JP2016024130A - サンプリング装置及びサンプリング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、一定容量の被検流体を安定的に測定部に供給することが可能なサンプリング装置及びサンプリング方法を提供する。
【解決手段】サンプリング装置1は、被検流体を取り入れる取入口2と、所定の容量の容器3と、取入口2から容器3に被検流体を導入する流路4と、流路4の少なくとも一部に設けられ流路4の内部を流動する被検流体に係る測定目的の測定を可能とする測定部5と、流路4を介した容器3への流体の流入を可能とする開状態と不可能とする閉状態とを切り替えるバルブ6と、バルブ6が閉状態とされているときに容器3の内部の流体を排出して容器3の内部を減圧する減圧ポンプ7と、を有する構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気中の粒子状物質の濃度の測定や、水の濁度の測定などのために、気体又は液体である被検流体を測定部に供給するサンプリング装置、及びこれを用いたサンプリング方法に関するものである。
近年、環境汚染の指標の一つとして、空気(大気)中の粒子状物質の濃度が注目を集めている。粒子状物質の濃度としては、浮遊粒子状物質(SPM)、PM2.5などの濃度が測定されている。浮遊粒子状物質(SPM)は、空気中に浮遊している粒子状物質のうち粒径が10μm以下の粒子であり、PM2.5は粒径が2.5μm以下の粒子である。
粒子状物質は、煤、砂、工場や建設現場で生じる粉塵、燃焼による排出ガスや石油からの揮発成分が空気中で変質して生成した粒子など、自然界から発生するものと人間活動により発生するものとを含む様々な粒子からなる。粒子状物質は、人の呼吸器系に沈着するなどして健康に影響を及ぼすことがあり、濃度が高いほどその影響が大きいと言われている。特に、浮遊粒子状物質(SPM)の濃度よりもPM2.5の濃度の方が人の健康に与える影響との相関性が高いと言われており、世界各国においてPM2.5の濃度の基準値が定められている。PM2.5の濃度は、一般に、一定容量の空気中に含まれる粒子の重さ(μg/m)で表される。
PM2.5の濃度は、フィルタ上に粒子を捕集して電子天秤でその重量を測定する方法、あるいはフィルタ上に捕集した粒子にベータ線を照射してその透過率から重量を測定する方法によって測定される。しかし、これらの方法は、測定に時間がかかり、また、装置が大型かつ高価であるため、所定の測定局において1年平均値や1日平均値を得るのには支障は少ないが、所望に応じて特定の測定箇所での特定のタイミングにおけるPM2.5の濃度を測定するのは困難である。環境汚染の原因を究明したり、その対策を施したりするために、より具体的な測定箇所におけるよりリアルタイムなPM2.5の測定値を迅速に提供することは重要である。
そこで、フィルタ上に捕集したPM2.5の量を測定するのではなく、ブロアや減圧ポンプ(真空ポンプ)を用いて被検空気を吸引して一定の速度で測定部に供給し、測定部において光散乱式粒子計数器(パーティクルカウンタ)などでPM2.5の量を直接的に測定する方法がある(特許文献1参照)。
また、このような一定の速度で測定部に供給する被検空気に含まれるPM2.5の量を直接的に測定する方法において、より簡易な構成を実現するために、図4に示すように、被検空気を吸気口201から排気口203へと小型ファン204を用いて一定の速度で流動させることで測定部205に被検空気を供給するものがある。吸気口201には、所定の粒径より大きい粒子状物質を予め除去するためにフィルタ202が設けられることがある。
特開2008−256363号公報
しかしながら、上述のような従来の被検空気に含まれるPM2.5の量を直接的に測定する方法では、正確な測定を行えなくなる場合があることが分かった。
つまり、従来のこの種の方法では、正確な測定のためには、一定時間に一定容量の被検空気を測定部に供給することが前提となる。例えば光散乱式粒子計数器を用いる場合であれば、一定時間に一定容量の被検空気を測定部に供給することで、一定時間に通過する粒子数の情報に基づいて、一定容量の被検空気に含まれるPM2.5の重さである濃度(μg/m)が求められるからである。
ところが、被検空気を吸引するために比較的簡易な構成の小型ファンなどを用いる場合、十分な吸排気特性が得られず、測定部に供給する被検空気の容量を一定に維持することが難しいことがある。また、測定部に供給する被検空気を予めフィルタに通して所定の粒径より大きい粒径の粒子を除去する場合、繰り返し使用によりフィルタが詰まるなど、フィルタのコンディションによって吸気量に差が出て、測定部に供給する被検空気の容量を一定に維持できなくなることがある。
以上では、被検流体が気体であり、測定目的が空気中の粒子状物質(特に、PM2.5)の濃度である場合を例として従来の課題について説明した。しかし、被検流体が液体であり、測定目的が水の濁度である場合など、一定容量の被検流体に含まれる測定対象の量を測定する場合には、上記同様の課題が生じ得る。
したがって、本発明の目的は、簡易な構成で、一定容量の被検流体を安定的に測定部に供給することが可能なサンプリング装置及びサンプリング方法を提供することである。
上記目的は本発明に係るサンプリング装置及びサンプリング方法にて達成される。要約すれば、本発明は、被検流体を取り入れる取入口と、所定の容量の容器と、前記取入口から前記容器に被検流体を導入する流路と、前記流路の少なくとも一部に設けられ前記流路の内部を流動する被検流体に係る測定目的の測定を可能とする測定部と、前記流路を介した前記容器への流体の流入を可能とする開状態と不可能とする閉状態とを切り替えるバルブと、前記バルブが閉状態とされているときに前記容器の内部の流体を排出して前記容器の内部を減圧する減圧ポンプと、を有することを特徴とするサンプリング装置である。
本発明の他の態様によると、上記本発明のサンプリング装置を用いたサンプリング方法であって、前記バルブを閉状態とする工程と、前記バルブが閉状態とされた後に前記減圧ポンプにより前記容器の内部の流体を排出して前記容器の内部を減圧する工程と、前記容器の内部が減圧された後に前記バルブを開状態として前記取入口から前記流路を介して前記容器の内部に被検流体を吸引し、一定容量の被検流体を前記測定部に供給する工程と、を有することを特徴とするサンプリング方法が提供される。
本発明によれば、簡易な構成で、一定容量の被検流体を安定的に測定部に供給することが可能となる。
本発明の一実施例に係るサンプリング装置の概略構成を示す模式図である。 測定部に適用される光散乱式粒子計数器の模式図である。 本発明の一実施例に係るサンプリング方法のフロー図である。 従来の空気中の粒子状物質の濃度の測定装置の一例の模式図である。
以下、本発明に係るサンプリング装置及びサンプリング方法を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.サンプリング装置
図1は、本実施例のサンプリング装置1の概略構成を示す模式図である。本実施例では、サンプリング装置1は、空気中の粒子状物質のうちPM2.5の濃度の測定のための被検空気のサンプリングに用いられる。サンプリング装置1は、被検流体である被検空気を取り入れる取入口2と、所定の容量の容器3と、取入口2から容器3に被検空気を導入する流路4と、を有する。また、サンプリング装置1は、流路4の少なくとも一部に設けられ、流路4の内部を流動する被検空気に係る測定目的である、被検空気中のPM2.5の濃度の測定を可能とする測定部5を有する。また、サンプリング装置1は、流路4を介した容器3への空気の流入を可能とする開状態と不可能とする閉状態とを切り替えるバルブ6と、バルブ6が閉状態とされているときに容器3の内部の空気を排出して容器3の内部を減圧する減圧ポンプ7と、を有する。
そして、本実施例のサンプリング装置1によれば、詳しくは後述するように、バルブ6を閉じて、減圧ポンプ7で容器3の内部から空気を排出して容器3の内部を所定の減圧状態にした後に、バルブ6を開いて取入口2から流路4を介して容器3の内部に被検空気を吸引するというサンプリング動作によって、測定部5に一定容量の被検空気を供給する。
取入口2は、サンプリング動作において粒子状物質を含む被検空気を取り入れるのに適した任意の形状、構造、大きさを有していてよい。取入口2は、単に開口部とされていてもよいが、空気を取り入れやすくするために、取入口2から外側に向けて拡径された漏斗状などとされる取り入れ補助部材が取り付けられていてもよい。
容器3は、サンプリング動作において内部が所定の減圧状態とされるのに適した、所定の容量を有する、任意の形状、構造のものであってよい。容器3は、サンプリング動作において十分に減圧される際に内部の容量(容積)が実質的に変化しないように構成される。容器3は、樹脂や金属などの任意の材料で作製することができる。本実施例では、容器3は、サンプリング動作において1Lの被検空気を吸引できるように構成される。
ここで、容器3の所定の容量は、典型的にはサンプリング動作において測定部5に供給する被検空気の一定容量と実質的に同じであるが、異なっていてもよい。つまり、容器3は、例えば後述する減圧ポンプ7の特性などに応じて、サンプリング動作において測定部5を一定容量の被検空気が通過するように一定容量の被検空気を吸引できるように構成されていればよい。また、一定容量とは、完全に同一の容量の他、測定目的に応じて許容できる誤差を有する場合も含むものであり、例えば±30%の誤差が許容される場合もある。
流路4は、サンプリング動作において粒子状物質を含む被検空気がその内部を流動するのに適した任意の形状、構造、大きさを有してよい。流路4は、樹脂や金属などの任意の材料で作製することができる。
流路4には、取入口2から流入して測定部5を通過する前の流路4の内部を流動する被検空気に含まれる一部の成分をろ過するフィルタ8を設けることができる。本実施例では、取入口2から測定部5に至る流路4の途中に、粒子状物質のうち実質的にPM2.5のみを透過させるように構成されたフィルタ8が設けられる。これにより、測定部5において後述する光散乱式粒子計数器により粒子状物質としてPM2.5の測定を行うことが可能となる。この目的での使用に適したフィルタ8が市販されている。
測定部5は、適用される測定原理に応じて任意の形状、構造、大きさを有していてよい。本実施例では、測定部5は、光散乱式粒子計数器(パーティクルカウンタ)によるPM2.5の測定が可能なように構成される。図2に示すように、光散乱式粒子計数器100は、発光部101と、受光部102と、を有する。発光部101は、発光素子(光源)としてのレーザダイオード、レンズなどの集光手段などを有して構成される。また、受光部102は、受光素子としてのフォトダイオード、レンズなどの集光手段などを有して構成される。発光部101は、流路4の内部を流動する被検空気に向けてレーザ光を照射する。また、受光部102は、発光部101から照射されたレーザ光が被検空気中の粒子により散乱された光を受光する。したがって、本実施例では、測定部5は、流路4の少なくとも一部に設けられ、上記照射されるレーザ光及び散乱光を透過可能に構成されている。流路4自体(例えばその全体)がそのような構成とされてもよいし、検出部5のみそのような構成とされてもよい。
光散乱式粒子計数器100は、被検空気に発光部101からのレーザ光を照射し、被検空気中の粒子による散乱光を受光部102にて検出する。また、光散乱式粒子計数器100は、図示しない信号処理部において散乱光の検出パルス数を計数することで、粒子数の情報を取得することができる。また、光散乱式粒子計数器100は、散乱光の強度を測定することで、粒子の大きさの情報を取得することができる。これにより、光散乱式粒子計数器100は、測定部5を通過した被検空気中に含まれるPM2.5の粒度分布を求めることができる。そして、光散乱式粒子計数器100は、別途求められた係数や演算式等を用いるなど公知の方法によって、測定部5を通過した粒子の全体の質量の情報を取得することができる。そして、サンプリング動作では一定容量の被検空気が測定部5を通過するので、一定容量の被検空気に含まれるPM2.5の重さである濃度(μg/m)が求められる。この目的での使用に適した散乱式粒子計数器100が市販されている。
バルブ6は、本実施例では、測定部5から容器3に至る流路4の途中、特に容器3の入口3aに隣接して設けられる。バルブ6としては、典型的には手動で開閉できるものを用いることで、サンプリング装置1をより簡易な構成とすることができる。しかし、所望により、例えば光散乱式粒子計数器100の動作と連動して開閉する電磁弁などを用いてもよい。なお、バルブ6は、所望により、取入口2から測定部5に至る流路4の途中(フィルタ8が設けられる場合その上流でも下流でもよい)に設けることができる。
減圧ポンプ7は、サンプリング動作において容器3の内部の空気を十分に排出して、容器3の内部を十分な減圧状態とするのに適した任意のものを用いることができる。減圧ポンプ7は、容器3の出口3bに接続される。減圧ポンプ7は、吸気口71a及び排気口71bを備えたポンプ部71と、ポンプ部71の吸気口71aに設けられた逆止弁72と、を有して構成される。減圧ポンプ7は更に、容器3の減圧状態を確認することができるようにメータ(圧力ゲージ)73を有していてよい。メータ73は、例えば容器3の出口3bに隣接して設けられる。また、メータ73に代えて圧力スイッチを用いてもよい。減圧ポンプ7としては、典型的には手動式ポンプ(手動式真空ポンプ)を用いることで、サンプリング装置1をより簡易な構成とすることができる。しかし、これに限定されるものではなく、電動のブロアや減圧ポンプ(真空ポンプ)を用いてもよい。
ここで、容器3の内部を減圧するとは、取入口2における圧力よりも低い圧力にすることをいう。そして、容器3の内部の十分な減圧状態とは、上述のようにサンプリング動作において測定部5を一定容量の被検空気が通過するように一定容量の被検空気を吸引できる程度の減圧状態であればよい。この所定の減圧状態は、容器3の所定の容量と、サンプリング動作において容器3に吸引される被検空気の容量とを近づける観点などから決定すればよい。この目的での使用に適した手動式減圧ポンプが市販されている。例えば、合理的なポンプ部71のストローク数(数10回以下程度)で到達圧力−80kPa程度まで減圧できるものを好ましく用いることができる。
なお、サンプリング装置1は、取入口2から流入して測定部5を通過する被検空気の流速を制御する流速制御手段を有していてよい。本実施例では、流速制御手段として、オリフィス(オリフィス板:円形の開口部を有する絞り板)9を用いた。本実施例では、オリフィス9は、測定部5からバルブ6に至る流路4の途中に設けた。しかし、オリフィス9は、所望により取入口2から容器3に至る流路4の他の任意の箇所、例えばフィルタ8から測定部5に至る流路4の途中、取入口2からフィルタ8に至る流路4の途中などに設けることができる。オリフィス9を設けることによって、サンプリング動作において取入口2から容器3に吸引される被検空気、すなわち、測定部5を通過する被検空気の流速が速すぎることによる測定精度の低下などを抑制することができる。オリフィス9により制御する流速の上限値は、測定部5における光散乱式粒子計数器100の能力などに応じて、適宜設定することができる。また、流速制御手段により制御される流速は可変とされていてもよい。
2.サンプリング方法
次に、本実施例のサンプリング装置1を用いたサンプリング方法(サンプリング動作)について図3を参照して更に説明する。
本実施例では、サンプリング装置1を用いたサンプリング方法は、バルブ6を閉状態とする工程(S1)と、バルブ6が閉状態とされた後に減圧ポンプ7により容器3の内部の空気を排出して容器3の内部を減圧する工程(S2)と、容器3の内部が減圧された後にバルブ6を開状態として取入口2から流路4を介して容器3の内部に被検空気を吸引し、一定容量の被検空気を測定部5に供給する工程(S3)と、を有する。
工程S2では、メータ73が設けられている場合には、メータ73によって容器3の内部が所定の減圧状態となったことが示されるまで減圧ポンプ7による減圧動作を行うことができる。メータ73が設けられていない場合には、減圧ポンプ7の特性に応じて予め求められている動作量(ポンプのストローク数などの動作回数、動作時間など)だけ減圧ポンプ7を動作させることで、容器3の内部を所定の減圧状態とすることができる。
工程S3では、バルブ6が手動式の場合、測定部5における光散乱式粒子計数器100による測定動作を開始させた後に、バルブ6を開状態とすればよい。また、バルブ6が測定部5における光散乱式粒子計数器100による測定動作と連動するように構成されている場合には、測定動作の開始と同時又はその後にバルブ6が開状態となるように設定すればよい。
そして、工程S3では、容器3の内部の圧力が取入口2における圧力と実質的に平衡になるまで被検空気の吸引が継続され、その間に測定部5を通過する被検空気に含まれるPM2.5の質量の合計が前述のようにして散乱式粒子計数器100により測定される。容器3の内部の圧力が取入口2における圧力と実質的に平衡になると被検空気の吸引は終了するので、この時点で測定部5における測定動作を終了することができる。メータ73が設けられている場合には、メータ73によって容器3の内部の圧力が大気圧となったことが示された時点で、被検空気の吸引が終了したことがわかる。メータ73が設けられていない場合には、容器3の容積などに応じて、容器3の内部の圧力が大気圧となるのに十分の時間を待つことで、被検空気の吸引が終了したものとすることができる。
このように、本実施例では、所定の容量の容器3の内部を所定の減圧状態(真空状態)にして、その後この所定の容量の容器3が被検空気で満たされるまで取入口2から容器3へと被検空気を吸引し、その過程で測定部5を通過する一定容量の被検空気に含まれるPM2.5が測定される。したがって、仮にフィルタ8が詰まるなどして流路4の内部を流動(すなわち、測定部5を通過)する被検空気の流速が変化したとしても、常に実質的に同一の容量の被検空気を測定部5に供給することができる。これにより、その被検空気の一定容量と、前述のようにして測定部5において測定されたPM2.5の質量の合計とから、一定容量の被検空気中のPM2.5の質量である濃度(μg/m)を正確に求めることができる。
また、本実施例では、容器3と減圧ポンプ7を用いるというシンプルな構成で一定容量の被検空気を測定部5に供給することができ、簡易で小型のサンプリング装置1を実現できる。また、例えば本実施例における光散乱式粒子計数器100などの測定装置としては十分に小型のものが入手可能であるので、そのような測定装置とサンプリング装置1とを含む全体を、典型的にはポータブル型とされる簡易で小型な構成とすることができる。
以上、本実施例によれば、簡易な構成で、一定容量の被検空気を安定的に測定部5に供給することが可能となる。そのため、一定容量の被検空気中のPM2.5の濃度を、安定して正確に測定することが可能となる。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、光散乱式粒子計数器は粒径測定機能を有するものとして説明したが、粒径測定機能を有さない光散乱式粒子計数器を用いてもよい。この場合、予め測定するなどして別途求められた、測定箇所における粒子状物質の平均的な粒度分布と粒子の比重の情報を用いるなど公知の方法によって、粒子状物質の質量を求めることができる。
また、測定部に適用する測定装置は、光散乱式粒子計数器に限定されるものではなく、例えば光透過式粒子濃度計を用いることもできる。光透過式粒子濃度計は、流路の内部を流動して測定部を通過する粒子状物質を含む被検空気に、発光部からレーザ等の光を照射して、発光部に対向して設けられた受光部にて被検空気中の粒子状物質により散乱又は吸収されずに透過した光を受光する。そして、光透過式粒子濃度計は、この透過光量を測定することで、予め求められた検量線を用いるなどして、被検空気中の粒子状物質の濃度を求めることができる。
また、上述の実施例では、被検空気中のPM2.5の濃度を測定する場合について説明したが、粒子状物質はPM2.5に限らず、浮遊粒子状物質(SPM)やPM10であってもよい。また、被検流体が気体である場合の測定目的は、被検空気中の粒子状物質の濃度に限定されるものではなく、例えば被検空気中の花粉の濃度であってもよい。花粉は、通常、粒径が約20μm以上の粒子である。
また、上述の実施例では、被検流体が気体であり、測定目的が空気中の粒子状物質(特に、PM2.5)の濃度である場合について説明したが、被検流体が液体であり、測定目的が水の濁度である場合にも、本発明は適用することができる。つまり、従来、例えば上水、河川水、あるいは下水処理場や工場の排水などの水の濁度の測定が行われている。水の濁度の測定は、斯界にて周知のように、散乱光法や透過光法によって行われる。これら散乱光法や透過光法による水の濁度の測定は、被検流体が気体から液体に代わるが、それぞれ前述の被検空気中の粒子状物質の濃度を光散乱式粒子計数器や光透過式粒子濃度計で測定することに対応するものである。被検流体が液体である場合、上述の実施例におけるサンプリング装置1の各部の構成は、被検流体が気体である場合に適合した構成から、被検流体が液体である場合に適合した構成に変更する必要がある。例えば、各部の接続部を気密構成から液密構成に変更したり、減圧ポンプを気送ポンプから気液ポンプに変更したり、測定部に適用する測定装置を水の濁度測定に適合した散乱光法や透過光法の測定装置に変更したりする必要が生じることがある。当業者は、これらの変更を、一般的な技術置換によって適宜行うことができる。
また、本発明は、上述の空気中の粒子状物質の濃度、空気中の花粉の濃度、水の濁度の測定に限定されず、一定容量の被検流体を測定部に供給する必要のある任意の測定のためのサンプリング装置及びサンプリング方法に適用できる。
1 サンプリング装置
2 取入口
3 容器
4 流路
5 測定部
6 バルブ
7 減圧ポンプ
8 フィルタ
9 オリフィス

Claims (5)

  1. 被検流体を取り入れる取入口と、
    所定の容量の容器と、
    前記取入口から前記容器に被検流体を導入する流路と、
    前記流路の少なくとも一部に設けられ前記流路の内部を流動する被検流体に係る測定目的の測定を可能とする測定部と、
    前記流路を介した前記容器への流体の流入を可能とする開状態と不可能とする閉状態とを切り替えるバルブと、
    前記バルブが閉状態とされているときに前記容器の内部の流体を排出して前記容器の内部を減圧する減圧ポンプと、
    を有することを特徴とするサンプリング装置。
  2. 前記流体は空気であり、前記測定目的は空気中の粒子状物質の濃度であることを特徴とする請求項1に記載のサンプリング装置。
  3. 前記取入口から流入して前記測定部を通過する前の前記流路の内部を流動する被検流体に含まれる一部の成分をろ過するフィルタを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のサンプリング装置。
  4. 前記取入口から流入して前記測定部を通過する被検流体の流速を制御する流速制御手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のサンプリング装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のサンプリング装置を用いたサンプリング方法であって、
    前記バルブを閉状態とする工程と、
    前記バルブが閉状態とされた後に前記減圧ポンプにより前記容器の内部の流体を排出して前記容器の内部を減圧する工程と、
    前記容器の内部が減圧された後に前記バルブを開状態として前記取入口から前記流路を介して前記容器の内部に被検流体を吸引し、一定容量の被検流体を前記測定部に供給する工程と、
    を有することを特徴とするサンプリング方法。
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