JP2016062645A - 電池 - Google Patents

電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2016062645A
JP2016062645A JP2014186795A JP2014186795A JP2016062645A JP 2016062645 A JP2016062645 A JP 2016062645A JP 2014186795 A JP2014186795 A JP 2014186795A JP 2014186795 A JP2014186795 A JP 2014186795A JP 2016062645 A JP2016062645 A JP 2016062645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery case
insulating film
electrode body
battery
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014186795A
Other languages
English (en)
Inventor
圭一郎 小林
Keiichiro Kobayashi
圭一郎 小林
幸志郎 米田
Koshiro Yoneda
幸志郎 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2014186795A priority Critical patent/JP2016062645A/ja
Publication of JP2016062645A publication Critical patent/JP2016062645A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Abstract

【課題】熱衝撃耐性に優れた、信頼性の高い電池を提供すること。【解決手段】本発明によって提供される電池は、電極体20と電池ケース30との間に該電極体20と該電池ケース30の内壁面とを隔離する絶縁性のフィルム90を有する。かかる絶縁フィルム90は偏光フィルムであり、当該絶縁フィルム90は該フィルムの延伸方向に直交する方向と上記電池ケース30の幅広面の長辺方向とが一致する方向に配置されていることを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、電池に関する。詳しくは、電極体と該電極体を収容する電池ケースと、当該電極体と当該電池ケースの内壁とを隔離する絶縁フィルムを備える電池の構造に関する。
リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)、ナトリウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池は、既存の電池に比べて軽量且つエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。特に、軽量で高エネルギー密度が得られるリチウムイオン二次電池は、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として好ましく用いられている。
かかる電池は、一般に電極体と電池ケースとを別々に製造し、その後電極体を電池ケースに収容して構築される。電池ケースとしては、物理的強度が大きいという観点から金属製のパッケージを使用することが多い。この場合には、金属製の電池ケースと電極体とを絶縁するために、例えば絶縁性のフィルムを用いて電極体と電池ケース内壁とを隔離する手法が用いられている。例えば、特許文献1〜4には、かかる絶縁フィルムを備える電池および該電池の製造方法について記載されている。
特開2006−100213号公報 特開2010―198946号公報 特開2008−234868号公報 特開2013―080617号公報
ところで、車両駆動用電源として用いられる二次電池には、高容量化と小型化が求められている。高容量のリチウムイオン二次電池等は、一回の充電による走行距離(航続距離)を延長することができるため、HVやPHVでの使用に好ましい。また、小型の電池は種々の車両への搭載が可能となるため好ましい。電池の高容量化および小型化を実現する一つの方策として、電池を構成する部材の小型化と薄肉化が挙げられる。例えば、上記絶縁フィルムの薄肉化が進められている。しかしながら、膜厚の薄いフィルムは、厚いフィルムと比べて力学的な強度、特に熱衝撃耐性が低下する虞があった。
電池、特に車両駆動用電源として用いられる電池は、電池の周辺温度(延いては電池の温度)の変化が大きく、また急激なものとなりやすい。例えば、車両駆動時の電池や炎天下に駐車された車両の電池の周囲の温度は高温となる場合があり、また、夜間や冬(特に寒冷地)などには車両に搭載された電池の周辺温度は氷点下の低温になる場合がある。特に、車両の駆動開始時や駆動終了直後には電池の周辺温度(延いては電池の温度)の変化が急激なものとなりやすい。したがって、電池(特に車両駆動用電源として用いられる電池)には熱衝撃耐性が求められており、かかる電池に用いられる絶縁フィルムにも同様に熱衝撃耐性(例えば、熱衝撃を受けた際の破れにくさ等)が要求される。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、絶縁フィルムの熱衝撃耐性を向上させることで、信頼性の高い電池を提供することである。
本発明者らは、絶縁フィルムに一般的に使用される樹脂フィルムにおいて、成形方向と該方向に直交する方向とで力学的強度に差を有することに着目した。特に一軸方向(単軸方向)に延伸された一軸延伸フィルムは、延伸方向と延伸方向に直交する方向とで力学的強度の差が大きい場合が多い。例えば、一般的に、延伸方向の引張強度の方が、延伸方向に直交する方向の引張強度より大きい。そして、鋭意検討の結果、本発明者らは、一軸延伸フィルムの延伸方向と直交する方向が延伸方向と比較して熱衝撃耐性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、上記課題を解決するものとして、扁平形状で長方形状の幅広面を有する電極体と、該電極体が収容される長辺形状の幅広面を有する角型の電池ケースとを備える角型電池が提供される。そして、上記電極体と上記電池ケースとの間には、該電極体と電池ケースの内壁面とを隔離する絶縁性のフィルムが備えられている。上記絶縁フィルムは偏光フィルムからなるフィルムである。そしてまた、上記絶縁フィルムは、該フィルムの延伸方向と直交する方向と上記電池ケースの幅広面の長辺方向とが一致する方向に配置されている。
かかる構成によると、熱衝撃耐性に優れた電池を提供することができる。角型電池ケースの幅広面の長辺方向と絶縁フィルムの熱衝撃耐性に優れた方向とを一致させることで、当該幅広面に対向する絶縁フィルムの熱衝撃耐性を向上することができる。かかる幅広面は電池ケースを構成する各面の内で最も面積の大きい面であるので、当該幅広面に対向する絶縁フィルムの熱衝撃耐性の向上は、絶縁フィルム全体の熱衝撃耐性の向上に貢献する。したがって、絶縁フィルムを、当該絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向が電池ケースの幅広面の長辺方向に一致する方向になるように、電極体と電池ケースとの間に配置することで、該フィルムを備えた電池の熱衝撃耐性を向上することができる。さらに、偏光フィルムは延伸方向を肉眼で容易に判別可能である。そのため、一軸延伸フィルムの中でも偏光フィルムを用いることで、本発明にかかる電池を高効率に製造可能である。
好ましくは、角型電池ケースは、幅広面の長辺の長さaと該幅広面の短辺の長さbの比(a/b)が1.1≦a/bである。このような長方形状の幅広面(a/bが1.1以上、より好適には1.3以上)を備える角型電池ケースを用いる場合において特に良く本発明の効果(熱衝撃耐性)を発揮させることができる。
本明細書において「熱衝撃耐性」とは、周囲温度の急激な変化に耐える能力をいう。具体的には、電池が晒され得る環境温度範囲内において、高温環境下と低温環境下とに短時間で交互に繰り返し晒す熱衝撃試験に対する耐久性により評価することができる。例えば、上記熱衝撃試験の条件として、低温環境として−40℃の環境、高温環境として60℃の環境、そして晒し時間を30分間、高温環境と低温環境との移し替え時間を10分として100サイクル繰り返す条件が挙げられる。絶縁フィルムの熱衝撃耐性は、上述のような熱衝撃試験に供した後の絶縁フィルムについて、ヒビ、ワレ、裂け等の発生の有無等により評価することができる。
なお、本明細書において、「絶縁フィルム」はフィルム状のものに限定されず、シート状の絶縁シートも含み得るものとする。
また、ここで開示される電池の好適な一態様では、上記絶縁フィルムは、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよびエチレン酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される少なくとも一種の高分子材料を含む樹脂フィルムからなる。
上記に挙げた材料は、何れも偏光フィルムの作製に好適な材料である。また、上記材料を原料とするフィルムはいずれも比較的安価で入手が容易な汎用の樹脂フィルムである。かかるフィルムを絶縁フィルムとして用いることで、電池の製造コストを低減することができる。
また、ここで開示される電池の好適な一態様では、上記絶縁フィルムは、上記電極体が挿入される袋状に形成されている。
袋状に形成した絶縁フィルム内部に電極体を挿入することで、絶縁フィルムのズレ等を防止することが可能であり、容易且つ適切に電極体と電池ケースとを絶縁することができる。また、予め(電池ケース内に電極を挿入するより前に)電極体を袋状の絶縁フィルム内に収容しておくことで、電極体および絶縁フィルムを電池ケース内に効率よく収容することが可能となる。さらに、予め電極体を袋状の絶縁フィルム中に収容しておくことで、電極体を電池ケース内へ挿入する際に生じ得る電極体の破損を防止することができる。
また、ここで開示される電池の好適な一態様では、上記電池ケースの幅広面の長辺側に、上記扁平形状の電極体を幅広面の長辺側から挿入するための開口部が形成されている。
かかる構成とすることで、電極体の挿入方向が電池ケースの幅広面の短辺と一致するため、電極体を電池ケース内へ挿入する挿入距離が短くなる。これにより、電池ケース内への電極体の挿入が容易となり、電池の生産性を向上することができる。また、電極体および絶縁フィルムを電池ケース内に挿入する際に生じ得る電極体および絶縁フィルムの破損(破れ等)のリスクを低減することができる。
ここで開示される電池の好適な一態様では、上記電池ケースの幅広面の短辺側に、上記扁平形状の電極体を幅広面の短辺側から挿入するための開口部が形成されている。
かかる構成とすることで、電極体の挿入方向が、電池ケースの幅広面の長辺方向、即ち絶縁フィルムの延伸方向に直交する方向と一致する。なお、電池ケースの二つの幅広面と底部の三面は、典型的に、一連の絶縁フィルムにより電極体から絶縁される場合が多い。上記構成とすることで、電池ケースの一の幅広面の開口部端から他の幅広面の開口部端までを、絶縁フィルムの延伸方向に直交する方向に沿った一連の絶縁フィルムが絶縁することが可能となり、本発明の効果を高レベルで発揮することができる。
本発明の一実施形態に係る非水電解質二次電池の外形を模式的に示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿う断面構造を模式的に示す縦断面図である。 一実施形態に係る絶縁フィルムと捲回電極体と電池ケースとの関係を示す模式図である。なお、図中の白抜きした双方向矢印は、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向を示す。 一実施形態に係る絶縁フィルムと捲回電極体と電池ケースとの関係を示す模式図である。なお、図中の白抜きした双方向矢印は、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向を示す。 一実施形態に係る絶縁フィルムと捲回電極体とを示す模式図である。なお、図中の白抜きした双方向矢印は、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向を示す。 一実施形態に係る絶縁フィルムと捲回電極体とを示す模式図である。なお、図中の白抜きした双方向矢印は、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向を示す。
以下、適宜図面を参照しながら、本発明の好適な一実施形態(第一の実施形態)を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けない電池の一般的な製造プロセス等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位に同じ符号を付して説明し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
以下、特に限定することを意図したものではないが、本発明の電池の構成を、図1〜3に示すリチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)100を例にして詳細に説明する。
図1、2に示すリチウムイオン二次電池100は、大まかにいって、扁平形状の捲回電極体20と絶縁フィルム90と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されている。
本実施形態に係る電池ケース30は、一端(電池の通常の使用状態における上端部に相当する。)に開口部を有する箱形(すなわち有底直方体状)の角型ケース本体32と、該ケース本体32の開口部を封止する長方形状の蓋体34とから構成される。この開口部より、絶縁フィルム90と電極体20を電池ケース内に収容することができる。上記電池ケース30(電池ケース本体32)は、その内壁面で囲まれた空間(内部空間)が扁平な電極体の形状に対応した扁平な箱型形状(角型)に形成されている。電池ケース30(電池ケース本体32)の上記内壁面は、略長方形の底面と、該底面の長手方向に沿う両端から直立した互いに対向する2枚の幅広面と、該底面の短手方向に沿う両端から直立した互いに対向する2枚の幅狭面とから構成されている。
また、図1および図2に示すように、蓋体34には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル(例えば設定開弁圧0.3MPa〜1.0MPa程度)以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36と、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。また、電池ケース30の内部には、電池ケース30の内圧上昇により作動する電流遮断機構(Current Interrupt Device、CID)が設けられてもよい(図示せず)。
電池ケース30の材質は、高強度であり軽量で熱伝導性の良い金属材料が好ましく用いられ得る。このような金属製材料としては、例えばアルミニウム(アルミニウム合金を含む)、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼等が挙げられ、典型的にはアルミニウムが用いられる。
電池ケース30(電池ケース本体32)の形状は、図1〜図4に示すように長方形状の幅広面を有する角型であり、典型的には、かかる長方形状幅広面の長辺の長さaと該幅広面の短辺の長さbとの比(a/b)が1.1≦a/bを満たすような箱形(直方体形状)の角型ケースである。本実施形態では、図1〜図3に示すとおり、電池ケース30(電池ケース本体32)の幅広面の長辺側に開口部が形成されている。或いは、図4に示すように、電池ケース30(電池ケース本体32)の幅広面の短辺側に開口部が形成されてもよい。かかる開口部から、電極体20を電池ケース30(電池ケース本体32)内に挿入(収容)することができる。また、電池ケース30の各寸法は、電極体20、絶縁フィルム90、非水電解液といった電池ケース内に収容される部材が収容可能であれば、特に限定されない。電極体20および絶縁フィルム90等を収容可能であり、かつデッドスペースが小さい電池ケース30(電池ケース本体32)が好ましい。
捲回電極体20は、図2に示すように、長尺なシート状の正極(正極シート)50と長尺なシート状の負極(負極シート)60と当該正負極シートの間に介在された2枚のセパレータ(セパレータシート)70とが長手方向に積層された状態で捲回されて形成されている。かかる電極体20は、扁平形状で長方形状の幅広面を有する。図示されるように、正極シート50は、正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に、少なくとも正極活物質(図示せず)を含む正極活物質層54が形成されている。また、負極シート60は、負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に、少なくとも負極活物質(図示せず)を含む負極活物質層64が形成されている。
また、図2に示すように、上記積層の際には、正極シート50は、捲回電極体20の一方(図では左側)の端部に正極シート50の正極活物質層非形成部分(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)52aの一部が突出するように、負極シート60は他方(図では右側)の端部に負極シート60の負極活物質層非形成部分(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)62aの一部が突出するように、幅方向で互いにずらして重ね合わされている。その結果、捲回電極体20の中央部には正極シート50と負極シート60とセパレータシート70とが積層されて捲回された積層部が形成される一方で、捲回電極体20の捲回軸方向の両端には、上記正負極の活物質層非形成部分(52a、62a)の一部がそれぞれ積層部から外方にはみ出した正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aが形成される。そして、図示するように、かかる正極活物質層非形成部分52aおよび負極活物質層非形成部分62aには、正極集電板42aおよび負極集電板44aが超音波溶接、抵抗溶接等によりそれぞれ接合されている。そして図示されるように、正極集電板42aおよび負極集電板44aは、それぞれ、上記正極端子42および負極端子44と電気的に接続されている。
本実施形態にかかる捲回電極体20は、図2および図3に示すように、捲回軸方向の長さが捲回軸方向に直交する方向の長さよりも長い形状の捲回電極体20(本明細書では横長形状の捲回電極体と呼ぶこととする)であり得るが、捲回電極体20の形状はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、捲回軸方向の長さが捲回軸方向に直交する方向の長さより短い形状の捲回電極体20(本明細書では縦長形状の捲回電極体と呼称することとする)であってもよい。上述のように捲回軸方向の両端部にそれぞれ正負極活物質層非形成部52a、62aの一部が外方にはみ出した形態の捲回電極体20は、典型的に、図3および図4に示すように電極体20の挿入方向と捲回軸方向に直交する方向(捲回方向に沿う方向)とが一致するようにして電池ケース30(電池ケース本体32)内に電極体20を挿入することができる。即ち、横長形状の捲回電極体20を収容する電池ケース30(電池ケース本体32)としては、電池ケース30の幅広面の長辺側に開口部が形成された電池ケース(電池ケース本体)が適しており、縦長形状の捲回電極体20を収容する電池ケース30(電池ケース本体32)としては、電池ケースの幅広面の短辺側に開口部が形成された電池ケース(電池ケース本体)が適している。
絶縁フィルム90は、図2に示すように、電池ケース30(電池ケース本体32)と電極体20とを隔離するように、当該電池ケース30と電極体20の間に配置されている。かかる絶縁フィルム90によって発電要素である電極体20と電池ケース30(電池ケース本体32)との接触が回避され、電極体20と電池ケース30との絶縁を確保することができる。
絶縁フィルム90は、図3および図4に示すように、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向(図中の白抜きした双方向矢印で示す方向)が電池ケース30(電池ケース本体32)の幅広面の長辺方向と一致する方向となるように電池ケース30内に配置されている。本実施形態(開口部が電池ケース30の幅広面の長辺側に形成された電池ケース30を用いる場合)では、図3に示すとおり、絶縁フィルムの延伸方向と直交するする方向と電極体20の挿入方向とが直交するように絶縁フィルム90が電池ケース30(電池ケース本体32)内に配置されている。換言すれば、横長形状の捲回電極体20の捲回軸方向と絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向とが一致するように絶縁フィルム90が電池ケース30(電池ケース本体32)内に配置されていると把握することもできる。
或いは、図4に示すように、開口部が電池ケース30の幅広面の短辺側に形成された電池ケース30(電池ケース本体32)を用いる場合であれば、絶縁フィルムの延伸方向に直交する方向と電極体20の挿入方向とが一致するように絶縁フィルム90が電池ケース30(電池ケース本体32)内に配置されている。換言すれば、縦長形状の捲回電極体20の捲回軸方向と直交する方向と絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向とが一致するように絶縁フィルム90が電池ケース30(電池ケース本体32)内に配置されていると把握することもできる。
絶縁フィルム90の形状は、電極体20と電池ケース30(電池ケース本体32)とを絶縁可能であれば特に限定されない。本実施形態に係る絶縁フィルム90は、図3および図4に示すように、長方形状の絶縁フィルム90が、電極体20の底部(電極体20を電池ケース内に挿入した時に電池ケースの底面に対向する部分)で屈曲した状態(或いは折り曲げられた状態)で電極体20の両扁平面と底部とを覆う構成であり得る。
なお、上記絶縁フィルム90は、上記電極体20と電池ケース30(電池ケース本体32)との絶縁性が確保される限りにおいて、例えばその一部に、位置決め用の切欠き部や端子を取り出すための端子取り出し孔等を備えた構成であってもよい。
かかる形状の絶縁フィルム90は、大まかにいって、電池ケース30(電池ケース本体32)の幅広面(電極体20の扁平面)に対向する一対の幅広面を形成する幅広面形成部と、該一対の幅広面形成部の間に存在する部分であって、電池ケース30(電池ケース本体32)の底面(電極体20の底部)に対向する絶縁フィルムの底面を形成する底面形成部とにより構成される。ここで、かかる絶縁フィルム90は、上記幅広面形成部の長辺方向が、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向と一致するように構成されている。
なお、上記幅広面形成部および底面形成部の大きさおよび形状等は、電極体20の大きさおよび形状等に対応して適宜設定することができる。
かかる形状の絶縁フィルム90について、底面形成部の形状は特に限定されず、例えば、U字状、V字状、コの字状であり得る。好ましくは、図3および図4に示すように、絶縁フィルム90は上記底面形成部を湾曲させた緩やかな曲面形状(U字形状)に形成されている。これにより、当該絶縁フィルム90の底面の形状が捲回電極体20の形状により近い形状、即ち、捲回方向に沿う方向の両端部に形成される湾曲部の形状と同様の形状に形成され得るため、電極体20と絶縁フィルム90の底面との間に生じ得る隙間を最小限にすることが可能である。その結果、電極体20および絶縁フィルム90を電池ケース30(電池ケース本体32)内に収容する際に起こり得る絶縁フィルム90のズレ等を防止することができるので、電極体20と電池ケース30(電池ケース本体32)との絶縁を高レベルに確保することができる。
かかる形状の絶縁フィルム90は、例えば、所定形状に切り取った絶縁フィルムを上述の形状に折り曲げることにより形成することができる。具体的には、所定形状に切り取った絶縁フィルム90の所定の位置に電極体20を配置した後で屈曲させる(折り曲げる)ことで上記の形状に成形することができる。或いは、所定形状に切り取った絶縁フィルム90を予め屈曲させておき(折り曲げておき)、当該絶縁フィルム90の幅広面形成部の間に電極体20を挿入してもよい。このようにして、電極体20を絶縁フィルム90にて覆うことができる。このとき、絶縁フィルム90の電池ケース30内への挿入方向と、電極体20の電池ケース30内への挿入方向が一致するように配置する。
上述のようにして電極体20を絶縁フィルム90にて覆った後に、電極体20を絶縁フィルム90と共に電池ケース30(電池ケース本体32)内に挿入することで、電極体20および絶縁フィルム90を電池ケース30内に収容することができる。或いは、絶縁フィルム90を電池ケース30(電池ケース本体32)の開口部の上部に張架し、該張架した絶縁フィルム90を電極体20で押下しつつ絶縁フィルム90および電極体20を電池ケース30(電池ケース本体32)内に収容してもよい。
本発明にかかる絶縁フィルム90は、偏光フィルムにより形成される。偏光フィルムは、あらゆる方向に振動している光(自然光)から一方向にのみ振動する光(直線偏光)を取り出すことができるもの(即ち偏光能を有するもの)であれば、従来公知のものを制限なく用いることができる。典型的には、偏光フィルムは、樹脂フィルムにヨウ素等の二色性色素を均一方向に配向させたフィルムとして把握され得る。例えば、樹脂フィルムに二色性色素を吸着させ、該樹脂フィルムを一軸方向に延伸することにより、二色性色素を一方向に均一方向に配向させた偏光フィルムを製造することができる。二色性色素とは細長い分子形状をした色素であり、該分子の長手方向に振動する光は吸収し、これと直交する方向の光は透過する性質を有する色素として把握することができる。このような二色性色素は、吸着した樹脂の延伸方向と当該樹脂の長手方向とが沿う方向となるように配向される。したがって、偏光フィルムは延伸方向に振動する光は吸収し、延伸方向と直交する方向の光は透過する性質を有する。
偏光フィルムは上述の性質を有するため、該偏光フィルムの延伸方向を容易に確認することができる。例えば、延伸方向が既知の偏光フィルムに使用する偏光フィルムを重ねて光を透過させたときの明るさにより、当該偏光フィルムの延伸方向を容易に確認することができる。具体的にいうと、二枚の偏光フィルムの延伸方向が一致するときは、当該重ねたフィルムを透過し得る光の量は最大となるため最も明るくなり、二枚の偏光フィルムの延伸方向が直交するときは、光は二枚の偏光フィルムに吸収されるため最も暗くなることを利用して使用する偏光フィルムの延伸方向を判別することが可能である。
偏光フィルム(絶縁フィルム90)の材質としては、絶縁材料として機能し且つ偏光フィルムを作製可能な樹脂材料を使用することができる。具体的には、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよびエチレン酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される少なくとも一種の高分子材料等を含む樹脂材料を使用することができる。偏光フィルム(絶縁フィルム90)の構成成分に占める上記高分子材料の割合は偏光フィルムを作製可能であれば特に限定されないが、例えば、50質量%以上(好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上)とすることができる。偏光フィルム(絶縁フィルム90)が実質的にこれらの高分子材料からなる樹脂材料であってもよい。特にポリビニルアルコールは偏光フィルムとして一般的に使用される材質であり、本発明に好適に使用することができる。なお、偏光フィルム(絶縁フィルム90)に用いられる二色性色素としては、例えば、ヨウ素(ポリヨウ素を含む)や二色性有機染料等が挙げられ、電池性能に悪影響(内部短絡等)を与えない限りにおいて制限なく使用できる。
偏光フィルム(絶縁フィルム90)を作製する方法は、従来公知の方法を制限なく採用することができる。例えば、一般的なフィルム(シート)形成方法、例えば押し出し成形法(Tダイ成形法等)や、インフレーション成形法等で作製した樹脂フィルムを二色性色素で染色し、乾燥した後で一方向に延伸することで、偏光フィルム(絶縁フィルム90)を作製することができる。かかる二色性色素での染色は、例えば、二色性色素の分散液中に上記樹脂フィルムを浸漬することによって行うことができる。また、上記乾燥は二色性色素を分散している溶媒を除去することが可能であれば特に限定されず、通常の方法(典型的には加熱乾燥や真空乾燥等)により行うことができる。あるいは、予めフィルムの構成材料中に二色性色素を混合しておき、当該材料を用いてフィルムを形成した後で、一方向に延伸してもよい。上記樹脂フィルムの延伸は、一般的な延伸方法、例えばロール延伸法やテンター延伸法等により行うことができる。なお、偏光フィルム(絶縁フィルム90)は、一般に市販されているものを適宜購入して用いてもよい。
絶縁フィルムの厚みは、例えば20μm以上(好ましくは50μm以上)200μm以下(好ましくは100μm以下)とすることができる。厚みの薄い絶縁フィルム90は、電池ケース30内に電極体20とともに収容された際に、電池ケース30内において当該絶縁フィルム90が占めるスペースを最小限に抑えることができるので、好ましい。なお、絶縁フィルム90は、本発明の効果を発揮し得る限りにおいて、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造であってもよい。単層構造の絶縁フィルム90は、延伸方向に直交する方向が熱衝撃耐性に強いという本発明の効果を高レベルで発揮し得るため好ましい。
次に、本実施形態に係る捲回電極体20を構成する各部材について簡単に説明するが、本発明は捲回電極体を構成する各部材の構造や組成によって限定されるものではない。従来のリチウムイオン電池の電極体と同様のものを使用できる。
本実施形態に係る正極50は特に限定されず、従来公知のリチウムイオン電池に使用し得るものを好適に使用し得る。例えば、正極50を構成する正極集電体52としては、アルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質としては、例えば層状構造やスピネル構造等のリチウム複合金属酸化物(例えば、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5、LiFePO等)が挙げられる。正極活物質層54は、活物質以外の成分、例えば導電材やバインダ等を含み得る。導電材としては、アセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、PVDF等を使用し得る。
このような正極50は、例えば、適当な粒径の正極活物質と導電材とバインダとを適当な溶媒(例えばN−メチル−2−ピロリドン)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、該組成物の適当量を正極集電体52の表面に付与した後、乾燥によって溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって正極活物質層54の性状を調整し得る。
本実施形態に係る負極60は特に限定されず、従来公知のリチウムイオン電池に使用し得るものを好適に使用し得る。例えば、負極60を構成する負極集電体62としては、銅箔等が挙げられる。負極活物質としては、例えば、黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、活物質以外の成分、例えばバインダや増粘剤等を含み得る。バインダとしては、スチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
このような負極60は、例えば、上述の正極50の場合と同様にして形成することができる。即ち、適当な粒径の負極活物質とバインダとを適当な溶媒(例えばイオン交換水)に分散させ、ペースト状(スラリー状)の組成物を調製し、次に、該組成物の適当量を負極集電体62の表面に付与した後、乾燥によって溶媒を除去することによって形成することができる。また、必要に応じて適当なプレス処理を施すことによって負極活物質層64の性状を調整し得る。
本実施形態に係るセパレータ70は特に限定されず、正極50と負極60とを電気的に隔離(絶縁)するとともに非水電解液の保持機能やシャットダウン機能を有するものであれば従来のリチウムイオン二次電池に備えられるのと同様でよい。好適例として、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。
また、本実施形態に係る非水電解質としては、例えば、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に少なくとも支持塩を含有させたもの(非水電解液)を好適に用いることができる。非水電解液は常温(例えば25℃)で液状を呈し、好ましい一態様では、電池の使用環境下(例えば−30℃〜60℃の温度環境下)で常に液状を呈する。有機溶媒としては特に限定されず、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられ得ることが知られている各種有機溶媒を、1種または2種以上使用することができる。例えば、カーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等が挙げられる。好適例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が挙げられる。
支持塩としては、電荷担体(典型的にはリチウムイオン)を含むものであれば特に限定されず、一般的なリチウムイオン二次電池と同様のものを、1種または2種以上使用することができる。例えば、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、Li(CFSON、LiCFSO等のリチウム塩が挙げられる。特に好ましい支持塩としてLiPFが挙げられる。また、非水電解液は上記支持塩の濃度が0.7mol/L〜1.3mol/Lの範囲内となるように調製することが好ましい。
他の好適な実施形態(第二の実施形態)として、電極体20の形状に対応した袋状に形成された絶縁フィルム90中に電極体20を収容し、該袋状の絶縁フィルム90で覆われた電極体20を電池ケース30内に収容(挿入)することにより、電池ケース30(電池ケース本体32)と電極体20とを絶縁する形態が挙げられる(図5および図6参照)。以下に、かかる第二の実施形態における絶縁フィルム90の形状について説明する。なお本実施形態において、特に言及する事項以外は上述の第一の実施形態の場合と同様の構成とし得るため、詳細は割愛する。
本実施形態にかかる絶縁フィルム90は、例えば、電極体20の形状に対応し且つ上端部が開口した有底の袋状に形成された形状であり得、当該開口部を介して電極体20をその内部に収容する形状であり得る。
袋状の絶縁フィルム90は、例えば図5に示すような形状であり得る。かかる形状の絶縁フィルム90は、大まかにいって、電池ケース30(電池ケース本体32)の幅広面(電極体20の扁平面)に対向する一対の幅広面を形成する幅広面形成部と、該一対の幅広面形成部の間に存在する部分であって、電池ケース30(電池ケース本体32)の底面(電極体20の底部)に対向する絶縁フィルム90の底面を形成する底面形成部と、上記一対の幅広面形成部の両側にそれぞれ存在する部分であって、電池ケース30(電池ケース本体32)の幅狭面に対向する一対の幅狭面を形成する幅狭面形成部とにより構成される。ここで、かかる絶縁フィルム90は、上記幅広面形成部の長辺方向が、絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向と一致するように構成されている。
上述するような袋状の絶縁フィルム90の底面形成部の形状は、上記第一の実施形態と同様に特に限定されず、例えば、U字状、V字状、コの字状(好ましくはU字状)であり得る。
かかる袋状の絶縁フィルム90は、例えば、所定形状に切り取った絶縁フィルムを上述の形状に折り曲げ、袋状に組み立てることにより形成することができる。このとき、重なり合う幅狭面形成部の一部を貼りあわせる(固定する)とよい。或いは、複数枚のシート(パーツ)を組み合わせて(貼りあわせて)上記袋状に形成してもよい。なお、上記絶縁フィルムどうしを貼りあわせる場合には、スポット融着や熱融着の他、超音波溶接やレーザー溶接等の溶接手段を適宜使用することができる。或いは、十分な固定が可能であり電池性能に悪影響(内部短絡、電解液組成の変化等)を与えない限りにおいて、テープまたは接着剤等を用いて固定してもよい。
袋状の絶縁フィルム90は、例えば図6に示すような形状であってもよい。かかる絶縁フィルム90は、大まかにいって、折り返した一枚の絶縁フィルムから成り、当該折り返しによって相互に対向した面同士を接合することによって袋状に形成された形状である。上記対向面の接合には、スポット融着や熱融着の他、超音波溶接やレーザー溶接等の溶接手段を適宜使用することができる。或いは、十分な固定が可能であり電池性能に悪影響(内部短絡、電解液組成の変化等)を与えない限りにおいて、テープまたは接着剤等を用いて固定してもよい。
上記袋状の絶縁フィルム90を形成した後で、該袋状の絶縁フィルム90内へ電極体20を挿入することで、電極体20を袋状の絶縁フィルム90内へ収容する(電極体20を絶縁フィルム90で覆う)ことができる。或いは、所定形状に切り抜かれた絶縁フィルム90の所定の位置に電極体20を配置し、該電極体20を配置した状態で絶縁フィルム90を袋状に組み立てても(成形しても)よい。この場合、扁平な袋状の絶縁フィルム90中に電極体20を挿入するという操作を要しないため、電極体20が絶縁フィルム90を傷つける(破る、裂く)等の虞が無い。
また、他の好適な実施形態として、捲回電極体の挿入方向と捲回軸方向とが一致するようにして、捲回電極体を電池ケース(電池ケース本体)内に収容した電池を挙げることができる。このとき、正極集電板および負極集電板がいずれも捲回軸方向の一端(電池ケース内に電極体を収容したときの上部、即ち開口部側)にくるように配置された捲回電極体を好適に使用することができる。上述の第一の実施形態或いは第二の実施形態における捲回電極体の「捲回軸方向」を、本実施形態における捲回電極体の「捲回軸方向と直交する方向」と読み替えることで、絶縁フィルムを配置する方向および電極体の挿入方向等を適切に把握して本発明を実施することができる。
或いは、他の好適な実施形態として、捲回タイプの電極体(捲回電極体)に替えて、複数の正極シートと複数の負極シートとが互いに絶縁された状態で積層されてなる積層タイプの電極体(積層電極体)を電極体(発電要素)として電池ケース内に収容した電池を挙げることもできる。
上述のような、捲回電極体の捲回軸方向と捲回電極体の挿入方向とが一致するようにして捲回電極体を電池ケース内に挿入する形態、或いは積層電極体を用いる形態等であっても、絶縁フィルムを、当該絶縁フィルムの延伸方向と直交する方向と電池ケースの幅広面の長辺方向とが一致するように電池ケースと電極体との間に配置することで、本発明を好適に実施することが可能である。なお、本実施形態において、上記の事項は上述の第一の実施形態或いは第二の実施形態の場合と同様の構成とし得るため、詳細は割愛する。
以上、本発明をいくつかの好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、電池の種類は上述したリチウムイオン二次電池に限られず、電極体構成材料や電解質が異なる種々の内容の電池、例えばニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、或いは電気二重層キャパシタのようないわゆる物理電池であってもよい。また、電解質の種類も、上述した非水電解液に限定されず、水系電解液や、固体又はゲル状の電解質等であってもよい。
ここに開示される電池によると、上述のとおり、信頼性の高い電池(例えばリチウムイオン二次電池)を提供することができる。したがって、ここに開示される電池は、例えば、自動車等の車両に搭載される駆動用電源として好適に用いることができる。特にプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)、等の駆動用電源として好適である。また、本発明によれば、ここに開示される電池(例えばリチウムイオン二次電池)を、好ましくは動力源(典型的には複数個の二次電池が相互に電気的に接続されてなる組電池)として備えた車両が提供される。
20 捲回電極体
30 電池ケース
32 電池ケース本体
34 蓋体
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータ
90 絶縁フィルム
100 非水電解質二次電池(リチウムイオン二次電池)

Claims (5)

  1. 扁平形状で長方形状の幅広面を有する電極体と、該電極体が収容される長方形状の幅広面を有する角型の電池ケースとを備える角型電池であって、
    前記電極体と前記電池ケースとの間には、該電極体と電池ケースの内壁面とを隔離する絶縁性のフィルムが備えられており、
    前記絶縁フィルムは偏光フィルムであり、且つ、該フィルムの延伸方向と直交する方向と前記電池ケースの幅広面の長辺方向とが一致する方向に配置されている電池。
  2. 前記絶縁フィルムが、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタラート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートおよびエチレン酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される少なくとも一種の高分子材料を含む樹脂フィルムからなる、請求項1に記載の電池。
  3. 前記絶縁フィルムは、前記電極体が挿入される袋状に形成されている、請求項1又は2に記載の電池。
  4. 前記電池ケースの幅広面の長辺側に、前記扁平形状電極体を幅広面の長辺側から挿入するための開口部が形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池。
  5. 前記電池ケースの幅広面の短辺側に、前記扁平形状電極体を幅広面の短辺側から挿入するための開口部が形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池。
JP2014186795A 2014-09-12 2014-09-12 電池 Pending JP2016062645A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014186795A JP2016062645A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014186795A JP2016062645A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016062645A true JP2016062645A (ja) 2016-04-25

Family

ID=55798028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014186795A Pending JP2016062645A (ja) 2014-09-12 2014-09-12 電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016062645A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016189302A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 トヨタ自動車株式会社 電池及び絶縁フィルム
WO2018131417A1 (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 角形二次電池
CN114079079A (zh) * 2020-08-12 2022-02-22 泰星能源解决方案有限公司 方形电池的制造方法以及方形电池

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016189302A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 トヨタ自動車株式会社 電池及び絶縁フィルム
WO2018131417A1 (ja) * 2017-01-10 2018-07-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 角形二次電池
JPWO2018131417A1 (ja) * 2017-01-10 2019-06-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 角形二次電池
CN114079079A (zh) * 2020-08-12 2022-02-22 泰星能源解决方案有限公司 方形电池的制造方法以及方形电池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4362789B2 (ja) 電池
JP4296522B2 (ja) 電池およびその製造方法
KR101595611B1 (ko) 에너지 밀도가 향상된 이차전지
JP4359857B1 (ja) 角型電池
JP6975381B2 (ja) 非水電解液二次電池
TW201238121A (en) Degassing method of secondary battery using centrifugal force
US20120100413A1 (en) Secondary battery and assembled battery
JP2004111219A (ja) ラミネート二次電池、複数のラミネート二次電池からなる組電池モジュール、複数の組電池モジュールからなる組電池ならびにこれらいずれかの電池を搭載した電気自動車
KR101787254B1 (ko) 이차 전지
JP2004047161A (ja) 二次電池及びそれを用いた組電池
EP2860813B1 (en) Lithium ion battery
JP6460418B2 (ja) 二次電池
WO2014003032A1 (ja) 二次電池
KR101310732B1 (ko) 이차 전지 및 그 제조 방법
KR20160141654A (ko) 리튬 이온 2차 전지
JP7236035B2 (ja) 二次電池およびその製造方法
JP6622072B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2016062645A (ja) 電池
JP7108319B2 (ja) 密閉型電池、組電池及び密閉型電池の製造方法
WO2014068740A1 (ja) 電池ユニット
JP7455032B2 (ja) 電池
JP4039197B2 (ja) ラミネート電池、該ラミネート電池を複数接続したモジュール、該モジュールを複数接続した組電池、および該組電池を搭載した車両
JP2018142483A (ja) 二次電池
KR101593268B1 (ko) 복수개의 전극 리드를 포함하는 이차 전지 및 그 제조방법
JP7417840B2 (ja) 二次電池