JP2016003154A - コンクリートに撥水性を付与する方法、撥水性コンクリートの製造方法、及び撥水性コンクリート - Google Patents
コンクリートに撥水性を付与する方法、撥水性コンクリートの製造方法、及び撥水性コンクリート Download PDFInfo
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Abstract
【課題】作業性良く、簡単に、撥水性コンクリートが得られる技術を提案する。【解決手段】コンクリートに撥水性を付与する方法であって、パラフィンが、セメント、骨材及び水と共に混練される方法。【選択図】図1
Description
本発明は撥水性を有するコンクリートに関する。
撥水性コンクリートが提案されている。例えば、塩害・酸性雨によるコンクリートの劣化防止対策として、アクリル系またはエポキシ系などの有機系樹脂(塗膜構成材料)を含有する塗料をコンクリート表面に塗布することが提案されている。この方法によって得られた撥水性(表面に撥水性塗膜が設けられた)コンクリートは、基本的には、コンクリートの細孔が閉塞されている。前記表面の撥水性塗膜は、屋外にあっては、紫外線照射によって、劣化が起きる。従って、耐久性に欠ける。
上記問題点に鑑みて、アルカリ金属ケイ酸塩および塩基性炭酸亜鉛(硬化剤)を含有する水溶液を、コンクリート表面に、該水溶液が内部に含浸するまで十分に塗布し、この後、常温で自然乾燥(20℃で1昼夜)することによって、コンクリートの表面にケイ酸塩重合体膜を形成せしめ、この後、ケイ弗化水素酸水溶液を、コンクリート表面に、該水溶液が内部に含浸するまで十分に塗布し、この後、常温で自然乾燥(20℃で10時間)することによって、コンクリートの表面にケイ酸塩重合体膜の耐水性付与の改質膜を形成せしめ、この後、ジメチルアルコキシシランのアルコール溶液を、コンクリート表面に、該水溶液が内部に含浸するまで十分に塗布し、この後、自然乾燥(20℃で1昼夜)することによって、撥水性のシラン膜を形成せしめる技術が提案(特開平6−287086号公報)されている。
ケイ酸塩系無機質改質剤をコンクリート表面に塗布し、24時間気中養生後、ポリシラザン系無機質高機能コーティング剤を表面に塗布した後、14日間20℃で気中養生する技術が提案(特開2012−232887号公報)されている。
上記提案の技術は、それまでの有機系樹脂塗膜に替えて、無機系塗膜を採用することによって、紫外線などによる劣化を少なくしようとしたものである。
しかしながら、コンクリート表面に有機系塗膜あるいは無機系塗膜を設けるのは、煩瑣な作業である。特に、単に、表面に塗膜が設けられたのみで良いと言うのでは無く、コンクリートの内部まで塗布液(塗料)が含浸することを要求されているから、時間も掛かる。更には、塗布液の乾燥を必須とすることから、手間も掛かる。要するに、これまでの技術は作業性が悪い。更には、撥水性の耐久性にも問題が残されているであろう。
本発明は前記問題点を解決することを目的とする。すなわち、本発明が解決しようとする課題は、作業性良く、簡単に、撥水性コンクリートが得られる技術を提案することである。
本発明は、
コンクリートに撥水性を付与する方法であって、
パラフィンが、セメント、骨材及び水と共に混練される
ことを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
コンクリートに撥水性を付与する方法であって、
パラフィンが、セメント、骨材及び水と共に混練される
ことを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、前記パラフィンが、好ましくは、固形パラフィンであることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、前記パラフィンが、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンであることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、前記パラフィン量が、好ましくは、2〜15Kg/m3であることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、好ましくは、更に速硬性混和材が共に混練されることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)が、好ましくは、15〜40%であることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、前記コンクリートに撥水性を付与する方法であって、好ましくは、前記速硬性混和材が混合されるに先だって凝結遅延剤が混合されることを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法を提案する。
本発明は、
撥水性コンクリートの製造方法であって、
パラフィンを、セメント、骨材及び水と共に混練する
ことを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
撥水性コンクリートの製造方法であって、
パラフィンを、セメント、骨材及び水と共に混練する
ことを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、前記パラフィンが、好ましくは、固形パラフィンであることを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、前記パラフィンが、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンであることを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、好ましくは、前記パラフィン量が2〜15Kg/m3であることを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、好ましくは、更に速硬性混和材を共に混練することを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、好ましくは、(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)が15〜40%であることを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートの製造方法であって、好ましくは、前記速硬性混和材が混合されるに先だって凝結遅延剤が混合されることを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法を提案する。
本発明は、
前記撥水性コンクリートの製造方法によって製造されてなる撥水性コンクリートを提案する。
前記撥水性コンクリートの製造方法によって製造されてなる撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、
パラフィンと、セメントと、骨材とを含有する
ことを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
パラフィンと、セメントと、骨材とを含有する
ことを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、前記パラフィンが、好ましくは、固形パラフィンであることを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、前記パラフィンが、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンであることを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、好ましくは、前記パラフィン量が2〜15Kg/m3であることを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、好ましくは、更に速硬性混和材を含有することを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、好ましくは、更に凝結遅延剤を含有することを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
本発明は、前記撥水性コンクリートであって、好ましくは、(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)が15〜40%であることを特徴とする撥水性コンクリートを提案する。
撥水性に富むコンクリートが簡単に得られる。
本発明の実施形態が以下に説明される。第1の発明は、コンクリートに撥水性を付与する方法である。前記方法は、パラフィンが、セメント、骨材及び水と共に混練される工程を有する。前記パラフィンは、好ましくは、固形パラフィンである。パラフィンには、固形パラフィンと、流動パラフィンとが有る。前記パラフィンは、好ましくは、固形パラフィンである。ここで、固形パラフィンとは、使用雰囲気温度において、固形であると言うことである。前記パラフィンは、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンである。前記パラフィン量は、好ましくは、2〜15Kg/m3である。更に好ましくは、3Kg/m3以上である。もっと好ましくは6Kg/m3以上である。好ましくは、12Kg/m3以下である。前記方法は、好ましくは、更に速硬性混和材が共に混練される工程を有する。前記速硬性混和材の量は、好ましくは、15%≦(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)≦40%である。より好ましくは25%以上である。より好ましくは35%以下である。前記速硬性混和材量は、好ましくは、100〜200Kg/m3である。前記方法は、好ましくは、前記速硬性混和材が混合されるに先だって、凝結遅延剤が混合される工程を有する。好ましくは、パラフィンとセメントと骨材と凝結遅延剤と水が共に混練される工程を有する。好ましくは、パラフィンとセメントと骨材と凝結遅延剤と水との混練工程の後、前記速硬性混和材が添加されて混練される工程を有する。前記方法は、例えばベースコンクリートに前記パラフィンが添加されて混練される工程を有する。例えば、ベースコンクリートに前記パラフィン及び凝結遅延剤が添加されて混練される工程を有する。例えば、前記パラフィン及び前記凝結遅延剤が前記ベースコンクリートに添加された後、前記速硬性混和材が添加される。前記添加後に混練が行われる。例えば、ベースコンクリート製造工程、搬送工程、第1(前記パラフィン、必要に応じて凝結遅延剤)投入・混練工程、第2(必要に応じて、速硬性混和材)投入・混練工程を、順に、経る。前記ベースコンクリートは、例えばコンクリート製造プラントで製造される。前記搬送工程は、前記ベースコンクリート製造工程で製造されたベースコンクリートがトラックアジテータのドラムに投入されてコンクリート打設現場に搬送される工程である。前記搬送中にあっては、ベースコンクリートは混練されている。前記第1投入・混練工程は、前記パラフィン(必要に応じて、前記凝結遅延剤)が、前記トラックアジテータのドラムに、投入・混練される工程である。ここで、前記パラフィン投入時と前記凝結遅延剤投入時とは同一時であっても、時間的ずれが有っても良い。しかし、別々に投入する大きな利点が考えられず、簡便さ等から、好ましくは、同時に投入される。特に好ましくは、両者の混合物が投入される形態である。前記第1投入・混練工程は、前記トラックアジテータがコンクリート打設現場に到着した時点(打設現場到着よりも多少は前の時間から、到着後の多少は経過した時間までの間の時間:到着前後の間の時間(その時間幅が長すぎなければ、差し支えない。))において、行われる。前記投入時においてコンクリートは混練されている。前記第2投入・混練工程は、前記第1投入・混練工程の後に行われる。前記第2投入・混練工程は、前記速硬性混和材が、前記トラックアジテータのドラムに、投入・混練される工程である。前記投入時においてもコンクリートは混練されている。
第2の発明は撥水性コンクリートの製造方法である。前記製造方法は、パラフィンとセメントと骨材と水とを混練する工程を有する。前記パラフィンは、好ましくは、固形パラフィンである。前記パラフィンは、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンである。前記パラフィン量は、好ましくは、2〜15Kg/m3である。更に好ましくは、3Kg/m3以上である。もっと好ましくは6Kg/m3以上である。好ましくは、12Kg/m3以下である。前記製造方法は、好ましくは、更に速硬性混和材が共に混練される工程を有する。前記速硬性混和材の量は、好ましくは、15%≦(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)≦40%である。より好ましくは25%以上である。より好ましくは35%以下である。前記速硬性混和材量は、好ましくは、100〜200Kg/m3である。前記製造方法は、好ましくは、前記速硬性混和材が混合されるに先だって、凝結遅延剤が混合される工程を有する。好ましくは、パラフィンとセメントと骨材と凝結遅延剤と水が共に混練される工程を有する。好ましくは、パラフィンとセメントと骨材と凝結遅延剤と水との混練工程の後、前記速硬性混和材が添加されて混練される工程を有する。前記製造方法は、例えばベースコンクリートに前記パラフィンが添加されて混練される工程を有する。例えば、ベースコンクリートに前記パラフィン及び凝結遅延剤が添加されて混練される工程を有する。例えば、前記パラフィン及び前記凝結遅延剤が前記ベースコンクリートに添加された後、前記速硬性混和材が添加される。前記添加後に混練が行われる。例えば、ベースコンクリート製造工程、搬送工程、第1(前記パラフィン、必要に応じて凝結遅延剤)投入・混練工程、第2(必要に応じて、速硬性混和材)投入・混練工程を、順に、経て製造される。前記ベースコンクリートは、例えばコンクリート製造プラントで製造される。前記搬送工程は、前記ベースコンクリート製造工程で製造されたベースコンクリートがトラックアジテータのドラムに投入されてコンクリート打設現場に搬送される工程である。前記搬送中にあっては、ベースコンクリートは混練されている。前記第1投入・混練工程は、前記パラフィン(必要に応じて、前記凝結遅延剤)が、前記トラックアジテータのドラムに、投入・混練される工程である。ここで、前記パラフィン投入時と前記凝結遅延剤投入時とは同一時であっても、時間的ずれが有っても良い。しかし、別々に投入する大きな利点が考えられず、簡便さ等から、好ましくは、同時に投入される。特に好ましくは、両者の混合物が投入される形態である。前記第1投入・混練工程は、前記トラックアジテータがコンクリート打設現場に到着した時点(打設現場到着よりも多少は前の時間から、到着後の多少は経過した時間までの間の時間:到着前後の間の時間(その時間幅が長すぎなければ、差し支えない。))において、行われる。前記投入時においてコンクリートは混練されている。前記第2投入・混練工程は、前記第1投入・混練工程の後に行われる。前記第2投入・混練工程は、前記速硬性混和材が、前記トラックアジテータのドラムに、投入・混練される工程である。前記投入時においてもコンクリートは混練されている。
第3の発明は撥水性コンクリートである。前記撥水性コンクリートは、前記撥水性コンクリートの製造方法によって製造されてなる撥水性コンクリートである。前記撥水性コンクリートは、パラフィンとセメントと骨材とを含有する。前記パラフィンは、好ましくは、固形パラフィンである。前記パラフィンは、好ましくは、エマルジョンタイプのパラフィンである。前記パラフィン量は、好ましくは、2〜15Kg/m3である。更に好ましくは、3Kg/m3以上である。もっと好ましくは6Kg/m3以上である。好ましくは、12Kg/m3以下である。前記撥水性コンクリートは、好ましくは、更に速硬性混和材を含有する。前記速硬性混和材の量は、好ましくは、15%≦(前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)≦40%である。より好ましくは25%以上である。より好ましくは35%以下である。前記速硬性混和材量は、好ましくは、100〜200Kg/m3である。前記撥水性コンクリートは、好ましくは、凝結遅延剤を含有する。
本発明において、撥水性とは、コンクリート表面における水滴が10分以上も水滴の状態で弾いている状態が保持されている特性を言う。更に好ましくは、コンクリート表面における水滴が10分以上も水滴の状態で弾いており、かつ、接するコンクリートが濡れていない状態が保持されている特性を言う。
上記コンクリートは撥水性に富む。この結果、水分、塩分、炭酸ガス等の劣化因子の物質透過性が抑制されるであろうことを理解できる。すなわち、耐久性に富むことが理解される。従来にあっては、コンクリート表面に撥水性塗料が塗布された後、撥水性塗料がコンクリート内部まで含浸して行くまで十分な時間が必要であった。塗布・含浸時間が短時間の場合には、撥水性塗料がコンクリート表面にしか存在しない為、撥水性塗膜は表面にしか形成されず、紫外線が照射されて表面の撥水性塗膜が劣化した場合、撥水性が直ちに喪失してしまうであろう。しかしながら、従来の撥水性塗料を塗布する手法に比べて、本実施形態のコンクリートはコンクリート内部までパラフィンが存在しているから、撥水性の耐久性に優れていることが予想される。更に、従来の技術では、塗布後に、コンクリート表面に設けられた撥水性塗膜の乾燥を必要としていた。ところが、本実施形態にあっては、コンクリート組成物中にパラフィンを添加して混練する手法であるから、長時間の塗布や塗膜の乾燥時間を特別に要さず、極めて、簡単に、実施できる。
以下、更に説明される。
本発明で用いられるセメントとしては、例えば普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱などの各種ポルトランドセメントが挙げられる。エコセメントが挙げられる。前記ポルトランドセメント又はエコセメントに、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフューム又は石灰石微粉末などが混合された各種の混合セメントが挙げられる。前記セメントの一種または二種以上のものが適宜用いられる。速硬セメントが用いられても良い。この場合には、必ずしも、速硬性混和材を必要としない。
本発明で用いられる骨材としては、特に制限されるものではなく、通常のコンクリートの製造に使用される骨材を何れも使用できる。例えば、川砂、海砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生骨材、珪砂、川砂利、陸砂利、砕石、人工粗骨材、スラグ粗骨材、再生粗骨材などが挙げられる。
本発明では、好ましくは、速硬性混和材が用いられる。本発明の撥水性コンクリートが有効に性能を発揮するのは、速硬性混和材が添加された速硬コンクリートが用いられた場合である。具体的には、材齢12時間での圧縮強度が24N/mm2以上発現する速硬コンクリートである。速硬性混和材が添加されない普通コンクリートの場合であっても、パラフィンの添加によって撥水性を付与することができるが、十分な撥水性を得るには、パラフィン添加量を増やす必要がある。しかしながら、普通コンクリートの場合は、添加パラフィンの増加に伴って圧縮強度が低下した。すなわち、パラフィンを添加することで普通コンクリートでも撥水性を付与できるが、圧縮強度に影響を及ぼさずに優れた撥水性を付与するには、速硬コンクリートであることが好ましく、パラフィンの添加とともに速硬性混和材が添加されることが好ましい。
速硬性混和材としては、例えばカルシウムアルミネート類、アルミン酸ナトリウム、仮焼明礬を含む明礬類、活性アルミナ、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム等の急硬性物質の群の中から選ばれる一種又は二種以上を主成分とするものが挙げられる。特に好ましい速硬性混和材は、カルシウムアルミネート類を主成分としたものである。速硬性混和材は、好ましくは、粉体状である。
カルシウムアルミネート類には、CaOをC、Al2O3をA、Na2OをN、Fe2O3をFで表示した場合、C3A,C2A,C12A7,C5A3,CA,C3A5又はCA2等と表示される鉱物組成を有するカルシウムアルミネート、C2AF,C4AF等と表示されるカルシウムアルミノフェライト、カルシウムアルミネートにハロゲンが固溶又は置換したC3A3・CaF2やC11A7・CaF2等と表示されるカルシウムフロロアルミネートを含むカルシウムハロアルミネート、C8NA3やC3N2A5等と表示されるカルシウムナトリウムアルミネート、カルシウムリチウムアルミネート、アウイン(3CaO・3Al2O3・CaSO4)等のカルシウムサルホアルミネート、アルミナセメント、並びにこれらにSiO2,K2O,Fe2O3,TiO2等が固溶又は化合したもの等が含まれる。
速硬性混和材には、上記の急硬性物質以外にも、硫酸塩、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等が含まれてもよい。硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩が用いられた場合、強度が高まることから好ましい。
速硬性混和材には、この他にも、本発明の特長が損なわれない範囲で、必要に応じて、各種添加材(剤)が併用される。この種の添加材(剤)としては、例えば減水剤、AE減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤等のセメント分散剤、速硬性を有してない水硬性セメント、凝結遅延剤、強度促進材、再乳化粉末樹脂、発泡剤、起泡剤、防水剤、防錆剤、収縮低減剤、増粘剤、保水剤、顔料、繊維、撥水剤、白華防止剤、消泡剤等が挙げられる。
セメント分散剤が併用されることは好ましい。セメント分散剤が併用された場合、速硬性混和材混合後のコンクリートのコンシステンシーが添加前のコンクリートのコンシステンシーより高まることから好ましい。
セメント分散剤としては、例えばポリカルボン酸系、メラミンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系の分散剤などが挙げられる。比較的少ない使用量で優れた流動性を確保でき、かつ、速硬性を阻害しない点から、ポリカルボン酸系の分散剤が好ましい。粉体状の速硬性混和材に事前混合して使用される場合、セメント分散剤も粉末状であることが好ましい。
前記パラフィンエマルジョンは、例えば固形パラフィンが、乳化処理され、水中に均質に分散した水溶液である。水溶液タイプとすることによって、コンクリートへの添加が極めて容易である。前記パラフィンエマルジョンにおけるパラフィン固形分濃度は、例えば10〜50質量%である。
速硬性混和材が用いられた場合、凝結遅延剤が大事な成分である。凝結遅延剤は、一般的には、速硬性混和材が添加される前において、ベースコンクリートに添加される。これによって、速硬コンクリートとしての可使時間が調整される。速硬コンクリートにおいて、速硬性混和材投入・混合後の可使時間が、例えば20分以上(より好ましくは60分以上)有るように調製される。すなわち、凝結遅延剤の添加によって、コンクリート可使時間が所望時間(例えば20分以上(より好ましくは60分以上))は有るように調整される。より具体的には、凝結遅延剤中の有効成分(固形成分)量が、セメントと速硬性混和材との合計100質量部に対して、0.05〜2質量部である。前記速硬コンクリートにおける前記凝結遅延剤含有量は、好ましくは、0.2〜14Kg/m3である。可使時間が20分以上としたのは次の理由である。20分未満では、その後の速硬性混和材の混合工程を経て、施工現場において、速硬コンクリートを打設するのに十分な時間を確保でき難い。コンクリートの凝結・硬化が始まり、工事に支障が生じる虞が有る。60分以上の可使時間が確保されると、殆どの施工現場において、良好な品質を有する速硬コンクリートの打設を支障なく行うことが出来る。
本発明で用いられる凝結遅延剤は、水硬性セメントの凝結に遅延作用を及ぼすものであれば良い。速やかに混合可能である点から、液状タイプのものが望ましい。このような凝結遅延剤の具体例としては、例えばクエン酸、グルコン酸、リンゴ酸、酒石酸などの有機酸またはその塩、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩等の無機塩、糖類などの群の中から選ばれる一種又は二種以上を含む液状体(例えば、水溶液、エマルジョン、懸濁液の形態)が挙げられる。中でも、クエン酸、クエン酸塩、酒石酸、酒石酸塩、アルカリ金属炭酸塩の群の中から選ばれる一種又は二種以上を含む水溶液が好ましい。
以下、更に具体的な説明が行われる。但し、本発明は以下の具体的実施例に限定されるものではない。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例・応用例も含まれる。
普通ポルトランドセメントと、骨材と、水とが用いられて、ベースコンクリート(単位セメント量C=350kg/m3:スランプ値15cm)が作製された。このベースコンクリートに、凝結遅延剤(クエン酸系遅延剤:セメントと速硬性混和材の合計100質量部に対して固形分換算で0.7質量部)と、パラフィン量として0〜12kg/m3のパラフィンエマルジョン(固形分濃度30%水溶液:乳化粒子平均径:0.5μm)とが添加・混練された。次に、速硬性混和材(カルシウムアルミネート系急硬材(硫酸塩及びポリカルボン酸系セメント分散剤を含む。:速硬性混和材の質量/(速硬性混和材の質量+セメントの質量)=30%)が添加・混練され、速硬コンクリートを得た。なお、速硬性混和材を添加しないものを普通コンクリートとして評価した。
上記コンクリートの材齢12時間、24時間及び7日の圧縮強度と撥水性とが調べられた。その結果が表−1及び図1,2に示される。図1は、パラフィン量が12kg/m3の速硬コンクリートの表面特性(撥水性)を示す写真である。図2は、パラフィン量が0kg/m3の速硬コンクリートの表面特性(撥水性が無い)を示す写真である。
表−1
パラフィン量 コンクリート種別 撥水性 圧縮強度(N/mm 2 )
(kg/m3)
12時間 24時間 7日
0 普通コンクリート × − 5.7 29.4
0 速硬コンクリート × 34.3 39.1 46.2
3 普通コンクリート △ − 5.8 28.1
3 速硬コンクリート ○ 34.8 40.1 45.8
6 普通コンクリート ○ − 5.5 23.7
6 速硬コンクリート ○ 33.9 39.5 47.5
12 普通コンクリート ○ − 4.4 19.4
12 速硬コンクリート ○ 34.1 38.9 46.9
パラフィン量 コンクリート種別 撥水性 圧縮強度(N/mm 2 )
(kg/m3)
12時間 24時間 7日
0 普通コンクリート × − 5.7 29.4
0 速硬コンクリート × 34.3 39.1 46.2
3 普通コンクリート △ − 5.8 28.1
3 速硬コンクリート ○ 34.8 40.1 45.8
6 普通コンクリート ○ − 5.5 23.7
6 速硬コンクリート ○ 33.9 39.5 47.5
12 普通コンクリート ○ − 4.4 19.4
12 速硬コンクリート ○ 34.1 38.9 46.9
Claims (13)
- コンクリートに撥水性を付与する方法であって、
パラフィンが、セメント、骨材及び水と共に混練される
ことを特徴とするコンクリートに撥水性を付与する方法。 - 前記パラフィンが固形パラフィンである
ことを特徴とする請求項1のコンクリートに撥水性を付与する方法。 - 前記パラフィンはエマルジョンタイプのパラフィンである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のコンクリートに撥水性を付与する方法。 - 前記パラフィン量は2〜15Kg/m3である
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかのコンクリートに撥水性を付与する方法。 - 更に速硬性混和材が共に混練される
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかのコンクリートに撥水性を付与する方法。 - (前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)が15〜40%である
ことを特徴とする請求項5のコンクリートに撥水性を付与する方法。 - 撥水性コンクリートの製造方法であって、
パラフィンを、セメント、骨材及び水と共に混練する
ことを特徴とする撥水性コンクリートの製造方法。 - 前記パラフィンが固形パラフィンである
ことを特徴とする請求項7の撥水性コンクリートの製造方法。 - 前記パラフィンはエマルジョンタイプのパラフィンである
ことを特徴とする請求項7又は請求項8の撥水性コンクリートの製造方法。 - 前記パラフィン量は2〜15Kg/m3である
ことを特徴とする請求項7〜請求項9いずれかの撥水性コンクリートの製造方法。 - 更に速硬性混和材を共に混練する
ことを特徴とする請求項7〜請求項10いずれかの撥水性コンクリートの製造方法。 - (前記速硬性混和材の質量)/(前記速硬性混和材の質量+前記セメントの質量)が15〜40%である
ことを特徴とする請求項11の撥水性コンクリートの製造方法。 - 請求項7〜請求項12いずれかの撥水性コンクリートの製造方法によって製造されてなる撥水性コンクリート。
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