JP2016044304A - カプセル化またはポリマー吸着顔料及び希釈結合剤を含む、低vocまたはゼロvoc水性コーティング組成物 - Google Patents

カプセル化またはポリマー吸着顔料及び希釈結合剤を含む、低vocまたはゼロvoc水性コーティング組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高い硬度及び良好なブロック性の塗膜を与えるゼロVOCコーティング組成物として有用な水性組成物の提供。【解決手段】2〜25の不透明化顔料容積濃度%(OPVC%)を有し、(i)少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料、ポリマー不透明化顔料複合体、またはそれらの混合物から選択され、不透明化顔料が、少なくとも1つの軟質ポリマー中にカプセル化及び/又は少なくとも1つの軟質ポリマーとの複合体として、5℃以下の測定ガラス転移温度(測定Tg)を有する、不透明化剤組成物と、(ii)少なくとも30℃の測定Tg及び120nm以下の重量平均粒径を有する硬質結合剤ポリマーと、を含み、不透明化剤組成物の重量平均粒径と硬質結合剤ポリマーの重量平均粒径との比が、2:1〜12:1であり、不透明化剤組成物中の不透明化顔料と軟質ポリマー固形分との容積比が、2:5〜1:1である水性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、良好な耐ブロック性及び硬度ならびに適切な光沢を備えるコーティングを提供する、金属直接(DTM)塗布用のコーティング組成物を作製するのに使用するための、極めて低い(<25g/l)またはゼロの揮発性有機含量(VOC)を有する水性組成物に関する。より具体的には、25以下、または好ましくは20以下の不透明化顔料容積濃度%(OPVC%)を有し、少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料、ポリマー不透明化顔料複合体、及びそれらの混合物から選択され、不透明化顔料、好ましくはTiOが少なくとも1つの軟質ポリマー中にカプセル化されかつ/または少なくとも1つの軟質ポリマーとの複合体として、5℃以下、または好ましくは0℃以下の測定ガラス転移温度(測定Tg)を有する、粒子の形状である不透明化組成物と、さらに、少なくとも30℃、または好ましくは、少なくとも50℃のTgを有する少なくとも1つの硬質結合剤ポリマー組成物と、を含み、硬質結合剤ポリマーが150nm以下、または120nm以下、または好ましくは100nm以下の重量平均粒径を有し、さらに不透明化組成物の重量平均粒径と硬質結合剤ポリマーの重量平均粒径との比が、少なくとも2:1〜最大12:1、または10:1以下、または好ましくは、少なくとも3:1である、水性組成物に関する。
金属直接コーティングは歴史的に、高いガラス転移温度(Tg)を有するポリマーを、それらから作製されるコーティングの硬度及び耐ブロック性を確実にするために必要としてきた。しかし、得られるコーティングは、典型的に高い癒合レベルを必要とするために、高いVOC含量となる。それらの高いVOCに起因し、多くの溶剤は、膜形成の初期段階においてコーティング内部に閉じ込められたままになり、少なくとも初期においては、コーティング膜が低い硬度及び乏しい耐ブロック性を有することを引き起こす。
Allenらに対する米国特許公開2010/0298483A1は、水性エマルションコポリマーなどの、ポリマー中で少なくとも部分的にカプセル化された、0.005〜5ミクロン(5〜5000nm)の平均粒径を有する不透明化顔料、ならびに顔料、別個のポリマー、または両方をカプセル化するポリマーであり得るカプセル化顔料及び結合剤を含有するコーティングまたはプラスチックにおいて有用なポリマー組成物を開示する。カプセル化ポリマーは、架橋相を含有する多段階ポリマーであってもよく、全相が5℃以下のTgを有する。この公開は、良好な隠蔽効率を示す顔料を提供するが、この公開は、揮発性有機化合物含量または任意の目的のための低いVOCを有するいずれの組成物も開示しない。この公開は、膜形成中及び後に、良好な硬度及び耐ブロック性を示す組成物を提供できていない。
本発明者は、高い硬度及び良好な耐ブロック性を有するコーティングを提供する、ゼロまたは極めて低いVOC(<25g/l)の水性組成物を提供する課題を解決することを探求してきた。
1.本発明によると、2〜25、または好ましくは20以下の不透明化顔料容積濃度%(OPVC%)を有し、(i)少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料、ポリマー不透明化顔料複合体、及びそれらの混合物から選択され、不透明化顔料が、好ましくは二酸化チタン(TiO)を含み、少なくとも1つの軟質ポリマー中にカプセル化されかつ/または少なくとも1つの軟質ポリマーとの複合体として、−60℃〜5℃などの、5℃以下、または好ましくは0℃以下の測定ガラス転移温度(測定Tg)を有する、粒子の形状である少なくとも1つの不透明化組成物と、(ii)少なくとも30℃、または好ましくは、少なくとも50℃の測定Tgを有する硬質結合剤ポリマーと、を含み、硬質結合剤ポリマーが40〜150nm、または120nm以下、または好ましくは50nm以上、または好ましくは100nm以下の重量平均粒径を有し、さらに不透明化組成物の重量平均粒径と硬質結合剤ポリマーの重量平均粒径との比が、少なくとも2:1〜最大12:1、または10:1以下、または好ましくは、少なくとも3:1であり、なおもさらに、全(i)不透明化組成物中の不透明化顔料と軟質ポリマー固形分との容積比が、2:5〜1:12、または好ましくは1:3〜1:9である、水性組成物。
2.上記1に記載の本発明によると、(i)少なくとも1つの不透明化組成物は、220nm〜1500nm、または好ましくは260nm以上の重量平均粒径を有する。
3.上記1または2のうちのいずれかに記載の本発明によると、(i)不透明化組成物中の軟質ポリマー及び(ii)硬質結合剤ポリマーは、各々エマルションコポリマーである。
4.上記1、2または3のうちのいずれかに記載の本発明によると、(i)不透明化組成物中の軟質ポリマーは、5℃を超える測定Tgを有する、例えば、5〜60℃の測定Tgを有する20重量%未満の任意のポリマーを含む。
5.上記1、2、3、または4のうちのいずれかに記載の本発明によると、(i)不透明化組成物中の不透明化顔料は、少なくとも1.8、好ましくは少なくとも1.9である屈折率[nD(20℃)]を有する。
6.上記5に記載の本発明によると、(i)不透明化組成物中で、好ましくは不透明化顔料二酸化チタン(TiO)として含む。
7.本発明によると、上記1に記載の水性組成物の作製方法は、少なくとも150nm〜1200nm、または200nm以上、または好ましくは230nm以上の重量平均粒径を有する少なくとも1つの不透明化顔料の水性組成物を提供することと、(i)1)モノマー混合物を水性エマルション共重合(aqueous emulsion copolymerizing)して、少なくとも1つの不透明化顔料の水性組成物の存在下で軟質ポリマーを形成して、少なくとも部分的に軟質ポリマーにカプセル化された不透明化顔料を形成すること、2)軟質ポリマーを含有するリン含有酸基の水性組成物を少なくとも1つの不透明化顔料の水性組成物と組み合わせて、ポリマー不透明化顔料複合体を形成すること、または3)それらの組み合わせ、のうちの1つによって、不透明化組成物を形成することと、(ii)不透明化組成物を硬質結合剤ポリマーと組み合わせて、2〜25、または好ましくは20以下の不透明化顔料容積濃度%を有する水性組成物を形成することと、を含む。
8.上記7に記載の方法によると、この硬質結合剤ポリマー及び不透明化組成物の軟質ポリマーは、各々エマルションコポリマーである。
9.上記7または8のいずれかに記載の方法によると、この不透明化顔料は、少なくとも1.8、または好ましくは少なくとも1.9である屈折率[nD(20℃)]を有する。
10.上記9の方法によると、この不透明化顔料は、二酸化チタン(TiO)である。
割合を含む全ての範囲、材料の特性、及び全ての種類の粒径は、包括的であり、組み合わせ可能である。例えば、40〜150nm、または120nm以下、または好ましくは50nm以上、または好ましくは100nm以下の硬質結合剤ポリマーの重量平均粒径は、40〜150nm、40〜120nm、40〜100nm、40〜50nm、50〜150nm、50〜120nm、100〜120nm、100〜150nm、120〜150nm、または好ましくは50〜100nmの範囲を含む。
別途記載がない限り、全ての温度の測定単位は、室温(約20〜25℃)を指し、全ての圧力の測定単位は標準圧力を指す。
括弧を含む全ての句は、括弧内の事柄を含む場合及びそれを含まない場合のいずれかまたは両方を意味する。例えば、句「(メタ)アクリレート」は、選択的に、アクリレート及びメタクリレートを含む。
本明細書で使用される場合、用語「アクリル系」は、酸、エステル、アミド、アミン、またはアルコール官能性アクリル系モノマーを含む、ポリマーを作製するために使用されるモノマー、アクリル系またはメタクリル系モノマーの全重量を基準にして50重量%を超える共重合生成物である、任意のポリマーを指す。かかるポリマーは、スチレン及びビニルエステルのようなビニルモノマーとのコポリマーを含んでもよい。本明細書で使用される場合、用語「スチレンアクリル系」または「ビニルアクリル系」は、スチレン及びアクリル系モノマーまたはビニル及びアクリル系モノマーのコポリマーをそれぞれ作製するために使用されるモノマーの全重量を基準にして75重量%を超える共重合である、コポリマーを指す。
本明細書で使用される場合、用語「水性」は、水、または水と少ない割合(水及び任意の溶剤の全重量を基準にして50重量%以下)の1つ以上の水混和性の溶剤との混合物を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「ASTM」は、ASTM International,West Conshohocken,PAの刊行物を指す。
本明細書で使用される場合、用語「ポリマー不透明化顔料複合体」は、不透明化顔料粒子の表面上に吸着される多数のエマルションポリマー粒子を有する少なくとも1つの不透明化顔料粒子を含む。これらの粒子は、不透明化顔料粒子を混和すること及びエマルションポリマー粒子を吸着することによって形成されてもよい。
本明細書で使用される場合、用語「少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料」は、走査電子顕微鏡写真によって決定されるように、少なくとも50%の顔料粒子の表面領域が、軟質ポリマー組成物に接触しており、好ましくは75%を超える、より好ましくは90%を超える、及び最も好ましくは100%の粒子の表面領域が、軟質ポリマー組成物に接触していることを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「不透明化顔料容積濃度%」またはOPVC%は、以下の式で計算される量を指す。
Figure 2016044304
本明細書で使用される場合、用語「顔料容積濃度%」またはPVC%は、以下の式で計算される量を指す。
Figure 2016044304
本明細書で使用される場合、別途示されない限り、用語「測定ガラス転移温度」または「測定Tg」は、各々サンプル分析物を測定前に60℃のオーブンで一晩乾燥させ、次いで(上昇させた)150℃に熱し、150℃で5分間平衡化させ、−90℃に冷却し、20℃/分の速度で熱して、再び150℃に上昇させることを含み、DSCQ2000(TA Instrument,New Castle,DE)上において、20℃/分の加熱速度で、−90℃〜150℃を走査する示差走査熱量測定(DSC)によって決定される材料のガラス転移温度を指す。測定Tgを、20℃/分の加熱速度で、−90℃〜150℃の第2の熱走査の屈曲点で取った。測定Tgは、熱流対温度の曲線の屈曲点、またはその導関数のプロット上の最大値である。本明細書で使用される場合、2つの軟質ポリマーなどの、2つ以上のエマルションコポリマーのエマルションコポリマー組成物の測定Tgは、供されるポリマー組成物、すなわち、結合剤またはカプセル化ポリマー組成物を組成するかかる全てのエマルションコポリマーのTgの重量平均である。例えば、80重量%の0℃のTgを有するエマルションコポリマー及び20重量%の20℃のTgを有するエマルションコポリマーを含む軟質ポリマー組成物のTgは4℃と定義される。
本明細書で使用される場合、所与の材料または組成物における用語「固形分」または「全固形分」は、大気圧及び室温の条件下で非揮発性である、その材料または組成物中の全物質を指す。水、アンモニア、及び揮発性溶剤は、溶剤とみなされない。
本明細書で使用される場合、名称モノマーの用語「構造単位」は、重合後のモノマーの残遺物を指す。例えば、メチルメタクリレートの構造単位は、点線が、構造単位のポリマー主鎖への付着点を表すように例示される通りである。
Figure 2016044304
本明細書で使用される場合、別途指定されない限り、任意のポリマー、コポリマー、顔料、増量剤、または充填剤の用語「重量平均粒径」は、BI−90+粒径分析計(Brookhaven Instruments Corp.Holtsville,NY)を使用する光散乱、及び粒径分布の重量平均を取ることによって測定粒径を指す。本明細書で使用される場合、二酸化チタン及び酸化ジルコニウムなどの、例えば2つ以上の不透明化顔料の不透明化顔料組成物などの、2つ以上の異なる材料の任意の組成物の重量平均粒径は、供される組成物を組成する、例えば各不透明化顔料などの各材料の重量平均粒径の重量平均である。例えば、80重量%の270nmの重量平均粒径を有するTiO及び20重量%の135nmの重量平均粒径を有する酸化ジルコニウムを含む不透明化顔料組成物の重量平均粒径は、243nmと定義される。
本明細書で使用される場合、句「重量%」は、重量パーセントの略語である。
カプセル化不透明化顔料またはポリマー不透明化顔料複合体中と不透明化顔料の軟質ポリマー固形分との容積比は、以下の通り決定される。
((不透明化顔料の重量)/(不透明化顔料の密度))/((不透明組成物中の軟質ポリマーの重量/(軟質ポリマーの密度))
本発明は、極めて高いVOCを有する従来の塗料よりもより良好な耐ブロック性及びより高いコーニッヒ硬度を有するコーティングを提供するゼロVOCコーティング組成物を作製するために有用な水性組成物を提供する。本発明において、顔料をカプセル化するポリマーは、測定Tgによって決定される通り軟質であるが、希釈結合剤は、測定Tgによって決定される通り硬質である。さらに、希釈硬質結合剤ポリマーは、カプセル化不透明化顔料粒子と比較して割合小さい粒径を有する。本発明の組成物はまた、カプセル化または複合体形態中の不透明化顔料の不含を除いて、同量の不透明化顔料、軟質ポリマー、及び硬質ポリマーの同一の組み合わせよりも光沢度が高いコーティングを提供する。例えば、総不透明化顔料固形分と軟質ポリマーとの容積比が、1:3である、不透明化組成物を含むゼロVOC水性組成物から作製されるコーティングは、18%のPVC製剤中で癒合することなく、良好なコーティング特性を示した。得られるコーティングは、一般のより高いVOC塗料よりも、より良好な耐ブロック性及びより高いコーニッヒ硬度を示した。
軟質ポリマーまたは硬質結合剤ポリマーとして有用なポリマーは、所望の測定Tgを有する任意のものであり得る。かかるポリマーは、開始剤またはレドックス触媒、及び1つ以上の界面活性剤または乳化剤の存在下でのアクリル系、スチレン、またはビニルポリマーの水性エマルション重合;ポリウレタンを作製するためのイソシアン酸及び活性水素化合物の既知の溶剤重合;ポリエステルまたはポリアミドを作製するための、ポリオール及びまたはポリアミンによるラクトン、ラクタム、またはポリ酸の既知のバルク重合を含む、当業者に既知である従来の重合方法によって形成される。最適なポリマーはまた、通常軟質ポリマーであるオルガノポリシロキサンを含み、市販もされる。
本発明の硬質結合剤ポリマーまたは軟質ポリマーのいずれかとして最適なアクリル系エマルションコポリマーは、当技術分野においてよく知られている。当技術分野において既知であるように、モノマー混合物は、測定Tgとほぼ同一になる、所望の計算されたTgを供するために選択される。軟質エマルションコポリマーは、ブチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレートなどのうちのいずれか1つ以上の軟質ビニルまたはアクリル系モノマー、及びラウリルメタクリレートなどの脂肪性(メタ)アクリレートを含む、モノマー混合物のエマルション共重合生成物を含む。硬質結合剤エマルションポリマーは、スチレン、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、及び(メタ)アクリロニトリルなどのうちのいずれか1つ以上の硬質ビニルまたはアクリル系モノマーを含む、モノマー混合物のエマルション共重合生成物を含む。
エマルションコポリマーは、エマルションコポリマーを作製するために使用される全モノマー、メタクリル酸などの少なくとも1つの追加の重合可能なカルボン酸モノマーの重量を基準にして0.1〜5重量%のモノマー混合物を含むことによって、安定させられ得る。
本発明の不透明化組成物(i)の軟質ポリマーは、好ましくは、アクリル系、スチレン−アクリル系、またはビニルアクリル系ポリマーなどのエマルションコポリマーである。
好ましくは、軟質ポリマーは、スチレンまたは、メチルメタクリレートもしくはエチルメタクリレートなどのメタクリレート;及びエチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−プロピルヘプチルアクリレート、または2−エチルヘキシルアクリレートなどのアクリレートの構造単位を含む。
本発明の軟質ポリマーを形成するために重合される軟質モノマー混合物は、好ましくはa)アクリレートモノマー及びメタクリレートモノマーもしくはスチレンモノマー、またはそれらの組み合わせ、b)メタクリレートモノマー、アクリレートモノマー、及びビニルアセテートモノマー、またはc)ビニルアセテートモノマー及びエチレンモノマーのいずれかを含む。
エマルションポリマー粒径は、当技術分野において既知であるように、乳化剤または界面活性剤をより多く使用することによって、重合媒体の剪断速度を上げることによって、またはその両方によって低減される。
本発明の不透明化組成物(i)に合わせて使用するのに最適な軟質ポリマーは、5℃未満、または好ましくは0℃未満の測定Tgを有し、不透明化顔料表面にカプセル化または吸着され得る。軟質ポリマーの重量平均粒径は、60〜240nm、または好ましくは70〜150nmの範囲にわたってよい。軟質ポリマー粒径が、過小な場合、不透明化顔料上で薄すぎる軟質ポリマー層がもたらされ、結果として、本発明の組成物中のカプセル化及び複合体不透明化顔料粒子の非効率的な分布となる。粒径が過大な場合、効率的な不透明化顔料被覆率が達成されず、結果として、組成物の隠蔽効率を制限し、それらの製剤の可撓性を制限することになる。
本発明の硬質結合剤コポリマー(ii)は、150nm以下、または好ましくは、50〜100nmなどの40〜120nmの小さい重量平均粒径を有し、30℃以上、または好ましくは50℃以上の測定Tgを有する。
本発明の不透明化組成物(i)の作製のために使用するのに最適な不透明化顔料は、好ましくは150nm〜500nm、または最も好ましくは200nm〜350nmの重量平均粒径を有する粒子を含む。かかる不透明化顔料の重量平均粒径は、本明細書で定義されるように測定ことができ、またはかかる不透明化顔料の平均粒径は、顔料粒子提供者によって提供される。最適なTiO粒子は、約270nmの重量平均粒径を有する。
本発明の不透明化組成物(i)と合わせる最適な不透明化顔料は、少なくとも1.8、好ましくは少なくとも1.9以上、好ましくは少なくとも2.0である屈折率[nD(20℃)]を有する。種々の材料についての屈折率は、CRC Handbook of Chemistry and Physics,80th Edition,D.R.Lide,editor,CRC Press,Boca Raton,Fla.,1999,pages 4−139 to 4−146、に列挙される。
本発明の不透明化組成物(i)の作製のために使用するための最適な不透明化顔料は、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、酸化鉛、硫化亜鉛、リトポン、ならびにアナターゼ及びルチルなどの二酸化チタンの形態を含む。好ましくは、顔料粒子は、二酸化チタン及び酸化鉛から選択される。より好ましくは、顔料粒子は、ルチル型及びアナターゼ型二酸化チタンから選択される。最も好ましくは、顔料粒子が、ルチル型二酸化チタンである。ルチル型及びアナターゼ型二酸化チタンなどの、2つの異なる材料の形態を含有する不透明化組成物は、2つの異なる顔料を有すると考えられる。
本発明の不透明化組成物は、少なくとも部分的に軟質ポリマーにカプセル化された不透明化顔料、軟質ポリマー不透明化顔料複合体、またはそれらの混合物を含んでもよい。
好ましくは、本発明の不透明化組成物(i)中で、TiO粒子などの不透明化顔料は、本発明の軟質ポリマーによって完全にカプセル化され、または、それらが、30nm〜、より好ましくは50nm〜200nm、より好ましくは〜160nmの範囲のシェル厚を有するように、本発明の軟質ポリマーのそれへの吸着によって覆われる。
本発明の不透明化組成物(i)の作製方法は、当業者に既知である。ポリマー不透明化顔料複合体の概要及びそれらを作製するための方法は、例えば、U.S.5,509,960、U.S.6,080,802、U.S.7,265,166、及びU.S.7,081,488で見ることができる。市販されるポリマー不透明化顔料複合体の例は、EVOQUE(商標)予備複合体ポリマー(The Dow Chemical Company,Midland,MI)を含む。少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料の例は、例えば、米国特許出願2003/0018103A1で開示される。ポリマーカプセル化不透明化顔料またはTiO粒子の例は、米国特許4,421,660;Allenらに対する米国特許公開2010/0298483、EP2161304(A1)、及びEP1802662(B1)で記載される。
ポリマー中で不透明化顔料粒子を完全にカプセル化するための好ましい一般的な工程は、(a)i)例えばTiOなどの不透明化顔料粒子、及び硫黄酸及びアミン官能基を有するものなどの両性のポリマーの水性分散液と、ii)陰イオン界面活性剤と、iii)スチレンスルホン酸ナトリウムとの混合物を形成すること、(b)(a)の混合物にレドックス開始剤系を添加すること、次いで(c)重合されると、所望の測定Tgを有する軟質ポリマーを形成することになる、アクリル系またはビニルモノマーなどの1つ以上のエチレン性不飽和モノマーの水性分散液を添加すること、及び(d)(c)の1つ以上のモノマーを重合して、軟質ポリマーカプセル化不透明化顔料粒子の水性分散液を形成すること、を含む。
(d)後の以下、(e)(d)の分散液に1つ以上のモノマーの第2の水性分散液を添加し、好ましくは、メタクリレートまたはスチレンモノマー、またはそれらの組み合わせ、及びアクリレートモノマーを含むこと、及び(f)(e)の1つ以上のモノマーを重合し、少なくとも部分的にカプセル化された第1のポリマーである、第2のポリマーの水性分散液を形成すること、のいずれかを含むことがさらに望ましいであろう。
上記の工程(a)(i)の水性不透明化顔料分散液中の両性のポリマーは、アミン官能性及び酸官能性を含有する、不透明化顔料粒子のための高分子分散剤である。
好ましくは、両性のポリマーは、エチレン性不飽和アミン官能性モノマー及びエチレン性不飽和硫黄酸官能性モノマーの共重合から調製される。最適なエチレン性不飽和アミン官能性モノマーの例は、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、i−ブチルアミノエチルメタクリレート、及びi−ブチルアミノエチルメタクリレート、好ましくはジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)を含む。最適なエチレン性不飽和硫黄酸官能性モノマーの例は、スルホエチルメタクリレート、スルホエチルアクリレート、スルホプロピルメタクリレート、スルホプロピルアクリレート、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ならびにそれらの塩、好ましくは2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはスルホエチルメタクリレートを含む。
最適な陰イオン界面活性剤は、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS),ドデシルアリルスルホコハク酸またはラウレス硫酸ナトリウムを含む。
本明細書で使用される場合、用語「硫黄酸官能性モノマー」は、少なくとも1つの遊離ラジカル重合可能ビニル基及び少なくとも1つの硫黄酸部分を含有する、任意のモノマーを含むことを意味する。本明細書で使用される場合、用語「硫黄酸部分」は以下の残留物:−S(O)(OH)、−OS(O)(OH)、−OS(O)(OH)、−S(O)(OH)のいずれかを含むことを意味する。また、用語「硫黄酸部分」の定義に含まれるのは、上記の残留物の塩である。本明細書で使用される場合、用語「水溶性硫黄酸官能性第1のポリマー」は、硫黄酸官能性第1のポリマーが、25℃、5以下のpH、少なくとも5重量%の範囲まで、水に溶解することを意味する。硫黄酸官能性第1のポリマーは、少なくとも3つの硫黄酸部分を含むポリマーのうちのいずれかであり得る。
本明細書で使用される場合、用語「レドックス開始剤系」は、還元剤、酸化剤、及び金属イオン触媒の組み合わせを指す。最適な酸化剤の例は、アンモニウム及びアルカリ金属過硫酸塩などの過硫酸塩;i−ブチルヒドロ過酸化物及びクメンヒドロ過酸化物などのヒドロ過酸化物;ベンゾイル過酸化物、カプリリル過酸化物、及びジ−i−ブチル過酸化物などの過酸化物;i−ブチルペルアセテート、i−ブチルペルフタレート、及びi−ブチルペルベンゾアートなどのペルエステル;ペルカーボネート;ならびにペルホスフェートを含む。最適な還元剤の例は、アスコルビン酸、イソアスコルビン酸、リンゴ酸、グリコール酸、シュウ酸、乳酸、及びチオグリコール酸、ハイドロサルファイトナトリウムなどのアルカリ金属ハイドロサルファイト、カリウム次亜流酸塩などの次亜流酸塩、またはカリウムメタ重亜硫酸などのメタ重亜硫酸、及びホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウムを含む。最適な促進剤は、ハロゲン化物、ならびに少量で使用されるコバルト鉄、ニッケル、及び銅の硫酸塩を含む。好ましいレドックス開始剤系の例は、i−ブチルヒドロ過酸化物/イソアスコルビン酸/Fe+2である。
好ましくは、促進剤は、酸化剤及び還元剤の添加前に添加される。酸化剤及び還元剤は、モノマーの添加の過程にわたって比較的レベルの揃ったラジカルフラックスを維持するために時間をかけて添加されることがさらに好ましい。
水性顔料分散液が形成されるいずれの場合においても、分散液は、顔料分散ポリマーの水性分散液に不透明化顔料を同時に粉砕しながら緩徐に添加することによって有利に調製される。水性不透明化顔料分散液の好ましい固形分含量は、不透明化顔料、ポリマー分散剤、及び水の重量を基準にして70〜80重量%の範囲である。
本発明の不透明化組成物(i)として最適なポリマーカプセル化不透明化顔料を形成するための上記と異なる工程において、不透明化顔料粒子は、0.005〜5ミクロンの重量平均粒径を有し、該顔料粒子の重量を基準にして、0.1重量%〜25重量%の水溶性硫黄酸官能性ポリマーと共に水性媒体中に分散される。軟質ポリマーは、最適なモノマー混合物を、分散される顔料粒子及び好ましくは陰イオン界面活性剤の存在下でエマルション重合し、該顔料粒子の重量を基準にして、10重量%〜200重量%の少なくとも部分的にカプセル化された分散顔料粒子である軟質ポリマーを提供することによって形成される。硫黄酸官能性ポリマーは、好ましくは両性であり、上記に列挙されるようなエチレン性不飽和アミン官能性モノマー及びエチレン性不飽和硫黄酸官能性モノマー共重合から調製される。
本発明の不透明化組成物(i)として最適なポリマーカプセル化不透明化顔料を作製するためのまた別の工程は、60重量%以上の全固形分含量を有する湿性の混合物を形成するために、全固形分を基準として0〜3.0重量%、好ましくは1.0重量%以下の、例えば多価金属または化合物、Ca(OH)などの塩または水酸化物などの不動態化剤の存在下で、エマルションコポリマーの形態で、1つ以上の軟質ポリマーと、不透明化顔料及び軟質ポリマーの全固形分を基準として1重量%〜90重量%、好ましくは10〜75重量%、またはより好ましくは20〜60重量%の1つ以上の不透明化顔料とを混合し、続いて顆粒状のポリマーカプセル化不透明化顔料粒子を形成するために湿性の混合物を乾燥させることを含む。かかる方法において、添加される水は、エマルションコポリマー(複数可)からの水以外はなく、結果として、短時間の乾燥後、流動化可能ポリマーカプセル化不透明化顔料粒子の生成を可能にする。湿性の混合物は、好ましくは流動床乾燥機またはセメント混合器内で、環境または高温度で素早く乾燥させることができる。
本発明のポリマー不透明化顔料複合体を形成するための最適な工程において、エマルション重合によって既に形成されている軟質ポリマーは、水性顔料分散液と混合され、顔料が、例えばポリアクリル酸または塩分散剤などの、陰イオン界面活性剤または陰イオン顔料分散などによって均一凝固に対して安定し、さらに軟質ポリマー及び顔料分散が同一の表面電荷を有し、軟質ポリマーが、顔料分散液よりも高いイオン電荷密度またはゼータ電位を有し、それにより軟質ポリマーが、顔料に吸着する。本発明のポリマー不透明化顔料複合体を作製するためのかかる工程において、水性媒体中の軟質ポリマーのゼータ電位は、−20mV、または好ましくは少なくとも−40mVの範囲にわたり、例えば水性媒体中の二酸化チタン粒子などの不透明化顔料のゼータ電位よりも、絶対値において大きい(つまり、より負である)。
ポリマー不透明化顔料複合体が、軟質ポリマーを含み、それ自体が1つ以上のホスホを含有する場合、硬質結合剤ポリマーは、硫黄酸モノマーまたはリン含有酸モノマーなどの強酸の重合残留物がない。
本明細書で使用される場合、用語「ゼータ電位」は、電気泳動によって測定mV値を意味し、外部電界の影響化で、供される顔料分散液、ポリマー分散液、またはエマルションポリマーの個別の粒子の動きが、光学顕微鏡によって、直接的または間接的のいずれかで観察される。測定粒子粘度または移動度は、次いでゼータ電位を計算するために使用される。測定は、低濃度(例えば、0.1重量/重量%以下)で行われるべきであるため、試料は、標準参照溶液、または濾過、遠心分離、または別の方法によって取得される試料自体の連続相の分割量(「漿液」)などの、適切な希釈剤によって実質的に希釈されるべきであることが多い。例えば、R.J.Hunter,Zeta Potential in Colloid Science(Academic Press,1981)を参照されたい。
好ましくは、軟質ポリマー粒子のゼータ電位の絶対値は、少なくとも約20mV、より好ましくは少なくとも約40mVであるが、一方、不透明化顔料粒子のゼータ電位の絶対値は、少なくとも約5mV、より好ましくは少なくとも約20mVである。
好ましくは、本発明に従ってポリマー不透明化顔料複合体を作製するために有用な水性顔料分散液中の不透明化顔料のゼータ電位または電荷密度は、顔料分散液のゼータ電位または電荷密度を伸ばすために必要な、顔料及び1つ以上の陰イオン分散剤または界面活性剤の表面電荷を制限するために、ポリビニルアルコールまたはヒドロキシエチルセルロースなどの1つ以上の非イオン性コロイド安定剤の組み合わせによって調整される。例えば、水性顔料分散液において、非イオン性コロイド安定剤固形分の重量比は、全陰イオン分散剤または界面活性剤固形分の重量に対して、密度を適宜調整するために必要な1:10から20:1の範囲に及び得る。
本発明に従ってポリマー不透明化顔料複合体を作製するために、不透明化顔料に吸着するための十分なゼータ電位または電荷密度を有する最適な軟質ポリマーは、リン含有酸モノマー、モノマーを含有するリン含有酸フルエステル基、例えばヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのポリアクリル酸エステルなどのポリ酸側鎖基を含有するモノマー、またはそれらの混合物のうちの少なくとも1つを、軟質ポリマーを作製するために使用されるモノマーの全重量を基準にして、0.5〜5重量%で含むモノマー混合物から形成されてもよい。
最適なリン含有酸モノマーは、アルコールの二水素ホスフェートエステルなどの二水素ホスフェート官能性モノマーを含み、アルコールもまた、リン酸アリル、ビス(ヒドロキシ−メチル)フマル酸またはイタコン酸のモノまたはジホスフェートなどの重合可能なビニルまたはオレフィン基、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどを含むヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのホスフェートなどの(メタ)アクリル酸エステルの誘導体、を含有する。他の最適なリン含有酸モノマーは、WO99/25780A1などで開示されるホスホネート官能性モノマーであり、ビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸、a−ホスホノスチレン、2−メチルアクリルアミド−2−メチルプロパンホスホン酸を含む。さらに最適なリン含有酸モノマーは、1,2−エチレン性不飽和(ヒドロキシ)ホスフィニルアルキル(メタ)アクリレートモノマーであり、米国特許4,733,005などで開示され、(ヒドロキシ)ホスフィニルメチルメタクリレートを含む。他の最適なリン含有酸モノマーは、二水素ホスフェートモノマーであり、2−ホスホエチル(メタ)アクリレート、2−ホスホプロピル(メタ)アクリレート、3−ホスホプロピル(メタ)アクリレート、及び3−ホスホ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを含む。
好ましくは、ポリマー不透明化顔料複合体の作製において、軟質ポリマーは、アルコールの二水素ホスフェートエステルなどの少なくとも1つのリン含有酸官能性モノマーの軟質ポリマーを作製するために使用されるモノマーの全重量を基準にして0.5〜5重量%を含むモノマー混合物をエマルション重合することによって形成され、アルコールが重合可能なビニルまたはオレフィン基を含有し、例は、アリルホスフェート、アルキルグリコールエーテルホスフェート、ヒドロキシエチルメタクリレートホスフェート、ビス(ヒドロキシエチル)フマル酸またはイタコン酸のモノまたはジホスフェートを含む。より好ましくは、リン含有酸モノマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの二水素ホスフェートエステルである。
本発明のポリマー不透明化顔料複合体の作製方法において、水性顔料分散液は、全顔料分散固形分を基準にして、最大5重量%のアミノ官能基アルコキシシランのようなカップリング剤をさらに含んでもよい。
本発明の組成物は、最適な基板または元々含まれている金属、プラスチック、コンクリート、木、アウファルト、毛髪、紙、皮、ゴム、泡、または織物にとって、コーティング、接着剤、または密封剤として有用である。
実施例:以下の実施例は、例示的な目的のみであり、本発明の範囲を限定するものではない。
略語(さらに下記に記載される以外):SDS=ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(23重量%)、BA=ブチルアクリレート、SSS=スチレンスルホン酸ナトリウム、EHA=エチルヘキシルアクリレート、MMA=メチルメタクリレート、BHP=i−ブチルヒドロ過酸化物、MAA=氷メタクリル酸、EDTA=エチレンジアミン四酢酸、ALMA=アリルメタクリレート、IAA=イソアスコルビン酸、DI=脱イオン化、PEM=ホスホエチルメタクリレート(65重量%活性)、AAEM=アセトアセトキシエチルメタクリレート、AA=アクリル酸、AN=アクリロニトリル、P−酸=リン含有酸基含有
下記の表1で表される軟質ポリマー1及び2、及び下記の表2で表される硬質ポリマーを、本発明に従ってポリマー不透明化顔料複合体を作製するために使用した。下記の表1で表される軟質ポリマー3及び4は、比較である。下記の表3で表されるポリマー1Bは、軟質/硬質の二段アクリル系ポリマーである。
Figure 2016044304
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Figure 2016044304
軟質ポリマー1の合成実施例:87℃で窒素大気下において、1350gの脱イオン(DI)水へ、35.5gの陰イオン界面活性剤A(欧州公開EP2426166A2の実施例1のようなBASFのCAS−NO.68891−38−3、ナトリウム塩を含む31重量%の活性エトキシル化(EO)アルキルエーテル硫酸C1214)、45gのDI水、60.5gのモノマー混合物1、50gのDI水に溶解した6.5gのアンモニウム過硫酸塩を添加し、反応混合物を形成した。下記の表で示される残りのモノマー混合物1を、75gのDI水に溶解した2.8gのアンモニウム過硫酸塩の溶液と共に110分にわたって添加した。重合の最後に、19.8gの30%のアンモニウム水酸化物溶液、10gのDI水中に0.01gのFeSO、1.5gのDI水中に0.02gのEDTA、40gのDI水に溶解した2.1gのt−ブチルヒドロ過酸化物、及び40gのDI水に溶解した1.5gのイソアスコルビン酸を添加した。pHを9.46に上昇させるために追加の34.2gの30%のアンモニウム水酸化物を添加した。得られる軟質ポリマー1は、42.3%の固形分含量及び75nmの粒径を有した。
[表]
Figure 2016044304
軟質ポリマー2の合成実施例:反応混合物へ添加したFes32の量が3.6gであった以外は、軟質ポリマー1の合成実施例のように調製した。モノマー混合物2は、下記の表で示される。得られるポリマーは、固形分含量及び粒径を上記の表1で示される通り有した。
[表]
Figure 2016044304
軟質ポリマー3の合成実施例:87℃で窒素大気下において、1350gの脱イオン(DI)水に35.5gの陰イオン界面活性剤A(31%活性)、45gのDI水、60.5gのモノマー混合物3、50gのDI水に溶解した6.5gのアンモニウム過硫酸塩を添加し、反応混合物を形成した。下記の表で示される残りのモノマー混合物3を、75gのDI水に溶解した2.8gのアンモニウム過硫酸塩の溶液と共に110分にわたって添加した。重合の最後に、19.8gの30%のアンモニウム水酸化物溶液、10gのDI水中に0.01gのFeSO、1.5gのDI水中に0.02gのEDTA、40gのDI水に溶解した2.1gのt−ブチルヒドロ過酸化物、及び40gのDI水に溶解した1.5gのイソアスコルビン酸を添加した。30%のアンモニウム水酸化物を15g、追加添加して、pHを9.36に上昇させた。得られるポリマーは、固形分含量及び粒径を上記の表1で示される通り有した。
[表]
Figure 2016044304
軟質ポリマー4の合成実施例:軟質ポリマー4を、反応混合物へ添加したFes32の量が3.6gであった以外は、軟質ポリマー3と類似の方法で調製した。モノマー混合物4は、下記の表で示される。得られるポリマーは、固形分含量及び粒径を上記の表1で示される通り有した。
[表]
Figure 2016044304
下記の表4及び5で示されるように、上記の表で開示されるような指定ポリマーを、指定結合剤ポリマー中で成分を希釈することによって発明及び比較コーティング製剤中に配合する。下記の表4のコーティング製剤を作製するために、基本的なオーバーヘッド攪拌機IKA RW 16(IKA Works,Inc.,Wilmington,NC)を使用した。オーバーヘッド攪拌機を使用して結合剤ポリマー、水、及びBYK−028消泡剤を組み合わせた。TiPure(商標)R−746ルチル型二酸化チタン(DuPont,Wilmington.DE)スラリーを、オーバーヘッド攪拌機を使用して撹拌しながらポリマーエマルション混合物に添加し、10分間撹拌した。合体剤、亜硝酸ナトリウム(水中に15重量/重量%)、ACRYSOL(商標)RM−2020NPRレオロジー改質剤、及びACRYSOL(商標)RM−8Wレオロジー改質剤を撹拌しながら順序通り添加した。下記の表5のコーティング製剤を作製するために、結合剤ポリマー、水、及び消泡剤を基本的なオーバーヘッド攪拌機IKA RW 16を使用して掻き混ぜながら組み合わせた。表5で指定されるOPVC%を供するために必要な量のTiO(TiPure(商標)R−746、DuPont)ルチル型二酸化チタンスラリーを、オーバーヘッド攪拌機を使用して撹拌しながらポリマーエマルション混合物に添加し、10分間攪拌した。硬質ポリマー、亜硝酸ナトリウム(水中に15重量/重量%)、ACRYSOL(商標)RM−2020NPRレオロジー改質剤、及びACRYSOL(商標)RM−8Wレオロジー改質剤をその後、撹拌しながら添加した。表5のコーティング製剤中で、多数の指定軟質ポリマー粒子が、TiO粒子に吸着し、ポリマー不透明化顔料複合体が作製された。
Figure 2016044304
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得られる水性コーティング組成物を、クロメート前処理アルミニウムパネル上に、254ミクロンのポリテトラフルオロエチレンラテックス膜塗布器を使用してコーティングし、22℃の設定温度、50%の相対湿度(RH)、及び1atmの圧力(大気圧)を有する制御温度室(CTR)内で乾燥させた。得られるコーティングを以下の通り試験した。
試験方法
光沢:CTR内で、指定コーティングを1日(24時間)乾燥させた後にBYK Gardner(BYK−Gardner GmbH,Germany)のマイクロ−TRI−光沢計測器を使用して、指定角度での光沢を測定した。本明細書に報告される各々の値は、同日の、同一のコーティングの異なる位置上の3つの測定の平均である。
硬度:振子(コーニッヒ)硬度を、TQC SP0500振子硬度試験機(TQC−USA Inc.,Metamora,Michigan)を使用して、指定コーティング上でASTM D4366−95(1995)に従って測定した。振子硬度測定前に膜をCTR内で1日間及び7日間乾燥させた。結果は秒単位で報告された。より高い数字は、より高い振子硬度を意味する。
耐ブロック性:耐ブロック性を制御温度室(CTR)内で1日間及び7日間乾燥させた後に測定し、3.81cm角の対を、各々のコーティングから切り取り、対面に置き、2つの方法a)CTR内で、室温で一晩及びb)50℃のオーブンで1/2時間、のうち1つで試験した。各々の試験において、#8の振止め及び1キログラムの重量を、その四角の上に置いた。その四角の相互からの分離の容易さ、及び分離後のコーティングされた表面上の損傷を基準にして評価した。評価は、0〜10の範囲にわたり、0が最悪であり、1kgの重量の除去後に、膜を全く損傷することなくその四角を分離できず、10が最良であり、その四角を力を入れることなく分離することができる。6以上の耐ブロック性の値が許容される。
最低膜形成温度(MFFT):供される材料のMFFTをRhopoint MFFT器具(Rhopoint Instruments,UK)を使用して決定した。381ミクロンの(15mils)間隔サイズを有する2.54cm(1インチ)立方体の光沢膜塗布器を使用して、膜を温度勾配プレート上に置いたScotch(商標)テープ(3M,Minneapolis,MN)に引き落とした。視覚的MFFTを、視覚的亀裂及び/または膜の粉末状態が無い温度を最低温度として決定した。機械的MFFTを、高温度端からプレートにテープを垂直に緩徐に引っ張ると、膜の継続的な亀裂が開始する時点を温度として決定した。
Figure 2016044304
Figure 2016044304
上記の表6A及び6Bで示されるように、軟質及び硬質ポリマー段階を含む二段結合剤を、比較例19C用に選択した。しかし、このポリマー(ポリマー1B)は、配合するために約100g/Lという比較的高い癒合のレベルを必要とする。本発明者は、ゼロVOCで、類似のまたはより良好な性能を達成できた。硬質結合剤ポリマーと共にポリマー不透明化顔料複合体を含有する、本発明の実施例1及び2の両方が、劇的に改善される初期耐室温ブロック性(コーティング後1日)及び1日(初期)のコーニッヒ硬度において14%(実施例1)から29%(実施例2)への改善を示した。実施例3C及び4Cは、実施例1及び2の通り、同量の軟質ポリマー、不透明化顔料、及び硬質ポリマーを含有するが、軟質ポリマーは、複合体を形成するためのTiO粒子上に吸収しなかった。得られる塗料は、ポリマー不透明化顔料複合体を含有する、実施例1及び2と比較してはるかに低度の光沢を有した。比較組成物は、本発明の組成物と同量、及び軟質段階及び硬質段階(SHEポリマー)を有する1つのポリマーの全体量と同量の不透明化顔料を含有した。
Figure 2016044304
Figure 2016044304
上記の表6C及び6Dで示されるように、硬質結合剤ポリマーと共にポリマー不透明化顔料複合体を含有する、本発明の実施例5及び6の両方が、劇的に改善される初期耐室温及び耐高温ブロック性(コーティング後1日)、ならびに1日(初期)のコーニッヒ硬度において58%(実施例5)から72%(実施例6)への改善を示した。実施例7C及び8Cは、実施例5及び6の通り、同量の軟質ポリマー、不透明化顔料、及び硬質ポリマーを含有するが、軟質ポリマーは、複合体を形成するためのTiO2粒子上に吸収しなかった。得られる塗料は、ポリマー不透明化顔料複合体を含有する本発明の実施例5及び6と比較してはるかに低度の光沢を有する。比較組成物は、本発明の組成物(実施例5〜6)と同量の不透明化顔料を含有した。本発明の組成物は、52℃の測定Tgを有する好ましい硬質結合剤ポリマーを含有した。
合成実施例5:ポリマーカプセル化TiO粒子の調製
パドル撹拌器、N注入口、還流冷却器、加熱マントル、及び熱電対を備え付けられた5リットルの四つ口丸底フラスコに、1972.5gのTiO(285nmの重量平均粒径)両性のポリマースラリー(主に、米国特許公開2010/0298483A1の実施例1に記載されるように調製された、73重量%の固形分)を装入した。混合物を、Nによって不純物を除去しながら50℃に熱し、フラスコに、DI水(36.5g)内に混合したSDS(15g)の溶液、SSS(45.5gのDI水に対し12g)の溶液、0.15重量%の水性鉄(II)硫酸溶液(25.5g)の水性溶液、及び1重量%の水性EDTA溶液(0.98g)の溶液の各々を順次添加した。共供給#1(204gのDI水に溶解した15gのBHP)及び共供給#2(204gのDI水に溶解した8.4gのIAA)を、フラスコに2g/分の速度で供給した。共供給の追加開始の2分後、モノマーエマルション(ME、DI水(237.8g)、SDS(27.8g)、EHA(594.8g)、MMA(456.8g)、及びMAA(10.5g)を混合することによって調製)を、17.7g/分の速度で反応器に供給しフラスコ温度を68℃にした。ME追加の完了後、フラスコ内に54.8gの脱イオン水を入れてモノマーエマルション容器をすすいだ。共供給の追加をさらに25分間継続してから完了した。次いで、フラスコを45℃に冷却し、アンモニア水(14.3g、28重量/重量%)を添加した。室温に冷却後、内容物を濾過してゲルを除去した。濾過された分散液が、60.1%の固形分含量及び27ppmの乾燥ゲルを有することが見出された。
下記の表7で示されるポリマーカプセル化不透明化顔料9〜11を、上記の合成実施例5に記載される通りの方法を使用して合成した。EHA対MMAの比、及びTiOとモノマーとの比は、表7の通り様々であった。
Figure 2016044304
合成実施例6:制御軟質ポリマーの調製
パドル撹拌器、N注入口、還流冷却器、加熱マントル、及び熱電対を備え付けられた5リットルの四つ口丸底フラスコに、400gのDI水を装入した。フラスコの内容物を、N2によって不純物を除去しながら50℃に熱し、フラスコに、炭酸水素ナトリウム(25gのDI水中に3.3g)の溶液、100nmの粒径を有するエマルションによって予備形成された44.5%の固形分含量ポリマーを91.5g、及び0.15%の鉄(II)硫酸溶液(38g)の水溶液を順次添加した。共供給#1(215gのDI水に溶解した22.6gのBHP)及び共供給#2(2354gのDI水に溶解した12.7gのIAA)を、1.6g/分の速度でフラスコに供給した。共供給溶液の追加開始の2分後、モノマーエマルション(ME、DI水(250g)、SDS(23%の溶液、63.7g)、EHA(912.1g)、MMA(700.4g)、及びMAA(16.3g)を混合することによって調製)を、8.8g/分の速度で反応器に供給した。モノマーエマルション供給の10分後、供給速度を17.7g/分に上げ、フラスコ温度を68℃にした。ME追加の完了後、フラスコ内に30gの脱イオン水を入れてモノマーエマルション容器をすすいだ。共供給の追加をさらに25分間継続してから完了し、フラスコを冷却した。フラスコを30℃に冷却し、4.6gのアンモニア水(28重量/重量%)を滴下し添加した。室温に冷却後、内容物を濾過してゲルを除去した。濾過された分散液が、319nmの粒径、55.4%の固形分含量、8.58のpH、及び10ppmの乾燥ゲルを有することが見出された。
下記の表8で示される制御ポリマー2C及び3Cを、上記の合成実施例6に記載される通りの方法を使用して合成した。EHA対MMAの比は、表8の通り様々であった。
Figure 2016044304

下記の表9で示されるポリマー1Eを、米国特許8,653,180B2の実施例A1の通り、従来のエマルション重合によって合成した。
Figure 2016044304
下記の表10、11、及び12に示されるように、指定ポリマーを、指定結合剤ポリマー中で成分を希釈することによって発明及び比較コーティング製剤中に配合する。ポリマーカプセル化不透明化顔料9及び10は、0(ゼロ)VOC及び18OPVC%の指定硬質ポリマーと配合されることができ、得られる塗料は低いMFFT(<10℃)を示した。一方、0(ゼロ)VOC及び18OPVC%の硬質ポリマーと配合されたポリマーカプセル化不透明化顔料11及び12は、良好な膜形成を得るために、約100g/LのVOCを必要とするであろう。コーティング製剤を作製するために、基本的なオーバーヘッド攪拌機(IKA Works,Inc.,Wilmington,NC)を使用した。
Figure 2016044304
Figure 2016044304
Figure 2016044304
下記の表13A及びBで示されるように、結合剤ポリマー1Bは、配合するために約100g/Lという比較的高い癒合のレベルを必要とする。本発明者は、ゼロVOCで、類似のまたはより良好な性能を達成できた。特に、1日のコーニッヒ硬度及び室温耐ブロック性について、実施例15及び17は実施例19Cと比較するとはるかに良好である。実施例16C及び18Cの制御ポリマーは、軟質及び硬質ポリマーとTiOとのブレンドであり、本発明よりもはるかに低度の光沢を示し、実際の適用には実用的ではない。
Figure 2016044304
Figure 2016044304
上記の表13Aで示されるように、実施例15及び17の本発明の組成物は、ゼロVOCで配合され、ゼロVOCであるいずれの比較(実施例16C及び18C)よりも良好なコーティング光沢を示す貯蔵安定性組成物を供することができる。上記の表13Bで示されるように、本発明の組成物は、いずれの比較例よりも良好な1日の耐ブロック性及び実施例19Cの比較のSHEポリマーよりも迅速な硬度進行を示した。SHEポリマーがリン含有酸基を有し、それゆえに顔料複合体の形成能力を有したとしても、実施例19Cの制御ポリマーは、不透明化顔料の独立したカプセル化無しに乏しい光沢の発生を示す。
下記の表14A及びBに示されるように、配合される本発明のコーティング製剤
Figure 2016044304
Figure 2016044304
上記の表14A及び14Bで示されるように、軟質ポリマーカプセル化顔料及び硬質結合剤ポリマーの使用によって、ゼロVOCで配合されるコーティングが可能になる。実施例19Cにおいて、結合剤ポリマー1Bは、TiO表面上に吸収して、ポリマー不透明化顔料複合体を形成し得るが、乏しい1日の硬度進行及び耐ブロック性を示す。実施例24C、25C、26C、及び27Cにおいて、ポリマーカプセル化顔料を含まない軟質ポリマーと硬質ポリマーとの組み合わせは、実施例19Cにおけるコーティングよりも許容される1日の耐ブロック性及び硬度進行を示したが、本発明のポリマーカプセル化顔料組成物は、コーティングにおいてはるかにより良好な光沢を示す。

Claims (10)

  1. 2〜25の不透明化顔料容積濃度%(OPVC%)を有し、(i)少なくとも部分的にポリマーにカプセル化された不透明化顔料、ポリマー不透明化顔料複合体、及びそれらの混合物から選択され、前記不透明化顔料が、少なくとも1つの軟質ポリマー中にカプセル化されかつ/または少なくとも1つの軟質ポリマーとの複合体として、5℃以下の測定ガラス転移温度(測定Tg)を有する、粒子の形状である少なくとも1つの不透明化剤組成物と、(ii)少なくとも30℃、または好ましくは、少なくとも50℃の測定Tgを有する硬質結合剤ポリマーと、を含み、前記硬質結合剤ポリマーが120nm以下の重量平均粒径を有し、さらに前記不透明化剤組成物の重量平均粒径と前記硬質結合剤ポリマーの重量平均粒径との比が、2:1〜12:1であり、なおもさらに前記不透明化剤組成物中の前記不透明化顔料と前記軟質ポリマー固形分との容積比が、2:5〜1:12である、水性組成物。
  2. 20以下のOPVC%を有する、請求項1に記載の水性組成物。
  3. 前記(i)少なくとも1つの不透明化剤組成物中の前記不透明化顔料が、二酸化チタン(TiO)を含む、請求項1に記載の水性組成物。
  4. 前記(i)少なくとも1つの不透明化剤組成物中の前記軟質ポリマーが、0℃以下の測定Tgを有する、請求項1に記載の水性組成物。
  5. 前記(ii)硬質結合剤ポリマーが、少なくとも50℃の測定Tgを有する、請求項1に記載の水性組成物。
  6. 前記(i)少なくとも1つの不透明化剤組成物が、260nm〜1500nmの重量平均粒径を有する、請求項1に記載の水性組成物。
  7. 前記(i)不透明化剤組成物中の前記軟質ポリマー及び前記(ii)硬質結合剤ポリマーが、各々エマルションコポリマーである、請求項1に記載の水性組成物。
  8. 前記(i)不透明化剤組成物中の前記不透明化顔料が、少なくとも1.8の屈折率[nD(20℃)]を有する、請求項1に記載の水性組成物。
  9. 前記(i)不透明化剤組成物中の前記不透明化顔料が、二酸化チタン(TiO)を含む、請求項8に記載の水性組成物。
  10. 少なくとも150nm〜1200nmの重量平均粒径を有する少なくとも1つの不透明化顔料の水性組成物を提供することと、(i)1)モノマー混合物を水性エマルション共重合(aqueous emulsion copolymerizing)して、前記少なくとも1つの不透明化顔料の前記水性組成物の存在下で軟質ポリマーを形成して、少なくとも部分的に軟質ポリマーにカプセル化された不透明化顔料を形成すること、2)軟質ポリマーを含有するリン含有酸基の水性組成物を、前記少なくとも1つの不透明化顔料の前記水性組成物と組み合わせて、ポリマー不透明化顔料複合体を形成すること、または3)それらの組み合わせ、のうちの1つによって、不透明化剤組成物を形成することと、(ii)前記不透明化剤組成物を硬質結合剤ポリマーと組み合わせて、2〜25の不透明化顔料容積濃度%(OPVC%)を有する水性組成物を形成することと、を含む、請求項1に記載の水性組成物を作製する方法。
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