JP2016031877A - バッテリ劣化判定装置、ハイブリッド車両、及びバッテリ劣化判定方法 - Google Patents

バッテリ劣化判定装置、ハイブリッド車両、及びバッテリ劣化判定方法 Download PDF

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田邊 圭樹
Yoshiki Tanabe
圭樹 田邊
近藤 暢宏
Nobuhiro Kondo
暢宏 近藤
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Abstract

【課題】演算負荷の増大を抑制した上で、バッテリを構成する各セルの温度分布を反映してバッテリの内部状態を高精度で推定できるバッテリ内部状態推定装置等を提供する。【解決手段】バッテリECU(28)が所定期間使用されたバッテリ(11)が正常に劣化した場合のバッテリ(11)内部の温度分布を等価回路モデルに基づき推定し、車両ECU(20)がバッテリ温度センサ(31)により検出した各セル(11a)の実測温度から所定期間使用されたバッテリ(11)内部の温度分布を検出して、推定された温度分布と実測の温度分布とを比較することでバッテリ(11)の劣化状態が正常な劣化か否かを判定する。【選択図】図4

Description

本発明はバッテリ劣化判定装置、ハイブリッド車両、及びバッテリ劣化判定方法に関する。
従来からの走行用動力源としてエンジンを搭載したエンジン車両の効率を改善するために、エンジンに加えて走行用動力源としてモータを搭載したハイブリッド電気自動車、或いはエンジンに代えてモータを搭載した電気自動車等(以下、電動車両と総称する場合もある)が実用化されている。
このような電動車両ではモータの電源としてバッテリを搭載しており、バッテリの特性、例えば入出力可能な最大電流等はバッテリの充電率(SOC:State Of Charge)等の諸条件に依存して大きく変動することが判っている。このためバッテリへの過大な入出力を防止した上で、限りあるバッテリ容量をモータ駆動に最大限に利用するには、これらの諸条件に応じて刻々と変化するバッテリの内部状態を考慮する必要がある。
そこでバッテリの主要な構成要素を抵抗やインダクタンス等の各パラメータに置き換えた電気的な等価回路を生成し、この等価回路に基づきバッテリの劣化状態(SOH:State Of Health)を予測する技術が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1の技術では、生成した等価回路に基づきSOHを推定している。
国際公開第2011/118080号
ところで、等価回路の抵抗やインダクタンスはバッテリのSOCのみならず、バッテリを構成する各セルの温度によっても変化する。しかしながら、特許文献1の技術では等価回路に、実測値との比較結果に基づき等価回路の各パラメータを逐次合わせ込む形で、セル温度を反映させているが、バッテリ内の温度ばらつきは反映させていないため、結果としてバッテリの内部状態に則した適切な推定値を導き出せないという問題があった。
さらに、バッテリパック内で多数のセルは水や空気により冷却されているが、全てのセルが均等に冷却されることはなく必ずセル間で温度格差が生じる。この点を考慮して、全てのセルに対応して等価回路を生成すると、それらの等価回路での演算処理のために演算負荷が増大し、高度の演算能力や大容量のメモリが必要になってしまう。また演算処理の簡略化のために、各セルの温度を平均化した単一の代表値に基づき等価回路から推定値を導き出した場合には、例えば低温側のセルや高温側のセルに対して推定値が不適切なものとなり、正確なバッテリ内部の劣化状態を判定することができないという問題が生じる。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、演算負荷の増大を抑制した上で、バッテリを構成する各セルの温度のばらつきを反映してバッテリの劣化状態を高精度で判定することのできるバッテリ劣化判定装置等を提供することにある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様又は適用例として実現することができる。
(1)本適用例に係るバッテリ劣化判定装置は、バッテリを構成する複数のセルから表現される温度分布を、前記セルの数よりも少ない等価回路により表現する等価回路モデルを予め保有する等価回路モデル保有手段と、所定期間使用された前記バッテリが正常に劣化した場合のバッテリ内部の温度分布を、前記等価回路モデルに基づき推定するバッテリ温度分布推定手段と、複数の前記セルの温度を検出し、前記所定期間使用された前記バッテリ内部の温度分布を検出するバッテリ温度分布検出手段と、前記バッテリ温度分布推定手段により推定される前記温度分布と、前記バッテリ温度分布検出手段により検出される前記温度分布とを比較し、前記所定期間経過後の前記バッテリの劣化状態が正常な劣化か否かを判定する劣化状態判定手段と、を含む。
(2)また、本適用例に係るハイブリッド車両は、上記(1)のバッテリ劣化判定装置を含む。
(3)また、本適用例に係るバッテリ劣化判定方法は、バッテリを構成する複数のセルから表現される温度分布を、前記セルの数よりも少ない等価回路により表現する等価回路モデルを予め保有する第1ステップと、所定期間使用された前記バッテリが正常に劣化した場合のバッテリ内部の温度分布を、前記等価回路モデルに基づき推定する第2ステップと、複数の前記セルの温度を検出し、前記所定期間使用された前記バッテリ内部の温度分布を検出する第3ステップと、前記第2ステップにより推定される前記温度分布と、前記第3ステップにより検出される前記温度分布とを比較し、前記所定期間経過後の前記バッテリの劣化状態が正常な劣化か否かを判定する第4ステップと、を含む。
本発明によれば、演算負荷の増大を抑制した上で、バッテリを構成する各セルの温度のばらつきを反映してバッテリの劣化状態を高精度で判定することができる。
実施形態のバッテリ劣化判定装置が搭載されたハイブリッド型トラックを示す全体構成図である。 (a)バッテリの全セルの温度分布、及び(b)温度分布をモデル化した等価回路モデルを示す説明図である。 等価回路の一例を示す模式図である。 本実施形態における車両ECUが実行するバッテリの劣化判定制御ルーチンを示すフローチャートである。 図4のフローチャートの続きである。 実測温度分布の予測範囲及び許容範囲を示す説明図(a)〜(c)である。
以下、本発明をバッテリ劣化判定装置、ハイブリッド車両、及びバッテリ劣化判定方法を具体化した一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のバッテリ劣化判定装置が搭載されたハイブリッド型トラックを示す全体構成図である。
ハイブリッド型トラック1は所謂パラレル型ハイブリッド車両として構成されており、以下の説明では、車両と称する場合もある。車両1には走行用動力源としてディーゼルエンジン(以下、エンジンという)2、及び例えば永久磁石式同期電動機のように発電機としても作動可能なモータ3が搭載されている。エンジン2の出力軸にはクラッチ4が連結され、クラッチ4にはモータ3の回転軸を介して自動変速機5の入力側が連結されている。自動変速機5の出力側にはプロペラシャフト6を介して差動装置7が連結され、差動装置7には駆動軸8を介して左右の駆動輪9が連結されている。
自動変速機5は一般的な手動変速機をベースとしてクラッチ4の断接操作及び変速段の切換操作を自動化したものであり、本実施形態では、前進12速後退1速の変速段を有している。当然ながら、自動変速機5の構成はこれに限るものではなく任意に変更可能であり、例えば手動式変速機として具体化してもよいし、2系統の動力伝達系を備えたいわゆるデュアルクラッチ式自動変速機として具体化してもよい。
モータ3にはインバータ10を介してバッテリ11が接続されている。バッテリ11に蓄えられた直流電力はインバータ10により交流電力に変換されてモータ3に供給され(力行制御)、モータ3が発生した駆動力は自動変速機5で変速された後に駆動輪9に伝達されて車両1を走行させる。また、例えば車両1の減速時や降坂路での走行時には、駆動輪9側からの逆駆動によりモータ3が発電機として作動する(回生制御)。モータ3が発生した負側の駆動力は制動力として駆動輪9側に伝達されると共に、モータ3が発電した交流電力がインバータ10で直流電力に変換されてバッテリ11に充電される。
このようなモータ3が発生する駆動力は上記クラッチ4の断接状態に関わらず駆動輪9側に伝達され、これに対してエンジン2が発生する駆動力はクラッチ4の接続時に限って駆動輪9側に伝達される。従って、クラッチ4の切断時には、上記のようにモータ3が発生する正側または負側の駆動力が駆動輪9側に伝達されて車両1が走行する。また、クラッチ4の接続時には、エンジン2及びモータ3の駆動力が駆動輪9側に伝達されたり、或いはエンジン2の駆動力のみが駆動輪9側に伝達されたりして車両1が走行する。
車両ECU20は車両全体を統合制御するための制御回路である。そのために車両ECU20には、アクセルペダル12の操作量θaccを検出するアクセルセンサ21、ブレーキペダル13の踏込操作を検出するブレーキスイッチ22、車両1の速度(車速)Vを検出する車速センサ23、エンジン2の回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ24、及びモータ3の回転速度Nmを検出するモータ回転速度センサ25等の各種センサ・スイッチ類が接続されている。
また、車両ECU20には、図示はしないがクラッチ4を断接操作するアクチュエータ、及び自動変速機5を変速操作するアクチュエータ等が接続されると共に、エンジン制御用のエンジンECU26、インバータ制御用のインバータECU27、及びバッテリ11を管理するバッテリECU28が接続されている。
車両ECU20は、運転者によるアクセル操作量θacc等に基づき車両1を走行させるために必要な要求トルクを算出し、その要求トルクやバッテリ11のSOC等に基づき車両1の走行モードを選択する。本実施形態では走行モードとして、エンジン2の駆動力のみを用いるE/Gモード、モータ3の駆動力のみを用いるEVモード、及びエンジン2及びモータ3の駆動力を共に用いるHEVモードが設定されており、その何れかの走行モードを車両ECU20が選択するようになっている。
車両ECU20は選択した走行モードに基づき、要求トルクをエンジン2やモータ3が出力すべきトルク指令値に換算する。例えばHEVモードでは要求トルクをエンジン2側及びモータ3側に配分した上で、その時点の変速段に基づきエンジン2及びモータ3のトルク指令値を算出する。また、E/Gモードでは要求トルクを変速段に基づきエンジン2へのトルク指令値に換算し、EVモードでは要求トルクを変速段に基づきモータ3へのトルク指令値に換算する。
そして、車両ECU20は選択した走行モードを実行すべく、EVモードでは上記クラッチ4を切断し、E/Gモード及びHEVモードではクラッチ4を接続した上で、エンジンECU26及びインバータECU27にトルク指令値を適宜出力する。また、車両1の走行中において車両ECU20は、アクセル操作量θaccや車速V等に基づき図示しないシフトマップから目標変速段を算出し、この目標変速段を達成すべく、アクチュエータによりクラッチ4の断接操作及び変速段の切換操作を実行する。
一方、エンジンECU26は、車両ECU20から入力された走行モード及びトルク指令値を達成するように噴射量制御や噴射時期制御を実行する。例えばE/GモードやHEVモードでは、正側のトルク指令値に対してエンジン2に駆動力を発生させ、負側のトルク指令値に対してエンジンブレーキを発生させる。また、EVモードの場合には、燃料噴射の中止によりエンジン2を停止保持状態、またはアイドル運転状態とする。
また、インバータECU27は、車両ECU20から入力された走行モード及びトルク指令値を達成するように、インバータ10を介してモータ3を制御する。例えばEVモードやHEVモードでは、正側のトルク指令値に対してモータ3を力行制御して正側の駆動力を発生させ、負側のトルク指令値に対してはモータ3を回生制御して負側の駆動力を発生させる。また、E/Gモードの場合には、モータ3の駆動力を0に制御する。また、バッテリECU28は、バッテリ11の温度、バッテリ11の電圧、インバータ10とバッテリ11との間に流れる電流等を検出し、これらの検出結果からバッテリ11のSOCを逐次算出して車両ECU20に出力する。
また、バッテリ11はバッテリパック内に複数のセルが内蔵されて構成されており、これらの各セルを冷却するための冷却装置30が設けられている。冷却装置30は例えばバッテリパック内の各セル間に冷却回路が配設されており、当該冷却回路内をガス又は水等の冷却媒体が循環する構成をなしている。そして冷却媒体と各セルとが熱交換することでセルの冷却が行われ、ひいてはバッテリ11の冷却が行われる。冷却装置30の構成はこれに限られず、バッテリパックにファンを設けてバッテリパック内に空気を導入することで、各セルを空冷するものであってもよい。
またバッテリ11にはバッテリ温度センサ31が設けられている。バッテリ温度センサ31はセル毎に設けられており、各セルそれぞれの実測温度を検出する。そして、これら冷却装置30及びバッテリ温度センサ31は車両ECU20に電気的に接続されている。
ここで、車両ECU20はバッテリ11の劣化状態を判定し、バッテリ11の劣化状態に応じて冷却装置30の制御等を行う。具体的には、バッテリ11の内部状態を模擬した電気的な等価回路を生成し、この等価回路に基づきバッテリ11の劣化状態を推定して劣化判定に適用する。
本実施形態の車両ECU20は、バッテリ11を構成する各セルの温度分布をモデル化することにより、等価回路に基づく推定値の演算処理を簡略化する。
図2(a)はバッテリ11の全セルの温度分布を示す説明図であり、図2(b)は温度分布をモデル化した複数の等価回路から構成される等価回路モデルの説明図である。図2(a)に示すように、バッテリ11を構成する多数のセル11aはバッテリパック内の冷却媒体(水や空気等)による冷却状態に応じた温度分布で分散しており、この場合には、セル数に対応する数の等価回路が存在することになる。このような実際の全セル11aの温度分布を標準偏差として捉え、同一の標準偏差をより少ないセル数(セル11bの数=等価回路の数)で表現するようにモデル化したものが図2(b)である。図2(a)(b)に示すように、セル11bの数は、全セル11aの数よりも少ない。
この例では、セル数を10に設定すると共に温度域を5つに区分し、各セル11aを温度域毎にグループ分けしている。結果として平均値に相当する中央の温度域には4つのグループ化したセル11bが所属し、その両側の温度域にはそれぞれ2つのセル11bが所属し、さらに両側の温度域にはそれぞれ1つセル11bが所属している。なお、本実施形態では標準偏差を指標として等価回路モデルを生成したが、各セル11aの温度分布を表す指標であればこれに限ることはなく、任意に別の指標に変更してもよい。
各温度域に所属する各セル11aの温度変化に対する挙動は共通するため、各温度域に対応して計5つの温度分布に対応した等価回路が生成される。本実施形態では、事前の試験によりバッテリ11の全セル11aの温度分布を特定し、温度分布から予め等価回路モデルを生成してバッテリECU28に記憶させており、その等価回路モデルに基づきバッテリECU28が推定処理を実施するようになっている(等価回路モデル保有手段、第1ステップ)。
図3はセルの端子間電圧を推定する等価回路の一例を示す模式図であり、バッテリ11が有する定常的な内部抵抗の要素をRsに置き換え、過渡的な内部抵抗の要素をR1,C1に置き換え、負荷を0としたときの開回路に相当する電圧の要素をVocvに置き換えている。これらのRs,R1,C1,Vocvの各パラメータがバッテリ11のSOC及びセル温度Tに応じて変化するものと仮定し、それぞれのパラメータをSOC及びセル温度Tの関数として設定した上で、この等価回路からセル11aの端子間電圧V1(以下、単にセル電圧という)を逐次推定している。
バッテリ11全体の端子間電圧(以下、単にバッテリ電圧という)に対して、各温度域の等価回路から推定したセル電圧V1の寄与度はその温度域に所属するセル数に応じて相違する。このため、セル数に応じた重み付けに基づき各等価回路のセル電圧V1からバッテリ電圧を算出している。
本実施形態では、バッテリECU28が所定期間使用されたバッテリ11が正常に劣化した場合のバッテリ11内部の温度分布を、等価回路モデルに基づき推定する(バッテリ温度分布推定手段)。また、車両ECU20が、バッテリ温度センサ31により検出される各セル11aの実測温度から所定期間使用されたバッテリ11内部の温度分布を検出する(バッテリ温度分布検出手段)。そして、車両ECU20は、推定された温度分布と実測の温度分布とを比較することでバッテリ11の劣化状態が正常な劣化か否かを判定し(劣化状態判定手段)、劣化状態に応じて冷却装置30の制御を行っている。
詳しくは図4に車両ECU20が実行するバッテリ11の劣化判定制御ルーチンがフローチャートで示されており、以下同フローチャートに沿って説明する。なお、車両ECU20は基本的には、バッテリ11の温度に応じて閾値を設け、バッテリ11の温度が高くなるほど冷却量を高めるよう冷却装置30を制御する。さらに、車両ECU20は冷却装置30の制御モードとして、通常時に選択する通常冷却モード、通常冷却モードよりも冷却量を通常制御モードよりも高める調整冷却モード、冷却量をさらに高めるべく温度閾値も低下させる劣化抑制冷却モードを有しており、これらの冷却モードのうちの一つを選択する。
車両ECU20は、車両1のキーオン時から図4に示す劣化判定制御ルーチンをスタートさせる。まずステップS1として車両ECU20は、スタートから一定時間経過したか否かを判別する。この一定時間は、例えばバッテリ11の各セル11aの温度分布が安定するまでの時間に設定されている。一定時間経過していない場合、例えばキーオン直後等でバッテリ11のセル温度が安定していない場合には、当該判別結果は偽(No)となり、ステップS1の判別を繰り返す。一方、一定時間経過した場合には、当該判別結果は真(Yes)となり、次のステップS2に進む。
ステップS2において、車両ECU20は、バッテリ温度センサ31により検出される各セル11aの実測温度から温度分布Sexp1を検出する。つまり、車両ECU20は図2(a)で示したような実測値に則した温度分布Sexp1を検出する。
続いて、ステップS3において、バッテリECU28が、上記実測温度に基づく温度分布Sexp1を初期条件として、図2(b)で示したようなモデル化したモデル化温度分布Scalc1を算出し、当該モデル化温度分布Scalc1から所定期間通電した後を予測したモデル化温度分布Scalc2を算出する(第2ステップ)。バッテリECU28は事前の試験によりモデル化した各セル11bの温度分布に応じた劣化傾向をデータベースとして保存しており、当該データベースと温度を推定する等価回路に基づき現時点のモデル化温度分布Scalc1から所定期間後のモデル化温度分布Scalc2を算出する。このようにモデル化温度分布Scalc1に基づき所定期間後のモデル化温度分布Scalc2を予測することで、予測にかかる演算処理の負荷は軽減される。
ステップS4において、車両ECU20は、この時点で実行している冷却モードが調整冷却モード又は劣化抑制冷却モードであるか否かを判別する。当該判別結果が偽(No)である場合、即ち通常冷却モードである場合は次のステップS5に進む。
ステップS5において、車両ECU20は、ステップS2にて実測温度分布Sexp1を算出してから所定期間経過後に再び実測温度分布Sexp2を算出し(第3ステップ)、この実測温度分布Sexp2が上記ステップS3で算出した予測したモデル化温度分布Scalc2とほぼ同じであるか否かを判別する(第4ステップ)。具体的には、例えば、実測温度分布Sexp2の標準偏差σexp2がモデル化温度分布Scalc2の標準偏差σcalc2に対し所定の範囲内にあるか否かを判別する。なお、比較する標準偏差σは+σ及び−σのうちのいずれか一方又は両方とする。
当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち実測温度分布Sexp2が予測したモデル化温度分布Scalc2とほぼ同じであり、バッテリ11の劣化状態が正常な劣化と判断できる場合は次のステップS6に進む。
ステップS6において、車両ECU20は通常冷却モードでバッテリ11の冷却装置30を制御し、当該ルーチンをリターンする。
一方ステップS5の判別結果が偽(No)である場合、即ち実測温度分布Sexp2が予測したモデル化温度分布Scalc2から離れており、バッテリ11の劣化状態が正常な劣化でないと判断できる場合には、ステップS7に進む。具体的には、例えば、実測温度分布Sexp2のσexp2がモデル化温度分布Scalc2の標準偏差σcalc2に対し所定の範囲外にある場合はステップS7に進む。
ステップS7において、車両ECU20はデータベースに記憶されている正常な劣化傾向に従った温度分布を目標温度分布Sとし、当該目標温度分布Sに近づけるべく、通常冷却モードよりも冷却量を高くする調整冷却モードを実行し、当該ルーチンをリターンする。
調整冷却モード状態で当該ルーチンをリターンすると、上記ステップS4の判別結果が真(Yes)となり、図5のステップS10に進む。
ステップS10において、車両ECU20は、ステップS2にて実測温度分布Sexp1を算出してから所定期間経過後に再び実測温度分布Sexp2を算出し、当該実測温度分布Sexp2が所定期間経過前の実測温度分布Sexp1に対して予測範囲内にあるか否かを判別する。具体的には、図6(a)(b)に示すようにステップS2時点での実測温度分布Sexp1の標準偏差σexp1が所定期間後の実測温度分布Sexp2の標準偏差σexp2に対し予め定めた所定の予測範囲内にあるか否かを判別する。なお、比較する標準偏差σは+σ及び−σのうちのいずれか一方又は両方とする。
当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち実測温度分布の推移が予測範囲内である場合は、ステップS11に進む。
ステップS11において、車両ECU20はバッテリ11の劣化傾向が正常な劣化傾向に戻ったと判断し、冷却装置30の冷却モードを通常冷却モードに戻して、当該ルーチンをリターンする。
一方、ステップS10の判別結果が偽(No)である場合、実測温度分布の推移が予測範囲を超えている場合は、ステップS12に進む。
ステップS12において、車両ECU20は、所定期間後の実測温度分布Sexp2がステップS2時点の実測温度分布Sexp1に対して予め定めた許容範囲内にあるか否かを判別する。図6(b)(c)に示すように、許容範囲はステップS10の予測範囲よりも大きい範囲である。つまり、ステップS10において予測範囲外にある実測温度分布Sexp2の変化が許容範囲内であるか否かを判別する。
当該判別結果が真(Yes)である場合、即ち図6(b)のように所定期間後の実測温度分布Sexp2が予測範囲外であるが許容範囲内にある場合はステップS13に進む。
ステップS13において、車両ECU20は冷却装置30の調整冷却モードにおいて設定されている温度閾値を低下させることで、より積極的に冷却を行う劣化抑制冷却モードを実行し、当該ルーチンをリターンする。
当該判別結果が偽(No)である場合、即ち図6(c)に示すように、所定期間後の実測温度分布Sexp2が許容範囲外である場合はステップS14に進む。
ステップS14において、車両ECU20は運転者に対し、図示しない警告灯の点灯や警報を鳴らす等してバッテリ11が異常に劣化している旨の警告を行い、当該ルーチンをリターンする。
なお、ステップS13において劣化抑制冷却モードで当該ルーチンをリターンした場合、上記ステップS4の判別結果が真(Yes)となり、再び図5のステップS10に戻り上述のステップを繰り返す。
以上のように、車両ECU20は、まずステップS3において実測温度分布Sexp1からモデル化温度分布Scalc1を算出し、当該モデル化温度分布Scalc1に基づき所定期間後のモデル化温度分布Scalc2を予測し、このモデル化温度分布Scalc2を用いて劣化判定を行っている。このように、実際のセル数よりも少ない等価回路によりバッテリ11内部の温度分布を表現する等価回路モデルを用い、所定期間使用されたバッテリ11が正常に劣化した場合のバッテリ11内部の温度分布Scalc2を推定している。これにより、演算負荷の増大を抑制した上で、各セル固有の温度のばらつきが反映された正常な劣化状態における温度分布を推定することができる。この推定した温度分布Scalc2と実測値による温度分布Sexp2とを比較することにより、バッテリ11のSOH(劣化状態)が正常か否かを高い精度で判定することができる。
このように、まずは少ない演算負荷で推定した温度分布を用いてバッテリ11の劣化状態を判定した後、バッテリ11の劣化状態が正常でない場合は、実測値による温度分布同士で比較することで、効率よく且つ適切にバッテリ11のSOH(劣化状態)を判定することができる。
そして、判定された劣化状態に応じて冷却装置30の冷却モードを切り替えていくことで、バッテリ11の劣化状態をより早期に正常な状態に戻すことができる。これは結果としてバッテリ11の高温に曝される時間が最小限に抑止されるため、バッテリ11を長寿命化できると共に、劣化を想定したバッテリ容量の余裕を削減して小型軽量化、低コスト化を達成することができる。
ところで、上記のように本実施形態では、事前の試験によりバッテリ11の全セル11aの温度分布から等価回路モデルを生成して予めバッテリECU28に記憶させたが、これに限定されるものではない。例えば、車両ECU20が上記バッテリECU28の機能を兼ね備えていてもよい。
また、上記実施形態のように予め等価回路モデルを生成・記憶させておく場合には、バッテリパック内の異なる冷却条件に応じて等価回路モデルに用いる係数を切り換えるように構成してもよい。この場合には、予め冷却条件に対応する複数の係数マップを記憶させておき、その時点の冷却条件に対応する係数を選択して推定処理に適用すればよい。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、ハイブリッド型トラックのバッテリ内部状態推定装置に具体化したが、走行用動力源としてモータのみを搭載した電気自動車のバッテリ劣化判定装置としてもよい。
11 バッテリ
11a、11b セル
20 車両ECU(バッテリ温度分布検出手段、劣化状態判定手段)
28 バッテリECU(等価回路モデル保有手段、バッテリ温度分布推定手段、)
30 冷却装置
31 バッテリ温度センサ

Claims (3)

  1. バッテリを構成する複数のセルから表現される温度分布を、前記セルの数よりも少ない等価回路により表現する等価回路モデルを予め保有する等価回路モデル保有手段と、
    所定期間使用された前記バッテリが正常に劣化した場合のバッテリ内部の温度分布を、前記等価回路モデルに基づき推定するバッテリ温度分布推定手段と、
    複数の前記セルの温度を検出し、前記所定期間使用された前記バッテリ内部の温度分布を検出するバッテリ温度分布検出手段と、
    前記バッテリ温度分布推定手段により推定される前記温度分布と、前記バッテリ温度分布検出手段により検出される前記温度分布とを比較し、前記所定期間経過後の前記バッテリの劣化状態が正常な劣化か否かを判定する劣化状態判定手段と、
    を含むバッテリ劣化判定装置。
  2. 請求項1に記載されるバッテリ劣化判定装置を含むハイブリッド車両。
  3. バッテリを構成する複数のセルから表現される温度分布を、前記セルの数よりも少ない等価回路により表現する等価回路モデルを予め保有する第1ステップと、
    所定期間使用された前記バッテリが正常に劣化した場合のバッテリ内部の温度分布を、前記等価回路モデルに基づき推定する第2ステップと、
    複数の前記セルの温度を検出し、前記所定期間使用された前記バッテリ内部の温度分布を検出する第3ステップと、
    前記第2ステップにより推定される前記温度分布と、前記第3ステップにより検出される前記温度分布とを比較し、前記所定期間経過後の前記バッテリの劣化状態が正常な劣化か否かを判定する第4ステップと、
    を含むバッテリ劣化判定方法。
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