JP2016040563A - 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス - Google Patents

光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス Download PDF

Info

Publication number
JP2016040563A
JP2016040563A JP2014164055A JP2014164055A JP2016040563A JP 2016040563 A JP2016040563 A JP 2016040563A JP 2014164055 A JP2014164055 A JP 2014164055A JP 2014164055 A JP2014164055 A JP 2014164055A JP 2016040563 A JP2016040563 A JP 2016040563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical fiber
cable
intermediate sheet
layer
fiber cable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014164055A
Other languages
English (en)
Inventor
峻 石原
Takashi Ishihara
峻 石原
一男 小河
Kazuo Ogawa
一男 小河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2014164055A priority Critical patent/JP2016040563A/ja
Publication of JP2016040563A publication Critical patent/JP2016040563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Fibers, Optical Fiber Cores, And Optical Fiber Bundles (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)
  • Communication Cables (AREA)

Abstract

【課題】外装材等の他の部材を必要とせず、光ファイバケーブル自身で可塑剤の光ファイバ素線への移行を防止することが可能である光ファイバケーブル及びワイヤーハーネスを提供する。【解決手段】光ファイバ素線2と、その周囲を覆うケーブル被覆層3とを有し、光ファイバ素線2とケーブル被覆層3の間に、溶解度パラメータが10以上の樹脂から形成された可塑剤移行防止フィルムを有する中間シート5が巻装され、中間シート5は、光ファイバケーブル1の周方向の両端部側がオーバーラップして重なるオーバーラップ部6が形成されるように巻き回され、オーバーラップ部6が、中間シート5の一方の端部側表面と他方の端部側裏面を接合面として、接着剤層7を介して接着して光ファイバケーブル1を構成した。ワイヤーハーネスは、光ファイバーケーブル1を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバケーブル及び該光ファイバケーブルを用いたワイヤーハーネスに関するものである。
従来、光ファイバ(光ファイバ素線ということもある)を用いた光ファイバケーブルが公知である(例えば、特許文献1参照)。光ファイバケーブル101は、図10に示すように、光ファイバ素線102と、光ファイバ素線102に沿って形成された抗張力体103と、光ファイバ素線102及び抗張力体103の周囲を覆うケーブル被覆層104とを備えている。
光ファイバ素線102は、例えば、光を伝送するコアと、該コアの周囲を覆うクラッドと、該クラッドの周囲を被覆する光ファイバ被覆層から構成される。前記被覆層は、紫外線硬化性樹脂等が用いられる。
光ケーブル被覆層104は、収縮すると、光ファイバが蛇行して光伝送損失が大きくなってしまうため、収縮し難いことが要求される。また、ケーブル被覆層104は、光ファイバケーブル101の取り扱いを容易とするために、柔軟性が要求される。
上記特許文献1では、柔軟性を改良したケーブル被覆層104の材料として、ポリプロピレン系ポリマーにポリプロピレンエラストマーを混合した樹脂が用いられている。
特開2013−250499号公報
車両等に搭載される車載用ワイヤーハーネスでは、絶縁電線と光ファイバケーブルが結束材等で束ねられ、互いに接触した状態で使用されることがある。絶縁電線は、例えば、銅線等の導体の周囲が軟質ポリ塩化ビニル樹脂等の絶縁材料により被覆されている。上記絶縁材料に用いられる軟質ポリ塩化ビニル樹脂は、可塑剤を含んでいる。
ワイヤーハーネスにおいて、絶縁電線と光ファイバケーブルが接触している状態では、経時的にポリ塩化ビニル樹脂中の可塑剤が、光ファイバケーブルのケーブル被覆層に移行するという問題があった。ケーブル被覆層に移行した可塑剤は、更に光ファイバ素線の光ファイバ被覆層に移行して、光ファイバ被覆層が膨潤し亀裂が発生したり、破断する等の問題があった。このように光ファイバ被覆層に亀裂が発生したり、破断したりすると、光ファイバの保護機能や、伝送特性等に悪影響を及ぼす。
また、ワイヤーハーネスを構成した際に、絶縁電線から光ファイバケーブルに可塑剤が移行するのを防止するために、光ファイバケーブル101の周囲に、コルゲートチューブのような別体の外装材を取り付けて、ワイヤーハーネスを構成することも行われている。しかし、このように光ファイバケーブル101の周囲に外装材を取り付けることは、別の部品が必要になり、更に取り付け工程が増えるため、材料コストや作業コストが上昇してしまうという問題があった。
更に光ファイバケーブル101の全周にわたり、外装材等を隙間なく形成することは困難であり、外装材により被覆されない部分等が出てくることは避けられない。そうすると、その部分から光ファイバケーブル101に可塑剤が移行してしまい、可塑剤の移行を確実に防止することは困難である。
本発明は、上記従来技術の欠点を解消するためになされたものであり、外装材等の他の部材を必要とせず、光ファイバケーブル自身で可塑剤の光ファイバ素線への移行を防止することが可能である光ファイバケーブル及びワイヤーハーネスを提供することを目的とする。
本発明の光ファイバケーブルは、
光ファイバ素線と、その周囲を覆うケーブル被覆層とを有する光ファイバケーブルにおいて、
前記光ファイバ素線と前記ケーブル被覆層の間に、溶解度パラメータが10以上の樹脂から形成された可塑剤移行防止フィルムを有する中間シートが巻装されており、
前記中間シートは、光ファイバケーブルの周方向の両端部側がオーバーラップして重なるオーバーラップ部が形成されるように巻き回され、
前記オーバーラップ部が、前記中間シートの一方の端部側表面と他方の端部側裏面を接合面として、接着剤層を介して接着されていることを要旨とするものである。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記中間シートは、前記オーバーラップ部の少なくとも一方の表面に、前記中間シートの他方の表面と接着が可能な接着剤層が形成されているものであることが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記可塑剤移行防止フィルムが、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミドからなる群から選択される樹脂により形成されたフィルムであることが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記中間シートが、前記ケーブル被覆層と接着性を有する被覆接着層を有することが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記中間シートが、金属箔層を有することが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記ケーブル被覆層の内側に、抗張力体を有することが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記ケーブル被覆層の材料が、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
本発明の光ファイバケーブルにおいて、前記光ファイバ素線が、光を伝送するコアと該コアの周囲を覆うクラッドと該クラッドの周囲を被覆する光ファイバ被覆層とを有することが好ましい。
本発明のワイヤーハーネスは、上記の光ファイバケーブルを有することを要旨とするものである。
本発明のワイヤーハーネスにおいて、可塑剤を含む絶縁被覆を有する絶縁電線が前記光ファイバケーブルと接触した状態で配置されているように構成することができる。
本発明光ファイバケーブルは、光ファイバ素線とケーブル被覆層の間に、溶解度パラメータが10以上の樹脂から形成された可塑剤移行防止フィルムを有する中間シートが巻装されているから、外装材等の他の部材を必要とせず、光ファイバケーブル自身で他の材料などに含まれる可塑剤が光ファイバ素線へ移行するのを防止することが可能である。
更に、前記中間シートは、光ファイバケーブルの周方向の両端部側がオーバーラップして重なるオーバーラップ部が形成されるように巻き回され、前記オーバーラップ部が、前記中間シートの一方の端部側表面と他方の端部側裏面を接合面として、接着剤層を介して接着されている構成を採用したことにより、中間シートのオーバーラップ部が接着されているため、表皮層の内部で中間シートは光ファイバ素線の全周囲を被覆した状態を維持することができる。
これに対し、中間シートのオーバーラップ部を接着しない光ファイバケーブルの場合、光ファイバケーブルが屈曲等した場合に、中間シートの周方向の端部のオーバーラップ部では、中間シートが重なっている部分がずれて、隙間が発生してしまう。中間シートのオーバーラップ部のシート端部の重なり部分がずれて隙間が発生すると、可塑剤移行防止フィルムが光ファイバシートの周囲を完全に被覆できなくなる。そうすると被覆層の可塑剤が、上記隙間部分から光ファイバ素線側に移行する。この可塑剤が光ファイバ素線の光ファイバ被覆層に対し悪化して、光ファイバ被覆を劣化させてしまうことになる。
本発明の光ファイバケーブルは、該ケーブルが屈曲させられた場合であっても、中間シートのオーバーラップ部分が接着されているので、その部分が剥がれることを抑制可能であり、中間シートの可塑剤移行防止フィルムによる可塑剤の移行防止効果が低下することがない。そのため光ファイバケーブルの性能を長期間維持することが可能である。
本発明のワイヤーハーネスは、上記の光ファイバケーブルを有するものであるから、使用時に他の材料からの可塑剤の移行を防止して、光ファイバケーブルの特性を劣化させず、長期にわたり良好な特性を維持することが可能である。またワイヤーハーネスが、可塑剤を含む絶縁被覆を有する絶縁電線と光ファイバーケーブルが接触した状態で使用される形態の場合、光ファイバ素線の光ファイバ被覆層に上記絶縁電線の絶縁被覆中に含まれる可塑剤が移行するのを良好に防止できる。
図1は本発明の光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。 図2は図1の光ファイバケーブルに用いられる中間シートの一例を示し、(a)は外観斜視図であり、(b)は巻き回した状態を示す斜視図である。 図3(a)、(b)は中間シートの態様を示し、光ケーブルの周方向の断面である、図2(a)のA−A線縦断面に対応する図である。 図4(a)、(b)は中間シートの態様を示す断面図である。 図5は図4(a)の中間シートを用いたオーバーラップ部の拡大断面図である。 図6は図4(a)の中間シートの変形例を示す断面図である。 図7は中間シートの別の態様を示す断面図である。 図8は図1の光ファイバケーブルに用いられる光ファイバ素線を拡大した状態を示す断面図である。 図9は本発明のワイヤーハーネスの一例の外観を示す斜視図である。 図10は従来の光ファイバケーブルを示す断面図である。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。図1は本発明の光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。図1に示すように、光ファイバケーブル(以下、単に光ケーブルと略記することもある)1は、光ファイバ素線2と、該光ファイバ素線2の周囲を覆うケーブル被覆層3を有する。ケーブル被覆層3は抗張力体4の外側を被覆する丸筒状に形成されている。
ケーブル被覆層3は光ファイバ素線2の外周を覆い、光ファイバ素線2を保護するためのシースとして形成されている。ケーブル被覆層3は、光ケーブルの最外層として形成されていて、光ケーブル1全体の保護材としての機能を有している。
ケーブル被覆層3は、その下層の抗張力体4及び光ファイバ素線2に対し、締め付けない緩い状態で被覆してルース構造に形成してもよいし、密着した状態で被覆してもよい。
光ファイバ素線2及び抗張力体4と、その外周の被覆層3との間には、溶解度パラメータ(Solubility Parameter、以下「SP値」ということもある。)が10以上の樹脂から形成された可塑剤移行防止フィルムを有する中間シート5が設けられ、抗張力体4の周囲に巻装されている。
図2は図1の光ファイバケーブルに用いられる中間シートの一例を示し、(a)は外観斜視図であり、(b)は中間シートを光ファイバ素線及び抗張力体の周囲に巻き回した後の状態を模式的に示す斜視図である。図1及び図2(a)、(b)に示すように、中間シート5の光ファイバーケーブル1の周方向の両端部側は、オーバーラップして重なり、オーバーラップ部6が形成されるように巻き回されている。オーバーラップ部6は、中間シート5の一方の面5A(便宜上、この面を中間シート5の表面5Aという)の一方の端部側に形成されている表面側の接合部6aと、中間シート5の前記表面の反対面5B(便宜上、この面を中間シート5の裏面5Bという)の他方の端部側に形成されている裏面側の接合部6bが、接着剤層7を介して接着されている。このように中間シートのオーバーラップ部が接着されていることにより、光ファイバ素線2と抗張力体4が光ケーブル1の内部で動いても、オーバーラップ部が剥離して、隙間ができる恐れがない。
中間シート5のオーバーラップ部6は、光ケーブル1の長手方向の両端の間を切れ目がなく、連続する帯状に形成されている。またオーバーラップ部6は、光ケーブル1の長手方向の端部から端部まで、一定の幅の帯状に形成されている。オーバーラップ部6の中間シートが重なっている部分の周方向の幅OL(オーバーラップ部の幅ということもある)は、中間シート5の端部の接合面が剥離しない長さであればよく、特に限定されない。例えば、オーバーラップ部の幅OLは、1.0〜2.0mm程度に形成するのが、接合部の接着を確実に行うことが可能であると共に、光ケーブルの柔軟性を損なわず、接面不良による外観悪化の抑制の点から好ましい。
中間シート5は、中間シートの表面5Aが外側面となって被覆層3と接触し、中間シートの裏面5Bが内側面となって抗張力体4と接触するように、巻装されている。
図3(a)、(b)は中間シートの態様を示し、図2(a)のA−A線断面に対応する光ケーブルの周方向の断面図である。図3(a)に示す中間シート5は、可塑剤移行防止フィルム8と、該フィルム表面の接合部6aに形成されている接着剤層7とから構成されている。
図3(b)に示す中間シート5は、可塑剤移行防止フィルム8の表面(中間シートの表面)全面に接着剤層7が形成されている例である。接着剤層7は、図2(a)に示すように、少なくともオーバーラップ部6をカバーしていればよいが、図2(b)に示すように、表面全体に形成されていてもよい。
可塑剤移行防止フィルム8は、SP値が10以上の樹脂から形成されたフィルムが用いられる。可塑剤移行防止フィルム8の具体的な樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート(10.0)、ポリエチレンテレフタレート(10.7)、ポリエチレンナフタレート(10.7)、ポリアミド6(12.7)、ポリイミド(13.1)等が挙げられる。括弧内はSP値を示す。
絶縁電線等の絶縁被覆のポリ塩化ビニル樹脂に添加されている可塑剤は、通常、フタル酸ジイソノニル(DIDP)又はフタル酸ジオクチル(DOP)等である。これらの可塑剤のSP値は8.9である。そしてケーブル被覆層3等に用いられるポリプロピレン樹脂のSP値は7.9である。これに対し可塑剤移行防止フィルムのSP値が10以上であれば、上記可塑剤のSP値との差が大きくなり、被覆層3に可塑剤が移行しても、可塑剤移行防止フィルム8を透過してして移行するのが防止できる。
可塑剤移行防止フィルム8の厚みは、可塑剤の移行が防止可能な厚みであれば、特に限定されない。
接着剤層7に用いられる接着剤は、中間シート6の表面の接合部6aと裏面の接合部6bを接着可能なものであればよい。接着剤層7の接着剤は、中間シート6を巻装する際に、オーバーラップ部6の所定の位置に塗布して接着剤層7を形成し、オーバーラップ部6を接着しても良いし、中間シート5の表面の接合部6a或いは裏面の接合部6bに、ホットメルト接着剤等を用いて予め接着剤層7を形成しておくことも可能である。
中間シート5に接着剤層7を形成しておく場合、接着剤層7は中間シートの表面又は裏面のいずれか一方、或いは表面及び裏面の両方のいずれに形成してもよい。中間シート5の片面側に形成した接着剤層7は、中間シート5の他方の面と接着可能であればよい。接着剤層7の接着剤としては、反応硬化型接着剤、ホットメルト型接着剤等の公知の各種接着剤を用いることができる。
図4(a)、(b)は中間シートの他の態様を示す断面図である。中間シート5は、可塑剤移行防止フィルム8と接着剤層7のみから構成してもよいが、他の層を積層してもよい。例えば図4(a)に示す中間シート5は、可塑剤移行防止フィルム8として厚み16μmのPETフィルムの片方の表面に、接着剤層9aとして厚み3μmのウレタン系2液反応型接着剤を介して、厚み15μmのアルミニウム箔からなる金属箔層9を積層し、可塑剤移行防止フィルム8の反対側の表面全体にケーブル被覆層3に対する接着性を有する厚み5μmのホットメルト接着剤からなる被覆接着層3aを積層したものである。更に中間シート5の金属箔層9の表面に、接着剤層7が形成されている。接着剤層7は、厚み3.0μmのポリウレタン系2液硬化型接着剤を用いた。接着剤層7が形成されている位置は、中間シート5の裏面の接合部6aに対応する位置である。
また、図4(b)に示す中間シートは、同図(a)に示す態様の中間シートが接着剤層が中間シートの裏面の接合部に対応する位置のみに形成されていたのに対し、接着剤層7が中間シート5の裏面全体となる、金属箔層9の外表面全体に形成されている点が相違している。
中間シート5に金属箔層9を設けることで、可塑剤移行防止フィルム8の収縮を抑制することができる。また金属箔層9は中間シート5の可塑剤移行防止効果を向上させることが可能である。金属箔層9の材料は、特に限定されずに用いることができる。金属箔層9に用いる金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔、その他の金属箔等が挙げられる。中でもアルミニウム箔は、安価であり、銅害等の影響を避けることが可能であり、好ましい材料である。金属箔層9の厚みは、10〜25μm程度に形成することができる。
金属箔層9を可塑剤移行防止フィルム8の表面に積層するには、金属箔接着層9aを介して積層接着するのが好ましい。金属箔接着層9aの接着剤としては、例えば二液硬化型ウレタン接着剤等の反応硬化型接着剤を用いることができる。金属箔接着層9aの厚みは、2.0〜4.0μm程度に形成することができる。
可塑剤移行防止フィルム8の表面に設けられている被覆接着層3aは、ケーブル被覆層3に対して接着性を有する接着剤が用いられる。被覆接着層3aの接着剤は、ケーブル被覆層3の材質に応じて適宜、選択することができる。例えばケーブル被覆層3にポリプロピレン樹脂等のオレフィン系樹脂を用いた場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のホットメルト系接着剤を用いることが好ましい。
接着剤層7は、金属箔層9と上記被覆接着層3aとを接着可能な接着剤を用いることができる。例えば、金属箔層9にアルミニウム箔を用い、被覆接着層3aにエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた場合には、接着剤層7の接着剤は、例えばウレタン系2液反応型接着剤等が用いられる。
図5は図4(a)の中間シートのオーバーラップ部の拡大断面図である。図5はオーバーラップ部を接着する前の状態を示している。図5(a)に示すように、中間シート5のオーバーラップ部6では、表面の接合部の被覆接着層3aと、裏面の接合部の接着剤層7が接着する。
図6は、図4(a)の中間シートの変形例を示す断面図である。図6に示す中間シート5は、オーバーラップ部の接着剤層7aの表面に厚み16μmのPETフィルムからなるフィルム層8aを積層したものである。フィルム層8aは、可塑剤移行防止フィルム8のPETフィルムと同一のフィルムを用いている。接着剤層7aの接着剤は、アルミニウム箔とPETフィルムの接着剤が用いられる。その他の構成は図4(a)の中間シート5と同一の構成である。接着剤層7aのの表面にフィルム層8aが形成されていることにより、樹脂層3aとの接着性が良いという利点がある。
図7は中間シートの別の態様の断面図である。図7の中間シート5は、図4(a)、(b)に示す中間シート5と比較して、接着剤層7を除いた以外は同一の構成を有するものである。図7の中間シート5は、オーバーラップ部に接着剤層7が形成されていない態様である。中間シート5は、このような形態でも使用可能であるが、光ケーブルの組立の際に接着剤を塗工しながら行う必要がある。
この中間シート5を巻装しようとすると、表面の接合部と裏面の接合部は、被覆接着層3aと金属箔層9が接触することになるが、被覆接着層3aは金属箔層9との接着性を有していないから、オーバーラップ部で接着させることができない。この中間シート5を用いる場合には、中間シートを巻装する際に、金属箔層9と被覆接着層3aに対し接着可能な接着剤をオーバーラップ部に塗工し、オーバーラップ部を接合接着する。
ケーブル被覆層3は、従来、この種の光ケーブルの被覆層として用いられていた柔軟性を有する樹脂を使用することができる。ケーブル被覆層の柔軟性を有する樹脂としては、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の、ポリオレフィン系樹脂が挙げられる。ケーブル被覆層3は、可塑剤を含まず、低収縮性の樹脂を用いるのが好ましい。ケーブル被覆層3に用いられる柔軟性に優れ、低収縮性の樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとしてポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンを樹脂成分に用い、ソフトセグメントとしてEPDM等のゴム成分を使用したものである。オレフィン系熱可塑性エラストマーは、樹脂成分とゴム成分はブレンドしただけの単純ブレンド型、ブレンドと同時に架橋した架橋型がある。
またケーブル被覆層3に、難燃性を付与するために、難燃剤、その他の添加剤等を添加してもよい。難燃剤としては、水酸化マグネシウム、非デカブロ臭素系難燃剤、三酸化アンチモン等が挙げられる。その他の添加剤としては、酸化防止剤、銅害防止剤等が挙げられる。
ケーブル被覆層3の厚みは特に限定されない。例えば、光ファイバ素線2の直径が200〜500μm程度に形成されている場合、ケーブル被覆層3の厚みは、0.3〜0.5mm程度に形成することができる。
図8は図1の光ケーブルに用いられる光ファイバ素線を拡大した状態を示す断面図である。光ファイバ素線2は、光の透過率の高い石英系ガラス又はプラスチック等からなるコア21と、そのコア21の周囲を覆うコアよりも屈折率の低いクラッド22と、クラッド22の周囲を覆う紫外線硬化材料等の硬化物からなる光ファイバ被覆層23とを有している。光ファイバ素線2は、公知のものを使用することができる。
光ファイバ素線2の線径は特に限定されず、用途等に応じて、適宜の線径のものが選択できる。例えば、コア21の直径は50〜80μm程度に形成される。クラッド22の直径は100〜160μm程度に形成される。光ファイバ被覆層23の直径は200〜300μm程度に形成される。
抗張力体4は、光ファイバ素線2に沿って形成される補強部材であり、光ファイバ素線2が過剰に大きな曲率で曲がることを防止するために設けられている。抗張力体4は公知のものが使用できる。図1に示す光ケーブルの抗張力体4は、アラミド繊維が充填されて構成されていて、光ファイバ素線2の周囲を覆い、中間シート5の内側に充填されている。
抗張力体4は、アラミド繊維以外に、金属線、長尺な繊維強化プラスチックの部材等を用いてもよい。抗張力体4は、図1に示す充填状態の場合、その厚みは0.4〜0.7mm程度に形成される。
光ケーブル1を製造するには、光ファイバ素線2に抗張力体4を沿うように配置して繰り出し機等から繰り出し、中間シート5を巻き付け、オーバーラップ部6を接着剤層を介して接着する。接着剤層7の接着は、例えばホットメルト接着剤の場合は、加熱、冷却の工程で行うことができる。そして中間シート5の周囲にケーブル被覆層3を構成する樹脂をダイスから押出して周囲を被覆してケーブル被覆層3を形成することで、光ケーブル1を得ることができる。
また特に図示しないが、本発明の光ケーブル1は、抗張力体4の周囲に光ファイバ素線2を複数本並べて配置して、その周囲を中間シート5で被覆して、該中間シート5の周囲をケーブル被覆層3で被覆して構成してもよい。光ファイバ素線2の数や、光ファイバ素線2と抗張力体4の配置等は特に限定されるものでない。
以下、本発明のワイヤーハーネスについて説明する。本発明のワイヤーハーネスは、上記の光ケーブルを用いたものである。図9は本発明のワイヤーハーネスの一例の外観を示す斜視図である。図9に示すワイヤーハーネス10は、3本の光ケーブル1、1、1と、3本の絶縁電線13、13、13が結束材14により結束されて一体化されて構成されている。ワイヤーハーネス10において、光ケーブル1は、絶縁電線13と接触した状態で配置されている。
絶縁電線13は、銅線等の導体11がポリ塩化ビニル樹脂等の絶縁被覆12により被覆されている。絶縁被覆12のポリ塩化ビニル樹脂は、DIDP又はDOP等の可塑剤を含んでいる。ワイヤーハーネス10において、絶縁被覆12の可塑剤は、接触している光ケーブル1に対し、移行しようとするが、中間シート5の可塑剤移行防止フィルム8はSP値が10以上の材料から構成されているため、可塑剤がケーブル被覆層3から光ファイバ素線2の光ファイバ被覆層23まで移行するのを防止することが可能である。
ワイヤーハーネス10の結束材14としては、例えばポリ塩化ビニルを用いた粘着テープ、ポリアミド66を用いた結束ベルト等が挙げられる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
例えば、上記実施例のワイヤーハーネスでは3本の光ケーブルと4本の絶縁電線を結束して構成したが、光ケーブル及び絶縁電線の数は上記態様に限定されない。
1 光ファイバケーブル(光ケーブル)
2 光ファイバ素線
21 コア
22 クラッド
23 光ファイバ被覆層
3 ケーブル被覆層
4 抗張力体
5 中間シート
6 オーバーラップ部
7 接着剤層
8 可塑剤移行防止フィルム
9 金属箔層
10 ワイヤーハーネス
11 導体
12 絶縁被覆
13 絶縁電線
14 結束材

Claims (10)

  1. 光ファイバ素線と、その周囲を覆うケーブル被覆層とを有する光ファイバケーブルにおいて、
    前記光ファイバ素線と前記ケーブル被覆層の間に、溶解度パラメータが10以上の樹脂から形成された可塑剤移行防止フィルムを有する中間シートが巻装されており、
    前記中間シートは、光ファイバケーブルの周方向の両端部側がオーバーラップして重なるオーバーラップ部が形成されるように巻き回され、
    前記オーバーラップ部が、前記中間シートの一方の端部側表面と他方の端部側裏面を接合面として、接着剤層を介して接着されていることを特徴とする光ファイバケーブル。
  2. 前記中間シートは、前記オーバーラップ部の少なくとも一方の表面に、前記中間シートの他方の表面と接着が可能な接着剤層が形成されているものであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記可塑剤移行防止フィルムが、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリイミドからなる群から選択される樹脂により形成されたフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記中間シートが、前記ケーブル被覆層と接着性を有する被覆接着層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 前記中間シートが、金属箔層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  6. 前記ケーブル被覆層の内側に、抗張力体を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  7. 前記ケーブル被覆層の材料が、ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  8. 前記光ファイバ素線が、光を伝送するコアと該コアの周囲を覆うクラッドと該クラッドの周囲を被覆する光ファイバ被覆層とを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ファイバケーブル。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバケーブルを有することを特徴とするワイヤーハーネス。
  10. 可塑剤を含む絶縁被覆を有する絶縁電線が前記光ファイバケーブルと接触した状態で配置されていることを特徴とする請求項9に記載のワイヤーハーネス。
JP2014164055A 2014-08-12 2014-08-12 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス Pending JP2016040563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014164055A JP2016040563A (ja) 2014-08-12 2014-08-12 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014164055A JP2016040563A (ja) 2014-08-12 2014-08-12 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016040563A true JP2016040563A (ja) 2016-03-24

Family

ID=55540914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014164055A Pending JP2016040563A (ja) 2014-08-12 2014-08-12 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016040563A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020082919A1 (zh) * 2018-10-22 2020-04-30 江苏亨通光电股份有限公司 线缆微束管及微束管线缆
CN111363260A (zh) * 2020-03-24 2020-07-03 惠州市美林电线电缆有限公司 电缆护套用组合物、电缆及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020082919A1 (zh) * 2018-10-22 2020-04-30 江苏亨通光电股份有限公司 线缆微束管及微束管线缆
CN111363260A (zh) * 2020-03-24 2020-07-03 惠州市美林电线电缆有限公司 电缆护套用组合物、电缆及其制备方法
CN111363260B (zh) * 2020-03-24 2023-04-07 惠州市美林电线电缆有限公司 电缆护套用组合物、电缆及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10268015B2 (en) Optical fiber cable having a plurality of stranded optical fiber ribbons
JP2016040563A (ja) 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス
JP5799881B2 (ja) 同軸ケーブルの保護構造
CN114641717A (zh) 光缆以及光缆的制造方法
JP5415995B2 (ja) 樹脂配管、樹脂配管の接続方法
WO2020026762A1 (ja) スプライス部の固定構造
JP2021082382A (ja) 配線部材
CN114651313B (zh) 配线构件
US11435543B2 (en) Optical fiber unit and optical fiber cable
US20220407296A1 (en) Wiring member
JP2014126671A (ja) 光ファイバケーブル及びワイヤハーネス
JP6456993B2 (ja) 光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブルの製造方法
WO2021172018A1 (ja) 配線部材
JPWO2019139018A1 (ja) 光ファイバケーブルおよび光ファイバケーブルの製造方法
JP2015014718A (ja) 光ファイバケーブルおよびワイヤーハーネス
JP7288778B2 (ja) 保護チューブ製造方法、ケーブル製造方法、保護チューブ及びケーブル
JP2016031462A (ja) 光ファイバケーブル及びワイヤーハーネス
WO2021070466A1 (ja) 光ファイバケーブルの製造方法および光ファイバケーブル
JP2014216052A (ja) ケーブル
US11183317B2 (en) Stacked wiring member
US20240053562A1 (en) Optical fiber cable production method, and optical fiber cable
WO2021225062A1 (ja) ケーブル牽引端末構造
JPH05100135A (ja) ラミネートシース光フアイバケーブルおよびラミネートシースケーブル
JP2021182540A (ja) ケーブル、ケーブルの製造方法、
JP2021168278A (ja) 配線部材