JP2016050217A - 含水系作動液 - Google Patents

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【課題】長期の使用に亘り、酸生成を抑制しpHの低下が小さく、酸化安定性に優れ、さらに、劣化により生成した酸を含有する含水系作動液が混和した場合でも、かかる効果が大きく損なわれることがない含水系作動液を提供する。【解決手段】炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群から選ばれる1種類以上を総量で、0.01質量%〜1質量%含有する含水系作動液【選択図】なし

Description

本発明は、含水系作動液に関する。
油圧装置は産業界に広く取り入れられ、生産性の向上に貢献している。これらの油圧装置には油圧作動油が動力伝達媒体として使用されているが、高温の熱源付近や電気スパークが生じる機器の近くなどでは、防災への配慮から水−グリコール系作動液等の各種難燃性含水系作動油が用いられている。
含水系作動油には、酸化やせん断に対して液性状の変化が少なく、長期に亘り性状を適正な範囲に保ち、その性能を維持し続けることが望まれている。
例えば、水−グリコール系作動液は優れた性能を有するが、使用時にせん断や酸化により、酸の生成と粘度低下が生じる。その性能を維持するために濃縮液を補充し、液のpH等の性状を管理しながら使用することが一般的である。
また、水−グリコール系作動液は、使用中にその性状が適正値を超過し、濃縮液の補充で管理することが適切でない程度に過度に劣化した際には、通常は使用液を廃棄し新液と交換する。この際、充分に使用液を抜き取り、フラッシングを行った上で新液と交換するのが最良である。ところが、水−グリコール系作動液は高温の熱源付近など危険個所の装置で使用することが多く、機械配管も複雑化しており、液の交換にコストもかかることから、使用液が完全に除去されることは少ない。そのため、新液には残存使用液が混和することが避けられない。
含水系作動液のpH低下抑制や酸化安定性向上等の性能向上技術としては、例えば、特定構造のポリオキシアルキレングリコールジエーテル化合物、特定構造のポリオキシアルキレングリコールモノエーテル化合物、特定構造のポリオキシプロピレングリコールモノエーテル化合物及び特定構造の脂肪酸塩を含有する含水系作動液(特許文献1参照)、グリセロールボレートと塩基との中和生成物を含有する水−グリコール系難燃性作動液(特許文献2参照)、特定構造の水溶性ポリエーテルを含有する水―グリコール系難燃性作動液(特許文献3参照)、特定構造のアルキル化モルホリンを含有する水−グリコール系難燃性作動液(特許文献4参照)、特定構造の環状アミンを含有する含水系作動液(特許文献5参照)などが挙げられる。
特開平6−279779号公報 特開平5−263096号公報 特開2000−26982号公報 特開2007−39569号公報 特開2014−051650号公報
上記のように、含水系作動液の使用にあたっては、一般に液のpH等の性状が管理されるため、そのメンテナンスや性能維持に手間、コストがかかることから、使用中にpHが低下しにくいことが必要とされる。
また、液交換時に、残存する使用液に含まれる酸は、交換した新液のpHを低下させ、新液の劣化を早める要因となる。このため、新液に使用液が混和した際の水−グリコール系作動液のpH低下の抑制及び酸化安定性の向上が必要とされる。
本発明は、上記従来技術の状況に鑑みてなされたものであり、長期の使用に亘り、酸生成を抑制しpHの低下が小さく、酸化安定性に優れ、さらに、劣化により生成した酸を含有する含水系作動液が混和した場合でも、かかる効果が大きく損なわれることがない含水系作動液を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、特定構造の化合物を特定量含ませることにより、含水系作動液のpH低下の抑制及び酸化安定性の向上が図れることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて成されたものである。すなわち、上記の課題を解決するための具体的な手段は以下の通りである。
<1>炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群から選ばれる1種類以上を総量で、0.01質量%〜1質量%含む含水系作動液。
<2>前記化合物群が、ギ酸、酢酸、マロン酸、マレイン酸及びクエン酸からなる<1>に記載の含水系作動液。
<3>前記化合物群が、マロン酸及びマレイン酸からなる<1>に記載の含水系作動液。
<4>含水系作動液が、水−グリコール系作動液である<1>〜<3>のいずれか1つに記載の含水系作動液。
本発明によれば、長期の使用に亘り、酸生成を抑制しpHの低下が小さく、酸化安定性に優れ、さらに、劣化により生成した酸を含有する含水系作動液が混和した場合でも、かかる効果が大きく損なわれることがない含水系作動液が提供される。
以下、本発明の含水系作動液について詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲を表す「〜」はその上限及び下限の数値を含む範囲を表す。更に本明細書において含水系作動液中の各成分の量は、含水系作動液中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、含水系作動液中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本発明の含水系作動液は、炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群から選ばれる1種類以上のカルボン酸を総量で、0.01質量%〜1質量%含んでいる。
(1)カルボン酸
本発明の含水系作動液は、炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群から選ばれる1種類以上を含有する。これらは、炭素鎖中に不飽和結合を有する化合物であってもよい。
炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸などが挙げられ、水酸基が結合した炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸としては、ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、グリセリン酸などが挙げられる。炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、メチルマロン酸などが挙げられ、水酸基が結合した炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸としては、リンゴ酸、酒石酸、2−ヒドロキシマロン酸、ヒドロキシコハク酸、ヒドロキシグルタル酸などが挙げられる。炭素数6の脂肪族トリカルボン酸としては1,2,3−プロパントリカルボン酸が挙げられ、水酸基が結合した炭素数6の脂肪族トリカルボン酸としてはクエン酸、イソクエン酸などが挙げられる。
上記化合物群の中でも、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸及びクエン酸から選ばれる1種類以上を用いることで、長期の使用に亘りpHの低下が小さく酸化安定性に優れるという本発明の効果をより高めることができる。また、マロン酸およびマレイン酸から選ばれる1種類以上を用いることで、上記効果に加えより良好な耐摩耗性も得ることができる。
含有量について、炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群の総量は、含水系作動液の全質量に対して0.01質量%〜1質量%であり、好ましくは0.05質量%〜0.98質量%であり、より好ましくは0.2質量%〜0.95質量%であり、特に好ましくは0.3質量%〜0.7質量%である。カルボン酸の合計含有量が0.01質量%未満の場合には、長期の使用に亘りpHの低下が小さく、酸化安定性に優れるという本発明の効果が十分に得られず、1質量%を超えると耐摩耗性が低下する恐れがあり好ましくない。なお、本発明の含水系作動液では、前記した化合物群から選ばれる1種類だけ含有してもよいし、2種類以上含有してもよい。2種類以上含有する場合の当該化合物の含水系作動液中の総量は、含水系作動液の全質量に対して0.01質量%〜1質量%である必要がある。
(2)水
本発明の含水系作動液は水を含む。使用する水は、例えばイオン交換水を用いることができる。水の含有量は、含水系作動液の全質量に対して20質量%〜60質量%であることが好ましく、20質量%〜50質量%であることがより好ましい。水の含有量が20質量%以上では、含水系作動液のメリットである難燃性が十分に発揮される。また、含有量が60質量%以下であると、耐摩耗性効果を得るのに有利である。
本発明の含水系作動液は、水−グリコール系作動液、W/Oエマルション型およびO/Wエマルション型作動液などの種々の含水系作動液に適用できるが、中でも水−グリコール系作動液に最適に適用できる。
水−グリコール系作動液は液中に水とグリコール類(グリコール化合物)を含有する作動液である。
水−グリコール系作動液に含まれるグリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ジヘキシレングリコールなどのグリコール類、及びこれらグリコール類のモノアルキルエーテルが挙げられる。ここで、前記モノアルキルエーテルにおけるアルキル基の炭素数は1〜8が好ましい。この内、エチレングリコール、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールを用いることがより好ましい。
水−グリコール系作動液中のグリコール類の含有量は、含水系作動液全量に対して20質量%〜60質量%であることが好ましく、25質量%〜50質量%であることがより好ましい。なお、グリコール類は1種類だけ使用しても、2種類以上を併用してもよいが、2種類以上を併用する場合には、その合計の含有量が上記の範囲内であることが好ましい。
(3)アルカリ剤
本発明の含水系作動液においては、pH調整のためのアルカリ剤として、例えば水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物を用いてもよい。その場合にはアルカリ剤の含有量は、含水系作動液の全質量に対して0.1質量%〜3質量%が好ましく、0.2質量%〜2質量%がより好ましい。
本発明の含水系作動液は、上記アルカリ剤以外のpH調整剤を含有してもよい。
pH調整剤としては、上記アルカリ剤に加え、後述する液相および気相防錆剤として挙げることができる。これらpH調整剤の配合により、作動液のpHを8〜11程度に調整することが好ましい。pHがこの範囲である場合は、潤滑剤の溶解性を高めて、含水系作動液全体の溶解性が維持しやすくなる上、含水系作動液の耐摩耗性効果が得られやすい。
(4)増粘剤
本発明の含水系作動液においては、増粘剤を含有することが好ましい。
本発明の含水系作動液に好ましく用いられる増粘剤としては、水溶性のポリオキシアルキレンポリオール、又はそのアルキルエーテル誘導体が挙げられる。
水溶性のポリオキシアルキレンポリオール類としては、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレントリオールなどが挙げられる。具体的には、多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)単独重合体、EOと他のアルキレンオキサイド(例えば、プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン,α−オレフィンオキサイドなど)との共重合体を付加して得られる化合物が挙げられる。多価アルコールにEOと他のアルキレンオキサイドとの共重合体を付加して得られる化合物を用いる場合には、他のアルキレンオキサイドがポリオキシエチレン(PO)であることが好ましく、また、EO/ 他のアルキレンオキサイドのモル比が25/75〜90/10であることが好ましく、50/50〜85/15であることがより好ましい。EOのモル比を25%以上とすることで作動液への適度な溶解性を確保しやすくなるため好ましい。また、EOと他のアルキレンオキサイド共重合体の付加様式はランダム付加であってもブロック付加であってもよい。
水溶性のポリオキシアルキレンポリオールのアルキルエーテル誘導体としては、前記した水溶性のポリオキシアルキレンポリオールのアルキルエーテル誘導体、すなわちポリオキシアルキレングリコールモノエーテル、ポリオキシアルキレングリコールジエーテル等が挙げられる。アルキルエーテル誘導体中のアルキルエーテル基におけるアルキル基の炭素数は1〜4が好ましく、1〜3が特に好ましい。
水溶性のポリオキシアルキレンポリオール類及びそのアルキルエーテル誘導体の重量平均分子量は3,000〜75,000の範囲が好ましく、10,000〜55,000の範囲がより好ましい。重量平均分子量を3,000以上とすることで増粘効果が確保しやすくなり、適度な配合量に抑えることができるため、相対的にグリコール類の配合比が少なくなることもなく、系の溶解性が変わることもないため好ましい。また、重量平均分子量を75,000以下とすることで増粘剤の熱やせん断に対する安定性を確保しやすくなり、増粘剤の分解に伴う性状変化を抑制しやすいため好ましい。
増粘剤の含有量は、上記したようにグリコール類との配合バランスなどの観点から、含水系作動液の全量に対して5質量%〜40質量%であることが好ましく、10質量%〜30質量%であることがより好ましい。なお、増粘剤は1種類だけ使用しても、2種類以上を併用してもよいが、2種類以上を併用する場合には、その合計含有量が上記の範囲内であることが好ましい。
含水系作動液は、40℃動粘度が20.0mm/sec〜75.0mm/secであることが好ましく、30.0mm/sec〜55.0mm/secであることが特に好ましい。
なお、動粘度は、JIS K2283(原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法、1956年(2000年改正))の動粘度試験方法において得られる値である。
(5)その他の添加剤
本発明の含水系作動液には、その他の添加剤として、潤滑剤、液相防錆剤、気相防錆剤、金属不活性化剤、消泡剤、着色剤、及びその他任意の添加剤を必要に応じて配合することができる。
潤滑剤としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などの不飽和脂肪酸、芳香族脂肪酸、ダイマー酸などが挙げられる。これらの脂肪酸は1種単独で用いても良いし、2種以上を混合使用してもよい。
液相あるいは気相防錆剤としては、ピペラジン、1−メチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,2−ジメチルピペラジン、1,3−ジメチルピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、1−エチルピペラジン、2−エチルピペラジン、1,4−ジエチルピペラジン、1,2−ジエチルピペラジン、1,3−ジエチルピペラジン、2,5−エジチルピペラジン、2,6−ジエチルピペラジン、ヒドロキシメチルピペラジン、ジヒドロキシメチルピペラジン、ピペリジン、1−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、3−メチルピペリジン、1,2−ジメチルピペリジン、1,3-ジメチルピペリジン、1−エチルピペリジン、2−エチルピペリジン、3−エチルピペリジン、1,2−ジエチルピペリジン、1,3―ジエチルピペリジン、モルホリン、メチルモルホリン、エチルモルホリン、プロピルモルホリン、ヒドロキシメチルモルホリン、ヒドロキシエチルモルホリン、ヒドロキシプロピルモルホリン、ヒドロキシブチルモルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、シクロヘキシルアミン、N-メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−n−ブチルエタノールアミン、N−n−ブチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリンなどの有機アミンおよびその誘導体、カルボン酸アルカリ金属塩などが挙げられる。これらの液相あるいは気相防錆剤は1 種単独で用いても良いし、2種以上を混合使用してもよい。
金属不活性化剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾールおよびそれらのアルカリ金属塩又はアミン塩などのベンゾトリアゾール系化合物、メルカプトベンゾチアゾールおよびそのアルカリ金属塩等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン系化合物などが、着色剤としてはアルコール系着色剤、金属系着色剤などが挙げられる。
以下、本発明を実施例により、さらに具体的に説明をする。なお、本発明は、これらの例によって何ら制限されるものではない。
1.含水系作動液(水−グリコール系作動液)の調製
実施例及び比較例として、下記表1及び表2に示された成分を表に示された配合量(質量%)で混合して水−グリコール系作動液を調製した。
また、表1及び表2の各水−グリコール系作動液は増粘剤、グリコール類、潤滑剤、アルカリ剤、気相防錆剤及び金属不活性剤として、以下に示すものを含有する。各水−グリコール系作動液は、これらの配合量により、pHを10.8に、40℃動粘度を49.0mm/secになるように調整した。
なお、動粘度は、JIS K2283(原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法、1956年(2000年改正))の動粘度試験方法に従い測定した。
・増粘剤:ポリオキシエチレン/オキシプロピレングリコールで、EO/POのモル比は75/25のランダム共重合体(重量平均分子量29,000)
・グリコール類:プロピレングリコール
・潤滑剤:オレイン酸
・アルカリ剤:水酸化カリウム
・気相防錆剤:モルホリン
・金属不活性化剤:トリルトリアゾール
2.評価方法
(A)酸化安定性
表1及び表2に記載した各水−グリコール系作動液について、下記の酸化安定性試験を14時間実施し、pH測定により酸化安定性を評価した。結果は表1及び表2に示す。
なお、pH測定は下記(1)〜(3)について行い、その結果を各表に記載した。「劣化作動液混合後pH」、「試験後pH」の数値が高いほど水−グリコール系作動液の安定性が優れる。
(1)水−グリコール系作動液を調製した直後のpH
(2)別途調製した下記「劣化作動液」を30質量%混合した後の「劣化作動液混合液」のpH
(3)上記(2)の「劣化作動液混合液」について酸化安定性試験を実施した後のpH
(A−1)酸化安定性試験
JIS K2514−3(潤滑油−酸化安定度の求め方−第3部:回転圧力容器式酸化安定度、2013年)の第6項に規定される回転ボンベ式酸化安定度試験器を用いて、下記条件で酸化安定性試験を実施した。
試験液量;80g
触媒 ;なし
試験温度;120℃
封入酸素圧;620kPa(25℃)
(A−2)「劣化作動液」の調製方法
市販の水−グリコール系作動液であるコスモフルードGS46をpH8.0になるまで上記回転ボンベ式酸化安定度試験器を用いて劣化させたものを「劣化作動液」として用いた。
(B)耐摩耗性試験
表1及び表2に記載した各水−グリコール系作動液の内、実施例3〜5及び比較例1の水グリコール作動液について、JPI−5S−32−90「潤滑油の耐摩耗性試験方法(シェル4球式)」に規定される4球摩耗試験器を用いて、下記条件で耐摩耗性試験を実施し、耐摩耗性を評価した。結果は表1及び表2に示す。
なお、摩耗痕径が小さいほど耐摩耗性に優れる。
試験荷重:294N
試験温度:室温
回転数:1200rpm
時間:30分間
表1及び表2に示した結果から、本発明にかかる含水系作動液は、長期の使用に亘りpHの低下が小さく、酸化安定性に優れることがわかる。また、本発明にかかる含水系作動液でマレイン酸またはマロン酸を選択するとさらに良好な耐摩耗性が得られることがわかる。

Claims (4)

  1. 炭素数1〜3の脂肪族モノカルボン酸、炭素数2〜5の脂肪族ジカルボン酸及び炭素数6の脂肪族トリカルボン酸、並びにこれらに水酸基が結合したカルボン酸からなる化合物群から選ばれる1種類以上を総量で、0.01質量%〜1質量%含む含水系作動液。
  2. 前記化合物群が、ギ酸、酢酸、マロン酸、マレイン酸及びクエン酸からなる請求項1に記載の含水系作動液。
  3. 前記化合物群が、マロン酸及びマレイン酸からなる請求項1に記載の含水系作動液。
  4. 含水系作動液が、水−グリコール系作動液である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の含水系作動液。
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