JP2016035165A - 点検口の外枠固定装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 回動板を外方向へ回動させるだけの簡単な操作で、外枠を正確且つ緩みなく取り付けでき、下地材の施工が不要で、且つ熟練技術を必要としない許かりでなく、取り付け作業が簡単容易で迅速強固に外枠を固定し得る点検口の外枠固定装置を提供する。
【解決手段】 外枠４と、外枠４の内枠支承部４３の裏面４４に配備される軸受け３と、この軸受け３と対向状に配備される内向き湾曲板２と、基端に軸受けに軸承される回動軸部１１を備え、面内に湾曲板２が嵌挿する窓孔１２を設けると共に、外方向への回動で先端部１５が壁面の面材７２に衝き当たる回動板１と、内向き湾曲板２の湾曲面と回動板１の窓孔１２との嵌挿間に配備され、回動板１の内向き回動を阻止するロック手段５とからなることを特徴とする点検口の外枠固定装置。
【選択図】 図１

Description

この発明は、例えば天井や床面或いは壁面等に配備される点検口の外枠固定装置に関する。

図６は、従来の壁面点検口の外枠４を壁面７に開口した開口部７１に嵌め入れて固定する状態を示す説明断面図である。この壁面点検口の外枠４は、周壁部４１と、周壁部４１の上部に外向きに突設した水平状縁部４２と、周壁部４１下部に内向きに突設した内枠支承部４３とから成る。

この外枠４の周壁部４１或いは内枠支承部４３の面内には、ビス孔が設けられている。一方、壁面７の表面は面材（石膏ボード等の壁面化粧仕上げ材）７２が表装してあり、この面材７２の裏側に下地材７３が施工されている。外枠４を開口部７１に嵌め込み、水平状縁部４２が面材７２の表面縁部に、且つ周壁部４１の外面が面材７２の端面にそれぞれ接面する。

この状態で、周壁部４１のビス孔、或いは内枠支承部４３のビス孔にビス７４を対応するする下地材７３に打ち込み、壁面７に外枠４を額縁状に固定する。一方、壁面７開口に際し、壁面より切り出した面材７２を内枠内に嵌め込み固定して点検口蓋７５を構成し、この点検口蓋７５を外枠４に嵌め入れ内枠支承部４３で支承する。
特開２００３−１２００１４号公報

従来の壁面点検口の外枠では、ビスを打ち付けるだけであるため、製品原価が安価である利点がある反面、予め下地材の施工が必要であり、この下地材の施工には熟練技術を要する欠点がある。仮に、下地材の施工に不具合があると、外枠周壁部と下地材との対向間隔等に問題が生じ、結果的にビスの締付け加減が難しく、ビスを締めすぎると壁面（面材）と外枠との間の適正な隙間がなくなり、外枠が変形する不利がある。

一方、天井点検口の外枠には、ボルトを備えた「Ｌ字状」金具を外枠周壁部に取り付け、ボルトの先端と水平状縁部との間で面材を挟み付けるタイプ（図示せず）が知られている。このタイプでは、下地材の施工技術が不要な反面、外枠の仮止め後に固定金具の取り付け、更にボルトの締め付け等、取り付けに煩瑣な手順と手間がかかる不利がある。

この発明は、以上のような課題を解消させ、外枠の取り付けに下地材の施工が不要で、且つ熟練技術を必要としない許かりでなく、取り付け作業が簡単容易で、迅速強固に外枠を固定し得る点検口の外枠固定装置を提供することを目的とする。

この目的を達成させるために、この発明の点検口の外枠固定装置では、次のような構成としている。
点検口の外枠固定装置は、外枠と、外枠の内枠支承部の裏面に配備される軸受けと、この軸受けに対向状に配備される内向き湾曲板と、基端に軸受けに軸承される回動軸部を備え、面内に内向き湾曲板が嵌挿する窓孔を設けると共に、外方向への回動で先端部が壁面の面材に衝き当たる回動板と、内向き湾曲板の湾曲面と回動板の窓孔との嵌挿間に配備され回動板の内向き回動を阻止するロック手段とから成ることを特徴としている。

このような構成を有する点検口の外枠固定装置では、回動板を外向き回動させることで、内向き湾曲板が回動板の窓孔を貫通し、窓孔と内向き湾曲板との嵌挿間に配備するロック手段で回動板の内向き回動を阻止させることとしたから、単に回動板を回動させるだけで、回動板の先端部が壁面の面材に衝き当たる状態が保持され、緩みなく強固に外枠を固定し得る。

外枠の固定に際しては、単に回動板を外向きに回動させるだけであるから、下地材の施工及び熟練技術が不要であり、正確且つ迅速で強固な外枠の取り付けが実現し得る。

更に、この外枠に対し回動する回動板、内向き湾曲板及びロック手段を一体に配備する構造であるから、単に回動板の回動操作のみで取り付け作業が簡易迅速に実行し得、煩瑣な取り付け手順や手間を解消し得る等、発明目的を達成した優れた効果を有する。

以下、図面に基づき本発明に係る点検口の外枠固定装置の具体的な実施の形態を説明する。
図１は、壁面点検口の外枠４を示し、点検口蓋（内枠６１）６を分離させた状態を示す斜視図である。
外枠４には、外枠固定装置が一体に取り付けてある。外枠固定装置は、外枠４に配備される軸受け３および内向き湾曲板２と、面内に内向き湾曲板２が嵌挿する窓孔１２を備える回動板１と、内向き湾曲板２と回動板１の窓孔１２との嵌挿間に配備され、回動板１の内向き回動を阻止するロック手段５とから構成される。

外枠４は、方形の枠体で、周壁部４１と、周壁部４１の上部に設けられる水平状縁部４２と、下部に設けられる内枠支承部４３とからなる。
一方、内枠６１は周壁部６２の適所に外方へ張り出す嵌合溝部６３と、枠状の押え部６４を突出する嵌合板６５とを備える。嵌合板６５を嵌合溝部６３に嵌合することで、押え部６４が蓋材（面材７２と同一の化粧仕上げ材）６６を押さえ固定する。このとき、嵌合板６５面内にスリットを介して設けた係止爪６７が嵌合溝部６３（張り出し壁内面）の爪受け部６８に嵌着して固定される。

図２で示すように、上記外枠４の内枠支承部４３の裏面４４適所には、嵌め入れ溝部４７が設けられ、この嵌め入れ溝部４７に平板状基板４８の両端部４８ａがスライド嵌着する。嵌め入れ溝部４７の先端側には後述する軸受け３を構成する半体部３ａが設けてある。

上記平板状基板４８の上面には、内側辺に後述する軸受け３の半体部３ｂが設けられている。また、平板状基板４８の面内には半体部３ｂに対向する位置に、上方へ立ち上がる内向き湾曲板２が立設してある。前記半体部３ｂの上部には、起立した折れ防止部３１が設けられ、内向き湾曲板２の内向き傾倒の支えを企図している。

図３で示すように、前記回動板１は矩形平板を長さ中央で曲げ、先端側を上方へ湾曲する湾曲部１４と平板部１３とから成る。平板部１３の基端部には回動軸１１を設ける共に、平板部１３面内には上記内向き湾曲板２に対応し、内向き湾曲板２が挿し通る窓孔１２を開設している。この回動軸１１は、軸受け３の半体部３ａと半体部３ｂで回動可能に軸支される。

上記ロック手段５は、回動板１の窓孔１２と、内向き湾曲板２との嵌挿間に配備される。ロック手段５は、内向き湾曲部１４の湾曲外面に設けられた鋸歯状係止部５１と、窓孔１２の先端（回動軸１１と対向する）窓縁に設けられた爪５２とから成る。

図４で示すように、鋸歯状係止部５１の鋸歯は複数設けられ、外向きに上昇傾斜する傾斜面５１ａと、傾斜面に続く垂直面５１ｂとで構成され、爪５２は傾斜面５１ａに対応する傾斜状爪に設定してある。

実施の形態では、外枠４に嵌め入れ溝部４７を設け、平板状基板（半体部３ｂ・内向き湾曲板２を備えた）４８をスライド嵌脱可能に嵌着する例を示したが、これに限らず嵌め入れ溝部（半体部３ａを含む）４７を省略し、平板状基板４８を外枠４の内枠支承部４３に一体形成しても良い。この場合、軸受けの半体部３ｂは回動軸１１の全周面を囲む筒状で、且つ開口面の比較的大きい軸嵌め入れ用スリットを開設した略「Ｃ形」状の軸受け３に設定する（図示せず）。

このような構成を有する点検口の外枠固定装置では、外枠４を固定する場合は、図４に示す状態から回動板１を外方向へ回動させる。図５で示すように、この矢印方向への回動により内向き湾曲板２が窓孔１２を挿し通ることで、回動板１の外向きの回動が許容され、回動板１の先端部１５が面材７２に衝き当たる。

このとき、爪５２が鋸歯の傾斜面５１ａを押さえつけ状に乗り越え、且つ垂直面５１ｂに降下嵌着しかみ合う。これにより、面材７２に対し、先端部１５の衝き当たり状態が保持され、ロック手段５により回動板１の内方向への回動が阻止される。

また、鋸歯（５１ａ、５１ｂ）は複数設けられているため、回動板１は先端部１５が面材７２に衝き当たるまで回動が許容される。したがって、多種類の面材７２厚みに対応でき、正確に緩みなく強固に外枠４の固定を実行し得る。

実施の形態の点検口の外枠固定装置を示す斜視図である。 外枠固定装置を示す分解斜視図である。 回動軸と軸受けの関係を示す分解斜視図である。 ロック手段を示す説明断面図である。 外枠を取り付け固定した状態を示す説明断面図である。 従来の点検口の外枠固定装置を示す説明断面図である。

１ 回動板
２ 内向き湾曲板
３ 軸受け
４ 外枠
５ ロック手段
１１ 回動軸部
１２ 窓孔
１３ 平板部
１４ 湾曲部
１５ 先端部
３ａ 半体部
３ｂ 半体部
４１ 周壁部
４２ 縁部
４３ 内枠支承部
４７ 嵌め入れ溝部
４８ 平板状基板
５１ 鋸歯状係止部
５２ 爪
５１ａ 傾斜面
５１ｂ 垂直面
７２ 面材

Claims (3)

1. 外枠と、外枠の内枠支承部に配備される軸受けと、この軸受けと対向状に配備される内向き湾曲板と、基端に軸受けに軸承される回動軸部を備え、面内に内向き湾曲板が嵌挿する窓孔を設けると共に、外方向への回動で先端部が壁面の面材に衝き当たる回動板と、内向き湾曲板の湾曲面と回動板の窓孔との嵌挿間に配備され、回動板の内向き回動を阻止するロック手段とからなることを特徴とする点検口の外枠固定装置。
2. 前記ロック手段は、内向き湾曲板の外面に設けた鋸歯状係止部と、窓孔の窓縁に設けた爪とから成り、回動板が外方向へ回動し先端部が面材に衝き当たるとき、歯と爪がかみ合い回動板の内方向への回動を阻止することを特徴とする請求項１記載の点検口の外枠固定装置。
3. 前記鋸歯状係止部の鋸歯は、内向き湾曲板の湾曲外面に複数連続状に設けられ、且つ窓孔の先端窓縁に設けられる爪は鋸歯の外向きに上昇傾斜する傾斜面に対応する傾斜状爪に設定したことを特徴とする請求項２記載の点検口の外枠固定装置。

Images