JP2016000720A - 液体制汗デオドラント組成物 - Google Patents
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<1> (A)制汗成分と、
(B)ジカルボン酸エステルと、
(C)エタノールと、を含有し、
前記(A)制汗成分の含有量が1質量%〜25質量%であり、
前記(A)制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、1.1〜500であることを特徴とする液体制汗デオドラント組成物である。
<2> (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10、コハク酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びアジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシルから選択される少なくとも1種である前記<1>に記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<3> (A)制汗成分が、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、及びクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<4> (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10である前記<1>から<3>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<5> (B)ジカルボン酸エステルの含有量が0.05質量%〜1質量%である前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<6> (A)制汗成分の含有量が5質量%〜20質量%である前記<1>から<5>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<7> (A)制汗成分の含有量(質量%)と、(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、20〜250である前記<1>から<6>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<8> 更に、(D)殺菌剤を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
<9> ロールオン容器に充填される前記<1>から<8>のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物である。
本発明の液体制汗デオドラント組成物は、(A)制汗成分と、(B)ジカルボン酸エステルと、(C)エタノールとを含有し、(D)殺菌剤を含有することが好ましく、必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記(A)成分の制汗成分は、制汗効果、及び防臭効果を向上させるために含有されている。
前記(B)成分のジカルボン酸エステルは、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性を向上させるために含有されている。
前記(b1)成分のジカルボン酸エステルは、ジカルボン酸と一価又は二価のアルコールとのエステル化反応により得られる。
前記ジカルボン酸は、炭素数が4〜24であり、直鎖、又は分岐鎖であり、飽和であっても、不飽和であってもよい。前記炭素数は、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、及び防臭効果の持続性の点から、6〜20が好ましく、14〜20がより好ましい。前記炭素数が、4未満、又は24を超えると、噴射塗布直後の肌のさらさら感、及び肌のさらさら感の持続性が不十分となることがある。
前記(b2)成分のジカルボン酸エステルは、ジカルボン酸とポリグリセリンとのエステル化反応により得られる。
ここで、前記水酸基価から算出した平均重合度とは、下記式(1)で得られる数値を意味する。
(式1)
平均重合度=(2×A−18.0)/(74.1−A)
ただし、前記式1中、Aは、「56.1×1000/水酸基価」を示す。
前記(A)成分の制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)成分のジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)は、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、制汗効果、及び防臭効果の持続性の点から、1.1〜500であり、20〜250が好ましい。前記質量比が、1.1未満であると、肌のべたつきのなさが不十分となることがあり、500を超えると、塗布直後の肌への白残りのなさ、肌のべたつきのなさ、制汗効果、及び防臭効果の持続性が不十分となることがある。
前記(C)成分のエタノールは、肌のべたつきのなさ、及び制汗効果を向上させるために含有されている。
95体積%エタノールを使用した場合の、無水エタノールに換算した含有量(質量%)は、下記の式1(独立行政法人医薬品医療機器総合機構発信文書038−1309.pdf)及び式2で求めることができる。
・エタノールの質量%=体積%×0.79422(15℃における100体積%の比重)/d(15℃における比重)・・・式1
=(95×0.79422)/0.81639
=92.42
・無水エタノールの含有量(質量%)=95体積%エタノール含有量(質量%)×92.42/100・・・式2
前記(D)成分の殺菌剤は、防臭効果の持続性を向上させるために含有されている。
前記液体制汗デオドラント組成物は、前記(A)〜前記(D)の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、液体制汗デオドラント組成物に通常用いられているものの中から適宜選択することができ、例えば、シリコーン類、炭化水素油、エステル油(前記(B)成分以外)、界面活性剤(前記(D)成分以外)、高分子化合物、酸化防止剤、色素、pH調整剤、収斂剤(前記(A)成分以外)、防腐剤、キレート剤、保湿剤、増粘剤、清涼剤、抗炎症剤、アミノ酸、ビタミン剤、香料、各種植物抽出エキスなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。前記液体制汗デオドラント組成物における前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2002−128658号公報に記載の香料などが挙げられる。
前記液体制汗デオドラント組成物は、例えば、前記(A)〜前記(C)成分、前記その他の成分、必要に応じて前記(D)成分、及び水(液体制汗デオドラント組成物の全体が100質量%となるように残量配合)を混合して製造することができる。前記液体制汗デオドラント組成物を作製する装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断と全体混合できるプロペラ、タービン、ディスパーなどの複数の攪拌羽根を備えた攪拌装置が挙げられる。なお、前記(A)〜前記(C)成分、必要に応じて前記(D)成分、及び前記その他の成分は、前記液体制汗デオドラント組成物を作製するにあたり、それぞれ単独で使用してもよく、また、2種以上の成分を含む混合物の状態で使用してもよい。
前記容器としては、例えば、ロールオン容器、ミスト容器などが挙げられる。これらの中でも、制汗効果、及び防臭効果の持続性の点から、ロールオン容器が好ましい。前記ロールオン容器は、前記液体制汗デオドラント組成物を肌に高密着に塗布でき、制汗効果、及び防臭効果の持続性を発現できる点で好適に使用できる。前記ロールオン容器は、前記液体制汗デオドラント組成物を充填できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、特開2005−186997号公報に記載されたものなどが挙げられる。
下記表1〜表5に示す組成、及び含有量(質量%)の液体制汗デオドラント組成物を以下の方法で調製した。即ち、(B)成分、又は(B)成分の比較品と、共通成分とを(C)無水エタノールに溶解させた後、(A)成分を添加し、均一に溶解して液体制汗デオドラント組成物を調製した。
実施例1〜23、及び比較例1〜9の前記液体制汗デオドラント組成物を下記仕様の容器1:ロールオン容器に40mL充填した。また、実施例24の前記液体制汗デオドラント組成物を、容器2:トリガー型スプレー容器(商品名:「Z−305−101」、株式会社三谷バルブ製)に40mL充填した。
・ボトル(株式会社吉野工業所製)
材質:HDPEナチュラル、満注内容量:約56mL、胴径:約33mm、高さ:約87mm
・リング(株式会社吉野工業所製)
材質:LLDPEナチュラル、外径:約26mm、高さ:約18mm
・ボール(株式会社吉野工業所製)
材質:PPホワイト、直径:約20mm
20代〜50代の専門パネラー20名が、前腕内側部に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、下記評価基準に基づいて、「塗布直後の肌への白残りのなさ」を評価した。
◎ :専門パネラー20名中18名以上が肌への白残りがないと回答
○〜◎:専門パネラー20名中15名以上17名以下が肌への白残りがないと回答
○ :専門パネラー20名中10名以上14名以下が肌への白残りがないと回答
△ :専門パネラー20名中5名以上9名以下が肌への白残りがないと回答
× :専門パネラー20名中4名以下が肌への白残りがないと回答
20代〜50代の専門パネラー20名が、腋下に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、塗布直後から各液体制汗デオドラント組成物が乾燥するまでの間において、下記評価基準に基づいて「肌のべたつきのなさ」を評価した。
◎ :専門パネラー20名中18名以上が肌のべたつきがないと回答
○〜◎:専門パネラー20名中15名以上17名以下が肌のべたつきがないと回答
○ :専門パネラー20名中10名以上14名以下が肌のべたつきがないと回答
△ :専門パネラー20名中5名以上9名以下が肌のべたつきがないと回答
× :専門パネラー20名中4名以下が肌のべたつきがないと回答
20代〜50代の専門パネラー20名が、前腕内側部2cm×2cmの範囲に、各液体制汗デオドラント組成物を約0.2g塗布し、乾燥させた。塗布8時間後に高温条件下(35℃、40%RH環境下)で30分間安静にし、強制発汗させ、皮膚水分蒸散量測定装置(商品名:「TEWL Tewameter TM210」、ck electronic社製)を用いて発汗量を測定した。
前記専門パネラー20名の下記式で示される制汗効果(%)の平均値を算出し、以下の評価基準に従って「制汗効果」を評価した。
◎ :制汗効果の平均値が60%以上
○〜◎:制汗効果の平均値が50%以上60%未満
○ :制汗効果の平均値が30%以上50%未満
△ :制汗効果の平均値が10%以上30%未満
× :制汗効果の平均値が10%未満
各液体制汗デオドラント組成物を、女性被験者10名の片方の腋窩部に、約0.2g塗布した後、前記女性被験者に予め洗浄したガーゼ(5cm×5cm)を両腋窩部に縫い付けたシャツを着用させた。塗布から8時間後[塗布4時間後に、35℃、相対湿度70%の条件下で発汗するまでエアロバイク(商品名:「FB−300HP」、リマーク社製)で運動させた]に、8時間着用したガーゼに付着した体臭を、20代〜50代の専門パネラー10名にて、以下の評価基準に従って平均評価点を求め、下記判定基準に従って「防臭効果の持続性」を評価した。なお、前記女性被験者10名は、塗布の3日間前から他の制汗デオドラント剤の使用を禁止し、塗布の前日には無香料のボディソープを使用してもらった。
−評価基準−
5点:未塗布部位と比べて全く臭わない
4点:未塗布部位と比べて臭わない
3点:未塗布部位と比べてやや臭わない
2点:未塗布部位と比べてほぼ同等でやや臭う
1点:未塗布部位と比べて同等でかなり臭う
−判定基準−
◎ :4.5点以上
○〜◎:4.0点以上4.5点未満
○ :3.0点以上4.0点未満
△ :2.0点以上3.0点未満
× :2.0点未満
下記表6に示す組成、及び含有量の実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物を実施例1〜24及び比較例1〜9と同様にして調製した。その後、実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物を容器1:ロールオン容器に40mL充填した。調製した実施例25〜31の液体制汗デオドラント組成物について、実施例1〜24及び比較例1〜9と同様にして、各評価を行った。結果を表6に示す。
Claims (9)
- (A)制汗成分と、
(B)ジカルボン酸エステルと、
(C)エタノールと、を含有し、
前記(A)制汗成分の含有量が1質量%〜25質量%であり、
前記(A)制汗成分の含有量(質量%)と、前記(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、1.1〜500であることを特徴とする液体制汗デオドラント組成物。 - (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10、コハク酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジエチル、及びアジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシルから選択される少なくとも1種である請求項1に記載の液体制汗デオドラント組成物。
- (A)制汗成分が、塩化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム・プロピレングリコール錯体、及びクロルヒドロキシアルミニウム/ジルコニウム・グリシン錯体から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- (B)ジカルボン酸エステルが、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル−10である請求項1から3のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- (B)ジカルボン酸エステルの含有量が0.05質量%〜1質量%である請求項1から4のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- (A)制汗成分の含有量が5質量%〜20質量%である請求項1から5のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- (A)制汗成分の含有量(質量%)と、(B)ジカルボン酸エステルの含有量(質量%)との質量比(A/B)が、20〜250である請求項1から6のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- 更に、(D)殺菌剤を含有する請求項1から7のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
- ロールオン容器に充填される請求項1から8のいずれかに記載の液体制汗デオドラント組成物。
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