JP2016077164A - 細胞培養容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れた細胞培養容器を提供することを主目的とする。【解決手段】本発明は、底部および上記底部と共に培地を密閉可能に形成された外枠部を有する細胞培養容器であって、上記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有し、上記培地を支持するものであり、上記ガス透過性フィルム層は、上記底部の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記支持層は、上記ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることを特徴とする細胞培養容器を提供することにより、上記目的を達成する。【選択図】図2
Description
本発明は、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れた細胞培養容器に関するものである。
細胞を効率的に培養するには、生育に適した条件下で培養する必要がある。このため、通常、所定の温度・湿度に保つことができる培養用恒温槽内で細胞の培養が行われる。
また、培養中の細胞の状態を観察する際には、細胞が入った細胞培養容器を恒温槽から取り出す必要があるが、恒温槽から取り出した際のコンタミネーションを防止するため、通常、細胞培養容器として蓋つきの細胞培養容器が用いられる。
一方、細胞の培養において、細胞への酸素供給および培地のpH調製用の二酸化炭素供給のために、細胞培養容器内への酸素および二酸化炭素等のガスの供給が必要である。
しかしながら、細胞培養容器として一般的に用いられる蓋つきのポリスチレン製容器等は、ガスの透過性が低く、細胞培養容器内へのガスの供給を十分に行うことができない場合があるといった問題があった。
このような問題に対して、ガス透過性フィルムが底部等に配置されている細胞培養容器が開示されている(特許文献1等)。
細胞培養容器にガス透過性フィルムが配置されていることにより、細胞培養容器内へのガスの供給を安定的に行うことが可能となる。
また、培養中の細胞の状態を観察する際には、細胞が入った細胞培養容器を恒温槽から取り出す必要があるが、恒温槽から取り出した際のコンタミネーションを防止するため、通常、細胞培養容器として蓋つきの細胞培養容器が用いられる。
一方、細胞の培養において、細胞への酸素供給および培地のpH調製用の二酸化炭素供給のために、細胞培養容器内への酸素および二酸化炭素等のガスの供給が必要である。
しかしながら、細胞培養容器として一般的に用いられる蓋つきのポリスチレン製容器等は、ガスの透過性が低く、細胞培養容器内へのガスの供給を十分に行うことができない場合があるといった問題があった。
このような問題に対して、ガス透過性フィルムが底部等に配置されている細胞培養容器が開示されている(特許文献1等)。
細胞培養容器にガス透過性フィルムが配置されていることにより、細胞培養容器内へのガスの供給を安定的に行うことが可能となる。
ここで、ガス透過性フィルムの配置箇所としては、培地への酸素および二酸化炭素の供給の容易の観点から、培地と直接接する箇所が採用される。具体的には、上記配置箇所は、細胞培養容器の底部等が好ましく用いられる。
しかしながら、ガス透過性フィルムは一般的に厚みが薄いことから、ガス透過性フィルムが細胞培養容器の底部に配置された場合に、充填した培地の重さでガス透過性フィルムが撓んでしまい、培養する細胞がその撓んだ箇所に集まってしまうといった問題がある。
また、底部の面積が大きいほどガス透過性フィルムの撓みが大きく、細胞が集まるとの問題が顕著に生じることから、細胞の大量培養を目的とした大面積の細胞培養容器への適用が難しいといった問題がある。
しかしながら、ガス透過性フィルムは一般的に厚みが薄いことから、ガス透過性フィルムが細胞培養容器の底部に配置された場合に、充填した培地の重さでガス透過性フィルムが撓んでしまい、培養する細胞がその撓んだ箇所に集まってしまうといった問題がある。
また、底部の面積が大きいほどガス透過性フィルムの撓みが大きく、細胞が集まるとの問題が顕著に生じることから、細胞の大量培養を目的とした大面積の細胞培養容器への適用が難しいといった問題がある。
本発明は、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れた細胞培養容器を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、底部および上記底部と共に培地を密閉可能に形成された外枠部を有する細胞培養容器であって、上記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有し、上記培地を支持するものであり、上記ガス透過性フィルム層は、上記底部の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記支持層は、上記ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることを特徴とする細胞培養容器を提供する。
本実施形態によれば、上記底部が上記ガス透過性フィルム層およびこれを支持する支持層を有することにより、培地を充填した場合にガス透過性フィルム層の撓みの発生の少ないものとすることができる。
したがって、細胞培養容器を、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れたものとすることができる。
したがって、細胞培養容器を、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れたものとすることができる。
本実施形態においては、上記支持層は、上記開口部より面積の広い細胞観察用開口部を有することが好ましい。上記細胞培養容器を、細胞観察の容易なものとすることができるからである。
本実施形態においては上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置される中間底部を有し、上記中間底部は、第2ガス透過性フィルム層および第2支持層を有し、上記培地を支持するものであり、上記第2ガス透過性フィルム層は、上記中間底部の上記培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記第2支持層は、上記第2ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることが好ましい。上記細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができるからである。
本実施形態においては、上記支持層は、上記外枠部と一体で形成されていることが好ましい。上記細胞培養容器を、形成容易なものとすることができるからである。
本発明は、底部にガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れた細胞培養容器を提供できるといった効果を奏する。
本発明は、細胞培養容器に関するものである。
以下、本発明の細胞培養容器について詳細に説明する。
以下、本発明の細胞培養容器について詳細に説明する。
本発明の細胞培養容器は、底部および上記底部と共に培地を密閉可能に形成された外枠部を有する細胞培養容器であって、上記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有し、上記培地を支持するものであり、上記ガス透過性フィルム層は、上記底部の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記支持層は、上記ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることを特徴とするものである。
このような本発明の細胞培養容器について図を参照して説明する。図1は、本発明の細胞培養容器の一例を示す概略平面図であり、細胞培養容器の支持層側から観察したものである。図2は、図1のA−A線断面図である。また、図3および図4は、本発明の細胞培養容器の他の例を示す概略断面図である。
図1〜図4に例示するように、本発明の細胞培養容器10は、底部1および上記底部1と共に培地を密閉可能に形成された外枠部3を有するものであって、上記底部1は、ガス透過性フィルム層1aおよび支持層1bを有し、上記培地を支持するものであり、上記ガス透過性フィルム層1aは、上記底部1の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記支持層1bは、上記ガス透過性フィルム層1aの上記培地支持面の反対側に配置され、開口部2aを備えるものである。
なお、この例においては、ガス透過性フィルム層1aが、培地支持面の全面を覆うように配置されるものである。また、外枠部3は、底部1の周囲を囲み、細胞培養容器10の面方向Xに対して垂直(90°)方向に配置された側壁部3aと、上記底部1と平面視上重なるように配置された上面部3bと、を有するものである。また、上記細胞培養容器10は、培地の充填に用いられる注入口4および注入口4を密閉する蓋部5を有するものである。
また、図3は、上記培地支持面、すなわち、ガス透過性フィルム層1aの培地支持面側の表面が、細胞培養容器を水平な台に台と底部とを対向するように載置した際に、その台と平行な方向である面方向Xと平行な平面と面方向Xに対して傾斜を有する平面とを有する例を示すものである。
図4は、第2ガス透過性フィルム層6aおよび第2支持層6bを有し、上記培地を支持する中間底部6を有するものであり、上記第2ガス透過性フィルム層6aは、上記中間底部6の上記培地支持面の全面を覆うように配置されるものであり、上記第2支持層6bは、上記第2ガス透過性フィルム層6aの上記培地支持面の反対側に配置され、開口部6cを備えるものである。
図1〜図4に例示するように、本発明の細胞培養容器10は、底部1および上記底部1と共に培地を密閉可能に形成された外枠部3を有するものであって、上記底部1は、ガス透過性フィルム層1aおよび支持層1bを有し、上記培地を支持するものであり、上記ガス透過性フィルム層1aは、上記底部1の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、上記支持層1bは、上記ガス透過性フィルム層1aの上記培地支持面の反対側に配置され、開口部2aを備えるものである。
なお、この例においては、ガス透過性フィルム層1aが、培地支持面の全面を覆うように配置されるものである。また、外枠部3は、底部1の周囲を囲み、細胞培養容器10の面方向Xに対して垂直(90°)方向に配置された側壁部3aと、上記底部1と平面視上重なるように配置された上面部3bと、を有するものである。また、上記細胞培養容器10は、培地の充填に用いられる注入口4および注入口4を密閉する蓋部5を有するものである。
また、図3は、上記培地支持面、すなわち、ガス透過性フィルム層1aの培地支持面側の表面が、細胞培養容器を水平な台に台と底部とを対向するように載置した際に、その台と平行な方向である面方向Xと平行な平面と面方向Xに対して傾斜を有する平面とを有する例を示すものである。
図4は、第2ガス透過性フィルム層6aおよび第2支持層6bを有し、上記培地を支持する中間底部6を有するものであり、上記第2ガス透過性フィルム層6aは、上記中間底部6の上記培地支持面の全面を覆うように配置されるものであり、上記第2支持層6bは、上記第2ガス透過性フィルム層6aの上記培地支持面の反対側に配置され、開口部6cを備えるものである。
本実施形態によれば、上記底部が上記ガス透過性フィルム層およびこれを支持する支持層を有することにより、培地を充填した場合にガス透過性フィルム層の撓みの発生の少ないものとすることができる。
また、上記支持層は開口部を有し、ガス透過性フィルム層がその開口部において外気と直接接することが可能となる。
したがって、細胞培養容器を、底部がガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れたものとすることができる。
また、底部がガス透過性フィルム層を有することにより、ガス透過性フィルム層を介して培地中にガスを効率的に供給できることから、培地中で培養される細胞を効率的に増殖させることができる。さらに、底部が形状安定性に優れることから、底部の全面で細胞を均一に培養可能なものとすることができる。このため、上記細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができる。
また、上記支持層は開口部を有し、ガス透過性フィルム層がその開口部において外気と直接接することが可能となる。
したがって、細胞培養容器を、底部がガス透過性を有し、かつ、底部の形状安定性に優れたものとすることができる。
また、底部がガス透過性フィルム層を有することにより、ガス透過性フィルム層を介して培地中にガスを効率的に供給できることから、培地中で培養される細胞を効率的に増殖させることができる。さらに、底部が形状安定性に優れることから、底部の全面で細胞を均一に培養可能なものとすることができる。このため、上記細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができる。
本発明の細胞培養容器は、底部および外枠部を有するものである。
以下、本発明の細胞培養容器の各構成について詳細に説明する。
以下、本発明の細胞培養容器の各構成について詳細に説明する。
1.底部
本実施形態における底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有するものである。
上記底部は、上記培地を支持するものである。
ここで、培地を支持するとは、培地を充填した際に、培地を支持する培地支持面を構成するものである。
上記培地支持面は、充填された培地を支持する面、すなわち、培地に対して下側から接する面である。
このような培地支持面としては、より具体的には、底部の培地と接する側の表面のうち、外枠部の側壁部により囲まれるものとすることができる。
図5、図6および図7は、培地支持面を説明する説明図であり、細胞培養容器10に培地11を充填した状態を示すものである。図5〜図7において、底部1の培地支持面は、破線で示されるものであり、底部1の培地と接する側の表面のうち、培地11の全てと平面視上重なる箇所であり、また、底部の培地と接する側の表面のうち、側壁部3aにより囲まれるものである。図5〜図7は、細胞培養容器の断面形状がそれぞれ既に説明した図2〜図4の形状である場合の例を示すものであり、側壁部3aの培地と接する側の表面の面方向に対する角度が垂直(90°)である例を示すものである。
また、図7中の点線は、中間底部6の培地支持面を示すものである。図7は、中間底部6の培地支持面が、中間底部6の培地と接する側の表面のうち、側壁部3aにより囲まれる場合の例を示すものである。
なお、図5〜図7中の符号については、図2〜図4と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態における底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有するものである。
上記底部は、上記培地を支持するものである。
ここで、培地を支持するとは、培地を充填した際に、培地を支持する培地支持面を構成するものである。
上記培地支持面は、充填された培地を支持する面、すなわち、培地に対して下側から接する面である。
このような培地支持面としては、より具体的には、底部の培地と接する側の表面のうち、外枠部の側壁部により囲まれるものとすることができる。
図5、図6および図7は、培地支持面を説明する説明図であり、細胞培養容器10に培地11を充填した状態を示すものである。図5〜図7において、底部1の培地支持面は、破線で示されるものであり、底部1の培地と接する側の表面のうち、培地11の全てと平面視上重なる箇所であり、また、底部の培地と接する側の表面のうち、側壁部3aにより囲まれるものである。図5〜図7は、細胞培養容器の断面形状がそれぞれ既に説明した図2〜図4の形状である場合の例を示すものであり、側壁部3aの培地と接する側の表面の面方向に対する角度が垂直(90°)である例を示すものである。
また、図7中の点線は、中間底部6の培地支持面を示すものである。図7は、中間底部6の培地支持面が、中間底部6の培地と接する側の表面のうち、側壁部3aにより囲まれる場合の例を示すものである。
なお、図5〜図7中の符号については、図2〜図4と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
(1)支持層
本実施形態における支持層は、上記ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものである。
また、上記開口部は、ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側表面を外気と直接接触することを可能とするものである。
上記支持層は、上記ガス透過性フィルム層を支持し、上記ガス透過性フィルム層の培地による撓みの発生を抑制するものである。
本実施形態における支持層は、上記ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものである。
また、上記開口部は、ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側表面を外気と直接接触することを可能とするものである。
上記支持層は、上記ガス透過性フィルム層を支持し、上記ガス透過性フィルム層の培地による撓みの発生を抑制するものである。
ここで、撓みの発生を抑制するとは、細胞が集まる箇所が生じない程度にガス透過性フィルム層の培地の重さによる変形を抑制することをいうものである。
このような支持層としては、培地の充填前後で、ガス透過性フィルム層の培地支持面側の表面の位置が5mm以上低くなる箇所が生じないものとすることができる。
なお、培地の充填後としては、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面から培地液面までの距離が2cmである場合とすることができる。また、このような撓みの測定方法としては、細胞培養容器に培地を充填して確認する方法であっても良いが、ガス透過性フィルム層の撓みの視認容易のため、細胞培養容器に含まれるガス透過性フィルム層と同一面積のガス透過性フィルムを測定用サンプルとして準備し、そのガス透過性フィルムの周囲を固定した状態で行う方法を用いても良い。
このような支持層としては、培地の充填前後で、ガス透過性フィルム層の培地支持面側の表面の位置が5mm以上低くなる箇所が生じないものとすることができる。
なお、培地の充填後としては、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面から培地液面までの距離が2cmである場合とすることができる。また、このような撓みの測定方法としては、細胞培養容器に培地を充填して確認する方法であっても良いが、ガス透過性フィルム層の撓みの視認容易のため、細胞培養容器に含まれるガス透過性フィルム層と同一面積のガス透過性フィルムを測定用サンプルとして準備し、そのガス透過性フィルムの周囲を固定した状態で行う方法を用いても良い。
このような開口部の形状は、上記ガス透過性フィルム層へのガスの供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではない。
上記形状は、例えば、三角形状、四角形状および六角形状等の矩形状、円形状および楕円形状等とすることができる。
本実施形態においては、なかでも、上記形状が、四角形状および六角形状であることが好ましい。上記形状であることにより、開口部の形成が容易だからである。また、上記開口部を一定間隔で整列配置することが容易であり、安定的にガス透過性フィルム層を支持することができる支持層とすることができるからである。
上記形状は、例えば、三角形状、四角形状および六角形状等の矩形状、円形状および楕円形状等とすることができる。
本実施形態においては、なかでも、上記形状が、四角形状および六角形状であることが好ましい。上記形状であることにより、開口部の形成が容易だからである。また、上記開口部を一定間隔で整列配置することが容易であり、安定的にガス透過性フィルム層を支持することができる支持層とすることができるからである。
上記開口部の数は、1以上であれば良いが、通常2以上である。
複数の開口部を区画するように配置された支持層により、ガス透過性フィルム層を安定的に支持することができるからである。
上記開口部の数が2以上である場合、上記開口部の配置としては、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を抑制できるものであれば良いが、開口部が一定間隔で整列配置され、上記支持層の平面視形状が格子状となるもの、または開口部の形状が六角形状である場合にはハニカム状となるものが好ましい。上記配置であることにより、安定的にガス透過性フィルム層を支持することができる支持層とすることができるからである。
複数の開口部を区画するように配置された支持層により、ガス透過性フィルム層を安定的に支持することができるからである。
上記開口部の数が2以上である場合、上記開口部の配置としては、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を抑制できるものであれば良いが、開口部が一定間隔で整列配置され、上記支持層の平面視形状が格子状となるもの、または開口部の形状が六角形状である場合にはハニカム状となるものが好ましい。上記配置であることにより、安定的にガス透過性フィルム層を支持することができる支持層とすることができるからである。
上記開口部の面積は、上記ガス透過性フィルム層へのガスの供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではない。
上記面積は、例えば、1mm2〜10,000mm2の範囲内とすることができ、なかでも、25mm2〜2,500mm2の範囲内あることが好ましく、特に100mm2〜500mm2の範囲内であることが好ましい。上記面積が上述の範囲内であることにより、上記ガス透過性フィルム層へのガスの十分な供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を十分に抑制可能な支持層とすることができるからである。
なお、上記面積は、1つあたりの開口部の面積をいうものである。
上記面積は、例えば、1mm2〜10,000mm2の範囲内とすることができ、なかでも、25mm2〜2,500mm2の範囲内あることが好ましく、特に100mm2〜500mm2の範囲内であることが好ましい。上記面積が上述の範囲内であることにより、上記ガス透過性フィルム層へのガスの十分な供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を十分に抑制可能な支持層とすることができるからである。
なお、上記面積は、1つあたりの開口部の面積をいうものである。
上記支持層の開口率は、上記ガス透過性フィルム層へのガスの供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を抑制できるものであれば特に限定されるものではない。
上記開口率は、例えば、10%〜90%の範囲内であることが好ましく、なかでも、30%〜85%の範囲内であることが好ましく、特に、60%〜80%の範囲内であることが好ましい。上記開口率が上述の範囲内であることにより、上記ガス透過性フィルム層へのガスの十分な供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を十分に抑制可能な支持層とすることができるからである。
なお、開口率は、上記ガス透過性フィルム層の全面積に対する、上記開口部の全面積の割合(開口部の全面積/ガス透過性フィルム層の全面積×100)により求められるものである。
また、開口率は、支持層が後述する細胞観察用開口部を有する場合、細胞観察用開口部も開口部として含むものである。
上記開口率は、例えば、10%〜90%の範囲内であることが好ましく、なかでも、30%〜85%の範囲内であることが好ましく、特に、60%〜80%の範囲内であることが好ましい。上記開口率が上述の範囲内であることにより、上記ガス透過性フィルム層へのガスの十分な供給が可能であり、上記ガス透過性フィルム層の撓みの発生を十分に抑制可能な支持層とすることができるからである。
なお、開口率は、上記ガス透過性フィルム層の全面積に対する、上記開口部の全面積の割合(開口部の全面積/ガス透過性フィルム層の全面積×100)により求められるものである。
また、開口率は、支持層が後述する細胞観察用開口部を有する場合、細胞観察用開口部も開口部として含むものである。
上記支持層は、上記開口部より面積の広い細胞観察用開口部を有することが好ましい。上記支持層は上記開口部を有するものであるが、ガス透過性フィルム層上で培養されている細胞の観察を行う際に、上記開口部の大きさによっては細胞の観察を容易に行うことができない場合がある。これに対して、支持層が細胞観察用開口部を有することにより、この細胞観察用開口部を介して支持層により妨げられることなく細胞を観察することが可能となり、上記細胞培養容器を、細胞観察の容易なものとすることができるからである。
図8は、支持層が2つの円形状の細胞観察用開口部2bを有する例を示すものである。
なお、図8中の符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
図8は、支持層が2つの円形状の細胞観察用開口部2bを有する例を示すものである。
なお、図8中の符号については、図1と同一の部材を示すものであるので、ここでの説明は省略する。
上記細胞観察用開口部の形状については、細胞観察を行うことが可能なものであれば特に限定されるものではないが、上記開口部と同様とすることができる。
上記細胞観察用開口部の面積は、上記開口部より面積が大きく、細胞観察を行うことが可能なものであれば特に限定されるものではない。
上記面積は、例えば、10mm2〜2000mm2の範囲内とすることができ、なかでも、100mm2〜1500mm2の範囲内であることが好ましく、特に400mm2〜900mm2の範囲内であることが好ましい。上記面積が上述の範囲内であることにより、ガス透過性フィルム層上の細胞を容易に観察可能なものとすることができるからである。
なお、上記面積は、1つあたりの細胞観察用開口部の面積をいうものである。
上記面積は、例えば、10mm2〜2000mm2の範囲内とすることができ、なかでも、100mm2〜1500mm2の範囲内であることが好ましく、特に400mm2〜900mm2の範囲内であることが好ましい。上記面積が上述の範囲内であることにより、ガス透過性フィルム層上の細胞を容易に観察可能なものとすることができるからである。
なお、上記面積は、1つあたりの細胞観察用開口部の面積をいうものである。
上記細胞観察用開口部の数は、細胞観察を行うことが可能なものであれば特に限定されるものではなく、ガス透過性フィルム層の面積等に応じて適宜設定されるものである。
上記数は、例えば、2つとすることができる。
上記数は、例えば、2つとすることができる。
上記支持層を構成する材料としては、ガス透過性フィルム層の撓みを抑制できるものであれば特に限定されるものではない。
上記材料は、例えば、ガラス等の無機材料、金属材料および樹脂材料を挙げることができ、なかでも、樹脂材料であることが好ましい。上記材料が樹脂材料であることにより、支持層を形成容易なものとすることができるからである。
上記樹脂材料としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等を好適に用いることができ、なかでも、ポリスチレン樹脂であることが好ましい。上記材料は細胞培養用途の容器に広く用いられているからである。
なお、本実施形態においては、上記材料の2以上を組み合わせて用いても良い。
上記材料は、例えば、ガラス等の無機材料、金属材料および樹脂材料を挙げることができ、なかでも、樹脂材料であることが好ましい。上記材料が樹脂材料であることにより、支持層を形成容易なものとすることができるからである。
上記樹脂材料としては、具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂等を好適に用いることができ、なかでも、ポリスチレン樹脂であることが好ましい。上記材料は細胞培養用途の容器に広く用いられているからである。
なお、本実施形態においては、上記材料の2以上を組み合わせて用いても良い。
上記支持層の厚みとしては、ガス透過性フィルム層の撓みを抑制できるものであれば特に限定されるものではなく、支持層により支持されるガス透過性フィルム層の面積、支持層の開口率および支持層の構成材料により異なるものである。
上記厚みは、例えば、1mm〜5mmの範囲内とすることができ、なかでも、1mm〜3mmの範囲内であることが好ましく、特に、1mm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
より具体的には、上記厚みは、ガス透過性フィルム層の面積が15,000mm2〜25,000mm2の範囲内であり、支持層の開口率が70%〜80%の範囲内であり、支持層の構成材料がポリスチレンである場合には、1mm〜3mmの範囲内とすることができ、なかでも、1mm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
上記厚みが上述の範囲内であることにより、支持層を安定的に上記ガス透過性フィルム層を支持可能なものとすることができるからである。
なお、上記厚みは、具体的には、図2中のaで示されるものである。
上記厚みは、例えば、1mm〜5mmの範囲内とすることができ、なかでも、1mm〜3mmの範囲内であることが好ましく、特に、1mm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
より具体的には、上記厚みは、ガス透過性フィルム層の面積が15,000mm2〜25,000mm2の範囲内であり、支持層の開口率が70%〜80%の範囲内であり、支持層の構成材料がポリスチレンである場合には、1mm〜3mmの範囲内とすることができ、なかでも、1mm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
上記厚みが上述の範囲内であることにより、支持層を安定的に上記ガス透過性フィルム層を支持可能なものとすることができるからである。
なお、上記厚みは、具体的には、図2中のaで示されるものである。
上記支持層は、ガス透過性を有するものであっても良いが、通常、ガス透過性を有しないものである。
ガス透過性を有するとは、細胞培養に必要な酸素および二酸化炭素を細胞培養容器内に透過することができることをいうものであり、ガス透過性を有しないとは、細胞培養容器が密閉状態の場合に、安定的な細胞培養が困難な状態となることをいうものである。
上記支持層の酸素の透過率としては、100cm3/m2・24hr・atm未満とすることができる。また、支持層の二酸化炭素の透過率としては、1,000cm3/m2・24hr・atm未満とすることができる。
なお、上記支持層のガス透過率は、開口部および細胞観察用開口部でのガスの透過を含まないものである。
ガス透過性を有するとは、細胞培養に必要な酸素および二酸化炭素を細胞培養容器内に透過することができることをいうものであり、ガス透過性を有しないとは、細胞培養容器が密閉状態の場合に、安定的な細胞培養が困難な状態となることをいうものである。
上記支持層の酸素の透過率としては、100cm3/m2・24hr・atm未満とすることができる。また、支持層の二酸化炭素の透過率としては、1,000cm3/m2・24hr・atm未満とすることができる。
なお、上記支持層のガス透過率は、開口部および細胞観察用開口部でのガスの透過を含まないものである。
上記支持層は、底部においてガス透過性フィルム層を支持するために、通常、外枠部と接続されるものである。
本実施形態において、上記支持層は、上記外枠部と一体で形成されていることが好ましい。上記細胞培養容器を、形成容易なものとすることができるからである。
なお、既に説明した図1および図2は、上記支持層が、上記外枠部の側壁部と一体で形成されている例を示すものである。
本実施形態において、上記支持層は、上記外枠部と一体で形成されていることが好ましい。上記細胞培養容器を、形成容易なものとすることができるからである。
なお、既に説明した図1および図2は、上記支持層が、上記外枠部の側壁部と一体で形成されている例を示すものである。
(2)ガス透過性フィルム層
本実施形態におけるガス透過性フィルム層は、底部の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものである。
また、ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側表面が、上記支持層の開口部から露出し、外気と直接接することができるものである。
本実施形態におけるガス透過性フィルム層は、底部の上記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものである。
また、ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側表面が、上記支持層の開口部から露出し、外気と直接接することができるものである。
上記ガス透過性フィルム層は、培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものである。
ここで、培地支持面を覆うように配置されるとは、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面が培地支持面の少なくとも一部を構成することをいうものである。つまり、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面は、培地に対して下側から接する面であることをいうものである。
上記ガス透過性フィルム層の配置箇所は、上記培地支持面の少なくとも一部を覆うものであれば良い。なかでも本実施形態においては、上記培地支持面の全面を覆うものであることが好ましい。上記配置箇所が培地支持面の全面であることにより、ガス透過性に優れた細胞培養容器とすることができるからである。
ここで、培地支持面を覆うように配置されるとは、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面が培地支持面の少なくとも一部を構成することをいうものである。つまり、ガス透過性フィルム層の培地支持面側表面は、培地に対して下側から接する面であることをいうものである。
上記ガス透過性フィルム層の配置箇所は、上記培地支持面の少なくとも一部を覆うものであれば良い。なかでも本実施形態においては、上記培地支持面の全面を覆うものであることが好ましい。上記配置箇所が培地支持面の全面であることにより、ガス透過性に優れた細胞培養容器とすることができるからである。
上記ガス透過性フィルム層は、ガス透過性を有するものである。
ここで、ガス透過性を有するとは、具体的には、細胞培養に必要な酸素および二酸化炭素を細胞培養容器内に透過することができることをいうものである。
このようなガス透過性フィルム層の酸素の透過率としては、100cm3/m2・24hr・atm以上とすることができる。また、ガス透過性フィルム層の二酸化炭素の透過率としては、1,000cm3/m2・24hr・atm以上とすることができる。
本実施形態において、上記ガス透過性フィルム層の酸素の透過率は、2,000cm3/m2・24hr・atm〜100,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましく、なかでも、3,500cm3/m2・24hr・atm〜60,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましい。上記透過率が上述の範囲内であることにより、安定的に酸素を供給することができるからである。また、ガス透過性フィルム層を破損等のないものとすることができるからである。
また、本実施形態において、上記ガス透過性フィルム層の二酸化炭素の透過率は、5,000cm3/m2・24hr・atm〜150,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましく、なかでも、15,000cm3/m2・24hr・atm〜130,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましい。上記透過率が上述の範囲内であることにより、安定的に二酸化炭素を供給することができ、培地のpHを安定的に制御できるからである。また、ガス透過性フィルム層を破損等のないものとすることができるからである。
ここで、ガス透過性を有するとは、具体的には、細胞培養に必要な酸素および二酸化炭素を細胞培養容器内に透過することができることをいうものである。
このようなガス透過性フィルム層の酸素の透過率としては、100cm3/m2・24hr・atm以上とすることができる。また、ガス透過性フィルム層の二酸化炭素の透過率としては、1,000cm3/m2・24hr・atm以上とすることができる。
本実施形態において、上記ガス透過性フィルム層の酸素の透過率は、2,000cm3/m2・24hr・atm〜100,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましく、なかでも、3,500cm3/m2・24hr・atm〜60,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましい。上記透過率が上述の範囲内であることにより、安定的に酸素を供給することができるからである。また、ガス透過性フィルム層を破損等のないものとすることができるからである。
また、本実施形態において、上記ガス透過性フィルム層の二酸化炭素の透過率は、5,000cm3/m2・24hr・atm〜150,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましく、なかでも、15,000cm3/m2・24hr・atm〜130,000cm3/m2・24hr・atmの範囲内であることが好ましい。上記透過率が上述の範囲内であることにより、安定的に二酸化炭素を供給することができ、培地のpHを安定的に制御できるからである。また、ガス透過性フィルム層を破損等のないものとすることができるからである。
上記ガス透過性フィルム層を構成する材料は、所望のガス透過性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、二軸延伸されたポリスチレン(OPS)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリスチレン、ポリエチレン等を挙げることができ、なかでも本実施形態においては、OPSを好ましく用いることができる。上記材料が上述の材料であることにより、ガス透過性に優れたものとすることができるからである。また、細胞に対する毒性がなく、細胞培養に適した底部を形成可能だからである。
なお、上記材料の市販品としては、旭化成ケミカルズ社製のOPS等を挙げることができる。
なお、上記材料の市販品としては、旭化成ケミカルズ社製のOPS等を挙げることができる。
上記ガス透過性フィルム層の培地支持面側の表面は、ガス透過性を妨げない範囲内で、表面処理されたものであっても良い。
上記表面処理は、例えば、親水性向上を目的として行われるプラズマ処理、微細賦型処理等、撥水性向上を目的として行われるフッ素加工処理、微細賦型処理等を挙げることができる。
上記表面処理は、例えば、親水性向上を目的として行われるプラズマ処理、微細賦型処理等、撥水性向上を目的として行われるフッ素加工処理、微細賦型処理等を挙げることができる。
上記ガス透過性フィルム層の層構成は、所望のガス透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、単層であっても良く複数層が積層したものであっても良い。
上記ガス透過性フィルム層の厚みは、所望のガス透過性を有するものであれば特に限定されるものではなく、構成材料等によって異なるものであるが、25μm〜500μmの範囲内とすることができ、なかでも、50μm〜250μmの範囲内であることが好ましく、特に、50μm〜150μmの範囲内であることが好ましい。上記厚みが上述の範囲内であることにより、ガス透過性に優れたものとすることができるからである。
なお、ガス透過性フィルム層が複数層が積層したものである場合には、合計厚みをいうものである。
なお、ガス透過性フィルム層が複数層が積層したものである場合には、合計厚みをいうものである。
上記ガス透過性フィルム層の平面視形状は、培養する細胞の種類等に応じて適宜設定されるものであり、例えば、四角形状および円形状等とすることができる。
既に説明した図1は、上記ガス透過性フィルム層の平面視形状が四角形状である例を示すものである。
既に説明した図1は、上記ガス透過性フィルム層の平面視形状が四角形状である例を示すものである。
また、上記ガス透過性フィルム層の形状は、上記面方向と平行な平面形状であっても良く、面方向と平行な平面形状と面方向に対して傾斜を有する平面形状とを有するものであっても良い。
既に説明した図2は、上記ガス透過性フィルム層の形状が、上記面方向と平行な平面形状のみからなる例を示すものである。また、既に説明した図3は、上記形状が、面方向と平行な平面形状と面方向に対して傾斜を有する平面形状とを有する例を示すものである。
既に説明した図2は、上記ガス透過性フィルム層の形状が、上記面方向と平行な平面形状のみからなる例を示すものである。また、既に説明した図3は、上記形状が、面方向と平行な平面形状と面方向に対して傾斜を有する平面形状とを有する例を示すものである。
上記ガス透過性フィルム層の面積は、培養する細胞の種類および数等に応じて異なるものであるが、例えば、500mm2〜300,000mm2の範囲内とすることができ、なかでも、10,000mm2〜200,000mm2の範囲内であることが好ましく、特に15,000mm2〜160,000mm2の範囲内であることが好ましい。上記面積が上述の範囲内であることにより、大面積でも底部の撓みを抑制できるとの本発明の効果をより効果的に発揮できるからである。また、細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができるからである。
なお、上記面積は、上記ガス透過性フィルム層の培地支持面を構成する面積の合計面積である。
なお、上記面積は、上記ガス透過性フィルム層の培地支持面を構成する面積の合計面積である。
(3)底部
上記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものであっても良い。
上記その他の構成としては、例えば、上記ガス透過性フィルム層および支持層を固定する接着層を有するものとすることができる。
また、ガス透過性フィルム層が培地支持面の一部を覆うものである場合には、ガス透過性フィルム層と共に培地支持面を構成する培地支持部を通常有するものである。
このような培地支持部を構成する材料、厚みおよびガス透過性としては、安定的に培地を支持することができるものであれば良く、上記支持層と同様とすることができる。また、上記培地支持部は、上記支持層と一体として形成されるものとすることができる。
上記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものであっても良い。
上記その他の構成としては、例えば、上記ガス透過性フィルム層および支持層を固定する接着層を有するものとすることができる。
また、ガス透過性フィルム層が培地支持面の一部を覆うものである場合には、ガス透過性フィルム層と共に培地支持面を構成する培地支持部を通常有するものである。
このような培地支持部を構成する材料、厚みおよびガス透過性としては、安定的に培地を支持することができるものであれば良く、上記支持層と同様とすることができる。また、上記培地支持部は、上記支持層と一体として形成されるものとすることができる。
2.外枠部
本実施形態における外枠部は、上記底部と共に培地を密閉可能に形成されるものである。
ここで、上記底部と共に培地を密閉可能であるとは、上記底部の培地支持面側表面と上記外枠部とにより培地を漏れることなく保持可能であるあることをいうものである。
本実施形態における外枠部は、上記底部と共に培地を密閉可能に形成されるものである。
ここで、上記底部と共に培地を密閉可能であるとは、上記底部の培地支持面側表面と上記外枠部とにより培地を漏れることなく保持可能であるあることをいうものである。
このような外枠部としては、底部の培地支持面の周囲を囲み、細胞培養容器の面方向に対して略垂直方向に配置された側壁部と、上記底部と平面視上重なるように配置される上面部と、を有するものとすることができる。
本実施形態においては、上記側壁部および上面部が一体で形成されたものであることが好ましい。外枠部を形成容易なものとすることができるからである。
本実施形態においては、上記側壁部および上面部が一体で形成されたものであることが好ましい。外枠部を形成容易なものとすることができるからである。
本実施形態における細胞培養容器の面方向は、細胞培養容器を水平な台に台と底部とを対向するように載置した際に、その台と平行な方向をいうものである。上記面方向は、具体的には、図2中のXで示される方向である。
また、細胞培養容器の面方向に対して略垂直方向に配置された側壁部とは、上記面方向に対して側壁部の培地と接する側の面がなす角度が80°〜100°の範囲内となるように配置されたものをいうものである。
ここで、上記面方向に対して側壁部の培地と接する側の面がなす角度は、具体的には、図2中のαで示されるものである。
また、細胞培養容器の面方向に対して略垂直方向に配置された側壁部とは、上記面方向に対して側壁部の培地と接する側の面がなす角度が80°〜100°の範囲内となるように配置されたものをいうものである。
ここで、上記面方向に対して側壁部の培地と接する側の面がなす角度は、具体的には、図2中のαで示されるものである。
上記外枠部は、ガス透過性を有するものであっても、ガスバリア性を有するものであっても良い。
ガス透過性を有するものであることで、細胞培養容器をガス透過性に優れたものとすることができるからである。また、外枠部の厚みを薄いものとすることが容易であり、細胞培養容器を細胞培養バッグのような袋状とすることが容易だからである。
また、ガスバリア性を有するものであることで、厚み等の厚いものとすることが容易であり、細胞培養容器を強度に優れたものとすることができるからである。また、細胞培養容器をフラスコおよびボトルのような箱状とすることが容易だからである。
ガス透過性を有するものであることで、細胞培養容器をガス透過性に優れたものとすることができるからである。また、外枠部の厚みを薄いものとすることが容易であり、細胞培養容器を細胞培養バッグのような袋状とすることが容易だからである。
また、ガスバリア性を有するものであることで、厚み等の厚いものとすることが容易であり、細胞培養容器を強度に優れたものとすることができるからである。また、細胞培養容器をフラスコおよびボトルのような箱状とすることが容易だからである。
上記外枠部を構成する材料および厚みとしては、上記底部と共に培地を密閉可能なものであれば特に限定されるものではなく、例えば、上記支持層と同様とすることができる。
なお、上記厚みは、上記外枠部の厚みのうち、最も厚い箇所の厚みをいうものであり、具体的には、図2中のbで示されるものである。
なお、上記厚みは、上記外枠部の厚みのうち、最も厚い箇所の厚みをいうものであり、具体的には、図2中のbで示されるものである。
3.細胞培養容器
本発明の細胞培養容器は、上記底部および外枠部を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものとすることができる。
このようなその他の構成としては、例えば、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置され、培地を支持する中間底部を有することが好ましい。
上記細胞培養容器を、大面積で細胞培養可能なものとすることができるからである。
既に説明した図4は、中間底部6を有する細胞培養容器10の一例を示す概略断面図である。なお、この例では、各中間底部6は、外枠部3の側壁部3aと接続され、一体で形成されるものである。
本発明の細胞培養容器は、上記底部および外枠部を有するものであるが、必要に応じてその他の構成を有するものとすることができる。
このようなその他の構成としては、例えば、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置され、培地を支持する中間底部を有することが好ましい。
上記細胞培養容器を、大面積で細胞培養可能なものとすることができるからである。
既に説明した図4は、中間底部6を有する細胞培養容器10の一例を示す概略断面図である。なお、この例では、各中間底部6は、外枠部3の側壁部3aと接続され、一体で形成されるものである。
(1)中間底部
上記中間底部は、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置されるものである。また、第2ガス透過性フィルム層および第2支持層を有し、上記培地を支持するものである。
ここで、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置されるとは、中間底部が、上記底部および上記外枠部により周囲が囲まれ、細胞培養容器の培地が充填される内側に配置されることをいうものである。また、底部および中間底部は、所定の間隔で平面視上重なるように配置されるものであり、細胞培養容器が多段状に配置された底部を有するものであることをいうものである。また、底部および各中間底部において支持される培地は、通常、別体であり、混合しない状態で充填されるものである。
上記中間底部は、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置されるものである。また、第2ガス透過性フィルム層および第2支持層を有し、上記培地を支持するものである。
ここで、上記底部および上記外枠部によって囲まれる空間内に配置されるとは、中間底部が、上記底部および上記外枠部により周囲が囲まれ、細胞培養容器の培地が充填される内側に配置されることをいうものである。また、底部および中間底部は、所定の間隔で平面視上重なるように配置されるものであり、細胞培養容器が多段状に配置された底部を有するものであることをいうものである。また、底部および各中間底部において支持される培地は、通常、別体であり、混合しない状態で充填されるものである。
このような中間底部としては、充填された培地を安定的に支持することができ、細胞を安定的に培養可能なものであれば特に限定されるものではないが、培地支持面を覆うように配置された第2ガス透過性フィルム層と、上記第2ガス透過性フィルム層の上記培地支持面の反対側に配置され、開口部を有する第2支持層と、を有するものであることが好ましい。
上記中間底部を有することにより、細胞培養容器の細胞培養面積を大きいものとすることができる。また、上記中間底部が上記第2ガス透過性フィルム層を有するものであることから、中間底部の底部側から安定的にガスの供給を受けることができる。このため、上記細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができるからである。さらに上記第2支持層を有することにより、中間底部の形状安定性に優れたものとすることができるからである。
上記中間底部を有することにより、細胞培養容器の細胞培養面積を大きいものとすることができる。また、上記中間底部が上記第2ガス透過性フィルム層を有するものであることから、中間底部の底部側から安定的にガスの供給を受けることができる。このため、上記細胞培養容器を、大面積で効率的に細胞培養可能なものとすることができるからである。さらに上記第2支持層を有することにより、中間底部の形状安定性に優れたものとすることができるからである。
本実施形態において、上記中間底部に用いられる第2ガス透過性フィルム層および第2支持層については、上記「1.底部」の項に記載のガス透過性フィルム層および支持層の内容と同様とすることができるが、上記第2支持層は、上記細胞観察用開口部を有しないこと、すなわち、細胞観察用開口部は、底部を構成する支持層のみが有することが好ましい。中間底部は、上記底部と積層配置されるものであり、顕微鏡等の焦点を合わせることが困難な場合があり、細胞観察用開口部を配置する必要性が低いこと、また、開口部より面積の大きい細胞観察用開口部を有しないことにより、上記中間底部を形状安定性に優れたものとすることができるからである。
上記中間底部の数としては、上記細胞培養容器で培養する細胞の量等に応じて適宜設定されるものである。
(2)その他の構成
上記その他の構成としては、培地の充填に用いられる注入口および注入口を密閉する蓋部を有するものとすることができる。
このような注入口および蓋部としては、フラスコ等の細胞培養容器に一般的に用いられるものと同様とすることができる。
例えば、上記注入口は、外枠部の側壁部または上面部と一体で形成されたものとすることができ、その構成材料および厚みが外枠部の構成材料および厚みと同様のものとすることができる。
上記その他の構成としては、培地の充填に用いられる注入口および注入口を密閉する蓋部を有するものとすることができる。
このような注入口および蓋部としては、フラスコ等の細胞培養容器に一般的に用いられるものと同様とすることができる。
例えば、上記注入口は、外枠部の側壁部または上面部と一体で形成されたものとすることができ、その構成材料および厚みが外枠部の構成材料および厚みと同様のものとすることができる。
(3)細胞培養容器
本発明の細胞培養容器の製造方法としては、上記構成の細胞培養容器を形成可能な方法であれば特に限定されるものではない。
例えば、市販の細胞培養容器の底面に開口部を形成することにより支持層を形成し、次いで、ガス透過性フィルムを支持層の培地支持面側、すなわち、容器内面側に配置し、ガス透過性フィルムを容器に対して固定する方法を挙げることができる。
また、底面に支持層が形成された細胞培養容器の形成方法については、開口部を含まない底面と外枠部とにより密閉された容器を形成した後に、底面に開口部を形成する方法であっても良く、射出成形法等を用いて開口部を含む底面を外枠部と共に同時に形成する方法であっても良い。
本発明の細胞培養容器の製造方法としては、上記構成の細胞培養容器を形成可能な方法であれば特に限定されるものではない。
例えば、市販の細胞培養容器の底面に開口部を形成することにより支持層を形成し、次いで、ガス透過性フィルムを支持層の培地支持面側、すなわち、容器内面側に配置し、ガス透過性フィルムを容器に対して固定する方法を挙げることができる。
また、底面に支持層が形成された細胞培養容器の形成方法については、開口部を含まない底面と外枠部とにより密閉された容器を形成した後に、底面に開口部を形成する方法であっても良く、射出成形法等を用いて開口部を含む底面を外枠部と共に同時に形成する方法であっても良い。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
PS樹脂にて成型されたフラスコ(培養面積170cm2、底面、側面および上面の厚み3mm)の底面に、開口率70%(18mm×22mmの開口部が30個)、開口部間隔が2mmとなるように開口部を形成し、格子状の支持層を形成した。
次いで、支持層のフラスコ内部側に、厚さ20μmのOPSフィルムをガス透過性フィルム層として配置し、ガス透過性フィルム層をフラスコおよび支持層と接着剤を用いて固定することにより細胞培養容器を得た。
なお、ガス透過性フィルム層は、培地支持面の全面を覆うように配置した。
また、培養面積は上記培地支持面の全面積をいうものであり、上記フラスコの底面の面積をいうものである。
PS樹脂にて成型されたフラスコ(培養面積170cm2、底面、側面および上面の厚み3mm)の底面に、開口率70%(18mm×22mmの開口部が30個)、開口部間隔が2mmとなるように開口部を形成し、格子状の支持層を形成した。
次いで、支持層のフラスコ内部側に、厚さ20μmのOPSフィルムをガス透過性フィルム層として配置し、ガス透過性フィルム層をフラスコおよび支持層と接着剤を用いて固定することにより細胞培養容器を得た。
なお、ガス透過性フィルム層は、培地支持面の全面を覆うように配置した。
また、培養面積は上記培地支持面の全面積をいうものであり、上記フラスコの底面の面積をいうものである。
[実施例2〜4]
ガス透過性フィルム層として、厚さ50μm(実施例2)および250μm(実施例3)のOPSフィルム、ならびに厚さ20μmであり培地支持面側の表面にプラズマ処理がされたOPSフィルム(実施例4)を用いた以外は実施例1と同様の方法により細胞培養容器を得た。
ガス透過性フィルム層として、厚さ50μm(実施例2)および250μm(実施例3)のOPSフィルム、ならびに厚さ20μmであり培地支持面側の表面にプラズマ処理がされたOPSフィルム(実施例4)を用いた以外は実施例1と同様の方法により細胞培養容器を得た。
[比較例1]
開口部形成前のPS樹脂にて成型されたフラスコ(培養面積170cm2)を細胞培養容器とした。
開口部形成前のPS樹脂にて成型されたフラスコ(培養面積170cm2)を細胞培養容器とした。
[比較例2]
フラスコの底面を全て除去した以外、すなわち、支持層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして細胞培養容器を得た。
フラスコの底面を全て除去した以外、すなわち、支持層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして細胞培養容器を得た。
[評価]
実施例および比較例で得られた細胞培養容器を用いて、ヒト骨格筋芽細胞(播種密度100cells/cm2)を培養し、10日目に細胞数(cells/cm2)をカウントした。実施例1〜4および比較例1についての結果を図9に示す。
実施例および比較例で得られた細胞培養容器を用いて、ヒト骨格筋芽細胞(播種密度100cells/cm2)を培養し、10日目に細胞数(cells/cm2)をカウントした。実施例1〜4および比較例1についての結果を図9に示す。
[まとめ]
図9に示すように、実施例の細胞培養容器は、比較例のものと比較して2倍以上の細胞数となった。
また、実施例1〜4および比較例1では、底部の撓みは観察されなかった。
また、実施例1〜4において、OPSフィルム厚さを替えて細胞培養を実施したが、厚さにより、細胞培養数が大きく変化することはなく、OPSフィルムであれば、厚さ250μmでも細胞培養数の増加に効果があることがわかった。
一方、比較例2では、細胞培養容器にヒト骨格筋芽細胞を培地と共に充填した際に、底部、すなわち、ガス透過性フィルム層の撓みが生じた。また、細胞培養数は、比較例1の約40%程度となった。このように細胞培養数が少なく理由については、以下のように推察される。すなわち、ガス透過性フィルムの撓みによる傾斜により、細胞は、容器底部の一部(全体の50%程度)の中心部分に集まった状態となる。その結果、狭い面積内での細胞培養となること、さらに、細胞はその狭い範囲内でコンフルエント状態になることにより細胞の増加が止まるとともに、一部の細胞が死滅してしまうため、大幅に細胞培養数が減少する結果、細胞培養数が少なくなると推察される。
図9に示すように、実施例の細胞培養容器は、比較例のものと比較して2倍以上の細胞数となった。
また、実施例1〜4および比較例1では、底部の撓みは観察されなかった。
また、実施例1〜4において、OPSフィルム厚さを替えて細胞培養を実施したが、厚さにより、細胞培養数が大きく変化することはなく、OPSフィルムであれば、厚さ250μmでも細胞培養数の増加に効果があることがわかった。
一方、比較例2では、細胞培養容器にヒト骨格筋芽細胞を培地と共に充填した際に、底部、すなわち、ガス透過性フィルム層の撓みが生じた。また、細胞培養数は、比較例1の約40%程度となった。このように細胞培養数が少なく理由については、以下のように推察される。すなわち、ガス透過性フィルムの撓みによる傾斜により、細胞は、容器底部の一部(全体の50%程度)の中心部分に集まった状態となる。その結果、狭い面積内での細胞培養となること、さらに、細胞はその狭い範囲内でコンフルエント状態になることにより細胞の増加が止まるとともに、一部の細胞が死滅してしまうため、大幅に細胞培養数が減少する結果、細胞培養数が少なくなると推察される。
1a … ガス透過性フィルム層
1b … 支持層
1 … 底部
2a … 開口部
2b … 細胞観察用開口部
3a … 側壁部
3b … 上面部
3 … 外枠部
4 … 注入口
5 … 蓋部
6 … 中間底部
6a … ガス透過性フィルム層
6b … 支持層
6c … 開口部
10 … 細胞培養容器
1b … 支持層
1 … 底部
2a … 開口部
2b … 細胞観察用開口部
3a … 側壁部
3b … 上面部
3 … 外枠部
4 … 注入口
5 … 蓋部
6 … 中間底部
6a … ガス透過性フィルム層
6b … 支持層
6c … 開口部
10 … 細胞培養容器
Claims (4)
- 底部および前記底部と共に培地を密閉可能に形成された外枠部を有する細胞培養容器であって、
前記底部は、ガス透過性フィルム層および支持層を有し、前記培地を支持するものであり、
前記ガス透過性フィルム層は、前記底部の前記培地を支持する培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、
前記支持層は、前記ガス透過性フィルム層の前記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることを特徴とする細胞培養容器。 - 前記支持層は、前記開口部より面積の広い細胞観察用開口部を有することを特徴とする請求項1に記載の細胞培養容器。
- 前記底部および前記外枠部によって囲まれる空間内に配置される中間底部を有し、
前記中間底部は、第2ガス透過性フィルム層および第2支持層を有し、前記培地を支持するものであり、
前記第2ガス透過性フィルム層は、前記中間底部の前記培地支持面の少なくとも一部を覆うように配置されるものであり、
前記第2支持層は、前記第2ガス透過性フィルム層の前記培地支持面の反対側に配置され、開口部を備えるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の細胞培養容器。 - 前記支持層は、前記外枠部と一体で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の細胞培養容器。
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