JP2016024712A - 電子ペン判定装置、座標入力装置、電子ペン判定方法、座標入力方法、及びプログラム - Google Patents

電子ペン判定装置、座標入力装置、電子ペン判定方法、座標入力方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定できること。
【解決手段】座標入力装置1は、受発光装置3と、再帰性反射部材4と、電子ペン40と、受光素子15と、を備え、電子ペン40は、時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成するペン先制御回路49と、被検出部に設けられ、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材45と、を備え、受光素子15により検出される強度分布データに基づいて、電子ペン40を表す固有の明暗パターンを抽出する明暗パターン判定器19と、明暗パターン判定器19により抽出された電子ペン40に固有の明暗パターンに基づいて、電子ペン40を特定する電子ペンIDを発行する明暗パターン判定器19と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図12

Description

本発明は、電子ペンに固有のIDを特定することに好適な電子ペン判定装置、座標入力装置、電子ペン判定方法、座標入力方法、及びプログラムに関する。
液晶やプラズマなどのフラットパネルやプロジェクタを用いた40インチ〜80インチ程度のサイズの大型ディスプレイに、タッチパネルを搭載した、いわゆる「電子情報ボード」製品が市場に出ている。
電子情報ボードに採用されている電子ペンの座標位置を検出する方式として、特許文献1には、電子ペンがタッチパネルディスプレイの表示面に接触されたときに、再帰反射板から返る照明光が、電子ペンによって遮光されることにより生じる影の位置をセンサで検知し、センサから電子ペンを見込む角度に変換し、三角測量の原理に従って電子ペンの座標位置を算出するという座標入力装置および電子黒板システムが開示されている。
さらに、特許文献2には、発光ダイオードなどの発光素子と、フォトダイオードなどの受光素子を、ディスプレイの外周の対向する端部に、それぞれが対向するように配置し、受光素子の各素子で電子ペンによる光の遮断を検知することで、座標を検知するという光学式タッチパネルディスプレイが開示されている。
しかし、従来の光遮断方式の電子情報ボードにあっては、電子ペンに固有のIDを特定していないため、複数の電子ペンを使用したときに、複数の座標を検出することができるものの、各電子ペンと座標との関連付けができないといった問題があった。
また、電子ペンと座標の関連付けを行う場合には、電子ペンに固有のIDを認識するための構成が必要となり、構成の複雑化やコストアップにつながるといった問題があった。
特許文献1、2にあっても、複数の電子ペンを使用した場合に、各電子ペンと座標とを関連付けることができないといった問題は解消できていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的としては、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定できる電子ペン判定装置、座標入力装置、電子ペン判定方法、座標入力方法、及びプログラムを提供することにある。
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するため、所定範囲の入力領域を進行する光を出射する少なくとも二つの光出射手段と、前記入力領域の周縁部に設けられ、前記各光出射手段から出射された光をほぼ同一光路に向けて反射する反射手段と、前記入力領域内を移動し、被検出部を有した電子ペンと、前記反射手段により反射された光を夫々受光し、受光した各光の強度分布を検出する強度分布検出手段と、を備えた電子ペン判定装置であって、前記電子ペンは、時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成する電圧生成手段と、前記被検出部に設けられ、入射した光の透過率を前記電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材と、を備え、前記強度分布検出手段により検出される強度分布データに基づいて、前記電子ペンを表す固有の明暗パターンを抽出するパターン抽出手段と、前記パターン抽出手段により抽出された電子ペン固有の明暗パターンに基づいて、前記電子ペンを特定する電子ペンIDを発行する特定手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、電子ペンが時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成し、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる一方、強度分布データに基づいて電子ペンに固有の明暗パターンを抽出し、この明暗パターンに基づいて電子ペンを特定する電子ペンIDを発行するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
第1実施形態に係る座標入力装置の概略構成を示す正面図である。 受発光装置のいずれか一方を示す概略構成図である。 座標入力装置のコントローラのブロック構成図である。 コントローラによって実行される処理の説明図である。 ピーク検出器により検出された暗点の位置Dnを示す図である。 電子ペンが例えば2本入力領域2に挿入されたことを示す図である。 メモリテーブルの説明図である。 本発明の第1実施形態に係る電子ペンの概略的な構成を示すブロック図である。 (a)は電子ペンAの先端部に設けられた透過率変化部材の透過率の時間的変化を示すグラフ図であり、(b)は電子ペンBの先端部に設けられた透過率変化部材の透過率の時間的変化を示すグラフ図である。 (a)は、電子ペンAに設けられた透過率変化部材が上記電圧パターンで変調されたときの受光強度の時間的変化を示すグラフ図であり、(b)は、電子ペンBに設けられた透過率変化部材が上記電圧パターンで変調されたときの受光強度の時間的変化を示すグラフ図である。 (a)は、時間軸t上の時刻t1における受発光部で受信される受光強度を示す図であり、(b)は、時間軸t上の時刻t2における受発光部で受信される受光強度を示す図である。 座標入力装置のコントローラの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電子ペンの概略的な構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係る電子ペンに設けられたペン先制御回路の構成を示すブロック図であり、(b)はIDパターンの電圧波形の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電子ペンの概略的な動作を示すフローチャートである。
本発明は、電子情報ボードにおいて、電子ペンの座標入力処理を行うに際して、以下の特徴を有する。
電子ペン毎に固有の電圧パターンを用いて透過率変化部材の光の透過率を変化させ、受光部では明暗パターンを用いて電子ペンを識別するので、物理的な機構を追加することなく、電子ペンに固有のIDを特定することができ、さらに、座標と電子ペンIDとの関連付けを行うことが特徴になっている。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る座標入力装置の一例について説明する。
図1は、第1実施形態に係る座標入力装置の概略構成を示す正面図である。
座標入力装置1は、パーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータに接続されると共に、コンピュータのディスプレイの前面に装着して使用可能なものである。図1において、dはコンピュータのディスプレイを示している。
座標入力装置1は、筐体1a、受発光装置3L、3R、コントローラ(図3および図4参照)を備えている。
図1に示すように、筐体1aは、座標入力装置1は、ディスプレイdのサイズに対応させて、手書きにより文字や図形を入力する等の座標入力を行うための入力領域2の範囲を規定する。
受発光装置3L、3Rは、筐体1aの下方両端部に設けられ、入力領域2の全域に行き渡るような例えば扇形状の光を出射すると共に、筐体1aの下部を除く周辺部に設けられた再帰性反射部材4によって反射された光を受光する。
コントローラは、受発光装置3L、3Rで受光した光に基づいて、入力領域2の光が遮られた場合に、その位置を特定する処理を実行する。
なお、ここでは受発光装置3L、3Rから扇形状の光を出射することにするが、入力領域2の全域に行き渡るような光であれば扇形状でなくても良い。
図1に示す受発光装置3L、3Rは、それぞれカバー3a内に設けられ、互いに距離Wの間隔を空けて筐体1aに配置されている。以下、説明の便宜上、受発光装置3Lから出射される扇形状の光がL1、L2、L3・・・、Lmからなる光の束で構成されているものと仮定する。同様に、受発光装置3Rから出射される扇形状の光がR1、R2、R3・・・、Rmからなる光の束で構成されているものと仮定する。
また、以下、L1、L2、L3・・・、LmおよびR1、R2、R3・・・、Rmの光をそれぞれプローブ光と呼ぶことにする。このように、受発光装置3L、3Rは、これらのプローブ光の束からなる扇形状の光をディスプレイdの表面に沿って平行に出射するものとする。
再帰性反射部材4は、筐体1aの内側であって、筐体1aの下部を除く入力領域2の周縁部に設けられている。この再帰性反射部材4は、例えば円錐形状のコーナーキューブを多数配列して形成されたものであり、入射したプローブ光を同一光路に向けて反射する特性を有している。例えば、受発光装置3Lから出射されたプローブ光L3は、再帰性反射部材4によって反射された結果、再び同一光路を通って左側受発光装置3Lに向かう再帰反射光L3’となる。
次に、図2を参照して、受発光装置3L、3Rの構成について具体的に説明する。図2は受発光装置3L、3Rのいずれか一方を示す概略構成図である。なお、図2はX−Z方向を主体にして受発光装置3L、3Rを示す図であるが、図中の二点鎖線で示す部分は同一の構成要素を別方向(X−Y方向またはY−Z方向)から見た図である。
図2に示すように、受発光装置3L、3Rは、それぞれ発光部5、受光部6を備えている。
発光部5は、スポットをある程度絞ることが可能なLD、LED等の光源7を備えている。この光源7からディスプレイdに対して垂直に出射された光は、一方向の倍率のみを変更可能なシリンドリカルレンズ8によってX方向にコリメートされる。
シリンドリカルレンズ8によってX方向にコリメートされた光は、シリンドリカルレンズ8とは曲率の分布が直交する2枚のシリンドリカルレンズ9、10によりY方向に対して集光される。そして、シリンドリカルレンズ群(シリンドリカルレンズ8、9、10)を通過した光は、スリット板11に設けられたY方向に狭くX方向に細長いスリットに入射される。このスリットは、二次光源12を形成するものである。二次光源12から出射された光は、ハーフミラー13で反射され、ディスプレイdの表面に対して平行かつ二次光源12を中心とした扇形状の光となって、入力領域2を進行する。換言すれば、扇形状の光が入力領域2を形成する。なお、シリンドリカルレンズ群(シリンドリカルレンズ8、9、10)とスリット板11は、扇形状の光を形成する集光光学系を構成する。
扇形状となって入力領域2を進行した光は、再帰性反射部材4で再帰的に反射され、再び同一光路を辿ってハーフミラー13に戻る。ハーフミラー13に戻った再起反射光は、ハーフミラー13を透過して受光部6に入射する。受光部6に入射した再帰反射光は、集光レンズであるシリンドリカルレンズ14を通って線状にされた後、シリンドリカルレンズ14から距離f(fはシリンドリカルレンズ14の焦点距離)の間隔を空けて設けられた受光素子15において、プローブ光毎に異なる位置で受光される。
そして、受光素子15は、再帰反射光(プローブ光)の光強度分布に基づいた電気信号を生成し、後述するコントローラ31(図3および図4参照)に入力する。なお、図2に示すように、二次光源12とハーフミラー13との距離Dと、シリンドリカルレンズ14とハーフミラー13との距離Dとが等しくなるように光学系が構成されている。
この構成において、再帰性反射部材4で反射された再帰反射光は、Z軸方向ではシリンドリカルレンズ14の作用を受けず、コリメートされたまま受光素子15に到達する。また、再帰反射光は、ディスプレイ面と平行方向では、シリンドリカルレンズ14の中心に集光するように伝搬し、その結果、シリンドリカルレンズ14の作用を受けてシリンドリカルレンズ14の焦点面に設置された受光素子15上に結像する。
これにより、受光素子15上に、再帰反射光の有無に応じて光強度の分布が形成される。すなわち、再帰反射光を電子ペンで遮光した場合、受光素子15上の遮られた再帰反射光に相当する位置に光強度が弱い点(後述するピーク点)が生じる。
また、図2で示したシリンドリカルレンズ14に代えて、同心円上に同じ曲率を持つ通常のレンズを用いることにしても良い。
図3に本発明の座標入力装置のコントローラ31のブロック構成図を示す。図4において、受発光装置以外の各ブロックでコントローラが構成される。
図3は、座標入力装置のコントローラのブロック構成図である。図3に示すコントローラ31は、CPU22、ROM23、RAM24、タイマ25、ピーク検出器18、明暗パターン判定器19、アドレスエンコーダ32、I/F20、バス21を備えている。なお、図3において、受発光装置3L、3R以外の各ブロックをコントローラ31とする。
CPU22は、各部を集中的に制御する。
タイマ25は、受発光装置3L、3Rに設けられた光源7の発光時間間隔を制御する。I/F20は、コンピュータにコントローラ31を接続する。なお、RAM24には、受発光装置3L、3Rの受光素子15から出力される波形データを格納するための波形メモリ17が設けられている。
ROM23は、制御プログラム等の固定的データを予め格納する。RAM24は、可変的なデータを格納する。また、ROM23には、制御プログラムと共に、後述するメモリテーブル33が格納されている。さらに、ROM23は、複数の異なる電子ペン40のIDパターンと、各IDパターンが表す電子ペンIDを関連付けて記憶する。
図3に示すピーク検出器18、明暗パターン判定器19、アドレスエンコーダ32については、後述する。
続いて、コントローラ31において実行される処理について説明する。図4は、コントローラ31によって実行される処理の説明図である。図5は、ピーク検出器18L、18Rにより検出された暗点の位置Dnを示す図である。
受光素子15から電気信号として入力された波形データは、RAM24の波形メモリ17L、17Rに格納される。ピーク検出器18L、18Rは、波形メモリ17L、17Rに格納された波形データのピーク点の位置を検出する処理を実行する。
ピーク検出器18L、18Rによる処理については、図5を参照すると、暗点の位置Dn(受発光装置3Lの受光素子15上ではDnL、受発光装置3Rの受光素子15上ではDnR)が検出される。
明暗パターン判定器19では、ピークの強度から、明暗パターンを判定する処理を実行し、ピーク検出器18L、18Rで検出されたピーク位置DnL、DnRと、明暗パターンとの関連付けを行う。
明暗パターン判定器19では、受光素子15(強度分布検出手段)により検出される強度分布データに基づいて、電子ペンを表す固有の明暗パターンを抽出し、抽出された電子ペン固有の明暗パターンに基づいて、電子ペンを特定する電子ペンIDを発行する。
各受光素子15上の暗点(DnL、DnR)が検出された場合、アドレスエンコーダ32L、32Rは、暗点(DnL、DnR)をアドレス値に変換する処理を実行する。
すなわち、アドレスエンコーダ32L、アドレスエンコーダ32Rは、暗点(DnL、DnR)の位置を所定のアドレス値に変換する機能を有するものである。暗点(DnL、DnR)が所定のアドレスに変換されると、メモリテーブル33を用いて、光強度の波形データにピーク点を出現させた電子ペンAの位置座標(x,y)を求める処理が実行される。
アドレスエンコーダ32は、受光素子15により検出された強度分布データを利用して、入力領域2を進行する光が電子ペン40の被検出部により遮られた際の遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けて出力する。
続いて、メモリテーブル33を用いて電子ペンAの位置座標(x,y)を求める処理について具体的に説明する。図7は、ROM23に格納されたメモリテーブル33の説明図である。
メモリテーブル33は、図7に示すように、電子ペンAによってプローブ光が遮られることによって生じる受発光装置3Lの受光素子15上の暗点DnLの値に基づくアドレスLn、および受発光装置3Rの受光素子15上の暗点DnRの値に基づくアドレスRnが、夫々にマトリックス状に組み合わせられ、夫々の組み合わせに対応する位置座標(x,y)が格納されたものである。
なお、図7に示すメモリテーブル33において、アドレスLnとプローブ光Lnとが対応しており、アドレスRnとプローブ光Rnとが対応しているものとする。
したがって、アドレスエンコーダ32で各受光素子15上の暗点(DnL、DnR)を所定のアドレス(Ln、Rn)に変換し、そのアドレスに基づいてメモリテーブル33を検索することにより、該当する位置座標が電子ペンAの位置座標(x,y)として選択される。
このようにして検出された電子ペンAの位置座標(x,y)は、I/F20を介してコンピュータに入力される。
図8は本発明の第1実施形態に係る電子ペンの概略的な構成を示すブロック図である。
電子ペン40は、ケース41、先端部43、透過率変化部材45、ROM47、ペン先制御回路49を備えている。
電子ペン40は、入力領域2内を移動し、座標入力装置1により位置検出される被検出部を有している。
ケース41は、細長いペン形状を有し、ユーザの手に把持される棒状であり、内部に複数の電子回路部品を収容する。
先端部43は、ケース41のペン先であり、透過率変化部材45を備えており、上述した入力領域2に当該先端部を挿入するようにして使用する。
透過率変化部材45は、入射した光を反射しない非反射部であり、金属電極を有する下辺部45aと上辺部45bとを有し、下辺部45aと上辺部45bに印加される電圧Vに応じて透過率を変化する。透過率変化部材45は、印加電圧に応じて光の透過率が変化する物質として、例えば、エレクトロクロミック物質や液晶などから構成されている。
この印加電圧Vが0Vのときに光の透過率τは0%になり、印加電圧Vが3Vのときに光の透過率τは50%になる。なお、印加電圧Vを5Vにすることもでき、3つ以上の印加電圧Vの組み合わせで透過率変化部材45の光の透過率を変化させてもよい。
ROM47は、ペン先に配置された透過率変化部材45に印加する電圧のIDパターンを2値化して記憶する。なお、本実施形態では、説明を簡略化するため、電子ペン40AのIDパターンを「1010」、電子ペン40BのIDパターンを「1011」として扱うこととする。
ペン先制御回路49は、CPU49z、RAM、シフトレジスタ回路49a、バッファ回路49bを備えている。
CPU49zは、ROMから読み出したIDパターンをシフトレジスタ回路49aにロードして記憶させておき、CPU49zからシフトレジスタ回路49aにシフトクロック信号を与える。
シフトレジスタ回路49aには、上述したIDパターンの各ビットデータの前後に、スタートビット(0)とストップビット(1)が入力されており、CPU49zからロード信号が入力された場合に、スタートビット、IDパターン、ストップビットが内部のレジスタにセットされ、さらにCPU49zからクロック信号が入力されたときに、レジスタにセットされた各ビットデータがシフトして出力端子からバッファ回路49bに出力される。
バッファ回路49bは、電源端子に上述した印加電圧とほぼ同じ電圧の電圧源が接続されており、シフトレジスタ回路49aから順次に入力される1ビットデータの値に応じてバッファ回路49bの出力電圧が変化する。
次に、図8を参照して、電子ペンの動作について説明する。
ペン先制御回路49に設けられたCPU49zは、ROMから読み出したIDパターンの前後にスタートビット、ストップビットを付加して電圧パターンとし、シフトレジスタ回路49aにロードしておき、CPU49zからシフトレジスタ回路49aにシフトクロック信号を与える。シフトクロック信号に応じてシフトレジスタ回路49aから順次に出力されるスタートビット、IDパターン、ストップビットは電圧パターンとして、バッファ回路49bに出力される。1回分の電圧パターンの送出が終了した場合に、再度、この電圧パターンをシフトレジスタ回路49aにロードしておき、CPU49zからシフトレジスタ回路49aにシフトクロック信号を与える。以後、この動作を繰り返す。
バッファ回路49bの電源端子には印加電圧と同じ電圧の電圧源が接続されており、シフトレジスタ回路49aから順次に入力される1ビットデータの値に応じてバッファ回路49bの出力電圧が変化する。バッファ回路49bから出力される出力電圧は、透過率変化部材45の下辺部45aと上辺部45bに夫々設けられた電極に印加され、透過率変化部材45の透過率を変化させる。
透過率変化部材45に印加される電圧Vが0Vのときに光の透過率τは0%になり、印加電圧Vが3Vのときに光の透過率τは50%になる。
図9(a)は電子ペン40Aの先端部に設けられた透過率変化部材45の透過率の時間的変化を示すグラフ図であり、図9(b)は電子ペン40Bの先端部に設けられた透過率変化部材45の透過率の時間的変化を示すグラフ図である。
図9(a)(b)に示すように、透過率変化部材45の透過率が0%〜50%の間で変位している。なお、透過率変化部材45に印加される電圧パターンは、電子ペン40Aでは「01010101」(図9(a))を採用し、電子ペン40Bでは「01011011」(図9(b))を採用するものとして説明する。
ところで、電子ペン40が例えば2本、図6に示す入力領域2に挿入された場合、電子ペン40A、40Bにより再帰反射光が遮られた部分が影となり、電子ペン40A、40B以外の部分を通過した光が受発光部3L、3Rに入射する。
図10(a)は、電子ペン40Aに設けられた透過率変化部材45が上記電圧パターンで変調されたときの受光強度の時間的変化を示すグラフ図である。図10(b)は、電子ペン40Bに設けられた透過率変化部材45が上記電圧パターンで変調されたときの受光強度の時間的変化を示すグラフ図である。
図10(a)において、電子ペン40Aの透過率変化部材45が、透過率0%(t1)と、0%(t2)のときの受発光部3L、3Rで受信される受光強度を示したのが図11(a)である。すなわち、図11(a)は、時間軸t上の時刻t1における受発光部3L、3Rで受信される受光強度を示している。
一方、図10(b)において、電子ペン40Bの透過率変化部材45が、透過率0%(t1)と、50%(t2)のときの受発光部3L、3Rで受信される受光強度を示したのが図11(b)である。すなわち、図11(b)は、時間軸t上の時刻t2における受発光部3L、3Rで受信される受光強度を示している。
なお、図9及び図10では、透過率変化部材45の透過率を2つのレベルで変化させた場合の例を示しているが、透過率変化部材45に印加する電圧を複数レベル採用することで、複数レベルの透過率を使用しても良い。その場合、図11に示すような受光強度は、受発光部3L、3Rにおいて複数の強度のレベルで検出される。
得られた電子ペンの位置座標、識別情報は、I/Fを介してコンピュータに入力され、各電子ペンによるユーザの指示に応じた処理が実行される。
<座標入力装置のコントローラ>
次に、図12を参照して、座標入力装置のコントローラ31の動作について説明する。図12は座標入力装置のコントローラ31の動作を示すフローチャートである。
まず、図6に示すように、座標入力装置1の入力領域2を介してディスプレイd上の適当な位置A(x,y)をユーザが電子ペン40を用いて指し示したものとする。このとき、電子ペン40に設けられた透過率変化部材45は、上述した電圧パターンで変調されているので、透過率0%、50%の規則的な繰り返しが行われる。透過率変化部材45は、透過率0%では再帰光を遮光し、透過率が50%の場合は再帰光をほぼ半分透過する。
その結果、受発光装置3L、3Rから出射されたプローブ光Ln、Rnが電子ペン40によって完全遮光と半遮光が発生する。
したがって、電子ペン40によって完全遮光された場合、プローブ光Ln、Rnは、再帰性反射部材4に到達することはなく、また、プローブ光Ln、Rnの再帰反射光は受発光装置3L、3Rの各受光素子15に受光されることはない。一方、電子ペン40によって半遮光された場合、プローブ光Ln、Rnは、再帰性反射部材4に到達する。また、プローブ光Ln、Rnの再帰反射光は受発光装置3L、3Rの各受光素子15に非遮光時(入力領域2に遮光物が存在しないとき)よりも低い光強度で受光される。
図12において、まず、ステップS5では、受発光部3L、3Rにより再帰性反射部材4からの反射光を受信する。
これに応じて、各受光素子15上の所定の位置(DnL、DnR)に光強度の弱い領域(暗点)が発生することになる(図5参照)。
次いで、ステップS10では、受発光部3L、3Rから反射光データを波形メモリ17L、17Rに格納する(複数の電子ペンにも対応可能である)。この結果、各受光素子から出力された光強度に応じた波形データは、波形メモリ17L、17Rに格納される。
次いで、ステップS15では、ピーク検出器18L、18Rは波形メモリ17L、17Rに記憶された反射光データから光強度が低下したピークの位置を検出する。すなわち、ピーク検出器18L、18Rは、波形メモリ17L、17R中の波形データに基づいて、各受光素子15上の暗点(DnL、DnR)を光強度の波形データからピーク点として検出する。
次いで、ステップS20では、明暗パターン判定器19L、19Rは、ピーク検出器18L、18Rにより検出された光強度に基づいて、どの電子ペンかを判定する。(連続してデータを計測して、パターンを割り出す。)すなわち、明暗パターン判定器19では、ピークの強度から、後述する電子ペンの明暗パターンを判定する処理を実行し、ピーク検出器18L、18Rで検出されたピーク位置DnL、DnRと、明暗パターンとの関連付けを行う。
ここで、光の透過率τが0%の場合と、光の透過率τが50%の場合とでは、図11(a)(b)に示すA、Bのように、ピーク検出器18L、18Rにより検出されたピーク箇所の光強度が異なる。光の透過率τが0%の場合でのピーク箇所の光強度L0と、光の透過率τが50%の場合でのピーク箇所の光強度L1とに基づいて、両者の中間的な光強度(1/2)(L0+L1)を基準レベルLthとする。
Lth=(1/2)(L0+L1)
そこで、明暗パターン判定器19では、ピーク箇所の光強度が基準レベルLth以下か否かを判断して2値化する。このとき、明暗パターン判定器19では、ピーク箇所の光強度が基準レベルLth以下の場合には「0」とし、ピーク箇所の光強度が基準レベルLthよりも大きい場合には「1」とする。
明暗パターン判定器19は、この2値化した値を時系列にテーブルに記憶しておくことで明暗パターンを抽出し、さらに明暗パターンと電子ペンの明暗パターンとを比較することで、電子ペンIDを特定する。
ここで、明暗パターン判定器19が抽出した明暗パターンと位置(DnL、DnR)を表1に示す。
Figure 2016024712
ここで、明暗パターン判定器19において明暗パターンを抽出する際のサンプリングタイミングについて説明する。
本実施形態では、電子ペンに設けられたペン先制御回路49のサンプリング周波数と、受発光部3L、3Rのサンプリング周波数とがほぼ同一であればよい。このため、受発光部3L、3Rのサンプリング周波数にほぼ同一になるようにペン先制御回路49のサンプリング周波数を設定しておく。
明暗パターン判定器19では、周知の非同期通信方式に従ってデータを検出することができる。なお、非同期通信方式は、通信データの前にスタートビット、通信データの直後にストップビットを付けて送ることにより、1文字単位で同期をとる。送信側と受信側とでデータ送出のタイミングを合わせる必要がなく、一般のパソコン通信ではこの方式を使っている。なお、スタートビットを0、ストップビットを1とする。
また、電子ペンの電子ペンIDとIDパターンとを表2に示す。ROM23には、複数の異なる電子ペン40のIDパターンと、各IDパターンが表す電子ペンIDを関連付けて記憶する。
Figure 2016024712

明暗パターン判定器19では、ピーク箇所の光強度に基づいて抽出した例えば6ビットの明暗パターン(表1)からスタートビット(0)とストップビット(1)を削除して4ビットの明暗パターンを生成しておく。さらに、明暗パターン判定器19では、この4ビットの明暗パターンと、ROM23から読み出した4ビットの電子ペンのIDパターン(表2)とを比較し、両者が一致したときの電子ペンIDを特定し、電子ペンIDに対応する位置(DnL、DnR)を特定する。
この結果、明暗パターン判定器19では、6ビットの明暗パターン「010101」に対応する電子ペンIDを「#01」と特定でき、6ビットの明暗パターン「010111」に対応する電子ペンIDを「#03」と特定することができる。
このように、明暗パターン判定器19は、ROM23から各IDパターンを読み出して参照し、明暗パターンがどのIDパターンに属するかを判別することにより電子ペンIDを特定するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
次いで、ステップS25では、アドレスエンコーダ32L、32Rは、電子ペンの位置から座標を割り出す。すなわち、アドレスエンコーダ32L、32Rは、明暗パターン判定器19L、19Rから出力される各受光素子15上の暗点(DnL、DnR)の値を所定のアドレス(Rn、Ln)に変換する。例えば、アドレスエンコーダ32L、32Rによって変換されたアドレスが(L3、R2)である場合、メモリテーブル33を検索し、位置座標(x2,y3)を電子ペンAによって指し示された位置座標として選択することができる(図7参照)。こうして得られた位置座標(x,y)は、I/F20を介してコンピュータに入力され、電子ペンAによるユーザの指示に応じた処理が実行される。
この結果、夫々の電子ペンID「#01」「#03」に対応する夫々の位置座標(x,y)を関連付けて抽出することができる。
このように、座標入力装置のコントローラ31によれば、電子ペン40で指し示された位置座標と電子ペンIDを関連付けて求めることができる。
<第2実施形態>
図13は本発明の第2実施形態に係る電子ペンの概略的な構成を示すブロック図である。なお、図13に示す符号のうち、図8に示す符号と同一のものについては同様の構成であるので、その説明を省略する。
第2実施形態に係る電子ペンは、EPROM61に複数のパターンを記憶できるようにした点において、1つのパターンを記憶した第1実施形態と異なっている。また、ペン先制御回路49にはパターン切換部49cを設けるようにした点においてパターン切換を行わない第1実施形態と異なっている。
電子ペン50は、ケース41、先端部43、透過率変化部材45、ペン先制御回路49に加えて、受圧部材51、圧力伝達部材52、圧力検知部53、USB端子55、EPROM61を備えている。
受圧部材51は、透過率変化部材45がディスプレイdの表示面に交叉するように押し当てられた際に、表示面から受ける反作用を圧力として受ける。圧力伝達部材52は、受圧部材51が受けた圧力を上方(紙面上方向)に設けられた圧力検知部53の底面53aに伝達する。
圧力検知部53は、圧力伝達部材52から受けた圧力を圧力信号に変換してペン先制御回路49に出力する。
USB端子55は、ケース41の側面に取り付けられており、一端がパソコンPC(図示しない)に接続されているUSBケーブル59の他端に設けられた端子57が当該USB端子55に接続される。この際、ペン先制御回路49の内部CPU49zとパソコンPC(情報処理装置)との間でデータ通信が行われ、パソコンPCから入力されるパターンデータはEPROM61に記憶される。
EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)61は、書き込み・消去可能な半導体メモリであり、電子ペンIDを表すIDパターンを複数記憶する。
図14(a)は本発明の第2実施形態に係る電子ペンに設けられたペン先制御回路の構成を示すブロック図であり、図14(b)はIDパターンの電圧波形の一例を示すタイミングチャートである。
EPROM61には、電子ペンIDを表すIDパターンが複数記憶されており、さらに、何れか1つのIDパターンを選択するための選択データが1つ記憶されている。
ペン先制御回路49は、シフトレジスタ回路49a、バッファ回路49b、IDパターン切換部49cを備えている。
IDパターン切換部49cは、EPROM61から選択データを読み込み、この選択データの値に対応する記録番号を有するIDパターンをEPROM61から読み込み、取得したIDパターンの各ビットデータを夫々にシフトレジスタ回路49aの入力データとする。
シフトレジスタ回路49aには、上述したIDパターンの各ビットデータの前後に、スタートビットとストップビットが入力され、CPU49zからロード信号が入力された場合に、スタートビット、IDパターン、ストップビットが内部のレジスタにセットされ、さらにCPU49zからクロック信号が入力されたときに、レジスタにセットされた各ビットデータが順次にシフトして出力端子(O)からバッファ回路49bに出力される。
バッファ回路49bは、電源端子に電圧VDDの電圧源が接続されており、シフトレジスタ回路49aから順次に入力される1ビットデータの値に応じてバッファ回路49bの出力電圧が変化する。
バッファ回路49bのGND端子と出力端子には、透過率変化部材45の下辺部45aと上部45bに夫々設けられた電極が接続されており、図14(b)に示すように、バッファ回路49bの出力電圧が変化すると透過率変化部材45の透過率が変化する。
図15は本発明の第2実施形態に係る電子ペンの概略的な動作を示すフローチャートである。
電子ペン50には電池ホルダ(図示しない)が備えられており、電池ホルダに電池が収容され電源スイッチ(図示しない)がONされた場合に、電池から電子ペン50に設けられた各部に電源が供給され起動する。このとき、ペン先制御回路49に設けられたCPU49zは、一度リセットされ、図15に示すステップS105による初期設定が開始される。
ステップS105による初期設定では、CPU49zは、IDパターンの設定モード、選択データの設定モード、という2つ設定モードをユーザ操作に応じて実行することができる。
<IDパターンの設定モード>
電子ペン50の起動時に、電子ペン50に設けられたUSB端子55にUSBケーブル59が接続され、且つパソコンPC(情報処理装置)がUSBケーブル59に接続されている場合には、IDパターンの設定モードに移行することができる。
パソコンPCからUSBケーブル59、USB端子55を介して少なくとも1つのIDパターンがペン先制御回路49に設けられたCPU49zに転送されると、CPU49zは取得したIDパターンに1対1で対応する記録番号を付加してEPROM61に記憶させる。この結果、EPROM61にはIDパターンと記録番号とが関連付けられて記憶される。なお、記録番号は1から順に1つずつ増えていくように設定することで、IDパターン数と記録番号の最大値が一致することになる。
CPU49zが、IDパターンの設定モードを終了した場合には、ステップS110に進む。
このように、電子ペン40は、パソコンPCから提供される少なくとも1つのIDパターンを入力してEPROM61に記憶させるので、電子ペン毎に固有のIDを記憶させて用いることができる。
<選択データの設定モード>
CPU49zが、電子ペン50の起動時から例えば1分以内の期間に圧力検知部53が圧力検知を行った回数Nを計数しておき、この回数Nを選択データとしてEPROM61に記憶させておく。なお、回数Nが上述したIDパターンの記録番号の最大値よりも大きくなった場合には、回数Nのデフォルト値として「1」を選択データとしてEPROM61に記憶させておく。
この結果、EPROM61には選択データが1つ記憶されることになる。
CPU49zが、電子ペン50の起動時から例えば1分を経過した場合には、ステップS110に進む。
次いで、ステップS110では、CPU49zは、EPROM61から予めユーザにより設定された選択データをIDパターン切換部49cに読み込み、当該選択データに基づいて、EPROM61からIDパターンをIDパターン切換部49cに読み込む。この結果、選択データに対応するIDパターンを得ることができる。IDパターン切換部49cは、取得したIDパターンの各ビットデータを夫々にシフトレジスタ回路49aの入力データとする。
シフトレジスタ回路49aには、上述したIDパターンの各ビットデータの前後に、スタートビットとストップビットが入力される。
このように、電子ペン40は、複数の異なる電子ペンIDを表すIDパターンから1つのIDパターンを選択し、選択された1つのIDパターンを電圧パターンとしてシフトレジスタ回路49aに与えるので、座標入力装置1の入力領域2上に、電子ペンが複数個用いられている場合でも、電子ペン毎に固有のIDを選択して用いることができる。
次いで、ステップS115では、CPU49zは、圧力検知部53が作動してSW入力が有るか否かを判断する。ユーザがペン先に設けられた透過率変化部材45をディスプレイ2の表示面に交叉するように押し当てた場合、表示面から受ける反作用は受圧部材51、圧力伝達部材52を経て圧力検知部53の底面53aに伝達される。
圧力検知部53は、圧力伝達部材52から受けた圧力を圧力信号に変換してペン先制御回路49に出力する。
CPU49zは、圧力検知部53が検知した圧力信号が所定の基準値を超えている場合にSW入力が有ることとして判断する。SW入力が有ると判断した場合にはステップS120に進む。一方、SW入力がないと判断した場合にはステップS115に戻り、上述した処理を繰り返す。
SW入力が有ると判断した場合に、ステップS120では、CPU49zは、ロード信号をシフトレジスタ回路49aに出力し、さらに、1パターン分のクロック信号を発生してシフトレジスタ回路49aに出力する。
シフトレジスタ回路49aでは、CPU49zからロード信号が入力された場合に、スタートビット、IDパターン、ストップビットが内部のレジスタにセットされ、さらにCPU49zからクロック信号が入力されたときに、レジスタにセットされた各ビットデータがシフトして出力端子(O)からバッファ回路49bに出力される。
この結果、シフトレジスタ回路49aから順次に出力される1ビットデータの値(0又は1)に応じてバッファ回路49bの出力電圧が例えば0V又は3Vの矩形波信号となり、さらに、バッファ回路49bからの矩形波信号が透過率変化部材45に与えられ、透過率変化部材45の透過率が0%又は50%に変化する。
次いで、ステップS125では、CPU49zは、シフトレジスタ回路49aに出力していたクロック信号を停止し、1パターン分の電圧制御を終了する。次いで、ステップS115に戻る。上述した処理を繰り返す。
<本発明の実施態様例と効果>
<第1態様>
本態様の座標入力装置1は、所定範囲の入力領域2を進行する光を出射する少なくとも二つの受発光装置3と、入力領域2の周縁部に設けられ、受発光装置3から出射された光をほぼ同一光路に向けて反射する再帰性反射部材4と、入力領域2内を移動し、被検出部を有した電子ペン40と、再帰性反射部材4により反射された光を夫々受光し、受光した各光の強度分布を検出する受光素子15と、を備え、電子ペン40は、時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成するペン先制御回路49と、被検出部に設けられ、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材45と、を備え、受光素子15により検出される強度分布データに基づいて、電子ペン40を表す固有の明暗パターンを抽出する明暗パターン判定器19と、明暗パターン判定器19により抽出された電子ペン40に固有の明暗パターンに基づいて、電子ペン40を特定する電子ペンIDを発行する明暗パターン判定器19と、を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、電子ペンが時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成し、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる一方、強度分布データに基づいて電子ペンに固有の明暗パターンを抽出し、この明暗パターンに基づいて電子ペンを特定する電子ペンIDを発行するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
<第2態様>
本態様の座標入力装置1は、電子ペンが複数ある場合に、各電子ペンの透過率変化部材45に印加する固有の電圧パターンを異ならせたことを特徴とする。
本態様によれば、電子ペンが複数ある場合に、各電子ペンの透過率変化部材45に印加する固有の電圧パターンを異ならせたので、座標入力装置1の入力領域2上に、電子ペンが複数個用いられている場合でも、夫々の電子ペンに固有のIDを特定することができる。
<第3態様>
本態様の電子ペン40は、複数の異なる電子ペンIDを表すIDパターンを夫々に記憶するEPROM61と、EPROM61から1つのIDパターンを選択するIDパターン切換部49cと、を備え、IDパターン切換部49cにより選択された1つのIDパターンを電圧パターンとしてシフトレジスタ回路49aに与えることを特徴とする。
本態様によれば、電子ペン40は、複数の異なる電子ペンIDを表すIDパターンから1つのIDパターンを選択し、選択された1つのIDパターンを電圧パターンとしてシフトレジスタ回路49aに与えるので、座標入力装置1の入力領域2上に、電子ペンが複数個用いられている場合でも、電子ペン毎に固有のIDを選択して用いることができる。
<第4態様>
本態様の座標入力装置1は、電子ペンは、パソコンPCから提供される少なくとも1つのIDパターンを入力するUSB端子55を備え、USB端子55を介して取得したIDパターンをEPROM61に記憶させることを特徴とする。
本態様によれば、電子ペン40は、パソコンPCから提供される少なくとも1つのIDパターンを入力してEPROM61に記憶させるので、電子ペン毎に固有のIDを記憶させて用いることができる。
<第5態様>
本態様の座標入力装置1は、複数の異なる電子ペン40のIDパターンと、各IDパターンが表す電子ペンIDを関連付けて記憶するROM23を備え、明暗パターン判定器19は、ROM23から各IDパターンを読み出して参照し、明暗パターンがどのIDパターンに属するかを判別することにより電子ペンIDを特定することを特徴とする。
本態様によれば、明暗パターン判定器19は、ROM23から各IDパターンを読み出して参照し、明暗パターンがどのIDパターンに属するかを判別することにより電子ペンIDを特定するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
<第6態様>
本態様の座標入力装置1は、受光素子15により検出された強度分布データを利用して、入力領域2を進行する光が電子ペン40の被検出部により遮られた際の遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けて出力するアドレスエンコーダ32を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、強度分布データを利用して、遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けて出力することができ、簡単な構成で電子ペンに固有のIDと座標を関連付けて特定することができる。
<第7態様>
本態様の座標入力装置1は、所定範囲の入力領域2を進行する光を出射する少なくとも二つの受発光装置3と、入力領域2の周縁部に設けられ、受発光装置3から出射された光をほぼ同一光路に向けて反射する再帰性反射部材4と、入力領域2内を移動し、被検出部を有した電子ペン40と、再帰性反射部材4により反射された光を夫々受光し、受光した各光の強度分布を検出する受光素子15と、を備え、電子ペン40は、時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成するペン先制御回路49と、被検出部に設けられ、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材45と、を備え、受光素子15により検出される強度分布データに基づいて、電子ペン40を表す固有の明暗パターンを明暗パターン判定器19により抽出し(ステップS20)、明暗パターン判定器19により抽出された電子ペン40に固有の明暗パターンに基づいて、電子ペン40を特定する電子ペンIDを明暗パターン判定器19により発行する(ステップS20)ことを特徴とする。
本態様によれば、電子ペンが時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成し、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる一方、強度分布データに基づいて電子ペンに固有の明暗パターンを抽出し、この明暗パターンに基づいて電子ペンを特定する電子ペンIDを発行するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
<第8態様>
本態様の座標入力装置1は、受光素子15により検出された強度分布データを利用して、入力領域2を進行する光が電子ペン40の被検出部により遮られた際の遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けてアドレスエンコーダ32から出力させる(ステップS25)ことを特徴とする。
本態様によれば、強度分布データを利用して、遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けて出力することができ、簡単な構成で電子ペンに固有のIDと座標を関連付けて特定することができる。
<第9態様>
本態様のプログラムは、第7態様の各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とする。
本態様によれば、プロセッサにより、電子ペンが時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成し、入射した光の透過率を電圧パターンに応じて変化させる一方、強度分布データに基づいて電子ペンに固有の明暗パターンを抽出し、この明暗パターンに基づいて電子ペンを特定する電子ペンIDを発行するので、簡単な構成で電子ペンに固有のIDを特定することができる。
<第10態様>
本態様のプログラムは、第8態様の各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とする。
本態様によれば、プロセッサにより、強度分布データを利用して、遮光位置の座標を特定し、座標に電子ペンIDを関連付けて出力することができ、簡単な構成で電子ペンに固有のIDと座標を関連付けて特定することができる。
1…座標入力装置、2…入力領域、4…再帰性反射部材、5…発光部、6…受光部、7…光源、8…シリンドリカルレンズ、11…スリット板、12…二次光源、13…ハーフミラー、15…受光素子、17…波形メモリ、18…ピーク検出器、19…明暗パターン判定器、20…IF、21…バス、22…CPU、23…ROM、24…RAM、25…タイマ、31…コントローラ、32…アドレスエンコーダ、33…メモリテーブル、40…電子ペン、41…ケース、43…先端部、45…透過率変化部材、49…ペン先制御回路、49a…シフトレジスタ回路、49b…バッファ回路、49c…IDパターン切換部、49z…CPU、51…受圧部材、52…圧力伝達部材、53…圧力検知部、55…USB端子、61…EPROM
特許第4627781号 特許第2678231号

Claims (10)

  1. 所定範囲の入力領域を進行する光を出射する少なくとも二つの光出射手段と、
    前記入力領域の周縁部に設けられ、前記各光出射手段から出射された光をほぼ同一光路に向けて反射する反射手段と、
    前記入力領域内を移動し、被検出部を有した電子ペンと、
    前記反射手段により反射された光を夫々受光し、受光した各光の強度分布を検出する強度分布検出手段と、を備えた電子ペン判定装置であって、
    前記電子ペンは、
    時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成する電圧生成手段と、
    前記被検出部に設けられ、入射した光の透過率を前記電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材と、を備え、
    前記強度分布検出手段により検出される強度分布データに基づいて、前記電子ペンを表す固有の明暗パターンを抽出するパターン抽出手段と、
    前記パターン抽出手段により抽出された電子ペン固有の明暗パターンに基づいて、前記電子ペンを特定する電子ペンIDを発行する特定手段と、を備えたことを特徴とする電子ペン判定装置。
  2. 前記電子ペンが複数ある場合に、各電子ペンの前記透過率変化部材に印加する固有の電圧パターンを異ならせたことを特徴とする請求項1記載の電子ペン判定装置。
  3. 前記電子ペンは、
    複数の異なる電子ペンIDを表すIDパターンを夫々に記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から1つのIDパターンを選択する選択手段と、を備え、
    前記選択手段により選択された1つのIDパターンを前記電圧パターンとして前記電圧生成手段に与えることを特徴とする請求項1記載の電子ペン判定装置。
  4. 前記電子ペンは、
    情報処理装置から提供される少なくとも1つのIDパターンを入力するインターフェース手段を備え、
    前記インターフェース手段を介して取得した前記IDパターンを前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項3記載の電子ペン判定装置。
  5. 複数の異なる電子ペンのIDパターンと、前記各IDパターンが表す電子ペンIDを関連付けて記憶するIDパターン記憶手段を備え、
    前記特定手段は、
    前記各IDパターンを参照し、前記明暗パターンがどのIDパターンに属するかを判別することにより前記電子ペンIDを特定することを特徴とする請求項1記載の電子ペン判定装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項記載の電子ペン判定装置を備え、
    前記強度分布検出手段により検出された強度分布データを利用して、前記入力領域を進行する光が前記電子ペンの前記被検出部により遮られた際の遮光位置の座標を特定し、前記座標に前記電子ペンIDを関連付けて出力する座標特定手段を備えたことを特徴とする座標入力装置。
  7. 所定範囲の入力領域を進行する光を出射する少なくとも二つの光出射手段と、
    前記入力領域の周縁部に設けられ、前記各光出射手段から出射された光をほぼ同一光路に向けて反射する反射手段と、
    前記入力領域内を移動し、被検出部を有した電子ペンと、
    前記反射手段により反射された光を夫々受光し、受光した各光の強度分布を検出する強度分布検出手段と、を備えた電子ペン判定装置であって、
    前記電子ペンは、
    時間の経過に伴って変化する固有の電圧パターンを生成する電圧生成手段と、
    前記被検出部に設けられ、入射した光の透過率を前記電圧パターンに応じて変化させる透過率変化部材と、を備え、
    前記強度分布検出手段により検出される強度分布データに基づいて、前記電子ペンを表す固有の明暗パターンを抽出するパターン抽出ステップと、
    前記パターン抽出ステップにより抽出された電子ペン固有の明暗パターンに基づいて、前記電子ペンを特定する電子ペンIDを発行する特定ステップと、を備えたことを特徴とする電子ペン判定方法。
  8. 請求項7記載の電子ペン判定方法を備え、
    前記強度分布検出手段により検出された強度分布データを利用して、前記入力領域を進行する光が前記電子ペンの前記被検出部により遮られた際の遮光位置の座標を特定し、前記座標に前記電子ペンIDを関連付けて出力する座標特定ステップを備えたことを特徴とする座標入力方法。
  9. 請求項7記載の各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項8記載の各ステップをプロセッサに実行させることを特徴とするプログラム。
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