JP2015534493A - カプセルベースの食品調製システム - Google Patents

Abstract

食品製品を生成するように構成された食品調製システムであって、食品カプセル（３００）用の受け器（５０１）及び注入手段（５０３）を有する食品調製マシン（５００）、並びに、カプセル本体（３０１）と、空洞（３０２）と、第１の端部（３０３）と、空洞と連通する開口部（３０５）と、空洞と連通する出口（３１０、３１１）を備えた第２の端部（３０４）と、注入壁（３１４）と、空洞を、それぞれ所定量の食物物質（３１５、３１６）を収容するとともに、第２の端部に独立に動作可能な閉鎖手段（３１２、３１３）を有する出口を有するチャンバ（３０８、３０９）に分割する仕切り（３０６）とを備えた食品カプセルを含み、注入手段が所定量の流体（５０８、５１０）を単一の注入点を通してカプセルに注入し、封止手段（５０７Ａ）が、チャンバ間の２〜２０ｂａｒの圧力差に抵抗してチャンバ間の流体連通を選択的に遮断する、食品調製システム。【選択図】図２Ｂ

Description

本発明は一般に、食品調製マシン内で使用するための食品カプセルを用いる食品調製システムに関する。本発明はまた、かかる食品調製システムを用いるための方法に関する。

食品調製マシンを用いる食品調製システムは、食品産業及び消費者向け製品の分野で周知である。かかるマシンは、淹出コーヒー、エスプレッソコーヒー、茶、ホットチョコレートドリンクなどのような飲料を消費者が一杯分ずつ自由に調製することを可能にする。

家庭用の食品調製マシンの大部分は、個々に包装された一杯分に小分けされたポーションで飲料原材料などの食物物質が供給されるシステムによって動作する。かかるポーションは、軟質のポッド、パッド、又は小袋とすることができるが、ますます多くのシステムが、半剛性又は剛性のポーション、例えば剛性のポッド又はカプセルを使用するようになってきている。以下、問題とする食品マシンは、剛性又は半剛性カプセルを用いるものであることを理解されたい。

多くの場合、食品調製マシン内での使用のためのカプセルは封止されている。かかる封止カプセルは、その内容物を周囲大気から保護してカプセルの貯蔵寿命を向上させる点で有利である。典型的には、かかる閉鎖カプセルは、気体及び／又は湿気不浸透性材料で作られており、壁の１つが可撓性膜で作られた剛性又は半剛性本体を特徴とする。

製品は、カプセルを食品調製マシン内に挿入することによって調製されるが、このマシンは、カプセルを収容するための受け器と、カプセルに流体（好ましくは水）を加圧注入するための流体注入システムとを備えることが好ましい。大部分の用途において、カプセル内に加圧注入される水は、一般に７０℃を超える温度に加熱される。しかし、幾つかの特定の場合には、代わりに微温湯又は冷水を注入することが有利であり得る。カプセルチャンバ内部の圧力は、カプセル内容物の抽出及び／又は溶解の間、典型的には、溶解製品の場合は約１〜約８ｂａｒであり、焙煎して挽いたコーヒーの抽出の場合は約２〜約１２ｂａｒである。

本発明はまた、例えば飲料調製のための、特に茶及びコーヒーのための、いわゆる「淹出」プロセスを包含するものとすることができる。淹出は、流体、一般的には熱水中での、時間をかけた原材料の浸出を伴い、他方、抽出又は溶解調製は、数秒以内で飲料を生成する。

とはいえ、明確にするために、本明細書においては、流体による原材料の「淹出」という用語は、粉末食用材料（例えば、焙煎して挽いた粉末コーヒー）の抽出、食用可溶性材料（例えば、可溶性の茶、コーヒー、ミルク、又はココア）の溶解、又は、食用材料を非常に低い圧力又は大気圧下の浸出流体中で、抽出又は溶解に必要な時間よりも長時間にわたって浸出すること（例えば、熱水中の茶葉）を包含するものと理解されたい。

閉鎖カプセルの内容物を加圧下で抽出及び／又は溶解する原理は既知であり、典型的には、カプセルをマシンの受け器内に閉じ込めること、所定量の加圧水をカプセル内に注入して物質を抽出又は溶解すること、及び、その後、得られた飲料をカプセルから注出することから成る。

注入は、一般に、マシンに組み込まれた流体注入ニードルのような穿孔注入要素でカプセルの面を穿孔することによって行われる。この原理を応用したカプセルは、例えば、本出願人による欧州特許第１ ４７２ １５６（Ｂ１）号及び欧州特許第１ ７８４ ３４４（Ｂ１）号に既に記載されている。

さらに、この原理を応用したマシンは、例えば、スイス国特許第６０５ ２９３号及び欧州特許第２４２ ５５６号に既に記載されている。これらの文献によれば、マシンは、カプセル用受け器と、中空ニードルの形態に作られ、その遠位領域に少なくとも１つの流体注入オリフィスを備えた穿孔及び注入要素とを備える。ニードルは、カプセルの上部を開放すると同時にカプセル内への水注入用の注入チャネルを提供するという二重の機能を有する。

マシンは、カプセル内に収容された物質から飲料を調製するために使用される流体（通常は水）の供給源をさらに備える。マシンは、中で使用される水を作業温度（通常、８０℃〜９０℃）に加熱するボイラ又は熱交換器などの加熱ユニットをさらに備える。最後に、マシンは、水をタンクから、随意に加熱ユニットを通して、カプセルに流通させるためのポンプを備える。マシン内の水の流通は、本出願人による欧州特許出願第２１６２６５３（Ａ１）号に記載されているタイプの蠕動弁のような選択弁手段を介して導くことができる。

かかるシステムは、コーヒーの調製に特に適している。これを達成するための特に有利な１つの構成は、焙煎して挽いたコーヒー粉末を収容したカプセルを提供することであり、これはその中に注入される熱水で抽出される。

かかる用途のためのカプセルが開発されており、それらは、本出願人による欧州特許第１７８４３４４（Ｂ１）号又は欧州特許出願第２ ０６２ ８３１号に記載され、特許請求されている。

簡潔に述べると、かかるカプセルは、典型的には、
液体及び空気不浸透性の中空本体及び注入壁であって、該壁が、該本体に取り付けられ、例えばマシンの注入ニードルによって穿孔されるように構成された、中空本体及び注入壁と、
抽出される焙煎して挽いたコーヒー床を含むチャンバと、
チャンバの底部端に配置され、チャンバ内の内圧を保持するためのアルミニウム膜であって、チャンバ内部の内圧が特定の所定値に達したときに前記アルミニウム膜に排出穴を形成する穿孔手段に関連付けられたアルミニウム膜と、
随意に、流体の噴流を分散させてカプセル内に注入される流体の噴流を減速し、流体を減速された速度で物質床の全域に均一に分配するように構成された撓み手段と、
を備える。

抽出中、食品カプセルは、食品調製マシンの流体注入ニードルによって、通常はアルミニウム膜において穿孔される。流体がカプセルチャンバ内に注入され、カプセル内部の圧力が上昇し、カプセル内に収容された原材料からの製品の抽出が促進される。

幾つかの実装において、食品調製マシンはまた、カプセルを第２の場所、例えばその底部でも穿孔し、マシンの動作中に飲料が流出することを可能にする。他には、食品カプセルに噴出口（ｓｐｏｕｔ）又は排出口を設けることができ、これには一般にカプセル内の圧力が適正な飲料調製に必要なレベルまで増大したときに開く弁又は膜が取り付けられる。

簡単な食品製品、即ち、１つの原材料のみによるもの又は単一ステップで調製することができるものを生成する場合には、従来技術の構成は満足な結果をもたらす。しかし、それらは、より複雑な食品製品の調製への適合には不十分である。

詳細には、現在知られている食品カプセルは、カプセル内に存在する食物物質の全量がカプセル内への流体の注入の間に同時に調製されることを必要とする。従って、飲料は幾つかの原材料を有する場合があるが、得られる飲料は均質な混合物でなければならない。

例えば、多くのコーヒー飲料は、原材料を特定の順序で供給する又は原材料を層状に重ねる原理に基づく。しかし、当技術分野で既知の食品調製システムでは、既存の食品カプセルから生成することができる可能な飲料の範囲が限られる。

具体的には、例えば、カプチーノ、モカ等の飲料は、エスプレッソコーヒー、ミルク、フレバリングシロップ等の異なる飲料成分をカップ内に層状に重ねることを必要とする。これらの飲料を当技術分野で既知の食品カプセルを用いて作るためには、第１の飲料成分を収容した第１のカプセルを挿入し、その第１の飲料成分を調製し、第１のカプセルを取り除き、第２の飲料成分を収容した第２のカプセルを挿入し、第２の飲料成分を調製する（以下同様）ことを行わなければならない。

このプロセスは、エスプレッソコーヒー又はホットティーのような簡単な飲料の調製よりも複雑であり、完了するまでに遥かに多くの労力を必要とする。これはまた、ユーザがより多数のカプセルを購入して貯蔵することを必要とし、簡単な飲料の調製よりも多くの廃棄物を生じさせる。

Ｔｕｔｔｏｅｓｐｒｅｓｓｏ ＳｐＡの欧州特許出願第１７０４８０３号は、同じカプセルから幾つかの異なる製品を調製するための複数のコンパートメントを有するカプセルを開示し、かつ、一般にかかるカプセルを使用する飲料システムを開示する。各コンパートメントは、分離された出口を備えることができる。このカプセルが接続される飲料マシンは、カプセルの各々分離したコンパートメントに対応する幾つかの水注入口を備える。

米国特許出願公開第２０１０／０１５４９０６号は、多重コンパートメントカプセル及びかかるカプセルの飲料システムを記載し、ここでカプセルは、１つの入口及び１つの出口を備える。カプセルの内部は、幾つかのコンパートメントに分割することができ、その中を通って水が流れて対応する製品成分を作り出すことができる。カプセルの入口、出口、及びコンパートメント開口部は、同時に又は連続的に開くようにすることができる。カプセルは、全ての成分をその単一の開口部を通して同時に混合する。

従って、本発明の目的は、当技術分野で既知のシステムの短所を改善する食品調製システムを提供することである。

従って、第１の態様によれば、本発明は、食品製品を生成するように構成された食品調製システムに向けられ、該システムは、食品カプセル用の受け器と加圧流体をその中に注入するための注入手段とが設けられた食品調製マシン、並びに、空洞を取り囲むとともに、空洞と連通する開口部を備えた第１の端部と、空洞と連通する少なくとも１つの出口を備えた第２の端部と、第１の端部を閉鎖する注入壁と、空洞内に配置されて該空洞を各々が所定量の食品物質を収容する複数のチャンバに分割する少なくとも１つの仕切りと、を有する食品カプセルを含む。好ましくは、仕切りは、注入壁から第２の端部まで延び、チャンバの各々は、第２の端部内に設けられた少なくとも１つの出口に連通し、各出口には独立に動作可能な閉鎖手段が設けられる。

本発明によれば、食品調製マシンは、カプセルの１つの第１のチャンバに単一の注入点を通して所定量の流体を注入するように構成された注入手段を備え、第１のチャンバへの所定量の流体の注入中にチャンバのうちの少なくとも２つの間の流体連通を選択的に遮断するように構成された動作可能な封止手段をさらに備え、封止手段は、チャンバ間の２ｂａｒ〜２０ｂａｒ、好ましくは４ｂａｒ〜１５ｂａｒの圧力差に抵抗することが可能であることを特徴とする。

このことは、そのように構成された食品調製システムが、単一の同じ食品カプセルの異なるチャンバ内に全てが備えられた複数の食品成分から食品製品を調製する点で有利である。さらに、食物物質の各々は、別々に保持され、従来技術の食品調製システムの場合のように一緒に混合されて同時に調製されるのではなく、所定の順番で調製されて食品成分になる。本発明の食品調製システムは、それにより、個々に調製される複数の食品成分を含む食品製品を生成するように適合され、カプセルベースの食品調製システムで調製することができる種々異なる食品の範囲を拡大する。

この態様はまた、各食品成分がそのそれぞれの食物成分から個々に調製されるので、流体をカプセルに注入する条件を、食品カプセル内に収容された食物物質の各々に合わせて適合させることができる点でも有利である。詳細には、食品カプセルに注入する温度、圧力、体積等を食品調製プロセス中に変えることができ、その結果、食物物質の各々がその特定の食物物質に最適な条件下で食品成分に調製されるようになっている。さらに、普通で配列では食品成分に調製する条件の違いため両立しないような食物物質を同じカプセル内で組み合わせることができる。このように、本発明の食品調製システムで調製される食品の品質が最適化される。

この態様はさらに、食品調製システムが必要とするのが単一の注入手段のみである点で有利である。注入装置を１つしか使用しないので、食品調製マシンの内部機構及び配管の複雑さが大幅に低減される。それゆえ食品調製の信頼性が実質的に高められ、その一方で、その製造のコストが削減される。

最後ではあるが重要なこととして、本発明によるカプセルは、カプセルの異なるコンパートメントから独立して流出する異なるタイプの内容物を非常に自由度の高い方法で分配することを可能にする。さらに、１つのコンパートメントから流出する各製品成分を、他の成分と比べて遅延した時間で注出させることができる。それどころか、カプセルの選択されたコンパートメントのみを使用し、その他のコンパートメントを閉ざしたままにすることができる。例えば、同じカプセルが、分離したコンパートメントにコーヒー及びミルク原材料を収容することができ、ユーザは、ミルクのみを注出すること、又はコーヒーのみを注出すること、又はコーヒーとミルクを両方同時に注出してカップ内でミルクコーヒーを生成すること若しくは両方を連続的に注出して、分離したミルク層及びコーヒー層を有するカプチーノタイプの製品をカップ内で生成することを選択することができる。

食品製品は、液体又は半液体の飲料であることが好ましい。

このことは、液体又は半液体の飲料が本発明の食品調製システムにおいて食品カプセルから調製するのに特に良く適合している点で有利である。

一特徴によれば、封止手段は、仕切りの封止縁部と、食品調製マシンに配置され、封止縁部とカプセルの隣接壁とを一緒に押すように構成された押圧手段とを含む。

このことは、食品カプセルの２つのチャンバ間の流体連通が単に押圧手段を前進又は後退させることにより遮断され、食品調製システムの動作を単純化する点で有利である。さらに、仕切りの封止縁部とカプセルの隣接壁との間のシールは、もっぱら押圧手段によって隣接壁に及ぼされる圧力の機能であり、つまり、これら２つの間のシールを所望により自在に繰返し破壊し及び再確立することができることを意味する。

押圧手段は、実質的に環状のダイを含むことが好ましい。

このことは、実質的に環状のダイは一般に対称であるので、ダイを食品カプセルに対して位置決めすることを簡単にする点で有利である。このことは、本発明の食品調製システムを使用することができる容易さを向上させる。実質的に環状のダイはまた、比較的低コストで製造することができるので、この態様を最小限のコストで実現することを可能にする。

別の特徴によれば、食品カプセルは、封止縁部と隣接壁との間に脆弱取付部（ｆｒａｎｇｉｂｌｅ ａｔｔａｃｈｍｅｎｔ）をさらに備え、この脆弱取付部は、２ｂａｒ〜２０ｂａｒ、好ましくは４ｂａｒ〜１５ｂａｒの圧力差の下で破断するように構成される。

このことは、封止縁部と食品カプセルの隣接壁との間に配置された脆弱取付部が、食品カプセル内の食物物質の混合を防ぐ点で有利である。脆弱取付部は、特に食品カプセルが輸送中などに転倒し又は揺さぶられたときに、各々の量の食物物質がそれぞれのチャンバ内にそのまま留まることを保証する。このことは、本発明のシステムによって生成される食品製品の品質及び一貫性を改善する。

さらに、脆弱な壁を上述の範囲内の圧力下で破断するように構成することは、異なる圧力下で調製される食物物質を含む食品製品を調製するときに、脆弱な壁の破断圧力を、壁が低圧相注入中は所定位置に留まるが高圧相注入中に破壊されるように壁を選択することができる点で有利である。このように、飲料カプセルのチャンバ間のシールを食品調製プロセス中に自動的に開くことができる。

別の特徴によれば、カプセルの隣接壁は、注入壁である。

このことは、食品カプセルの本体を、ほぼカップ形の本体と、本体内に配置された少なくとも１つの仕切りと、注入壁がそこ貼り付けられる開放端にあるフランジ又はその他の手段とを有する一体型で供給することができる点で有利である。これにより、食物物質を充填して注入壁を取り付けることのみが必要な、一体型の食品カプセルの本体を製造することが可能になる。飲料カプセルの製造は、これにより、より簡単、迅速、及び経済的になる。

さらに別の特徴によれば、食品調製システムは、破断手段を備え、この破断手段は、閉鎖手段の少なくとも１つが撓んで破断手段と接触したときにこれを破断するように配置される。

このことは、このように構成された食品カプセルのチャンバが、そのチャンバ内部の圧力が十分なレベルまで増大するとそれ自体で開く点で有利である。詳細には、流体の注入中にチャンバ内の圧力が閉鎖手段を破断手段に向かって撓ませ、それにより閉鎖手段を破断し、食品成分が出口から排出することを可能にする。このように、食品調製マシンの構造及び動作が簡素化され、これをより安価で使用の信頼性の高いものとする。

破断手段は、角錐状突起の配列を含むことが好ましい。

このことは、そのように構成された破断手段が、閉鎖手段を破断することができる多数のポイントをもたらす点で有利である。角錐は、モザイク状になる例えば三角形又は六角形などの形状の底面を有するように構成することができ、従って破断手段は、比較的小さい面積内に多数のポイントで設けることができる。さらに、角錐の配列のポイントは、食品調製マシンの寿命にわたって、他の構成（例えばニードル又はブレード）よりも鈍くなりにくい。このように、本発明の耐久性及び性能が改善される。

１つの可能な実施形態において、破断手段は、食品カプセル内に配置される。

このことは、破断手段を食品カプセル内に設けることで、新しいカプセルを挿入して食品調製マシンで食品製品を生成する度に毎回新しい破断手段が用いられる点で有利である。このことは、食品粒子が破断手段に目詰まりし蓄積することを防止する役割を果たし、それにより食品調製マシンの清浄度及び信頼性を高める。

別の可能な実施形態において、破断手段は、食品調製マシンの受け器内に配置される。

このことは、破断手段を食品調製マシン自体の中に設けることで、食品カプセルの構造が簡素化され、それによりカプセルの製造がより安価になる点で有利である。固定寸法のカプセルを使用する食品調製システムの場合、破断手段を食品調製システム内に設けることで、さらに、破断手段を収容するのにカプセルの容積を全く使用する必要がないので、カプセル内により多くの体積の食物物質を備えることが可能になる。最後に、破断手段を食品調製マシン自体の中に設けることで、食品カプセル自体の中で用いるには技術的に又は経済的に適さないであろう材料又は構成を利用することも可能になる。このように、本発明の食品調製システムの経済性及び能力が向上する。

第２の態様によれば、本発明は、請求項１〜１０のいずれか一項による食品調製システムを用いて食品製品を調製するための方法に向けられ、該方法は、封止手段を作動させることによって食品カプセルの異なるチャンバ間の連通を遮断するステップであって、封止手段が随意に食品調製マシン内に配置されている、ステップと、第１の量の流体を食品カプセルの第１のチャンバに注入し、それにより、その中に配置された第１の食物物質を調製して第１の食品成分にするステップと、随意に第１の食品成分を食品カプセルから注出するステップと、食品カプセルの第１のチャンバと第２のチャンバとの間のシールを解放し、それにより第１及び第２のチャンバ間の流体連通を可能にするステップと、第２の量の流体を第１のチャンバに注入し、第２の量の流体が第２のチャンバに流れ込み、それにより食品カプセルの第２のチャンバ内に配置された所定量の第２の食物物質を調製して第２の食品成分にするステップと、第２の、及び随意に第１の食品成分を食品カプセルから対応する出口を通して注出するステップと、を含む。

このことは、この方法が、流体を単一の点でカプセルに注入する一方で、食品カプセル内に配置された食物物質の各々を順番に食品成分に調製して注出する点で有利である。このプロセスを実行する食品調製マシンの注入機構は、従って、複数の注入手段及び付随する流体供給及び制御手段が不要になる点で、当技術分野で知られたものよりも遙かに単純である。

一特徴によれば、食品カプセルは、単一の出口を備え、食品成分の各々がその出口を通って注出される。

このことは、単一の出口を有する食品カプセルを提供することで、用いられる食品調製マシンは食品カプセルからの単一の出口に適応することのみを必要とするので、食品調製マシンの形状及び構造を簡素化する点で有利である。さらに、飲料マシンが食品成分を容器に正しく注出するにはただ１つの出口を正確に配置すればよいので、食品カプセルを食品調製マシン内に正しく位置決めすることが簡単になる。具体的には、中央に配置された出口は、カプセルを食品調製マシンのカプセル受け器内に設置したときに自動的にそれ自体を位置決めするように構成することができる。本発明の方法の機能は、それにより、より単純で安価になる。

あるいは、チャンバの各々に各自の出口が装備され、各食品成分は、その食品成分が備えられたチャンバに連通する出口を通って注出される。

このことは、各出口を、それぞれのチャンバ内の条件がその中の食物物質の調製に最適なときに開くように構成することができる点で有利である。結果として得られる各食品成分は、それにより理想的な瞬間に注出され、そのように生成された食品製品の品質及び一貫性を保証する。

あるいは、食品カプセルのチャンバの各々は、注入ステップの開始時に開放される出口を備え、その開放ステップが、食品カプセルの第１及び第２のチャンバ間の圧力差の下でシールを破断することによって行われることでさらに特徴付けられる。

このことは、単に食品カプセル内の圧力を高めるだけで、プロセスを１つのチャンバの注入から別のチャンバの注入へとステップ毎に進行させることができる点で有利である。それにより、この方法を実行するために必要な制御手段が削減され、方法の機能がより単純で安価になる。

さらに別の特徴によれば、食品カプセルの出口は、第１の量の流体を注入するステップ前又はステップ中に実質的に同時に開放される。

このことは、食品調製プロセスにおける食品カプセルの使用法を簡単にする点で有利である。食品カプセルの全ての出口を同時に開放することで、食品成分は同時に注出されることになるが、それでもなお、それぞれのチャンバ内で個別に調製される。このように、その原材料を一緒に貯蔵しておくことはできないが、食品調製プロセス中に混合しなければならないような食品製品を調製することができる。このように、本発明の食品調製プロセスの能力がさらに拡張される。

第３の態様によれば、本発明は、空洞を取り囲み、第１の端部と第２の端部とを備え、第１の端部が、空洞と連通する開口部を備え、第２の端部が、空洞と連通する少なくとも１つの出口を備える、カップ形のカプセル本体と、カプセル本体の第１の端部の開口部を閉じる注入壁と、空洞内に配置され、空洞を複数のチャンバに分割する少なくとも１つの仕切りと、を備えた食品カプセルに向けられる。各チャンバは、所定量の食物物質を収容するとともに、第２の端部内に設けられた少なくとも１つの出口と流体連通しており、チャンバ間に解放可能なシールをさらに備え、解放可能なシールは、少なくとも１つの仕切りと、飲料カプセルのカプセル本体又は注入壁とを含む。

本発明によれば、解放可能なシールは、食品カプセルの外部の手段によって解放される。

このことは、解放可能なシールを解放するための手段を、食品調製マシン内に配置し、食品調製プロセス中に食品カプセルに所定量の流体を注入するために使用される手段と統合することができる点で有利である。食品カプセルがその中で用いられる食品調製システムの精度及び信頼性がそれにより改善される。

さらに、解放手段をカプセルの外部に設けることで、解放手段のような複雑な機構が消耗品のカプセル内ではなく飲料マシン内に設けられるので、カプセル自体のコストが最小限になる。食品カプセル及びそれを組み入れた食品調製システムの経済性がそれにより改善される。

最も重要なことに、本発明は、飲料マシン内の単一の注入点を使用する一方で異なる原材料をカプセル内で別々に調製することを可能にすると同時に、同じカプセルの異なる位置で調製される幾つかの原材料を随意に異なる時間に注出するための解決策を提供する。従って、本発明によるカプセルは、単純な構造の流体システムを有する飲料マシンによる複雑な原材料の調製のための解決策を提供する。

本発明の他の特性及び利点は、以下の説明からも明らかとなるであろう。

非限定的な例として与えられる添付の図面において、

第１の実施形態による、本発明の食品調製システムにおける使用に適合した食品カプセルの側断面図である。 第１の注入ステップ中の図１の食品カプセルの側断面図である。 第２の注入ステップ中の図１の食品カプセルの側断面図である。 第１の注入ステップ中の、第２の実施形態による、本発明の食品調製システムにおける使用に適合した食品カプセルの側断面図である。 第２の注入ステップ中の、第２の実施形態による、本発明の食品調製システムにおける使用に適合した食品カプセルの側断面図である。

図１は、本発明の食品調製システムにおける使用に適合した食品カプセルの断面図である。第１の食品カプセル３００は、空洞３０２を囲むとともに第１の端部３０３及び第２の端部３０４を有するカプセル本体３０１を備える。第１の端部３０３には開口部３０５が存在し、これが空洞３０２及び第２の端部３０４と連通する。

第１の食品カプセル３００にはまた、第２の端部３０４から空洞３０２内に延びる仕切り３０６も設けられる。図示した実施形態において、仕切り３０６は、一対の傾斜した円形の壁を備え、これらが交わって環状の封止縁部３０７を形成する。仕切り３０６はこのようにして空洞３０２を中央チャンバ３０８と外周チャンバ３０９とに分割する。

代替的な実施形態において、仕切りの２つの壁は、チャンバ３０８、３０９を特定の形態又は体積で与えるように、又はその中に食物物質を備えることを容易にするように構成することができる。

第１の食品カプセル３００には、さらに、第２の端部３０４内にそれぞれ中央チャンバ３０８及び周辺チャンバ３０９と連通するように配置された中央出口３１０、外周出口３１１がそれぞれ設けられる。出口３１０、３１１には、それぞれ第１及び第２の閉鎖手段３１２、３１３が設けられ、これらが出口３１０、３１１を封止する。最後に、第１の食品カプセル３００には、第１の端部３０３にある開口部３０５を覆う注入壁３１４が設けられ、これにより第１の食品カプセル３００の空洞３０２を封止する。

閉鎖手段３１２、３１３は、対応するチャンバ３０８、３０９が所定の内圧に達したときに破裂し又は裂けるように構成することができる。あるいは、閉鎖手段３１２、３１３は、圧力下でそれ自体が破断せず、代わりに閉鎖手段３１２、３１３を破裂させる又は裂く破断手段に向かって撓むように構成することができる。他の代替法において、閉鎖手段３１２、３１３は、第１の食品カプセル３００を食品調製マシンに挿入する直前に消費者の手で除去される。さらに別の可能な代替法において、閉鎖手段３１２、３１３は、流体が対応するチャンバ３０８、３０９に注入されたときに溶解する栓又は膜である。例えば、かかる閉鎖手段３１２、３１３は、液体に曝されたときに溶解するデンプン成分から、又は食品調製プロセスの熱に曝されたときに溶融する食用フィルムから作製することができる。

さらに、閉鎖手段３１２、３１３は、必ずしも同一の構造又は組成である必要はないことを理解されたい。閉鎖手段３１２、３１３は、各々の特性が対応するチャンバ３０８、３０９内に収容された特定の食物物質に対して最適となるように選択することができる。

図１に示す実施形態において、第１の閉鎖手段３１２は、中央チャンバ３０８の中央出口３１０を覆って配置される。第１の閉鎖手段３１２は、ここでは、中央チャンバ３０８内の圧力が１ｂａｒ〜３ｂａｒまで上昇したときにそれ自体で破断するように構成された、アルミニウム製の薄膜として構成されている。

第２の閉鎖手段３１３もまたアルミニウム膜であることが好ましいが、外周チャンバ３０９が加圧されたときに破断に耐えるのに十分な厚さで設けられる。その代わり、第２の閉鎖手段３１３は、外周チャンバ３０９が加圧されると撓むように構成される。第２の閉鎖手段３１３は、第１の食品カプセル３００自体の中、又は第１の食品カプセル３００を受け入れるように適合された食品調製マシンのカプセルホルダ内のどちらかに配置された破断手段に向かって撓むように構成されることが好ましい。外周チャンバ３０９内の圧力が所定の点、好ましくは８ｂａｒ〜１２ｂａｒに達したとき、第２の閉鎖手段３１３は撓んで破断手段に接触し、開放される。

チャンバ３０８、３０９の各々の中に、所定量の食物物質が備えられ、即ち、第１の食物物質３１５が中央チャンバ３０８内に、第２の食物物質が外周チャンバ３０９内に備えられる。

好ましくは、第１の食物物質３１５は、比較的低圧で調製される粉末ミルクのような可溶性原材料であり、第２の食物物質３１６は、比較的高圧で抽出又はそれ以外の方法で調製される、焙煎して挽いたコーヒーのようなものである。しかし食品カプセルのチャンバ３０８、３０９内のその他の組合せの食物物質を使用することができる。

この実施形態において、仕切り３０６は、注入壁３１４に接合されていない。その代わりに、注入壁３１４の内面と仕切り３０６の封止縁部３０７との間に空間３１７が存在する。空間３１７は、中央チャンバ３０８と外周チャンバ３０９との間の流体連通を可能にし、それにより、単一の注入点から第１の食品カプセル３００に注入された流体で食物物質３１５、３１６の両方が調製されることを可能にする。

図２Ａ及び図２Ｂは、飲料のような食品製品を食品カプセル、特に図１に示す第１の食品カプセル３００から調製する方法を示す。図２Ａは、この方法の第１のステップを示す。

この方法において、飲料カプセルを収容するために食品調製マシン５００が提供される。食品調製マシン５００は、第１の食品カプセル３００の形状にほぼ一致するカプセル受け器５０１を備える。カプセル受け器５０１は、中央に配置された排出口５０２と、破断手段５０３とをさらに備える。破断手段５０３は、ここではカプセル受け器５０１内に円形配置で配置された角錐状突起の配列として設けられる。しかしながら、代替的な構成の破断手段、例えば環状ブレードもまた可能である。

第１の注入ステップが開始すると、食品カプセルは、注入点５０４において注入ニードル５０３で穿孔される。注入ニードル５０３は、閉鎖された先端５０５を有し、代わりに遠位端に複数の注入穴５０６が設けられている。

食品調製マシン５００は、封止手段５０７Ａをさらに備え、これは、ここでは押圧手段５０７及び封止縁部３０７の形態で設けられている。押圧手段５０７は、注入壁３１４に押し込まれる実質的に環状のダイであり、注入壁を撓ませて封止縁部３０７のところで仕切り３０６に押し込む。これにより封止縁部３０７と注入壁３１４の内面との間にシールが形成され、それにより中央チャンバ３０８と外周チャンバ３０９との間の流体連通を妨げる。

シールの確立の後、注入ニードル５０３は、第１の量の流体５０８を中央チャンバ３０８に注入し、第１の食物物質３１５と組み合わせて第１の食品成分５０９を形成する。第１の食品成分５０９は、次に、その閉鎖手段３１１が注入の圧力によって破断された中央出口３１０から排出され、飲料マシン５００の排出口５０２を通過する。

図２Ｂは、第２の注入ステップを示す。封止リング５０７が注入壁３１４から引き抜かれ、その結果、注入壁３１４は元の位置に戻る。それにより中央チャンバ３０８と外周チャンバ３０９との間に、注入壁３１４の内面と仕切り３０６の封止縁部３０７との間の空間３１７を通る流体連通が再確立される。

注入ニードル５０３は、第２の量の流体５１０を第１の量の流体５０８と比べて高い圧力で中央チャンバ３０８に注入する。第２の量の流体５１０はその後、新たに開放された空間３１７を介して外周チャンバ３０９に流れ込む。第２の量の流体５１０が注入されるにつれて、外周チャンバ３０９内の圧力が増大する。第２の量の流体は、外周チャンバ３０９内に備えられた第２の食物物質３１６と混合し、第２の食品成分５１１を生成する。

変形の実施形態において、注入ニードル５０３は、中央出口３１０の内面と嵌合するように構成することができる。この代替的実施形態において、注入ニードル５０３は、飲料カプセル３００の軸線に対して可動であり、第２の注入ステップの開始時に中央出口３１０の中に前進して、第２の量の流体５１０が中央出口３１０を通って出るのを遮断するようになっている。

圧力が所定の点まで増大したとき、第２の閉鎖手段３１３が破断手段５０３に向かって撓んで、破断する。次いで、第２の食品成分５１１が周辺出口３１１から導かれ、食品調製マシン５００の排出口５０２から出る。

可能な変形において、第１及び第２の閉鎖手段３１２、３１３は、実質的に同じ圧力で開くように構成することができる。そのように構成された食品カプセルにおいて、第１の注入ステップは、第１の食物物質３１５を調製して第１の食品成分５０９にするが、これは、第２の注入ステップの間、第１の食品カプセル３００の中に留まることになる。第２の注入ステップ中に、封止手段５０７が後退し、空間３１７を通る流体連通を再確立する。第２の量の流体５０８が、第１の食品カプセル３００内の圧力を上昇させ続け、その間、外周チャンバ３０９内で第２の食物物質３１６を第２の食品成分５１１に調製する。第１の食品カプセル３００内の圧力が所定の点に達したとき、閉鎖手段３１１、３１２が全て開き、２つの食品成分５０９及び５１１を飲料マシン５００の排出口５０２を通して放出する。

図３Ａ及び図３Ｂは、本発明の代替的実施形態を示す。図３Ａは、飲料マシン５００Ａの中に設置された第１の注入ステップ中の第２の食品カプセル７００を示す。第２の食品カプセル７００は、空洞７００Ｂを定めるとともに空洞７００Ｂと連通する第１及び第２の端部７００Ｃ、７００Ｄ並びに開口部７００Ｅを有する点で、前の図面に示した第１の食品カプセル３００と実質的に同様である。第２の食品カプセル７００は、さらに、第１の食品カプセル３００と実質的に同じ方法で用いられる。しかし、第２の食品カプセル７００にはシェル７０１が設けられ、それ自体にカプセル出口７０２が設けられている。シェル７０１には、破断手段７０３も設けられており、これは、外周チャンバ７０６の外周ポート７０５上に配置された閉鎖手段７０４を前の実施形態の場合と同様に破断するように配置されている。実効的な結果は、前の実施形態では破断手段５０３が食品調製マシン５００のカプセル受け器５０１内に設けられていたが、この実施形態では破断手段７０３が第２の食品カプセル７００自体の中に配置されている点である。

第２の食品カプセル７００には、仕切り７０８の封止端部７０８Ａと注入壁７０９との間に配置された脆弱取付部７０７がさらに設けられている。脆弱取付部７０７は、ここでは膜として設けられているが、代替的にバッフル、シーム、又は用途に適し得るその他のそのような取付部とすることができる。脆弱取付部７０７は、外周チャンバ７０６と中央チャンバ７１０との間を効果的に封止する。脆弱取付部７０７は、これを横切る圧力差が所定の点、一般に２ｂａｒ〜２０ｂａｒ、好ましくは４ｂａｒ〜１５ｂａｒに達したときに破断するように構成される。

第１の注入ステップ中に、注入ニードル７１１は、注入点７１１Ａにおいて注入壁７０９を穿孔し、第１の量の流体７１２を中央チャンバ７１０に注入する。第１の量の流体７１２は、第１の食物物質７１３と混合して第１の食品成分７１４を形成し、これが、単一の出口７０２上に配置された第１の閉鎖手段７１５Ａが破断すると単一の出口７０２を通って第２の食品カプセル７００から排出される。

図３Ｂは、第２の注入ステップを示す。注入ニードル７１１は、第２の量の流体７１６を中央チャンバ７１０に第２の量の流体７１６を注入し、その中の圧力を脆弱取付部７０７が破断するまで上昇させる。第２の量の流体７１６は、第２の食物物質７１７と混合して第２の食品成分７１８を生成し、これは前の実施形態と同様にカプセル出口７０２を通って排出される。

もちろん、本発明は、上で説明し添付の図面に示した実施形態に限定されない。特に種々の要素の構築に関して又は技術的均等物の置換により、そのことによって本発明の保護の範囲から逸脱することなく、依然として修正が可能である。

まず、上記の議論は２つのチャンバを有する食品カプセルに関するものであるが、本発明は、各々が所定量のそれぞれの食物物質を収容した３つ以上のチャンバを食品カプセルが備える食品製造システムを与えるように容易に適合させることができることを理解されたい。

さらに、食品カプセルの可能な構成はここで説明した例に限定されないことを理解されたい。具体的には、異なる食物物質、カプセル構成、カプセルの幾何学的形状、閉鎖手段、及びその他のかかる変形を組み込んだ多数の変形が全て可能であることを認識されたい。

また、かかるカプセルを受け入れるように適合された食品調製マシンの構成、具体的には注入手段並びに食品カプセルを保持する及開放するための手段の構成もまた、食品カプセル及び食品調製マシンが使用される特定の用途に応じて変えることができることを理解されたい。

従って、実施される本発明の正確な構成及び動作は、そこに記載された本発明の原理から逸脱することなく前述の記載から変えることができる。従って、この開示の範囲は、限定的なものではなく例示的であることが意図されており、本発明の範囲は、少なくとも部分的にそこから生じる、いずれかの請求項によって定められる。

Claims (16)

1. 食品製品を生成するように構成された食品調製システムであって、
   （ｉ）食品カプセル（３００、７００）用の受け器と、加圧流体（５０８、５１０、７１２、７１６）を前記食品カプセル（３００、７００）内に注入するための注入手段（５０３、７１１）とが設けられた食品調製マシン（５００、５００Ａ）と、
   （ｉｉ）空洞（３０２、７００Ｂ）を取り囲むとともに、前記空洞（３０２、７００Ｂ）と連通する開口部（３０５、７００Ｅ）を備えた第１の端部（３０３、７００Ｃ）と、前記空洞（３０２、７００Ｂ）と連通する少なくとも１つの出口（３１０、３１１、７０２）を備えた第２の端部（３０４、７００Ｄ）と、前記第１の端部（３０３、７００Ｃ）を閉鎖する注入壁（３１４、７０９）と、前記空洞（３０２、７００Ｂ）内に配置されて該空洞（３０２、７００Ｂ）を各々が所定量の食品物質（３１５、３１６、７１３、７１７）を収容する複数のチャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）に分割する少なくとも１つの仕切り（３０６、７０８）と、を有する、食品カプセル（３００、７００）と、
   を含む、食品調製システムにおいて、
   前記食品調製マシン（５００、５００Ａ）が、前記食品カプセル（３００、７００）の１つの第１のチャンバ（３０８、７１０）に単一の注入点（５０４、７１１Ａ）を通して所定量の流体（５０８、５１０、７１２、７１６）を注入するように構成された単一の注入手段（５０３、７１１）を備え、前記第１のチャンバ（３０８、７１０）への所定量の流体（５０８、５１０、７１２、７１６）の注入中に前記チャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）のうちの少なくとも２つの間の流体連通を選択的に遮断するように構成された封止手段（５０７Ａ）をさらに備え、前記封止手段（３０７、５０７、７０７）が、前記チャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）間の２ｂａｒ〜２０ｂａｒ、好ましくは４ｂａｒ〜１５ｂａｒの圧力差に抵抗することが可能であることを特徴とする食品調製システム。
2. 前記食品製品が、液体又は半液体の飲料である、請求項１に記載の食品調製システム。
3. 前記封止手段（５０７Ａ）が、
   （ｉ）前記仕切り（３０６）の封止縁部（３０７）と、
   （ｉｉ）前記食品調製マシン（５００）内に配置され、前記封止縁部（３０７）と前記カプセルの隣接壁（３１４）とを一緒に押すように構成された押圧手段（５０７）と、
   を含む、請求項１又は２に記載の食品調製システム。
4. 前記押圧手段（５０７）が、実質的に環状のダイを含む、請求項３に記載の食品調製システム。
5. 前記食品カプセル（７００）が、前記封止縁部（７０８Ａ）と前記食品カプセル（７００）の前記隣接壁（７０９）との間に脆弱取付部（７０７）をさらに備え、前記脆弱取付部（７０７）が、２ｂａｒ〜２０ｂａｒ、好ましくは４ｂａｒ〜１５ｂａｒの圧力差の下で破断するように構成される、請求項３又は４に記載の食品調製システム。
6. 前記食品カプセル（３００、７００）の前記隣接壁（３１４、７０９）が、前記注入壁である、請求項３〜５のいずれか一項に記載の食品調製システム。
7. 破断手段（５０３、７０３）を備え、前記破断手段（５０３、７０３）は、閉鎖手段（３１３、７０４）のうちの少なくとも１つが撓んで前記破断手段（５０３、７０３）と接触したときに当該閉鎖手段を破断するように配置される、請求項１〜６のいずれか一項に記載の食品調製システム。
8. 前記破断手段（５０３、７０３）が角錐状突起の配列を含む、請求項７に記載の食品調製システム。
9. 前記破断手段（７０３）が、前記食品カプセル（７００）内に配置される、請求項７又は８に記載の食品調製システム。
10. 前記破断手段（５０３）が、前記食品調製マシン（５００）の前記受け器（５０１）内に配置される、請求項７又は８に記載の食品調製システム。
11. 請求項１〜１０のいずれか一項に記載の食品調製システムを用いて食品製品を調製するための方法であって、順番に、
    （ｉ）封止手段（５０７Ａ、７０７）を作動させることによって前記食品カプセル（３００、７００）の異なるチャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）間の連通を遮断するステップであり、前記封止手段（５０７Ａ）が随意に前記食品調製マシン（５００、５００Ａ）内に配置されている、ステップと、
    （ｉｉ）第１の量の流体（５０８、７１２）を前記食品カプセル（３００、７００）の第１のチャンバ（３０８、７１０）に注入し、それにより、前記第１のチャンバ（３０８、７１０）内に配置された所定量の第１の食物物質（３１５、７１３）を調製して第１の食品成分（５０９、７１４）にするステップと、
    （ｉｉｉ）随意に、前記第１の食品成分（５０９、７１４）を前記食品カプセル（３００、７００）から注出するステップと、
    （ｉｖ）前記食品カプセル（３００、７００）の前記第１のチャンバ（３０８、７１０）と第２のチャンバ（３０９、７０６）との間のシール（３０７、５０７、７０７）を解放し、それにより前記第１のチャンバ（３０８、７１０）及び第２のチャンバ（３０９、７０６）間の流体連通を可能にするステップと、
    （ｖ）第２の量の流体（５１０、７１６）を前記第１のチャンバ（３０８、７１０）に注入し、前記第２の量の流体（５１０、７１６）が前記第２のチャンバ（３０９、７０６）に流れ込み、それにより前記食品カプセル（３００、７００）の前記第２のチャンバ（３０９、７０６）内に配置された所定量の第２の食物物質（３１６、７１７）を調製して第２の食品成分（５１１、７１８）にするステップと、
    （ｖｉ）前記第２の食品成分（５１１、７１８）、及び随意に前記第１の食品成分（５０９、７１４）を、前記食品カプセル（３００、７００）から対応する出口（３１０、７０２）を通して注出するステップと、
    を含む、方法。
12. 前記食品カプセル（７００）が単一の出口（７０２）を備え、前記食品成分（７１４、７１８）の各々が前記単一の出口（７０２）を通って注出されることを特徴とする、請求項１１に記載の方法。
13. 前記食品カプセル（３００）の前記チャンバ（３０８、３０９）の各々に各自の出口（３１０、３１１）が装備され、各食品成分（５０９、５１１）が、該食品成分（５０９、５１１）が備えられた前記チャンバ（３０８、３０９）に連通する出口（３１０、３１１）を通って注出されることを特徴とする、請求項１１に記載の方法。
14. 前記開放ステップが、前記食品カプセル（７００）の前記第１のチャンバ（７１０）及び前記第２のチャンバ（７０６）間の圧力差の下で前記シール（７０７）を破断することによって行われることを特徴とする、請求項１１に記載の方法。
15. 前記食品カプセル（３００）の前記出口（３１０、３１１）が、第１の量の流体（５０８）を注入するステップ前又はステップ中に実質的に同時に開放されることを特徴とする、請求項１３又は１４に記載の方法。
16. （ｉ）空洞（３０２、７００Ｂ）を取り囲み、第１の端部（３０３、７００Ｃ）及び第２の端部（３０４、７００Ｄ）を備え、前記第１の端部（３０３、７００Ｃ）が、前記空洞（３０２、７００Ｂ）と連通する開口部（３０５、７００Ｅ）を備え、前記第２の端部（３０４、７００Ｄ）が、前記空洞（３０２、７００Ｂ）と連通する少なくとも１つの出口（３１０、３１１、７０２）を備える、カップ形のカプセル本体（３０１、７００Ａ）と、
    （ｉｉ）前記カプセル本体（３０１、７００Ａ）の前記第１の端部（３０３、７００Ｃ）の前記開口部（３０５、７００Ｅ）を閉じる注入壁（３１４、７０９）と、
    （ｉｉｉ）前記空洞（３０２、７００Ｂ）内に配置され、前記空洞（３０２、７００Ｂ）を複数のチャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）に分割する少なくとも１つの仕切り（３０６、７０８）と、
    を備え、
    各チャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）が、所定量の食物物質（３１５、３１６、７１３、７１７）を収容するとともに、前記第２の端部（３０４、７００Ｄ）に設けられた少なくとも１つの出口（３１０、３１１、７０２）と流体連通しており、前記チャンバ（３０８、３０９、７０６、７１０）間に解放可能なシールをさらに備え、前記解放可能なシールが、前記少なくとも１つの仕切り（３０６、７０８）と、前記食品カプセル（３００、７００）の前記カプセル本体（３０１、７００Ａ）又は前記注入壁（３１４、７０９）とを含む、食品カプセル（３００、７００）において、
    前記解放可能なシールが、前記食品カプセル（３００、７００）の外部の手段によって解放されることを特徴とする、食品カプセル（３００、７００）。

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