JP2016058699A - 赤外線センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】参照画素の遮光性を向上させることができる赤外線センサを提供する。【解決手段】一実施形態に係る赤外線センサは、センサ筐体と、センサデバイスと、蓋と、遮光膜と、を備える。センサ筐体は、底面と側面とを有する。センサデバイスは、センサ筐体の底面上に搭載され、赤外線を受光すると出力電圧が変動する感熱画素を複数配置した感熱画素領域と、感熱画素が赤外線を受光した時の出力電圧の変化量よりも出力電圧の変化量が小さい参照画素を少なくとも1つ含む参照画素領域と、を有する。蓋は、センサ筐体の側面に接合され、感熱画素領域の上方に位置する開口部を有する支持部材と、開口部を覆うように支持部材のセンサデバイス側に接合され、赤外線を透過させる窓部材とを有し、センサ筐体を封止する。遮光膜は、窓部材のセンサデバイス側に形成され、参照画素領域に入射する赤外線の光路上に配置される。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、赤外線センサに関する。
物体から放射された赤外線を受光して電気信号に変換する赤外線センサ(赤外線撮像素子)は、昼夜にかかわらず物体の温度分布を取得することができる。赤外線は可視光に比べて煙や霧に対する透過性が高いため、赤外線センサは、悪条件での撮像も可能である。このため、赤外線センサは、防衛分野をはじめ、監視カメラ、火災検知カメラ、及び車載ナイトビジョン用のカメラ等、広い応用範囲を有する。
赤外線センサは、大別して冷却型と非冷却型の2種類がある。冷却型は、赤外線の受光によるキャリアのバンド間遷移を利用した赤外線センサである。冷却型は、冷却器を必要とするため、装置の小型化が困難であるとともに、製造コストも高くなる。このため、冷却型の赤外線センサは、用途が特定分野に限定されている。
これに対して、非冷却型は、いわゆるボロメータと呼ばれる熱型の赤外線センサである。非冷却型は、受光した赤外線を熱に変換し、熱を電気信号に変える機構を有する。非冷却型は、常温での動作が可能なため、冷却器が不要である。このため、非冷却型は、装置の小型化が容易であるとともに、製造コストも低く抑えることができるため、冷却型よりも広く普及している。
この非冷却型の赤外線センサは、赤外線センサ自体の温度が環境温度によって変化してしまうため、環境温度による影響を受ける。環境温度による影響を除去するために、非冷却型の赤外線センサでは、赤外線に反応する感熱画素による信号から、赤外線に反応しない参照画素による信号を差し引いた信号が出力される。
参照画素は、赤外線に反応しないことの他に、環境温度の変化に対する電気特性の変化が、感熱画素と一致する必要がある。これは、参照画素と感熱画素との環境温度の変化に対する電気特性の変化が不一致となると、環境温度によって赤外線センサの出力が変化してしまうためである。しかしながら、赤外線に対する不感特性と、感熱画素の電気特性との一致を両立させることは容易ではなかった。
例えば、赤外線に対する不感特性を実現する方法として、受光した赤外線により発生する熱を瞬時に基板側へ逃がす画素構造、いわゆるサーマルブラック画素(TB画素)が提案されている。しかしながら、参照画素としてTB画素を用いた場合、参照画素と感熱画素との電気特性が異なってしまう可能性がある。
また、他の方法として、感熱画素の一部を遮光膜により遮光する画素構造、いわゆるオプティカルブラック画素(OB画素)が提案されている。参照画素としてOB画素を用いた場合、参照画素と感熱画素との画素構造を同一とすることができるため、電気特性を一致させることができる。しかしながら、赤外線の完全な遮光は困難であり、エネルギーの高い赤外線が入射した場合、OB画素に赤外線が入射してしまい、参照画素としての機能が低下することがあった。
特開平06−213707号公報
参照画素の遮光性を向上させることができる赤外線センサを提供する。
一実施形態に係る赤外線センサは、センサ筐体と、センサデバイスと、蓋と、遮光膜と、を備える。センサ筐体は、底面と側面とを有する。センサデバイスは、センサ筐体の底面上に搭載され、赤外線を受光すると出力電圧が変動する感熱画素を複数配置した感熱画素領域と、感熱画素が赤外線を受光した時の出力電圧の変化量よりも出力電圧の変化量が小さい参照画素を少なくとも1つ含む参照画素領域と、を有する。蓋は、センサ筐体の側面に接合され、感熱画素領域の上方に位置する開口部を有する支持部材と、開口部を覆うように支持部材のセンサデバイス側に接合され、赤外線を透過させる窓部材とを有し、センサ筐体を封止する。遮光膜は、窓部材のセンサデバイス側に形成され、参照画素領域に入射する赤外線の光路上に配置される。
第1実施形態に係る赤外線センサの構成の一例を示す断面図。 図1の赤外線センサのセンサデバイスの一例を示す平面図。 図1の赤外線センサの支持部材の一例を示す平面図。 図1の赤外線センサの窓部材の一例を示す平面図。 図1の部分拡大図。 従来の赤外線センサの構成の一例を示す断面図。 第2実施形態に係る赤外線センサの構成の一例を示す図。 図1の赤外線センサのセンサデバイスの回路を示す回路図。 第3実施形態に係る赤外線センサのセンサデバイスの回路を示す回路図。 図9の赤外線センサの窓部材の一例を示す平面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る赤外線センサについて、図1〜図6を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る赤外線センサの一例を示す断面図である。図1に示すように、この赤外線センサは、センサ筐体100と、センサデバイス200と、蓋300と、遮光膜303と、を備える。
センサ筐体100は、土台101と、第1バンク102と、第2バンク103とを備える。土台101、第1バンク102、及び第2バンク103は、例えば、アルミナや窒化アルミニウムなどの材料により形成される。
土台101は、センサ筐体100の底面を構成しており、その表面にセンサデバイス200が搭載される。図示されていないが、土台101の表面には、センサデバイス200をダイマウントするための金属層が設けられている。
第1バンク102は、センサ筐体100の側面を構成しており、土台101上の外周部に積層されている。第1バンク102の表面には、センサデバイス200と信号の送受信を行うための電極104が設けられている。
第2バンク103は、第1バンク102と共にセンサ筐体100の側面を構成しており、第1バンク102上の外周部に積層されている。図示されていないが、第2バンク103の表面には、蓋300を接合するための金属層が設けられている。
センサデバイス200は、センサ筐体100の底面上、すなわち、土台101の表面に搭載されており、半導体により形成されている。センサデバイス200は、受光した赤外線を熱に変換し、熱に応じた電気信号を出力する。センサデバイス200は、少なくとも参照画素領域201と、感熱画素領域202と、パッド203と、を備える。
参照画素領域201は、センサデバイス200の表面のうち、複数の画素が配置された領域である。画素とは、熱に応じた信号を出力する受光素子のことである。
参照画素領域201に配置された複数の画素は、この赤外線センサにおける参照画素として利用される。本実施形態における参照画素は、OB画素であり、赤外線を遮光され、環境温度に応じた信号を出力する。このため、参照画素領域201は、赤外線を受光しないように、遮光膜303により遮光される。遮光膜303については後述する。
感熱画素領域202は、センサデバイス200の表面のうち、参照画素領域201と同様に、複数の画素が配置された領域である。
感熱画素領域202に配置された複数の画素は、この赤外線センサにおける感熱画素として利用される。感熱画素とは、受光した赤外線に応じた信号を出力する画素である。このため、感熱画素領域202は、赤外線を受光可能なように、赤外線を透過する窓部材302により上方を覆われる。窓部材302については後述する。
上述の参照画素領域201と感熱画素領域202とには、同一の構造を有する画素が配置されている。このため、この赤外線センサの参照画素と感熱画素との電気特性は、環境温度に依らず一致する。
ここで、図2は、センサデバイス200の一例を示す平面図である。図2のセンサデバイス200では、参照画素領域201にn行m列の画素が配置され、感熱画素領域202にn行m列の画素が配置されている。図2において、横方向の配列が行、縦方向の配列が列である。
パッド203は、図2に示すように、センサデバイス200の表面の外周部に複数設けられている。パッド203は、センサデバイス200が外部と信号の送受信を行うための電極である。パッド203は、第1バンク102上の電極104とボンディングワイヤ205によって接続される。これにより、参照画素領域201及び感熱画素領域202に配置された画素が出力した信号を、外部と送受信することができる。
なお、センサデバイス200の底面には、図示されていないが、センサデバイス200をダイマウントするための金属層が設けられている。センサデバイス200は、この金属層を介して、土台101の表面にダイアタッチ材204により固定される。ダイアタッチ材204は、例えば、AuSnなどの金属材料である。
蓋300は、センサデバイス200の上方を覆うように、センサ筐体100に接合される。蓋300は、センサ筐体100の内部、すなわち、センサデバイス200が搭載されたセンサ筐体100の内側の空間を真空封止する。センサ筐体100の内部の気圧は、例えば、1Pa以下である。このように、センサ筐体100の内部を真空状態とすることにより、センサデバイス200を真空断熱することができる。したがって、感熱画素の感度を最大限に高めることができる。図1に示すように、蓋300は、支持部材301と、窓部材302と、を備える。
支持部材301は、センサ筐体100の側面、すなわち、第2バンク103の表面に、接合材305によって接合されている。支持部材301は、金属やガラスなどの赤外線を透過しない材料により形成される。支持部材301は、窓部材302を支持する機能の他に、不必要な赤外線の入射を妨げる役割を果たしている。不必要な赤外線の入射は赤外線センサ内部での複雑な反射を繰り返す迷光となり、センサデバイス200に到達すると画像に悪影響を及ぼすからである。
ここで、図3は、支持部材301の一例を示す平面図である。図3に示すように、支持部材301は、矩形形状であり、外周部に接合材305により第2バンク103の表面と接合される接合領域を有し、内側に矩形形状の開口部306を有する。
開口部306は、蓋300をセンサ筐体100と接合した際に、センサデバイス200の感熱画素領域202の上方に位置するように形成される。このため、赤外線センサを上方(蓋300側)から見た場合、感熱画素領域202の少なくとも一部は、開口部306の内側に位置することになる。外部から放射された赤外線は、この開口部306を通って、感熱画素領域202に受光される。
開口部306は、感熱画素領域202の全体が赤外線を受光可能なように、感熱画素領域202より広く形成されるのが好ましい。すなわち、開口部306は、赤外線センサを上方から見た場合、感熱画素領域202の全体が開口部306の内側に位置するように形成されるのが好ましい。
窓部材302は、開口部306を覆うように、支持部材301のセンサデバイス200側に、接合材304により接合される。これにより、蓋300は、支持部材301と窓部材302との積層構造となる。窓部材302は、支持部材301より、センサデバイス200と近接する。
窓部材302は、シリコン、ゲルマニウム、硫化亜鉛などの、赤外線を透過する材料により形成される。窓部材302の両面には、遮光膜303及び接合材304以外の領域に反射防止膜を形成しても良い。開口部306から入射した赤外線は、窓部材302を透過して、感熱画素領域201に受光される。
窓部材302は、センサデバイス200の外周部に設けられたパッド203の上方を覆わないように形成される。これにより、パッド203及び電極104の上方に、ボンディングワイヤ205を形成するための空間が確保される。この空間の高さは、第2バンク103の高さと略同様である。
ここで、図4は、窓部材302の一例を示す平面図である。図4に示すように、窓部材302は、矩形形状であり、外周部に接合材304により支持部材301の底面に接合される接合領域を有する。
このように、蓋300を支持部材301と窓部材302との積層構造とし、支持部材301をセンサ筐体100と接合することにより、窓部材302にかかる応力を抑制することができる。これにより、窓部材302の厚さを薄くすることが可能となる。
窓部材302を薄くすることにより、窓部材302の材料を削減し、窓部材302の材料コストを低下させることができる。一般に、窓部材302を形成する赤外線を透過する材料は高価であるため、窓部材302の材料コストを低下させることにより、赤外線センサを低コスト化することができる。また、窓部材302を薄くすることにより、赤外線センサの薄型化や、赤外線の透過率の向上による赤外線センサの感度の向上も可能となる。
遮光膜303は、窓部材302のセンサデバイス200側に形成されている。遮光膜303は、金属やガラスなどの赤外線を透過しない材料により形成される。遮光膜303は、センサデバイス200の参照画素領域201に赤外線が入射しないように、参照画素領域201に入射する赤外線の光路上に配置される。ここで、図5を参照して、遮光膜303の配置について詳細に説明する。
図5は、図1における遮光膜303の周辺部分を拡大した部分拡大図である。図5において、赤外線を集光するレンズLが示されている。このレンズLは光軸Aが感熱画素領域202の中心と一致するように配置されている。
また、破線は、センサデバイス200の表面に入射する赤外線の光路を示している。光路401は、参照画素領域201の感熱画素領域202側の端部に入射する入射角γの赤外線の光路である。入射角γは、参照画素領域201の感熱画素領域202側の端部に入射する赤外線の入射角の最大値である。光路401と赤外線センサとの位置関係は、以下の式(1),(2)で表される。
式(1)において、fはレンズLからセンサデバイス200の表面までの距離(焦点距離)、DはレンズLの有効径、nは窓部材302の屈折率、d(>0)は支持部材301の表面から窓部材302の表面までの距離、d(>0)は窓部材302の厚さ、d(≧0)は窓部材302の裏面からセンサデバイス200の表面までの距離、lは参照画素領域201と感熱画素領域202との間の距離、lは光軸Aから感熱画素領域202の端部までの距離である。式(2)において、FはレンズLのF値、αは半画角である。
また、光路402は、感熱画素領域202の参照画素領域201側の端部に入射する入射角βの赤外線の光路である。入射角βは、感熱画素領域202の参照画素領域201側の端部に入射する赤外線の入射角の最大値である。光路402と赤外線センサとの位置関係は、以下の式(3)で表される。
以下では、図5における、参照画素領域201からみた感熱画素領域202側を右側、感熱画素領域202からみた参照画素領域201側を左側という。
まず、遮光膜303の右側(感熱画素領域202側)の端部303aの位置について説明する。図5に示すように、遮光膜303は、端部303aが、参照画素領域201の右側の端部より右側に位置するように配置される。より詳細には、遮光膜303は、端部303aが、光路401より右側に位置するように配置される。すなわち、端部303aは、参照画素領域201の右側の端部に入射する任意の赤外線の光路より右側に位置する。
また、遮光膜303は、端部303aが、光路402より左側に位置するように配置されるのが好ましい。以上から、端部303aから光軸Aまでの距離をYとすると、遮光膜303は、端部303aの位置が以下の式(4)を満たすように配置される。
さらに、遮光膜303は、左側(感熱画素領域202と反対側)の端部303bが、参照画素領域201の左側の端部より左側に位置するように配置されるのが好ましい。
このように遮光膜303を配置することにより、外部から放射された赤外線やセンサ筐体100の内部で反射した赤外線が、参照画素領域201へ入射することを抑制し、参照画素の遮光性を向上させることができる。また、遮光膜303が感熱画素領域202へ入射する赤外線を遮光しないため、遮光膜303によるセンサ感度の低下を抑制することができる。
また、支持部材301は、右側の端部301aが、遮光膜303の端部303aよりも左側に位置するように配置される。具体的には、支持部材301は、光路402を妨げない位置に配置されるのが好ましい。ここで、端部301aから光軸Aまでの距離をMとすると、支持部材301は、端部301aの位置が以下の式(5)を満たすように配置されるのが望ましい。
このように支持部材301を配置することにより、支持部材301が感熱画素領域202へ入射する赤外線を遮光しないため、支持部材301によるセンサ感度の低下を抑制することができる。
なお、蓋300は、センサ筐体100の内部の真空環境を維持するために、センサデバイス200側にゲッター材料層を備えてもよい。
次に、本実施形態におけるセンサデバイスの回路について、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態にかかる赤外線センサを駆動するための回路図である。図8に示すように、センサデバイス600には、参照画素領域201と、感熱画素領域202と、が設定されている。
参照画素領域201は、複数の参照画素605から構成され、それぞれの参照画素605は、内部に熱電変換素子としてのpn接合ダイオード606を有する。感熱画素領域202は、複数の感熱画素604から構成され、それぞれの感熱画素604は、内部に熱電変換素子としてのpn接合ダイオード606を有する。参照画素605と感熱画素604とは同じ構造であり、例えば特開2011−188140号公報で開示されている画素構造が適用できる。
ここで、図1に示すように、参照画素領域201の参照画素605は、窓部材302の遮光膜303により外部からの赤外線の入射が遮断されているから、外部からの赤外線による出力の変動はない。一方、感熱画素領域202の感熱画素604は、外部からの赤外線の入射を受けるため外部からの赤外線による出力の変動がある。
感熱画素領域202には、行方向に延びる複数本の水平信号線602bと、行方向に対して交差(例えば、直交)する列方向に延びる複数本の垂直信号線603と、が設けられている。感熱画素604は、いずれも各水平信号線602bと各垂直信号線603との交差部に配置されている。各pn接合ダイオード606のアノード側には、対応する水平信号線602bが接続され、各pn接合ダイオード606のカソード側には対応する垂直信号線603が接続される。
感熱画素領域202の外側には、各水平信号線602bに対応する行選択部607が設けられている。行選択部607には、行選択部607をオンする行選択信号608が入力され、オンした行選択部607に対応する水平信号線602bが選択される。選択された水平信号線602bには、駆動信号線609を介して、駆動電圧端子610の電圧が印加される。
感熱画素領域202から見て列方向における一方の側(図8における上側)には、垂直信号線603の本数と同数の負荷トランジスタ611が設けられている。それぞれの負荷トランジスタ611は、各垂直信号線603と一対一に対応付けられて接続されている。また、感熱画素領域202から見て負荷トランジスタ611と同じ側には、行方向に延びる1本の電源線612と、行方向に延びる接地線613と、が設けられている。
負荷トランジスタ611から見て列方向における感熱画素領域202と反対側には、参照画素領域201が設けられている。参照画素領域201は、すべて参照画素606からなる行を形成しており(以下、「参照行」という)、感熱画素604と同様に、pn接合ダイオード606のアノード側は対応する水平信号線602aに、カソード側は対応する垂直信号線603に接続されている。
参照行は、図8に示すように1行のみであってもよいし、複数行であってもよい。このように、参照画素領域201は、負荷トランジスタ611を挟んで、感熱画素領域202と離間した位置に設けられている。つまり、図5における距離lの領域には、負荷トランジスタ611が配置されている。
一方、感熱画素領域202から見て列方向における他方の側(図8における下側)には、垂直信号線603の本数と同数の相関二重サンプリング回路614が設けられている。相関二重サンプリング回路614は、結合容量615と、差動アンプ616と、帰還容量617と、クランプスイッチ618と、積分容量619と、を備える。
差動アンプ616の反転入力端子には、各垂直信号線603の電圧が、結合容量615を介して入力され、非反転入力端子620には固定電圧VCLが入力される。差動アンプ616の反転入力端子と出力端子との間には、帰還容量617と、クランプスイッチ618と、が並列して接続される。差動アンプ616の出力端子は、積分容量619と接続され、積分容量619の他方は接地されている。
次に、図8に示すセンサデバイス600の動作について説明する。まず、駆動電圧端子610に、駆動電圧Vddが印加される。続いて、行選択信号により、参照行に対応する行選択部607がオンし、駆動電圧Vddが、参照行に対応する水平信号線602aに印加される。つまり、参照行を構成する全参照画素605内のpn接合ダイオード606のアノード側に、駆動電圧Vddが印加される。
一方、参照画素605内のpn接合ダイオード606のカソード側に接続された負荷トランジスタ611は、定電流源として用いられる。負荷トランジスタ611のゲート電極には、電源線612を介して、所定のゲート電圧Vgが印加される。垂直信号線603には、ゲート電圧Vgによって決まるドレイン電流Ifが流れる。ドレイン電流Ifは、参照画素605内のpn接合ダイオード606に供給される。pn接合ダイオード606における電圧降下をVf0とすると、垂直信号線603の電圧は、Vdd−Vf0となる。この電圧は、結合容量615の一方の電極の電圧となる。
一方、相関二重サンプリング回路614においては、参照行の選択と同時に、クランプスイッチ618がオンとなり、相関二重サンプリング回路614はボルテージフォロワー回路となる。すなわち、差動アンプ616の反転入力端子、非反転入力端子620、及び出力端子は、いずれも非反転入力端子620の電圧VCLと同電圧となる。したがって、結合容量615の両端には、VCL−(Vdd−Vf0)の電圧差が生じる。
その後、クランプスイッチ618がオフとなり、上記の電圧差は、結合容量615に保持される。そして、水平信号線602を選択していた行選択部607がオフすると、参照画素605の駆動が終了し、垂直信号線603は、ほぼゼロ電圧に戻る。これにより、差動アンプ616の反転入力端子の電圧は、VCL−(Vdd−Vf0)となり、参照画素605の駆動時の垂直信号線603の電圧が、非反転入力端子620の電圧にクランプされる。以上のプロセスを、クランプステップAと称する。
続いて、行選択は次の行に移行する。次行以降は、すべて感熱画素604から構成される行(以下、「感熱行」という)である。
1行目の感熱行に対応する行選択部607がオンすると、この行選択部607と接続された水平信号線602に駆動電圧端子610の駆動電圧Vddが印加され、最初の感熱行に接続するすべての感熱画素604が駆動される。駆動方法は参照行と同様である。
すなわち、pn接合ダイオード606に、負荷トランジスタ611によりドレイン電流Ifが供給され、pn接合ダイオード606内で、ドレイン電流Ifに応じた電圧降下Vf1が生じる。pn接合ダイオード606における電圧降下をVf1とすると、垂直信号線603の電圧は、Vdd−Vf1となる。
その結果、差動アンプ616の反転入力端子の電圧は、VCL+Vf0−Vf1となる。差動アンプ616の出力端子からは、反転入力端子の電圧VCL+Vf0−Vf1と非反転入力端子620の電圧VCLと、の差分であるVf0−Vf1が増幅して出力される。つまり、参照画素605内のpn接合ダイオード606の順方向電圧Vf0と、感熱画素604内のpn接合ダイオード606の順方向電圧Vf1と、の差分が増幅されることになる。
pn接合ダイオード606の順方向電圧Vfは、一定のドレイン電流If下では、温度によって変化する。感熱画素604の温度が、センサデバイス600自体の温度と、ドレイン電流Ifによるジュール熱と、外部から照射された赤外線の吸収による発熱と、の3要素から決まるのに対して、参照画素605の温度は、センサデバイス600自体の温度と、ドレイン電流Ifによるジュール熱と、の2要素から決まる。したがって、差動アンプ616においては、これらの差分である赤外線吸収による発熱の寄与分のみが増幅され、出力されることになる。
以上のプロセスをイメージングステップと呼ぶことにする。以降の感熱行についても全く同様の動作が繰り返され、最終的に全画素からの赤外線情報が得られる。以上が1フレームでの動作であり、次フレームでは、再び参照行の駆動及びクランプ、感熱行の駆動が順次行われる。
次に、本実施形態に係る赤外線センサの作用について説明する。
まず、外部から放射された赤外線は、レンズ(図示省略)により集光され、赤外線センサに入射し、感熱画素領域202に配置された感熱画素により受光される。赤外線を受光した感熱画素は、受光した赤外線を熱に変換し、熱に応じた信号を出力する。この信号には、環境温度に応じた成分が重畳されている。
一方、参照画素領域201に配置された参照画素は、遮光膜303により赤外線を遮光されるため、環境温度のみに応じた信号を出力する。
感熱画素による信号と参照画素による信号の差分がボンディングワイヤ205を介して外部に出力され、赤外線センサの出力信号となる。
以上説明した通り、本実施形態に係る赤外線センサは、参照画素と感熱画素の電気特性が一致するとともに、OB画素である参照画素の遮光させることができる。したがって、環境温度の変化によらず、精度よく赤外線を検出することができる。また、蓋300を支持部材301と窓部材302との積層構造とすることにより、赤外線センサを小型化し、材料コストの低下させることができる。理由は以下の通りである。
図6は、従来の赤外線センサの一例を示す断面図である。図6の赤外線センサは、蓋300が窓部材302により形成されている。この赤外線センサでは、窓部材302のセンサデバイス200側に遮光膜303を形成した場合、遮光膜303と参照画素領域201との間が所定の距離Hだけ離間する。この距離Hは、センサ筐体100の側面の高さとセンサデバイス200の高さとの差と、略等しい。
遮光膜303を本実施形態のように配置する場合、距離Hが大きいほど、参照画素領域201と感熱画素領域202との間の距離Lを大きくする必要がある。しかしながら、距離Lが大きいと、センサデバイス200の面積や材料コストの増加につながるため、距離Lは小さい方が好ましい。すなわち、距離Hは小さい方が好ましい。
距離Hは、センサ筐体100の側面の高さを低くしたり、センサデバイス200の高さを高くしたりすることにより小さくすることができる。しかしながら、図6の赤外線センサは、蓋300が単層構造のため、距離Hを小さくすると、パッド203と蓋300(窓部材302)との間の距離も小さくなってしまう。パッド203と蓋300との間には、ボンディングワイヤ205を形成する空間を確保しなければならないため、図6の赤外線センサでは、距離Hが当該空間の高さによって制限されてしまう。
これに対して、本実施形態に係る赤外線センサは、蓋300が支持部材301と窓部材302との積層構造となっているため、遮光膜303と参照画素領域201との間の距離hを、ボンディングワイヤ205を形成する空間の高さによらず、小さくすることができる。これにより、本実施形態によれば、参照画素領域201と感熱画素領域202との間の距離を小さくし、センサデバイス200の面積や材料コストを低下させることができる。したがって、赤外線センサの小型化や材料コストの低下が可能となる。
また、本実施形態では、参照画素領域201は、感熱画素領域202と離間した位置に設けられており、感熱画素領域202と参照画素領域201との間には、センサデバイス600の構成要素である負荷トランジスタ611が位置している。このような配置により、センサデバイス600の面積増大を伴うことなく、適切な参照画素領域201の確保が可能となる。
なお、本実施形態に係る赤外線センサは、外部から放射された赤外線を集光するレンズを備えてもよい。また、参照画素及び感熱画素から出力された信号に所定の信号処理を行う回路を備えてもよい。さらに、この赤外線センサを、赤外線カメラの赤外線撮像素子として用いてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る赤外線センサについて、図7を参照して説明する。本実施形態に係る赤外線センサは、第1実施形態に係る赤外線センサに設けられた画素の中から、実際に使用する画素を選択する。ここで、図7は、本実施形態に係る赤外線センサの一例を示す図である。図7に示すように、この赤外線センサは、画素選択部500を更に備える。他の構成は、第1実施形態と同様である。
画素選択部500は、センサデバイス200に設けられた画素の中から、各画素からの信号に基づいて、実際に使用する画素を選択する。
画素選択部500は、参照画素領域201に配置された画素が出力した信号を取得し、取得した信号に基づいて、参照画素として使用する画素を選択する。画素選択部500は、例えば、各画素からの信号と所定の閾値とを比較することにより参照画素を選択してもよい。また、画素選択部500は、参照画素領域201に配置された複数の画素からの信号を統計処理することにより、参照画素を選択してもよい。本実施形態において、画素選択部500により参照画素として選択されなかった画素は、使用されない。
また、画素選択部500は、感熱画素領域202に配置された画素が出力した信号を取得し、取得した信号に基づいて、感熱画素として使用する画素を選択する。画素選択部500は、例えば、各画素からの信号と所定の閾値とを比較することにより感熱画素を選択してもよい。また、画素選択部500は、感熱画素領域202に配置された複数の画素からの信号を統計処理することにより、感熱画素を選択してもよい。本実施形態において、画素選択部500により感熱画素として選択されなかった画素は、使用されない。
この画素選択部500は、赤外線センサと接続されたコンピュータ装置により構成することができる。コンピュータ装置は、画素選択部500の機能を実現するプログラムを格納した外部記憶装置106と、このプログラムを実行するCPUと、プログラムが展開されるRAMなどの主記憶装置とを備える。コンピュータ装置は、プログラムの実行結果を出力するディスプレイや、キーボードなどの入力デバイスを備えてもよい。
本実施形態によれば、画素選択部500によって、赤外線センサの製造後に参照画素若しくは感熱画素として使用する画素を選択することにより、遮光膜303や支持部材301の位置が設計とずれた場合であっても、参照画素若しくは感熱画素の機能を確保することができる。これにより、赤外線センサ製造の歩留まりを大幅に向上することができ、ひいては赤外線センサの製造コストを抑制することが可能となる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る赤外線センサについて、図9及び図10を参照して説明する。本実施形態に係る赤外線センサは、センサデバイス700が、参照画素を1つだけ備える回路を有する。他の構成は、第1実施形態と同様である。
以下、図9を参照して、本実施形態に係るセンサデバイス700について説明する。図9は、センサデバイス700の回路図である。センサデバイス700の回路の基本的な構成は、図8のセンサデバイス600の回路と同様であるが、センサデバイス600が、列数分の参照画素605からなる参照行を含んでいたのに対し、センサデバイス700は、1つの参照画素705のみを含んでいる点が異なる。参照画素705は、図8と同様に、感熱画素領域202から離間された位置に設けられており、例えば、図9のようにセンサデバイス700の左上隅に設けられる。
参照画素705内のpn接合ダイオード706のアノード側には、クランプ制御部721が設けられている。クランプ制御部721には、クランプ制御信号線722(参照画素選択線)を介して、クランプ信号が入力される。クランプ制御部721を構成するトランジスタのドレイン電極は、駆動信号線709と接続されている。
pn接合ダイオード706のカソード側は、定電流源として用いられる負荷トランジスタ711(第1の負荷トランジスタ)と接続されている。pn接合ダイオード706のカソード側には、更にバッファー部723が設けられている。
バッファー部723は、ボルテージフォロワー回路であり、反転入力端子と出力端子とが接続された差動アンプ724により構成される。pn接合ダイオード706のカソード側は、差動アンプ724の非反転入力端子と接続されている。バッファー部723と各垂直信号線703とは、列毎にクランプ切替部725(参照画素選択手段)を介して接続されている。
クランプ切替部725はトランジスタから構成されている。各クランプ切替部725を構成するトランジスタのゲート電極は、クランプ制御部721を構成するトランジスタのゲート電極と、ゲート線726を介して接続されている。センサデバイス700のこれ以外の回路構成は、センサデバイス600と同様であるため、説明を省略する。
図10は、第3の実施形態に係る窓部材302の平面図である。遮光膜303は、参照画素705に対応する領域にのみ設けられており、この例では、左上位置にのみ形成されている。遮光膜303の位置関係は、式(4)を満たす。従って、本実施形態においても、外部から参照画素705に入射する赤外線は、遮光膜303によって遮断される。
次に、図9に示すセンサデバイス700の回路動作について説明する。まず、駆動回路(図示省略)により、駆動電圧端子710には駆動電圧Vddが印加される。続いて、クランプ制御信号線722にクランプ制御信号が入力されてクランプ制御部721がオンすると、駆動電圧Vddが参照画素705内のpn接合ダイオード706のアノード側に印加される。
一方、参照画素705内のpn接合ダイオード706のカソード側に接続された負荷トランジスタ711は、定電流源として用いられる。負荷トランジスタ711のゲート電極には、電源線712を介して、所定のゲート電圧Vgが印加され、ゲート電圧Vgによって決まるドレイン電流Ifが、参照画素705内のpn接合ダイオード706に供給される。
この時のpn接合ダイオード706における電圧降下をVf0とすると、pn接合ダイオード706のカソード側の電圧は、Vdd−Vf0となる。pn接合ダイオード706のカソード側は、バッファー部723を構成する差動アンプ724の非反転入力端子と接続されているから、差動アンプ724の出力端子の電圧もVdd−Vf0である。
また、クランプ制御信号線722へのクランプ制御信号の入力により、各垂直信号線703に接続しているクランプ切替部725も、同時にオンする。その結果、各垂直信号線703の電圧もVdd−Vf0となる。この電圧は、結合容量715の一方の電極の電圧となる。
一方、二重相関サンプリング回路714においては、参照行の選択と同時にクランプスイッチ718がオンし、二重相関サンプリング回路714は、ボルテージフォロワー回路となる。すなわち、差動アンプ716の反転入力端子、非反転入力端子、及び出力端子は、いずれも非反転入力端子の電圧VCLと同電圧となる。したがって、結合容量715の両端には、VCL−(Vdd−Vf0)の電圧差が生じる。
その後、クランプスイッチ718がオフとなり、上記の電圧差は、結合容量715に保持される。そして、クランプ制御部721がオフすると、参照画素705の駆動が終了し、垂直信号線703はほぼゼロ電圧に戻る。これにより、差動アンプ716の反転入力端子の電圧は、VCL−(Vdd−Vf0)となり、参照画素705の駆動時の垂直信号線703の電圧が、非反転入力端子の電圧にクランプされる。以上のプロセスをクランプステップBと称する。
続いて、感熱行の駆動に移行する。1行目の感熱行(第1の感熱行)に対応する行選択部707がオンすると、感熱画素704と接続された水平信号線702(第1の行選択線)に駆動電圧端子710の駆動電圧Vddが印加され、この感熱行に接続された全ての画素704が駆動される。
駆動方法は、参照画素705と同様であり、pn接合ダイオード706には、負荷トランジスタ711(第2の負荷トランジスタ)によるドレイン電流Ifが供給され、pn接合ダイオード706内においては、ドレイン電流Ifに応じた電圧降下(Vf1)が生じる。これにより、垂直信号線704の電圧はVdd−Vf1となる。
その結果、差動アンプ716の反転入力端子の電圧は、VCL+Vf0−Vf1となる。差動アンプ716の出力端子からは、反転入力端子の電圧VCL+Vf0−Vf1と、非反転入力端子の電圧VCLと、の差分であるVf0−Vf1が増幅されて出力される。つまり、参照画素705内のpn接合ダイオード706の順方向電圧Vf0と、感熱画素704内のpn接合ダイオード706の順方向電圧Vf1と、の差分が増幅されることになる。
差動アンプ716からは、図8のセンサデバイス600の場合と同様に、外部から照射された赤外線の吸収による発熱の寄与分(赤外線信号)のみが増幅され、出力される。以上のプロセスは、センサデバイス600のイメージングステップと全く同様である。
続いて、再度クランプステップBが行われる。すなわち、クランプ制御信号線722に行選択信号を入力することで参照画素705を駆動し、増幅部714におけるクランプ動作を実行する。
この時、参照画素705内のpn接合ダイオード706において降下する電圧Vf0は、前回のクランプステップと時間差があるため、フリッカーノイズの影響で、前回のクランクステップ時の電圧と異なる電圧となる。したがって、結合容量715に保持される電圧差は、前回のクランプステップ時の電圧と異なる。
次に、前回駆動した感熱行の次の感熱行(第2の感熱行)に対応する行選択部707がオンし、この行選択部707に対応する水平信号線702(第2の行選択線)に接続する感熱画素704が駆動される。そして、結合容量715に新たに保持された電圧差を元に、増幅部714から増幅された赤外線信号が出力される。以降、同様にクランプステップBとイメージングステップが交互に行われ、最終的に全画素からの赤外線情報が得られる。
第1の実施形態に係る図8のセンサデバイス600の回路では、参照画素605の駆動時にクランプした水平信号線602の電圧を、1フレームの間、固定電圧として使用するものであった。このため、差動アンプ616の出力には、感熱画素604のフリッカーノイズが重畳される。
また、参照画素605においてもフリッカーノイズは発生するため、フレーム毎にクランプする電圧が変化することになる。この結果、映像にはランダムな縦筋ノイズが発生する。このノイズは、映像画質を悪化させるものであり、赤外線センサとしての温度分解能を低下させる要因となりうる。
一方、本実施形態に係るセンサデバイス700の回路によれば、行毎にクランプ動作を行っているため、行毎に異なる電圧に基づくクランプ動作が行われる。このため、図8の回路のようなランダムな縦筋ノイズの発生を回避することができる。したがって、出力映像におけるノイズを低減することができ、ひいては赤外線センサの温度分解能を向上することができる。
更に,本実施形態に係るセンサデバイス700によれば、クランプに使用する参照画素705を1つとしているため、参照画素705の位置の確保が容易であり、設計の自由度を向上することができる。
また、図8の回路のように列毎に参照画素605を設ける場合と比べて、参照画素のバラツキによる影響を除外することができる。このため、列間の出力差を抑制することができる。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100:センサ筐体、101:土台、102:第1バンク、103:第2バンク、104:電極、200,600,700:センサデバイス、201:参照画素領域、202:感熱画素領域、203:パッド、204:ダイアタッチ材、205:ボンディングワイヤ、300:蓋、301:支持部材、302:窓部材、303:遮光膜、301a,303a,303b:端部、304,305:接合材、306:開口部、401,402:光路、500:画素選択部

Claims (11)

  1. 底面と側面とを有するセンサ筐体と、
    前記センサ筐体の前記底面上に搭載され、赤外線を受光すると出力電圧が変動する感熱画素を複数配置した感熱画素領域と、前記感熱画素が前記赤外線を受光した時の出力電圧の変化量よりも出力電圧の変化量が小さい参照画素を少なくとも1つ含む参照画素領域と、を有するセンサデバイスと、
    前記センサ筐体の前記側面に接合され、前記感熱画素領域の上方に位置する開口部を有する支持部材と、前記開口部を覆うように前記支持部材の前記センサデバイス側に接合され、赤外線を透過させる窓部材とを有し、前記センサ筐体を封止する蓋と、
    前記窓部材の前記センサデバイス側に形成され、前記参照画素領域に入射する赤外線の光路上に配置される遮光膜と、
    を備える赤外線センサ。
  2. 前記遮光膜の前記感熱画素領域側の端部は、前記参照画素領域の前記感熱画素領域側の端部より、前記感熱画素領域側に位置する
    請求項1に記載の赤外線センサ。
  3. 前記端部は、前記参照画素領域の前記感熱画素領域側の端部に入射する赤外線の光路と前記窓部材の前記センサデバイス側の表面との交点より、前記感熱画素領域側に位置する
    請求項2に記載の赤外線センサ。
  4. 前記端部は、前記感熱画素領域に入射する赤外線の光路より、前記参照画素領域側に位置する
    請求項2又は請求項3に記載の赤外線センサ。
  5. 前記参照画素領域の前記感熱画素領域と反対側の端部は、前記遮光膜の前記感熱画素領域と反対側の端部より、前記感熱画素領域側に位置する
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  6. 前記センサ筐体は、前記蓋により真空封止される
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  7. 前記画素からの信号に基づいて、使用する前記画素を選択する選択部を更に備える
    請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  8. 前記選択部は、前記参照画素領域に配置された前記画素からの信号に基づいて、前記参照画素領域に配置された前記画素の中から、参照画素として使用する前記画素を選択する
    請求項7に記載の赤外線センサ。
  9. 前記選択部は、前記感熱画素領域に配置された前記画素からの信号に基づいて、前記感熱画素領域に配置された前記画素の中から、感熱画素として使用する前記画素を選択する
    請求項7又は請求項8に記載の赤外線センサ。
  10. 前記センサデバイスは少なくとも、前記参照画素領域と、前記感熱画素領域と、前記参照画素領域に含まれる前記参照画素と前記感熱画素領域に含まれる前記感熱画素とに一定電流を供給する負荷トランジスタと、を含み、
    前記負荷トランジスタは前記参照画素領域と前記感熱画素領域との間に形成される
    請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  11. 前記センサデバイスは少なくとも、
    前記参照画素に接続され、前記参照画素に駆動電圧を印加する参照画素選択線と、
    前記参照画素に接続され、一定電流を流す第1の負荷トランジスタと、
    複数の前記感熱画素からなる第1の感熱行に含まれる前記感熱画素に接続され、前記第1の感熱行に含まれる前記感熱画素に駆動電圧を印加する第1の行選択線と、
    前記第1の感熱行に沿って設けられた、複数の前記感熱画素からなる第2の感熱行に含まれる前記感熱画素に接続され、前記第2の感熱行に含まれる前記感熱画素に駆動電圧を印加する第2の行選択線と、
    前記第1の感熱行に含まれる前記感熱画素と、前記第2の感熱行に含まれる前記感熱画素と、の双方に接続された垂直信号線と、
    前記垂直信号線の一端に接続され、一定電流を流す第2の負荷トランジスタと、
    前記第1の負荷トランジスタと前記垂直信号線とを接続するための参照画素選択手段と、
    前記参照画素選択線を選択した後に前記第1の行選択線を選択し、更に前記参照画素を選択した後に前記第2の行選択線を選択して、選択の都度前記駆動電圧を印加する駆動回路と、
    前記参照画素選択線を選択した時の前記垂直信号線の第1の電圧を一旦保持し、続いて前記第1の行選択線若しくは第2の行選択線を選択した時の前記垂直信号線の第2の電圧と前記第1の電圧の差分を増幅して出力する二重相関サンプリング回路と、
    を備える
    請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
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