JP2016068958A - ヒートシール用フィルターバック用紙 - Google Patents

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光保 山本
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Abstract

【課題】
本発明は、ヒートシール適性が良好であり、ヒートシールによって接合された部分が高い引張強さ及び引裂強さを有するヒートシール用フィルターバック用紙を提供することを課題とする。
【解決手段】
ヒートシール層及びノンヒートシール層を有するヒートシール用フィルターバッグ用紙において、該ヒートシール層がセルロース繊維と融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維を1種類以上含有し、ノンヒートシール層が主としてセルロース繊維を含有することを特徴とするヒートシール用フィルターバッグ用紙。
【選択図】なし

Description

本発明は、紅茶、緑茶等の茶葉類、鰹節などの出汁類を入れて袋状とし、袋ごと煮出し、あるいは水出しを行うためのフィルターバッグ用紙に関し、詳しくは、ヒートシール性を有す層とヒートシール性を有さない層とから構成されるヒートシール用フィルターバッグ用紙に関する。
現在、紅茶、緑茶などの茶葉類、麦茶や杜仲茶などの茶外茶類、鰹節などの出汁類の抽出を目的としたフィルターバッグ用紙は、セルロース繊維を主体としたヒートシール加工を施さないで製袋するノンヒートシールタイプと、熱可塑性合成繊維を配合しヒートシール加工によって製袋するヒートシールタイプに大別することができる。
前者であるノンヒートシールタイプは、主に紅茶、緑茶などの茶葉類に適用され、茶葉類を含包したフィルターバッグを沸騰したお湯あるいは冷水を入れたポットやカップに入れて抽出を行うものである。フィルターバッグに茶葉類を入れて袋状にするときには、フィルターバッグ用紙端面同士をクリンピング加工して接合している。
後者であるヒートシールタイプは、主に紅茶、緑茶などの茶葉類、麦茶や杜仲茶などの茶外茶類、鰹節などの出汁類に適用され、フィルターバックを薬缶などに入れて沸騰させ煮出したり、ポットなどに入れてお湯あるいは冷水で抽出したりする用途に用いられており、フィルターバッグ用紙端面同士は、煮出しなどによって剥がれ破袋しないようにヒートシール加工によって接合している。このヒートシールタイプのフィルターバッグ用紙は、主として、ヒートシール性を有す層とヒートシール性を有さない層とから構成されている。
従来のヒートシール性を有するフィルターバッグ用紙としては、ヒートシール層としてエチレン−ビニルアルコール共重合体を鞘成分としポリプロピレンを芯成分とする複合合成繊維とポリプロピレン繊維とが混合使用され、ノンヒートシール層に熱可塑性合成繊維を使用していないフィルターバッグ用紙(引用文献1)、レーヨン又はポリエステル繊維と木材パルプと麻パルプとから構成されているノンヒートシール層と、共重合ポリエステルである鞘成分とポリエステルである芯成分からなる複合合成繊維とポリオレフィン繊維と木材パルプと麻パルプとから構成されているヒートシール層からなるフィルターバッグ用紙(引用文献2)などが開示されている。
これらは、いずれも主に麦茶や杜仲茶などの茶外茶類、鰹節などの出汁類の煮出し用とするために、ヒートシール層同士のヒートシール強度が高く、ヒートシール層とノンヒートシール層の層間強度に優れたフィルターバッグ用紙である。
特開平10−128895号公報 特開2000−345498号公報
従来のヒートシール用フィルターバック用紙については、ヒートシール適性は良好なものの、ヒートシールによって接合された部分(以下、ヒートシール部という)の強度不足の為、製袋時の機械への引っ掛かりや、消費者がパッケージから取り出す際の引っ掛かり、また、シール部に施されたミシン目を切り離す際等にヒートシール部が裂けてしまい、茶葉等の内容物が出てしまうケースがしばしばあった。
そこで本発明は、ヒートシール適性が良好であり、ヒートシールによって接合された部分が高い引張強さ及び引裂強さを有するヒートシール用フィルターバック用紙を提供することを課題とする。
本発明は以下の(1)〜(6)を提供する。
(1)ヒートシール層及びノンヒートシール層を有するヒートシール用フィルターバッグ用紙において、該ヒートシール層がセルロース繊維と融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維を1種類以上含有し、ノンヒートシール層が主としてセルロース繊維を含有することを特徴とするヒートシール用フィルターバッグ用紙。
(2)前記融点が180℃以下の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする(1)に記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
(3)前記融点が200℃以上の熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
(4)前記ノンヒートシール層のセルロース繊維が木材パルプ及び非木材パルプを含有し、且つ木材パルプと非木材パルプとの含有比率が40/60〜99/1(重量%)であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
(5)前記ヒートシール層のセルロース繊維と熱可塑性合成繊維の含有比率が30/70〜70/30(重量%)であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
(6)前記ヒートシール層とノンヒートシール層の層比率が30/70〜70/30(重量%)であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
本発明によれば、ヒートシール面同士のヒートシール強度が良好で、ヒートシール部の引張強さ及び引裂強さも高いヒートシール用フィルターバッグ用紙を提供することができる。
本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙(以下、単に「フィルターバッグ用紙」という場合もある。)は、ヒートシール層(以下、シール層という)とノンヒートシール層(以下ノンシール層という)を有するヒートシール用フィルターバッグ用紙であって、ノンシール層は、主としてセルロース繊維が含有され、シール層は、セルロース繊維と熱可塑性合成繊維が含有されている。
ヒートシール加工時にヒートシール機の加熱部分にヒートシール用フィルターバッグ用紙が融着しないように、ノンヒートシール層は主としてセルロース繊維からなる層であり、熱可塑性合成繊維を含有させないことが好ましい。
一方、フィルターバッグ用紙をヒートシールさせるために、シール層に熱可塑性合成繊維を配合する。熱可塑性合成繊維として、融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維を使用することで、ヒートシール適性が良好であり、高い引張強さ及び引裂強さを有するヒートシール用フィルターバック用紙を得ることができる。融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維の好ましいヒートシール層中の配合率は10重量%〜40重量%であり、より好ましくは10重量%〜25重量%である。配合率が、10重量%を下回った場合には必要とする強度を得ることができず、40重量%を上回った場合には層間強度が低下する傾向にあり、あまり好ましくない。
鞘部となる融点が180℃以下の熱可塑性樹脂としては、ヒートシール性からポリオレフィン系樹脂が好ましく、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン単位および/もしくはプロピレン単位を主鎖に有する共重合体のいずれか1つ以上を組成物とする樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
一方、芯部となる融点が200℃以上の熱可塑性樹脂としては、ヒートシール部の強度の点からポリエステル系樹脂が好ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリエチレンナフタレートおよび/もしくはその共重合体のいずれか1つを組成物とする樹脂を挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。
本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙が優れた効果を発現する理由は明らかでないが、ヒートシール処理した際に鞘部の低融点樹脂が溶融してヒートシール性を発現し、芯部の高融点の樹脂は溶融せずに繊維状の状態で保持されるため引裂き強度及び引張強さが高くなるものと推測される。
ノンシール層に含有されるセルロース繊維は、木材パルプ、非木材パルプを単独あるいは混合して用いることができるが、木材パルプと非木材パルプを混合して用いることが好ましく、混合比率を、木材パルプ40〜99重量%、非木材パルプ60〜1重量%とすることはさらに好ましい。なお、木材パルプ、非木材パルプそれぞれの配合率は、目的とするヒートシール用フィルターバッグ用紙の強度物性、濾過適性などに応じて適宜変更することができる。
木材パルプは、広葉樹、針葉樹を公知の方法で蒸解して得られるパルプであり、これらの木材原料を単独で、あるいは、2種以上混合して使用することができる。但し、広葉樹パルプは柔細胞を含んでおり、この柔細胞がヒートシール用フィルターバッグ用紙の細孔を埋めてしまうので、針葉樹パルプが好ましく用いられる。
非木材パルプは、ケナフ、亜麻、***、マニラ麻、ジュート、サイザル麻、こうぞ、三椏等の非木材原料を公知の方法で蒸解して得られるパルプであり、これらの非木材パルプを、単独あるいは2種以上混合して使用することができる。靭皮繊維由来のパルプであるケナフパルプ、ジュートパルプ、亜麻パルプ、あるいは、葉脈繊維由来のパルプであるマニラ麻パルプ、サイザル麻パルプを用いることが好ましい。その中でも、マニラ麻パルプはセルロースの重合度が高く、繊維長が長いため強度が強いシートが得られるので、最も好ましい。
本発明の木材パルプおよび非木材パルプは、アルカリ処理によるマーセル化、カルボキシメチル化など、適宜、化学処理を施したパルプ繊維を用いることができる。
さらに、本発明の木材パルプおよび非木材パルプは、目的とするヒートシール用フィルターバッグ用紙の強度物性、濾過適性などに応じて適宜叩解されて用いられる。
木材パルプ、非木材パルプの叩解度は、ヒートシール用フィルターバッグ用紙に求められる特性に応じて設定することができ、通常は300CSF〜750CSFの間に調成される。本発明の場合、原料パルプの叩解は、木材パルプと非木材パルプを使用する場合、それらを混合して行ってもよいが、別々に叩解したパルプを混合することとしてもよい。必要に応じ、ロジンサイズ剤等のサイズ剤、ポリアクリルアミド等の乾燥紙力増強剤、ポリアミド・ポリアミン・エピクロルヒドリンやメラミン樹脂等の湿潤紙力増強剤、硫酸バンドその他の定着剤等の製紙用副資材を、適宜添加することができる。
シール層は、セルロース繊維30〜70重量%、融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の熱可塑性合成繊維及びそれ以外の融点の熱可塑性合成繊維70〜30重量%とから構成される。
シール層に用いられるセルロース繊維は、ノンシール層に用いられるセルロース繊維と同意であり、同じものを用いても良いし、異なるパルプ繊維の組み合わせでも構わない。シール層のセルロース繊維の配合は、30重量%を下回ると、ノンシール層との層間強度が弱くなりすぎてしまうので好ましくない。熱可塑性合成繊維の配合は、30重量%を下回ると十分なヒートシール強度が得られないので好ましくない。
シール層には融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維以外に融点が180℃以下の熱可塑性合成繊維を配合し、ヒートシール後の接着強度を適宜調整することが可能である。融点が180℃以下の熱可塑性合成繊維としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン単位および/もしくはプロピレン単位を主鎖に有する共重合体のうち1つ以上を組成物とする単一繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン単位および/もしくはプロピレン単位を主鎖に有する共重合体のうち高融点成分を芯部、低融点成分を鞘部とした複合合成繊維を例として挙げることができるが、これらに限定されるわけではない。また、2種類以上を併用して使用することもできる。
ヒートシール層には熱可塑性合成繊維の他に、合成パルプを混合して使用しても良い。合成パルプとしては、ポリオレフィン系合成パルプ、全芳香族ポリアミド系合成パルプ、全芳香族ポリエステル系合成パルプなどが例示でき、ポリオレフィン系合成パルプが好ましく用いられる。
ポリオレフィン系合成パルプは、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂、エチレン・α−不飽和カルボン酸共重合樹脂、エチレン・1−ブテン共重合樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、および/もしくはそれらの酸変性物などのポリオレフィン系樹脂を、単独もしくは複数を主たる樹脂成分として、フラッシュ法等の公知の手段で繊維状にしたものであり、その形態は叩解した木材パルプと類似で、繊維が枝分かれフィブリル化しおり、市販のものとしては三井化学株式会社製SWP(登録商標)が例示できる。
ポリオレフィン合成パルプの平均繊維長は、フィルターバッグの濾過性の点から、0.5〜2.0mmであることが好ましく、0.8〜1.5mmであることがより好ましい。また、合成パルプのカナダ標準フリーネス(CSF)は300〜750mlであることが好ましい。
シール層とノンシール層との層比は30/70〜70/30重量%であることが好ましい。シール層の層比が30重量%を下回ると、ヒートシール強度が十分に得られず、シール層の層比が70重量%を超えると、シール時に溶融した熱可塑性繊維がノンシール層を通過し、シールバーを汚しやすくなり好ましくない。
本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙は、坪量10〜25g/m、厚さ30〜100μmである。
本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙は、公知の製紙技術によって製造することができる。その製造に用いる抄紙機としては、円網式抄紙機、傾斜短網式抄紙機、長網式抄紙機、ツインワイヤー式抄紙機等を挙げることができる。なお、本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙は、ノンシール層とシール層の2層で構成されることから、少なくとも2層の湿紙を抄き合せることができるタイプの抄紙機として、円網式と円網式とを、円網式と傾斜短網式とを、傾斜短網式と傾斜短網式とを、円網式と長網式とを、長網式と長網式とを、などを組み合あせたコンビネーションマシンで製造することができる。もしくは、ワイヤー上に第1の層を抄き上げて、その第1の層の上に第2に層を抄き上げるタイプの抄紙機として、抄紙インレットが二重構造もしくは2つのインレットを有する円網式抄紙機、傾斜短網式抄紙機、長網式抄紙機で製造することができる。
本発明のヒートシール用フィルターバッグ用紙は、従来公知の乾燥方法により乾燥することができる。本発明で用いる抄紙法における乾燥工程としては、ヤンキードライヤー式、多筒式、熱風式、赤外線加熱式、などを挙げることができる。
また、ヒートシール用フィルターバッグ用紙の強度を向上させるために、サイズプレス装置等によって、スチレン系樹脂、スチレン・アクリル系樹脂、スチレン・マレイン酸樹脂、アルキルケテンダイマー、澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシエチル化澱粉、カルボキシメチル化セルロース、カルボキシメチル化グアーガム、リン酸化グアーガム、酸化グアーガム、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド等の薬品を塗工することとしてもよい。更には、カルボキシルメチルセルロースナトリウムやセルロースキサントゲン酸ナトリウム(ビスコース)などのナトリウム塩を塗工し、希硫酸に浸漬させて中和し、塗工液を不溶化しても良い。
<実施例>
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例および比較例の評価方法については、以下の方法を用いた。
<実施例1>
500CSFに叩解したマニラ麻パルプと500CSFに叩解したNBKPを準備し、マニラ麻パルプとNBKPとが重量比で40:60となるように混合し、ノンシール層用の紙料とした。また、別途、550CSFに叩解したマニラ麻パルプ30重量%、と550CSFに叩解したNBKP10重量%、ポリプロピレン/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.7dtex×5mm、ポリプロピレンの融点:165℃、ポリエチレンの融点:130℃)40重量%、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.2dtex×5mm、ポリエチレンテレフタレートの融点:250℃、ポリエチレンの融点:130℃)20重量%を混合し、シール層用の紙料とした。
それぞれの紙料を、傾斜短網と円網を有するコンビネーションマシンを用い、傾斜短網へシール層用の紙料を供し、円網にノンシール層用の紙料を供し、シール層とノンシール層の層比が50:50となるように抄き上げ、ノンシール層とシール層とを抄き合せて、(120℃の)ヤンキードライヤーにて乾燥し、ヒートシール用フィルターバッグ用紙を得た。
<実施例2>
550CSFに叩解したマニラ麻パルプ30重量%、と550CSFに叩解したNBKP10重量%、ポリプロピレン/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.7dtex×5mm、ポリプロピレンの融点:165℃、ポリエチレンの融点:130℃)50重量%、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.2dtex×5mm、ポリエチレンテレフタレートの融点:250℃、ポリエチレンの融点:約130℃)10重量%を混合し、シール層用の紙料とした以外は、実施例1と同様にしてヒートシール用フィルターバッグ用紙を得た。
<比較例1>
550CSFに叩解したマニラ麻パルプを37.5重量%、と550CSFに叩解したNBKPを12.5重量%、ポリプロピレン/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.7dtex×5mm、ポリプロピレンの融点:165℃、ポリエチレンの融点:135℃)50重量%を混合し、シール層用の紙料とした以外は、実施例1と同様にしてヒートシール用フィルターバッグ用紙を得た。
<比較例2>
550CSFに叩解したマニラ麻パルプ30重量%、と550CSFに叩解したNBKP10重量%、ポリプロピレン/ポリエチレン(芯/鞘)複合合成繊維(1.7dtex×5mm、ポリプロピレンの融点:165℃、ポリエチレンの融点:135℃)60重量%を混合し、シール層用の紙料とした以外は、実施例1と同様にしてヒートシール用フィルターバッグ用紙を得た。
<評価方法>
(坪量)
JISP8124に準拠して測定した。
(厚さ)
JISP8118に準拠して測定した。
(抽出性)
抽出液の香りと味を官能評価し、○(香り、味ともに良好)、△(香り、味がいずれかが良好)、×(香り、味ともに不良)とした。
(ヒートシール強度)
シール層同士のヒートシール強度は、巾25mmの試験サンプルを2本準備し、シール面同士を重ね合せ、ヒートシールテスターを用いて、シール温度150℃、シール圧力98kPa、シール時間1秒の条件でヒートシールを行い、シール層同士のヒートシール強度測定用サンプルとした。
作製した試験サンプルはそれぞれ、気温23℃、相対湿度50%の環境下において定速伸張型引張試験機を用いて、シールした部分を30mm/分の引張速度にて剥離し、剥離強さ(N/25mm)とした。
(ヒートシール部 引張強さ)
ヒートシール部の引張強さは、サンプル2枚を準備し、シール面が内側になるように重ね合せ、熱ロールを用い150℃、線圧15kg/cmで接着した。得られた接着物をJISP8113に準拠して測定した。
(ヒートシール部 引裂強さ)
ヒートシール部引張強さと同様の方法で接着したサンプルを25mm幅×約200mmに裁断し、長手方向の中心線上に端から100mm程度切り込みを入れ、測定サンプルとした。作製したサンプルはそれぞれ、気温23℃、相対湿度50%の環境下において、定速伸張型引張試験機を用いて、各切り込み端をそれぞれのはさみ具に固定し、20mm/分の引張速度で引き裂いた時の荷重平均値を測定し、ヒートシール部引裂強さ(mN)とした。
<評価結果(表1)>
シール層に高融点の樹脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)を含んだ繊維を配合していない比較例1、2は、PETを含む複合繊維を配合した実施例1、2に比べてシール後のCD方向の引張強さ及びMD方向の引裂強さが低く、製袋及び使用時に破袋しやすい。これに比べて実施例1、2はシール部の引張強さ、引裂強さ共に高く、良好なヒートシール用フィルターバッグ用紙が得られた。
Figure 2016068958

Claims (6)

  1. ヒートシール層及びノンヒートシール層を有するヒートシール用フィルターバッグ用紙において、該ヒートシール層がセルロース繊維と融点が180℃以下の熱可塑性樹脂を鞘部、融点が200℃以上の熱可塑性樹脂を芯部とする芯鞘型の複合合成繊維を1種類以上含有し、ノンヒートシール層が主としてセルロース繊維を含有することを特徴とするヒートシール用フィルターバッグ用紙。
  2. 前記融点が180℃以下の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
  3. 前記融点が200℃以上の熱可塑性樹脂が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
  4. 前記ノンヒートシール層のセルロース繊維が木材パルプ及び非木材パルプを含有し、且つ木材パルプと非木材パルプとの含有比率が40/60〜99/1(重量%)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
  5. 前記ヒートシール層のセルロース繊維と熱可塑性合成繊維の含有比率が30/70〜70/30(重量%)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
  6. 前記ヒートシール層とノンヒートシール層の層比率が30/70〜70/30(重量%)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒートシール用フィルターバッグ用紙。
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