JP2016018841A - 光源モジュール、光走査装置、画像形成装置、及び光源モジュールの製造方法 - Google Patents

光源モジュール、光走査装置、画像形成装置、及び光源モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 気密性が損なわれるのを防止できる光源モジュールを提供すること。
【解決手段】 光源モジュール200は、面発光レーザアレイチップ40と、該面発光レーザアレイチップ40が実装されるパッケージ10と、面発光レーザアレイチップ40からの光の光路上に位置するカバーガラス41と、パッケージ10における面発光レーザアレイチップ40が実装される領域の周辺部に−γ側の面が接合された枠状のシール部材30と、該シール部材30の+γ側の面の一部に接合されたつば部20aと、該つば部20aに−γ側の端が連続する筒状部20bと、該筒状部20bの+γ側の端に連続し、カバーガラス41が接合材50を介して取り付けられる取り付け部20cとを含むリッド20と、を備え、つば部20aの基端部の一部は、シール部材30に接触していない。
【選択図】図10

Description

本発明は、光源モジュール、光走査装置、画像形成装置、及び光源モジュールの製造方法に係り、更に詳しくは、発光素子を備える光源モジュール、該光源モジュールを備える光走査装置、該光走査装置を備える画像形成装置、及び前記光源モジュールの製造方法に関する。
従来、面発光レーザアレイ(発光素子)が実装されたパッケージと、カバーガラスが接合材を介して開口を覆うように接合されたリッドとがシール部材を介して接合された面発光レーザモジュールが知られている(例えば特許文献1、2参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されている面発光レーザモジュールでは、気密性が損なわれるおそれがあった。
本発明は、発光素子と、前記発光素子が実装されるパッケージと、前記発光素子からの光の光路上に位置する光透過窓部材と、前記パッケージにおける前記発光素子が実装される領域の周辺部に一側の面が接合された枠状のシール部材と、前記シール部材の他側の面の一部に接合されたつば部と、該つば部に一端が連続する筒状部と、該筒状部の他端に連続し、前記光透過窓部材が接合材を介して取り付けられる取り付け部とを含むリッドと、を備え、前記つば部の基端部の少なくとも一部は、前記シール部材に接触していないことを特徴とする光源モジュールである。
これによれば、気密性が損なわれるのを防止できる。
本発明の一実施形態に係るカラープリンタの概略構成を説明するための図である。 図1における光走査装置を説明するための図(その1)である。 図3(A)及び図3(B)は、それぞれ図1における光走査装置を説明するための図(その2及びその3)である。 図1における光走査装置を説明するための図(その4)である。 比較例の光源モジュールを説明するための図(その1)である。 図6(A)及び図6(B)は、それぞれ比較例の光源モジュールを説明するための図(その2及びその3)である。 図7(A)及び図7(B)は、それぞれ比較例の光源モジュールを説明するための図(その4及びその5)である。 図8(A)〜図8(E)は、それぞれ比較例の光源モジュールを説明するための図(その6〜その10)である。 図9(A)〜図9(E)は、比較例の光源モジュールを説明するための図(その11〜その15)である。 図10(A)〜図10(E)は、それぞれ実施例1の光源モジュールを説明するための図(その1〜その5)である。 図11(A)〜図11(C)は、それぞれ実施例1の光源モジュールを説明するための図(その6〜その8)である。 図12(A)〜図12(E)は、それぞれ実施例1の光源モジュールを説明するための図(その9〜その13)である。 図13(A)及び図13(B)は、それぞれパッケージに接合されたシール部材に対するリッドのアライメントを説明するための図(その1及びその2)である。 面発光レーザアレイチップにおける発光部の配列を説明するための図である。 図15(A)〜図15(E)は、それぞれ実施例2の光源モジュールを説明するための図(その1〜その5)である。 図16(A)〜図16(C)は、それぞれ実施例2の光源モジュールを説明するための図(その6〜その8)である。 図17(A)〜図17(E)は、それぞれ実施例3の光源モジュールを説明するための図(その1〜その5)である。 図18(A)〜図18(C)は、それぞれ実施例3の光源モジュールを説明するための図(その6〜その8)である。 図19(A)〜図19(E)は、それぞれ実施例4の光源モジュールを説明するための図(その1〜その5)である。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図18(C)に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、各感光体ドラムの長手方向(回転軸方向)に沿った方向をX軸方向、4つの感光体ドラムの配列方向に沿った方向をZ軸方向として説明する。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、通信制御装置2080を介して受信した上位装置からの多色の画像情報を光走査装置2010に通知する。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光束で、対応する帯電された感光体ドラムの表面を走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像装置の方向に移動する。なお、光走査装置の構成については後述する。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。カラー画像が転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
次に、前記光走査装置2010の構成について説明する。
光走査装置2010は、一例として図2〜図4に示されるように、4つの光源モジュール(2200a、2200b、2200c、2200d)、4つのカップリングレンズ(2201a、2201b、2201c、2201d)、4つの開口板(2202a、2202b、2202c、2202d)、4つのシリンドリカルレンズ(2204a、2204b、2204c、2204d)、光偏向器2104、4つの走査レンズ(2105a、2105b、2105c、2105d)、6枚の折り返しミラー(2106a、2106b、2106c、2106d、2108b、2108c)、及び不図示の走査制御装置などを備えている。なお、図2では、光源モジュール2200a、カップリングレンズ2201a、開口板2202a、シリンドリカルレンズ2204a、走査レンズ2105a、光源モジュール2200d、カップリングレンズ2201d、開口板2202d、シリンドリカルレンズ2204d、走査レンズ2105dの図示は、省略されている。
なお、以下では、便宜上、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」と略述し、副走査方向に対応する方向を「副走査対応方向」と略述する。
光源モジュール2200aとカップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aと走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aは、感光体ドラム2030aに潜像を形成するための光学部材である。
光源モジュール2200bとカップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bと走査レンズ2105bと折り返しミラー2106bと折り返しミラー2108bは、感光体ドラム2030bに潜像を形成するための光学部材である。
光源モジュール2200cとカップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cと走査レンズ2105cと折り返しミラー2106cと折り返しミラー2108cは、感光体ドラム2030cに潜像を形成するための光学部材である。
光源モジュール2200dとカップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dと走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dは、感光体ドラム2030dに潜像を形成するための光学部材である。
各光源モジュールの構成については、後に詳述する。
各カップリングレンズは、対応する光源モジュールから出射された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
各開口板は、開口部を有し、対応するカップリングレンズを介した光束を整形する。
各シリンドリカルレンズは、対応する光源ユニットから出射された光束を、光偏向器2104の偏光反射面近傍にY軸方向に関して結像する。
光偏向器2104は、2段構造のポリゴンミラーを有している。各ポリゴンミラーは、4面の偏光反射面を有している。そして、1段目(下段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204aからの光束及びシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏光され、2段目(上段)のポリゴンミラーではシリンドリカルレンズ2204bからの光束及びシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏光されるように配置されている。なお、1段目のポリゴンミラー及び2段目のポリゴンミラーは、互いに位相が略45°ずれて回転し、書き込み走査は1段目と2段目とで交互に行われる。
光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、及び折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、及び2枚の折り返しミラー(2106b、2108b)を介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、及び2枚の折り返しミラー(2106c、2108c)を介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。
また、光偏向器2104で偏光されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、及び折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、光偏向器2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。
各感光体ドラムにおける光スポットの移動方向が、「主走査方向」であり、感光体ドラムの回転方向が、「副走査方向」である。以下では、主走査方向に対応する方向を「主走査対応方向」、副走査方向に対応する方向を「副走査方向」と略述する。
光偏向器2104と各感光体ドラムとの間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。
4つの光源モジュール(2200a、2200b、2200c、2200d)は、一例として、実質的に同一の構成を有している。そこで、以下では、各光源モジュールを、光源モジュール2200と総称する。
ここで、本実施形態の光源モジュール2200に先立って、比較例の光源モジュール100について図5〜図9(E)を参照して説明する。以下では、図5等に示されるαβγ3次元直交座標系を適宜用いる。
《比較例》
比較例の光源モジュール100では、図5〜図7(B)に示されるように、フラットパーケージであるセラミックパッケージ110に形成された3段の段付き凹部110aの最も−γ側(最下段)の凹部の底面に面発光レーザアレイ112(VCSELアレイ)が実装されている。そして、光透過窓部材としてのカバーガラス114が接合材115を介して取り付けられたメタルリッド116のつば部116aが段付き凹部110aの最も+γ側(最上段)の凹部の底面に枠状のシール部材118を介して取り付けられている。以下では、メタルリッド116において、つば部116aに連続する筒状の部分を「筒状部116b」、該筒状部116bに連続しカバーガラス114が取り付けられた部分を「取り付け部116c」と称する。
なお、図5は、光源モジュール100のαγ断面図である。図6(A)は、カバーガラス114が取り付けられたメタルリッド116のαγ断面図である。図6(B)は、面発光レーザアレイ112が実装されシール部材118が接合されたセラミックパッケージ110のαγ断面図である。図7(A)は、メタルリッド116を+γ側から見た斜視図である。図7(B)は、面発光レーザアレイ112が実装されシール部材118が接合されたセラミックパッケージ110を+γ側から見た斜視図である。
取り付け部116cは、面発光レーザアレイ112の出射方向(γ軸方向)に対して傾斜しており、カバーガラス114も同様に傾斜している(図5参照)。
光源モジュール100では、セラミックパッケージ110及びメタルリッド116がそれぞれシール部材118の−γ側の面及び+γ側の面に、シーム溶接されることで封着され、かつカバーガラス114がメタルリッド116に接合材(例えば低融点ガラス)を介して接合されることで、密封の信頼性が確保されている。ここで述べるシーム溶接は、一般的なローラを用いた抵抗加熱法、レーザ過熱法、及び、その他の方法を用いてもよい。
ところで、VCSELアレイ(面発光レーザアレイ)では、単一のレーザデバイスよりも出力されるビーム本数が多いため、メタルリッドには単一のレーザデバイスのパッケージよりも大きなカバーガラスが設けられたり、1つのチップ内で複数のレーザが同時に発振し単一のレーザデバイスよりも発熱するため、発熱に対する対策が必要となってくる場合があるという、端面発光レーザや単一チャネルのVCSELデバイスにはない特殊な事情を有している。
また、発熱対策の1つとして、VCSELアレイの層構造中に、熱伝導性の良いAlAs層を使う場合があるが、AlAs材料は水分に対して腐食されやすいという性質をもつため、特にAlAs層を用いたVCSELアレイを用いる場合等には、VCSELアレイが実装されたパッケージ内を気密封止することが望まれる。
しかしながら、セラミックパッケージとメタルリッドの溶接固定後に、カバーガラスや接合材(例えば低融点ガラス)にクラックが入り、気密性が損なわれるおそれがある。
このような問題が生じる理由について、以下に説明する。
光源モジュール100の構成部材であるメタルリッド116の形状について調べたところ、メタルリッド116は、つば部が平坦ではないことが分かった。
詳述すると、メタルリッド116のつば部116aは、図8(A)〜図8(E)から分かるように、基端部が筒状部116bの軸(γ軸)に垂直な仮想平面に対して+γ側に折れ曲がるように筒状部116bに連続し、基端部以外の部分(中間部及び先端部)が筒状部116bの軸(γ軸)に略垂直になるように基端部に連続している(図8(D)、図8(E)参照)。
なお、「つば部116aの基端部」は、つば部116aの内縁部(内端部)のγ軸周りの全域を意味する。
なお、図8(A)は、メタルリッドを−γ側から見た斜視図である。図8(B)は、図8(A)のA−A´断面図である。図8(C)は、図8(A)のB−B´断面図である。図8(D)は、図8(B)の破線領域の部分拡大図である。図8(E)は、図8(C)の破線領域の部分拡大図である。
特に、つば部116aの基端部は、取り付け部116cの傾斜方向の一端に対応する第1の部分及び他端に対応する第2の部分の、基端部以外の部分(中間部及び先端部)に対する−γ側の最大突出量が他の部分に比べて著しく大きいことが分かった(図8(B)〜図8(E)参照)。詳述すると、図8(D)におけるつば部の基端部の他の部分の、基端部以外の部分に対する−γ側の最大突出量をhA−A´、図8(E)におけるつば部の基端部の第2の部分の、基端部以外の部分(中間部及び先端部)に対する−γ側の最大突出量をhB−B´とすると、hA−A´≪hB−B´であることが分かった。第1の部分に関しても、第2の部分と同様に、基端部以外の部分に対する−γ側の最大突出量が他の部分に比べて大きいことが分かった。このように、つば部116aは、全体として平坦ではなく、基端部の第1及び第2の部分に近くなるほど平坦度が低くなっている。
この場合、つば部116aの基端部がシール部材118の内端部(内縁部)に接触した状態でつば部116aの先端部がシール部材118の外端部(外縁部)に溶接されると、つば部116aがシール部材118に倣うように矯正され、メタルリッド116が歪む。(図9(A)〜図9(E)参照)。この結果、溶接後に、接合材115、カバーガラス114にストレスや歪みが生じ、クラックが入るおそれがある。
なお、図9(A)は、光源モジュール100を+γ側から見た斜視図である。図9(B)は、図9(A)のA−A´断面図である。図9(C)は、図9(A)のB−B´断面図である。図9(D)は、図9(B)の破線領域の部分拡大図である。図9(E)は、図9(C)の破線領域の部分拡大図である。
また、VCSELアレイがアレイデバイスであるために、光源に端面レーザや単一チャネルの面発光レーザを用いる場合よりも大きな出射窓を確保しなければならず、大きいカバーガラスを使わざるを得なくなる。ガラスは脆性材料であり、その使用するボリューム(量)が大きくなるほど、上述したようなストレスや歪に対して敏感になってしまい、クラックが発生しやすくなる。
上述したつば部116aの非平坦性は、プレス加工などで、メタルリッド116を成型する際に生じてしまうものと考えられる。さらに、つば部116aの基端部の最大突出量が部位によって異なっているのは、筒状部116bに軸方向の長さが長い部位と短い部位があることによるメタルリッド116を成形する際の加工上の事情により発生しているものと考えられる。
メタルリッド116の平坦でないつば部116aが、シール部材118との溶接時に、セラミックパッケージ110に接合された比較的平坦なシール部材118に押し付けられ固定されることによって、メタルリッド116に歪みが生じる(図9(D)及び図9(E)参照)。
なお、成形加工された複数のメタルリッド116について、つば部116aの基端部の最大突出量を調べたところ、つば部116aの基端部は、筒状部116bの軸方向の長さが最も短い部位に連続する部分である上記第1の部分と筒状部116bの軸方向の長さが最も長い部位に連続する部分である上記第2の部分の最大突出量が他の部分に比べて必ず大きくなっていた。
そこで、発明者らは、比較例で露呈した問題に対処すべく、本実施形態の光源モジュール2200の一例である実施例1の光源モジュール200を開発した。以下では、図10(A)等に示されるαβγ3次元直交座標系を適宜用いて説明する。
《実施例1》
実施例1の光源モジュール200は、一例として、図10(A)〜図10(E)に示されるように、パッケージ10、リッド20(キャップ、カバー又は蓋ともいう)、シール部材30、複数の発光部を有する面発光レーザアレイチップ40(発光素子)、カバーガラス41(光透過窓部材)などを有している。
なお、図10(A)は、光源モジュール200を+γ側から見た斜視図である。図10(B)は、図10(A)のA−A´断面図である。図10(C)は、図10(A)のB−B´断面図である。図10(D)は、図10(B)の破線領域の部分拡大図である。図10(E)は、図10(C)の破線領域の部分拡大図である。
パッケージ10は、一例として、複数のセラミックス層が積層されて形成されたCLCC(Ceramic Leaded Chip Carrier)と呼ばれる放熱性に優れた小型のフラットパッケージである。パッケージ10は、一例として、平面形状(+γ側から見た形状)が例えば一辺の長さL(例えば13mm)の正方形であって、厚さD(例えば2mm)の略直方体形状の外形を有している(図10(A)参照)。ここでは、パッケージ10の主成分は、アルミナである。
詳述すると、パッケージ10は、一例として、複数のセラミックス層と、該セラミックス層内に絶縁された状態で配設された複数のメタライズ配線部材(リード配線)とを有している。なお、パッケージ10の材料としては、絶縁性を有する材料であれば、セラミックス以外であっても良く、耐熱性及び放熱性に優れたものがより好ましい。
パッケージ10は、一例として、図10(B)及び10(C)に示されるように、αβ平面に平行に配置されており、中央に段付き凹部10aが形成されている。この段付き凹部10aは、キャビティ領域とも呼ばれる。ここでは、段付き凹部10aの段数は、3となっている。すなわち、キャビティ領域には、γ軸方向の異なる3つの位置にキャビティ(凹み)が形成されている。以下では、便宜上、3つのキャビティを、−γ側から+γ側にかけて順に、第1キャビティ、第2キャビティ、第3キャビティとも称する。
そこで、パッケージ10は、一例として、チップマウント部11、パッケージ側二次電極領域13、シール部材接合部12などを有している。
チップマウント部11は、第1キャビティの底面であり、面発光レーザアレイチップ40が実装されている、チップマウント部11には、金属膜が設けられている。この金属膜は、ダイアタッチエリアとも呼ばれており、共通電極になっている。
詳述すると、面発光レーザアレイチップ40は、チップマウント部11のほぼ中央であって、上記金属膜上に、AuSn等の半田材ペーストやAg接着剤などを用いてダイボンドされている。すなわち、面発光レーザアレイチップ40は、第1キャビティの底面に出射方向が+γ方向となるように取り付けられている。面発光レーザアレイチップ40の構成については、後に詳述する。
パッケージ側二次電極領域13は、第2キャビティの底面であり、複数(例えば40個)の接続端子(不図示)が配置されている。これら複数(例えば40個)の接続端子は、上記複数のメタライズ配線部材と個別に接続されている。
シール部材接合部12は、第3キャビティの底面であり、該底面には金めっき層が形成され、該金めっき層に枠状のシール部材30が接合されている。
ここでは、シール部材30の材料として、パッケージ10の材料であるセラミックと熱膨張率が近似するコバール(Kovar:Fe−Ni−Co合金、ウェスチングハウス社の商品名)が用いられている。シール部材30の表面には金めっきが施されている。シール部材30は、上記金めっき層に溶着(溶接)されている。なお、シール部材30の材料は、適宜変更可能である。シール部材30については、後に詳述する。
リッド20は、一例として、略シルクハット形状の金属製又は合金製の部材から成り、つば部20aがシール部材30の+γ側の面にシーム溶接によって接合されている。なお、リッド20のつば部20aに一端(−γ側の端)が連続する筒状部20bの形状は、略円筒形状に限らず、例えば略角筒形状であってもよい。ここでは、リッド20の材料として、前述したコバールが用いられている。なお、リッド20の材料は、金属を含むことが好ましく、適宜変更可能である。
リッド20の筒状部20bの他端(+γ側の端)に連続する取り付け部20cは、一例として、−β方向から見てαβ平面に対して例えば10°〜40°傾斜した平板状の部分であり(図10(C)参照)、その中央部(面発光レーザアレイチップ40の+γ側の位置)に開口20dが形成されている。ここでは、取り付け部20cの傾斜方向は、αγ平面に平行である。
取り付け部20cには、一例として、略平板状の外形を有するカバーガラス41が、開口20dを内側から覆うように接合材50(例えば低融点ガラス)を介して取り付けられている。そこで、面発光レーザアレイチップ40の各発光部から出射された光は、カバーガラス41に入射する。
結果として、パッケージ10、リッド20、シール部材30、カバーガラス41、接合材50などによって、面発光レーザアレイチップ40が封止(外部から遮蔽)されており、面発光レーザアレイチップ40が収容されている内部空間の気密性が高められている。
また、面発光レーザアレイチップ40の各発光部からの光は、一部がカバーガラス41を透過し、残部がカバーガラス41で入射方向に交差する方向に反射される。ここでの透過光が光源モジュール200から出射された光である。
この場合、カバーガラス41からの反射光が面発光レーザアレイチップ40に戻るのを抑制でき、出力変動を抑制できる。
なお、カバーガラス41は、取り付け部20cに形成された開口20dを外側から覆うように取り付けられても良いし、開口20dに嵌め込まれても良い。光透過窓部材は、ガラス製に代えて、例えば樹脂製であっても良い。
ここで、シール部材30には、図11(A)〜図11(C)に示されるように、α軸方向に対向する2辺部の内側(取り付け部20cの傾斜方向の一端及び他端に対応する位置)に2つの切欠き部30a、30bが個別に設けられている。なお、2つの切り欠き部30a、30bは、上記2辺部の内側面に個別に形成された2つの凹部と捉えることもできる。
なお、図11(A)は、面発光レーザアレイチップ40が実装されシール部材30が接合されたパッケージ10を+γ側から見た斜視図である。図11(B)は、図11(A)のA−A´断面図である。図11(C)は、図11(A)のB−B´断面図である。
リッド20は、つば部20aの基端部における取り付け部20cの傾斜方向の一端に対応する第1の部分及び他端に対応する第2の部分が上述した比較例の場合と同様に、他の部分よりも−γ側に突出している(図12(A)〜図12(E)参照)。
なお、「つば部20aの基端部」は、つば部20aの内縁部(内端部)のγ軸周りの全域を意味する。
なお、図12(A)は、リッド20を−γ側から見た斜視図である。図12(B)は、図12(A)のA−A´断面図である。図12(C)は、図12(A)のB−B´断面図である。図12(D)は、図12(B)の破線領域の部分拡大図である。図12(E)は、図12(C)の破線領域の部分拡大図である。
具体的には、つば部20aの基端部は、図12(D)及び図12(E)に示されるように、第1及び第2の部分の最大突出量hB−B´が、他の部分の最大突出量hA−A´よりも大きくなっている。ここでは、hA−A´<10μm、hB−B´=(20〜50)μmとなっている。
そこで、実施例1では、リッド20とシール部材30とをシーム溶接する際、リッド20とシール部材30とが、第1の部分が切り欠き部30aに挿入され、第2の部分が切り欠き部30bに挿入されるようにγ軸周りにアライメント(位置決め)される。この場合、第1及び第2の部分は、最も筒状部20b側の部位(筒状部20bとの境界部)を含む一部がシール部材30には接触しない(図10(E)参照)。
これにより、リッド20のつば部20aと、パッケージ10に接合されたシール部材30とが溶接されても、溶接後、リッド20に歪みがほとんど発生せず、接合材50及びカバーガラス41にクラックが入るのを防止できる。この結果、パッケージ10内の気密性が損なわれるのを防止できる。なお、つば部20aの基端部の他の部分(図10(D)参照)は、シール部材30にかなり接触しているが、第1及び第2の部分に比べて最大突出量が小さいため、リッド20を歪ませる要因には成り難い。
なお、各切り欠き部の大きさを第1及び第2部分の大きさに応じて調整することで、第1及び第2の部分とシール部材30との接触面積を調整でき、ひいてはリッド20の歪み度合を調整できる。例えば、第1及び第2の部分とシール部材30とが全く接触しないようにすること(リッド20の歪みを極力小さくすること)もできる。
ここで、上述したリッド20のシール部材30に対するγ軸周りのアライメントについて補足説明を行う。実施例1では、リッド20がカバーガラス41を傾斜状態で保持する取り付け部20cを有し、つば部20aの非平坦性にγ軸周りのばらつきがあるため、パッケージ10に接合されたシール部材30とリッド20とを溶接する際に、リッド20をシール部材30に対してγ軸周りに位置決めする必要がある。
図13(A)には、パッケージ10に接合されたシール部材30に対してリッド20が適切な向きにアライメントされた例が示され、図13(B)には、パッケージ10に接合されたシール部材30に対してリッド20が適切な向きから90°ずれてアライメントされた例が示されている。
実施例1では、このようなγ軸周りのアライメントの際にも、シール部材30に設けられた切り欠き部30a、30bを見ることにより、適切な向きが確認できる。また、間違った向きにアライメントされても、パッケージ10に接合されたシール部材30とリッド20とを組み合わせた際にガタが大きくなるので、作業者がアライメントの間違いに気づき易くなる。
面発光レーザアレイチップ40は、図14に示されるように、αβ平面に沿って2次元配列された複数(例えば40個)の発光部140を含む面発光レーザアレイ240、複数(例えば40個)の発光部140に対応する複数(例えば40個)の電極パッド(不図示)などを有している。
各発光部は、発振波長が780nm帯の垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。面発光レーザは、基板に垂直な方向に光を出射する半導体レーザであり、従来の端面発光レーザに比べて低コストで高性能であり、さらにはアレイ化が容易である。
複数(例えば40個)の電極パッドは、複数の発光部140の周囲に配置されており、ボンディングワイヤを介して、対応する複数の発光部と電気的に接続されている。また、複数(例えば40個)の電極パッドは、上記複数(例えば40個)の接続端子と個別に電気的に接続されている。結果として、複数(例えば40個)の発光部は、複数の上記メタライズ配線部材に個別に接続されている。
面発光レーザアレイチップ40では、40個の発光部140が半導体製造工程によってαβ平面に平行な同一基板上に形成されている。すなわち、面発光レーザアレイ240は、40チャネルの面発光レーザアレイである。40個の発光部は、全ての発光部をβ軸方向(副走査対応方向)に延びる仮想線上に正射影したときに等間隔d2となるように配置されている。なお、本明細書では、2つの発光部の中心間距離を「発光部間隔」とも称する。また、図14では発光部の数が40個であるものを示しているが、発光部の数は、複数であればよく、例えば、発光部が32個のものであってもよい。
40個の発光部140は、前述したように、半導体製造工程によって同一基板上に形成されている40個の面発光レーザであり、面発光レーザアレイ240は、発光部間で均一な偏光方向を有する単一基本横モードの複数のレーザ光を出射することができる。この結果、円形でかつ高密度の微小な40個の光スポットを対応する感光体ドラム上に形成することができる。
また、面発光レーザアレイ240では、副走査対応方向(β軸方向)に隣り合う2つの発光部の発光部間隔が等間隔d1であるため、各発光部の点灯タイミングを調整することにより、対応する感光体ドラム上に40個の光スポットを副走査方向に等間隔で形成することができ、複数の発光部が感光体ドラムに対向して副走査方向に等間隔で並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。
そして、例えば、上記間隔d1を2.65μm、光走査装置2010の全光学系の倍率を2倍とすれば、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書込みができる。勿論、主走査対応方向の発光部数を増加したり、副走査対応方向のピッチd2を狭くして間隔d1がより小さくなるように発光部を配置したり、光走査装置2010の全光学系の倍率を下げたりすれば、書込み密度をより高密度化でき、より高品質の画像を形成することが可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、各発光部の点灯タイミングを調整することで容易に制御できる。
以下に、光源モジュール200の製造方法について簡単に説明する。
《素子実装工程》
パッケージ10のチップマウント部11に面発光レーザアレイチップ40をダイボンディングにより実装する。また、複数の電極パッドと複数の接続端子とをワイヤーボンディングにより接続する。また、複数の接続端子と複数の上記メタライズ配線部材とをワイヤーボンディングにより接続する。
《カバーガラス取り付け工程》
カバーガラス41をリッド20の傾斜壁に開口20dを内側から覆うように接合材(例えば低融点ガラス)を介して取り付ける。
《リッド接合工程》
リッド20とパッケージ10に接合(溶接)されたシール部材30とを、つば部20aの基端部の第1及び第2の部分がシール部材30の切り欠き部30a、30bに個別に対向するように(挿入されるように)γ軸周りに位置決め(アライメント)し、リッド20のつば部20aの先端部(外縁部)とシール部材30の外縁部とをシーム溶接する。
以上のようにして、光源モジュール200が製造される。
また、発明者らは、本実施形態の光源モジュール2200の他の例である他の実施例の光源モジュールを開発した。以下に、他の実施例の光源モジュールについて説明するが、実施例1の光源モジュール200と異なる点について主に説明し、該光源モジュール200と同様の構成を有する部材には、同一の符号を付して、その説明を省略する。他の実施例の光源モジュールは、実施例1の光源モジュール200と概ね同様な製造方法で製造される。
《実施例2》
実施例2の光源モジュール300は、図15(A)〜図15(E)に示されるように、シール部材が、実施例1の光源モジュール200と異なる。
なお、図15(A)は、光源モジュール300を+γ側から見た斜視図である。図15(B)は、図15(A)のA−A´断面図である。図15(C)は、図15(A)のB−B´断面図である。図15(D)は、図15(B)の破線領域の部分拡大図である。図15(E)は、図15(C)の破線領域の部分拡大図である。
実施例2の光源モジュール300のシール部材330には、図16(A)〜図16(C)に示されるように、シール部材330のα軸方向に対向する2辺部の+γ側の面の内側(取り付け部20cの傾斜方向の一端及び他端に対応する位置)に凹部330a、330bが設けられている。
なお、図16(A)は、面発光レーザアレイチップ40が実装されシール部材330が接合されたパッケージ10を+γ側から見た斜視図である。図16(B)は、図16(A)のA−A´断面図である。図16(C)は、図16(A)のB−B´断面図である。
リッド20のつば部20aの基端部は、図12(D)及び図12(E)に示されるように、第1及び第2の部分の最大突出量hB−B´が、他の部分の最大突出量hA−A´よりも大きくなっている。ここでは、hA−A´<10μm、hB−B´=(20〜50)μmに設定されている。
そこで、実施例2では、リッド20とシール部材330とが、つば部20aの基端部の第1の部分が凹部330aに挿入され、第2の部分が凹部330bに挿入されるようにγ軸周りにアライメント(位置決め)されている。この場合、第1及び第2の部分は、最も筒状部20b側の部位(筒状部20bとの境界部)を含む一部がシール部材330には接触しない(図15(E)参照)。
この場合、リッド20のつば部20aと、パッケージ10に接合されたシール部材330とが溶接されても、溶接後、リッド20に歪みがほとんど発生せず、接合材50及びカバーガラス41にクラックが入るのを防止できる。この結果、パッケージ10内の気密性が損なわれるのを防止できる。なお、つば部20aの基端部の他の部分(図15(D)参照)は、シール部材330にかなり接触しているが、第1及び第2の部分に比べて最大突出量が小さいため、リッド20を歪ませる要因には成り難い。
なお、各凹部の大きさや深さを第1及び第2部分の大きさ及び突出量に応じて調整することで、第1及び第2の部分とシール部材330との接触面積を調整でき、ひいてはリッド20の歪み度合を調整できる。例えば、第1及び第2の部分とシール部材330とが全く接触しないようにすること(リッド20の歪みを極力小さくすること)もできる。
《実施例3》
実施例3の光源モジュール400は、図17(A)〜図17(E)に示されるように、シール部材が、実施例3の光源モジュール400と異なる。
なお、図17(A)は、光源モジュール400を+γ側から見た斜視図である。図17(B)は、図17(A)のA−A´断面図である。図17(C)は、図17(A)のB−B´断面図である。図17(D)は、図17(B)の破線領域の部分拡大図である。図17(E)は、図17(C)の破線領域の部分拡大図である。
実施例3の光源モジュール400のシール部材430には、図18(A)〜図18(C)に示されるように、シール部材430のα軸方向の対向する2辺部の内側(取り付け部20cの傾斜方向の一端及び他端に対応する位置)に傾斜凹部430a、430bが設けられている。
なお、図18(A)は、面発光レーザアレイチップ40が実装されシール部材430が接合されたパッケージ10を+γ側から見た斜視図である。図18(B)は、図18(A)のA−A´断面図である。図18(C)は、図18(A)のB−B´断面図である。
リッド20のつば部20aの基端部は、図12(D)及び図12(E)に示されるように、第1及び第2の部分の最大突出量hB−B´は、他の部分の最大突出量hA−A´よりも大きくなっている。ここでは、hA−A´<10μm、hB−B´=20〜50μmに設定されている。
そこで、実施例3では、リッド20とシール部材430とが、つば部20aの第1の部分が傾斜凹部430aに挿入され、第2の部分が傾斜凹部430bに挿入されるようにγ軸周りにアライメント(位置決め)されている。この場合、第1及び第2の部分は、最も筒状部20b側の部位(筒状部20bとの境界部)を含む一部がシール部材430には接触しない(図17(E)参照)。
この場合、リッド20のつば部20aと、パッケージ10に接合されたシール部材430とが溶接されても、溶接後、リッド20に歪みがほとんど発生せず、接合材50及びカバーガラス41にクラックが入るのを防止できる。この結果、パッケージ10内の気密性が損なわれるのを防止できる。なお、つば部20aの基端部の他の部分(図17(D)参照)は、シール部材430にかなり接触しているが、第1及び第2の部分に比べて最大突出量が小さいため、リッド20を歪ませる要因には成り難い。
なお、各傾斜凹部の大きさや傾斜角度を第1及び第2部分の大きさ及び突出量に応じて調整することで、第1及び第2の部分とシール部材430との接触面積を調整でき、ひいてはリッド20の歪み度合を調整できる。例えば、第1及び第2の部分とシール部材330とが全く接触しないようにすること(リッド20の歪みを極力小さくすること)もできる。
以上説明した本実施形態の光源モジュール2200(実施例1〜3の光源モジュール200、300、400)は、面発光レーザアレイチップ40と、該面発光レーザアレイチップ40が実装されるパッケージ10と、面発光レーザアレイチップ40からの光の光路上に位置するカバーガラス41と、パッケージ10における面発光レーザアレイチップ40が実装される領域の周辺部に−γ側の面が接合された枠状のシール部材と、該シール部材の+γ側の面の一部に接合されたつば部20aと、該つば部20aに−γ側の端が連続する筒状部20bと、該筒状部20bの+γ側の端に連続し、カバーガラス41が接合材50を介して取り付けられる取り付け部20cとを含むリッド20と、を備え、つば部20aの基端部の少なくとも一部は、シール部材に接触していない。
また、実施例1の光源モジュール200は、面発光レーザアレイチップ40と、該面発光レーザアレイチップ40が実装されるパッケージ10と、面発光レーザアレイチップ40からの光の光路上に位置するカバーガラス41と、パッケージ10における面発光レーザアレイチップ40が実装される領域の周辺部に−γ側の面が接合された枠状のシール部材30と、該シール部材30の+γ側の面の一部に接合されたつば部20aと、該つば部20aに−γ側の端が連続する筒状部20bと、該筒状部20bの+γ側の端に連続し、カバーガラス41が接合材50を介して取り付けられる取り付け部20cとを含むリッド20と、を備え、シール部材30の内縁部に、つば部20aの基端部の一部が挿入される切り欠き部(挿入部)が設けられている。
また、実施例2、3の光源モジュール300、400は、面発光レーザアレイチップ40と、該面発光レーザアレイチップ40が実装されるパッケージ10と、面発光レーザアレイチップ40からの光の光路上に位置するカバーガラス41と、パッケージ10における面発光レーザアレイチップ40が実装される領域の周辺部に−γ側の面が接合された枠状のシール部材と、該シール部材の+γ側の面の一部に接合されたつば部20aと、該つば部20aに−γ側の端が連続する筒状部20bと、該筒状部20bの+γ側の端に連続し、カバーガラス41が接合材50を介して取り付けられる取り付け部20cとを含むリッド20と、を備え、シール部材の内縁部に、つば部20aの基端部の一部が挿入される凹部(挿入部)が設けられている。
実施例1〜3の光源モジュール200、300、400によれば、リッド20につば部20aの形状(非平坦性)に起因する歪みが発生するのを防止でき、ひいては接合材50及びカバーガラス41にクラックが発生するのを防止できる。
この結果、気密性が損なわれるのを防止できる。
また、本実施形態では、接合材50及びカバーガラス41の破損を防止できるため、製造歩留りを向上できる光源モジュールを提供できる。
また、取り付け部20cは、面発光レーザアレイチップ40の出射方向に対して傾斜しており、シール部材の内縁部には、取り付け部20cの傾斜方向の一端に対応する位置に第1の凹部が設けられ、取り付け部20cの傾斜方向の他端に対応する位置に第2の凹部が設けられている。
そして、つば部20aの基端部は、取り付け部20cの傾斜方向の一端に対応する第1の部分の少なくとも一部が第1の凹部に挿入され、取り付け部20cの傾斜方向の他端に対応する第2の部分の少なくとも一部が第2の凹部に挿入される。
さらに、リッド20は、つば部20aの基端部が筒状部20bの軸に垂直な仮想平面に対して筒状部20bの他端側(+γ側)に折れ曲がり、かつつば部20aの基端部以外の部分が筒状部20bの軸に略垂直になり、基端部以外の部分に対する第1及び第2の部分の筒状部20bの軸方向(γ軸方向)の最大突出量が基端部以外の部分に対するつば部20aの基端部の他の部分の筒状部20bの軸方向の最大突出量よりも大きくなるように成形加工されている。
この場合、つば部20aとシール部材30とが溶接される際、つば部20aにおいてシール部材30側に最も突出する第1及び第2の部分が対応する第1及び第2の凹部に挿入されるため、リッド20に生じる歪みを確実に低減できる。
また、本実施形態の光源モジュール2200の製造方法は、面発光レーザアレイチップ40をパッケージ10に実装する工程と、リッド20に接合材50を介してカバーガラス41を接合する工程と、リッド20のつば部20aの基端部の第1及び第2の部分が、対応する第1及び第2の凹部(挿入部)に挿入されるようにリッド20とパッケージ10に接合されたシール部材30とを位置決めする工程と、つば部20aとシール部材30とを接合する工程と、を含む。
この場合、傾斜した取り付け部20cを有するリッド20とシール部材30とを適切にアライメントした状態で接合でき、製造歩留り及び信頼性の高い光源モジュールを容易に製造できる。
また、光走査装置2010は、光源モジュール2200と、該光源モジュール2200からの光を偏向する光偏向器2104と、該光偏向器2104で偏向された光を各感光体ドラムの表面に導く走査光学系と、を備えているため、光量変動が少ないマルチビーム光により、各感光体ドラムの表面を安定して精度良く走査することができる。
また、カラープリンタ2000は、複数の感光体ドラム(像担持体)と、該複数の感光体ドラムを画像情報に応じて変調された光によって走査する光走査装置2010と、を備えているため、出力されるカラー画像の品質を安定して向上させることができる。
ところで、カラープリンタ2000では、各部品の製造誤差や位置誤差等によって色ずれが発生する場合がある。このような場合であっても、点灯させる発光部を選択することで色ずれを低減することができる。
なお、上記実施形態では、パッケージ10にシール部材を接合してパッケージ体を作製した後、該パッケージ体のシール部材とリッド20とを溶接しているが、これに限らない。例えば、カバーガラス41が取り付けられたリッド20にシール部材を接合してカバーガラス保持体を作製した後、該カバーガラス保持体のシール部材とパッケージ10とを溶接しても良い。
また、上記実施形態では、シール部材に凹部を設けているが、これに限られない。例えば、図19(A)〜図19(E)に示される変形例の光源モジュール500のように、シール部材530の内縁部のγ軸周りの全域と、リッド20のつば部20aの基端部(内縁部のγ軸周りの全域)とが接触しないようにシール部材530の開口部の大きさとリッド20の筒状部20bの大きさ(内径)を設定しても良い。また、例えば、シール部材の内縁部のγ軸周りの全域に、つば部20aの基端部(内縁部のγ軸周りの全域)が挿入される凹部(挿入部)を形成しても良い。
なお、図19(A)は、光源モジュール500を+γ側から見た斜視図である。図19(B)は、図19(A)のA−A´断面図である。図19(C)は、図19(A)のB−B´断面図である。図19(D)は、図19(B)の破線領域の部分拡大図である。図19(E)は、図19(C)の破線領域の部分拡大図である。
また、上記実施形態の光源モジュールの構成は、適宜変更可能である。
また、上記実施例2では、つば部20aの基端部の第1及び第2の部分の最も筒状部20b側の部位(筒状部20bとの境界部)を含む一部は、シール部材330に接触していないが、例えば対応する凹部330a、330bの底面に接触していても良い。この場合も、凹部330a、330bが形成されていない場合に比べて、溶接後、リッド20に歪みが発生するのを抑制できる。
また、上記実施例3では、つば部20aの基端部の第1及び第2の部分の最も筒状部20b側の部位(筒状部20bとの境界部)を含む一部は、シール部材430に接触していないが、例えば対応する傾斜凹部430a、430bの傾斜面に接触していても良い。この場合も、傾斜凹部430a、430bが形成されていない場合に比べて、溶接後、リッド20に歪みが発生するのを抑制できる。
例えば、パッケージの構成は、適宜変更可能である。例えば上記実施形態の光源モジュール2200のパッケージ10のキャビティ領域を構成する段付き凹部の段数は、3段とされているが、1段、2段、4段以上であっても良い。
また、上記実施形態では、光源モジュール2200は、4つの感光体ドラムに個別に対応して4つ設けられているが、これに限らない。
また、上記実施形態では、発光素子として面発光レーザアレイチップ40が採用されているが、これに限られない。例えば、面発光レーザ以外の少なくとも1つのレーザ(例えば端面発光レーザ)を含むレーザ素子、少なくとも1つのLED(発光ダイオード)を含むLED素子、少なくとも1つの有機EL素子であっても良い。
また、面発光レーザアレイチップにおける複数の発光部の配列は、上記実施形態で説明したもの(図14参照)に限られない。要は、面発光レーザアレイの複数の発光部は、副走査対応方向(β軸方向)の位置が互いに異なるように2次元配列されていることが好ましい。例えば、マトリクス状に配置された複数の発光部を有する面発光レーザアレイチップを出射方向(γ軸方向)周りに回転させて配置しても良い。
また、上記実施形態では、面発光レーザの発振波長が780nm帯の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、650nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm及び1.5μm帯など、異なる活性層材料を用いた他の波長帯であっても良い。また、基板もGaAs以外の基板を用いても良い。また、感光体の特性に応じて、発光部の発振波長を変更しても良い。
また、上記面発光レーザアレイチップは、画像形成装置以外の用途にも用いることができる。その場合には、発振波長は、その用途に応じて、650nm帯、780nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm帯、1.5μm帯等の波長帯であっても良い。この場合に、活性層を構成する半導体材料は、発振波長に応じた混晶半導体材料を用いることができる。例えば、650nm帯ではAlGaInP系混晶半導体材料、980nm帯ではInGaAs系混晶半導体材料、1.3μm帯及び1.5μm帯ではGaInNAs(Sb)系混晶半導体材料を用いることができる。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
例えば、媒体が、CTP(Computer to Plate)として知られている印刷版であっても良い。つまり、光走査装置2010は、印刷版材料にレーザアブレーションによって直接画像形成を行い、印刷版を形成する画像形成装置にも好適である。
また、例えば、媒体が、いわゆるリライタブルペーパーであっても良い。これは、例えば紙や樹脂フィルム等の支持体上に、以下に説明するような材料が記録層として塗布されている。そして、レーザ光による熱エネルギー制御によって発色に可逆性を与え、表示/消去を可逆的に行うものである。
透明白濁型リライタブルマーキング法とロイコ染料を用いた発消色型リライタブルマーキング法があり、いずれも適用できる。
透明白濁型は、高分子薄膜の中に脂肪酸の微粒子を分散したもので、110℃以上に加熱すると脂肪酸の溶融により樹脂が膨張する。その後、冷却すると脂肪酸は過冷却状態になり液体のまま存在し、膨張した樹脂が固化する。その後、脂肪酸が固化収縮して多結晶の微粒子となり樹脂と微粒子間に空隙が生まれる。この空隙により光が散乱されて白色に見える。次に、80℃から110℃の消去温度範囲に加熱すると、脂肪酸は一部溶融し、樹脂は熱膨張して空隙を埋める。この状態で冷却すると透明状態となり画像の消去が行われる。
ロイコ染料を用いたリライタブルマーキング法は、無色のロイコ型染料と長鎖アルキル基を有する顕消色剤との可逆的な発色及び消色反応を利用している。レーザ光により加熱されるとロイコ染料と顕消色剤が反応して発色し、そのまま急冷すると発色状態が保持される。そして、加熱後、ゆっくり冷却すると顕消色剤の長鎖アルキル基の自己凝集作用により相分離が起こり、ロイコ染料と顕消色剤が物理的に分離されて消色する。
また、媒体が、紫外光を当てるとC(シアン)に発色し、可視光のR(レッド)の光で消色するフォトクロミック化合物、紫外光を当てるとM(マゼンタ)に発色し、可視光のG(グリーン)の光で消色するフォトクロミック化合物、紫外光を当てるとY(イエロー)に発色し、可視光のB(ブルー)の光で消色するフォトクロミック化合物が、紙や樹脂フィルム等の支持体上に設けられた、いわゆるカラーリライタブルペーパーであっても良い。
これは、一旦紫外光を当てて真っ黒にし、R・G・Bの光を当てる時間や強さで、Y・M・Cに発色する3種類の材料の発色濃度を制御してフルカラーを表現し、仮に、R・G・Bの強力な光を当て続ければ3種類とも消色して真っ白にすることもできる。
このような光エネルギ制御によって発色に可逆性を与えるものも上記実施形態と同様な光走査装置を備える画像形成装置として実現できる。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、上記光源モジュールは、画像形成装置以外の用途にも用いることができる。その場合には、発振波長は、その用途に応じて、650nm帯、850nm帯、980nm帯、1.3μm帯、1.5μm帯等の波長帯であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、単色のプリンタであっても良い。
以下に、本発明に至ったプロセスを説明する。
ところで、面発光レーザ(垂直共振器型面発光レーザ、VCSEL)は基板に対して垂直方向に光を出射する半導体レーザであり、二次元集積化が容易である。さらに消費電力は端面型レーザに比べて一桁程度小さく、より多くの光源を二次元集積するのに有利であるため、近年注目されている半導体レーザである。
以下では、二次元集積された面発光レーザをVCSELアレイと呼ぶ。本発明は、例えばVCSELアレイ等の発光素子を含む光源モジュールであるが、特に、VCSELアレイを含む光源モジュールには、以下に述べるような特徴を有している。
まず、VCSELアレイは、単一のレーザデバイスよりも出力されるビーム本数が多いため、使用されるパッケージは単一のレーザデバイスのパッケージよりも大きなガラス窓を有している。
また、ガラス窓の表面からの反射光がレーザに戻ることによるレーザの不安定動作を防止するために、ガラス窓は出射方向に対して斜めに配置されることが多い。
さらに、VCSELアレイでは、1つのチップ内で複数の面発光レーザが同時に発振するため、単一のレーザデバイスよりも発熱することになり、発熱に対する対策が必要となってくる。発熱対策のひとつとして、VCSELアレイの層構造中に、熱伝導性の良いAlAs層を使う場合があるが、AlAs材料は水分に対して腐食されやすいという性質をもつため、AlAs層を用いたVCSELアレイは、気密封止されることが望ましい。
VCSELアレイを含む光源モジュールは、上述したような特徴を有しているが、出射方向に対して斜めに配置されたガラス窓を用いているために、モジュールの組み立て工程において、γ軸周りのアライメントの必要性(リッドが回転対称ではない(方向性がある))があり、また気密性が損なわれる問題があった。
本発明は、このようなVCSELアレイ等の発光素子を含む光源モジュールに特有の問題に着目し、これを解決すべくなされた。
10…パッケージ、20…リッド、20a…つば部、20b…筒状部、30a、30b…切り欠き部(凹部)、330a、330b…凹部、430a、430b…傾斜凹部(凹部)、30、330、430…シール部材、40…面発光レーザアレイチップ(発光素子)、41…カバーガラス(光透過窓部材)、50…接合材、200、300、400…光源モジュール、2104…光偏向器(偏向器)、2010…光走査装置、2030a〜2030d…感光体ドラム(像担持体)、2000…カラープリンタ(画像形成装置)。
特開2011−216852号公報 特開2011−216856号公報

Claims (13)

  1. 発光素子と、
    前記発光素子が実装されるパッケージと、
    前記発光素子からの光の光路上に位置する光透過窓部材と、
    前記パッケージにおける前記発光素子が実装される領域の周辺部に一側の面が接合された枠状のシール部材と、
    前記シール部材の他側の面の一部に接合されたつば部と、該つば部に一端が連続する筒状部と、該筒状部の他端に連続し、前記光透過窓部材が接合材を介して取り付けられる取り付け部とを含むリッドと、を備え、
    前記つば部の基端部の少なくとも一部は、前記シール部材に接触していないことを特徴とする光源モジュール。
  2. 前記取り付け部は、前記発光素子の出射方向に対して傾斜しており、
    前記シール部材の内縁部には、前記取り付け部の傾斜方向の一端に対応する位置に第1の凹部が設けられ、前記取り付け部の傾斜方向の他端に対応する位置に第2の凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源モジュール。
  3. 前記つば部の基端部は、前記取り付け部の傾斜方向の一端に対応する第1の部分の少なくとも一部が前記第1の凹部に挿入され、前記取り付け部の傾斜方向の他端に対応する第2の部分の少なくとも一部が前記第2の凹部に挿入されていることを特徴とする請求項2に記載の光源モジュール。
  4. 前記リッドは、前記つば部の基端部が前記筒状部の軸に垂直な仮想平面に対して前記筒状部の他端側に折れ曲がり、かつ前記つば部の前記基端部以外の部分が前記筒状部の軸に略垂直になり、前記基端部以外の部分に対する前記第1及び第2の部分の前記筒状部の軸方向の最大突出量が前記基端部以外の部分に対する前記つば部の基端部の他の部分の前記軸方向の最大突出量よりも大きくなるように加工されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の光源モジュール。
  5. 前記発光素子は、複数の面発光レーザを含む面発光レーザアレイであることを請求項1〜4のいずれか一項に記載の光源モジュール。
  6. 前記つば部は、金属を含む材料からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光源モジュール。
  7. 前記パッケージ部材は、セレミック製であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光源モジュール。
  8. 前記接合材は、低融点ガラスであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の光源モジュール。
  9. 前記光透過窓部材は、ガラス製であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の光源モジュール。
  10. 光により被走査面を走査する光走査装置であって、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の光源モジュールと、
    前記光源モジュールからの光を偏向する偏向器と、
    前記偏向器で偏向された光を前記被走査面に導く光学系と、を備える光走査装置。
  11. 少なくとも1つの像担持体と、
    前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報に応じて変調された光を走査する少なくとも1つの請求項10に記載の光走査装置と、を備える画像形成装置。
  12. 請求項2に記載の光源モジュールの製造方法であって、
    前記発光素子を前記パッケージに実装する工程と、
    前記リッドに前記接合材を介して前記光透過窓部材を接合する工程と、
    前記つば部の基端部の前記取り付け部の傾斜方向の一端に対応する第1の部分が前記第1の凹部に挿入され、前記つば部の基端部の前記取り付け部の傾斜方向の他端に対応する第2の部分が前記第2の凹部に挿入されるように前記リッドと前記パッケージに接合された前記シール部材とを位置決めする工程と、
    前記つば部と前記シール部材とを接合する工程と、を含む光源モジュールの製造方法。
  13. 発光素子と、
    前記発光素子が実装されるパッケージと、
    前記発光素子からの光の光路上に位置する光透過窓部材と、
    前記パッケージにおける前記発光素子が実装される領域の周辺部に一側の面が接合された枠状のシール部材と、
    前記シール部材の他側の面の一部に接合されたつば部と、該つば部に一端が連続する筒状部と、該筒状部の他端に連続し、前記光透過窓部材が接合材を介して取り付けられる取り付け部とを含むリッドと、を備え、
    前記シール部材の内縁部に、前記つば部の基端部の少なくとも一部が挿入される挿入部が設けられていることを特徴とする光源モジュール。
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