JP2016007864A - 両開き収納装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロック部材の係合孔への係合及び離脱を円滑に行うことができる両開き収納装置を提供する。【解決手段】 開閉機構4は、蓋体2の左側、右側をそれぞれ閉位置に規制させ又は該規制を解除させる第1、第2ロック装置41,42と、蓋体の左側に一端が枢支されボックス本体1の右側に他端が枢支された前方アーム5とをもつ。第1ロック装置は、ボックス本体の左側に形成した本体係合孔17と、本体係合孔に挿入、離脱するように蓋体に設けられた第1ロック部材31と、第1ロック部材の後方に配置された第1押圧部材71と、第1ロック部材の前方に配置され第1操作部91の操作によって第1ロック部材の前部を押圧して本体係合孔から離脱させる第1解除部材81とをもつ。第2ロック装置は、前方アームの他端に形成された前方アーム係合孔55と、第2ロック部材32と第2押圧部材72と第2解除部材82とをもつ。【選択図】 図2
Description
本発明は、両開き収納装置に関する。
乗用車室内のセンターコンソールには、収納空間をもつ収納装置が備えられている。収納装置の多くは、収納空間の開口を蓋体により開閉可能に覆い、蓋体をアームレストとして使用している。蓋体は、運転席側と補助席側の両側から蓋体を開閉することができるようになっている。
かかる両開き収納装置は、特許文献1〜4に開示されているように、蓋体の運転席側と補助席側の両側にそれぞれロック部材を設けるとともに、ボックス本体の開口周縁に係合孔を設け、ロック部材を係合孔に係合させたり離脱させたりすることができるようになっている。運転席側から蓋体を開くときには、運転席側の操作部を操作することにより、助手席側のロック部材を係合孔に係合させた状態を維持しながら、運転席側のロック部材は係合孔から離脱させる。助手席側から蓋体を開くときには、助手席側の操作部を操作することにより、運転席側のロック部材を係合孔に係合させた状態を維持しながら、助手席側のロック部材を係合孔から離脱させる。
また、特許文献5には、ロック部材を蓋体の中央に配設し、ボックス本体の開口の前側周縁と蓋体との間、及びボックス本体の開口の後側周縁と蓋体との間をそれぞれアームで連結して、ロック部材を各アームに脱着可能に係止することが開示されている。
しかしながら、蓋体に荷重がかかっている場合には、ロック部材の位置がずれることがある。この場合、ロック部材が係合孔から離脱しにくくなる。操作部を操作したときにロック部材がガタつき、蓋体が開きにくいことがある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ロック部材の係合孔への係合及び離脱を円滑に行うことができる両開き収納装置を提供することを課題とする。
(1)本発明の両開き収納装置は、開口をもつボックス本体と、該開口を左側又は右側から開閉可能に覆う蓋体と、前記蓋体を前記開口の左側又は右側から開閉させる開閉機構と、を備えた両開き収納装置であって、
前記開閉機構は、前記蓋体の左側及び右側の一方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第1ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の他方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第2ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の一方に一端が枢支され前記ボックス本体の開口の前側周縁の左側及び右側の他方に他端が枢支された前方アームと、をもち、
前記第1ロック装置は、
前記ボックス本体の前記開口に面する側壁の左側及び右側の一方に形成された本体係合孔と、
前記本体係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の一方に設けられた第1ロック部材と、
前記第1ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第1ロック部材を前記本体係合孔に係合する方向に前進させるように前記第1ロック部材を押圧する第1押圧部材と、
手動操作により駆動される第1操作部と、
前記第1ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材を押圧して前記本体係合孔から離脱する方向に前記第1ロック部材を後退させる第1解除部材と、をもち、
前記第2ロック装置は、
前記前方アームの左側及び右側の他方に形成された前方アーム係合孔と、
前記前方アーム係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の他方に設けられた第2ロック部材と、
前記第2ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第2ロック部材を前記前方アーム係合孔に係合する方向に前進させるように前記第2ロック部材を押圧する第2押圧部材と、
手動操作により駆動される第2操作部と、
前記第2ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材を押圧して前記前方アーム係合孔から離脱する方向に前記第2ロック部材を後退させる第2解除部材と、をもつことを特徴とする。
前記開閉機構は、前記蓋体の左側及び右側の一方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第1ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の他方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第2ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の一方に一端が枢支され前記ボックス本体の開口の前側周縁の左側及び右側の他方に他端が枢支された前方アームと、をもち、
前記第1ロック装置は、
前記ボックス本体の前記開口に面する側壁の左側及び右側の一方に形成された本体係合孔と、
前記本体係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の一方に設けられた第1ロック部材と、
前記第1ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第1ロック部材を前記本体係合孔に係合する方向に前進させるように前記第1ロック部材を押圧する第1押圧部材と、
手動操作により駆動される第1操作部と、
前記第1ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材を押圧して前記本体係合孔から離脱する方向に前記第1ロック部材を後退させる第1解除部材と、をもち、
前記第2ロック装置は、
前記前方アームの左側及び右側の他方に形成された前方アーム係合孔と、
前記前方アーム係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の他方に設けられた第2ロック部材と、
前記第2ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第2ロック部材を前記前方アーム係合孔に係合する方向に前進させるように前記第2ロック部材を押圧する第2押圧部材と、
手動操作により駆動される第2操作部と、
前記第2ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材を押圧して前記前方アーム係合孔から離脱する方向に前記第2ロック部材を後退させる第2解除部材と、をもつことを特徴とする。
上記構成において、「左側」、「右側」は、両開き収納装置の蓋体が開く方向を左側と右側とする。「前側」は、蓋体の前方アームが配置された側をいい、「後側」は、前記前側と反対側をいう。
上記構成によれば、開閉機構は、前方アームと、蓋体の左側及び右側の一方を開閉させる第1ロック装置と、蓋体の左側及び右側の他方を開閉させる第2ロック装置とを有する。前方アームの一端は、蓋体の左側及び右側の一方に枢支され、前方アームの他端は、ボックス本体の開口の前側周縁に枢支されている。第1ロック装置と第2ロック装置は、それぞれ、蓋体に設けられた第1ロック部材と第2ロック部材とを有している。第1ロック装置の第1ロック部材は、蓋体の左側及び右側の一方に設けられ、第1押圧部材により押圧されていて、前方側に位置する本体係合孔に係合している。また、第2ロック装置の第2ロック部材は、蓋体の左側及び右側の他方に設けられ、第2押圧部材により押圧されていて、前方側に位置する前方アーム係合孔に係合している。
第1操作部を操作すると、第1解除部材が、第1ロック部材を押圧して、第1ロック部材を後方側に強制的に後退させる。第1ロック部材は、後方側に後退されて、本体係合孔から離脱される。この状態で、蓋体の左側及び右側の一方を持ち上げると、左側及び右側の他方の第2ロック部材が前方アーム係合孔に係合された状態で、前方アームの他端でボックス本体に枢支されている部分を中心に蓋体が回動して、蓋体の左側及び右側の一方が開く。
第2操作部を操作すると、第2解除部材が、第2ロック部材を押圧して、第2ロック部材を後方側に強制的に後退させる。第2ロック部材は前方アーム係合孔から離脱される。この状態で、蓋体の左側及び右側の他方を持ち上げると、左側及び右側の一方の第1ロック部材が本体係合孔に係合された状態で、前方アームの一端で蓋体に枢支されている部分を中心に蓋体が前方アームとともに回動して、蓋体の左側及び右側の他方が開く。
このように、第1ロック部材は、第1解除部材により直接に押圧されて後退されるため、第1ロック部材を本体係合孔から、ガタつきなく円滑に、且つ確実に離脱させることができる。また、第2ロック部材は、第2解除部材により直接に押圧されて後退されるため、第2ロック部材を前方アーム係合孔から、ガタつきなく円滑に、且つ確実に離脱させることができる。
(2)前記開閉機構は、更に、前記ボックス本体の開口の後側周縁と前記蓋体との間に配置されて、前記蓋体に一端が枢支され前記ボックス本体に他端が枢支された後方アームをもつことが好ましい。蓋体が、前方アームと後方アームにより安定に支持される。
(3)前記後方アームの一端は、前記蓋体の左側及び右側の一方に枢支され、前記後方アームの他端は、前記ボックス本体の開口の後側周縁における左側及び右側の他方に枢支され、
前記第1ロック装置は、更に、前記後方アームの前記一端に形成された第1後方アーム係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1後方アーム係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1後方アーム係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記蓋体の側壁の左側及び右側の他方に形成された第2蓋体係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2蓋体係合孔に挿入されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2蓋体係合孔から離脱することが好ましい。
前記第1ロック装置は、更に、前記後方アームの前記一端に形成された第1後方アーム係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1後方アーム係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1後方アーム係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記蓋体の側壁の左側及び右側の他方に形成された第2蓋体係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2蓋体係合孔に挿入されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2蓋体係合孔から離脱することが好ましい。
前方アームの他端はボックス本体の開口の前側周縁に枢支され、後方アームの他端はボックス本体の開口の後側周縁に枢支されている。第1操作部を操作して、第1ロック部材を本体係合孔から離脱させ、蓋体の左側及び右側の一方の閉止状態を解除したときに、蓋体は、前方アーム及び後方アームとともに前方アームの他端と後方アームの他端を中心に回動して開く。ボックス本体の開口周縁には前方アーム及び後方アームが残らず、開口周縁の見栄えがよい。
(4)前記後方アームの一端は、前記ボックス本体の開口の後側周縁における左側及び右側の一方に枢支され、前記後方アームの他端は、前記蓋体の左側及び右側の他方に枢支され、
前記第1ロック装置は、更に、前記蓋体の左側及び右側のうち一方の側壁に形成された第1蓋体係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1蓋体係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1蓋体係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記後方アームの前記他端に形成された第2後方アーム係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2後方アーム係合孔に係合されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2後方アーム係合孔から離脱することが好ましい。
前記第1ロック装置は、更に、前記蓋体の左側及び右側のうち一方の側壁に形成された第1蓋体係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1蓋体係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1蓋体係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記後方アームの前記他端に形成された第2後方アーム係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2後方アーム係合孔に係合されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2後方アーム係合孔から離脱することが好ましい。
この場合、前方アームの蓋体に枢支されている部分と、後方アームの蓋体に枢支されている部分とが、点対称の構造をなす。また、前方アームのボックス本体の開口の前側周縁に枢支されている部分と、後方アームのボックス本体の開口の後側周縁に枢支されている部分とが、点対称の構造をなす。このため、蓋体の前方アームと後方アームをそれぞれ枢支する構成を共通化することができる。また、ボックス本体の前方アームと後方アームをそれぞれ枢支する構成を共通化することができる。従って、部品の共通化を容易になる。
(5)前記前方アームの前記一端は、前記蓋体に枢支され且つ貫通穴を有する軸部をもち、前記前方アームの前記一端の前記貫通穴には前記第1ロック部材が回動可能に挿入されており、
前記前方アームの前記他端は、前記ボックス本体に枢支され且つ貫通穴を有する軸部をもち、前記前方アームの前記他端の前記貫通穴には前記第2解除部材が回動可能に挿入されていることが好ましい。
前記前方アームの前記他端は、前記ボックス本体に枢支され且つ貫通穴を有する軸部をもち、前記前方アームの前記他端の前記貫通穴には前記第2解除部材が回動可能に挿入されていることが好ましい。
第1ロック部材及び第2解除部材が、第1、第2ロック装置の構成をなすだけでなく、前方アームの回動中心に位置する。この場合、蓋体の回動の規制と規制の解除をする第1,第2ロック装置と、蓋体の回動中心とを別々の位置に設ける場合に比べて、開閉機構の構成を簡素化できる。
また、開閉機構が後方アームを有する場合には、後方アームの一端及び他端についても、貫通穴をもつ軸部を設けて、各貫通穴に第1ロック装置又は第2ロック装置の要素を挿入させることで、開閉機構の構成を簡素化できる。
本発明の上記構成によれば、ロック部材の係合孔への係合及び離脱を円滑に行うことができる両開き収納装置を提供することができる。
(第1実施形態)
本発明の実施形態に係る両開き収納装置について図面を用いて説明する。図1及びそれ以後の図面において、前、後、右、左、上、下は、左ハンドル車の左側運転席に乗車した乗員から見た方向である。図1、図2に示すように、本実施形態の両開き収納装置10は、車両室内中央に設置されたセンターコンソールに装着される。両開き収納装置10は、開口11を有するボックス本体1と、ボックス本体1の開口11を覆う蓋体2と、蓋体2を左側又は右側から開閉可能とする開閉機構4とを有する。両開き収納装置10は、蓋体2が閉止状態にあるときには、アームレストとして用いられる。
本発明の実施形態に係る両開き収納装置について図面を用いて説明する。図1及びそれ以後の図面において、前、後、右、左、上、下は、左ハンドル車の左側運転席に乗車した乗員から見た方向である。図1、図2に示すように、本実施形態の両開き収納装置10は、車両室内中央に設置されたセンターコンソールに装着される。両開き収納装置10は、開口11を有するボックス本体1と、ボックス本体1の開口11を覆う蓋体2と、蓋体2を左側又は右側から開閉可能とする開閉機構4とを有する。両開き収納装置10は、蓋体2が閉止状態にあるときには、アームレストとして用いられる。
ボックス本体1は、略直方体形状をなし、ボックス本体1の内部には直方体形状の開口11が形成されている。ボックス本体1の開口11を挟んでその前側と後側には、それぞれ平面状の周縁部19が形成されている。ボックス本体1の開口11の前側と後側に形成された各周縁部19の上には、それぞれ前側部15と後側部16とが設けられている。前側部15は、本発明のボックス本体の開口の前側周縁に相当し、後側部16は、本発明のボックス本体の開口の後側周縁に相当する。前側部15の表面と後側部16の表面は、閉止状態の蓋体2の表面と同一平面を形成する位置にある。前側部15と後側部16は、開口11を挟んで互いに対向する側壁15a,16aをもつ。
蓋体2は、ボックス本体1の開口11を左側又は右側から開閉可能に覆っている。蓋体2は、上部材21と下部材22とからなる。上部材21は、上面21aと、上面21aの周縁から下方に突出する側壁21bとをもつ。上面21aは、表皮21fで被覆されている。下部材22は、略矩形の板形状をなす。下部材22の左部及び右部は、段状に屈曲されていて、段部22aが形成されている。上部材21と下部材22とは、ボルト22cの締結により、一体となって蓋体2を形成している。
開閉機構4は、前方アーム5と、後方アーム6と、第1ロック装置41と、第2ロック装置42とを有する。
前方アーム5は、長尺形状を呈しており、その長手方向を左右方向と平行になるように、蓋体2とボックス本体1の前側部15との間に配置されている。蓋体2の閉止時には、前方アーム5は、蓋体2の前側の側壁21bに沿って配設されていて、側壁21bと略同一形状をなしている。前方アーム5の左端には、蓋体2の前方左側に枢支される第1枢支部51が設けられている。前方アーム5の右端には、ボックス本体1の前側部15の右側に枢支される第2枢支部52が設けられている。
図2、図3に示すように、前方アーム5の第1枢支部51は、前方アーム5の左端から後方側に突出する軸部51aと、軸部51aに外挿される筒体51bと、ねじりコイルばね51cと、を有する。軸部51aの基部は、円形断面をなし、蓋体2の上部材21の側壁21bに形成した支持孔21cに回動可能に挿入されている。軸部51aの外面に形成した溝条51dには、座金51jが配設されている。軸部51aの先端部は、断面がD字形状などの非円形状をなす非円形部51eをもち、筒体51bの内面は、軸部51aの非円形部51eと相応する形状をなすため、筒体51bは、軸部51aの回転に伴って共回転する。筒体51bの一端には、径方向に拡径したギヤ部51fが形成されている。ねじりコイルばね51cは、筒体51bに巻回されており、筒体51bのギヤ部51fと座金51jとの間に配設されている。ねじりコイルばね51cの一端は、筒体51bのギヤ部51fの係止部51kに係止され、ねじりコイルばね51cの他端は、蓋体2に係止されて、蓋体2に対する前方アーム5の角度が開くように前方アーム5を付勢している。筒体51bに形成されたギヤ部51fは、ダンパ装置51gに設けたダンパギヤ51iと噛み合っている。ダンパ装置51gは蓋体2に固定されている。ダンパ装置51gには、粘性をもつオイルが封入されている。ダンパ装置51gの外周部に形成されたダンパギヤ51iは、筒体51bの外周に形成されたギヤ部51fと噛合して、筒体51bと共回転する軸部51aの回転速度を減衰させて、蓋体2の開き速度を低減させている。
図2に示すように、前方アーム5の第2枢支部52は、前方アーム5の長手方向の右端において前方側に突出する軸部52aと、軸部52aに外嵌される筒体52bと、ねじりコイルばね52cと、を有する。第2枢支部52の軸部52aの基部は、ボックス本体1の前側部15の側壁15aに形成した支持孔15bに回動可能に支持されている。軸部52aは、第1枢支部51の軸部51aと同様の構成で、軸部52aの回転にともなって筒体52bが共回転する。ねじりコイルばね52cの一端は、筒体52bに係止され、ねじりコイルばね52cの他端はボックス本体1の前側部15に係止されることで、ねじりコイルばね52cは、ボックス本体1に対する前方アーム5の角度が開くように前方アーム5を付勢している。前方アーム5の右端には、前方アーム係合孔55が形成されている。前方アーム係合孔55は、前方アーム5の第2枢支部52の軸部52aに形成した貫通穴52hと同一軸線上に位置して連通している。
後方アーム6は、前方アーム5について、左右に延びる直線にして線対称な構造をもつ。即ち、後方アーム6は、長尺形状を呈しており、その長手方向を左右方向と平行になるように、蓋体2とボックス本体1の後側部16との間に配置されている。後方アーム6の左端は、蓋体2の後方左端に枢支される第1枢支部61をもち、後方アーム6の右端は、ボックス本体1の後側部16の右端に枢支される第2枢支部62をもつ。後方アーム6の第1枢支部61は、前方アーム5の第1枢支部51と同様に、貫通穴61hを有する軸部61a、筒体61b、ねじりコイルばね61c、及びダンパ装置61gをもち、軸部61aは、蓋体2の側壁21bに形成された支持孔21dに回動可能に挿入されている。後方アーム6の第2枢支部62は、前方アーム5の第2枢支部52と同様に、貫通穴62hを有する軸部62a、筒体62b、及びねじりコイルばね62cをもち、後側部16の側壁16aに形成した支持孔16bに回動可能に挿入されている。
図2、図4に示すように、第1ロック装置41は、蓋体2の左側を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる装置である。第1ロック装置41は、ボックス本体1に形成した本体係合孔17と、蓋体2に設けられた第1ロック部材31と、ボックス本体1の後側部16に設けられた第1押圧部材71と、ボックス本体1の前側部15に設けられた第1解除部材81と、第1操作部91とをもつ。
第1ロック装置41の本体係合孔17は、ボックス本体1の前側部15の開口11に面する側壁15aの左側に形成されている。第1ロック装置41の第1ロック部材31は、長尺形状をなす。
第1ロック部材31は、長尺方向を前後方向に向けて、蓋体2の左側に配置されている。第1ロック部材31は、蓋体2の下部材22の左側の段部22aと上部材21との間の空間に収容されている。第1ロック部材31は、前後方向に移動することによって、本体係合孔17に係合及び離脱される。第1ロック部材31の前部は、前方アーム5の第1枢支部51の軸部51aに形成した貫通穴51hに回動可能に挿入されている。軸部51aの後端と第1ロック部材31の中央部に設けた鍔部31aとの間には、圧縮ばね33が保持されている。圧縮ばね33は、第1ロック部材31を後退する方向に付勢している。第1ロック部材31の後部は、後方アーム6の第1枢支部61の軸部61aに形成した貫通穴61hに回動可能に挿入されている。
第1ロック装置41の第1押圧部材71は、ボックス本体1の後側部16において、第1ロック部材31と同一軸線上に配置されている。第1押圧部材71の後部は、第1付勢部材が設けられている。第1付勢部材73は圧縮コイルばねであり、第1付勢部材73の一端が第1押圧部材71の後部に形成されたフランジ部71aに係止され、第1付勢部材73の他端がボックス本体1の後側部16に係止されることで、第1押圧部材71を前方側に付勢している。この第1付勢部材73の前方向の付勢力は、第1ロック部材31を付勢している圧縮ばね33の後方向の付勢力よりも大きい。第1押圧部材71は、第1付勢部材73の付勢力によって、第1ロック部材31を前方側に前進するように押圧させて、第1ロック部材31の前部を本体係合孔17に係合させている。
第1ロック装置41の第1解除部材81は、ボックス本体1の前側部15において、第1ロック部材31と同一軸線上に配置されている。第1解除部材81の後部は本体係合孔17に進退可能に挿入されている。
第1ロック装置41の第1操作部91は、ボタン91aと、連係部91bと、脚部91cとを一体にもつ。ボタン91aは、ボックス本体1の前側部15の左側面に設けられた穴部18aに進退可能に挿入されている。ボタン91aの裏面側には、連係部91bが固定されている。連係部91bは、後方側に向かって左側に傾斜する長穴91dをもつ。長穴91dには、第1解除部材81に突出する突起部81aがスライド可能に嵌合されている。連係部91bの先端には脚部91cが形成されている。そして、ボックス本体1の前側部15の左側内部には、穴部18aの周囲を囲むようにボタン91aを保持する囲み壁19aが形成されている。囲み壁19aの内部には、連係部91bが収容されている。囲み壁19aの先端には、脚部91cをスライド可能に挿通させる挿入穴19bが形成されている。囲み壁19aの左側の保持穴19eは、第1解除部材81を挿通させて移動可能に保持している。連係部91bと囲み壁19aの挿通穴18周縁との間には、圧縮コイルばね97が保持されていて、圧縮コイルばね97は、第1操作部91を左側に進出する方向に付勢している。圧縮コイルばね97の付勢力により、ボタン91aの周縁が穴部18a周縁に当接されて、ボタン91aの非操作時の位置が規定されている。このとき、第1解除部材81の突起部81aは、連係部91bの長穴91dの前端に位置している。
次に、第2ロック装置42を説明する。図2、図5に示すように、第2ロック装置42は、蓋体2の右側を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる装置である。第2ロック装置42は、前方アーム5の右端に形成した前方アーム係合孔55と、蓋体2に設けられた第2ロック部材32と、ボックス本体1の後側部16に設けられた第2押圧部材72と、ボックス本体1の前側部15に設けられた第2解除部材82と、第2操作部92とをもつ。
第2ロック部材32は、長尺形状をなす。第2ロック部材32は、その長尺方向を前後方向に向けて、蓋体2の右側に配置されている。第2ロック部材32は、蓋体2の下部材22の右側の段部22bと上部材21との間の空間に収容されている。第2ロック部材32は、前後方向に移動することによって、前方アーム係合孔55に係合及び離脱される。蓋体2の前側の側壁21bと第2ロック部材32の略中央部に形成した鍔部32aとの間には、圧縮ばね33が保持されている。圧縮ばね33は、第2ロック部材32を後退する方向に付勢している。第2ロック部材32の後部は、蓋体係合孔27に挿入されている。
第2押圧部材72は、ボックス本体1の後側部16において、第2ロック部材32と同一軸線上に配置されている。第2押圧部材72は、後方アーム6の第2枢支部62の軸部62aに形成した貫通穴62hに挿入されている。第2押圧部材72の後方には、第2付勢部材74が配設されている。第2付勢部材74は圧縮コイルばねであり、第2付勢部材74の一端が第2押圧部材72の後部に係止され、第2付勢部材74の他端がボックス本体1の後側部16に係止されることで、第2押圧部材72を前方側に付勢している。この第2付勢部材74の付勢力は、第2ロック部材32を付勢している圧縮ばね33の付勢力よりも大きい。第2押圧部材72は、第2付勢部材の付勢力によって、第2ロック部材32を前方側に前進するように押圧させて、第2ロック部材32の前部を前方アーム係合孔55に係合させている。
第2ロック装置42の第2解除部材82は、ボックス本体1の前側部15において、第2ロック部材32と同一軸線上に配置されている。第2解除部材82の後部は前方アーム係合孔55に進退可能に挿入されている。
第2ロック装置42の第2操作部92は、第1ロック装置41の第1操作部91と同様に、ボタン92aと、連係部92bと、脚部92cとをもつ。第2操作部92は、第1操作部91と線対称な構造を備えている。第2操作部92は、ボタン92aと、連係部92bと、脚部92cとを一体にもつ。ボタン92aは、ボックス本体1の前側部15の右側面に設けられた穴部18bに進退可能に挿入されている。前側部15の穴部18b周縁には、囲み壁19bが形成されている。囲み壁19bの先端の支持穴19dは、脚部92cを移動可能に保持している。連係部92bに形成した長穴92dと第2解除部材82に突出させた突起部82aとのスライド可能な嵌合により、第2操作部92は第2解除部材82と連係している。
図2、図6に示すように、ボックス本体1の前側部15の左右方向の中央には、第1、第2操作部91,92の誤動作を防止するための誤動作防止装置45が設けられている。誤動作防止装置45は、前側部15の内部であって、左右方向の中央に配置されている。誤動作防止装置45は、制御箱46と、制御箱46を後方に付勢するばね47とを有する。制御箱46は、略矩形をなす収容部46aと、収容部46aの前方側に延びてその先端に形成された座部46bと、収容部46aの後方側に延びて前側部15の側壁15aから進退可能に突出する当接部46cとをもつ。前側部15の左右方向中央から下方に向かって支持壁15bが突出している。収容部46aの周縁は、支持壁15bに対してねじ15cの締結により固定されている。収容部46aは、第1操作部91の脚部91cを収容する第1収容部46dと、第2操作部92の脚部92cを収容する第2収容部46eと、第1収容部46dと第2収容部46eとの間に突出する制御棒46fとをもつ。ばね47は、制御箱46の座部46bと前側部15の前方側の側壁15aとの間に保持されていて、制御箱46を後方側に付勢している。
次に、本実施形態の両開き収納装置10の作動について説明する。図9、図2に示すように、蓋体2を閉止しているときには、第1ロック装置41では、第1付勢部材73が第1押圧部材71を前方側に付勢している。第1押圧部材71は、第1ロック部材31の後部を前方側に押圧するとともに、後方アーム6の後方アーム係合孔65に係合される。第1ロック部材31の前部は、ボックス本体1の前側部15の側壁15aに形成された本体係合孔17に係合される。これにより、蓋体2の左側が閉止状態に維持される。また、図5に示すように、第2ロック装置42でも、第1ロック装置41と同様に、第2付勢部材74の付勢力により、第2押圧部材72が、第2ロック部材32の後部を前方側に押圧するとともに、蓋体2に形成された第2蓋体係合孔27に係合される。第2ロック部材32の前部は、前方アーム5の前方アーム係合孔55に係合される。これにより、蓋体2の右側の閉止状態が維持される。
図7、図10に示すように、蓋体2の左側を開くときには、第1操作部91の左側のボタン91aを押し込む。第1操作部91の長穴91dが第1解除部材81の突起部81aに対して移動する。突起部81aは、長穴91dにガイドされて、前方側に移動する。第1解除部材81は、本体係合孔17に進出し、第1ロック部材31の前部を後方側に押圧する。第1ロック部材31は、第1押圧部材71の押圧力に抗して後退し、本体係合孔17から離脱する。また、第1ロック部材31の後部は後方アーム係合孔65に進入して第1押圧部材71を後方側に押し戻す。これにより、蓋体2の左側の閉止状態の規制が解除される。ねじりコイルばね52c,62cの付勢力により、前方アーム5の第2枢支部52及び後方アーム6の第2枢支部62が回動して、蓋体2の左側が開く。
図1、図8、図11に示すように、蓋体2が開くと、第1ロック部材31は、圧縮ばね33により後方側に後退し、前方アーム5の第1枢支部51の貫通穴51h内に留まる。第1押圧部材71の前部は、第1ロック部材31から離れるため、第1付勢部材73により前方側に前進する。ボタン91aの押し込み力を解除すると、ボタン91aは、圧縮コイルばね97により外側に突出する。これに伴い、第1操作部91に設けられた長穴91dに、第1解除部材81の突起部81aがガイドされて、第1解除部材81は前方側に移動される。
図12に示すように、蓋体2の左側を閉止するときには、蓋体2の左側を下方に押して開口11に近づける。ボックス本体1の後側部16から突出していた第1押圧部材71の前部が、後方アーム6の側面下方に形成したテーパ部69に当接して、後方側に押し戻される。
図9に示すように、蓋体2で開口11を完全に閉止すると、第1押圧部材71の前部が後方アーム係合孔65に進出し、第1ロック部材31を前方側に前進させる。第1ロック部材31の前部が、ボックス本体1の前側部15の本体係合孔17に係合される。これにより、蓋体2の回動が規制されて閉止状態が維持される。
図2、図5に示すように、蓋体2の右側を開くときには、第2操作部92の右側のボタン92aを押し込む。ボタン92aを押し込むと、ボタン91aを押し込んだ場合と同様に、第2解除部材82が後退して、第2ロック部材32を前方アーム係合孔55から離脱させる。第2押圧部材72が後退して、蓋体2に形成された第2蓋体係合孔27から離脱する。これにより、蓋体2の右側の閉止状態の規制が解除される。蓋体2の右側を開いたときに、第2押圧部材74は、圧縮ばね33による第2ロック部材32の後方側への圧縮力から解除される。このため、第2付勢部材82の前方側への付勢力により、第2押圧部材74の前部は、後方アーム6の軸部62aの貫通穴62hから前方側の外まで突出する。蓋体2を閉止位置に戻すときには、蓋体2の上部材21の周縁部21bの先端に形成したテーパ部29により後退される。
ここで、誤動作防止装置45について説明する。図7に示すように、左側のボタン91aを押し込んでいるときには、第1操作部91の脚部91cが、誤動作防止装置45の制御箱46の第1収容部46dから第2収容部46e側に前進する。このときの第1操作部91の脚部91cと第2操作部92の脚部92cとの間の隙間lは約1mm程度である。このため、第1操作部91のボタン91aを押し込んでいるときには、第2操作部92のボタン92aは押し込むことができない。このため、左側のボタン91aを押し込んでいるときに第2ロック装置42による蓋体2の回動規制を解除することはできない。逆に、右側のボタン92aを押し込んでいるときには、ボタン91aは押し込むことができない。このため、左右両側の蓋体2の回動規制が同時に解除されることはない。
また、蓋体2が閉止しているときには、蓋体2の側壁21bに当接部46cが当接している。蓋体2を開いたときには、当接部46cが蓋体2の側壁21bに非接触になるため、制御箱46全体がばね47の付勢力により後方側に移動される。制御箱46の制御棒46fが、脚部91c及び脚部92cの間に介在して、第1操作部91及び第2操作部92の双方を同時に操作することができなくなる。
本実施形態によれば、第1ロック部材31は、第1解除部材81により直接に押圧されて後退されるため、第1ロック部材31を本体係合孔17から、円滑に且つ確実に離脱させることができる。また、第2ロック部材32も、第2解除部材82により直接に押圧されて後退されるため、第2ロック部材32を前方アーム係合孔55から、円滑に且つ確実に離脱させることができる。本実施形態の両開き収納装置10の蓋体2を開閉するときには、がたつきなく異音が生じるおそれもない。
蓋体2には、第1,第2ロック部材31,32が設けられ、第1,第2押圧部材71,72及び第1,第2解除部材81,82はボックス本体1に配設される。このため、蓋体2の構成が簡素となり、また蓋体2が軽量になる。
蓋体2の前側及び後側は、それぞれ前方アーム5及び後方アーム6を介してボックス本体1に開閉可能に支持されている。このため、前方アーム5及び後方アーム6によって、蓋体2が安定に保持される。
また、図1に示すように、本実施形態では、両開き収納装置10の右側に運転席が配置されている。この運転席に座った乗員がボタン91aを押し込んで蓋体2の右側を開いて時には、前方アーム5と後方アーム6が蓋体2とともに回動する。このため、ボックス本体1の開口11周縁には前方アーム5及び後方アーム6が見えず、見栄えがよい。一方、両開き収納装置10の左側に位置する助手席に座った乗員が蓋体2の左側を開いたときには、ボックス本体1の開口11周縁に前方アーム5及び後方アーム6が残り、乗員から見える。しかし、図1に示すように、蓋体2の左側が置いている時には、前方アーム5及び後方アーム6は、蓋体2の側壁21bに沿って配設されていて、側壁21bと略同一形状をなしている。このため、前方アーム5及び後方アーム6があたかも蓋体2の側壁21bであるかのように見え、外観を損なうものではない。
本実施形態では、左側運転席から蓋体2の左側を開いたときに前方アーム5及び後方アーム6も蓋体2とともに揺動させ、蓋体2の右側を開いたときに前方アーム5及び後方アーム6を開口11の周縁に残した。しかし、この場合とは前方アーム5と後方アーム6の左右方向を逆にすることで、蓋体2の右側を開いたときには、前方アーム5及び後方アーム6を開口11の周縁に残して、蓋体2の左側を開いたときには、前方アーム5及び後方アーム6を蓋体2とともに回動させてもよい。
(第2実施形態)
本実施形態の両開き収納装置10は、図13に示すように、後方アーム6の左端がボックス本体1の後側部16に枢支されており、後方アーム6の右端が蓋体2に枢支されている点が、第1実施形態と相違する。
本実施形態の両開き収納装置10は、図13に示すように、後方アーム6の左端がボックス本体1の後側部16に枢支されており、後方アーム6の右端が蓋体2に枢支されている点が、第1実施形態と相違する。
本実施形態において、後方アーム6の左端に設けられている第1枢支部61は、前方アーム5の第2枢支部52と同様に、軸部61aと、筒体61bと、ねじりコイルばね61cとをもつ。軸部61aに形成された貫通穴61hには、第1押圧部材71が挿入されている。ボックス本体1の前側部15の側壁15aの左側には、本体係合孔17が形成されている。蓋体2の右側の側壁21bには、第1蓋体係合孔28が形成されている。
後方アーム6の右端に設けられている第2枢支部62は、前方アーム5の第1枢支部51と同様に、軸部62aと、筒体62bと、ねじりコイルばね62cと、ダンパ装置62gとをもつ。前方アーム5の右端には、前方アーム係合孔55が形成されている。前方アーム係合孔55は、前方アーム5の第2枢支部52の軸部52aに形成した貫通穴52hと同一軸線上に位置して連通している。後方アーム6の右端には、第2後方アーム係合孔66が形成されている。第2後方アーム係合孔66は、後方アーム6の第2枢支部62の軸部62aに形成した貫通穴62hと同一軸線上に位置して連通している。
本実施形態において、左側の第1操作部91のボタン91aを押し込むと、第1解除部材81が後退して第1ロック部材31を本体係合孔17から離脱させる。第1ロック部材31は、第1押圧部材71を後退させ、第1押圧部材71を第1蓋体係合孔28から離脱させる。これにより、蓋体2の左側の閉止状態の規制が解除される。
右側の第2操作部92を操作すると、第2解除部材82が後退して第2ロック部材32を前方アーム係合孔55から離脱させる。第2ロック部材32は、第2押圧部材72を後退させて第2押圧部材72を第2後方アーム係合孔66から離脱させる。これにより、蓋体2の左側の閉止状態の規制が解除される。
本実施形態において、後方アーム6の構成は、前方アーム5の構成と点対称の関係にあり、同じ構成をもつ。このため、前方アーム5と後方アーム6は互いに入れ替えて用いることもできる。両開き収納装置10の部品の共通化を図ることができる。
前方アーム5の蓋体2に枢支されている第1枢支部51と、後方アーム6の蓋体2に枢支されている第2枢支部62とが、点対称の構造をなす。また、前方アーム5のボックス本体1の前側部15に枢支されている第2枢支部52と、後方アーム6のボックス本体1の後側部16に枢支されている第1枢支部61とが、点対称の構造をなす。このため、蓋体2における前方アーム5と後方アーム6をそれぞれ枢支する構成を共通化することができ、また、ボックス本体1の前方アーム5と後方アーム6をそれぞれ枢支する構成を共通化することができる。従って、部品の共通化が容易になる。
上記実施形態においては、第1ロック部材31における前方アーム5の第1枢支部51に支持されている前方部分や第2解除部材82における前方アーム5の第2枢支部52に支持されている後方部分が、第1、第2ロック装置41,42を構成するだけでなく、前方アーム5の回動中心にもなる。第1押圧部材71における後方アーム6の第1枢支部61に支持されている前方部分や、第2ロック部材32における後方アーム6の第2枢支部62に支持されている後方部分は、第1、第2ロック装置41,42を構成するだけでなく、後方アーム6の回動中心にもなる。蓋体2の回動の規制と規制の解除をするロック機構と、蓋体2を回動させる機構とを別々の位置に設ける場合に比べて、開閉機構4の構成を簡素化できる。
また、後方アーム6の一端及び他端についても、貫通穴61h,62hをもつ軸部61a,62aを形成して、各貫通穴61h,62hに第1ロック装置41又は第2ロック装置42の要素を挿入させることで、開閉機構4の構成を簡素化できる。
上記実施形態では、第1、第2ロック部材31,32を車両の前方側に押圧することで蓋体2を閉止位置に規制した。しかし、第1、第2ロック装置41,42全体の前後方向の向きを逆にして、第1、第2ロック部材31,32を車両の後方側に押圧することで蓋体2を閉止位置に規制してもよい。
上記実施形態では、ボックス本体1の後側部16に第1、第2押圧部材71,72及び第1、第2付勢部材73,74を配置した。しかし、これらを、蓋体2に配置することも可能である。
1:ボックス本体、10:両開き収納装置、11:開口、15:前側部(ボックス本体の開口の前側周縁)、16:後側部(ボックス本体の開口の後側周縁)、17:本体係合孔、2:蓋体、27:第2蓋体係合孔、28:第1蓋体係合孔、31:第1ロック部材、32:第2ロック部材、4:開閉機構、41:第1ロック装置、42:第2ロック装置、45:誤動作防止装置、5:前方アーム、51:第1枢支部、51a、52a、61a、62a:軸部、51b、52b、61b、62b:筒体、51c、52c、61c、62c:ねじりコイルばね、52:第2枢支部、55:前方アーム係合孔、6:後方アーム、61:第1枢支部、62:第2枢支部、65:第1後方アーム係合孔、66:第2後方アーム係合孔、71:第1押圧部材、72:第2押圧部材、73:第1付勢部材、74:第2付勢部材、81:第1解除部材、82:第2解除部材、91:第1操作部、92:第2操作部
Claims (5)
- 開口をもつボックス本体と、該開口を左側又は右側から開閉可能に覆う蓋体と、前記蓋体を前記開口の左側又は右側から開閉させる開閉機構と、を備えた両開き収納装置であって、
前記開閉機構は、前記蓋体の左側及び右側の一方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第1ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の他方を閉止位置に規制させ又は該規制を解除させる第2ロック装置と、前記蓋体の左側及び右側の一方に一端が枢支され前記ボックス本体の開口の前側周縁の左側及び右側の他方に他端が枢支された前方アームと、をもち、
前記第1ロック装置は、
前記ボックス本体の前記開口に面する側壁の左側及び右側の一方に形成された本体係合孔と、
前記本体係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の一方に設けられた第1ロック部材と、
前記第1ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第1ロック部材を前記本体係合孔に係合する方向に前進させるように前記第1ロック部材を押圧する第1押圧部材と、
手動操作により駆動される第1操作部と、
前記第1ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材を押圧して前記本体係合孔から離脱する方向に前記第1ロック部材を後退させる第1解除部材と、をもち、
前記第2ロック装置は、
前記前方アームの左側及び右側の他方に形成された前方アーム係合孔と、
前記前方アーム係合孔に係合及び離脱するように前記蓋体の左側及び右側の他方に設けられた第2ロック部材と、
前記第2ロック部材の後方であって前記ボックス本体の開口の後側周縁に配置され、且つ前記第2ロック部材を前記前方アーム係合孔に係合する方向に前進させるように前記第2ロック部材を押圧する第2押圧部材と、
手動操作により駆動される第2操作部と、
前記第2ロック部材の前方であって前記ボックス本体の開口の前側周縁に配置され、且つ前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材を押圧して前記前方アーム係合孔から離脱する方向に前記第2ロック部材を後退させる第2解除部材と、をもつことを特徴とする両開き収納装置。 - 前記開閉機構は、更に、前記ボックス本体の開口の後側周縁と前記蓋体との間に配置されて、前記蓋体に一端が枢支され前記ボックス本体に他端が枢支された後方アームをもつ請求項1記載の両開き収納装置。
- 前記後方アームの一端は、前記蓋体の左側及び右側の一方に枢支され、前記後方アームの他端は、前記ボックス本体の開口の後側周縁における左側及び右側の他方に枢支され、
前記第1ロック装置は、更に、前記後方アームの前記一端に形成された第1後方アーム係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1後方アーム係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1後方アーム係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記蓋体の側壁の左側及び右側の他方に形成された第2蓋体係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2蓋体係合孔に挿入されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2蓋体係合孔から離脱する請求項2記載の両開き収納装置。 - 前記後方アームの一端は、前記ボックス本体の開口の後側周縁における左側及び右側の一方に枢支され、前記後方アームの他端は、前記蓋体の左側及び右側の他方に枢支され、
前記第1ロック装置は、更に、前記蓋体の左側及び右側のうち一方の側壁に形成された第1蓋体係合孔をもち、前記第1押圧部材は前記第1ロック部材を押圧するとともに前記第1蓋体係合孔に係合されており、前記第1操作部の操作によって前記第1ロック部材が後退したときには前記第1押圧部材は前記第1蓋体係合孔から離脱し、
前記第2ロック装置は、更に、前記後方アームの前記他端に形成された第2後方アーム係合孔をもち、前記第2押圧部材は前記第2ロック部材を押圧するとともに前記第2後方アーム係合孔に係合されており、前記第2操作部の操作によって前記第2ロック部材が後退したときには前記第2押圧部材は前記第2後方アーム係合孔から離脱する請求項2記載の両開き収納装置。 - 前記前方アームの前記一端は、前記蓋体に枢支され且つ貫通穴を有する軸部をもち、前記前方アームの前記一端の前記貫通穴には前記第1ロック部材が回動可能に挿入されており、
前記前方アームの前記他端は、前記ボックス本体に枢支され且つ貫通穴を有する軸部をもち、前記前方アームの前記他端の前記貫通穴には前記第2解除部材が回動可能に挿入されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の両開き収納装置。
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