JP2016065971A - 帯電装置、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
請求項1に係る発明は、
被帯電体に接触して回転することにより、被帯電体を帯電させる帯電ロールと、
軸芯及び前記軸芯の外周面に設けられた弾性層を有し、前記弾性層の圧縮残留歪み率が5%以下であるクリーニングロールであって、前記帯電ロールに接触して回転することにより、前記帯電ロールをクリーニングするクリーニングロールと、
前記帯電ロールの軸芯を保持する第1軸受け部と、前記クリーニングロールの軸芯を保持する第2軸受け部とを有する保持部材と、
前記保持部材を加圧することにより、前記帯電ロールを前記被帯電体に接触させ、且つ前記クリーニングロールを前記帯電ロールに接触させる加圧部材と、
を備え、
前記第2軸受け部の内径と前記クリーニングロールの軸芯の外径との差が0.01mm以上0.12mm以下である帯電装置である。
前記クリーニングロールの弾性層は、ポリウレタン発泡層である請求項1に記載の帯電装置である。
前記クリーニングロールは、前記帯電ロールに従動回転するロールである請求項1又は請求項2に記載の帯電装置である。
前記帯電ロールに対する前記クリーニングロールの食い込み量は、0.2mm以上1.2mm以下である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の帯電装置である。
請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電装置を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
被帯電体と、
前記被帯電体の表面を帯電させる帯電手段であって、請求項1〜4の何れか1項に記載の帯電装置を有する帯電手段と、
帯電した前記被帯電体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
前記被帯電体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記被帯電体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置である。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体(被帯電体の一例)と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。そして、帯電手段として、本実施形態に係る帯電装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
まず、動作に先立って、帯電装置2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
ここで、感光体1Yの表面を帯電させる帯電装置2Yは、図1には図示しないが、帯電ロールと、帯電ロールをクリーニングするクリーニングロールと、を有している。さらに帯電装置2Yは、帯電ロールの軸芯及びクリーニングロールの軸芯を保持する保持部材と、保持部材を加圧する加圧部材と、を有している。詳細は後述する。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
定着後における画像表面の平滑性をさらに向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
図2に示すように、プロセスカートリッジ300は、帯電手段として、本実施形態に係る帯電装置200と、感光体12(被帯電体の一例)と、単一の筐体120とを備えている。プロセスカートリッジ300には、帯電装置200と感光体12が単一の筐体120に組み付けられて筐体120内に収容されている。
本実施形態に係るプロセスカートリッジ300は、例えば、図1の画像形成装置に対し、図示しない取付手段により脱着可能に取り付けられる。
保持部材110は、図3、図4に示すように、帯電ロールの軸芯14Aを保持する第1軸受け孔112(第1軸受け部の一例)と、クリーニングロールの軸芯100Aを保持する第2軸受け孔114(第2軸受け部の一例)とを有する。
クリーニングロール100は、軸芯100A及び軸芯100Aの外周面に設けられた弾性層100Bを有し、弾性層100Bの圧縮残留歪み率は5%以下である。また、クリーニングロールの軸芯100Aを保持する第2軸受け孔114の内径とクリーニングロールの軸芯100Aの外径との差は0.01mm以上0.12mm以下である。
そこで、本実施形態に係る帯電装置200は、クリーニングロールの軸芯100Aを保持する第2軸受け孔114とクリーニングロールの軸芯100Aとの嵌め合わせをきつく設計する。具体的には、第2軸受け孔114の内径と、クリーニングロールの軸芯100Aの外径との差を、0.01mm以上0.12mm以下とする。これにより、帯電ロール14の接触方向へのクリーニングロールの軸芯100Aの動きが抑えられ、クリーニングロール100と帯電ロール14との間の相対位置の変動が抑制される。
そこで、本実施形態に係る帯電装置200では、第2軸受け孔114の内径と、クリーニングロールの軸芯100Aの外径との差を上記範囲とした上で、さらにクリーニングロール100の弾性層の圧縮残留歪み率を5%以下にする。これにより、高温高湿度環境下で長期保管した場合でも、クリーニングロール100の歪みの発生が抑制され、クリーニングロール100の帯電ロール14に対する加圧力の変動が抑制される。この結果、帯電ロール14の感光体12に対する加圧力の変動も抑制され、帯電ロール14と感光体12との間のニップ形成が安定に行われ、帯電ロール14による感光体12への帯電の均一性が保持されやすくなる。
また、高温高湿環境下で長期保管した場合でも、周期的なスジ状の帯電不良が抑制されることから、帯電装置200の長寿命化も実現される。
帯電装置200が収納されている筐体120には、本体部122における帯電ロール14及びクリーニングロール100の軸方向両端部(図2の左右の側端部)に、一対の保持部材110が取り付けられる一対の取付部124が一体的に設けられている。
なお、帯電ロール14及びクリーニングロール100は、トナー外添剤の被覆(フィルミング)の観点から、従動回転させることが好ましいが、これに限定されず、それぞれ独立して回転させてもよい。
(帯電ロール)
帯電ロールは、例えば、軸芯と、帯電層とを有する。帯電層は、感光体(被帯電体の一例)に帯電を付与する層であり、例えば、軸芯の外周面に設けられた導電性弾性層と、導電性弾性層の外周面上に設けられた導電性表面層(以下「表面層」と称する場合がある)と、を有する。軸芯と導電性弾性層との間は、例えば、接着層(不図示)が設けられている。
但し、本実施形態に係る帯電ロールは、上記層構成に限られず、例えば、軸芯と導電性弾性層との間に中間層を設けた構成、又は導電性弾性層と表面層との間に抵抗調整層若しくは移行防止層を設けた構成であってもよい。また、表面層は設けなくてもよい。
軸芯は、帯電ロールの電極および支持部材として機能するものであり、例えば、導電性軸芯が適用される。軸芯の材質としては鉄(快削鋼等),銅,真鍮,ステンレス,アルミニウム,ニッケル等の金属又は合金;クロム、ニッケル等で鍍金処理を施した鉄;等が挙げられる。導電性軸芯としては、外周面にメッキ処理を施した部材(例えば樹脂、セラミック部材)、導電剤が分散された部材(例えば樹脂、セラミック部材)等も挙げられる。軸芯は、中空状の部材(筒状部材)であってもよし、非中空状の部材であってもよい。
接着層の材質としては、軸芯と導電性弾性層とを接着し、導電性を有する組成物である公知の接着剤が挙げられる。この接着剤としては、例えば、電子導電剤を含有する樹脂組成物、導電性樹脂を含む樹脂組成物が挙げられる。
導電性弾性層は、弾性材料と、導電剤と、を含む。導電性弾性層は、必要に応じて、その他の添加剤を含んでもよい。なお、導電性弾性層は、抵抗調整層を兼ねていることがよい。
これらの弾性材料の中でも、シリコ−ンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロロヒドリン−エチレンオキサイド共重合ゴム、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル共重合ゴム、これらを混合したゴムが好ましい。
ゴム材料は、発泡したものであっても無発泡のものであってもよい。
電子導電性物質としては、例えば、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、熱分解カーボン、グラファイト、亜鉛、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタニウム等の金属、ZnO−Al2O3、SnO2−Sb2O3、In2O3−SnO2、ZnO−TiO2、MgO−Al2O3、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、Sb2O3、In2O3、ZnO、MgO等の公知の金属酸化物が挙げられる。
イオン導電性物質としては、例えば、四級アンモニウム塩、アルカリ金属の過塩素酸塩、アルカリ土類金属の過塩素酸塩等の公知の塩が挙げられる。
これらの導電剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
具体的には、電子導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、1質量部以上90質量部以下であることが好ましい。
一方、イオン導電性物質の場合、導電剤の含有量は、弾性材料100質量部に対して、0.01質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料厚(cm))
表面層は、例えば、樹脂と、必要に応じて、その他の添加剤と、を含む。
体積抵抗率(Ωcm)=(19.63×印加電圧(V))/(電流値(A)×測定試料膜厚(cm))
クリーニングロールは、軸芯と、軸芯の外周面に設けられた弾性層と、を有する。
軸芯としては、上述した帯電ロールの軸芯と同様の軸芯を用いることができる。
弾性層は、多孔質の3次元構造を有する発泡層であることが好ましく、内部や表面に空洞や凹凸部(以下、「セル」と称する場合がある)が存在していることがよい。
発泡剤としては、水、アゾ化合物(例えばアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル等)等の公知の発泡剤が用いられる。
また、整泡剤としては、シリコーン整泡剤(例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ジフェニルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル等のストレートシリコーン;アルキル変性シリコーンオイル、アラルキル変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、ポリエステル変性シリコーンオイル、フルオロアルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルコキシ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、カルボキシル基変性シリコーンオイル等の変性シリコーンオイル;等)の公知の整泡剤が用いられる。
ここで、圧縮残留歪み率は、歪みの発生を抑制する観点から、限りなくゼロに近いことが好ましいが、クリーニングロール製品の入手のし易さ、又は弾性層を作製する際の圧縮残留歪み率の制御のし易さの観点から、圧縮残留歪み率の下限値は、0.5%が挙げられる。
なお、圧縮残留歪み率の測定は、JIS−K6401に準拠する方法で行う。
前記食い込み量を0.2mm以上1.2mm以下とすることで、感光体の表面にスジ状の固着物が生成されることが抑制される。また、クリーニングロールの外周に周期的に現れる(以下、「外周ピッチの軸方向」と称する)のスジ状の濃度ムラの発生がより抑制される。さらに、充分なクリーニング性能が発揮され、帯電ロールのトナー、トナー外添剤の付着による汚染、かぶりが抑制される。
また、弾性層は、例えば、軸芯の外周面に、弾性層を構成する成分と発泡に寄与する発泡剤や整泡剤との混合物を付与し、成形、発泡して形成してもよいし、予め貫通穴を設けた発泡体を軸芯の外周面に接着剤を用いて接着し、その後、外径を研磨することで形成してもよい。
保持部材としては、高剛性、高摺動性、又は耐摩耗性の観点から、ポリアセタール、ポリカーボネート等の合成樹脂材料が挙げられる。また、耐摩耗性を更に高める観点から、上記の合成樹脂材料にガラス繊維、カーボン繊維等を含有させてもよい。なお、保持部材の形状は、特に限定されないが、単一構成とされていることが挙げられる。
加圧部材としては、保持部材を感光体側へ加圧できる部材であればよく、例えば、圧縮コイルばね、皿ばね、板ばね、ゴム部材等が挙げられる。
本実施形態に係る帯電装置を、これらの被帯電体を帯電させる用途に適用した場合であっても、上記と同様の理由により周期的なスジ状の帯電不良、つまり、処理不良が抑制される。
以下の手順により、帯電ロールA、クリーニングロールA、及び保持部材Aを作製した。
(導電性弾性層の形成)
以下の表1に示した組成の混合物をオープンロールで混練りし、SUS303を材質とする外径8mmの導電性軸芯の外周面に接着層を介してプレス成形機を用いて外径12.5mmのロールを形成した。その後、研磨によりロールの外径を12.0mmとし、導電性弾性層を有する弾性ロールを得た。
以下の表2に示した組成のうち、N−メトキシメチル化ポリアミド(F30K/ナガセケムテックス)、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBL−1/積水化学工業)、カーボンブラック(MONARCH1000/キャボット)の混合物15質量部をメタノール85質量部で希釈し、ビーズミルにて分散し得られた分散液に、表2に示した組成のうち多孔質ポリアミドフィラー(2001UDNAT1/アルケマ)、酸触媒(NACURE4167/キングインダストリー)、エーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK307/BYK)を混合撹拌し、表面層用塗布液を得た。前記弾性ロールの表面に浸漬塗布した後、140℃で30分間加熱して架橋させ、乾燥した。これにより、厚さ10μmの表面層を有する帯電ロールAを得た。
まず、外径を5.990mmに切削した快削鋼を材質とし、ニッケルメッキを施した軸芯に接着剤を塗布し、圧縮残留歪み率3%のウレタンフォーム(製品名EP70:イノアックコーポレーション製)を、15mm×15mm×350mmの大きさに切断して、中心に貫通穴をあけ、前記軸芯に挿入、接着してから、ウレタンフォームを外径研磨し、ロールの外径を10.0mmとした。これにより、ウレタンフォーム(ポリウレタン発泡層)を有するクリーニングロールAを得た。なお、圧縮残留歪み率は上述の方法で測定した。以下の圧縮残留歪み率の測定も同様とする。
クリーニングロールの軸芯の外径を5.960mmとした以外はクリーニングロールAと同様にしてクリーニングロールBを得た。
クリーニングロールの軸芯の外径を5.920mmとした以外はクリーニングロールAと同様にしてクリーニングロールCを得た。
クリーニングロールの軸芯の外径を5.880mmとした以外はクリーニングロールAと同様にしてクリーニングロールDを得た。
圧縮残留歪み率5%のウレタンフォーム(製品名RR26:イノアックコーポレーション製)を用いた以外はクリーニングロールBと同様にしてクリーニングロールEを得た。
圧縮残留歪み率6%のウレタンフォーム(製品名RR80:イノアックコーポレーション製)を用いた以外はクリーニングロールEと同様にしてクリーニングロールFを得た。
クリーニングロールの軸芯の外径を5.995mmとした以外はクリーニングロールEと同様にしてクリーニングロールGを得た。
クリーニングロールの軸芯の外径を5.870mmとした以外はクリーニングロールEと同様にしてクリーニングロールHを得た。
ポリアセタール製の単一の保持部材を切削加工することにより、帯電ロールの軸芯を保持する第1軸受け部として内径8.000mmの第1軸受け孔と、クリーニングロールの軸芯を保持する第2軸受け部として内径6.000mmの第2軸受け孔と、を設けた保持部材Aを得た。この保持部材Aは、第1軸受け孔の中心から第2軸受け孔の中心までの距離を10.4mmとした。
第1軸受け孔の中心から第2軸受け孔の中心までの距離を10.8mmとした以外は保持部材Aと同様にして保持部材Bを得た。
第1軸受け孔の中心から第2軸受け孔の中心までの距離を9.8mmとした以外は保持部材Aと同様にして保持部材Cを得た。
第1軸受け孔の中心から第2軸受け孔の中心までの距離を9.7mmとした以外は保持部材Aと同様にして保持部材Dを得た。
第1軸受け孔の中心から第2軸受け孔の中心までの距離を10.9mmとした以外は保持部材Aと同様にして保持部材Eを得た。
表3、4に記載の組み合わせで、帯電ロール、クリーニングロール及び保持部材と共に、加圧部材として別途用意した圧縮コイルばねを画像形成装置(富士ゼロックス社製:DocuCenter−4 C5570)のプロセスカートリッジに帯電装置として搭載した。この画像形成装置を実施例1〜8、比較例1〜3の画像形成装置とした。なお、クリーニングロールは、帯電ロールに従動回転するように搭載した。
各例の画像形成装置を用いて以下の画質評価を行った。画像形成装置を45℃/95%RHの高温高湿環境下に1か月放置した後、22℃/55%RH環境下にて、A3用紙(富士ゼロックス製、C2紙)にハーフトーン画像(画像密度30%)を3枚連続出力し、A4用紙(富士ゼロックス製、C2紙)をヨコ送りで画像密度5%のハーフトーン画像を5万枚連続出力し、次いで28℃/85%RH環境下にて、同じくハーフトーン画像を5万枚連続出力し、次いで10℃/15%RH環境下にて、同じくハーフトーン画像を5万枚連続出力した。また、10℃/15%RH環境下にて、5万枚目の出力終了後、A3用紙に像密度30%のハーフトーン画像を3枚連続出力した。
そして、22℃/55%RH環境下にて、1枚目に出力したハーフトーン画像について、保管によるクリーニングロールの外周ピッチの軸方向のスジ状の濃度ムラの発生有無を評価した。
また、10℃/15%RH環境下にて、最後に出力したA3用紙の3枚目(計15万6枚目)に出力したハーフトーン画像について、プロセス方向(A3用紙搬送方向)のスジ状の濃度ムラの発生有無を評価した。結果を表3、表4に示す。
G1:スジの発生無し
G2:極軽微なスジが部分的に発生
G3:極軽微なスジ発生
G4:軽微なスジが発生
G5:スジ発生
特に、圧縮残留歪み率が5%以下の実施例6、7は、前記圧縮残留歪み率が5%超えの比較例1に比べ、クリーニングロールの外周ピッチの軸方向におけるスジ状の濃度ムラの発生が抑制されることがわかった。
同様に、第2軸受け孔の内径とクリーニングロールの軸芯の外径との差が0.01mm以上0.12mm以下の実施例7は、前記差が0.12mm超えの比較例3に比べ、クリーニングロールの外周ピッチの軸方向におけるスジ状の濃度ムラの発生が抑制されることがわかった。
また、帯電ロールに対するクリーニングロールの食い込み量が1.2mmである実施例6は、前記食い込み量が1.2mm超えの実施例8に比べ、クリーニングロールの外周ピッチの軸方向におけるスジ状の濃度ムラの発生がより抑制されることがわかった。
以上の結果から、本実施例の帯電装置を適用した場合、高温高湿環境下で長期保管した場合でも、周期的なスジ状の帯電不良が抑制されることがわかった。また、本実施例の帯電装置を適用した場合、高温高湿環境下で長期保管した場合でも、スジ状の固着物の生成が抑制されることがわかった。
2Y、2M、2C、2K 帯電装置(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
12 感光体(被帯電体の一例)
14 帯電ロール
14A 帯電ロールの軸芯
14B 帯電層
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次転写ロール(二次転写手段の一例)
30 中間転写体クリーニング装置
100 クリーニングロール
100A クリーニングロールの軸芯
100B 弾性層
110 保持部材
112 第1軸受け孔(第1軸受け部の一例)
114 第2軸受け孔(第2軸受け部の一例)
120 筐体
128 加圧部材
200 帯電装置(帯電手段の一例)
300 プロセスカートリッジ
P 記録紙(記録媒体の一例)
Claims (6)
- 被帯電体に接触して回転することにより、被帯電体を帯電させる帯電ロールと、
軸芯及び前記軸芯の外周面に設けられた弾性層を有し、前記弾性層の圧縮残留歪み率が5%以下であるクリーニングロールであって、前記帯電ロールに接触して回転することにより、前記帯電ロールをクリーニングするクリーニングロールと、
前記帯電ロールの軸芯を保持する第1軸受け部と、前記クリーニングロールの軸芯を保持する第2軸受け部とを有する保持部材と、
前記保持部材を加圧することにより、前記帯電ロールを前記被帯電体に接触させ、且つ前記クリーニングロールを前記帯電ロールに接触させる加圧部材と、
を備え、
前記第2軸受け部の内径と前記クリーニングロールの軸芯の外径との差が0.01mm以上0.12mm以下である帯電装置。 - 前記クリーニングロールの弾性層は、ポリウレタン発泡層である請求項1に記載の帯電装置。
- 前記クリーニングロールは、前記帯電ロールに従動回転するロールである請求項1又は請求項2に記載の帯電装置。
- 前記帯電ロールに対する前記クリーニングロールの食い込み量は、0.2mm以上1.2mm以下である請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の帯電装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電装置を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 被帯電体と、
前記被帯電体の表面を帯電させる帯電手段であって、請求項1〜4の何れか1項に記載の帯電装置を有する帯電手段と、
帯電した前記被帯電体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
前記被帯電体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記被帯電体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
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