JP2016067750A - Cloth-feeding device and sewing machine including cloth-feeding device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、布送り装置と該布送り装置を備えたミシンに関する。 The present invention relates to a cloth feeding device and a sewing machine including the cloth feeding device.
ミシンは布送り装置を備える。布送り装置は、布に所定の縫目を形成する為に、ミシンの縫針の上下動と同期して、布をＸ軸方向及びＹ軸方向に間欠的に移動する。特許文献１に開示のミシンが備える布送り装置は、移動台、押え台アーム、布押え、Ｘ軸モータ、Ｙ軸モータ、駆動軸、ガイドブロックを備える。移動台は、Ｘ軸方向及びＹ軸方向の夫々に往復移動可能に設ける。押え台アームは移動台に固定する。布押えは、押え台アームに連結し、ミシンのミシンベッドの上方で布を保持可能である。Ｘ軸モータは、移動台及び押え台アームをＸ軸方向に往復移動する。Ｙ軸モータは、移動台及び押え台アームをＹ軸方向に往復移動する。駆動軸はＹ軸モータと連結し、Ｙ軸方向に延びる。ガイドブロックは、駆動軸の一端部に固定する。ガイドブロックは押え台アームに対してＸ軸方向に移動可能に連結する。Ｘ軸モータが駆動すると、移動台及び押え台アームはＸ軸方向に往復移動する。該場合、ガイドブロックは、押え台アームがＸ軸方向に往復移動するのを案内する。布押えはＸ軸方向に往復移動する。Ｙ軸モータが駆動すると、駆動軸及びガイドブロックはＹ軸方向に往復移動し、押え台アームは、移動台と共にＹ軸方向に往復移動する。布押えはＹ軸方向に往復移動する。
The sewing machine includes a cloth feeding device. The cloth feeding device intermittently moves the cloth in the X-axis direction and the Y-axis direction in synchronization with the vertical movement of the sewing needle of the sewing machine in order to form a predetermined stitch on the cloth. The cloth feeding device provided in the sewing machine disclosed in
上記布送り装置では、移動台に固定する押え台アームと、駆動軸に固定したガイドブロックとが連結しているので、押え台アームの移動範囲は水平方向に調整できない。故に、布送り装置を構成する部材の寸法誤差及び該部材同士の組み付け誤差等によって布送り装置の個体差が生じると、布押えが保持する布の移動範囲がばらつく可能性がある。該場合、布の移動範囲が理想的な移動範囲とずれることで、縫いずれが発生する可能性がある。 In the cloth feeding device, since the presser base arm fixed to the moving base and the guide block fixed to the drive shaft are connected, the moving range of the presser base arm cannot be adjusted in the horizontal direction. Therefore, if individual differences of the cloth feeding device occur due to dimensional errors of members constituting the cloth feeding device, assembly errors between the members, etc., there is a possibility that the movement range of the cloth held by the cloth presser varies. In this case, there is a possibility that any sewing will occur due to the movement range of the cloth deviating from the ideal movement range.
本発明の目的は、布の移動範囲が個体差によってばらつくことを抑制できる布送り装置及び布送り装置を備えたミシンを提供することである。 The objective of this invention is providing the sewing machine provided with the cloth feeding apparatus which can suppress that the movement range of a cloth varies by individual differences, and the cloth feeding apparatus.
請求項１の布送り装置は、布を保持可能な布保持体と、前記布保持体を支持する移動体と、前記移動体を、水平方向と平行な第一方向と、前記水平方向と平行且つ前記第一方向と直交する第二方向に移動可能に支持する移動支持機構と、前記移動支持機構を介して前記移動体を前記第一方向に駆動する第一駆動機構と、前記布保持体に連結する連結部材を有し、前記連結部材を前記第二方向に駆動することで、前記布保持体を前記第二方向に駆動する第二駆動機構とを備え、前記第一駆動機構の駆動で前記移動体が前記第一方向に移動した時、前記布保持体が前記連結部材に対して前記第一方向に移動可能である布送り装置において、前記布保持体は、前記移動体に固定し、前記第一方向に移動可能に前記連結部材と連結する固定部材と、前記固定部材と着脱可能に固定し、前記布を保持可能な保持部材と、前記固定部材に対する前記保持部材の固定位置を前記水平方向に調整可能な位置調整機構とを備えたことを特徴とする。第一駆動機構が移動体を第一方向に駆動し、第二駆動機構が移動体を第二方向に駆動する。故に、移動支持機構が支持する布保持体は、第一方向及び第二方向に移動する。布保持体が保持する布は所定の範囲を移動する。ここで、布保持体が位置調整機構を備えることで、固定部材に対する保持部材の固定位置は水平方向に調整可能である。故に、布保持体は、連結部材と連結し且つ前記移動体に固定していても、移動範囲が調整可能となる。故に、布送り装置は、布の移動範囲が個体差によってばらつくことを抑制できる。
The cloth feeding device according to
請求項２の布送り装置において、前記保持部材は、前記固定部材の上面に設置してもよい。保持部材が固定部材の上面に設置することで、布送り装置は、大型化を抑制しつつ、保持部材の第二方向の長さを確保できる。
The cloth feeding device according to
請求項３の布送り装置において、前記固定部材の前記上面は、前記水平方向と平行な平面状であってもよい。固定部材の上面が水平方向と平行な平面状であることで、上面に設置した保持部材の位置は、水平方向に調整し易い。故に、布送り装置は、固定部材に対する保持部材の固定位置の調整を容易化できる。
4. The cloth feeding device according to
請求項４の布送り装置において、前記保持部材は、前記固定部材の前記上面に設置する設置部を備え、前記位置調整機構は、前記固定部材の前記上面に形成した締結穴と、前記設置部のうち前記締結穴と対向する部位を上下方向に貫通し、内径が前記締結穴よりも大きい貫通穴と、前記貫通穴に挿通して前記締結穴に締結する軸部と、前記軸部のうち前記設置部に対して前記固定部材と反対側に設け、前記貫通穴の内径より大きい頭部とを有する螺子部材とを備えてもよい。作業者が締結穴に締結した螺子部材を緩めると、頭部が設置部から離間する方向に螺子部材は移動する。作業者は、軸部と貫通穴の隙間分、保持部材の水平方向の位置を調整できる。作業者が、螺子部材を緩めて保持部材を水平方向に移動した後、再度ネジを締結するだけで、保持部材の固定位置を水平方向に調整できる。故に、布送り装置は、固定部材に対する保持部材の固定位置の調整を容易化できる。 5. The cloth feeding device according to claim 4, wherein the holding member includes an installation portion installed on the upper surface of the fixing member, and the position adjusting mechanism includes a fastening hole formed on the upper surface of the fixing member, and the installation portion. A through-hole passing through a portion facing the fastening hole in the vertical direction, an inner diameter larger than the fastening hole, a shaft portion inserted through the through-hole and fastened to the fastening hole, and the shaft portion You may provide the screw member which is provided in the opposite side to the said fixing member with respect to the said installation part, and has a head larger than the internal diameter of the said through hole. When the operator loosens the screw member fastened to the fastening hole, the screw member moves in a direction in which the head is separated from the installation portion. The operator can adjust the horizontal position of the holding member by the gap between the shaft portion and the through hole. After the operator loosens the screw member and moves the holding member in the horizontal direction, the fastening position of the holding member can be adjusted in the horizontal direction only by fastening the screw again. Therefore, the cloth feeding device can facilitate the adjustment of the fixing position of the holding member with respect to the fixing member.
請求項５の布送り装置において、前記保持部材は、前記固定部材の前記上面から前記第二方向に延び、先端部に前記布を保持する枠体を着脱可能なアーム部を備え、前記設置部は、前記アーム部の基端部の前記第一方向における両側部の夫々に、前記水平方向と平行な板状に形成し、前記貫通穴は、前記各設置部に形成し、前記締結穴は、前記上面のうち前記各貫通穴と対向する部位の夫々に形成し、前記螺子部材は、前記アーム部の前記基端部に対して前記第一方向における両側の夫々において、前記各軸部が前記各貫通穴に挿通して前記各締結穴に締結し、且つ前記各頭部が前記各設置部を前記上面との間に挟んで固定してもよい。作業者は、設置部を固定部材の上面に固定することで、アーム部を固定部材に固定できる。ここで、設置部がアーム部の第一方向における両側に夫々形成し、且つ、各設置部は水平方向と平行な板状である。作業者は、アーム部を固定部材に安定して固定できる。故に、布送り装置は、安定した布送りを実現できる。
6. The cloth feeding device according to
請求項６の布送り装置において、前記移動支持機構は、前記移動体を、前記第一方向及び前記第二方向に往復移動可能に支持し、前記第二駆動機構は、モータと、前記第二方向に延び、前記モータによって前記第二方向に往復駆動する棒状の棒状部材とを備え、前記連結部材は、前記棒状部材の一端部に設けたガイド部であり、前記固定部材は、前記ガイド部に対し前記第一方向に往復移動可能に連結し、前記第一方向に延びるレール部と、前記第一方向に延び、前記第二方向において前記レール部を前記ガイド部と反対側から支持し、延設方向の中央部に前記保持部材が着脱可能に固定し、前記移動体に固定する延設部とを備え、前記位置調整機構は、前記延設部に対する前記保持部材の前記固定位置を前記水平方向に調整可能であり、前記延設部は、前記延設方向の両端部が前記レール部と連結し、前記延設方向の中央部が隙間を挟んで前記レール部と対向してもよい。モータが駆動し棒状部材が第二方向に往復駆動することで、ガイド部を介してレール部は第二方向に往復移動する。故に、布保持体は第二方向に往復移動する。布保持体が第一方向に往復移動すると、レール部のガイド部に対する相対位置が変位する。ここで、布保持体が、ガイド部がレール部の第一方向一端部と接触する位置である端部位置から、ガイド部がレール部の第一方向中央部と接触する位置である中央位置まで移動すると、固定部材の前後方向に対する剛性は上昇する。しかしながら、延設部材の延設方向の中央部がレール部と隙間を挟んで対向するので、布保持体が中央位置まで移動しても、固定部材の剛性の上昇量は低減する。即ち、布保持体の第一方向の位置が変位しても、固定部材の第二方向に対する剛性は変化しにくい。故に、布保持体が第二方向に間欠的に移動する場合に慣性力が固定部材に作用しても、固定部材の第二方向の撓み量は、ばらつきにくい。故に、布送り装置は、移動する布を一時的に停止させる場合において、布の振れ量を安定化できる。
7. The cloth feeding device according to
請求項７の布送り装置において、前記ガイド部は、前記レール部を挟んで互いに対向配置し、且つ前記レール部を前記第一方向に移動可能に案内する一対の挟持部を備え、前記一対の挟持部が上下方向の両側から前記レール部を案内する位置に設けてもよい。延設部材とレール部の間に、ガイド部が介在しないので、固定部材の第二方向における長さは短くなる。故に、布送り装置は小型化できる。
The cloth feeding device according to
請求項８の布送り装置において、前記保持部材は、前記延設部から前記レール部と反対側へ向けて延びてもよい。固定部材の第二方向における長さを短くできることで、布送り装置全体の第二方向の長さを大きくせずに保持部材の第二方向の長さを確保できる。作業者は、保持部材が保持する布を配置し易くなる。故に、布送り装置は、布の取り回しの作業性を向上できる。 The cloth feeding device according to claim 8, wherein the holding member may extend from the extending portion toward the side opposite to the rail portion. Since the length of the fixing member in the second direction can be shortened, the length of the holding member in the second direction can be secured without increasing the length of the entire cloth feeding device in the second direction. The operator can easily place the cloth held by the holding member. Therefore, the cloth feeding device can improve the workability of the cloth handling.
請求項９の布送り装置において、前記レール部は、前記延設部側の端面が、前記第二方向と直交して平面状となる形状であり、前記延設部は、前記延設方向の前記中央部が、前記両端部よりも前記端面から前記第二方向に離間するように凹む形状であってもよい。延設部の延設方向中央部が、両端部よりも凹む形状であることで、固定部材の第二方向の撓み量は、保持部材の第二方向の振れ量と一致し易くなる。故に、布送り装置は、移動する布を一時的に停止させる場合において、布の振れ量を更に安定化できる。 10. The cloth feeding device according to claim 9, wherein the rail portion has a shape in which an end surface on the extension portion side is in a planar shape orthogonal to the second direction, and the extension portion is in the extension direction. The center portion may be recessed so as to be separated from the end surface in the second direction than the both end portions. Since the central portion of the extending portion in the extending direction is recessed from both end portions, the amount of bending of the fixing member in the second direction can easily match the amount of deflection of the holding member in the second direction. Therefore, the cloth feeding device can further stabilize the amount of movement of the cloth when the moving cloth is temporarily stopped.
請求項１０のミシンは、上記布送り装置を備えたことを特徴とする。ミシンは、上記布送り装置と同様の効果を奏する。 A sewing machine according to a tenth aspect includes the cloth feeding device. The sewing machine has the same effect as the cloth feeding device.
以下、本発明の一実施形態であるミシン１を、図面を参照して説明する。以下説明は、図１の、上方、下方、左斜め下方、右斜め上方、左斜め上方、右斜め下方を、夫々、ミシン１の上方、下方、前方、後方、左方、右方とする。Ｘ軸方向はミシン１の左右方向である。Ｙ軸方向はミシン１の前後方向である。
Hereinafter, a
ミシン１の構造について簡単に説明する。図１、図２に示す如く、ミシン１は、ベッド部２、脚柱部３、アーム部４、制御部（図示略）を備える。ベッド部２は前方部８と後方部９を備える。前方部８はミシン１の前方に位置し、後方部９はミシン１の後方に位置する。前方部８は作業台支持部１８（図２参照）と収容部８９を備える。作業台支持部１８は収容部８９の前壁から前方に突出して設ける。作業台支持部１８は上面に作業台５を備える。作業台５は略中央に針板１２（図１参照）を備える。針板１２は略中央に針穴（図示略）を備える。作業台支持部１８は内部に釜機構（図示略）を備える。脚柱部３は後方部９の上部に立設する。アーム部４は脚柱部３上部から前方に延設する。アーム部４は前端部に先端部７を備える。先端部７の下方に針板１２の上面が対向する。先端部７は針棒（図示略）等を備える。針棒は下端に縫針（図示略）を装着する。針棒は、アーム部４内部の後側に設けたミシンモータ（図示略）と連結する。ミシンモータが駆動すると、縫針は上下動する。収容部８９は、上側が開口する略直方体の箱状である。収容部８９は下軸６（図４参照）、布送り装置１０等を内部に収容する。作業台支持部１８と収容部８９の内部は連通する。下軸６は、前後方向に延び、前端部が釜機構と接続する。下軸６は、釜機構を駆動する。釜機構は、上下動する縫針と協働して布（図示略）に縫目を形成する。制御部は、ミシン１が縫製を行う為の縫製データを記憶する。
The structure of the
布送り装置１０の概要を説明する。布送り装置１０は布保持体５０を備える。布保持体５０は後述の押え枠８４と挟み枠８７の間に布（図示略）を挟んで作業台５上にて保持する。布保持体５０は、左右方向及び前後方向に往復移動可能である。布送り装置１０は、ミシンモータ（図示略）の駆動に同期して、布保持体５０を左右方向及び前後方向に往復駆動する。
An outline of the
次に、布送り装置１０の構造を説明する。図３〜図５に示す如く、布送り装置１０は、移動支持機構２０、Ｘ軸駆動機構３０、Ｙ軸駆動機構６０、布保持体５０を備える。移動支持機構２０は、布保持体５０を左右方向及び前後方向に往復移動可能に支持する機構である。Ｘ軸駆動機構３０は、移動支持機構２０を介して布保持体５０を左右方向に往復駆動する機構である。Ｙ軸駆動機構６０は、移動支持機構２０を介して布保持体５０を前後方向に往復駆動する機構である。
Next, the structure of the
移動支持機構２０は、前側支持部材２１、後側支持部材２２、一対のＸ軸固定レール２４，２５、Ｘ軸ガイド部材２６、Ｘ軸移動部材４０、一対のＹ軸固定レール５１，５２、Ｙ軸ガイド部材５３（図５参照）、Ｙ軸移動部材７３（図５参照）等を備える。
The
前側支持部材２１と後側支持部材２２は、収容部８９（図１参照）の内側底面に固定する。前側支持部材２１と後側支持部材２２は、平面視で左右方向に長い略矩形状であり、前後方向に並ぶ。前側支持部材２１と後側支持部材２２は、夫々、挿通穴２１Ａ，２２Ａ（図４参照）を備える。挿通穴２１Ａ，２２Ａは、夫々、前側支持部材２１及び後側支持部材２２の左右方向中央部を前後方向に貫通する。挿通穴２１Ａ，２２Ａには下軸６が挿通する。
The
一対のＸ軸固定レール２４，２５は、側面視で略矩形状であり、左右方向に延びる。Ｘ軸固定レール２４は前側支持部材２１の上面に固定し、Ｘ軸固定レール２５は後側支持部材２２の上面に固定する。Ｘ軸ガイド部材２６は、一対のＸ軸固定レール２４，２５の夫々に対して左右方向に往復移動可能に設ける。Ｘ軸移動部材４０は、平面視略矩形状の板状部材であり、Ｘ軸ガイド部材２６の上面に固定する。Ｘ軸ガイド部材２６は、Ｘ軸移動部材４０の前後、左右夫々の端部に対応する位置に設ける。
The pair of X-axis fixed
一対のＹ軸固定レール５１，５２は、Ｘ軸移動部材４０の上面に固定する。一対のＹ軸固定レール５１，５２は、正面視略矩形状であり、前後方向に延びる。一対のＹ軸固定レール５１，５２は左右方向に並ぶ。Ｙ軸ガイド部材５３は、一対のＹ軸固定レール５１，５２の夫々に対して前後方向に往復移動可能に設ける。尚、図５において、Ｙ軸固定レール５１に設けたＹ軸ガイド部材５３のみを図示している。Ｙ軸移動部材７３は、平面視略矩形状の板状部材であり、Ｙ軸ガイド部材５３の上面に固定する。Ｙ軸ガイド部材５３は、Ｙ軸移動部材７３の右端部、左端部に対応する位置に設ける。
The pair of Y-axis
Ｘ軸駆動機構３０は、左側回転軸３４、ギア３３、Ｘ軸モータ３１、左側プーリ３６、右側回転軸（図示略）、右側プーリ３８、無端ベルト２９等を備える。左側回転軸３４は、前側支持部材２１と後側支持部材２２の左端部において、回転可能に軸支してある。左側回転軸３４は前後方向に延びる。左側回転軸３４の後端部は後側支持部材２２よりも後方に突出し、収容部８９の後方に延びる。ギア３３は左側回転軸３４の後端部に固定する。Ｘ軸モータ３１は、左側回転軸３４の右後方に設け、収容部８９後面外側に固定する。Ｘ軸モータ３１は、後方部９の左方に位置する。Ｘ軸モータ３１の駆動軸３２には、ギア（図示略）を固定する。駆動軸３２に固定したギアとギア３３は噛み合う。
The
左側プーリ３６（図５参照）は、左側回転軸３４のうち一対のＸ軸固定レール２４，２５の間の位置に固定する。右側回転軸（図示略）は、前側支持部材２１の右端部と後側支持部材２２の右端部において、回転可能に軸支してある。右側プーリ３８（図５参照）は、右側回転軸のうち一対のＸ軸固定レール２４，２５の間の位置に固定する。無端ベルト２９は、左側プーリ３６と右側プーリ３８に架け渡す。無端ベルト２９のうち、左側プーリ３６の上部と右側プーリ３８の上部の間に位置する上面は、Ｘ軸移動部材４０に固定する。
The left pulley 36 (see FIG. 5) is fixed at a position between the pair of X axis fixed
図５、図６を参照し、布保持体５０の構造を説明する。尚、図６においては、後述のレール部７６（図７参照）及び挟み枠８７（図５参照）の図示を省略している。図５に示す如く、布保持体５０は、挟み枠８７、固定部材７０、保持部材９０を備える。挟み枠８７は、板状に形成し、基端部をＹ軸移動部材７３の上面に固定する。挟み枠８７は、Ｙ軸移動部材７３上面から水平方向に沿って前方へ延びる。挟み枠８７は、先端部に枠部８７Ａを備える。枠部８７Ａは、平面視で略矩形状の枠体である。枠部８７Ａは、内側に、開口部８７Ｂを形成する。開口部８７Ｂは、平面視略矩形状である。
The structure of the
固定部材７０は、挟み枠８７の基端部を挟んでＹ軸移動部材７３の上面に固定する。図６に示す如く、固定部材７０は、延設部７４、レール部７６（図７、図８参照）を備える。延設部７４は左右方向に延びる。延設部７４は、支持部７２、右側延出部７５、左側延出部７１を備える。支持部７２、右側延出部７５、左側延出部７１は一体的に形成する。支持部７２は略直方体状である。支持部７２は、Ｙ軸移動部材７３上面に固定し、挟み枠８７（図５参照）の基端部の後方に設置する。支持部７２の上面７２Ａは、水平方向と平行な平面状に形成する。上面７２Ａは、四つの締結穴４２を備える。各締結穴４２は、上面７２Ａの四隅に形成する。尚、図６では、四つの締結穴４２のうち二つの締結穴４２を図示している。
The fixing
右側延出部７５は支持部７２の右面から右方へ延びる。左側延出部７１は支持部７２の左面から左方へ延びる。右側延出部７５、左側延出部７１は、支持部７２に対して互いに対称な形状である。説明の重複を避ける為、以下、右側延出部７５と左側延出部７１のうち右側延出部７５の構造のみを説明する。
The
右側延出部７５は、当接部７５Ａ、上側突出部７５Ｂ、下側突出部７５Ｃを備える。当接部７５Ａは、正面視で左右方向に長い略矩形状の板状部材である。上側突出部７５Ｂは、当接部７５Ａの上端部から前方へ突出し、下側突出部７５Ｃは、当接部７５Ａの下端部から前方へ突出する。上側突出部７５Ｂは支持部７２の上面７２Ａよりも下側に位置し、下側突出部７５Ｃは支持部７２の下面よりも上側に位置する。上側突出部７５Ｂと下側突出部７５Ｃは、支持部７２側に向かう程、前方へ突出する。
The
ここで、右側延出部７５の当接部７５Ａの左側後面は、支持部７２の後面と面一である。当接部７５Ａの左側後面と支持部７２の後面は、当接部７５Ａの右側後面よりも前方に位置する。当接部７５Ａの右側後面は左側後面よりも後方へ突出する。左側延出部７１は、支持部７２に対して右側延出部７５と対称な形状である。故に、延設部７４は、左側延出部７１、支持部７２、右側延出部７５によって形成する延設部７４後面の左右方向中央部に、前方に凹む凹部７４Ａを備える。
Here, the left rear surface of the
図７に示す如く、レール部７６は、側面視略矩形状であり、左右方向延びる。レール部７６は、延設部７４の後側に配置する（図８参照）。レール部７６は、延設部７４側の端面として前面７６Ａ（図７参照）を備える。前面７６Ａは、左右方向及び上下方向に延びる平面状である。前面７６Ａは、右側延出部７５の右側後面と、左側延出部７１の左側後面に固定する。前面７６Ａの左右方向中央部は、凹部７４Ａの後方に位置する。レール部７６の左右方向中央部と、延設部７４の左右方向中央部は、凹部７４Ａにより隙間を有する。即ち、レール部７６の左右方向中央部と、延設部７４の左右方向中央部は、隙間を挟んで対向する。
As shown in FIG. 7, the
レール部７６は、上面と下面の夫々に溝部７６Ｂを備える。溝部７６Ｂは、側面視でレール部７６の上面及び下面からレール部７６の上下方向中央部側へ湾曲して凹む。溝部７６Ｂは左右方向に沿って延びる。尚、図４、図５、図８〜図１０では、溝部７６Ｂの図示を省略している。
The
図６に示す如く、保持部材９０は、アーム部８１、設置部９２，９４（図４、図６参照）を備える。アーム部８１は、支持部７２の上面７２Ａから、上方に湾曲しつつ前方へ突出する。設置部９２，９４は、支持部７２の上面７２Ａに設置する。設置部９２，９４は水平方向と平行な板状に形成する。設置部９２はアーム部８１の基端部の右側部に形成し（図６参照）、設置部９４は左側部に形成する（図４参照）。設置部９２，９４は、夫々、二つの貫通穴４１を備える。設置部９４の二つの貫通穴は図示を省略する。各貫通穴４１は、設置部９２，９４のうち、上面７２Ａの各締結穴４２と対向する部位に形成する。各貫通穴４１の内径は、各締結穴４２の内径よりも大きい。
As shown in FIG. 6, the holding
設置部９２，９４は、四つの螺子部材４６、四つのバネ座金４８、四つの平座金４９によって支持部７２の上面７２Ａに着脱可能に固定する。螺子部材４６は、軸部４６Ａ、頭部４６Ｂを有する。軸部４６Ａは、バネ座金４８と、該バネ座金４８の下方に位置する平座金４９とに挿通する。軸部４６Ａの外径は、締結穴４２の内径よりも僅かに大きく、貫通穴４１の内径よりも小さい。軸部４６Ａは、貫通穴４１に挿通し締結穴４２に締結する。頭部４６Ｂは、軸部４６Ａの上端部に設ける。換言すると、頭部４６Ｂは、軸部４６Ａのうち設置部９２に対して支持部７２と反対側の端部に設ける。頭部４６Ｂは、貫通穴４１の内径よりも大きい。頭部４６Ｂは、バネ座金４８及び平座金４９を介して設置部９２，９４を下方に押圧する。即ち、頭部４６Ｂが設置部９２，９４を上面７２Ａとの間に挟んで固定する。故に、設置部９２，９４は、支持部７２の上面７２Ａに着脱可能に固定する。ここで、頭部４６Ｂと上面７２Ａの間に平座金４９を設けることで、螺子部材４６が強固に締結していても、頭部４６Ｂが押圧する上面７２Ａは損傷しにくい。頭部４６Ｂと上面７２Ａの間にバネ座金４８を設けることで、締結した螺子部材４６は緩みにくい。バネ座金４８と平座金４９は有さなくてもよい。尚、図６においては、図面を判り易くする為に、実際よりも内径が小さい締結穴４２を図示している（図１２も同様）。
The
アーム部８１は、先端部に枠支持部９６を備える。枠支持部９６は正面視略矩形状の板状部材である。図５に示す如く、枠支持部９６は前面に二つのレール部８２を有する。二つのレール部８２は上下方向に延びる。二つのレール部８２には、夫々、側面視Ｌ字状のＬ字連結部８３を上下方向に移動可能に装着する。二つのＬ字連結部８３は押え枠８４を保持する。押え枠８４は平面視略矩形状の枠体である。押え枠８４の後端部はＬ字連結部８３下面と連結する。故に押え枠８４は、Ｌ字連結部８３と共に上下動可能である。押え枠８４は、内側に、開口部８４Ａを形成する。開口部８４Ａは、平面視略矩形状であり、挟み枠８７の開口部８７Ｂと対向する。開口部８４Ａの大きさは、開口部８７Ｂの大きさと略同一である。作業者は、挟み枠８７の上面に布（図示略）を配置し、押え枠８４を下降させ挟み枠８７との間で布を挟み込む。故に、布保持体５０は布を保持する。
The
図３〜図５に示す如く、Ｙ軸駆動機構６０は、Ｙ軸モータ６５、ギア（図示略）、シャフト６８、ガイド部材６９等を備える。Ｙ軸モータ６５は、Ｘ軸モータ３１の右上方に設け、ベッド部２の後方部９上方に位置する。Ｙ軸モータ６５の駆動軸６６（図５参照）は左右方向に延びる。ギア（図示略）は駆動軸６６に固定する。シャフト６８は、駆動軸６６の下側を前後方向に延びる。シャフト６８は、上面に、前後方向に延びる歯部６７を備える。歯部６７は、駆動軸６６に固定したギア（図示略）と噛み合う。
3 to 5, the Y-
ガイド部材６９はシャフト６８の前端部に固定する。ガイド部材６９は、レール部７６の後側に配置する。図７に示す如く、ガイド部材６９は、左側面視略Ｃ字状であり、左右方向に延びる。ガイド部材６９は、対向部６１、一対の挟持部６２を備える。対向部６１は、背面視略矩形状であり、レール部７６の後面と後方から対向する。対向部６１は、シャフト６８の前端部に固定する。一対の挟持部６２は、夫々、対向部６１の上端部及び下端部から前方へ突出する。一対の挟持部６２は、側面視略矩形状である。一対の挟持部６２は、夫々、前後方向中央部に、互いに近接する方向に向けて突出する凸部６２Ａを備える。
The
ガイド部材６９は、一対の挟持部６２の基端部のうち、対向部６１の上下方向中央部側の部位に、夫々、左右方向に並ぶ複数のボール５６を保持する。ガイド部材６９は、各凸部６２Ａの先端部に、左右方向に並ぶ複数のボール５９を保持する。複数のボール５６，５９は同じ形状であり、回転可能に埋設する。
The
ガイド部材６９は、各凸部６２Ａがレール部７６の各溝部７６Ｂに進入することで複数のボール５９が各凸部６２Ａに当接し、複数のボール５６がレール部７６の後上方の角部及び後下方の角部に当接する。故にガイド部材６９はレール部７６と連結する。一対の挟持部６２は、レール部７６を左右方向に移動可能に案内する。レール部７６は、複数のボール５６，５９が回転することで、ガイド部材６９に対して滑らかに左右方向に移動可能である。
In the
図４、図５を参照し、布送り装置１０の動作の概要を説明する。先ず、布送り装置１０が布（図示略）を左右方向に往復移動する動作を説明する。Ｘ軸モータ３１が駆動すると、駆動軸３２は回動し、駆動軸３２に固定したギア（図示略）とギア３３の噛合によって左側回転軸３４は回動する。左側回転軸３４が回動するので左側プーリ３６は回動する。左側プーリ３６が回動すると、右側プーリ３８（図５参照）が回動し、無端ベルト２９は側面視で時計回り及び反時計回りに走行する。無端ベルト２９の走行に伴い、Ｘ軸移動部材４０は一対のＸ軸固定レール２４，２５に沿って左右に往復移動する。故に、Ｙ軸移動部材７３（図５参照）及び布保持体５０は、左右方向に往復移動する。布保持体５０が左右方向に往復移動する場合、レール部７６はガイド部材６９に対して左右方向に往復移動する（図８、図９参照）。即ち、布保持体５０が左右方向に往復移動する場合、レール部７６のガイド部材６９に対する左右方向の相対位置が変位する。以下、レール部７６の左端部がガイド部材６９と接触する布保持体５０の左右方向の位置を端部位置といい（図８参照）、レール部７６の左右方向中央部がガイド部材６９と接触する布保持体５０の左右方向の位置を中央位置という（図９参照）。端部位置は、レール部７６の左端部がガイド部材６９と接触する布保持体５０の左右方向の位置を称すが、レール部７６の右端部がガイド部材６９と接触する位置についても同様である。
An outline of the operation of the
布送り装置１０が布を前後方向に往復移動する動作を説明する。Ｙ軸モータ６５が駆動すると、駆動軸６６（図５参照）が回動する。駆動軸６６に固定したギア（図示略）とシャフト６８の歯部６７の噛合によって、シャフト６８は前後方向に往復駆動する。往復駆動するシャフト６８は、ガイド部材６９を介してレール部７６を前後方向に往復駆動する。故に布保持体５０は、Ｙ軸移動部材７３（図５参照）と共に前後方向に往復移動する。該場合、Ｙ軸移動部材７３は、一対のＹ軸固定レール５１，５２に沿って、Ｘ軸移動部材４０に対して前後に往復移動する。
An operation in which the
布送り装置１０は、ミシンモータ（図示略）の駆動に同期してＸ軸モータ３１及びＹ軸モータ６５を間欠的に駆動する。故に、布保持体５０は、左右方向及び前後方向に沿った移動と停止を短時間の間に繰り返す。布送り装置１０は、作業台５上にて押え枠８４と挟み枠８７で保持した布を、縫針の上下動に同期して左右方向及び前後方向に間欠的に往復移動する。故に、ミシン１は所定の縫目を布に形成する。
The
図８、図９を参照し、布保持体５０が端部位置に位置する場合と中央位置に位置する場合における、固定部材７０の前後方向に対する剛性の違いを説明する。以下の説明では、レール部７６の左右方向中央部を中央部７６Ｃといい、レール部７６の左端部を左端部７６Ｄという。尚、図８、図９においては、二つのレール部８２、二つのＬ字連結部８３、押え枠８４、挟み枠８７の図示を省略している。
With reference to FIG. 8, FIG. 9, the difference in the rigidity with respect to the front-back direction of the fixing
図８に示す如く、布保持体５０が端部位置に位置する場合、固定部材７０の左右方向中央部に設けたアーム部８１に対して、シャフト６８が左側にずれる。故に、シャフト６８が、レール部７６の左端部７６Ｄを前後方向（矢印Ａ方向）に往復駆動すると、延設部７４の中央部は、レール部７６の左端部７６Ｄを支点として前後方向に撓む。
As shown in FIG. 8, when the
図９に示す如く、布保持体５０が中央位置に位置する場合、シャフト６８がレール部７６の中央部７６Ｃを前後方向（矢印Ｂ方向）に往復駆動すると、延設部７４の左右方向中央部は、両端部を支点として前後方向に撓む。延設部７４の左右方向中央部の撓み量は、延設部７４の中央部とレール部７６の中央部７６Ｃが隙間なく接触している状態（凹部７４Ａを有さない状態）と比べて、大きくなる。
As shown in FIG. 9, when the
布保持体５０が端部位置から中央位置まで移動すると、シャフト６８とアーム部８１が同一直線上に位置するので、固定部材７０の前後方向に対する剛性は上昇する。しかしながら、レール部７６の中央部７６Ｃと延設部７４の中央部が隙間を空けて対向しているので、固定部材７０の前後方向に対する剛性の上昇量は低減する。即ち、布保持体５０の左右方向における位置が変位しても、固定部材７０の前後方向に対する剛性は変化しにくい。
When the
布送り装置１０は、ミシン１の制御部（図示略）が記憶する縫製データに則って、Ｘ軸モータ３１、Ｙ軸モータ６５を間欠的に駆動する。Ｙ軸モータ６５が駆動することで、シャフト６８は、固定部材７０を間欠的に往復駆動する。布保持体５０は、前後方向の移動と停止を短時間の間に繰り返す。該場合、固定部材７０に慣性力が作用する。延設部７４の左右方向中央部が前後方向に撓み、保持部材９０が保持する布が振れる。故に、保持部材９０が保持する布が理想的な位置で停止せず、縫いずれが発生する可能性がある。しかしながら、本実施形態においては、固定部材７０の前後方向に対する剛性が、布保持体５０の左右方向の位置が変位しても、ばらつきにくいので、延設部７４の左右方向中央部の撓み量は安定化する。故に、延設部７４の左右方向中央部が撓むことによる、保持部材９０の前後方向の振れ量が安定化する。該振れ量が安定化するので、布が実際に停止する位置と理想的な停止位置とのずれ量が安定化する。故に、該ずれ量に基づくずれの補正が容易である。ミシン１の作業者が、該ずれ量に基づく所定の補正値を保持しておけば、ミシン１は縫いずれの発生を容易に抑制できる。
The
次に、図１０〜図１２を参照し、保持部材９０の固定部材７０に対する固定位置の調整方法を説明する。図１０、図１１に示す如く、布保持体５０を構成する各種部材の寸法誤差、及び組み付け誤差等によって、布保持体５０をＹ軸移動部材７３（図５参照）に固定し且つガイド部材６９と連結する場合、枠支持部９６、押え枠８４が適正な位置からずれた状態となる場合がある。図１１では、枠支持部９６、押え枠８４が適正な位置の状態を二点鎖線で示し、適正な位置からずれた状態を実線で示す。該場合、布の移動範囲が理想的な範囲からずれる。
Next, a method for adjusting the fixing position of the holding
以下、布保持体５０のアーム部８１が、前後方向に延びる適正な姿勢ではなく、固定部材７０から右斜め前方に延びる姿勢で、布保持体５０をＹ軸移動部材７３（図５参照）及びガイド部材６９に組み付けた場合を例に説明する。該場合、枠支持部９６は適正な位置から右側にずれる。
Hereinafter, the
ミシン１の作業者は、四つの螺子部材４６を緩める。図１２に示す如く、頭部４６Ｂは、バネ座金４８から上方に離間する。保持部材９０は、貫通穴４１と軸部４６Ａの隙間分、移動可能となる。図１０、図１１に示す如く、作業者は、保持部材９０を固定部材７０に対して平面視で時計回り（矢印Ｃ方向）に水平方向に沿って回転する。保持部材９０は、支持部７２の上面７２Ａ（図６参照）に対して摺動しながら回転する。枠支持部９６、押え枠８４は適正な位置（図１１の二点鎖線）まで移動する。作業者が四つの螺子部材４６を再び締め付けて、保持部材９０を固定部材７０に固定する。故に作業者は、保持部材９０の固定部材７０に対する固定位置を水平方向に調整できる。布送り装置１０が移動する布の範囲は、理想的な移動範囲と一致する。
The operator of the
上記説明では、保持部材９０のアーム部８１が前後方向に対して斜めに延びる為、作業者が保持部材９０を回転する例を示したが、保持部材９０の位置が理想的な位置から前後方向及び左右方向にずれた場合も同様である。即ち、作業者は、四つの螺子部材４６を緩めた後、保持部材９０を左右方向及び前後方向に移動すればよい。作業者は保持部材９０の固定位置を水平方向に調整できる。
In the above description, since the
以上、説明したように、ミシン１の作業者は、四つの螺子部材４６を緩めて、固定部材７０に対する保持部材９０の固定位置を水平方向に調整する。即ち、布保持体５０が四つの螺子部材４６、四つの貫通穴４１、四つの締結穴４２を備えることで、固定部材７０に対する保持部材９０の固定位置は水平方向に調整可能である。故に、布保持体５０がＹ軸移動部材７３に固定し且つガイド部材６９と連結していても、保持部材９０が保持する布の移動範囲は調整可能となる。故にミシン１は、布保持体５０を構成する部材の寸法誤差、該部材同士の組み付誤差等によるミシン１の個体差によって、布の移動範囲がばらつくことを抑止できる。
As described above, the operator of the
また、保持部材９０は、固定部材７０の支持部７２の上面７２Ａに設置している。ミシン１は、保持部材９０が固定部材７０の前方に位置する場合と比べて、大型化することなく、保持部材９０の前後方向の長さを長くできる。故に、ミシン１は、大型化を抑制しつつ、保持部材９０の前後方向の長さを確保できる。
Further, the holding
また、上面７２Ａは、水平方向と平行な平面状である。作業者が四つの螺子部材４６を緩めた場合、保持部材９０は上面７２Ａと摺動し易い。故にミシン１は、固定部材７０に対する保持部材９０の固定位置の調整を容易化できる。
Further, the
また、ミシン１の作業者は、四つの螺子部材４６を緩めれば、軸部４６Ａと貫通穴４１の隙間分、保持部材９０を水平方向に移動できる。作業者は、四つの螺子部材４６を再び締結し、保持部材９０を適正な位置で固定部材７０に固定できる。即ち、作業者は四つの螺子部材４６を緩めて、保持部材９０を水平方向に移動した後、再び四つの螺子部材４６を締結するだけで、固定部材７０に対する保持部材９０の固定位置を調整できる。故に、ミシン１は、固定部材７０に対する保持部材９０の固定位置の調整を容易化できる。
Further, if the operator of the
また、作業者は、設置部９２，９４を支持部７２の上面７２Ａに固定することで、保持部材９０を固定部材７０に固定できる。設置部９２，９４は、アーム部８１の左右両側部に水平方向と平行な板状に形成するので、作業者はアーム部８１を固定部材７０に安定して固定できる。故に布送り装置１０は、布を先端側で保持するアーム部８１を安定して移動できる。故にミシン１は、安定した布送りを実現できる。
In addition, the operator can fix the holding
また、レール部７６は、ガイド部材６９に対して前側から連結する。レール部７６は、ガイド部材６９に対して左右方向に往復移動可能である。レール部７６の前面７６Ａは、右側延出部７５の左右方向中央部から右側部の後面と、左側延出部７１の左右方向中央部から左側部の後面に固定する。即ち、延設部７４は、前後方向において、レール部７６をガイド部材６９と反対側から支持する。延設部７４は、左側延出部７１、支持部７２、右側延出部７５の後面の左右方向中央部に、前方に凹む凹部７４Ａを形成する。延設部７４の左右方向両端部はレール部７６と連結する。レール部７６の左右方向中央部と、延設部７４の左右方向中央部は、凹部７４Ａにより隙間を有する。即ち、延設部７４の左右方向中央部は隙間を挟んでレール部７６と対向する。布保持体５０の左右方向における位置が変位しても、固定部材７０の前後方向に対する剛性は変化しにくい。故に、布保持体５０が前後方向に間欠的に移動する場合に慣性力が固定部材７０に作用しても、固定部材７０が備える延設部７４の左右方向中央部の撓み量は、ばらつきにくい。保持部材９０が保持する布の前後方向の振れ量は安定化する。故にミシン１は、移動する布を一時的に停止する場合において、布の振れ量を安定化できる。布の振れ量が安定化することで、ミシン１は縫いずれの発生を抑制できる。
The
ガイド部材６９は、一対の挟持部６２が上下方向の両側からレール部７６を案内する位置に設ける。延設部７４とレール部７６の間にガイド部材６９が介在しないので、固定部材７０の前後方向における長さは短くなる。故に、ミシン１は布送り装置１０を小型化できる。
The
保持部材９０のアーム部８１は、固定部材７０の支持部７２の上面７２Ａから、レール部７６と反対側の前側へ向けて延びる。固定部材７０の前後方向の長さは短くなる。故に、布送り装置１０の前後方向の長さを大きくすることなく、保持部材９０のアーム部８１の前後方向の長さを確保できる。挟み枠８７とアーム部８１の先端側に設けた押え枠８４とで保持する布を作業者が配置する為のスペースを、ミシン１は確保できる。故にミシン１は、布の取り回しの作業性を向上できる。
The
レール部７６の前面７６Ａは、上下方向及び左右方向に延び、前後方向と直交する。延設部７４は、左右方向の中央部が両端部よりも前面７６Ａから前後方向に沿って離間するように凹んでいる。延設部７４は支持部７２の上面７２Ａに保持部材９０を設置する。故に、シャフト６８の間欠駆動に伴って、布保持体５０の固定部材７０に慣性力が作用する場合、延設部７４の中央部は、左右方向両端部を支点に撓み易い。延設部７４の撓み量と布の振れ量が一致し易くなる。故にミシン１は、布を間欠的に移動する場合において、移動する布を一時的に停止する場合において、布の振れ量を更に安定化できる。故にミシン１は、縫いずれの発生を更に抑制できる。
A
以上説明にて、Ｘ軸駆動機構３０は本発明の第一駆動機構に相当する。ガイド部材６９は本発明のガイド部に相当する。Ｙ軸駆動機構６０は本発明の第二駆動機構に相当する。押え枠８４は本発明の枠体に相当する。Ｙ軸モータ６５は本発明のモータに相当する。シャフト６８は本発明の棒状部材に相当する。前面７６Ａが本発明の端面に相当する。左右方向は本発明の第一方向に相当する。前後方向は本発明の第二方向に相当する。
In the above description, the
本発明は上記実施形態に限定するものでなく種々の変更が可能である。保持部材９０は、固定部材７０の支持部７２の上面７２Ａに設置していなくてもよい。上面７２Ａに設置する代わりに、固定部材７０の前側部に設けてもよい。
The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made. The holding
固定部材７０の支持部７２の上面７２Ａは、水平方向と平行な平面状でなくてもよい。例えば、水平方向に対して傾斜した平面状であってもよいし、凹凸状であってもよい。
The
保持部材９０は、設置部９２，９４の何れか一方のみを備えていてもよい。また、保持部材９０は設置部９２、９４を備えていなくてもよい。該場合、設置部９２、９４に貫通穴４１を設ける代わりに、アーム部８１の基端部を上下方向に貫通する貫通穴を設ければよい。
The holding
保持部材９０は、螺子部材４６によって固定部材７０に固定しなくてもよい。例えば、螺子部材４６の代わりに、ボルトとナットで保持部材９０を固定部材７０に固定してもよい。
The holding
支持部７２の上面７２Ａに形成する締結穴４２は、四つでなくてもよい。締結穴４２は、少なくとも二つあればよい。例えば締結穴４２が二つの場合、締結穴４２は上面７２Ａの四隅のうち何れか二箇所、又は上面７２Ａの前後方向略中央の左右両端に設ければよい。
The number of fastening holes 42 formed in the
延設部７４の左右方向中央部とレール部７６の中央部７６Ｃは、隙間なく接触していてもよい。また、本実施形態においては、布保持体５０が端部位置にある場合において、固定部材７０の前後方向に対する剛性が最も低下するが、これに限定されない。例えば、布保持体５０が中央位置にある場合に、固定部材７０の剛性が最も低下するように、延設部７４の左右方向中央部とレール部７６の左右方向中央部は、隙間を空けて対向していてもよい。
The central portion in the left-right direction of the extending
延設部７４の左右方向中央部が両端部よりも前方に凹む形状でなくてもよい。例えば、延設部７４は、左右方向に亘って直線状に延び、レール部７６の中央部７６Ｃが両端部よりも後方に凹んでいてもよい。例えば、延設部７４は、左右方向両端部にスペーサを設け、スペーサにレール部７６の左右方向両端部を固定してもよい。また、延設部７４の左右方向中央部及びレール部７６の中央部７６Ｃが、夫々、互いに離間する方向に凹んでいてもよい。
The center part in the left-right direction of the extending
ガイド部材６９は、一対の挟持部６２が上下方向両側からレール部７６を案内する位置に設けていなくてもよい。例えば、ガイド部材６９は、一対の挟持部６２が、前後両側からレール部７６を案内する位置に設けてもよい。該場合、レール部７６と延設部７４の間に、一対の挟持部６２の一方が介在する。
The
１ ミシン
１０ 布送り装置
２０ 移動支持機構
３０ Ｘ軸駆動機構
４１ 貫通穴
４２ 締結穴
４６ 螺子部材
４６Ａ 軸部
４６Ｂ 頭部
５０ 布保持体
６０ Ｙ軸駆動機構
６２ 一対の挟持部
６５ Ｙ軸モータ
６８ シャフト
６９ ガイド部材
７０ 固定部材
７３ Ｙ軸移動部材
７４ 延設部
７６ レール部
７６Ａ 前面
８１ アーム部
８４ 押え枠
９０ 保持部材
９２，９４ 設置部
DESCRIPTION OF
Claims (10)
前記布保持体を支持する移動体と、
前記移動体を、水平方向と平行な第一方向と、前記水平方向と平行且つ前記第一方向と直交する第二方向に移動可能に支持する移動支持機構と、
前記移動支持機構を介して前記移動体を前記第一方向に駆動する第一駆動機構と、
前記布保持体に連結する連結部材を有し、前記連結部材を前記第二方向に駆動することで、前記布保持体を前記第二方向に駆動する第二駆動機構と
を備え、
前記第一駆動機構の駆動で前記移動体が前記第一方向に移動した時、前記布保持体が前記連結部材に対して前記第一方向に移動可能である布送り装置において、
前記布保持体は、
前記移動体に固定し、前記第一方向に移動可能に前記連結部材と連結する固定部材と、
前記固定部材と着脱可能に固定し、前記布を保持可能な保持部材と、
前記固定部材に対する前記保持部材の固定位置を前記水平方向に調整可能な位置調整機構と
を備えたことを特徴とする布送り装置。 A cloth holding body capable of holding the cloth;
A moving body that supports the cloth holder;
A movable support mechanism that supports the movable body in a first direction parallel to a horizontal direction and a second direction parallel to the horizontal direction and perpendicular to the first direction;
A first drive mechanism for driving the movable body in the first direction via the movement support mechanism;
A second driving mechanism for driving the cloth holder in the second direction by driving the connecting member in the second direction.
When the movable body moves in the first direction by driving the first drive mechanism, the cloth holding body is movable in the first direction with respect to the connection member.
The cloth holder is
A fixing member fixed to the moving body and connected to the connecting member so as to be movable in the first direction;
A holding member that is detachably fixed to the fixing member and can hold the cloth;
A cloth feeding device comprising: a position adjusting mechanism capable of adjusting a fixing position of the holding member with respect to the fixing member in the horizontal direction.
前記位置調整機構は、
前記固定部材の前記上面に形成した締結穴と、
前記設置部のうち前記締結穴と対向する部位を上下方向に貫通し、内径が前記締結穴よりも大きい貫通穴と、
前記貫通穴に挿通して前記締結穴に締結する軸部と、前記軸部のうち前記設置部に対して前記固定部材と反対側に設け、前記貫通穴の内径より大きい頭部とを有する螺子部材と
を備えたことを特徴とする請求項２又は３に記載の布送り装置。 The holding member includes an installation portion that is installed on the upper surface of the fixing member;
The position adjustment mechanism is
A fastening hole formed in the upper surface of the fixing member;
A portion of the installation portion that opposes the fastening hole in the vertical direction, a through hole having an inner diameter larger than the fastening hole;
A screw having a shaft portion that is inserted into the through hole and fastened to the fastening hole, and a head portion that is provided on the side opposite to the fixing member with respect to the installation portion of the shaft portion and has a head portion that is larger than the inner diameter of the through hole. The cloth feeding device according to claim 2, further comprising: a member.
前記設置部は、前記アーム部の基端部の前記第一方向における両側部の夫々に、前記水平方向と平行な板状に形成し、
前記貫通穴は、前記各設置部に形成し、
前記締結穴は、前記上面のうち前記各貫通穴と対向する部位の夫々に形成し、
前記螺子部材は、前記アーム部の前記基端部に対して前記第一方向における両側の夫々において、前記各軸部が前記各貫通穴に挿通して前記各締結穴に締結し、且つ前記各頭部が前記各設置部を前記上面との間に挟んで固定したことを特徴とする請求項４に記載の布送り装置。 The holding member includes an arm portion that extends in the second direction from the upper surface of the fixing member, and that can attach and detach a frame body that holds the cloth at a tip portion.
The installation portion is formed in a plate shape parallel to the horizontal direction on each of both side portions in the first direction of the base end portion of the arm portion,
The through hole is formed in each installation portion,
The fastening hole is formed in each of the portions facing the through holes in the upper surface,
The screw member is inserted into the through holes and fastened to the fastening holes on both sides in the first direction with respect to the base end portion of the arm portion, and The cloth feeding device according to claim 4, wherein a head is fixed by sandwiching each installation portion with the upper surface.
前記第二駆動機構は、
モータと、
前記第二方向に延び、前記モータによって前記第二方向に往復駆動する棒状の棒状部材とを備え、
前記連結部材は、前記棒状部材の一端部に設けたガイド部であり、
前記固定部材は、
前記ガイド部に対し前記第一方向に往復移動可能に連結し、前記第一方向に延びるレール部と、
前記第一方向に延び、前記第二方向において前記レール部を前記ガイド部と反対側から支持し、延設方向の中央部に前記保持部材が着脱可能に固定し、前記移動体に固定する延設部と
を備え、
前記位置調整機構は、前記延設部に対する前記保持部材の前記固定位置を前記水平方向に調整可能であり、
前記延設部は、前記延設方向の両端部が前記レール部と連結し、前記延設方向の中央部が隙間を挟んで前記レール部と対向することを特徴とする請求項１〜５の何れか一つに記載の布送り装置。 The movement support mechanism supports the movable body so as to reciprocate in the first direction and the second direction,
The second drive mechanism is
A motor,
A rod-shaped member extending in the second direction and driven to reciprocate in the second direction by the motor;
The connecting member is a guide portion provided at one end of the rod-shaped member,
The fixing member is
A rail part that is connected to the guide part so as to be capable of reciprocating in the first direction, and that extends in the first direction;
An extension that extends in the first direction, supports the rail portion from the opposite side to the guide portion in the second direction, and that the holding member is detachably fixed to a central portion in the extending direction and fixed to the moving body. And equipped with,
The position adjustment mechanism is capable of adjusting the fixing position of the holding member with respect to the extending portion in the horizontal direction,
6. The extending portion according to claim 1, wherein both end portions in the extending direction are connected to the rail portion, and a central portion in the extending direction is opposed to the rail portion with a gap therebetween. The cloth feeding device according to any one of the above.
前記延設部は、前記延設方向の前記中央部が、前記両端部よりも前記端面から前記第二方向に離間するように凹む形状であることを特徴とする請求項６〜８の何れか一つに記載の布送り装置。 The rail portion has a shape in which an end surface on the extension portion side is a plane shape orthogonal to the second direction
The extension portion has a shape in which the central portion in the extension direction is recessed so as to be separated from the end face in the second direction than the both end portions. The cloth feeding device according to one.
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