定ヘッド連結用光ファイバー3で伝送されるため、後述のように、測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響を受ける。
以下、測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響について具体的に説明する。
図2は、図1に示す距離測定装置100と近似した構成を有する距離測定装置100Aを用いて実施した、測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動に応じて距離測定値がどのように変動するかを評価する試験の概要を説明する説明図である。なお、図2では、レーザ光を破線で示しており、破線上に示される矢印はレーザ光が伝搬する向きを意味する。また、図2において、距離測定装置100Aが備える距離測定装置100と同様の構成要素には、距離測定装置100が備える構成要素に付した符号と同一の符号を付している。
図2に示すように、評価用の距離測定装置100Aは、距離測定装置100と近似した構成を有するが、距離測定装置100が単一の測定ヘッド2を備えるのに対し、2つの測定ヘッド2を備える点で異なる。距離測定装置100Aは、2つの測定ヘッド2を備えるのに伴い、各測定ヘッド2にそれぞれ連結する2本の連結用光ファイバー3、3’を備える。また、ビームスプリッタ14、17、集光レンズ15、16、光ファイバ18、19、光サーキュレータ20、及び、受光素子12も、各測定ヘッド2毎に設けられている。FSFレーザ光源11については、距離測定装置100と同様に単一であり、FSFレーザ光源11から出射したレーザ光は、ビームスプリッタ(図示せず)によって分岐され、各測定ヘッド2に対応して設けられた各ビームスプリッタ14に投光される。距離測定装置100Aのその他の構成や動作については、距離測定装置100と同様であるので、ここでは説明を省略する。
評価試験では、距離測定装置100Aを用いて、固定位置に設けられたサンプルまでの距離を測定した。測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の長さは双方共に15mであり、その内の10mを恒温槽の内部に収容した。距離測定装置本体1’は、断熱された筐体内に収容し、筐体内部の温度を安定化させた。そして、恒温槽の温度を30〜70℃の範囲で変動させてサンプルまでの距離を測定した。この際、戻り光を用いずに測定光及び参照光のみを用いた距離演算(評価1)と、戻り光、測定光及び参照光を用いた距離演算(評価2)の双方を実施した。
<評価1>
距離演算手段13で演算した第1の距離L1(測定光の光路長)に基づき、第2の反射源R2からサンプルまでの距離(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の端面からサンプルまでの距離)を算出した。具体的には、第1の距離L1から、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の長さなど測定光が伝搬する光路の実寸法を減算し、これを2で除算することにより、第2の反射源R2からサンプルまでの距離を算出した。
図3は、この評価1で得られた測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度と測定値の変動量との関係を示すグラフである。横軸は恒温槽の温度(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度)を示し、縦軸は恒温槽の温度が30℃のときに得られた測定値を基準としたときの各温度での測定値の変動量を示す。図3には、測定ヘッド連結用光ファイバー3(ch1)と測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)とを用いて得られた測定値の変動量をそれぞれプロットしている。
図3に示すように、恒温槽の温度(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度)の変動に応じて、測定値が変動している。具体的には、測定ヘッド連結用光ファイバー3(ch1)では0.31mm/℃、測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)では0.25mm/℃の変動が生じることがわかった。この変動量は、用いる光ファイバーの長さに比例すると考えられる。また、2本の測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’は同じ長さであるにも関わらず、変動特性(温度と測定値の変動量との関係を示す近似直線の傾き)に差が生じている。
光ファイバーの温度変動に伴う測定値の変動要因(測定光の伝搬時間の変動要因)としては、光ファイバーの屈折率が温度変動に伴って変動することの他、光ファイバーの外面コーティングの熱膨張等に起因した歪の影響が考えられる。これらの変動要因を長い光ファイバーの全長に亘って完全に抑制することは困難である。
測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度を検出し、図3に示すような温度と測定値の変動量との関係(近似直線)を検量線として用いて測定値を補正することで、温度変動の影響を低減することも考えられる。しかしながら、測定ヘッド連結用光ファイバー3(ch1)と測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)とで検量線が異なるのと同様に、同一の光ファイバーの中でも温度変動箇所毎にこの検量線が異なる可能性がある。そのため精度の良い補正を行うことは困難である。
<評価2>
距離演算手段13で演算した第1の距離L1(測定光の光路長)と第2の距離L2(戻り光の光路長)との差に基づき、第2の反射源R2からサンプルまでの距離(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の端面からサンプルまでの距離)を算出した。具体的には、(L1−L2)/2によって、第2の反射源R2からサンプルまでの距離を算出した。
図4は、この評価2で得られた測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度と測定値との関係を示すグラフである。横軸は恒温槽の温度(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度)を示し、縦軸は、(L1−L2)/2によって算出した第2の反射源R2からサンプルまでの距離を示す。図4には、測定ヘッド連結用光ファイバー3(ch1)と測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)とを用いて得られた測定値をそれぞれプロットしている。
図4に示すように、恒温槽の温度(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度)が30℃〜70℃まで40℃変動しても、測定値の変動は0.07mm以内に抑制された。なお、この測定値の変動量は、後述のように、距離測定装置本体1’の温度変動に起因した測定値の変動量によく対応している。従って、図4に示す測定値の変動量は、距離測定装置本体1’の温度変動に起因したものが主であり、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度変動に起因した測定値の変動はこれより十分に抑制できていると考えることもできる。いずれにせよ、距離測定装置本体1’の温度変動に起因した測定値の変動量と、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度変動に起因した測定値の変動量とを併せても、0.07mm以内に抑制されることが確認できた。
以上に説明した評価試験の結果を踏まえて、図1に示す本実施形態に係る距離測定装置100が具備する距離演算手段13は、第1の距離L1と第2の距離L2との差を演算することで、第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離を算出するように構成されている。
以上に説明した構成を有する本実施形態に係る距離測定装置100によれば、FSFレーザ光源11、受光素子12、第1の反射源R1及び距離演算手段13を具備する距離測定装置本体1と、第2の反射源R2を具備する測定ヘッド2とが測定ヘッド連結用光ファイバー3によって連結される。このため、測定ヘッド連結用光ファイバー3の長さを装置100の設置環境に応じた一定以上の長さとすることにより、FSFレーザ光源11や受光素子12等の精密機器を具備する距離測定装置本体1を比較的良好な環境下に設置する一方、測定ヘッド2のみを被測定対象Mにある程度近づけることが可能である。
また、本実施形態に係る距離測定装置100によれば、距離演算手段13によって、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して伝送され受光素子12で受光した測定光(被測定対象Mの表面で反射したレーザ光)の周波数と、受光素子12で受光した参照光(第1の反射源R1で反射したレーザ光)の周波数との差に基づき、第1の距離L1(測定光の光路長)が演算される。また、距離演算手段13によって、測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して伝送され受光素子12で受光した戻り光(第2の反射源R2で反射したレーザ光)の周波数と、受光素子12で受光した参照光(第1の反射源R1で反射したレーザ光)の周波数との差に基づき、第2の距離L2(戻り光の光路長)が演算される。
第1の距離L1及び第2の距離L2は、双方共に測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響を受けるものの、第1の距離L1を演算するのに用いられる測定光も、第2の距離L2を演算するのに用いられる戻り光も、同じ測定ヘッド連結用光ファイバー3で伝送されるため、第1の距離L1及び第2の距離L2に対する測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響は同等であると考えられる。
本実施形態に係る距離測定装置100によれば、距離演算手段13によって、第1の距離L1と第2の距離L2との差が演算され、この演算結果に基づき、第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離が算出される。上記の演算結果については、測定ヘッド連結用光ファイバー3の温度変動の影響が相殺されて低減するといえるため、この演算結果に基づき算出される第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離は、前述した図4に示す評価結果からもわかるように、温度変動の影響が低減されたものとなる。
以下、本実施形態の距離演算手段13が実行する第1のビート周波数及び第2のビート周波数の検出方法について説明する。
図5は、距離演算手段13が実行する第1のビート周波数及び第2のビート周波数の検出方法を説明する説明図である。
前述のように、第1の距離L1を演算するには、測定光の周波数と参照光の周波数との差(第1のビート周波数)を検出し、第2の距離L2を演算するには、戻り光の周波数と参照光の周波数との差(第2のビート周波数)を検出する必要がある。
図5に示すように、距離演算手段13には、第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域A1と、第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域A2とが設定されている。第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域A1は、測定光の光路長が測定ヘッド連結用光ファイバー3の長さや測定ヘッド連結用光ファイバー3の端面から被測定対象Mまでの距離の変動範囲に基づいて予測可能であり、参照光の光路長も第1の反射源R1の位置から予測可能であるため、予測した両光路長の差に対応する周波数(第1のビート周波数に相当する)を含むその近傍の周波数領域として設定可能である。また、第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域A2は、戻り光の光路長が測定ヘッド連結用光ファイバー3の長さや第2の反射源R2の位置に基づいて予測可能であり、参照光の光路長も第1の反射源R1の設置位置から予測可能であるため、予測した両光路長の差に対応する周波数(第2のビート周波数に相当する)を含むその近傍の周波数領域として設定可能である。
距離演算手段13は、受光素子12の受光信号を周波数解析して、図5に示すように、第1の周波数領域A1及び第2の周波数領域A2における周波数スペクトルを抽出する。そして、距離演算手段13は、該抽出した周波数スペクトルのうち、第1の周波数領域A1においてピークとなる周波数を第1のビート周波数f1として検出し、該検出した第1のビート周波数f1に基づき第1の距離L1を演算する。また、距離演算手段13は、第2の周波数領域A2においてピークとなる周波数を第2のビート周波数f2として検出し、該検出した第2のビート周波数f2に基づき第2の距離L2を演算する。
以上のように、本実施形態の距離演算手段13は、広範囲に亘る周波数領域で周波数スペクトルを抽出するのではなく、第1の周波数領域A1及び第2の周波数領域A2における周波数スペクトルのみを抽出し、該抽出した周波数スペクトルの中からピークとなる2つの周波数を第1のビート周波数f1及び第2のビート周波数f2として検出するため、演算時間を短縮可能である。
なお、第1のビート周波数f1は、測定光の光路長と参照光の光路長との差に対応するが、被測定対象Mの表面の位置が変動することによって少なくとも測定光の光路長が変動するため、測定タイミング毎に検出せざるを得ない。すなわち、第1のビート周波数f1に基づき演算される第1の距離L1は、測定タイミング毎に演算せざるを得ない。
一方、第2のビート周波数f2は、戻り光の光路長と参照光の光路長との差に対応するため、戻り光の光路長及び参照光の光路長が安定している限りにおいて、必ずしも測定タイミング毎に検出する必要はないと考えられる。特に、後述する第2の実施形態のように、距離測定装置本体1や測定ヘッド連結用光ファイバー3に環境対策を施した好ましい構成であれば、戻り光の光路長及び参照光の光路長が安定することが期待できる。また、格段の環境対策を施していない構成であったとしても、第2のビート周波数f2の検出ピッチを比較的短くすれば、急激な温度変動等が生じない限り、測定タイミング毎に検出する必要はないと考えられる。すなわち、第2のビート周波数f2に基づき演算される第2の距離L2は、必ずしも測定タイミング毎に演算する必要が無いと考えられる。
本実施形態に係る距離測定装置100において演算に最も時間を費やすのは、第1のビート周波数f1及び第2のビート周波数f2を検出する動作であるため、第2のビート周波数f2を検出する動作の回数を低減できれば(第2の距離L2を演算する回数を低減できれば)、その分だけ演算時間を短縮できるという利点が得られる。
以上の点より、本実施形態の距離演算手段13は、所定の測定タイミングで演算した第1の距離L1及び第2の距離L2のうち第2の距離L2を記憶し、次の測定タイミングから予め定めた所定の測定タイミングまでは、第1の距離L1を演算すると共に、第2の距離L2を演算せずに前記記憶した第2の距離L2を用いて、演算した第1の距離L1と前記記憶した第2の距離L2との差を演算することで、第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離を算出することも可能なように構成されている。
上記のようにして距離を算出すれば、第2の距離L2を記憶した測定タイミングの次の測定タイミングから予め定めた所定の測定タイミング(例えば、10回以上後の測定タイミング)までは、第2の距離L2を演算することなく、第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離を算出することが可能であるため、演算時間をより一層短縮可能である。
<第2の実施形態>
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の第2の実施形態に係る距離測定装置について説明する。なお、第1の実施形態に係る距離測定装置100と同様の構成要素についての説明は省略し、主として第1の実施形態と異なる構成要素について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る距離測定装置の概略構成を示す図である。本実施形態に係る距離測定装置100Bが備える距離測定装置100と同様の構成要素には、距離測定装置100が備える構成要素に付した符号と同一の符号を付している。
図6に示すように、本実施形態に係る距離測定装置100Bは、距離測定装置本体1と、被測定対象M(図6に示す例は鋼管)の表面の異なる部位(図6に示す例は鋼管の内外面)にそれぞれ対向配置される複数(図6に示す例は2つ)の測定ヘッド2と、距離測定装置本体1と複数の測定ヘッド2とをそれぞれ連結する複数(図6に示す例は2本)の測定ヘッド連結用光ファイバー3と、距離測定装置本体1と複数の測定ヘッド連結用光ファイバー3との間に介在する光マルチプレクサ6と、光マルチプレクサ6を制御する制御手段7(例えば、所定の制御プラグラムがインストールされたパーソナルコンピュータ)とを備える。
また、本実施形態に係る距離測定装置100Bは、距離測定装置本体1を内部に収容する(本実施形態では光マルチプレクサ6も収容している)断熱された筐体4と、測定ヘッド連結用光ファイバー3が挿入される保護管5とを備える。筐体4には、内部の温度を安定化させる温度安定化手段41と、振動を抑制する防振手段42とが設けられている。
以上のように、本実施形態に係る距離測定装置100Bは、主として、測定ヘッド2を複数備え、これに伴い、複数の測定ヘッド連結用光ファイバー3、光マルチプレクサ6及び制御手段7を備える点と、距離測定装置本体1及び測定ヘッド連結用光ファイバー3に環境対策が施されている点とが、第1の実施形態に係る距離測定装置100と異なる。以下、最初に、環境対策について具体的に説明する。
前述のように、距離測定装置100Bが備える筐体4は断熱されている。具体的には、筐体4の周囲が断熱材で覆われており、風や熱放射の急激な変動等の影響が抑制されている。また、筐体4は、外部と連通する箇所を除いて極力密閉し、粉塵の侵入を抑制することが望ましい。
筐体4に設けられる温度安定化手段41は、距離測定装置本体1自体の発熱による温度上昇を抑制し、筐体4内部の温度を安定化させるものである。具体的には、温度安定化手段41として、ペルチェクーラーや、水を用いたチラーを利用することが考えられる。また、筐体4の内部温度を均一化するため、筐体4内部の空気を攪拌するファンを設けたり、急激な温度変動を抑制するため、筐体4内に金属の塊などを収容して熱容量を大きくすることや、距離測定装置本体1を厚めの熱伝導の良い金属板(例えば、厚み20mmのアルミ板)の上に設置することも有効であると考えられる。温度安定化手段41は、距離測定装置本体1又は筐体4内の別の代表点に設置した温度計(熱電対や測温抵抗体など)の出力をフィードバックして、出力が一定となるように制御することが望ましい。このようにして、後述のように、距離測定装置本体1の温度変動を0.5℃以下に抑制することが好ましく、0.3℃以下に抑制することがより好ましい。
筐体4に設けられる防振手段42としては、空気バネや防振ゴム等を用い、周波数の高い振動や衝撃を抑制する一方、1Hz以下のゆっくりとした振動は許容する防振台を用い、この防振台に筐体4を載置することを例示できる。
測定ヘッド連結用光ファイバー3が挿入される保護管5としては、金属管、樹脂管、樹脂と金属との複合管などを例示でき、適用場所に応じて選ぶことが可能である。落下物から測定ヘッド連結用光ファイバー3を保護する強度を確保すると共に保温性を高めるという点では、保護管5として樹脂と金属との複合管を用いることが好ましい。また、金属管の外面を断熱材で覆ったり、金属管の内側にコイル状のスプリングを挿入し、このスプリングの内側に測定ヘッド連結用光ファイバー3を挿入することで、測定ヘッド連結用光ファイバー3と金属管内面との接触面積を抑制することも考えられる。さらには、保護管5内に温度調整した空気を流すことや温度調整した水配管を設置することも考えられる。保護管5は、測定ヘッド連結用光ファイバー3の全長に亘って設けても良いが、温度変動が大きいと考えられる箇所にのみ設けることも可能である。
例えば、測定ヘッド連結用光ファイバー3として、外径3mm程度の樹脂被覆(例えば、比熱1.5kJ/kg・K、密度1.2g/cm)を施したものを単体で用いた場合と、その測定ヘッド連結用光ファイバー3を内径16.1mm、外径21.7mmの鋼管からなる保護管5に挿入した場合とで、単位長さあたりの熱容量を比較すると、測定ヘッド連結用光ファイバー3単体に比べて保護管の熱容量は45倍以上となる。従って、保護管5を用いることで温度変動の影響を大きく低減可能である。
図7は、図2に示す距離測定装置100Aを用いて実施した、距離測定装置本体1’の温度変動に応じて距離測定値がどのように変動するかを評価した試験の結果を示すグラフである。横軸は距離測定装置本体1’の温度を示し、縦軸は測定開始時点を基準としたときの各温度での測定値の変動量を示す。図7には、測定ヘッド連結用光ファイバー3(ch1)と測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)とを用いて得られた測定値の変動量をそれぞれプロットしている。
この評価試験では、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の長さは双方共に5mとし、エアコンの設定温度を変更することで距離測定装置本体1’の設置場所の雰囲気温度を変動させながら、距離演算手段13で演算した第1の距離L1(測定光の光路長)に基づき、第2の反射源R2からサンプルまでの距離(測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の端面からサンプルまでの距離)を算出した。具体的には、第1の距離L1から、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の長さなど測定光が伝搬する光路の実寸法を減算し、これを2で除算することにより、第2の反射源R2からサンプルまでの距離を算出した。
図7に示すように、距離測定装置本体1’の温度変動に応じて、測定値が変動している。具体的には、いずれの測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’を用いた場合も、0.2mm/℃の変動が生じることがわかった。これは、距離測定装置本体1’における参照光の光路の変動や、FSFレーザ光源11が有する共振器の長さの変動が要因であると考えられる。前述した図3に示す結果は、長さ15mの測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の温度変動に起因した測定値の変動が支配的であり、測定ヘッド連結用光ファイバー3、3’の長さに応じて測定値の変動量も変化する。これに対し、図7に示す結果は、距離測定装置本体1’の温度変動に起因した測定値の変動である。
この測定値の変動を0.1mm以内に抑制するには、距離測定装置本体1’の温度変動を0.5℃以内に制御する必要があることがわかる。さらに、第1及び第2の実施形態に係る距離測定装置100、100Bの1回の測定毎(1kHz)の測定値のバラツキがσ≒0.05mmになることを考慮すれば、距離測定装置本体1’の温度変動に起因した測定値の変動は、少なくとも上記バラツキと同等程度又はそれ未満に抑制することが望ましい。従って、距離測定装置本体1’の温度変動は、0.05/(0.2mm/℃)≒0.3℃以内に抑制することが望ましい。
図8は、図2に示す距離測定装置100Aが備える距離測定装置本体1’を、図7に示す断熱された筐体4と同様の筐体内に収容し、図7に示す温度安定化手段41と同様に筐体内部の温度を一定に制御した状態で、距離測定装置本体1’の温度と距離測定値とがどのように変動するかを評価した試験の結果を示すグラフである。図8(a)は、測定開始時点を基準としたときの測定値の変動量を示し、図8(b)は、距離測定装置本体1’の温度を示す。図8(a)には、測定ヘッド連結用光ファイバー3’(ch2)を用いて得られた測定値の変動量をプロットしている。
図8(a)に示すように、距離測定装置本体1’を断熱された筐体4内に収容し、筐体4内部の温度を一定に制御すれば、距離測定装置本体1’の温度の変動(筐体4の内部温度の変動)を0.3℃以内に抑制することが可能であった。その結果、図8(b)に示すように、測定値の変動量を0.07mm以内に抑制することが可能であった。
以上に説明した結果より、図6に示す本実施形態に係る距離測定装置100Bについても、距離測定装置本体1及び測定ヘッド連結用光ファイバー3に環境対策が施されていることで、測定値の変動を抑制可能であることが期待できる。
次に、本実施形態に係る距離測定装置100Bが具備する光マルチプレクサ6及び制御手段7の動作について説明する。
図6に示す本実施形態の制御手段7は、光マルチプレクサ6を制御して、距離測定装置本体1に連結する各測定ヘッド連結用光ファイバー3を順次切り替える。具体的には、図6に示すように、光マルチプレクサ6の一方の側には、複数の測定ヘッド連結用光ファイバー3が連結している。一方、光マルチプレクサ6の他方の側には、光ファイバー8が連結している。この光ファイバー8は、距離測定装置本体1に連結している。具体的には、光ファイバー8は、距離測定装置本体1が具備する光サーキュレータ20の第3ポート203に連結している。この状態で、制御手段7から受信した制御信号に基づき、光マルチプレクサ6は、光ファイバー8と連結させる測定ヘッド連結用光ファイバー3を順次切り替えて選択する。これにより、距離測定装置本体1と複数の各測定ヘッド2とが、光ファイバー8、光マルチプレクサ6、及び、選択された測定ヘッド連結用光ファイバー3を介して、順次連結することになる。そして、距離演算手段13は、距離測定装置本体1と連結した各測定ヘッド2が具備する第2の反射源R2から被測定対象Mの表面までの距離を順次算出する。
本実施形態に係る距離測定装置100Bによれば、光マルチプレクサ6によって、単一の距離測定装置本体1と連結する各測定ヘッド2が順次切り替えられ、各測定ヘッド2に対向する被測定対象Mの表面までの距離が時分割で算出されることになる。
したがって、測定部位の数(測定ヘッド2及び測定ヘッド連結用光ファイバー3の数)と同数の距離測定装置本体1を備えることによるコストの増大やメンテナンス性の悪化を来すことなく、複数の測定部位までの距離を同じ測定タイミングで測定可能である。
本実施形態に係る距離測定装置100Bにおいても、演算時間を短縮する上で、第1の実施形態と同様に、第1のビート周波数f1を検出するための第1の周波数領域A1と第2のビート周波数f2を検出するための第2の周波数領域A2とが距離演算手段13に設定されている。そして、距離演算手段13は、第1の周波数領域A1及び第2の周波数領域A2における周波数スペクトルを抽出し、抽出した周波数スペクトルのうち、第1の周波数領域A1においてピークとなる周波数を第1のビート周波数f1として検出し、第2の周波数領域A2においてピークとなる周波数を第2のビート周波数f2として検出する。
ただし、本実施形態に係る距離測定装置100Bは、複数の測定ヘッド2を備えており、各測定ヘッド2毎に、連結している光ファイバー3の長さや被測定対象Mまでの距離が異なる。このため、各測定ヘッド2毎に、第1のビート周波数f1及び第2のビート周波数f2も異なることになる。
従い、本実施形態に係る距離測定装置100Bでは、第1のビート周波数f1を検出するための第1の周波数領域A1と、第2のビート周波数f2を検出するための第2の周波数領域A2とを、各測定ヘッド2毎に設定する必要がある。
図9は、本実施形態の距離演算手段13が実行する第1のビート周波数f1及び第2のビート周波数f2の検出方法を説明する説明図である。
図9に示すように、距離演算手段13には、第1のビート周波数f1を検出するための第1の周波数領域A1と、第2のビート周波数f2を検出するための第2の周波数領域A2とが、各測定ヘッド2毎に該各測定ヘッド2に対応付けて設定されている。
そして、距離演算手段13は、制御手段7から距離測定装置本体1と連結した測定ヘッド2の情報を受信し(制御手段7から距離演算手段13への情報送信は、制御手段7から光マルチプレクサ6への制御信号の送信とほぼ同時に行われる)、該情報を受信した測定ヘッド2について得られた受光素子2の受光信号を周波数解析して、前記情報を受信した測定ヘッド2に対応付けて設定された第1の周波数領域A1及び第2の周波数領域A2における周波数スペクトルを抽出する。そして、距離演算手段13は、該抽出した周波数スペクトルのうち、前記情報を受信した測定ヘッド2に対応付けて設定された第1の周波数領域A1においてピークとなる周波数を第1のビート周波数f1として検出し、該検出した第1のビート周波数f1に基づき第1の距離L1を演算する。また、距離演算手段13は、前記情報を受信した測定ヘッド2に対応付けて設定された第2の周波数領域A2においてピークとなる周波数を第2のビート周波数f2として検出し、該検出した第2のビート周波数f2に基づき第2の距離L2を演算する。
1・・・距離測定装置本体
2・・・測定ヘッド
3・・・光ファイバー(測定ヘッド連結用光ファイバー)
11・・・FSFレーザ光源
12・・・受光素子
13・・・距離演算手段
20・・・光サーキュレータ
100・・・距離測定装置
R1・・・第1の反射源
R2・・・第2の反射源
M・・・被測定対象

Claims (7)

  1. 時間に対して周波数が線形に変動するレーザ光を出射するFSFレーザ光源と、前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光の反射光を受光する受光素子と、前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光を参照光として反射するための第1の反射源と、距離演算手段とを具備する距離測定装置本体と、
    被測定対象の表面に対向配置され、内部に前記FSFレーザ光源から出射したレーザ光を戻り光として反射するための第2の反射源を具備する測定ヘッドと、
    前記距離測定装置本体と前記測定ヘッドとを連結する光ファイバーとを備え、
    前記測定ヘッドは、前記距離測定装置本体から出射され、前記光ファイバーを介して伝送されたレーザ光の一部を前記被測定対象の表面に向けて投光すると共に、前記レーザ光の残りの一部が前記第2の反射源で反射した前記戻り光を前記光ファイバーを介して前記距離測定装置本体に向けて伝送し、前記被測定対象の表面に向けて投光され、前記被測定対象の表面で反射したレーザ光を測定光として前記光ファイバーを介して前記距離測定装置本体に向けて伝送し、
    前記距離演算手段は、前記光ファイバーを介して伝送され前記受光素子で受光した前記測定光の周波数と、前記受光素子で受光した前記参照光の周波数との差に基づき、第1の距離L1を演算し、前記光ファイバーを介して伝送され前記受光素子で受光した前記戻り光の周波数と、前記受光素子で受光した前記参照光の周波数との差に基づき、第2の距離L2を演算し、前記第1の距離L1と前記第2の距離L2との差を演算することで、前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を算出することを特徴とする距離測定装置。
  2. 前記距離演算手段には、前記測定光の周波数と前記参照光の周波数との差である第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と、前記戻り光の周波数と前記参照光の周波数との差である第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とが設定され、
    前記距離演算手段は、前記受光素子の受光信号を周波数解析して、前記第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルを抽出し、該抽出した周波数スペクトルのうち、前記第1の周波数領域においてピークとなる周波数を第1のビート周波数として検出し、該検出した第1のビート周波数に基づき第1の距離L1を演算し、前記第2の周波数領域においてピークとなる周波数を第2のビート周波数として検出し、該検出した第2のビート周波数に基づき第2の距離L2を演算することを特徴とする請求項1に記載の距離測定装置。
  3. 前記距離測定装置本体を内部に収容する断熱された筐体と、
    前記光ファイバーが挿入される保護管とを備え、
    前記筐体には、内部の温度を安定化させる温度安定化手段と、振動を抑制する防振手段とが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の距離測定装置。
  4. 前記筐体の内部温度の変動が0.3℃以内に抑制されていることを特徴とする請求項3に記載の距離測定装置。
  5. 前記距離演算手段は、所定の測定タイミングで演算した前記第1の距離L1及び前記第2の距離L2のうち前記第2の距離L2を記憶し、次の測定タイミングから予め定めた所定の測定タイミングまでは、前記第1の距離L1を演算すると共に、前記第2の距離L2を演算せずに前記記憶した第2の距離L2を用いて、前記演算した第1の距離L1と前記記憶した第2の距離L2との差を演算することで、前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を算出することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の距離測定装置。
  6. 被測定対象の表面の異なる部位にそれぞれ対向配置される複数の前記測定ヘッドと、
    前記距離測定装置本体と前記複数の測定ヘッドとをそれぞれ連結する複数の前記光ファイバーと、
    前記距離測定装置本体と前記複数の光ファイバーとの間に介在する光マルチプレクサと、
    前記光マルチプレクサを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記光マルチプレクサを制御して、前記距離測定装置本体に連結する前記複数の各光ファイバーを順次切り替えることで、前記距離測定装置本体と前記複数の各測定ヘッドとを順次連結させ、
    前記距離演算手段は、前記距離測定装置本体と連結した前記各測定ヘッドが具備する前記第2の反射源から前記被測定対象の表面までの距離を順次算出することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の距離測定装置。
  7. 前記距離演算手段には、前記測定光の周波数と前記参照光の周波数との差である第1のビート周波数を検出するための第1の周波数領域と、前記戻り光の周波数と前記参照光の周波数との差である第2のビート周波数を検出するための第2の周波数領域とが、前記各測定ヘッド毎に該各測定ヘッドに対応付けて設定されており、
    前記距離演算手段は、前記制御手段から前記距離測定装置本体と連結した前記測定ヘッドの情報を受信し、該情報を受信した測定ヘッドについて得られた前記受光素子の受光信号を周波数解析して、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第1の周波数領域及び前記第2の周波数領域における周波数スペクトルを抽出し、該抽出した周波数スペクトルのうち、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第1の周波数領域においてピークとなる周波数を第1のビート周波数として検出し、該検出した第1のビート周波数に基づき第1の距離L1を演算し、前記情報を受信した測定ヘッドに対応付けて設定された前記第2の周波数領域においてピークとなる周波数を第2のビート周波数として検出し、該検出した第2のビート周波数に基づき第2の距離L2を演算することを特徴とする請求項6に記載の距離測定装置。
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