JP2016040730A - 言語入力により自律的に知識体系を構築する人工知能装置 - Google Patents

言語入力により自律的に知識体系を構築する人工知能装置 Download PDF

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Abstract

【課題】問題解決にあたり人間の柔軟性とコンピュータの処理能力を併せ持ち、機能、性能、自律化を向上する過程で機械が暴走しないということを保証する人工知能を提供する。
【解決手段】人間の指示および学習により情報および情報の構造を分析・記録し、情報間の関係をパターン間の接続関係およびパターン間の処理により知識体系として構築し、また情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録して知識体系を構築し、問題解決にあたっては構築した知識体系を活用するとともに、問題解決に必要な処理プログラムを自律的に起動し処理結果を知識体系に組み込んで知識体系の向上を図っていく。
【選択図】図1

Description

この発明は逐次、入力した情報から自律的に知識体系を構築するとともに、構築した知識体系を活用して状況の分析および問題の識別を実施し、会話、翻訳および問題を解決するための情報検索、処理を実施するプログラムの起動、問題解決に必要な情報の生成と知識体系への組み込みを実施し、自律的に問題を処理するとともに更なる知識の向上を行う人工知能、ロボットおよび、その機能を実現するソフトウェアに関するものである。
入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、話題、意図、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、善悪、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、物理式、化学式、記号および記録している関連情報との関係を分析し、分析結果を使用した検索ができる構造に整理して記録器に記録する。入力した情報の履歴を記録し、記録した情報の履歴を使用して状況、文脈および問題の分析を実施し、問題解決に必要なプログラムを起動することにより問題解決をする人工知能、ロボットおよび、その機能を実現するソフトウェアに関するものである。また、人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」を解決し、処理の過程が人間に理解できるブラックボックス化は排除した「暴走しない」人工知能、ロボットおよび、その機能を実現するソフトウェアに関するものである。
従来の人工知能技術としてはエキスパートシステム、ニューラルネットワークを使用したものがある。
エキスパートシステムはルール群から構成されるプログラムであり、固定である推論エンジンと可変である知識データベースから構成されている。推論エンジンは規則群を用いた推論を行っており、推論の論理としては命題論理、述語論理、認識論理、様相論理、時相論理、ファジー論理等が規則群として使用されている。知識データベースは一般的に専門家の知識を入力することにより構成する必要があるが、定式化してみると規則間で矛盾している等の問題が文献等において指摘されている。また、論理以外の処理を扱うことは困難である。
ニューラルネットワークでは、一般的に入力層、中間層、出力層の人工ニューロンをシリアルに接続し、人工ニューロン間の接続はシナプス学習させることにより実施する。シナプス学習としては誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション)が一般的に用いられているが、バックプロパゲーションは下記に示すような欠点が文献等にて指摘されている。
・バックプロパゲーションでは、人工ニューロンで使われる伝達関数が可微分でなければならない。
・バックプロパゲーションによる学習での収斂は非常に遅い。
・バックプロパゲーションによる学習は、必ず収斂するとは限らない。
・広域的な最適解ではなく局所的な誤差最少点に収斂することが多い。

また、ニューラルネットワークは処理の過程がブラックボックスであり、処理の妥当性を確認することが困難である等の欠点が指摘されている。
入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、話題、意図、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、真実、事実、規則、常識、善悪、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、数式、物理式、化学式、記号および記録している関連情報との関係を分析し、分析結果を使用した検索ができる構造に整理して記録器に記録する人工知能は無い。また情報の履歴を記録し、記録した履歴の情報を使用して状況、文脈および問題の分析を実施し、問題解決に必要なプログラムを起動することにより問題解決をする人工知能は無い。さらに、人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」を解決し、処理の過程が人間に理解できるブラックボックス化は排除した「暴走しない」人工知能、ロボットおよび、その機能を実現するソフトウェアは従来無い。
従来の人工知能技術としてはエキスパートシステム、ニューラルネットワークを使用したものがあるが、いずれも人工知能を実現するためには大きな欠点を有している。
エキスパートシステムは規則群を用いた論理のみが処理の対象である。人間の思考は論理のみで表現することは困難である。また、エキスパートシステムの知識データベースは一般的に専門家の知識を入力することにより構成するが、定式化してみると規則間で矛盾している等の問題が文献等において指摘されている。
ニューラルネットワークでは、一般的に入力層、中間層、出力層の人工ニューロンをシリアルに接続し、人工ニューロン間の接続はシナプス学習させることにより実施する。シナプス学習としては誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション)が一般的に用いられているが、バックプロパゲーションは下記に示すような欠点が文献等にて指摘されている。
・バックプロパゲーションでは、人工ニューロンで使われる伝達関数が可微分でなければならない。
・バックプロパゲーションによる学習での収斂は非常に遅い。
・バックプロパゲーションによる学習は、必ず収斂するとは限らない。
・広域的な最適解ではなく局所的な誤差最少点に収斂することが多い。

また、ニューラルネットワークは処理の過程がブラックボックスであり、処理の妥当性を確認することが困難である等の欠点が指摘されている。
人間の思考パターンの遷移のように論理以外の遷移も実施できる人工知能を実現する。情報(言語)を入力することにより自律的に知識体系を構築する人工知能を実現する。
また、人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」を解決し、処理の過程が人間に理解できるブラックボックス化は排除した「暴走しない」人工知能を実現する。
人間の思考は言語、数、数式、記号等により表現される。また、言語は単語の組合せにより表現されるので、人間の思考は単語、数、数式、記号の組合せで表現することができる。単語、数、数式、記号をそれぞれに対応するパターンに変換すると、人間の個々の思考は個々のパターンの組合せとして表現することができ、人間の思考の変遷は単語、数、数式、記号等を変換したパターンの組合せからパターンの組合せへの変化としてとらえることができる。
パターンは文および文章のように概念を表現することが可能である。また、パターンは逐次、関連するパターンを起動し、起動したパターンに数々の処理を実行させることが可能である。パターンの起動をトリガーとして処理プログラムを起動し、その結果を別のパターンに取り込むことも可能である。さらに、画像情報、情報の処理、画像パターンから画像パターンへの遷移、画像パターンから言語パターンへの遷移、音声パターンから言語パターンへの遷移および動作を行うために駆動装置を駆動するための信号を生成することも可能である等、扱うことができる範囲が非常に広い概念である。
単語、数、数式、記号に対応するパターンを生成すると、様々な概念はこれらのパターンの組合せで表現することができる。単語、数、数式、記号からパターンへの変換は識別できるものであれば特に形式に制約は無い。なおパターンの組合せも、パターンである。本発明の実施例では各単語に識別番号を割り当てることにより実施した。(例えば「私」という単語の単語識別番号は「0」、助詞の「は」の単語識別番号は「1」、「先生」「2」、・・・「立方体」「101」、「球」「102」、「密度」「103」、「重さ」「104」・・・「人工知能」「169」、「職業」「170」・・・等々)新規の単語が発生した場合には識別番号を逐次追加することにより対応することができる。数々の思考・概念はパターンの組合せ(実施例では各単語、記号に対応付けした識別番号の組合せを主語、述語、修飾関係を識別した構造に整理している)で表現することができる。
本人工知能装置は人間の思考または情報をパターンとして表現し、パターンからパターンへ自律的に遷移させることが可能である。記録ユニットは情報に関する各種の内容を記録している。記録する内容の例としては、情報の内容を表現するパターン、情報間の関係を表現する他の記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)、記録ユニットが起動するための条件(照合条件、合致条件)、パターンの分析結果(情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、文の種類)等がある。
文の種類としては、平常文、疑問文、命令文、条件文、感嘆文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂、相対的意味を有する単語の絶対化、数式、化学式、記号等を識別し分析結果として記録する。また、情報の内容であるパターンは主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、物理式、化学式、記号、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し、情報を検索し易い構造に整理して記録する。情報が入力されると情報の分野、テーマ、文の種類、構文(主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、物理式、化学式、記号、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか)を分析し、記録している情報との照合を行い情報の価値(信頼性、新規性、妥当性、整合性、善悪、既知の情報との関係)を評価する。評価した結果、安全で価値のある情報は分野、テーマ、既知の情報との関係を整理して記録器に記録する。
情報間の関係としては原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似の意味、反対の意見、本文と要約、本文と詳細情報等、様々なものがある。これらの関係性の設定は人間の指示または情報と情報の関係を学習することによる自律設定により実施する。
このように情報は関連情報と関係性を有した知識体系として記録されるので、ある情報が入力され、該当する記録ユニットが起動すると、起動した記録ユニットから関連する記録ユニットの情報(接続先、接続先との関係性)を呼び出し、その中から適切な記録ユニットを逐次、起動し必要な情報を検索していくことが可能となる。記録ユニットの起動をモニターすることにより人工知能装置における処理の中心が現在どこにあるかを確認することができる。人間が思考する場合において、思考または意識の中心が現在何かを確認することに相当する。また、従来型のプログラムで例えればコンパイルした命令コードの実行ポインタの位置をプログラム実行中に逐次、表示することに相当する。
従来の人工知能では情報に含まれる単語を検索キーとして関連情報を検索し、欲しい情報との相関が大きいものを選択するという手法が主として取られている。従って、検索された関連情報が誤ったものであっても、検索キーと相関が大きいものは回答として出力されるという欠点がある。本発明では入力情報を既に評価済みの知識体系と妥当性、整合性を評価した後に知識体系に組み入れていくので、人間が教育を受けながら正しく知能を向上させていくのと同様に誤った情報を排除しつつ知識体系を構築していくことができる。構築している知識体系には単語間の意味関係(同じ意味、反対の意味等)についても識別することができるので、誤った情報、規則、道徳に反する情報は仮に入力されても内部に構築した知識体系と整合性が取れないということを検出し、知識体系に組み込まずに廃棄するので安全である。
また従来の人工知能技術(データ検索、ニューラルネットワーク)では人工知能が出力した結果の妥当性および安全性を詳細に評価することは困難である。なぜならば、データ検索では複雑な検索アルゴリズムを介して相関計算等が実施され結果が導かれるため、人間が理解できる形式および論理で途中状況をトレースするのが難しいからである。またニューラルネットワークも多数の人工ニューロン間の結合を機械学習で強化していくことにより出力結果を生成するが、学習の過程を人間が理解できる形式、論理または言語でトレースするのが困難である。つまり、従来の人工知能技術(データ検索、ニューラルネットワーク)では処理の過程がブラックボックスであるという致命的な欠点を有している。処理過程がブラックボックスであると人工知能の自律化、機能、性能を高めていく段階で人工知能が人間の道徳、規範に反していない(暴走しない)ことを確認できないため非常に危険である。なぜならば人間の道徳、規範に反した知能が偶発的に発生(暴走)しても検出し、除去することができないからである。また人工知能が出力する処理結果が内部に偶発的に発生した人間の道徳、規範に反する誤った知能に基づいて生成されたとしても処理結果の妥当性および安全性を確認、評価できないからである。
一方、本発明では各記録ユニットの情報(照合および合致(起動)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果)は全て人間が理解できる言語、記号等をパターン化して表現したものである。また各記録ユニットと接続関係のある記録ユニットおよび接続の関係性についても明確であるので論理展開についても容易にトレースすることができる。本発明による人工知能装置は全ての処理過程がモニター可能であり、かつ人間が理解可能な形式、構造を有した透明性の高いシステムである。つまり本発明による人工知能装置は処理過程の妥当性および安全性を人間が理解し、確認できるシステムとなっている。また、本人工知能装置内に構築する知識体系は真実、事実に基づき人間の道徳、規範に反していないことを逐次、確認しながら構築していく。人間の道徳、規範に反したものは逐次、検出し排除するので誤った知識(人間の道徳、規範に反した知識)は組み込まれない。人工知能の自律化、機能、性能を高めていく段階で人間が設定した規則、常識、道徳に関する知識を逸脱しないことを管理することができる。
内部に構築する知識体系は真実、事実、規則、常識、定義、論理に基づいて構築し、これらと整合しない情報は知識体系に取り込まない。全処理は人間が理解できる言語または記号に対応したもので表示することができるので透明性のあるシステムとなっている。また人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」に関しては、本人工知能装置の知識体系は人間が教示する現実に対応する「言語、文、文章、記号、数式、物理式、化学式」を源泉データとし、それを逐次、パターンに変換し、情報間の関係をパターン間の接続関係として構造化したものであるので、本質的に入力した情報に対応する「現実」と等価であり、整合性が取れたものとなっている。
本人工知能装置は人間が築いてきた知性、知識を言語、文、文章等の情報として逐次、入力・評価していき、安全で価値があると判断した情報を既に記録している知識との関係を分析して知識体系に自律的に組み込んでいく。入力情報を既に知識体系に記録している情報と比較・評価し、安全で価値があると判断した情報に分析結果を付加し、さらに発展させるという方式で、知識体系を自己組織的に構築していく。このように構築した知識体系は人間の知性に相当するデータベースとなっており、問題の解決および人間との会話に使用することができる。
本人工知能装置は構築した知識体系を活用し、与えられた問題に関する関連データを検索する。検索された関連データと関係を有する情報に関しても、接続先、関係性を識別することができる。処理の過程(考え方のプロセス)において適切な関係性のものを逐次、選択していくことにより、複数の関連情報から適切なものに絞り込み、思考プロセスを適切な目標に向けて自律的に進めていくことが可能である。本人工知能装置は真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報を逐次入力していくことで、情報と情報の接続関係を自律的に生成していく。情報を入力すると情報に対応する数々のパターンが起動し、パターンの集合(概念)とパターンの集合(概念)との間の接続関係が人間の指示または学習により強化していく。文、文章は単独で存在するのではなく、互いに関係を有しており文脈(コンテキスト)の中で位置づけされる。後に出現する文は前に出現した文の影響を受けている。この事を反映するメカニズムとして本人工知能装置は入力した文に応じて対応するパターンが起動し、起動したパターンの接続関係記録部には、当パターンが起動する前に起動したパターンの履歴が記録され、関連するパターンとの接続関係が逐次強化する機能を組み込んでいる。この機能により、文に対応するパターンは全て関連する文との関係、つまり文脈(コンテキスト)を踏まえて起動するように学習が進んでいく動作を実現することができる。つまり、多数の文、文章を入力することにより文脈(コンテキスト)のネットワークが自律的に生成され、ある概念(文、文章)が入力されると、その概念は生成された文脈(コンテキスト)に沿って遷移していくことになる。
このような情報間の接続関係を真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報について実施していくと、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識体系を自律的に生成することができる。学習が進むと本人工知能は入力された情報が既に記録している情報と整合しているが、整合していないかの識別が可能となる。つまり、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識、知性を獲得したことになる。情報から情報への遷移は生成した文脈(コンテキスト)に沿って実施することも可能であるし、情報に含まれたキーワードを使用して連想的に情報を検索することにより思考パターンの遷移を実現することも可能である。思考パターンの多様な遷移方法を組み合わせることにより人間に近い会話を実施することもできる。
人間の指示により情報(パターン)間の接続関係を生成する場合はある概念(文、文章)に対応するパターンを起動し、つぎの概念(文、文章)のパターンを起動することにより実施することができる。先に起動したパターンから後で起動したパターンに向け、遷移するように接続関係を生成するように設定しておけば、概念と概念の間の接続関係を逐次、生成していき、次に同様の概念が起動すると、生成した接続関係に沿ってパターンが自動的に遷移するようになる。遷移先が複数の場合は、状況に適した関係性を人間の指示または自律的に設定し、複数の遷移先の候補から状況に適した関係性のものが選択されるようにする。なお、関係性の自律的設定は思考パターンの遷移の目的、状況を検出することにより適切な関係性を設定しておく機能により実施できる。
本発明における基本的な処理(情報の分析および制御)についてはプログラミング言語での実装が容易であり効率的であると考える。個々の思考に対応する個別処理については情報を互いに関連付けて構築した知識体系を使って実施する。入力した情報(言語)を評価し、評価結果に応じて処理を進めていくシステムである。起動する記録ユニットの内容を分析し、対応する処理を実施する。状況に応じて起動する記録ユニットを変更することができるので、数々の処理を非常に柔軟に構成することができる。当然、通常のプログラムのように決まったシーケンスで処理を逐次、実施していくことも可能である。
人間がこれまでに蓄積してきた知識を言語等で入力することにより人工知能装置内に知識体系を構築するとともに構築した知識体系を使って問題を解決し、必要に応じて人間が開発してきてきたプログラムを自律的に起動させ、処理結果を活用することができるので、問題解決にあたり人間の柔軟性とコンピュータの処理能力を併せ持つ人工知能を実現することができる。処理の内容をプログラムし、本人工知能装置の中に組み込む、または計算機の中に実装されているプログラムを本人工知能装置とインタフェースを取り本人工知能装置から駆動するという本人工知能装置の柔軟性と機能および計算機の処理能力を兼ね合わせたシステムを構成することも可能である。
本発明の方式では処理の実行中に処理の変更、追加等を容易に実施することが可能である。通常、プログラム言語によるプログラミング処理の場合、処理の変更を実施する場合は該当する箇所のプログラム再設計、再プログラムのインストールおよび再コンパイルが必要であるが、本発明では処理の変更、追加等は該当するパターンとパターンの接続情報をローカルに変更することにより実施できるので、再コンパイルのようにシステム全体を再構築する必要は無い。また、プログラミング言語では、プログラムで使用する変数、定数、関数等の名称は厳密に指定しないと動作しない。これに対して本発明では個々の情報を自然言語に対応するパターンとして表現し、情報の検索に関してはパターンの組合せ(単語および文要素の組合せに相当)により様々な形での検索が可能なシステムである。多少の曖昧さがあっても関連する単語の組合せで情報を検索することが可能である。(情報の検索は自然言語に対応したパターンの組合せを使い、同じ意味の文の検出、新規性の検出、記録している情報との整合性確認、相違点抽出等、数々の検索および処理が可能である。)
本発明では処理に使用する変数および定数に対応する情報の検索は自然言語(単語、記号)を組み合わせたパターンを使用することにより実施しており、より人間の思考に近い情報の検索方式となっている。所謂、連想記憶システムにおける情報の記録および検索の機能も有したシステムとなっている。新規の情報が発生した段階で自然言語(単語、記号)の組み合わせたパターンを検索キーとして逐次、登録・記録することができる。また登録・記録した情報を自然言語(単語、記号)の組み合わせた検索パターンで容易に検索することができる。これによりプログラミングにおける使用する変数および定数を事前に厳密に定義する必要があるという制約に縛られない柔軟性が高いシステムを構成することができる。
さらに、処理の内容については条件付処理を状況(パターンおよびパターンの分析結果により条件の成立性を識別する)に応じて条件に対応する処理を実施し、実施した処理において、さらに条件付処理が出現すれば、その条件を分析し処理を決定するという方式で逐次処理を進めていくことが可能である。従って、人間が問題解決するのと同じ思考プロセス(条件文の集合)を自然言語で定義することにより、本人工知能装置はその内容を逐次、解釈し必要な処理を進めていくことができる。処理の結果、新しく生成される情報は処理に応じて適切な単語の組合せを検索キーとして記録するので、別の処理において生成した情報を使用する場合でも関連する単語の組合せで検索キーを生成し、容易に検索することができる。つまり生成した情報、知識を知識体系に組み込み、将来において必要になった場合に活用することが容易にできるシステムとなっている。通常のプログラミングでは使用する変数、定数および処理の全てについて事前に定義しておく必要があるが、本発明では処理の結果生成した新規の情報を逐次、知識体系に組み込み、別の処理において知識体系に組み込まれた情報を適宜、欲しい時に検索して処理を進めていくことができる。また情報の検索対象も知識体系全体、直近に処理した処理結果に限定する等、処理に応じて適切に選択することが可能である。
以上では本発明の特徴について説明したが、本人工知能装置に従来型の処理プログラムを組み込み、本人工知能装置の柔軟性(自然言語の解釈、構築した知識体系の活用、自律機能、学習機能等)を有しつつ指定した処理を逐次実施していくというハイブリッドなシステムも当然のことながら実施可能である。
本発明の人工知能装置は従来の人工知能、ロボット等で採用しているエキスパートシステム、有限オートマトン、ニューラルネットワーク、リレーショナルデータベース、仮想テーブルおよび人工知能用のプログラミング言語の機能をカバーするのみならず、それらが有していない機能および柔軟性(完全データ駆動システム、機能拡張の柔軟性(局所的な変更で機能追加可能、連想記憶システム)、曖昧さを許容するシステムへの対応等、無意識(複数の状態)の模擬機能、並行処理への対応、変数および定数の厳密な定義が不要であること、自然言語ベースによる情報の検索が可能であること、条件付き処理の集合を定義することで様々な自律的処理が実施できること、処理のブラックボックス化を排除していること、接続の多様性(フィードフォワード、フィードバック、多対多結合等)、可微分性の制約が無いこと、バックプロパゲーションにおける収斂の問題が無い等)を有したシステムとなっている。
人間の思考は大きく2つに分類することができる。一つは思考の内容であり、もう一つは思考の仕方(手順、プロセス、考え方)である。本発明の実施例では思考の内容に関しては自然言語を変換したパターンとして定義し、思考の仕方(情報の分析および制御)に相当する箇所をプログラムで処理方法を設定することにより機能を実現している。思考の内容は多種多様であるが、思考の仕方は共通的、一般的、汎用的である。例えば、入力情報の処理としては文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文)に応じて対応する処理を設定することができる。平常文であれば入力情報の信頼性、妥当性を評価し、安全で価値が有ると評価すれば知識体系に組み入れ知識体系の向上を図る。疑問文であれば記録している知識体系から関連情報を検索し、適切な情報があれば回答として出力する。命令文であれば、過去に同様の命令を実施した経験の有無、実施手順、実施した場合の影響(人間の道徳および規範を逸脱しないか等を含む)を評価し対応を決定する。条件文であれば、条件に相当する内容の成立性を知識体系または外部情報から分析し、分析結果に応じた処理を行う。以上に述べた思考の仕方(情報の分析および制御処理)に相当する部分をプログラムで処理方法を実装することにより、多種多様な思考の内容は人間がこれまでに蓄積してきた様々な知識を知識体系の源泉として自然言語のままで処理することが可能なシステムを構成することができる。従って、非常に柔軟性、拡張性のある人工知能が非常に小さな労力、開発コストで実現することが可能である。(従来の人工知能では思考の内容に相当する部分も逐一プログラムで実装する必要があり各機能の実現のためには大きな開発コストを要する。)本発明の記録ユニットは情報(思考、概念)から情報(思考、概念)への遷移を情報間の関係性を使用することで実施できる。人間は思考する際に、思考内容をどのように変化させるかを関係性(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似内容、反対の意見等)を使用して実施しており、本人工知能装置も情報(パターン)から情報(パターン)への遷移をパターン間の関係性を使用して遷移させることが可能である。ある情報が入力された場合、関連情報は多岐にわたるが、関連情報の内、各思考段階において適切な関係性(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似内容、反対の意見等)を選択することにより思考のステップを思考の仕方に沿って適切な次ステップに移行させることができる。
記録ユニットの起動方法としては大きく分けて3通りある。一つ目は分析器および制御器から検索用のパターンを記録器内の各記録ユニットに照射し、相関のある記録ユニットを起動する方法である。(実装方法としては検索用のパターンと各記録ユニットに記録しているパターンとの照合検索を実施する方法がある。)二つ目は各記録ユニットの接続情報記録部に対し設定した期間分の起動履歴を照射し、起動条件を満足した記録ユニットを起動する方法である。(実装方法としては起動履歴から一定期間分の履歴パターンを切り出し、各記録ユニットの接続情報記録部に記録しているパターンと照合し、起動条件を満足する記録ユニットを抽出する方法がある。)三つ目は記録ユニットに記録している関連する記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)を使い、適切な関係性を有する記録ユニットを起動する方法である。(実装方法としては選択された記録ユニットに記録している関連する記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)を読出し、次ステップの記録ユニットとして適切な(相応しい)関係性のものを抽出し、適切な関係性を有した記録ユニットの接続先を選択し、起動する方法がある。)本人工知能装置ではこれら3通りの起動方法を各処理において適宜活用することにより、思考パターンを遷移させる上で最も適切な記録ユニットを起動するようにしている。
本人工知能装置は自律学習の機能も有している。外部から入力した情報により該当する記録ユニットは逐次起動されていくが、この起動の履歴は記録器に記録される。各記録ユニットが起動する毎に、起動した記録ユニットの接続情報記録部に起動履歴の一部(起動した時点から過去にさかのぼった一定期間の起動履歴)を記録・蓄積していくことにより、起動した記録ユニットと起動に関係が強いと考えられる記録ユニットとの接続関係を逐次、強化することができる。入力情報が学習データである場合、学習データを逐次入力していくことにより、学習データ間の関係(論理関係、因果関係、時系列関係等)が強化される。学習完了後は一部の情報を入力すると、その情報に関連する学習データの記録ユニットが記録されている接続関係に従って逐次起動し、学習した内容が自動的に想起される。なお、各ステップにおいて複数の記録ユニットが同時に起動することが可能である。
一連の文を逐次、入力していくと文をパターンに変換して記録器の各記録ユニットに記録していく。文と文の関係性(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似内容、反対の意見等)について識別できるものは各関係性に対応する記録ユニットを人間の指示または関係性の学習による自動設定により起動する。このように文と文との関係性が識別される度に関係性を表現する記録ユニットも起動していくと、関係性を示す記録ユニットの接続情報記録部に関係性を有した文と文の起動履歴が記録され接続関係が強化されていく。多数の文と文を入力することにより様々な関係性のタイプを学習していくことになる。初期段階において人間が文と文の関係性について教示(関係性が識別された段階で関係性を表現する記録ユニットを人間の指示により起動することで実施)していくと本人工知能装置は関係性の識別方法について学習することになる。
関係性は多対多で結合されたパターン間の接続関係から各思考段階において適切な接続関係を選択する際に活用することができる。思考を結果の方向に遷移させ最終的な結果を知りたいのか、それとも思考を原因の方向に遷移させ事象が生じた根本原因を知りたいのかで思考の遷移の仕方は異なる。関係性に何を選択するかで遷移の方向を制御することができる。
前述の説明において文と文の関係性を人間の指示または学習により識別することが可能であることを示した。識別した関係性は各記録ユニットの他の記録ユニットとの接続関係(接続数、接続先、関係性)を記録している箇所に逐次、記録していく。このように一連の文を入力していくと文は単独で記録するのではなく文と文の関係性を含めて記録することになる。
本人工知能装置では入力情報の処理を個々にプログラムするのではなく、機械に情報と情報の関係を分析する方法、知識体系の構築の方法および問題解決の方法、入力した情報を一般化する方法等、入力情報の処理の方法を実装することにより実施することが可能である。(当然のことながら入力した情報の処理に関して、個々にプログラムして本人工知能装置に実施させることも可能である。)言語、数、数式、記号で表現された情報を解釈し、解釈した結果に応じて適切な処理を自律的に行う。従来では処理の内容はプログラムで表現されていたが、本発明では自然言語で表現された関連情報に対応するパターンを知識体系に構築したパターン群から検索し、条件との照合、条件に応じた処理および分岐を実施することにより次ステップの処理を自律的に行うので、個々の処理の内容をプログラムする必要はなく、自然言語で処理の内容を指示することで済む。つまり各処理を逐次プログラムしていく必要は無く、既に自然言語で表されている知識を本人工知能装置の知識体系の源泉として活用することができる。(本人工知能装置は自然言語で入力した知識を逐次、対応するパターンへ変換して情報と情報の関係性を分析し、さらに整理して知識体系に組み込んでいく。)当然のことながら、各処理を逐次プログラムしたものを記録ユニットとして定義し、条件照合により条件が合致した場合に定義した記録ユニットを起動することにより動作させても良い。
初期では人間が処理の方法を教示し、機械は人間から教示された方法を記録、学習していく。ある程度、学習が進むと機械は自律的に処理を実行するようになる。機械の処理結果を人間が確認し、処理が誤っていれば機械に通知し、処理の修正を適宜行う。学習はパターンとパターンとの関係を指定することにより実施する。自然言語で表現した文と文の関係を指定することにより機械は自動的にパターンとパターンとの関係として接続関係を生成していく。人間の思考プロセスは一般的に思考の内容と思考の仕方に区別することができる。思考の内容は多種多様であるが、思考の仕方は一般的、普遍的、共通的な特徴を有している。本発明では思考の内容に対応するパターンを思考の仕方に対応するパターンまたはプログラムで制御することにより思考のプロセスを適切かつ有意な方向に遷移させていく。情報と情報の関係も一対一の関係ではなく、多対多の関係である。ただし、その関係は一般化して対応づけることができる。例えば関係性は原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等のように識別することができる。思考パターンの遷移においては、思考段階に応じて各種の思考の仕方および情報と情報の関係の内、適切なものを選択していくことにより、効率的に思考パターンを目標に到達させることができる。このように従来では多種多様の処理を個別にプログラムする必要があったが、多種多様な処理に対応する部分は自然言語(文、文章)に対応するパターンおよびパターン間の遷移で設定し、思考の仕方および情報間の関係を選択する機能に関する部分をプログラムで実装することにより、大幅に開発に要する労力を削減することができる。なお、思考の仕方および情報間の関係の選択する機能に関してもプログラムでの実装ではなくパターン間の処理で実現することも可能である。
人間の思考を表現する言語をパターンに変換し、パターンおよびパターン間の関係を分析すると、文の種類(平常文、疑問文、命令文等)、特徴(善悪、真理、真実、事実、定義、規則、常識、説明、仮説、予測、意見、感想)および関係(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等)を識別することができる。文の種類および特徴は人間が識別できるように、機械にも識別を学習させることが可能である。文の種類は文に含まれる単語を分析することにより、平常文、疑問文、命令文、条件文等の識別が可能である。文の特徴のうち、善悪、真理、真実、事実、定義、規則、常識については個々に関して人間が教示して機械に学習させる。これは各情報を機械に入力する際に、個々の情報の種類(真理、真実、事実、定義、規則、常識)についても識別し、付帯情報を付加して記録することにより実施できる。その他の情報の種類(説明、仮説、予測、意見、感想)の識別は文の種類が(真理、真実、事実、定義、規則、常識)として記録されていないことと、文に含まれる単語(だろう、考える、思う・・等)を分析することにより実施することができる。
言語をパターンに変換し、文を構成する単語に対応するパターンの集合として表現し、単語間の意味的な関係をパターンとパターンとの接続関係で表現すると、文のもつ意味をパターンとパターンの接続関係で表現することができる。入力した情報は語列から単語の識別、単語の特徴(品詞、意味)、文要素の分析、文の構造分析(主語、述語、主語の修飾、述語の修飾、修飾の関係)、文要素と文要素の関係分析(同じ意味、定義、反対の意味等)が実施され、文要素と文要素の関係をパターンとパターンの接続関係として対応付けることにより、情報と情報の意味の関係を必要に応じてパターンとパターンの関係と構造に変換していく。パターンとパターンの関係は文要素と文要素だけでなく、文と文、文章と文章の関係についても設定することができる。これは、パターンをグループ化したものを新たなパターンとして定義することにより実施できる。パターンとパターンの関係(原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細等)を示す特徴的な単語を検出すると、該当するパターン間に対応する関係を自律的に記録する。この記録されたパターン間の関係はパターン間の遷移を制御する際に活用することができる。
パターンとパターンの接続関係は論理関係、定義、帰属の関係、類似の関係、作用と結果の関係、推論の展開等、様々な関係を表現することが可能であり、また属性の継承、共通的特徴の継承と個々の特徴の識別ということも柔軟に表現することができる。
このように情報と情報の関係をパターンとパターンとの接続関係として設定していくことにより、情報は単独の状態で記録するのではなく、他の情報との関係をもった知識体系として記録することが可能となる。
情報と情報の関係は多岐の関係を有することになるが、情報間の関係(同じ意味、定義、反対の意味、類似、論理、原因、結果、詳細、概略、要約、関連情報等)をパターンの各処理フェーズ(思考プロセスの段階に対応)において適切なものを選択することにより、パターンからパターンの遷移を適切に制御することができる。
情報が入力されると情報に含まれている単語から意味を分析し、情報と等価な意味を示すパターンを生成する。このパターンは文の主語、述語、主語の修飾、述語の修飾、修飾関係を維持した状態で生成する。この生成したパターンを使って記録されているパターンと照合を行い、関連するパターンが存在するか否かの分析を行う。このように文の構造を使用した意味レベルで情報の検索を行うことができるので、文言が一致しなくても意味および内容的に関連のある情報を検索することが可能となる。所謂、連想記憶システムにおける検索を実施することができる。
新規に入力した情報は既に記録している知識体系と照合し、整合性および新規性について評価することができる。真理、真実、事実、定義、規則および常識として識別し記録している情報と整合しない場合は、その情報は誤っている可能性が高い。一方、整合しているか整合していないかの判断ができない場合は、その情報を判断できるだけの知識が未だ蓄えられていないと考えられるため、人間に通知し判断を求めることにする。人間がその情報は正しいと判断できる場合は、その結果を機械に通知することとする。機械はその情報を説明または仮説という位置づけで記録し、将来別の情報を得ることにより、真理、真実、事実、定義、規則および常識の組合せで論理展開し、整合性および妥当性を確認できた時に、評価を実施した信頼性の高い情報として識別し記録することとする。
このように、情報をパターンに変換し、情報の種類、特徴を識別、分類して記録し、情報と情報の関係(論理的な関係、類似関係、相反関係、類推等、様々な関係)をパターンとパターンの接続関係として表現することにより、情報を知識体系として構築することができる。
情報を知識体系として構築すると、知識体系を活用した問題解決が可能となる。まず、問題について知識体系を活用して分析し問題点の明確化および問題解決の目標を設定する。次に問題点を解決するための解決策案を抽出し適用する。適用後の状況を評価し、問題解決の目標に到達すれば処理としては完了になる。問題解決の目標に到達していなければ、再度新しい状態に対し、上記のプロセスを適用し、問題解決の目標に近づけていく。これらの処理についても自然言語で指示することにより、本機械はパターン間の接続関係に変換し処理を実行していく。状況に対応するパターンを分析することにより、問題が識別され、問題を解決する上で必要なパターンが逐次、起動し処理を実行する。処理により状況は変化し、変化した状況に対し更に同様のプロセスを作用させていくという方式で問題を解決していく。
問題の分析および問題点の明確化に関しても目標とする状態と現状の差異を検出、識別する方法を学習することにより実施する。また、各問題に対応する解決策も対応する処理を学習することにより実施する。学習はパターンの遷移の履歴を記録することにより行う。人間が教示した内容はパターンからパターンへの遷移として記録される。
学習が進むと、教示したプロセスはパターンからパターンへの遷移として自律的に実行され、教示した内容が実行されることになる。
人間の思考パターンの遷移は条件により遷移先が変わるという観点から、一般的に条件付処理として表現することができる。本発明では言語の意味を解釈し、必要に応じて自律的に条件付処理に変換する。条件付処理の条件の詳細については、該当する言語から検索用のパターンを生成し、自律的に検索する。検索した情報が条件を満足するか否かの判断を実施し、満足する場合は該当する処理の実行を行う。人間が知識として使用している問題解決策を、そのまま言語として入力しても、その意味を逐次、解釈し条件付処理を自律的に進めていき問題を解決していく。処理の途中で新規の情報が必要な場合は、その情報要求を通知し、該当する適切な情報が獲得されると、その内容に応じた処理を実施する。
学習フェーズにおいては、パターンが起動すると、そのパターンが起動する以前の設定した期間において起動したパターンの履歴が参照され、起動したパターンとの接続関係が強化される。実用フェーズにおいては、記録した起動履歴の一部のデータを使用して各記録ユニットに記録した起動の条件と合致するかを確認し、起動の条件と合致した場合に該当パターンを起動する。パターンが起動すると、起動パターンの履歴が更新され、新しい状態において上記の動作を繰り返し、起動の条件と合致したパターンを逐次、起動していく。
学習フェーズにおいては人間の指示により処理に対応する一連のパターンを逐次、起動していき、その履歴を記録することにより、指示された手順に従って、該当のパターンが起動していく。パターンの動作は静的なものではなく、プログラムの機能も有し動的な挙動を示す。パターン内に記録している内部パターンを使用して、必要な情報を検索し、処理を実施し、処理結果を必要な場所に格納する。また、パターンに記録している内部パターンを指定された配置に変換する等の処理を実施する。また、パターンの起動をトリガーとして様々な問題を解く処理プログラムを起動する。(通常のプログラムを起動し実行して結果を得ることもできる)この様なダイナミックな挙動をするパターンを組み合わせることにより、数々の処理(数式処理、化学式処理、翻訳等)を実施させることができる。
本機械の全体動作は制御器にて管理する。各パターンの遷移サイクルで、情報入力、情報分析(文の種類、構文、意味等)、情報評価(新規性、信頼性、妥当性、有用性等)、情報処理(問題・課題の解決策の生成、記録、情報出力等)を実施する。
本機械への教示はプログラミングすることなく、自然言語を逐次、入力していくことにより実施できる。(当然のことながらプログラミングにより教示しても良い)入力した言語情報は構文、意味、既に記録されている情報との関係が分析され、分析結果に応じて、対応するパターンが起動し、処理が実行される。入力情報の価値評価と記録、指示された命令の実行、問題・課題に対する解決策の生成、会話等、数々の処理の実施が可能である。
プログラミングではプログラミング言語に従って、変数、定数の読出し、処理、処理結果の書込み、条件分岐による処理が実施される。本人工知能装置では入力した情報(言語)を分析・解釈し、分析・解釈結果に応じて、関連情報の検索、関連情報間の遷移(パターン間遷移)、条件に応じた処理の分岐、情報の処理(パターン処理)、生成した情報の記録(パターンの記録)を実施する。これらの処理により、本人工知能装置はプログラミング言語と同様に様々な情報の処理を言語ベースで行うことができる。(繰り返し処理等も実施できる)当然のことながら、通常のプログラミング処理を実施することも可能である。
本人工知能の特徴としては、通常のプログラミングによる処理だけではなく、プログラムではなく言語で入力した情報でも、分析・解釈することにより知識体系に蓄積したパターン(情報を検索し易い状態に変換したもの)を使用することにより、人間の思考パターンを模擬したパターン間の遷移を行い、問題を解決していくことができる。
本人工知能装置は人間の言語を理解するとともに、プログラムを実行することもできる。従って人間とインタフェースを取りながら、人間がこれまでに開発したプログラム群を動作させ、プログラム群の結果を総合して人間に報告させるという高度なシステムを構築することも可能である。
次に入力情報の一般化について説明する。
入力した文に含まれる単語の一部の特徴抽出および上位概念の導出により一般化を実施する。例えば、文中に出現する固有名詞は人物A、人物B、物C、物Dというように一般化する。逐次、文をパターンに変換し、変換したパターンを起動していく。この時、一般化したパターンも逐次、起動していくことになる。情報を数多く入力していくことにより、文を構成する特定のパターンとパターンの間の接続関係が強化されていく。入力した文は近傍の文と関係を有している。この関係は文を構成する単語と単語の関係で表現されるので、同じ関係は同一の単語間または類似の単語間の組合せで表現される場合が多い。文のパターンが起動する毎に、文に含まれる単語が起動するが、固有名詞等を一般化することにより、一般化した人物と人物または物との関係が強化されることになり、同様の文が出現する頻度が、固有名詞で表現した場合より多くなる。この効果により固有名詞に依存しない対象間の関係が抽出されることになる。また単語の意味、特徴等を起動すると、個々の単語間の関係では無く単語の特徴間の関係が強化され特徴面からの一般化が可能となる。この関係は特定のパターンとパターンとの接続関係が強化するため検出することができる。特に多くの文例から強化された関係は、一般性を有することになり、常識または一般的な考え方に対応するものが抽出されていく。この常識または一般的な考え方は入力する文章群に依存する。つまり、ある文化に対応する文章群を入力すると、その文化に対応した常識または一般的な考え方が抽出されることになる。同一文化での文章群を入力した場合は考え方が同等と考えられるため、同一文化での多数により強化された考え方が抽出されることになる。
同様に数々の問題とその解決策について一部の単語の特徴抽出および一般化を実施して動作させることにより、問題とその解決策について一般化した関係を抽出することができる。情報入力による学習が進行すると本機械は類似の問題に対して解決方法を自律的に生成することができるようになる。
以下では情報を条件部と処理部に識別し文構造として整理した状態で記録器に記録する動作について説明する。情報の単語を分析することにより情報の条件部と処理部を識別することができる。例えば、「A」「が」「B」「の時」「C」「を実施せよ」という文では[「A」「が」「B」「の時」]が条件部であり、[「C」「を実施せよ」]は処理部である。また、「A」「が」「B」「なら」「C」「は」「D」「である」という文では[「A」「が」「B」「なら」]が条件部であり、[「C」「は」「D」「である」]は処理部である。
このように文を条件部と処理部に分け、条件付処理のパターン間接続を有した構造に変換する。また、条件部のパターンが起動すると、自律的に条件部が成立しているか否かを確認する処理を起動するようにする。このように文を条件付処理の構造を有したパターンに変換すると、条件付処理で表現できる文が逐次、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作を実現することができる。一般的に人間の問題解決、行動決定は条件付処理で表現することができる。人間の問題解決策および行動決定策を自然言語で入力することにより本機械は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作が可能となる。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく自然言語で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を自律的に実施することが可能となる。
図1はこの発明の一実施例における人工知能装置の機能構成を示した図である。図1において1は情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器である。2は単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較(新規性、重要性、信頼性、妥当性、関係性、価値等)、文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文等)、意図、文間の関係性を分析する分析器である。3は情報(語、単語、品詞、意味、真実、事実、常識、規則、モラル、分野、興味の対象、論理、専門知識)、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器である。4は人間の指示または自律的に、文の種類および意図に応じた処理の展開(質問、命令、依頼、条件文への対応、価値ある情報の抽出と記録、会話の生成、予測、推測)、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、パターン(情報)、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器である。5はパターンを情報および制御信号に変換する出力処理器である。
次に動作について説明する。
まず、情報をパターンに変換する。単語、数、数式、記号からパターンへの変換は識別できるものであれば特に形式に制約は無い。またパターンの組合せも、パターンである。本人工知能のプロトタイプでは各単語に識別番号を割り当てることにより実施した。(例えば「私」という単語の単語識別番号は「0」、助詞「は」の単語識別番号は「1」、「先生」「2」、・・・「人工知能」「169」、「職業」「170」・・・等々)新規の単語が発生した場合には識別番号を逐次追加することにより対応することができる。数々の思考・概念はパターンの組合せ(本例では各単語、記号に対応付けした識別番号の組合せを主語、述語、修飾関係を識別した構造に整理している)で表現することができる。
情報(言語)を語列の形で入力すると、各語を検出する記録モジュールが励起する。各単語に対応する記録モジュールの接続情報記録部には単語を識別するための語列の型が記録されており、単語の語列と合致する語列の履歴が照射されると該当する単語の記録モジュールが励起する。各単語の記録モジュールは単語の意味、品詞、対応する外国語等を記録した記録モジュールと接続関係を有しており、入力した文の構文分析に使用される。構文分析された文は主語、主語の修飾、述語、述語の修飾(何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)を識別し、検索し易い形に整理して記録器に記録する。パターンは文の構造を維持した形で記録するので意味的な検索(いつ、どこで、誰が、何を、何故、どのように)を容易に実施できる。図4は語列から単語、意味、文要素の識別を実施する機能を示したものである。語列から単語を識別し、単語および単語と同期して励起する品詞および意味から文要素を識別していく。文要素を識別することにより主語、主語の修飾、述語、述語の修飾(何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)を識別し、整理して記録器に記録する。このように識別、整理して文を記録すると非常に有益である。情報を入力した際に既に記録している情報との照合を文要素毎に実施できるので新規性の検出および記録している情報との差異を正確かつ容易に分析することができる。
本人工知能は人間の思考または情報をパターンとして表現し、パターンからパターンへ自律的に遷移させることが可能である。この自律的な遷移を実現する記録ユニットの機能概要を図2に示す。記録ユニットは情報に関する各種の内容を記録している。記録する内容の例としては、情報の内容を表現するパターン、情報間の関係を表現する他の記録ユニットとの接続情報(接続数、接続先、接続先との関係性)、記録ユニットが励起するための条件(照合条件、合致条件)、パターンの分析結果(情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、文の種類)等がある。文の種類(平常文、疑問文、命令文、条件文、感嘆文、真実、事実、規則、常識、定義、論理、説明、仮説、予測、意見、感想、噂)、相対的意味を有する単語の絶対化、数式、化学式、記号等を識別し分析結果として記録する。また、情報の内容であるパターンは主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、物理式、化学式、記号、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか、および記録している関連情報との関係を分析し、情報を検索し易い構造に整理して記録する。情報が入力されると情報の分野、テーマ、文の種類、構文(主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、文の種類、数式、物理式、化学式、記号、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのか)を分析し、記録している情報との照合を行い情報の価値(信頼性、新規性、妥当性、整合性、善悪、既知の情報との関係)を評価する。評価した結果、安全で価値のある情報は分野、テーマ、既知の情報との関係を整理して記録器に記録する。
入力した情報の評価例を図3に示す。
第1段階では情報の信頼性評価を実施する。これは情報源(いつ、誰、何処からの情報か?)の信頼性を確認することにより実施可能である。
第2段階では情報の分野/テーマ分析を実施する。これは情報に含まれている単語から分野/テーマについて検出することが可能である。
第3段階では情報の種類識別を実施する。入力情報の種類の内、真理、真実、事実、定義、規則、常識、善悪については人間からの指定に従うこととする。説明、仮説、予測、意見、感想等については情報に含まれる単語(だろう、思う、考える・・等)から識別することが可能である。平常文、疑問文、命令文、条件文、感嘆文の識別についても含まれる単語から実施することが可能である。
第4段階では関心度評価を実施する。関心ある情報の分野/テーマを事前に設定しておき、情報の分野/テーマ分析結果と照合し合致するか否かを確認することにより評価することが可能である。
第5段階では新規性評価を実施する。これは入力情報および入力情報と意味的に等価なパターンを記録領域に照射し、関連するパターンの有無を確認する。関連するパターンが検出された場合はパターン間の相違点について比較し、新規パターンが有るか否かを評価することにより実施可能である。
第6段階では妥当性評価を実施する。これは入力情報と関連情報のパターンを単語間関係について定義した記録領域に照射し、文要素毎に整合、不整合を評価する。不整合が検出された場合は、入力情報と関連情報の信頼性(真理、真実、事実、定義、規則、常識、善悪、情報源の信頼度)を評価し、信頼性の高いものを優先的に採用し記録することとする。また、規則、常識、道徳等に反する情報は人工知能装置の知識体系に組み込まず棄却する。
図5〜図9は入力した情報の評価を実施する機能について示したものである。図3に示した分析を実施し有用性が判断された情報は分析結果と共に記録器に検索し易い形に整理して記録する。
図10は文間の関係性を分析し、得られた文間の関係性を記録器に記録する機能について示している。情報間の関係としては原因と結果、事象と理由、説明と結論、概略と詳細、類似の意味、反対の意見、本文と要約、本文と詳細情報等、様々なものがある。これらの関係性の設定は人間の指示または情報と情報の関係を学習することによる自律設定により実施する。情報は関連情報と関係性を有した知識体系として記録されるので、ある情報が入力され、該当する記録ユニットが励起すると、励起した記録ユニットから関連する記録ユニットの情報(接続先、接続先との関係性)を呼び出し、その中から適切な記録ユニットを逐次、励起し必要な情報を検索していくことが可能となる。
図11〜図22は制御器の機能について示したものである。
図11は文の種類分析し文の種類に応じた処理を実施する機能について示している。
図12は命令文・依頼文へ対応する機能について示したものである。入力した文を分析し、分析結果に応じて対応する処理を実施する。
図13は質問文へ対応する機能について示したものである。
すると、残りのパターンと組み合わせることにより質問に対応する検索パターンを生成することができる。質問の回答として期待する文要素が何なのか(主語、主語の修飾部、述
ンを記録器に照射し、相関があるパターンを検索する。検索したパーンの中で、上記の
情報は文要素に整理されているので文要素毎の比較が可能である。また、比較も完全一致、部分的一致、類似、反対の意味の検出等、様々な比較が可能である。記録モジュールに記録している単語間には同じ意味、類似、反対の意味、関連等の関係を定義することができる。入力した情報に含まれる単語から、これらの関連性を有する単語を使用した照合および比較を実施することにより記録している情報との様々な関係を抽出することができる。
図14は条件文へ対応する機能について示したものである。条件付処理で表現できる文が逐次、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作を実現することができる。一般的に人間の問題解決、行動決定は条件付処理で表現することができる。人間の問題解決策および行動決定策を自然言語で入力することにより本人工知能装置は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという能動的な思考動作が可能となる。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく自然言語で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を自律的に実施することが可能となる。
図15は価値ある情報の抽出と記録を実施する機能について示したものである。入力情報の信頼性、新規性、妥当性、関心度を評価し有用であると判断すると、情報の種類、分野、テーマ、関心度等の識別結果を付加し、検索し易い形にして記録器に記録する。
図16は会話の生成を実施する機能について示したものである。話者の入力文の種類、関心および意図を分析する。これは入力文に含まれる特徴的なパターン(単語の組合せ)を検出することにより実施し、対応する処理プログラム(挨拶、相手の情報収集、相手の会話評価、会話のための情報検索、問題・質問への回答生成、問題を解くプログラムの起動、相手への質問・確認)を起動し会話(出力)を生成する。処理プログラムの中で会話に出現する単語を検索キーとして連想的な情報検索および情報間の関係性を使用した情報検索することにより、人間が実施している日常的な会話を実施することが可能である。
図17は問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動を実行する機能について示したものである。状態から問題を検出し、検出した問題に対応する解決策を適用していくことにより段階的に問題を解決していく。図18は本動作についてパターンの遷移で表現したものである。まず、問題について知識体系を活用して分析し問題点の明確化および問題解決の目標を設定する。次に問題点を解決するための解決策を抽出し適用する。適用後の状況を評価し、問題解決の目標に到達すれば処理としては完了になる。問題解決の目標に到達していなければ、再度新しい状態に対し、上記のプロセスを適用し、問題解決の目標に近づけていく。問題の分析および問題点の明確化に関しても目標とする状態と現状の差異を検出、識別する方法を学習することにより実施する。また、各問題に対応する解決策も対応する処理を学習することにより実施する。学習は人間の指示による設定またはパターンの励起の履歴を記録することにより行う。人間が教示した内容はパターンからパターンへの励起の遷移として記録される。学習が進むと、教示したプロセスはパターンからパターンへの遷移として自律的に実行され、教示した内容が実行されることになる。
問題を自律的に検出し問題を解決するための処理プログラムを自律的に起動することができると高度な会話システムを構成することができる。話者(相手)の会話が入力すると入力文について分析を行い文の種類、話者の関心、意図を分析する。分析結果に応じた処理プログラムが起動し会話を成立させるために必要な処理を実施する。処理プログラムの例としては挨拶、相手の情報収集、相手の会話の評価、会話のための情報検索、問題および質問への回答生成、問題を解くプログラム、相手への質問、確認等がある。また情報検索は会話の単語を検索キーとして連想的な情報抽出、情報間の関係性を使用した関連情報の検索を実施し、様々な会話の状況への対応が可能である。会話により話者および関心のあるテーマに関して新規で有用な情報が収集されると記録器に記録し知識の拡大を行っていくことが可能である。
図19および図20は情報、手順の一般化、汎用化を実施する機能について示したものである。情報が入力した際に、一般化したパターン(一般化した情報に対応するパターン)も同時に励起するようにすると、一般化した情報と情報との間で関係性が強化されるようになる。情報を一般化する単語の使用例としては上位概念を示す単語、意味、特徴を示す単語等の使用がある。多数の文を入力し、一般化した単語間で関係性を強化することにより常識、一般的な考え方を抽出することが可能である。
図21はより優れた知識、論理への更新を実施する機能について示したものである。あるテーマに関して入力した情報の価値を評価し有用な情報に関しては既に記録している関連情報と比較する。入力した情報の価値が高い場合(新規性、信頼性、論理展開が詳細、論理が信頼性の高い情報に基づいている等)は知識体系での関連情報との接続関係の優先度を既に記録している関連情報よりも上げて記録する。情報が入力される毎に情報の有用性、優先度を評価して記録することにより、知識体系に記録した関連情報は最も優れたものを優先的に検索することができる。優先度が非常に低くなった情報に関しては適宜、廃棄(消去)する等の処理を実施する。
図22は興味のある分野、対象に関する情報の検索および整理を実施する機能について示したものである。登録した興味ある分野および対象に関する情報を定期的に収集するため、本人工知能装置はインターネット等から情報を収集する。興味のある分野および対象に関するキーワードにより関連情報を検索する。検索した情報を内部に構築した知識体系により評価し、安全で有用な情報を抽出して知識体系に組み込んでいく。本人工知能装置はインターネットに接続する前に真実、事実、常識、規則、モラルに関する学習を事前に実施し、仮に人間の道徳、規範に反する情報が入力されても検出し知識体系に組み込まない。本人工知能装置は入力した情報を鵜呑みにするのではなく内部に構築した知識体系との整合性、妥当性、安全性を評価しつつ知識を拡大していく。
本人工知能の動作例を次に示す。人間から与えられた情報を使って会話および数々の問題を解くことができることを説明する。本問題に回答するために必要な情報(源泉)については事前に人工知能に教示した。次の会話では人工知能が知識を活用しながら人間との会話、質問に対応している。各会話において人工知能は特徴的なパターンを検出し問題の認識、識別、問題を解くために必要な処理プログラムの起動を自律的に行い、新しく生成した情報は知識としてパターン記録器に記録し知識の拡大を行っている。各会話における人工知能の処理の詳細については(処理1)〜(処理20)に示す。
NO(会話番号)人間と人工知能の会話
1 人間:初めまして
2 人工知能:私はアトムです(処理1)
3 私は人工知能です
4 人間:私は太郎です
5 人工知能:私の職業はアシスタントです(処理2)
6 太郎さんの職業は何ですか
7 人間:私の職業は教師です
8 人工知能:教師は大変ですね(処理3)
9 人間:私は物理を授業で教えています
10 人間:私はテニスを放課後部活で指導します
11 人工知能:太郎さんの趣味は何ですか(処理4)
12 人間:私の趣味はスポーツです
13 人工知能:スポーツと言えば(処理5)
14 ケイ選手は昨日テニス大会で優勝しました
15 ケイ選手は決勝戦でストレート勝ちです
16 すごいですね
17 人間:職業が何故アシスタントですか
18 人工知能:皆さんの役に立ちたいからです(処理6)
19 人間:アシスタントについて詳しく教えてください
20 人工知能:私は問題解決を支援します(処理7)
21 私は生活上の問題を扱えます
22 私は物理の問題を扱えます
23 私は数学の問題を扱えます
24 私は相談相手になります
25 人間:それでは質問に答えてください
26 人工知能:了解しました(処理8)
27 人間:生活上の問題です
28 人間:レストランについて教えてください
29 人間:どの店の予算が8000円以下ですか
30 人工知能:店Aの予算店Bの予算店Cの予算店Eの予算が8000円以下です(処理9)
31 人間:更にどの店の距離が1km以下ですか
32 人工知能:店Aの距離店Cの距離店Eの距離が1km以下です(処理10)
33 人間:更にどの店のおすすめが日本酒ですか
34 人工知能:店Cのおすすめ店Eのおすすめが日本酒です(処理11)
35 人間:生活上の問題です
36 人間:リンゴ3個の値段は300円です
37 人間:リンゴ5個の値段は何ですか
38 人工知能:リンゴ5値段は500円です(処理12)
39 人間:数学の問題です
40 人間:x0は4です
41 人間:x1は5です
42 人間:[2 d2x/_dtdt+3 d_x/_dt+1=0]
43 人工知能:方程式の解は以下です(処理13)
x=A exp(p1t)+B exp(p2t)
p1=−1 p2=−0.5
A=−14 B=18
44 人間:数学の問題です
45 人間:[f=x**2+2x−4]
46 人間:[g=2x]
47 人間:fとgの交点は何ですか
48 人工知能:fとgの交点は−2と2です(処理14)
49 人間:fとgの囲む面積は何ですか
50 人工知能:fとgの囲む面積は10.6667です(処理15)
51 人間:物理の問題です
52 人間:ボールの初速はvです
53 人間:ボールの迎角はtです
54 人間:vは10m/sです
55 人間:tは45degです
56 人間:ボールの飛距離は何ですか
57 人工知能:飛距離は10.2041mです(処理16)
58 人間:物理の問題です
59 人間:バネの力は−kxです
60 人間:ダンパーの力は−d dx/dtです
61 人間:重力の力は+m_gです
62 人間:バネの力が物体Cに働きます
63 人間:ダンパーの力が物体Cに働きます
64 人間:重力の力が物体Cに働きます
65 人間:何が物体Cに働きますか
66 人工知能:バネの力が ダンパーの力が 重力の力が働きます(処理17)
67 人間: gは9.8です
68 人間: m_は1です
69 人間: kは1です
70 人間: dは1です
71 人間:運動の方程式は何ですか
72 人工知能:運動方程式は以下です(処理18)
g =9.8
m_ =1
k =1
d =1
d2x/_dtdt+(d/m_)d_x/_dt+(k/m_)x = g
73 人間:物理の問題です
74 人間:物体Dの形状は立方体です
75 人間:物体Dの辺はdです
76 人間:dは2です
77 人間:物体Dの重さは4です
78 人間:物体Dの比重は何ですか
79 人工知能:物体Dの比重は0.5です(処理19)
80 人間:物体Dの比重が1以下なら[条件文(条件部)]
81 人間:物体Dは浮かびます[条件文(処理部)]
82 人工知能:物体Dは浮かびます(処理20)
★★★★★以下は人工知能の処理(詳細)★★★★★
(処理1)………………………………
(1) 関連情報の抽出
挨拶文(はじめまして)検出
話者(相手)の情報(名前、職業)収集プログラム起動
話者(相手)の情報(名前)は未記録
(2) 人工知能(出力)
私はアトムです
私は人工知能です
(処理2)………………………………
(1) 関連情報の抽出
話者(相手)の情報(名前)を検出
話者(相手)の情報(名前)は 太郎
話者(相手)の情報(名前)は既に記録済
話者(相手)の情報(職業)は未記録
(2) 人工知能(出力)
私の職業はアシスタントです
太郎さんの職業は何ですか
(処理3)………………………………
(1) 関連情報の抽出
話者(相手)の情報(名前)は既に記録済
話者(相手)の情報(名前)は 太郎
職業に関する回答を検出
話者(相手)の情報(職業)は 教師
話者(相手)の職業に対する感想を検索・出力
(2) 人工知能(出力)
教師は大変ですね
(処理4)………………………………
(1) 関連情報の抽出
話者(相手)の情報(趣味)収集プログラム起動
話者(相手)の情報(趣味)は未記録
(2) 人工知能(出力)
太郎さんの趣味は何ですか
(処理5)………………………………
(1) 関連情報の抽出
話者(相手)の情報(趣味)を検出
話者(相手)の情報(趣味)は スポーツ
話者(相手)の趣味に対する関連ニュースを検索・出力
検出した関連情報の分析(「ストレート勝ち」を検出
検出した関連情報の評価(「ストレート勝ち」に対する評価「すごいですね」を検索
検出した関連情報の評価、感想を出力
(2) 人工知能(出力)
スポーツと言えば
ケイ選手は昨日テニス大会で優勝しました
ケイ選手は決勝戦でストレート勝ちです
すごいですね
(処理6)………………………………
(1) 関連情報の抽出
qqtype=6;//質問の種類を(何故**ですか)に設定
接続関係有り:接続数= 6
senconrel[i][j]= 1
senconrel[i][j]= 1
senconrel[i][j]= 1
senconrel[i][j]= 1
senconrel[i][j]= 1
senconrel[i][j]= 5
接続関係に理由の項目有り:検出
接続関係(理由)の接続先の文番号= 28
接続関係(理由)の文出力:皆さんの役に立ちたいからです
(2) 人工知能(出力)
皆さんの役に立ちたいからです
(処理7)………………………………
★★文間の接続関係を利用した関連情報のアクセス(例)★★
基準の文の表示
私の職業はアシスタントです
基準の文と関連文(接続関係)の数は 6
1 私は問題解決を支援します
(基準文との関係は[詳細])
2 私は生活上の扱えます
(基準文との関係は[詳細])
3 私は物理の扱えます
(基準文との関係は[詳細])
4 私は数学の扱えます
(基準文との関係は[詳細])
5 私は相談相手になります
(基準文との関係は[詳細])
6 皆さんの役に立ちたいからです
(基準文との関係は[理由])
(処理8)………………………………
(1) 関連情報の抽出
(質問・問題)に答えてください:検出
(2) 人工知能(出力)
了解しました
(処理9)………………………………
(1) 関連情報の抽出
★ (どの**の○○が**)問題を検出
問題解決のために抽出した関連記録ユニットの情報
番号 1 2 3 4 5
記録ユニット番号 10 11 12 13 14
数値 4000 6000 8000 10000 5000
★ 条件を満足する記録ユニット番号を出力
記録ユニット番号= 10 11 12 14
★ 回答 店Aの予算店Bの予算店Cの予算店Eの予算が8000円以下です
(2) 人工知能(出力)
店Aの予算店Bの予算店Cの予算店Eの予算が8000円以下です
(処理10)………………………………
(1) 関連情報の抽出
★ 記録した情報から選択する問題を検出
★ (どの**の○○が**)問題を検出
問題解決のために抽出した関連記録ユニットの情報
番号 1 2 3 4
記録ユニット番号 5 6 7 9
数値 0.5 1.2 0.8 0.3
★ 条件を満足する記録ユニット番号を出力
記録ユニット番号= 5 7 9
★ 回答 店Aの距離店Cの距離店Eの距離が1km以下です
(2) 人工知能(出力)
店Aの距離店Cの距離店Eの距離が1km以下です
(処理11)………………………………
(1) 関連情報の抽出
★ (どの**の○○が**)問題の検出
問題解決のために抽出した関連記録ユニットの情報
番号 1 2 3
関連ユニット番号 5 7 9
★ 条件を満足する単語番号を出力
回答の単語番号 単語 55 店Cのおすすめ
57 店Eのおすすめ
回答: 店Cのおすすめ店Eのおすすめが日本酒です
(2) 人工知能(出力)
店Cのおすすめ店Eのおすすめが日本酒です
(処理12)………………………………
(1) 関連情報の抽出
問題の回答に対応する検索データ無し
処理状況:値段を求める問題検出
処理状況:値段を求めるプログラム起動
処理状況:値段に関する関連情報 検出
処理状況:単価= 100
処理状況:総額= 500
(2) 人工知能(出力)
リンゴ5個の値段は500円です
(処理13)………………………………
(1) 関連情報の抽出
2次微分項の係数= 2
1次微分項の係数= 3
0次項の係数= 1
処理状況:微分方程式の問題解法プログラム起動
A d2x/_dtdt+B d_x/_dt+C=0 の解を求める
d_x/_dt(0)=x1,x(0)=x0
A=2 B=3 C=1
x1=5 x0=4
(2) 人工知能(出力)
回答:方程式の解は以下です
x=A exp(p1t)+B exp(p2t)
p1=−1 p2=−0.5
A=−14 B=18
(処理14)………………………………
(1) 関連情報の抽出
問題の回答に対応する検索データ無し
処理状況:交点を求める問題検出
処理状況:関数1の検索起動
処理状況:関数1= f
処理状況:関数1の係数表示 2次=1 1次=2 0次=−4
処理状況:関数2の検索起動
処理状況:関数2= g
処理状況:関数2の係数表示 2次=0 1次=2 0次=0
処理状況:関数(2−1)の係数表示
2次=−1 1次=0 0次=4
処理状況:交点検出
処理状況:X1=−2 X2=2
回答:交点は X1=−2 X2=2 です
(2) 人工知能(出力)
fとgの交点は−2と2です
(処理15)………………………………
(1) 関連情報の抽出
問題の回答に対応する検索データ無し
処理状況:交点を求める問題検出
処理状況:関数1の検索起動
処理状況:関数1= f
処理状況:関数1の係数表示 2次=1 1次=2 0次=−4
処理状況:関数2の検索起動
処理状況:関数2= g
処理状況:関数2の係数表示 2次=0 1次=2 0次=0
処理状況:関数(2−1)の係数表示
2次=−1 1次=0 0次=4
処理状況:交点検出
処理状況:X1=−2 X2=2
処理状況:積分[関数(2−1)]関数の係数表示
3次=−0.333333 2次=0 1次=4
処理状況:★★ 積分範囲[x1−x2]における積分値=10.6667
回答:面積は 10.6667 です
(2) 人工知能(出力)
fとgの囲む面積は10.6667です
(処理16)………………………………
(1) 関連情報の抽出
問題の回答に対応する検索データ無し
処理状況:飛距離を求める問題検出
処理状況:飛距離を求めるプログラム起動
処理状況:初速検索起動
処理状況:迎角検索起動
処理状況:初速情報の検出 v =10m/s
処理状況:迎角情報の検出 t =45 deg
処理状況:飛距離の導出(数値) 10.2041m
回答:飛距離は 10.2041 mです
(2) 人工知能(出力)
飛距離は 10.2041 mです
(処理17)………………………………
(1) 関連情報の抽出
★ (何が**ですか)問題の検出
問題解決のために抽出した関連記録ユニットの情報
番号 1 2 3
記録ユニット番号 71 72 73
右項型 3 4 5
右項[3] − − +
右項[2] k d m_
右項[1] x x g
回答:バネの力が ダンパーの力が 重力の力が 働きます
(2) 人工知能(出力)
バネの力が ダンパーの力が 重力の力が働きます
(注)項の型定義
0:データ無し、1:記号、2:±記号、3:±記号・x、
4:±記号・d_x/_dt、5:±記号・記号、6:±d2x/_dtdt
(処理18)………………………………
(1) 関連情報の抽出
★ 型番号と記号番号で表示
左項数= 1
右項数= 3
左項型 6 0 0
左項[1] 37 0 0
左項[2] 142 0 0
左項[3] 91 0 0
左項[4] 40 0 0
左項[5] 28 0 0
右項型 3 4 5
右項[1] 38 38 37
右項[2] 78 71 142
右項[3] 91 91 74
右項[4] 40 40 40
右項[5] 28 28 28
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 0 0
左項[1] +
左項[2] m_
左項[3] x
左項[4] /
左項[5] 1
右項型 3 4 5
右項[1] − − +
右項[2] k d m_
右項[3] x x g
右項[4] / / /
右項[5] 1 1 1
第2ステップ (移項処理)………………
★ 型番号と記号番号で表示
左項数= 2
右項数= 2
左項型 6 4 0
左項[1] 37 37
左項[2] 142 71
左項[3] 91 91
左項[4] 40 40
左項[5] 28 28
右項型 3 0 5
右項[1] 38 0 37
右項[2] 78 0 142
右項[3] 91 0 74
右項[4] 40 0 40
右項[5] 28 0 28
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 4
左項[1] + +
左項[2] m_ d
左項[3] x x
左項[4] / /
左項[5] 1 1
右項型 3 0 5
右項[1] − +
右項[2] k m_
右項[3] x g
右項[4] / /
右項[5] 1 1
★ 型番号と記号番号で表示
左項数= 3
右項数= 1
左項型 6 4 3
左項[1] 37 37 37
左項[2] 142 71 78
左項[3] 91 91 91
左項[4] 40 40 40
左項[5] 28 28 28
右項型 0 0 5
右項[1] 0 0 37
右項[2] 0 0 142
右項[3] 0 0 74
右項[4] 0 0 40
右項[5] 0 0 28
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 4 3
左項[1] + + +
左項[2] m_ d k
左項[3] x x x
左項[4] / / /
左項[5] 1 1 1
右項型 0 0 5
右項[1] +
右項[2] m_
右項[3] g
右項[4] /
右項[5] 1
第3ステップ (正規化処理)………………
左項型=6AND 定数項>0の場合の定数項番号=142
★ 型番号と記号番号で表示
左項数= 3
右項数= 1
左項型 6 4 3
左項[1] 37 37 37
左項[2] 28 71 78
左項[3] 91 91 91
左項[4] 40 40 40
左項[5] 28 142 142
右項型 0 0 5
右項[1] 0 0 37
右項[2] 0 0 28
右項[3] 0 0 74
右項[4] 0 0 40
右項[5] 0 0 28
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 4 3
左項[1] + + +
左項[2] 1 d k
左項[3] x x x
左項[4] / / /
左項[5] 1 m_ m_
右項型 0 0 5
右項[1] +
右項[2] 1
右項[3] g
右項[4] /
右項[5] 1
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 4 3
左項[1] + + +
左項[2] m_ d k
左項[3] x x x
左項[4] / / /
左項[5] 1 1 1
右項型 0 0 5
右項[1] +
右項[2] m_
右項[3] g
右項[4] /
右項[5] 1
第3ステップ (正規化処理)………………
左項型=6 AND 定数項>0の場合の定数項番号=142
★ 型番号と記号番号で表示
左項数= 3
右項数= 1
左項型 6 4 3
左項[1] 37 37 37
左項[2] 28 71 78
左項[3] 91 91 91
左項[4] 40 40 40
左項[5] 28 142 142
右項型 0 0 5
右項[1] 0 0 37
右項[2] 0 0 28
右項[3] 0 0 74
右項[4] 0 0 40
右項[5] 0 0 28
★ 型番号と記号で表示
左項型 6 4 3
左項[1] + + +
左項[2] 1 d k
左項[3] x x x
左項[4] / / /
左項[5] 1 m_ m_
右項型 0 0 5
右項[1] +
右項[2] 1
右項[3] g
右項[4] /
右項[5] 1
第4ステップ(運動方程式の表示)………………
回答:運動方程式は以下です
g =9.8
m_ =1
k =1
d =1
d2x/_dtdt+(d/m_)d_x/_dt+(k/m_)x = g
(2) 人工知能(出力)
運動方程式は以下です
g =9.8
m_ =1
k =1
d =1
d2x/_dtdt+(d/m_)d_x/_dt+(k/m_)x = g
(処理19)………………………………
(1) 関連情報の抽出
問題の回答に対応する検索データ無し
処理状況:比重を求める問題検出
処理状況:比重を求めるプログラム起動
処理状況:体積を求めるプログラム起動
処理状況:形状検索起動
処理状況:形状データ検出
処理状況:形状データ(立方体)検出
処理状況:辺情報の検出 2
処理状況:体積(数値)= 8
処理状況:重さ情報の検出 4
処理状況:比重(数値)= 0.5
(2) 人工知能(出力)
物体Dの比重は0.5です
(処理20)………………………………
(1) 関連情報の抽出
処理状況:条件部が成立したことを検出
処理状況:条件部が成立した場合の論理展開 出力
105 物体D
1 は
111 浮かびます
5 。
(2) 人工知能(出力)
物体Dは浮かびます
上記に示した本人工知能装置の動作に関し説明する。
NO1は初対面の人間に対する挨拶を生成する会話である。会話の生成過程の詳細については(処理1)に示す。(処理1)において「はじめまして」を検出し、話者(相手)の情報(名前、職業)に関する情報を収集するプログラムを起動している。それと同時に自己紹介である会話「私はアトムです」「私は人工知能です」を出力している。
次に人間(相手)の会話から相手の名前が「太郎」であることを検出している。ただし、相手の職業に関する情報は未入手であるので、職業に関する情報を収集するための会話「私の職業はアシスタントです」「太郎さんの職業は何ですか」を出力している。(処理2)
ここで相手の名前が「太郎」であることが知識として既に記録しているので、以降の会話での相手への呼びかけは「太郎さん」としている。
NO7は相手の職業に関する情報を収集し、その情報に関する人工知能の会話を生成する動作について示している。職業に関しては相手の会話から「教師」であることを知識として取得している。人工知能は「教師」に関して記録している自己の感想である「教師は大変ですね」を検索し、出力している。(処理3)
NO11は相手の名前、職業に関する情報を取得したので趣味に関する情報を取得するプログラムを起動している。(処理5)は相手の趣味が「スポーツ」であることを知識として取得したので、「スポーツ」に関するニュース、トピックス、話題が無いかを知識体系の中の情報を検索している。ニュースの中に人工知能がファンであるテニス選手に関するものが記録されていたので、その話題を「スポーツ」が趣味であることに絡めて「スポーツと言えば・・・」との会話に繋げている。所謂、連想記憶を利用した会話を実施している。また、ニュースの内容を単に紹介するだけでなく、ニュースの内容を分析しニュースの中から特徴的な単語「ストレート勝ち」を検出している。そして「ストレート勝ち」に対する評価として「すごいですね」を検索し、ニュースの紹介とともにニュースの評価、感想も合わせて出力している。このように知識体系に記録している情報間の関係性を活用することにより会話を深く掘り下げていくことが可能である。
NO17では人間が人工知能に発した人工知能の職業がなぜ「アシスタント」であるのかを質問している。(処理6)は質問に対する回答の生成過程を示している。人工知能は自己の職業である「アシスタント」に関する情報を知識体系から検索している。(処理7)は知識体系に記録している情報が関連情報と関係性を有して記録している様子を示している。(処理7)において基準の文「私の職業はアシスタントです」に関係性を有する文の数、関係性を有する文の接続先および基準文との関係が記録されており、基準文をベースとして関連する文が関係性を使用して検索できる動作について示している。(処理7)の例では基準文「私の職業はアシスタントです」に関連文は6個あり、接続関係が[詳細]が5個、接続関係が[理由]が1個あることを示している。人間の質問は何故「アシスタント」であるのかを聞いているので、検索された「アシスタント」に関する情報から接続関係が[理由]であるものを抽出している。本例では接続関係が[理由]であるものが1個あり、その抽出した結果「皆さんの役に立ちたいからです」を出力している。なお、[理由]に関する情報の抽出は上記に述べた接続関係を使用して抽出する方法の他に、構文分析において文を5W1Hに整理して記録しているので、何故を示す検索キー[H3][H4]([H3:何故]は検索する情報、[H4:アシスタント]は検索のキーワード)を使用する方法がある。
NO19では人間が人工知能の職業「アシスタント」の詳細について質問している。図37は「アシスタント」に関する関連情報から接続関係が[詳細]であるものを検索している。接続関係が[詳細]を示すものが5個あり、検索した下記の5個の文を「アシスタント」に関する詳細な情報として出力している。
・私は問題解決を支援します
・私は生活上の問題を扱えます
・私は物理の問題を扱えます
・私は数学の問題を扱えます
・私は相談相手になります
NO25は人間が人工知能の出力した「私は問題解決を支援します」という発言を受け、「質問に答えてください」という依頼を発言し、これに対し人工知能は対応可能な依頼であると分析し、「了解しました」との回答を生成し出力している。
以下では人間が出力した様々な質問に対し人工知能が回答を生成する動作について説明する。人工知能は人間が出力した質問、問題を分析し、質問、問題を解決するために適切な処理プログラムを自律的に起動し回答を生成している。生成した回答は新しく獲得した知識として記録領域に格納し、将来関連する質問、問題を検出した際に利用することが可能なシステムとなっている。
NO27、28,29は予算(予算は8000円以下)を満足する店(レストラン)の候補
9)問題を検出することにより自律的に知識体系から問題に関連するデータ(本問題では予算のデータ)を検索している。検索したデータと質問の条件とを比較し条件を満足する候補を正しく抽出している。抽出した候補は処理用のデータを記録する記録領域に格納されている。
NO31ではNO29で生成した候補から更に追加の条件(距離が1km以下)を満足する候補を抽出している。
(処理9)において予算を満足する候補が4つに絞られている。(処理10)では4つの候補に対して距離の条件を満足する候補を絞り込む問題である。問題の種類を検出し4つの候補についての距離のデータを検索している。検索後、検索したデータと質問の条件とを比較し条件を満足する候補を正しく抽出している。抽出した候補は処理用のデータ記録器に格納されている。
NO33はNO31で生成した候補から更に追加の条件(おすすめは日本酒である店)を満足する候補を抽出している。(処理10)において3つに絞られた候補の「おすすめ」を検索し、「おすすめ」が「日本酒」であるか否かの判断を実施し、条件を満足するものが2つ「店C」と「店E」であることを正しく識別している。(処理11)
NO35、36、37は蓄積した知識を使って質問に回答する動作例について示している。知識としては「りんご3個の値段は300円です」が示されている。質問として「りんご5個の値段は何ですか」を入力したとする。この時、本人工知能装置は下記のような動作を実施し、質問に正しく回答することができる。(処理12)
ステップ1:質問に対応するデータ(「りんご」「5個の」「値段」)が知識として存在 するか検索する。(知識として存在していれば記録されているデータを使用 して回答を生成する。)
ステップ2:知識として存在していなければ関連情報を検索(「りんご」の「値段」)が 関連情報として存在するか検索する。(関連情報として「りんご」「3個の 」「値段」が「300円」であることを検出する。)
ステップ3:ステップ2で検出した関連情報を使って質問への回答を生成する。
(りんごの単価を計算し質問における個数「5個」の値段を算出し回答する 。)
各処理で生成した情報はパターン記録器の記録領域に格納し、後で実施する他の処理においても情報の利用が可能である。
NO39〜42は微分方程式の解を求める問題である。図42は入力文として次の3つの文を入力している。(処理13)
・入力文1:x0は4です。
・入力文2:x1は5です。
・入力文3:2 d2x/dtdt+3 dx/dt+1=0
本人工知能装置は上記の入力により次の処理を逐次行っている。
・初期情報x0,x1を記録
・入力文3において入力された式が微分方程式であることを検出し解を求めるプログラム を起動
・入力文および記録した情報から微分方程式を解くために必要な情報(初期値x0,x1および微分方程式の係数(2次、1次、0次)の検索および識別を実施
・微分方程式の解(解の形および特性根)の導出
処理を実施し特性根(p1=−1.0,p2=−0.5)および初期条件から解の係数(A=−14,B=18)が正しく導出されている。
NO44〜47は2つの関数の交点を求める問題である。図50は入力文として次の3つの文を入力している。(処理14)
・入力文2:g=2x
・入力文3:fとgの交点は何ですか。
本人工知能装置は上記の入力により次の処理を逐次行っている。
・関数fの特性抽出(2次係数、1次係数、0次係数)
・関数gの特性抽出(2次係数、1次係数、0次係数)
・関数h=g−fの係数算出(2次係数、1次係数、0次係数)
・h=0から交点x1,x2の導出
処理を実施し交点であるx1=−2,x2=2が正しく導出されている。
NO49は2つの関数が囲む面積を求める問題である。(処理15)
本人工知能装置は上記の入力により関数が囲む面積を求める問題であることを検出し次の処理を逐次行っている。
・関数fの特性抽出(2次係数、1次係数、0次係数)
・関数gの特性抽出(2次係数、1次係数、0次係数)
・関数h=g−fの係数算出(2次係数、1次係数、0次係数)
・h=0から交点x1,x2の導出
・関数h=g−fの積分を実施し積分[関数h=g−f]の係数を導出
・積分範囲[x1−x2]における積分値を導出
(2つの関数の囲む面積の処理には前出の2つの関数の交点を求める処理プログラムを一部活用している)
(処理15)に示すように積分値「10.666」が正しく求められている。
NO51〜56は物理の問題(質点の運動)である。(処理16)
ボールを初速:Vm/s、迎角:tdegで投げた場合の飛距離について求める問題である。
人工知能装置への知識としては▲1▼ボールの初速はVです。▲2▼ボールの迎角はtです。▲3▼Vは10m/sです。▲4▼tは45degです。が入力されている。次に人工知能装置への質問としてQ:ボールの飛距離は何ですか?という質問を入力している。この時、人工知能装置の処理状況を(処理16)に示す。人工知能装置はボールの飛距離に関するデータが既に存在する否かの確認を第1ステップとして実施している。飛距離に関するデータが存在していない事を確認すると、飛距離を導出するプログラムを起動し、ボールの初速および迎角に関するデータの検索を行っている。ボールの初速はV(記号)で数値は10m/sであること、ボールの迎角はt(記号)で数値は45degであることを知識がら検索している。
回答として正しく出力している。
NO58〜72は物理の問題(運動方程式の立て方)である。与えられた物理に関する知識(情報)から運動方程式を自律的に生成する動作例について示している。本問題はバネと減衰器を介した質量mの運動方程式を求める問題であり、解は下記となる。
運動方程式(解) d2x/dt2+(D/M)dx/dt+(K/M)x=g
NO58〜66は運動方程式に関する知識(情報)および質問を人工知能装置に入力している。入力した知識(情報)および質問が記録器の記録ユニットに格納されている様子を(処理17)に示す。
(処理17)は「何が物体に働きますか」という質問を入力している。この時、人工知能
律的に抽出している。本質問の関連情報は記録ユニットの番号71,72,73から検出されている。抽出された情報としては項の型、項の内容([3],[2],[1])である。
項の型の定義を下記に示す。型番号3は(±記号・x)の型であることを示している。同様に型番号4は(±記号・dx/dt)の型であること、型番号5は(±記号・記号)の型であることを示している。(処理17)において抽出した関連情報としては下記であることを示している。
記録ユニット71:‐kx
記録ユニット72:‐d dx/dt
記録ユニット73:+mg
0:データ無し、1:記号、2:±記号、3:±記号・x、
4:±記号・d_x/_dt、5:±記号・記号、6:±d2x/_dtdt
(処理18)は「運動方程式は何ですか」という質問を入力した時の動作例について示したものである。この時、本人工知能装置は下記のような動作を実施し、質問に正しく回答することができる。
ステップ0:質問に対応するデータ(運動方程式)が知識として存在するか検索する。
(知識として存在していれば記録されているデータを使用して回答を生成す る。)
ステップ1:知識として存在していなければ関連情報(物体に働く力:記録ユニット71 ,72,73の情報)から運動方程式を生成する。
ステップ2:式の整理(移項処理)
ステップ3:式の整理(正規化処理)
ステップ4:運動方程式の表示
(処理18)では処理の過程が分かるように各処理過程における項(左辺の項、右辺の項)の各要素を記号番号および記号で表示している。ステップ1においては以下の関係を使用して運動方程式が生成されている。
m d2/dt2= 物体に働く力(‐kx‐d dx/dt+mg)
ステップ2およびステップ3ではステップ1で生成した方程式を整理(移項および正規化)し、最終的な運動方程式を正しく導出している。
また求められた運動方程式に初期条件(x0,x1)を追加し図42で説明した微分方程式の解を求める処理プログラムを起動することにより運動方程式の挙動を容易に求めることができる。本人工知能装置は数式(数、記号、演算子)を分析し、数字、記号、演算子等を構造化して記録しているので数式処理(式の変形、整理等)を実施することが可能である。また数式、方程式を解釈し、解を求めることも可能である。
NO73〜78は物理の問題(比重)である。(処理19)
物体の形状に関する情報(立方体)および寸法情報から体積を求め、物体の質量情報を検索することにより比重を求めている。
NO80、81の人間の会話は条件付き文である。人工知能は人間の会話の条件部「物体Dの比重が1以下なら」の成立性について分析している。人工知能は(処理19)により「物体Dの比重は0.5です」という知識を既に獲得しているので、この知識から条件付き文の条件部は成立していることを認識し、条件付き文の処理部「物体Dは浮かびます」を出力している。
以上では本人工知能装置が問題を解く実行例について示したが、ここで示した実行例以外の様々な問題に対しても解決できる能力を有している。一般的に次の条件を有し、人間が解ける問題に関しては本人工知能装置も解くことが可能である。
条件1:問題を解くために必要な情報およびパラメータが問題の中または過去に記録した 情報に含まれている。
条件2:問題を解くための情報およびパラメータの処理の仕方を定義することができる。
人間が問題を解く場合には、問題を解くうえで必要な情報を識別、検索し、検索した情報を知識として記録している問題を解くための情報の処理の仕方に沿って情報を処理し、解を導出する。本人工知能装置も全く同じ方法で解を導出することができる。
本人工知能装置は与えられた問題の識別、問題を解くためのキーパラメータの分析、キーパラメータの検索を実施し、問題を解くためのキーパラメータが検索できない場合は該当するキーパラメータを生成する処理プログラムを逐次起動して問題解決する。つまり、問題を解決するための手順を知識から検索し、検索した知識に基づいて問題の処理をブレークダウンしていく。問題を解くために必要なキーパラメータを識別し、キーパラメータの状態について知識体系から検索する。キーパラメータを知識体系から検索することができれば、検索したキーパラメータの状態を使用して問題を解く。キーパラメータを知識体系から検索することができない場合は、キーパラメータの状態を求めるための処理プログラムを起動する。処理プログラムを起動することにより、新たなキーパラメータの状態が必要になる場合があるが、上記の手順を繰り返すことにより新たなキーパラメータの検索または新たなキーパラメータの状態を求めるための処理プログラムを起動する。このような手順を繰り返すことにより当初に設定した問題を解決する。
以下では本人工知能装置の特徴について説明する。
本人工知能の最大の特徴は解の導出過程の透明性が非常に高いということである。本人工知能の各記録ユニットの情報(照合および合致(起動)の条件、パターン、パターン間の接続関係、接続関係のあるパターンとの関係性およびパターンの分析結果)は全て人間が理解できる言語、記号等をパターン化して表現したものである。また各記録ユニットと接続関係にある記録ユニットおよび接続の関係性についても明確であるので論理展開についても妥当性を容易にトレースすることができる。本人工知能は全ての処理過程がモニター可能であり、かつ人間が理解可能な形式、構造を有した透明性の高いシステムである。つまり本人工知能は処理過程の妥当性および安全性を人間が理解し確認できるシステムとなっている。また、本人工知能内に構築する知識体系は真実、事実に基づき人間の道徳、規範に反していないことを逐次、確認しながら構築していったものである。人間の道徳、規範に反したものは逐次、検出し排除するので誤った知識(人間の道徳、規範に反した知識)は組み込まれない。人工知能の自律化、機能、性能を高めていく段階において人間が設定した規則、常識、道徳を逸脱しないことを管理することができる。
また人工知能の中で構築される知識体系が現実に整合して処理できるかという「記号接地問題」に関しては、本人工知能の知識体系は人間が教示する現実に対応する「言語、文、文章、記号、数式、物理式、化学式」を源泉データとし、それを逐次、パターンに変換し、情報間の関係をパターン間の接続関係として構造化したものであるので、本質的に入力した情報に対応する「現実」と等価であり、整合性が取れたものとなっている。
本人工知能は人間が築いてきた知性、知識を言語、文、文章等の情報として逐次、入力・評価していき、安全で価値があると判断した情報を既に記録している知識との関係を分析して知識体系に自律的に組み込んでいく。入力情報を既に知識体系に記録している情報と比較・評価し、安全で価値があると判断した情報に分析結果を付加し、さらに発展させるという方式で、知識体系を自己組織的に構築していく。このように構築した知識体系は人間の知性に相当するデータベースとなっており、問題の解決および人間との会話に使用することができる。本人工知能は構築した知識体系の中から適切な関係性のものを逐次、選択していくことにより、複数の関連情報から適切なものに絞り込み、思考プロセスを適切な目標に向けて自律的に進めていくことが可能である。
本人工知能は真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報を逐次入力していくことで、情報と情報の接続関係を自律的に生成していく。情報を入力すると情報に対応する数々のパターンが励起し、パターンの集合(概念)とパターンの集合(概念)との間の接続関係が人間の指示または学習により強化していく。文、文章は単独で存在するのではなく、互いに関係を有しており文脈(コンテキスト)の中で位置づけされる。後に出現する文は前に出現した文の影響を受けている。この事を反映するメカニズムとして本人工知能は入力した文に応じて対応するパターンが励起し、励起したパターンの接続関係記録部には、当パターンが励起する前に励起したパターンの履歴が記録され、関連するパターンとの接続関係が逐次強化する機能を組み込んでいる。この機能により、文に対応するパターンは全て関連する文との関係、つまり文脈を踏まえて励起するように学習が進んでいく動作を実現することができる。多数の文、文章を入力することにより文脈のネットワークが自律的に生成され、ある概念(文、文章)が入力されると、その概念は生成された文脈に沿って遷移していくことになる。
このような情報間の接続関係を真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する情報について実施していくと、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識体系を自律的に生成することができる。学習が進むと本人工知能は入力された情報が既に記録している情報と整合しているが、整合していないかの識別が可能となる。つまり、真実、事実、規則、常識、定義、論理に相当する知識、知性を獲得したことになる。情報(思考)から情報(思考)への遷移は生成した文脈に沿って実施することも可能であるし、情報に含まれたキーワードを使用して連想的に情報を検索することにより思考を遷移させることも可能である。思考パターンの多様な遷移方法を組み合わせることにより人間に近い会話を実施することもできる。
また質問に対する回答も知識体系から関連情報を検索して生成するのみならず、質問の意味を解釈した上で関連情報を検索し、検索したデータを処理することにより質問に対する回答を生成して答えるという動作ができる。これは質問のタイプを識別し、質問の回答に対応する情報を検索し、質問の回答に対応する情報が無い場合には、質問の回答に対応する情報を生成するプログラムを自律的に起動し処理を行うことにより実現できる。質問の回答に対応する情報を生成するための情報を知識体系から検索し、その情報が無ければ、さらにその情報を生成するためのプログラムを起動して必要な情報を生成していくという自律的に問題を解決していく逐次処理により実現する。
人間の思考パターンの遷移は条件により遷移先が変わるという観点から、一般的に条件付き処理として表現することができる。本人工知能は言語の意味を解釈し、必要に応じて自律的に条件付処理に変換する。条件つき処理の条件の成立性に関しては、該当する言語から検索用のパターンを生成して条件に対応する情報を自律的に検索し、検索した情報が条件を満足するか否かの判断を実施することにより確認する。人間が知識として使用している問題解決策を、そのまま言語として入力しても、その意味を逐次、解釈し条件付処理を自律的に進めていき問題を解決していく。処理の途中で新規の情報が必要な場合は、その情報要求を通知し、該当の情報が獲得されると、その内容に応じた処理を実施する。
人間の指示により情報(パターン)間の接続関係を生成する場合はある概念(文、文章)に対応するパターンを励起し、つぎの概念(文、文章)のパターンを励起することにより実施することができる。先に起動したパターンから後で起動したパターンに向け、遷移するように接続関係を生成するように設定することにより、概念と概念の間の接続関係を逐次、生成していき、次に同様の概念が励起すると、生成した接続関係に沿ってパターンが自動的に励起するようになる。遷移先が複数の場合は、状況に適した関係性を人間の指示または自律的に設定し、複数の遷移先の候補から状況に適した関係性のものが選択されるようにする。なお、関係性の自律的設定は思考パターンの遷移の目的、状況を分析し適切な関係性を設定する機能により実施できる。
本人工知能は汎用であるため数々の応用分野が考えられる。ここでは本人工知能の特徴に焦点を当てた一部について説明する。ここではAIと表現しているがAIを搭載したロボット、機器への適用も可能である。
◇パーソナルAI
人工知能へ入力する情報を個人的にカスタマイズし、個人専用のAIを構築する。(個人の思考・思想の記録、話し相手、相談相手、アシスタント、パートナー)
図23にパーソナルAIの構成図を示す。情報を入力すると情報間の関係性を分析し記録器に知識体系を構築していく。情報間の接続関係が強化することにより文脈の検出も可能になる。個人の思考、思想、趣味、興味、話題等を逐次、言語で入力することにより個人用にカスタマイズした人工知能が生成される。
◇汎用AI
規則、常識、道徳を学習した人工知能に専門知識(数学、物理、化学、法律、設計、一般科学等)を学習させ、様々な社会活動において人間を支援する。
図24に汎用AIの構成図を示す。情報を入力すると情報間の関係性を分析し記録器に知識体系を構築していく。情報間の接続関係が強化することにより文脈の検出も可能になる。真実、事実、常識、規則、モラル、専門知識、定理、定義、論理等を逐次、言語で入力することにより汎用の人工知能が生成される。
◇大規模AI
上記の汎用AIの専門能力を高め、複数の専門分野AIとマネージメントAIからなるネットワークを構成し協調させ、難度の高い問題、複数の専門知識が必要な問題解決を支援する。
図25に大規模AIの構成図を示す。図24の汎用AIの専門能力を高め、複数の専門分野AIとマネージメントAIからなる大規模AIを構成する。マネージメントAIは与えられた問題の種類を分析、問題を解決するために必要な情報の種類と専門分野を識別する。識別した求めるべき情報は各専門分野に振り分け担当する専門分野AIに回答要求を出す。人間、専門分野AIおよびマネージメントAI間の情報インタフェースは言語、記号、数字等で実施することが可能である。
◇趣味、ゲームAI
関心のあるテーマ、分野の情報を人工知能に収集、整理、報告させる。人工知能の知識、能力を向上させる育成ゲーム。人工知能が獲得した知識、能力をサークルメンバーで共有、交換等。
発明の効果
本発明によれば、入力した情報に関して情報の源泉、信頼性、新規性、分野、テーマ、主語、主語の修飾、述語、述語の修飾、修飾関係、いつ、どこで、誰が、何を、どのように、なぜ、したのかを分析し文構造に整理するとともに有用と判断した情報を自律的に記録し知識体系として構築することが可能である。また入力した情報を内部に構築した知識体系と照合して評価し、評価結果に応じた処理(情報の記録、知識体系の更新・改良、指示内容の実行、質問に対する回答)を自律的に実施する。さらに情報に含まれている単語の一部を一般化し、逐次入力される情報と情報の関係を情報に対応するするパターンの集合とパターンの集合との関係を強化することにより有意なパターン間の関係を抽出し、一連の入力情報から常識、一般的な考え方および問題解決方法を自律的に構築していくことが可能である。
従来は機械に入力情報の処理等を行わせる場合、計算機にあらかじめプログラムを設定する必要があった。入力した情報から状況を判断するプログラム、個々の条件に応じ機械に動作させるプログラムを作成し、機械に搭載した計算機に実装し実行する必要があった。プログラムは専用のプログラム言語により作成する必要があり、開発に多大な時間を要する等のデメリットがあった。条件の検出および対応する動作が適切でなければ、計算機に実装したプログラムを人間が修正する必要があり、修正に多大な時間を要する等のデメリットがあった。
本発明によれば情報の処理の仕方を学習することにより処理を実施するので、逐次プログラミングする必要は無い。処理の方法に関する情報を自然言語で入力することにより、機械が処理の方法を記録、学習していくので大幅に労力を削減することができる。
また、処理の変更もプログラムの変更によらず、パターンの変更とパターン間の接続を変更することにより対応することが可能であるので非常に柔軟性、対応力の高いシステムとなっている。
通常のプログラミングでは変数、定数の定義および処理の内容を事前に決めておく必要があるため、処理結果に応じて多くの分岐が生じるような処理の実現には多大な労力を要する。(現実的には実現が困難な場合が多い。)一方、本発明では処理に使用する変数および定数に対応する情報の検索は自然言語(単語、記号)を組み合わせたパターンを使用することにより実施しており、より人間の思考に近い情報の検索方式となっている。所謂、連想記憶システムにおける情報の記録および検索を具体化したシステムとなっているため、処理に使用する変数、定数に対応する情報の格納場所を事前に厳密に定義しておく必要は無い。新規の情報が発生した段階で自然言語(単語、記号)の組み合わせたパターンを検索キーとして逐次、登録・記録することができる。また登録・記録した情報を自然言語(単語、記号)の組み合わせた検索パターンで容易に検索することができる。これによりプログラミングにおける変数および定数の定義という制約に縛られないシステムとなっている。
さらに、処理の内容については条件付き処理を状況(パターンおよびパターンの分析結果により条件の成立性を識別する)に応じて条件に対応する処理を実施し、実施した処理において、さらに条件付き処理が出現すれば、その条件を分析し処理を決定するという方式で逐次処理を進めていくことが可能である。従って、人間が問題解決するのと同じ思考プロセス(条件文の集合)を自然言語で定義することにより、本人工知能装置はその内容を逐次、解釈し必要な処理を進めていくことができる。処理の結果、新しく生成される情報は処理に応じた適切な単語の組合せを検索キーとして記録するので、別の処理において生成した情報を使用する場合でも容易に検索することができる。つまり生成した情報、知識を知識体系に組み込み、将来において必要になった場合に活用することが容易にできるシステムとなっている。本発明では処理の結果生成した新規の情報を逐次、知識体系に組み込み、別の処理において知識体系に組み込まれた情報を適宜、検索して処理を進めていくことができる。また情報の検索対象も知識体系全体、直近に処理した処理結果に限定する等、処理に応じて適切に選択することが可能である。
人間が思考(言語)により解決可能な問題に関しては、その問題を解決する手法または手順を自然言語で示すことにより、本発明の人工知能装置は、入力された問題解決の手法または手順に従って、自律的に問題を解決することができる。
問題解決の手法または手順にあいまいな点、不確定な点があれば、その都度、通知し解決策の手法及び手順の明確化を図りながら問題を解決していくことができる。さらに、人間の問題解決策および行動決定策を自然言語(文)で入力することにより本発明は自律的に条件付処理に変換した上で、条件の成立性を確認しながら処理を進めていくという動作が可能である。人間の問題解決および行動決定に相当する動作をプログラミングすることなく自然言語(文)で表現された知識(問題解決および行動決定に関する手順および思考方法)を入力することにより、人間が思考により問題解決または行動決定するように問題解決または行動決定を実施することが可能となる。
問題解決に必要な記録ユニットを逐次、起動していくことにより問題を解決するための処理および処理プログラムの識別と起動を自律的に実行し問題を解決する。文脈の検出と学習を実施し、文脈を踏まえた会話(質疑、応答、関心のある話題の提供、意見および議論)を実施するとともに関心のある、または指定した相手および事項に関する情報(関心のある話題、問題に対する考え方、物事に対する反応、意見および行動、詳細情報)を収集して記録、蓄積することが可能である。
本発明の知識体系は真実、事実、規則、常識、定義、論理に基づいて構築されている。これらと整合しない情報は知識体系に取り込まない。また全ての処理過程は人間が理解できる言語または記号で表示することが可能な透明性のあるシステムとなっている。人間が蓄積してきた正しい知識を源泉として知識体系を構築し、全ての処理過程における処理状況も人間が理解できる形で表示することが可能なシステムとなっているので「記号接地問題」を解決した「暴走しない人工知能」の実現が可能である。また、問題解決にあたっては構築した知識体系を活用するとともに、問題解決に必要な処理プログラムを自律的に起動し処理結果を知識体系に組み込んで知識体系のさらなる向上を図ることができる。人間が蓄積してきた知識を人工知能装置内に知識体系として構築することができ、必要に応じて人間が開発してきたプログラムを自律的に起動することができるので、問題解決にあたり人間の柔軟性とコンピュータの処理能力を併せ持つ人工知能の実現が可能となる。
人工知能装置の機能構成 記録器の機能 入力情報の評価例 単語、意味、文要素の識別を実施する機能図 入力情報を評価する機能図(1) 入力情報を評価する機能図(2) 入力情報を評価する機能図(3) 入力情報を評価する機能図(4) 入力情報を評価する機能図(5) 文間の関係性分析および設定を実施する機能図 文の種類、意図に応じた処理の展開を実施する機能図 命令文・依頼文への対応を実施する機能図 質問文への対応を実施する機能図 条件文への対応を実施する機能図 価値ある情報の抽出と記録を実施する機能図 会話を生成する機能図 問題解決のための論理展開、処理プログラムの実行および処理プログラムの起動を実施する機能図 問題解決のための論理展開、処理プログラムの実行および処理プログラムの起動を実施する機能の遷移図 情報、手順の一般化、汎用化(常識、一般的な考え方の抽出)を実施する機能図 情報、手順の一般化、汎用化(問題および解決策の一般化)を実施する機能図 より優れた知識、論理への更新を実施する機能図 興味ある分野、対象に関する情報の検索と整理を実施する機能図 パーソナルAIの構成図 汎用AIの構成図 大規模AIの構成図
1 入力処理器
2 分析器
3 記録器
4 制御器
5 出力処理器

Claims (16)

  1. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を使用して問題解決する人工知能装置。
  2. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、人間が入力する情報から知識体系を構築し、人間との話し相手、相談相手およびアシスタントとして動作する人工知能装置。
  3. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した真実、事実、常識、規則、専門知識から知識体系を構築し人間を支援する人工知能装置。
  4. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した真実、事実、常識、規則、専門知識から知識体系を構築した1つ以上の専門分野用人工知能装置と専門分野用人工知能装置を連携させるマネージメント用人工知能装置から構成され、解決に複数の専門知識が必要な問題の解決を支援する人工知能装置。
  5. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を使用して会話する人工知能装置。
  6. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、与えられた問題の識別、問題を解くための条件分析、問題を解くための条件検索を実施し、問題を解くための条件が検索できない場合は該当する条件を生成する処理プログラムを起動して問題解決する人工知能装置。
  7. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、与えられた問題の識別、問題を解くためのキーパラメータの分析、キーパラメータの検索を実施し、問題を解くためのキーパラメータが検索できない場合は該当するキーパラメータを生成する処理プログラムを逐次起動して問題解決する人工知能装置。
  8. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を単語、文要素、文、キーパラメータによる検索を実施して問題解決する人工知能装置。
  9. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を使用して問題解決する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  10. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、人間が入力する情報から知識体系を構築し、人間との話し相手、相談相手およびアシスタントとして動作する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  11. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した真実、事実、常識、規則、専門知識から知識体系を構築し人間を支援する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  12. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した真実、事実、常識、規則、専門知識から知識体系を構築した1つ以上の専門分野用人工知能装置と専門分野用人工知能装置を連携させるマネージメント用人工知能装置から構成され、解決に複数の専門知識が必要な問題の解決を支援する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  13. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を使用して会話する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  14. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、与えられた問題の識別、問題を解くための条件分析、問題を解くための条件検索を実施し、問題を解くための条件が検索できない場合は該当する条件を生成する処理プログラムを起動して問題解決する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  15. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、与えられた問題の識別、問題を解くためのキーパラメータの分析、キーパラメータの検索を実施し、問題を解くためのキーパラメータが検索できない場合は該当するキーパラメータを生成する処理プログラムを逐次起動して問題解決する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
  16. 情報(単語、言語、文章、知識、数式、記号、画像、音声)をパターンに変換する入力処理器と、入力した情報に関して単語、意味、文要素、分野、興味の対象、記録情報との比較、文の種類、意図、文間の関係性を分析する分析器と、情報、問題の型、問題の解決方法、手順、思考、思想、文脈、分析結果、情報間の接続関係および関係性、情報および処理プログラムの起動条件、情報および処理プログラムの起動履歴を記録する記録器と、文の種類および意図に応じた処理の展開、問題解決のための論理展開、処理の実行および処理プログラムの起動、情報および手順の一般化、より優れた知識および論理への更新、興味ある分野、対象に関する情報の検索および整理、情報、接続関係、関係性の記録および変更、目標に向けた情報間の遷移制御を実施する制御器と、パターンを情報および制御信号に変換する出力処理器を備え、入力した情報と既に記録している情報との関係を分析し有用な情報を抽出して知識体系の構築、拡大および更新を実施し、知識体系に記録された情報、情報間の関係および処理プログラムにより生成した情報を単語、文要素、文、キーパラメータによる検索を実施して問題解決する人工知能装置として機能させるためのソフトウェア。
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