JP2016025682A - 電気転送抑制システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気事業者から充放電可能車両を介した車外施設への電気の転送を適切に抑制すること。
【解決手段】電気転送抑制システムは、充放電可能な車両に電気事業者から供給される供給電力量を算出する電力量算出装置と、前記電気事業者から供給されて前記車両で使用される電力量に対して適用される実質単価が、前記電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される実質単価よりも安い料金体系下において、前記電気事業者から供給された電気を蓄電する前記車両から前記車外施設へ電気が供給されることを抑制する算出方法で、前記供給電力量に対する電気料金を算出する電気料金算出装置とを含む。
【選択図】図1
【解決手段】電気転送抑制システムは、充放電可能な車両に電気事業者から供給される供給電力量を算出する電力量算出装置と、前記電気事業者から供給されて前記車両で使用される電力量に対して適用される実質単価が、前記電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される実質単価よりも安い料金体系下において、前記電気事業者から供給された電気を蓄電する前記車両から前記車外施設へ電気が供給されることを抑制する算出方法で、前記供給電力量に対する電気料金を算出する電気料金算出装置とを含む。
【選択図】図1
Description
本開示は、電気転送抑制システムに関する。
充電装置から取得した顧客情報に基づき、利用者が自社の顧客であると識別された場合に、自社顧客情報データベースを参照して顧客の電気使用料金に充電装置の電力使用料金を合算する電気自動車用充電システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
近年、電力系統から外部の充電スタンド等の充電施設を介して供給される電気により充電可能であり、かつ、家庭や事業所等のような車外施設へ電気を供給することができるハイブリッド車や電気自動車(以下、単に「充放電可能車両」ともいう)が提案されている。かかる充放電可能車両は、V2H(Vehicle to Home)に対応した車両とも称される。かかる充放電可能車両の普及を促進することは、環境の観点からも、電力需要のピーク時等への対応余力の増大の観点からも有用となる。例えば電力系統から給電可能な総電力量が電力需要に対して不足した時には、充放電可能車両で蓄えていた電気を利用して、車外施設内の電気負荷(例えば、家庭内の電気機器)を作動させることができるためである。このようにして、充放電可能車両が多数普及すると、多数の充放電可能車両の蓄電装置を電力網の一部として活用することが可能となる。
かかる充放電可能車両の普及を促進するための一案として、充放電可能車両で使用される電力量に対して、例えば家庭や事業所等のような車外施設で使用される電力量に対してよりも安価な実質単価を適用する料金体系が有用となりうる。
しかしながら、ある電気事業者から供給されて充放電可能車両に使用される電力量に対して適用される実質単価(以下、「第1実質単価」と称する)が、同電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される実質単価(以下、「第2実質単価」と称する)よりも安い場合、上述の如く充放電可能車両の普及による利点がある反面、以下のような不都合も発生しうる。即ち、電力系統から充放電可能車両に供給された電気が充放電可能車両で実際には使用されずに車外施設へ供給(転送)されるとき、かかる転送された電気に対しては、車外施設で使用されるにも拘らず、第1実質単価が適用されうる。かかる転送が無制限に行われると、第1実質単価等が不適当となり得る。また、充放電可能車両に一旦供給されるものの充放電可能車両で使用されずに車外施設へ転送される電力量が増大すると、電力系統から同一電力量を車外施設へ直接供給する場合に比べて、充放電可能車両を介することによる電力損失が発生するため、エネルギ効率の面からも不都合がある。
本開示は、電力系統から充放電可能車両を介した車外施設への電気の転送を適切に抑制することが可能な電気転送抑制システムの提供を目的とする。
本開示の一局面によれば、充放電可能な車両に電気事業者から供給される供給電力量を算出する電力量算出装置と、
前記電気事業者から供給されて前記車両で使用される電力量に対して適用される実質単価が、前記電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される実質単価よりも安い料金体系下において、前記電気事業者から供給された電気を蓄電する前記車両から前記車外施設へ電気が供給されることを抑制する算出方法で、前記供給電力量に対する電気料金を算出する電気料金算出装置とを含む、電気転送抑制システムが提供される。
前記電気事業者から供給されて前記車両で使用される電力量に対して適用される実質単価が、前記電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される実質単価よりも安い料金体系下において、前記電気事業者から供給された電気を蓄電する前記車両から前記車外施設へ電気が供給されることを抑制する算出方法で、前記供給電力量に対する電気料金を算出する電気料金算出装置とを含む、電気転送抑制システムが提供される。
本開示によれば、電力系統から充放電可能車両を介した車外施設への電気の転送を適切に抑制することが可能な電気転送抑制システムが得られる。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、電気転送抑制システム1の概略構成例を示す。
電気転送抑制システム1は、電力系統から供給される電気を蓄電する充放電可能車両から車外施設へ電気が供給されるのを適切な課金方法により抑制するシステムである。電気転送抑制システム1は、ある電気事業者から供給されて充放電可能車両で使用される電力量に対して適用される第1実質単価が、同電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される第2実質単価よりも安い料金体系下において好適となる。以下では、ある電気事業者から供給されて充放電可能車両で使用される電力量に対して適用される第1実質単価が、同電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される第2実質単価よりも安いものとし、以下、この前提を「実質単価の前提条件」とも称する。尚、実質単価とは、最終的な請求金額に係る単価を表し、課金対象の電力量Wを[kWh]とし、それに対する最終的な請求金額をP[円]としたとき、P/W[円/kWh]である。電気転送抑制システム1の実現方法は、多種多様であり、任意の実現方法が採用されてもよい。
図1に示す例では、電気転送抑制システム1は、電力量算出装置10と、電気料金算出装置20とを含む。
電力量算出装置10は、電力系統から充放電可能車両に供給される電力量(以下、「車両供給電力量」とも称する)を算出する。電力系統は、電力会社や小売電気事業者等の電気事業者毎に形成されてもよいし、部分的に又は全体が統合されたものであってもよい。充放電可能車両は、充電施設を介して供給される電気により充電可能であり、かつ、車外施設へ電気を供給することができる車両である。充放電可能車両は、典型的には、いわゆるプラグインハイブリッド(Plug-in Hybrid)車や電気自動車である。尚、充放電可能車両とは、当然ながら車両自体が蓄電装置を形成することを意味せず、車両が備える蓄電装置(図3の蓄電装置80参照)が充放電可能であることを意味する。車外施設は、電力を必要とする施設(即ち電気負荷を有する施設)であり、車両の外部に位置する。車外施設は、需要家に係る施設ということもできる。需要家は、個人または法人であってもよい。車外施設は、典型的には、固定された施設であるが、可動の施設であってもよい。車外施設は、典型的には、家や工場、オフィス、ビル、集合住宅等を含む。
電力量算出装置10は、充放電可能車両毎の車両供給電力量を算出する。以下では、一例として、ある特定の一の充放電可能車両を対象として説明を行う。また、以下では、「充放電可能車両」を単に「車両」とも称する。
電力量算出装置10は、典型的には、充電施設内に設けられる。但し、電力量算出装置10は、車両自体に設けられてもよいし、充電施設と車両とを接続するケーブル内に設けられてもよい。充電施設は、典型的には、充電スタンドの形態である。充電施設は、典型的には、車両のユーザの居所(例えば車両の駐車場)に配置される。この場合、充電施設は、個人専用である。他方、充電施設は、不特定多数の車両が利用可能な施設であってもよい。尚、電力量算出装置10が不特定多数の車両が利用可能な充電施設内に設けられる場合、電力量算出装置10は、車両から車両ID等の識別情報を受信して、充電を行っている車両を特定する。尚、充電施設は、電力系統から供給される電気を蓄電してから車両に供給する施設であってもよいし、電力系統から供給される電気を蓄電せずに車両に供給する施設であってもよい。電力量算出装置10は、算出した車両供給電力量を電気料金算出装置20に送信する。
電気料金算出装置20は、電力量算出装置10から受信した車両供給電力量に対する電気料金を算出する。この際、電気料金算出装置20は、電力系統から供給された電気を蓄電した車両から車外施設へと電気が供給されることを抑制する算出方法で電気料金を算出する。これについては後述する。
電気料金算出装置20は、算出した電気料金を、請求主体たる電気事業者が管理する課金コンピューター(図示せず)に送信する。電気料金算出装置20は、任意の場所に配置されてもよい。電気料金算出装置20は、請求主体たる電気事業者が管理する課金コンピューター(図示せず)自体により実現されてもよいし、課金コンピューターと実質的に等価なコンピューターにより実現されてもよい。
図2は、車外施設と車両と電力系統との間の電気供給態様の説明図である。
電力系統Fは、矢印R1で示すように、車外施設Hに電気を供給する。尚、この供給態様は、任意であり、他の施設が介在してもよい。同様に、電力系統Fは、矢印R2で示すように、車両Vに電気を供給する。尚、この供給態様は、任意であるが、典型的には、不特定多数の車両が利用可能な充電施設が介在する。車両Vは、矢印R3で示すように、車外施設Hに電気を供給する。尚、この供給態様は、任意であり、ケーブルや充放電制御装置が介在してもよい。車外施設Hは、矢印R4で示すように、車両Vに電気を供給する。尚、この供給態様は、任意であり、ケーブルや充放電制御装置が介在してもよい。
図2に示す例では、電力系統Fから車外施設Hへの電気供給R1に対して第2単価が適用される。この際、電力系統Fから車外施設Hへの電気供給R1については、車外施設Hから車両Vへの電気供給R4だけ差し引いて、第2単価が適用されるものとする。これは、車外施設Hから車両Vへの電気供給R4は、電力系統Fから車外施設Hへ供給された電気で賄われるためである。但し、車外施設Hから車両Vへの電気供給R4は、車外施設H自身で発電した電気(例えば太陽光パネルにより発電された電気)を利用して実行されうる車外施設Hから車両Vへの電気供給は含まない。車外施設Hから車両Vへの電気供給R4及び車両Vから車外施設Hへの電気供給R3は、実質的に需要家内での電気のやり取りとなる。
ここで、電気供給R2及び電気供給R4により供給される電気に係る電力量に対して第2単価よりも安い第1単価を一律に適用すると、車外施設Hへの電気供給R3が可能であることによって、第1単価が適用される電気を車外施設Hで使用できることになり、第2単価と第1単価との関係が適正で無くなる虞がある。
これに対して、図1に示した電気転送抑制システム1では、図2に示す例において、車両Vから車外施設Hへの電気供給R3を抑制する。例えば、電気料金算出装置20は、電気供給R2に係る電力量及び電気供給R4に係る電力量の合計電力量のうち、電気供給R3に係る電力量に対して第2単価を又は第2単価よりも高い第3単価を適用し、残りの電力量に対して第1単価を適用する。これにより、電気供給R3のための電気供給R2及び電気供給R4を抑制することができ、ひいては電気供給R3を抑制することができる。或いは、電気供給R2に係る電力量及び電気供給R4に係る電力量の合計電力量が閾値を超えた場合に、電気料金算出装置20は、超えた分に対して第1単価よりも高い第2単価を又は第2単価よりも高い第3単価を適用し、閾値以下の電力量に対してのみ第1単価を適用する。これにより、必要以上に電気供給R2及び電気供給R4が行われることを抑制することができる。この結果、電気供給R3のための電気供給R2及び電気供給R4を抑制することができ、ひいては電気供給R3を抑制することができる。
尚、図2に示す例では、電気供給R2を考慮しているが、かかる電気供給R2については考慮しない構成(図3以降参照)も可能である。例えば、電気供給R2については、その場で第1単価又はその類にて清算となる場合が考えられる。この場合、電気料金算出装置20は、電気供給R4に係る電力量のうち、電気供給R3に係る電力量に対して第2単価を又は第2単価よりも高い第3単価を適用し、残りの電力量に対して第1単価を適用する。これにより、電気供給R3のための電気供給R4を抑制することができ、ひいては電気供給R3を抑制することができる。或いは、電気料金算出装置20は、電気供給R4に係る電力量が閾値を超えた場合に、超えた分に対して第1単価よりも高い第2単価を又は第2単価よりも高い第3単価を適用し、閾値以下の電力量に対してのみ第1単価を適用する。これにより、必要以上に電気供給R4が実行されるのを抑制することができる。この結果、電気供給R3のための電気供給R4を抑制することができ、ひいては電気供給R3を抑制することができる。
尚、図1及び図2に示す例において、第1単価及び/又は第2単価は、従量制の料金プランにおける一定の単価が想定されているが、定額制の料金プランにおける実質単価であってもよい。定額制の料金プランにおいては、車両で使用する電気に対して適用される実質単価が、車外施設Hで使用する電気に対して適用される実質単価よりも優遇されていればよい。また、従量制の料金プランにおいても、単価が使用電力量の増加に従って段階的に高くなる料金プランや、夜間等のような特定の時間帯において単価が安くなる料金プラン等がある。かかる場合でも、上述した実質単価の前提条件が満たされていればよい。
図3は、電力網における電気転送抑制システム1の適用例を示す図である。図3におい、実線の矢印は電気のやり取りを示し、破線の矢印は通信による情報の送信を示し、一点鎖線の矢印は課金内容(請求金額等)の通知を示す。尚、課金内容の通知は、電子的な送信により実現されてもよいし、紙による郵送等により実現されてもよい。また、課金内容の通知先は、車外施設Hに係る需要家の携帯端末等であってもよい。
電力網は、電力系統Fと、車外施設Hと、車両Vとを含む。ここでは、車外施設Hに係る需要家と車両Vのユーザ(所有者)は、同一であるものとする。但し、これらの2者は、電気料金の会計の観点から同一視できる関係であってもよい。車外施設Hの個数や車両Vの台数は任意であるが、ここでは、説明の複雑化を防止するため、車外施設Hは1つであるとし、車両Vは1台であるとする。従って、以下では、ある特定の一人の需要家に関して説明するが、他の需要家についても同様である。
電力系統Fは、電気を車外施設Hに供給するための、発電・変電・送電・配電を統合したシステムである。尚、電力自由化に伴い、電力系統Fは、どの電気事業者からの電気でも車外施設Hに供給できる態様にシステムが変更されてもよい。車外施設Hは、上述の如く、電力の需要家の施設である。車外施設Hは、定置蓄電装置60と、電気負荷64とを含む。定置蓄電装置60は、車外施設H内に配置されてもよいし、車外施設H外に配置されてもよい。定置蓄電装置60は、複数の需要家で共有されてもよい。電気負荷64は、定置蓄電装置60から供給される電気に基づいて動作する任意の電気負荷である。電気負荷64は、典型的には、車外施設Hに対して複数個存在する。電気負荷64は、典型的には、車外施設H内又は車外施設H外の車外施設H近傍に配置される。車両Vは、充放電可能な車両であり、充放電可能な蓄電装置80を備える。
図3に示す例では、電気転送抑制システム1の電力量算出装置10は、充放電制御装置62内に設けられる。充放電制御装置62(及び電力量算出装置10)の機能は、1つ以上のコンピューターにより実現される。また、電気転送抑制システム1の電気料金算出装置20は、管理センタ70内に設けられる。管理センタ70は、請求主体たる電気事業者が管理する課金コンピューターとして例えばサーバ72(図9参照)を備え、この場合、管理センタ70(及び電気料金算出装置20)の機能はサーバ72により実現される。
充放電制御装置62は、需要家の管理下にある充電施設内に設けられる。この充電施設は、需要家の管理下にある定置蓄電装置60と電気的に接続される。需要家の管理下にある充電施設は、典型的には、車両Vの駐車場又はその近傍に設けられる。充放電制御装置62は、定置蓄電装置60に蓄電された電気を用いて車両Vを充電する充電制御と、車両Vに蓄電された電気を用いて定置蓄電装置60を充電する放電制御とを実行する。充電制御は、定置蓄電装置60に蓄電された電気を用いて車両Vを充電することに代えて又は加えて、電力系統Fから供給される電気を直接的に用いて車両Vを充電することを含んでもよい。尚、充電制御が電力系統Fから供給される電気を直接的に用いて車両Vを充電することのみである場合(即ち定置蓄電装置60を仲介しない場合)、車外施設Hにおける定置蓄電装置60は省略されてもよい。放電制御は、車両Vに蓄電された電気を用いて定置蓄電装置60を充電することに代えて又は加えて、車両Vに蓄電された電気を用いて車外施設Hの電気負荷64を作動させることを含んでもよい。尚、放電制御が車両Vに蓄電された電気を用いて車外施設Hの電気負荷64を作動させることのみである場合(即ち定置蓄電装置60を仲介しない場合)、車外施設Hにおける定置蓄電装置60は省略されてもよい。
管理センタ70は、例えば、需要家が契約している電気事業者が管理するインフラ、又は、要家が契約している電気事業者と車両メーカとが協動して管理するインフラであってよい。管理センタ70は、需要家と電気事業者との間の契約内容、需要家の住所等の需要家情報をサーバ72内に保持する。
以下では、需要家が契約する1つの電気事業者から供給される電気に対する課金処理について説明する。この電気事業者から供給される電力量について、車両Vで使用される電力量に対する第1実質単価と車外施設Hで使用される電力量に対する第2実質単価の関係は、上述した実質単価の前提条件を満たすものとする。但し、複数の電気事業者が特定の関係を有する場合(例えば資本的に関連する場合等)は、これらの複数の電気事業者を「1つの電気事業者」とみなしてもよい。尚、需要家が、上述した実質単価の前提条件を満たす複数の電気事業者と契約している場合は、電気事業者毎に以下で説明する課金処理が実行されればよい。尚、需要家が、上述した実質単価の前提条件を満たす複数の電気事業者と契約している場合は、管理センタ70は、特定の電気事業者毎に設けられてもよいし、全ての電気事業者を統合的に管理するセンタであってもよい。
図4は、充放電制御装置62により実行される処理フローの一例(実施例1)を示す。
ステップ401では、充放電制御装置62は、充電施設への車両Vの接続を検出する。充放電制御装置62は、例えば車両Vへのケーブルの接続(例えばCPLT(コントロールパイロット)信号)を検出することで、充電施設への車両Vの接続を検出してもよい。或いは、充放電制御装置62は、例えば車両Vへのケーブルの接続を検出し、かつ、ケーブルを介して車両Vに係る識別情報を受信した場合(即ち認証によりユーザの正当性を確認した場合)に、充電施設への車両Vの接続を検出してもよい。尚、充電施設と車両Vとの接続は、ケーブルを介した接続以外もありえ、例えば非接触の態様であってもよい。尚、充放電制御装置62は、充電施設への車両Vの接続を検出しない場合は、充電施設への車両Vの接続の検出待ち状態となる。
ステップ402では、充放電制御装置62は、充放電要求を車両V側から受信する。充放電要求は、充電要求及び放電要求のうちの、需要家により選択された方である。充放電制御装置62は、例えば、充電施設に設けられる操作部からの操作信号に基づいて充放電要求を検出してもよい。この場合、充電施設に設けられる操作部は、需要家による操作に応じて操作信号(充放電要求)を生成する。或いは、充放電制御装置62は、ケーブルを介して充放電要求を受信してもよい。この場合、車両Vの制御装置(図示せず)は、需要家による操作に応じて充放電要求を生成し、充放電制御装置62に送信する。
ステップ403では、充放電制御装置62は、充放電要求が充電要求及び放電要求のいずれであるかを判定する。充放電要求が充電要求である場合は、図4の処理フローは、ステップ404に進み、充放電要求が放電要求である場合は、図4の処理フローは、ステップ406に進む。
ステップ404では、充放電制御装置62は、充電制御を実行する。充電制御は、上述の如く、定置蓄電装置60に蓄電された電気を用いて車両Vの蓄電装置を充電する処理である。充放電制御装置62は、例えば停止指示が入力されるまで又は車両Vの蓄電装置80が所定の充電状態(SOC:State Of Charge)となるまで、充電制御を実行する。
ステップ405では、充放電制御装置62は、充電制御を終了すると、今回の充電制御による充電量K1[kWh]を算出し、記憶する。
ステップ406では、充放電制御装置62は、放電制御を実行する。放電制御は、上述の如く、車両Vの蓄電装置80に蓄電された電気を用いて定置蓄電装置60を充電する処理である。充放電制御装置62は、例えば停止指示が入力されるまで又は車両Vの蓄電装置80の充電状態が所定下限値に達するまで、放電制御を実行する。
ステップ407では、充放電制御装置62は、放電制御を終了すると、今回の放電制御による放電量K2[kWh]を算出し、記憶する。
ステップ408では、充放電制御装置62は、所定期間における車両使用電力量K3[kWh]を算出する。所定期間における車両使用電力量K3は、同所定期間における充電量K1の積算値である積算充電量Kiから同所定期間における放電量K2の積算値である積算放電量Kjを減算した値(=Ki−Kj)に対応する。充放電制御装置62は、所定期間における上記ステップ405及びステップ407の算出結果に基づいて、車両使用電力量K3を算出する。所定期間は、電気料金の課金方式に依存し、例えば標準的な月単位の課金方式である場合は、一日から末日までの期間であってよい。このため、充放電制御装置62は、ステップ408の処理を、上記ステップ401乃至ステップ407の各処理から切り離して実行してもよい。即ち、充放電制御装置62は、充電施設への車両Vの接続を検出する毎に、上記ステップ402乃至ステップ407の各処理を実行し、所定期間が経過する毎に、上記ステップ408及びステップ409の各処理を実行してもよい。この場合、充放電制御装置62は、車両使用電力量K3を計算した後は、当該車両使用電力量K3に用いた充電量K1及び放電量K2の算出結果をクリアする。
ステップ409では、充放電制御装置62は、上記ステップ408で算出した車両使用電力量K3を管理センタ70へ送信する。この際、充放電制御装置62は、車両Vの需要家を特定できる識別情報を併せて管理センタ70へ送信する。識別情報は、充放電制御装置62において需要家の入力情報又はメーカーでの入力情報に基づいて予め生成され、管理センタ70において需要家情報と紐付けられる。尚、充放電制御装置62から管理センタ70への送信は、任意の無線通信網や有線通信路又はその組み合わせを用いて実現されてもよい。
図4に示す処理によれば、電力系統Fから車外施設Hに供給された電力量のうち、車両Vで使用される車両使用電力量K3を算出することができる。これにより、管理センタ70では、車両使用電力量K3に応じた課金が可能となる(図5参照)。
尚、図4に示す処理では、充放電制御装置62は、所定期間における車両使用電力量K3を算出した上で、管理センタ70へ送信しているが、充放電制御装置62は、充電制御又は放電制御の終了毎に、各制御時の充電量K1又は放電量K2を管理センタ70へ送信することとしてもよい。この場合、管理センタ70が車両使用電力量K3を算出することとしてもよい。
尚、図4に示す処理では、充放電制御装置62が管理センタ70へ車両使用電力量K3を直接送信しているが、充放電制御装置62は、車両使用電力量K3を車両Vの通信装置(図示せず)を介して管理センタ70へ送信してもよいし、車両使用電力量K3を車外施設H内の通信装置(例えば、HEMS(Home Energy Management System))を介して管理センタ70へ送信してもよい。
また、図4に示す処理は、第1単価が一定である場合に好適であるが、第1単価が変動する場合にも適用することができる。例えば、第1単価が使用日時に応じて変化する場合は、充放電制御装置62は、車両使用電力量K3と共に、その使用日時に関する情報を管理センタ70に送信することとしてよい。
図5は、図4に示す処理に対応して管理センタ70により実行される処理フローの一例を示す。
ステップ501では、管理センタ70は、充放電制御装置62から車両使用電力量K3を受信する。
ステップ502では、管理センタ70は、車両使用電力量K3をデータベース(図示せず)に記憶する。この際、管理センタ70は、需要家の識別情報に紐付けて車両使用電力量K3を記憶してよい。
ステップ503では、管理センタ70は、車両使用電力量K3に第1単価を適用して、車両使用電力量K3に対する電気料金(車両使用電力量K3に係る請求金額)を算出する。尚、第1単価が一定でない場合は、管理センタ70は、第1単価の変動因子を考慮して車両使用電力量K3に対する電気料金を算出する。また、管理センタ70は、同需要家に係る車外施設Hで使用された電力量K4[kWh](以下、「車外使用電力量K4」ともいう)に第2単価を適用して、車外使用電力量K4に対する電気料金(車外使用電力量K4に係る請求金額)を算出する。管理センタ70は、需要家に係る車外施設Hへ供給した総電力量K5[kWh]から車両使用電力量K3を減算することで、車外使用電力量K4を算出してよい。総電力量K5は、所定期間における車外施設Hへ供給した総電力量であり、所定期間は、車両使用電力量K3に係る期間と同一である。管理センタ70は、車両使用電力量K3に係る請求金額と、車外使用電力量K4に係る請求金額とを合算して、需要家に係る所定期間分の請求金額を算出する。
尚、管理センタ70は、所定期間における総電力量K5については、車外施設Hに設けられる電力量計の読み取り値等に基づいて算出してよい。この場合、管理センタ70は、電力量計の読み取り値を通信により取得してもよいし、人手を介して取得してもよい。第2単価が一定でない場合は、管理センタ70は、需要家情報に基づく第2単価の変動因子(例えば使用日時)を考慮し車外使用電力量K4に係る請求金額を算出する。
ステップ504では、管理センタ70は、上記ステップ503で算出した請求金額を需要家へ通知する。この通知は、上述の如く、電子的な送信により実現されてもよいし、紙による郵送等により実現されてもよい。また、請求金額の通知先は、需要家の携帯端末やHEMS、車両V等であってもよい。需要家の携帯端末やHEMS、車両V等は、請求金額を表示する画面を有する。例えば、車両Vの車載器(図示せず)は、管理センタ70からの受信情報に基づいて、車両内の表示装置に請求金額を表示する。尚、請求金額の表示態様は、任意であり、例えば、内訳や未請求金額(請求予定金額)、料金プラン等の関連情報を表示できる態様であってよい。
図5に示す処理によれば、車両使用電力量K3に対してのみ第1単価を適用して請求金額を算出することができる。従って、仮に電力系統Fから車外施設Hを介して車両Vに充電し、次いで、車両Vから車外施設Hへ充電してから、車外施設Hで電気を使用した場合、車外施設Hで使用した電力量に対しては、第2単価が適用される。これにより、車両Vを介して車外施設Hに電気を供給することを抑制することが可能となる。この結果、充放電可能車両Vの普及を促進できる料金体系を維持しつつ、需要家の節電意識の低下や車両Vを介することによる電力損失を抑制することが可能となる。
尚、図5に示す処理では、電気事業者から供給されて車両Vで使用される電力量に対して適用される第1実質単価は、車両使用電力量K3に係る請求金額を車両使用電力量K3で除算した値であり、第1単価に対応する。また、電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される第2実質単価は、車外使用電力量K4に係る請求金額を車外使用電力量K4で除算した値であり、第2単価に対応する。
尚、図5に示す処理では、積算放電量Kjについては、車外使用電力量K4に含まれる形で課金される。従って、積算放電量Kjについては、第2単価が適用される。しかしながら、管理センタ70は、積算放電量Kjに対して、第2単価よりも高い第3単価を適用することとしてもよい。この場合、管理センタ70は、車両使用電力量K3に加えて積算放電量Kj(又は各放電量K2)に関する情報を充放電制御装置62から取得すればよい。また、管理センタ70は、積算放電量Kjが所定値を超えるまでは、車外使用電力量K4のうちの積算放電量Kjに対して第1単価を適用し、積算放電量Kjが所定値を超えた場合に、車外使用電力量K4全体に対して第2単価を適用してもよい。
また、図5に示す処理に代えて、管理センタ70は、積算充電量Kiに対する積算放電量Kjの割合(又は比)や、総電力量K5に対する積算放電量Kjの割合(又は比)、積算放電量Kj自体の大きさ等を考慮して、車両使用電力量K3に対する適用単価を可変してもよい。例えば、管理センタ70は、積算充電量Kiに対する積算放電量Kjの割合が所定閾値を超えた場合に、何らかの形で割増料金を付加してもよい。例えば、管理センタ70は、積算充電量Kiに対する積算放電量Kjの割合が所定閾値を超えた場合に、同様に、車両使用電力量K3に対してのみ第1単価を適用して請求金額を算出してもよい。或いは、管理センタ70は、積算充電量Kiに対する積算放電量Kjの割合が所定閾値を超えた場合に、電力系統Fから車外施設Hを介して車両Vに供給された電力量(=積算充電量Ki)に対して第4単価を適用して、積算充電量Kiに係る請求金額を算出してもよい。第4単価は、第1単価よりも高く第2単価よりも安く、固定値であってもよいし、積算充電量Kiに対する積算放電量Kjの割合に応じた可変値であってもよい。この場合、管理センタ70は、総電力量K5から積算充電量Kiを差し引いた電力量に対して第2単価を適用して、残りの請求金額を算出してもよい。そして、管理センタ70は、それぞれの請求金額を足し合わせて、需要家に係る所定期間分の請求金額を算出してよい。
尚、図5に示す処理では、管理センタ70は、充放電制御装置62を介さずに車両Vを充電する充電形態(図2の電気供給R2参照)を考慮していないが、かかる充電形態を考慮することも可能である。かかる充放電制御装置62を介さない供給電力量に対する支払い(清算)が済んでいないときは、管理センタ70は、車両使用電力量K3とは別に、充放電制御装置62を介さない供給電力量に対して、第1単価を適用することで課金してもよい。他方、かかる充放電制御装置62を介さない供給電力量に対する支払いが済んでいるときは、管理センタ70は、特段の処理を実行しないこととしてよい。尚、管理センタ70は、充放電制御装置62を介さない供給電力量に関する情報や支払いの有無に関する情報は、例えば、かかる充電を行った充電施設から取得することができる。
図6は、充放電制御装置62により実行される処理フローの他の一例(実施例2)を示す。
ステップ601では、充放電制御装置62は、図4のステップ401の処理と同様、充電施設への車両Vの接続を検出する。
ステップ602では、充放電制御装置62は、充電要求を車両V側から受信する。尚、充放電制御装置62は、放電要求を受信した場合は、図6の処理フローとは関係なく、図4のステップ406の処理と同様、放電制御を実行する。尚、充放電制御装置62は、充電要求を車両V側から受信しない場合は、充電要求の受信待ち状態となる。
ステップ603では、充放電制御装置62は、図4のステップ404の処理と同様、充電制御を実行する。
ステップ604では、充放電制御装置62は、積算充電量Ki[kWh]を算出する。積算充電量Kiは、所定期間における各充電制御における充電量[kWh]を合計した値である。所定期間は、電気料金の課金方式に依存し、例えば月単位の課金方式である場合は、特定の日から1か月であってよい。このため、充放電制御装置62は、ステップ604の処理を、上記ステップ601乃至ステップ603の各処理から切り離して実行してもよい。即ち、充放電制御装置62は、充電施設への車両Vの接続を検出し、充電要求の受信する毎に、充電制御を実行し、各充電制御における充電量を算出して記憶する。充放電制御装置62は、所定期間が経過する毎に、記憶した充電量を合計して積算充電量Kiを算出する。この場合、充放電制御装置62は、積算充電量Kiを計算した後は、当該積算充電量Kiに用いた各充電制御における充電量をクリアする。
ステップ605では、充放電制御装置62は、上記ステップ604で算出した積算充電量Kiを管理センタ70へ送信する。この際、充放電制御装置62は、車両Vの需要家を特定できる識別情報を併せて管理センタ70へ送信する。
図6に示す処理によれば、電力系統Fから車外施設Hに供給された電力量のうち、車両Vに充電された積算充電量Kiを算出することができる。これにより、管理センタ70では、積算充電量Kiに応じた課金が可能となる(図7参照)。尚、図6に示す例では、積算充電量Kiは、電力系統Fから車外施設Hを介して車両Vに供給された電力量に対応する。
尚、図6に示す処理では、充放電制御装置62は、所定期間における積算充電量Kiを算出した上で、管理センタ70へ送信しているが、充放電制御装置62は、充電制御の終了毎に、充電量を管理センタ70へ送信することとしてもよい。この場合、管理センタ70が積算充電量Kiを算出することとしてもよい。
尚、図6に示す処理では、充放電制御装置62が管理センタ70へ積算充電量Kiを直接送信しているが、充放電制御装置62は、積算充電量Kiを車両Vの通信装置を介して管理センタ70へ送信してもよいし、積算充電量Kiを車外施設H内の通信装置を介して管理センタ70へ送信してもよい。
また、図6に示す処理は、第1単価が一定である場合に好適であるが、第1単価が変動する場合にも適用することができる。例えば、第1単価が使用日時に応じて変化する場合は、充放電制御装置62は、積算充電量Kiと共に、その使用日時に関する情報を管理センタ70に送信することとしてよい。
図7は、図6に示す処理に対応して管理センタ70により実行される処理フローの一例を示す。図8は、図7の説明図であり、単価と積算充電量Kiとの関係を示す図である。図8に示す例では、積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えると、第1単価Aから第2単価Bへと変化される。
ステップ701では、管理センタ70は、充放電制御装置62から積算充電量Kiを受信する。
ステップ702では、管理センタ70は、積算充電量Kiが所定の閾値C[kWh]を超えたか否かを判定する。管理センタ70が積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えたと判定した場合は、図7の処理フローはステップ704に進み、それ以外の場合はステップ703に進む。
ステップ703では、管理センタ70は、所定期間における総電力量K5のうち、積算充電量Kiに対して第1単価を適用して、積算充電量Kiに対する電気料金(積算充電量Kiに係る請求金額)を算出する。
ステップ704では、管理センタ70は、積算充電量Kiのうち、所定の閾値Cを超えた分の電力量(以下、「閾値超電力量」とも称する)[kWh]に対しては第2単価を適用して、閾値超電力量に対する電気料金(閾値超電力量に係る請求金額)を算出する。また、管理センタ70は、積算充電量Kiのうち、所定の閾値C以下の電力量(以下、「閾値電力量」とも称する)[kWh]に対しては第1単価を適用して、閾値電力量に対する電気料金(閾値電力量に係る請求金額)を算出する。
ステップ705では、管理センタ70は、需要家に係る所定期間分の請求金額を算出する。具体的には、管理センタ70は、同需要家に係る車外施設Hで使用された車外使用電力量K4に第2単価を適用して、車外使用電力量K4に係る請求金額を算出する。このとき、管理センタ70は、需要家に係る車外施設Hへ供給した総電力量K5から積算充電量Kiを減算することで、車外使用電力量K4を算出してよい。上記ステップ703を経由した場合は、管理センタ70は、上記ステップ703で算出した積算充電量Kiに係る請求金額と、車外使用電力量K4に係る請求金額とを合算して、需要家に係る所定期間分の請求金額を算出する。また、上記ステップ704を経由した場合は、管理センタ70は、積算充電量Kiに係る請求金額(上記ステップ704で算出した閾値超電力量に係る請求金額及び閾値電力量に係る請求金額の合計)と、車外使用電力量K4に係る請求金額とを合算して、需要家に係る所定期間分の請求金額を算出する。
ステップ706では、管理センタ70は、上記ステップ705で算出した請求金額を需要家へ通知する。この通知は、上述の如く、電子的な送信により実現されてもよいし、紙による郵送等により実現されてもよい。また、請求金額の通知先は、需要家の携帯端末やHEMS、車両V等であってもよい。
図7に示す処理によれば、積算充電量Kiのうちの、所定の閾値C以下の電力量(閾値電力量)に対してのみ第1単価を適用して請求金額を算出することができる。従って、仮に電力系統Fから車外施設Hを介して車両Vに閾値電力量を超えて充電した場合は、閾値電力量を超えた分の電力量(閾値超電力量)に対しては、第2単価が適用される。これにより、車両Vを介して車外施設Hに必要以上の電力量を供給することを抑制することが可能となる。この結果、充放電可能車両Vの普及を促進できる料金体系を維持しつつ、需要家の節電意識の低下や車両Vを介することによる電力損失を抑制することが可能となる。
尚、図7に示す処理では、電気事業者から供給されて車両Vで使用される電力量に対して適用される第1実質単価は、車両Vから車外施設Hへ電気を供給していないときは、積算充電量Kiに係る請求金額を積算充電量Kiで除算した値である。また、電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される第2実質単価は、車両Vから車外施設Hへ電気を供給していないときは、車外使用電力量K4に係る請求金額を車外使用電力量K4で除算した値である。他方、車両Vから車外施設Hへ電気を供給している場合は、その分だけ、各実質単価は変化する。これは、車両Vから車外施設Hへ電気を供給していた場合は、実際の車外使用電力量は、車外使用電力量K4の値よりも大きくなるためである。また、車両Vから車外施設Hへ電気を供給していた場合は、実際の車両使用電力量は、積算充電量Kiよりも少なくなるためである。但し、この場合も、第2単価の方が第1単価よりも高いことから上述した実質単価の前提条件を満たした状態が維持される。
また、図7に示す処理では、管理センタ70は、閾値超電力量に対しては第2単価を適用するが、閾値超電力量に対して第2単価よりも高い第3単価を適用することとしてもよい。この場合、第3単価は、上述した実質単価の前提条件を満たした状態が維持される態様で設定されてよい。
尚、図7に示す処理では、車外使用電力量K4は、上述の如く、需要家に係る車外施設Hへ供給した総電力量K5から積算充電量Kiを減算して算出される。従って、車両Vから車外施設Hへ電気を供給していた場合は、実際の車外使用電力量は、車外使用電力量K4の値よりも大きくなる。従って、積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えない限り、車両Vから車外施設Hへ供給される電力量(実際の車外使用電力量の一部)に対しても第1料金が適用されることになる。他方、積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えた場合は、車外使用電力量K4に、車両Vから車外施設Hへ供給された電力量が含まれる可能性が高いことを考慮して、閾値超電力量に対して第2単価が適用される。所定の閾値Cは、任意の値であってよいが、好ましくは、かかる観点から、車両Vから車外施設Hへ供給された電力量が含まれる可能性が高いとみなせるときの積算充電量に対応し、実情や試験等により適合されてもよい。また、所定の閾値Cは、例えば電気事業者と需要家との間で契約する料金プランで規定されてもよい。
尚、図7に示す処理において、管理センタ70は、所定期間中に積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えた場合には、その旨を需要家に通知することとしてもよい。この場合、管理センタ70は、所定期間中に積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えたことを充放電制御装置62から報知されてよい。或いは、管理センタ70は、所定期間中に定期的に又は不定期的に充放電制御装置62からその時点での積算充電量Kiを受信し、積算充電量Kiが所定の閾値Cを超えた場合に、その旨を需要家に通知することとしてもよい。これにより、需要家は、以後、車外施設Hから車両Vに供給する電気に対して第2単価が適用されることを事前に把握することができる。
また、図7に示す処理では、積算充電量Kiが所定の閾値C(=閾値電力量)を超えた場合に、閾値電力量を超えた分の電力量(閾値超電力量)に対して、第2単価が適用される。しかしながら、等価的に、積算充電量Kiに対して第1価格を適用して計算される料金が所定閾値を超えた場合に、管理センタ70は、所定閾値を超えた分の積算充電量Kiに対して第2単価を適用して再計算してもよい。或いは、積算充電量Kiが所定の閾値C(=閾値電力量)を超えた場合に、管理センタ70は、積算充電量Ki全体に対して第5単価を適用して、積算充電量Kiに係る請求金額を算出してもよい。第5単価は、第1単価よりも高く第2単価よりも安く、固定値であってもよいし、積算充電量Kiと所定の閾値Cとの関係に応じた可変値であってもよい。
また、図7に示す処理では、管理センタ70は、充放電制御装置62を介さずに車両Vを充電する充電形態(図2の電気供給R2参照)を考慮していないが、かかる充電形態を考慮することも可能である。かかる充放電制御装置62を介さない供給電力量に対する支払い(清算)が済んでいないときは、管理センタ70は、積算充電量Kiに、充放電制御装置62を介さない供給電力量を付加して、ステップ702以後の処理を実行してよい。他方、かかる充放電制御装置62を介さない供給電力量に対する支払いが済んでいるときは、管理センタ70は、充放電制御装置62を介さない供給電力量を付加して、ステップ702の処理を実行しつつ、ステップ705では、充放電制御装置62を介さない供給電力量に第1単価を適用した料金を請求金額から減額してよい。尚、管理センタ70は、充放電制御装置62を介さない供給電力量に関する情報や支払いの有無に関する情報は、例えば、かかる充電を行った充電施設から取得することができる。
図9は、需要家の車外施設Hの詳細な構成例を示す図である。図9には、車外施設H以外の関連する構成(例えば管理センタ70や車両V等)についても図示されている。図9において、実線の接続線は電力線による接続を表し、破線の接続線は通信線による接続を表す。但し、通信線は、無線通信網を含んでよい。尚、図9に示す例では、車外施設Hは、住宅(家)の形態である。
車外施設Hは、図9に示すように、定置蓄電装置60、充放電制御装置62及び電気負荷64に加えて、太陽光発電装置600、分電盤602、HEMS604及び燃料電池606を含む。尚、車外施設Hは、夜間電力を利用して給湯するヒートポンプ式給湯装置(例えば、エコキュート(登録商標))を含んでよい。
太陽光発電装置600は、太陽光パネルを含み、太陽光エネルギを電力に変換する。分電盤602は、電力系統F、太陽光発電装置600、定置蓄電装置60及び燃料電池606から供給される電気を車外施設Hの電気負荷64のそれぞれや、充放電制御装置62や、HEMS604等に分配する。尚、HEMS604は、それ自体が電気負荷を形成するが、ここでは電気負荷64と区別している。
燃料電池606は、ガスから水素を取り出して電力に変換する装置である。燃料電池606は、例えばエネファーム(登録商標)であってよい。
HEMS604は、例えばエネルギーの見える化を実現するディスプレイ(図示せず)を備える。また、HEMS604は、太陽光発電装置600や定置蓄電装置60と連携して、電気を効率的に使用するための電気負荷64の自動制御を行う。
図9に示す例では、車両Vに対する充電ルートは、電力系統Fから供給された電気を用いて車両Vを充電する第1ルート以外にも、他の電力供給装置で生成された電気を用いて車両Vを充電する充電ルートが存在する。具体的には、他の電力供給装置からの充電ルートは、太陽光発電装置600で生成された電気を用いて車両Vを充電する第2ルート、及び、燃料電池606で生成された電気を用いて車両Vを充電する第3ルートを含む。ここで、上述の如く車両Vから車外施設Hへ転送されるのを抑制する対象となる電気は、第1ルート乃至第3ルートのうちの、第1ルートで車両Vに供給された電気である。従って、充放電制御装置62は、第1ルートで車両Vを充電するときの充電量のみを、図4又は図6に示す処理で考慮することとしてよい。充放電制御装置62は、例えばHEMS604からの情報に基づいて、第1ルートで車両Vを充電しているか他のルートで車両Vを充電しているかを判定してもよい。具体的には、例えば図4の処理において、充放電制御装置62は、第1ルートで車両Vを充電するときにステップ405で算出した充電量K1を、ステップ408での車両使用電力量K3の算出に用いる一方、第1ルート以外のルートで車両Vを充電するときにステップ405で算出した充電量K1を、ステップ408での車両使用電力量K3の算出に用いないこととしてもよい。この場合、第1単価が適用される車両使用電力量は、第1ルート以外のルートで車両Vを充電したときの積算充電量を含まない値になる。尚、このような充電ルートを考慮する処理は、課金の段階で管理センタ70側で実行されてもよい。また、例えば図6の処理において、充放電制御装置62は、第1ルートで車両Vを充電するときに算出した充電量K1を、ステップ604の積算充電量Kiの算出に用いるが、第1ルート以外のルートで車両Vを充電するときに算出した充電量K1を、ステップ604の積算充電量Kiの算出に用いないこととしてもよい。この場合、管理センタ70へ送信される積算充電量Kiは、第1ルート以外のルートで車両Vを充電したときの積算充電量を含まない値になる。尚、同様に、このような充電ルートを考慮する処理は、課金の段階で管理センタ70側で実行されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した各実施例において、上述した抑制は、災害時や電力需要のピーク時等の特別な場合には禁止されてもよい。
1 電気転送抑制システム
10 電力量算出装置
20 電気料金算出装置
70 管理センタ
10 電力量算出装置
20 電気料金算出装置
70 管理センタ
Claims (4)
- 充放電可能な車両に電気事業者から供給される供給電力量を算出する電力量算出装置と、
前記電気事業者から供給されて前記車両で使用される電力量に対して適用される第1実質単価が、前記電気事業者から供給されて車外施設で使用される電力量に対して適用される第2実質単価よりも安い料金体系下において、前記電気事業者から供給された電気を蓄電する前記車両から前記車外施設へ電気が供給されることを抑制する算出方法で、前記供給電力量に対する電気料金を算出する電気料金算出装置とを含む、電気転送抑制システム。 - 前記電気料金算出装置は、前記供給電力量のうち、前記車両で使用される電力量に対して前記第1実質単価に対応する第1単価を適用する一方、前記車両から前記車外施設に供給された電力量に対して、前記第1単価よりも高い単価であって前記第2実質単価に対応する単価を適用する、請求項1に記載の電気転送抑制システム。
- 前記電気料金算出装置は、前記供給電力量が閾値を超えた場合に、前記供給電力量のうち、前記閾値以下の電力量に対して前記第1実質単価に対応する第1単価を適用する一方、前記閾値を超えた分の電力量に対して、前記第1単価よりも高く且つ前記第2実質単価以上の第2単価を適用する、請求項1に記載の電気転送抑制システム。
- 前記電力量算出装置は、前記車両と前記車外施設との間の電気のやり取りを制御する充放電制御装置に設けられ、前記電気事業者から前記充放電制御装置を介して前記車両に供給された電力量と、前記車両から前記充放電制御装置を介して前記車外施設に供給された電力量とを算出し、
前記電気料金算出装置は、前記電気事業者から前記充放電制御装置を介して前記車両に供給された電力量のうち、前記車両から前記充放電制御装置を介して前記車外施設に供給された電力量に対して前記第2単価を適用する一方、残りの電力量に対して前記第1単価を適用する、請求項2に記載の電気転送抑制システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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