JP2016037752A - 電動折り戸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型のモータを用いなくても、開閉の抵抗が大きな折り戸を確実に開閉動作させることができる電動折り戸装置を提供する。【解決手段】電動折り戸装置(1)は、折り曲げ可能に連結される吊り元扉(41)及び戸先扉(42)を有する折り戸(40)を駆動して開口部(50)を開閉する。電動折り戸装置(1)は、吊り元扉(41)をスイングさせるアーム(13)と、アーム(13)をその軸(A4)周りに回動させる力を発生する第1のモータ(11)と、第1のモータ(11)が発生した力を増力する増力機(12)とを有する第1の開閉装置(10)と、戸先扉(42)の戸先部分(45)を開口部(50)の幅方向(W)に移動させる力を発生する第2のモータ(21)を有する第2の開閉装置(20)と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、折り曲げ可能に連結される吊り元扉及び戸先扉を有する折り戸を駆動して開口部を開閉する電動折り戸装置に関する。
従来、吊り元扉及び戸先扉を有する折り戸を駆動して開口部を開閉する電動折り戸装置が知られている。電動折り戸装置は、例えば住宅のテラス窓用の折り戸などの種々の折り戸に用いられている。
例えば特許文献1では、吊り元扉は、回転軸及びリンク機構を介して駆動モータに連結されている。戸先扉は、吊り元扉に対して折り曲げ可能にヒンジで連結されている。戸先扉は、開口部にわたって配置されたガイドレールに沿って走行するガイドローラを有している。駆動モータが作動すると、リンク機構を介して回転軸が回転することによって吊り元扉がスイングし、このスイングに追従して戸先扉がガイドレールに案内されながら移動する。これにより、折り戸が折り畳まれ、開口部を開状態にすることができる。
特開平9−144425号公報
ところで、近年、テラス窓用の折り戸は、開口幅が大きくなる傾向にある。しかも、気密性が求められるために、開口枠に気密用のパッキンが装着され、吊り元扉と戸先扉の連結部分などにも気密用のパッキンが装着されている。このため、折り戸を開閉するときの抵抗が大きくなる傾向にある。したがって、特許文献1のように1つのモータで回転軸を回転させる従来の方式では、大きな駆動力を発生する大型のモータを用いなければ、吊り元扉と戸先扉を折り畳むことが難しくなっている。
本発明の目的は、大型のモータを用いなくても、開閉の抵抗が大きな折り戸を確実に開閉動作させることができる電動折り戸装置を提供することである。
本発明の電動折り戸装置は、折り曲げ可能に連結される吊り元扉及び戸先扉を有する折り戸を駆動して開口部を開閉するためのものである。前記電動折り戸装置は、第1の開閉装置と、第2の開閉装置とを備える。前記第1の開閉装置は、前記吊り元扉をスイングさせるアームと、前記アームをその軸周りに回動させる力を発生する第1のモータと、前記第1のモータが発生した力を増力する増力機とを有する。前記第2の開閉装置は、前記戸先扉の戸先部分を前記開口部の幅方向に移動させる力を発生する第2のモータを有する。
気密用のパッキンが設けられた折り戸においては、開く方向に移動しているときの抵抗、及び閉じる方向に移動しているときの抵抗が大きい。そこで、本発明の電動折り戸装置は、大きな抵抗に対抗して折り戸を開閉する方向に動作させるために、吊り元扉をスイングさせる力を出力する第1の機能と、開く方向の動作が開始された後に所定の移動速度で折り戸を動作させるための力を出力する第2の機能とを別々のモータを用いて実現している。第1の機能は主に第1の開閉装置によって実現され、第2の機能は主に第2の開閉装置によって実現される。
具体的に、第1の開閉装置は、第1のモータが発生した力を増力機が増力し、この増力された力によってアームが軸周りに回動するように構成されている。したがって、折り戸に気密用のパッキンが設けられている場合であっても、回動する力が増大されたアームによって吊り元扉をスイングさせることができるので、その折り戸を閉状態から開く方向に動作を開始させることができる。
そして、折り戸が閉状態から開く方向に動作を開始し、吊り元扉と戸先扉とが少し折れ曲がった状態に達した時には、第2のモータが戸先扉の戸先部分を開口部の幅方向に沿って所定の移動速度で直線的に移動させる力を発生することによって戸先部分が吊り元扉に近づく方向に移動する。このように開閉に必要な力を第1の機能と第2の機能に分ける事により、折り戸が全開状態に達するまでの動作をスムーズにすることができる。なお、所定の移動速度とは、第1のモータと第2のモータが開閉のために最適に同期出来る速度の事をいう。
以上のように、本発明では、機能ごとに2つのモータを用いるとともに第1のモータの出力を増力機によって増力するので、折り戸を確実に開閉動作させつつ、各モータを小型化することができる。その結果、電動折り戸装置全体としてコンパクト化を図ることができる。また、本発明では、別々に設けられた第1の開閉装置と第2の開閉装置を、それぞれの機能を発揮させるのに適した位置に配置できるという配置の自由度も備えている。さらに、第1の開閉装置では、吊り元扉をスイングさせる部材としてアームを用いているので、アームを回動させるという簡単な構成で折り戸をスイングさせることができる。したがって、例えば手動用の折り戸に対して本発明の電動折り戸装置を適用することによって手動用の折り戸を容易に電動化することができる。
前記電動折り戸装置において、前記第1のモータは、閉状態における前記折り戸の厚さ方向において、前記第2のモータよりも前記折り戸側に配置されているのが好ましい。
この構成では、折り戸の厚さ方向において第1のモータが第2のモータよりも折り戸側に配置されているので、第2のモータが第1のモータよりも折り戸側に配置されている場合に比べて、吊り元扉をスイングさせるアームを短くすることができる。これにより、吊り元扉をスイングさせるためのトルクを小さくできるので、第1のモータに求められる出力が増大するのを抑制できる。その結果、第1の開閉装置をコンパクト化することができる。
前記電動折り戸装置において、前記第2の開閉装置は、前記戸先部分へ前記第2のモータの駆動力を伝えるように前記厚さ方向に延びる連結板と、前記連結板を前記幅方向に案内する連結板用レールと、を有しているのが好ましい。
この構成では、戸先扉の戸先部分へ第2のモータの駆動力を伝える連結板を幅方向にスムーズに案内することができる。具体的には次の通りである。
上述のように第1のモータが前記厚さ方向において第2のモータよりも折り戸側に配置されている場合には、第1のモータを有する第1の開閉装置が折り戸側のスペースをある程度占有することになる。この場合、第2のモータを有する第2の開閉装置は、戸先扉に対して全体的に厚さ方向にずれた位置に設けられることになる。したがって、第2のモータの駆動力を戸先部分に伝える連結板は前記厚さ方向に延びるように設けられる。このような連結板が第2のモータの駆動力によって前記幅方向に移動すると、この連結板に連動して戸先部分も幅方向に移動する。ここで、第2の開閉装置は、戸先扉に対して全体的に厚さ方向にずれた位置にあるので、第2のモータの駆動力は、前記厚さ方向に延びる連結板における戸先部分側とその反対側に対して均等に作用せずに一方に偏りやすい傾向にある。その結果、連結板は、前記幅方向に移動する際に、適した基本姿勢を維持できずに基本姿勢に対して傾いた姿勢となって円滑に移動しにくくなる場合がある。
そこで、この構成では、連結板を前記幅方向に案内する連結板用レールが設けられている。これにより、上述のように連結板において戸先部分側とその反対側に作用する力が均等ではない場合であっても、連結板を前記幅方向に円滑に移動させることができる。このように簡素な構成で連結板の移動時の傾きを抑制できるので、電動折り戸装置全体が大型化するのを抑制でき、コンパクト化を図ることができる。
前記電動折り戸装置において、前記アームと前記連結板は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されているのが好ましい。
この構成では、アームと連結板が側面視で重なるように配置されているので、電動折り戸装置全体を高さ方向にコンパクト化することができる。
前記電動折り戸装置において、前記連結板は、前記戸先部分から前記連結板用レールに向かって前記厚さ方向に延びる部分と、前記連結板用レールに沿って前記幅方向の前記吊り元扉側に向かって延びる部分とを有しているのが好ましい。
この構成では、連結板が上記のようなL字形状の部位を有しているので、高さ方向のコンパクト化のためにアームと連結板が側面視で重なるように配置されている場合であっても、連結板がアームと干渉するのを抑制することができる。
前記電動折り戸装置において、前記第1の開閉装置では、前記第1のモータと前記増力機は別体として構成されており、前記第1のモータと前記増力機が前記幅方向に並んでいるのが好ましい。
この構成では、第1のモータと増力機が幅方向に並んでいるので、第1のモータと増力機とを前記幅方向に見たときにこれらの少なくとも一部が重なるように配置することができ(第1のモータと増力機の設置位置を厚さ方向に合わせることができ)、その結果、厚さ方向においてコンパクト化することができる。
前記電動折り戸装置において、前記第1のモータ、前記増力機及び前記第2のモータが前記幅方向に並んでいるのが好ましい。
この構成では、第1のモータ、増力機及び第2のモータが幅方向に並んでいるので、厚さ方向において電動折り戸装置をコンパクト化することができる。
前記電動折り戸装置は、前記第1のモータ、前記第2のモータ及び前記増力機が取り付けられる取付ベースを備えているのが好ましい。
この構成では、互いに別体として設けられた第1のモータ及び増力機と、第2のモータとを取付ベースに位置決めしてコンパクトに配置することができるとともに、施工性を向上させることができる。
前記電動折り戸装置において、前記第2のモータと前記増力機は、前記幅方向に投影した投影面において重なるように配置されているのが好ましい。
この構成では、第2のモータと増力機を前記幅方向に投影した投影面において第2のモータと増力機が重なるような配置されている。すなわち、第2のモータと増力機を幅方向に見たときにこれらの少なくとも一部が重なるように配置されている(第2のモータと増力機の設置位置を厚さ方向に合わせている)ので、電動折り戸装置全体を厚さ方向においてコンパクト化することができる。
前記電動折り戸装置は、前記吊り元扉に取り付けられたアーム用レールを備え、前記アームは、棒状であり、前記アーム用レールは、前記アームが回動するときに前記アームの先端部を案内するように構成されているのが好ましい。
この構成では、リンク等の構成を使わなくても、棒状のアームとこのアームの先端部を案内するアーム用レールとを設けることによって吊り元扉をスイングさせることができるので、電動折り戸装置をコンパクト化することができる。
本発明によれば、大型のモータを用いなくても、開閉の抵抗が大きな折り戸を確実に開閉動作させることができる。
開口部に設けられた折り戸と、前記折り戸を駆動して開口部を開閉する本発明の実施形態に係る電動折り戸装置とを示す正面図である。 前記折り戸の上部と実施形態に係る電動折り戸装置とを示す正面図である。 前記折り戸と実施形態に係る電動折り戸装置とを示す平面図である。 図3の一部を拡大した平面図である。 折り戸の上部と実施形態に係る電動折り戸装置とを示す斜視図である。 折り戸の上部と実施形態に係る電動折り戸装置とを示す斜視図である。 折り戸の上部と実施形態に係る電動折り戸装置とを示す斜視図である。 図1におけるVIII−VIII線断面図である。 図1におけるIX−IX線断面図である。 図1におけるX−X線断面図である。 図1におけるXI−XI線断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電動折り戸装置1について図面を参照して説明する。
図1は、開口部50に設けられた折り戸40と、本実施形態に係る電動折り戸装置1とを示す正面図である。電動折り戸装置1は、折り戸40を駆動して開口部50を開閉するための開閉装置である。なお、図面において、矢印Wは、開口部50の幅方向を示しており、矢印Vは、高さ方向(鉛直方向)を示しており、矢印Tは、閉状態における折り戸40の厚さ方向を示している(図3参照)。本実施形態では、幅方向W及び厚さ方向Tは、水平方向に平行であるが、これに限られず、水平方向に対して多少傾斜していてもよい。
本実施形態では、開口部50は、例えば住宅のテラスにおいて室内と室外とを連通するように壁に設けられたものであるが、これに限られない。開口部50は、例えば室内において隣同士の部屋を仕切る壁に設けられたものであってもよい。また、開口部50は、住宅以外の建物に設けられたものであってもよい。
本実施形態では、開口部50は正面視で矩形状である。開口部50は、水平方向(幅方向W)に延びる上縁部501と、水平方向(幅方向W)に延びて上縁部501と平行な下縁部502と、高さ方向Vに延びる右縁部503(側縁部503)と、高さ方向Vに延びて右縁部503と平行な左縁部(側縁部504)とによって区画されている。下縁部502は、上縁部501に対して下方に間隔をあけて設けられている。一方の側縁部503は、他方の側縁部504に対して幅方向Wに間隔をあけて設けられている。開口部50を形成する上縁部501、下縁部502、一対の側縁部503,504は正面視で矩形状の枠体Fを構成している。
[折り戸の構造]
図1に示す本実施形態では、開口部50に一対の折り戸40が並設されている場合を例示している。一対の折り戸40は、閉状態のときに開口部50を塞ぐことができる大きさを有している。したがって、各折り戸40は、開口部50の幅の半分の幅を有している。各折り戸40は正面視で矩形状である。なお、1つの折り戸40によって開口部50が塞がれるように構成されていてもよい。
各折り戸40は、吊り元扉41と戸先扉42とを有する。本実施形態では、吊り元扉41及び戸先扉42のそれぞれは正面視で矩形状であり、吊り元扉41及び戸先扉42は、ほぼ同じ大きさを有している。各折り戸40が閉状態のときには、吊り元扉41と戸先扉42とは図3において実線で示すように平面視で直線状に並び、図1に示すように正面視で1つの平板を形成する。各折り戸40が全開状態のときには、吊り元扉41と戸先扉42とは図3及び図4のそれぞれにおいて二点鎖線で示すように平面視でV字状(平行に近いV字状)に並ぶ。
図1、図2及び図3に示すように、右側の折り戸40における吊り元扉41は、その右縁部である吊り元部分43において開口部50に対して回動可能(枠体Fに対して回動可能)に支持されており、左側の折り戸40における吊り元扉41は、その左縁部である吊り元部分43において開口部50に対して回動可能(枠体Fに対して回動可能)に支持されている。具体的には、図4に示すように、吊り元部分43には例えば回転軸A1を有する蝶番などの回動部材51が設けられており、この回動部材51によって各吊り元扉41は、その軸A1周りにスイング可能に側縁部503又は側縁部504に支持されている。なお、回動部材51は、吊り元扉41をその軸A1周りにスイング可能に構成できるものであればよく、蝶番に限られない。
図4及び図5に示すように、各折り戸40の吊り元扉41と戸先扉42は、連結部分44において折り曲げ可能(折りたたみ可能)に連結されている。具体的に、吊り元扉41における吊り元部分43とは反対側の側縁部と、戸先扉42における戸先部分45とは反対側の側縁部の間には、例えば回転軸A2を有する蝶番などの回動部材52が設けられている。連結部分44に設けられた回動部材52は、吊り元扉41と戸先扉42を軸A2周りに回動可能(軸A2周りに曲げ可能)に構成している。
図5に示すように、各折り戸40の戸先扉42は、枠体Fの上縁部501に沿って幅方向Wに延びる戸先用レール46に案内されて開口部50の幅方向Wに移動可能に構成されている。戸先部分45の上部には戸先用レール46に沿って走行するローラ47(図7〜図11参照)が設けられている。ローラ47は、戸先用レール46内において転動可能に構成されている。
戸先扉42は、戸先用レール46に案内される戸先部分45と、戸先部分45と連結部分44との間に配置されている戸先扉本体48とを備える。戸先扉42の戸先部分45は、図4において実線で示す閉状態にあるときの位置(閉位置)と、図4において二点鎖線で示す全開状態にあるときの位置(全開位置)との間で戸先用レール46に沿って幅方向Wにスライド移動する。閉位置と全開位置との間では、戸先部分45の位置は幅方向Wに移動するが、戸先部分45の向きは常に一定である。これに対し、戸先扉本体48は、閉状態のときには幅方向Wに平行な姿勢である一方で、折り戸40が開くにつれて幅方向Wに対する傾斜角度が大きくなり、全開状態においては幅方向Wに対してほぼ垂直な姿勢となる。戸先部分45と戸先扉本体48の間には、例えば回転軸A3を有する蝶番などの回動部材53が設けられている。この回動部材53は、戸先部分45に対して戸先扉本体48を軸A3周りに回動可能に構成している。
本実施形態では、一対の折り戸40は開口部50を気密性の高い状態で塞ぐことができる。開口部50を形成する上縁部501、下縁部502、右縁部503及び左縁部504の一部又は全部には、気密性を高めるためのパッキン60(図1)が取り付けられている。また、吊り元扉41と戸先扉42の連結部分44、戸先扉42の戸先部分45などにも気密性を高めるためのパッキン60が取り付けられている(図1、図5)。このように気密性を高めるためのパッキン60が枠体Fと折り戸40との隙間、吊り元扉41と戸先扉42との隙間などに設けられているので、各折り戸40を開閉動作させる際には、パッキン60と折り戸40との間に大きな摩擦が生じる。したがって、本実施形態では、折り戸40の開閉の抵抗が大きい。
吊り元扉41及び戸先扉42のそれぞれは、枠状の扉本体と、扉本体の枠内に支持された透明板とを備えた構成であってもよい。透明板としては、例えばガラス板、樹脂板などを例示できるが、これらに限られない。このような透明板が設けられる場合には、後述する電動折り戸装置1が透明板の部分を覆わないように配置される。
[電動折り戸装置の構造]
図1、図2及び図3に示すように、本実施形態では、一対の折り戸40に対応する一対の電動折り戸装置1が設けられている。一対の電動折り戸装置1は同じ構造を有しているので、以下では、一方の電動折り戸装置1についてのみ説明する。
図2及び図3に示すように、電動折り戸装置1は、第1のモータ11を有する第1の開閉装置10と、第2のモータ21を有する第2の開閉装置20とを備える。第1の開閉装置10及び第2の開閉装置20は、開口部50の上方に配置されているが、これらの装置が設けられる位置は、図2及び図3に示す配置に限られない。本実施形態では、第1の開閉装置10及び第2の開閉装置20は、枠体Fの上縁部501に取り付けられている。
本実施形態の電動折り戸装置1では、折り戸40の吊り元扉41及び戸先扉42の位置に応じて必要とされる機能を別々の2つのモータ11,21を用いて実現している。具体的には、第1の開閉装置10は、開閉の抵抗が大きな折り戸40を開閉する方向に動作させるスイング力を出力する第1の機能を有する。第2の開閉装置20は、第1の開閉装置10によって折り戸40が開閉する方向に動作を開始した後に開口部50の幅方向Wに沿った直線的な力を出力する第2の機能を有する。
第1のモータ11及び第2のモータ21としては、種々の電動機を採用可能であり、本実施形態では特に限定されるものではない。第1のモータ11及び第2のモータ21のそれぞれは、正回転と逆回転の何れにも動作可能である。
図2に示すように、第1のモータ11は、第1のコントローラ71によって制御され、第2のモータ21は、第2のコントローラ72によって制御される。第1のコントローラ71は、第1のモータ11の回転(正回転又は逆回転)と停止を制御し、第2のコントローラ72は、第2のモータ21の回転(正回転又は逆回転)と停止を制御する。第1のコントローラ71及び第2のコントローラ72は、第1の開閉装置10と第2の開閉装置20を同期駆動する。なお、本実施形態では、第1のコントローラ71と第2のコントローラ72が別体として構成されているが、1つのコントローラによって第1のモータ11及び第2のモータ21のそれぞれを制御するように構成されていてもよい。
本実施形態では、一対の折り戸40に対して一対の電動折り戸装置1が設けられているので、各折り戸40を独立して開閉することができる。このように独立した動作をさせる必要がない場合には、第2の開閉装置20は1つだけであってもよく、この第2の開閉装置20が両方の折り戸40の戸先扉42を動作させるように構成されていてもよい。
(第1の開閉装置)
図4に示すように、第1の開閉装置10は、吊り元扉41をその軸A1周りにスイングさせるアーム13と、アーム13をその軸A4周りに回動させる力を発生する第1のモータ11と、第1のモータ11が発生した力を増力する増力機12とを有する。本実施形態では、第1のモータ11と増力機12は、別体として構成されているが、これに限られず、一体として構成されたものであってもよい。増力機12としては、例えば遊星歯車機構を有する減速機12や平歯車を組み合わせた歯車機構を有する減速機12などを用いることができるが、これに限られない。
図4に示すように、第1のモータ11の出力軸には、増力機12が接続されており、図4、図6及び図9に示すように、増力機12の出力軸には、アーム13の基端部131が接続されている。第1のモータ11の回転力は、増力機12に入力される。第1のモータ11とアーム13との間に設けられた増力機12は、第1のモータ11の回転力を増力し、より大きな回転力としてアーム13に伝達することができる。
本実施形態では、増力機12として減速機12が用いられているので、増力機12は、第1のモータ11の回転速度を所定の減速比で減速するとともに増大したトルクをアーム13に伝達する。このように増大したトルクによってアーム13はその軸A4周りに回動する。
図4、図6及び図9に示すように、本実施形態では、アーム13は、棒状であり、水平方向に平行な姿勢で配置されている。アーム13の先端部にはローラ15が設けられている。吊り元扉41におけるアーム13側の内面には、アーム13とほぼ同じ高さの位置にアーム用レール14が取り付けられている。アーム用レール14は、水平方向に平行な方向に延びる溝を有する。この溝内にアーム13の先端部に設けられたローラ15が配置されている。
アーム用レール14は、アーム13がその軸A4周りに回動するときにアーム13の先端部を案内する。図4に示す具体例では、アーム13の先端部に設けられたローラ15は、折り戸40が閉状態のときにはアーム用レール14の一端側の位置にあり、折り戸40が全開状態のときにはアーム用レール14の他端側の位置にある。アーム13がその軸A4周りに回動するのに伴って、アーム13の先端部に設けられたローラ15がアーム用レール14の一端側の位置と他端側の位置との間をアーム用レール14に沿って移動する。アーム13がその軸A4周りに回動するときには、アーム13がアーム用レール14を介して吊り元扉41の内面を押す力又は引く力が生じるので、吊り元扉41をその回転軸A1を中心にスイングさせることができる。
(第2の開閉装置)
第2の開閉装置20は、第2のモータ21と、伝達部22と、連結板23と、連結板用レール24とを備える。第2のモータ21は、戸先扉42の戸先部分45を開口部50の幅方向Wに移動させる駆動力を発生するように構成されている。連結板用レール24は、連結板23を幅方向Wに案内するために設けられている。
伝達部22は、第2のモータ21の駆動力を戸先部分45に伝達するために設けられている。伝達部22は、例えば、第2のモータ21によって駆動される駆動プーリ221と、駆動プーリ221と幅方向Wに間隔をあけて配置され、従動回転可能に軸支された従動プーリ222と、これらのプーリ221,222の間にループ状に架け渡されたベルト223と、ベルト223に連結された連結部224とを備えている。連結部224は、連結板23に結合される。ベルト223は、第2のモータ21の回転動力を連結部224の直線移動に変換するために設けられている。連結部224は、第2のモータ21の駆動によって幅方向Wに直線的に移動する。すなわち、連結部224は、ベルト223の駆動に連動して幅方向Wに移動する。
なお、伝達部22は、第2のモータ21の回転動力を幅方向Wの直線運動に変換できるものであればよく、上記のような構成に限定されない。伝達部22としては、例えばボールねじなどの伝達手段を採用することもできる。伝達部22がボールねじである場合には、連結部224は、ナット部材により構成され、ねじ軸に対して相対的に回転することによって幅方向Wに直線的に移動する。すなわち、ボールねじは、第2のモータ21の回転動力を連結部224としてのナット部材の直線移動に変換する。
連結板23は、戸先部分45へ第2のモータ21の駆動力を伝えるように厚さ方向Tに延びる形状を有する。連結板23のベルト223側の端部は、上述した連結部224によってベルト223に連結されている。連結部224は、ベルト223に固定されている。連結板23の戸先部分45側の端部は、固定部材225によって戸先部分45に固定されている。
連結板23には、幅方向Wに延びる連結板用レール24に沿って転動する1つ又は複数のローラ25が取り付けられている。連結板用レール24は、幅方向Wに延びる溝を有する。この溝内に連結板23に設けられたローラ25が配置されている。これにより、連結板23は、連結板用レール24に沿って幅方向Wに安定して移動することができる。
連結板23は、戸先部分45から連結板用レール24に向かって厚さ方向Tに延びる第1部分231と、連結板用レール24に沿って幅方向Wの吊り元扉41側に向かって延びる第2部分232とを有する。図4、図5及び図7に示すように、本実施形態では、連結板23は平面視でL字形状を有している。このように連結板23がL字形状を有しているので、アーム13と連結板23が側面視で重なるように配置されている場合であっても、例えば図7に示すように折り戸40が全開状態のときに、連結板23がアーム13と干渉するのを防止することができる。
図4に示すように、連結板用レール24は、厚み方向Tにおいて戸先部分45と連結部224との間に配置されている。図5に示すように、連結板用レール24は、連結板23の第2部分232と高さ方向Vに対向する位置に設けられている。連結板23の第2部分232と連結板用レール24は、高さ方向Vに見たときに重なるように配置されている。連結板23の第2部分232の延びる方向は、連結板用レール24の延びる方向に一致している。本実施形態では、複数のローラ25が連結板23の第2部分232に幅方向Wに間隔をあけて設けられている。これにより、連結板23は、連結板用レール24に沿って幅方向Wにさらに安定して移動することができる。
第2の開閉装置20では、第2のコントローラ72による制御によって第2のモータ21が正方向又は逆方向に駆動すると、駆動プーリ221が回転し、それに伴って駆動プーリ221及び従動プーリ222に掛け回されたベルト223が正方向又は逆方向に走行する。これにより、ベルト223に固定された連結板23が幅方向Wに往復移動することができる。
(第1の開閉装置と第2の開閉装置の位置関係)
図4及び図6に示すように、第1のモータ11及び増力機12は、厚さ方向Tにおいて、第2のモータ21よりも折り戸40側に配置されている。アーム13の基端部131は、第2のモータ21、ベルト223及び連結部224よりも折り戸40側に配置されている。これにより、アーム13を短くすることができるので、吊り元扉41をスイングさせるためのトルクを小さくできる。その結果、第1のモータ11が大型化するのを抑制できるので、第1の開閉装置10をコンパクト化することができる。
図2及び図9に示すように、アーム13と連結板23は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されている。すなわち、アーム13と連結板23を水平方向に見たときにこれらの少なくとも一部が重なるようにアーム13と連結板23が配置されている。これにより、電動折り戸装置1全体を高さ方向Vにコンパクト化することができる。具体的には、図9に示すように、連結板23における水平方向に平行な部分23Aとアーム13は、水平方向に見たときにこれらの少なくとも一部が重なっている。本実施形態では、連結板23における水平方向に平行な部分23Aの高さとアーム13の高さとは同じである。連結板23における水平方向に平行な部分23Aは、高さ方向Vにおいて、アーム13の範囲内に位置しているが、これに限られない。
図2、図4及び図6に示すように、第1の開閉装置10において、第1のモータ11と増力機12は別体として構成されており、第1のモータ11と増力機12が幅方向Wに並んでいる。したがって、第1のモータ11と増力機12とが厚さ方向Tに重ならないようにすることができるので、第1の開閉装置10を厚さ方向Tにおいてコンパクト化することができる。また、第1のモータ11と増力機12は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されている。すなわち、第1のモータ11と増力機12は、水平方向に見たときにこれらの少なくとも一部が重なるように配置されている。
また、図4に示すように、第1のモータ11は、その長手方向が幅方向Wに沿うような姿勢で配置されており、増力機12は、その長手方向が幅方向Wに沿うような姿勢で配置されている。これにより、第1の開閉装置10を高さ方向Vにコンパクト化することができる。
図4に示すように、第2のモータ21と増力機12は、幅方向Wに投影した投影面において重なるように配置されている。すなわち、第2のモータ21と増力機12を幅方向Wに見たときにこれらの少なくとも一部が重なるように配置されているので、電動折り戸装置1全体を厚さ方向Tにおいてコンパクト化することができる。
図2及び図4に示すように、第1のモータ11、増力機12及び第2のモータ21は幅方向Wに並んでいる。これにより、厚さ方向Tにおいて電動折り戸装置1をコンパクト化することができる。
図2に示すように、第2のモータ21は、その長手方向が高さ方向Vに沿うような姿勢で配置されている。これにより、第2のモータ21を配置するのに必要な幅方向Wの占有領域を小さくすることができる。
図4、図8、図9及び図10に示すように、第1のモータ11、第2のモータ21及び増力機12は、取付ベース30に取り付けられている。取付ベース30は、第1取付ベース30Aと、第2取付ベース30Bとを備える。第1取付ベース30Aには、第1のモータ11と増力機12とが取り付けられている。第2の取付ベース30Bには、第2のモータ21が取り付けられている。第1取付ベース30Aと第2取付ベース30Bは、例えばボルトとナットなどの固定手段によって一体化されている。
図8、図9及び図10に示すように、取付ベース30は、枠体Fの上縁部501に取り付けられる。すなわち、取付ベース30は、例えばテラス窓の上部から吊り下げられている。取付ベース30の所定箇所には、第1のモータ11、第2のモータ21及び増力機12のそれぞれを固定するためのボルトを挿通する貫通孔などが予め設けられている。したがって、この構成では、互いに別体として設けられた第1のモータ11及び増力機12と、第2のモータ21とを取付ベース30に正確に位置決めしてコンパクトに配置することができる。また、作業者は、施工現場において、前記貫通孔に合わせて第1のモータ11、増力機12及び第2のモータ21を取付ベース30に取り付けるだけでこれらを所定の位置に位置決めできるので、施工性を向上させることができる。
図8、図9及び図10に示すように、第1の取付ベース30Aは、幅方向Wに見たときにT字形状を有しており、幅方向Wに延びる平板部301と、平板部301の下面から高さ方向Vの下方に延びる鉛直板部302とを有する。また、図4及び図8に示すように、第2の取付ベース30Bは、高さ方向Vに平行な鉛直板部303を有する。図4、図9及び図10に示すように、第1のモータ11と増力機12は、第1の取付ベース30Aの鉛直板部302に取り付けられており、図4及び図8に示すように、第2のモータ21は、第2の取付ベース30Bの鉛直板部303に取り付けられている。
本実施形態では、第1のモータ11と増力機12は、第1の取付ベース30Aの鉛直板部302において折り戸40側の側面に取り付けられており、第2のモータ21は、第2の取付ベース30Bの鉛直板部303において折り戸40とは反対側の側面に取り付けられている。すなわち、第1の開閉装置10における第1のモータ11及び増力機12は、取付ベース30における鉛直板部302,303に対して折り戸40側に配置され、第2の開閉装置20における第2のモータ21は、取付ベース30における鉛直板部302,303に対して折り戸40とは反対側に配置されている。これにより、装置全体の厚さ方向Tの寸法、高さ方向Vの寸法を小さくすることができる。
本実施形態では、鉛直板部303は、鉛直板部302よりも折り戸40側にずれた位置に配置されている。これにより、第2のモータ21と増力機12とを幅方向Wに見たときに少なくとも一部が重なるように配置することができる。
また、図11に示すように、本実施形態では、伝達部22の従動プーリ222は、第3の第3の取付ベース35に取り付けられている。第3の取付ベース35は、枠体Fの上縁部501に取り付けられる。第3の取付ベース35の所定箇所には、従動プーリ222を固定するためのボルトを挿通する貫通孔などが予め設けられている。したがって、従動プーリ222を第3の取付ベース35に正確に位置決めすることができる。
図11に示すように、第3の取付ベース35は、幅方向Wに見たときにT字形状を有しており、幅方向Wに延びる平板部351と、平板部351の下面から高さ方向Vの下方に延びる鉛直板部352とを有する。従動プーリ222は、第3の取付ベース35の鉛直板部352に取り付けられている。
また、本実施形態では、図2、図8、図9、図10及び図11に示すように、枠体Fの上縁部501の下面には基板34が取り付けられている。基板34は、取付ベース30(第1の取付ベース30A、第2の取付ベース30B)と、第3の取付ベース35とを支持する。本実施形態では、基板34は、各折り戸40の幅全体に延びる長さ(開口部50の幅の半分の長さ)を有している。したがって、本実施形態では、一対の基板34が上縁部501に直線状に並ぶように配置されている。また、図2に示すように、基板34には、吊り金具36が取り付けられている。吊り金具36は、連結板用レール24などのレールを支持している。
基板34の所定箇所には、取付ベース30(第1の取付ベース30A、第2の取付ベース30B)、第3の取付ベース35、及び吊り金具36のそれぞれを固定するためのボルトを挿通する貫通孔が予め設けられている。したがって、これらの部材を基板34に正確に位置決めすることができる。
図8、図9、図10及び図11に示すように、第1の開閉装置10と第2の開閉装置20を構成する部品の一部は、目隠し用のケース31によって囲まれている。本実施形態では、第1のモータ11、第2のモータ21、増力機12はケース31内に配置されている。
アーム13の基端部131側の部分は、ケース31内に配置されており、アーム13の先端部側の部分はケース31の外に配置されている(図9参照)。連結板23における連結部224側の部分は、ケース31内に配置されており、連結板23における戸先部分45側(戸先扉42側)の部分はケース31の外に配置されている(図8参照)。アーム13と連結板23は、ケース31における折り戸40側の側壁に設けられた貫通孔32に挿通されるように配置されている。貫通孔32は、アーム13の回動動作及び連結板23の幅方向Wへの動作に干渉しないような長孔である。
なお、図5、図6及び図7では、第1の開閉装置10及び第2の開閉装置20の構造を説明するために、ケース31の図示を省略している。
[電動折り戸装置の動作]
電動折り戸装置1の動作について説明する。例えばユーザがリモコンなどの操作手段を用いて折り戸40の開動作指令又は閉動作指令を行うと、第1のコントローラ71及び第2のコントローラ72は、折り戸40が開動作又は閉動作するように第1のモータ11及び第2のモータ21を制御する。
(閉状態からの開動作)
図3及び図4に示すように、折り戸40が閉状態のときには吊り元扉41と戸先扉42とは平面視で直線状に並んでいる。この閉状態から折り戸40を開く方向に動作させるときには、戸先扉42の戸先部分45を幅方向Wに引く力を戸先扉42に与えるだけでは折り戸40は開く方向に動作しない。この閉状態から折り戸40を開く方向に動作させるときには、吊り元扉41がその軸A1周りにスイングするような力を吊り元扉41に与える必要がある。特に、気密用のパッキン60が装着された折り戸40や開口幅の大きな開口部50に取り付けられる折り戸40のように開閉の抵抗が大きい場合には、吊り元扉41をスイングさせるために大きな力が必要になる。
本実施形態の第1の開閉装置10では、上述したように増力機12において増力された力によってアーム13が軸A4周りに回動する。このように増力された力によって回動するアーム13が吊り元扉41をその軸A1周りにスイングさせる。このとき、第1のコントローラ71及び第2のコントローラ72は、第1のモータ11の回転と第2のモータ21の回転とを同時に開始してもよく、第1のモータ11の回転を先に開始した後、第2のモータ21の回転をその後開始してもよい。
折り戸40が閉状態から開く方向に動作を開始し、例えば図5に示すように吊り元扉41と戸先扉42とが少し折れ曲がった状態に達した後には、第2のモータ21が戸先扉42の戸先部分45を開口部50の幅方向Wに移動させる力を発生することによって戸先部分45が吊り元扉41に近づく方向に移動し、図4において二点鎖線で示すとともに図7の斜視図に示すように折り戸40を全開状態にすることができる。
(全開状態からの閉動作)
図4及び図7に示すように折り戸40が全開状態のときには吊り元扉41と戸先扉42とは平面視で平行に近いV字状に並んでいる。この全開状態から折り戸40を閉める方向に動作させるときには、吊り元扉41がその軸A1周りにスイングするような力を吊り元扉41に与えるだけでは不十分な場合がある。全開状態から折り戸40を閉じる方向に動作させるときには、戸先扉42の戸先部分45が吊り元扉41の吊り元部分43から離れるような幅方向Wの力を戸先部分45に与えるのが好ましい。
本実施形態では、このような幅方向Wに引く力が第2の開閉装置20によって戸先部分45に加えられると、折り戸40が全開状態から閉じる方向に動作を開始し、例えば図5に示すように吊り元扉41と戸先扉42とが少し折れ曲がった状態に達する。このような閉状態に近い状態から閉状態にまで折り戸40を動作させるときには、戸先扉42の戸先部分45を幅方向Wに引く力を戸先扉42に与えるだけでは折り戸40は閉状態にはなりにくく、特に、開閉の抵抗が大きい場合には、吊り元扉41をスイングさせるために大きな力が必要になる。本実施形態では、図5に示すような閉状態に近い状態から図3及び図4において実線で示す閉状態に折り戸40を動作させるときには、第1の開閉装置10によって吊り元扉41がその軸A1周りにスイングするような力を吊り元扉41に与える。これにより、折り戸40を確実に閉状態とすることができる。
[実施形態のまとめ]
本実施形態の電動折り戸装置1は、大きな抵抗に対抗して折り戸40を開閉する方向に動作させるために、吊り元扉41をその軸A1周りにスイングさせる力を出力する第1の機能と、開く方向の動作が開始された後に所定の移動速度で折り戸40を動作させるための力を出力する第2の機能とを別々のモータを用いて実現している。第1の機能は主に第1の開閉装置10によって実現され、第2の機能は主に第2の開閉装置によって実現される。
具体的に、第1の開閉装置10は、第1のモータ11が発生した力を増力機12が増力し、この増力された力によってアーム13が軸A4周りに回動するように構成されている。したがって、折り戸40に気密用のパッキン60が設けられている場合であっても、回動する力が増大されたアーム13によって吊り元扉41をスイングさせることができるので、その折り戸40を閉状態から開く方向に動作を開始させることができる。すなわち、折り戸40における閉状態のときのいわゆるデッドポイントを超えるように折り戸40を動作させることができる。
そして、折り戸40が閉状態から開く方向に動作を開始し、吊り元扉41と戸先扉42とが少し折れ曲がった状態に達した時には、第2のモータ21が戸先扉42の戸先部分45を開口部50の幅方向Wに沿って所定の移動速度で直線的に移動させる力を発生することによって戸先部分45が吊り元扉41に近づく方向に移動する。このように開閉に必要な力を第1の機能と第2の機能に分ける事により、折り戸40が全開状態に達するまでの動作をスムーズにすることができる。なお、所定の移動速度とは、第1のモータ11と第2のモータ21が開閉のために最適に同期出来る速度の事をいう。
以上のように、本実施形態では、機能ごとに2つのモータを用いるとともに第1のモータ11の出力を増力機12によって増力するので、折り戸40を確実に開閉動作させつつ、各モータを小型化することができる。その結果、電動折り戸装置全体としてコンパクト化を図ることができる。また、本実施形態では、別々に設けられた第1の開閉装置10と第2の開閉装置20を、それぞれの機能を発揮させるのに適した位置に配置できるという配置の自由度も備えている。さらに、第1の開閉装置10では、吊り元扉41をスイングさせる部材としてアーム13を用いているので、アーム13を回動させるという簡単な構成で折り戸40をスイングさせることができる。したがって、例えば手動用の折り戸に対して本実施形態の電動折り戸装置1を適用することによって手動用の折り戸を容易に電動化することができる。
本実施形態では、第1のモータ11は、閉状態における折り戸40の厚さ方向Tにおいて、第2のモータ21よりも折り戸40側に配置されている。したがって、第2のモータ21が第1のモータ11よりも折り戸40側に配置されている場合に比べて、吊り元扉41をスイングさせるアーム13を短くすることができる。これにより、吊り元扉41をスイングさせるためのトルクを小さくできるので、第1のモータ11に求められる出力が増大するのを抑制できる。その結果、第1の開閉装置10をコンパクト化することができる。
本実施形態では、第2の開閉装置20は、戸先部分45へ第2のモータ21の駆動力を伝えるように厚さ方向Tに延びる連結板23と、連結板23を幅方向Wに案内する連結板用レール24と、を有している。この構成では、戸先扉42の戸先部分45へ第2のモータ21の駆動力を伝える連結板23を幅方向Wにスムーズに案内することができる。
本実施形態では、アーム13と連結板23は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されている。したがって、電動折り戸装置1全体を高さ方向Vにコンパクト化することができる。
本実施形態では、連結板23は、戸先部分45から連結板用レール24に向かって厚さ方向Tに延びる部分231と、連結板用レール24に沿って幅方向Wの吊り元扉41側に向かって延びる部分232とを有している。このように連結板23がL字形状の部位を有しているので、高さ方向Vのコンパクト化のためにアーム13と連結板23が側面視で重なるように配置されている場合であっても、連結板23がアーム13と干渉するのを抑制することができる。
本実施形態では、第1の開閉装置10において、第1のモータ11と増力機12は別体として構成されており、第1のモータ11と増力機12が幅方向Wに並んでいる。この構成では、第1のモータ11と増力機12が幅方向Wに並んでいるので、第1のモータ11と増力機12とを幅方向Wに見たときにこれらが重なるように配置することができ(第1のモータ11と増力機12の設置位置を厚さ方向Tに合わせることができ)、その結果、厚さ方向Tにおいてコンパクト化することができる。
本実施形態では、第1のモータ11、増力機12及び第2のモータ21が幅方向Wに並んでいるので、厚さ方向Tにおいて電動折り戸装置1をコンパクト化することができる。
本実施形態では、電動折り戸装置1は、第1のモータ11、第2のモータ21及び増力機12が取り付けられる取付ベース30を備えている。この構成では、互いに別体として設けられた第1のモータ11及び増力機12と、第2のモータ21とを取付ベース30に位置決めしてコンパクトに配置することができるとともに、施工性を向上させることができる。
本実施形態では、第2のモータ21と増力機12は、幅方向Wに投影した投影面において重なるように配置されている。すなわち、第2のモータ21と増力機12を幅方向Wに見たときにこれらの少なくとも一部が重なるように配置されている(第2のモータ21と増力機12の設置位置を厚さ方向Tに合わせている)ので、電動折り戸装置1全体を厚さ方向Tにおいてコンパクト化することができる。
本実施形態では、電動折り戸装置1は、吊り元扉41に取り付けられたアーム用レール14を備え、アーム13は、棒状であり、アーム用レール14は、アーム13が回動するときにアーム13の先端部を案内するように構成されている。この構成では、リンク等の構成を使わなくても、棒状のアーム13とこのアーム13の先端部を案内するアーム用レール14とを設けることによって吊り元扉41をスイングさせることができるので、電動折り戸装置1をコンパクト化することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
前記実施形態では、第1のモータ11が厚さ方向Tにおいて第2のモータ21よりも折り戸40側に配置されている場合を例示したが、これに限られず、第2のモータ21が厚さ方向Tにおいて第1のモータ11よりも折り戸40側に配置されていてもよい。
前記実施形態では、連結板23を幅方向Wに案内する連結板用レール24を有している場合を例示したが、連結板用レール24は省略することもできる。
前記実施形態では、連結板23がL字形状である場合を例示したが、連結板23の形状はL字形状に限られず、他の形状であってもよい。
前記実施形態では、第1の開閉装置10において第1のモータ11と増力機12が別体として構成されている場合を例示したが、例えばこれらが1つのケース内に収容された一体構造であってもよい。
前記実施形態では、第1のモータ11と増力機12が幅方向Wに並んでいる場合を例示したが、これに限られず、これらは例えば高さ方向Vに並んでいてもよい。
前記実施形態では、第1のモータ11、第2のモータ21及び増力機12が1つの取付ベースに取り付けられている場合を例示したが、これに限れない。第1のモータ11、第2のモータ21及び増力機12は、それぞれ別の取付部材を介して枠体Fに取り付けられていてもよい。
前記実施形態では、アーム13と連結板23は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されている場合を例示したが、これに限られず、前記投影面において重ならないように配置されていてもよい。
前記実施形態では、第2のモータ21と増力機12は、幅方向Wに投影した投影面において重なるように配置されている場合を例示したが、これに限られず、前記投影面において重ならないように配置されていてもよい。
1 電動折り戸装置
10 第1の開閉装置
11 第1のモータ
12 増力機
13 アーム
14 アーム用レール
20 第2の開閉装置
21 第2のモータ
22 伝達部
23 連結板
24 連結板用レール
30 取付ベース
40 折り戸
41 吊り元扉
42 戸先扉
43 吊り元部分
44 吊り元扉と戸先扉の連結部分
45 戸先部分
46 戸先用レール
50 開口部
51,52,53 回動部材(蝶番)
60 パッキン
71 第1のコントローラ(開き動作用コントローラ)
72 第2のコントローラ(引き動作用コントローラ)
A1 吊り元扉における吊り元側の回転軸
A2 吊り元扉と戸先扉を折り曲げ可能に連結する回転軸
A3 戸先扉における戸先側の回転軸
A4 アームの回転軸
T 閉状態における折り戸の厚さ方向
V 高さ方向
W 開口部の幅方向

Claims (10)

  1. 折り曲げ可能に連結される吊り元扉及び戸先扉を有する折り戸を駆動して開口部を開閉する電動折り戸装置であって、
    前記吊り元扉をスイングさせるアームと、前記アームをその軸周りに回動させる力を発生する第1のモータと、前記第1のモータが発生した力を増力する増力機とを有する第1の開閉装置と、
    前記戸先扉の戸先部分を前記開口部の幅方向に移動させる力を発生する第2のモータを有する第2の開閉装置と、を備える電動折り戸装置。
  2. 前記第1のモータは、閉状態における前記折り戸の厚さ方向において、前記第2のモータよりも前記折り戸側に配置されている、請求項1に記載の電動折り戸装置。
  3. 前記第2の開閉装置は、
    前記戸先部分へ前記第2のモータの駆動力を伝えるように前記厚さ方向に延びる連結板と、
    前記連結板を前記幅方向に案内する連結板用レールと、を有する、請求項2に記載の電動折り戸装置。
  4. 前記アームと前記連結板は、水平方向に投影した投影面において重なるように配置されている、請求項3に記載の電動折り戸装置。
  5. 前記連結板は、前記戸先部分から前記連結板用レールに向かって前記厚さ方向に延びる部分と、前記連結板用レールに沿って前記幅方向の前記吊り元扉側に向かって延びる部分とを有する、請求項4に記載の電動折り戸装置。
  6. 前記第1の開閉装置において、前記第1のモータと前記増力機は別体として構成されており、
    前記第1のモータと前記増力機が前記幅方向に並んでいる、請求項1〜5の何れか1項に記載の電動折り戸装置。
  7. 前記第1のモータ、前記増力機及び前記第2のモータが前記幅方向に並んでいる、請求項6に記載の電動折り戸装置。
  8. 前記第1のモータ、前記第2のモータ及び前記増力機が取り付けられる取付ベースを備える、請求項6又は7に記載の電動折り戸装置。
  9. 前記第2のモータと前記増力機は、前記幅方向に投影した投影面において重なるように配置されている、請求項1〜8の何れか1項に記載の電動折り戸装置。
  10. 前記吊り元扉に取り付けられたアーム用レールを備え、
    前記アームは、棒状であり、
    前記アーム用レールは、前記アームが回動するときに前記アームの先端部を案内するように構成されている、請求項1〜9の何れか1項に記載の電動折り戸装置。
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