JP2016070224A - 圧縮機 - Google Patents

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Takashi Kamikawa
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Abstract

【課題】回転シャフトがたわみ変形した場合に、回転シャフトを軸支する軸受に局所的に大きな応力が作用しにくい構造を有する、信頼性の高い圧縮機を提供する。
【解決手段】スクロール圧縮機は、クランク軸と、円筒状の上部軸受部80と、筒状のハウジングと、弾性部70と、を備える。上部軸受部は、回転シャフトを軸支する。ハウジングは、内部に回転シャフトが配置される。弾性部は、ハウジングと連結され、ハウジングと上部軸受部とを結ぶ。弾性部は、周方向に複数の開口71aが形成され、上部軸受部が内部に配置される中空円盤状の薄板部71を有する。弾性部は、回転シャフトが回転軸に対して傾斜する力を受けたときに、上部軸受部が回転シャフトとともに傾斜するように弾性変形する。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転シャフトを軸支する軸受を備えた圧縮機に関する。
圧縮機の圧縮機構の可動部と連結される回転シャフトには、圧縮機の運転中にラジアル荷重が作用し、たわみ変形が生じる場合がある。
従来、回転シャフトにたわみ変形が生じると、回転シャフトを軸支する軸受に、回転シャフトが片当たりするという問題がある。例えば、たわみ変形した回転シャフトRは、図6Aに示すように軸受B1の角部と接触し、軸受面に作用する応力が局所的に増大しやすい。そのため、軸受には極めて大きな耐力が求められる。
このような問題に対し、特許文献1(特開2003−206873号公報)や、特許文献2(特開2009−270568号公報)のような構造を有する圧縮機が開示されている。
特許文献1(特開2003−206873号公報)には、軸受に環状溝を設けた圧縮機が開示されている。特許文献1(特開2003−206873号公報)の圧縮機では、回転シャフトにたわみ変形が生じた場合に、軸受の、回転シャフトと接触する部分が変形するため、回転シャフトが軸受の角部とのみ接触することがなくなり、軸受面に作用する応力の局所的な増大を緩和できる。
また、特許文献2(特開2009−270568号公報)には、回転シャフトを軸支する円筒状軸受部の中央部分だけをハウジング本体により支持した圧縮機が開示されている。特許文献2(特開2009−270568号公報)の圧縮機でも、回転シャフトにたわみ変形が生じた場合に、軸受の、回転シャフトと接触する部分が変形するため、回転シャフトが軸受の角部とのみ接触することがなくなり、軸受面に作用する応力の局所的な増大を緩和できる。
しかしながら、特許文献1(特開2003−206873号公報)および特許文献2(特開2009−270568号公報)に開示されているような構造の圧縮機には、以下の問題がある。
例えば、特許文献2(特開2009−270568号公報)の圧縮機の軸受近傍を模式的に描画した図6Bを用いて説明すると、変形した回転シャフトRは、図6Bに示すように軸受B2の角部とだけ接触することはなくなるものの、依然として回転シャフトRは軸受B2と部分的に接触するため、軸受面に作用する応力が局所的に大きくなる。そのため、特許文献2(特開2009−270568号公報)のような圧縮機では、軸受に依然として大きな耐力が求められる。
本発明の課題は、回転シャフトがたわみ変形した場合に、回転シャフトを軸支する軸受に局所的に大きな応力が作用しにくい構造を有する、信頼性の高い圧縮機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る圧縮機は、回転シャフトと、円筒状の軸受部と、筒状のハウジングと、弾性部と、を備える。軸受部は、回転シャフトを軸支する。ハウジングには、内部に回転シャフトが配置される。弾性部は、ハウジングと連結され、ハウジングと軸受部とを結ぶ。弾性部は、周方向に複数の開口が形成され、軸受部が内部に配置される中空円盤状の薄板部を有する。弾性部は、回転シャフトが回転軸に対して傾斜する力を受けたときに、軸受部が回転シャフトとともに傾斜するように弾性変形する。
ここでは、ハウジングと軸受部とを結ぶ弾性部が周方向に複数の開口が形成された薄板部を有し、回転シャフトのたわみ変形に追随して弾性変形して、軸受部が回転シャフトとともに傾斜するため、回転シャフトがたわんだ場合にも、軸受面に作用する応力が局所的に増大しにくい。そのため、軸受部の損耗が発生しにくく、信頼性の高い圧縮機を実現できる。また、軸受部に局所的に大きな応力が作用しないため、軸受を小型化することが可能で、圧縮機の効率を向上させることができる。
本発明の第2観点に係る圧縮機は、第1観点に係る圧縮機であって、薄板部の径方向の幅は、円筒状の軸受部の肉厚よりも大きい。
ここでは、ハウジングと軸受部とを結ぶ円盤状の薄板部の径方向の幅が、軸受部の肉厚よりも大きいため、回転シャフトのたわみ変形に応じて軸受部が変形するのではなく、回転シャフトのたわみ変形に追随して薄板部が弾性変形しやすい。そのため、回転シャフトがたわんだ場合にも、軸受面に作用する応力が局所的に増大することが抑制される。
本発明の第3観点に係る圧縮機は、第1観点又は第2観点に係る圧縮機であって、各開口の面積、および、周方向において隣接する開口間の周方向の距離、の少なくとも一方が、周方向における位置によって異なる。
通常、回転シャフトに作用する荷重は一定ではなく、回転シャフトが一回転する間に変動する。ここでは、薄板部に設けられる各開口の面積や、開口間の周方向の距離が、周方向における位置によって異なるため、薄板部の弾性特性を、周方向位置によって変化させることができる。そのため、回転シャフトに作用する荷重の変動に応じた、適切な弾性特性の薄板部を実現することができる。
本発明の第4観点に係る圧縮機は、第1観点から第3観点のいずれかに係る圧縮機であって、弾性部は、薄板部と軸受部とを連結する連結部を更に有する。
ここでは、薄板部と軸受部とを、連結部を介して連結することができる。
本発明に係る圧縮機では、ハウジングと軸受部とを結ぶ弾性部が周方向に複数の開口が形成された薄板部を有し、回転シャフトのたわみ変形に追随して弾性変形して、軸受部が回転シャフトともに傾斜するため、回転シャフトがたわんだ場合にも、軸受面に作用する応力が局所的に増大しにくい。そのため、軸受部の損耗が発生しにくく、信頼性の圧縮機を実現できる。また、軸受部に局所的に大きな応力が作用しないため、軸受を小型化することが可能で、圧縮機の効率を向上させることができる。
本発明の圧縮機の一実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 図1のスクロール圧縮機の上部軸受部周りの拡大縦断面図である。固定スクロールおよび上蓋を省略して描画している。 図1のスクロール圧縮機の弾性部および上部軸受部の平面図である。 図1のスクロール圧縮機の弾性部が弾性変形することで、上部軸受部がクランク軸とともに傾斜した状態を模式的に描画した図である。 変形例Dに係る弾性部と、上部軸受部との平面図である。 従来の圧縮機における軸受と回転シャフトとの接触状態を模式的に描画した図である(その1)。 従来の圧縮機における軸受と回転シャフトとの接触状態を模式的に描画した図である(その2)。
本発明の一実施形態に係るスクロール圧縮機を、図面を参照しながら説明する。なお、下記の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体概要
図1に示されるスクロール圧縮機10は、蒸発器、凝縮器、および膨張機構等とともに冷媒回路を構成し、冷媒回路中を流れる冷媒を圧縮する役割を担う。
スクロール圧縮機10は、主に、ケーシング20、圧縮機構30、上部軸受部80、弾性部70、電動機40、クランク軸50、および下部軸受部65を有する(図1参照)。
(2)詳細説明
以下に、スクロール圧縮機10の構成について詳述する。なお、以下の説明では、方向等を説明するために、「上」、「下」等の表現を用いる場合があるが、ここでは、図1の矢印Uの方向を上、矢印Uと逆方向を下と呼ぶ。
(2−1)ケーシング
スクロール圧縮機10は、縦長円筒状のケーシング20を有する(図1参照)。ケーシング20は、図1のように、上下が開口した略円筒状の円筒部材21と、円筒部材21の上端および下端にそれぞれ設けられた上蓋22および下蓋23と、を有する。円筒部材21と、上蓋22および下蓋23とは、気密を保つように溶接により固定される。
ケーシング20には、圧縮機構30、上部軸受部80、弾性部70、電動機40、クランク軸50、および下部軸受部65を含むスクロール圧縮機10の構成機器および構成部品が収容される(図1参照)。ケーシング20の下部には、スクロール圧縮機10の摺動部分を潤滑するための冷凍機油Lが溜められる油溜空間25が形成される(図1参照)。
ケーシング20の上部には、圧縮機構30の圧縮対象であるガス冷媒を吸入する吸入管26が、上蓋22を貫通して設けられる(図1参照)。吸入管26の一端は、後述する圧縮機構30の固定スクロール31に接続されている(図1参照)。吸入管26は、後述する圧縮機構30の圧縮室Scと連通する(図1参照)。吸入管26には、圧縮機構30による圧縮前の低圧のガス冷媒が流れる。
ケーシング20の円筒部材21の中間部には、ケーシング20外に吐出されるガス冷媒が通過する吐出管27が設けられる(図1参照)。より具体的には、吐出管27は、吐出管27のケーシング20内側の端部が、圧縮機構30のハウジング33の下方に突き出すように配置される(図1参照)。吐出管27には、圧縮機構30により圧縮された高圧のガス冷媒が流れる。
(2−2)圧縮機構
圧縮機構30は、主に、固定スクロール31と、可動スクロール32と、ハウジング33と、を有する(図1参照)。固定スクロール31と可動スクロール32との間には、冷媒を圧縮する圧縮室Scが形成される(図1参照)。
(2−2−1)固定スクロール
固定スクロール31は、固定側鏡板31aと、固定側鏡板31aの下面から突出する渦巻状の固定側ラップ31bと、固定側ラップ31bを囲む外縁部31cとを有する(図1参照)。
固定側鏡板31aの略中央には、圧縮室Scに連通する非円形形状の吐出口31aaが、固定側鏡板31aを厚さ方向に貫通して形成される。圧縮室Scで圧縮されたガス冷媒は、吐出口31aaから上方に吐出され、固定スクロール31およびハウジング33に形成された図示しない冷媒通路を通過して、ハウジング33の下方の空間へと流入する。
外縁部31cは、固定スクロール31の下部外周縁に形成されるとともに、全周にわたって外周側に突出する。固定スクロール31は、外縁部31cにおいて、ハウジング33に固定される。
(2−2−2)可動スクロール
可動スクロール32は、可動側鏡板32aと、可動側鏡板32aの上面から突出する渦巻状の可動側ラップ32bと、可動側鏡板32aの下面から突出し、円筒状に形成されたボス部32cとを有する(図1参照)。
固定側ラップ31bと可動側ラップ32bとは、固定側鏡板31aの下面と可動側鏡板32aの上面とが対向するように組み合わされ、隣接する固定側ラップ31bと可動側ラップ32bとの間に圧縮室Scが形成される(図1参照)。
ボス部32cは、上端の塞がれた円筒状部分である。可動スクロール32とクランク軸50とは、ボス部32cに、後述するクランク軸50の偏心部51が挿入されることで、連結されている(図1参照)。
可動スクロール32は、可動側鏡板32aの下面側に配置されるオルダムリング36(図1参照)を介して後述するハウジング33に支持される。オルダムリング36は、可動スクロール32の自転を防止し、公転をさせる部材である。ボス部32cに偏心部51が連結されたクランク軸50が回転されると、オルダムリング36により、可動スクロール32は固定スクロール31に対して自転することなく公転し、圧縮室Sc内の冷媒が圧縮される。
(2−2−3)ハウジング
ハウジング33は、筒状に形成された部材である。ハウジング33の内部には、クランク軸50が配置される。ハウジング33は、ハウジング本体34と、ハウジング本体34の下部に固定される環状部材35と、を主に有する(図1参照)。
ハウジング本体34は、筒状に形成されている。ハウジング本体34は、ケーシング20の円筒部材21に圧入されている。ハウジング本体34の外周面の全周が、円筒部材21の内周面に固定されている。ハウジング本体34の上部には、固定スクロール31の外縁部31cが、密着するように、図示しないボルト等の連結部材により固定されている。
筒状のハウジング本体34に囲まれた内部空間Siには、クランク軸50の偏心部51が連結された、可動スクロール32のボス部32cが配置される(図1参照)。言い換えれば、ハウジング本体34の内部には、クランク軸50が配置される。また、ハウジング本体34の内部空間Siには、後述する上部軸受部80の一部が配置される(図1参照)。
ハウジング本体34の上面には、平面視において、内部空間Siを取り囲むように、凹部34aが形成される。凹部34aには、オルダムリング36が配置される。また、ハウジング本体34の上面には、ハウジング本体34の上面と可動側鏡板32aの下面との間をシールするシールリング(図示せず)を配置するための環状溝34bが、平面視において、内部空間Siを取り囲むように形成される。環状溝34bは、平面視において、凹部34aに取り囲まれる。
環状部材35は、円環状に形成された部材である(図3参照)。環状部材35は、ハウジング本体34の下部に、図示しないボルト等の連結部材により固定される。
なお、環状部材35は、後述する上部軸受部80の軸受ハウジング82と、後述する弾性部70の薄板部71および連結部72と、一体に形成されている(図2参照)。ハウジング33の一部を形成する環状部材35と、上部軸受部80とは、弾性部70により結ばれている(図2参照)。
環状部材35、薄板部71、連結部72、および軸受ハウジング82の一体成形品は、金属製であり、例えば鋳造により成形される。ただし、一体成形品の製造方法は例示であり、鋳造以外の各種成形方法が適用されてもよい。
(2−3)上部軸受部
上部軸受部80は、軸受部の一例である。上部軸受部80は円筒状に形成されている(図1参照)。上部軸受部80は、クランク軸50を軸支する。上部軸受部80は、すべり軸受である。上部軸受部80は、軸受ハウジング82と、軸受メタル81と、を含む(図2参照)。
軸受ハウジング82は、円筒状に形成される。軸受ハウジング82の内部には、軸受メタル81が配置される。上部軸受部80は、軸受メタル81を介して軸受ハウジング82内部に挿入されるクランク軸50を、回転自在に軸支する。
上部軸受部80は、後述する弾性部70によりハウジング33と結ばれている(図2参照)。具体的には、上部軸受部80の軸受ハウジング82は、後述する弾性部70の連結部72と連結されている(図2参照)。そして、連結部72は、後述する弾性部70の薄板部71を介して、ハウジング33の環状部材35と連結されている(図2参照)。
軸受ハウジング82と連結される、後述する弾性部70の連結部72は、円筒状に形成されている(図2および図3参照)。連結部72の内周面は、軸受ハウジング82の外周面を取り囲むように配置される(図3参照)。つまり、軸受ハウジング82は、その全周にわたって、連結部72と連結されている。また、連結部72は、軸受ハウジング82の高さ方向における中央部と連結されている(図2参照)。
(2−4)弾性部
弾性部70(図1参照)は、ハウジング33と連結され、ハウジング33と上部軸受部80とを結ぶ部材である。弾性部70は、回転軸O(図1参照)周りを回転するクランク軸50が、回転軸Oに対して傾斜する力を受けたときに、上部軸受部80がクランク軸50とともに傾斜するように弾性変形する部材である(図4参照)。言い換えれば、弾性部70は、クランク軸50に、クランク軸50をたわませる力が作用したときに、上部軸受部80をクランク軸50とともに傾斜するように弾性変形する部材である。上部軸受部80が、クランク軸50とともに傾斜する際、上部軸受部80の形状は変形しない(図4参照)。なお、ここでの上部軸受部80の形状が変形しないとは、上部軸受部80の形状が全く変形しない場合だけではなく、実質的に変形しない場合も含む。
弾性部70が弾性変形することで、上部軸受部80が変形すること無くクランク軸50とともに傾斜するので(図4参照)、上部軸受部80の軸受面に作用する応力の局所的な増大が防止される。
なお、説明のために用いた図4は、弾性部70の弾性変形を模式的に描画した図であり、実際の弾性部70の弾性変形の態様はこれに限定されるものではない。
弾性部70は、主に、薄板部71と、連結部72とを有する(図2参照)。
薄板部71は、中空円盤状の(環状の)薄板である(図3参照)。薄板部71には、環状の薄板部71の周方向に、複数の開口71aが設けられている。開口71aの大きさは同じ大きさに統一されている。開口71aは、他の開口と周方向に一定の距離を離して配置されている。薄板部71の厚みは、スクロール圧縮機10の運転中に作用する力により塑性変形を起こさない範囲で、できるだけ薄く形成されることが好ましい。なお、ここでは、薄板部71は、板厚の最大値が、板厚の最小値の1.1倍以下になるよう形成されている。
連結部72は、環状の薄板部71の内側に配置される円筒状の部材である。連結部72は、薄板部71と、上部軸受部80の軸受ハウジング82と、を連結する。薄板部71は、ハウジング33の一部を形成する円環状の環状部材35の内周面から、連結部72の外周面まで延びる。円筒状の連結部72の外周面は、薄板部71の内側端部(内周面)と連結される。具体的には、薄板部71は、連結部72の高さ方向における中央部と連結されている(図2参照)。円環状の薄板部71の内周面は、連結部72の外周面を取り囲むように配置される。つまり、連結部72は、全周にわたって薄板部71と連結されている。
連結部72の内周面は、上述のように、軸受ハウジング82の外周面を取り囲むように配置されている。言い換えれば、連結部72の内部には、上部軸受部80が配置される。連結部72は、薄板部71の内部に配置されることから、中空円盤状の薄板部71の内部には、上部軸受部80が配置される。
なお、薄板部71は、上部軸受部80がクランク軸50のたわみに対応して弾性変形し、クランク軸50とともに傾斜することが容易となるように、薄板部71の径方向の幅Wが十分に長く確保されることが好ましい。特に、上部軸受部80が変形すること無くクランク軸50とともに傾斜するように、薄板部71の径方向の幅Wは、上部軸受部80の肉厚t(軸受メタル81と軸受ハウジング82との厚みの合計)よりも大きいことが好ましい(図2参照)。
(2−5)電動機
電動機40は、圧縮機構30を駆動する。電動機40は、図1のように、ケーシング20の円筒部材21の内壁面に固定された環状のステータ41と、ステータ41の内側に僅かな隙間(エアギャップ通路)を空けて回転自在に収容されたロータ42とを有する。
ロータ42は、円筒状の部材で、内部にクランク軸50が挿通されている。ロータ42は、クランク軸50を介して可動スクロール32と連結されている。ロータ42が回転することで、可動スクロール32が駆動される。
(2−6)クランク軸
クランク軸50は、回転シャフトの一例である。クランク軸50は、電動機40の駆動力を、圧縮機構30の可動スクロール32に伝達する。クランク軸50は、ケーシング20の円筒部材21の軸心に沿って上下方向に延びるように配置され、電動機40のロータ42と、圧縮機構30の可動スクロール32とを連結する(図1参照)。
クランク軸50は、円筒部材21の軸心と中心軸が一致する主軸52と、円筒部材21の軸心に対して偏心した偏心部51とを有する(図1参照)。クランク軸50の内部には、油流路53が形成されている(図1参照)。
偏心部51は、主軸52の上端に配置され、可動スクロール32のボス部32cに連結される。
主軸52は、上部軸受部80および後述する下部軸受部65により、回転自在に支持される。また、主軸52は、上部軸受部80と下部軸受部65との間で、電動機40のロータ42と連結される。
クランク軸50は、鉛直方向に延びる主軸52の中心軸を回転軸Oとして回転する。ただし、クランク軸50は、可動スクロール32に作用する力の影響で、回転軸Oに対して傾斜する(たわむ)場合がある。クランク軸50が回転軸Oに対して傾斜する場合に、上部軸受部80が、クランク軸50の傾きに追随して傾斜することは上述の通りである。
油流路53は、スクロール圧縮機10の摺接部分に潤滑のための冷凍機油Lを供給するための油流路である。摺接部分には、偏心部51と可動スクロール32のボス部32cとの摺接部分、上部軸受部80、下部軸受部65、固定スクロール31と可動スクロール32との摺接部分を含む。油流路53は、クランク軸50の軸方向に、クランク軸50の下端から上端まで延び、クランク軸50の上下の端部で開口する(図1参照)。油流路53には、クランク軸50の下端が配置される油溜空間25の冷凍機油Lが供給される。油流路53に供給された冷凍機油Lは、クランク軸50の上端の開口まで運ばれ、その後固定スクロール31と可動スクロール32との摺接部分に供給される。また、油流路53は、ボス部32c、上部軸受部80および下部軸受部65に冷凍機油Lが供給されるように、クランク軸50の径方向にも延びる(図1参照)。
(2−7)下部軸受部
下部軸受部65(図1参照)は、電動機40の下方に配置され、クランク軸50の主軸52の下部側を回転自在に軸支する。下部軸受部65は、下部ハウジング60に固定されている(図1参照)。下部ハウジング60は、円筒部材21と固定されている。
(3)スクロール圧縮機の動作説明
スクロール圧縮機10の動作について説明する。
電動機40が駆動されると、ロータ42が回転し、ロータ42と連結されたクランク軸50が回転する。クランク軸50が回転することで、可動スクロール32が駆動される。可動スクロール32は、オルダムリング36の働きにより、自転せず、固定スクロール31に対して公転する。
可動スクロール32の公転に伴い、圧縮機構30の圧縮室Scの容積は周期的に変化する。圧縮室Scの容積が増加する際に、低圧のガス冷媒が、吸入管26を通って圧縮室Scに供給される。より具体的には、最周縁側の圧縮室Scの容積が増加する際に、吸入管26から供給される低圧のガス冷媒が、最周縁側の圧縮室Scに供給される。一方、圧縮室Scの容積が減少する際に、圧縮室Sc内でガス冷媒が圧縮され、最終的に高圧のガス冷媒となる。高圧のガス冷媒は、固定スクロール31の上面の中心付近に位置する吐出口31aaから吐出される。その後、高圧のガス冷媒は、固定スクロール31およびハウジング33に形成された図示しない冷媒通路を通過して、ハウジング33の下方の空間へ流入する。高圧のガス冷媒は、最終的に吐出管27から吐出される。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態のスクロール圧縮機10は、回転シャフトとしてのクランク軸50と、円筒状の上部軸受部80と、筒状のハウジング33と、弾性部70と、を備える。上部軸受部80は、クランク軸50を軸支する。ハウジング33には、内部にクランク軸50が配置される。弾性部70は、ハウジング33と連結され、ハウジング33と上部軸受部80とを結ぶ。弾性部70は、周方向に複数の開口71aが形成され、上部軸受部80が内部に配置される中空円盤状の薄板部71を有する。弾性部70は、クランク軸50が回転軸Oに対して傾斜する力を受けたときに、上部軸受部80がクランク軸50とともに傾斜するように弾性変形する。
ここでは、ハウジング33と上部軸受部80とを結ぶ弾性部70が周方向に複数の開口71aが形成された薄板部71を有し、クランク軸50のたわみ変形に追随して弾性変形して、上部軸受部80がクランク軸50とともに傾斜するため、クランク軸50がたわんだ場合にも、上部軸受部80の軸受面に作用する応力が局所的に増大しにくい。そのため、上部軸受部80の損耗が発生しにくく、信頼性の高いスクロール圧縮機10を実現できる。また、上部軸受部80に局所的に大きな応力が作用しないため、軸受を小型化することが可能で、スクロール圧縮機10の効率を向上させることができる。
(4−2)
本実施形態のスクロール圧縮機10では、薄板部71の径方向の幅Wは、円筒状の上部軸受部80の肉厚tよりも大きい。
ここでは、ハウジング33と上部軸受部80とを結ぶ円盤状の薄板部71の径方向の幅Wが、上部軸受部80の肉厚tよりも大きいため、クランク軸50のたわみ変形に応じて上部軸受部80が変形するのではなく、クランク軸50のたわみ変形に追随して薄板部71が弾性変形しやすい。そのため、クランク軸50がたわんだ場合にも、上部軸受部80の軸受面に作用するが局所的に増大することが抑制される。
(4−3)
本実施形態のスクロール圧縮機10では、弾性部70は、薄板部71と上部軸受部80とを連結する連結部72を更に有する。
ここでは、薄板部71と上部軸受部80とを、連結部72を介して連結することができる。
(5)変形例
以下に本実施形態の変形例を示す。なお、以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で、複数の組み合わされてもよい。
(5−1)変形例A
上記実施形態では、弾性部70に連結部72が含まれ、薄板部71と上部軸受部80の軸受ハウジング82とが連結部72により連結されるが、これに限定されるものではない。例えば、薄板部71と軸受ハウジング82とが直接結ばれるように構成されてもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、ハウジング33の環状部材35と、弾性部70の薄板部71および連結部72と、上部軸受部80の軸受ハウジング82と、が一体に成形されるが、これに限定されるものではない。
例えば、ハウジング33は、環状部材35を有さず、ハウジング本体34と、弾性部70の薄板部71および連結部72と、上部軸受部80の軸受ハウジング82と、が一体に成形されてもよい。
また、環状部材35、薄板部71、連結部72、および軸受ハウジング82の一部又は全部が、他の構成と別部材として構成され、これらが、ボルト等の連結部材により、あるいは、溶接や、接着等により連結されるよう構成されてもよい。また、この場合、環状部材35、薄板部71、連結部72、および軸受ハウジング82の一部又は全部が、他の構成と別の材質で製造されてもよい。
(5−3)変形例C
上記実施形態では、連結部72は、上部軸受部80の軸受ハウジング82の外周面と、軸受ハウジング82の高さ方向の中央部において連結される。また、薄板部71は、連結部72の外周面と、連結部72の高さ方向の中央部において連結される。
ただし、これに限定されるものではなく、連結部72の軸受ハウジング82との連結位置は、上部軸受部80を弾性部70の弾性変形によってクランク軸50とともに傾斜させる上で適切な位置に決定されればよい。また、薄板部71の連結部72との連結位置も、上部軸受部80を弾性部70の弾性変形によってクランク軸50とともに傾斜させる上で適切な位置に決定されればよい。
例えば、連結部72は、上部軸受部80の軸受ハウジング82の外周面と、軸受ハウジング82の高さ方向の下部において連結されてもよい。また、薄板部71も、連結部72の外周面と、連結部72の高さ方向の下部において連結されてもよい。
(5−4)変形例D
上記実施形態では、環状の薄板部71の周方向に、同じ大きさの開口71aが、等間隔で配置されているが、これに限定されるものではない。
例えば、図5に示す弾性部170のように、周方向における位置によって、薄板部171に設けられる開口171aの面積が異なってもよい。また、周方向において隣接する開口171a間の周方向の距離が、周方向における位置によって異なってもよい(図5参照)。
クランク軸50に作用する力の大きさは、クランク軸50が一回転する間、常に一定であるわけではなく、クランク軸50が連結された可動スクロール32と固定スクロール31との位置関係等に応じて、クランク軸50が一回転する中で定期的に変動する。
ここでは、薄板部171に設けられる各開口171aの面積、および、隣接する開口171a間の周方向の距離が、周方向における位置によって異なるため、薄板部171の弾性特性を、周方向における位置によって変化させることができる。そのため、クランク軸50に作用する荷重の変動に応じた、適切な弾性特性の薄板部171を実現することができる。
なお、図5の例では、薄板部171に設けられる開口171aの面積と、周方向において隣接する開口171a間の周方向の距離とが、いずれも周方向における位置によって異なるが、これに限定されるものではなく、いずれか一方だけが周方向における位置によって変化するように構成されてもよい。
(5−5)変形例E
上記実施形態では、上部軸受部80がクランク軸50とともに傾斜するように弾性部70が設けられたが、これに限定されるものではない。
例えば、下部軸受部を、上記実施形態における上部軸受部80と同様の構成とし、下部軸受部と、内部にクランク軸50が配置される下部ハウジング60と、を結ぶ弾性部を設けることで、下部軸受部がクランク軸50とともに傾斜するように構成されてもよい。
また、例えば、可動スクロール32のボス部32c内に上記実施形態における上部軸受部80と同様の構造の軸受部を設け、その軸受部とボス部32cとを結ぶ弾性部を設けることで、ボス部32c内の軸受部がクランク軸50とともに傾斜するように構成されてもよい。
(5−6)変形例F
上記実施形態では、圧縮機はスクロール圧縮機10であるが、圧縮機のタイプはこれに限定されるものではなく、例えばロータリー圧縮機等の軸受に、上記実施形態と同様の構成が適用されてもよい。
本発明に係る圧縮機は、回転シャフトがたわみ変形した場合に、回転シャフトを軸支する軸受に局所的に大きな応力が作用しにくい構造を有する、信頼性の高い圧縮機として有用である。
10 スクロール圧縮機(圧縮機)
33 ハウジング
50 クランク軸(回転シャフト)
70,170 弾性部
71,171 薄板部
72 連結部
71a,171a 開口
80 上部軸受部(軸受部)
O 回転軸
W 薄板部の径方向の幅
t 上部軸受部の肉厚(軸受部の肉厚)
特開2003−206873号公報 特開2009−270568号公報

Claims (4)

  1. 回転シャフト(50)と、
    前記回転シャフトを軸支する円筒状の軸受部(80)と、
    内部に前記回転シャフトが配置される筒状のハウジング(33)と、
    前記ハウジングと連結され、前記ハウジングと前記軸受部とを結ぶ弾性部(70,170)と、
    を備え、
    前記弾性部は、周方向に複数の開口(71a,171a)が形成され前記軸受部が内部に配置される中空円盤状の薄板部(71,171)を有し、前記回転シャフトが回転軸(O)に対して傾斜する力を受けたときに、前記軸受部が前記回転シャフトとともに傾斜するように弾性変形する、
    圧縮機(10)。
  2. 前記薄板部の径方向の幅(W)は、円筒状の前記軸受部の肉厚(t)よりも大きい、
    請求項1に記載の圧縮機。
  3. 各前記開口(171a)の面積、および、前記周方向において隣接する前記開口間の前記周方向の距離、の少なくとも一方が、前記周方向における位置によって異なる、
    請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 前記弾性部は、前記薄板部と前記軸受部とを連結する連結部(72)を更に有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022121323A (ja) * 2021-02-08 2022-08-19 ダイキン工業株式会社 スクロール圧縮機
GB2617121A (en) * 2022-03-30 2023-10-04 Edwards Ltd Scroll pump

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