JP2016016996A - ガラス板 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱をかけてサファイアシートと貼り合せるのに適したガラス板を提供する。【解決手段】下記酸化物基準のモル百分率表示で、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOを合計で96%以上含有し、かつSiO2を50%以上、Na2Oを3%以上、CaOを0〜1%含有し、屈伏点が850℃以下であり、50℃〜350℃における平均熱膨張係数をα1とするとき、前記平均熱膨張係数α1が60?10−7〜90?10−7/℃、ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数をα2とするとき、比α2/α1で表されるLの値が5以下であり、表面における10μm以下のパーティクルの個数が2500個/m2以下であることを特徴とするガラス板。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、サファイアシートとの貼り合わせに適したガラス板に関し、特に熱をかけてサファイアシートと貼り合せるに適したガラス板に関する。
現在、携帯電話、タブレットPC等の携帯端末が広く普及している。携帯端末のディスプレイの表面には、ディスプレイを保護するためのカバー材が必要であり、意匠性が高く、高い耐擦傷性および強度を達成できる化学強化ガラスが採用されている。
しかし、化学強化ガラスは一般的に、硬度の高い鋭角物などの衝撃に弱い。例えば、携帯端末を砂利道などに落とし、カバーガラスが硬く尖った部材や凹凸形状を有する地面と衝突した場合、容易にカバーガラスの破壊が起こってしまう。このように、日常生活の使用時に容易にカバーガラスが割れ、携帯端末の故障につながってしまうという問題がある。
例えば、特許文献1では、携帯端末のカバーガラスとして、サファイアシートとガラス板の積層体が提案されている。特許文献1には、サファイアシートの結晶面を変えることで、ガラスより硬度、弾性率の高い面を表示面として使用することができることが示されている。このようにすることで、上述のような硬度の高い鋭角物などの衝撃加傷による、カバー材の破壊を起こりにくい携帯端末を得ることができると予想される。
しかし、化学強化ガラスは一般的に、硬度の高い鋭角物などの衝撃に弱い。例えば、携帯端末を砂利道などに落とし、カバーガラスが硬く尖った部材や凹凸形状を有する地面と衝突した場合、容易にカバーガラスの破壊が起こってしまう。このように、日常生活の使用時に容易にカバーガラスが割れ、携帯端末の故障につながってしまうという問題がある。
例えば、特許文献1では、携帯端末のカバーガラスとして、サファイアシートとガラス板の積層体が提案されている。特許文献1には、サファイアシートの結晶面を変えることで、ガラスより硬度、弾性率の高い面を表示面として使用することができることが示されている。このようにすることで、上述のような硬度の高い鋭角物などの衝撃加傷による、カバー材の破壊を起こりにくい携帯端末を得ることができると予想される。
特許文献1では、サファイアシートとガラス板とを積層することで、カバーガラスに適したサファイア−ガラス積層体が得られることが記載されている。ガラスとサファイアシートとを貼り合わせる方法は様々な方法が考えられるが、一例として、熱による貼り合わせが考えられる。しかし、ガラスとサファイアシートとの熱による貼り合わせは高温プロセスであり、どのようなガラス板がサファイアシートとの積層に好適であるかは検討されて来なかった。
熱をかけてサファイアシートと貼り合せるのに適したガラス板を提供する。
本発明の実施形態のガラス板は、下記酸化物基準のモル百分率表示で、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOを合計で96%以上含有し、かつSiO2を50%以上、Na2Oを3%以上、CaOを0〜1%含有し、屈伏点が850℃以下であり、50℃〜350℃における平均熱膨張係数をα1とするとき、前記平均熱膨張係数α1が60×10−7〜90×10−7/℃、ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数をα2とするとき、比α2/α1で表されるLの値が5以下であり、表面における10μm以下のパーティクルの個数が2500個/m2以下であることを特徴とする。
熱をかけてサファイアシートと貼り合せるのに適したガラス板を提供することが出来る。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のガラス板を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態のガラス板とサファイアシートとの貼り合わせを模式的に示した断面図である。
図1に示すように、ガラス板10は、例えば、熱をかけてサファイアシート12に貼り合わさるものである。ガラス板10は、サファイア−ガラス積層体を得るのに適している。ガラス板10の表面10aが接着界面になる。
図1は、本発明の実施形態のガラス板とサファイアシートとの貼り合わせを模式的に示した断面図である。
図1に示すように、ガラス板10は、例えば、熱をかけてサファイアシート12に貼り合わさるものである。ガラス板10は、サファイア−ガラス積層体を得るのに適している。ガラス板10の表面10aが接着界面になる。
ガラス板10は、組成として、基本的に、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOを合計で96モル%以上含有し、かつSiO2を50モル%以上、Na2Oを3モル%以上、CaOを0〜1モル%含有する。
ガラス板10は、物性値として、ガラス転移点が750℃以下であり、屈服点が850℃以下であり、屈折率が1.47以上1.75以下である。
また、ガラス板10は、50℃〜350℃における平均熱膨張係数をα1とするとき、平均熱膨張係数α1は60〜90×10−7/℃である。ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数をα2とするとき、比α2/α1で表されるLの値が5以下である。
ガラス板10は、その表面10aでの10μm以下のパーティクルの個数が2500個/m2以下である。
ガラス板10は、物性値として、ガラス転移点が750℃以下であり、屈服点が850℃以下であり、屈折率が1.47以上1.75以下である。
また、ガラス板10は、50℃〜350℃における平均熱膨張係数をα1とするとき、平均熱膨張係数α1は60〜90×10−7/℃である。ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数をα2とするとき、比α2/α1で表されるLの値が5以下である。
ガラス板10は、その表面10aでの10μm以下のパーティクルの個数が2500個/m2以下である。
以下、ガラス板10の組成、物性値、厚さ、表面状態について説明する。
まず、ガラス板の組成についてモル百分率表示含有量を用いて説明する。
SiO2はガラスの骨格を構成する成分であり必須であり、また、ガラス板10の表面10aに傷(圧痕)がついた時のクラックの発生を低減させる成分である。SiO2が50モル%未満ではガラスとしての安定性や耐酸性、耐候性またはチッピング耐性が低下する。SiO2は好ましくは55モル%以上、より好ましくは60モル%以上であり、更に好ましくは62モル%以上、64モル%以上、66モル%以上である。
SiO2が72モル%を超えるとガラスの粘性が増大して溶融性が低下する。上限値として、好ましくは69モル%以下であり、より好ましくは67モル%以下、典型的には65モル%以下である。
まず、ガラス板の組成についてモル百分率表示含有量を用いて説明する。
SiO2はガラスの骨格を構成する成分であり必須であり、また、ガラス板10の表面10aに傷(圧痕)がついた時のクラックの発生を低減させる成分である。SiO2が50モル%未満ではガラスとしての安定性や耐酸性、耐候性またはチッピング耐性が低下する。SiO2は好ましくは55モル%以上、より好ましくは60モル%以上であり、更に好ましくは62モル%以上、64モル%以上、66モル%以上である。
SiO2が72モル%を超えるとガラスの粘性が増大して溶融性が低下する。上限値として、好ましくは69モル%以下であり、より好ましくは67モル%以下、典型的には65モル%以下である。
Na2Oはその含有量が適度な場合、熱膨張係数を増加させることなく、ガラスの溶融性を向上させ、またガラス転移点や屈伏点を低くすることで熱熔着プロセスの負荷を低くすることができる成分であり、必須である。Na2Oが3モル%未満ではガラス転移点や屈伏点が高くなる。好ましくは4モル%以上、より好ましくは5モル%以上である。Na2Oが25モル%超では熱膨張係数が大きくなり、サファイアシートとの膨張差による貼り合せ不良が起こりやすくなる。また耐候性または耐酸性が低下する。または傷ついたときにクラックが発生しやすくなる。このため、Na2Oの含有量の上限値は25モル%以下であることが好ましく、より好ましくは22モル%以下、更に好ましくは21モル%以下である。
CaOは高温での溶融性を向上させるため、または失透を起こりにくくするために1モル%以下の範囲で含有する。CaOはガラスの高温における熱膨張係数を増加させる特長を有し、含有量が1モル%を超えるとサファイアシートとの膨張差による貼り合せ不良が起こりやすくなる。またクラック発生に対する耐性が低下する。
Al2O3はガラスの耐久性を向上させる成分であり、傷がついた時のクラックの発生を低減させる成分であり必須である。Al2O3が2モル%未満であると傷がついたときにクラックが発生し易くなるため、2モル%以上含有することが好ましい。より好ましくは5%以上、さらに好ましくは8%以上である。Al2O3が25モル%超ではガラスの粘性が高くなり均質な溶融が困難になる、または耐酸性が低下する。Al2O3の含有量の上限値は25モル%以下であることが好ましく、より好ましくは23モル%以下、20モル%以下、16モル%以下であり、更に好ましくは15モル%以下であり、典型的には14モル%以下である。
B2O3はガラスの耐久性を向上させる効果があり、高温での溶融性またはガラス強度の向上させる成分であり、15モル%までの範囲で含有してもよい。B2O3が15モル%超では均質なガラスを得にくくなり、ガラスの成型が困難になるおそれ、またはクラック耐性が低下するおそれがある。B2O3の含有量の上限値は15モル%以下であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下、更に好ましくは7モル%以下であり、典型的には5モル%以下である。
MgOはガラスの耐久性を向上させる成分であり、ガラスの熱膨張係数を適度に維持する特長を有し、また溶融性を向上させる成分である。ガラス板10は、MgOを含有する場合、その含有量は好ましくは1モル%以上、より好ましくは2モル%以上、より好ましくは3モル%以上である。また、MgOの含有量が15モル%超ではガラスが失透しやすくなるおそれがある。MgOの含有量の上限値は15モル%以下であることが好ましく、より好ましくは10モル%以下、更に好ましくは8モル%以下、7モル%以下、6モル%以下である。
SiO2、Al2O3、B2O3、Na2OおよびMgOの含有量の合計は96モル%以上である。これにより、ガラスのクラック耐性、チッピング耐性、耐酸性など高い耐久性を維持しつつ、適度な溶融性およびサファイアシートとの貼り合せに好適な熱物性をもつガラス板を得ることができる。当該合計が96モル%未満では好適な熱物性を維持しつつ、クラック耐性などの必要な耐久性を達成することが困難になる。SiO2、Al2O3、B2O3、Na2OおよびMgOの含有量の合計は、好ましくは97モル%以上、98モル%以上、98.3モル%以上である。
ZrO2は必須ではないが、高温での粘性を低下させるために、または耐酸性を向上させるために、またはガラスの屈折率を向上させるために4モル%までの範囲で含有してもよい。ZrO2が10モル%超では、圧痕からクラックが発生する可能性が高まるおそれがある。好ましくは2モル%以下、より好ましくは1.5モル%以下であり、特に好ましくは1モル%以下である。
Li2O、K2Oは必須ではないが、熱膨張係数の調整のため4モル%まで添加してもよい。Li2O、K2Oの含有量は、それぞれ好ましくは4モル%以下、3モル%以下、2モル%以下、1.5モル%以下、1モル%以下である。
SrOはMgOと同様にガラスの熱膨張係数を適度に維持する特長を有し4モル%までの範囲で含有してもよい。SrOの含有量は、より好ましくは3モル%以下、2モル%以下、1モル%以下である。
本実施形態のガラス板は実質的に上記成分を含有するものであるが、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分を合計4モル%まで含有してもよい。上記他の成分としては、例えば、BaO、ZrO2、TiO2、Y2O3、CeO2等である。また、ガラスの溶融の際の清澄剤として、SO3、塩化物、フッ化物、ハロゲン、SnO2、Sb2O3、As2O3等を適宜含有してもよい。更に、色味の調整のため、Ni、Co、Cr、Mn、V、Se、Au、Ag、Cd等を含有してもよい。
次に、本実施形態のガラス板の物性値について説明する。
本実施形態において、熱膨張係数、ガラス転移点、屈伏点は以下の要領で測定する。直径5mm、長さ20mmの円柱状サンプルを作成し、熱膨張計を用いて5℃/分の昇温速度で測定し、50〜350℃における平均熱膨張係数α1、ガラス転移点、屈伏点、ガラス転移点〜屈伏点の温度における平均熱膨張係数α2を求める。
本実施形態において、熱膨張係数、ガラス転移点、屈伏点は以下の要領で測定する。直径5mm、長さ20mmの円柱状サンプルを作成し、熱膨張計を用いて5℃/分の昇温速度で測定し、50〜350℃における平均熱膨張係数α1、ガラス転移点、屈伏点、ガラス転移点〜屈伏点の温度における平均熱膨張係数α2を求める。
ガラス転移点Tgについて、ガラス転移点Tgが大きいとサファイアとの積層プロセスの温度が高くなってしまう。そのため、ガラス転移点Tgは、好ましくは750℃以下、より好ましくは700℃以下、さらに好ましくは600℃以下、特に好ましくは550℃以下である。また、低すぎてもサファイアとの反応性が悪くなるおそれがある。このため、ガラス転移点Tgは好ましくは、450℃以上、より好ましくは500℃以上である。
さらに、ガラス板の屈伏点が大きいとサファイアとの積層プロセスの温度が高くなってしまう。屈伏点は、好ましくは850℃以下、より好ましくは800℃以下、さらに好ましくは700℃以下、特に好ましくは650℃以下と温度が低い方が好ましい。
さらに、ガラス板の屈伏点が大きいとサファイアとの積層プロセスの温度が高くなってしまう。屈伏点は、好ましくは850℃以下、より好ましくは800℃以下、さらに好ましくは700℃以下、特に好ましくは650℃以下と温度が低い方が好ましい。
サファイア−ガラス積層体を熱により貼り合わせるとき、ガラス転移点Tg以下の平均熱膨張係数α1とサファイアの線熱膨張係数(0〜200℃)との差が大きすぎると、積層−徐冷後に接着界面で発生する歪が大きくなり接着不良を生じやすくなる。このため、ガラスの熱膨張係数も、サファイアの線熱膨張係数(0〜200℃)にできるだけ近い方が望ましい。ここで、サファイアの線熱膨張係数(0〜200℃)は、69×10−7〜76×10−7/℃程度である。このため、50℃〜350℃における平均熱膨張係数α1は60×10−7〜90×10−7/℃であることが好ましい。より好ましくは60×10−7〜80×10−7/℃であり、さらに好ましくは65×10−7〜75×10−7/℃である。
また、サファイアの線熱膨張係数(0〜1000℃)は100×10−7/℃程度であり、ガラスのガラス転移点から屈伏点以下の平均熱膨張係数α2もできるだけ近い方が望ましい。このため、平均熱膨張係数α2は、400×10−7/℃以下であることが好ましい。平均熱膨張係数α2は、より好ましくは300×10−7/℃以下、さらに好ましくは200×10−7/℃以下、特に好ましくは150×10−7/℃以下である。
平均熱膨張係数α1と平均熱膨張係数α2の比α2/α1で表されるLの値が5以下である。
サファイア−ガラス積層体を熱により貼り合わせるとき、ガラス転移点以上の温度に加熱することが必要であり、一般的にガラス転移点を境にガラスの熱膨張係数は大きく変化する。上述の平均線膨脹係数α2と平均線膨脹係数α1は、それぞれ高温域の熱膨張係数と冷却時の低温域の熱膨張係数を表し、その比L=α2/α1の値が大きいほど積層−徐冷後に接着界面で発生する歪が大きくなり接着不良を生じやすくなる。このため、本実施形態では、Lの値を5以下とする。好ましくはLの値は1〜5である。Lの値が5を超えると、接着不良が生じやすくなる。
サファイア−ガラス積層体を熱により貼り合わせるとき、ガラス転移点以上の温度に加熱することが必要であり、一般的にガラス転移点を境にガラスの熱膨張係数は大きく変化する。上述の平均線膨脹係数α2と平均線膨脹係数α1は、それぞれ高温域の熱膨張係数と冷却時の低温域の熱膨張係数を表し、その比L=α2/α1の値が大きいほど積層−徐冷後に接着界面で発生する歪が大きくなり接着不良を生じやすくなる。このため、本実施形態では、Lの値を5以下とする。好ましくはLの値は1〜5である。Lの値が5を超えると、接着不良が生じやすくなる。
本実施形態のガラス板は、ガラスの粘度が102dPa・sとなる温度T2は好ましくは1800℃以下、より好ましくは1700℃以下、さらに好ましくは1600℃以下、特に好ましくは1500℃以下である。
本実施形態のガラスの粘度が104dPa・sとなる温度T4は1350℃以下、より好ましくは1200℃以下、さらに好ましくは1100℃以下である。
本実施形態のガラスの粘度が104dPa・sとなる温度T4は1350℃以下、より好ましくは1200℃以下、さらに好ましくは1100℃以下である。
本実施形態のガラス板のヤング率は、高強度なサファイア−ガラス積層体を得るために重要なパラメーターであり、60GPaより低いと曲げ強度が低くなり、95GPaより高いと衝撃強度が弱くなり好ましくない。ヤング率としては、60〜95GPaであることが好ましい。より好ましくは60〜85GPaであり、更に好ましくは70〜85GPaである。
本実施形態のガラス板の屈折率がサファイアシートより小さい場合、屈折率差が大きいほど、ディスプレイ表示の光が界面で反射され透過性が小さくなり、表示光の輝度が小さくなるおそれがある。また、出来るだけ屈折率が高い方がよい。このため、本実施形態ではガラス板の屈折率を1.47以上1.75以下とする。より好ましくは1.5以上1.6以下、更に好ましくは1.5以上1.56以下である。
ガラスを熱処理すると成分の酸化還元状態が変わり、色味に変化が生じてしまう。従って、本実施形態のガラス板はサファイアとの熱により貼り合わせるプロセスを経た後でも色味に変化が少ないガラスであることが好ましい。
知覚色差の許容範囲を決定することにより、熱処理後のガラスの色味変化の許容範囲を管理できる。色の許容差は一般的に、A級許容差であれば色の離間比較では、ほとんど気付かれない色差のレベルであり、同じ色だと思われているレベルである。A級許容差における色差は3.2以下である(JIS Z 8721およびJIS L 0809等)。色差は、1.6以下であることが好ましく、0.8以下がより好ましく、0.4以下が更に好ましい。
なお、色差値ΔE*abは、ΔE*ab=((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)1/2のように算出できる。L*値、a*値、b*値については、CIE(国際照明委員会)で基準化され、日本でもJIS(JISX8729)に規格化されたL*a*b*表色系測定に準拠した、色彩計(コニカミノルタ社製:色彩色差計 CR400)にて、光源D65で、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板(株式会社エバーズ、EVER−WHlTE (Code No.9582))の上に1mm厚のガラスを置いて測定できる。
知覚色差の許容範囲を決定することにより、熱処理後のガラスの色味変化の許容範囲を管理できる。色の許容差は一般的に、A級許容差であれば色の離間比較では、ほとんど気付かれない色差のレベルであり、同じ色だと思われているレベルである。A級許容差における色差は3.2以下である(JIS Z 8721およびJIS L 0809等)。色差は、1.6以下であることが好ましく、0.8以下がより好ましく、0.4以下が更に好ましい。
なお、色差値ΔE*abは、ΔE*ab=((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)1/2のように算出できる。L*値、a*値、b*値については、CIE(国際照明委員会)で基準化され、日本でもJIS(JISX8729)に規格化されたL*a*b*表色系測定に準拠した、色彩計(コニカミノルタ社製:色彩色差計 CR400)にて、光源D65で、L*=98.44、a*=−0.20、b*=0.23の白色標準板(株式会社エバーズ、EVER−WHlTE (Code No.9582))の上に1mm厚のガラスを置いて測定できる。
本実施形態のガラス板は、ディスプレイのカバーガラス等に使用する場合は、可視光域での分散が小さい方が、ディスプレイ光視認性がよく望ましい。アッベ数(νd)が大きい方が可視域での分散が小さい。このため、ガラス板のアッベ数νdは35以上であることが好ましい。より好ましくは40以上、さらに好ましくは50以上、特に好ましくは55以上である。35以下であると分散が大きくなり、ディスプレイ光視認性が低下する。
アッベ数(νd)は、計算式{(nd−1)/(nF−nC)}により求めることができる。
屈折率nd、nF、nCはそれぞれ、
nd:フラウンホーファーのd線(587.56nm)に対する屈折率
nF:フラウンホーファーのF線(486.1nm)に対する屈折率
nC:フラウンホーファーのC線(656.3nm)に対する屈折率
である。
アッベ数(νd)は、計算式{(nd−1)/(nF−nC)}により求めることができる。
屈折率nd、nF、nCはそれぞれ、
nd:フラウンホーファーのd線(587.56nm)に対する屈折率
nF:フラウンホーファーのF線(486.1nm)に対する屈折率
nC:フラウンホーファーのC線(656.3nm)に対する屈折率
である。
また、光弾性定数が大きいとガラス板に歪が生じた時のディスプレイ表示のゆがみが大きくなる。このため、本実施形態のガラス板の光弾性定数は、好ましくは3.5(×10−7cm2/kg)以下であり、3.0(×10−7cm2/kg)以下、2.9(×10−7cm2/kg)以下、2.8(×10−7cm2/kg)以下である。光弾性定数は円盤圧縮法により測定できる。
また、熱処理後、積層後にヘイズ値が悪化すると好ましくない。そこで、ガラス板のヘイズ値としては1.5%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0.6%以下が更に好ましい。
ヘイズ値H(%)は、ガラスサンプルに光を入射したときの全光線透過光に占める拡散透過光の割合であり、次式で表される。
H(%)=Td/Tt×100
Td:拡散透過率
Tt:全光線透過率
ヘイズ値は、例えば、ヘイズメーターHZ−2型などを用いて測定できる。
また、熱処理後、積層後にヘイズ値が悪化すると好ましくない。そこで、ガラス板のヘイズ値としては1.5%以下が好ましく、1%以下がより好ましく、0.6%以下が更に好ましい。
ヘイズ値H(%)は、ガラスサンプルに光を入射したときの全光線透過光に占める拡散透過光の割合であり、次式で表される。
H(%)=Td/Tt×100
Td:拡散透過率
Tt:全光線透過率
ヘイズ値は、例えば、ヘイズメーターHZ−2型などを用いて測定できる。
図1に記載のように、熱をかけてサファイア12とガラス板10を貼り合わせて積層体を製造する場合、ガラス板表面の清浄度には特に注意する必要がある。本実施形態のガラス板の貼り合わせ面(主面)10aの10μm以上のパーティクルの個数は2500個/m2以下である。パーティクル数が2500個/m2を超えてしまうと、貼り合わせ時に泡欠点等の欠陥を生じやすいためである。パーティクル数が1000個/m2以下ではより効果的に欠陥を抑制することができ、100個/m2とすることで高い効果を得ることが出来る。ガラス板表面の清浄度を高めるための方法は、洗浄液を使用して洗浄した後に純水、或いはイオン交換水を用いてリンスをすることが好ましい。洗浄液の種類や洗浄時間、リンス時間等を調整することでパーティクル数を抑えることが出来る。
なお、本実施形態のガラス板は、化学強化用のガラスであることが好ましい。従来の化学強化用のガラスは、強化工程前の洗浄におけるガラス板表面の清浄度はそれほど高い水準が求められていなかった。本実施形態のガラス板は、未強化のガラスである。化学強化ガラスの場合、熱をかけてサファイア−ガラス積層体を製造する際に、熱により強化が緩和されてしまう。従って、強化をする場合は、サファイアとの貼り合わせ後に強化を行う。本実施形態において、10μm以上のパーティクルの個数は、例えば、特開2013−228232号公報に記載の基板外観検査方法を用いて測定出来る。
ここで、パーティクルのサイズは図2のように、パーティクル14の外形に接する円の直径xμmをさす。サイズの測定方法としてはスケール付きの光学顕微鏡、レーザー顕微鏡、一般的な基板用表面欠点検査機などで測定できる。パーティクルの種類としては、有機物、無機物、微小なガラス片などを含む。
ガラス板の洗浄には、例えば、クラス100のクリーンルーム内にてスピードファムクリーンシステム社製の枚様式洗浄実験装置を用いることができる。ガラス板10の洗浄には、例えば、図3に示す洗浄装置20が用いられる。なお、洗浄方法は図3に示す洗浄装置20を用いることに限定されるものではない。
図3に示す洗浄装置20では、まず、ガラス板10を第1のユニット22で純水を用いた高圧シャワーで洗浄する。次に、第2のユニット24で3連のブラシによるガラス板の両面の洗浄を純水シャワーと併用して行う。次に、第3のユニット26で純水を用いた高圧シャワーをかけ、その後、第4のユニット28で純水を用いたシャワーをかけ、最後に第4のユニット40でエアナイフにより乾燥させる。このようにして、ガラス板10を洗浄することができる。
図3に示す洗浄装置20では、まず、ガラス板10を第1のユニット22で純水を用いた高圧シャワーで洗浄する。次に、第2のユニット24で3連のブラシによるガラス板の両面の洗浄を純水シャワーと併用して行う。次に、第3のユニット26で純水を用いた高圧シャワーをかけ、その後、第4のユニット28で純水を用いたシャワーをかけ、最後に第4のユニット40でエアナイフにより乾燥させる。このようにして、ガラス板10を洗浄することができる。
ガラス板10の表面10aのOH基が多いもの、またはアルカリカチオンを多く含むガラス板10の表面10aであれば、ガラス板−サファイアシート界面において各成分の相互拡散層を形成し易くなるためサファイアシートとガラス板の接着時の反応性が高く、サファイア−ガラスの積層体を得るのに適している。
このため、ガラス板表面のβ−OH値は、0.1〜1.0/mmであることが好ましく、0.1〜0.75/mmがより好ましく、0.1〜0.5/mmが更に好ましい。
「β−OH値」は、FT−IRを用いてガラスの透過率を測定し、下記数式を用いて求めた値のことである。β−OH値=(1/t)log10(T11/T21)
ここで、t:ガラス板厚、T11:波長4000cm−1における透過率(%)、T21:波長3500cm−1における透過率(%)である。
このため、ガラス板表面のβ−OH値は、0.1〜1.0/mmであることが好ましく、0.1〜0.75/mmがより好ましく、0.1〜0.5/mmが更に好ましい。
「β−OH値」は、FT−IRを用いてガラスの透過率を測定し、下記数式を用いて求めた値のことである。β−OH値=(1/t)log10(T11/T21)
ここで、t:ガラス板厚、T11:波長4000cm−1における透過率(%)、T21:波長3500cm−1における透過率(%)である。
また、ガラス板10の表面10aの算術平均粗さ(JIS B0601−2001)が大きすぎると接着時に泡欠点等貼り合せ欠陥を生じやすく、小さい方がサファイア−ガラスの積層体を得るのに適している。算術平均粗さRaは、好ましくは100nm以下であり、より好ましくは50nm以下であり、更に好ましくは10nm以下である。
本実施形態のガラス板は、製造方法は特に限定されないが、例えば、種々の原料を適量調合し、約1400〜1800℃に加熱し溶融した後、脱泡、攪拌等により均質化し、周知のフロート法、ダウンドロー法、プレス法等によって板状に成形し、徐冷後所望のサイズに切断して製造される。上述のフロート法、フュージョン、ダウンドロー法等、板状で大量に安価に生産できる製造方法が望ましい。
ガラス板またはサファイアシートが厚すぎると重量が大きくなり、携帯端末等のモバイル用途には不向きであるため、本実施形態のガラス板10の厚さh(図1参照)は2mm以下であることが好ましい。
ガラス板とサファイアシートとの組み合わせとしては、例えば、ガラス板の厚さが0.2〜1.5mm、サファイアシートの厚さが1μm〜1.0mmであり、ガラス板の厚さが0.2〜1.0mm、サファイアシートの厚さが1μm〜1.0mmであることがより好ましく、更に好ましくは、ガラス板の厚さが0.2〜0.5mm、サファイアシートの厚さが1μm〜0.5mmである。
ガラス板とサファイアシートとの組み合わせとしては、例えば、ガラス板の厚さが0.2〜1.5mm、サファイアシートの厚さが1μm〜1.0mmであり、ガラス板の厚さが0.2〜1.0mm、サファイアシートの厚さが1μm〜1.0mmであることがより好ましく、更に好ましくは、ガラス板の厚さが0.2〜0.5mm、サファイアシートの厚さが1μm〜0.5mmである。
本実施形態のガラス板は、組成、物性値および形態を規定することにより、サファイアシートを熱により貼り合わせた際に、接着界面での歪、および貼り合せ欠陥の発生を抑制することでき、接着不良を生じさせることなく接着することができ、かつ高強度なサファイア−ガラス積層体を得ることができる。
本実施形態は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本実施形態のガラス板について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本実施形態のガラス板の効果について説明する。
表1に示す実施例(No.1〜14)、および表2に示す比較例(No.1〜9)のガラス板の組成および含有量を示す。
各成分の原料を、成形後のガラス板が表1、2に示す組成および含有量となるように調合し、白金坩堝を用いて1500〜1660℃の温度で溶解した。溶解にあたっては、白金スターラーを用い撹拌しガラスの均質化を行った。次いで溶解ガラスをそのまま流し出し所望の厚さの板状に成形した後、徐冷して実施例および比較例のガラス板を得た。
実施例および比較例のガラス板のうち、比較例No.6のガラス板以外は、上述のように図3に示す洗浄装置を用いたガラス板の洗浄方法にてガラス板表面を洗浄した。
表1に示す実施例(No.1〜14)、および表2に示す比較例(No.1〜9)のガラス板の組成および含有量を示す。
各成分の原料を、成形後のガラス板が表1、2に示す組成および含有量となるように調合し、白金坩堝を用いて1500〜1660℃の温度で溶解した。溶解にあたっては、白金スターラーを用い撹拌しガラスの均質化を行った。次いで溶解ガラスをそのまま流し出し所望の厚さの板状に成形した後、徐冷して実施例および比較例のガラス板を得た。
実施例および比較例のガラス板のうち、比較例No.6のガラス板以外は、上述のように図3に示す洗浄装置を用いたガラス板の洗浄方法にてガラス板表面を洗浄した。
実施例No.1〜14のガラス板、および比較例No.1〜9のガラス板について、下記表1、2に示すように平均熱膨張係数α1、α2、ガラス転移点(Tg)、屈伏点、ヤング率、屈折率、光弾性定数およびパーティクルの個数を測定した。
[平均熱膨張係数α1、α2、ガラス転移点(Tg)、屈伏点]
50℃〜350℃の平均線膨脹係数α1と、ガラス転移点(Tg)と、屈伏点と、ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数α2は、指差熱膨張計(TMA)を用いて測定した。
平均線膨脹係数α1と平均熱膨張係数α2の測定結果を基に、比α2/α1で表されるLの値を算出した。
[ヤング率]
ヤング率は、超音波パルス法(JIS R1602)により測定した。
[屈折率]
波長587.6nm(d線)における屈折率(nd)は次のように測定した。
一辺が20mm、厚みが10mmの直方体形状に加工したサンプルを、精密屈折率計(島津製作所社製、商品名:KPR−2000)を用いて測定した。
[光弾性定数]
光源は水銀ランプ(波長546.1nm)、サンプルはΦ20〜15mm×10〜15mmの円柱形状に加工したものを用い、円盤圧縮法により測定した。
[パーティクルの個数]
パーティクルの個数(個/m2)は、特開2013−228232号公報に記載の基板外観検査方法を用いて測定した。
50℃〜350℃の平均線膨脹係数α1と、ガラス転移点(Tg)と、屈伏点と、ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数α2は、指差熱膨張計(TMA)を用いて測定した。
平均線膨脹係数α1と平均熱膨張係数α2の測定結果を基に、比α2/α1で表されるLの値を算出した。
[ヤング率]
ヤング率は、超音波パルス法(JIS R1602)により測定した。
[屈折率]
波長587.6nm(d線)における屈折率(nd)は次のように測定した。
一辺が20mm、厚みが10mmの直方体形状に加工したサンプルを、精密屈折率計(島津製作所社製、商品名:KPR−2000)を用いて測定した。
[光弾性定数]
光源は水銀ランプ(波長546.1nm)、サンプルはΦ20〜15mm×10〜15mmの円柱形状に加工したものを用い、円盤圧縮法により測定した。
[パーティクルの個数]
パーティクルの個数(個/m2)は、特開2013−228232号公報に記載の基板外観検査方法を用いて測定した。
上記表1に示す実施例No.1〜14のガラス板は、本発明の範囲内にあるものであり、熱接着によりサファイアシートと貼り合せた際に、接着界面での歪、および貼り合せ欠陥の発生を抑制することでき、接着不良が生じない。
一方、比較例No.1、2は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少なく、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良を生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.3は、CaOの含有量が多く、α1の値が下限値未満であり、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良をより生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.4は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少なく、α1の値が上限値を超え、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良をより生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.5、6は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少ないため、クラック耐性が乏しく、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.7はα1の値が低く、サファイアシートとの熱膨張係数の差が大きい為、接着不良を生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.8はα2/α1の値が5を超えているため、接着不良を生じやすい。サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.9は屈伏点の値が850℃を超えているため、熱熔着プロセスへの負荷が大きく、サファイアシートとの積層に不向きである。
一方、比較例No.1、2は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少なく、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良を生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.3は、CaOの含有量が多く、α1の値が下限値未満であり、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良をより生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.4は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少なく、α1の値が上限値を超え、かつα2/α1の値が5を超えているため、クラック耐性が乏しく、かつ接着不良をより生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.5、6は、CaOの含有量が多く、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOの総量が少ないため、クラック耐性が乏しく、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.7はα1の値が低く、サファイアシートとの熱膨張係数の差が大きい為、接着不良を生じやすい。このため、サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.8はα2/α1の値が5を超えているため、接着不良を生じやすい。サファイアシートとの積層に不向きである。
比較例No.9は屈伏点の値が850℃を超えているため、熱熔着プロセスへの負荷が大きく、サファイアシートとの積層に不向きである。
10 ガラス板
12 サファイアシート
14 パーティクル
20 洗浄装置
12 サファイアシート
14 パーティクル
20 洗浄装置
Claims (4)
- 下記酸化物基準のモル百分率表示で、SiO2、Al2O3、B2O3、Na2O、MgOを合計で96%以上含有し、かつSiO2を50%以上、Na2Oを3%以上、CaOを0〜1%含有し、
屈伏点が850℃以下であり、50℃〜350℃における平均熱膨張係数をα1とするとき、前記平均熱膨張係数α1が60×10−7〜90×10−7/℃、ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数をα2とするとき、比α2/α1で表されるLの値が5以下であり、
表面における10μm以下のパーティクルの個数が2500個/m2以下であることを特徴とするガラス板。 - 未強化ガラスであることを特徴とする請求項1に記載のガラス板。
- 板厚が2mm以下である請求項1または2に記載のガラス板。
- ガラス転移点から屈伏点以下での平均熱膨張係数α2が400×10−7/℃以下である請求項1〜3のいずれかに記載のガラス板。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019135201A (ja) * | 2018-02-05 | 2019-08-15 | 株式会社オハラ | 光学ガラス |
KR20210109592A (ko) * | 2018-12-29 | 2021-09-06 | 비와이디 컴퍼니 리미티드 | 전자 디바이스 하우징, 그 준비 방법, 및 전자 디바이스 |
-
2014
- 2014-07-04 JP JP2014138509A patent/JP2016016996A/ja active Pending
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EP3905862A4 (en) * | 2018-12-29 | 2022-01-26 | BYD Company Limited | HOUSING FOR AN ELECTRONIC DEVICE, MANUFACTURING METHOD THEREOF AND ELECTRONIC DEVICE |
KR102540542B1 (ko) * | 2018-12-29 | 2023-06-13 | 비와이디 컴퍼니 리미티드 | 전자 디바이스 하우징, 그 준비 방법, 및 전자 디바이스 |
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