JP2016049956A - 把持状態判定装置、把持状態判定方法、入力装置、入力取得方法 - Google Patents
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Abstract
Description
入力装置として現在普及しているタッチパネルディスプレイは、主に運転席と助手席の間にあるセンターコンソールに配置されているため、操作を行うためには手を移動させる必要がある。すなわち、操作を行うために一定の負荷がかかるため、運転中における操作が行いにくいという課題があった。
一方、特許文献2に記載の入力装置では、ステアリングホイールの運転者が触れる面にタッチセンサを巻きつけるように配置し、接触による入力を取得する構成を採用している。このような構成によると、二次元平面上でのタッチ操作によるジェスチャ入力を行うことができる。
ステアリングホイールを握った状態でジェスチャ操作を行う場合、ジェスチャを行う指(主に親指または人差し指)が可動する範囲は、ステアリングホイールの握り方によって大きく変化する。例えば、図8(A)のような通常の握り方と比較して、図8(B)のように、手全体が奥に位置するような深めの握り方をした場合、人差し指の可動範囲が狭くなる。同様に、図8(C)のように、人差し指が立っている場合、図8(A)のように、握り込んだ場合と比較して、親指の可動範囲が狭くなる。
認識できなくなるケースが発生する。
この問題を解決するためには、把持部(例えばステアリングホイール)を握っているユーザの指がどの程度自由に動くかを判定する必要がある。
把持部の表面には、接触センサが配置されている。接触センサは、操作者の指の接触位置を検出できるセンサであり、典型的にはタッチパッドに用いられているような平板状のセンサであるが、複数個のセンサが配列されたものであってもよい。
接触センサは、把持部を把持した操作者の手の接触位置を検出できれば、どこに配置されていてもよい。例えば、把持デバイスがステアリングホイールである場合、接触センサがホイールの外周全体を覆っていてもよいし、外周上の一部分のみに配置されていてもよい。また、運転者に向き合う面のみに配置されていてもよい。また、接触センサは、操作者の手が把持部に接触していることを検出できれば、必ずしもセンサ自体が手と接触する必要はない。例えば、埋め込まれた近接センサなどを使用してもよい。
第二の情報取得手段は、前記把持部上における手の位置である把持位置、または、前記把持部を把持している手の形状である手形状を取得する手段である。把持位置とは、把持部に対するユーザの手の相対位置を表す情報である。例えば、把持部がトーラス状の器具である場合、大円に沿った方向における座標であってもよいし、小円に沿った方向における座標であってもよい。また、これらの組み合わせであってもよい。また、手形状とは、把持部を把持しているユーザの手の形状を表す情報である。手形状は、手の形状に関連付いたものであれば、どのような情報であってもよい。例えば、所定の指が伸展している方向を角度で表したものなどであってもよい。
たは手形状に基づいて、把持パターンを決定する手段である。
かかる構成によると、接触分布に基づいて把持パターンを決定することで、ユーザの指の可動範囲を一意に定めることができる。
本発明に係る入力装置は、把持部から手を離すことなく入力操作を行えるため、車両の操舵を行う装置に特に好適に適用することができる。
<システム構成>
第一の実施形態に係る車両用入力装置は、運転者が行ったジェスチャ操作を取得し、対応する信号を外部の車載端末に出力する装置である。第一の実施形態に係る車両用入力装置は、ステアリングホイール10および制御装置20から構成される。以下、図1〜図3を参照しながら、システム構成について説明する。
符号11は、運転者が通常の運転操作において両手で把持する部分であり、本発明における把持部である。以降、ステアリングホイールとは、図1に示したホイール全体を指すものとし、運転者の手が置かれる部分(ステアリングホイールの外周部)を指す場合は、把持部という語を用いる。
符号12Aおよび12Bは、把持部の表面に配置された接触センサである。接触センサは、把持部11に巻きつく形で把持部を覆っており、右手が触れる部分(12A)と、左手が触れる部分(12B)の二つに分かれて配置されている。
制御装置20は、ステアリングホイール10に配置された接触センサ12から情報を取得し、運転者が行った入力操作に基づいてジェスチャを判定し、対応する信号を車載端末30に出力する装置である。
制御装置20は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、CPU、主記憶装置、補助記憶装置を有するコンピュータによって実現されてもよい。コンピュータによって実現される場合、補助記憶装置に記憶されたプログラムが主記憶装置にロードされ、CPUによって実行されることによって図2に図示した各手段が機能する(CPU、主記憶装置、補助記憶装置はいずれも不図示)。以下、制御装置20を構成する各手段を説明する。
図3は、センサ情報取得部21が生成するセンサ情報の例である。長方形のビットマップ300が、把持部に巻きついている接触センサ12Aを展開したものに対応する(上下端部分は省略)。図3の例では、接触センサが接触を検知している領域を黒塗りで示している(白線は手の位置を表す)。以降、接触センサが接触を検知している領域を接触領域と称する。
把持パターン決定部23は、接触センサ12から取得したセンサ情報と、把持パターン記憶部22に記憶された情報を用いて、対応する把持パターンを決定する手段であり、本
発明における第二の情報取得手段および把持パターン決定手段である。
把持パターンをどのように定義し、センサ情報に基づいて、対応する把持パターンをどのように決定するかについては後述する。
ジェスチャ判定部24が、本発明におけるジェスチャ判定手段である。
次に、把持パターンの具体例を挙げ、従来技術の問題点について説明する。
まず、把持パターンについて、図4A〜図4Dを参照しながら説明する。符号400で表した領域が、把持部に巻きついている接触センサ12Aを展開したものに対応する。本実施形態では、センサ情報は図3に示したようなビットマップであるが、図4では、説明をわかりやすくするため、図形を用いて手の位置を表す。
一方で、出願人らの研究により、運転者の指の可動範囲は、ステアリングホイールの握り方によって変化することがわかっている。例えば、パターンBのように、運転者が把持部の上方(1時の方向付近)を握った場合、パターンAのように右方(3時の方向付近)を握った場合と比べると、人差し指の可動範囲が狭くなる(符号402B)。
また、パターンCのように、運転者が把持部の奥側を握った場合、パターンAと比べて、人差し指の可動範囲が狭くなる(符号402C)。
次に、把持パターンを定義する方法について説明する。図5は、前述したパターンA〜Dを数値によって定義したテーブル(把持パターンテーブル)の例である。当該テーブルは、把持パターン記憶部22に記憶される。把持パターンは、X座標、Y座標、角度θの三つの情報によって定義される。センサ情報の例である図6を参照しながら、三つの値について説明する。
次に、前述した三つの情報と、取得したセンサ情報とを比較し、対応する把持パターンを決定する方法について説明する。
する点(代表点)の座標(X座標,Y座標)を取得する。代表点の座標は、既知の手法によって取得することができる。
本発明をステアリングホイールに適用する場合、例えば、Y座標は、ステアリングホイールの周方向に沿って複数の領域を定義し、当該各領域内に、手を代表する点があるか否かによって判断するようにしてもよい。当該複数の領域は、例えば、ステアリングホイールの周方向に沿った円弧がなす中心角が45度となるように分割することができる。
本実施形態では、評価値として、三つの値それぞれの差分を合計したものを用いる。すなわち、評価値が小さいほど、把持パターンが類似していることを意味する。本実施形態では、評価値が最も小さい把持パターンを、取得したセンサ情報に対応する把持パターンとする。
把持パターンが決定されると、把持パターン決定部23は、当該把持パターンに関する情報をジェスチャ判定部24に送信する。把持パターンに関する情報とは、把持パターンの識別子であってもよいし、当該把持パターンに対応する、ジェスチャ判定用のテンプレート情報などであってもよい。
ジェスチャ判定部24は、以上に説明した処理とは独立して、センサ情報取得部21からセンサ情報を周期的に取得し、当該センサ情報に基づいてジェスチャの判定を行う。
また、ジェスチャ判定部24は、把持パターン決定部23から送信された情報に基づいて、把持パターンに対応するテンプレート(ジェスチャを判定するために用いるテンプレート)を取得し、当該テンプレートを用いてジェスチャの判定を行う。例えば、現在の把持パターンが、親指の可動領域が小さいものである場合、より小さい動作によってジェスチャを認識できるテンプレートを選択する。
このように、指の可動範囲に基づいて定義された把持パターンを用い、ジェスチャの判定に用いるテンプレートを変更することで、握り方に関わらず、運転者が意図した通りのジェスチャを認識させることができる。
次に、第一の実施形態に係る入力装置が行う、把持パターンの判定処理について、図7を参照しながら具体的に説明する。図7に示した処理は、車両のメインキーがオンである間、周期的に実行される。なお本例では、右手に対応する把持パターンテーブルが、図5に示したような形式で記憶されているものとする。
前述したように、指の可動範囲は、把持部に対する握り方によって変化するため、把持パターンを特定しない場合、握り方によって指の移動量が変わってしまい、運転者が意図したジェスチャを正しく認識できないおそれがある。これに対し、本実施形態に係る入力装置では、指の可動範囲に関連付いた把持パターンを定義し、分類を行うため、より高い精度でジェスチャを認識することができる。
また、三つの値それぞれについて所定の重みを乗じてもよい。例えば、指の可動範囲の決定に大きく寄与する要素については、重みを大きくするようにしてもよい。例えば、Y座標の影響が、X座標および/または角度θによる影響よりも大きくなるように重みを付けるなどしてもよい。
第一の実施形態では、所定の時間が経過するごとに図7の処理を繰り返し行うことで、周期的に把持パターンを再決定した。これに対し、第二の実施形態は、センサ情報に基づいて、運転者がステアリングホイールを握りなおしたことを検出し、把持パターンの再決定を行う実施形態である。
第二の実施形態に係る車両用入力装置の構成は、第一の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略し、相違点のみを説明する。
ンサ情報を周期的に取得して監視することで行うことができる。例えば、接触領域の面積が0になった後、再度増加した場合、運転者が手を置き直した、すなわち握り直しが発生したと判定することができる。また、接触を表す点の数が0になった後、再度増加した場合も同様である。ステップS11では、繰り返しセンサ情報を取得し、握り直しを検出した場合、ステップS12へ遷移し、第一の実施形態と同様の方法によって把持パターンの決定を行う。
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施しうる。
例えば、各実施形態では、ステアリングホイールを把持デバイスとしたが、操作者が手で把持して利用するトーラス状あるいは筒状のデバイスであれば、どのようなものを用いてもよい。例えば、操縦桿やマスターコントローラ等であってもよい。
12 接触センサ
20 制御装置
21 センサ情報取得部
22 把持パターン記憶部
23 把持パターン決定部
24 ジェスチャ判定部
25 操作情報出力部
30 車載端末
Claims (11)
- 把持部と、前記把持部の表面に配置された接触センサを有し、ユーザが手で把持して使用する把持デバイスの、ユーザによる握り方をパターンによって分類する把持状態判定装置であって、
前記接触センサから情報を取得し、前記ユーザの手の接触位置の分布を表す接触分布を取得する第一の情報取得手段と、
前記接触分布に基づいて、前記把持部上における手の位置である把持位置、または、前記把持部を把持している手の形状である手形状を取得する第二の情報取得手段と、
前記把持部を握った状態における指の可動範囲と関連付いた複数の把持パターンを記憶する把持パターン記憶手段と、
取得した前記把持位置または手形状に基づいて、対応する把持パターンを決定する把持パターン決定手段と、
を有する、把持状態判定装置。 - 前記把持パターン記憶手段は、前記把持パターンを、対応する把持位置または手形状と関連付けて記憶し、
前記把持パターン決定手段は、取得した把持位置または手形状との類似度に基づいて、対応する把持パターンを決定する、
請求項1に記載の把持状態判定装置。 - 前記把持部はトーラス形状をなしており、
前記手形状は、前記ユーザが把持部を把持している状態において、ユーザの人差し指が伸展している方向を表す第一の角度情報によって表される、
請求項2に記載の把持状態判定装置。 - 前記把持位置は、緯線方向におけるユーザの手の位置を表す第一の位置情報と、経線方向におけるユーザの手の位置を表す第二の位置情報と、によって表される、
請求項3に記載の把持状態判定装置。 - 前記把持パターン決定手段は、取得した第一の角度情報、第一の位置情報、第二の位置情報のそれぞれに対して重みづけを行ったうえで前記類似度を求める、
請求項4に記載の把持状態判定装置。 - ユーザが手で把持するための把持部と、
前記把持部の表面に配置された接触センサと、
前記接触センサから情報を取得し、前記ユーザの手の接触位置の分布を表す接触分布を取得する第一の情報取得手段と、
前記接触分布に基づいて、前記把持部上における手の位置である把持位置、または、前記把持部を把持している手の形状である手形状を取得する第二の情報取得手段と、
前記把持部を握った状態における指の可動範囲と関連付いた複数の把持パターンを記憶する把持パターン記憶手段と、
取得した前記把持位置または手形状に基づいて、対応する把持パターンを決定する把持パターン決定手段と、
前記接触分布の時間的変化と、前記決定した把持パターンとに基づいて、前記ユーザが行ったジェスチャを判定するジェスチャ判定手段と、
を有する、入力装置。 - 前記把持デバイスは、車両用ステアリングホイールである、
請求項6に記載の入力装置。 - 前記把持パターン決定手段は、周期的に把持パターンの再決定を行う、
請求項7に記載の入力装置。 - 前記把持パターン決定手段は、前記接触分布に基づいて、ユーザが前記把持部を握り直したことを検出したうえで把持パターンの再決定を行う、
請求項7または8に記載の入力装置。 - 把持部と、前記把持部の表面に配置された接触センサを有し、ユーザが手で把持して使用する把持デバイスの、ユーザによる握り方を判定する把持状態判定装置が行う把持状態判定方法であって、
前記接触センサから情報を取得し、前記ユーザの手の接触位置の分布を表す接触分布を取得する第一の情報取得ステップと、
前記接触分布に基づいて、前記把持部上における手の位置である把持位置、または、前記把持部を把持している手の形状である手形状を取得する第二の情報取得ステップと、
取得した前記把持位置または手形状に基づいて、前記把持部を握った状態における指の可動範囲と関連付いた複数の把持パターンの中から、対応する把持パターンを決定する把持パターン決定ステップと、
を含む、把持状態判定方法。 - ユーザが手で把持するための把持部と、前記把持部の表面に配置された接触センサと、を有する入力装置が行う入力取得方法であって、
前記接触センサから情報を取得し、前記ユーザの手の接触位置の分布を表す接触分布を取得する第一の情報取得ステップと、
前記接触分布に基づいて、前記把持部上における手の位置である把持位置、または、前記把持部を把持している手の形状である手形状を取得する第二の情報取得ステップと、
取得した前記把持位置または手形状に基づいて、前記把持部を握った状態における指の可動範囲と関連付いた複数の把持パターンの中から、対応する把持パターンを決定する把持パターン決定ステップと、
前記接触分布の時間的変化と、前記特定した把持状態とに基づいて、前記ユーザが行ったジェスチャを判定するジェスチャ判定ステップと、
を含む、入力取得方法。
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