JP2016048086A - 車両のロックアップクラッチ制御装置 - Google Patents

車両のロックアップクラッチ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コースティング状態におけるロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、再締結頻度の向上を図る車両のロックアップクラッチ制御装置を提供すること。
【解決手段】ロックアップクラッチ3を有するトルクコンバータ4を、エンジン1と無段変速機6の間に備える。この車両において、アクセル足離しによるコースティング状態でロックアップクラッチ3が解放されているとき、再締結開始条件が成立するとエンジン1の燃料増量制御によりロックアップクラッチ3の再締結制御を行うロックアップ制御手段(図4)を設ける。ロックアップ制御手段(図4)は、ロックアップ再締結中に無段変速機6による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、コースティング状態において解放しているロックアップクラッチの再締結制御を行う車両のロックアップクラッチ制御装置に関する。
従来、アクセル足離しに伴う燃料供給カット後にロックアップクラッチの再締結制御を実施するとき、エンジン回転数を高める燃料供給を行い、コースティング状態におけるクラッチ再締結を実現する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−279700号公報
しかしながら、従来装置にあっては、エンジン回転数を高める燃料供給を行って、コースティング状態におけるロックアップクラッチの再締結を実現している。このロックアップ再締結を実現するためにエンジントルクアップ制御の作動中にセレクト操作や自動エンブレ制御が働き、変速指示が介入することでタービン回転数が上昇することがある。このため、ロックアップクラッチの入出力回転数となるエンジン回転数とタービン回転数が収束せず、ロックアップ再締結頻度の減少を招く、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、コースティング状態におけるロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、再締結頻度の向上を図る車両のロックアップクラッチ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを、エンジンと変速機の間に備える。
この車両において、アクセル足離しによるコースティング状態でロックアップクラッチが解放されているとき、再締結開始条件が成立するとエンジンの燃料増量制御によりロックアップクラッチの再締結制御を行うロックアップ制御手段を設ける。
ロックアップ制御手段は、ロックアップ再締結中に変速機による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御を行う。
よって、コースティング状態でのロックアップクラッチの再締結制御がエンジンの燃料増量制御により行われ、このロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入すると、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御が行われる。
すなわち、コースティング状態でのロックアップ解放中は、燃料カット等によりエンジン回転数が低くなり、変速機を介して駆動輪により回される変速機入力回転数が高くなり、2つの回転数は乖離する。これに対し、エンジンの燃料増量制御を行うとエンジン回転数の上昇により乖離幅を狭くするが、目標入力回転数を上昇する変速が進行すると変速機入力回転数(=クラッチ出力回転数)の上昇により乖離幅を拡げる。これに対し、変速速度を遅くする制御(速度ゼロを含む)を行うと、変速機入力回転数の上昇が抑えられ、2つの回転数が収束する頻度(=再締結頻度)が向上する。
この結果、コースティング状態におけるロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、再締結頻度の向上を図ることができる。
実施例1のロックアップクラッチ制御装置が適用されたエンジン車を示す全体システム図である。 CVTコントロールユニットの変速制御で用いられ変速マップの一例を示す変速マップ図である。 CVTコントロールユニットのロックアップクラッチ制御で用いられロックアップマップの一例を示すロックアップマップ図である。 実施例1のCVTコントロールユニットにて実行されるロックアップ制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1においてコースト中に変速速度を遅らせてロックアップ再締結制御を行なうときのアクセル・変速指示・回転数(エンジン回転数、タービン回転数)・L/U解除フラグ・変速の段間差・ロックアップ指令信号の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1においてコースト中に変速速度をゼロにしてロックアップ再締結制御を行なうときのアクセル・変速指示・回転数(エンジン回転数、タービン回転数)・L/U解除フラグ・変速の段間差・ロックアップ指令信号の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1においてコースト中にロックアップ再締結制御を終了するときのアクセル・変速指示・変速操作度合・回転数(エンジン回転数、タービン回転数)・L/U解除フラグ・ロックアップ指令信号の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の車両のロックアップクラッチ制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における車両のロックアップクラッチ制御装置の構成を、「全体システム構成」、「ロックアップ制御構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1のロックアップクラッチ制御装置が適用されたエンジン車を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
車両駆動系は、図1に示すように、エンジン1と、エンジン出力軸2と、ロックアップクラッチ3と、トルクコンバータ4と、変速機入力軸5と、無段変速機6(変速機)と、ドライブシャフト7と、駆動輪8と、を備えている。
前記ロックアップクラッチ3は、トルクコンバータ4に内蔵され、クラッチ解放によりトルクコンバータ4を介してエンジン1と無段変速機6を連結し、クラッチ締結によりエンジン出力軸2と変速機入力軸5を直結する。このロックアップクラッチ3は、後述するCVTコントロールユニット12からのL/U指令油圧に基づいて作り出されたL/U実油圧により、締結/スリップ締結/解放が制御される。
前記トルクコンバータ4は、ポンプインペラ41と、ポンプインペラ41に対向配置されたタービンランナ42と、ポンプインペラ41とタービンランナ42の間に配置されたステータ43と、を有する。このトルクコンバータ4は、内部に満たされた作動油が、ポンプインペラ41とタービンランナ42とステータ43の各ブレードを循環することによりトルクを伝達する流体継手である。ポンプインペラ41は、内面がロックアップクラッチ3の締結面であるコンバータカバー44を介してエンジン出力軸2に連結される。タービンランナ42は、変速機入力軸5に連結される。ステータ43は、ワンウェイクラッチ45を介して静止部材(トランスミッションケース等)に設けられる。
前記無段変速機6は、プライマリプーリとセカンダリプーリへのベルト接触径を変えることにより変速比を無段階に制御するベルト式無段変速機であり、変速後の出力回転はドライブシャフト7を介して駆動輪8へ伝達される。
車両制御系は、図1に示すように、エンジンコントロールユニット11(ECU)と、CVTコントロールユニット12(CVTCU)と、CAN通信線13と、を備えている。入力情報を得るセンサ類として、エンジン回転数センサ14と、タービン回転数センサ15(=CVT入力回転数センサ)と、CVT出力回転数センサ16(=車速センサ)と、アクセル開度センサ17と、セカンダリ回転数センサ18と、プライマリ回転数センサ19と、を備えている。他のセンサ類として、シフトレバー操作を検出するインヒビタースイッチ20と、マニュアルモードの変速操作により切り替えられるマニュアル変速スイッチ21と、他のセンサ・スイッチ類22と、を備えている。
前記エンジンコントロールユニット11は、アクセル足離しによるコースティング状態でエンジン1への燃料噴射を停止し、燃料リカバー許可に基づき燃料噴射を再開する燃料カット制御を行う。この燃料カット制御は、エンジンコントロールユニット11に有する燃料カット制御部11aで行われ、CVTコントロールユニット12からアクセル足離しを示すアクセル開度のゼロ開度信号を受け取ることで燃料噴射を停止する。そして、燃料噴射停止中、CVTコントロールユニット12から燃料リカバー許可を受け取ることで燃料噴射を再開する。
前記CVTコントロールユニット12は、無段変速機6の変速比を制御する変速制御、ロックアップクラッチ3の締結/スリップ締結/解放を切り替えるロックアップクラッチ制御、等を行う。
前記変速制御の基本制御は、CVTコントロールユニット12に有する変速制御部12aにて実施される。例えば、図2に示す変速マップを用い、車速VSPとアクセル開度APOにより決まる運転点がLow変速比側やHigh変速比側に移動したとき、変速指示を出し、目標入力回転数(=目標プライマリ回転数)を得るように変速比を変更する制御により行われる。
前記ロックアップクラッチ制御の基本制御は、CVTコントロールユニット12に有するロックアップクラッチ制御部12bにて実施され、アクセル踏み込みによるドライブ走行状態での燃費向上を目的とし、図3に示すロックアップマップを用いて行われる。つまり、車速VSPとアクセル開度APOにより決まる運転点が図3のOFF→ON線を横切ったとき、LU締結要求を出し、解放状態のロックアップクラッチ3を締結する。一方、車速VSPとアクセル開度APOにより決まる運転点が図3のON→OFF線を横切ったとき、LU解除要求を出し、締結状態のロックアップクラッチ3を解放する。
[ロックアップ制御構成]
図4は、実施例1のCVTコントロールユニット12にて実行されるロックアップ制御処理の流れを示す(ロックアップ制御手段)。以下、ロックアップ制御処理構成をあらわす図4の各ステップについて説明する。
ステップS1では、ロックアップ制御の開始に続き、ロックアップクラッチ3を解放しているロックアップ解放状態であるか否かを判断する。YES(ロックアップ解放状態)の場合はステップS2へ進み、NO(ロックアップ解放状態以外)の場合はスタートに戻り、ステップS1の判断を繰り返す。
ここで、ロックアップ解放状態は、ロックアップクラッチ3のスリップ回転数(エンジン回転数−タービン回転数)を見ても良いし、ロックアップ解除指令から所定時間経過したことを見ても良い。他にはロックアップ差圧指令値などから判断しても良い。
ステップS2では、ステップS1でのロックアップ解放状態であるとの判断に続き、車速VSPとアクセル開度APOによる運転点が、図3のロックアップ締結許可領域(図3のロックアップON領域)であるか否かを判断する。YES(ロックアップ締結許可領域)の場合はステップS3へ進み、NO(ロックアップ締結禁止領域)の場合はステップS1へ戻る。
ステップS3では、ステップS2でのロックアップ締結許可領域であるとの判断に続き、アクセル足離しによるコースティング状態(=コースト状態)であるか否かを判断する。YES(コースト状態)の場合はステップS4へ進み、NO(コースト状態以外)の場合はステップS7へ進む。
ここで、コースト状態の判定は、アイドルスイッチ信号でも良いし、エンジントルクに関連する信号(アクセル開度信号等)から判断しても良い。
ステップS4では、ステップS3でのコースト状態であるとの判断、或いは、ステップS6でのコースト中であるとの判断に続き、運転点がロックアップ締結許可領域にありながら例外的にロックアップ締結を禁止するロックアップ禁止制御の作動に基づき、ロックアップ解除指示を出力し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4でのロックアップ解除指示の出力に続き、解放しているロックアップクラッチ3のロックアップ再締結制御を開始する制御開始条件が成立したか否かを判断する。YES(制御開始条件成立)の場合はステップS8へ進み、NO(制御開始条件不成立)の場合はステップS6へ進む。
ここで、ロックアップ再締結制御の制御開始条件とは、例えば、コースティング状態を所定時間経過したことを挙げることができる。他にも、エンジン回転数、タービン回転数、エンジントルクが安定した状態であることを条件としても良いし、又、経過時間条件と回転/トルク安定条件を組み合わせても良い。
ステップS6では、ステップS5での制御開始条件不成立であるとの判断に続き、アクセル踏み込み操作によるドライブ中であるか否かを判断する。YES(ドライブ中)の場合はステップS7へ進み、NO(コースト中)の場合はステップS4へ戻る。
ここで、ドライブ中であるか否かの判断は、アクセル操作を見てもよいし、スロットル開度等でも良い。他にもエンジン回転数とタービン回転数の関係(エンジン回転数>タービン回転数等)から判断しても良い。
ステップS7では、ステップS3又はステップS6でのドライブ中であるとの判断に続き、通常のロックアップ制御を実施し、エンドへ進む。
ここで、通常のロックアップ制御とは、図3のロックアップマップに基づいて実施されるロックアップクラッチ3の締結/解放制御をいう。
ステップS8では、ステップS5での制御開始条件成立であるとの判断、或いは、ステップS15でのロックアップ締結不可能な状態であるとの判断に続き、燃料リカバー許可に基づき、エンジン1の燃料増量制御(エンジントルクアップ)を行い、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8での燃料増量制御に続き、無段変速機6の目標入力回転数を上昇させる変速指示があるか否かを判断する。YES(変速指示有り)の場合はステップS10へ進み、NO(変速指示無し)の場合はステップS15へ進む。
ここで、無段変速機6の目標入力回転数を上昇させる変速指示の有無は、運転者によるシフトレバーやスイッチ系操作(セレクト操作やマニュアルモードの変速操作などが該当)や、CVTコントロールユニット12内の変速処理機能が働いた場合(エンブレのために目標入力回転数を自動的に上げる機能などが該当)を監視することで判断する。なお、目標入力回転数を上昇させる変速指示とは、一般的にはダウン変速指示である。しかし、図2のコースト時目標入力回転数の特性に示すように、例えば、降坂路コースト走行中に車速が上昇すると、運転点がアップ変速側に移動しながら目標入力回転数を上昇させる。つまり、目標入力回転数を上昇させる変速指示には、ダウン変速指示もアップ変速指示も含む。
ステップS10では、ステップS9での変速指示有りとの判断に続き、運転者のシフトレバー/スイッチの操作頻度や連続操作の変速操作頻度が閾値以下であるか否かを判断する。YES(変速操作頻度≦閾値)の場合はステップS11へ進み、NO(変速操作頻度>閾値)の場合はロックアップ再締結を終了し、エンドへ進む。
ここで、変速操作頻度の閾値は、運転性などから可変的に設定する。
ステップS11では、ステップS10での変速操作頻度≦閾値であるとの判断に続き、ステップS9での変速指示に従って実行される変速の段間差が閾値以下であるか否かを判断する。YES(段間差≦閾値)の場合はステップS11へ進み、NO(段間差>閾値)の場合はロックアップ再締結を終了し、エンドへ進む。
ここで、変速の段間差の閾値は、運転性などから可変的に設定する。
ステップS12では、ステップS11での段間差≦閾値であるとの判断に続き、変速速度ゼロ条件が成立するか否かを判断する。YES(変速速度ゼロ条件成立)の場合はステップS13へ進み、NO(変速速度ゼロ条件不成立)の場合はステップS14へ進む。
ここで、変速速度ゼロ条件は、運転性などの観点から設定するものであり、例えば、変速の段間差が非常に小さい場合、または、タービン回転数変化量が小さい場合などを条件とする。他には、変速に要する予測時間を条件としても良い。例えば、変速に要する時間が短い場合は変速を止める。変速に要する時間が長いと判断した場合は、変速速度をゼロではなく遅くする。あるいは元々設定されている変速速度自体を見ても良く、変速速度が最初から小さく設定されているシーン/領域では、変速を止める。
ステップS13では、ステップS12での変速速度ゼロ条件成立であるとの判断に続き、ステップS9での変速指示に従って実行される変速を止め(変速速度=ゼロ)、ステップS15へ進む。
ステップS14では、ステップS12での変速速度ゼロ条件不成立であるとの判断に続き、ステップS9での変速指示に従って実行される変速の変速速度を遅らせ、ステップS15へ進む。
ここで、変速速度を遅らせるとき、ロックアップ再締結開始からロックアップ再締結終了までに要する再締結予測時間が設定時間を超えないように変速速度を可変速度で与える。例えば、変速速度を、変速の段間差や変速操作度合や再締結予測時間などに応じて変更する。
ステップS15では、ステップS9での変速指示無しとの判断、或いは、ステップS13での変速を止める、或いは、ステップS14での変速速度を遅らせる、に続き、ロックアップ締結可能な状態であるか否かを判断する。YES(ロックアップ締結可能な状態)の場合はステップS16へ進み、NO(ロックアップ締結不可能な状態)の場合はステップS8へ戻る。
ここで、ロックアップ締結可能な状態であるとの判断は、例えば、クラッチ入力回転数とクラッチ出力回転数の差回転数が、締結ショックが抑えられる値に設定された差回転数閾値以下になったことで判断する。
ステップS16では、ステップS15でのロックアップ締結可能な状態であるとの判断、或いは、ステップS17でのロックアップ締結未完了であるとの判断に続き、ロックアップソレノイドの作動によるロックアップ締結指示を出力し、ステップS17へ進む。
ステップS17では、ステップS16でのロックアップ締結指示の出力に続き、ロックアップ締結完了であるか否かを判断する。YES(ロックアップ締結完了)の場合はステップS18へ進み、NO(ロックアップ締結未完了)の場合はステップS16へ戻る。
ここで、ロックアップ締結完了判断は、スリップ回転数(エンジン回転数−タービン回転数)を見ても良いし、ロックアップ締結指令から所定時間経過したことを見ても良い。また、ロックアップ差圧指令値等から判断しても良い。
ステップS18では、ステップS17でのロックアップ締結完了であるとの判断に続き、変速速度を通常の変速速度に戻し、無段変速機6を変速指示通りに変速した場合のタービン回転数とする変速を再開し、エンドへ進む。
ここで、変速量は、ステップS9での変速指示に対して変速速度を遅らせる(変速速度ゼロを含む)ことによって生じた図2に示すデフォルト変速線からのずれ分を是正する量とする。
次に、作用を説明する。
実施例1のロックアップクラッチ制御装置における作用を、「ロックアップ制御処理作用」、「変速指示が介入したときのロックアップ再締結制御作用」、「変速指示が介入したときのロックアップ再締結終了作用」に分けて説明する。
[ロックアップ制御処理作用]
以下、実施例1のロックアップ制御処理作用を、図4に示すフローチャートに基づき説明する。
ロックアップクラッチ3が締結完了していない解放状態で車速VSPが高いコースト走行シーンでは、図4のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む。ステップS4では、ロックアップ禁止制御の作動に基づき、ロックアップ解除指示が出力される。そして、クラッチ再締結制御の制御開始条件が不成立であり、かつ、コースティング状態が維持されていると、ステップS4→ステップS5→ステップS6へと進む流れが繰り返され、ロックアップ解除指示の出力が維持される。なお、ロックアップ解除が維持されている途中でアクセル踏み込み操作が介入し、コースティング状態からドライブ状態へ移行すると、ステップS6からステップS7へ進み、通常のロックアップ制御に戻される。
つまり、ステップS1〜ステップS3の全てでYESと判断された場合は、「ロックアップクラッチ3が締結完了していない状態でのコースト走行シーン」によるロックアップ禁止制御が作動することにより、ロックアップ解除指示が出力される。これは、ロックアップ解放状態、かつ、コースト走行状態でロックアップ締結指示を続けた場合、ロックアップ締結時に締結ショック等が発生する。このとき、締結ショックそのものは小さくても、アクセル足離し操作によるコースティング状態では乗員のショック感度が高いため、運転操作違和感となる。これに対し、コースト走行シーンにおいてロックアップクラッチ3を解放状態にしておくと、運転操作違和感を解消することができる。
一方、例えば、コースティング状態でロックアップクラッチ3が解放されてから所定時間経過したことにより、ステップS5にてクラッチ再締結制御の制御開始条件が成立であると判断され、かつ、目標入力回転数を上昇させる変速指示がないと判断されたとする。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS8→ステップS9→ステップS15へと進む。そして、ステップS15にてロックアップ締結不可能な状態であると判断されている限り、ステップS8→ステップS9→ステップS15へと進む流れが繰り返される。このステップS8では、エンジン1の燃料増量制御(エンジントルクアップ)が行われる。つまり、制御開始条件の成立によってロックアップクラッチ3を再締結するときであって、変速指示の介入がないときは、エンジン1の燃料増量制御(ステップS8)が実行される。
ステップS5にてクラッチ再締結制御の制御開始条件が成立であると判断され、かつ、変速指示があるが、変速操作度合が閾値以下であり、変速の段間差が閾値以下であり、変速速度ゼロ条件が不成立であると判断されたとする。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS14→ステップS15へと進む。そして、ステップS15にてロックアップ締結不可能な状態であると判断されている限り、ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS14→ステップS15へと進む流れが繰り返される。このステップS8では、エンジン1の燃料増量制御(エンジントルクアップ)が行われ、ステップS14では、変速速度を遅らせて変速指示に基づく変速が実行される。つまり、ロックアップクラッチ3を再締結中に変速指示の介入があるときであって、制御終了条件が成立せず、かつ、変速速度ゼロ条件が不成立であるときは、エンジン1の燃料増量制御(ステップS8)と、変速速度を遅らせた変速と、が実行される。
ステップS5にてクラッチ再締結制御の制御開始条件が成立であると判断され、かつ、変速指示があるが、変速操作度合が閾値以下であり、変速の段間差が閾値以下であり、変速速度ゼロ条件が成立であると判断されたとする。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS15へと進む。そして、ステップS15にてロックアップ締結不可能な状態であると判断されている限り、ステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS15へと進む流れが繰り返される。このステップS8では、エンジン1の燃料増量制御(エンジントルクアップ)が行われ、ステップS13では、変速指示に基づく変速が止められる(変速速度がゼロ)。つまり、ロックアップクラッチ3を再締結中に変速指示の介入があるときであって、制御終了条件が成立せず、かつ、変速速度ゼロ条件が成立であるときは、エンジン1の燃料増量制御(ステップS8)と、変速速度がゼロの変速待機制御と、が実行される。
そして、ステップS15にてロックアップクラッチ3の差回転が収束し、ロックアップ締結可能な状態であると判断されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS15からステップS16→ステップS17へと進む。そして、ステップS17にてロックアップ締結未完了であると判断されている限り、ステップS16→ステップS17へと進む流れが繰り返される。このステップS16では、ロックアップソレノイドの作動によるロックアップ締結指示が出力される。
そして、ステップS17にてロックアップクラッチ3の滑りが無くなると共に締結トルク容量が高まり、ロックアップ締結完了であると判断されると、図4のフローチャートにおいて、ステップS17からステップS18へと進む。このステップS18では、ステップS9での変速指示に対し、変速速度を遅らせて変速したことによって生じた図2に示すデフォルト変速線からのずれ分を是正する変速が行われる。
他方、ステップS5にてクラッチ再締結制御の制御開始条件が成立であると判断され、かつ、変速指示があるが、変速操作度合が閾値を超えていると判断されたとする。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS8→ステップS9→ステップS10→エンドへと進み、ロックアップクラッチ3を再締結することなく、クラッチ再締結制御を終了する。また、ステップS5にてクラッチ再締結制御の制御開始条件が成立であると判断され、かつ、変速指示があり、変速操作度合が閾値を超えていないが、変速の段間差が閾値を超えていると判断されたとする。この場合、図4のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS8→ステップS9→ステップS10→ステップS11→エンドへと進み、ロックアップクラッチ3を再締結することなく、クラッチ再締結制御を終了する。
[変速指示が介入したときのロックアップ再締結制御作用]
以下、実施例1の変速指示が介入したときのロックアップ再締結制御作用を、図5及び図6に示すタイムチャートに基づき説明する。
コースティング状態でのロックアップ再締結制御中に変速指示が介入し、変速速度を遅らせてロックアップ再締結制御を行なうときのロックアップ再締結制御作用を、図5に示すタイムチャートにより説明する。なお、図5において、時刻t1はロックアップ解除時刻、時刻t2は再締結制御開始時刻、時刻t3は変速指示発生時刻、時刻t4はロックアップ再締結時刻、時刻t5は変速完了時刻である。
すなわち、時刻t1にてアクセル足離し操作が行われると、ロックアップ制御禁止条件が成立し、ロックアップ締結指示からロックアップ解除指示へと切り替えられ、エンジン1の燃料カットが実施されると共にロックアップクラッチ3が解放される。ロックアップクラッチ3が時刻t1で解放されると、燃料カットされたエンジン1のエンジン回転数は急勾配により低下するのに対し、無段変速機6を介して駆動輪8により回されるCVT入力回転数(=タービン回転数)は緩勾配により低下し、時刻t2に向かってタービン回転数とエンジン回転数が乖離する。そして、時刻t2にてロックアップクラッチ3の再締結制御の開始条件が成立すると、エンジン1の燃料供給量増加制御が開始され、時刻t2からエンジン回転数の上昇を開始する。
ロックアップ再締結中の時刻t3にて変速指示が発生し、かつ、変速指示による変速の段間差が段間差閾値より小さいと、図5の破線にて示す変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡に対し変速速度が遅らせられる。そして、時刻t3からのエンジン回転数の上昇特性と、タービン回転数の上昇を抑制したタービン回転数特性により時刻t4にて2つの回転数乖離が収束すると、時刻t4にてロックアップ再締結される。そして、時刻t4から時刻t5に向かって変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡と一致するように変速が行われる。
コースティング状態でのロックアップ再締結制御中に変速指示が介入し、変速速度をゼロにしてロックアップ再締結制御を行なうときのロックアップ再締結制御作用を、図6に示すタイムチャートにより説明する。なお、図6において、時刻t1はロックアップ解除時刻、時刻t2は再締結制御開始時刻、時刻t3は変速指示発生時刻、時刻t4はロックアップ再締結時刻、時刻t5は変速完了時刻である。また、時刻t3までは図5に示すタイムチャートと同様である。
ロックアップ再締結中の時刻t3にて変速指示が発生し、かつ、変速指示による変速の段間差が段間差閾値より小さいと、図6の破線にて示す変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡に対し変速速度をゼロにして変速実行が一時的に中止される。そして、時刻t3からのエンジン回転数の上昇特性と、タービン回転数の横這い特性により時刻t4にて2つの回転数乖離が収束すると、時刻t4にてロックアップ再締結される。そして、時刻t4から時刻t5に向かって変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡と一致するように変速が行われる。
このように、実施例1では、コースティング状態でのロックアップクラッチ3の再締結制御をエンジン1の燃料増量制御により行う。このロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入すると、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御を行う構成とした。
すなわち、コースティング状態でのロックアップ解放中は、燃料カットによりエンジン回転数が低くなり、無段変速機6を介して駆動輪8により回されるCVT入力回転数(=タービン回転数)が高くなり、2つの回転数は乖離する(図5及び図6の時刻t2)。これに対し、エンジン1の燃料増量制御を行うとエンジン回転数の上昇により乖離幅を狭くするが、目標入力回転数を上昇する変速が進行するとタービン回転数の上昇により乖離幅を拡げる。これに対し、変速油圧の上昇勾配/下降勾配を緩やかにして変速速度を遅くする制御、或いは、変速油圧を保って変速速度をゼロにする制御を行うと、タービン回転数の上昇が抑えられ、2つの回転数が収束する頻度(=再締結頻度)が向上する。なお、目標入力回転数を低下する変速が介入した場合は、2つの回転数乖離を双方から近づける作用を示すため、介入する変速指示からは除外する。
この結果、コースティング状態におけるロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、再締結頻度の向上を図ることができる。このように、ロックアップ再締結頻度が向上することで、本来の狙いである性能(運転性、燃費など)が実現される。
さらに、変速速度ゼロとして変速を止めた場合、燃料増量によるエンジン回転上昇を優先させ早期にロックアップ再締結させ、その後、変速させることになる。一方、変速速度を遅くした場合は、ロックアップ再締結制御中、変速が介入した場合であっても変速制御を中断させることなく、変速とロックアップ再締結を同時に実現させることができる。
したがって、何れの場合も、タービン回転数の上昇が抑制されるので、ロックアップ再締結制御中、変速が介入した場合、変速速度を変えない場合と比較して、必要なエンジントルクアップ量が抑制される。これにより運転者のショック低減が図れる。更に、必要なエンジントルクアップ量が抑制される分、燃費を上げることができる。
実施例1では、変速に要する予測時間が設定時間より短いときに条件成立と判断する変速速度ゼロ条件判断部(S12)を有する。ロックアップ再締結中に無段変速機6による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度ゼロとして変速を止め(S13)、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度を遅くして変速を行う構成とした(S14)。
ここで、変速に要する予測時間が設定時間より短いとの条件は、例えば、変速の段間差が非常に小さい場合やタービン回転数変化量が小さい場合などにより間接的に判断しても良いし、変速に要する時間を予測して直接的に判断しても良い。
したがって、変速に要する予測時間が設定時間より短く変速速度ゼロ条件成立と判断されるときは、変速速度をゼロとし変速を止めることで、ロックアップ再締結制御を優先させ早期にロックアップ再締結を実現させることができる。一方、変速に要する予測時間が設定時間より長く変速速度ゼロ条件不成立と判断されるときは、変速指示があるにもかかわらず、変速しないままで待つという違和感を防止することができる。
実施例1では、変速速度を遅くして変速を行うとき、ロックアップ再締結開始からロックアップ再締結終了までに要する再締結予測時間が設定時間を超えないように変速速度を可変速度で与える構成とした。
例えば、変速速度を遅くして変速を行うとき、変速速度を遅い一定速度で与えると、変速指示に対して変速の進行を感じることができず違和感を与えることがある。一方、変速速度を早い一定速度で与えると、タービン回転数の上昇抑制が効かず、ロックアップ再締結頻度を低減させることがある。
これに対し、変速速度を可変速度で与えることで、一律の変速速度で網羅できない走行シーンにおいても違和感の低減とロックアップ再締結頻度の向上の実現が容易となる。
実施例1では、変速制御によるロックアップクラッチの再締結完了後、無段変速機6をデフォルトの変速線に戻す変速を行う構成としている。
すなわち、図5及び図6の時刻t4から時刻t5に示すように、ロックアップクラッチ3の再締結後に変速し、デフォルトの変速線に戻すようにしている。
したがって、変速速度を遅らせる制御を行うロックアップクラッチ3の再締結の直後から遅れ分を取り戻す変速を開始することで、素早くデフォルト変速線に戻され、無段変速機6による本来の変速制御性能を確保することができる。
[変速指示が介入したときのロックアップ再締結終了作用]
以下、実施例1の変速指示が介入したときのロックアップ再締結終了作用を、図7示すタイムチャートに基づき説明する。
コースティング状態でのロックアップ再締結制御中に変速指示が介入し、例えば、運転者がマニュアル変速スイッチ21を連続に操作したことで、変速操作度合が閾値を超えてロックアップ再締結制御を終了するロックアップ再締結終了作用を、図7に示すタイムチャートにより説明する。なお、図7において、時刻t1はロックアップ解除時刻、時刻t2は再締結制御開始時刻、時刻t3は変速指示発生時刻、時刻t4は再締結制御終了時刻、時刻t5は変速完了時刻である。また、時刻t3までは図5及び図6に示すタイムチャートと同様である。
ロックアップ再締結中の時刻t3にて変速指示が発生し、かつ、変速指示による変速操作度合が閾値以下の間は、図6の破線にて示す変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡に対し変速速度を遅らせて変速が実行される。そして、時刻t4にて変速操作度合が閾値を超えると、時刻t4にてロックアップ再締結制御を終了する。そして、時刻t4からは燃料供給量増加(トルクアップ)を終了すると共に、通常の変速制御に戻り、時刻t4から時刻t5に向かって変速指示通りに変速した場合のタービン回転数軌跡と一致するように変速が行われる。なお、ロックアップ再締結中の時刻t3にて変速指示が発生し、かつ、変速指示による変速の段間差が閾値を超えると、同様にロックアップ再締結制御を終了する。
実施例1では、変速の段間差が閾値以下であるか否かを判断する変速段間差判断部(S11)を有する。そして、ロックアップ再締結中に無段変速機6による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速の段間差が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行する。しかし、変速の段間差が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、変速指示通りの変速を実行する構成としている。
すなわち、変速の段間差が閾値以下である場合にロックアップ再締結制御を実行しないとロックアップ締結頻度が低下する。一方、変速の段間差が閾値を超えている場合は、ロックアップ再締結制御を実行すると、変速指示に追従する変速が実現されないことへの違和感を与えるし、変速の段間差に伴うエンジントルクアップ量が大になる。
したがって、ロックアップ再締結制御の実行と終了を変速の段間差により判断することで、ロックアップ再締結頻度の向上と、変速しないことへの違和感の低減と、を両立させることができる。加えて、変速の段間差があるときロックアップ再締結制御を終了させることで、燃料供給増量の増加に伴うショックの発生も防止できる。
実施例1では、変速操作度合が閾値以下であるか否かを判断する変速操作度合判断部(S10)を有する。そして、ロックアップ再締結中に無段変速機6による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速操作度合が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行する。しかし、変速操作度合が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了する構成としている。
すなわち、変速操作度合が閾値以下である場合にロックアップ再締結制御を実行しないとロックアップ締結頻度が低下する。一方、変速の段間差が閾値を超えている場合は、ロックアップ再締結制御を実行すると、変速指示に追従する変速が実現されないことへの違和感を与えるし、変速操作度合に伴うエンジントルクアップ量が大になる。
したがって、ロックアップ再締結制御の実行と終了を変速操作度合により判断することで、ロックアップ再締結頻度の向上と、変速しないことへの違和感の低減と、を両立させることができる。加えて、変速操作度合が多いときロックアップ再締結制御を終了させることで、燃料供給増量の増加に伴うショックの発生も防止できる。
次に、効果を説明する。
実施例1のロックアップクラッチ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) ロックアップクラッチ3を有するトルクコンバータ4を、エンジン1と変速機(無段変速機6)の間に備えた車両において、
アクセル足離しによるコースティング状態でロックアップクラッチ3が解放されているとき、再締結開始条件が成立するとエンジン1の燃料増量制御によりロックアップクラッチ3の再締結制御を行うロックアップ制御手段(図4)を設け、
ロックアップ制御手段(図4)は、ロックアップ再締結中に変速機(無段変速機6)による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御を行う(図5)。
このため、コースティング状態におけるロックアップ再締結中に目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、再締結頻度の向上を図ることができる。
(2) ロックアップ制御手段(図4)は、変速の段間差が閾値以下であるか否かを判断する変速段間差判断部(S11)を有し、ロックアップ再締結中に変速機(無段変速機6)による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速の段間差が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行し、変速の段間差が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、変速指示通りの変速を実行する。
このため、(1)の効果に加え、ロックアップ再締結制御の実行と終了を変速の段間差により判断することで、ロックアップ再締結頻度の向上と、変速しないことへの違和感の低減と、を両立させることができる。加えて、変速の段間差があるときロックアップ再締結制御を終了させることで、燃料供給増量の増加に伴うショックの発生も防止できる。
(3) ロックアップ制御手段(図4)は、変速操作度合が閾値以下であるか否かを判断する変速操作度合判断部(S10)を有し、ロックアップ再締結中に変速機(無段変速機6)による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速操作度合が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行し、変速操作度合が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、変速指示通りの変速を実行する(図7)。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、ロックアップ再締結制御の実行と終了を変速操作度合により判断することで、ロックアップ再締結頻度の向上と、変速しないことへの違和感の低減と、を両立させることができる。加えて、変速操作度合が多いときロックアップ再締結制御を終了させることで、燃料供給増量の増加に伴うショックの発生も防止できる。
(4) ロックアップ制御手段(図4)は、変速に要する予測時間が設定時間より短いときに条件成立と判断する変速速度ゼロ条件判断部(S12)を有し、ロックアップ再締結中に変速機(無段変速機6)による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度ゼロとして変速を止め(S13)、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度を遅くして変速を行う(S14)。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、ゼロ条件成立時にロックアップ再締結制御を優先させ早期にロックアップ再締結を実現させることができ、ゼロ条件不成立時に変速指示があるにもかかわらず、変速しないままで待つという違和感を防止することができる。
(5) ロックアップ制御手段(図4)は、変速速度を遅くして変速を行うとき、ロックアップ再締結開始からロックアップ再締結終了までに要する再締結予測時間が設定時間を超えないように変速速度を可変速度で与える(S14)。
このため、(4)の効果に加え、一律の変速速度で網羅できない走行シーンにおいても違和感の低減とロックアップ再締結頻度の向上を容易に実現することができる。
(6) ロックアップ制御手段(図4)は、変速制御による前記ロックアップクラッチの再締結完了後、変速機をデフォルトの変速線に戻す変速を行う(S18)。
このため、(1)〜(5)の効果に加え、変速速度を遅らせる制御を行うロックアップクラッチ3の再締結の直後から遅れ分を取り戻す変速を開始することで、素早くデフォルト変速線に戻され、変速機(無段変速機6)による本来の変速制御性能を確保することができる。
以上、本発明の車両のロックアップクラッチ制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ロックアップ制御手段として、変速に要する予測時間が設定時間より短いときに条件成立と判断するステップS12を有する。そして、ロックアップ再締結中に無段変速機6による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度ゼロとして変速を止める(S13)。一方、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度を遅くして変速を行う例を示した(S14)。しかし、ロックアップ制御手段としては、変速速度ゼロ条件判断部を有さず、変速指示の介入に対し、変速速度ゼロとして変速を止める制御を行う例としても良し、或いは、変速指示の介入に対し、変速速度を遅くした変速制御を行う例としても良い。
実施例1では、ロックアップ制御手段として、変速速度を遅くして変速を行うとき、ロックアップ再締結開始からロックアップ再締結終了までに要する再締結予測時間が設定時間を超えないように変速速度を可変速度で与える例を示した。しかし、ロックアップ制御手段としては、変速速度を遅くして変速を行うとき、予め定めた遅延速度にて変速を行う例としても良い。
実施例1では、ロックアップ制御手段として、変速の段間差が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、又、変速操作度合が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了する例を示した。しかし、ロックアップ制御手段としては、例えば、時間条件などのように、変速の段間差や変速操作度合以外の条件を、ロックアップ再締結を止める終了条件とする例であっても良い。また、変速の段間差や変速操作度合の閾値は、一定値で与えても良いし、可変値で与えても良い。
実施例1では、本発明のロックアップクラッチ制御装置を、無段変速機を搭載したエンジン車に適用する例を示した。しかし、本発明のロックアップクラッチ制御装置は、駆動源にエンジンが搭載された車両であれば、ハイブリッド車に対しても適用することができるし、変速機としても、有段階の自動変速を行う有段変速機であっても良い。要するに、ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを、エンジンと変速機の間に備えた車両であれば適用できる。
1 エンジン
2 エンジン出力軸
3 ロックアップクラッチ
4 トルクコンバータ
5 変速機入力軸
6 無段変速機(変速機)
7 ドライブシャフト
8 駆動輪
11 エンジンコントロールユニット(ECU)
12 CVTコントロールユニット(CVTCU)
13 CAN通信線
14 エンジン回転数センサ
15 タービン回転数センサ(=CVT入力回転数センサ)
16 CVT出力回転数センサ(=車速センサ)
17 アクセル開度センサ
18 セカンダリ回転数センサ
19 プライマリ回転数センサ
20 インヒビタースイッチ
21 マニュアル変速スイッチ

Claims (6)

  1. ロックアップクラッチを有するトルクコンバータを、エンジンと変速機の間に備えた車両において、
    アクセル足離しによるコースティング状態で前記ロックアップクラッチが解放されているとき、再締結開始条件が成立すると前記エンジンの燃料増量制御により前記ロックアップクラッチの再締結制御を行うロックアップ制御手段を設け、
    前記ロックアップ制御手段は、ロックアップ再締結中に前記変速機による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロを含み変速速度を遅くする制御を行う
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両のロックアップクラッチ制御装置において、
    前記ロックアップ制御手段は、変速の段間差が閾値以下であるか否かを判断する変速段間差判断部を有し、ロックアップ再締結中に前記変速機による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速の段間差が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行し、変速の段間差が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、変速指示通りの変速を実行する
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された車両のロックアップクラッチ制御装置において、
    前記ロックアップ制御手段は、変速操作度合が閾値以下であるか否かを判断する変速操作度合判断部を有し、ロックアップ再締結中に前記変速機による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速操作度合が閾値以下であると判断されるとロックアップ再締結制御を実行し、変速操作度合が閾値を超えていると判断されるとロックアップ再締結制御を終了し、変速指示通りの変速を実行する
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一項に記載された車両のロックアップクラッチ制御装置において、
    前記ロックアップ制御手段は、変速に要する予測時間が設定時間より短いときに条件成立と判断する変速速度ゼロ条件判断部を有し、ロックアップ再締結中に前記変速機による目標入力回転数を上昇する変速指示が介入したとき、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度ゼロとして変速を止め、変速速度ゼロ条件成立と判断されると変速速度を遅くして変速を行う
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
  5. 請求項4に記載された車両のロックアップクラッチ制御装置において、
    前記ロックアップ制御手段は、変速速度を遅くして変速を行うとき、ロックアップ再締結開始からロックアップ再締結終了までに要する再締結予測時間が設定時間を超えないように変速速度を可変速度で与える
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
  6. 請求項1から請求項5までの何れか一項に記載された車両のロックアップクラッチ制御装置において、
    前記ロックアップ制御手段は、変速制御による前記ロックアップクラッチの再締結完了後、前記変速機をデフォルトの変速線に戻す変速を行う
    ことを特徴とする車両のロックアップクラッチ制御装置。
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