JP2016070244A - 内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法 - Google Patents

内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筒内で燃料と及び水素と吸入空気とを混合して燃焼させる際の水素の添加量を調節することで、選択還元触媒の窒素酸化物の浄化率を向上できる内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法を提供する。
【解決手段】制御装置17が、SCR触媒34の入口側の比率NO/NOx_SCRを取得して、筒内13で燃料と水素とを混合して燃焼させる際に、水素噴射弁15を制御して噴射される水素の添加量QH2を、比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下に近づける量に調節する制御を行って、SCR触媒34におけるファーストSCR反応を促進して、排気ガス中の窒素酸化物を浄化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法に関し、より詳細には、筒内で燃料と水素と吸入空気とを混合して燃焼させる際の水素の添加量を調節することで、選択還元触媒の窒素酸化物の浄化率を向上できる内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法に関する。
筒内から排出された排気ガス中の窒素酸化物(NO)を低減するために、排気通路に尿素水噴射弁と選択的還元触媒(SCR触媒)とを配置したディーゼルエンジンが提案されている。
このディーゼルエンジンにおいては、SCR触媒の入口側の排気ガスの温度が一定以上になると、一酸化窒素(NO)がアンモニア(NH)により還元されるスタンダードSCR反応、等モルの一酸化窒素と二酸化窒素(NO)とがアンモニアにより還元されるファーストSCR反応、及び二酸化窒素がアンモニアにより還元されるスロウSCR反応の各SCR反応が生じることにより、窒素酸化物が還元されている。
特に、ファーストSCR反応は反応速度が速く低温度域でも反応が起きる。そのため、SCR触媒の入口側における排気ガス中の一酸化窒素の濃度と二酸化窒素の濃度とを等しくして、ファーストSCR反応を促進すると窒素酸化物の浄化率が向上する。しかし、エンジンから排出される窒素酸化物のほとんどは一酸化窒素である。
そこで、SCR触媒の上流側に酸化触媒を配置して、一酸化窒素を酸化して二酸化窒素の濃度を増加している。また、燃料と同時に水素を燃焼させることにより、筒内から排出された排気ガス中の二酸化窒素の濃度を増加できることが知られている。これは、水素の酸化反応で生成されるヒドロペルオキシドラジカルなどと一酸化窒素とが反応して二酸化窒素が生成されるためである。
また、ガソリンを燃料としたエンジンではあるが、燃料と水素とを筒内で同時に燃焼させる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、筒内で燃料と水素と吸入空気とを混合して燃焼させる際に、水素の添加割合を排気ガス中の窒素酸化物の濃度が三元触媒により浄化できる濃度以下となる添加割合にしている。
しかしながら、この文献には燃料と同時に水素を燃焼させることにより、筒内から排出された排気ガス中の二酸化窒素の濃度を増加することの記載はなく、そのことを有効に活用できていない。
特開2005−163668号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、筒内で燃料と水素と吸入空気とを混合して燃焼させる際の水素の添加量を調節することで、選択還元触媒の窒素酸化物の浄化率を向上できる内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の内燃機関は、筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、該筒内に吸入される吸入空気が通過する吸気通路又は該筒内に水素を噴射する水素噴射弁と、該筒内から排出された排気ガスが通過する排気通路に尿素水を噴射する尿素水噴射弁と、該尿素水噴射弁の下流に配置されてアンモニアにより窒素酸化物を還元する選択的還元触媒と、該燃料噴射弁、該水素噴射弁及び該尿素水噴射弁を制御する制御装置とを備えた内燃機関において、前記選択的還元触媒の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率を取得する比率取得手段を備え、前記制御装置が、前記筒内で燃料と水素とを混合して燃焼させる際に、前記水素噴射弁を制御して噴射される水素の添加量を、前記比率取得手段が取得した前記比率が0.3以上、0.7以下になる量に調節する制御を行って、前記選択的還元触媒における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元される反応を促進して窒素酸化物を浄化する構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の課題を解決するための本発明の内燃機関の浄化方法は、燃料噴射弁から噴射された燃料と水素噴射弁から噴射された水素とを混合して筒内で燃焼し、該筒内から排出された排気ガス中の窒素酸化物を排気通路に配置された選択的還元触媒でアンモニアにより還元して浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法において、前記水素噴射弁から噴射される水素の添加量を、前記選択的還元触媒の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率が0.3以上、0.7以下になる量にして、前記選択的還元触媒における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元される反応を促進して窒素酸化物を浄化することを特徴とする方法である。
本発明の内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法によれば、燃料に水素を混合して同時に燃焼することで、水素の酸化反応で生成されるヒドロペルオキシドラジカルなどにより、燃焼によって生じた一酸化窒素の酸化反応を促進する。このとき、水素の添加量を選択的還元触媒の入口側における窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率が0.3以上、0.7以下になる量にする。これにより、選択的還元触媒における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元される反応を促進できるので、排気ガス中の窒素酸化物の浄化率を向上できる。
また、燃料に水素を添加することで、内燃機関の燃焼が活発化して熱効率が上昇し、窒素酸化物の排出量が増加しても、前述した通りに排気ガス中の窒素酸化物の浄化率が向上することで十分に浄化できるので、熱効率の上昇による燃料消費量の低減もできる。
本発明の内燃機関の実施形態を例示する説明図である。 図1の水素噴射弁から噴射された水素の添加量と筒内から排出される窒素酸化物の排出量との関係を示したマップである。 図1の水素噴射弁から噴射された水素の添加量と筒内から排出される窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度との関係を示したマップである。 図1の選択的還元触媒における窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率と窒素酸化物の浄化率との関係を示したグラフである。 本発明の内燃機関の排気ガス浄化方法の実施形態を例示するフローチャートである。
以下、本発明の内燃機関及び内燃機関の排気ガス浄化方法の実施形態について説明する
。図1は、本発明の実施形態のディーゼルエンジン(以下、エンジン)10の構成を示す。
このエンジン10においては、車両の走行時などにおいて吸気バルブ11からピストン12が往復する筒内13に吸入された吸入空気と、燃料噴射弁14から筒内13に噴射された燃料と、水素噴射弁15から吸気通路20に噴射されて筒内13に吸入された水素とが混合されて燃焼して、排気ガスとなって排気バルブ16から排気されている。
吸入空気は、外部から吸気通路20へ吸入されて、ターボチャージャ21のコンプレッサ21aにより圧縮されて高温になり、インタークーラー22で冷却されている。その後に、吸気スロットル23により流量が調節されて、インテークマニホールド24を経て吸気バルブ11から筒内13に吸入されている。
水素は、図示しない水素タンクに貯留されており、水素噴射弁15から吸気通路20に噴射されている。なお、水素噴射弁15の代わりに水素を筒内13に直接噴射する弁装置を用いてもよい。
排気ガスは、筒内13から排気バルブ16を経由してエキゾーストマニホールド25から排気通路26へ排気されて、ターボチャージャ21のタービン21bを駆動させている。その後に、排気ガス浄化装置30で浄化されて大気へと放出されている。また、排気ガスの一部は、EGR通路27に設けられたEGRクーラー28で冷却された後に、EGRバルブ29により吸気通路20に供給されて吸入空気に混合されている。
排気ガス浄化装置30には、酸化触媒31と捕集装置32と尿素水噴射弁33とSCR触媒(選択的還元触媒)34とが上流から順に配置されている。
排気ガスがこの排気ガス浄化装置30を通過すると、酸化触媒31では、排気ガス中の未燃炭化水素と一酸化炭素とが酸化されると共に、一酸化窒素が酸化されて二酸化窒素が生成される。次いで、捕集装置32では、担持された触媒によって一酸化窒素が酸化されて二酸化窒素が生成されると共に、排気ガス中の微粒子状物質が捕集される。また、この捕集装置32では、捕集した微粒子状物質と二酸化窒素とを反応させることで微粒子状物質が酸化除去される。次いで、SCR触媒34では、酸化触媒31と捕集装置32との酸化反応で温度が上昇した排気ガス中の窒素酸化物が、尿素水噴射弁33から噴射された尿素水の加水分解により生じたアンモニアを還元剤とした各SCR反応によって還元される。
また、このエンジン10においては、燃料噴射弁14、水素噴射弁15、吸気スロットル23、EGRバルブ29及び尿素水噴射弁33を制御する制御装置17を備えている。
この制御装置17は、筒内13で燃焼させる際に、燃料噴射弁14、水素噴射弁15、吸気スロットル23及びEGRバルブ29を制御して、筒内13で燃料及び水素と吸入空気とを混合している。
このようなエンジン10において、制御装置17が、SCR触媒34の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRを取得して、筒内13で燃料と水素とを混合して燃焼させる際に、水素噴射弁15を制御して噴射される水素の添加量QH2を取得した比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下になる量に調節する制御を行っている。この水素噴射弁15の制御によって、SCR触媒34における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元されるファーストSCR反応が促進されて、排気ガス中の窒素酸化物が浄化される。
このエンジン10は、酸化触媒31の入口側の排気ガスの温度を検出する第一温度センサ40と、捕集装置32の入口側の排気ガスの温度を検出する第二温度センサ41と、捕集装置32の前後の圧力の差を検出する差圧センサ42と、吸入空気の流量を検出する流量センサ43とを備えている。
また、制御装置17が、予め実験などにより作成しておいた水素の添加量QH2に対する筒内13から排出される窒素酸化物の排出量QNOx_ENGが設定された排出量マップM1と、水素の添加量QH2に対する筒内13から排出される排気ガス中の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_ENGが設定された比率マップM2とを有している。
この排出量マップM1の一例を図2に示し、比率マップM2の一例を図3に示す。図2及び図3は燃料噴射弁14から噴射される燃焼噴射量が一定の場合を示している。従って、制御装置17には、燃焼噴射量ごとの排出量マップM1及び比率マップM2が用意されている。
なお、ここでいう水素の添加量QH2とは、筒内13に供給された燃料の発熱量を100%としたときの添加した水素の発熱量の割合を示したものである。この水素の添加量QH2は筒内13に噴射された燃料の噴射量に対する水素の噴射量で示してもよい。また、図2及び図3におけるP1、P2及びP3はエンジン10の出力トルクを示している。この出力トルクはエンジン回転速度および水素の添加量QH2と筒内13に噴射された燃料の噴射量等により、予め実験などにより作成したマップなどにより計算できる。
制御装置17は、比率取得手段として、上記の各センサの検出値と排出量マップM1と比率マップM2とを用いてSCR触媒34の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRを取得している。詳しくは、制御装置17が、排出量マップM1と比率マップM2とから筒内13から排出される一酸化窒素の排出量QNO_ENGと、二酸化窒素の排出量QNO2_ENGとを算出する。次いで、上記の各センサの検出値などに基づいて排気ガス浄化装置30の各装置における各反応による一酸化窒素及び二酸化窒素の増減量を算出する。次いで、排出量QNO_ENGと排出量QNO2_ENGと増減量とから、比率NO/NOx_SCRを推定している。
また、制御装置17は、推定した比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下になるように水素噴射弁15をフィードバック制御している。
このフィードバック制御は、比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下になるように、水素の添加量QH2を調節して、筒内13から排出される二酸化窒素の排出量QNO2_ENGを増減する制御である。具体的には、制御装置17が、比率NO/NOx_SCRが0.3未満の場合には、水素の添加量QH2を増加して、二酸化窒素の排出量QNO2_ENGを増加する制御である。一方、比率NO/NOx_SCRが0.7超の場合には、水素の添加量QH2を減少して、二酸化窒素の排出量QNO2_ENGを減少する制御である。
なお、比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下になるように水素の添加量QH2を調節する際に、0.3以上、0.7以下の範囲の値に限定してもよい。例えば、一酸化窒素がアンモニアにより還元されるスタンダードSCR反応が促進されている状況であれば、比率NO/NOx_SCRが0.4になるように水素の添加量QH2を調節してもよい。一方、二酸化窒素がアンモニアにより還元されるスロウSCR反応が促進されている状況であれば、比率NO/NOx_SCRが0.6になるように水素の添加
量QH2を調節してもよい。このように、ファーストSCR反応のみではなく、スタンダードSCR反応やスロウSCR反応を考慮して比率NO/NOx_SCRの目標比率を0.3以上、0.7以下の範囲の値に設定することが望ましい。
このように、上記のエンジン10の排気ガス浄化方法は、水素噴射弁15から噴射される水素の添加量QH2を、比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下にする量にして、SCR触媒34における一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元されるファーストSCR反応を促進して窒素酸化物を浄化する方法となる。
上記のエンジン10及びその排気ガス浄化方法によれば、SCR触媒34の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下にするように水素の添加量QH2をフィードバック制御することによって、ファーストSCR反応を促進して、排気ガス中の窒素酸化物の浄化率を向上できる。
図4はSCR触媒34の入口側における窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRと窒素酸化物の浄化率との関係を示している。この図4におけるT1、T2及びT3はSCR触媒34の入口側の排気ガスの温度を示している。この図4に示すように、比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下の場合には、等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアによって還元されるファーストSCR反応が促進されて、排気ガス中の窒素酸化物の浄化率が向上していることが分かる。
また、燃料に水素を添加することで、エンジン10の筒内13での燃焼が活発化して熱効率が上昇し、窒素酸化物の排出量QNOx_ENGが増加しても、排気ガス中の窒素酸化物の浄化率が向上することで十分に浄化できるので、熱効率の上昇による燃料消費量の低減もできる。
上記のエンジン10においては、制御装置17が、水素噴射弁15を制御して噴射される水素の添加量QH2をSCR触媒34の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRを0.5になる量に調節する制御を行う構成にすることが望ましい。但し、SCR触媒34の温度が100℃以下の低温時では、SCR触媒34が活性化しない。そのため、エンジン10が低温である場合に水素を添加することによる燃焼を活発化させる場合を省いて、水素を添加せずにEGR通路27により排気ガスの一部を還流して窒素酸化物を増加させない方が好ましい。
図4に示すように、SCR触媒34における浄化率は、比率NO/NOx_SCRが0.5のときに最も高くなる。従って、水素の添加量QH2を比率NO/NOx_SCRを0.5に近づける量にフィードバック制御することで、より効果的にファーストSCR反応を促進できるので、排気ガス中の窒素酸化物の浄化率の向上には有利となる。
また、上記のエンジン10においては、水素の添加量QH2を、燃料噴射弁14から筒内13に供給される燃料の発熱量を100%としたときの添加された水素の発熱量の割合がゼロ%超、40%以下になる量に調節する制御を行う構成にすることが望ましい。
水素の添加量QH2が40%超になると、筒内温度の上昇によって生成される窒素酸化物の量が多くなると共に、窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率が低くなる。
なお、水素の添加量QH2は、燃料噴射弁14から筒内13に供給される燃料の発熱量に対してゼロ%超、10%以下がより好ましい。図3に示すように、水素の添加量QH2がゼロ%超、10%以下の場合には、筒内13から排出される窒素酸化物の濃度に占める
二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_ENGが顕著に変化する。従って、比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下にするフィードバック制御には有利となる。
また、上記のエンジン10においては、制御装置17が、エンジン10の運転状態によって異なる排気ガス浄化装置30の各装置の状況に基づいて比率NO/NOx_SCRを推定することが望ましい。
この推定方法を用いたエンジン10の排気ガス浄化方法を、図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、この排気ガス浄化方法は、吸気バルブ11が開いて吸入空気が筒内13に吸入されるタイミングでスタートするものとする。
制御装置17が、水素噴射弁15を制御して、添加量QH2の水素を噴射するステップS10を行う。なお、エンジン10の制御開始直後におけるステップS10では添加量QH2を5%とする。
次いで、制御装置17が、燃料噴射量Qfuelと水素の添加量QH2と排出量マップM1と比率マップM2とに基づいて酸化触媒31の入口での一酸化窒素の排出量QNO_ENG及び二酸化窒素の排出量QNO2_ENGを推定するステップS20を行う。ターボチャージャなどの排気管での放熱することでの温度低下による二酸化窒素の増加を考慮して酸化触媒31の入口での一酸化窒素の排出量QNO_ENG及び二酸化窒素の排出量QNO2_ENGを求めてもよい。
次いで、制御装置17が、酸化触媒31における酸化反応による一酸化窒素の減少量ΔQNO_DOC及び二酸化窒素の増加量ΔQNO2_DOCを推定するステップS30を行う。このステップS30では、第一温度センサ40の検出した酸化触媒31の入口の排気ガスの温度と、流量センサ43で検出した吸入空気流量、燃料噴射量Qfuel、及び水素の添加量QH2から推定される排気ガス流量とを用いて、減少量ΔQNO_DOC及び増加量ΔQNO2_DOCを推定している。
なお、酸化触媒31の入口の排気ガスの温度は、筒内13から排出された排気ガスの温度がタービン21bでの仕事量と放熱による温度低下とを考慮した計算によって求めてもよい。また、過渡運転時には、酸化触媒31の熱容量と酸化触媒31の外周からの放熱により酸化触媒31の温度が変化して、第一温度センサ40の検出する温度と酸化触媒31との温度差が大きい。そこで、酸化触媒31の入口の排気ガスの温度は、伝熱計算により算出されたものを用いることが望ましい。この場合には、計算する酸化触媒31の領域を数個に分割して酸化触媒31の内部の温度分布を予測する手法が有効である。また、酸化触媒31は経時的に劣化することから、劣化前と劣化後の酸化性能マップをそれぞれ用意して、運転時間あるいは走行距離によって劣化の特性を考慮することが望ましい。
次いで、制御装置17が、捕集装置32における酸化反応による一酸化窒素の減少量ΔQNO_CD及び二酸化窒素の増加量ΔQNO2_CDを推定するステップS40を行う。このステップS40では、第二温度センサ41の検出した捕集装置32の入口の排気ガスの温度と、ステップS30と同様に求めた排気ガス流量とを用いて、減少量ΔQNO_CD及び増加量ΔQNO2_CDを推定している。なお、第二温度センサ41の代わりに、酸化触媒31での伝熱及び酸化反応による温度上昇から捕集装置32の入口の排気ガスの温度を推定してもよい。
次いで、制御装置17が、捕集装置32に堆積した煤量Qsootを推定するステップS50を行う。このステップS50では、差圧センサ42を用いて煤量Qsootを推定している。なお、煤量Qsootは、PMセンサの検出値からを推定する手法、エンジン
10の運転状態を積算して推定する手法などを用いてもよい。
次いで、制御装置17が、捕集装置32に捕集された微粒子状物質の酸化浄化反応(連続再生の反応)による一酸化窒素の増加量ΔQNO_soot及び二酸化窒素の減少量ΔQNO2_sootを推定するステップS60を行う。このステップS60は、捕集装置32に補修された微粒子状物質を酸化除去する連続再生による増加量ΔQNO_soot及び減少量ΔQNO2_sootを推定している。この連続再生は煤量Qsootに依存するため、ステップS50で推定した煤量Qsootと連続再生による反応とに基づいたマップにより推定している。
なお、捕集装置32における酸化反応と連続再生の反応とは共存して起こることから、ステップS40〜ステップS60を反復して行って収束解を求めることは精度向上に有利となる。
次いで、制御装置17が、SCR触媒34の入口側の一酸化窒素の流量QNO_SCR及び二酸化窒素の流量QNO2_SCRを算出するステップS70を行う。このステップS70では、ステップS20で推定した一酸化窒素の排出量QNO_ENG及び二酸化窒素の排出量QNO2_ENGに、ステップS30〜ステップS60で推定した増減量を積算して、流量QNO_SCR及び流量QNO2_SCRを算出している。
次いで、制御装置17が、SCR触媒34の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率NO/NOx_SCRを算出するステップS80を行う。このステップS80では、ステップS70で算出した流量QNO_SCR及び流量QNO2_SCRに基づいて比率NO/NOx_SCRを算出している。
次いで、制御装置17が、比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下か否かを判定するステップS90を行う。このステップS90で比率NO/NOx_SCRが0.3以上、0.7以下である場合には、ステップS10へ戻る。
一方、比率NO/NOx_SCRが0.3未満、又は0.7超の場合には、制御装置17が水素の添加量QH2を算出するステップS100を行う。このステップS100では、比率NO/NOx_SCRが0.3未満の場合には、排出量マップM1及び比率マップM2を参照して、筒内13から排出される二酸化窒素の排出量QNO2_ENGが多くなる水素の添加量QH2を算出する。一方、比率NO/NOx_SCRが0.7超の場合には、排出量マップM1及び比率マップM2を参照して、筒内13から排出される二酸化窒素の排出量QNO2_ENGが少なくなる水素の添加量QH2を算出する。
ステップS100で水素の添加量QH2を算出すると、スタートへ戻る。この場合に、ステップS10では、ステップS100で算出した水素の添加量QH2の水素を噴射する。
なお、ステップS90を比率NO/NOx_SCRが0.5か否かの判定としてもよい。比率NO/NOx_SCRが0.5の場合には、ファーストSCR反応がより促進されるため、浄化率には有利となる。
また、水素の添加量QH2を算出する際に、水素の添加量QH2が吸気通路20の圧力、外気温、及び水素噴射弁15のコイル温度などにより影響されることから、それらの値を用いて水素の添加量QH2を補正すると、精度の向上には有利となる。
このように、制御装置17が、エンジン10の運転状態によって異なる排気ガス浄化装
置30の各装置の状況に基づいて比率NO/NOx_SCRを推定すると、活性となる温度域やガス流量が異なる各所における一酸化窒素の濃度及び二酸化窒素の濃度の割合を逐次推定して、水素噴射弁15から噴射される水素の添加量QH2をフィードバック制御することができる。これにより、筒内13で燃料に添加される水素の添加量QH2を精度良く調節でき、比率NO/NOx_SCRを0.3以上、0.7以下に近づけることができる。
なお、上記の実施形態では、ディーゼルエンジン10を例に説明したが、本発明はガソリンエンジンにも適用可能である。
10 ディーゼルエンジン
13 筒内
14 燃料噴射弁
15 水素噴射弁
17 制御装置
20 吸気通路
26 排気通路
31 酸化触媒
32 捕集装置
33 尿素水噴射弁
34 SCR触媒
H2 水素の添加量
NO/NOx_SCR 比率

Claims (5)

  1. 筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、該筒内に吸入される吸入空気が通過する吸気通路又は該筒内に水素を噴射する水素噴射弁と、該筒内から排出された排気ガスが通過する排気通路に尿素水を噴射する尿素水噴射弁と、該尿素水噴射弁の下流に配置されてアンモニアにより窒素酸化物を還元する選択的還元触媒と、該燃料噴射弁、該水素噴射弁及び該尿素水噴射弁を制御する制御装置とを備えた内燃機関において、
    前記選択的還元触媒の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率を取得する比率取得手段を備え、
    前記制御装置が、前記筒内で燃料と水素とを混合して燃焼させる際に、前記水素噴射弁を制御して噴射される水素の添加量を、前記比率取得手段が取得した前記比率が0.3以上、0.7以下になる量に調節する制御を行って、前記選択的還元触媒における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元される反応を促進して窒素酸化物を浄化する構成にしたことを特徴とする内燃機関。
  2. 前記制御装置が、前記水素の添加量を、前記比率取得手段が取得した前記比率が0.5になる量に調節する制御を行う構成にした請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記制御装置が、前記水素の添加量を前記燃料噴射弁から供給された燃料の発熱量を100%としたときの該水素の発熱量の割合がゼロ%超、40%以下になる量に調節する制御を行う構成にした請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記排気通路に上流側から順に酸化触媒と捕集装置と前記選択的還元触媒とが配置され、
    前記比率取得手段が、前記筒内から排出される一酸化窒素の排出量及び二酸化窒素の排出量を推定し、前記酸化触媒における酸化反応による一酸化窒素の減少量及び二酸化窒素の増加量を推定し、前記捕集装置における酸化反応による一酸化窒素の減少量及び二酸化窒素の増加量と、該捕集装置に捕集された微粒子状物質の酸化浄化反応による一酸化窒素の増加量及び二酸化窒素の減少量とを推定し、
    推定した一酸化窒素の排出量及び二酸化窒素の排出量と各増減量とに基づいて前記比率を算出する構成にした請求項1〜3のいずれか1項に記載の内燃機関。
  5. 燃料噴射弁から噴射された燃料と水素噴射弁から噴射された水素とを混合して筒内で燃焼し、該筒内から排出された排気ガス中の窒素酸化物を排気通路に配置された選択的還元触媒でアンモニアにより還元して浄化する内燃機関の排気ガス浄化方法において、
    前記水素噴射弁から噴射される水素の添加量を、前記選択的還元触媒の入口側の窒素酸化物の濃度に占める二酸化窒素の濃度の比率が0.3以上、0.7以下になる量にして、前記選択的還元触媒における等モルの一酸化窒素と二酸化窒素とがアンモニアにより還元される反応を促進して窒素酸化物を浄化することを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化方法。
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