JP2016074557A - 光学ガラス及び光学素子 - Google Patents

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道子 荻野
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Abstract

【課題】屈折率(nd)1.70以上の高屈折率の光学ガラスにおいて、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた安定な光学ガラスを提供する。
【解決手段】光学ガラスは、質量%でB成分を5.0〜40.0%、Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)を合計で25.0%以上75.0%以下含有し、Sb成分の含有量が0.5%以下であり、Sb成分の含有量と、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学ガラス及び光学素子に関する。
生物学や医療等の分野において、生物の組織、細胞又は遺伝子、若しくは細菌等を観察するために紫外線等の励起光を観察対象物に照射して観察対象物から発せられる蛍光を観察及び測定する手法が多く用いられている。特に近年では、非常に少量の細菌や細胞等の特定の部位に吸着した蛍光体から発せられる微弱な蛍光を検出する技術が盛んに研究されている。そして、このような顕微鏡に用いられる光学ガラスとして、特に高屈折率低分散ガラスに対するニーズが高まってきている。
しかし、このような顕微鏡に用いられるガラス、特に高屈折率低分散ガラスでは、外部からの紫外線等によって励起されることで蛍光(自家蛍光)が発生することがある。光学ガラスの自家蛍光は、顕微鏡によって観察対象物から発せられる蛍光を観察する際にノイズとなるため、問題視されている。
そのため、紫外線等による励起によって発生する蛍光の強度の小さい光学ガラスが要求されているが、特に特開昭56−41850号公報に開示されている高屈折率低分散光学ガラスでは、自家蛍光の強度については考慮されていないのが実情である。従って、現状では、既存の高屈折率低分散ガラスを、紫外線等の励起光を観察対象物に照射して観察対象物から発生する微弱な蛍光を観察したり、測定したりするための光学機器(例えば蛍光顕微鏡)に用いることはできない。
他方で、特開2002−128539号公報には、高屈折率低分散性を有する低蛍光光学ガラスが開示されている。しかし、この公報に開示されているガラスは、紫外線励起による蛍光強度は低いものの、Gdを多量に含有しているため、液相温度が高く安定生産が困難という欠点がある。
また、特開平11−106233号公報には、Sbを含有せずにPt量を規定した低蛍光ガラスが開示されている。しかし、この公報に開示されているガラスは、紫外線励起による蛍光強度が低いものの、泡がきれず内部品質が悪く、高精度の光学系に使用できないという欠点がある。さらに、屈折率が低いため、本開発を目的とするガラスを得ることができない。
特開昭56−041850号公報 特開2002−128539号公報 特開平11−106233号公報
本発明の目的は、上記従来技術の実状に鑑み、屈折率(nd)1.70以上の高屈折率の光学ガラスにおいて、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた安定な光学ガラスを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意試験研究を重ねた結果、B成分及びLn成分を含有し、Sb成分の含有量の少ないガラスにおいて、Sb成分の含有量と紫外光により励起される蛍光強度との積が小さい場合であっても、内部品質に優れた安定な光学ガラスを得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は、以下に述べる光学ガラスを提供するものである。
(1)質量%でB成分を5.0〜40.0%、Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)を合計で25.0%以上75.0%以下含有し、Sb成分の含有量が0.5%以下であり、Sb成分の含有量と、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満である光学ガラス。
(2)Sb成分の含有量が0.02%未満である(1)記載の光学ガラス。
(3)As成分の含有量が1.0%以下である(1)又は(2)記載の光学ガラス。
(4)硫黄成分及びハロゲン成分より選ばれる1種以上からなる揮発成分を合計で0.01%以上15.00%以下含有する(1)から(3)のいずれか記載の光学ガラス。
(5)前記揮発成分として、硫黄成分をSO換算での含有量で、0.01質量%以上1.0質量%以下含有する(4)記載の光学ガラス。
(6)前記揮発成分として、酸化物基準の質量に対する外割り質量%で
F成分 0〜15.0質量%
Cl成分 0〜5.0質量%
Br成分 0〜5.0質量%
I成分 0〜5.0質量%
である(4)又は(5)記載の光学ガラス。
(7)質量%で、Pt成分の含有量が100ppm以下である(1)から(6)のいずれか記載の光学ガラス。
(8)質量%で
La成分 10.0〜65.0%、
Gd成分 0〜30.0%、
成分 0〜30.0%、
Yb成分 0〜20.0%
である(1)から(7)のいずれか記載の光学ガラス。
(9)質量%で
MgO成分 0〜20.0%
CaO成分 0〜20.0%
SrO成分 0〜20.0%
BaO成分 0〜25.0%
である(1)から(8)のいずれか記載の光学ガラス。
(10)RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の質量和が25.0%以下である(1)から(9)のいずれか記載の光学ガラス。
(11)質量%で
TiO成分 0〜20.0%
Nb成分 0〜20.0%
WO成分 0〜20.0%
である(1)から(10)のいずれか記載の光学ガラス。
(12)TiO成分、Nb成分及びWO成分の含有量の和が30.0%以下である(1)から(11)のいずれか記載の光学ガラス。
(13)質量%で
LiO成分 0〜10.0%
NaO成分 0〜10.0%
O成分 0〜10.0%
CsO成分 0〜10.0%
である(1)から(12)のいずれか記載の光学ガラス。
(14)RnO成分(式中、RnはLi、Na、K、Csからなる群より選択される1種以上)の質量和が15.0%以下である(1)から(13)のいずれか記載の光学ガラス。
(15)質量%で
SiO成分 0〜30.0%
成分 0〜10.0%
GeO成分 0〜10.0%
ZrO成分 0〜15.0%
ZnO成分 0〜25.0%
Ta成分 0〜20.0%
Al成分 0〜10.0%
Ga成分 0〜10.0%
Bi成分 0〜10.0%
TeO成分 0〜15.0%
SnO成分 0〜1.0%
である(1)から(14)のいずれか記載の光学ガラス。
(16)1.70以上の屈折率(n)を有し、20以上60以下のアッベ数(ν)を有する(1)から(15)のいずれか記載の光学ガラス。
(17)分光透過率が70%を示す波長(λ70)が500nm以下である(1)から(16)のいずれか記載の光学ガラス。
(18) (1)から(17)のいずれか記載の光学ガラスを母材とする光学素子。
(19) (18)記載の光学素子を備える光学機器。
本発明によれば、屈折率(nd)1.70以上の高屈折率の光学ガラスにおいて、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた安定な光学ガラスを提供できる。
本発明の光学ガラスは、質量%でB成分を5.0〜40.0%、Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)を合計で25.0%以上75.0%以下含有し、Sb成分の含有量が0.5%以下であり、Sb成分の含有量と、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満である。
成分及びLn成分を含有し、Sb成分の含有量の少ないガラスにおいて、Sb成分の含有量と紫外光により励起される蛍光強度との積が小さい場合であっても、着色や泡、脈理が少ないことで内部品質に優れた、安定な光学ガラスを得られる。
それとともに、B成分及びLa成分をベースとすることにより、1.70以上の屈折率(n)を有しながらも、液相温度が低くなる。
従って、屈折率(nd)が1.70以上の高屈折率の光学ガラスにおいて、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた安定な光学ガラスを提供できる。
以下、本発明の光学ガラスの実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所について、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[ガラス成分]
本発明の光学ガラスを構成する各成分の組成範囲を以下に述べる。本明細書中において、各成分の含有量は、特に断りがない場合、全て酸化物換算組成のガラス全質量に対する質量%で表示されるものとする。ここで、「酸化物換算組成」は、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、複合塩、金属弗化物等が熔融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総質量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
<必須成分、任意成分について>
成分は、希土類酸化物を多く含む本発明の光学ガラスでは、ガラス形成酸化物として必須の成分である。特に、B成分を5.0%以上含有することで、ガラスの耐失透性を高め、ガラス原料の溶融性を高めてPtの溶出による悪影響を低減でき、且つガラスのアッベ数を高められる。従って、B成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは8.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは15.0%を下限とする。
一方、B成分の含有量を40.0%以下にすることで、より大きな屈折率を得易くでき、且つ化学的耐久性の悪化を抑えられる。従って、B成分の含有量は、好ましくは40.0%、より好ましくは36.0%、さらに好ましくは32.0%、さらに好ましくは27.0%、さらに好ましくは22.0%、さらに好ましくは19.0%を上限とする。
成分は、原料としてHBO、Na、Na・10HO、BPO等を用いることができる。
Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Yb、Luからなる群より選択される1種以上)の合計量は、25.0%以上75.0%以下が好ましい。
特に、この和を25.0%以上にすることで、ガラスの屈折率及びアッベ数がいずれも高められるため、所望の屈折率及びアッベ数を有するガラスを得易くすることができる。従って、Ln成分の合計量は、好ましくは25.0%、より好ましくは35.0%、さらに好ましくは42.0%、さらに好ましくは45.0%、さらに好ましくは50.0%、さらに好ましくは55.0%を下限とする。
一方で、この和を75.0%以下にすることで、ガラスの失透を低減できる。従って、Ln成分の合計量は、好ましくは75.0%、より好ましくは68.0%、さらに好ましくは63.0%、さらに好ましくは60.0%を上限とする。
La成分は、ガラスの屈折率を高め、且つガラスのアッベ数を高める成分である。従って、La成分の含有量は、好ましくは10.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは30.0%、さらに好ましくは35.0%、さらに好ましくは38.0%を下限とする。
他方で、La成分の含有量を65.0%以下にすることで、ガラスの失透を低減できる。従って、La成分の含有量は、好ましくは65.0%、より好ましくは55.0%、さらに好ましくは51.0%、さらに好ましくは49.0%を上限とする。
La成分は、原料としてLa、La(NO・XHO(Xは任意の整数)等を用いることができる。
Gd成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つアッベ数を高められる任意成分である。
他方で、Gd成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高められ、且つ材料コストを低減できる。従って、Gd成分の含有量は、好ましくは30.0%以下、より好ましくは25.0%未満、さらに好ましくは20.0%未満、さらに好ましくは16.0%未満、さらに好ましくは10.0%未満とする。
Gd成分は、原料としてGd、GdF等を用いることができる。
Yb成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つアッベ数を高められる任意成分である。
他方で、Yb成分の含有量を20.0%以下にすることで、ガラスの耐失透性を高められ、且つ材料コストを低減できる。従って、Yb成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Yb成分は、原料としてYb等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、高アッベ数を維持しながらも屈折率を高められる任意成分である。また、ガラスの材料コストを抑え、且つ、他の希土類成分よりもガラスの比重を低減できる成分でもある。従って、Y成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは5.0%超、さらに好ましくは8.0%超としてもよい。
一方で、Y成分の含有量を30.0%以下にすることで、ガラス原料の溶融性を高められ、且つ耐失透性を高められる。従って、Y成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは16.0%、さらに好ましくは11.0%を上限とする。
成分は、原料としてY、YF等を用いることができる。
MgO成分、CaO成分、SrO成分及びBaO成分は、0%超含有する場合に、ガラス原料の溶融性を高めてPtによる悪影響を抑え、耐失透性を高め、且つ屈折率を調整できる任意成分である。
他方で、MgO成分、CaO成分及びSrO成分の各々の含有量を20.0%以下にすることで、所望の屈折率を得易くし、且つこれらの成分の過剰な含有によるガラスの失透を低減できる。また、BaO成分の含有量を25.0%以下にすることで、過剰な含有によるガラスの失透を低減できる。従って、MgO成分、CaO成分及びSrO成分の各々の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは10.0%以下、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。また、BaO成分の含有量は、好ましくは25.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
MgO成分、CaO成分、SrO成分及びBaO成分は、原料としてMgCO、MgF、CaCO、CaF、Sr(NO、SrF、BaCO、Ba(NO、BaF等を用いることができる。
RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の合計量は、25.0%以下が好ましい。これにより、所望の高屈折率を得易くでき、且つ失透を低減できる。従って、RO成分の合計量は、好ましくは25.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは8.0%、さらに好ましくは4.0%を上限とする。
TiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは3.0%超としてもよい。
他方で、TiO成分の含有量を20.0%以下にすることで、アッベ数の低下を抑えられ、TiO成分の過剰な含有による失透を低減でき、且つ、ガラスの可視光(特に波長500nm以下)に対する透過率の低下を抑えられる。従って、TiO成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは17.0%、さらに好ましくは13.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは6.0%を上限とする。
TiO成分は、原料としてTiO等を用いることができる。
Nb成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高め、且つ耐失透性を高められる任意成分である。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは4.0%超、さらに好ましくは7.0%超としてもよい。
他方で、Nb成分の含有量を20.0%以下にすることで、アッベ数の低下を抑えられ、Nb成分の過剰な含有による失透を低減でき、且つ、ガラスの可視光(特に波長500nm以下)に対する透過率の低下を抑えられる。従って、Nb成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは11.0%、さらに好ましくは9.0%を上限とする。
Nb成分は、原料としてNb等を用いることができる。
WO成分は、0%超含有する場合に、他の高屈折率成分によるガラスの着色を低減しながら、屈折率を高め、ガラス転移点を低くでき、且つガラスの耐失透性を高められる任意成分である。従って、WO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは0.5%超、さらに好ましくは1.5%超としてもよい。
他方で、WO成分の含有量を20.0%以下にすることで、WO成分によるガラスの着色を低減して可視光透過率を高められる。従って、WO成分の含有量は、好ましくは20.0%、より好ましくは15.0%、さらに好ましくは11.0%、さらに好ましくは6.0%を上限とする。
WO成分は、原料としてWO等を用いることができる。
TiO成分、WO成分及びNb成分の合計量は、30.0%以下が好ましい。
これにより、これら成分の過剰な含有による液相温度の上昇が抑えられるため、光学ガラスの失透を低減できる。従って、質量和(TiO+WO+Nb)は、好ましくは30.0%、より好ましくは23.0%、さらに好ましくは20.0%、さらに好ましくは16.0%、さらに好ましくは13.0%、さらに好ましくは11.0%を上限とする。
他方で、これらを合計で0%超含有することで、Ta成分等の難熔解成分を低減しても所望の光学恒数が得られるため、坩堝等からのPtの溶出による悪影響をより低減できる。従って、質量和(TiO+WO+Nb)は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは4.5%超、さらに好ましくは9.0%超としてもよい。
LiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの溶解温度を下げられ、且つガラス転移点を低くできる任意成分である。
他方で、LiO成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くでき、ガラスの液相温度を下げて失透を低減でき、且つ化学的耐久性を高められる。従って、LiO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
LiO成分は、原料としてLiCO、LiNO、LiCO等を用いることができる。
NaO成分、KO成分及びCsO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの熔融性を改善でき、ガラス転移点を低くでき、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、NaO成分、KO成分及びCsO成分の各々の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの屈折率を低下し難くし、且つガラスの失透を低減できる。従って、NaO成分、KO成分及びCsO成分の含有量は、それぞれ好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
NaO成分、KO成分及びCsO成分は、原料としてNaCO、NaNO、NaF、NaSiF、KCO、KNO、KF、KHF、KSiF、CsCO、CsNO等を用いることができる。
RnO成分(式中、RnはLi、Na、Kからなる群より選択される1種以上)の含有量の和は、15.0%以下が好ましい。これにより、ガラスの屈折率を低下し難くし、且つガラスの失透を低減できる。従って、RnO成分の合計含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%を上限とし、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
SiO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの着色を低減でき、且つ化学的耐久性や耐失透性を高められる任意成分である。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%、さらに好ましくは3.0%、さらに好ましくは4.0%を下限としてもよい。
他方で、SiO成分の含有量を30.0%以下にすることで、原料ガラスの熔解時における溶け残りを低減でき、熔融ガラスの粘度の上昇を抑えて脱泡を促進し易くでき、且つ、ガラス転移点の上昇や屈折率の低下を抑えられる。従って、SiO成分の含有量は、好ましくは30.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは8.0%、さらに好ましくは6.0%を上限とする。
SiO成分は、原料としてSiO、KSiF、NaSiF等を用いることができる。
成分は、0%超含有する場合に、ガラスの液相温度を下げて耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、P成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの屈折率や耐失透性の低下や、耐水性等の化学的耐久性の低下を抑えられる。従って、P成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
成分は、原料としてAl(PO、Ca(PO、Ba(PO、BPO、HPO等を用いることができる。
GeO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ耐失透性を向上できる任意成分である。
しかしながら、GeOは原料価格が高いため、その含有量が多いと生産コストが高くなる。従って、GeO成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
GeO成分は、原料としてGeO等を用いることができる。
ZrO成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ化学的耐久性及び耐失透性を向上できる任意成分である。また、ガラスの着色を低減して短波長の可視光に対する透過率を高められる成分でもある。従って、ZrO成分の含有量を、好ましくは0%超、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは3.0%超、さらに好ましくは4.5%超としてもよい。
他方で、ZrO成分の含有量を15.0%以下にすることで、ZrO成分の過剰な含有による失透を低減できる。従って、ZrO成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは10.0%、さらに好ましくは7.0%を上限とする。
ZrO成分は、原料としてZrO、ZrF等を用いることができる。
ZnO成分は、0%超含有する場合に、耐失透性を高められ、ガラス転移点を低くでき、且つ化学的耐久性を改善できる任意成分である。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは0%超としてもよく、より好ましくは1.0%超、さらに好ましくは5.0%超、さらに好ましくは10.0%超、さらに好ましくは14.0%超としてもよい。
他方で、ZnO成分の含有量を25.0%以下にすることで、屈折率の低下を抑えられ、液相温度を低くでき、且つ、ガラス転移点の必要以上の低下による失透を低減できる。従って、ZnO成分の含有量は、好ましくは25.0%、より好ましくは20.0%、さらに好ましくは15.0%、さらに好ましくは10.0%、さらに好ましくは7.0%を上限とする。
ZnO成分は、原料としてZnO、ZnF等を用いることができる。
Ta成分は、0%超含有する場合に、ガラスの屈折率を高められ、且つ耐失透性を高められる任意成分である。
他方で、高価なTa成分を20.0%以下にすることで、ガラスの材料コストが低減されるため、より安価に光学ガラスを作製できる。また、これにより原料の熔解温度が低くなるため、坩堝等からのPtの溶出による悪影響をより低減できる。従って、Ta成分の含有量は、好ましくは20.0%以下、より好ましくは15.0%以下、さらに好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
Ta成分は、原料としてTa等を用いることができる。
Al成分及びGa成分は、0%超含有する場合に、ガラスの化学的耐久性を向上でき、ガラス溶融時の粘度を高められ、且つ熔融ガラスの耐失透性を向上できる任意成分である。
他方で、Al成分及びGa成分の各々の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの溶融性を高めつつ、ガラスの液相温度を下げて耐失透性を高められる。従って、Al成分及びGa成分の各々の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Al成分及びGa成分は、原料としてAl、Al(OH)、AlF、Ga、Ga(OH)等を用いることができる。
Bi成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高められ、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、Bi成分の含有量を10.0%以下にすることで、ガラスの液相温度を下げて耐失透性を高められる。従って、Bi成分の含有量は、好ましくは10.0%以下、より好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満、さらに好ましくは1.0%未満とする。
Bi成分は、原料としてBi等を用いることができる。
TeO成分は、0%超含有する場合に、屈折率を高められ、且つガラス転移点を下げられる任意成分である。
他方で、TeOは白金製の坩堝や、熔融ガラスと接する部分が白金で形成されている熔融槽でガラス原料を熔融する際、白金と合金化しうることで、坩堝や熔融槽に穴が開く問題がある。従って、TeO成分の含有量は、好ましくは15.0%以下、より好ましくは10.0%未満、さらに好ましくは5.0%未満、さらに好ましくは3.0%未満とする。
TeO成分は、原料としてTeO等を用いることができる。
SnO成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスの酸化を低減して清澄し、且つガラスの可視光透過率を高められる任意成分である。
他方で、SnO成分の含有量を1.0%以下にすることで、熔融ガラスの還元によるガラスの着色や、ガラスの失透を低減できる。また、SnO成分と熔解設備(特にPt等の貴金属)の合金化が低減されるため、熔解設備の長寿命化を図れる。従って、SnO成分の含有量は、好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%未満とする。
SnO成分は、原料としてSnO、SnO、SnF、SnF等を用いることができる。
Sb成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスを脱泡できる任意成分である。
他方で、Sb量が多すぎると、可視光領域の短波長領域における透過率が悪くなり、紫外線励起による蛍光をより高めやすい。従って、Sb成分の含有量は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.5%、さらに好ましくは0.1%を上限とし、さらに好ましくは0.02%未満、さらに好ましくは0.005%未満とする。最も好ましくはSb成分を含有しない。
Sb成分は、原料としてSb、Sb、NaSb・5HO等を用いることができる。
As成分は、0%超含有する場合に、熔融ガラスを脱泡できる任意成分である。
他方で、As量が多すぎると、紫外線励起による蛍光をより高めやすくなり、環境負荷も高くなる。従って、As成分の含有量は、好ましくは1.0%、より好ましくは0.5%を上限とし、さらに好ましくは0.1%未満、さらに好ましくは0.005%未満とする。最も好ましくはAs成分を含有しない。
本発明の光学ガラスは、硫黄成分及びハロゲン成分より選ばれる1種以上からなる揮発成分を合計で0.01%以上15.00%以下含有する。
特に、揮発成分を合計で0.01%以上含有することで、ガラス熔解時に揮発成分が揮発することで所望の脱泡作用を奏するため、Sb成分の含有量が少ない場合であってもガラスの生産性を高められる。従って、揮発成分の含有量は、好ましくは0.01%、より好ましくは0.03質量%、さらに好ましくは0.05質量%、さらに好ましくは0.08質量%を下限とする。
他方で、揮発成分の合計量は、溶融したガラス原料の吹きこぼれを低減させる観点から、好ましくは15.00%、より好ましくは10.00%、さらに好ましくは8.0%、さらに好ましくは5.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。
なお、揮発成分の含有量は、SO換算での硫黄成分の含有量と、酸化物基準の質量に対する外割りでのハロゲン成分の含有量の和によって定義される。
硫黄成分は、0%超含有した場合に、特に高屈折率のランタン系光学ガラスにおいて、ガラスを溶融する際に高い脱泡効果を発揮できる成分である。
硫黄成分は、原料として硫酸塩を用いることが好ましく、例えば、硫酸リチウム水和物(LiSO・HO)、硫酸ソーダ(NaSO)、硫酸カリウム(KSO)、硫酸マグネシウム(MgSO)、硫酸カルシウム水和物(CaSO・1/2HO)、硫酸ストロンチウム(SrSO)、硫酸バリウム(BaSO)、硫酸亜鉛水和物(ZnSO・7HO)、硫酸ランタン水和物(La(SO・9HO)等を用いることができる。
硫黄成分は、SO換算での含有量が、0.01質量%以上1.5質量%以下になるように添加することが好ましい。硫黄成分のSO換算での含有量は、好ましくは0.01質量%、より好ましくは0.03質量%、さらに好ましくは0.05質量%、さらに好ましくは0.08質量%を下限とする。他方で、硫黄成分のSO換算での含有量は、好ましくは1.5質量%、より好ましくは1.0質量%、さらに好ましくは0.8質量%、さらに好ましくは0.5質量%を上限とする。
なお、硫黄成分のSO換算での含有量は、各金属元素の1種又は2種以上の酸化物の一部又は全部を硫酸塩に置換した硫酸塩の含有量と、その硫酸塩の分子量でSOの分子量(=64.065)を割った値と、を掛けた値である。
ハロゲン成分、すなわちF成分、Cl成分、Br成分及びI成分は、0%超含有する場合に、ガラスのアッベ数を高めつつ、ガラス転移点を低くし、且つ耐失透性を向上できる任意成分である。
しかし、F成分の酸化物基準の質量に対する外割りでの含有量、すなわち上述した各金属元素の1種又は2種以上の酸化物の一部又は全部と置換した弗化物のFとしての合計量が15.0%を超えると、F成分の揮発量が多くなるため、安定した光学恒数が得られ難くなり、均質なガラスが得られ難くなり、脈理も多くなる。また、Cl成分、Br成分及びI成分の酸化物基準の質量に対する外割りでの含有量が各々5.0%を超えた場合も同様である。
従って、F成分の含有量は、好ましくは15.0%、より好ましくは8.0%、さらに好ましくは3.0%を上限とする。また、Cl成分、Br成分及びI成分の含有量は、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%、さらに好ましくは1.0%を上限とする。
F成分、Cl成分、Br成分及びI成分は、原料として例えばZr、Al、Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba等のハロゲン化物を用いることで、ガラス内に含有することができる。
本発明の光学ガラスには不純物としてPtを含有することがある。ガラス中へのPtの混入を低減させることで、さらに自家蛍光を低減できる。よって、ガラス中へのPt含有量は、好ましくは100ppm、より好ましくは50ppm、さらに好ましくは10ppmを上限とする。
ガラス中のPt含有量を少なくする手段としては、原料を溶解する際、例えば光学ガラス製造におけるカレット溶解等で石英坩堝等の白金以外の坩堝を用いて溶解することや、溶融温度を可能な限り下げることが挙げられる。
なお、本発明におけるPtの含有量は、ガラスをフッ化水素酸及び硝酸の混酸に溶解した後、ICP質量分析計SPQ9000型(セイコーインスツル株式会社製)によって測定した値である。
本発明の光学ガラスでは、ガラス原料に炭酸塩を含有してもよい。
しかしながら、ガラス原料への炭酸塩の含有量が少なくても、ガラスをより効果的に清澄することが可能である。そのため、ガラス原料への炭酸塩の含有量は、酸化物基準の質量に対する外割りでの含有量で、好ましくは1.0%未満、より好ましくは0.5%未満、さらに好ましくは0.2%未満、さらに好ましくは0.1%未満とする。
<含有すべきでない成分について>
次に、本発明の光学ガラスに含有すべきでない成分、及び含有することが好ましくない成分について説明する。
他の成分を本願発明のガラスの特性を損なわない範囲で必要に応じ、添加することができる。ただし、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Mo、Eu、Nd、Sm、Tb、Dy及びErは、1種以上を少量含有した場合でもガラスが着色し、可視域の特定の波長に吸収を生じる性質があるため、特に可視領域の波長を使用する光学ガラスにおいては、実質的に含まないこと、すなわち、不可避な混入を除いて一切含有しないことが好ましい。
また、PbO等の鉛化合物は、環境負荷が高い成分であるため、実質的に含有しないことが望ましい。
さらに、Th、Cd、Tl、Os、Be、及びSeの各成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされる。従って、環境上の影響を重視する場合には、これらを実質的に含有しないことが好ましい。
[製造方法]
本発明の光学ガラスは、例えば以下のように作製される。すなわち、上記原料を各成分が所定の含有量の範囲内になるように均一に混合し、作製した混合物を白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で1100〜1500℃の温度範囲で2〜5時間熔融して攪拌均質化した後、適当な温度に下げてから金型に鋳込み、徐冷することにより作製される。
ここで、ガラス原料を熔融及び攪拌均質化する工程は、溶融槽においてガラス原料を溶融し、溶融されたガラス原料を開口部が解放された清澄槽で清澄し、その後略密閉された撹拌槽でガラスを撹拌することにより行うことが好ましい。これにより、ガラス熔解時及び清澄時における揮発成分の揮発が促進され、且つ、それ以降における成分の揮発が低減されるため、脈理の少ない光学ガラスを得易くできる。
[物性]
本発明の光学ガラスは、Sb成分の含有量と、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満である。これにより、高屈折率低分散の性能を有しながら、自家蛍光の小さい光学ガラスを得ることが可能である。
本発明の光学ガラスは、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度が10.0以下であることが好ましい。これにより、蛍光顕微鏡の用途に光学ガラスを用いた場合であっても、蛍光顕微鏡における観測結果へのノイズを低減できる。従って、この相対蛍光強度の値は、好ましくは10.0、より好ましくは8.0、さらに好ましくは6.0を上限とする。
本発明における相対蛍光強度は、測定試料を365nmの波長で励起した場合の、400〜700nmの波長範囲における蛍光強度の積分値の相対値である。この相対値は、比較例Aに記載のガラスを基準として、このガラスの積分値を10としたときの相対的な強度値を示したものである。
本発明の光学ガラスは、高屈折率及び高アッベ数(低分散)を有することが好ましい。特に、本発明の光学ガラスの屈折率(n)は、好ましくは1.70、より好ましくは1.73、さらに好ましくは1.76、さらに好ましくは1.78、さらに好ましくは1.79、さらに好ましくは1.80を下限としてもよい。この屈折率(n)は、好ましくは2.10、より好ましくは2.05、さらに好ましくは2.02を上限としてもよい。
また、本発明の光学ガラスのアッベ数(ν)は、好ましくは20、より好ましくは22、さらに好ましくは24、さらに好ましくは26、さらに好ましくは28を下限としてもよい。このアッベ数(ν)は、好ましくは60、より好ましくは58、さらに好ましくは55、さらに好ましくは50を上限としてもよい。
このような高屈折率を有することで、光学素子の薄型化を図っても大きな光の屈折量を得ることができ、蛍光顕微鏡用レンズと使用するにあたっても設計上有利になる。また、このような低分散を有することで、単レンズであっても光の波長による焦点のずれ(色収差)が小さくなる。加えて、このような低分散を有することで、例えば高分散(低いアッベ数)を有する光学素子と組み合わせた場合に、高い結像特性等を図ることができる。
従って、本発明の光学ガラスは、光学設計上有用であり、特に高い結像特性等を図りながらも、光学系の小型化を図ることができ、光学設計の自由度を広げることができる。
本発明の光学ガラスは、可視光透過率、特に可視光のうち短波長側の光の透過率が高く、それにより着色が少ないことが好ましい。
特に、本発明の光学ガラスにおける、厚み10mmのサンプルで分光透過率80%を示す波長(λ80)は、好ましくは650nm、より好ましくは600nm、さらに好ましくは550nm、さらに好ましくは500nm、さらに好ましくは480nmを上限としてもよい。
また、本発明の光学ガラスにおける、厚み10mmのサンプルで分光透過率70%を示す波長(λ70)は、好ましくは500nm、より好ましくは470nm、さらに好ましくは440nm、さらに好ましくは410nmを上限としてもよい。
また、本発明の光学ガラスにおける、厚み10mmのサンプルで分光透過率5%を示す最も短い波長(λ)は、好ましくは400nm、より好ましくは380nm、さらに好ましくは360nm、さらに好ましくは350nmを上限としてもよい。
これらにより、ガラスの吸収端が紫外領域の近傍になり、可視光に対するガラスの透明性が高められるため、この光学ガラスを、レンズ等の光を透過させる光学素子に好ましく用いることができる。
本発明の光学ガラスは、比重が小さいことが好ましい。より具体的には、本発明の光学ガラスの比重は6.00[g/cm]以下である。これにより、光学素子やそれを用いた光学機器の質量が低減されるため、光学機器の軽量化に寄与することができる。従って、本発明の光学ガラスの比重は、好ましくは6.00、より好ましくは5.60、さらに好ましくは5.10、さらに好ましくは5.00を上限としてもよい。なお、本発明の光学ガラスの比重は、概ね3.00以上、より詳細には3.50以上、さらに詳細には4.00以上であることが多い。
本発明の光学ガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定する。
本発明の光学ガラスは、泡が少ないことが好ましい。ここで、ガラス中の泡の程度は、日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」に基づいて級別することができる。そして、この測定方法に基づいた等級が、級1〜3のいずれかに該当することが好ましく、級1〜2のいずれかに該当することがより好ましく、級1に該当することが最も好ましい。
本発明の光学ガラスは、脈理が少ないことが好ましい。ここで、ガラス中の脈理の程度は、日本光学硝子工業会規格JOGIS11−2008「光学ガラスの脈理の測定方法」に基づいて級別することができる。そして、この測定方法に基づいた等級が、級1〜3のいずれかに該当することが好ましく、級1〜2のいずれかに該当することがより好ましく、級1に該当することが最も好ましい。
[プリフォーム材及び光学素子]
作製された光学ガラスから、例えばリヒートプレス成形や精密プレス成形等のモールドプレス成形の手段を用いて、ガラス成形体を作製することができる。すなわち、光学ガラスからモールドプレス成形用のプリフォームを作製し、このプリフォームに対してリヒートプレス成形を行った後で研磨加工を行ってガラス成形体を作製したり、研磨加工を行って作製したプリフォームや、公知の浮上成形等により成形されたプリフォームに対して精密プレス成形を行ってガラス成形体を作製したりすることができる。なお、ガラス成形体を作製する手段は、これらの手段に限定されない。
このように、本発明の光学ガラスは、様々な光学素子及び光学設計に有用である。その中でも特に、本発明の光学ガラスからプリフォームを形成し、このプリフォームを用いてリヒートプレス成形や精密プレス成形等を行い、レンズやプリズム等の光学素子を作製することが好ましい。
本発明の光学ガラスは、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく内部品質も優れている為、特に蛍光顕微鏡用の光学系に用いたときに、観察対象物から発せられる蛍光を観察する際のノイズを低減できる点で、極めて有用である。
本発明の実施例(No.1〜No.13)及び比較例(No.A)の組成、並びに、これらのガラスの屈折率(n)、アッベ数(ν)、自家蛍光値、分光透過率が5%、70%及び80%を示す波長(λ、λ70、λ80)、泡の程度、脈理の程度、並びに比重の結果を表1〜表2に示す。なお、以下の実施例はあくまで例示の目的であり、これらの実施例のみ限定されるものではない。
本発明の実施例及び比較例のガラスは、いずれも各成分の原料として、表に示される種類及び含有量の硫酸塩と、各々相当する酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、弗化物、水酸化物、メタ燐酸化合物等の通常の光学ガラスに使用される高純度原料を選定し、表に示した各実施例の組成の割合になるように秤量して均一に混合した後、白金坩堝に投入し、ガラス組成の熔融難易度に応じて電気炉で1250℃の温度で1〜5時間熔融した後、攪拌均質化してから金型等に鋳込み、徐冷して作製した。
ここで、ガラス原料を熔融及び攪拌均質化する工程は、溶融槽においてガラス原料を溶融し、溶融されたガラス原料を開口部が解放された清澄槽で清澄し、その後略密閉された撹拌槽でガラスを撹拌することにより行った。
実施例及び比較例のガラスの屈折率(n)、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS01―2003に基づいて測定した。ここで、屈折率(n)、アッベ数(ν)及び部分分散比(θg,F)は、徐冷降温速度を−25℃/hrにして得られたガラスについて測定を行うことで求めた。
実施例及び比較例のガラスの蛍光強度は、分光蛍光計(Jobin Yvon社製 Fluorolog−3)を用いて、365nmの光により励起されて発生する蛍光のうち、励起光照射面からの400nm以上700nm以下の波長範囲の光をサンプリングすることにより測定した。そして、400nm以上700nm以下の波長における蛍光強度の積分値を測定することにより、自家蛍光値を求めた。
本発明における自家蛍光値は、測定試料を365nmの波長で励起した場合の、400〜700nmの波長範囲における蛍光強度の積分値の相対値である。この相対値は、比較例Aのガラスを基準として、このガラスの積分値を10としたときの相対的な強度値となるように求めた。
実施例及び比較例のガラスの透過率は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02に準じて測定した。なお、本発明においては、ガラスの透過率を測定することで、ガラスの着色の有無と程度を求めた。具体的には、厚さ10±0.1mmの対面平行研磨品をJISZ8722に準じ、200〜800nmの分光透過率を測定し、λ(透過率5%時の波長)、λ70(透過率70%時の波長)及び、λ80(透過率80%時の波長)を求めた。
また、実施例及び比較例のガラス中の泡の程度は、日本光学硝子工業会規格JOGIS12−1994「光学ガラスの泡の測定方法」に基づいて級別した。
実施例及び比較例のガラス中の脈理の程度は、日本光学硝子工業会規格JOGIS11−2008「光学ガラスの脈理の測定方法」に基づいて級別した。
実施例及び比較例のガラスの比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に基づいて測定した。
Figure 2016074557
Figure 2016074557
表に表されるように、本発明の実施例の光学ガラスは、Sb成分の含有量と、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満、より具体的には0.58以下であり、所望の範囲内であった。他方で、比較例のガラスは、Sb成分の含有量と相対蛍光強度との積が1.00であった。
本発明の実施例の光学ガラスは、365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度が10.0以下、より具体的には7.0以下であり、所望の範囲内であった。他方で、比較例のガラスは、この相対蛍光強度が10.0を超えていた。
本発明の実施例の光学ガラスは、泡数が級1に該当し、泡数の少ないものであった。他方で、比較例のガラスは、泡数が級3に該当し、実施例よりも泡数が多かった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも脈理が級1に該当し、所望の範囲内であった。
本発明の実施例の光学ガラスは、λ80(透過率80%時の波長)がいずれも650nm以下、より詳細には630nm以下であった。また、本発明の実施例の光学ガラスは、λ70(透過率70%時の波長)がいずれも500nm以下、より詳細には470nm以下であった。また、本発明の実施例の光学ガラスは、λ(透過率5%時の波長)がいずれも400nm以下、より詳細には380nm以下であった。このため、本発明の実施例の光学ガラスは、可視短波長における透過率が高いことで着色が少ないことが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも屈折率(n)が1.70以上、より詳細には1.72以上であるとともに、この屈折率(n)は2.10以下、より詳細には2.01以下であり、所望の範囲内であった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれもアッベ数(ν)が25以上、より詳細には28以上であるとともに、このアッベ数(ν)は60以下、より詳細には55以下であり、所望の範囲内であった。
従って、本発明の実施例の光学ガラスは、1.70以上の屈折率(n)と、25以上60以下のアッベ数(ν)を有しながらも、紫外線等の照射の際に発生する蛍光の強度が小さく、さらに内部品質に優れた安定な光学ガラスであることが明らかになった。
また、本発明の実施例の光学ガラスは、いずれも比重が6.00以下、より詳細には5.60以下であった。そのため、本発明の実施例の光学ガラスは、比重が小さいことも明らかになった。
さらに、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、リヒートプレス成形を行った後で研削及び研磨を行い、レンズ及びプリズムの形状に加工した。また、本発明の実施例の光学ガラスを用いて、精密プレス成形用プリフォームを形成し、精密プレス成形用プリフォームをレンズ及びプリズムの形状に精密プレス成形加工した。いずれの場合も、加熱軟化後のガラスには乳白化及び失透等の問題は生じず、安定に様々なレンズ及びプリズムの形状に加工することができた。
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。

Claims (19)

  1. 質量%でB成分を5.0〜40.0%、Ln成分(式中、LnはLa、Gd、Y、Ybからなる群より選択される1種以上)を合計で25.0%以上75.0%以下含有し、Sb成分の含有量が0.5%以下であり、Sb成分の含有量と、
    365nmの光により励起された400〜700nmの波長範囲における蛍光スペクトルの相対蛍光強度との積が1.00未満である光学ガラス。
  2. Sb成分の含有量が0.02%未満である請求項1記載の光学ガラス。
  3. As成分の含有量が1.0%以下である請求項1又は2記載の光学ガラス。
  4. 硫黄成分及びハロゲン成分より選ばれる1種以上からなる揮発成分を合計で0.01%以上15.00%以下含有する請求項1から3のいずれか記載の光学ガラス。
  5. 前記揮発成分として、硫黄成分をSO換算での含有量で、0.01質量%以上1.0質量%以下含有する請求項4記載の光学ガラス。
  6. 前記揮発成分として、酸化物基準の質量に対する外割り質量%で
    F成分 0〜15.0質量%
    Cl成分 0〜5.0質量%
    Br成分 0〜5.0質量%
    I成分 0〜5.0質量%
    である請求項4又は5記載の光学ガラス。
  7. 質量%で、Pt成分の含有量が100ppm以下である請求項1から6のいずれか記載の光学ガラス。
  8. 質量%で
    La成分 10.0〜65.0%、
    Gd成分 0〜30.0%、
    成分 0〜30.0%、
    Yb成分 0〜20.0%
    である請求項1から7のいずれか記載の光学ガラス。
  9. 質量%で
    MgO成分 0〜20.0%
    CaO成分 0〜20.0%
    SrO成分 0〜20.0%
    BaO成分 0〜25.0%
    である請求項1から8のいずれか記載の光学ガラス。
  10. RO成分(式中、RはMg、Ca、Sr、Baからなる群より選択される1種以上)の質量和が25.0%以下である請求項1から9のいずれか記載の光学ガラス。
  11. 質量%で
    TiO成分 0〜20.0%
    Nb成分 0〜20.0%
    WO成分 0〜20.0%
    である請求項1から10のいずれか記載の光学ガラス。
  12. TiO成分、Nb成分及びWO成分の含有量の和が30.0%以下である請求項1から11のいずれか記載の光学ガラス。
  13. 質量%で
    LiO成分 0〜10.0%
    NaO成分 0〜10.0%
    O成分 0〜10.0%
    CsO成分 0〜10.0%
    である請求項1から12のいずれか記載の光学ガラス。
  14. RnO成分(式中、RnはLi、Na、K、Csからなる群より選択される1種以上)の質量和が15.0%以下である請求項1から13のいずれか記載の光学ガラス。
  15. 質量%で
    SiO成分 0〜30.0%
    成分 0〜10.0%
    GeO成分 0〜10.0%
    ZrO成分 0〜15.0%
    ZnO成分 0〜25.0%
    Ta成分 0〜20.0%
    Al成分 0〜10.0%
    Ga成分 0〜10.0%
    Bi成分 0〜10.0%
    TeO成分 0〜15.0%
    SnO成分 0〜1.0%
    である請求項1から14のいずれか記載の光学ガラス。
  16. 1.70以上の屈折率(n)を有し、20以上60以下のアッベ数(ν)を有する請求項1から15のいずれか記載の光学ガラス。
  17. 分光透過率が70%を示す波長(λ70)が500nm以下である請求項1から16のいずれか記載の光学ガラス。
  18. 請求項1から17のいずれか記載の光学ガラスを母材とする光学素子。
  19. 請求項18記載の光学素子を備える光学機器。
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