JP2016070855A - 断線検出装置およびその方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 両端電源を結ぶ送電線の1線断線を検出し、設備の増加を伴うことがなく、確実に断線を検出することができる断線検出装置およびその方法を提供する。【解決手段】 発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、内燃力発電所B、Cの発電装置111、121が稼動している状態で送電線101の1線断線を検出する断線検出装置10であって、内燃力発電所B、Cの少なくとも1つに設けられ、対向する内燃力発電所に送られる電力を調べる処理部12を備え、処理部12は、三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する内燃力発電所に送られる電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件とにより、送電線101に1線断線が発生したと判定する。【選択図】 図1

Description

この発明は、電気を送るために配置されている電線の断線検出装置およびその方法に関する。
電線には送電線や配電線があり、発電所の電気を送電線で送り、さらに送電線から変電所や配電線を経て需要家に電気が供給される。例えば、図7に示すように、A電力所担当区域に内燃力発電所Bと内燃力発電所Cとが有り、双方を三相用の送電線101が結んでいる。通常、双方の内燃力発電所B、Cの発電装置111、121は稼動しているため、内燃力発電所B、Cが両端電源となる。
なお、図7には、計器用変流器(CT:Current Transformer)112、122や計器用変圧器(PT:Potential Transformer)113、123が示されている。計器用変流器112、122は送電線101の大電流を保護用のリレー(図示を省略)に必要な電流に変換し、計器用変圧器113、123は送電線101の高電圧をリレーに必要な電圧に変換する。そして、内燃力発電所Bと内燃力発電所Cとの保護用のリレーは、これらの電流と電圧とを基にして遮断器114、124の開閉を制御する。
片端電源の場合、配電用変電所で標準としている欠相遮断回路(27リレーと47リレーの組合せ)が採用できる。しかし、両端電源の状態で、送電線101で断線(1線)が発生した場合、配電用変電所で標準としている欠相遮断回路(27リレーと47リレーの組合せ)では1線断線が検出できない。また、絶縁電線を使用した送電線(22kV送電線)は、断線しても地絡を伴わないため、地絡の保護継電器では1線断線を検出できないことがある。なお、27リレーは不足電圧継電器であり、47リレーは欠相電圧継電器である。
また、断線事故保護方式として、断線時の逆相電流を検出する逆相電流リレー方式(46リレー)が実用化されているが、負荷電流の不平衡でも検出するため採用できない。
さらに、両端電源の場合に1線断線を検出する方法(例えば、特許文献1参照。)として、送配電線の三相(R、S、T)を流れる相電流の大きさの変化量と短絡・地絡リレーが動作していないことの条件に基づいて、断線事故が発生したかを判断するといったものがある。
特開2012−157115号公報
しかし、先に述べた方式、つまり、相電流の大きさの変化量とリレーの動作とを基に、両端電源の場合の1線断線を検出する方法には次の課題がある。
a.6kV配電線の短絡保護は2個の変流器(CT)を使っているため、この技術を採用する場合、変流器を1個増設する必要がある。
b.昨今、送電線保護継電装置はデジタル型で機器仕様の標準化が図れているため、この技術を採用するためには、送電線保護継電装置を特殊仕様とし、条件入力用の接点を用意する必要がある(ソフトウェアの独自開発が必要な場合も有る)。
c.三相電流の不平衡が有る場合、相電流および線間電流の大きさの変化量を監視したとしても逆相電流監視(46リレー)と同様のために、不要動作の可能性がある。
この発明の目的は、前記の課題を解決し、両端電源を結ぶ送電線の1線断線を検出し、設備の増加を伴うことがなく、確実に断線を検出することができる断線検出装置およびその方法を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記電線の1線断線を検出する断線検出装置であって、前記両電気所の少なくとも1つに設けられ、対向する前記電気所に送られる電力を調べる処理装置を備え、前記処理装置は、三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する前記電気所に送られる電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件とにより、前記電線に1線断線が発生したと判定する、ことを特徴とする断線検出装置である。
請求項1の発明では、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で、断線検出装置が電線の1線断線を検出する。このために、断線検出装置は、三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する電気所に送られる電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件とにより、電線に1線断線が発生したと判定する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の断線検出装置において、前記処理装置は、前記第1の要件と前記第2の要件とに加えて、相手端に送る電流の位相が変化したという第3の要件により、前記電線に1線断線が発生したと判定する、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記電線の1線断線を検出する断線検出方法であって、前記両電気所の少なくとも1つに設けられた処理装置により、対向する前記電気所に送られる電力を調べ、三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する前記電気所に送られる電力の値が三相電力から単相電力に変わったという第2の要件とにより、前記電線に1線断線が発生したと前記処理装置により判定する、ことを特徴とする断線検出方法である。
請求項1と請求項3の発明によれば、三相用電線の両端に設けられている電気所が発電設備を稼動している状態で、電線の1線断線を検出することができる。また、この発明によれば、処理装置が設けられている側の電気所で1線断線を検出することができるので、対抗する電気所と電圧や電流情報の送受信を行うための通信回線が不要である。
請求項2の発明によれば、第1の要件と第2の要件とに加えて、三相の電流の位相が変化したという第3の要件により1線断線を判定するので、1線断線の検出精度を向上することが可能である。
この発明の実施の形態1による断線検出装置の一例を示す構成図である。 処理部の一例を示す構成図である。 発電所側の正常時の電圧と電流との関係を示すベクトル図である。 発電所側の断線時の電圧と電流との関係を示すベクトル図である。 二電力計法を説明するための構成図である。 1線断線が発生した様子を示す図である。 両端電源がある場合の電力系統の一例を示す図である。
次に、この発明の各実施の形態について、図面を用いて詳しく説明する。
(実施の形態1)
この実施の形態1による断線検出装置を図1に示す。図1の断線検出装置10は内燃力発電所C側に設けられている。そして、断線検出装置10は両端電源の送電線101の1線断線を検出する。このために、断線検出装置10は、入力インターフェイス11と処理部12と出力部13とを備え、さらに、計器用変流器122と計器用変圧器123との出力を利用する。なお、この実施の形態では、先に説明した図7と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
入力インターフェイス11は、計器用変流器122と計器用変圧器123とからの出力を受け取る。つまり、送電線101や内燃力発電所Bの母線は三相交流を流すので、入力インターフェイス11は、計器用変流器122から三相交流の相電流である電流I、Iを入力とし、計器用変圧器123から三相交流の相電圧である電圧E、E、Eを入力とする。このとき、
電流Iのベクトル表示を・I
のように表す。同じようにして、
電流Iのベクトル表示を・I
電圧Eのベクトル表示を・E
電圧Eのベクトル表示を・E
電圧Eのベクトル表示を・E
のように表す。
入力インターフェイス11は、電流I、Iと電圧E、E、Eとを、処理部12で取り扱い可能なデジタルデータに変換する。そして、入力インターフェイス11は、デジタルデータの電流I、Iと電圧E、E、Eとを処理部12に出力する。
処理部12は、入力インターフェイス11からのデジタルデータから、送電線101の断線を検出する。このために、処理部12は、図2に示すように、比較部12Aと生成部12Bとを備えている。比較部12Aは、電流I、Iと電圧E、E、Eとから、位相変化を表す位相変化信号と、電力変化を表す電力変化信号と、線間電圧の変化を表す線間電圧無変化信号とを生成する。
このために、比較部12Aは、電圧Eと電圧Eとから三相交流のR相とS相との線間電圧VRSを算出する。線間電圧VRSのベクトル表示が・VRSである。また、比較部12Aは、電圧Eと電圧Eとから三相交流のS相とT相との線間電圧VSTを算出する。線間電圧VSTのベクトル表示が・VSTである。さらに、比較部12Aは、電圧Eと電圧Eとから三相交流のT相とR相との線間電圧VTRを算出する。線間電圧VTRのベクトル表示が・VTRである。そして、処理部12は、入力された電流Iおよび電流Iと、算出した線間電圧VRS、線間電圧VSTおよび線間電圧VTRとから、先に述べた各信号を生成する。
各信号を生成するために、比較部12Aは、位相比較部12Aと電力比較部12Aと電圧比較部12Aとを備えている。
比較部12Aの位相比較部12Aは、線間電圧と電流との位相を比較することで、両端電源での1線断線の検出精度を上げている。つまり、1線断線が発生すると、電流Iや電流Iの位相が変化する点を、位相比較部12Aが利用している。この実施の形態では、位相比較部12Aは、線間電圧VRSと電流Iとの位相差を比較する。例えば、正常時の線間電圧と電流とのベクトル図を図3に示し、S相断線時の線間電圧と電流とのベクトル図を図4に示す。これら2つの図から明らかなように、両端電源の場合には、線間電圧VRSや線間電圧VSTなどの電圧の位相は変化しないが、電流Iや電流Iの位相は大きく変化する。例えば、R相の電流Iの場合、正常時には、線間電圧VRSに対して、電流Iの位相は、
30°+θ
であるが、S相断線時には、位相が
30°+30°+θ
となり、位相差は、
(30°+30°+θ)−(30°+θ)=30°
になる。ここで、角度θは例えばS相であれば、相電圧Eと相電圧Iとの位相差であり、角度30°は線間電圧VRSと相電圧Eとの位相差である。
このように、位相比較部12Aは、例えば線間電圧VRSに対する電流Iの位相をリアルタイムで調べ、上式の演算結果から位相が30°以上変化した場合に、位相変化有りと判定する。そして、この場合に、位相比較部12Aは、ハイレベル(「1」)の位相変化信号を出力する。なお、この実施の形態では、1線断線の検出精度を向上するために、この位相変化を調べている。
比較部12Aの電力比較部12Aは、電流Iおよび電流Iと、線間電圧VRS、線間電圧VSTおよび線間電圧VTRとから三相電力を調べる。この実施の形態では、電力比較部12Aは二電力計法を用いている。
二電力計法は、図5に示すように、例えば内燃力発電所C側に2つの電力計201、202を設置する。そして、電力計201が線間電圧VRSと電流IとによりR相とS相との間の電力Wを計測し、電力計202が線間電圧VTSと電流IとによりT相とS相との間の電力Wを計測する。この後、電力比較部12Aは内燃力発電所Bに送られる電力Wを、
W=W+W
により算出する。
この実施の形態では、電力比較部12Aは、線間電圧VRSと線間電圧VTSと電流Iと電流Iとから、電力Wと電力Wとを、
Figure 2016070855
の式で算出して、二電力計法による測定を行う。このときの電圧・電流のベクトルを先の図3に示している。そして、電力比較部12Aは、内燃力発電所Bに送られる電力Wを、
Figure 2016070855

の式で算出する。これにより、電力比較部12Aは、正常時には、内燃力発電所Bに送られる電力として三相電力(√3VIcosθ)を計測する。なお、これらの式では、
Figure 2016070855
としている。
ところで、例えば図6に示すようにS相に断線が発生した場合、電力比較部12Aは、線間電圧VRSと線間電圧VTSと電流Iと電流Iとから、電力Wと電力Wとを、
Figure 2016070855
の式で算出する。このときの電圧・電流のベクトルを先の図4に示している。そして、電力比較部12Aは、内燃力発電所Bに送られる電力として電力Wを、
Figure 2016070855
の式で算出する。これにより、電力比較部12Aは、S相の1線断線時には、内燃力発電所Bに送られる電力として単相電力(VIcosθ)を計測する。
つまり、S相の1線断線時では、電力比較部12Aは、
電力Wとして単相電力の1/2を計測する
電力Wとして単相電力の1/2を計測する
ので、
内燃力発電所B向けの電力Wとして単相電力(VIcosθ)を計測する
という結果になる。
同じようにして、R相の1線断線時では、電力比較部12Aは、
電力Wとして0(ゼロ)を計測する
電力Wとして単相電力(VIcosθ)を計測する
ので、
内燃力発電所B向けの電力Wとして単相電力(VIcosθ)を計測する
という結果になる。
また、T相の1線断線時では、電力比較部12Aは、
電力Wとして単相電力を計測する
電力Wとして0(ゼロ)を計測する
ので、
内燃力発電所B向けの電力Wとして単相電力(VIcosθ)を計測する
という結果になる。
これらの計測結果から、1線断線が発生すると、リアルタイムで計測した電力Wの値が√3VIcosθからVIcosθに変化するので、例えば「1−1/√3」以上の電力Wの値の変化があると、電力比較部12Aは、ハイレベル(「1」)の電力変化信号を出力する。
比較部12Aの電圧比較部12Aは、線間電圧VRS、線間電圧VSTおよび線間電圧VTRの電圧値、つまり、
Figure 2016070855
をリアルタイムで調べる。そして、各電圧値に変化がなければ、電圧比較部12Aはハイレベル(「1」)の線間電圧無変化信号を出力する。
生成部12Bは、比較部12Aから位相変化信号と電力変化信号と線間電圧無変化信号とを受け取ると、これらの信号から断線検出信号を生成する。このために、生成部12Bは、アンドゲート12B、12Bとタイマー12Bとで構成されている。アンドゲート12Bは、位相変化信号と電力変化信号との論理積の演算を行い、アンドゲート12Bは、アンドゲート12Bの演算結果と線間電圧無変化信号との論理積の演算を行う。つまり、アンドゲート12Bとアンドゲート12Bとは、位相変化信号と電力変化信号と線間電圧無変化信号とがハイレベルになり、位相が変化したという要件と、電力が変化したという要件と、線間電圧が変化していないという要件が成り立ったときに、1線断線を検出する。タイマー12Bは、アンドゲート12B、12Bによる断線検出の状態が予め設定された設定時間だけ継続すると、1線断線の検出を表す断線検出信号を出力部13に出力する。
出力部13は、処理部12から断線検出信号を受け取ると、遮断器124をトリップするためのトリップ信号の出力と、1線断線の発生を表す警報信号の出力とを行う。
次に、この実施の形態の断線検出装置10による断線検出方法について説明する。内燃力発電所Cに設置されている断線検出装置10は、計器用変流器122から電流I、Iを入力とし、計器用変圧器123から電圧E、E、Eを入力とする。断線検出装置10の入力インターフェイス11は、電流I、Iと電圧E、E、Eとを、処理部12で取り扱い可能なデジタルデータに変換する。この後、入力インターフェイス11は、デジタルデータの電流I、Iと電圧E、E、Eとを処理部12に出力する。
処理部12は、入力インターフェイス11から入力されたデジタルデータの電圧E、E、Eから線間電圧VRS、VST、VTRを算出する。そして、処理部12は、線間電圧VRS、VST、VTRと電流I、Iとから送電線101の1線断線を検出する。このとき、処理部12は、電流I、Iの位相の変化を調べ、位相に変化があると、ハイレベルの位相変化信号を生成する。また、処理部12は、内燃力発電所B向けの電力の値Wが三相電力(√3VIcosθ)から「1−1/√3」以上の変化があると、ハイレベルの電力変化信号を生成する。さらに、処理部12は、線間電圧VRS、VST、VTRに変化が無いと、ハイレベルの線間電圧無変化信号を生成する。
この後、処理部12は、位相変化信号と電力変化信号と線間電圧無変化信号との論理演算をして1線断線の検出を行い、断線検出の状態が設定時間だけ継続すると、1線断線の検出を表す断線検出信号を出力部13に出力する。出力部13は、断線検出信号を受け取ると、遮断器124をトリップするためのトリップ信号を出力し、1線断線の発生を表す警報信号を出力する。
このように、この実施の形態によれば、通常、発電所に備わっている計器用変流器や計器用変圧器からの電流や電圧を使用し、二電力計法による1線断線を検出することができる。この結果、この実施の形態によれば、
a.送電線の断線が検出できることにより、断線した電線に触れる前に電気を止めることが出来るため、感電を防ぐことができる
b.新たな変流器(CT)が不要のため、設備投資額を抑えることができる
c.分散型電源が配電線に接続した場合、両端電源となるが、この方法であれば断線検出が可能となる
d.分散型電源設置箇所の電圧・電流情報により断線検出する必要がないため、通信回線が不要である(自端のみで断線検出が可能)
e.他装置(他の保護継電装置)からの条件入力の必要が無いため、他装置の改造が不要であり、かつ特殊仕様品を製作する必要がない
という効果を達成することができる。
(実施の形態2)
この実施の形態では、実施の形態1の処理部12がさらに次の処理を行う。なお、この実施の形態では、実施の形態1と同一もしくは同一と見なされる構成要素には、それと同じ参照符号を付けて、その説明を省略する。
実施の形態1では、処理部12の電力比較部12Aは、電力Wと電力Wと電力Wとの値を基に、R相の1線断線時では、
電力Wとして0(ゼロ)を計測する
電力Wとして単相電力を計測する
という結果を得ている。また、S相の1線断線時では、電力比較部12Aは、
電力Wとして単相電力の1/2を計測する
電力Wとして単相電力の1/2を計測する
という結果を得ている。さらに、T相の1線断線時では、電力比較部12Aは、
電力Wとして単相電力を計測する
電力Wとして0(ゼロ)を計測する
という結果を得ている。
つまり、R相、S相、T相の断線に応じて、電力Wと電力Wとの値が異なる。この結果、こうした計測結果を基にして、電力比較部12AはR相、S相、T相の、どの相が断線したかを判定することができる。そして、電力比較部12Aは、判定結果を出力部13に出力する。
これにより、出力部13は、断線発生を表す警報信号に対して、断線した相を表す情報を付加するようにしてもよい。
これにより、1線断線の警報を出すことができると同時に断線した相を通知することができる。
(実施の形態3)
実施の形態1では、処理部12は、線間電圧VRS、線間電圧VSTおよび線間電圧VTRと、電流Iおよび電流Iから二電力計法による電力Wと電力Wとを算出した。しかし、内燃力発電所C側に電力Wと電力Wとを測定する電力計がそれぞれ設置されていれば、これらの電力計からの出力を処理部12が利用してもよい。
これにより、電力Wと電力Wとの算出を省くことができるので、処理部12の負担を軽減することができる。
以上、この発明の各実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、各実施の形態では、断線検出装置10を内燃力発電所Cに設けたが、断線検出装置10は自端での断線検出を行うことができるので、これに限定されることなく、内燃力発電所Bに設けてもよく、また、両方の内燃力発電所B、Cに設けてもよい。さらに、6kV・22kV等の配電線が引き出されている発変電所の配電線に断線検出装置10を設けてもよい。
10 断線検出装置
11 入力インターフェイス
12 処理部(処理装置)
12A 比較部
12A 位相比較部
12A 電力比較部
12A 電圧比較部
12B 生成部
13 出力部
112 計器用変流器
113 計器用変圧器
前記の課題を解決するために、請求項1の発明は、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記三相用電線の1線断線を検出する断線検出装置であって、前記両電気所の少なくとも1つに設けられ、前記三相用電線に供給する第1の相電圧、第2の相電圧および第3の相電圧と、前記第1の相電圧による相電流および前記第3の相電圧による相電流とを入力とする処理装置を備え、前記処理装置は、前記第1の相電圧と前記第2の相電圧との間の第1の線間電圧と、前記第2の相電圧と前記第3の相電圧との間の第2の線間電圧と、前記第3の相電圧と前記第1の相電圧との間の第3の線間電圧とを算出し、前記第1の相電圧による相電流の位相であって前記第1の線間電圧に対する位相を調べ、この位相が所定値以上変化した場合に位相変化有りとする第1の要件と、前記第1の線間電圧と前記第1の相電圧による相電流とから算出した電力と、前記第2の線間電圧と前記第3の相電圧による相電流とから算出した電力との和を算出し、この和の電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件と、前記第1の線間電圧と前記第2の線間電圧と前記第3の線間電圧の各電圧値に変化がないという第3の要件と、により、前記三相用電線に1線断線が発生したと判定する、
ことを特徴とする断線検出装置。
請求項1の発明では、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で、断線検出装置が三相用電線の1線断線を検出する。このために、断線検出装置は、第1の相電圧による相電流の位相であって第1の線間電圧に対する位相が所定値以上変化した場合に位相変化有りとする第1の要件と、第1の線間電圧と第1の相電圧による相電流とから算出した電力と、第2の線間電圧と第3の相電圧による相電流とから算出した電力との和が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件と、第1の線間電圧と第2の線間電圧と第3の線間電圧の各電圧値に変化がないという第3の要件とにより、電線に1線断線が発生したと判定する。
請求項の発明は、発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記三相用電線の1線断線を検出する断線検出方法であって、前記両電気所の少なくとも1つに設けられた処理装置に対して、前記三相用電線に供給する第1の相電圧、第2の相電圧および第3の相電圧と、前記第1の相電圧による相電流および前記第3の相電圧による相電流とを入力とし、前記第1の相電圧と前記第2の相電圧との間の第1の線間電圧と、前記第2の相電圧と前記第3の相電圧との間の第2の線間電圧と、前記第3の相電圧と前記第1の相電圧との間の第3の線間電圧とを前記処理装置により算出し、前記第1の相電圧による相電流の位相であって前記第1の線間電圧に対する位相を調べ、この位相が所定値以上変化した場合に位相変化有りとする第1の要件と、前記第1の線間電圧と前記第1の相電圧による相電流とから算出した電力と、前記第2の線間電圧と前記第3の相電圧による相電流とから算出した電力との和を算出し、この和の電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件と、前記第1の線間電圧と前記第2の線間電圧と前記第3の線間電圧の各電圧値に変化がないという第3の要件とにより、前記三相用電線に1線断線が発生したと前記処理装置により判定する、ことを特徴とする断線検出方法である。
請求項1と請求項の発明によれば、三相用電線の両端に設けられている電気所が発電設備を稼動している状態で、電線の1線断線を検出することができる。また、この発明によれば、処理装置が設けられている側の電気所で1線断線を検出することができるので、対抗する電気所と電圧や電流情報の送受信を行うための通信回線が不要である。

Claims (3)

  1. 発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記電線の1線断線を検出する断線検出装置であって、
    前記両電気所の少なくとも1つに設けられ、対向する前記電気所に送られる電力を調べる処理装置を備え、
    前記処理装置は、三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する前記電気所に送られる電力が三相電力を表す値から単相電力を表す値に変わったという第2の要件とにより、前記電線に1線断線が発生したと判定する、
    ことを特徴とする断線検出装置。
  2. 前記処理装置は、前記第1の要件と前記第2の要件とに加えて、相手端に送る電流の位相が変化したという第3の要件により、前記電線に1線断線が発生したと判定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の断線検出装置。
  3. 発電設備をそれぞれ備える2つの電気所が三相用電線の両端に接続され、かつ、各発電設備が稼動している状態で前記電線の1線断線を検出する断線検出方法であって、
    前記両電気所の少なくとも1つに設けられた処理装置により、対向する前記電気所に送られる電力を調べ、
    三相の線間電圧の値が変化していないという第1の要件と、対向する前記電気所に送られる電力の値が三相電力から単相電力に変わったという第2の要件とにより、前記電線に1線断線が発生したと前記処理装置により判定する、
    ことを特徴とする断線検出方法。
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