JP2015515971A - うつ病を治療するためのトラマドール - Google Patents

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Abstract

患者のうつ病の治療、軽減または予防におけるサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩であって、前記サブ鎮痛量が約60mgから80mgのトラマドールまたはこの塩である、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を述べる。

Description

本発明は、うつ病の治療のための新規組成物およびこれに関連する方法を提供する。
より詳細には、特に従来のSSRI療法に応答しない患者(SSRI不応答者)のサブセットにおける、うつ病の治療のための有効成分としてトラマドールを含有する組成物およびこれに関連する制御放出医薬組成物。
統計により、米国では約900万人がうつ病に罹患しており、イギリスではおよそ6人に1人が生涯の間にうつ病を経験することが示唆されている。世界的には総数は3億4000万人と推定される。いずれの場合もこの数は増加すると予想されているので、2020年までにうつ病は2番目に多い不能状態疾患になると予測される。
うつ病の治療のための薬剤の主要な群の1つは選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)である。SSRIは、脳内のセロトニンの量を変化させることによって働く。
SSRIは、典型的にはうつ病、不安障害および一部の人格障害の治療において抗うつ薬として投与される。周知のSSRIには、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン(Prozac(登録商標))、パロキセチンおよびセルトラリンが含まれる。MHRAによれば、イギリスではSSRIの処方数は1999年の820万件から2003年には1900万件以上に増加した。
しかし、SSRIは全ての形態の臨床的うつ病の標準的な第一選択治療となっており、40%から60%までさまざまであるが、少なくとも40%の患者がうつ症状の50%の軽減を達成できないかまたはSSRI治療に対して十分なもしくは満足し得る応答を得られない。この群の患者はしばしば「不応答者」と称される。このような場合、患者は別のクラスの抗うつ薬に切り替えられ得るが、約50%の患者はSSRIに応答しないと推定される。
第一選択治療としてのSSRIに適切に応答しない患者の大部分を考慮すると、医師は、応答の不十分さの存在を判定し、次に新たな治療方針を選択するというジレンマに直面する。
新しい治療方針は様々であり、以下を含み得る:
1)最適化戦略(SSRIの用量または期間を変更する。)。
2)別のSSRIへの切り替え。
3)別のクラスの抗うつ薬への切り替え。
4)SSRIと別の薬剤または非薬理学的療法の併用。
5)非薬理学的介入単独への切り替え。
6)上記の組合せ。
別のSSRIへの切り替えは概してうまくいかないことが判明するであろう。不応答患者を代替的なクラスの抗うつ薬に切り替える場合は、一般に三環系抗うつ薬(TCA)、ブプロピオンまたはモノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)から成る群より選択される。しかし、これらの薬物全てが重大な有害副作用を有することが公知である。
このため、有害作用が最小限である治療的に有効な抗うつ薬、特に前述した不応答者の群に適するものが明らかに必要である。
トラマドールは、(1R,2R)−rel−2−[(ジメチルアミノ)メチル]−1−(3−メトキシフェニル)シクロヘキサノールであり、変形性関節症に起因する疼痛の軽減のために単独でまたは非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)と組み合わせて、中等度および重度の疼痛を含む様々な急性および慢性疼痛状態において有効であることが示されている中枢作用性オピオイド鎮痛薬である。
成人における中等度からやや重症の慢性疼痛の治療または管理において、トラマドールは、通常はトラマドール塩酸塩として、一般に1日当たり100mgから400mgの用量範囲で、通常は1日4回50mgから100mgの用量で、鎮痛薬として投与される。従って、トラマドールの鎮痛治療1日用量は成人について100mgであると考えられる。
国際特許出願WO2009/001040は、疼痛に寄与するまたは疼痛によって引き起こされるうつ病の治療または軽減のために有用な特定の化合物を記載する。より詳細には、前記出願は、トラマドール、レスベラトロール、アセトアミノフェン、キソルファノール、シンフェノアク、フルクロプロフェン、次サリチル酸ビスマス、エノフェラスト、トリフルサール、ケトルファノール、インドリリン、フロフェナク、シゾリルチン、ダセマジン、デメルベリンおよびフェネタジン、ならびにこれらの誘導体および/または組合せを含む群から選択される化合物を、うつ病、特に疼痛に寄与するまたは疼痛によって引き起こされるうつ病の治療または軽減のために有用であると述べている。
我々は今や、驚くべきことに、即ちこれまで疼痛の治療においてほとんどまたは全く治療的恩恵がないサブ鎮痛的であると考えられていた低用量が、特に、限定されないが、不応答者の患者群におけるうつ病の治療に適することを見出した。
患者のうつ病の治療、軽減または予防におけるサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用、特に約60から80mgのトラマドールまたはこの塩の使用は新規である。
このため、本発明の第1の態様によれば、患者のうつ病の治療、軽減または予防におけるサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩、特に約60から80mgのトラマドールまたはこの塩が提供される。
「サブ鎮痛」量という用語は、慣例的に、患者における疼痛の治療または軽減のための従来公知の治療閾値よりも低い用量を意味すると理解されるべきである。本発明に関連して、トラマドールまたはこの塩のサブ鎮痛量は、治療的に有効な抗うつ量とみなされる。本発明によれば、「サブ鎮痛」量のトラマドールまたはこの塩は、トラマドール塩酸塩として測定して、約60から80mgのトラマドールまたはこの塩、より好ましくは約65から75mg、最も好ましくは約70mgの1日用量を含み得る。
「サブ鎮痛」量のトラマドールまたはこの塩の最小用量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧60mgの1日用量、または≧65mgの1日用量、または≧70mgの1日用量、または≧75mgの1日用量、または≧80mgの1日用量であり得る。
このため、「サブ鎮痛」量のトラマドールまたはこの塩の好ましい用量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧6mgから<80mgの1日用量、または60mgから80mgの1日用量、または62mgから78mgの1日用量、または64mgから76mgの1日用量、または65mgから75mgの1日用量、または67mgから73mgの1日用量、または69mgから71mgの1日用量、例えば約70mgの1日用量であり得る。
前述したようなサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用は、広義のうつ病に関連するまたは広義のうつ病の名の下で定義される多くの障害の治療において有益である。このような障害には、大うつ病、慢性軽症うつ病、躁うつ病(双極性障害)、非定型うつ病、精神病性うつ病および気分変調症が含まれるが、これらに限定されない。
従って、うつ病に罹患している数多くの患者が、前記で定義したサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩による治療に応答性であることが理解される。しかし、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用は、「不応答者」と同定された患者群、即ちSSRIの使用に全く応答を示さないまたは不十分な応答しか示さない患者の群において特に有用であることが認められる。前述したように、不十分な応答という用語は、一般に、例えば、ハミルトンうつ病評価尺度(Hamilton Depression Rating Scale(HDRS))によって測定した場合、うつ症状の50%の軽減を達成できない患者を意味する。
鎮痛薬として使用のための従来用量のトラマドール、例えば≧100mgの1日用量のトラマドールを投与された患者は、幾つかの有害作用、例えば便秘および一部の場合は下痢、めまい感、嗜眠状態、発汗増加、食欲不振および/または吐気などを経験し得ることが理解される。このため、うつ病の治療、軽減または予防のためのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用は、患者が、うつ病についての治療を受けることに加えて、中でも特に、少なくとも一部には投与されるトラマドールがより低用量であることに起因して、前述したような、しかしこれらに限定されない重篤な有害作用を経験することがより少ないまたは経験する有害作用の重症度がより低いと考えられる点で有益である。
本発明のさらなる態様によれば、うつ病の治療、軽減または予防のための薬剤の製造におけるサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩の使用が提供される。
本発明はさらに、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共にサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する医薬組成物を提供する。本発明のこの態様による医薬組成物は、うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共にサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する。
前述したような本発明のこの態様の医薬組成物は、単一1日サブ鎮痛用量に十分なトラマドールまたはこの塩を含有し得る。従って、うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、本発明の組成物中に存在するトラマドールまたはこの塩の量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≦80mg、または≦78mg、または≦76mg、または≦75mgを含み得る。うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、組成物中に存在するトラマドールまたはこの塩の最小量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧60mg、または≧62mg、または≧64mg、または≧66mg、または≧68mgであり得る。このため、うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、本発明の組成物中のトラマドールまたはこの塩の好ましい量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧60mgから≦80mgの1日用量、または60mgから80mgの1日用量、または62mgから78mgの1日用量、または64mgから76mgの1日用量、または65mgから75mgの1日用量、または67mgから73mgの1日用量、または69mgから71mgの1日用量、例えば約70mgであり得る。
FDAによれば、医薬組成物は、鎮痛薬として使用のために、例えば50mg、100mg、200mgおよび300mgの量のトラマドール塩酸塩を含有する錠剤の形態で入手可能である。
本発明の目的は、中でも特に、トラマドール塩酸塩として測定して、約60から80mgのトラマドールを含む、トラマドールまたはこの塩の1日投与量を提供することである。このため、例えば、うつ病の治療または軽減のための1日2回(bd)または1日4回(qds)投薬レジメンでの使用に関しては、医薬組成物は、トラマドール塩酸塩として測定して、約30から40mg、例えば35mgのトラマドールまたはこの塩を含有し得る。このような医薬組成物は、これ自体新規である。
このため、本発明のさらなる態様によれば、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に、トラマドール塩酸塩として測定して、30から40mgのトラマドールまたはこの塩を含有する医薬組成物が提供される。好ましくは、本発明のこの態様による組成物は、うつ病の治療、軽減または予防における使用のためである。
本発明のこの態様による組成物は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧30mgから≦40mgのトラマドール、または≧32mgから≦38mgのトラマドール、または≧34mgから≦36mgのトラマドール、またはこの塩を含有し得る。
本発明のさらなる態様によれば、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩の投与を含む、うつ病に罹患している患者の治療の方法が提供される。前記サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩は、治療的に有効な抗うつ量とみなされる。
本発明のこの態様によれば、前述したような治療の方法は、うつ病の治療、軽減または予防における使用のために、トラマドール塩酸塩として測定して、≦80mgの1日用量、または≦78mgの1日用量、または≦76mgの1日用量、または≦75mgの1日用量の量での、トラマドールまたはこの塩の投与を含み得る。本発明のこの態様により投与されるトラマドールまたはこの塩の最小量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧60mgの1日用量、または≧62mgの1日用量、または≧64mgの1日用量、または≧66mgの1日用量、または≧68mgの1日用量であり得る。このため、本発明のこの態様により投与されるトラマドールまたはこの塩の好ましい量は、トラマドール塩酸塩として測定して、≧60mgから≦80mgの1日用量、または60mgから80mgの1日用量、または62mgから78mgの1日用量、または64mgから76mgの1日用量、または65mgから75mgの1日用量、または67mgから73mgの1日用量、または69mgから71mgの1日用量、例えば約70mgの1日用量であり得る。
本発明のこの態様による治療の方法は、特に、「不応答者」と同定された患者群、即ちハミルトンうつ病評価尺度(HDRS)によって測定した場合、うつ症状の50%の軽減を達成できない患者の群に属する患者への、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の投与を含む。
投与レジメンは、1日1回投与、または1日2回、3回または4回投与を含み得る。
本明細書で使用される「塩」という用語は、「医薬として許容される塩」を指し、トラマドールの生物学的有効性および特性を保持し、ならびに生物学的にまたは他の点で望ましくないものではない塩である。医薬として許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸、例えばアセテート、アスパルテート、ベンゾエート、ベシレート、ビカーボネート/カーボネート、ビスルフェート/スルフェート、ボレート、カムシレート、シトレート、エディシレート、エシレート、ホルメート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルクロネート、ヘキサフルオロホスフェート、ヒベンゼート、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオネート、ラクテート、マレート、マレエート、マロネート、メシレート、メチルスルフェート、ナフチレート、2−ナプシレート、ニコチネート、ニトレート、オロテート、オキサレート、パルミテート、パモエート、ホスフェート/リン酸水素/リン酸二水素、サッカレート、ステアレート、スクシネート、タートレート、トシレートおよびトリフルオロアセテート塩で形成され得る。塩を誘導することができる無機酸には、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヘキサフルオロリン酸等が含まれる。トラマドールの好ましい塩は塩酸塩である。
塩を誘導することができる有機酸には、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等が含まれる。トラマドールの医薬として許容される塩は、これ自体公知の従来の化学的方法によって調製することができる。
トラマドールまたはこの塩の言及は、中でも特に、溶媒和物を包含する。前述した使用/方法のいずれか1つにおいて使用し得る、トラマドールの対応する溶媒和物を調製する、精製するおよび/または取り扱うことは好都合または望ましいと考えられる。溶媒和物という用語は、本明細書ではトラマドールの化合物または塩などの溶質と溶媒の複合体を指すために用いられる。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物と称されてもよく、例えば基質の分子当たりに存在する水分子の数に依存して一水和物、二水和物、三水和物等と称され得る。
前述したようなうつ病の治療、軽減または予防においては、トラマドールまたはこの塩を単独でまたはうつ病の治療に適した1つ以上の他の治療活性薬と併用して投与し得る。併用パートナーの使用は、うつ病の治療に適した別の治療活性薬の別個の投与を含み得るか、または固定された組合せ、即ちトラマドールもしくはこの塩および少なくとも1つの併用パートナーを含有する単一生薬組成物を含み得る。このような併用療法は、これ自体公知の方法で調製することができ、ヒトを含む哺乳動物への、経口または経直腸などの経腸的投与および非経口的投与に適するものである。
従って、および別の実施形態では、本発明は、第二の治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する医薬組成物を提供する。
前記第二治療有効成分は、望ましくはうつ病の治療、軽減または予防において有効なものである。このような治療有効成分には、SSRI(トラマドール以外)、三環系抗うつ薬(TCA)、ブプロピオンまたはモノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)が含まれるが、これらに限定されない。サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩と組み合わせて、前記第二治療有効成分を通常用量より低い用量で投与することができ、このため有害副作用の一部を回避または緩和し得る。挙げられる特定のSSRIには、シタロプラム、エスシタロプラム、フルオキセチン(Prozac(登録商標))、パロキセチンおよびセルトラリンが含まれるが、これらに限定されない。挙げられる特定のTCAには、アミネプチン、アミトリプチリン、ブトリプチリン、クロミプラミン、デメキシプチリン、デシプラミン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドスレピン、ドキセピン、イミプラミン、イプリンドール、ロフェプラミン、メリトラセン、メタプラミン、ニトロキサゼピン、ノルトリプチリン、ノキシプチリン、オピプラモール、ピポフェジン、プロピゼピン、プロトリプチリン、キヌプラミン、チアネプチンおよびトリミプラミンの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。挙げられる特定のMAOIには、非選択的MAO−A/MAO−B阻害剤、例えばヒドラジン系薬剤:ベンモキシン、ヒドララジン、イプロクロジド、イプロニアジド、イソカルボキサジド、イソニアジド、メバナジン、ニアラミド、オクタモキシン、フェネルジン、フェニプラジン、フェノキシプロパジン、ピバリルベンズヒドラジン、プロカルバジンおよびサフラジン;非ヒドラジン系薬剤:カロキサゾン、エチノプシジン、フラゾリドン、リネゾリドおよびトラニルシプロミン;選択的MAO−A阻害剤、例えばブロファロミン、メトラリンドール、ミナプリン、モクロベミド、ピルリンドール、トロキサトン、アミフラミン、バジナプリン、ベフロキサトン、ベフォール、シモキサトン、クロルギリン、エスプロン、セルクロレミン、テトリンドール、テスプチエイント(thesputiaint)およびチリマ(tyrima);選択的MAO−B阻害剤、例えばラザベミド、パルギリン、ラサギリン、セレギリン、D−デプレニル、ラドスチギル、ミラセミドおよびモフェギリンの1つ以上が含まれるが、これらに限定されない。
挙げられる他の適切な第二治療有効成分には、レスベラトロール、またはアセトアミノフェン、キソルファノール、シンフェノアク、フルクロプロフェン、次サリチル酸ビスマス、エノフェラスト、トリフルサール、ケトルファノール、インドリリン、フロフェナク、シゾリルチン、ダセマジン、デメルベリン、フェネタジンならびに/またはこれらの誘導体およびこれらの組合せが含まれるが、これらに限定されない。
好都合には、本発明の使用および/または治療の方法において、トラマドールもしくはこの塩および/または第二治療有効成分との組合せは、経腸的に、例えば経口的にまたは静脈内に投与され得る。
従って、本発明の使用、方法および/または組成物において、サブ鎮痛用量のトラマドールもしくはこの塩および/または第二治療有効成分との組合せは、錠剤、カプセル、糖衣錠、坐剤、懸濁剤、溶液、注射剤、例えば静脈内、筋肉内もしくは腹腔内注射剤、インプラント、局所剤、例えばゲル、クリーム、軟膏、エアロゾルもしくはポリマー系などの経皮製剤、または吸入剤、例えばエアロゾルもしくは粉末製剤として製造され得る。
経口投与に適する組成物には、錠剤、カプセル、糖衣錠、液体懸濁剤、溶液およびシロップが含まれる;
皮膚への局所投与に適する組成物には、クリーム、例えば水中油型エマルション、油中水型エマルション、軟膏またはゲルが含まれる;
このようなアジュバント、希釈剤または担体の例は:
錠剤および糖衣錠については−増量剤、例えばラクトース、デンプン、微結晶セルロース、タルクおよびステアリン酸;滑沢剤/流動促進剤、例えばステアリン酸マグネシウムおよびコロイド状二酸化ケイ素;崩壊剤、例えばデンプングリコール酸ナトリウムおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;
カプセルについては−アルファ化デンプンまたはラクトース;
経口または注射用溶液または浣腸剤については−水、グリコール、アルコール、グリセリン、植物油;
坐剤については−天然または硬化油またはワックス
である。
本発明の化合物ならびに/またはこの誘導体および/もしくはこれらの組合せまたは前述したような任意の併用療法を、例えば経皮送達デバイスもしくは適切なビヒクルを介してまたは、例えば制御送達用のパッチに組み込み得る軟膏基剤中で、経皮的に投与することが可能であり得る。このようなデバイスは、例えば経口または静脈内薬剤に比べて長期間の治療を可能にし得るので、好都合である。
経皮送達デバイスの例には、例えば患者の皮膚を通して化合物または物質を放出するように適合されたパッチ、包帯、帯具または硬膏剤が含まれ得る。当業者は、化合物または物質を経皮的に送達するのに使用し得る材料および技術に精通しており、例示的な経皮送達デバイスは、GB2185187、US3249109、US3598122、US4144317、US4262003およびUS4307717によって提供される。
さらなる実施形態では、本明細書で述べる方法および薬剤は、うつ病の発症を防ぐための手段として予防的に使用し得る。予防的使用のための薬剤および/または方法は、うつ病を発症する危険性があるいかなる人にも投与または適用し得る。
ヒトに関しては、指示される総1日用量は様々であり得るが、1mgから3,000mg、好ましくは5mgから500mgの範囲であり得、これを1日1から6回の分割用量でまたは持続放出形態で投与し得る。
本発明の医薬組成物は、即時放出形態または制御放出形態であり得る。このため、本発明のさらなる態様によれば、うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共にサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する制御放出医薬組成物が提供される。
場合により、本発明のこの態様の医薬組成物は、即時放出部分と制御放出部分を含み得る。本発明の組成物が、第二治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を有効成分として含有する場合、一方の有効成分が即時放出形態であり、および他方が制御放出形態であり得る。
本発明はさらに、場合により第二治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の制御放出のための1日1回投与の経口医薬組成物を提供し、ここで組成物は、最初の投与後、2時間以内に抗うつ作用の発現を提供し、この抗うつ作用は投与後少なくとも24時間持続する。
本発明の別の態様に従って、前述したように、場合により第二治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の制御放出のための1日1回投与経口医薬組成物が提供され、ここで組成物は、経口的に摂取された場合、12時間の間隔を置いて服用されたサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の制御放出のための1日2回投与経口医薬組成物の2回の投与の24時間にわたる臨床効果と少なくとも同様に良好な、24時間にわたる臨床効果を提供する。
サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用の利点は、乱用の危険性を最小限に抑えることであるが、本発明のさらなる態様によれば、適切なアジュバント、希釈剤または担体と混合してトラマドールまたはこの塩を含有する乱用抵抗制御放出医薬組成物が提供される。
前述したような乱用抵抗制御放出医薬組成物は、好ましくは1日1回投与レジメンの治療に適する組成物である。
従って、本発明は、意図的なまたは意図的でない不正改変からの乱用の危険性を防止するまたは最小限に抑えるための経口医薬組成物および/またはこの使用を提供する。
本発明の乱用抵抗医薬組成物および方法は、乱用の抑止および制御放出を提供する。乱用の防止および/または抑止と制御放出は、同時に、連続的にまたは別々に起こり得ることが当業者に理解される。
乱用抵抗医薬組成物は、硬化植物油;ポリオキシエチレンステアレート(場合によりジステアレートを含む。);グリセロールモノステアレート;難水溶性、高融点ワックス、およびこれらの混合物から成る群より選択される1つ以上の乱用抵抗成分を含有し得る。「高融点ワックス」という用語により、45から100℃の融点を有するワックスが意味される。
乱用抵抗医薬組成物はまた、1つ以上のグリセリル脂肪酸エステル(モノエステル、ジエステルおよびトリエステルを含む。)も含み得る。広範囲のグリセリル脂肪酸エステルが使用可能であることが理解されるが、このようなエステルの例には、グリセリルベヘネート、グリセリルパルミトステアレート;マクロゴルグリセリド、例えばステアロイルマクロゴルグリセリドおよびラウロイルマクロゴルグリセリドが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の硬化植物油の例には、硬化綿実油、硬化パーム油、硬化ダイズ油および硬化パーム核油が含まれるが、これらに限定されない。本発明のポリオキシエチレンステアレートおよびジステアレートの例には、ポリオキシル2、4、6、8、12、20、30、40、50、100および150ステアレート、PEG−2ステアレート、PEG−4ステアレート、PEG300モノステアレート、PEG600モノステアレート、PEG−30ステアレート、ポリオキシエチレン(30)ステアレート、ポリオキシル4、8、12、32および150ジステアレート、PEG−4ジステアレート、PEG400ジステアレート、PEG600ジステアレートおよびPEG1540ジステアレートが含まれるが、これらに限定されない。本発明の難水溶性、高融点ワックスの例には、動物ワックス、昆虫ワックス、植物ワックス、鉱物ワックス、石油ワックス、合成ワックス、非イオン性乳化ワックス、セトマクロゴル乳化ワックス、陰イオン性乳化ワックス、カルナウバワックス、カランダワックス、微結晶ワックス、石油セレシン、微結晶石油ワックス、黄色ワックス(黄色蜜ろう)、晒ろう、白ろう(晒蜜ろう)、セチルエステルワックス、硬化ヒマシ油、ラノリンアルコール(例えばコレステロール;ラノリン;加水ラノリン;石油アルコールおよびラノリンアルコール;鉱油)、無水ラノリン、精製羊毛脂、グリセリルパルミトステアレートおよびセトステアリルアルコール(例えばセテアリルアルコール)が含まれるが、これらに限定されない。
乱用抵抗組成物は界面活性剤を含有し得る。界面活性剤は親水性または疎水性であり得、親水性界面活性剤は非イオン性親水性界面活性剤および陰イオン性親水性界面活性剤から成る群より選択され得るか、または界面活性剤は疎水特性を有してもよく、ならびにこれらの混合物であり得る。非イオン性親水性界面活性剤の例には、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、クレモフォアおよびポロキサマーが含まれる。陰イオン性界面活性剤の例は、ナトリウムラウリルサルコシネート、ドクセートおよび医薬として許容されるドクセート塩である。
本発明の乱用抵抗組成物は、場合により以下を含む他の「補助」物質を含有し得る:
結合剤、例えばアラビアゴム、アルギン酸およびこの塩、セルロース誘導体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マグネシウムアルミニウムシリケート、ポリエチレングリコール、ゴム、多糖酸、ベントナイト、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、クロスポビドン、ポビドン、ポリメタクリレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、アルファ化デンプン、エチルセルロース、トラガカントガム、デキストリン、微結晶セルロース、スクロース、グルコース等;
崩壊剤、例えばデンプン、アルファ化トウモロコシデンプン、アルファ化デンプン、セルロース、架橋カルボキシメチルセルロース、クロスポビドン、架橋ポリビニルピロリドン、カルシウムもしくはナトリウムアルギネート複合体、粘土、アルギネート、ゴム、またはナトリウムデンプングリコレート、および錠剤調製物において使用される任意の崩壊剤;
増量剤、例えばラクトース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、微結晶セルロース、セルロース粉末、デキストロース、デキストレート、デキストラン、デンプン、アルファ化デンプン、スクロース、キシリトール、ラクチトール、マンニトール、ソルビトール、塩化ナトリウム、ポリエチレングリコール等;(iv)安定剤、例えば任意の抗酸化剤、還元剤、緩衝剤、または酸、クエン酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸プロピル、アスコルビン酸、ビタミンE、重亜硫酸ナトリウム、ブチルヒドロキシルトルエン、BHA、アセチルシステイン、モノチオグリセロール、フェニル−α−ナフチルアミン、レシチン、EDTA等;
滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、水酸化カルシウム、タルク、コロイド状二酸化ケイ素、ステアリルフマル酸ナトリウム、硬化植物油、ステアリン酸、グリセリルベヘネート、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク、ワックス、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム、DL−ロイシン、ポリエチレングリコール、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等;
湿潤剤、例えばオレイン酸、グリセリルモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノラウレート、オレイン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、オレイン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等;
希釈剤、例えばラクトース、デンプン、マンニトール、ソルビトール、デキストロース、微結晶セルロース、二塩基性リン酸カルシウム、スクロースベースの希釈剤、粉砂糖、一塩基性硫酸カルシウム一水和物、硫酸カルシウム二水和物、乳酸カルシウム三水和物、デキストレート、イノシトール、加水分解穀類固体、アミロース、粉末セルロース、炭酸カルシウム、ベントナイト等;
流動促進剤(または接着防止剤)、例えばタルク、トウモロコシデンプン、DL−ロイシン、ラウリル硫酸ナトリウム、およびステアリン酸マグネシウムス、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ナトリウム等;
医薬として許容される担体、例えばアラビアゴム、ゼラチン、コロイド状二酸化ケイ素、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、マルトデキストリン、グリセリン、ケイ酸マグネシウム、カゼイン酸ナトリウム、ダイズレシチン、塩化ナトリウム、リン酸三カルシウム、リン酸二カリウム、ナトリウムステアロイルラクチレート、カラゲナン、モノグリセリド、ジグリセリド、アルファ化デンプン等;
他の医薬賦形剤、例えばポリマー、ヒドロゲル、二酸化ケイ素、イオン交換樹脂、セルロースアセテートブチレート、炭水化物ポリマー、炭水化物ポリマーの有機酸、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、クエン酸トリエチル、フタル酸ジメチルおよび安息香酸ベンジル。
本発明の乱用抵抗組成物は、胃腸管内での乱用抵抗組成物の挙動に役割を果たし得る1つ以上の医薬として許容される賦形剤をさらに含有し得る。
本発明の組成物は、場合により、即時または制御放出形態で1つ以上の他の治療薬、ならびに場合により1つ以上の賦形剤または補助剤、例えば流動促進剤、滑沢剤、崩壊剤、帯電防止剤、溶媒、チャネル形成剤、コーティング剤、香味料、防腐剤、バルキング剤、ポリマー等および不活性担体をさらに含んでもよく、ここで剤形は、鎮痛性抗うつ薬の乱用の抑止を提供する。
特に、剤形は、鎮痛性抗うつ薬の破砕、せん断、粉砕、咀嚼、溶解、融解、針吸引、吸入、吹送または溶媒抽出に抗し得るか、これらを抑止し得るまたは防止し得る。好ましくは、剤形は、鎮痛性抗うつ薬の制御放出を提供するまたは制御放出を提供するのを助ける。
1日1回用量の投与は、中でも特に、めまい感の副作用を経験した場合、夜間、即ち就寝前の1日1回用量の患者への投与によってこの影響を最小限に抑え得るので、好都合であり得る。
本発明の組成物は、場合により、即時または制御放出形態で1つ以上の他の治療薬、ならびに場合により1つ以上の賦形剤または補助剤、例えば流動促進剤、滑沢剤、崩壊剤、帯電防止剤、溶媒、チャネル形成剤、コーティング剤、香味料、防腐剤、バルキング剤、ポリマー等および不活性担体をさらに含んでもよく、ここで剤形は、鎮痛性抗うつ薬の乱用の抑止を提供する。
特に、剤形は、トラマドールまたはこの塩の破砕、せん断、粉砕、咀嚼、溶解、融解、針吸引、吸入、吹送または溶媒抽出に抗し得るか、これらを抑止し得るまたは防止し得る。好ましくは、剤形は、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の制御放出を提供するまたは制御放出を提供するのを助ける。
前述した使用は、特に、うつ病の治療のための薬剤の製造におけるサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の使用を含む。
制御放出組成物は、治療の1日1回投与レジメンに特に適する。
本明細書で使用する場合、「塩」という用語は、本明細書で述べる治療有効化合物の生物学的有効性および特性を保持する塩を指す。医薬として許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸、例えばアセテート、アスパルテート、ベンゾエート、ベシレート、ビカーボネート/カーボネート、ビスルフェート/スルフェート、ボレート、カムシレート、シトレート、エディシレート、エシレート、ホルメート、フマレート、グルセプテート、グルコネート、グルクロネート、ヘキサフルオロホスフェート、ヒベンゼート、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオネート、ラクテート、マレート、マレエート、マロネート、メシレート、メチルスルフェート、ナフチレート、2−ナプシレート、ニコチネート、ニトレート、オロテート、オキサレート、パルミテート、パモエート、ホスフェート/リン酸水素/リン酸二水素、サッカレート、ステアレート、スクシネート、タートレート、トシレートおよびトリフルオロアセテート塩で形成され得る。塩を誘導することができる無機酸には、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等が含まれる。塩を誘導することができる有機酸には、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等が含まれる。医薬として許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基で形成され得る。塩を誘導することができる無機塩基には、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等が含まれる。前述した使用/方法のいずれか1つにおいて使用し得る、本明細書で述べる化合物の対応する溶媒和物を調製する、精製するおよび/または取り扱うことは好都合または望ましいと考えられる。溶媒和物という用語は、本明細書では化合物または化合物の塩などの溶質と溶媒の複合体を指すために用いられる。溶媒が水である場合、溶媒和物は水和物と称されてもよく、例えば基質の分子当たりに存在する水分子の数に依存して一水和物、二水和物、三水和物等と称され得る。
「制御放出」という用語は、本発明のために、製剤からの活性医薬成分の放出速度が製剤中に残存する活性医薬成分の濃度および/または製剤を取り囲む媒質への活性医薬成分の溶解度だけに依存せず、ならびに医薬製剤からの有効成分の放出の時間的経過および/または場所が、従来の剤形によって提供されない治療上の目的または利便性の目的を達成するように選択される、経口薬剤送達の方法と定義される。
本発明の剤形は、即時放出成分および持続放出または制御放出成分の両方を含み得る。
本発明のさらなる態様では、以下の1つ以上を低減するための新規方法が提供される:
抗うつ薬のピーク濃度(Cmax);
抗うつ薬の血漿中濃度−時間曲線下の初期投与後部分面積;
抗うつ薬の初期投与後平均血漿中濃度時間(Cave);
不正改変後の抗うつ薬毒性の強度;ならびに
吐気、嘔吐、傾眠、昏迷、昏睡、呼吸抑制、無呼吸、呼吸停止、循環抑制、徐脈、低血圧、ショックおよび骨格筋弛緩を含む、抗うつ薬毒性の1つ以上の徴候および症状の強度または頻度。
経口投与医薬組成物は一般に錠剤形態であり得る。しかし、剤形は、例えばサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が制御放出顆粒等の形態で内部に存在し得るカプセルであってもよいことが当業者に理解される。このため、以下の説明において制御放出錠剤の構造への言及は、例えばカプセル形態で製造され得る顆粒剤にも当てはまることが当業者に理解される。
従って、本発明の制御放出組成物は、コア、例えば制御放出コアおよびコーティング、場合により制御放出コーティングを含有する錠剤または顆粒剤を含み得る。
本発明の錠剤または顆粒剤のコアは、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩、およびマトリックスを含有し、これらの成分は、マトリックスからのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の放出が制御される方法で結合している。ある実施形態では、コアのマトリックスは、ごく最近米国特許第6,607,748号明細書に記載された架橋高アミロースデンプンである。
好ましくは、コアは、成分(顆粒または粉末形態)を混合し、次に混合物を圧縮してコアを形成し、続いてコアの上に被膜を形成することによって作られる。コアの重量は、10%から80%の間の、総組成物重量の任意の割合であり得る。好ましい割合は、中でも特に、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の総用量に依存する。以下でさらに説明するある実施形態では、錠剤は、前述したサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を含有し、コアは錠剤の総重量の約26%である。別の実施形態では、コアは錠剤の総重量の約33%を構成する。
コア内に位置する前述した活性化合物の持続放出または制御放出投与組成物からの放出は、被膜のマトリックス中に位置する前述した活性化合物の放出よりも緩やかである。コアの好ましいマトリックスは、米国特許第6,607,748号明細書に記載されている、架橋高アミロースデンプンである。ある実施形態では、マトリックスは、コアの重量の約10%から約90%、即ちコアのマトリックス対コアの有効成分の比率(w/w)は、約0.1から約10、または約0.2から約9、または約0.2から約8、または約0.3から約7、または約0.4から約6、または約0.5から約5、または約0.6から約4、または約0.7から約4、または約1から約4、または約1から約3、および約1.5から約2.5の間である。1つのある実施形態では、コアは合計約90mgで、このうち約44mgが架橋高アミロースデンプンであり、45mgが前述した活性化合物である。架橋高アミロースデンプンは、従ってコアの約49重量%を構成する。
本発明の持続放出または制御放出剤形のコア組成物は、場合により医薬として許容される担体またはビヒクルを含有し得る。このような担体またはビヒクルは当業者に公知であり、例えばRemington’s Pharmaceutical Sciences,14th Ed.(1970)に見出される。このような担体またはビヒクルの例には、ラクトース、デンプン、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、カオリン、マンニトールおよび粉糖が含まれる。加えて、必要な場合は、適切な結合剤、滑沢剤および崩壊剤を含有し得る。所望する場合は、染料ならびに甘味料または香味料を含有し得る。
本発明の持続放出または制御放出剤形のコア組成物は、場合により、分散剤、例えば微結晶セルロース、デンプン、架橋デンプン、架橋ポリビニルピロリドンおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム;香味料;着色剤;結合剤;防腐剤;界面活性剤等を含むがこれらに限定されない、副成分を含有し得る。
コアは、場合により、当業者に公知の1つ以上の適切な結合剤も含有し得る。
適切な形態の微結晶セルロース、例えばMCC−PH101、MCC−102、MCC−105等。
当業者に知られているような適切な滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、植物油、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等も含有され得る。
当分野で公知の適切な流動促進剤も含有され得る。このような流動促進剤の例には、タルク、コロイド状二酸化ケイ素等が含まれるが、これらに限定されない。
サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩は、コアの総重量の約1から約90重量%、好ましくはコアの総組成物の約10から約70重量%、より好ましくはコアの総組成物の約20から約60重量%、おそらくほとんどの場合コアの総組成物の約30から約50重量%の範囲のレベルで存在し得る。
言うまでもなく、全ての成分の総量は100重量%であり、当業者は、有用な組成物を達成するために前述した範囲内で量を変化させることができる。
剤形の被膜は、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドンの物理的混合物および被膜の活性医薬成分を含有する。被膜はまた、架橋高アミロースデンプンおよび場合により他の成分も含有し得る。好ましい実施形態では、被膜は乾式圧縮によって形成される。被膜の重量は、約10%から約90%の間の、総組成物重量の任意の割合であり得るが、好ましくはこの範囲の高い方法の部分である。被膜は、従って、通常は本発明の錠剤の約20%から約90%(w/w)、または約35%から約85%、または約40%から約85%、または約45%から約85%、または約45%から約90%、または約60%から約75%、または約65%または約70%または約75%を構成する。被膜は、場合により結合剤を含有してもよい。
被膜中のポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物の重量割合は、幅広い値の中のいずれかであり得る。被膜中の有効成分の水溶解度に依存して、被膜中のポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物の量を調整することができる、米国特許出願公開第2001/0038852号明細書は、このような調整を行うことができる方法を記載する。例えば、水に可溶から極めて可溶である有効成分については、ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物は、被膜の約20から約80重量%、好ましくは約30から約65重量%、または約40から約55重量%であり得る。
ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリ酢酸ビニル対ポリビニルピロリドンの重量比は、幅広い値をとることができる。好ましくは、このような比率は、約6.4から9:1の間、おそらく約7:3から6:1の間、さらに一層好ましくは約8:2である。
ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリ酢酸ビニル成分の分子量は、幅広い値をとることができる。好ましくは、ポリ酢酸ビニルの平均分子量は、約100から約10,000,000;または約1,000から約1,000,000;または約10,000から約1,000,000;または約100,000から約1,000,000;または約450,000である。
ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリビニルピロリドン成分の分子量は、幅広い値をとることができる。ポリビニルピロリドンの平均分子量は、約100から約10,000,000;または約1,000から約1,000,000;または約5,000から約500,000;または約10,000から約100,000;または約50,000であり得る。
ポリ酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの混合物は、単にポリビニルピロリドンおよびポリ酢酸ビニルの粉末を混合することを含む、様々な工程によって調製することができる。好ましい実施形態では、このような混合物は、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドン溶液のコロイド状分散体の噴霧乾燥粉末である。場合により、噴霧乾燥工程の間の凝集を防ぐためにラウリル硫酸ナトリウムが安定剤として使用され、および/またはコロイド状シリカがポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物の流動特性を改善するために使用される。場合により、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドンはランダムコポリマーまたはブロックコポリマーとして形成され得る。
本発明のための適切な結合剤には、植物抽出物、合成もしくは天然多糖類、ポリペプチド、アルギネート、合成ポリマー、またはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切な植物抽出物には、寒天、イスパキュラ、オオバコ、マルメロ、イナゴマメまたはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切なガムには、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、ガティガム、カラヤガム、トラガカントガムまたはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切な合成または天然親水性多糖類には。ヒドロキシアルキルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、デキストリン、寒天、カラゲナン、ペクチン、フルセララン、デンプンもしくはデンプン誘導体、架橋高アミロースデンプン、またはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切なポリペプチドには、ゼラチン、コラーゲン、ポリゲリンまたはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切なアルギネートには、アルギン酸、プロピレングリコールアルギネート、アルギン酸ナトリウムまたはこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。
ゲル化剤として使用される適切な合成ポリマーには、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー、およびこれらのコポリマーまたは混合物が含まれるが、これらに限定されない。
好ましい実施形態では、ゲル化剤は、キサンタンガム、グアーガム、アラビアゴム、ガティガム、カラヤガム、トラガカントガムまたはこれらの混合物などのゴム、PEO7,000,000およびHPMC K100 Mである。
最も好ましい実施形態では、ゲル化剤はキサンタンガムである。
本発明の錠剤またはカプセル組成物は、限定されないが、経口、舌下および経直腸などの多くの経路を通して投与することができる。本発明の組成物の好ましい投与経路は経口である。
経口投与に適した本発明の組成物は、錠剤または顆粒剤などの個別単位として提供し得る。好ましくは、本発明の組成物は錠剤形態で提供される。このような錠剤は、慣例的に圧縮または成形によって形成し得る。圧縮錠剤は、前述した1つ以上の成分の混合物を適切な機械で圧縮することによって調製し得る。成形錠剤は、場合により不活性液体希釈剤で湿らせることができる、前記成分を適切な機械で成形することによって製造し得る。錠剤は、場合によりコーティングしてもよく、および/または消費者の目に見える他の識別表示を付してもよい。錠剤はまた、様々な形態であり得、例えば素錠、有核錠またはフィルムコート錠等であり得る。錠剤はまた、様々な形状(例えば楕円形、球形等)および大きさであり得る。錠剤の包括的な解説は、The Theory and Practice of Industrial Pharmacy by Lachman et el.,3rd Ed.(Lea & Febiger,1986)などの参考文献に見出すことができる。
組成物の有効成分としてのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩は、USP I型装置を用いて50mMリン酸、pH6.8中で、50から150rpmで撹拌しながら測定した場合、以下のインビトロ溶解プロフィールを示す。
USP I型装置を用いて50mMリン酸、pH6.8中で、50から150rpmで撹拌しながらインビトロで試験した場合、活性薬として毎時10%から30%の平均速度のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が0から2時間の間に放出され得るか、または活性薬として10%から40%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が0から約2時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約30%から60%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が2から約7時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約50%から80%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が7から約12時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約80%から100%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が約20時間後の測定時に製剤から放出され得るか、またはより好ましくは活性薬として15%から35%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が2時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約40%から60%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が約7時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約60%から80%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が12時間目の測定時に製剤から放出され得、活性薬として約85%から100%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が約20時間後の測定時に製剤から放出され得るか、または活性薬として20%から40%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が2時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約40%から60%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が7時間の測定の間に製剤から放出され得るか、活性薬として約60%から80%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が12時間目の測定時に製剤から放出され得るか、活性薬として約85%から100%のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩が約20時間後の測定時に製剤から放出され得る。
または、本発明の剤形が乱用抵抗剤形である場合は、意図される投与頻度での1回用量の投与後、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の定常状態濃度の少なくとも60%を提供し得るか、好ましくは意図される投与頻度での1回用量の投与後、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の定常状態治療濃度の少なくとも約62.5%、または少なくとも約65%、または少なくとも約67.5%、または少なくとも約70%、または少なくとも約72.5%、または少なくとも約75%、または少なくとも約77.5%、または少なくとも約80%、または少なくとも約82.5%、または少なくとも約85%、または少なくとも約87.5%、または少なくとも約90%、または少なくとも約92.5%、または少なくとも約95%、または少なくとも98%を提供し得る。
本発明の組成物中の乱用抵抗成分の量は、約1mgから1500mgであり得る。好ましい実施形態では、特許請求の範囲に記載される組成物中の乱用抵抗成分の量は、約10mgから800mgであり得る。最も好ましい実施形態では、特許請求の範囲に記載される組成物中の乱用抵抗成分の量は、約50mgから600mgであり得る。
サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩対乱用抵抗成分の比率は、重量比で約1:10,000から約10,000:1、好ましくは重量比で約1:1000から約1000:1、より好ましくは重量比で1:250から250:1であり得る。
経口懸濁剤、錠剤、カプセル、トローチ剤、発泡錠、発泡散剤、散剤、溶液、溶解用粉末、経粘膜フィルム、バッカル剤、経口粘膜保持性製剤、経口胃保持性錠剤およびカプセル、経口崩壊錠、迅速溶解錠、迅速分散錠、迅速崩壊剤形を含む、本発明の全ての経口医薬剤形が企図され、即時放出、遅延放出、調節放出、腸溶被覆、徐放、制御放出、パルス放出および持続放出剤形として投与される。
本明細書で使用する場合、「制御放出」は、「持続放出」、「徐放」、「調節放出」、「遅延放出」等と互換可能である。このような製品は、同じ薬物の従来の即時放出製剤よりも長い作用期間を提供し、通常は24時間毎に投与される。
本発明の制御放出剤形は、即時放出製剤よりも緩やかな速度で経口剤形から鎮痛性抗うつ薬を放出する。制御放出剤形は、意図される期間、例えば1から24時間以上の期間にわたって、血中(例えば血漿中)濃度(レベル)または治療効果が、治療範囲内(最小有効治療濃度より上)であるが、毒性レベル未満に維持される速度で、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を放出し得る。
本発明のさらなる態様では、嫌忌剤を使用せずに、制御放出と乱用抑止を同時に達成する方法および/または医薬組成物が提供される。
乱用抵抗は、例えば、食物摂取の変化に起因する経口バイオアベイラビリティの有意の変化に対する抵抗性を含み得る。
乱用可能な薬物の制御放出製剤は、中でも特に、24時間供給の剤形当たりの多量の有効成分に起因してしばしば使用される。制御放出製剤に関する不正改変は、一般に大量の用量を迅速に送達し、深刻な薬理学的作用を生じさせる。乱用可能な薬物は、様々な経路によって、例えば非経口的(例えば静脈内注射、この場合は薬物を破砕し、抽出または融解して、その後投与単位の内容物を注射する);鼻内(例えば鼻吸引、この場合は薬物を粉末投与単位として吸入する)経路によって投与され得る。抗うつ薬に関する乱用の最も一般的な方法は、破砕した薬物の経口摂取であり、例えばこの場合は、薬物を噛み砕いて表面積を増大させ、抗うつ性有効成分を迅速に放出させる。
これらの方法全てが、薬物の総量、薬物のピーク濃度および薬物のピーク濃度までの時間の両方の観点から、乱用可能な薬物を患者がより効率的に取り込むことを意図している。
起こり得る乱用に対する剤形の抵抗性または抑止性を測定できる必要がある。従って、例示的なインビトロ試験、例えば、
投与単位全体に関するアルコールでの抽出
破砕または切断した投与単位に関するアルコールでの抽出
水への抽出
凍結と破砕
基礎賦形剤混合物の味(官能検査)
酸への抽出
熱の適用(融解温度>50℃または55℃)
が本明細書で提供される。
本発明の1つの実施形態では、剤形は、例えばマイクロ錠剤、マイクロカプセル、マイクロペレット、顆粒、スフェロイド、ビーズまたはペレットとして存在するサブユニット(a)および(b)を含有する。望ましくは、機械的選択によってサブユニット(a)を(b)から分離することができないように、サブユニット(a)およびサブユニット(b)の両方について同じ形態、即ち形状が選択される。多粒子形態は、0.1から3mmの範囲の大きさ、例えば0.5から2mmの大きさ、例えば長さまたは直径であり得る。
サブユニット(a)および(b)は、カプセル中に納めるか、液体もしくはゲルに懸濁するか、または圧縮成形して錠剤を形成してもよく、ここで各々の場合の最終的な製剤化は、生じた剤形中でもサブユニット(a)および(b)が保持されるように行われる。
サブユニット(a)および(b)は、これらが互いに視覚的に識別可能でないように、場合により同一形状であり得る。これは、乱用者が単純な選別によって互いを分離することができないために好都合であり得る。これは、例えば、この偽装機能とは別に、さらなる機能、例えば1つ以上の有効成分の遅延放出または特定のサブユニットへの胃液に対する耐性処理の提供も組み込み得る、同一のコーティングの適用によって達成し得る。
この実施形態のさらなる態様では、それぞれのサブユニット(a)および(b)を互いに対して層状に配置し得る。
様々な材料を使用してよく、この例には、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、グルカン、スクレログルカン、マンナン、キサンタン、例えば20:80のモル比のポリ[ビス(p−カルボキシフェノキシ)プロパンとセバシン酸]のコポリマー、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、ニトロセルロース、アクリル酸またはメタクリル酸およびこれらのエステルに基づくポリマー、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルエステル、ハロゲン化ポリビニル、ポリグリコリド、ポリシロキサンおよびポリウレタン、ならびにこれらのコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
適切な材料は、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシブチルメチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート(低、中または高分子量の)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロース、セルローストリアセテート、硫酸セルロースナトリウム、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリイソブチルメタクリレート、ポリヘキシルメタクリレート、ポリイソデシルメタクリレート、ポリラウリルメタクリレート、ポリフェニルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリイソプロピルアクリレート、ポリイソブチルアクリレート、ポリオクタデシルアクリレート、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリ酢酸ビニルおよびポリ塩化ビニルから成る群より選択され得る。
さらなる適切なコポリマーには、ブチルメタクリレートとイソブチルメタクリレートのコポリマー、メチルビニルエーテルと高分子量マレイン酸のコポリマー、メチルビニルエーテルとマレイン酸モノエチルエステルのコポリマー、メチルビニルエーテルとマレイン酸無水物のコポリマー、およびビニルアルコールとビニルアセテートのコポリマーが含まれ得る。
バリア層は、1つ以上の適切な生分解性材料、例えばデンプン充填ポリカプロラクトン、脂肪族ポリエステルアミド、脂肪族および芳香族ポリエステルウレタン、ポリヒドロキシアルカノエート、例えばポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、カゼインおよびポリラクチドを含み得る。
さらに、前記材料は、場合により、当業者に公知のさらなる従来の補助物質、例えばグリセリルモノステアレート、半合成トリグリセリド誘導体、半合成グリセリド、硬化ヒマシ油、グリセリルパルミトステアレート、グリセリルベヘナート、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウム、タルク、安息香酸ナトリウム、ホウ酸およびコロイド状シリカ、脂肪酸、置換トリグリセリド、グリセリド、ポリオキシアルキレングリコールおよびこれらの誘導体から選択されるがこれらに限定されない補助物質と混合し得る。
本発明のこの態様のさらなる実施形態では、剤形は分離層(c)を含み得る。分離層は、実質的にバリア層と同じ材料を含み得る。分離層の厚さは、バリア層からの有効成分の所望の放出を達成するように変化させ得る。
例えば経口投与用の、本発明のこの態様による剤形は、このような有効成分の経口的、経鼻的および/または非経口的乱用を防止するのに特に適する。
本発明による剤形が経口投与用である場合、剤形は、望ましくは、胃液に対して耐性であり、および、例えば放出環境のpH値に応じて溶解するコーティングも含み得る。このコーティングにより、本発明による剤形が溶解せずに胃を通過し、有効成分が患者の腸においてのみ放出されることを確実にすることが可能であり得る。胃液に耐性であるコーティングは、5から7.5の間のpHで溶解し得る。
本発明の選択的な態様では、剤形は、例えばアゴニストとしての、サブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩、およびアンタゴニストを含有する経口剤形であり、この場合アンタゴニストは実質的に放出不可能な形態で(即ち「隔離されて」)存在する。従って、剤形は、アゴニストであるサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の経口治療有効量を含有し、この剤形は所望の治療効果を提供し得る。アンタゴニストは実質的に放出不可能な形態で存在するため、剤形が無傷で経口投与された場合は、アゴニストであるサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩の治療効果を実質的にブロックしない。
本発明のこの態様におけるさらなる実施形態では、経口剤形は、(i)放出可能形態のアゴニストであるサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩、および(ii)USP II型(パドル)装置を75rpm、37℃で用いた場合の人工胃液900ml中の剤形の1時間後のインビトロ溶解に基づき、ただしこの場合アゴニストとアンタゴニストは相互分散しており、互いから2つの異なる層中に分離されていないが、不正改変後に剤形から放出されるアンタゴニストの量対無傷剤形から放出されるアンタゴニストの量の比率が約4:1以上であるように、剤形が無傷で経口投与された場合は実質的に放出されない隔離されたアンタゴニストを含有する経口剤形を対象とし得る。
別の実施形態では、本発明は、(i)放出可能形態のアゴニストとしてのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩、および(ii)USP II型(パドル)装置を75rpm、37℃で用いた場合の人工胃液900ml中の剤形の1時間後のインビトロ溶解に基づき、不正改変後に剤形から放出されるアンタゴニストの量対無傷剤形から放出されるアンタゴニストの量の比率が約4:1以上であるように、剤形が無傷で経口投与された場合は実質的に放出されない隔離されたアンタゴニストを含有する経口剤形を含み、この場合アンタゴニストは、アンタゴニストの放出を実質的に防止する封鎖材料で個別に被覆された多粒子の形態である。
本発明のある実施形態では、製剤のアンタゴニスト成分についての放出は、無傷製剤から放出される量に対する、例えば破砕または噛み砕きによる不正改変後に達成される放出の比率として表され得る。
本発明のさらなる実施形態では、実質的に放出不可能な形態のアンタゴニストは、アンタゴニストを医薬として許容される疎水性材料と組み合わせることによって調製し得る。従って、例えば、アンタゴニスト粒子を、アンタゴニストの放出を実質的に防止するコーティングで被覆することができ、前記コーティングは疎水性材料を含有する。別の例は、アンタゴニストを実質的に放出不可能にするマトリックス中に分散しているアンタゴニストであり、前記マトリックスは疎水性材料を含有する。ある実施形態では、医薬として許容される疎水性材料は、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート(低、中または高分子量)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレートおよびセルローストリアセテートから成る群より選択されるセルロースポリマーを含み得る。または、疎水性材料は、ポリ乳酸、ポリグリコール酸またはポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマーの1つ以上を含み得る。
さらなる実施形態では、疎水性材料は、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースエステルエーテルおよびセルロースから成る群より選択されるセルロースポリマーを含み得る。本発明のこの態様による実質的に放出不可能な形態のアンタゴニストを調製するために有用なさらなるセルロースポリマーには、アセトアルデヒドジメチルセルロースアセテート、セルロースアセテートエチルカルバメート、セルロースアセテートメチルカルバメート、およびセルロースアセテートジメチルアミノセルロースアセテートが含まれ得る。
実質的に放出不可能な形態のアンタゴニストの調製のために有用なアクリルポリマーには、使用するアクリルおよびメタクリルモノマーのモル当たり約0.02から0.03モルのトリ(低級アルキル)アンモニウム基を含有するアクリル酸およびメタクリル酸エステルから合成されるコポリマー(例えばアクリル酸低級アルキルエステルとメタクリル酸低級アルキルエステルのコポリマー)を含むアクリル樹脂が含まれ得る。適切なアクリル樹脂の一例はEudragit(登録商標)RSであり、これは、エチルアクリレート、メチルメタクリレートおよびトリメチルアンモニウムメチルメタクリレートクロリドの水不溶性コポリマーであり、トリメチルアンモニウムメチルメタクリレートクロリド対残りの成分(エチルアクリレートおよびメチルメタクリレート)のモル比は1:40である。Eudragit(登録商標)RSなどのアクリル樹脂は、水性懸濁液の形態で使用し得る。
本発明のこの態様のある実施形態では、アクリルポリマーは、アクリル酸およびメタクリル酸コポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリメタクリル酸無水物、およびこれらのグリシジルメタクリレートコポリマーから成る群より選択され得る。
実質的に放出不可能な形態のアンタゴニストが、アンタゴニストを実質的に放出不可能にするコーティングで被覆されたアンタゴニスト粒子を含む場合、およびセルロースポリマーまたはアクリルポリマーをコーティング組成物の調製に用いる場合は、適切な可塑剤、例えばアセチルトリエチルシトレートおよび/またはアセチルトリブチルシトレートも、ポリマーと混合し得る。コーティングはまた、当業者に周知の添加剤、例えば着色剤、タルクおよび/またはステアリン酸マグネシウム等を含み得る。
コーティング組成物は、当分野で公知の任意の適切な噴霧装置を用いてアンタゴニスト粒子上に噴霧することによってアンタゴニスト粒子に適用し得る。例えば、不溶性ポリマーコーティングを噴霧しながら、下部から注入される空気噴流が被覆された材料を流動化し、乾燥させる、Wuster流動床系を用い得る。コーティングの厚さは使用される特定のコーティング組成物の特性に依存する。しかし、本発明の特定の剤形に必要な特定のコーティングの最適の厚さを通常の実験によって決定することは、十分に当業者の能力の範囲内である。
実質的に放出不可能な形態のアンタゴニストを調製するために有用な医薬として許容される疎水性材料には、ポリ乳酸/グリコール酸(「PLGA」)、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリカプロラクトン、ポリホスファゼン、多糖、タンパク質性ポリマー、ポリエステル、ポリジオキサノン、ポリグルコネート、ポリ乳酸−ポリエチレンオキシドコポリマー、ポリヒドロキシブチレート、ポリホスホエステルまたはこれらの混合物もしくはブレンドを含む生分解性ポリマーが含まれる。
本発明のなおさらなる選択的な態様では、剤形は、活性薬としてのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩および逆作動薬(アンタゴニスト)を含有する共押出された医薬組成物を含み得る。従って、本発明のこの態様に従う剤形は、カプセルまたは錠剤を含むがこれらに限定されない経口剤形、直腸坐剤および膣坐剤を含み得る。剤形は、共押出を含む工程によって製造される溶融押出された多粒子などの1つ以上の粒子を含むがこれらに限定されない、共押出された組成物を含み得る。
本発明のこの態様の1つの実施形態では、共押出剤形は、逆作動薬(アンタゴニスト)を含有するコア、および活性薬としてのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を含有する1つ以上のシェル層または成分を含む。この実施形態では、シェル層または成分は、コアを少なくとも部分的に取り囲み、好ましくはコアの大部分を取り囲み、最も好ましくはコアの全体を取り囲む。剤形は、コアとシェルの共押出を含む工程によって製造される。
なおさらなる実施形態では、本発明は、コア、1つ以上のシース層または成分を含有するシース、および1つ以上のシェル層または成分を含有するシェルを含む共押出剤形に関する。剤形は、コア、シースおよびシェルの共押出によって製造し得る。この実施形態では、コアは逆作動薬(アンタゴニスト)を含有し、シースは疎水性材料を含有し、およびシェルは、シースを少なくとも部分的に取り囲む活性薬を含有し得る。
本発明のこの態様の1つの実施形態では、シェルは、活性薬として制御放出形態のサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を含有し得る。またこの実施形態では、シース成分は、コアに含まれる逆作動薬(アンタゴニスト)のインビボでの放出を遅延および/または低減することに寄与し得る。
本発明のこの態様は、a)逆作動薬(アンタゴニスト)を含有するコア、およびシースを少なくとも部分的に取り囲み得る、活性薬(アゴニスト)としてサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩を含有するシェルを共押出することによって多層押出物を形成すること;ならびにb)前記多層押出物に少なくとも1つの粒子を形成させること、を含む、不正改変抵抗剤形を製造する方法を含み得る。
この実施形態では、本発明は、a)逆作動薬(アンタゴニスト)と疎水性材料を含有するコア;コアを少なくとも部分的に取り囲む、疎水性材料を含有するシース;ならびにシースを少なくとも部分的に取り囲む、活性薬(アゴニスト)としてのサブ鎮痛用量のトラマドールまたはこの塩および疎水性材料を含有するシェルを共押出することによって多層押出物を形成すること;b)ローリングパンチを用いて多層押出物から1つ以上の粒子を形成すること;ならびにc)1つ以上の粒子を剤形に組み込むこと、を含む、不正改変抵抗剤形を製造する方法を含み得る。
本発明の粒子または錠剤は、医薬として許容される疎水性コーティング材料;賦形剤、例えば結合剤(例えばアルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース);増量剤(例えばラクトース、微結晶セルロースもしくはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルクもしくはシリカ);崩壊剤(例えばジャガイモデンプンもしくはデンプングリコール酸ナトリウム);湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム);および当分野で周知の他の添加剤または賦形剤をさらに含有し得る。さらに、粒子または錠剤は、コーティングが意図される使用を妨げないことを条件として、当分野で周知の方法によってコーティングし得る。コーティング工程の例は、噴霧コーティングおよび浸漬コーティング等である。
本発明のある実施形態では、隔離され得る逆作動薬(アンタゴニスト)は、コア中または共押出される多層粒子の内層中に存在し得る。逆作動薬含有コアは、疎水性マトリックス材料を含み得る。本発明において有用な疎水性マトリックス材料には、胃腸管において不溶性であるまたは低い溶解度を有することが当分野で公知の材料が含まれるが、これらに限定されない。このような材料には、アクリル酸およびメタクリル酸ポリマーおよびコポリマー、ならびにアルキルセルロースなどの疎水性材料が含まれるが、これらに限定されない。マトリックスは、付加的な疎水性材料、例えばゼイン、シェラック、硬化ヒマシ油、硬化植物油またはこれらの混合物も含み得る。一般に不溶性であるが、このような疎水性材料は経時的に分解し、これにより最終的には逆作動薬の少なくとも一部を放出する。放出の速度は、逆作動薬のインビボでの放出を変化させるために、例えば逆作動薬コア中の疎水性マトリックス材料の含量を変化させることによって制御し得る。
疎水性マトリックス材料はアクリルポリマーを含み得る。適切なアクリルポリマーの例には、アクリル酸とメタクリ酸のコポリマー、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミドコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリメタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート)コポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、メチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(メタクリル酸無水物)、およびグリシジルメタクリレートコポリマーが含まれるが、これらに限定されない。適切なアクリルポリマーのさらなる例には、例えばアクリルおよびメタクリルモノマーのモル当たり約0.02から0.03モルのトリ(低級アルキル)アンモニウム基を含有する、アクリル酸およびメタクリル酸エステルから合成されるコポリマー(例えばアクリル酸低級アルキルエステルとメタクリル酸低級アルキルエステルのコポリマー)を含むアクリル樹脂が含まれるが、これらに限定されない。
アクリルポリマーは、1つ以上のアンモニウムメタクリレートコポリマーを含み得る。アンモニウムメタクリレートコポリマーは当分野で周知であり、一般に第四級アンモニウム基の含量が低い、アクリル酸およびメタクリル酸エステルの十分に重合したコポリマーである。所与の治療薬について望ましい溶解プロフィールを得るために、異なる物理的特性を有する2つ以上のアンモニウムメタクリレートコポリマーを組み込むことが必要であり得る。例えば、第四級アンモニウム基対中性メタクリルエステルのモル比を変化させることにより、生じるコーティングの透過特性を改変できることは公知である。当業者は、モノマーを組み合わせて、治療薬を所望の放出速度で放出するコポリマーを容易に提供することができる。第四級アンモニウム官能基を有するアクリレートとメタクリレートのコポリマーは、Eudragit(登録商標)RSとして市販されている。1つの実施形態では、疎水性マトリックス材料は水不溶性セルロースポリマーを含み得る。セルロースポリマーは、セルロースエーテル、セルロースエステル、またはセルロースエステルエーテルであり得る。好ましくは、セルロースポリマーは、約ゼロから約3まで(約3を含む。)のアンヒドログルコース単位の置換度を有する。当業者に公知のように、置換度は、置換基によって置換されている、セルロースポリマーのアンヒドログルコース単位上に存在するヒドロキシル基の平均数である。適切なセルロースポリマーには、セルロースアシレート、セルロースジアシレート、セルローストリアシレート、セルロースアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、モノ、ジおよびトリセルロースアルカニレート、モノ、ジおよびトリセルロースアロイレート、ならびにモノ、ジおよびトリセルロースアルケニレートが含まれるが、これらに限定されない。例示的なセルロースポリマーには、約1から約2の置換度を有するセルロースアセテートおよび約2から約3の置換度を有するセルロースアセテートが含まれる。従って、セルロースポリマーは、エチルセルロース、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート(低、中または高分子量)、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレート、またはセルローストリアセテートを含み得る。本発明のこの態様による特に好ましいセルロースはエチルセルロースである。
挙げられるより具体的なセルロースポリマーには、約1.8の置換度を有するセルロースプロピオネート;約1.8の置換度を有するセルロースアセテートブチレート;約2.9から3の置換度を有するセルローストリアセテート、例えばセルローストリアセテート、セルローストリバレレート、セルローストリラウレート、セルローストリパルミテート、セルローストリスクシネートおよびセルローストリオクタノエート;約2.2から2.6の置換度を有するセルロースジアシレート、例えばセルロースジスクシネート、セルロースジパルミテート、セルロースジオクタノエート、セルロースジペンタノエート、ならびにセルロースのコエステル、例えばセルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートオクタノエートブチレートおよびセルロースアセテートプロピオネートが含まれる。
逆作動薬含有コアは、場合により1つ以上の結合剤、付加的な遅延剤、可塑剤および/または賦形剤を含有し得る。結合剤は、マトリックスの完全性を維持するのに有用であり得、体液中への薬剤の放出を遅延させるのにも役立ち得る。結合剤の例には、天然および合成ワックス、水不溶性ワックス、脂肪族アルコール、脂肪酸、硬化脂肪、脂肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、炭化水素、ならびに炭化水素骨格を有する疎水性および親水性ポリマー、ならびに混合物、例えばステアリルアルコール、ステアリン酸、およびヒドロキシセルロースなどの水溶性ポリマーが含まれるが、これらに限定されない。
可塑剤は、疎水性マトリックス材料がセルロースポリマーまたはアクリルポリマーを含む場合に有用であり得る。適切な可塑剤の例には、アセチルトリエチルシトレートおよび/またはアセチルトリブチルシトレートが含まれるが、これらに限定されない。
逆作動薬(アンタゴニスト)は、押出の間の製剤の加工性を改善するためおよび/または最終製品の特性を改善するために添加することができる他の賦形剤も含有し得る。液体賦形剤の例には、水ならびに、石油、動物、植物または合成起源の油、例えば落花生油、ダイズ油、鉱油、ゴマ油、ヒマシ油、トリグリセリド等を含む油が含まれる。固体賦形剤の例には、ステアリン酸マグネシウム、食塩水、アラビアゴム、ゼラチン、デンプンペースト、タルク、ケラチン、コロイド状シリカ、尿素等が含まれる。着色剤もコアに添加し得る。
本発明のさらなる態様では、生体内分解性乱用抵抗経粘膜薬物送達デバイスおよびこのようなデバイスを使用した治療の方法が提供される。本発明のこの態様によるこのような薬物送達デバイスは、不正な乱用の可能性の低減を提供し得る。本発明の経粘膜薬物送達デバイスは、一般に、治療薬の乱用を妨げるようにデバイス内に含まれる治療薬(アゴニスト)およびこのアンタゴニストを含有し得る。
従って、例えば、乱用可能な薬物を非経口注射用の本発明の経粘膜デバイスから抽出する(例えば経粘膜デバイスの一部または全部を水または他の溶媒に溶解することによる薬物の抽出によって)不正使用の試みは、アンタゴニストの共抽出によって阻止され得る。製品中に含まれるアンタゴニストの量は、治療薬単独の非経口投与から予想される薬理学的作用をブロックするように選択される。アンタゴニストは一般に乱用抵抗マトリックスと結合しており、治療薬の経粘膜送達を妨げない。
本発明のこの態様のデバイスの1つの利点は、デバイスが一般に、デバイスが非乱用的に使用される場合はアンタゴニストを有効に放出しない乱用抵抗マトリックスを含むことである。これは、治療薬の活性を低下させ、患者の満足し得る治療のために剤形に必要な治療薬の量を増加することがしばしば必要となる。アンタゴニストを含まない剤形と比較して、望ましくない随伴症状の発生の危険度も上昇する。さらに、このような剤形が正しく投与された場合に大きな割合のアンタゴニストを放出することによって患者へのストレスをさらに増大させないことが望ましい。
本発明のこの態様のデバイスの利点の1つは、デバイスが生体内分解性であり得るので、使用後にデバイスを取り出す必要がないことである。
従って、1つの態様では、本発明は生体内分解性乱用抵抗薬物送達デバイスを含む。デバイスは一般に、経粘膜薬物送達組成物および乱用抵抗マトリックスを含む。経粘膜薬物送達組成物は、前述した乱用可能な治療薬(薬物)を含み、乱用抵抗マトリックスは、乱用可能な治療薬(薬物)に対するアンタゴニストを含む。送達デバイスは、例えば粘膜接着性薬物送達デバイス、頬側送達デバイスおよび/または舌下送達デバイスであり得る。1つの実施形態では、アンタゴニストは実質的に経粘膜的に使用不可能であり得る。他の実施形態では、デバイスは実質的に不活化剤不含であり得る。
別の実施形態では、乱用抵抗マトリックスは、層またはコーティング、例えば少なくとも部分的にアンタゴニストの周囲に配置された水侵食性コーティングまたは層であり得る。乱用抵抗マトリックスは、水加水分解性、水侵食性または水溶性マトリックス、例えばイオン交換ポリマーであり得る。1つの実施形態では、送達デバイスは、錠剤、トローチ剤、フィルム、ディスク、カプセルまたはポリマーの混合物の形態であり得る。
デバイスは粘膜接着層を含み得る。さらに、デバイスは粘膜接着層および非接着性バッキング層を含み得る。デバイスは、粘膜接着層とバッキング層の間に配置された第三の層を含み得る。乱用可能な薬物および乱用抵抗マトリックスのいずれかまたは両方を粘膜接着層に組み込む。乱用抵抗マトリックスをバッキング層に組み込み、乱用可能な薬物および乱用抵抗マトリックスのいずれかまたは両方を第三の層に組み込み得る。乱用抵抗マトリックスは第三の層に存在してよく、乱用可能な薬物および乱用抵抗マトリックスのいずれかまたは両方を前述した層の任意の組合せに組み込み得る。従って、乱用可能な薬物を粘膜接着層に組み込み、乱用抵抗マトリックスをバッキング層に組み込み得る。
選択的な実施形態では、乱用抵抗マトリックスは、バッキング層、粘膜接着層、第三の層、またはこれらの任意の組合せよりも緩やかな速度で侵食され得る。
乱用抵抗マトリックスには、部分架橋ポリアクリル酸、ポリカルボフィル、ポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、ゼラチン、キトサン、Amberlite(商標)、Duolite(商標)、およびこれらの組合せが含まれ得るが、これらに限定されない。または、乱用抵抗マトリックスには、アルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリラクチド、ポリグリコリド、ラクチド−グリコリドコポリマー、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリオルトエステル、ポリ無水物および誘導体、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、コラーゲンおよび誘導体、ゼラチン、アルブミン、ポリアミノ酸および誘導体、ポリホスファゼン、多糖および誘導体、キチンまたはキトサン生体接着性ポリマー、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ならびにこれらの組合せが含まれ得るが、これらに限定されない。
本発明のこの態様による生体内分解性材料には、ポリマー、コポリマーおよびポリ無水物の混合物(例えば溶融縮合、溶液重合を用いて、またはカップリング剤、芳香族酸、脂肪族二酸、アミノ酸、例えばアスパラギン酸およびグルタミン酸、ならびにこれらのコポリマーを使用して作製されるもの);エポキシ末端ポリマーと酸無水物のコポリマー;ポリオルトエステル;乳酸、グリコール酸、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトンおよびδ−バレロラクトンを含むα−ヒドロキシ酸のホモポリマーおよびコポリマー;α−ヒドロキシアルカノエートのホモポリマーおよびコポリマー;ポリホスファゼン;ホモポリマーとしての、例えばアルケンが1から4個の炭素であるポリオキシアルキレンおよびグラフトコポリマーを含むコポリマー;擬似ポリアミノ酸を含むポリアミノ酸;ポリジオキサノン;ならびにポリエチレングリコールと前記のいずれかとのコポリマーが含まれ得るが、これらに限定されない。
他の実施形態では、アンタゴニストおよび乱用可能な薬物を、舌下または頬側単層または多層錠剤中で組み合わせることができる。一部の実施形態では、アンタゴニストおよび乱用可能な薬物を粘膜接着性液体および/または粘膜接着性固体製剤に組み込む。任意の舌下錠、バッカル錠、粘膜接着性液体製剤および/または粘膜接着性固体製剤を本発明の教示と共に用いて、本発明の乱用抵抗デバイスを提供できることが理解されるべきである。
本発明のアンタゴニストおよび乱用可能な治療薬は、経皮薬物デバイス、例えば経皮パッチなどの送達デバイスに組み込み得る。
または、乱用抵抗薬物送達デバイスは、ディスク、パッチ、錠剤、固溶体、トローチ剤、液体、エアロゾルもしくはスプレーの形態、または経粘膜送達に適した任意の他の形態であり得る。
本発明のこの態様の1つの実施形態では、乱用可能な治療薬は、一般に治療部位に最も近い、粘膜接着層に含まれてよく、バッキング層は粘膜接着層を唾液または他の液体との接触から保護し、粘膜接着層のより緩やかな溶解ならびに粘膜接着層および薬物の治療部位とのより長い接触を生じさせる。このような実施形態では、粘膜接着層への乱用可能薬物の配置は、乱用可能な治療薬が、肝臓による初回通過代謝を回避しながら、口の頬粘膜を通って全身循環中へと一方向に拡散することを可能にする。
粘膜接着層、例えば生体内分解性粘膜接着層は、一般に、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、部分的に架橋していてもよくまたは架橋していなくてもよいポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびポリビニルピロリドン、またはこれらの組合せを含むがこれらに限定されない、水溶性ポリマーを含み得る。他の粘膜接着性水溶性ポリマーも本発明において使用し得る。
バッキング層、例えば生体内分解性非接着性バッキング層は、一般に、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、またはこれらの組合せを含むがこれらに限定されない、水溶性でフィルム形成性の医薬として許容されるポリマーを含み得る。バッキング層は、当分野で公知の他の水溶性・フィルム形成性ポリマーを含み得る。
本発明のデバイス中のいずれの層も、口内でのこの層の「柔軟性」を改善するためおよびデバイスの侵食速度を調節するために、少量の、0から15重量%の可塑剤、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコールまたはグリセリンも含み得る。加えて、保湿剤、例えばヒアルロン酸、グリコール酸および他のαヒドロキシル酸も、デバイスの「柔らかさ」および「感触」を改善するために添加することができる。生じる非接着性バッキング層を粘膜接着層から識別するのを助けるために着色剤および乳白剤を添加し得る。挙げられる一部の乳白剤には、二酸化チタン、酸化亜鉛、ケイ酸ジルコニウム等が含まれる。
乱用抵抗マトリックスは、化学結合、例えばイオン交換ポリマーにおいて使用される材料を含む。このような材料には、ポリ無水物、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、アクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレン−コ−ビニルアセテート、ポリエチレングリコール、ポリメタクリル酸、ゼラチン、キトサン、コラーゲンおよび誘導体、アルブミン、ポリアミノ酸および誘導体、ポリホスファゼン、多糖およびこれらの誘導体が含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では、乱用抵抗マトリックスは、層コーティング、例えば水侵食性コーティングであり得る。即ち、デバイス、例えば粘膜接着層中へのアンタゴニストの物理的な閉じ込めが、緩やかに侵食する水溶性ポリマーで被覆されたバリア層によって促進され得る。アンタゴニストは、少なくとも部分的に被覆され得るかまたは水侵食性コーティング内に配置され得る。
乱用抵抗マトリックスは、物理的閉じ込めに使用される材料、例えばアルギネート、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリラクチド、ポリグリコリド、ラクチド−グリコリドコポリマー、ポリ(ε−カプロラクトン)、ポリオルトエステル、ポリ無水物および誘導体、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、およびカルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドコポリマー、コラーゲンおよび誘導体、ゼラチン、アルブミン、ポリアミノ酸および誘導体、ポリホスファゼン、多糖および誘導体、キチン、キトサン生体接着性ポリマー、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウムならびにこれらの組合せを含み得る。
本発明を、単なる例示としてここで説明する。
[実施例1]
第二相臨床試験
SSRIに対して満足し得る応答が得られない/抵抗性である患者における大うつ病性障害(MDD)の治療において、アミトリプチリンと比較したViotra(商標)(持続放出性トラマドール塩酸塩)の抗うつ活性を評価するために単一施設二重盲検非劣性試験を実施した。
目的:
主要目的
SSRIでの治療に対して満足し得る応答が得られない/抵抗性である被験者においてViotra(商標)の抗うつ活性がアミトリプチリンより劣らないことを実証すること。
副次目的
Viotra(商標)の安全性および忍容性を評価すること。
試験計画:
第II相単一施設二重盲検非劣性並行用量反応試験。
インフォームドコンセントを得た後、患者基本情報、病歴および精神医学的病歴、ならびに過去および現在の投薬の詳細を症例報告書に記録する。17項目のHAM−DスケールおよびMINI評価を含む選択基準を検査する。理学的検査を実施し、生命徴候、体重および12誘導心電図(ECG)を記録する。通常の血液学および臨床化学検査のために血液および尿試料を採取する。適切な場合は妊娠検査を実施する。
スクリーニング後、被験者に4週間治療の先行投与を開始し、1週目にパロキセチン10mgから始めて、2から4週目はパロキセチン20mg/日に増加する。被験者は、先行投与の開始時に≧18のHAMD−17スコアを有していなければならない。4週間の終了時に≧16のHAMD−17スコアを有する被験者を3つの治療群の1つに無作為に割り付ける(0週目)。被験者は、トラマドール20mgまたはトラマドール70mgまたはアミトリプチリン75mgを8週間にわたって1日1回夜に服用する。
試験製品、用量および投与方法:
Viotra(商標):活性薬:持続放出性トラマドール塩酸塩
用量:午後7時から9時の間に(夜)トラマドール20mg(第1群)を水と共に1日1回経口的に服用
または
およそ午後7時から9時の間に(夜)トラマドール70mg(第2群)を水と共に1日1回経口的に服用。
基準製品、用量および投与方法:
活性物質:アミトリプチリン
用量:午後7時から9時の間に(夜)75mg錠剤を水と共に1日1回経口的に服用。
有効性エンドポイント
プライマリ有効性エンドポイント:
Viotra(商標)およびアミトリプチリンの2つの投与の間の治療終了時の基線調整したMADRSスコアの平均差。
セカンダリ有効性エンドポイント:
Viotra(商標)およびアミトリプチリンの2つの投与の間の1、2、4および6週目の基線調整したMADRSスコアの平均差。
Viotra(商標)またはアミトリプチリンでの治療の終了時にMADRSで≦10と定義された寛解を有する被験者のパーセンテージ。
Viotra(商標)またはアミトリプチリンでの治療の終了時にMADRSで基線から≧50%の軽減と定義された応答者のパーセンテージ。
Viotra(商標)またはアミトリプチリンでの治療の終了時にMADRSで基線のうつ病から<50%および≧25%の軽減と定義された部分応答者のパーセンテージ。
1、2、4、6および8週目の基線調整したCGI重症度の平均差。
1、2、4、6および8週目の基線調整したCGI改善度の平均差。

Claims (70)

  1. 患者のうつ病の治療、軽減または予防におけるサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩であって、サブ鎮痛量が約60から80mgのトラマドールまたはこの塩である、トラマドールまたはこの塩。
  2. トラマドールまたはこの塩の量が≦80mgの1日用量を含む、請求項1に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  3. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgの1日用量を含む、請求項1または2に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  4. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgから≦80mgの1日用量を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  5. トラマドールまたはこの塩の量が約70mgの1日用量を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  6. うつ病が、大うつ病、慢性軽症うつ病、躁うつ病(双極性障害)、非定型うつ病、精神病性うつ病および気分変調症を含む群から選択される、請求項1から5のいずれか一項に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  7. 患者が、SSRIの使用に対して全くまたは不十分にしか応答を示さない患者の群の一員である、請求項1から6のいずれか一項に記載のサブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩。
  8. うつ病の治療、軽減または予防のための薬剤の製造における、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩の使用。
  9. 医薬として許容されるアジュバント、希釈剤または担体と共に、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する医薬組成物。
  10. うつ病の治療、軽減または予防における使用のための、請求項9に記載の医薬組成物。
  11. トラマドールまたはこの塩の量が≦80mgの1日用量を含む、請求項9または10のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  12. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgの1日用量を含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  13. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgから≦80mgの1日用量を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  14. トラマドールまたはこの塩の量が70mgの1日用量を含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  15. うつ病が、大うつ病、慢性軽症うつ病、躁うつ病(双極性障害)、非定型うつ病、精神病性うつ病および気分変調症を含む群から選択される、請求項9から14のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  16. 患者が、SSRIの使用に対して全くまたは不十分にしか応答を示さない患者の群の一員である、請求項9から15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  17. トラマドールが塩酸塩である、請求項9から16のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  18. 組成物が、最初の投与後、2時間以内に抗うつ作用の発現を提供し、抗うつ作用が投与後少なくとも24時間持続する、請求項9から17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  19. 組成物が、経口的に摂取された場合、12時間の間隔を置いて服用された本発明の化合物の制御放出のための1日2回投与経口医薬組成物の2回の投与の24時間にわたる臨床効果と少なくとも同様に良好な、24時間にわたる臨床効果を提供する、請求項9から18のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  20. 第二の治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含有する医薬組成物。
  21. 組成物が即時放出形態である、請求項9から20のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  22. 組成物が制御放出形態である、請求項9から20のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  23. 一方の有効成分が即時放出形態であり、および他方の活性成分が制御放出形態である、請求項20に記載の医薬組成物。
  24. 組成物が乱用抵抗性である、請求項9から23のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  25. 組成物が、硬化植物油;ポリオキシエチレンステアレート(場合によりジステアレートを含む。);グリセロールモノステアレート;難水溶性、高融点ワックス、およびこれらの混合物から成る群より選択される1つ以上の乱用抵抗成分を含有する、請求項24に記載の医薬組成物。
  26. 組成物が、コアおよびコーティングを含有する錠剤または顆粒を含む、請求項9から25のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  27. コアが架橋高アミロースデンプンのマトリックスを含有する、請求項26に記載の医薬組成物。
  28. コアの重量が組成物の10%から80%の間である、請求項26または27のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  29. 活性化合物の溶解度が10−3g/L未満である、請求項26から28のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  30. コアが、存在するトラマドールまたはこの塩の総量の約10%から90%を含有する、請求項26から29のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  31. コア中の活性化合物の放出が、被膜中に位置する活性化合物の放出よりも緩やかである、請求項26から30のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  32. 被膜のマトリックスが架橋高アミロースデンプンである、請求項26から31のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  33. 剤形の被膜が、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドンの物理的混合物および被膜の活性医薬成分を含有する、請求項26から32のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  34. 被膜が、架橋高アミロースデンプンおよび場合により他の成分も含有する、請求項26から33のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  35. 被膜の重量が、総組成物の約10%から約90%である、請求項26から33のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  36. ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリ酢酸ビニル成分の分子量が約100から約10,000,000である、請求項33に記載の医薬組成物。
  37. ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリビニルピロリドン成分の分子量が約100から約10,000,000である、請求項33に記載の医薬組成物。
  38. 制御放出組成物が1日1回投与レジメンの治療に適する、請求項26から37のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  39. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩の投与を含むうつ病に罹患している患者の治療の方法。
  40. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩の1日1回投与を含む、請求項39に記載の治療の方法。
  41. うつ病の治療、軽減または予防を含む、請求項39または40のいずれか一項に記載の治療の方法。
  42. トラマドールまたはこの塩の量が≦80mgの1日用量を含む、請求項39から41のいずれか一項に記載の治療の方法。
  43. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgの1日用量を含む、請求項39から42のいずれか一項に記載の治療の方法。
  44. トラマドールまたはこの塩の量が≧60mgから≦80mgの1日用量を含む、請求項39から43のいずれか一項に記載の治療の方法。
  45. トラマドールまたはこの塩の量が70mgの1日用量を含む、請求項39から44のいずれか一項に記載の治療の方法。
  46. うつ病が、大うつ病、慢性軽症うつ病、躁うつ病(双極性障害)、非定型うつ病、精神病性うつ病および気分変調症を含む群から選択される、請求項39から45のいずれか一項に記載の治療の方法。
  47. 患者が、SSRIの使用に対して全くまたは不十分にしか応答を示さない患者の群の一員である、請求項39から46のいずれか一項に記載の治療の方法。
  48. トラマドールが塩酸塩である、請求項39から47のいずれか一項に記載の治療の方法。
  49. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が、最初の投与後、2時間以内に抗うつ作用の発現を提供し、抗うつ作用が投与後少なくとも24時間持続する、請求項39から48のいずれか一項に記載の治療の方法。
  50. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が、経口的に摂取された場合、12時間の間隔を置いて服用された本発明の化合物の制御放出のための1日2回投与経口医薬組成物の2回の投与の24時間にわたる臨床効果と少なくとも同様に良好な、24時間にわたる臨床効果を提供する、請求項39から48のいずれか一項に記載の治療の方法。
  51. 第二の治療有効成分と組み合わせて、サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩を含む治療の方法。
  52. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が即時放出形態である、請求項39から51のいずれか一項に記載の治療の方法。
  53. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が制御放出形態である、請求項39から51のいずれか一項に記載の治療の方法。
  54. 一方の有効成分が即時放出形態であり、および他方の活性成分が制御放出形態である、請求項51に記載の治療の方法。
  55. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が乱用抵抗性である、請求項39から54のいずれか一項に記載の治療の方法。
  56. 組成物が、硬化植物油;ポリオキシエチレンステアレート(場合によりジステアレートを含む。);グリセロールモノステアレート;難水溶性、高融点ワックス、およびこれらの混合物から成る群より選択される1つ以上の乱用抵抗成分を含有する、請求項55に記載の治療の方法。
  57. サブ鎮痛量のトラマドールまたはこの塩が、コアおよびコーティングを含有する錠剤または顆粒を含む、請求項39から56のいずれか一項に記載の治療の方法。
  58. コアが架橋高アミロースデンプンのマトリックスを含有する、請求項57に記載の治療の方法。
  59. コアの重量が組成物の10%から80%の間である、請求項57または58のいずれか一項に記載の治療の方法。
  60. 活性化合物の溶解度が10−3g/L未満である、請求項57から59のいずれか一項に記載の治療の方法。
  61. コアが、存在するトラマドールまたはこの塩の総量の約10%から90%を含有する、請求項57から60のいずれか一項に記載の治療の方法。
  62. コア中の活性化合物の放出が、被膜中に位置する活性化合物の放出よりも緩やかである、請求項57から61のいずれか一項に記載の治療の方法。
  63. 被膜のマトリックスが架橋高アミロースデンプンである、請求項57から62のいずれか一項に記載の治療の方法。
  64. 剤形の被膜が、ポリ酢酸ビニルおよびポリビニルピロリドンの物理的混合物および被膜の活性医薬成分を含有する、請求項57から63のいずれか一項に記載の治療の方法。
  65. 被膜が、架橋高アミロースデンプンおよび場合により他の成分も含有する、請求項57から64のいずれか一項に記載の治療の方法。
  66. 被膜の重量が、総組成物の約10%から約90%である、請求項57から65のいずれか一項に記載の治療の方法。
  67. ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリ酢酸ビニル成分の分子量が約100から約10,000,000である、請求項64に記載の治療の方法。
  68. ポリ酢酸ビニル/ポリビニルピロリドン混合物中のポリビニルピロリドン成分の分子量が約100から約10,000,000である、請求項64に記載の治療の方法。
  69. 制御放出組成物が1日1回投与レジメンの治療に適する、請求項39から68のいずれか一項に記載の治療の方法。
  70. 実質的に添付の実施例を参照して前述したような、トラマドールもしくはこの塩、使用、組成物または方法。
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