JP2016075335A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】オーバーシュートの発生を防止する事ができる構造を実現する。【解決手段】変速比制御用モータを所定方向に所定量だけ回転駆動させる事により、入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比を、目標変速比に向けて調節し始めた後、この目標変速比と、これら入力ディスクと出力ディスクとの間のその時点での変速比である実変速比との差が所定の値以下となった場合に、変速比制御用モータを所定方向とは逆方向に回転させる事で、これら入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比の変化速度を、前記差が前記所定の値よりも大きい場合と比べて遅くする。【選択図】図3

Description

この発明は、例えば車両(自動車)用の自動変速装置、建設機械(建機)や農業機械(農機)用の自動変速装置、航空機(固定翼機、回転翼機、飛行船等)等で使用されるジェネレータ(発電機)用の自動変速装置、ポンプ等の各種産業機械の運転速度を調節する為の自動変速装置として利用する、トロイダル型無段変速機の改良に関する。
自動車用変速装置としてトロイダル型無段変速機を使用する事が、例えば特許文献1等の多くの刊行物に記載され、且つ、一部で実施されて周知である。又、変速比の変動幅を大きくすべく、トロイダル型無段変速機と差動ユニットである遊星歯車式変速機とを組み合わせた無段変速装置も、例えば特許文献2に記載される等により、従来から広く知られている。図5〜6は、このうちの特許文献2に記載された、入力軸を一方向に回転させたまま出力軸を停止させられる、所謂ギヤードニュートラル状態を実現できるモードを備えた無段変速装置を示している。このうちの図5は無段変速装置のブロック図を、図6は、この無段変速装置を制御する油圧回路を、それぞれ示している。先ず、図5のブロック図により、無段変速装置に就いて説明する。この図5中、太矢印は動力の伝達経路を、実線は油圧回路を、破線は電気回路を、それぞれ示している。エンジン1の出力は、ダンパ2を介して、入力軸3に入力される。この入力軸3に伝達された動力は、トロイダル型無段変速機4を構成する押圧装置5から入力ディスク6に伝達され、更に複数個のパワーローラ7を介して出力ディスク8に伝達される。これら各パワーローラ7は、それぞれ支持部材であるトラニオン(図示省略)に回転自在に支持されており、これら各トラニオンは、前記入力ディスク6及び前記出力ディスク8の中心軸に対し捩れの位置にある枢軸55(図6参照)を中心とする揺動変位を可能に支持している。前記入力ディスク6の回転速度は入力側回転センサ9により、前記出力ディスク8の回転速度は出力側回転センサ10により、それぞれ測定して、制御器11に入力し、前記入力ディスク6と前記出力ディスク8との間の(トロイダル型無段変速機4の)変速比を算出する。前記押圧装置5は、後述する図6に示す様に、油圧の導入に伴ってこの油圧に比例した押圧力を発生させる油圧式のものとしている。
又、前記入力軸3に伝達された動力は、直接又は前記トロイダル型無段変速機4を介して、差動ユニットである遊星歯車装置12に伝達される。そして、この遊星歯車装置12の構成部材の差動成分が、クラッチ装置13を介して出力軸14に取り出される。尚、このクラッチ装置13は、後述する図6に示す低速用クラッチ15及び高速用クラッチ16を表すものである。又、図示の例では、出力軸回転センサ17により前記出力軸14の回転速度を検出して、前記入力側回転センサ9及び出力側回転センサ10の故障の有無を判定する為のフェールセーフを可能としている。
一方、前記ダンパ2部分から取り出した動力によりオイルポンプ18(図6の18a、18b)を駆動し、このオイルポンプ18から吐出した圧油を、前記押圧装置5と、前記各パワーローラ7を前記各枢軸55の軸方向に変位させるアクチュエータ19(図6参照)の変位量を制御する為の制御弁装置20とに、送り込み自在としている。尚、この制御弁装置20とは、後述する図6に示す制御弁21と、差圧シリンダ22と、補正用制御弁23a、23bと、高速用切換弁24及び低速用切換弁25とを合わせたものである。このうちの制御弁21は、前記各アクチュエータ19への圧油の給排を制御するものである。又、これら各アクチュエータ19に設けた1対の油圧室26a、26b(図6参照)内の油圧を油圧センサ27(実際には図6に示す様に1対の油圧センサ27a、27b)により検出して、その検出信号を、前記制御器11に入力している。
前記制御器11は、前記油圧センサ27からの信号(前記両油圧室26a、26b内の油圧の差)に基づいて、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルク(通過トルク、トロイダル型無段変速機の技術分野で周知の、所謂2Ft)を算出する。そして、この様に算出される通過トルクに応じて前記トロイダル型無段変速機4の変速比を補正すべく、前記制御弁21の構成部材であるスリーブ28(図6参照)を、前記差圧シリンダ22により変位させる。この様な差圧シリンダ22への圧油の給排は、前記補正用制御弁23a、23bにより制御される。又、前記制御弁装置20は、変速比制御用モータであるステッピングモータ29と、後述する押圧力調整弁41を切り換える為のライン圧制御用電磁開閉弁30と、前記補正用制御弁23a、23bを切り換える為の電磁弁31と、前記高速用切換弁24及び低速用切換弁25を切り換える為のシフト用電磁弁32とにより、その作動状態を切り換えられる。そして、これらステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とは、何れも前記制御器11からの制御信号に基づいて切り換えられる。
又、前記制御器11には、前記各回転センサ9、10、17及び前記油圧センサ27からの信号の他、油温センサ33の検出信号と、ポジションスイッチ34の位置信号と、アクセルセンサ35の検出信号と、ブレーキスイッチ36の信号とを入力している。このうちの油温センサ33は、無段変速装置を納めたケーシング内の潤滑油(トラクションオイル)の温度を検出するものである。又、前記ポジションスイッチ34は、後述する図6に記載した手動油圧切換弁37を切り換える為の、運転席に設けられたシフトレバー(操作レバー)の操作位置(選択位置)を表す信号を発するものである。又、前記アクセルセンサ35は、アクセルペダルの開度を検出する為のものである。更に、前記ブレーキスイッチ36は、ブレーキペダルが踏まれた事、或いはパーキングブレーキが操作された事を検出して、その事を表す信号を発するものである。
又、前記制御器11は、前記各スイッチ34、36及び各センサ9、10、17、27、33、35からの信号に基づいて、前記ステッピングモータ29と、ライン圧制御用電磁開閉弁30と、電磁弁31と、シフト用電磁弁32とに前記制御信号を送る他、前記エンジン1を制御する為のエンジンコントローラ38に制御信号を送る。そして、前記トロイダル型無段変速機4の変速比を制御する事で前記入力軸3と前記出力軸14との間の速度比を変えたり、或いは停止時若しくは極低速走行時に前記トロイダル型無段変速機4を通過して前記出力軸14に加えられるトルク(通過トルク)を制御する。
図6は、上述の様な無段変速装置を制御する油圧回路を示している。この油圧回路では、油溜39から吸引されてオイルポンプ18a、18bにより吐出された圧油を、低圧側調整弁40並びに押圧力調整弁41により所定圧に調整自在としている。このうちの押圧装置5側に送る油圧を調整するこの押圧力調整弁41は、リリーフ弁としての機能を備えたもので、第一〜第三のパイロット部42〜44を備える。このうちの第一、第二のパイロット部42、43は、前記トロイダル型無段変速機4を通過するトルクの大きさに応じて、前記押圧力調整弁41の開弁圧を調節する為のものである。これに対して、第三のパイロット部44は、前記トロイダル型無段変速機4の変速比、このトロイダル型無段変速機4の内部に存在する潤滑油(トラクションオイル)の温度、駆動源であるエンジン1の回転速度等、前記伝達トルク以外の運転条件に応じて前記押圧力調整弁41の開弁圧を調節する為のものである。図示の例の場合、前記第一〜第三のパイロット部42〜44に導入する油圧を適切に調節する事で、前記押圧装置5が発生する押圧力を、前記トロイダル型無段変速機4の運転状況に応じ、適正に規制する様に構成している。
この為に、図示の例の場合は、前記第一、第二のパイロット部42、43のうちの何れかのパイロット部に導入する油圧が高くなる程、前記押圧力調整弁41の開弁圧が高くなり、前記押圧装置5を構成する油圧室45内に導入する油圧を高くする様に構成している。又、これと共に、前記各パワーローラ7を支持するトラニオンをそれぞれの枢軸55の軸方向に変位させる為のアクチュエータ19にピストン46を挟んで設けた1対の油圧室26a、26b同士の間の差圧を、差圧取り出し弁47を介して、何れかのパイロット部42、43に導入する様にしている。この差圧取り出し弁47は、前記アクチュエータ19の油圧室26a、26b内の油圧の差、即ち、トロイダル型無段変速機4を通過する力が大きくなる程、前記押圧力調整弁41の何れかのパイロット部42、43に導入される油圧が高くなる様に切り換えられる。従って、前記押圧装置5の油圧室45内に導入される油圧、延いてはこの押圧装置5が発生する押圧力は、前記トロイダル型無段変速機4を通過する力が大きくなる程大きくなる。
又、図示の例の場合、前記制御器11からの指令により制御されるライン圧制御用電磁開閉弁30の切り換えに基づき、前記第三のパイロット部44に圧油を導入自在としている。即ち、前記制御器11は、前記トロイダル型無段変速機4の変速比、内部に存在する潤滑油の温度、駆動源であるエンジン1の回転速度等を勘案して、前記押圧装置5に発生させるべき押圧力の最適値に応じた油圧の必要値を算出する。そして、この必要値と前記目標値との差である補正値に対応する油圧を、前記ライン圧制御用電磁開閉弁30の切り換えに基づき、前記第三のパイロット部44に導入する。この様にしてこの第三のパイロット部44に導入された油圧は、前記押圧力調整弁41のスプール48を、図6の左方に押し、前記押圧装置5に導入される油圧を低下させる(減圧する)。この結果、前記押圧装置5に導入される油圧が、前記差圧取り出し弁47が設定した目標値から、前記第三のパイロット部44に導入された油圧に基づく補正値を減じた値に比例する必要値に補正(減圧)される。尚、前記第三のパイロット部44に導入する油圧は、前記変速比が所定値(最も大きな油圧を必要とする値で、例えば1.32)からのずれが大きくなる程、前記油温が低い程、それぞれ高くする。
上述の様な無段変速装置に組み込まれたトロイダル型無段変速機4の変速比の調節は、前記各パワーローラ7をそれぞれ支持した前記各トラニオンを、前記各アクチュエータ19により、それぞれの枢軸55の軸方向に変位させる事により行う。これら各トラニオンをそれぞれの枢軸55の軸方向に変位させると、これら各トラニオンにそれぞれ支持された前記各パワーローラ7の周面と、前記入力ディスク6及び前記出力ディスク8の軸方向側面との転がり接触部(トラクション部)に作用する、接線方向の力の向きが変化する(転がり接触部にサイドスリップが発生する)。そして、この力の向きの変化に伴って前記各トラニオンがそれぞれの枢軸55を中心に揺動し、前記各パワーローラ7の周面と、前記入力ディスク6及び前記出力ディスク8の軸方向側面との接触位置が変化する。前記各パワーローラ7の周面を、前記入力ディスク6の軸方向側面の径方向外寄り部分と、前記出力ディスク8の軸方向側面の径方向内寄り部分とに転がり接触させれば、前記トロイダル型無段変速機4の変速比が増速側になる。これに対して、前記各パワーローラ7の周面を、前記入力ディスク6の軸方向側面の径方向内寄り部分と、前記出力ディスク8の軸方向側面の径方向外寄り部分とに転がり接触させれば、前記トロイダル型無段変速機4の変速比が減速側になる。何れにしても、このトロイダル型無段変速機4の変速比が所望の値となった状態で、前記各トラクションを中立位置(これら各トラクション部の中心が、前記入力ディスク6及び前記出力ディスク8の中心軸を含み、前記枢軸55の中心軸に対し直交する仮想平面上に存在する状態)に戻せば、前記トロイダル型無段変速機4の変速比を、前記所望の値に保持できる。尚、前記各アクチュエータ19は、このトロイダル型無段変速機4が動力を伝達している間中、この動力伝達に基づいて前記各トラニオンに加わる、それぞれの枢軸55の軸方向のスラスト荷重(トロイダル型無段変速機の分野で「2Ft」と呼ばれる力)を支承する。
上述の様に、前記トロイダル型無段変速機4の変速比を所望の値に調節し、調節後の値に保持する為の機構に就いて、上述の図6に加え、図7を参照しつつ少し詳しく説明する。この機構は、前記制御弁21と、前記ステッピングモータ29と、プリセスカム56とにより構成している。このうちの制御弁21は、スプール57と前記スリーブ28とを、軸方向の相対変位を可能に組み合わせたもので、これらスプール57とスリーブ28との相対変位に基づき、前記オイルポンプ18(18a、18b)と、前記アクチュエータ19の油圧室26a、26bとの給排状態を切り換える。又、前記スプール57と前記スリーブ28とは、前記各トラニオンのうちの何れか1個のトラニオンの動きと前記ステッピングモータ29とにより、相対変位させる様にしている。図示の例では、前記何れか1個のトラニオンの動き、即ち、この何れか1個のトラニオンの枢軸55の軸方向の変位及びこの枢軸55を中心とする揺動変位を、前記プリセスカム56及びリンク腕58を介して前記スプール57に伝達(フィードバック)しこのスプール57を軸方向に変位させる様にしている。一方、前記ステッピングモータ29により、前記スリーブ28を軸方向に変位させる様にしている。
前記トロイダル型無段変速機4の変速比を調節する際には、前記ステッピングモータ29により前記スリーブ28を所定位置にまで変位させ、前記制御弁21を所定方向に開く。すると、前記各トラニオンに付属の前記各アクチュエータ19の油圧室26a、26bに対して圧油が所定方向に給排されて、これら各アクチュエータ19により前記各トラニオンが、それぞれの枢軸55の軸方向に変位させられる。この結果、これら各トラニオンに支持された前記各パワーローラ7に関する前記各トラクション部が前記中立位置からずれると、前記各トラニオンがそれぞれの枢軸55の軸方向に変位しつつ{元の位置(前記各トラクション部が前記中立位置に存在する状態での、前記各トラニオンのそれぞれの枢軸55の軸方向に関する位置)に戻りつつ}、この枢軸55を中心に揺動変位する。そして、前記何れか1個のトラニオンの枢軸55の動き(軸方向及び揺動変位)が、前記プリセスカム56及びリンク腕58を介して前記スプール57に伝達され、このスプール57を軸方向に変位させる。この結果、前記各トラニオンが元の位置に戻ると、前記制御弁21が閉じられ、前記各アクチュエータ19の油圧室26a、26bへの圧油の給排が停止される。
この際の前記各トラニオン、及び、前記プリセスカム56と前記リンク腕58とから成るフィードバック機構に基づく前記制御弁21の動きは、次の通りである。先ず、前記制御弁21を所定方向に開く事により前記各トラニオンがそれぞれの枢軸55の軸方向に変位すると、前記各トラクション部に発生するサイドスリップにより、前記各トラニオンがそれぞれの枢軸55を中心とする揺動変位を開始する。又、前記何れか1個のトラニオンの枢軸55の軸方向変位に伴う前記プリセスカム56のカム面59の変位が、前記リンク腕58を介して前記スプール57に伝わり、このスプール57が軸方向に変位して、前記制御弁21による前記各アクチュエータ19への給排状態が、前記各トラニオンを元の位置に戻す方向に切り換わる。
従って、前記各トラニオンは、それぞれの枢軸55の軸方向に変位した直後から、元の位置に向けて戻り始める。但し、前記各トラニオンは、元の位置からの変位が存在する限り、それぞれの枢軸55を中心とする揺動を継続する。この結果、前記プリセスカム56のカム面59の円周方向に関する変位が、前記リンク腕58を介して前記スプール57に伝わり、このスプール57が軸方向に変位する。そして、前記各トラニオンの傾斜角度が、目標変速比{その時点での車両の走行状態を表す値(車速、アクセル開度等)に基づいて求められる変速比、又は前記ポジションスイッチ34の操作により得ようとしている変速比}に見合う所定角度に達した状態で、前記各トラニオンが元の位置に復帰すると同時に、前記制御弁21が閉じられて、前記各アクチュエータ19への圧油の給排が停止される。この結果、前記トロイダル型無段変速機4の変速比が、前記所望の値に保持される。
上述の様な無段変速装置を搭載した車両を急加速したり、急減速(緊急停止)したりする場合、即ち、前記トロイダル型無段変速機4の変速比を急激に変化させる(変速速度が速い)場合、図8の鎖線αに示す様に、前記ステッピングモータ29の位置を大きく変位させる(前記各トラニオンのそれぞれの枢軸55の軸方向に関する変位量を大きくする)と、その時点でのこのトロイダル型無段変速機4の変速比である実変速比(図8の実線β)が、前記目標変速比(図8の破線γ)を越えて(行き過ぎて)からこの目標変速比に収束していくオーバーシュートを生じる(オーバーシュートが著しくなる)可能性がある。即ち、前記トロイダル型無段変速機4の変速比が急激に変化する場合、前記何れか1個のトラニオンの枢軸55の軸方向変位及びこの枢軸55を中心とする揺動変位に伴い前記スプール57が軸方向に変位して、前記制御弁21が閉じられた(このスプール57と前記スリーブ28との軸方向位置が互いに一致した)状態となっても、前記各トラニオンは元の位置に戻りきれず、元の位置からの変位が存在する状態となる。従って、これら各トラニオンは、それぞれの枢軸55の軸方向に変位し続けると共に、枢軸55を中心とする揺動変位をし続け、前記実変速比が前記目標変速比を行き過ぎる(オーバーシュートが発生する)。又、前記制御弁21が前記所定方向とは逆方向に開かれる。そして、前記各トラニオンが元の位置に戻っても、前記制御弁21が前記所定方向と逆方向に開かれた状態となる。すると、これら各トラニオンが、それぞれの枢軸55の軸方向に関してそれ以前と逆方向に変位し、前記トロイダル型無段変速機4の変速比もそれ以前と逆方向に変化し始める(実変速比が目標変速比に向けて戻る方向に変化し始める)。以上の動作が、前記実変速比が前記目標変速比に収束するまで、繰り返される。
この様なオーバーシュートが発生すると、不快な加減速(車両がギクシャクする事)が発生したり、エンジンの回転速度が急上昇したり(吹け上がったり)するだけでなく、著しい場合には、車両を緊急停止させた際に、進行方向に対して車両が逆方向に進む傾向になる可能性がある。
特開2004−169719号公報 特開2010−190362号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑み、オーバーシュートの発生を防止できるトロイダル型無段変速機の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトロイダル型無段変速機は、入力ディスク及び出力ディスクと、複数の支持部材と、複数のパワーローラと、アクチュエータと、変速比制御弁と、変速比制御用モータと、フィードバック機構と、制御器を備える。
このうちの入力ディスク及び出力ディスクは、それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ、相対回転を可能に支持されている。
又、前記各支持部材は、それぞれが、前記入力ディスク及び出力ディスクの軸方向に関してこれら入力ディスク及び出力ディスク同士の間部分に配置され、これら入力ディスク及び出力ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動する。
又、前記各パワーローラは、前記各支持部材の中間部に回転自在に支持された状態で、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの内側面同士の間に挟持されている。
又、前記アクチュエータは、それぞれが油圧式で、前記各支持部材毎に設けられ、これら各支持部材をそれぞれの枢軸の軸方向に変位させる事により、これら各支持部材をぞれぞれの枢軸を中心に揺動変位させて、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を変化させる。但し、前記各支持部材を機械式の同期機構により組み合わせる事により、これら各支持部材のうちの何れか1個の支持部材にのみ油圧式のアクチュエータを設ける事もできる。
又、前記変速比制御弁は、1対の部材(例えばスリーブとスプール)の相対変位に基づいて前記アクチュエータへの圧油の給排状態を切り換える。
又、前記変速比制御用モータは、前記変速比制御弁を構成する前記1対の部材のうちの一方の部材(例えばスリーブ)を変位させる。
又、前記フィードバック機構は、前記各支持部材のうちの何れかの支持部材の枢軸の軸方向に関する変位及びこの何れかの支持部材の枢軸を中心とする揺動変位を、前記変速比制御弁を構成する前記1対の部材のうちの他方の部材(例えばスプール)に伝える。
又、前記制御器は、前記トロイダル型無段変速機を構成する各部材の動作を制御する為のものであり、前記変速比制御用モータを所定方向に所定量だけ回転駆動させ、前記各支持部材をそれぞれの枢軸の軸方向に変位させてこれら各支持部材をそれぞれの枢軸を中心に揺動変位させる事により、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を目標変速比に調節する機能を有する。
特に、本発明のトロイダル型無段変速機の場合には、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を、このトロイダル型無段変速機の運転状態(例えば、車両用のトロイダル型無段変速機の場合には、アクセル開度やシフトレバーの操作位置、車両の走行速度等の走行状態)に基づいて定まる、目標変速比に向けて調節し始めた後、この目標変速比と、これら入力ディスクと出力ディスクとの間のその時点での変速比である実変速比との差(の絶対値)が所定の値(閾値)以下となった場合に、前記変速比制御用モータを前記所定方向とは逆方向に回転させる事で、これら入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比(実変速比)の変化速度(変速速度)を、前記差が前記所定の値よりも大きい場合と比べて遅くする。
上述の様な本発明のトロイダル型無段変速機を実施する場合に好ましくは、前記目標変速比と前記実変速比との差が前記所定の値以下になる以前の変速比の変化速度が所定の速度以上である場合に限り、前記目標変速比と前記実変速比との差(の絶対値)が所定の値以下となった場合に、前記変速比制御用モータを前記所定方向とは逆方向に回転させる事で、前記変速比の変化速度を、前記差が前記所定の値よりも大きい場合と比べて遅くする。
又、本発明を実施する場合に好ましくは、前記制御器を、前記変速比制御用モータを前記所定方向とは逆方向に回転させた後、この変速比制御用モータを、前記目標変速比に見合う分だけ(目標変速比に対応した回転位置となる様に)再び所定方向に回転させる機能を更に有するものとする。
上述の様な本発明のトロイダル型無段変速機は、例えば、エンジン等の駆動源により一方向に回転駆動される入力部材と、トロイダル型無段変速機と、歯車式の差動機構と、被駆動部を回転駆動する為の出力部材とを組み合わせて構成される無段変速装置に組み込んで使用する事ができる。この様な無段変速装置は、前記トロイダル型無段変速機の変速比を調節する事により、前記入力部材と前記出力部材との間の変速比を、この入力部材を一方向に回転させた状態のまま、この出力部材の回転方向を、停止状態を挟んで両方向に変換可能としている(ギヤードニュートラル状態を実現する事ができる)。
上述の様に構成する本発明のトロイダル型無段変速機によれば、オーバーシュートの発生を防止する事ができる。この為、例えば、このトロイダル型無段変速機を車両に組み込んだ場合に、不快な加減速(車両がギクシャクする事)やエンジンの回転速度の急上昇(吹け上がり)が発生する事を防止できる。又、ギヤードニュートラル状態を実現する運転モードを備えた無段変速装置に組み込んだ場合に、入力部材を回転させたまま、所定方向に回転している出力部材の回転を緊急停止させた場合にも、この出力部材がこの所定方向とは逆方向に回転する傾向となる事を防止できる。
本発明に係る無段変速装置の1例を示すブロック図。 同じく油圧制御回路の1例を示す図。 本発明の実施の形態の1例の特徴となる制御動作を示すフローチャート。 同じく効果を説明する為の線図。 従来から知られている無段変速装置の1例を示すブロック図。 同じく油圧制御回路の1例を示す図。 変速比制御の為の油圧制御装置部分の略断面図。 従来構造の問題点を説明する為の線図。
図1〜4は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、図1は本発明に係る無段変速装置の1例を、図2は同じく油圧制御回路を、それぞれ示しているが、この無段変速装置の構成に関しては、基本的には、前述の図5〜6に示した従来構造の場合と同様である。図1では、変速比を手動により変更する為のパドルシフトの信号を得る為のパドルシフトセンサ49と、パーキングブレーキが操作されているか否かの信号を得る為のパーキングブレーキセンサ50と、運転者によるブレーキペダルの操作状況を得る為のブレーキセンサ51と、車体に加わる加速度を求める為の加速度センサ52と、クラッチ装置13の切り換えに基づく、高速、低速モードの切り換え状態を判定する為のモード検出手段53との信号を制御器11に入力し、この制御器11と演算器54とを繋いでいるが、これらの点に関しては、本発明の本質とは関係しない。尚、前記ブレーキセンサ51はアクセルセンサ35と同様に、回転角ストロークセンサでも良いし、ブレーキ配管経路に取り付けられた圧力センサ等でも良い。
又、図2に示した油圧回路は、差圧シリンダ22や差圧取り出し弁47(図6参照)を省略する等、前述の従来構造に比べて簡略化しているが、これらの点に関しても、本発明の本質とは関係しない。即ち、本発明は、前述の図5〜6に示した構造でも実施できる。
次に、本例の特徴である、オーバーシュートを防止する為の制御に就いて、図3〜4を参照しつつ説明する。尚、図3に示す動作は、少なくともトロイダル型無段変速機4の変速動作を開始してから、その時点でのこのトロイダル型無段変速機4の変速比である実変速比eが、その時点での車両の走行状態(アクセル開度やブレーキの操作量、車速等)を表す値に基づいて求められる目標変速比eに収束するまでの間中繰り返される。
先ず、ステップ1で、変速動作を開始する以前の状態での実変速比eが、前記目標変速比eと一致するか、即ち、これら目標変速比eと実変速比eとの差の絶対値(|e−e|)が予め設定した第一の閾値δ(例えば0.01程度)より大きいか否かを判定する。このステップ1で、前記差がこの第一の閾値δ以下である(|e−e|≦δ)、即ち、前記実変速比eが前記目標変速比eと実質的に一致すると判定された場合には、変速動作を実施する事なく終了する(開始に戻る)。
一方、前記ステップ1で、前記差が前記第一の閾値δよりも大きい(|e−e|>δ)、即ち、前記実変速比eが前記目標変速比eと一致しないと判定された場合には、ステップ2に進み、この実変速比eをこの目標変速比eに一致させる為に必要なステッピングモータ29の駆動量(パルス数n)及び駆動速度(パルス速度p:単位時間当たりのパルス数)を算出する。このうちのステッピングモータ29のパルス数nは、例えば次の様に算出する。即ち、このステッピングモータ29の位置(ステップ位置)と、前記トロイダル型無段変速機4の変速比との相関関係を予め実験や計算により求め、この相関関係を制御器11のメモリに、マップや計算式として記憶させておき、この記憶させた相関関係に基づいて、前記目標変速比eに対応するステップ位置を求める。そして、この目標変速比eに対応するステップ位置と、その時点でのステップ位置との差を求める事により、前記パルス数nを求める。又、前記パルス速度pは、例えばこのパルス数nと、前記車両の走行状態を表す値とに基づいて求める事ができる。但し、前記パルス速度pは、これらパルス数nや車両の走行状態を表す値に拘わらず、一定の値とする事もできる。
そして、ステップ3で、前記ステッピングモータ29を前記パルス速度pで前記パルス数n分所定方向に駆動した後、このステッピングモータ29を前記目標変速比eに対応するステップ位置に停止させ、次のステップ4に進む。このステップ4では、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度vが、所定の速度(閾値)εよりも大きいか否かを判定する。この所定の速度εは、前記目標変速比eと、その時点での(変速動作実施中の)このトロイダル型無段変速機4の変速比である実変速比eとの差の絶対値(|e−e|)等に基づいて設定される値である。前記ステップ4で、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度vが前記所定の速度ε以下である(v≦ε)と判定された場合には、前記ステッピングモータ29を、前記目標変速比eに対応するステップ位置に停止させた状態のまま、終了する(開始に戻る)。
前記ステップ4で、前記変速速度vが前記所定の速度εよりも大きい(v>ε)と判定された場合、次のステップ5に進み、前記目標変速比eと前記実変速比eとの差の絶対値が第二の閾値δ以下であるか否かを判定する。尚、この第二の閾値δは前記第一の閾値δよりも大きい値(δ>δ)であり、例えば0.1以上0.2以下の範囲に設定される。或いは、前記第二の閾値δは、前記変速速度vに応じて可変とする事もできる。このステップ5で、前記差の絶対値がこの第二の閾値δよりも大きい(|e−e|>δ)と判定された場合には、前記ステッピングモータ29を、前記目標変速比eに対応するステップ位置に停止させた状態のまま、所定時間経過後、前記ステップ4に戻る。
これに対し、前記ステップ5で、前記差の絶対値が前記第二の閾値δ以下である(|e−e|≦δ)と判定された場合、次のステップ6で、前記目標変速比eと前記実変速比eとの差の絶対値が前記第一の閾値δよりも大きいか否かを判定する。このステップ6で、この差の絶対値がこの第一の閾値δ以下である(|e−e|≦δ)、即ち、前記実変速比eが前記目標変速比eと一致すると判定された場合には、オーバーシュートを防止する為の制御を実施する事なく、終了する(開始に戻る)。
前記ステップ6で、前記差の絶対値が前記第一の閾値δよりも大きい(|e−e|>δ)と判定された場合には、次のステップ7に進む。このステップ7では、前記ステッピングモータ29を、前記所定方向(ステップ3で駆動した方向)と逆方向に、所定のパルス数n分駆動する。言い換えれば、前記ステッピングモータ29を、目標ステップ位置からパルス数n分だけ戻す。これにより、制御弁21を構成するスリーブ28を、スプール57に対する相対変位量が小さくなる方向に変位させ、アクチュエータ19を構成する1対の油圧室26a、26b内の油圧の差を小さくする。そして更に、この状態から、このスリーブ28を変位させる事により、前記両油圧室26a、26b内の油圧の大きさを逆転させ、この油圧の差に基づいて、パワーローラ7をそれぞれ支持したトラニオンに、これら各トラニオンのそれぞれの枢軸55の軸方向に関する変位方向とは反対方向の力を付与する。この結果、これら各トラニオンのそれぞれの枢軸55の軸方向に関する変位が減速される(変位速度が遅くなる)。本例の場合、前記所定のパルス数nは、その時点での前記トロイダル型無段変速機4の変速速度(実変速速度)vに応じて可変としている。具体的には、各トラクション部が中立位置に戻った際に、この変速速度vを十分に小さくする(理想的には、零にする)事ができる様に、前記所定のパルス数nを設定する。
そして、次のステップ8で、前記トロイダル型無段変速機4の変速動作が、前記ステップ7で前記ステッピングモータ29を前記所定のパルス数n分駆動したに見合うだけ減速されたか否か、即ち、その時点での前記トロイダル型無段変速機4の変速速度vが、前記ステッピングモータ29を前記所定のパルス数n分駆動する以前のトロイダル型無段変速機4の変速速度vから、この所定のパルス数n分駆動したに見合う速度低下量Δvを減じた値である目標変速速度v(=v−Δv)以下であるか否かを判定する。このステップ8で、この変速速度vがこの目標変速速度vよりも大きい(v>v)、即ち、前記トロイダル型無段変速機4の変速動作が十分に減速されていないと判定された場合には、前記ステッピングモータ29をそのままのステップ位置(前記パルス数n分駆動した後の位置)に停止させた状態で、所定時間経過後、前記ステップ8に戻る。
このステップ8で、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度vが前記目標速度v以下である(v≦v)、即ち、このトロイダル型無段変速機4の変速動作が十分に減速されたと判定された場合には、ステップ9に進む、このステップ9では、前記ステッピングモータ29を、前記所定方向に前記所定のパルス数n分駆動し(ステップ7で駆動した分を戻し)、このステッピングモータ29を、前記目標変速比eに対応するステップ位置に移動し、前記トロイダル型無段変速機4の変速比をこの目標変速比eに収束させた後、終了する(開始に戻る)。
上述の様な本例の無段変速装置によれば、前記実変速比eが前記目標変速比eの近傍に達すると、前記トロイダル型無段変速機4の変速動作が十分に減速される為、前記実変速比eが前記目標変速比eを越える(行き過ぎる)、オーバーシュートの発生を防止する事ができる。この為、前記無段変速装置を搭載した車両が急加速したり急減速したりした場合でも、不快な加減速(車両がギクシャクする事)やエンジンの回転速度の急上昇(吹け上がり)が発生する事を防止できる。又、前記車両を緊急停止させた場合でも(入力軸3を回転させた状態のまま、出力軸14の回転を緊急停止させた場合でも)、前記車両が反対方向に進行しようとする事を確実に防止する事ができる。
具体的に説明すると、本例の場合、例えば車両を緊急停止させるべく、ブレーキを急激に操作すると、図4の鎖線αに示す様に、前記ステッピングモータ29の位置が、ステップ数が小さくなる方向に急激に変化する。このステッピングモータ29の位置の変化に伴い、前記各トラニオンがそれぞれの枢軸55の軸方向に変位させられ、前記トロイダル型無段変速機4の変速動作が開始される。そして、前記目標変速比e(図4の破線γ)と前記実変速比e(図4の実線β)との差が凡そ0.15以下になった時点(図4の時刻t)で、前記ステッピングモータ29は、ステップ位置を20ステップ程度ステップ数が大きくなる方向に変化させ、所定時間Tだけその位置に停止する。これにより、前記各トラニオンに、それぞれの枢軸55の軸方向に関する変位方向とは反対方向の力を付与して、前記トロイダル型無段変速機4の変速速度vを遅くする事ができる。この結果、前記実変速比eが、目標変速比eであるギヤードニュートラル状態を実現できる変速比eGN(図示の例の場合には、約1.3)を越える事を防止でき、前記車両が反対方向に進行しようとする事を確実に防止できる。尚、前記ステッピングモータ29は、前記所定時間T経過後、前記目標変速比eに対応するステップ位置に変位させておく。
本発明の対象となるトロイダル型無段変速機には、ハーフトロイダル型に限らず、フルトロイダル型も含まれる。ハーフトロイダル型の場合には、各支持部材であるトラニオンの両端部にそれぞれ枢軸を、互いに同心に設けるが、フルトロイダル型の場合には、各支持部材の片端部にのみ枢軸を設ける場合もある。又、入力ディスク及び出力ディスクをそれぞれ1個ずつ設けた所謂シングルキャビティ型でも実施できるし、同じく1対ずつ設けた所謂ダブルキャビティ型でも実施できる。又、各支持部材を枢軸の軸方向に変位させる為のアクチュエータは、一般的にはこれら各支持部材毎に設けるが、各支持部材をリンク機構や歯車伝達機構等の、機械式の同期機構により組み合わせる事により、何れかの支持部材にのみアクチュエータを組み付ける事もできる。
1 エンジン
2 ダンパ
3 入力軸
4 トロイダル型無段変速機
5 押圧装置
6 入力側ディスク
7 パワーローラ
8 出力側ディスク
9 入力側回転センサ
10 出力側回転センサ
11 制御器
12 遊星歯車装置
13 クラッチ装置
14 出力軸
15 低速用クラッチ
16 高速用クラッチ
17 出力軸回転センサ
18、18a、18b オイルポンプ
19 アクチュエータ
20 制御弁装置
21 制御弁
22 差圧シリンダ
23a、23b 補正用制御弁
24 高速用切換弁
25 低速用切換弁
26a、26b 油圧室
27、27a、27b 油圧センサ
28 スリーブ
29 ステッピングモータ
30 ライン圧制御用電磁開閉弁
31 電磁弁
32 シフト用電磁弁
33 油温センサ
34 ポジションスイッチ
35 アクセルセンサ
36 ブレーキスイッチ
37 手動油圧切換弁
38 エンジンコントローラ
39 油溜
40 低圧側調整弁
41 押圧力調整弁
42 第一のパイロット部
43 第二のパイロット部
44 第三のパイロット部
45 油圧室
46 ピストン
47 差圧取り出し弁
48 スプール
49 パドルシフトセンサ
50 パーキングブレーキセンサ
51 ブレーキセンサ
52 加速度センサ
53 モード検出手段
54 演算器
55 枢軸
56 プリセスカム
57 スプール
58 リンク腕
59 カム面

Claims (1)

  1. それぞれが断面円弧形のトロイド曲面である互いの内側面同士を対向させた状態で、互いに同心に、且つ、相対回転を可能に支持された入力ディスク及び出力ディスクと、
    それぞれが、これら入力ディスク及び出力ディスクの軸方向に関してこれら入力ディスク及び出力ディスク同士の間部分に配置され、これら入力ディスク及び出力ディスクの中心軸に対し捩れの位置にある枢軸を中心として揺動する複数の支持部材と、
    これら各支持部材の中間部に回転自在に支持された状態で、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの内側面同士の間に挟持された複数のパワーローラと、
    前記各支持部材をそれぞれの枢軸の軸方向に変位させる事により、これら各支持部材をぞれぞれの枢軸を中心に揺動変位させて前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を変化させる、油圧式のアクチュエータと、
    1対の部材の相対変位に基づいてこのアクチュエータへの圧油の給排状態を切り換える変速比制御弁と、
    この変速比制御弁を構成する前記1対の部材のうちの一方の部材を変位させる変速比制御用モータと、
    前記各支持部材のうちの何れかの支持部材の枢軸の軸方向に関する変位及びこの何れかの支持部材の枢軸を中心とする揺動変位を、前記変速比制御弁を構成する前記1対の部材のうちの他方の部材に伝えるフィードバック機構と、
    前記変速比制御用モータを所定方向に所定量だけ回転駆動させ、前記各支持部材をそれぞれの枢軸の軸方向に変位させてこれら各支持部材をそれぞれの枢軸を中心に揺動変位させる事により、前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を目標変速比に調節する機能を有する制御器と
    を備えるトロイダル型無段変速機に於いて、
    前記入力ディスクと前記出力ディスクとの間の変速比を、目標変速比に向けて調節し始めた後、この目標変速比と、これら入力ディスクと出力ディスクとの間のその時点での変速比である実変速比との差が所定の値以下となった場合に、前記変速比制御用モータを前記所定方向とは逆方向に回転させる事で、これら入力ディスクと出力ディスクとの間の変速比の変化速度を、前記差が前記所定の値よりも大きい場合と比べて遅くする事を特徴とするトロイダル型無段変速機。
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