JP2015533546A - 単分子リン酸塩層で被覆されたセラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメント - Google Patents

単分子リン酸塩層で被覆されたセラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメント Download PDF

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Abstract

本発明は、表面を有するセラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメント、主成分としてジルコニアを含むセラミック本体に関する。セラミック本体の少なくとも第一の表面域は、1.0nm未満の厚さを有する少なくとも実質的に単分子リン酸塩層で被覆されている。リン酸塩層はオルト−リン酸塩、ポリ−リン酸塩、シクロ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択されるリン酸塩を含有する。さらに、気密且つ液密の容器、その容器内で保存される歯科用インプラント又はアバットメントを含むキット、及び歯科用インプラント及びアバットメントの製造方法が開示される。

Description

本発明は、セラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメント、容器及び該歯科用インプラント又はアバットメントを含むキット、並びに該歯科用インプラント又はアバットメントの製造方法に関する。
歯科用インプラント等のインプラントは当技術分野で周知である。これらは一般に、生体適合性であり、さらに加えて低弾性率及び高強度を有する材料からなる。
その生体適合性及びその機械的特性は別として、インプラントの骨結合性は一般に主として重要である。用語“骨結合性”は、生きている骨とロードベアリングインプラントの表面との直接の構造的結合又は機能的な結合を規定する。良好な骨結合性とは、インプラントが、骨の中にねじ込まれることにより基礎的な安定化に達した後、インプラントと骨との間に永劫的な結合が得られるように、短い治癒期間以内に安全に骨化することを意味する。
現在使用されている歯科用インプラント及びアバットメントは、一般に、これら技術の生体適合性及びこれら材料の有利な機械的性質に起因して、チタン等の金属又はジルコニア系セラミック等のセラミックで作られている。
一般的に暗い金属インプラントとは対照的に、セラミック材料は、その色が天然歯の色に密接に適合できるという利点を有する。従って、患者の顎中に配置した後に目に入るすくなくともこれらの部分がセラミック材料で作られる歯科用インプラント、及び特にアバットメントを提供するための試みがなされている。
インプラントの最適な骨結合性を達成するために、いくつかの表面処理が開発された:
欧州特許第1450722号明細書は、吹付け加工後、リン酸、硫酸、塩酸又はそれらの組合せを使用する処理をうけるジルコニアセラミックから作られた歯科用インプラントに関する。
欧州特許第1982670号明細書は、サンドブラスト、ミリング及び/又は射出成型技術、それに続くフッ化水素酸溶液を用いたエッチングによって表面粗さを備えたインプラントを提供するための方法を開示する。
前述のようなサブトラクティブ法の代わりとして、その骨結合性を改良するために適した被膜を備えたインプラント表面を提供することがまたよく知られている。このような被膜は、例えば金属もしくはセラミックの被膜、ヒドロキシアパタイト被膜又は骨成長増強因子若しくは骨形態形成タンパク質等の生物活性因子を含む被膜を含む。
米国特許出願公開第2003/0157349号明細書は、金属基体又はセラミック基体と、リン酸二水素、水酸化チタン、水酸化ジルコニウム、水酸化ニオブ、水酸化タンタル又は水酸化ケイ素を含む被膜を、酸化物層の少なくとも一部分上に含有する該基体の表面上の金属酸化物層とを含む骨誘導生体適合物質に関する。前記被膜は、リン酸緩衝液又は同様の溶液に基体を浸漬すること及びそれを100℃以上の温度で0.1MPa以上の
圧力下で熱水処理に供されることにより形成できる。従って、得られた表面において、適用された化学種は、典型的には、約0.1乃至0.8μmの深さ範囲に見出される。
このような被膜を備えたセラミック本体を提供する場合、セラミック材料の有利な特性は被膜のおかげで失わないことは重要である。同様に、塗布された被膜材料は、人体に埋め込まれたときに、どんな望ましくない副作用を有してはならない。このため、薄い、リン系被膜が過去に選択されている:
米国特許出願公開第2006/0194008明細書は、リン系被膜が提供されている、複数の表面官能基を有するチタンで作られたデバイスを開示している。この被膜は、埋込み可能な基体の酸化物表面に共有結合しているリン酸塩部分の複数、ホスホン酸塩部分の複数又は両方を有している。好ましい実施態様によれば、これらリン系被膜は約10nm未満の厚さを有している。
米国特許出願公開第2006/0194008号明細書の一実施態様によれば、デバイス表面はpH3未満のリン酸で処理されている。これらのやや過酷な条件に起因して、デバイスのチタン表面は部分的に溶解され、そして三次元リン酸チタン錯体が形成されている。セラミック表面はこれら条件下で不活性であるので、セラミック表面に類似の被膜を適用することはできない。さらに、デバイスの表面構造はリン酸チタン錯体の適用によって著しく変化する。
米国特許第4,962,073号明細書は、金属酸化物/水酸化物を含む表面処理された多孔質のセラミック薄膜に言及する。薄膜の金属酸化物/水酸化物表面への化学結合は、一種又はそれ以上のリン酸エステルの単分子層である。
また、国際公開第02/40073号パンフレットは骨内インプラントを開示し、その表面は、少なくとも1種のホスホン酸基又はその塩を運ぶ少なくとも1種の有機化合物で処理されている。これらのホスホン酸塩はインプラントの表面と共有結合を形成すると考えられる。
米国特許出願公開第2010/0131062は、その表面に結晶性ナノ粒子層を有するインプラントを製造するためにインプラントの表面上に結晶性ナノ粒子を適用する方法に関する。例えば、インプラントに関して、リン酸カルシウム及びヒドロキシアパタイトナノ粒子は適切であることが見出されている。しかし、上記ナノ粒子は機械的応力下で剥離する表面の結晶層を形成している。
欧州特許第1450722号明細書 欧州特許第1982670号明細書 米国特許出願公開第2003/0157349号明細書 米国特許出願公開第2006/0194008号明細書 米国特許第4,962,073号明細書 国際公開第02/40073号パンフレット 米国特許出願公開第2010/0131062号明細書
歯科用インプラントの良好な結合には、骨への強い付着を形成できる(即ち、良好な骨結合性)のみでなく、インプラントが軟組織に悪影響を与えないことも重要である。この
点において、インプラント又はアバットメントの軟組織結合はまた、歯科用インプラントの配置後の全体の治癒のために重要な役割を果たしていることが見出された。
結果として、歯科用インプラント及びアバットメントはまた、軟組織結合を改良するために種々の表面処理が施されている。例えば、粗面化され、ヒドロキシル化され及び親水性の表面は、軟組織結合に好ましい影響を有することが見出された(例えば、欧州特許第1825828号明細書、欧州特許第1825829号明細書又は欧州特許第1825830号明細書を参照)。
本発明の課題は、非常な良好な結合によって特徴づけられる、セラミック製の歯科用インプラント又はアバットメントを提供である。
この問題は、請求項1に記載の歯科用インプラント又はアバットメント、請求項12に記載の容器及び該歯科用インプラント又はアバットメントを含むキット、並びに請求項14に記載の該歯科用インプラント又はアバットメントの製造方法によって解消される。好ましい実施態様は従属請求項の対象である。
本発明は、表面を有するセラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメントを特徴とする。セラミック本体は、主成分としてジルコニア(即ち酸化ジルコニウム)を含む。歯科用インプラント又はアバットメントは、セラミック本体の少なくとも第一の表面域が1.0nm未満の厚さを有する少なくとも実質的に単分子リン酸塩層で被覆されている。したがって、セラミック本体の表面域の少なくとも一部は比較的薄いリン酸塩層で被覆されている。このリン酸塩層はオルト−リン酸塩、ポリ−リン酸塩、シクロ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択される少なくとも一種のリン酸塩を含有する。したがって、本発明は、ジルコニア系セラミック本体、1.0nm未満の厚さを有する少なくとも実質的に単分子リン酸塩層で少なくとも部分的に被覆された表面を備えた歯科用インプラント又はアバットメントに関する。
図1a、1b及び1cは数マイクロメートルのリン酸被膜を有するジルコニアディスクの表面形態を示す(技術水準)。 図2a、2b、及び2cは本発明に従う実質的に単分子リン酸塩層を備えたジルコニアディスクの表面形態を示す。
本明細書を通じて使用される“歯科用インプラント”は、1つ以上の歯又は歯の少なくとも一部を交換するための歯科用分野で使用されるインプラントである。一般的に、歯科用インプラントは、少なくとも顎骨中にインプラントを固着するためのアンカー部と、アバットメント、クラウン又は類似するエレメントを取着けるための取付け部とを含む。本発明に係る歯科用インプラントは任意の形状に限定されるものではなく、そして特に該分野で一般的に知られているワンパート又はツーパートインプラントでありえる。
本明細書を通じて使用される“アバットメント”は、歯科用インプラント及びクラウンに取着けるために意図されている歯科用インプラントのための分離した取付け部である。先と同様に、本発明に係るアバットメントは任意の特定の形状に限定されるものではない。
本発明の歯科用インプラント又はアバットメントのセラミック本体は、主成分としてジルコニアを含む。したがって、セラミック本体はジルコニア系材料で作られている。ジル
コニアは、他の歯科用材料と相互作用を示さずそして電気的に中性である。やさしい歯肉反応のため及び歯垢がこの材料により少ない付着であるように見えるという事実に起因して、それはまた炎症の低リスクを負う。加えて、ジルコニアは明るい色を有し、したがって天然歯に密接に適合させることができる。また、本発明のセラミック本体は高い耐性、生体適合性であり、かつ、歯科用インプラント又はアバットメントのための所望の形状に加工することができる。
本明細書を通じて使用される“少なくとも実質的に単分子リン酸塩層”は、セラミック本体の表面を被覆する材料の薄層であり、該層の厚さは約1分子以下である。例えば、このようなリン酸塩層は約0.7乃至約1.3のリン酸塩分子の厚さを有している。したがって、リン酸塩層は、平面方向において任意の寸法を有する一方、直交方向において約1分子に限定される。さらに、リン酸塩層は均一又は不規則であり得、そしてまた横方向において小さな空隙を有し得る。それ故に、リン酸分子がセラミック表面の全ての個々の吸着サイトを占有する必要はない。インプラント又はアバットメント表面が親水性であるようにするため、セラミック本体の表面上の吸着サイトのわずか約10%が占有されていればよく、3×3超格子に相当する。しかし、セラミック表面上のリン酸塩分子のより高密度の配置が好ましい。
好ましくは、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントが単分子リン酸塩層で被覆されているセラミック本体を含む。この場合、リン酸塩層は測定精度の範囲で一つのリン酸塩分子の厚さを有している。
本明細書を通じて“リン酸塩”は、いずれの有機置換基を含まないリン酸基である。特に、本発明のリン酸塩はリン酸エステル又はホスホン酸塩を含まない。
驚くべきことに、このような薄いリン酸塩層を備えたセラミック製の歯科用インプラント又はアバットメントは、非常に良好な骨結合性特性を有する。良好な親水性は一般的に良好な骨結合性を伴うので、このことは、セラミック本体の表面の親水性がリン酸塩で被覆することによって増加するという知見により、少なくとも部分的に説明することができる。
さらに、表面のリン酸塩は周囲の骨組織と有益な相互作用を導き、これにより骨とインプラント表面との間の骨形成が更に改善すると考えられている。また、米国特許第4,962,073号明細書のリン酸エステルとは対照的に、例えばリン酸エステルは先に加水分解を必要とするのに対し、本発明の被膜層におけるリン酸塩は新たに形成された骨への埋込みのために直接適用できる。
また、周囲の軟組織とインプラント/アバットメントとの間の相互作用は有益であることが見出されており、おそらくセラミック表面上のリン酸塩層のおかげだろう。
前記層の薄さのおかげで、周囲の骨又は軟組織はリン酸基及びセラミック材料の両方と相互作用することができ、セラミック本体と骨/軟組織との間の特に良好な結合を導けると、考えられる。さらに本発明の被膜は、厚い被膜のよく知られている問題である剥離する傾向がない。また、たとえ被膜が患者の体内で分解されたとしても、安定性が常に保障されるように、インプラント又はアバットメントと周囲の骨/軟組織との間に基本的に隙間はない。
さらなる利点として、本発明の薄いリン酸塩層は下にあるセラミック表面の形態を変化させない。それ故に、セラミック本体が、例えば滑らか又は粗い表面のような特別な表面構造を備えている場合、この構造はリン酸塩層の適用時に保たれる。
また、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントは軟組織に非常によく結合され、これにより更に移植後の良好な治癒特性を高めることが見出された。
表面のX線電子分光(XPS)分析により、セラミック材料は薄いリン酸塩被膜を通じて見えることが示されている。請求項に係るジルコニア系セラミックの場合、それでも約20(原子)%のジルコニウムが検出されることが見出された。それ故、最外表面層は依然として、周囲の組織の付着に好ましい効果を有するセラミック材料によって影響される。
加えて、セラミック表面及びその上のリン酸塩層間の強い結合が存在し、リン酸塩層が輸送又は保存中に薄片に裂けない。それ故、本発明のセラミック本体はまた非常に安定である。
本技術分野の初期の段階では、かなり厚いリン酸被膜が議論されていた。これらリン酸被膜は、典型的には、本発明の単分子リン酸塩層よりも桁違いである数マイクロメートルの厚さである。以前から知られている厚いリン酸被膜は、いくつかの欠点を有している。リン酸塩層とセラミック表面との結合は非常に強力ではなく、それゆえにリン酸塩被膜は輸送又は保存の間に剥がれ得る。また、これらリン酸塩コーティングの厚さは不均一である。
さらに、骨へのセラミック本体の挿入において、高リン酸濃度が周囲の(軟)組織の刺激を導き得、そしてこれにより炎症までも引き起こす。それ故、周囲域の生理学的な条件は著しく乱され、骨結合性を損ない得、そして最終的にインプラントの喪失を導く。
加えて、厚いリン酸塩被膜はまたセラミック本体の表面形態を著しく変更する一方、本発明の非常に薄い層は実質的に表面形態を維持する(図1a−c及び2a−cを参照)。
本発明と対照的に、米国特許出願公開第2006/0194008号明細書のリン系被膜はチタン表面上に、非常に低いpHで形成された。記載された手順により、その表面が部分的に腐食され、そしてリン酸チタン錯体が形成された。
一方、米国特許第4,962,073号明細書及び国際公開第02/40073号パンフレットは、有機置換基を備えたリン酸塩、即ち夫々リン酸エステル及びホスホン酸塩を備えた被膜のみを開示している。
そして、米国特許出願公開第2010/0131062号明細書の結晶性ナノ粒子層は、2nm乃至500nmの厚さを有している。
その結果、米国特許出願公開第2006/0194008号明細書、米国特許第4,962,073号明細書、国際公開第02/40073号パンフレット及び米国特許出願公開2010/0131062号明細書の被膜は、本発明のそれに相当するものではなく、そして所望の改良された結合特性を提供するものではない。
本発明の好ましい実施態様によれば、単分子リン酸塩層は約0.5nmの厚さを有している。歯科用インプラント又はアバットメントの骨結合性はこの場合特に良好であることが見いだされた。さらに、このインプラント又はアバットメント表面への少なくとも実質的に単分子層の結合は特に強い。また、少なくとも実質的に単分子リン酸塩層はジルコニア表面から周囲の骨への最適な移行を形成することができる。
好ましい実施態様によれば、リン酸塩は、オルト−リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、トリメタ−リン酸塩及びそれらの組合せから成る群から選択される。特に好ましくは、オルト−リン酸塩の使用である。上述した様に、全てのこれらリン酸塩はいずれの有機置換基を有し得ない、即ちそれらは単純な脱プロトン化によって関連するリン酸から直接誘導される。例えば、オルト−リン酸塩(PO 3−)は、オルトリン酸(HPO)から誘導されたリン酸塩である。
一般に、インプラントは骨接触域及び/又は軟組織接触域を有している。骨接触域は、移植された後に骨(歯科用インプラントに関しては:顎骨)と接触するように意図されているインプラント表面の一部であり、軟組織接触域は、移植された後に軟組織と接触するように意図されたインプラント表面の一部である。現代の歯科用インプラントにおいては、骨接触域の少なくとも一部は、典型的にはネジ山を備えて提供されている一方、軟組織接触域は通常ネジ山がない。骨接触域及び/又は軟組織接触域の両方は粗面化されているか又は滑らかであり得、骨接触域は好ましくは粗面化されそして軟組織接触域は好ましくは滑らかでありえる。また、骨接触面及び軟組織接触面間の移行域があり得、どちらかの接触域の同じ特性を有し得るか、該移行域は骨接触域及び軟組織接触域が異なる場合には、移行域はある状態から他の状態への移行を形成し得るか又は骨接触域の一方の特徴及び軟組織接触域の他方の特徴に相当し得る。
歯科用インプラントの種類に応じて、それは骨接触域及び軟組織接触域の両方又は骨接触域のみを含む。いずれの場合にも、セラミック本体の少なくとも骨接触域が薄いリン酸塩層で被覆されているのが好ましい。これにより、最適な骨結合が達成される。
好ましい実施態様によれば、歯科用インプラントの骨の及び軟組織の接触域の両方は、リン酸塩層で被覆されてなる。本発明に従い達成された改良された親水性に起因して、骨/インプラント界面上に良い効果を得ることができるのみでないことが驚くべきことに見出された。また、その改良の機構がその基本的な骨結合性のものとは異なるものであると想定しているけれども、軟組織とインプラントの軟組織接触域の接触が改善されることが見出された。
歯科用インプラントシステムは、典型的には、顎骨中に歯科用インプラントを固着するためのアンカー部と、クラウンなどの上部構造を取着けるための取付け部とを含む。好ましい実施態様によれば、少なくともアンカー部の表面がリン酸塩層で被覆される。より好ましくは、アンカー部及び取付け部の両方の表面がリン酸塩層で被覆される。
セラミック本体の表面全体がリン酸塩層で被覆されてなるのが特に好ましい。これは、歯科用インプラント又はアバットメントの全表面の均一な処理を可能にする。
好ましい実施態様において、セラミック本体は安定化ジルコニアで作られている。より好ましくは、セラミック本体はイットリア安定化ジルコニア、セリア安定化ジルコニア、酸化マグネシウム安定化ジルコニア又はアルミナ安定化ジルコニア(ATZ)で作られている。しかし、ジルコニア安定化アルミナの様なジルコニアを含む他のセラミック材料、又は二種以上の安定剤を含むジルコニア系材料もまた可能である。
もっとも好ましい実施態様によれば、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントのセラミック本体はイットリア安定化ジルコニアで作られている。一般的に、イットリア安定化ジルコニアは正方相である。イットリア安定化ジルコニアは、非常に高強度、高靱性及び良好な耐摩耗性を見せる。
特に好ましい実施態様において、セラミック本体はISO13356に従うイットリア
安定化ジルコニアから作られている。好ましいイットリア安定化ジルコニアの例は、ジルコニア粉末の全質量を基準とする割合で、4.95乃至5.35質量%のY、0.15乃至0.35質量%のAl、多くても0.02質量%のSiO、多くても0.01質量%のFe、多くても0.04質量%のNaOを含み、且つ、2.7乃至3.9質量%のIg損失に相当する量のバインダーを含むTZ−3YSB−Eグレードの東ソージルコニア粉末(東ソー株式会社)である。
好ましい実施態様において、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントはまた所望により1種以上の添加剤を含有し得る水中で保存される。適した添加剤は、例えばNa、K、Mg2+、Sr2+、Cl、PO 3−、HPO 2−、及びHPO を含む。好ましくは、これら添加剤はそれら夫々の塩の形態で水に添加される。加えて又は代替として、水はまた、酸素、不活性ガス及び/又はCO等の適したガスを含むことができる。
より好ましくは、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントはリン酸塩水溶液中、好ましくはリン酸塩緩衝水溶液中に保存されている。前記リン酸塩水溶液は、典型的には1mM乃至3M、好ましくは20mM乃至1M、及びより好ましくは50mM乃至0.5Mの濃度でリン酸塩を含有し、及び通常4乃至10、好ましくは5乃至9、より好ましくは6乃至8のpHを有している。
更なる態様において、本発明はまたガス気密且つ液密の容器と、本発明の歯科用インプラント又はアバットメントとを含むキットに関する。このキットには、歯科用インプラント又はアバットメントが容器内に保存されている、即ちそれは容器内に配置されている。
歯科用インプラント及びアバットメントは、一般に、歯科用インプラント又はアバットメントの汚染を避けるために、保存する前に梱包されそして外科医に輸送される。更に、気密且つ液密の容器中に歯科用インプラント又はアバットメントを保存することによって、インプラント又はアバットメントの特性及び特に少なくともセラミック本体の表面上の実質的に単分子リン酸塩層を維持することを可能にする。
好ましい実施態様において、容器の残部容量の少なくとも一部は水及び/又は不活性ガスで満たされている。適した不活性ガスは、例えば希ガス−好ましくはAr、Ne及び/又はKr−、N、O及び/又はNOである。水及び/又は不活性ガス中に本発明の歯科用インプラント又はアバットメントを保存することによって、その表面の親水性を保護することができる。水は純水であってもよく、又は例えばNa、K、Mg2+、Sr2+、Cl、PO 3−、HPO 2−、及び/又はHPO 等の1種以上の添加剤を含有し得る。
好ましくは、容器の残部容量の少なくとも一部がリン酸塩水溶液、好ましくはリン酸塩緩衝水溶液で満たされる。上記リン酸塩水溶液は、典型的には、1mM乃至3M、好ましくは20mM乃至1M、及びより好ましくは50mM乃至0.5Mの濃度でリン酸塩を含有し、且つ、通常4乃至10、好ましくは5乃至9、より好ましくは6乃至8のpHを有する。これは、インプラント又はアバットメントの表面上の少なくとも実質的に単分子リン酸塩層のために特に有利である。
さらなる態様において、本発明はまた、上述した歯科用インプラント又はアバットメントの製造方法に関する。この方法によれば、歯科用インプラント又はアバットメントのセラミック本体はリン酸塩緩衝水溶液で処理され、それに続いて水又はリン酸塩を含まない水溶液でリンスされる。上述したリンス溶液でリンスする前に、所望により、例えばアルコールを使用して事前のリンスを実施できることは理解される。
処理に使用されるリン酸塩緩衝水溶液は、典型的には10mM乃至3M、好ましくは20mM乃至1M、より好ましくは50mM乃至1Mの濃度でリン酸塩を含有し、且つ、通常4乃至10、好ましくは5乃至9、より好ましくは6乃至8のpHを有する。
リン酸塩緩衝水溶液中に含有されるリン酸塩は、オルト−リン酸塩、ポリ−リン酸塩、シクロ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択される。より好ましくは、含有されるリン酸塩が、オルト−リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、トリメタ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択される。もっとも好ましくは、緩衝液はオルト−リン酸塩を含有する。
特定の最短リンス時間が守られる限り、リンス時間は、得られたリン酸塩層の厚さに重大な影響を与えない。典型的には表面は約5秒乃至10分間リンスされる。
これらの手順を実施することによって、該本体のセラミック表面上の1.0未満の厚さを備えた少なくとも実質的に単分子リン酸塩層が得られる。同時に、セラミック本体の表面形態は実質的に保たれる。
好ましい実施態様において、歯科インプラント又はアバットメントは、更に、純水でのリンスの前又は後に、加熱又は熱水処理をうける。これは、セラミック本体上のリン酸塩層の安定性を向上させる。同時に、歯科用インプラント又はアバットメントは、特に、患者の骨に配置するために意図された使用の観点で有利である加熱処理によって滅菌される。
好ましい実施態様において、セラミック本体の表面はリン酸塩緩衝水溶液での処理前に粗面化及び/又は親水性にされる。それゆえ、リン酸被膜は粗面化された及び/又は親水性のセラミック表面に適用される。
粗面化された表面は、例えば研磨剤ブラスト加工又は化学エッチング等の当技術分野において一般に知られている方法によって得られる。
親水性表面は、例えば化学エッチング、紫外線照射又はレーザー処理等の、当技術分野で一般に知られている方法によって得られ得る。
セラミック表面が、粗面化及び親水性の両方であることが特に好ましい。このような表面は、例えば、欧州特許第1450722号明細書に記載されるようなサンドブラスト加工及びそれに続く酸エッチングによって得られ得る。粗面化され及び親水性の表面の製造に関する欧州特許第1450722号明細の開示は、参照されることによって本願明細書に組み込まれる。下記の実施例に示されるように、該本体が上述した一つとして粗面化処理を受けた場合、特に長続きする親水化は、本発明のリン酸塩層によって達成される。
好ましくは、本発明のインプラント又はアバットメントは、その後、気密且つ液密性の容器内に入れられる。これは、輸送及び保存の間インプラントとアバットメントを保護する。本発明は、更に下記の実施例によって特徴づけられる。
実施例1:厚いリン酸塩被膜の製造(技術水準)
試料の製造
磨かれた表面を有し、14mmの直径を有する滑らかなZrOディスク(セラムテック社が提供している東ソー社製)を、塩基、リン酸塩を含まない洗浄剤(マックス エフ
.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム、製のデコネックス 15PF)で洗浄し、そして5分間超音波洗浄及び酸素プラズマ洗浄(Diener Electronics GmbH + Co.KGによる “フェムト(Femto)”型の装置を使用;35W、6sccm(“標準立方センチメートル/分”;常圧、即ち1013mberで1cm/分)Oガス流量、p≒0.1mber、時間=2.5分)を行った。
洗浄されたディスクを、ガラス試験管内の0.5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)10mL中に浸漬し、そしてオートクレーブ中で熱水処理(121℃、20分)した。
リンスなしで、ディスクを1時間60℃で加熱することによって乾燥した。
表面形態
ディスクの表面形態を光学顕微鏡で調査した。画像は、50倍の倍率で撮影した。図1a、1b及び1cに、上記の方法で処理した3つの異なるディスクの表面を示す。
これら図から明らかに理解できるように、比較的厚く、不均一なリン酸被膜がセラミック表面に形成され、そしてこの表面を完全に被覆している。
リン酸塩層の厚さ
リン酸被膜の厚さをマイクロメートルの範囲であると決定した。決定は共焦点顕微鏡法を使用して三つの試料について行い、そして以下の結果が得られた:
試料1:≒4乃至5μm
試料2:≒20乃至25μm
試料3:≒15μm
実施例2:実質的に単分子層オルト−リン酸塩層の製造(浸漬によるリンス)
試料の製造
磨かれた表面を有し、14mmの直径を有する滑らかなZrOディスク(セラムテック社が提供している東ソー社製)は、塩基、リン酸塩を含まない洗浄剤(マックス エフ.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム、製のデコネックス 15PF)で洗浄され、そして5分間超音波洗浄及び酸素プラズマ洗浄(Diener Electronics
GmbH + Co.KGによる “フェムト(Femto)”型の装置を使用;35W、6sccm(“標準立方センチメートル/分”;常圧、即ち1013mberで1cm/分)Oガス流量、p≒0.1mber、時間=2.5分)が行われた。
洗浄されたディスクを、ガラス試験管内の0.5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)10mL中に浸漬し、そしてオートクレーブ中で熱水処理(121℃、20分)した。
処理されたディスクを超純水でリンスした:二つのガラスビーカーに水(各300mL)で満たし、そしてディスクをゆっくり旋回運動させながら、夫々のビーカー中で5秒間浸漬した。
次いで、表面をAr流で送風乾燥した。
表面形態
ディスクの表面形態を光学顕微鏡で調査した。画像は、50倍の倍率で撮影した。図2a、2b及び2cに、上記の方法で処理した3つの異なるディスクの表面を示す。
これらの画像において、セラミック表面のリン酸塩層は見えず、そしてセラミック表面の形態は実質的に変化していない。
表面組成
表面の化学組成はXPSによって決定し、そして下記に示す。
Figure 2015533546
リン酸塩層の厚さ
上記原子濃度に基づいて、リン酸塩層の厚さを下記の式に基づいて算出した:
−ZrOの正方晶構造、(101)面(ユニットセル3.6Å×3.6Å×5.18Å;2Zr、4O)
→nZr,101=7.58atoms/nm;層間距離dZr,101=0.254nm
−リン酸塩結合サイトの数は、表面上のZr原子の数と等しい
→np,101=7.58atoms/nm(結合サイトの数は表面上のZr原子の数と等しい)
−電子の平均自由行程:λ=3.47nm
そして、リン酸塩層の厚さは下記計算式を使用して計算した:
Figure 2015533546
(θは電子放出角度であり;本発明の場合θ=45°)
上記二つのサンプルの平均値に基づいて、リン酸塩層の厚さは1.1単層として決定された。
実施例3:実質的に単分子オルト−リン酸塩層の製造(流水下でリンス)
試料の製造
磨かれた表面を有し、14mmの直径を有する滑らかなZrOディスク(セラムテック社が提供している東ソー社製)は、塩基、リン酸塩を含まない洗浄剤(マックス エフ.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム、製のデコネックス 15PF)で洗浄され、そして5分間超音波洗浄及び酸素プラズマ洗浄(Diener Electronics
GmbH + Co.KGによる “フェムト(Femto)”型の装置を使用;35W、6sccmOガス流量、p≒0.1mber、時間=2.5分)が行われた。
洗浄されたディスクを、ガラス試験管内の0.5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)10mL中に浸漬し、そしてオートクレーブ中で熱水処理(121℃、20分)した。
次いで、処理されたディスクを30秒間流水中でリンスし、そしてAr流で送風乾燥した。
表面組成
表面の化学組成はXPSにより決定され、下記に示される。
Figure 2015533546
実施例4:実質的に単分子オルト−リン酸塩層の製造(リンス及び超音波)
リン酸塩層の厚さ
リン酸塩層の厚さを実施例2に記載の方法に従って計算した。上記2つの試料の平均値に基づいて、リン酸塩層の厚さを0.9単層と決定した。
試料の製造
磨かれた表面を有し、14mmの直径を有する滑らかなZrOディスク(セラムテック社が提供している東ソー社製)は、塩基、リン酸塩を含まない洗浄剤(マックス エフ.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム、製のデコネックス 15PF)で洗浄され、そして5分間超音波洗浄及び酸素プラズマ洗浄(Diener Electronics
GmbH + Co.KGによる “フェムト(Femto)”型の装置を使用;35W、6sccmOガス流量、p≒0.1mber、時間=2.5分)が行われた。
洗浄されたディスクを、ガラス試験管内の0.5Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)10mL中に浸漬し、そしてオートクレーブ中で熱水処理(121℃、20分)した。
次いで、処理されたディスクを30秒間流水中でリンスした:
二つのガラスビーカーを水(各々300mL)で満たし、そしてディスクをゆっくりと動かしながら、ビーカーに夫々、約5秒間浸漬させた。続いて、ディスクを室温、水中で5分間超音波処理し、続いて前述したように更にリンスを繰り返した。
表面組成
ついで、表面をAr流で送風乾燥した。
表面の化学組成をXPSで決定し、そして下記に示す:
Figure 2015533546
リン酸塩層の厚さ
リン酸塩層の厚さを実施例2に記載の方法に従って計算した。上記2つの試料の平均値に基づいて、リン酸塩層の厚さを0.80単層と決定した。
実施例5:薄いリン酸塩層を有する試料の接触角測定(リン酸塩被覆の前にセラミックのHFエッチング)
15mmの直径を有するZrOディスク(セラメテック社のMZ111)を実施例1乃至4の記載に従って洗浄した。次いで、洗浄したサンプルを以下の様に処理した:
A(本発明に従う):
HFでエッチングし、続いて純粋でリンスし、そして
I)0.5Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)中に試験ガラスを浸漬するか、又は
II)0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2)中に試験ガラスを浸漬した。B(対照):
HFでエッチングし、続いて純水でリンスし、そして純水中で保存した。
表面組成
XPS解析に関して、試料は2日間リン酸緩衝液中で保存し、次いで超純水でリンスし、続いてAr流で送風乾燥させた。
本発明に従う試料(各々の濃度についての2つの試料)に関し、以下の表面組成をXPSによって決定した。
Figure 2015533546
リン酸塩層の厚さ
リン酸塩層の厚さを、実施例2に記載の方法に従って計算した。上記試料の平均値に基づいて、リン酸塩層の厚さを、試料A.Iについては0.7単層として、A.IIについては0.7単層として決定した。
接触角
接触角測定を、超純水を用いて液滴試験(クラス ゲーエムベーハー製、EasyDrop DSA20E)を用いて行った。試料を、リン酸緩衝液中で1日又は22日の異なる浸漬時間後に分析した。1日後に分析された試料は、保存後乾燥し、そして後の時点(空気中で6日、13日、21日保存)で再測定した。液体中で保存した試料を超純水でリンスし(二つのガラスビーカーを水で満たし、それぞれ試料を浸漬し、そしてゆっくり動かすことによって、約5秒間リンスした。)、そして分析直前にAr流中で送風乾燥を行った。
接触角測定の結果を以下に示す。参照試料は、大気暴露を避けるために及び本発明に係るリン酸塩層を有する試料に関して同じ開始点を有するために、1回目の分析(0日)まで水中に保存した。
Figure 2015533546
各々の処理方法及び時間点について、二つの異なる試料の接触角を測定した(夫々、接触角1及び2)。
全ての試料が製造直後に親水性であり、それらは完全に湿潤したことを示し、従って0°の接触角を示した。
対照試料の接触角は追加された大気中に保存した時間に伴って増加した。
比較すると、リン酸塩層で被覆された本発明に従う試料は、大気中に21日の保存期間後でさえ、5°以下の接触角を有する超親水性を維持した。
実施例6:実質的に単分子オルトリン酸層の製造及び初期表面接触角(サンドブラスト及び酸エッチング)
試料の製造
加工面を有する直径5mmの滑らかなZrOディスク(Y−TZP、イットリア安定化ジルコニア)を塩基、無リン酸の洗浄剤(マックス エフ.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム製のDeconex 15PF)で洗浄し、そして5分間超音波洗浄を行った(無酸素プラズマ洗浄)。
次いで、ディスクを、表面を粗面化するために、コランダムを用いてサンドブラスト法に供し、そしてHFで酸処理した。
処理されたディスクは、25mLのショットグラス(デュラングラス)中の0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2;85%HPO 3.37mL、NaOH 3.4g、1MのNaOHでpHを調整した)20mL中に浸漬し、及び熱水処理(121℃、20分)に供した。
次いで、処理したディスクを流水下でリンスし、そしてN流で送風乾燥した。
表面組成
表面の化学組成をXPSによって決定し、そして下記に示す。
Figure 2015533546
リン酸塩層の厚さ
リン酸塩層の厚さを、実施例2に記載の方法に従って算出した。上記三つの試料の平均値に基づいて、リン酸塩層の厚さを1.3単層として決定した。
初期の表面接触角
接触角測定を、超純水を用いて液滴試験(クラス ゲーエムベーハー製、EasyDrop DSA20E)を用いて行った。三つの試料を各表面種類について測定した。液中に保存された試料は、測定前にAr流で送風乾燥した。接触角の測定の後、全ての試料は流水下でリンスし、Arで送風乾燥し、そして再測定した。接触角測定のための液滴サイズは、全ての試料について0.1μLであった。接触角は、ソフトウェアによって実行されるサークルフィッティングプロセス(表面上に配置された液滴の輪郭への弓型関数の近似)を使用して決定した。
試料“リン酸塩”を上述(本実施例)したように製造し:試料“対照”は、サンドブラスト及び酸エッチングされているが、リン酸塩緩衝液で処理されていない同じ供給元からのZrOディスクである。
接触角(CA)測定の結果を、下記表に纏めた。表の左部分は液中に保存したこれら試料を送風乾燥した後の接触角測定の結果を表す。表の右側部分は、水で全ての試料をリンスし、そしてArで送風乾燥した後の結果を表す。
Figure 2015533546
実施例7:実質的に単分子オルトリン酸塩層の製造及び接触角(サンドブラスト及び酸エッチング)
試料の製造
加工面を有する直径5mmの滑らかなZrOディスク(Y−TZP、イットリア安定化ジルコニア)を塩基、無リン酸の洗浄剤(マックス エフ.ケラー ゲーエムベーハー、マンハイム製のDeconex 15PF)で洗浄し、そして5分間超音波洗浄を行った(無酸素プラズマ洗浄)。
次いで、ディスクを、表面を粗面化するために、コランダムを用いてサンドブラスト法に供し、そしてHFで酸処理した。
洗浄されたディスクは、25mLのショットグラス(デュラングラス)中の0.1Mのリン酸ナトリウム緩衝液(pH=7.2;85%HPO 3.37mL、NaOH 3.4g、1MのNaOHでpHを調整した)20mLに浸漬し、そして熱水処理(121℃、20分)に供した。
表面接触角
接触角測定を、超純水を用いて液滴試験(クラス ゲーエムベーハー製、EasyDrop DSA20E)を用いて行った。二つの試料を各表面種類について測定した。液中に保存された試料は、測定前にAr流で送風乾燥した。接触角の測定の後、全ての試料は流水下でリンスし、Arで送風乾燥し、そして再測定した。接触角測定のための液滴サイズは、全ての試料について0.1μLであった。接触角は、ソフトウェアによって実行されるサークルフィッティングプロセス(表面上に配置された液滴の輪郭に弓型関数の近似)を使用して決定した。
試料“リン酸塩”を上述(本実施例)したように製造し:試料“対照”は、サンドブラスト及び酸エッチングされているが、リン酸塩緩衝液で処理されていない同じ供給元からのZrOディスクである。
初期接触角(CA)測定の結果を、下記表に纏めた。表の左部分は液中に保存したこれらサンプルを送風乾燥した後の接触角測定の結果を表す。表の右側部分は、水で全ての試料をリンスし、そしてArで送風乾燥した後の結果を表す。
Figure 2015533546
同じ試料の接触角を、19日間大気中に、リンス及び送風乾燥した試料を保存した後に、再度測定した。大気保存の19日後の接触角測定の結果を第2表に示す。
Figure 2015533546
上記の結果からもわかるように、実質的に単分子リン酸塩層で被覆された酸化ジルコニウムディスクの表面は、初期段階で優位により親水性であるだけでなく、この親水性は、大気中に長期保存している間もいくらか保存されている。
リン酸被覆なしの酸化ジルコニウムディスクはこの19日の間に完全に疎水性に変化している。

Claims (16)

  1. 表面を有するセラミック本体を含む歯科用インプラント又はアバットメントであって、
    該セラミック本体は主成分としてジルコニアを含み、
    該セラミック本体の少なくとも第一の表面域は、1.0nm未満の厚さを有する少なくとも実質的に単分子リン酸塩層で被覆されてなり、
    該リン酸塩層は、オルト−リン酸塩、ポリ−リン酸塩、シクロ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択されたリン酸塩を含有する、
    歯科用インプラント又はアバットメント。
  2. 前記セラミック本体が単分子リン酸塩層で被覆されてなる、請求項1に記載の歯科用インプラント又はアバットメント
  3. 前記リン酸塩層が約0.5nmの厚さを有する、請求項1又は請求項2に記載の歯科用インプラント又はアバットメント。
  4. 前記リン酸塩が、オルト−リン酸塩、二リン酸塩、三リン酸塩、トリメタ−リン酸塩、及びそれらの組合せから成る群から選択され、そして好ましくはオルト−リン酸塩である、請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の歯科用インプラント又はアバットメント。
  5. 前記歯科用インプラントは骨接触表面域及び、所望により軟組織接触表面域を含み、そして
    少なくとも該骨接触表面域は前記リン酸塩層で被覆されてなる、
    請求教1乃至請求項4の何れか一項に記載の歯科用インプラント。
  6. 前記軟組織接触表面域もまたリン酸塩層で被覆されてなる、請求項5に記載の歯科用インプラント。
  7. 前記歯科用インプラントは、顎の骨中に歯科用インプラントを固着するためのアンカー部、及び上部構造を取着けるための取付け部を含み、そして少なくとも該アンカー部はリン酸塩層で被覆されてなる、
    請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の歯科用インプラント。
  8. 前記セラミック本体の全表面が前記リン酸塩層で被覆されてなる、請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載のデンタルインプラント又は請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のアバットメント。
  9. 前記セラミック本体が、安定化ジルコニアで作られてなり、好ましくはイットリア安定化ジルコニア、セリア安定化ジルコニア、酸化マグネシウム安定化ジルコニア又はアルミナ安定化ジルコニアで作られてなり、最も好ましくはイットリア安定化ジルコニアで作られてなる、
    請求項1乃至請求項8の何れか一項に記載の歯科用インプラント又は請求項1乃至請求項4若しくは請求項8の何れか一項に記載のアバットメント。
  10. 前記歯科用インプラント又はアバットメントが所望により1種又はそれ以上の添加剤を含む水中で保存される、請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の歯科用インプラント又は請求項1乃至請求項4、請求項8若しくは請求項9の何れか一項に記載のアバットメント。
  11. 前記歯科用インプラント又はアバットメントがリン酸塩水溶液中に、好ましくはリン酸
    塩緩衝水溶液中に保存される、請求項10に記載の歯科用インプラント又はアバットメント。
  12. 気密且つ液密の容器及び請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の歯科用インプラント又は請求項1乃至請求項4若しくは請求項8乃至請求項11の何れか一項に記載のアバットメントを含むキットであって、
    前記歯科用インプラント又はアバットメントが該容器内に保存されてなるキット。
  13. 前記容器の残部容量の少なくとも一部が水及び/又は不活性ガスで、特にリン酸塩緩衝水溶液で満たされている、請求項12に記載のキット。
  14. 前記歯科用インプラント又はアバットメントのセラミック本体はリン酸塩緩衝水溶液で処理され、続いて水又はリン酸塩を含まない水溶液でリンスされる、
    請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の歯科用インプラント又は請求項1乃至請求項4若しくは請求項8乃至請求項11の何れか一項に記載のアバットメントの製造方法。
  15. 前記歯科用インプラント又はアバットメントが、前記リンスの前又は後に、さらに加熱又は熱水処理される、請求項14記載の方法。
  16. 前記セラミック本体の表面は、リン酸塩緩衝水溶液での処理前に粗面化される及び/又は親水性にされる、請求項14又は請求項15に記載の方法。
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