JP2016006389A - フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法 - Google Patents

フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法において、より簡易に評価可能なことである。
【解決手段】使用環境で熱曝露されるフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法は、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力を推定する負荷応力推定工程(S10)と、負荷応力から熱曝露されるフェライト鋼のクリープ破断時の硬さを設定するクリープ破断時の硬さ設定工程(S12)と、使用環境に曝露され、負荷応力が負荷されたフェライト鋼の硬さを測定する硬さ測定工程(S14)と、クリープ破断時の硬さに対する熱曝露後の硬さの比率である硬さ変化率を算出する硬さ変化率算出工程(S16)と、硬さ変化率と、予め求めておいた熱曝露されるフェライト鋼と同じまたは同種のフェライト鋼の硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係と、を比較して、クリープ余寿命を評価するクリープ余寿命評価工程(S18)と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法に係り、特に、火力発電プラント等の使用環境で熱曝露されるフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法に関する。
近年、火力発電プラント、高速増殖炉、化学プラントの配管等には、高クロムフェライト鋼等の高強度で耐熱性を有するフェライト鋼が用いられている。これらのプラントの配管等では、高温高圧の蒸気に長時間熱曝露されるため、フェライト鋼のクリープ特性を把握することが重要である。このため、上記のような使用環境で熱曝露されるフェライト鋼のクリープ余寿命を評価することが行われている。
特許文献1には、評価対象の高強度フェライト鋼のうち、温度及び時間の経過と共に応力が負荷されることによってクリープ損傷を受ける第一の評価部位と、応力が負荷されずクリープ損傷を受けない第二の評価部位との硬さをそれぞれ測定し、第一の評価部位の硬さと第二の評価部位の硬さの差を算出して、この第一の評価部位の硬さと第二の評価部位の硬さの差に基づいて第一の評価部位のクリープ寿命消費率を推定することにより高強度フェライト鋼の寿命を評価することが記載されている。
特開2010−203812号公報
ところで、特許文献1に記載のような評価方法でフェライト鋼のクリープ余寿命を評価する場合には、クリープ損傷を受けた部位に加えて、応力が負荷されずクリープ損傷を受けない部位の硬さを測定する必要がある。このような比較対象となる硬さを測定する場合には、クリープ余寿命の評価作業が煩雑となる可能性がある。
そこで、本発明の目的は、より簡易にフェライト鋼のクリープ余寿命を評価可能なフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法を提供することである。
本発明に係るフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法は、使用環境で熱曝露されるフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法であって、前記使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力を推定する負荷応力推定工程と、前記負荷応力から熱曝露されるフェライト鋼のクリープ破断時の硬さを設定するクリープ破断時の硬さ設定工程と、前記使用環境で熱曝露され、前記負荷応力が作用したフェライト鋼の熱曝露後の硬さを測定する硬さ測定工程と、前記クリープ破断時の硬さに対する前記熱曝露後の硬さの比率である硬さ変化率を算出する硬さ変化率算出工程と、前記硬さ変化率と、予め求めておいた前記熱曝露されるフェライト鋼と同じまたは同種のフェライト鋼の硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係と、を比較して、クリープ余寿命を評価するクリープ余寿命評価工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法において、前記クリープ余寿命評価工程は、クリープ寿命消費率が0.6以上のクリープ余寿命を評価することを特徴とする。
本発明に係るフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法において、前記フェライト鋼は、8.5質量%以上12.5質量%以下のCrを含有する高クロムフェライト鋼であることを特徴とする。
上記構成によれば、応力が負荷されずクリープ損傷を受けない部位の硬さ等の比較対象となる硬さを測定する必要がなく、負荷応力が作用したフェライト鋼の硬さを測定すればよいので、より簡易にフェライト鋼のクリープ余寿命評価が可能となる。
本発明の実施の形態において、フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法の構成を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態において、フェライト鋼で形成された配管の構成を示す図である。 本発明の実施の形態において、フェライト鋼における負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、フェライト鋼における硬さ変化率と、クリープ寿命消費率との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、高クロムフェライト鋼における負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、高クロムフェライト鋼における硬さ変化率と、クリープ寿命消費率との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、高クロムフェライト鋼における硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態において、高クロムフェライト鋼のクリープ寿命消費率の求め方を示す図である。
以下に本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法の構成を示すフローチャートである。フェライト鋼のクリープ余寿命評価方法は、負荷応力推定工程(S10)と、クリープ破断時の硬さ設定工程(S12)と、硬さ測定工程(S14)と、硬さ変化率算出工程(S16)と、クリープ余寿命評価工程(S18)と、を備えている。
負荷応力推定工程(S10)は、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力を推定する工程である。フェライト鋼は、火力発電プラント、高速増殖炉、化学プラントの配管等に適用されている。図2は、フェライト鋼で形成された配管10の構成を示す図である。このような配管10には、高温高圧の蒸気等の熱媒体により高温で負荷応力が作用する。例えば、火力発電プラントのボイラ配管については、使用温度が600℃から750℃であり、負荷応力が25MPaから70MPaである。フェライト鋼に作用する負荷応力については、例えば、実験や解析等により推定される。火力発電プラントのボイラ配管では、蒸気の圧力からボイラ配管に作用する負荷応力を解析等で算出して推定することが可能である。
火力発電プラントのボイラ配管等には、8.5質量%以上12.5質量%以下のCr(クロム)を含有する高クロムフェライト鋼が用いられている。高クロムフェライト鋼は、Mo(モリブデン)、W(タングステン)等の固溶強化元素や、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)等の析出強化元素が添加された高強度フェライト系耐熱鋼である。このような高クロムフェライト鋼には、Gr.91(例えば、火STPA28)、Gr.92(例えば、火STPA29)、Gr.122(例えば、火SUS410J3TP)等がある。
クリープ破断時の硬さ設定工程(S12)は、負荷応力推定工程(S10)で推定された負荷応力から、熱曝露されるフェライト鋼のクリープ破断時の硬さを設定する工程である。使用環境で熱曝露されるフェライト鋼に作用する負荷応力に基づいて、フェライト鋼のクリープ破断時の硬さが設定される。
クリープ破断時の硬さについては、クリープ破断後の常温の硬さで設定される。また、クリープ破断時の硬さについては、フェライト鋼における材料固有の強化機構(固溶強化、析出強化等)により異なるため、材料ごとに設定される。なお、使用前(使用環境での熱曝露前)のフェライト鋼の硬さや、使用温度については、クリープ破断時の硬さに殆ど影響しないため、フェライト鋼に作用する負荷応力からクリープ破断時の硬さが決定される。
使用前のフェライト鋼の硬さについては、熱処理状態や塑性加工等により導入される転位の影響により、同じフェライト鋼の場合でも硬さが相違する場合がある。例えば、図2に示す配管10では、一般的に、曲面部のほうが直線部よりも塑性変形が大きいので、曲面部のほうが直線部よりも使用前の硬さが高くなる。このように、使用前のフェライト鋼の硬さは、材料固有の強化機構(固溶強化、析出強化等)だけでなく、熱処理状態や塑性加工等による転位の影響も受ける。なお、転位の影響については、使用環境での熱曝露後においては回復するため、同じ負荷応力が作用する同じフェライト鋼であれば、クリープ破断時の硬さは最終的に略同じになる。
また、クリープ破断時の硬さを設定するときに、フェライト鋼の使用温度を考慮する必要がないのは、使用温度については、主にクリープ破断に至るまでのクリープ破断時間に依存し、クリープ破断後の常温の硬さへの影響が殆ど生じないからである。例えば、異なる使用温度で同じ負荷応力がフェライト鋼に作用する場合には、使用温度が高いとクリープ破断時間が短くなり、使用温度が低いとクリープ破断時間が長くなるが、クリープ破断後の常温の硬さについては、どちらの使用温度でも略同じになるからである。
フェライト鋼に作用する負荷応力からクリープ破断時の硬さを設定する場合には、予め、使用環境で熱曝露されるフェライト鋼と同じフェライト鋼について、負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を示すマスター曲線を作成しておくことが好ましい。図3は、フェライト鋼における負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を示すグラフである。図3のグラフでは、横軸に負荷応力を取り、縦軸にクリープ破断時の硬さを取り、負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を規定するマスター曲線を実線で示している。図3のグラフでは、例として、高クロムフェライト鋼における負荷応力とクリープ破断時の硬さとの関係を示している。図3のグラフから、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力が、例えばσの場合には、クリープ破断時の硬さがHと設定される。
図3に示すマスター曲線については、フェライト鋼について所定の負荷応力でクリープ試験を行ってクリープ破断させた後に、試験片の評定部の硬さを常温で測定することにより作成することが可能である。クリープ試験については、金属材料のクリープ試験方法を規定したJISZ2271等に準拠して行うことが可能である。試験片については、使用環境で熱曝露されるフェライト鋼と同じフェライト鋼であればよく、試験前の試験片の硬さが同じであってもよく、異なっていてもよい。また、クリープ試験温度については、使用環境と同じ温度であってもよく、異なる温度であってもよい。硬さの測定方法については、ビッカース硬さ試験法(JISZ2244)、ブリネル硬さ試験法(JISZ2243)、ロックウェル硬さ試験法(JISZ2245)、ショア硬さ試験法(JISZ2246)等を用いることが可能である。硬さの測定については、クリープ破断後に常温で測定される。得られたクリープ試験データについては回帰分析して、回帰曲線や回帰式を求めるようにしてもよい。
硬さ測定工程(S14)は、使用環境で熱曝露され、負荷応力が作用したフェライト鋼の熱曝露後の硬さを測定する工程である。使用環境に所定時間熱曝露されたフェライト鋼における熱曝露後の硬さを測定する。熱曝露後の硬さを測定する場合には、熱曝露されたフェライト鋼を常温まで冷却した後に硬さを測定する。例えば、火力発電プラントのボイラ配管に用いられているフェライト鋼のクリープ余寿命を評価する場合には、所定時間熱曝露されたボイラ配管の硬さをポータブルビッカース硬さ計等により常温で測定する。また、ボイラ配管の内周面に、ボイラ配管を形成するフェライト鋼と同じフェライト鋼で形成されたモニタ部材を配置し、モニタ部材の硬さを常温で測定するようにしてもよい。
硬さの測定方法については、上述したビッカース硬さ試験法(JISZ2244)等を用いることが可能である。硬さの測定方法については、クリープ破断時の硬さの測定方法と同じ測定方法を用いることが好ましい。例えば、クリープ破断時の硬さの測定方法がビッカース硬さ試験法である場合には、熱曝露後の硬さの測定方法についてもビッカース硬さ試験法を用いることが好ましい。なお、クリープ破断時の硬さの測定方法と異なる硬さ測定方法で測定した場合には、どちらか一方の硬さを他方の硬さの単位に換算すればよい。
硬さ変化率算出工程(S16)は、フェライト鋼におけるクリープ破断時の硬さに対する熱曝露後の硬さの比率である硬さ変化率を算出する工程である。
クリープ破断時の硬さ設定工程(S12)で設定したクリープ破断時の硬さと、硬さ測定工程(S14)で測定した熱曝露後の硬さとから、硬さ変化率を算出する。硬さ変化率は、クリープ破断時の硬さ(クリープ破断後の常温の硬さ)に対する熱曝露後の硬さ(熱曝露後の常温の硬さ)の比率で算出される。すなわち、クリープ破断時の硬さH、熱曝露後の硬さHとしたとき、硬さ変化率Aは、A=H/Hで算出される。例えば、フェライト鋼の熱曝露後の硬さが、クリープ破断時の硬さと同じである場合には、硬さ変化率が1となる。
クリープ余寿命評価工程(S18)は、硬さ変化率算出工程(S16)で算出した硬さ変化率と、予め求めた熱曝露されるフェライト鋼と同じまたは同種のフェライト鋼における硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係と、を比較して、クリープ余寿命を評価する工程である。
図4は、フェライト鋼における硬さ変化率と、クリープ寿命消費率との関係を示すグラフである。図4のグラフでは、横軸にクリープ寿命消費率を取り、縦軸に硬さ変化率を取り、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を実線で表している。
クリープ寿命消費率は、クリープ破断時間に対する使用時間の比率である。例えば、クリープ破断時間が1000時間で、使用時間が500時間である場合には、クリープ寿命消費率は0.5である(500時間/1000時間)。クリープ寿命消費率0については、使用前の状態を表している。クリープ寿命消費率1については、クリープ破断時の状態を表している。
フェライト鋼は、クリープ損傷を受けると軟化して常温の硬さが低下する。フェライト鋼の硬さは、使用直後に大きく低下し、その後、緩やかに低下し、クリープ破断の直前に大きく低下する。
硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係については、予め熱曝露されるフェライト鋼と同じまたは同種のフェライト鋼についてクリープ試験を行ってマスター曲線を作成しておくことが好ましい。ここで、同種のフェライト鋼とは、材料固有の強化機構(固溶強化、析出強化等)が同じフェライト鋼のことである。フェライト鋼の強化機構が同じであれば、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係が略同じになるからである。すなわち、同種のフェライト鋼では、クリープ寿命消費率に対する硬さについては相違するが、クリープ破断時の硬さを用いて規格化された硬さ変化率については略同じになる。
例えば、使用環境で熱曝露されるフェライト鋼がGr.91の場合には、Gr.91のクリープ試験データに基づいてマスター曲線を作成して比較してもよいし、Gr.92またはGr.122のクリープ試験データに基づいてマスター曲線を作成して比較してもよい。また、Gr.91、Gr.92及びGr.122のクリープ試験データに基づいてマスター曲線を作成して比較してもよい。Gr.91、Gr.92及びGr.122の強化機構は、いずれも同じ固溶強化と析出強化であるからである。
クリープ試験については、使用環境の温度と同じ温度で試験を行うことが好ましいが、使用環境の温度と異なる温度で試験を行ってもよい。また、クリープ試験の負荷応力については、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力と同じ負荷応力で試験を行うことが好ましいが、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力と異なる負荷応力で試験を行ってもよい。なお、クリープ試験については、使用環境の温度と同じ温度、使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力と同じ負荷応力で試験を行うことが望ましい。例えば、火力発電プラントのボイラ配管に用いられるフェライト鋼の場合には、試験温度600℃から750℃、負荷応力25MPaから70MPaでクリープ試験を行うとよい。
まず、所定温度及び所定負荷応力でクリープ試験を行い、クリープ破断に至るまでのクリープ破断時間tを測定する。次に、同じ温度及び同じ負荷応力でクリープ試験を行い、例えば、クリープ時間t/5(クリープ寿命消費率0.2)、クリープ時間2t/5(クリープ寿命消費率0.4)、クリープ時間3t/5(クリープ寿命消費率0.6)、クリープ時間4t/5(クリープ寿命消費率0.8)で試験を中断する。そして、各クリープ時間の試験片の評定部の硬さを常温で測定する。また、試験前(クリープ寿命消費率0)の硬さ、クリープ破断時(クリープ寿命消費率1)の硬さについても同様に常温で測定する。次に、クリープ破断時の硬さに対する各クリープ時間のときの硬さの比率である硬さ変化率を算出し、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を規定するマスター曲線を作成する。また、マスター曲線を作成するときには回帰分析して、回帰曲線や回帰式を求めるようにしてもよい。
図4に示すように、硬さ変化率算出工程(S16)で算出された硬さ変化率がAの場合には、クリープ寿命消費率がBとなり、クリープ余寿命が1−Bと評価される。例えば、クリープ寿命消費率が0.8の場合には、クリープ余寿命が0.2(1−0.8)と評価される。また、クリープ破断までの残存期間については次のようにして算出可能である。クリープ寿命消費率が0.8に至るまでの使用時間が、例えば1000時間である場合には、クリープ破断までの残存期間が250時間(1000×0.2/0.8)と算出される。
クリープ余寿命については、クリープ寿命消費率が0.6以上で評価することが好ましい。例えば、ボイラ配管等のように熱処理や塑性加工等で転位が導入されることにより、使用前の硬さが複数箇所で異なる場合において、クリープ寿命消費率が0.6より小さいときには、導入された転位の影響が大きくなり、硬さ変化率のばらつきが大きくなるからである。また、クリープ寿命消費率が0.6より小さい場合には、まだ十分に火力発電プラント等の実機で使用可能であるからである。
なお、クリープ破断時の硬さ設定工程(S12)におけるクリープ破断時の硬さの設定、硬さ変化率算出工程(S16)における硬さ変化率の算出、クリープ余寿命評価工程(S18)におけるクリープ余寿命の評価には、一般的なコンピュータシステムを用いることが可能である。
以上、上記構成によれば、使用環境で熱曝露されて負荷応力が作用したフェライト鋼の硬さを測定することでクリープ余寿命を評価できることから、使用前の硬さや、無負荷状態(クリープ損傷を受けていない状態)の硬さ等の比較対象となる硬さを測定する必要がなく、フェライト鋼のクリープ余寿命をより簡易に評価することが可能となる。
また、使用前の硬さについては、同じフェライト鋼であっても熱処理状態や塑性変形の程度によりばらつくので、使用前の硬さを比較対象の硬さとしてクリープ余寿命を評価した場合には評価精度が低下する可能性がある。これに対して、上記構成によれば、使用前の硬さを考慮することなく、使用環境で熱曝露されて負荷応力が作用したフェライト鋼の硬さだけを測定することでクリープ余寿命を評価できることから、評価精度が向上する。
上記構成によれば、使用環境の温度を考慮する必要がなく、使用環境で熱曝露されて負荷応力が作用したフェライト鋼の硬さだけを測定することでクリープ余寿命を評価できることから、より簡易に評価することが可能となる。
上記構成によれば、クリープ余寿命については、クリープ寿命消費率が0.6以上で評価することにより、例えば、ボイラ配管のように熱処理や塑性加工等により導入される転位でフェライト鋼の使用前の硬さにばらつきがある場合でも、より精度よくクリープ余寿命を評価することができる。
フェライト鋼のクリープ余寿命について評価を行った。
(フェライト鋼)
フェライト鋼には、Gr.91(火STPA28)、Gr.92(火STPA29)、Gr.122(火SUS410J3TP)の3種類の高クロムフェライト鋼を使用した。
(クリープ破断時の硬さ)
これらの高クロムフェライト鋼について、負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を求めた。クリープ試験については、JISZ2271に準拠して行った。クリープ破断した試験片の評定部の硬さをビッカース硬さ試験法(JISZ2244)により常温で測定した。クリープ試験条件については、試験温度600℃から750℃とし、負荷応力25MPaから200MPaとした。
図5は、高クロムフェライト鋼における負荷応力と、クリープ破断時の硬さとの関係を示すグラフである。図5のグラフでは、横軸に負荷応力を取り、縦軸にクリープ破断時の硬さを取り、各高クロムフェライト鋼における負荷応力とクリープ破断時の硬さとの関係を実線及び破線で表している。また、負荷応力とクリープ破断時の硬さとの関係については、クリープ試験で得られたデータを回帰分析して2次曲線で求めた。
図5に示すように、同じ負荷応力を作用させた場合において、クリープ破断時の硬さについては、Gr.122が最も高く、Gr.92が最も低く、Gr.91がそれらの中間の硬さであった。このことから、クリープ破断時の硬さについては、高クロムフェライト鋼ごとに異なることがわかった。また、いずれの高クロムフェライト鋼についても、負荷応力が小さくなるほどクリープ破断時の硬さが低くなり、負荷応力が大きくなるほど、クリープ破断時の硬さが高くなる傾向がみられた。
(硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係)
次に、高クロムフェライト鋼について、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を示すマスター曲線を作成するために、クリープ試験を行った。クリープ試験については、JISZ2271に準拠して行った。クリープ試験条件については、試験温度600℃から750℃、負荷応力25MPaから70MPaとし、試験温度と負荷応力とをこの範囲で変えてクリープ試験を行った。試験片については、試験前の硬さが異なるものについても使用した。また、クリープ破断に至る途中で試験を中断して試験片の評定部の硬さをビッカース硬さ試験法(JISZ2244)により常温で測定し、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を求めた。
図6は、高クロムフェライト鋼における硬さ変化率と、クリープ寿命消費率との関係を示すグラフであり、図6(a)は、Gr.91のグラフであり、図6(b)は、Gr.122のグラフである。図6(a)及び図6(b)のグラフでは、横軸にクリープ寿命消費率を取り、縦軸に硬さ変化率を取り、各高クロムフェライト鋼のデータを黒三角形で表している。また、Gr.91のデータ及びGr.122のデータの各々について回帰分析し、図6(a)及び図6(b)のグラフ中に実線で示す3次曲線からなるマスター曲線を作成した。なお、マスター曲線については、試験温度や負荷応力が異なるクリープ試験データ、試験前の硬さが異なるクリープ試験データのいずれのデータも含めて作成した。
図6(a)及び図6(b)に示すように、高クロムフェライト鋼は、クリープ損傷を受けると軟化して硬さが低下した。高クロムフェライト鋼の硬さ変化率は、試験直後(クリープ寿命消費率が0に近いとき)に大きく低下し、その後、緩やかに低下し、クリープ破断の直前(クリープ寿命消費率が1に近いとき)に大きく低下した。
Gr.91とGr.122とでは、クリープ寿命消費率に対する硬さ変化率の変化が略同じであった。Gr.91及びGr.122の強化機構は、いずれも同じ固溶強化と析出強化であることから、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係も略同じになると考えられる。
次に、Gr.91、Gr.92及びGr.122のクリープ試験データを全て含めて、高クロムフェライト鋼における硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を示すマスター曲線を作成した。
図7は、高クロムフェライト鋼における硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を示すグラフである。図7のグラフでは、横軸にクリープ寿命消費率を取り、縦軸に硬さ変化率を取り、Gr.91、Gr.92及びGr.122の各クリープ試験データについて黒菱形で表している。
Gr.91、Gr.92及びGr.122の各クリープ試験データを用いて回帰分析を行って、図7のグラフ中に実線で示す3次曲線からなるマスター曲線を作成した。この3次曲線の回帰式を数1に示す。数1に示す回帰式では、硬さ変化率をAとし、クリープ寿命消費率をBとした。
Figure 2016006389
図7のグラフに示すように、クリープ寿命消費率が0.6より小さい場合には、硬さ変化率のばらつきが大きくなり、クリープ寿命消費率が0.6以上の場合には、硬さ変化率のばらつきが小さくなった。クリープ寿命消費率が0.6より小さい場合には、使用前の熱処理や塑性加工の過程で導入される転位の影響により、硬さ変化率のばらつきが大きくなると考えられる。これに対してクリープ寿命消費率が0.6以上である場合には回復により転位の影響が低下するため、硬さ変化率のばらつきが小さくなると考えられる。
数1に示す回帰式からクリープ寿命消費率が0.6のときの硬さ変化率を算出したところ1.143であった。したがって、使用後の高クロムフェライト鋼の硬さ変化率が1以上1.143以下であれば、より精度よくクリープ寿命消費率を求めることが可能となる。
(クリープ余寿命評価)
次に、高クロムフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法について説明する。まず、火力発電プラント等の使用環境において、高クロムフェライト鋼に作用する負荷応力を実験や解析等で推定する。そして、推定された負荷応力が高クロムフェライト鋼に作用したときのクリープ破断時の硬さを設定する。例えば、高クロムフェライト鋼がGr.91であり、推定された負荷応力が50MPaである場合には、図5に示すグラフから、クリープ破断時の硬さが160HVと設定される。
次に、使用環境で所定時間熱曝露され、負荷応力50MPaが作用した高クロムフェライト鋼の硬さをビッカース硬さ試験法により常温で測定する。そして、測定された硬さと、クリープ破断時の硬さとから硬さ変化率を算出する。例えば、測定された硬さが180HVで、クリープ破断時の硬さが160HVである場合には、硬さ変化率が、1.125(180HV/160HV)と算出される。
次に、この硬さ変化率からクリープ余寿命を推定する。まず、硬さ変化率からクリープ寿命消費率を求める。図8は、高クロムフェライト鋼のクリープ寿命消費率の求め方を示す図である。図8のグラフでは、横軸にクリープ寿命消費率を取り、縦軸に硬さ変化率を取り、硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係を示すマスター曲線を実線で表している。マスター曲線については、図7のグラフに実線で示される3次曲線を用いている。硬さ変化率が1.125の場合には、図8に示すマスター曲線または数1の回帰式から、クリープ寿命消費率が0.7と求められる。したがって、クリープ余寿命については0.3(1−0.7)と算出される。
また、クリープ破断までの残存期間については次のようにして算出可能である。クリープ寿命消費率が0.7に至るまでの使用時間が、例えば1000時間である場合には、クリープ破断までの残存期間が428時間(1000×0.3/0.7)と算出される。このようにして、高クロムフェライト鋼のクリープ余寿命を評価することができる。
10 配管。

Claims (3)

  1. 使用環境で熱曝露されるフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法であって、
    前記使用環境でフェライト鋼に作用する負荷応力を推定する負荷応力推定工程と、
    前記負荷応力から熱曝露されるフェライト鋼のクリープ破断時の硬さを設定するクリープ破断時の硬さ設定工程と、
    前記使用環境で熱曝露され、前記負荷応力が作用したフェライト鋼の熱曝露後の硬さを測定する硬さ測定工程と、
    前記クリープ破断時の硬さに対する前記熱曝露後の硬さの比率である硬さ変化率を算出する硬さ変化率算出工程と、
    前記硬さ変化率と、予め求めておいた前記熱曝露されるフェライト鋼と同じまたは同種のフェライト鋼における硬さ変化率とクリープ寿命消費率との関係と、を比較して、クリープ余寿命を評価するクリープ余寿命評価工程と、
    を備えることを特徴とするフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法。
  2. 請求項1に記載のフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法であって、
    前記クリープ余寿命評価工程は、クリープ寿命消費率が0.6以上のクリープ余寿命を評価することを特徴とするフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法。
  3. 請求項1または2に記載のフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法であって、
    前記フェライト鋼は、8.5質量%以上12.5質量%以下のCrを含有する高クロムフェライト鋼であることを特徴とするフェライト鋼のクリープ余寿命評価方法。
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