JP2016005501A - 超音波測定装置および超音波測定方法 - Google Patents

超音波測定装置および超音波測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位とが異なり得る問題を解消すること。【解決手段】送受信制御部206が、血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御する。テンプレート設定部232が、前記反射波の受信信号に基づいて、前記血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定する。そして、トラッキング開始制御部237が、前記受信信号のうちの前記信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントを設定して、トラッキング部210にトラッキングを開始させる。【選択図】図4

Description

本発明は、超音波により測定する超音波測定装置等に関する。
超音波測定装置により生体情報を測定する一例として、血管機能の評価や血管疾患の判断が行われている。何れにおいても血管を測定対象とする場合には、拍動に伴う血管径の変化の計測、すなわち血管壁の位置を追跡して、血管壁の時間的な変位を計測する場合が多い。変位する部位の追跡技術は、一般的に「トラッキング」と呼ばれている。
トラッキングの手法には、超音波送受信により得られる画像に基づくエコートラッキング法(例えば特許文献1参照)や、送受信される超音波信号の位相情報に基づく位相差トラッキング法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
特開2007−68731号公報 特開平10−5226号公報
何れのトラッキング手法を採用するにしても、トラッキングを開始する前にトラッキング対象とする部位を指定する必要がある。しかし、従来手法によれば、希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位とが異なる場合が有り得た。
具体的に説明する。例えば、測定者が超音波送受信により得られた血管を含む生体の断面画像を見ながらトラッキング対象として血管壁の画像部分を指定し、トラッキングの開始指示を操作入力する場合を考える。この場合、まず問題となるのが、拍動に伴って血管壁が変位するため、トラッキング対象の指定自体が困難であることである。次に、血管壁の画像部分を指定できたとしても、実際にトラッキングが開始されるまでには時間差が生じるため、指定した画像部分とは異なる画像部分を対象としてトラッキングが行われる場合があった。こういった問題は、血管壁のうちの微細な局所部位を指定し、その局所部位の高精度な変位を測定したい場合には特に問題であった。
なお、超音波送受信により得られた画像を動画像として保存し、一時停止などを利用して、後からプレイバックしてトラッキングする方法が考えられるが、リアルタイムにトラッキングする場合には当然利用できない。
また、特許文献1には、複数の超音波ビームのうちの基準ビームと関連ビームについて、互いのエコー信号の相関から、基準ビームに設定されたトラッキング点に対応する関連ビーム上の位置をトラッキング点に転用・設定する技術が開示されている。しかし、そもそも基準ビーム上のトラッキング点の設定においては、上述した問題があることが明らかである。
本発明は、こうした事情を鑑みて、希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位とが異なり得る問題を解消することを目的として考案されたものである。
以上の課題を解決するための第1の発明は、血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御する送受信制御部と、前記反射波の受信信号に基づいて、前記血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定する設定部と、前記受信信号のうちの前記信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントを設定してトラッキングを開始させるトラッキング開始制御部と、を備えた超音波測定装置である。
また、他の発明として、血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御することと、前記反射波の受信信号に基づいて、前記血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定することと、前記受信信号のうちの前記信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントを設定してトラッキングを開始することと、を含む超音波測定方法を構成することとしてもよい。
この第1の発明等によれば、血管に向けて送信した超音波の反射波の受信信号のうち、当該血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定する。この設定は任意のタイミングで得られた受信信号に基づいて行うことができる。従って、静止画像のようなある瞬間の受信信号に基づいて設定できるため、希望するトラッキング対象に係る信号波形テンプレートを精確に設定することができる。
そして、信号波形テンプレートの設定の後は、受信信号のうち、設定した信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントが設定されてトラッキングが開始される。よって、信号波形テンプレートを設定したタイミングから、実際にトラッキングが開始するまでに時間差があっても問題とならず、希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位とが異なる問題が生じることがない。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記トラッキング開始制御部は、所定の相関演算を行って前記信号波形テンプレートとの相関値が所定の適合条件を満たす信号部分を検索する検索部を有し、検索された信号部分に基づいて前記トラッキングポイントを設定する、超音波測定装置である。
この第2の発明によれば、信号波形テンプレートに適合する信号部分として、受信信号のうちの相関値が所定の適合条件を満たす信号部分を、所定の相関演算を行って検索する。よって、希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位との一致の精確性を向上させることができる。
上述の第1および第2の発明において、測定対象の血管を動脈とする第3の発明を構成してもよいことは勿論である。
超音波測定装置のシステム構成例を示す図。 反射波データの概略を説明するための図。 トラッキングポイントの初期設定を説明するための図。 超音波測定装置の機能構成例を示す図。 信号波形テンプレートの設定の具体例を示す図。 記憶部の構成例を示す図。 測定処理の流れを示すフローチャート。
以下、本発明を適用した実施形態の一例を説明するが、本発明を適用可能な実施形態が以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態における超音波測定装置10のシステム構成例を示す図である。超音波測定装置10は、超音波の反射波を測定することにより被検体2の生体情報を測定する装置である。本実施形態では、生体情報の1つとして動脈である血管4に係る血圧や、IMT(Intima Media Thickness:血管の内膜中膜複合体厚)といった血管系機能情報を測定する。図示の例では、頸動脈を測定対象の血管4としているが、橈骨動脈などの他の動脈を測定対象の血管4としてもよいことは勿論である。
超音波測定装置10は、測定結果や操作情報を画像表示するための手段及び操作入力のための手段を兼ねるタッチパネル12と、操作入力をするためのキーボード14と、超音波プローブ16(探触子)と、処理装置30とを備える。処理装置30には、制御基板31が搭載されており、タッチパネル12,キーボード14,超音波プローブ16などの装置各部と信号送受可能に接続されている。
制御基板31には、CPU(Central Processing Unit)32や、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、各種集積回路の他、ICメモリーやハードディスク等による記憶媒体33と、外部装置とのデータ通信を実現する通信IC34とが搭載されている。処理装置30は、CPU32等で記憶媒体33に記憶されている測定プログラムを実行することにより、超音波測定に係る血管4の血管壁のトラッキングを開始する制御を行い、血管4を対象とした血管系機能情報の測定などの本実施形態に係る各種機能を実現する。
具体的には、処理装置30の制御により、超音波測定装置10は超音波プローブ16から被検体2へ超音波ビームを送信・照射し、その反射波を受信する。そして反射波の受信信号(以下単に「受信信号」と呼称する)を信号処理することにより、被検体2の生体内構造の位置情報や経時変化などの反射波データを生成することができる。反射波データには、いわゆるAモード、Bモード、Mモード、カラードップラーの各モードの画像がこれに含まれる。超音波を用いた測定は所定周期で繰り返し実行される。測定単位を「フレーム」と呼称する。
また、超音波測定装置10は、測定開始時のフレームの受信信号にトラッキングポイント(関心領域)を設定する。そして、以降のフレームでは、当該フレームの受信信号からトラッキングポイントを追跡して変位を算出する、いわゆる「トラッキング」を行うことができる。本実施形態では、血管4の血管壁をトラッキングポイントとし、超音波測定装置10は、このトラッキングポイントの設定および開始制御について特徴を有している。なお、本実施形態ではトラッキング対象の血管壁として後壁を中心に説明するが、前壁についても同様にトラッキング対象とするものとする。
[原理の説明]
トラッキングポイントの設定およびトラッキングの開始制御の原理について説明する。
図2は、受信信号を信号処理した反射波データの概略を示す図であり、(1)が時間軸を、(2)が後壁に係る概略のMモード画像を、(3)が後壁に係る概略のAモード画像を示す。Aモード画像は受信信号そのものとも言えるため、以下では受信信号と同義として説明する。超音波測定では血管4の前壁および後壁からの反射波は強く検出される。図2(3)に示した受信信号の信号部分は、後壁からの信号部分を含む周辺部分を切り出したものであり、一定の深さ範囲の信号部分である。
血管4の前壁および後壁は、拍動に伴って超音波プローブ16から見て前後に(深さ方向に)変位している。例えば、後壁の部分に着目すると、図2(2),(3)に示すように変位する。時刻t11〜t14が一拍分である。前壁および後壁は変位するが、一拍後には略同一位置に戻る。例えば、図2(3)において、時刻t11の信号波形と、時刻t14の信号波形とにおいては、ほぼ同じ深さ位置に後壁のピークが表れている。すなわち、受信信号のうち、血管壁の信号部分が変位する範囲はある一定の範囲内と言える。
図3は、トラッキングポイントの初期設定を説明するための図であり、後壁に係る概略のAモード画像を示す。まず、図3の左側に示す時刻21が第1のタイミングである。第1のタイミングで得られた受信信号から、トラッキングを希望する対象(血管壁の信号波形部分)を指定・設定する。いわば静止画像として、第1のタイミングで得られた受信信号の中からトラッキング対象を設定することができるため、例えば、受信信号を拡大等して精密に設定することができる。設定したトラッキング対象の信号波形の部分が信号波形テンプレートとして設定される。
次いで、トラッキングを開始して血管径機能情報の測定を開始する旨の指示入力がなされると、指示入力がなされたタイミング(第2のタイミング)における受信信号のうちから、信号波形テンプレートに適合する信号部分が検索され、当該信号部分の位置にトラッキングポイントを初期設定して、トラッキングを開始する。図3の右側に示す時刻t22が、第2のタイミングである。
信号波形テンプレートに適合する信号部分の検索は次のように行われる。すなわち、信号波形テンプレートの信号範囲の幅(深さ方向の範囲の大きさ)と同じ幅の信号部分を、第2のタイミング(時刻t22)の受信信号の中から切り出して演算対象信号部分として選択する。そして、演算対象信号部分と信号波形テンプレートとを相関演算する。この演算対象信号部分の選択と相関演算とを、第2のタイミング(時刻t22)の受信信号のうちの所定の検索範囲について、演算対象信号部分を変化させて行う。検索範囲は、信号波形テンプレートの深さ位置に基づいて、後壁の最大変位範囲として想定される範囲が定められる。
次いで、得られた演算対象信号部分の選択位置毎の相関値のうち、所定の適合条件を満たす選択位置にトラッキングポイントを初期設定する。適合条件は、例えば、最も相関値が高い選択位置としてもよいし、最も相関値が高く、且つ、所定値以上となる選択位置としてもよい。もしも、適合条件を満たす選択位置が無い場合には、第2のタイミングにおける後壁の位置が検索範囲を超えているおそれがあるため、検索範囲を拡張して再度、演算対象信号部分の選択と相関演算とを行えばよい。
相関演算を行う信号の大きさは、信号波形テンプレートの幅(深さ方向の範囲の大きさ)であり、演算対象信号部分の選択範囲も検索範囲として限られている。そのため、適合条件を満たす演算対象信号部分の検索を高速に行うことができ、フレームレートが例えば1kHzであったとしても、フレーム間隔時間の間に実行可能である。よって、トラッキングポイントの初期設定は、血管径機能情報の測定を開始する第2のタイミングのフレームの次のフレームが到来するまでの間に完了することができる。このため、希望するトラッキング対象の部位(信号波形テンプレートの部位)と、実際にトラッキングされる部位(トラッキングポイントとして設定される部位)との一致の精確性を向上させたトラッキングが実現される。
[機能構成の説明]
次に、本実施形態を実現するための機能構成について説明する。
図4は、本実施形態における超音波測定装置10の機能構成例を示すブロック図である。超音波測定装置10は、操作入力部100と、超音波送受信部102と、処理部200と、表示部300と、記憶部500とを備える。
操作入力部100は、測定者による各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作入力信号を処理部200へ出力する。操作入力部100は、ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ、トラックパッド、マウス、などにより実現できる。図1の例ではタッチパネル12やキーボード14がこれに該当する。
超音波送受信部102は、処理部200から出力されるパルス電圧で超音波を発信する。そして、発信した超音波の反射波を受信して電気信号に変換し、処理部200へ出力する。図1の超音波プローブ16がこれに該当する。
処理部200は、例えば、CPUやGPU(Graphic Processor Unit)等のマイクロプロセッサーや、ASIC、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、IC(Integrated Circuit)メモリーなどの電子部品によって実現される。そして、処理部200は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムやデータ、操作入力部100からの操作入力信号、超音波送受信部102からの信号等に基づいて各種の演算処理を実行して被検体2の生体情報を算出する。図1の処理装置30、制御基板31が処理部200に該当する。
処理部200は、超音波制御部202と、トラッキング部210と、トラッキング初期制御部230と、血管壁検出部244と、血管系機能測定制御部248と、測定結果記録表示制御部250と、画像生成部260とを有する。
超音波制御部202は、血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御する。例えば、駆動制御部204と、送受信制御部206と、受信信号合成部208とを有し、超音波測定を統合的に制御する。
駆動制御部204は、超音波プローブ16から超音波パルスの送信タイミングを制御し、送信制御信号を送受信制御部206へ出力する。
送受信制御部206は、駆動制御部204からの送信制御信号に従ってパルス電圧を発生させて超音波送受信部102へ出力する。その際、送信遅延処理を行って各超音波振動子へのパルス電圧の出力タイミングの調整を行うことができる。また、超音波送受信部102から出力された信号の増幅やフィルター処理を行って、その結果を受信信号合成部208へ出力することができる。
受信信号合成部208は、必要に応じて遅延処理等を行っていわゆる受信信号のフォーカスに係る処理等を実行して受信信号データ516を含む反射波データ510(図6参照)を生成する。反射波データ510は、トラッキング初期制御部230およびトラッキング部210で使用される。
トラッキング初期制御部230は、テンプレート設定部232と、トラッキング開始制御部237とを有する。本実施形態では、処理部200がトラッキング初期制御プログラム502(図6参照)を読み出して実行することでトラッキング初期制御部230をソフトウェア的に実現することとして説明するが、FPGA等の電子回路によりハードウェアとして実現することとしてもよい。また、テンプレート設定部232或いはトラッキング開始制御部237を個別にFPGA等の電子回路で構成することとしてもよい。
テンプレート設定部232は、上述した通り、トラッキング対象の波形(血管壁の前壁及び後壁の波形)を示す信号部分を信号波形テンプレートとして設定する。この信号波形テンプレートの設定は、いわば静止画像として、第1のタイミングで得られた受信信号の中から、拡大等して精密に設定することができる。また、信号波形テンプレートの設定は、測定者が手動で設定することができるが、血管壁の信号部分を抽出するプログラムにより自動的に設定可能としてもよい。
信号波形テンプレートの設定について、図5を参照してより具体的に説明する。図5は、第1のタイミングで得られた反射波信号の一例を示す図である。テンプレート設定部232は、例えば、受信信号を表示部300に表示させる等して、操作入力部100からの設定指示操作に従って、前壁の信号範囲FWと、後壁の信号範囲RWとを特定する。信号範囲は、何れも深さ位置の範囲を定めたデータである。信号範囲の特定にあたっては、受信信号を拡大表示する等して、精確に範囲設定が可能である。
テンプレート設定部232は、この特定された信号範囲内の信号波形を信号波形テンプレート523(図6参照)として設定する。前壁の信号範囲FWの信号波形を前壁の信号波形テンプレートFTとして設定し、後壁の信号範囲RWの信号波形を後壁の信号波形テンプレートRTとして設定する。
トラッキング開始制御部237は、操作入力部100に測定開始の指示入力がなされた場合に、設定された信号波形テンプレートを用いてトラッキングポイントを初期設定し、トラッキングを開始させる制御を行う機能部であり、相関演算部239を含む検索部238を有する。具体的な動作原理は図3を参照して上述した通りである。要約すると、測定を開始する第2のタイミングの受信信号から、演算対象信号部分を選択して、信号波形テンプレートとの間で相関演算を行う。これを第2のタイミングの受信信号のうちの所定の検索範囲について、演算対象部分を変化させて行うことで、検索部238が、演算対象信号部分の選択位置毎の相関値のうち、所定の適合条件を満たす選択位置を検索する。そして、所定の適合条件を満たす選択位置(信号部分)にトラッキングポイントを初期設定する。トラッキングポイントの設定が完了すると、トラッキング開始制御部237は、当該トラッキングポイントの初期設定情報をトラッキング部210に出力して、トラッキングを開始させる。
トラッキング部210は、トラッキング開始制御部237からのトラッキング開始指示信号に応じてトラッキングを開始する。トラッキングポイント(関心領域)は、トラッキング開始制御部237からの初期設定情報に基づいて、第2のタイミングの受信信号に設定する。これにより、トラッキング対象として希望する部位が確実にトラッキングポイントとして設定されることとなる。以降のトラッキング自体は公知の技術を適用できる。例えば、「エコートラッキング」や「位相差トラッキング」などの機能が実現される。
血管壁検出部244は、テンプレート設定部232による設定の前段階として、受信信号から血管特徴点を検出する。具体的には、所定の信号強度以上の2つのピークであり、且つ、当該ピーク間の信号強度が血液を示す所定の低強度以下となる2つのピークを前壁および後壁として検出する。前壁および後壁の検出方法は、この方法に限られるものではなく、他の方法を採用してもよいことは勿論である。
血管系機能測定制御部248は、トラッキング部210により継続して位置測定される血管4の前壁および後壁の位置に基づいて血管径の変位を判定して、所与の血管系機能測定に係る制御を行う。例えば、スティフネスパラメーターを用いて血管径から血圧を推定する処理を実行して血圧を測定する等の演算制御を行う。
測定結果記録表示制御部250は、血管系機能の測定結果を記憶部500に記憶させ、表示部300に表示させるための制御を行う。
画像生成部260は、超音波測定や生体情報測定に必要な各種操作画面や測定結果を表示するための画像を生成して表示部300へ出力する。
表示部300は、画像生成部260から入力される画像データを表示する。図1のタッチパネル12がこれに該当する。
記憶部500は、ICメモリーやハードディスク、光学ディスクなどの記憶媒体により実現され、各種プログラムや、処理部200の演算過程のデータなどの各種データを記憶する。図1では、処理装置30の制御基板31に搭載されている記憶媒体33がこれに該当する。なお、処理部200と記憶部500の接続は、装置内の内部バス回路による接続に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの通信回線で実現しても良い。その場合、記憶部500は超音波測定装置10とは別の外部記憶装置により実現されるとしてもよい。
そして、記憶部500は、図6に示すように、測定プログラム501と、反射波データ510と、設定データ520と、適合条件データ530と、相関演算結果データ550と、血管系機能測定データ570とを記憶する。勿論、これら以外にもフレーム識別情報や、各種フラグ、計時用のカウンター値などを適宜記憶することができる。
処理部200は、測定プログラム501を読み出して実行することにより、超音波制御部202や、トラッキング初期制御部230、血管壁検出部244、血管系機能測定制御部248、測定結果記録表示制御部250、画像生成部260等の機能を実現する。また、測定プログラム501には、トラッキング初期制御部230の機能を実現するためのトラッキング初期制御プログラム502がサブルーチンプログラムとして含まれる。
なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
反射波データ510は、超音波測定により得られた反射波データであって、超音波制御部202によってフレーム毎に生成される。1つの反射波データ510は、例えば走査線ID512と、測定フレーム514と、受信信号データ(深さ−信号強度データ)516とを含む。勿論、これら以外のデータも適宜格納することができる。
設定データ520は、第1のタイミングの受信信号に基づき、テンプレート設定部232が設定する信号波形テンプレート523と、検索部238が測定開始時の第2のタイミングの受信信号からトラッキングポイントとする信号部分を検索するための検索範囲525のデータを格納する。検索範囲525は、例えば、基準となる深さ位置からの相対的な範囲としてトラッキング開始制御部237が設定する。基準となる深さ位置は、第1のタイミングの受信信号のうちの信号波形テンプレート523の位置とすることができる。
適合条件データ530は、検索部238がトラッキングポイントとする信号部分を判定するための相関値の条件を定めたデータである。
相関演算結果データ550は、相関演算部239が相関演算して求めた相関値を、演算対象信号部分として選択した位置と対応付けて格納したデータである。
血管系機能測定データ570は、トラッキング部210により追跡された血管4の前壁および後壁の位置を、対応する受信信号が得られた時刻情報と対応付けたデータや、前壁および後壁の位置から算出された血管径のデータ、血管径に基づいて算出された血圧のデータ等が格納される。
[処理の流れの説明]
次に、超音波測定装置10の測定処理の動作について説明する。
図7は、本実施形態における超音波測定装置10における測定処理の流れを説明するためのフローチャートである。
同処理にあたって、処理部200が、超音波送受信部102の超音波振動子(走査線)毎に超音波ビームを送信させ、その反射波を受信して、記憶部500に反射波データ510を随時記憶させる処理を開始していることとする。
まず、超音波の送受信によって随時得られている受信信号データ516に基づき、血管壁検出部244が、受信信号に特徴点が含まれているか否かを判定することで、特徴点が検出されるまで待機する(ステップS1:NO)。本実施形態では、特徴点は血管4の前壁および後壁を示すピークである。特徴点が検出されると(ステップS1:YES)、トラッキング初期制御部230によってトラッキング初期制御処理が行われる(ステップS3〜S19)。
すなわち、テンプレート設定部232が、第1のタイミングで得られた受信信号を用いて、信号波形テンプレートの設定を行う(ステップS3)。次いで、トラッキング開始制御部237が検索範囲525を設定する(ステップS5)。そして、測定開始の指示操作がなされるまで待機し(ステップS7:NO)、指示操作がなされた場合には(ステップS7:YES)、検索部238が、指示操作がなされたタイミングである第2のタイミングで得られた受信信号のうちの検索範囲525の中から、演算対象信号部分を選択する(ステップS9)。そして、相関演算部239が、演算対象信号部分と信号波形テンプレート523との相関演算を行い(ステップS11)、求めた相関値を、演算対象信号部部分として選択した位置と対応付けて相関演算結果データ550に蓄積記憶させる。
検索範囲525において演算対象信号部分とする選択位置をずらしてステップS9〜S11の処理を実行することを完了した場合には、検索を終了とし(ステップS13:YES)、相関演算結果データ550の中から、適合条件を満足する相関値があるか否かを判定する(ステップS15)。満足する相関値が無い場合には、検索範囲525を拡張して(ステップS17)、再度ステップS9〜S13を繰り返す。
適合条件を満足する相関値が存在する場合には、トラッキング開始制御部237は、第2のタイミングで得られた信号部分のうち、当該相関値に対応する信号部分の位置にトラッキングポイントを初期設定して、トラッキング部210にトラッキングを開始させる制御を行う(ステップS19)。
トラッキング部210による第2のタイミング以降のトラッキングが開始されることで、血管系機能測定制御部248による血管系機能の測定が開始される(ステップS21)。
その後、測定処理の終了の操作がなされるまで測定を続行し、終了操作がなされた場合に(ステップS23:YES)、測定処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、血管4に向けて送信した超音波の反射波を受信した受信信号のうち、第1のタイミングで得られた受信信号に基づいて、当該血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定する。従って、静止画像のようなある瞬間の受信信号に基づいて信号波形テンプレートを設定できるため、希望するトラッキング対象を精確に設定することができる。
そして、信号波形テンプレートの設定の後は、信号波形テンプレートに適合する信号部分が検索されて当該箇所にトラッキングポイントが設定されてトラッキングが開始される。よって、信号波形テンプレートを設定するタイミングと、トラッキングの開始タイミングとは時間差があるにも関わらず、時間差を問題とせず、希望するトラッキング対象の部位と、実際にトラッキングされる部位とが異なる問題が生じることがない。
なお、本発明の形態は上記実施形態に限るものではなく、適宜構成要素の追加・省略・変更を施すことができる。例えば、上記実施形態では、血管の前壁および後壁の両方をトラッキング対象とすることとして説明したが、一方のみをトラッキング対象としてもよいことは勿論である。
また、相関演算を行うこととして説明したが、相関値といった類似度の代わりに、二乗誤差(Sum of Squared Difference:SSD)や絶対誤差(Sum of Absolute Difference:SAD)といった相違度を用いてもよい。ただし、SSDやSADを用いる場合、値が小さいほど類似しているため、相当条件(閾値条件)は、閾値以下とする。
2…被検体、4…血管、10…超音波測定装置、16…超音波プローブ、30…処理装置、33…記憶媒体、100…操作入力部、102…超音波送受信部、200…処理部、202…超音波制御部、210…トラッキング部、230…トラッキング初期制御部、248…血管系機能測定制御部、300…表示部、500…記憶部

Claims (4)

  1. 血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御する送受信制御部と、
    前記反射波の受信信号に基づいて、前記血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定する設定部と、
    前記受信信号のうちの前記信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントを設定してトラッキングを開始させるトラッキング開始制御部と、
    を備えた超音波測定装置。
  2. 前記トラッキング開始制御部は、所定の相関演算を行って前記信号波形テンプレートとの相関値が所定の適合条件を満たす信号部分を検索する検索部を有し、検索された信号部分に基づいて前記トラッキングポイントを設定する、
    請求項1に記載の超音波測定装置。
  3. 前記血管は動脈である、
    請求項1又は2に記載の超音波測定装置。
  4. 血管に向けた超音波の送信および反射波の受信を制御することと、
    前記反射波の受信信号に基づいて、前記血管の血管壁の部分を示す信号波形テンプレートを設定することと、
    前記受信信号のうちの前記信号波形テンプレートに適合する信号部分に基づいてトラッキングポイントを設定してトラッキングを開始することと、
    を含む超音波測定方法。
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