JP2016059872A - 振動装置および触覚提示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域を従来よりも広げられる振動装置および触覚提示装置を提供する。
【解決手段】厚み方向に薄手であり、電圧の印加によって長さ方向に伸縮する振動フィルム22と、厚み方向に薄手であり、厚み方向に撓む状態で長さ方向に振動フィルム22が張り渡されている振動板21と、を備え、振動板21による引っ張りによって振動フィルム22に生じる長さ方向の応力の大きさが、幅方向の位置によって異なっている、振動装置20。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧電フィルムの駆動により振動板を振動させる振動装置と、該振動装置の振動をタッチ操作に対する触覚フィードバックとして利用者に伝える触覚提示装置と、に関する。
圧電フィルムの駆動により振動板を振動させる振動装置が、平面型スピーカやハプティクスデバイス(触覚提示装置)で利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
図9(A)は、振動装置101の側面図であり、図9(B)は、振動装置101の背面図である。振動装置101は、圧電フィルム102と、振動板103と、フレーム部材104,105とを備える。振動板103および圧電フィルム102は、それぞれ厚み方向から視て、長さ方向および幅方向に拡がる矩形状である。圧電フィルム102は、延伸処理が施されたPLLA(L型ポリ乳酸)フィルムから、延伸方向に対する45°方向を長さ方向として切り出されたものである。圧電フィルム102は、このように切り出されることで、電圧の印加に伴い長さ方向の伸びや縮みが生じる。フレーム部材104,105は、圧電フィルム102の長さ方向の両端に設けられている。振動板103は、幅方向から視て長さ方向の両端付近から中央付近にかけて除々に圧電フィルム102までの距離が離れるように曲がる状態でフレーム部材104,105を介して圧電フィルム102に連結されている。このため、圧電フィルム102は、フレーム部材104,105を介して振動板103から長さ方向の外側に引っ張られている。このような振動装置101において、圧電フィルム102に交番電界を印加すると、圧電フィルム102に長さ方向の伸縮が生じ、これに伴い、振動板103には厚み方向の撓み振動が引き起こされる。
国際公開2012/157691号パンフレット
図9に示した振動装置において、圧電フィルムは伸縮方向での寸法や物性等によって定まる共振周波数(固有振動数)を有している。そして、該振動装置は、圧電フィルムの共振周波数に近い駆動周波数で振動させることにより、圧電フィルムを高効率に振動させることができる。しかしながら、従来の振動装置では、圧電フィルムの振動が高効率に得られる駆動周波数の帯域が狭く、振動板に他の物体が接触するなどの状況の変化や、熱変形などの状態の変化があると共振周波数が変動して、振動を高効率に得ることが難しくなるという課題があった。
そこで本発明の目的は、振動が高効率に得られる駆動周波数の帯域を従来よりも広げられる振動装置および触覚提示装置を提供することにある。
この発明の振動装置は、厚み方向に薄手であり、電圧の印加によって前記厚み方向に直交する長さ方向に伸縮する振動フィルムと、前記厚み方向に薄手であり、前記厚み方向に撓む状態で前記長さ方向に前記振動フィルムが張り渡されている振動板部と、を備え、前記振動板部による引っ張りによって前記振動フィルムに生じる前記長さ方向の応力の大きさが、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向の位置によって異なっている。
または、この発明の振動装置は、厚み方向に薄手であり、電圧の印加によって前記厚み方向に直交する長さ方向に伸縮する振動フィルムと、前記厚み方向に薄手であり、前記厚み方向に撓む状態で前記長さ方向に前記振動フィルムが張り渡されている振動板部と、を備え、前記振動フィルムにおける前記振動板部に固定されている固定端間の長さは、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向の位置によって異なっている。
これらの構成では、圧電フィルムが長さ方向に振動すると、振動板部が厚み方向に撓むように振動する。そして、このような振動を振動装置に生じさせる振動フィルムの共振周波数は、振動板部からの引っ張りによって振動フィルムに生じる応力や、振動フィルムにおける固定端間の長さの影響を受ける。このため、振動装置の幅方向の位置によって該応力や長さを異ならせることで、振動フィルムに複数の共振周波数を設定することができる。したがって、振動装置の駆動周波数を振動フィルムのいずれかの共振周波数に合わせることで、振動フィルムに効率的に共振する領域と共振から外れる領域が発生する。すると、熱による影響や経年劣化によって共振条件が変わってしまった場合に、当初とは別の領域が効率的に共振するように設定することができるため、装置全体として共振が生じる周波数帯域を広帯域化させられる。
また、圧電フィルムにおける固定端間の長さが幅方向の位置によって異なる場合には、前記振動板部は、前記厚み方向から視て矩形状の外形を有する振動板からなるとよい。これにより、振動装置の構造的な安定性の向上や、製造の容易化などを図ることができる。
前記振動板部は、前記幅方向に並ぶ複数の振動板を備え、前記複数の振動板は、それぞれの撓み量が異なっていると好適である。このようにすることで、張力の大きさを幅方向の位置によって異ならせることが容易になる。
前記振動板部は、前記幅方向に並ぶ複数の振動板を備え、前記複数の振動板は、それぞれの有する曲げ弾性率が異なっていると好適である。このようにしても、張力の大きさを幅方向の位置によって異ならせることが容易になる。
そして、振動板部が複数の振動板からなることで、圧電フィルムの主面を全面的に略平坦にでき、圧電フィルムが裂けるような故障が発生し難くできる。
また、この発明の触覚提示装置は、前記振動装置と、前記振動板に装着した、タッチ操作を検出するタッチ検出部と、前記タッチ検出部がタッチ操作を検出したときに、前記圧電フィルムに駆動電圧を印加する駆動部と、を備えている。
このような構成の触覚提示装置は、振動装置において高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域が広いので、タッチ操作によって共振周波数の変動が生じるような場合でも高効率な振動を得ることが容易である。
本発明によれば、振動装置や触覚提示装置において、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域を従来よりも広げられる。
第1の実施形態に係る触覚提示装置の斜視図である。 第1の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第2の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第3の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第4の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第5の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第6の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 第7の実施形態に係る振動装置の側面図および背面図である。 従来構成に係る振動装置の側面図および背面図である
以下、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。
以下の説明では、圧電フィルムに振動が生じる方向を長さ方向とする。また、圧電フィルムの主面において長さ方向に直交する方向を幅方向とする。また、圧電フィルムの主面に直交する方向を厚み方向とする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る触覚提示装置10の斜視図である。触覚提示装置10は、いわゆるキーボードを構成している。該触覚提示装置10は、制御部11、駆動部12、振動装置20、およびタッチパネル30を備えている。
振動装置20とタッチパネル30とは、それぞれ厚み方向に薄手であり、互いに厚み方向に積層されている。タッチパネル30は、振動装置20に対して厚み方向の正面側に配置されている。タッチパネル30は、触覚提示装置10の正面に露出する複数のタッチセンサ31を備えている。複数のタッチセンサ31は、キーボードのキー配列に対応する位置に配している。各タッチセンサ31は、ユーザによるタッチ操作を検出すると検出信号を制御部11に出力する。タッチセンサ31および制御部11は、特許請求の範囲に記載のタッチ検出部を構成している。
制御部11は、いずれかのタッチセンサ31から検出信号が入力されると、駆動部12に制御信号を出力する。駆動部12は、制御部11から制御信号が入力されると、振動装置20に駆動電圧を出力する。
振動装置20は、振動板21と振動フィルム22とを備えている。振動板21は、振動フィルム22に対して厚み方向の正面側に配置されている。振動板21は、厚み方向から視て矩形状であり、長さ方向に沿う短辺と幅方向に沿う長辺とを有している。また、振動板21は、幅方向から視て、厚み方向の正面側に凸、厚み方向の背面側に凹に湾曲している。タッチパネル30は、接着剤等を介して振動板21の正面に接合されている。振動板21が湾曲する平板状であるので、タッチパネル30は振動板21と同様に湾曲する形状となっている。
振動フィルム22は、振動板21に対して厚み方向の背面側に配置されている。振動フィルム22は、振動板21の凹状に湾曲する背面に対して、長さ方向の両端付近を固定端として連結しており、固定端間が略平坦な状態で、振動板21の背面側に張り渡している。この振動フィルム22は、振動装置20から駆動電圧が印加されることで長さ方向に伸び縮みするように振動する。これにより、振動板21およびタッチパネル30は、厚み方向の撓み量が変化するように振動する。このようにして触覚提示装置10は、タッチセンサ31をタッチ操作するユーザに対して、振動装置20の振動を触覚フィードバックとして提示する。
図2(A)は、振動装置20を幅方向から視た側面図であり、図2(B)は振動装置20を厚み方向から視た背面図である。なお、図2(A)においては、説明のために振動板21の湾曲を誇張して表現しており、実際には、振動板21はより平坦にするほうが望ましい。
振動板21は、特許請求の範囲に記載の振動板部に相当している。振動板21は、弾性変形可能な材料、例えばアクリル樹脂PMMAで構成している。なお、振動板21は、金属板、PET、ポリカーボネイト(PC)、PLLA、ガラス等の他の材料を用いてもよい。
振動フィルム22は、有機圧電フィルムや、電歪フィルム、エレクトレットフィルム、圧電セラミックス等の粒子を高分子に分散させたコンポジットフィルム、電気活性高分子フィルムなどで構成される。ここでは振動フィルム22は、有機圧電フィルムの両主面それぞれの全面に図示しない電極を設けて構成している。有機圧電フィルムは、例えばキラル高分子であるL型ポリ乳酸(PLLA)や、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)で構成することができる。PLLAで構成される場合には、図2(B)に白抜きの矢印で示す主延伸方向に延伸処理が施されたフィルムから、主延伸方向に対して略45°の方向を長さ方向として振動フィルム22を切り出すことで、振動フィルム22に、長さ方向に伸び縮みするような圧電性を持たせることができる。
また、図2(B)に示すように、振動フィルム22は厚み方向から視て央部23と複数の端部24,25とを備えている。央部23は、振動フィルム22の長さ方向の中央部分を占める領域である。央部23は、厚み方向から視て概略矩形状であり、長さ方向に延びる2つの短辺と幅方向に延びる2つの長辺とを有している。複数の端部24,25は、央部23の2つの長辺それぞれから長さ方向に突出するように設けている。端部24と端部25とは、央部23の長辺から突出する長さが異なっており、端部24のほうが端部25よりも長くなっている。また、ここでは、端部24と端部25とは、長さ方向に直交する断面の形状および面積がほとんど同じになるように設定されている。また、端部24と端部25とは、幅方向に交互に配列されている。端部24と端部25との幅方向での間には、切れ込み26が設けられている。端部24が設けられている幅方向の位置は、央部23の2つの長辺それぞれで一致している。また、端部25が設けられている幅方向の位置も、央部23の2つの長辺それぞれで一致している。
また、図2(A)に示すように、振動フィルム22は、幅方向から視て正面を凸に背面を凹に湾曲させた状態の振動板21の背面に、長さ方向の先端部分を固定端27として固定することにより、張り渡している。より具体的には、振動フィルム22において央部23のみが厚み方向に対して直交している。端部24は、端部25を振動板21に連結している位置よりも、長さ方向の外側の位置で振動板21に連結しており、幅方向から視て固定端27が央部23よりも背面側に位置するように傾斜した状態となっている。端部25は、端部24を振動板21に連結している位置よりも、長さ方向の内側の位置で振動板21に連結しており、幅方向から視て固定端27が央部23よりも正面側に位置するように傾斜する状態となっている。
このような構成の振動装置20は、幅方向の位置によって振動フィルム22における固定端27間の長さが異なっている。したがって、振動装置20は、端部24が設けられている位置と、端部25が設けられている位置とで、共振周波数が異なっている。したがって、振動装置20において、これらの共振周波数を比較的近接するように設定すると、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域を従来よりも広げることができる。即ち、触覚提示装置10において、タッチパネル30へのタッチ操作の状況や、経時的な部材の劣化、温度変化による部材の変形等により共振周波数の変動が生じるような場合でも、当初とは異なる領域で高効率に振動を得ることができる。
また、振動装置20は、製造時に、振動板21を撓ませた状態で治具によって保持し、振動フィルム22を振動板21の背面に貼り付け、振動板21と振動フィルム22とが強固に接合してから治具を外すようにして製造する。このようにして製造された振動装置20では、湾曲した状態の振動板21が平坦な形状に戻ろうとして、振動フィルム22には長さ方向の外側に向けて振動板21から張力が伝わる。この張力の大きさは、振動フィルム22を振動板21に貼り付ける際に、振動フィルム22に張力をかけておくことで調整することができる。即ち、端部24が設けられている位置と、端部25が設けられている位置とで、振動板21への貼り付け時の張力を調整することで、振動板21への貼り付け後に生じる張力を調整することができる。
また、振動フィルム22に張力をかけずに振動フィルム22を振動板21に貼り付ける場合には、振動フィルム22が振動板21に連結される長さ方向の位置が幅方向で異なるために、振動板21から振動フィルム22に伝わる張力も幅方向の位置によって異なるものになる。
このように、振動フィルム22の長さ方向に作用する張力が幅方向の位置によって異なり、かつ、端部24と端部25とで長さ方向に直交する断面の形状および面積がほぼ同じであることにより、振動フィルム22に生じる長さ方向の応力は幅方向の位置によって異なるものになる。
このように振動装置20において、幅方向の位置によって振動フィルム22に生じる長さ方向の応力が異なることによっても、端部24が設けられている位置と、端部25が設けられている位置とで共振周波数が異なるものになる。したがって、振動装置20において、張力の調整によっても、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域を従来よりも広げることができる。即ち、触覚提示装置10において、タッチパネル30へのタッチ操作の状況や、経時的な部材の劣化、温度変化による部材の変形等により共振周波数の変動が生じても、高効率な振動を得やすくなる。
また、この振動装置20では、振動板21が、厚み方向から視て矩形状の外形を有する単一の板として構成されている。このため、振動板21は加工が容易であり、また、製造時に振動板21を湾曲させた状態で保持する治具等を簡易な構成とすることができる。したがって、振動装置20および触覚提示装置10の製造を容易化することができる。また、振動装置20および触覚提示装置10の部材数、特に可動部材数を抑制でき、経時的な故障等を抑制でき構造的な安定性が向上する。
なお、本実施形態においては、振動装置20に単一の振動フィルム22のみを設けるようにしたが、振動フィルム22を幅方向に並ぶ複数の振動フィルムに分割するように構成してもよい。
また、本実施形態においては、端部24と端部25とで幅方向の寸法を同じにしている。しかしながら、端部24と端部25とで幅方向の寸法を異ならせてもよい。端部24と端部25とで幅方向の寸法を異ならせることによって、仮に端部24と端部25とで長さ方向の寸法が同じであっても、また、端部24や端部25に作用する張力が同じであっても、振動フィルムに生じる長さ方向の応力を幅方向で異ならせることができる。
また、本実施形態においては、端部24と端部25とで長さ方向の寸法を異ならせるようにしたが、端部24と端部25とで長さ方向の寸法が同じであってもよい。その場合には、製造時に、張力を調整して振動フィルムにかけて、その張力をかけた状態のまま振動フィルムを振動板に貼り付けることで、製造後の振動フィルムに生じる長さ方向の応力を幅方向で異ならせることができる。
また、本実施形態においては、振動フィルムの長さ方向の寸法と長さ方向の応力との双方を幅方向の位置によって異ならせる例を示したが、本発明は、振動フィルムの長さ方向の寸法、または、振動フィルムに生じる長さ方向の応力のいずれか一方のみを、幅方向の位置によって異ならせるようにしてもよい。いずれの場合でも、振動フィルムが幅方向の位置によって異なる共振周波数を持つことになるので、効率的に振動が生じる駆動周波数の広帯域化を実現することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る振動装置について説明する。
図3(A)は、第2の実施形態に係る振動装置20Aの側面図であり、図3(B)は、第2の実施形態に係る振動装置20Aの背面図である。
振動装置20Aは、振動板21と振動フィルム22Aとを備えている。振動フィルム22Aは、図3(B)に示すように、厚み方向から視て複数の端部24Aを備えている。複数の端部24Aは、幅方向に並べて配列しており、それぞれ振動フィルム22Aの長辺から長さ方向に突出するように設けている。複数の端部24Aは、幅方向の両端付近に近いほど長さ方向の外側に位置するようにし、幅方向の中央付近に近いほど長さ方向の内側に位置するように配置している。
そして、図3(A)に示すように、振動フィルム22Aは、幅方向から視て正面を凸に背面を凹に湾曲させた状態の振動板21の背面に、端部24Aの長さ方向の先端を固定端27として連結することにより、振動板21に張り渡している。
このようにして振動装置20Aにおいては、振動フィルム22Aの長さ方向の寸法を、幅方向の両端付近に近いほど長く、幅方向の中央付近に近いほど短くなるように段階的に変化させている。また、振動フィルム22Aには長さ方向の外側に向けて振動板21から張力が伝わり、この張力も、幅方向の両端付近から幅方向の中央付近にかけて、段階的に変化するように設定している。これにより、振動装置20Aは、より多くの段階的な周波数差を有する複数の共振周波数を持つことになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
次に、本発明の第3の実施形態に係る振動装置について説明する。
図4(A)は、第3の実施形態に係る振動装置20Bの側面図であり、図4(B)は、第3の実施形態に係る振動装置20Bの背面図である。
振動装置20Bは、振動板21と振動フィルム22Bとを備えている。振動フィルム22Bは、図4(B)に示すように厚み方向からみて矩形の外形状を有している。この振動フィルム22Bは、長さ方向の端部に設けた固定端27Bにより振動板21に固定している。そして、固定端27Bの長さ方向の寸法を、幅方向の両端付近ほど短くし、幅方向の中央付近ほど長くなるように連続的に変化させている。 そして、図4(A)に示すように、振動フィルム22Bは、幅方向から視て正面を凸に背面を凹に湾曲させた状態の振動板21の背面に、固定端27Bを介して連結することにより、振動板21に張り渡している。
このようにして振動装置20Bにおいては、振動フィルム22Bの固定端27B間の長さを、幅方向の両端付近ほど長く、幅方向の中央付近ほど短くなるように連続的に変化させている。また、振動フィルム22Bには長さ方向の外側に向けて振動板21から張力が伝わり、この張力も、幅方向の両端付近から幅方向の中央付近にかけて、連続的に変化するように設定している。これにより、振動装置20Bは広帯域に拡がる共振周波数を有することになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る振動装置について説明する。
図5(A)は、第4の実施形態に係る振動装置20Cの側面図であり、図5(B)は、第4の実施形態に係る振動装置20Cの背面図である。
振動装置20Cは、複数の振動板21C,22Cと振動フィルム23Cとを備えている。複数の振動板21C,22Cは、特許請求の範囲に記載の振動板部を構成している。振動フィルム23Cは、図5(B)に示すように厚み方向からみて全体として矩形の外形状を有している。一方、複数の振動板21C,22Cは、それぞれ同じ曲げ弾性率の材料からなり、それぞれが湾曲して延びる長さ方向の寸法が異なっている。具体的には、振動板21Cは長さ方向の寸法がより長く、振動板22Cは長さ方向の寸法がより短い。これにより、振動板21Cと振動板22Cとは、それぞれ厚み方向の撓み量が異なるように振動フィルム23Cに連結され、振動板21Cは撓み量がより大きく、振動板22Cは撓み量がより小さくなっている。
図5(A)に示すように、振動フィルム23Cは、幅方向から視て正面を凸に背面を凹に湾曲させた状態の振動板21Cおよび振動板22Cの背面に連結することにより、振動板21C,22Cに張り渡している。したがって、振動フィルム23Cには長さ方向の外側に向けて、振動板21C,22Cのそれぞれから張力が伝わる。そして、この張力は、振動板21Cから伝わる張力がより大きく、振動板22Cから伝わる張力がより小さくなっている。これにより、振動装置20Cは複数の共振周波数を有することになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
次に、本発明の第5の実施形態に係る振動装置について説明する。
図6(A)は、第5の実施形態に係る振動装置20Dの側面図であり、図6(B)は、第5の実施形態に係る振動装置20Dの背面図である。
ここで示す振動装置20Dは、複数の振動板21D,22Dと振動フィルム23Dとを備えている。複数の振動板21D,22Dは、特許請求の範囲に記載の振動板部を構成している。複数の振動板21D,22Dは、それぞれの長さ方向の寸法が同じであり、また、振動フィルム23Dと連結した状態での厚み方向の撓み量もそれぞれ同じであるが、それぞれを構成する材料の曲げ弾性率が異なっている。振動板21Dの曲げ弾性率は大きく、振動板22Dの曲げ弾性率は小さい。この場合にも、振動フィルム23Dに伝わる張力は、振動板21Dから伝わる張力がより大きく、振動板22Dから伝わる張力がより小さくなっている。このようにしても、振動装置20Dは複数の共振周波数を有することになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
次に、本発明の第6の実施形態に係る振動装置について説明する。
図7(A)は、第6の実施形態に係る振動装置20Eの側面図であり、図7(B)は、第6の実施形態に係る振動装置20Eの背面図である。
ここで示す振動装置20Eは、複数の振動板21E,22Eと振動フィルム23Eとを備えている。複数の振動板21E,22Eは、特許請求の範囲に記載の振動板部を構成している。振動フィルム23Eは、長さ方向の寸法が長い領域と長さ方向の寸法が短い領域とが幅方向に並ぶように、長辺に段差が付いた形状となっている。そして、複数の振動板21E,22Eは、振動フィルム23Eの長さ方向の寸法が異なる領域にそれぞれ連結されている。複数の振動板21E,22Eは、それぞれの長さ方向の寸法が同じであり、また、それぞれの曲げ弾性率が同じであるが、連結される振動フィルム23Eの長さ方向の寸法が異なるために、それぞれの厚み方向の撓み量が異なっている。この場合にも、振動フィルム23Eに伝わる張力は、振動板21Eから伝わる張力がより大きく、振動板22Eから伝わる張力がより小さくなっている。このようにしても、振動装置20Eは複数の共振周波数を有することになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
なお、第4乃至第6の実施形態に示したように複数の振動板を設ける場合には、振動フィルムの主面を略平坦にすることができ、振動フィルムが裂けるような故障を発生し難くすることができる。
次に、本発明の第7の実施形態に係る振動装置について説明する。
図8(A)は、第7の実施形態に係る振動装置20Fの側面図であり、図8(B)は、第7の実施形態に係る振動装置20Fの背面図である。
ここで示す振動装置20Fは、単一の振動板21Fと複数の振動フィルム22F,23Fとを備えている。振動フィルム22Fは、長さ方向の寸法が振動フィルム23Fよりも長い。言い換えると、振動フィルム23Fは、長さ方向の寸法が振動フィルム22Fよりも短い。振動フィルム22Fと振動フィルム23Fとは幅方向に交互に並んでいる。そして、振動フィルム22Fと振動フィルム23Fとは、それぞれ振動板21Fに対して長さ方向の異なる位置に連結されている。この場合にも、振動フィルム22Fに伝わる張力は、振動板23Fに伝わる張力より大きくなっている。このようにしても、振動装置20Eは複数の共振周波数を有することになり、高効率な振動が得られる駆動周波数の帯域をより広げることができる。
以上に説明したように本発明は実施することができるが、本発明は、特許請求の範囲に記載に該当する構成であれば、上記の他の構成であっても実施することができる。例えば、本発明の振動装置は、触覚提示装置ではない他の装置、例えば平面型スピーカなどに利用してもよい。また、振動フィルムは、振動板に対して直接接続するほかにも、フレーム部材のような他の部材を介して振動板に間接的に接続するようにしてもよい。また、ポリフッ化ビニリデンやキラル高分子を主材料とするフィルムを別のフィルムに貼り付けて、その貼り付けたフィルムを介して振動板に間接的に接続するようにしてもよい。
10…触覚提示装置
11…制御部
12…駆動部
20,20A,20B,20C,20D,20E…振動装置
21,21C,22C,21D,22D,21E,22E…振動板
22,22A,22B,23C,23D,23E…振動フィルム
23…央部
24,25,24A…端部
26…切れ込み
27,27B…固定端
30…タッチパネル
31…タッチセンサ

Claims (8)

  1. 厚み方向に薄手であり、電圧の印加によって前記厚み方向に直交する長さ方向に伸縮する振動フィルムと、
    前記厚み方向に薄手であり、前記厚み方向に撓む状態で前記長さ方向に前記振動フィルムが張り渡されている振動板部と、を備え、
    前記振動板部による引っ張りによって前記振動フィルムに生じる前記長さ方向の応力の大きさが、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向の位置によって異なっている、振動装置。
  2. 厚み方向に薄手であり、電圧の印加によって前記厚み方向に直交する長さ方向に伸縮する振動フィルムと、
    前記厚み方向に薄手であり、前記厚み方向に撓む状態で前記長さ方向に前記振動フィルムが張り渡されている振動板部と、を備え、
    前記振動フィルムにおける前記振動板部に固定されている固定端間の長さは、前記厚み方向および前記長さ方向に直交する幅方向の位置によって異なっている、振動装置。
  3. 前記振動板部は、前記厚み方向から視て矩形状の外形を有する単一の振動板からなる、請求項1または請求項2に記載の振動装置。
  4. 前記振動板部は、前記幅方向に並ぶ複数の振動板を備え、前記複数の振動板は、それぞれの撓み量が異なっている、請求項1または請求項2に記載の振動装置。
  5. 前記振動板部は、前記幅方向に並ぶ複数の振動板を備え、前記複数の振動板は、それぞれの有する曲げ弾性率が異なっている、請求項1または請求項2あるいは請求項4に記載の振動装置。
  6. 前記振動フィルムは、ポリフッ化ビニリデンを主材料とする、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の振動装置。
  7. 前記圧電フィルムは、キラル高分子を主材料とする、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の振動装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の振動装置と、
    前記振動板部に装着した、タッチ操作を検出するタッチ検出部と、
    前記タッチ検出部がタッチ操作を検出したときに、前記圧電フィルムに駆動電圧を印加する駆動部と、を備える、触覚提示装置。
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