JP2016044917A - 蓄熱装置 - Google Patents

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師浩 富松
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亮介 八木
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Norihiro Yoshinaga
典裕 吉永
勝之 櫻井
Katsuyuki Sakurai
勝之 櫻井
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Abstract

【課題】 信頼性の高い蓄熱装置を提供する。
【解決手段】 実施形態の蓄熱装置1は、蓄熱槽3、この蓄熱槽3に収容され過冷却可能な蓄熱材4と、蓄熱材4に浸かったアノード電極5と、アノード電極5から分離した位置で蓄熱材4に浸かったカソード電極5と、アノード電極5とカソード電極6との間に電圧を印加する電圧印加手段12と、アノード電極5に形成され、対向する面7Aの表面に複数の粒子状の凸部8が形成された狭空間と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、熱を蓄積したり外部に放出したり可能な蓄熱装置に関する。
相変化が可能な蓄熱材の過冷却を利用する蓄熱装置が知られている。この蓄熱装置は、この蓄熱材に過冷却状態で熱を貯蔵し、放熱要求がされた時に、過冷却状態を解除して蓄熱材を液体から固体に相変化させ、それに伴って放出される潜熱を利用する。
過冷却されて液相状態にある蓄熱材の過冷却状態を解除して、蓄熱材を液体から固体に相変化させることは、「発核」と称されている。蓄熱材が液相状態にあるときに発核操作を行うと、過冷却されて液相状態にある蓄熱材に結晶核が形成され、それを起点に結晶化を開始する。
特開2012−32130号公報
近年、エネルギーの効率的利用の観点から、蓄熱装置に対する需要があり、信頼性の高い蓄熱装置が要望されている。
実施形態の蓄熱装置は、蓄熱槽と、この蓄熱槽に収容され過冷却可能な蓄熱材と、前記蓄熱材に浸かったアノード電極と、前記アノード電極から分離した位置で前記蓄熱材に浸かったカソード電極と、前記アノード電極とカソード電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、前記アノード電極に形成され、対向する面の表面に複数の粒子状の凸部が形成された狭空間と、を備える。
第1実施形態の蓄熱装置を示した模式図。 図1に示す蓄熱装置のアノード電極の狭空間(溝部)を拡大して示した模式図。 図1に示す蓄熱装置のアノード電極の狭空間(溝部)の形状の他の例を示した模式図。 図2に示す狭空間(溝部)内の複数の粒子状の凸部を拡大して示した電子顕微鏡写真。 図4に示す狭空間(溝部)のF5−F5線方向(狭空間(溝部)を横切る方向)に沿った断面の電子顕微鏡写真。 参考例にかかる正の曲率(接触角θ)で形成された結晶核を示した模式図。 本実施形態の結晶核の保持状態の概念を示し、下地(アノード電極5)に対して負の曲率(接触角θ)で結晶核が形成された状態を示す模式図。 本実施形態の結晶核の保持状態の概念をより具体的に示し、下地(アノード電極5)に対して負の曲率(接触角θ)で結晶核が形成された状態を示す模式図。 比較例1にかかるアノード電極の表面に複数の粒子状の凸部(結晶核)を設けた場合に、多サイクルの熱放出によってアノード電極が薄肉化する過程を示した模式図。 第1実施形態において、多サイクルの熱放出によってアノード電極が薄肉化する過程を示した模式図。 第1実施形態の蓄熱装置において、アノード電極の溝部の幅寸法(溝幅)を変化させた場合に、30秒後の発核確率を比較した第1の実験結果を示す表。 図11に示す表に対応するグラフ。 第1実施形態の蓄熱装置において、10時間経過後に、過冷却状態が維持される確率を調べた第2の実験の実験結果を示す表。 図13に示す表に対応するグラフ。 第1実施形態の蓄熱装置において、実施例1から7のように溝部の溝幅および凸部の平均粒径(凸部径)を変化させた場合に、発核待ち時間を調べた実験結果を示す表。 第2実施形態の蓄熱装置を示した模式図。 第2実施形態の変形例において、アノード電極の周囲を拡大して模式的に示した模式図。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態に係る蓄熱装置を、図1〜図14を参照して詳細に説明する。図1に示すように、蓄熱装置1は、蓄熱部2と、制御部11と、を具備している。
制御部11は、電圧印加手段12と、制御手段13を備えている。制御部11は、例えばユニットをなしていて、例えば蓄熱槽3の外部(外面)に設けられている。なお、制御部11は、蓄熱槽3から分離して設けられてもよい。また、制御部11は、蓄熱装置1を備える例えば空気調和機の制御システムに接続ないしは組込まれてもよい。さらに、制御部11は、蓄熱装置1を備える例えば空気調和機及びその他の家電製品全体を制御するネットワーク家電制御システムなどの他のシステムに、接続ないしは組込まれていてもよい。
電圧印加手段12の正極は、第1給電線14を経由して後述するアノード電極5に接続されている。電圧印加手段12の負極は、第2給電線15を経由して後述するカソード電極6に接続されている。即ち、電圧印加手段12は、アノード電極5とカソード電極6間に電圧を印加することができる。
電圧印加手段12は、例えば、複数の電池と、スイッチ回路と、を含む電源ユニットとして構成されている。スイッチ回路は、アノード電極5およびカソード電極6と電池とを電気的に接続したり、アノード電極5およびカソード電極6と電池との電気的な接続状態を遮断したりすることができる。電圧印加手段12は、スイッチ回路によって複数の電池の接続状態を切り替えることで、アノード電極5とカソード電極6間に印加される電圧を任意の値に設定することができる。また、電圧印加手段12には、アノード電極5とカソード電極6間に印加される電圧を任意の値に設定可能な定電圧電源等を使用してもよい。
制御手段13は、メモリ、演算部、及び印加電圧コントローラ等を有している。この制御手段13のメモリには、蓄熱装置1を制御するために必要な各種のデータが記憶されている。制御手段13の印加電圧コントローラと電圧印加手段12とは信号線16を経由して電気的に接続されている。
蓄熱部2は、蓄熱槽3と、蓄熱材4と、アノード電極5と、カソード電極6と、を備えている。
蓄熱材4は、蓄熱槽3の内部に収容されている。蓄熱材4には、過冷却性能を有する潜熱蓄熱材(PCM;Phase change material)が用いられている。この蓄熱材4は、液相の状態から温度が下がって融点以下になっても凝固せずに液相状態を維持する特性を有している。このような蓄熱材は、過冷却性能を有する潜熱蓄熱材又は相変化蓄熱材と称される。
蓄熱材4には、例えば酢酸ナトリウム三水和物等の酢酸ソーダや、硫酸ナトリウム水和物等の硫酸ソーダを用いることができる。蓄熱温度が高い場合には、蓄熱材4として、酢酸ナトリウム三水和物を用いることが望ましい。酢酸ナトリウム三水和物の一般的な物性は、融点が40〜58℃、潜熱が100〜264kj/kg、比熱が1〜4kJ/kg/Kである。
カソード電極6は、導電性を有する金属材料、例えばステンレスやチタン、銀等で形成され、蓄熱材4に負電圧を印加することができる。図1に示すようにカソード電極6は、アノード電極5から分離して設けられ、例えば全体が蓄熱材4に浸かった状態に配置されている。
図1に示すようにアノード電極5は、例えば全体が蓄熱材4に浸かった状態に配置されている。そのため、アノード電極5に形成される溝部7も蓄熱材4に浸かっている。
アノード電極5は、例えば、丸棒形状をなしている。アノード電極5は、導電性を有する金属材料で形成され、蓄熱材4に正電圧を印加することができる。アノード電極5の材料としては、銀や銅、銅アマルガム等が適している。このアノード電極5には、その一部に蓄熱材4の発核起点となる複数の狭空間が設けられる。本実施形態では、狭空間のそれぞれは、例えば、アノード電極5の表面に形成した溝部7で構成されている。溝部7は、丸棒状のアノード電極5の長手方向Lに対して、例えば交差する方向に延びている。溝部7は、アノード電極5に、例えば図2に示すように隣接して対向する面7Aが形成され、対向する面7Aの表面に粒子状の凸部8(凹凸)が形成されている。本実施形態では、溝部7は、対向する面7A同士の間の寸法(溝部の幅寸法W)が、開口部付近から溝部7の奥部に至るまで、略同じになった形状(スリット形状)に形成されている。本実施形態では、対向する面7A同士の間の寸法は、0.5〜300μmで設定される。溝部7の形状は、上記スリット形状に限定されるものではなく、図3に示すように、例えば、開口部付近から溝部7の奥部に至るまで溝部7の幅寸法Wが徐々に小さくなるV字形状であってもよい。
図4に、溝部7を上方から見た電子顕微鏡写真を示し、図5に、溝部7の断面の電子顕微鏡写真を示す。溝部7内には、複数の粒子状の凸部8(凹凸)が形成されている。図4、図5から明らかなように、複数の粒子状の凸部8は、複数層にわたって形成されており、全体として多孔質の層をなしている。これらに示すように、溝部7内には、直径が0.1〜1μmの複数の粒子状の凸部8が形成される。このため、本実施形態では、凸部8の平均粒径は、1μm以下である。
続いて、アノード電極5の溝部7内の複数の粒子状の凸部8の作成方法について説明する。先ず、直径2mm程度の銀製の丸棒に、刃角30°から40°カッターを用いて切り込みを入れることで溝部7を形成する。次に、溝部7の開口部をプレスして開口部周辺を潰すことで溝幅を0.5〜300μmに調整する。
次に、このアノード電極5となる溝部7が設けられた銀棒を電源の正極に接続し、別途用意した銀製の丸棒を電源の負極に接続する。これらの正極側の銀棒および負極側の銀棒を電解液に浸し、電解液中で正極・負極間に0V〜2Vのパルス波を1000回印加する。電解液は、導電性を持つ液体であれば特に限定されるものではなく、例えば、食塩水や希塩酸、または、融点以上に加熱されて融解した蓄熱材4を用いてもよい。このようにして作製したアノード電極5は、図4、図5に示す写真のようになる。溝部7の表面に直径0.5μm程度の粒子状の凸部8(凹凸)が形成されている。
続いて、図6から図10を参照して、本実施形態の蓄熱装置1の動作および発核の原理について説明する。
蓄熱槽3に熱を入力する場合は、蓄熱槽3内の蓄熱材4は予め融点以上の温度となるように加熱される。それによって、蓄熱材4は溶解して液相状態となる。熱入力が完了すると、蓄熱材4はその融点を下回る温度にまで下がる。既述のように蓄熱材4は過冷却可能な物質であるため、蓄熱材4は、液相の状態から温度が下がって融点以下になっても、凝固せずに液相状態を維持する。蓄熱材4は、過冷却された状態となり、潜熱を蓄え続ける。
蓄熱材4を過冷却状態に保持する場合、制御手段13は、両電極(アノード電極5とカソード電極6)間に電圧が印加されないように制御する。この制御で蓄熱材4が過冷却状態に保持されている間、蓄熱材4は過冷却された液相状態で安定しており、蓄熱材4は結晶化(発核)されない。このため、蓄熱材4に蓄えられた潜熱は放出されない。
蓄熱材4の潜熱を取り出す指令が外部から制御手段13に与えられた場合、制御手段13は、電圧印加手段12で設定した電圧を両電極間に印加する制御をする。この場合、両電極間に印加される電圧は、設定電圧を一定時間連続的に印加してもよいし、又は、設定電圧をパルス状で複数回に分けて印加してもよい。
電圧印加手段12により両電極間に印加される電圧が増えるに従い、蓄熱材4と接したアノード電極5から金属イオンが溶出する。これによって、液相状態にある蓄熱材4の過冷却が解除される。この場合、両電極間に印加される電圧としては、液相状態にある蓄熱材4の過冷却を解除できる(蓄熱材4を発核させる)必要最低限の電圧を用いることが好ましい。発明者らは、銀をアノード電極5に用いる場合には、1.0V以上2.0V以下の電圧を印加すればよく、より好ましくは1.5V以上1.9V以下の電圧が好適であることを見出した。
酢酸ナトリウム三水和物からなる蓄熱材4に接しているアノード電極5とカソード電極6間に所定の電圧が印加されると、溝部7(発核起点部)の表面でアノード電極5を構成する金属の酸化反応が起こり、カソード電極6側において水の還元反応が起こって蓄熱材4に電流が流れる。
蓄熱材4の発核は、アノード電極5が有する溝部7(発核起点部)が起点となって開始される。発核が起こると、過冷却状態の蓄熱材4は、液相状態から固相状態に相変位し、それに伴い潜熱を放出する。放出された潜熱は、熱エネルギーとして活用される。
ここで、発核起点部に蓄熱材4の結晶核が存在すると、確実に瞬間的に電圧発核を発生させることができる。しかしながら、上述のように蓄熱槽3に蓄熱する際には蓄熱材4の温度を融点以上に上げる必要があり、図6に示すように下地(アノード電極5)の上に正の曲率(接触角θ)で形成された結晶核は融解してしまう。これに対し、図7に示すように下地(アノード電極5)に対して負の曲率(接触角θ)で結晶核を形成すれば、融点以上の温度でも安定して存在することが出来る。
このような理論に基づき、本発明のアノード電極5の溝部7(発核起点部)においては、その表面に粒子状の凸部8(凹凸)が設けられている。これにより、図8に示すように、複数の隣接する粒子状の凸部8の間に存在する結晶核は負の曲率を持つことになる。このため、融点以上にさらされても結晶核が安定に存在することができ、過冷却状態における電圧発核の起点としての機能を維持することができる。結晶核の大きさは、過冷却を維持するうえでは核成長の臨界径よりも小さい方が好ましい。このため、粒子状の凸部8の平均粒径Lは1μm以下であることが好ましい。
ここで、図9を参照して、丸棒状のアノード電極5の表面に複数の粒子状の凸部8(結晶核)を設けた例(比較例1)について説明する。上述したように、電圧印加手段12により両電極間に電圧が印加されると、アノード電極5表面から金属イオンが溶出する。従って、図9に示すように電極表面のみに結晶核が存在する場合、発核を繰り返すに従い電極が減肉し、結晶核が消失してしまう。
これに対し図10に示すように、本実施形態では、狭空間である溝部7の対向する面7Aの表面に粒子状の凸部8(凹凸)が形成され、その凸部8が結晶核として存在する。従って、電圧印加でアノード電極5の表面が減肉しても、溝部7内の複数の粒子状の凸部8(凹凸)が維持され、そこに存在する結晶核も維持される。
溝部7の対向する面7Aの間隔は、300μm以下であることが好ましい。これは、これ以上間隔が広くなると、比較例1の電極表面に複数の粒子状の凸部8を設けた場合と同様、電圧印加時の対向面からの金属イオンの溶出も多くなり、結果として結晶核が消失してしまうからである。また、金属イオンの溶出によるアノード電極5の耐久性を確保するために、溝部7(発核起点部)は複数設けることが好ましい。
図11、図12を参照して、本実施形態の蓄熱装置1において、アノード電極の溝部7の幅寸法(溝幅)を変化させた場合に、30秒後の発核確率を比較した実験結果(第1の実験結果)について説明する。実験は、0.5μm〜600μmの範囲で溝部の幅寸法を変化させた各条件(溝幅:0.5μm、1μm、5μm、10μm、100μm、200μm、300μm、400μm、500μm、600μm)について行った。各溝部7の内側の表面には、平均粒径0.5μmの粒子状の凸部8が形成されている。
実験では、まず、過冷却状態の蓄熱材4に対し両電極(アノード電極5およびカソード電極6)間に例えば、1.7Vの定電圧を印加する発核操作を1000回繰り返す。そして、1000回目に電圧を印加した後、30秒以内に発核が起こったか否かを調べた。実験は、上記各条件ごとに、3個のサンプルについて行った。
図11に、実験結果(1000回目に電圧を印加した後、30秒以内に発核する確率)の表を示す。図12にこの実験結果を表すグラフを示す。図11、図12から明らかなように、溝幅が300μm以下であれば1000サイクル後も良好な発核応答性を示すことが分かった。一方、300μmよりも溝幅が大きいと、1000サイクル後の発核応答性が極端に悪くなることが分かった。
図13、図14を参照して、本実施形態の蓄熱装置1において、アノード電極5の溝部7内の凸部8の粒子径を変化させた場合に、10時間後でも過冷却状態を維持している確率を比較した実験結果(第2の実験結果)について説明する。実験は、0.1μm〜2.0μmの範囲で、凸部8の粒子径(凸部径)を変化させた各条件(凸部径:0.1μm、0.5μm、1.0μm、1.5μm、2.0μm)について行った。この第2の実験では、溝部7の幅寸法は、100μmで設定される。
第2の実験では、蓄熱装置1において蓄熱材4を加熱して融解させ、その後常温に戻し、10時間経過後に自然発核せずに過冷却状態を維持するかどうかについて調べた。実験は上記した各条件ごとに、3個のサンプルについて行った。
図13に、第2の実験の実験結果(10時間経過後に、過冷却状態が維持される確率)の表を示す。図14にこの実験結果を表すグラフを示す。図13、図14から明らかなように、凸部8の粒子径が1.0μm以下では過冷却状態を維持できることが分かった。一方、凸部8の粒子径が1.0μmより大きくなると、過冷却状態を維持できない確率が極端に悪化する(常温で保持している間に自然発核を生じる確率が高くなる)ことが分かる。なお、自然発核を生じると、蓄熱装置1内に蓄熱していた熱が放出されてしまい、蓄熱装置1として使用することができない。
図15を参照して、実施例1から6のように溝部7の溝幅および凸部8の平均粒径(凸部径)を変化させた場合に、発核待ち時間を調べた実験結果を説明する。
(実施例1)
直径2mmの銀の丸棒に刃角40°のカッターを深さ約400μmまで切り込むことにより、溝幅約300μmの溝部7を形成した。次に、溝部7を形成した銀棒を電源の正極に、負極にも別途用意した銀電極を接続し、正極および負極を電解液に漬ける。両電極間に電解液中で0V〜2Vのパルス波を印加することにより、溝部7の表面に平均粒径約1μmの粒子状の凸部8(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、カソード電極6として直径2mmの銀棒を用いて、図1の蓄熱装置1を構成した。発核操作は、両電極(アノード電極5とカソード電極6)間に、1.7Vの定電圧をステップ波形にして印加するとともに、この印加が開始された時点から蓄熱材4の結晶化が始まるまでの時間を、発核待ち時間として測定した。発核開始時間が60秒を経過した場合は、結晶化不能(発核不能)であるとして判断した。
この調査では、最初の1サイクル目(初期)の発核待ち時間と、1000サイクル後(発核1000回後)での発核待ち時間を測定した。ここで、1サイクルとは、蓄熱材4が結晶化して固相状態となった後、蓄熱材4に熱を加えて結晶を溶融させて液相状態とした上で、この蓄熱材4が過冷却するまでの過程を指している。そして、初期サイクルとは、1回目の測定が実行された最初のサイクルであり、1000サイクルとは前記過程を1000回繰り返したことを指している。
図15中の表に実験結果を示す。実施例1では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も発核待ち時間10秒と、良好な性能を維持していた。
(実施例2)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約400μmまで切り込むことにより、溝幅約200μmの溝を形成した。次に、実施例1と同様の方法で溝部7の表面に平均粒径約1μmの粒子状の凸部8(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例2では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も発核待ち時間5秒と、良好な性能を維持していた。
(実施例3)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約200μmまで切り込むことにより、溝幅約100μmの溝を形成した。次に、実施例1と同様の方法で溝部7の表面に平均粒径約1μmの粒子状の凸部8(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例3では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も発核待ち時間2秒と、良好な性能を維持していた。
(実施例4)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約200μmまで切り込むことにより、溝幅約100μmの溝を形成した。更に、溝部7をプレスして電極を潰すことにより、溝幅を10μmまで狭めた。次に、実施例1と同様の方法で溝部7の表面に平均粒径約0.5μmの粒子状の凸部(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例4では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じ、良好な性能を維持していた。
(実施例5)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約200μmまで切り込むことにより、溝幅約100μmの溝を形成した。更に、溝部7をプレスして電極を潰すことにより、溝幅を5μmまで狭めた。次に、実施例1と同様の方法で溝部の表面に平均粒径約0.5μmの粒子状の凸部8(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例5では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じ、良好な性能を維持していた。
(実施例6)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約200μmまで切り込むことにより、溝幅約100μmの溝を形成した。更に、溝部7をプレスして電極を潰すことにより、溝幅を1μmまで狭めた。次に、実施例1と同様の方法で溝部の表面に平均粒径約0.5μmの粒子状の凸部(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例6では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じ、良好な性能を維持していた。
(実施例7)
直径2mmの銀の丸棒に刃角30°のカッターを深さ約200μmまで切り込むことにより、溝幅約100μmの溝を形成した。更に、溝部7をプレスして電極を潰すことにより、溝幅を0.5μmまで狭めた。次に、実施例1と同様の方法で溝部の表面に平均粒径約0.1〜0.3μmの粒子状の凸部(凹凸)を形成した。
作製した電極をアノード電極5とし、図1の蓄熱装置1を構成し、実施例1と同様の発核サイクル試験を実施した。
図15中の表に実験結果を示す。実施例7では、初期サイクルにおいて電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じた。また、1000サイクル後も電圧印加と同時に瞬間的に発核を生じ、良好な性能を維持していた。
以上の実施例1−7のように、アノード電極5に隣接して対向する面7Aが形成され、対向する面7Aの表面に粒子状の凸部8(凹凸)が形成された電極においては、1000回の発核サイクルを経ても良好な発核応答性が維持されることが分かった。
第1実施形態によれば、蓄熱装置1は、蓄熱槽3と、この蓄熱槽3に収容され過冷却可能な蓄熱材4と、蓄熱材4に浸漬されたアノード電極5と、アノード電極5から分離した位置で蓄熱材4に浸かったカソード電極6と、アノード電極5とカソード電極6との間に電圧を印加する電圧印加手段12と、アノード電極5に形成され、対向する面7Aの表面に複数の粒子状の凸部8が形成された狭空間と、を備える。
一般に、金属を発核電極に用いた場合、電圧印加によって陽極から溶出した金属イオンが電極表面に拡散二重層を形成し、そこで発生する電界が核形成の駆動力になる。従って、電圧発核には電極の溶出が必須であり、電極表面に核形成部材を設けても、発核操作を繰り返すと金属電極が減肉して核形成部材が脱離してしまい、発核機能を喪失してしまう。
上記の構成によれば、狭空間内に複数の粒子状の凸部8が配置されるため、複数サイクルの電圧印加でアノード電極5の表面が減肉しても、狭空間内に複数の粒子状の凸部8が維持される。このため、複数回の電圧印加後であっても、融点以上でも溶融しない結晶核を凸部8同士の間に形成することができ、発核応答性を良好にすることができる。これによって、アノード電極5の劣化の進行を緩やかにすることができる。以上より、発核待ち時間が短く、更に、発核操作に対する繰り返し耐久性の高い、高信頼性の蓄熱装置1を提供できる。
前記狭空間は、アノード電極5に設けられた溝部7によって形成される。この構成によれば、アノード電極5に対して狭空間を簡単に形成することができる。
前記狭空間の対向する面同士の間隔は、0.5〜300μmである。この構成によれば、対向する面7A同士の間隔を極めて小さくすることができる。これによって、複数サイクル(固相状態から加熱して液相状態となり、その後冷却されて蓄熱材4が過冷却状態となり、必要時に発核するサイクル)の熱の取り出しの実行によって、複数の粒子状の凸部8が溶出する確率を低減することができ、多サイクルの熱の取り出しを実施後に結晶核がなくなってしまうことを防止することができる。
前記複数の粒子状の凸部8の平均粒径は、0.1〜1μmである。この構成によれば、凸部8同士の間の隙間に形成される結晶核(蓄熱材4を融点以上にしても溶融しない結晶核)の大きさを核成長の臨界径よりも小さくすることができる。これによって、意図しないときに発核を生じて熱を放出してしまう危険性を低減することができる。
前記狭空間の前記対向する面7Aの表面は、前記複数の粒子状の凸部8によって多孔質をなしている。この構成によれば、凸部8同士の間に多数の隙間を形成することができ、この隙間に融点以上でも溶融しない結晶核を形成することができる。これによって、発核の応答性を良好にすることができる。
アノード電極5は、銀を主体とする金属からなる。この構成によれば、すでに蓄熱装置1のアノード電極5として実績のある銀を用いることで、過冷却状態の蓄熱材を安定的に発核させることができる。
[第2実施形態]
続いて、図16を参照して、蓄熱装置の第2実施形態について説明する。蓄熱装置1の第2実施形態は、アノード電極5の構成が第1実施形態とは異なっているが、それ以外の部分は第1実施形態と同じである。このため、主として第1実施形態と異なる部分について以下に説明し、第1実施形態と共通する部分については図示または説明を省略する。
アノード電極5は、例えば、例えば、厚さ0.1〜0.2mm程度の金属製(例えば、銀)の板状部材を、例えば図16に示すように、「U」字形に折り曲げることで形成される。アノード電極5の材料としては、銀だけに限定されるものではなく、銅板、銅アマルガム板等によっても形成できる。
このアノード電極5には、「U」字形の内側に蓄熱材4の発核起点となる狭空間21が設けられる。狭空間21は、幅方向Wの寸法よりも奥行き方向の寸法Lが十分に長く形成されている。狭空間21の対向する面7Aの表面には、粒子状の凸部8(凹凸)が形成されている。本実施形態では、狭空間21は、対向する面7A同士の間の寸法が、開口部付近から狭空間21の奥部に至るまで、略同じになった形状(スリット形状)に形成されている。本実施形態では、対向する面7A同士の間の寸法は、第1実施形態と同様に0.5〜300μmの範囲で設定される。この対向する面7A同士の間の寸法は、銀の板状部材を「U」字形に折り曲げた後、これに所定の圧力を加えて狭空間21を潰すことで、0.5〜300μmの範囲で適宜に調整することができる。また、対向する面7A同士の間の寸法は、「U」字形に折り曲げたアノード電極5の切片を電子顕微鏡で観察することで確認できる。
狭空間21は、対向する面7Aおよび狭空間の底部には、複数の粒子状の凸部8が形成される。複数の粒子状の凸部8の直径は、第1実施形態と同様に、0.1〜1μmである。また、凸部8の平均粒径は、1μm以下である。なお、狭空間21の対向する面7A同士の間の寸法が1μmである場合には、凸部8の直径は、0.5μm程度であり、対向する面7A同士の間の寸法が0.5μmである場合には、凸部8の直径は、0.1〜0.3μmである。
複数の粒子状の凸部8の形成方法は、第1実施形態と同様である。すなわち、「U」字形に折り曲げたアノード電極5を電源の正極に接続し、別途用意した銀製の丸棒を電源の負極に接続する。これらの正極側のアノード電極5および負極側の銀棒を電解液に浸し、電解液中で正極・負極間に0V〜2Vのパルス波を1000回印加する。電解液の組成は、第1実施形態と同様である。このようにして作製したアノード電極5では、第1実施形態と同様に、「U」字形の内部に直径0.1〜1μm程度の粒子状の凸部8(凹凸)が形成される。狭空間21の対向する面7Aの表面には、複数の粒子状の凸部8が複数層にわたって形成されている。複数の粒子状の凸部8は、全体として多孔質の層をなしている。
第2実施形態によれば、アノード電極5は、板状部材をU字形に折り曲げて形成され、狭空間21は、前記U字形の内側に形成される。この構成によれば、狭空間21内に複数の粒子状の凸部8が配置されるため、複数サイクルの電圧印加でアノード電極5の表面が減肉しても、狭空間21内に複数の粒子状の凸部8が維持される。このため、複数回の電圧印加後であっても、発核応答性を良好にすることができる。これによって、アノード電極5の劣化の進行を緩やかにすることができ、蓄熱装置1の信頼性を向上することができる。また、第1実施形態と同様、狭空間21を簡単な構造によって形成することができる。
狭空間21の対向する面7A同士の間隔は、0.5〜300μmである。この構成によれば、対向する面7A同士の間隔を小さくすることができる。これによって、複数サイクルの熱の取り出しの実行によって、複数の粒子状の凸部8が溶出する確率を低減することができ、多サイクルの熱の取り出しを実施後に結晶核がなくなってしまうことを防止できる。
(変形例)
続いて、図17を参照して、第2実施形態の蓄熱装置の変形例について説明する。本変形例では、アノード電極5が金属製の丸棒(例えば、銀棒)の周囲に銀の薄膜を巻き回したもので構成される点が第2実施形態と異なるが、他の部分は第2実施形態と共通する。このため、主として第2実施形態と異なる部分について説明し、第2実施形態と共通する部分については図示および説明を省略する。
本変形例のアノード電極5は、例えば直径2mm程度の金属製(一例として、銀)の丸棒(心棒)5Aの周囲に、例えば厚さ0.1〜0.2mm程度の金属製(一例として、銀)の薄膜5Bを複数回巻き回して形成される。このため、アノード電極5は、丸棒(心棒)5Aの周囲に薄膜5Bの層が複数層設けられている。隣接する薄膜5B同士の間に、上記第2実施形態と同様の狭空間21が形成される。この狭空間21に、複数の粒子状の凸部8が形成される。隣接(対向)する薄膜5Bの層同士の間の寸法は、0.5〜300μmの範囲で適宜に設定できる。すなわち、隣接(対向)する薄膜5Bの層同士の間の寸法は、銀製の丸棒5Aの周囲に銀の薄膜5Bを巻き回した後、薄膜5Bの上側から所定の圧力を加えて狭空間21を潰すことで、0.5〜300μmの範囲で適宜に調整することができる。アノード電極5の材料としては、銀だけに限定されるものではない。アノード電極5は、銅や銅アマルガム等を用いて上記と同じ構造を採用できる。
狭空間21の内部には、複数の粒子状の凸部8が形成される。複数の粒子状の凸部8の直径は、第1実施形態および第2実施形態と同様に、0.1〜1μmである。また、凸部8の平均粒径は、1μm以下である。なお、狭空間21を構成する隣接する薄膜5Bの層同士の間の寸法が1μmである場合には、凸部8の直径は、0.5μm程度であり、隣接する薄膜5Bの層同士の間の寸法が0.5μmである場合には、凸部8の直径は、0.1〜0.3μm程度である。
複数の粒子状の凸部8の形成方法は、第1実施形態および第2実施形態と同様である。すなわち、銀製の丸棒5Aの周囲に銀の薄膜5Bを巻き回したアノード電極5を電源の正極に接続し、別途用意した銀製の丸棒を電源の負極に接続する。これらの正極側のアノード電極5および負極側の銀棒を電解液に浸し、電解液中で正極・負極間に0V−2Vのパルス波を1000回印加する。電解液の組成は、第1実施形態と同様である。このようにして作製したアノード電極5では、第1実施形態および第2実施形態と同様に、狭空間21の内部に直径0.1〜1μm程度の粒子状の凸部8(凹凸)が形成される。狭空間21を構成する薄膜5Bの表面には、複数の粒子状の凸部8が複数層にわたって形成されている。複数の粒子状の凸部8は、全体として多孔質の層をなしている。
本変形例のアノード電極5によっても、第2実施形態のアノード電極5と同様の効果を発揮することができる。これによって、複数回の電圧印加後であっても、発核応答性が良好な高信頼性の蓄熱装置1を提供できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…蓄熱装置、3…蓄熱槽、4…蓄熱材、5…アノード電極、6…カソード電極、7…溝部、7A…対向する面、8…凸部、12…電圧印加手段、21…狭空間。

Claims (16)

  1. 蓄熱槽と、
    この蓄熱槽に収容され過冷却可能な蓄熱材と、
    前記蓄熱材に浸かったアノード電極と、
    前記アノード電極から分離した位置で前記蓄熱材に浸かったカソード電極と、
    前記アノード電極とカソード電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記アノード電極に形成され、対向する面の表面に複数の粒子状の凸部が形成された狭空間と、
    を備える蓄熱装置。
  2. 前記狭空間は、前記アノード電極に設けられた溝部によって形成される請求項1に記載の蓄熱装置。
  3. 前記狭空間の対向する面同士の間隔は、0.5〜300μmである請求項2に記載の蓄熱装置。
  4. 前記複数の粒子状の凸部の平均粒径は、0.1〜1μmである請求項3に記載の蓄熱装置。
  5. 前記狭空間の前記対向する面の表面は、前記複数の粒子状の凸部によって多孔質をなした請求項4に記載の蓄熱装置。
  6. 前記アノード電極は、銀を主体とする金属からなる請求項5に記載の蓄熱装置。
  7. 前記アノード電極は、板状部材をU字形に折り曲げて形成され、
    前記狭空間は、前記U字形の内側に形成される請求項1に記載の蓄熱装置。
  8. 前記狭空間の対向する面同士の間隔は、0.5〜300μmである請求項7に記載の蓄熱装置。
  9. 前記複数の粒子状の凸部の平均径は、0.1〜1μmである請求項8に記載の蓄熱装置。
  10. 前記狭空間の前記対向する面の表面は、前記複数の粒子状の凸部によって多孔質をなした請求項9に記載の蓄熱装置。
  11. 前記アノード電極は、銀を主体とする金属からなる請求項10に記載の蓄熱装置。
  12. 前記アノード電極は、心棒の周囲に金属製の薄膜を巻き回して形成され、
    前記狭空間は、隣接する前記薄膜同士の間に形成される請求項1に記載の蓄熱装置。
  13. 前記狭空間の対向する前記薄膜同士の間隔は、0.5〜300μmである請求項12に記載の蓄熱装置。
  14. 前記複数の粒子状の凸部の平均径は、0.1〜1μmである請求項13に記載の蓄熱装置。
  15. 前記狭空間の前記対向する面の表面は、前記複数の粒子状の凸部によって多孔質をなした請求項14に記載の蓄熱装置。
  16. 前記アノード電極は、銀を主体とする金属からなる請求項15に記載の蓄熱装置。
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