JP2016050761A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents

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俊 倉田
佳之 横山
Yoshiyuki Yokoyama
佳之 横山
陽平 長野
Yohei Nagano
陽平 長野
西嶋 春幸
Haruyuki Nishijima
春幸 西嶋
高杉 勇
Isamu Takasugi
勇 高杉
片岡 博
Hiroshi Kataoka
博 片岡
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Abstract

【課題】COP向上効果を充分に得ることのできるエジェクタ式冷凍サイクルを提供する。
【解決手段】
気液分離手段が一体的に構成されたエジェクタモジュール13の気相冷媒流出口31dと圧縮機11の吸入口とを接続する吸入配管15cの長さを、蒸発器14の冷媒流出口とエジェクタモジュール13の冷媒吸引口31bとを接続する出口配管15eの長さよりも短くし、冷媒が吸入配管15cを流通する際に生じる圧力損失を、冷媒が出口配管15eを流通する際に生じる圧力損失よりも低くする。これにより、圧縮機11に吸入される直前の冷媒圧力が大きく低下してしまうことを抑制し、エジェクタ式冷凍サイクル10のCOP向上効果を充分に得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒減圧手段としてエジェクタを備えるエジェクタ式冷凍サイクルに関する。
従来、冷媒減圧手段としてエジェクタを備える蒸気圧縮式の冷凍サイクル装置であるエジェクタ式冷凍サイクルが知られている。
この種のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのノズル部から噴射された高速度の噴射冷媒の吸引作用によって、蒸発器から流出した冷媒をエジェクタの冷媒吸引口から吸引し、エジェクタのディフューザ部(昇圧部)にて噴射冷媒と吸引冷媒との混合冷媒を昇圧させて圧縮機へ吸入させる。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルでは、蒸発器における冷媒蒸発圧力と圧縮機へ吸入される吸入冷媒の圧力が略同等となる通常の冷凍サイクル装置よりも、吸入冷媒の圧力を上昇させることができる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルでは、圧縮機の消費動力を低減させて、サイクルの成績係数(COP)の向上を狙うことができる。
さらに、特許文献1には、気液分離手段(気液分離部)が一体的に構成されたエジェクタ(以下、エジェクタモジュールと記載する。)が開示されている。
この特許文献1のエジェクタモジュールによれば、気液分離手段にて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口に圧縮機の吸入口側を接続し、気液分離手段にて分離された液相冷媒を流出させる液相冷媒流出口に蒸発器の冷媒流入口側を接続し、さらに、冷媒吸引口に蒸発器の冷媒流出口側を接続することによって、極めて容易にエジェクタ式冷凍サイクルを構成することができる。
特開2013−177879号公報
上述の如く、エジェクタ式冷凍サイクルでは、通常の冷凍サイクル装置よりも吸入冷媒の圧力が上昇するので、吸入冷媒の密度が上昇して吸入冷媒の流量(質量流量)が増加しやすい。このため、エジェクタ式冷凍サイクルでは、吸入冷媒が吸入配管を流通する際に生じる圧力損失が増加しやすい。
さらに、この圧力損失は吸入配管の長さが長くなるに伴って増加する。従って、エジェクタ式冷凍サイクルでは、通常の冷凍サイクル装置よりも吸入配管の長さに対するCOPの低下度合が大きくなってしまう。なお、吸入配管とは、圧縮機の吸入口に接続される冷媒配管である。例えば、特許文献1では、エジェクタモジュールの気相冷媒流出口と圧縮機の吸入口とを接続する冷媒配管が吸入配管となる。
このため、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルに対して、通常の冷凍サイクル装置に用いられる既存の吸入配管をそのまま適用すると、吸入配管にて生じる圧力損失によって、圧縮機に吸入される直前の冷媒圧力が低下してしまうことがある。その結果、上述したエジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができなくなってしまう。
本発明は、上記点に鑑み、COP向上効果を充分に得ることのできるエジェクタ式冷凍サイクルを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために案出されたもので、請求項1に記載の発明では、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、放熱器(12)から流出した冷媒を減圧させるノズル部(13a)、並びに、ノズル部(13a)から噴射される高速度の噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口(31b)、噴射冷媒と冷媒吸引口(31b)から吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(13c)、および昇圧部(13c)から流出した冷媒の気液を分離する気液分離部(30f)が形成されたボデー部(30)を有するエジェクタモジュール(13)と、気液分離部(30f)にて分離された液相冷媒を蒸発させる蒸発器(14)と、を備え、
ボデー部(30)には、気液分離部(30f)にて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口(31d)が形成されており、
気相冷媒流出口(31d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する吸入配管(15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、蒸発器(14)の冷媒流出口と冷媒吸引口(31b)とを接続する出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっているエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、吸入配管(15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さく設定されているので、エジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができる。
より詳細には、蒸発器(14)の冷媒流出口から流出した冷媒は、エジェクタモジュール(13)の冷媒吸引作用によって、出口配管(15e)を介して冷媒吸引口(31b)へ吸引される。従って、出口配管(15e)を流通する冷媒の流量(質量流量)は、吸入配管(15c)を流通する冷媒の流量(質量流量)よりも少なくなる。
従って、吸入配管(15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなるように設定しておくことで、圧縮機(11)に吸入される直前の冷媒圧力が大きく低下してしまうことを抑制できる。その結果、エジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができる。
また、請求項2に記載の発明では、圧縮機(11)、放熱器(12)、エジェクタモジュール(13)、および蒸発器(14)を備え、
エジェクタモジュール(13)のボデー部(30)には、エジェクタモジュール(13)の気液分離部(30f)にて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口(31d)が形成されており、
気相冷媒流出口(31d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する吸入配管(15c)の長さが、蒸発器(14)の冷媒流出口と冷媒吸引口(31b)とを接続する出口配管(15e)の長さよりも短くなっているエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、吸入配管(15c)の長さが出口配管(15e)の長さよりも短くなっているので、吸入配管(15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失を、容易に出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくすることができる。従って、請求項1に記載の発明と同様に、エジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができる。
ここで、請求項に記載された「配管の長さ」としては、直線状あるいは曲線状に形成される配管の中心線の合計長さを採用することができる。従って、「配管の長さ」は、「流路長さ」と表現することもできる。また、「配管」とは、管状の部材で形成されたものに限定されず、冷媒が流通する流路を形成する部材であれば管状以外の形状の部材(例えば、ブロック状の部材、ジョイント状の部材)によって形成されたものも含む意味である。
また、請求項5に記載の発明では、圧縮機(11)、放熱器(12)、放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(16a)、第1、第2エジェクタモジュール(13、17)、および第1、第2蒸発器(14、18)を備え、
第1エジェクタモジュール(13)の第1ボデー部には、第1エジェクタモジュール(13)の第1気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第1気相冷媒流出口(31d)、および第1気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第1液相冷媒流出口(31c)、が形成されており、第1気相冷媒流出口(31d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する第1吸入配管(15j、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、第1蒸発器(14)の冷媒流出口と第1冷媒吸引口(31b)とを接続する第1出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっており、
第2エジェクタモジュール(17)の第2ボデー部には、第2エジェクタモジュール(17)の第2気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第2気相冷媒流出口(71d)、および第2気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第2液相冷媒流出口(71c)、が形成されており、第2気相冷媒流出口(71d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する第2吸入配管(15k、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、第2蒸発器(18)の冷媒流出口と第2冷媒吸引口(71b)とを接続する第2出口配管(15i)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっており、
第1出口配管(15e)、および第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の外側管で構成されており、第1液相冷媒流出口(31c)と第1蒸発器(14)の冷媒流入口とを接続する第1入口配管(15d)、および第2液相冷媒流出口(71c)と第2蒸発器(18)の冷媒流入口とを接続する第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の内側管で構成されているエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、第1蒸発器(14)および第2蒸発器(18)が、圧縮機(11)に対して並列的に接続されるサイクルを構成でき、第1、第2蒸発器(14、18)にて、それぞれ異なる冷却対象流体を冷却することができる。
さらに、第1吸入配管(15j、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、第1出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さく設定されており、第2吸入配管(15k、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、第2出口配管(15i)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さく設定されている。従って、請求項1に記載の発明と同様に、エジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができる。
また、第1出口配管(15e)、および第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部が、二重管(151)の外側管で構成されており、第1入口配管(15d)、および第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部が、二重管(151)の内側管で構成されている。
従って、第1、第2蒸発器(14、18)へ流入する冷媒のうち少なくとも一方を流通する冷媒が外気から吸熱して、エンタルピを上昇させてしまうことを抑制できる。その結果、第1、第2蒸発器(14、18)の少なくとも一方にて発揮される冷凍能力の低下を抑制できる。
ここで、請求項に記載された「二重管」とは、径の異なる2つの配管を有し、径の大きい外側管の内部に径の小さい内側管を配置することによって構成された配管である。従って、「二重管」では、内側管の内周側、および外側管の内周側であって内側管の外周側に、それぞれ流体(冷媒)を流通させる流路が形成される配管である。
また、請求項6に記載の発明では、圧縮機(11)、放熱器(12)、分岐部(16a)、第1、第2エジェクタモジュール(13、17)、および第1、第2蒸発器(14、18)を備え、
第1エジェクタモジュール(13)の第1ボデー部には、第1エジェクタモジュール(13)の第1気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第1気相冷媒流出口(31d)、および第1気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第1液相冷媒流出口(31c)、が形成されており、第1気相冷媒流出口(31d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する第1吸入配管(15j、15c)の長さが、第1蒸発器(14)の冷媒流出口と第1冷媒吸引口(31b)とを接続する第1出口配管(15e)の長さよりも短くなっており、
第2エジェクタモジュール(17)の第2ボデー部には、第2エジェクタモジュール(17)の第2気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第2気相冷媒流出口(71d)、および第2気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第2液相冷媒流出口(71c)、が形成されており、第2気相冷媒流出口(71d)と圧縮機(11)の吸入口とを接続する第2吸入配管(15k、15c)を長さが、第2蒸発器(18)の冷媒流出口と第2冷媒吸引口(71b)とを接続する第2出口配管(15i)の長さよりも短くなっており、
第1出口配管(15e)、および第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の外側管で構成されており、第1液相冷媒流出口(31c)と第1蒸発器(14)の冷媒流入口とを接続する第1入口配管(15d)、および第2液相冷媒流出口(71c)と第2蒸発器(18)の冷媒流入口とを接続する第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の内側管で構成されているエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、請求項5に記載の発明と同様に、第1、第2蒸発器(14、18)にて、それぞれ異なる冷却対象流体を冷却することができる。
さらに、第1吸入配管(15j、15c)の長さが第1出口配管(15e)の長さよりも短くなっており、第2吸入配管(15k、15c)の長さが第2出口配管(15i)の長さよりも短くなっている。
従って、第1吸入配管(15j、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失を、容易に第1出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくすることができるとともに、第2吸入配管(15k、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失を、容易に第2出口配管(15i)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくすることができる。
その結果、請求項5に記載の発明と同様に、エジェクタ式冷凍サイクルのCOP向上効果を充分に得ることができる。
また、第1出口配管(15e)、および第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部が、二重管(151)の外側管で構成されており、第1入口配管(15d)、および第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部が、二重管(151)の内側管で構成されている。従って、請求項5に記載の発明と同様に、第1、第2蒸発器(14、18)の少なくとも一方にて発揮される冷凍能力の低下を抑制できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの模式的な全体構成図である。 第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの配管長さ比(Ls/Lo)とサイクル効率(COP)との関係を示すグラフである。 第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの模式的な全体構成図である。 第3実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの模式的な全体構成図である。
(第1実施形態)
以下、図面を用いて、本発明の第1実施形態を説明する。図1の全体構成図に示す本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10は、車両用空調装置に適用されており、空調対象空間である車室内(室内空間)へ送風される送風空気を冷却する機能を果たす。従って、エジェクタ式冷凍サイクル10の冷却対象流体は、送風空気である。
また、エジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒としてHFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界冷凍サイクルを構成している。もちろん、冷媒としてHFO系冷媒(具体的には、R1234yf)等を採用してもよい。さらに、冷媒には圧縮機11を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
エジェクタ式冷凍サイクル10の構成機器のうち、圧縮機11は、冷媒を吸入して高圧冷媒となるまで昇圧して吐出するものである。圧縮機11は、車両走行用の駆動力を出力する図示しない内燃機関(エンジン)とともにエンジンルーム内に配置されている。そして、圧縮機11は、プーリ、ベルト等を介してエンジンから出力される回転駆動力によって駆動される。
より具体的には、本実施形態では、圧縮機11として、吐出容量を変化させることによって冷媒吐出能力を調整可能に構成された可変容量型圧縮機を採用している。この圧縮機11の吐出容量(冷媒吐出能力)は、後述する制御装置から圧縮機11の吐出容量制御弁に出力される制御電流によって制御される。
なお、本実施形態におけるエンジンルームとは、エンジンが収容される室外空間であって、車両ボデーや後述するファイアウォール50等によって囲まれた空間である。エンジンルームは、エンジンコンパートメントと呼ばれることもある。圧縮機11の吐出口には、上流側高圧配管15aを介して、放熱器12の凝縮部12aの冷媒流入口が接続されている。
放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧冷媒と冷却ファン12dにより送風される車室外空気(外気)を熱交換させることによって、高圧冷媒を放熱させて冷却する放熱用熱交換器である。放熱器12は、エンジンルーム内の車両前方側に配置されている。
より具体的には、本実施形態の放熱器12は、圧縮機11から吐出された高圧気相冷媒と冷却ファン12dから送風された外気とを熱交換させ、高圧気相冷媒を放熱させて凝縮させる凝縮部12a、凝縮部12aから流出した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を蓄えるレシーバ部12b、およびレシーバ部12bから流出した液相冷媒と冷却ファン12dから送風される外気とを熱交換させ、液相冷媒を過冷却する過冷却部12cを有して構成される、いわゆるサブクール型の凝縮器として構成されている。
冷却ファン12dは、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される電動式送風機である。放熱器12の過冷却部12cの冷媒流出口には、下流側高圧配管15bを介して、エジェクタモジュール13の冷媒流入口31aが接続されている。
エジェクタモジュール13は、放熱器12から流出した過冷却状態の高圧液相冷媒を減圧させて下流側へ流出させる冷媒減圧手段としての機能を果たすとともに、高速度で噴射される冷媒流の吸引作用によって後述する蒸発器14から流出した冷媒を吸引(輸送)して循環させる冷媒循環手段(冷媒輸送手段)としての機能を果たすものである。さらに、本実施形態のエジェクタモジュール13は、減圧させた冷媒の気液を分離する気液分離手段としての機能も有している。
つまり、本実施形態のエジェクタモジュール13は、「気液分離手段一体型エジェクタ」あるいは「気液分離機能付きエジェクタ」として構成されている。本実施形態では、気液分離手段(気液分離部)を有していないエジェクタとの相違を明確化するために、エジェクタと気液分離手段とを一体化(モジュール化)させた構成を、エジェクタモジュールという用語を用いて表す。
エジェクタモジュール13は、圧縮機11および放熱器12とともに、エンジンルーム内に配置されている。なお、図1における上下の各矢印は、エジェクタモジュール13を車両に搭載した状態における上下の各方向を示したものであり、他の構成部材を車両に搭載した状態における上下の各方向は、これに限定されない。
より具体的には、本実施形態のエジェクタモジュール13は、図1に示すように、複数の構成部材を組み合わせることによって構成されたボデー部30を備えている。ボデー部30は、角柱状あるいは円柱状の金属あるいは樹脂にて形成されている。このボデー部30には、複数の冷媒流入口や複数の内部空間等が形成されている。
ボデー部30に形成された複数の冷媒流入出口としては、放熱器12から流出した冷媒を内部へ流入させる冷媒流入口31a、蒸発器14から流出した冷媒を吸引する冷媒吸引口31b、ボデー部30の内部に形成された気液分離空間30fにて分離された液相冷媒を蒸発器14の冷媒入口側へ流出させる液相冷媒流出口31c、および気液分離空間30fにて分離された気相冷媒を圧縮機11の吸入側へ流出させる気相冷媒流出口31dが形成されている。
また、ボデー部30の内部に形成された内部空間としては、冷媒流入口31aから流入した冷媒を旋回させる旋回空間30a、旋回空間30aから流出した冷媒を減圧させる減圧用空間30b、減圧用空間30bから流出した冷媒を流入させる昇圧用空間30e、昇圧用空間30eから流出した冷媒の気液を分離する気液分離空間30f等が形成されている。
旋回空間30aおよび気液分離空間30fは、略円柱状の回転体形状に形成されている。減圧用空間30bおよび昇圧用空間30eは、旋回空間30a側から気液分離空間30f側へ向かって徐々に拡大する略円錐台状の回転体形状に形成されている。これらの空間の中心軸はいずれも同軸上に配置されている。なお、回転体形状とは、平面図形を同一平面上の1つの直線(中心軸)の周りに回転させた際に形成される立体形状である。
さらに、ボデー部30には、冷媒吸引口31bから吸引された冷媒を、減圧用空間30bの冷媒流れ下流側であって昇圧用空間30eの冷媒流れ上流側へ導く吸引用通路13bが形成されている。
また、減圧用空間30bおよび昇圧用空間30eの内部には、通路形成部材35が配置されている。通路形成部材35は、減圧用空間30bから離れるに伴って外周側に広がる略円錐形状に形成されており、通路形成部材35の中心軸も減圧用空間30b等の中心軸と同軸上に配置されている。
そして、ボデー部30の減圧用空間30bおよび昇圧用空間30eを形成する部位の内周面と通路形成部材35の円錐状側面との間には、軸方向垂直断面の形状が円環状(円形状から同軸上に配置された小径の円形状を除いたドーナツ形状)の冷媒通路が形成されている。
この冷媒通路のうち、ボデー部30の減圧用空間30bを形成する部位と通路形成部材35の円錐状側面の頂部側の部位との間に形成される冷媒通路は、冷媒流れ下流側に向かって通路断面積を小さく絞る形状に形成されている。この形状により、この冷媒通路は、冷媒を等エントロピ的に減圧させて噴射するノズル部として機能するノズル通路13aを構成している。
より具体的には、本実施形態のノズル通路13aは、ノズル通路13aの入口側から最小通路面積部へ向かって通路断面積を徐々に縮小させ、最小通路面積部からノズル通路13aの出口側に向かって通路断面積を徐々に拡大させる形状に形成されている。つまり、本実施形態のノズル通路13aでは、いわゆるラバールノズルと同様に冷媒通路断面積が変化する。
ボデー部30の昇圧用空間30eを形成する部位と通路形成部材35の円錐状側面の下流側の部位との間に形成される冷媒通路は、冷媒流れ下流側に向かって通路断面積を徐々に拡大させる形状に形成されている。この形状により、この冷媒通路は、ノズル通路13aから噴射された噴射冷媒と冷媒吸引口31bから吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させるディフューザ部(昇圧部)として機能するディフューザ通路13cを構成している。
また、ボデー部30の内部には、通路形成部材35を変位させてノズル通路13aの最小通路面積部の通路断面積を変化させる駆動手段としてのエレメント37が配置されている。より具体的には、エレメント37は、吸引用通路13bを流通する冷媒(すなわち、蒸発器14流出冷媒)の温度および圧力に応じて変位するダイヤフラムを有している。そして、このダイヤフラムの変位を作動棒37aを介して、通路形成部材35へ伝達することによって、通路形成部材35を上下方向に変位させる。
さらに、このエレメント37は、蒸発器14流出冷媒の温度(過熱度)が上昇するに伴って、最小通路面積部の通路断面積を拡大させる方向(鉛直方向下方側)に通路形成部材35を変位させる。一方、エレメント37は、蒸発器14流出冷媒の温度(過熱度)が低下するに伴って、最小通路面積部の通路断面積を縮小させる方向(鉛直方向上方側)に通路形成部材35を変位させる。
本実施形態では、このように蒸発器14流出冷媒の過熱度に応じてエレメント37が通路形成部材35を変位させることによって、蒸発器14出口側冷媒の過熱度が予め定めた基準過熱度に近づくように、ノズル通路13aの最小通路面積部の通路断面積が調整される。
気液分離空間30fは、通路形成部材35の下方側に配置されている。この気液分離空間30fは、ディフューザ通路13cから流出した冷媒を中心軸周りに旋回させて、遠心力の作用によって冷媒の気液を分離する遠心分離方式の気液分離部である。さらに、この気液分離空間30fの内容積は、サイクルに負荷変動が生じてサイクルを循環する冷媒循環流量が変動しても、実質的に余剰冷媒を溜めることができない程度の容積になっている。
また、ボデー部30のうち気液分離空間30fの底面を形成する部位には、分離された液相冷媒中の冷凍機油を、気液分離空間30fと気相冷媒流出口31dとを接続する気相冷媒通路側へ戻すオイル戻し穴31eが形成されている。さらに、気液分離空間30fと液相冷媒流出口31cとを接続する液相冷媒通路には、蒸発器14へ流入させる冷媒を減圧させる減圧手段としてのオリフィス31iが配置されている。
エジェクタモジュール13の気相冷媒流出口31dには、吸入配管15cを介して、圧縮機11の吸入口が接続されている。一方、液相冷媒流出口31cには、入口配管15dを介して、蒸発器14の冷媒流入口が接続されている。
蒸発器14は、エジェクタモジュール13にて減圧された低圧冷媒と送風機42から車室内へ送風される送風空気とを熱交換させることによって、低圧冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱用熱交換器である。さらに、蒸発器14は、後述する室内空調ユニット40のケーシング41内に配置されている。
ここで、本実施形態の車両には、車室内と車室外のエンジンルームとを仕切る仕切り板としてのファイアウォール50が設けられている。ファイアウォール50は、エンジンルーム内から車室内へ伝達される熱、音等を低減する機能も有しており、ダッシュパネルと呼ばれることもある。
そして、図1に示すように、室内空調ユニット40は、ファイアウォール50よりも車室内側に配置されている。従って、蒸発器14は車室内(室内空間)に配置されている。蒸発器14の冷媒流出口には、出口配管15eを介して、エジェクタモジュール13の冷媒吸引口31bが接続されている。
ここで、前述の如くエジェクタモジュール13は、エンジンルーム内(室外空間)に配置されているので、入口配管15dおよび出口配管15eは、ファイアウォール50を貫通するように配置されている。
より具体的には、ファイアウォール50には、エンジンルーム側と車室内(室内空間)側とを貫通する円形状あるいは矩形状の貫通穴50aが設けられている。また、入口配管15dおよび出口配管15eは、コネクタ51に接続されることによって一体化されている。そして、入口配管15dおよび出口配管15eは、コネクタ51によって一体化された状態で貫通穴50aを貫通するように配置されている。
この際、コネクタ51は、貫通穴50aの内周側あるいは近傍に位置付けられる。そして、コネクタ51の外周側と貫通穴50aの開口縁部との隙間には、弾性部材で形成されたパッキン52が配置されている。本実施形態では、パッキン52として、耐熱性に優れるゴム材料であるエチレンプロピレンジエン共重合ゴム(EPDM)にて形成されたものを採用している。
このようにコネクタ51と貫通穴50aとの隙間にパッキン52を介在させることによって、コネクタ51と貫通穴50aとの隙間を介して、エンジンルーム内から車室内へ水や騒音等が漏れてしまうことを抑制している。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、低圧冷媒を流通させる吸入配管15c、入口配管15d、および出口配管15eとして、その管径(通路断面積)が、高圧冷媒を流通させる上流側高圧配管15aおよび下流側高圧配管15bの管径(通路断面積)によりも大きいものを採用している。また、吸入配管15c、入口配管15d、および出口配管15eとしては、互いに管径(通路断面積)が同等のものが採用されている。
また、吸入配管15cの長さは、出口配管15eの長さよりも短くなっている。そして、冷媒が吸入配管15cを流通する際に生じる圧力損失が、冷媒が出口配管15eを流通する際に生じる圧力損失よりも小さくなっている。さらに、本実施形態の吸入配管15cの長さは、一般的な車両用空調装置で用いられる通常の冷凍サイクル装置用の吸入配管の長さと同様に、10m(メートル)以下となっている。
ここで、本実施形態における配管の長さとは、直線状あるいは曲線状に形成される配管の中心線の合計長さである。従って、配管の長さは、流路長さと表現することもできる。また、本実施形態における配管とは、管状の部材で形成されたものに限定されず、冷媒が流通する流路を形成する部材であればコネクタ51のように管状以外の形状の部材によって形成されたものも含む意味である。
さらに、本実施形態の出口配管15eの長さは、蒸発器14の冷媒流出口からエジェクタモジュール13の冷媒吸引口31bへ至る配管の長さであって、コネクタ51からエジェクタモジュール13の冷媒吸引口31bへ至る配管の長さではない。
次に、室内空調ユニット40について説明する。室内空調ユニット40は、エジェクタ式冷凍サイクル10によって温度調整された送風空気を車室内へ吹き出すためのもので、車室内最前部の計器盤(インストルメントパネル)の内側に配置されている。さらに、室内空調ユニット40は、その外殻を形成するケーシング41内に送風機42、蒸発器14、ヒータコア44、エアミックスドア46等を収容することによって構成されている。
ケーシング41は、車室内に送風される送風空気の空気通路を形成するもので、ある程度の弾性を有し、強度的にも優れた樹脂(例えば、ポリプロピレン)にて成形されている。このケーシング41内の送風空気流れ最上流側には、ケーシング41内へ内気(車室内空気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替手段としての内外気切替装置43が配置されている。
内外気切替装置43は、ケーシング41内へ内気を導入させる内気導入口および外気を導入させる外気導入口の開口面積を、内外気切替ドアによって連続的に調整して、内気の風量と外気の風量との風量割合を連続的に変化させるものである。内外気切替ドアは、内外気切替ドア用の電動アクチュエータによって駆動され、この電動アクチュエータは、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
内外気切替装置43の送風空気流れ下流側には、内外気切替装置43を介して吸入した空気を車室内へ向けて送風する送風手段としての送風機(ブロワ)42が配置されている。この送風機42は、遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて駆動する電動送風機であって、制御装置から出力される制御電圧によって回転数(送風空気量)が制御される。
送風機42の送風空気流れ下流側には、蒸発器14およびヒータコア44が、送風空気の流れに対して、この順に配置されている。換言すると、蒸発器14は、ヒータコア44よりも送風空気流れ上流側に配置されている。ヒータコア44は、エンジン冷却水と蒸発器14通過後の送風空気とを熱交換させて、送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
また、ケーシング41内には、蒸発器14を通過した送風空気を、ヒータコア44を迂回させて下流側へ流す冷風バイパス通路45が形成されている。蒸発器14の送風空気流れ下流側であって、かつ、ヒータコア44の送風空気流れ上流側には、エアミックスドア46が配置されている。
エアミックスドア46は、蒸発器14通過後の空気のうち、ヒータコア34を通過させる空気と冷風バイパス通路35を通過させる空気との風量割合を調整する風量割合調整手段である。エアミックスドア46は、エアミックスドア駆動用の電動アクチュエータによって駆動され、この電動アクチュエータは、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
ヒータコア44の空気流れ下流側および冷風バイパス通路45の空気流れ下流側には、ヒータコア44を通過した空気と冷風バイパス通路35を通過した空気とを混合させる混合空間が設けられている。従って、エアミックスドア46が、風量割合を調整することによって、混合空間にて混合された送風空気(空調風)の温度が調整される。
さらに、ケーシング41の送風空気流れ最下流部には、混合空間にて混合された空調風を、空調対象空間である車室内へ吹き出す図示しない開口穴が配置されている。具体的には、この開口穴としては、車室内の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すフェイス開口穴、乗員の足元に向けて空調風を吹き出すフット開口穴、および車両前面窓ガラス内側面に向けて空調風を吹き出すデフロスタ開口穴が設けられている。
これらのフェイス開口穴、フット開口穴およびデフロスタ開口穴の送風空気流れ下流側は、それぞれ空気通路を形成するダクトを介して、車室内に設けられたフェイス吹出口、フット吹出口およびデフロスタ吹出口(いずれも図示せず)に接続されている。
また、フェイス開口穴、フット開口穴、およびデフロスタ開口穴の送風空気流れ上流側には、それぞれ、フェイス開口穴の開口面積を調整するフェイスドア、フット開口穴の開口面積を調整するフットドア、デフロスタ開口穴の開口面積を調整するデフロスタドア(いずれも図示せず)が配置されている。
これらのフェイスドア、フットドア、デフロスタドアは、開口穴モードを切り替える開口穴モード切替手段を構成するものであって、リンク機構等を介して、吹出口モードドア駆動用の電動アクチュエータに連結されて連動して回転操作される。なお、この電動アクチュエータも、制御装置から出力される制御信号によって、その作動が制御される。
次に、図示しない制御装置は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この制御装置は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、上述した各種電気式のアクチュエータの作動を制御する。
また、制御装置には、車室内温度(内気温)Trを検出する内気温センサ、外気温Tamを検出する外気温センサ、車室内の日射量Asを検出する日射センサ、蒸発器14の吹出空気温度(蒸発器温度)Tefinを検出する蒸発器温度センサ、ヒータコア44へ流入するエンジン冷却水の冷却水温度Twを検出する冷却水温度センサ、圧縮機11から吐出された高圧冷媒の圧力Pdを検出する吐出圧センサ、等の空調制御用のセンサ群が接続され、これらのセンサ群の検出値が入力される。
さらに、制御装置の入力側には、車室内前部の計器盤付近に配置された図示しない操作パネルが接続され、この操作パネルに設けられた各種操作スイッチからの操作信号が制御装置へ入力される。操作パネルに設けられた各種操作スイッチとしては、車室内空調を行うことを要求する空調作動スイッチ、車室内設定温度Tsetを設定する車室内温度設定スイッチ等が設けられている。
なお、本実施形態の制御装置は、その出力側に接続された各種の制御対象機器の作動を制御する制御手段が一体に構成されたものであるが、制御装置のうち、各制御対象機器の作動を制御する構成(ハードウェアおよびソフトウェア)が各種制御対象機器の制御手段を構成している。例えば、本実施形態では、圧縮機11の吐出容量制御弁の作動を制御する構成が吐出能力制御手段を構成している。
次に、上記構成における本実施形態の作動について説明する。本実施形態の車両用空調装置では、操作パネルの空調作動スイッチが投入(ON)されると、制御装置が予め記憶回路に記憶している空調制御プログラムを実行する。
この空調制御プログラムでは、上述の空調制御用のセンサ群の検出信号および操作パネルの操作信号を読み込む。そして、読み込まれた検出信号および操作信号に基づいて、車室内へ吹き出す空気の目標温度である目標吹出温度TAOを算出する。
目標吹出温度TAOは、以下数式F1に基づいて算出される。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×As+C…(F1)
なお、Tsetは温度設定スイッチによって設定された車室内設定温度、Trは内気温センサによって検出された内気温、Tamは外気温センサによって検出された外気温、Asは日射センサによって検出された日射量である。また、Kset、Kr、Kam、Ksは制御ゲインであり、Cは補正用の定数である。
さらに、空調制御プログラムでは、算出された目標吹出温度TAOおよびセンサ群の検出信号に基づいて、制御装置の出力側に接続された各種制御対象機器の作動状態を決定する。
例えば、圧縮機11の冷媒吐出能力、すなわち圧縮機11の吐出容量制御弁に出力される制御電流については、以下のように決定される。まず、目標吹出温度TAOに基づいて、予め記憶回路に記憶されている制御マップを参照して、蒸発器14から吹き出される送風空気の目標蒸発器吹出温度TEOを決定する。
そして、蒸発器温度センサによって検出された蒸発器温度Tefinと目標蒸発器吹出温度TEOとの偏差に基づいて、フィードバック制御手法を用いて蒸発器温度Tefinが目標蒸発器吹出温度TEOに近づくように、圧縮機11の吐出容量制御弁に出力される制御電流が決定される。
また、送風機42の回転数、すなわち送風機42へ出力される制御電圧については、目標吹出温度TAOに基づいて、予め記憶回路に記憶されている制御マップを参照して決定される。具体的には、目標吹出温度TAOの極低温域(最大冷房域)および極高温域(最大暖房域)で電動モータへ出力する制御電圧を最大として送風空気量を最大量付近に制御し、目標吹出温度TAOが中間温度域に近づくに伴って送風空気量を減少させる。
また、エアミックスドア46の開度、すなわちエアミックスドア駆動用の電動アクチュエータへ出力される制御信号については、蒸発器温度Tefinおよび冷却水温度Twに基づいて、車室内へ吹き出される送風空気の温度が目標吹出温度TAOに近づくように決定される。
そして、制御装置は、上記の如く決定された制御信号等を各種制御対象機器へ出力する。その後、車両用空調装置の作動停止が要求されるまで、所定の制御周期毎に、上述の検
出信号および操作信号の読み込み→目標吹出温度TAOの算出→各種制御対象機器の作動状態決定→制御信号等の出力といった制御ルーチンが繰り返される。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクル10では、図1の太実線矢印に示すように冷媒が流れる。
すなわち、圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒が放熱器12の凝縮部12aへ流入する。凝縮部12aへ流入した冷媒は、冷却ファン12dから送風された外気と熱交換し、放熱して凝縮する。凝縮部12aにて凝縮した冷媒は、レシーバ部12bにて気液分離される。レシーバ部12bにて気液分離された液相冷媒は、過冷却部12cにて冷却ファン12dから送風された外気と熱交換し、さらに放熱して過冷却液相冷媒となる。
放熱器12の過冷却部12cから流出した過冷却液相冷媒は、エジェクタモジュール13の減圧用空間30bの内周面と通路形成部材35の外周面との間に形成されるノズル通路13aにて等エントロピ的に減圧されて噴射される。この際、減圧用空間30bの最小通路面積部30mにおける冷媒通路面積は、蒸発器14出口側冷媒の過熱度が基準過熱度に近づくように調整される。
そして、ノズル通路13aから噴射された噴射冷媒の吸引作用によって、蒸発器14から流出した冷媒が、冷媒吸引口31bからエジェクタモジュール13の内部へ吸引される。ノズル通路13aから噴射された噴射冷媒および吸引用通路13bを介して吸引された吸引冷媒は、ディフューザ通路13cへ流入して合流する。
ディフューザ通路13cでは冷媒通路面積の拡大により、冷媒の運動エネルギが圧力エネルギに変換される。これにより、噴射冷媒と吸引冷媒が混合されながら混合冷媒の圧力が上昇する。ディフューザ通路13cから流出した冷媒は気液分離空間30fにて気液分離される。気液分離空間30fにて分離された液相冷媒は、オリフィス30iにて減圧されて、蒸発器14へ流入する。
蒸発器14へ流入した冷媒は、送風機42によって送風された送風空気から吸熱して蒸発する。これにより、送風空気が冷却される。一方、気液分離空間30fにて分離された気相冷媒は気相冷媒流出口31dから流出して、圧縮機11へ吸入され再び圧縮される。
蒸発器14にて冷却された送風空気は、エアミックスドア46の開度に応じて、ヒータコア44側の通風路および冷風バイパス通路45へ流入する。ヒータコア44側の通風路へ流入した冷風は、ヒータコア44を通過する際に再加熱され、混合空間にて冷風バイパス通路45を通過した冷風と混合される。そして、混合空間にて温度調整された空調風が、混合空間から各吹出口を介して車室内に吹き出される。
以上の如く、本実施形態の車両用空調装置によれば、車室内の空調を行うことができる。さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、ディフューザ通路13cにて昇圧された冷媒を圧縮機11に吸入させるので、通常の冷凍サイクル装置よりも圧縮機11の駆動動力を低減させて、サイクル効率(COP)を向上させることができる。
なお、通常の冷凍サイクル装置とは、圧縮機、放熱器、減圧手段(膨張弁)および蒸発器を環状に接続することによって構成されたものである。従って、通常の冷凍サイクル装置では、圧縮機へ吸入される吸入冷媒の圧力と蒸発器における冷媒蒸発圧力が略同等となる。
ここで、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、通常の冷凍サイクル装置よりも圧縮機11へ吸入される吸入冷媒の密度が上昇し、吸入冷媒の流量(質量流量)が増加しやすい。このため、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、吸入冷媒が吸入配管15cを流通する際に生じる圧力損失が増加しやすい。
さらに、この圧力損失は吸入配管15cの長さが長くなるに伴って増加する。従って、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、通常の冷凍サイクル装置よりも吸入配管の長さに対するCOPの低下度合が大きくなりやすい。
これに対して、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、吸入配管15cの長さが、出口配管15eの長さよりも短くなっており、吸入配管15cを流通する冷媒に生じる圧力損失が、出口配管15eを流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さく設定されている。従って、エジェクタ式冷凍サイクル10のCOP向上効果を充分に得ることができる。
このことをより詳細に説明すると、蒸発器14の冷媒流出口から出口配管15eを介して冷媒吸引口31bへ吸引される冷媒は、エジェクタモジュール13の冷媒吸引作用によって、出口配管15eを流通する。このため、出口配管15eを流通する冷媒の流量(質量流量)は、圧縮機11の吸入吐出作用によって吸入配管15cを流通する冷媒の流量(質量流量)よりも少なくなる。
そのため、吸入配管15cを流通する冷媒に生じる圧力損失が、出口配管15eを流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなるように設定することで、吸入配管15cを流通する冷媒に生じる圧力損失を充分に低下させることができる。
より具体的には、本発明者らの検討によれば、吸入配管15cの長さをLsと定義し、出口配管15eの長さをLoと定義し、配管長さ比をLs/Loと定義したときに、配管長さ比Ls/Loと所定の一般的な運転条件時におけるCOPの関係は、図2のグラフに示すように変化することが確認されている。
つまり、一般的な車両用空調装置で用いられる通常の冷凍サイクル装置用の吸入配管の長さの範囲(すなわち、Ls<10mの範囲)では、Ls/Lo<1となっている際に、通常の冷凍サイクル装置よりもCOPを向上できることが確認されている。
従って、エジェクタ式冷凍サイクル10では、吸入配管15cの長さLsが10m以下の範囲において、吸入配管15cの長さLsが出口配管15eの長さLoよりも短くなっている際に、通常の冷凍サイクル装置よりもCOPを向上できる。その結果、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、COP向上効果を充分に得ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態で説明したエジェクタ式冷凍サイクル10のように、エジェクタモジュール13と蒸発器14とを接続する構成では、出口配管15eの長さと入口配管15dの長さが略同等となる。このため、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10のように、出口配管15eの長さを吸引配管15cの長さよりも長く形成すると、入口配管15dの長さも長くなりやすい。
ところが、入口配管15dの長さが長くなってしまうと、入口配管15dを流通する冷媒(液相冷媒)がエンジンルーム内の熱を吸熱しやすくなり、蒸発器14へ流入する冷媒のエンタルピが上昇しやすくなる。このため、入口配管15dの長さが長くなってしまうと、蒸発器14にて発揮される冷凍能力を低下させてしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、図3の模式的な全体構成図に示すように、出口配管15eおよび入口配管15dの少なくとも一部が二重管150で構成されている。より具体的には、出口配管15eの少なくとも一部は、二重管150の外側管で構成されており、入口配管15dの少なくとも一部は、二重管150の内側管で構成されている。
ここで、「二重管」とは、径の異なる2つの配管を有し、径の大きい外側管の内部に径の小さい内側管を配置することによって構成された配管である。また、図3では、第1実施形態と同様もしくは均等部分には同一の符号を付している。さらに、図3では、図示の明確化のため、エジェクタモジュール13を図1よりも簡略的に図示している。その他のエジェクタ式冷凍サイクル10の構成および作動は、第1実施形態と同様である。
従って、本実施形態の車両用空調装置を作動させると、第1実施形態と同様に車室内の空調を実現することができる。また、エジェクタ式冷凍サイクル10では、図3の太実線矢印に示すように冷媒が流れ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10によれば、出口配管15eの少なくとも一部が、二重管150の外側管で構成されており、入口配管15dの少なくとも一部が、二重管150の内側管で構成されている。
従って、二重管150のうち外側管の内周側であって内側管の外周側を流通する蒸発器14流出冷媒によって、二重管150のうち内側管の内周側を流通する蒸発器14流入冷媒がエンジンルーム内の熱を吸熱してしまうことを抑制できる。その結果、蒸発器14にて発揮される冷凍能力の低下を抑制できる。
(第3実施形態)
本実施形態では、図4の全体構成図に示すエジェクタ式冷凍サイクル10aを、主に車両前席側へ送風される前席側送風空気の温度調整を行う前席側室内空調ユニット40、および主に車両後席側へ送風される後席側送風空気の温度調整を行う後席側室内空調ユニット60を備える、いわゆるデュアルタイプの車両用空調装置に適用した例を説明する。
より具体的には、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10aでは、放熱器12から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部16aを有している。つまり、放熱器12の過冷却部12cの冷媒流出口には、下流側高圧配管15bを介して、分岐部16aの冷媒流入口が接続されている。分岐部16aは、三方継手で構成されており、3つの冷媒流入出口のうち、1つを冷媒流入口として用い、残りの2つを冷媒流出口として用いたものである。
分岐部16aの一方の冷媒流出口には、前席側高圧配管15fを介して、エジェクタモジュール13の冷媒流入口31aが接続されている。エジェクタモジュール13の液相冷媒流出口(第1液相冷媒流出口)31cおよび冷媒吸引口(第1冷媒吸引口)31bには、第1実施形態と同様に、室内空調ユニット40内に配置された蒸発器14が接続されている。本実施形態では、この室内空調ユニット40によって、主に前席側送風空気の温度を調整する。
そこで、以下の説明では、説明の明確化のために、エジェクタモジュール13を前席側エジェクタモジュール13と記載し、蒸発器14を前席側蒸発器(第1蒸発器)14と記載し、入口配管15dを前席側入口配管(第1入口配管)15dと記載し、出口配管15eを前席側出口配管(第1出口配管)15eと記載し、室内空調ユニット40を前席側室内空調ユニット40と記載する。
つまり、前席側エジェクタモジュール13は、分岐部16aにて分岐された一方の冷媒を減圧させる第1ノズル部、並びに、第1ノズル部から噴射される高速度の第1噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第1冷媒吸引口、第1噴射冷媒と第1冷媒吸引口から吸引された第1吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第1昇圧部、および第1昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第1気液分離部が形成された第1ボデー部を有する第1エジェクタモジュールである。
また、分岐部16aの他方の冷媒流出口には、後席側高圧配管15gを介して、後席側エジェクタモジュール17の後席側冷媒流入口71aが接続されている。後席側エジェクタモジュール17の基本的構成は、前席側エジェクタモジュール13と同様である。
従って、後席側エジェクタモジュール17のボデー部にも、前席側エジェクタモジュール13と同様の後席側冷媒流入口71a、後席側冷媒吸引口(第2冷媒吸引口)71b、後席側液相冷媒流出口(第2液相冷媒流出口)71c、および後席側気相冷媒流出口(第2気相冷媒流出口)71dが形成されている。
つまり、後席側エジェクタモジュール17は、分岐部16aにて分岐された他方の冷媒を減圧させる第2ノズル部、並びに、第2ノズル部から噴射される高速度の第2噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第2冷媒吸引口、第2噴射冷媒と第2冷媒吸引口から吸引された第2吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第2昇圧部、および第2昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第2気液分離部が形成された第2ボデー部を有する第2エジェクタモジュールである。
さらに、後席側エジェクタモジュール17は、前席側エジェクタモジュール13とともに、エンジンルーム内に配置されている。
後席側エジェクタモジュール17の後席側液相冷媒流出口71cには、後席側入口配管(第2入口配管)15hを介して、後席側蒸発器(第2蒸発器)18の冷媒流入口が接続されている。後席側蒸発器18の冷媒流出口には、後席側出口配管(第2出口配管)15iを介して、後席側エジェクタモジュール17の後席側冷媒吸引口71bが接続されている。
さらに、本実施形態の後席側出口配管15iおよび後席側入口配管15hの少なくとも一部は、図4に示すように、二重管151で構成されている。より具体的には、本実施形態の後席側出口配管15iの少なくとも一部は、二重管151の外側管で構成されており、後席側入口配管15hの少なくとも一部は、二重管151の内側管で構成されている。
後席側蒸発器18は、後席側室内空調ユニット60の内部に収容されている。後席側室内空調ユニット60の基本的構成は、前席側室内空調ユニット40と同様である。後席側室内空調ユニット60は車室の後方側に配置されており、主に後席側送風空気の温度調整を行うものである。
ここで、後席側エジェクタモジュール17は車室の前方側のエンジンルーム内に配置されており、室内空調ユニット60(後席側蒸発器18)は、車室の後方側に配置されている。このため、後席側入口配管15hおよび後席側出口配管15iの長さは、前席側入口配管15dおよび前席側出口配管15eよりも長く形成される。
そこで、本実施形態では、後席側出口配管15iおよび後席側入口配管15hを構成する二重管151を車室の下方側(床下側)に配置している。
また、前席側エジェクタモジュール13の前席側気相冷媒流出口(第1気相冷媒流出口)31dには、前席側吸入配管15jを介して、合流部16bの一方の冷媒流入口が接続されている。さらに、後席側エジェクタモジュール17の後席側気相冷媒流出口71dには後席側吸入配管15kを介して、合流部16bの他方の冷媒流入口が接続されている。
合流部16bは、前席側エジェクタモジュール13の前席側気相冷媒流出口31dから流出した冷媒の流れと、後席側エジェクタモジュール17の後席側気相冷媒流出口71dから流出した冷媒の流れとを合流させるもので、その基本的構成は分岐部16aと同様である。つまり、合流部16bでは、3つの冷媒流入出口のうち、2つを冷媒流入口として用い、残りの1つを冷媒流出口として用いている。
合流部16bの冷媒流出口には、吸引配管15cを介して、圧縮機11の吸入口が接続されている。従って、本実施形態の前席側蒸発器14および後席側蒸発器18は、図4に示すように、圧縮機11に対して、並列的に接続されている。
さらに、本実施形態では、前席側気相冷媒流出口31dから合流部16bを介して圧縮機11の吸入口へ至る第1吸入配管の長さ(すなわち、前席側吸入配管15jと吸引配管15cとの合計長さ)が、前席側出口配管15eよりも短くなっている。そして、冷媒が第1吸入配管を流通する際に生じる圧力損失が、冷媒が前席側出口配管15eを流通する際に生じる圧力損失よりも小さくなっている。さらに、本実施形態では、本実施形態の第1吸入配管の長さが、10m以下となっている。
また、本実施形態では、後席側気相冷媒流出口71dから合流部16bを介して圧縮機11の吸入口へ至る第2吸入配管の長さ(すなわち、後席側吸入配管15kと吸引配管15cとの合計長さ)が、後席側出口配管15iよりも短くなっている。そして、冷媒が第2吸入配管を流通する際に生じる圧力損失が、冷媒が後席側出口配管15iを流通する際に生じる圧力損失よりも小さくなっている。
ここで、第1吸入配管および第2吸入配管では、吸引配管15cが共通する冷媒流路となる。そこで、第1吸入配管を流通する際に生じる圧力損失として、合流部16bの後席側吸入配管15k側の流入口を閉塞させた際の圧力損失を採用してもよい。また、第2吸入配管を流通する際に生じる圧力損失として、合流部16bの前席側吸入配管15j側の流入口を閉塞させた際の圧力損失を採用してもよい。
なお、図4では、図示の明確化のため、前席側エジェクタモジュール13および後席側エジェクタモジュール17、並びに、前席側室内空調ユニット40および後席側室内空調ユニット60を、図1の同等の構成よりも簡略的に図示している。
従って、本実施形態の車両用空調装置を作動させると、エジェクタ式冷凍サイクル10aでは、図4の太実線矢印に示すように冷媒が流れる。これにより、並列的に接続された前席側蒸発器14にて第1実施形態と同様に前席側送風空気を冷却することができ、後席側蒸発器18にて後席側送風空気を冷却することができる。
そして、前席側室内空調ユニット40から車両前席側へ温度調整された空調風が吹き出され、後席側室内空調ユニット60から車両後席側へ温度調整された空調風が吹き出され、車室内の空調を行うことができる。
また、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10aによれば、第1吸入配管の長さが、前席側出口配管15eよりも短くなっている。そして、冷媒が第1吸入配管を流通する際に生じる圧力損失が、冷媒が前席側出口配管15eを流通する際に生じる圧力損失よりも小さく設定されている。
さらに、第2吸入配管の長さが、後席側出口配管15iよりも短くなっており、冷媒が第2吸入配管を流通する際に生じる圧力損失が、冷媒が後席側出口配管15iを流通する際に生じる圧力損失よりも小さく設定されている。従って、第1実施形態と同様に、圧縮機11に吸入される直前の冷媒圧力が大きく低下してしまうことを抑制できる。その結果、エジェクタ式冷凍サイクル10aのCOP向上効果を充分に得ることができる。
また、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10aでは、後席側出口配管15iの少なくとも一部が、二重管151の外側管で構成されており、後席側入口配管15hの少なくとも一部が、二重管151の内側管で構成されている。
従って、二重管151のうち外側管の内周側であって内側管の外周側を流通する後席側蒸発器18流出冷媒によって、二重管151のうち内側管の内周側を流通する後席側蒸発器18流入冷媒がエンジンルーム内の熱を吸熱してしまうことを抑制できる。その結果、後席側蒸発器18にて発揮される冷凍能力の低下を抑制できる。
さらに、本実施形態では、後席側入口配管15hの長さが、前席側入口配管15dの長さよりも長い。このため、後席側入口配管15hを流通する冷媒の方が、前席側入口配管15dを流通する冷媒よりも、外部からの熱を吸熱しやすい。従って、後席側入口配管15hの少なくとも一部を二重管151の内側管で構成することは、冷凍能力が低下しやすい後席側蒸発器18における冷凍能力の低下を抑制できるという点で有効である。
なお、本実施形態の変形例として、後席側高圧配管15gを開閉する開閉手段を追加してもよい。そして、後席側送風空気の温度調整を行わない場合には、開閉手段によって後席側高圧配管15gを閉塞させてもよい。これによれば、後席側送風空気の温度調整を行わない場合に、第1実施形態と全く同様のサイクル構成を実現することができ、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の第1、第2実施形態では、吸入配管15cの長さを出口配管15eの長さよりも短くした例を説明したが、吸入配管15cにて生じる圧力損失が出口配管15eにて生じる圧力損失よりも小さくなっていれば、吸入配管15cの長さが出口配管15eの長さよりも長くなっていてもよい。
例えば、吸入配管15cが直線状に形成され、出口配管15eが蛇行状に形成されている場合等には、吸入配管15cの長さが出口配管15eの長さよりも長くなっていても、吸入配管15cにて生じる圧力損失を出口配管15eにて生じる圧力損失よりも小さくすることができる。
このことは、第3実施形態の第1吸入配管(すなわち、前席側吸入配管15jおよび吸引配管15c)と前席側出口配管15e、並びに、第2吸入配管(すなわち、後席側吸入配管15kおよび吸引配管15c)と後席側出口配管15iにおいても同様である。
(2)上述の第3実施形態では、前席側蒸発器14へ流入する冷媒を減圧させる前席側減圧手段として前席側エジェクタモジュール13を採用し、後席側蒸発器18へ流入する冷媒を減圧させる後席側減圧手段として後席側エジェクタモジュール17を採用した例を説明したが、前席側減圧手段および後席側減圧手段のいずれか一方をエジェクタ以外の減圧手段(例えば、温度式膨張弁)で構成してもよい。
また、上述の第3実施形態では、後席側出口配管15iおよび後席側入口配管15hを二重管151で構成した例を説明したが、前席側出口配管15eおよび前席側入口配管15dを二重管で構成してもよい。さらに、後席側出口配管15iおよび後席側入口配管15h、並びに、前席側出口配管15eおよび前席側入口配管15dの双方を二重管で構成してもよい。
さらに、二重管の外側管で構成された後席側出口配管15iの内部に、内側管で構成された前席側入口配管15dを配置してもよいし、前席側入口配管15dおよび後席側入口配管15hの双方を配置してもよい。同様に、外側管で構成された前席側出口配管15eの内部に、内側管で構成された後席側入口配管15hを配置してもよいし、前席側入口配管15dおよび後席側入口配管15hの双方を配置してもよい。
(4)上述の第3実施形態では、後席側出口配管15iおよび後席側入口配管15h、並びに、前席側出口配管15eおよび前席側入口配管15dの管径(通路断面積)について説明していないが、少なくとも後席側出口配管15iの管径を、前席側出口配管15eの管径よりも小さく設定することが望ましい。
その理由は、後席側出口配管15iの管径を小さく設定することで、後席側出口配管15iを流通する冷媒の流速を上昇させることができるからである。これにより、後席側蒸発器18から後席側エジェクタモジュール17へ冷凍機油が戻り易くなるので、後席側蒸発器18に冷凍機油が滞留してしまうことを抑制できる。
(5)エジェクタ式冷凍サイクル10、10aを構成する各構成機器は、上述の実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、上述の実施形態では、圧縮機11として、可変容量型圧縮機を採用した例を説明したが、圧縮機11はこれに限定されない。例えば、圧縮機11として、電磁クラッチ、ベルト等を介してエンジンから出力される回転駆動力によって駆動される固定容量型圧縮機を採用してもよい。固定容量型圧縮機では、電磁クラッチの断続により圧縮機の稼働率を変化させて冷媒吐出能力を調整すればよい。さらに、圧縮機11として、電動モータの回転数を変化させて冷媒吐出能力を調整する電動圧縮機を採用してもよい。
また、上述の実施形態では、放熱器12として、サブクール型の熱交換器を採用した例を説明したが、凝縮部12aのみからなる通常の放熱器を採用してもよい。さらに、通常の放熱器とともに、この放熱器にて放熱した冷媒の気液を分離して余剰液相冷媒を蓄える受液器(レシーバ)を採用してもよい。
(6)上述の実施形態では、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクル10を、車両用空調装置に適用した例を説明したが、本発明に係るエジェクタ式冷凍サイクル10の適用はこれに限定されない。例えば、車両用の冷凍冷蔵装置に適用してもよいし、据置型空調装置、冷温保存庫等に適用してもよい。
10、10a エジェクタ式冷凍サイクル
11 圧縮機
12 放熱器
13 エジェクタモジュール(前席側エジェクタモジュール)
17 後席側エジェクタモジュール
14、18 蒸発器(前席側蒸発器)、後席側蒸発器
15c 吸入配管
15j、15k 前席側吸入配管、後席側吸入配管
15d、15h 入口配管(前席側入口配管)、後席側入口配管
15e、15i 出口配管(前席側出口配管)、後席側出口配管

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧させるノズル部(13a)、並びに、前記ノズル部(13a)から噴射される高速度の噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口(31b)、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(31b)から吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(13c)、および前記昇圧部(13c)から流出した冷媒の気液を分離する気液分離部(30f)が形成されたボデー部(30)を有するエジェクタモジュール(13)と、
    前記気液分離部(30f)にて分離された液相冷媒を蒸発させる蒸発器(14)と、を備え、
    前記ボデー部(30)には、前記気液分離部(30f)にて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口(31d)が形成されており、
    前記気相冷媒流出口(31d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する吸入配管(15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、前記蒸発器(14)の冷媒流出口と前記冷媒吸引口(31b)とを接続する出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  2. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒を減圧させるノズル部(13a)、並びに、前記ノズル部(13a)から噴射される高速度の噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する冷媒吸引口(31b)、前記噴射冷媒と前記冷媒吸引口(31b)から吸引された吸引冷媒とを混合させて昇圧させる昇圧部(13c)、および前記昇圧部(13c)から流出した冷媒の気液を分離する気液分離部(30f)が形成されたボデー部(30)を有するエジェクタモジュール(13)と、
    前記気液分離部(30f)にて分離された液相冷媒を蒸発させる蒸発器(14)と、を備え、
    前記ボデー部(30)には、前記気液分離部(30f)にて分離された気相冷媒を流出させる気相冷媒流出口(31d)が形成されており、
    前記気相冷媒流出口(31d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する吸入配管(15c)の長さが、前記蒸発器(14)の冷媒流出口と前記冷媒吸引口(31b)とを接続する出口配管(15e)の長さよりも短くなっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  3. 前記ボデー部(30)には、前記気液分離部(30f)にて分離された液相冷媒を流出させる液相冷媒流出口(31c)が形成されており、
    前記出口配管(15e)の少なくとも一部は、二重管(150)の外側管で構成されており、
    前記液相冷媒流出口(31c)と前記蒸発器(14)の冷媒流入口とを接続する入口配管(15d)の少なくとも一部は、前記二重管(150)の内側管で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  4. 車両用空調装置に適用されるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
    前記吸入配管(15c)の長さが、10m以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  5. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(16a)と、
    前記分岐部(16a)にて分岐された一方の冷媒を減圧させる第1ノズル部、並びに、前記第1ノズル部から噴射される高速度の第1噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第1冷媒吸引口(31b)、前記第1噴射冷媒と前記第1冷媒吸引口(31b)から吸引された第1吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第1昇圧部、および前記第1昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第1気液分離部が形成された第1ボデー部を有する第1エジェクタモジュール(13)と、
    前記第1気液分離部にて分離された液相冷媒を蒸発させる第1蒸発器(14)と、
    前記分岐部(16a)にて分岐された他方の冷媒を減圧させる第2ノズル部、並びに、前記第2ノズル部から噴射される高速度の第2噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第2冷媒吸引口(71b)、前記第2噴射冷媒と前記第2冷媒吸引口(71b)から吸引された第2吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第2昇圧部、および前記第2昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第2気液分離部が形成された第2ボデー部を有する第2エジェクタモジュール(17)と、
    前記第2気液分離部にて分離された液相冷媒を蒸発させる第2蒸発器(18)と、を備え、
    前記第1ボデー部には、前記第1気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第1気相冷媒流出口(31d)、および前記第1気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第1液相冷媒流出口(31c)、が形成されており、
    前記第1気相冷媒流出口(31d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する第1吸入配管(15j、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、前記第1蒸発器(14)の冷媒流出口と前記第1冷媒吸引口(31b)とを接続する第1出口配管(15e)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっており、
    前記第2ボデー部には、前記第2気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第2気相冷媒流出口(71d)、および前記第2気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第2液相冷媒流出口(71c)、が形成されており、
    前記第2気相冷媒流出口(71d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する第2吸入配管(15k、15c)を流通する冷媒に生じる圧力損失が、前記第2蒸発器(18)の冷媒流出口と前記第2冷媒吸引口(71b)とを接続する第2出口配管(15i)を流通する冷媒に生じる圧力損失よりも小さくなっており、
    前記第1出口配管(15e)、および前記第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の外側管で構成されており、
    前記第1液相冷媒流出口(31c)と前記第1蒸発器(14)の冷媒流入口とを接続する第1入口配管(15d)、および前記第2液相冷媒流出口(71c)と前記第2蒸発器(18)の冷媒流入口とを接続する第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、前記二重管(151)の内側管で構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  6. 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
    前記圧縮機(11)から吐出された冷媒を放熱させる放熱器(12)と、
    前記放熱器(12)から流出した冷媒の流れを分岐する分岐部(16a)と、
    前記分岐部(16a)にて分岐された一方の冷媒を減圧させる第1ノズル部、並びに、前記第1ノズル部から噴射される高速度の第1噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第1冷媒吸引口(31b)、前記第1噴射冷媒と前記第1冷媒吸引口(31b)から吸引された第1吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第1昇圧部、および前記第1昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第1気液分離部が形成された第1ボデー部を有する第1エジェクタモジュール(13)と、
    前記第1気液分離部にて分離された液相冷媒を蒸発させる第1蒸発器(14)と、
    前記分岐部(16a)にて分岐された他方の冷媒を減圧させる第2ノズル部、並びに、前記第2ノズル部から噴射される高速度の第2噴射冷媒の吸引作用によって冷媒を吸引する第2冷媒吸引口(71b)、前記第2噴射冷媒と前記第2冷媒吸引口(71b)から吸引された第2吸引冷媒とを混合させて昇圧させる第2昇圧部、および前記第2昇圧部から流出した冷媒の気液を分離する第2気液分離部が形成された第2ボデー部を有する第2エジェクタモジュール(17)と、
    前記第2気液分離部にて分離された液相冷媒を蒸発させる第2蒸発器(18)と、を備え、
    前記第1ボデー部には、前記第1気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第1気相冷媒流出口(31d)、および前記第1気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第1液相冷媒流出口(31c)、が形成されており、
    前記第1気相冷媒流出口(31d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する第1吸入配管(15j、15c)の長さが、前記第1蒸発器(14)の冷媒流出口と前記第1冷媒吸引口(31b)とを接続する第1出口配管(15e)の長さよりも短くなっており、
    前記第2ボデー部には、前記第2気液分離部にて分離された気相冷媒を流出させる第2気相冷媒流出口(71d)、および前記第2気液分離部にて分離された液相冷媒を流出させる第2液相冷媒流出口(71c)、が形成されており、
    前記第2気相冷媒流出口(71d)と前記圧縮機(11)の吸入口とを接続する第2吸入配管(15k、15c)を長さが、前記第2蒸発器(18)の冷媒流出口と前記第2冷媒吸引口(71b)とを接続する第2出口配管(15i)の長さよりも短くなっており、
    前記第1出口配管(15e)、および前記第2出口配管(15i)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、二重管(151)の外側管で構成されており、
    前記第1液相冷媒流出口(31c)と前記第1蒸発器(14)の冷媒流入口とを接続する第1入口配管(15d)、および前記第2液相冷媒流出口(71c)と前記第2蒸発器(18)の冷媒流入口とを接続する第2入口配管(15h)のうち少なくとも一方の少なくとも一部は、前記二重管(151)の内側管で構成されていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。
  7. 前記第1入口配管(15d)および前記第2入口配管(15h)のうち長い方の少なくとも一部が、前記二重管(151)の内側管で構成されていることを特徴とする請求項4または5に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
  8. 車両用空調装置に適用されるエジェクタ式冷凍サイクルであって、
    前記第1蒸発器(14)は、前記第1気液分離部にて分離された液相冷媒と車両前席側へ送風される前席側送風空気とを熱交換させるものであり、
    前記第1吸入配管(15j、15c)の長さが、10m以下であることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1つに記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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