JP2016050880A - 池等の放射性物質の除染方法およびそれに使用する除染装置 - Google Patents

池等の放射性物質の除染方法およびそれに使用する除染装置 Download PDF

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Abstract

【課題】池等の底に堆積した放射性物質を漏れなく回収することができる除染方法とすると好適な除染装置を提供する。
【解決手段】池等に浮く装置本体1と、吐出口を備えた加圧流体を吐出する加圧洗浄装置2と、装置本体から吊り下げられ底面が池等の底面に接する汚泥回収装置3と、汚泥回収装置に設けられ内部へ加圧流体を導入する加圧流体導入口3aと、前記吐出口と前記加圧流体導入口とを接続する第1の接続管路5と、汚泥回収装置に設けられ放射性物質を外部へ吸引する吸引口3bと、吸引口と第2の接続管路6を介して接続され汚染泥水を固液分離する脱水装置7と、固液分離した液分に含まれる放射性物質を除去する水処理装置8とを備えた除染装置Aを用い、装置本体1を池等を移動させて池等の放射性物質を回収する。
【選択図】図1

Description

この発明は、放射性物質によって汚染された池,湖やダムおよび河川等(この明細書および特許請求の範囲において「池等」という)の除染方法とそれに使用する除染装置に関する。
東日本大震災の地震と津波に起因して発生した、我が国初の原子力発電所(原発という)における重大事故により、広範囲にわたって放射性物質による汚染が生じている。 事故から数年以上経過した現在でも、放射性物質によって汚染された地域が広範囲にわたって存在する状態が続いている。
本出願人は、このような放射性物質による汚染の状況下において、路面や広場等の陸上における放射性物質の除染についての発明をし、現在かかる発明が実施されて良好な成果を挙げている(特許文献1参照)。
前記発明は、放射性物質を周囲に無用に飛散させることがなく、且つ洗浄作業漏れの場所が生じることがなく、しかも作業者にも無用な肉体的負担を強いることのない、有効な発明である。
特開2014−095677
しかしながら、池等においては、陸上の除染とは異なる種々の条件があり、有効な除染がおこなわれていないのが現況である。
しかも、池等の場合、時間の経過とともに、事故直後に周囲の野山や路面に降った放射性物質が雨水によってその近傍の河川を経て池等に流れ込み、当該池等の底(「水底」のことを言う:この明細書および特許請求の範囲の範囲において同じ)に沈殿(堆積)する。
したがって、かかる池等の底では、時間の経過とともに事故直後に比べて放射性物質による汚染がより増加する傾向がある。
かかる池等の底に堆積した放射性物質を除染することは、その下流域における今後の放射能汚染を有効に低減するのに必須のことであるにもかかわらず、陸上で使用していた除染方法や除染装置では、有効な除染をおこなうことはできない。
本出願人は、池等の底に堆積した放射性物質の有効な除染に関する発明については、この出願時点では不知である。
本発明は、このような状況に鑑みておこなわれたもので、池等の底に堆積した放射性物質を手で触れることなく可及的に漏れなく回収することができ、且つ作業者に過度の負担を強いることのない、池等の放射性物質の除染方法と当該除染方法に使用するのに好適な除染装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる池等の放射性物質の除染方法は、
池等の水面上に浮くよう設けられた浮体となる装置本体と、
吐出口から加圧流体を吐出する加圧洗浄装置と、
前記装置本体から吊り下げられ、開口した底面が池等の底面に略接するように設けられる汚泥回収装置と、
前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内へ前記加圧流体を導入する加圧流体導入口と、
前記加圧洗浄装置の吐出口と前記汚泥回収装置の加圧流体導入口とを接続する第1の接続管路と、
前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内の放射性物質を含有する汚染泥水を外部へ吸引する吸引口と、
前記吸引口と第2の接続管路を介して接続され、吸引された前記汚染泥水を固液分離する脱水装置と、
前記脱水装置において固液分離した液分に含まれる放射性物質を除去する、水処理装置と、を備えた除染装置を用い、
前記装置本体を池等の水面に浮かべて移動させて、池等の底に堆積している放射性物質を前記加圧流体の噴射力を利用して前記汚泥回収装置内で攪拌するとともに、その攪拌で汚泥回収装置内に形成される前記汚染泥水を前記吸引口から吸引して前記第2の接続管路を介して前記脱水装置に送って当該脱水装置で固液分離し、前記固液分離した液分に前記水処理装置でポリイオン水と凝集剤を添加することによって当該液分から放射性物質を除去して当該除去した放射性物質を回収することを特徴とする。
前記ポリイオン水として、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤を、当該アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩濃度が、所定濃度(具体的には、約100ppm〜約2000ppm、好ましくは800ppm〜約1200ppm程度)となるように希釈して得たものであると、好ましい。
また、本発明にかかる池等の放射性物質の除染装置は、
池等の水面上に浮くよう設けられた浮体となる装置本体と、
吐出口から加圧流体を吐出する加圧洗浄装置と、
前記装置本体から吊り下げられ、開口した底面が池等の底に接する又は略接するように設けられる汚泥回収装置と、
前記汚泥回収装置に設けら、当該汚泥回収装置内へ前記加圧流体を導入する加圧流体導入口と、
前記加圧洗浄装置の吐出口と前記汚泥回収装置の加圧流体導入口とを接続する第1の接続管路と、
前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内の放射性物質を含有する汚染泥水を外部へ吸引する吸引口と、
前記吸引口と第2の接続管路を介して接続され、吸引された前記汚染泥水を固液分離する脱水装置と、
前記脱水装置において固液分離した液分に含まれる放射性物質を除去する、水処理装置と、
前記装置本体を池等の水面上を移動させる移動手段とを備えており、
前記加圧洗浄装置と脱水装置を作動させた状態で、前記移動手段で前記装置本体を移動させることにより、池等の底に堆積した放射性物質を除染することを特徴とする。
前述のように構成された本発明にかかる放射性物質の除染方法と除染装置によれば、水面上に移動可能に浮いている装置本体を池等において移動させるだけで、通過した後の池等の底に堆積している放射性物質を、本除染装置で確実に且つ有効に回収することができる。
従って、池等の底に堆積している放射性物質を、作業者が直接手で触れることなく効率良く且つ安全に除去することができる。
前記加圧流体が、加圧水、ポリイオン水、空気を含んだ加圧水、加圧空気、空気を含んだポリイオン水の少なくともいずれか1つであると、前記汚泥回収装置内で池等の底に堆積する放射性物質を有効に攪拌するのに、好ましい構成となる。
前記汚泥回収装置の横断面が円形をしており、当該汚泥回収装置の頭部(上端部)に前記吸引口が形成されていると、加圧流体とともに、池等の底に堆積していた放射性物質が、効果的に外部に吸引される構成となる。
前記汚泥回収装置内へ導入した加圧流体が当該汚泥回収装置の内部でトルネード流を形成するように、前記加圧流体導入口の少なくとも終端の向きが形成されていると、放射性物質を含む汚泥が、前記トルネード流の流れに乗って効果的に汚泥回収装置の吸引口から外部に搬出されて、効率の良い除染装置を実現できる。
前記加圧流体導入口が前記汚泥回収装置の底部(下端部)に設けられていると、当該汚泥回収装置の底部からトルネード流が形成されるため、より効果的に吸引口から外部に搬出されて、効率の良い除染装置を実現できる。
前記放射性物質の除染装置が、さらに、
前記移動手段として装置本体を水面上において移動させるための推進装置と、
装置本体上に配置され当該装置本体の位置を検出するGPS装置と、
池等の底部の放射能を測定する放射能測定装置とを有し、
本除染装置に設けられ前記GPS装置と放射能測定装置と信号線を介して接続された制御装置が、
前記GPS装置からの位置情報に基づいて本除染装置を次の作業位置に移動させるべく前記推進装置を作動させるとともに、
池等の各位置での放射能を前記放射能測定装置で検出して、当該放射能の検出値と、前記GPS装置からのそのときの位置情報とを、前記制御装置に設けられた記憶装置内にデータとして記憶するように構成されていると、池等の全ての領域を漏れることなく且つ重複することなく、除染することができる。
また、前記記憶装置内のデータに基づいて、除染(汚染)マップや、池等の位置に関連づけられた除染(汚染)データを表として作成することができ、例えば、マップ上で汚染濃度別に色分けや色の濃さ等で表すようにしておくと、除染(汚染)状況が一目瞭然に把握できる。
前記制御装置が、作業位置の放射能の検出値に基づいて、前記推進装置の推進速度を適正に制御するよう構成されていると、放射能による汚染レベルに合わせてより良好な且つ効率的な除染をおこなうことができる除染装置となる。
前記制御装置が、作業位置の放射能の検出値に基づいて、前記供給するポリイオン水及び凝集剤の単位時間当たりの各供給量を、調整するよう構成されていると、最適な状態で除染をおこなうことができる。
前記汚泥回収装置の少なくとも上部の内壁が上方で縮径した断頭円錐形状に形成されていると、内部にトルネード流を円滑に発生させることができ且つ放射能汚染物を効果的に前記吸引口から吸引することができる構成となる。
前記ポリイオン水として、例えば、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤を、放射能の汚染程度に応じて適宜濃度となるよう希釈したものを用いることが、常に同じ性状の洗浄液を安定して得ることができる点で好ましい。
また、前記ポリイオン水としては、海草や山芋等に含まれる天然のポリイオン成分(所謂「ねばねば」した成分)を、放射能の汚染程度に応じて、希釈したものを用いてもよい。このように天然由来の成分を用いたポリイオン水は、地球環境にやさしい構成となる。
前記放射性物質の除染方法において、前記ポリイオン水が、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤を、当該アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩濃度が、約100ppm〜約2000ppm、好ましくは800ppm〜約1200ppmとなるように希釈して得たポリイオン水であると、放射性物質の捕捉が確実におこなえ且つ前記噴射ノズルから洗浄液が無理なく良好に噴射できる点で、好ましい。
本発明によると、池等の底に堆積した放射性物質を確実に回収することができ、しかも、作業者が汚染されることなく且つ除染作業において過度の肉体的負担を強いられることもなく除染することが可能な、放射性物質の除染方法および当該除染方法に好適な除染装置を提供することができる。
本発明の1つの実施形態にかかる放射性物質の除去装置の概略の全体構成を示す斜視図である。 図1に示す除去装置の構成を示すブロック図である。 図1に示す除去装置の装置本体(浮体)の斜視図で、(a)は装置本体の要部(フレーム部分)を組み立てた状態の斜視図、(b)は装置本体のパーツの一部の組み立て前の状態を示す分解斜視図ある。 図1に示す汚泥回収装置を一部透視図的に示した図である。
以下、本発明の1つの実施形態にかかる池等の放射性物質の除染方法と当該除染方法に使用される除染装置を、図面を参照しながら具体的に説明する。
図1において、Aは池等の放射性物質の除染装置で、かかる除染装置Aは、装置本体1、加圧洗浄装置2、汚泥回収装置3、加圧流体導入口3a、吸引口3b、第1の接続管路5、第2の接続管路6、外観形態上において1ユニット化された脱水装置7と水処理装置8と吸引装置(吸引ポンプ)9、動力源となるエンジン(この実施形態では内燃機関)を備えた各発電装置10A,10B、本除染装置Aを制御する制御装置11、および前記装置本体1を池等の水面上を移動させる推進装置(移動手段の一種)12(図3参照)とを具備している。また、前記装置本体1には、投錨のためのアンカリング装置Uを具備している。
前記装置本体1は、図3に図示するように、各内部が空洞の浮力室になり且つ分割・組み立て可能になり且つ浮体として機能する。 さらに具体的に述べると、前記装置本体1は、この実施形態では、外観構成において、両側に前後に延設された舟形形状の船体部1c,1dを、左右に延び且つ離間して配置された2本の連結部材1a,1bで前記船体部1c,1dを連結した、所謂「カタマラン(双胴)」構造の形態を有する。この実施形態では、前記船体部1c,1dが機能的に浮体の主要部を形成している。
また、前記連結部材1a,1bの間で且つ左右の船体部1c,1dの間の領域の上方には、図1に図示するように、甲板1f (図1参照)が張られ、その甲板1fの上に、前記加圧洗浄装置2、前記エンジンで駆動される発電装置10Aが載置されている。そして、この実施形態では、前記脱水装置7、前記水処理装置8、前記吸引装置9および制御装置11は陸上に配置されている。 なお、この実施形態では、前記脱水装置7、前記水処理装置8は、外観形態上、前記吸引装置9と一体のユニットとして構成されている。 また、これら脱水装置7、水処理装置8、吸引装置9の各動力装置(本実施形態では「電動モータ」)には、トラックT上に配置された前記発電装置10Bから電力が供給されるように構成されている。
ところで、前記推進装置12は、この実施形態の場合、噴射方向が360度(左右各方向に180度で合計360度)変更可能になった噴射ノズル(図示せず)と、この噴射ノズルの向きを変更する操舵装置(図示せず)と、前記噴射ノズルに所望の圧力水を供給する推進ポンプ(図示せず)とを具備している。しかし、別の実施形態としては、前記推進ポンプに代えて、前記加圧洗浄装置2から加圧流体(加圧水)を分岐供給してもらうような構成にしてもよい。 前記推進装置12は、装置本体1の下方の四隅にそれぞれ配置されている。 また、この推進装置12は、別の実施形態として、加圧流体の噴射による推進に変えて、通常の船舶のようにプロペラ又はインペラーを内蔵したジェット推進型の形態のものにしてもよい。
そして、この除染装置Aは、前記制御装置11からの制御に基づいて、前記操舵装置で前記噴射ノズルの向きと、前記推進ポンプの噴射量を変えて、所望の方向に所望の量の圧力水を噴射することによって、あらゆる方向に所望の速度で移動(航行)可能となっている。
前記加圧洗浄装置2は、図1に図示するように、前記吐出口2aから加圧流体(この実施の形態では「加圧水」)を供給することが可能に構成されている。 また、前記加圧流体としては、前述の「加圧水」の他に、「加圧水と加圧空気を混合したもの」であっても、あるいは「加圧したポリイオン水と加圧空気を混合したもの」あるいは「加圧空気」であっても、さらにはこれらに類するものであってもよい。
そして、この実施形態の場合には、前記加圧洗浄装置2とは別に、第2の加圧洗浄装置(この実施形態において区別するため「加圧空気供給装置」という)として、前記汚泥回収装置3に加圧空気を供給するための、加圧空気供給装置(エアコンプレッサー)13が配置されている。
前記加圧洗浄装置2の吐出口2aには、図1に図示するように、前記第1の接続管路(この実施の形態では「ホース」)5の基端5bが接続され、当該第1の接続管路5の先端5tは、図4に図示するように、前記汚泥回収装置3の加圧流体導入口3aに接続されている。
その結果、前記加圧洗浄装置2から汚泥回収装置3へ加圧流体である加圧水を供給できるような構成になっている。この実施形態では、前記加圧水としては、0.2kPa〜50kPa程度に加圧された水(池等の水あるいはタンクで用意された水であってもよい)が供給されている。前記加圧水としては、0.1kPa〜70kPa程度のものであればよい。
また、前記加圧空気供給装置13の吐出13aには、図1に図示するように、前記第3の接続管路(この実施の形態では「ホース」)15の基端15bが接続され、図4に図示するように、当該第3の接続管路15の先端15tは前記汚泥回収装置3の加圧流体導入口(第2の加圧流体導入口ともいう)3cに接続されている。その結果、前記加圧空気供給装置13から汚泥回収装置3へ加圧流体である加圧空気を供給できるよう構成されている。この実施形態では、前記加圧空気としては、0.2kPa〜50kPa程度に加圧された空気が供給されている。しかし、加圧空気としては、0.1kPa〜70kPa程度のものであればよい。
前記汚泥回収装置3は、図4に図示するように、その横断面が円形をしており且つ上方から2/3の部位が断頭円錐状の形態をしている。
また、汚泥回収装置3の内方底部には、図4に図示するように、その内周壁面に沿って平面視リング状に前記加圧流体を供給すべく供給管(加圧流体導入口の一部を構成する)3gが設けられ、当該供給管3gには周方向内向き且つやや斜め下方を向けて加圧水を噴射するための噴射ノズル(加圧流体導入口の終端部を構成する)3hが当該供給管3gの複数箇所(この実施形態の場合には4箇所)に設けられている。
また、前記供給管3gの上方(又は下方であってもよい)部位には、その内周壁面に沿って平面視リング状に前記加圧流体を供給すべく設けられた供給管(加圧流体導入口の一部を構成する)3kが設けられ、当該供給管3kから周方向内向き且つやや斜め下方を向けて加圧空気を噴射するための噴射ノズル(加圧流体導入口の終端部を構成する)3mが当該供給管3kの複数箇所(この実施形態の場合には4箇所)に設けられている。この実施形態の場合、前記噴射ノズル3hと噴射ノズル3mは、周方向において平面視同じ位置に上下に対峙するよう設けられている。
この結果、前記噴射ノズル3h,3mから加圧水と加圧空気が汚泥回収装置3内部にその内周壁面に略沿うように供給され、かかる汚泥回収装置3内部においてトルネード流Y(図4参照)が上方に向けて形成される。また、前記噴射ノズル3h,3mがやや下方を向いて配置されていることから、加圧水と加圧空気が池等の底部に当たって、当該底部に堆積している放射性物質を含む汚泥が汚泥回収装置3内で上方へ向けて有効に舞い上がる。
なお、図示しないが、別の実施形態として、加圧空気と加圧水を一緒に前記供給管3gへ供給するように構成して、前記噴射ノズル3hから加圧空気が混入された加圧水を噴射するように構成してもよい。
また、図4に図示するように、この実施形態では、前記汚泥回収装置3の下端部には、池等の底面との間のシール効果を高めて放射性物質を含む汚泥が外部に漏れるのを防止するべく、開口した底面3Bの周囲を囲うように可撓性のスカート部材3Sが周設されている。そして、前記スカート部材3Sの下端には、当該スカート部材3Sが水流や水圧等で巻き上がることがないように、錘として機能するチエーン3rが配置されている。なお、前記スカート部材3Sとして、この実施形態では、強度の高いアラミド繊維製のものが採用されている。
また、前記汚泥回収装置3では、図4に図示するように、その周壁の頭部(この実施形態では上面)に設けられた吸引口3bに、第2の接続管路(この実施の形態では「ホース」)6の基端6bが接続され、当該第2の接続管路6の先端は、図1に図示するように、陸上に配置された前記吸引装置9の吸引口9aに接続されている。
その結果、前記汚泥回収装置3内部で攪拌状態になった池等の底の汚染泥水は、当該汚泥回収装置3の内部に形成されるトルネード流と前記吸引装置9による負圧によって、前記第2接続管路6を経て前記吸引装置9に吸引される。そして、前記吸引装置9に吸引された汚染泥水は、前記脱水装置7によって、固液分離される。
前記脱水装置7としては、種々の形態のものが考えられるが、下水処理分野で用いられる遠心力で固液分離するドラム式のものや、圧縮して固液分離するような形態のもの、あるいはその他の形態のものであってよい。
前述のように固液分離された液体(液分)は、前記水処理装置8に供給されて、含有されている放射性物質が除去される。かかる放射性物質の除去は、水処理装置8内の液体に、放射性物質の補足剤として機能するポリイオン水と、凝集剤が投入されることによって、おこなわれる。
そして、前記固体分と、前記液体から除去された放射性物質とは、所定量溜まると図示しない回収容器内に回収される。
ところで、前記汚泥回収装置3は、図1に図示するように、前記装置本体1から図示しないロープ(又はワイヤー等)によって、当該汚泥回収装置3の開口した底面3Bが池等の底B(図4参照)に接触又は略接触するように吊持される。
また、前記ロープ(又はワイヤー等)は、巻き取り装置(図示せず)により、水深に合わせて水中に垂下する長さが調整できるように構成されている。
また、この実施形態の場合、図4に図示するように、前記汚泥回収装置3の底部3Bには、下方に向かって回転防止のため底に突き刺さる突起爪3dが少なくとも複数箇所(この実施形態では2箇所)に周設されている。前記突起爪3dを何カ所設けるかは、前記噴射ノズル3h,3mの噴射反力による回転力に抗するのに必要な数だけ設ければよい。
また、この汚泥回収装置3は、前記加圧流体(特に加圧空気)が供給されることに起因して水中で上方に浮きだすことがないように、十分な自重を有するよう構成されているとともに、前記吸引によって汚泥回収装置3の内部が負圧になるのを防止するための仕切り弁3Vが配置されている。この結果、前記仕切り弁3Vは、内部が負圧になろうとすると、周囲の水を汚泥回収装置3内に流入させる。
また、この実施形態にかかる除染装置Aでは、操作員が遠隔場所において水中の周囲の状態を監視できるようにするため、撮影方向を変更可能な水中カメラ3Nが本汚泥回収装置3の外周方に配置されている。かかる水中カメラ3Nの撮影方向は、操作員が後述するコントロールパネル19の操作によって、前記制御装置11を介して、おこなうことができるよう構成されている。
そして、この実施形態にかかる本除染装置Aの場合、図2に図示するように、さらに、放射能を測定する放射能測定装置16と、前記装置本体1の位置を検知する所謂GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)装置17、各種データ等を記憶する記憶装置18、コントロールパネル19、池等の水深を測定する測深装置20とを具備している。 前記放射能測定装置16は、前記汚泥回収装置3の内部(あるいは前記第2の接続管路6等)に配置され、除染処理している位置での放射能の検出値を所定タイミング(例えば、1秒毎あるいは1/2秒毎)で測定するよう構成されている。
また、前記GPS装置17は、前記装置本体1に配置され、その時々の装置本体1の位置を検知するよう構成されている。 このため、刻々の放射能の検出値は、検知した位置と関連させて把握することができる。
したがって、前記記憶装置18には、前記GPS装置17からの位置情報、放射能測定装置13で検知した放射能の検出値等がそのときの時刻とともに記憶される。
また、前記コントロールパネル16は、図1に図示する前記トラックT上の制御装置11近傍に配置され、当該制御装置11を介して、前記加圧洗浄装置2、前記発電装置10(10A,10B)、前記脱水装置7、前記水処理装置8、前記吸引装置9、前記推進装置12、前記加圧空気供給装置13、および水中カメラ3Nを操作することができるように構成されている。
また、前記測深装置20は、前記装置本体1に配置され、その時の装置本体1の位置の池等の水深を検知するよう構成されている。 このため、本除染装置Aは、前記装置本体1の位置の水深を検知して、その水深に合わせて前記巻き取り装置を操作して、前記汚泥回収装置3の底面が常に池等の底に接するようにすることができるよう構成されている。前記測深装置20としては、市販されている所謂「魚探」を使用することができる。
そして、図2に図示するように、前記制御装置11は、前記加圧洗浄装置2、前記脱水装置7、前記水処理装置8、前記吸引装置9、前記発電装置10(10A,10B)、前記推進装置12、前記加圧空気供給装置13、放射能測定装置16、前記GPS装置17、前記記憶装置18、前記推進装置12、前記コントロールパネル19、測深装置20、および水中カメラ3Nと、それぞれ信号線で接続されている。もちろん、前記信号線による接続にかえて無線等によって接続してもよい。
前述のように構成された本放射性物質の除染装置は、以下のように使用に際し機能して、本発明にかかる除染方法を実施する。以下、前記制御装置11の制御の内容とともに本発明にかかる除染方法を説明する。
作業者は、前記装置本体1を、図1(b)にパーツの一部が記載されるように各パーツに分解された状態で搬入されたものを、図1(a)に図示するように現場において組み立てて、その甲板1f上に前記加圧洗浄装置2等を配置して、次に、池等の水面に浮かべ、前記した第1の接続管路〜第3の接続管路5,6,15をそれぞれ前述した所定の状態に接続する(図1参照)。
その後、本除染装置Aの図示しないメインスイッチをONの状態にし、前記コントロールパネル19のボタン等の設定手段を用いて、所定の設定をおこなう。例えば、航行速度、航路等を設定する。なお、この実施形態の場合、前記航路の設定は、航行する各緯度、経度から、あるいはGPS装置の地図を用いて設定される。
また、前記メインスイッチをONにすることによって、前記制御装置11がONになり、且つ、図2等に示す、前記発電装置10(10A,10B)が稼働し、前記加圧洗浄装置2、前記加圧空気供給装置13、吸引装置9、脱水装置7、水処理装置8、推進装置12、放射能測定装置16、GPS装置17、記憶装置18、測深装置20、水中カメラ3N等が稼働する。
また、前記制御装置11は、前記記憶装置18内に格納されている電子地図データと前記GPS装置17とから洗浄しようとする位置(池等が占める地球上の位置)を特定し、前記操舵装置と推進装置12とを操作して、前記装置本体1を、前記設定された航路に基づいて装置本体1を航行させる。この明細書および特許請求の範囲において「航行」とは、連続的に移動する場合と所定時間(例えば、装置本体1が停止して除染する時間)間隔で断続的に移動する場合とを含む。
前記航行状態下で、前記測深装置20が稼働しているため、その位置での水深を検知して、その水深に合わせて前記巻き上げ装置を操作して、前記汚泥回収装置3の底面(下端)が池等の底に接する又は略接するような状態を形成する。
また、航行状態下において、前記加圧洗浄装置2、加圧空気供給装置(第2の加圧洗浄装置)13、吸引装置9等が稼働しているため、前記汚泥回収装置3が池等の底に堆積している放射性物質を含む汚泥に加圧水や加圧空気を噴射して攪拌して汚染泥水にし、かかる汚染泥水を、前記トルネード流Y(図4参照)と吸引装置9による負圧によって上昇させて、前記吸引口3から前記第2の接続管路6を経て前記吸引装置9へ吸引する。
そして、前記吸引装置9へ吸引された汚染泥水は、前記脱水装置7へ送られて、当該脱水装置7で固液分離される。
前記固液分離された液体(液分)は、次に水処理装置8へ送られ、かかる水処理装置8において、ポリイオン水と凝集剤が投入され、その後、攪拌されて、放射性物質が除去される。つまり、前記液体に含まれる放射性物質は、ポリイオン水の「ねばねば」成分によって捕獲され、且つ前記凝集剤によって凝集される。
ところで、前記所定の濃度のポリイオン水は、
アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤(例えば、商品名「PHD200」(株式会社エコボンド環境工学リサーチ(本社:広島県庄原市東城町三坂1053番地の8)販売で、原液の、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩の濃度は20000ppm)を、放射能の汚染程度に応じて、当該アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩の濃度が、約100ppm〜約2000ppmの濃度(好ましくは、約800ppm〜約1200ppmで、この実施形態では約1000ppm)になるよう希釈して得られる。前記ポリイオン水の濃度をどの程度にするかは、洗浄しようとする場所の放射能の予想値や一部実施されて得た実測値等によって適宜設定する。なお、ポリイオン水の濃度が高くなると粘度が高くなる。また、ポリイオン水としては、前記化学製品からなる薬剤に代えて、海草や山芋等に含まれる所謂「ねばねば」成分である天然のポリイオン成分によって形成されるものであってもよい。
また、前記凝集剤としては、この実施形態では、PAC(ポリ塩化アルミニュウム)が用いられている。しかし、同じ機能を有する他の薬剤が使用されてもよい。
ところで、前記除染がおこなわれる際に、前記放射能測定装置16はその位置の放射性物質による汚染状況(放射能の検出値)を所定時間間隔(例えば、0.1秒間隔)毎あるいは所定距離間隔(例えば、0.2m間隔)毎に測定する。そして、かかる放射性の検出値が高いあるいは低い場合、前記制御装置11は、当該制御装置11内の前記制御テーブルに基づいて、その汚染度(放射能の検出値)に応じて、前記装置本体1の航行速度、前記加圧水の圧力、前記加圧空気の圧力、加圧水の噴射量、前記加圧空気の噴射量のうちのいずれか一つあるいは複数のものを補正、又は全ての補正をおこない、最適な状態で除染をおこなう。
例えば、汚染度が高いときには、連続的に移動する場合にあっては前記航行速度を低く(例えば、0.1m/min)、前記加圧洗浄装置2の吐出圧力を高く、噴射量を多く、また、加圧空気供給装置13の噴射圧力を高く、噴射量を多くする補正をおこなう。一方、汚染度が低いときには、連続的に移動する場合にあっては前記航行速度を高く(例えば、0.3m/min)、前記加圧洗浄装置2の吐出圧力を低く、噴射量を少なく、また、加圧空気供給装置13の噴射圧力を低く、噴射量を少なくする補正をおこなう。
このため、本実施形態にかかる除染方法および除染装置Aは、池等に堆積している放射性物質を汚染状況に応じて有効に対応しつつ除去することができる。この結果、下流側にある溝や川を汚染水で汚染するようなことも効果的に回避できる。
また、前述のように、前記放射能測定装置16で測定した放射能の検出値は、当該検出値が得られたときの前記GPS装置17で測定された地球上の位置と関連づけて、前記記憶装置18に記憶される。このため、地球上のそれら測定された位置(除染位置)での汚染(除染)状況を表した「除染マップ」や「テーブル(表)」の形態の、汚染データ(除染データ)を簡単に得ることができる。
また、前記アンカリング装置Uを使用して一時的に係留して、所定時間(例えば、15時間)を隔てて除染作業の続きをおこなおうとするときにも、前記GPS装置17を用いた除染位置の記録に基づいて、自動的に確実に未除染エリアと既除染エリアとを選別しておこなうことができる。このため、除染もれの場所が生じるのを防止することができる。また、重複する除染作業を排除することができる。
さらに、1回目と所定期間隔てた二回目(あるいはそれ以降)に除染したときの汚染状態(除染状態)を簡単に比較することが可能となり、必要な除染箇所を特定してその箇所を重点的に再除染することができる。このため、除染作業を効率的におこなうことができる。
ところで、前記構成に加えて、前記放射能測定装置16と同様の放射能測定装置(図示せず)を、前記装置本体1の後方(例えば、5m後方)の位置にさらに配置して、除染後の放射能の値をも合わせて測定して、前記航行速度などの設定値を修正する「フィードバック」制御をおこなって除染作業をおこなうように構成してもよい。かかる構成にすると、より効果的に洗浄をすることが可能となる。
また、前記装置本体1は、池等の水面上において風や水流などの影響を受けるが、前記GPS装置17によって位置の偏位を検出して、前記複数の推進装置12を適宜用いて、位置および航行方向を正確に修正することができる。
また、前記実施形態では、測深装置20で計測して前記汚泥回収装置3の底面を池等の底に正確に接触させておこなうことが、自動的におこなうことができるので、池等の底に傾斜やくぼみによる水深の違い(水深の変化)があっても、作業者の手を煩わすことなく、簡単におこなうことができる。
なお、前記実施形態は単なる1つの実施形態であって本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、種々の形態で実施できることは言うまでもない。
本発明にかかる池等の放射性物質の除染方法および除染装置は、池等の放射性物質の除染の産業分野において利用することができる。
A …放射性物質の除染装置
1 …装置本体
2 …加圧洗浄装置
3 …汚泥回収装置
3a…加圧流体導入口
3b…吸引口
5 …第1の接続管路
6 …第2の接続管路
7 …脱水装置
8 …水処理装置
9 …吸引装置
11…制御装置
12…推進装置
16…放射能測定装置

Claims (12)

  1. 池等の放射性物質の除染方法は、
    池等の水面上に浮くよう設けられた浮体となる装置本体と、
    吐出口から加圧流体を吐出する加圧洗浄装置と、
    前記装置本体から吊り下げられ、開口した底面が池等の底に略接する又は接するように設けられる汚泥回収装置と、
    前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内へ前記加圧流体を導入する加圧流体導入口と、
    前記加圧洗浄装置の吐出口と前記汚泥回収装置の加圧流体導入口とを接続する第1の接続管路と、
    前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内の放射性物質を含有する汚染泥水を外部へ吸引する吸引口と、
    前記吸引口と第2の接続管路を介して接続され、吸引された前記汚染泥水を固液分離する脱水装置と、
    前記脱水装置において固液分離した際の液分に含まれる放射性物質を除去する、水処理装置とを、備えた除染装置を用い、
    前記装置本体を池等の水面上を移動させて、池等の底に堆積している放射性物質を前記加圧流体の噴射力を利用して前記汚泥回収装置内で攪拌するとともに、その攪拌で汚泥回収装置内に形成される前記汚染泥水を前記吸引口から吸引して前記第2の接続管路を介して前記脱水装置に送って当該脱水装置で固液分離し、前記固液分離した液分に前記水処理装置でポリイオン水と凝集剤を添加することによって当該液分から放射性物質を除去して当該除去した放射性物質を回収することを特徴とする池等の放射性物質の除染方法。
  2. 前記ポリイオン水が、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤を、当該アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩濃度が、約100ppm〜約2000ppm、好ましくは800ppm〜約1200ppmとなるように希釈して得たポリイオン水であることを特徴とする請求項1記載の放射性物質の除染方法。
  3. 池等の水面上に浮くよう設けられた浮体となる装置本体と、
    吐出口から加圧流体を吐出する加圧洗浄装置と、
    前記装置本体から吊り下げられ、開口した底面が池等の底に略接するように設けられる汚泥回収装置と、
    前記汚泥回収装置に設けら、当該汚泥回収装置内へ前記加圧流体を導入する加圧流体導入口と、
    前記加圧洗浄装置の吐出口と前記汚泥回収装置の加圧流体導入口とを接続する第1の接続管路と、
    前記汚泥回収装置に設けられ、当該汚泥回収装置内の放射性物質を含有する汚染泥水を外部へ吸引する吸引口と、
    前記吸引口と第2の接続管路を介して接続され、吸引された前記汚染泥水を固液分離する脱水装置と、
    前記脱水装置において固液分離した液分に含まれる放射性物質を除去する、水処理装置と、
    前記装置本体を池等の水面上を移動させる移動手段とを備えており、
    前記加圧洗浄装置と脱水装置を作動させた状態で、前記移動手段で前記装置本体を移動させることにより、池等の底に堆積した放射性物質を除染することを特徴とする池等の放射性物質の除染装置。
  4. 前記加圧流体が、加圧水、ポリイオン水、空気を含んだ加圧水、加圧空気、空気を含んだポリイオン水の少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項3記載の放射性物質の除染装置。
  5. 前記汚泥回収装置の横断面が円形をしており、当該汚泥回収装置の頭部に前記吸引口が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の放射性物質の除染装置。
  6. 前記汚泥回収装置内へ導入した加圧流体が当該汚泥回収装置の内部でトルネード流を形成するように、前記加圧流体導入口の少なくとも終端の向きが形成されていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1の項に記載の放射性物質の除染装置。
  7. 前記加圧流体導入口が前記汚泥回収装置の底部に設けられていることを特徴とする請求項6記載の放射性物質の除染装置。
  8. 前記放射性物質の除染装置が、さらに、
    前記移動手段として装置本体を水面上において移動させるための推進装置と、
    装置本体上に配置され当該装置本体の位置を検出するGPS装置と、
    池等の底部の放射能を測定する放射能測定装置とを有し、
    本除染装置に設けられ前記GPS装置と放射能測定装置と信号線を介して接続された制御装置が、
    前記GPS装置からの位置情報に基づいて本除染装置を次の作業位置に移動させるべく前記推進装置を作動させるとともに、
    池等の各位置での放射能を前記放射能測定装置で検出して、当該放射能の検出値と、前記GPS装置からのそのときの位置情報とを、前記制御装置に設けられた記憶装置内にデータとして記憶するように、
    構成されていることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1の項に記載の放射性物質の除染装置。
  9. 前記制御装置が、前記作業位置の放射能の検出値に基づいて、前記推進装置の推進速度を適正に制御するよう構成されていることを特徴とする請求項8記載の放射性物質の除染装置。
  10. 前記制御装置が、前記作業位置の放射能の検出値に基づいて、前記供給するポリイオン水及び凝集剤の単位時間当たりの各供給量を、調整するよう構成されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の放射性物質の除染装置。
  11. 前記汚泥回収装置の少なくとも上部の内壁が上方で縮径した断頭円錐形状に形成されていることを特徴とする請求項3〜10のいずれか1の項に記載の放射性物質の除染装置。
  12. 前記ポリイオン水として、アクリルアミド・アクリル酸・2−アクリロイルアミノ−2−メチルプロパン スルホン酸共重合物ナトリウム塩を成分として有する薬剤を、放射能の汚染程度に応じて適宜濃度となるよう希釈したものを用いることを特徴とする請求項4記載の放射性物質の除染装置。
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