JP2015514786A - コーティングを有する錠剤および該錠剤の製造 - Google Patents

コーティングを有する錠剤および該錠剤の製造 Download PDF

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Abstract

本発明は、機械的強度または硬度が増大したコーティング錠の形態の速崩壊性医薬製剤を提供する。本発明は、さらに、該コーティング錠を製造するための方法、およびこれらの製剤の使用に関する。

Description

本発明は、機械的強度または硬度が増大したコーティング錠の形態の速崩壊性医薬製剤を提供する。本発明は、さらに、該コーティング錠を製造するためのプロセス、およびこれらの製剤の使用に関する。
コーティング錠は、昔から知られている。コーティングは、とりわけ、製剤中に存在する活性化合物構成要素を物理的および機械的な悪影響から保護するのに役立つ。外部からのこのタイプの悪影響は、例えば、UV線、酸素、または水分によって引き起こされる可能性があるが、衝撃および摩擦などの機械的負荷によっても引き起こされる可能性があり、その結果、活性化合物および助剤が分解する可能性があり、または、錠剤の摩耗は、投与量がもはや保証されないことを意味する。
原則として、錠剤のコーティングは、
・特定の色による、市場でのおよび顧客による識別および認識
・不快な味を有する薬物の味のマスキング
・遅延および/または標的化放出のためのコーティング(例えば、胃液耐性)
・包装での利点をもたらし、錠剤を使用者に飲み込まれやすくすることを可能にする、表面性状の向上
という理由により行われる。
経験によると、錠剤を、適切な保護コーティングによって、外部からの影響から保護することができる。当該コーティングは、グレーズ(glaze)からなっていてもよく、それは、呈味改善のために、糖を含んでいてもよく、場合により着色されていてもよい。着色は、錠剤形態の製剤を市場で目立たせるために、審美的理由により行われる。
糖を含有するコーティングの他に、人間に有毒でない天然または合成ポリマーフィルムからなるグレーズも知られている。後者は、例えばゼラチン、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、酢酸ポリビドン、または、薬物の目的の作用部位に応じて、速く溶解するか、胃や小腸でのみ遅延的に溶解する、他の許容されるポリマーからなり得る。コーティングの溶解性を向上させるために、ポリマーを、少量の可溶性構成成分と組み合わせて用いることができ、その結果、一方で、ポリマーのフィルム形成特性を利用することができ、他方で、フィルムまたはコーティングが、水分の存在下で、口腔内で少なくとも部分的に溶解し、そのため錠剤コアが、水分に接触しやすくなり、所望通り、速く崩壊することが確実となる。錠剤へグレーズまたはフィルムを付けるための様々な使用準備済(ready-to-use)溶液が、市販されている。
いわゆるフィルム錠のような、薬物、ビタミン、特に、即効性の薬物の経口投与のための錠剤が、頻繁に供給されている。好適な形状の選択と共に、コーティングによる滑らかな表面の形成は、錠剤の服用をより容易にすることができ、錠剤を飲み込まれやすくすることを可能にする。同時に、コーティングは、すでに先に述べた通り、不快な味を有する薬物の味のマスキングに役立つ。すでに示した通り、コーティングは、圧縮された錠剤コアの衝撃強度および耐水性を高めることにも寄与する。衝撃強度の向上は、特に、錠剤が、ホイル、いわゆるブリスターで包装される場合、機械による錠剤包装の間、有利である。コーティングは、摩耗を防ぐ。いくつかの特に軟らかい錠剤コアは、適切なコーティングを施した後にのみ包装することができる。
加えて、錠剤コーティングの着色またはマーキングは、錠剤への認識を高めること、錠剤の取り違えを防ぐことおよび回避することに寄与することができ、それは、ある種の医薬活性化合物を有する錠剤を認識するために、例えば、高齢の患者または認知症患者にとって非常に重要である。しかし、錠剤コーティングの着色またはマーキングは、特定の色の使用により、薬物の安全性にも役立ち得る。コーティングに存在するそのような色は、錠剤中に存在する、光に影響されやすい活性化合物および助剤を保護することができる。したがって、当該錠剤コーティングは、光、熱、水分などの外部からの影響に対する、錠剤コアに存在する物質の保護を与えるが、機械的摩耗に対する、錠剤自体の保護も与える。
このタイプのコーティングプロセスにおいて、錠剤をとにかく処理できるように、錠剤は、対応する強度を有しなければならず、非常に低い摩耗しか示すことができない。
近年、様々な適用領域のいわゆるODT(「口腔内分散錠」)の人気は、上昇の一途をたどっている。ODTは、一方で、水分(例えば、唾液)と接触すると、例えば、崩壊剤(スーパー崩壊剤)、ポリマー、デンプンなどの添加剤の存在のおかげで、口内で速く崩壊するが、他方で、製造された錠剤コアがコーティングされることになる場合、前提条件を満たす必要もある。
このため、口腔内速崩壊錠を製造するために、様々な混合物、いわゆる使用準備済助剤系が、市販されている。一般に、それらは、硬度が低い錠剤を製造するためにしか使用することができず、そこでは、低い硬度により、摩耗が比較的高くなる。当該ODTは、水分の影響を受けやすく、そのことは、ODTが、製薬業界において普通である水性コーティング法に適していないことを意味する。したがって、これらの混合物によるコーティング錠の製造は、不可能である。
加えて、強度が低いということは、コーティング装置において、許容できない摩耗が生じる可能性があり、それが、かなりの粉塵の形成と関連し得ることを意味する。さらに、摩耗が高いということは、錠剤が、表面へのコーティング後、完全な機能的または審美的なコーティングを有しないことを意味する。コーティング材料により表面に固着し、再びそこにとどまっている摩耗粒子は、このようにして製造された錠剤の表面にはっきり見える可能性がある。さらに、当該錠剤は、存在する斜面、縁、刻印をかなり傷つけ得る、錠剤の表面を削ったり割ったりする比較的大きな破片によって、かなり傷つけられる可能性がある。
他方で、コーティング錠は、利点を有するだけではない。投与された錠剤が、服用された後すぐに口内で速く溶解することが意図されている場合、コーティングは、邪魔になり得る。錠剤コアのコーティング作業が、通常、その後の硬化を伴うので、コーティングは崩壊時間を大幅に延ばし得る。加えて、錠剤コアに存在する活性化合物は、コーティング作業および保存の間、コーティング成分と相互作用する可能性があり、コーティング成分と反応して、望ましくない副産物を形成する可能性がある。
したがって、コーティングを製造するための出発溶液の組成は、錠剤コアが、唾液中の水分によって速く溶解または崩壊できるために、形成されたコーティングが、少なくとも部分的に溶解できる、または亀裂を形成できるように、適切に選択されなければならない。それでも、コーティングは、当該錠剤が、大気水分量の増加で保存時に分解しない、または少量の水分と接触して崩壊しないように、保存時に安定でなくてはならない。後者は、錠剤の投与量をもはや保証しないであろうし、したがって、患者による服用も、もはや不可能になる。
一方で、錠剤のコーティングにもかかわらず、口内での速い崩壊を確実にし、他方で、錠剤の安定性のためにコーティングの利点を利用することもできるように、開発者たちは、様々な解決策を提示している。
EP2433621A1は、例えば、溝に位置し、コーティングの製造の間にもたらされる、コーティングにおける間隙を有するコーティングを提示している。しかし、コーティングの製造に、特殊なプロセスが必要となり、その特殊なプロセスは、既存の装置で容易に行うことができないという不利益がある。
しかし、錠剤の摩耗は、保存の間に重大であるだけではない。特に、錠剤の摩耗は、所望のコーティングの製造の間にも影響を与える。なぜなら、錠剤のかなりの摩耗は、活性化合物の含有量、および投与される錠剤の所望の個別用量(dose)がもはや保証できないことを意味することが想定されるに違いないからである。これは、摩耗による過剰な損失によって、不十分な量の活性化合物が服用された場合、危険な結果をはらんでいる。なぜなら、医薬活性化合物の最適な投与量が実現されないからである。それはまた、摩耗材料が、損傷していない錠剤のコーティングに再び組み入れられた場合、活性化合物の過量摂取をもたらし得る。両方とも回避されることが重要である。保存の間の水分による、またはコーティングの製造の間のOD錠の早すぎる分解または崩壊によって、錠剤の特性が変わり、製造方法が再現性のないものになるであろう。
目的
したがって、本発明の目的は、錠剤を製造するための組成物であって、口内で速く崩壊し、ほとんど変化のない安定したコーティングが簡単に施され得るが、これによって、コーティング錠の崩壊時間が、錠剤コアの崩壊時間と比較して、できるだけ変わらない、高い硬度および低い摩耗を有する錠剤コアの製造を可能にする組成物を提供することである。
したがって、このタイプの錠剤の速崩壊性コアは、既知の製品のように、製造が簡単であるべきであり、できるだけ、出発材料の乾燥混合物から直接打錠できる(tabletable)べきである。製造された錠剤は、例えば、コーティングの製造の間、および包装、輸送の間、ならびに、必要に応じて、包装から押し出される場合などのその後の処理において無傷のままであるように、高い機械的強度を有するべきである。
したがって、特に、本発明の一目的は、低い摩耗を有する硬い錠剤コアと適切なコーティングとの組み合わせであって、高い硬度を有し、投与時に患者の口内で速く崩壊する、活性化合物を含む均一にコーティングされた錠剤の製造を可能にする組み合わせを提供することである。さらに、本発明の一目的は、錠剤特性が保持された、できるだけ摩耗のない速崩壊性錠剤コアになったときに、口内で依然として速く崩壊するコーティング錠が得られる、実施しやすい適切な方法を提供することである。
目的の実現
驚いたことに、本発明は、水分の存在下で速く崩壊し、
a)噴霧造粒された(spray-granulated)マンニトールと、架橋クロスカルメロースナトリウムと、少なくとも1種の医薬活性化合物または栄養補完物(food supplement)と、添加剤との、均質化された(homogenised)、直接圧縮可能な共混合物(co-mixture)から得ることができる
錠剤コア、および
b)水溶液または水およびアルコール含有溶液の形態で付けられ、乾燥されるコーティング
からなるコーティング錠の形態の医薬製剤の提供を可能にする。
この医薬製剤の錠剤コアを製造するために、90〜95重量%のマンニトールと、錠剤崩壊剤としての3〜7重量%のクロスカルメロースナトリウムと、場合により、1重量%までのステアリン酸マグネシウムとからなる共混合物が使用される。
当該錠剤は、いわゆるIRまたはFR錠剤として非常に適している。
錠剤コアを製造するために使用される共混合物は、33°〜38°の範囲の安息角(flow angle)、70〜120μmの範囲の粒子径(Dv50;レーザー)、0.55〜0.65g/mlの範囲の嵩密度、および0.70〜0.80g/mlの範囲のタップ密度を有する。2.4〜3.5m/gの範囲の大きなBET表面積の共混合物は、特に有利な効果を有する。本発明によると、使用される錠剤コアは、錠剤コアの重量に対して、0.1〜50重量%の量の医薬活性化合物または栄養補完物を含むことができる。本発明による速崩壊錠を製造するために、コーティングは、コーティングの形成のために、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸塩コポリマー、またはそれらの混合物の群からの可溶性フィルム形成剤を含む、水溶液または水/エタノール含有溶液の形態で付けられる。コーティング溶液は、外側の錠剤コーティングの溶解の間に口内で好ましい効果を与える物質をさらに含むことができる。これらは、グルコース、デキストロース、フルクトース、ラクトース、マルトース、キシロース、スクロース、コーンシロップ、ソルビトール、ヘキシトロール(hexitolol)、マルチトール、キシリトール、およびマンニトールの群からの1種または複数の糖、場合により、グリセロール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールの群から選択される少なくとも1種のポリアルコール、ならびに、場合により、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、シュウ酸、およびアスコルビン酸の群からの、食品に適した少なくとも1種の食用酸、ならびに、アロマオイルおよび/または香味剤(flavours)、ならびに、場合により、例えば、スクラロース、アスパルテーム、アセサルフェームKなどの甘味料であり得る。
本発明によると、水分の存在下で速く崩壊するコーティング錠は、非定型抗精神病薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、鎮痛薬、解熱薬、抗痙攣薬、抗コリン作用薬、制吐剤、ベンゾジアゼピン、コルチコステロイド、DDC阻害薬[カルビドパ]、ドーパミン受容体拮抗薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、非ベンゾジアゼピン系催眠薬、オピオイド鎮痛薬[トラマドール]、プロトンポンプ阻害薬、トリプタン/セロトニン作動薬、NSAID、およびSSRIの群から選択される少なくとも1種の活性化合物を含むことができる。
コーティングされていない錠剤コアが、0.50重量%未満の低い摩耗を有することが、このような方法で調製される医薬製剤に特に有利であることが証明されている。なぜなら、これが、所望のコーティングが非常に均一に付くこと、および製造された錠剤が非常に均一な表面を有することを可能にするからである。
これまでは、水分の存在下で速く崩壊する、水含有溶液によるコーティングを有する錠剤を提供することは、不可能であると考えられていたが、上記の錠剤コアを使用する本発明によるプロセスは、上述の共混合物を使用して前もって製造された錠剤コアを、混ぜながら(with mixing)コーティング用ドラムにおいて昇温状態に温めること、および、低粘度コーティング溶液を錠剤コアに噴霧し、それを昇温状態で乾燥することによりコーティングを製造することによって、当該医薬製剤が調製されることを可能にする。ここで、錠剤コアは、コーティング溶液の噴霧前に、35〜60℃の範囲の温度に温められる。錠剤コアが、40〜55℃の範囲の温度に温められ、錠剤が、コーティング溶液の噴霧後に10〜20分間乾燥された場合に、特に良好な結果が得られる。
加工例1および比較例1のコーティング製造前および後の硬度および崩壊時間の比較の評価を示す図である。 Aqua Polish(登録商標)Clearでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT偽薬の外観と、Ludiflash(登録商標)偽薬の外観との比較を示す図である。 加工例2と比較例2との比較評価を示す図である。 Opadry(商標)200でコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較を示す図である。 加工例3と比較例3との比較評価を示す図である。 Aqua Polish(登録商標)Clearでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較を示す図である。 加工例4と比較例4との比較評価を示す図である。 比較された偽薬製剤の効果を示す図である。 比較された偽薬製剤の崩壊時間の考察を説明する図である。 比較された実薬製剤の効果を示す図である。 比較された実薬製剤の崩壊時間の考察を説明する図である。 ReadiLycoatでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT偽薬の外観と、Ludiflash(登録商標)偽薬の外観との比較を示す図である。 加工例10と比較例5の比較評価を示す図である。 ReadiLycoatでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較を示す図である。 実薬配合−ReadiLycoat(登録商標)によるコーティングの比較:加工例11および比較例6を示す図である。 水/エタノールベースのParteck ODTおよびLudiflashを用いた加工例および比較例の偽薬および実薬の崩壊時間の概観を示す図である。 Parteck ODT対他のRTU ODT製品、偽薬製剤の錠剤コア対コーティング錠の崩壊時間および錠剤硬度を示す図である。
発明の詳細な説明
すでに記述した通り、口内で速く崩壊する錠剤は、経口投与に関して、これまで以上に普及してきている。このタイプの錠剤は、90秒未満内に、好ましくは、60秒未満内に、特に好ましくは、口腔内で30秒以下の時間で、口内で崩壊すべきであり、口腔内で、その錠剤は、快い食感を生じさせるべきであり、良い味であるべきである。最近の要件によれば、このタイプの速崩壊錠は、18秒未満の崩壊時間を有するべきである。このことは、開発者(当業者)に、大きな課題を与えることが多く、また、解決できない課題を与えることもある。
このタイプの錠剤の速崩壊性コアは、既知の製品のように、製造が簡単であるべきであり、できる限り、出発材料の乾燥混合物から直接錠剤化できるべきである。製造された錠剤は、包装、輸送の間、および、必要に応じて、包装から押し出される場合の、その後の処理において無傷のままであるように、高い機械的強度を有するべきである。
したがって、一般に、コーティングプロセスの間の錠剤コアの摩耗が、0.2〜0.4重量%未満であることが望ましい。
速崩壊錠を所望の活性化合物と共に製造することができる、多種多様な使用準備済混合物は、それ自体、速崩壊錠の製造用に市販されている。製薬業界で使用される多種多様な錠剤化助剤は、その中に存在し得るが、これらは、いつも、口内の水分と反応する物質と組み合わされ、膨張および破裂、すなわち、錠剤の崩壊をもたらす。活性化合物を含有する錠剤を製造するための、当該使用準備済混合物に用いることができるビヒクルは、好ましくは、ヒドロキシル含有天然物質である。そのような担体物質(賦形剤と呼ばれることも多い)は、ポリオール、例えば、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、エリスリトールであるが、さらには、ラクトースもしくはデンプン、およびそれらの誘導体、または、医薬活性化合物の活性に影響を与えず、錠剤の圧縮時に、十分に硬い錠剤をもたらす他の中性(neutral)物質である。しかし、水含有組成物を用いて圧縮された後に、水分の存在下で速く崩壊する、所望のコーティングを有する製造された錠剤コアを提供することは、容易にはできない。なぜなら、錠剤コアは、ほんの少量の液体の存在下でさえも変化し得るからである。起こり得る摩耗も、コーティングの質に悪影響を与える可能性がある。
製造された速崩壊性錠剤コアからフィルム錠を製造するためには、「普通の」錠剤と比較して、一般に、以下の問題、すなわち、
・著しく長い崩壊時間(コーティング作業後の硬化と関連する)、およびその結果としての、活性化合物の放出の望ましくない遅延/延長
・薬物とコーティング層との相互作用、その結果としての、望ましくない副産物の形成
が予想されるに違いない。
実験は、高い硬度を有する速崩壊錠が、所望により、低い圧縮圧力であっても、出願WO2009/152922A1に記載されている通り、使用準備済混合物から製造できることを示している。これらの使用準備済混合物は、商品名Parteck ODT(登録商標)で、Merck(Darmstadt、Germany)から市販されている。その製品は、33°〜38°の範囲の安息角と共に、70〜120μmの範囲の粒子径(Dv50;レーザー)を有する。嵩密度は、0.55〜0.65g/mlの範囲であり、0.70〜0.80g/mlの範囲のタップ密度を有する。同時に、この使用準備済混合物は、2.4〜3.5m/gの範囲の高いBET表面積を有する。この製品は、90〜95重量%のマンニトール、および錠剤崩壊剤としての3〜7重量%のクロスカルメロースナトリウムからなる。
低い摩損度ならびに包装の間および保存の間の優れた特性を有する、口腔内速崩壊錠は、Parteck ODT(登録商標)と、混合物の全体の重量を基準として、50重量%までの活性化合物と、場合により、1重量%のステアリン酸マグネシウムまたはフマル酸ステアリルナトリウムまたは通常使用される他の滑沢剤もしくは流動促進剤(glidant)との混合物から直接圧縮することによって製造することができる。
他の使用準備済混合物は、例えば、商品名Ludiflash(登録商標)、Perlitol(登録商標)Flash、Pharmaburst(登録商標)500、またはProsolv(登録商標)ODTで販売されている。さらなる混合物およびそれらの使用は、B.G. PrajapatiおよびN.Ratnakarによる報告[Int. J. of. PharmTech Research, Vol.1, No.3, 790-798, (2009)]に記載されている。前記使用準備済混合物のうち、Parteck ODT(登録商標)、Ludiflash(登録商標)、およびPerlitol(登録商標)Flashは、特に、主成分または担体材料として、マンニトールをベースにするが、Prosolv(登録商標)ODTは、微結晶セルロースと、コロイド状二酸化ケイ素と、各々の場合において30〜40%のマンニトールおよびフルクトースと、崩壊剤としてのクロスポビドンとの混合物からなる。
商品名Ludiflash(登録商標)でBASF(Germany)から得ることができる使用準備済混合物は、D−マンニトール、クロスポビドン、ポリ酢酸ビニル、および少量のポビドンからなる。ポリ酢酸ビニルは、ポビドンにより安定化されたポリ酢酸ビニル分散物からなる、Kollicat(登録商標)SR30Dとして、その製剤に導入される。この組成物は、白色の自由流動性粉末であり、約38°の安息角を有し、以下の通りの粒度分布を有する:
>0.400mm 最大20%
<0.200mm 最大90%、最小45%
<0.063mm 最大45%、最小15%
嵩密度:0.40〜0.52g/ml。
Roquette製の使用準備済混合物であるPerlitol(登録商標)Flashは、80%のマンニトールと、20%のトウモロコシデンプンとを含む噴霧乾燥された組成物からなる。
商品名Pharmaburst(登録商標)でSPI Pharmaにより販売されている使用準備済混合物もまた、会社の情報によれば、マンニトールおよびソルビトールからなり、錠剤崩壊剤および流動促進剤を含む、73〜94%の、ポリオールの組み合わせである。
F−Melt(登録商標)TypeCまたはM(富士化学工業株式会社)もまた、約65重量%のマンニトール、キシリトール、微結晶セルロース、クロスポビドン、および他の添加剤を含む。
Pharmatrans SANAQ AGは、高いマンニトール含有率を有するさらなる使用準備済混合物として、OroCell(登録商標)200および400を供給している。これらの混合物は、90%のマンニトール含有率を有し、1つ目の混合物が、315μm未満の平均粒子径を有し、2つ目の混合物が、500μm未満の平均粒子径を有するという点で異なる。
商品名がPanExcea(登録商標)ODT MC200Gである、Baker製の使用準備済混合物は、75%のマンニトールおよび25%のケイ酸カルシウムからなる。
比較実験によって、特に、当該高い含有率の噴霧乾燥された顆粒マンニトールを担体材料として含む当該使用準備済混合物が、比較的高い硬度を有すると同時に、比較的低い摩損度を有する錠剤を与えるために、低い圧縮圧力で圧縮できることが今や示された。これに関連して、使用準備済混合物に存在するマンニトールグレードと錠剤崩壊剤との適切な組み合わせは、重要であるように思える。調和のとれた粒度分布を有する、高い割合の噴霧乾燥された顆粒マンニトールは、一方で、主にマンニトールの特性によって、混合物の流動性を決定し、これは、問題のない錠剤化プロセスにとって重要である。特に、使用準備済混合物に存在するすべての構成成分の圧縮性も、錠剤化に重要であり、最も低い圧縮圧力が使用されることを可能にする。予期せぬことに、当該マンニトール含有組成物、ただし特に、同時に崩壊剤としてクロスカルメロースナトリウも含む組成物、例えば、使用準備済混合物Parteck ODTは、硬い錠剤を与えるために低い圧力でも圧縮でき、そこでは、後者は、0.35%未満の低い摩損度を同時に示すが、比較用組成物については、同じ加工の後、いくつかの場合において、約1〜2%の摩損度を測定できるだけであることが判明した。
圧縮後、製造された錠剤コアは、非常に高い機械的安定性および速崩壊性を有し、驚いたことに、崩壊剤の存在にもかかわらず、この方法で処理された錠剤の崩壊特性を大きく変えることなく、次のプロセスステップで、適切なコーティング装置において、水含有組成物、または水およびエタノール含有組成物のコーティングを施すことができ、その結果、活性化合物含有錠剤コアは、その後、外部からの影響から保護される。この可能性は、存在する活性化合物の保護にコーティングが必要と思われている、今まで知られていた速崩壊錠が、例えば、US2011/0129530A1に記載されている通り、そこでのコーティングされた活性化合物含有粒子が、速崩壊錠を与えるために、さらなる増量剤(filler)および/または結合剤、錠剤崩壊剤、および流動促進剤、例えば、ステアリン酸マグネシウムと混合されて圧縮されるため、コーティングされた活性化合物含有粒子からしか製造されなかったので、なおさら驚きである。
口腔内速崩壊錠が、水分の影響を受けやすいせいで、外側コーティングを有することができず、その代わり、出発混合物を圧縮することによってのみ製造できるという考えは、薬局方にも反映されている。例えば、ヨーロッパ薬局方は、そのような錠剤を、飲み込まれる前に口内で速く崩壊する素錠(uncoated tablets)と述べている(Ph. Eur., 2005)。
対照的に、錠剤コアは、驚いたことに、打錠後に、水含有組成物でコーティングでき、このようにコーティングされた、十分な、それどころか増大した強度、および非常に低い摩耗を有する錠剤を製造することが可能であることが、特に、出願WO2009/152922A1に記載されている使用準備済混合物(商品名Parteck(登録商標)ODTで販売されている)の使用時に判明した。コーティングの付着後、その錠剤は、依然として短い崩壊時間を有する。ある種の条件下で、水分の存在下の、例えば、口内においての崩壊時間は、減少することさえある。
Parteck(登録商標)ODTから製造される錠剤マトリックスの特段の特徴は、コーティングにもかかわらず、十分高い硬度と同時に口内での錠剤の速崩壊性が得られること、および、付着したコーティングが崩壊時間をかなり延ばすであろうと実際想定されるであろうにもかかわらず、これが、驚いたことに、水含有組成物、または水/アルコール含有組成物を使用したコーティングプロセスの後の場合にもあてはまることである。これと関連して、コーティングの製造に用いられる組成物に応じて、硬度を増大させながら、錠剤の崩壊時間を減少させることさえでき、得られた錠剤は、口内で速く崩壊するいわゆるIR錠またはFR錠として製剤化することができ、活性化合物は、口の粘膜を介して、直接吸収させることができることは特に驚きである。
したがって、製薬者、さらには、錠剤形態の栄養補助食品の配合者に、当該速崩壊コーティング錠を製造する可能性が与えられる。コーティングは、先に挙げたすべての欠点が回避されることを可能にし、対応する利点が得られることを可能にする。
製造業者にとって、錠剤のコーティングは、特に重要である。なぜなら、例えば、存在する活性化合物は、コーティングによって、外部からの影響から保護され、特に、錠剤のタブ(tub)またはブリスターで包装されてもよい錠剤の保存期間を向上させることができるからである。しかし、コーティングは、使用者のために錠剤の外観を向上させること、および識別性を高めることにも役立ち得る。
当該速崩壊錠は、以下の活性化合物、すなわち、非定型抗精神病薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、鎮痛薬、解熱薬、抗痙攣薬、抗コリン作用薬、制吐剤、ベンゾジアゼピン、コルチコステロイド、DDC阻害薬[カルビドパ]、ドーパミン受容体拮抗薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、非ベンゾジアゼピン系催眠薬、オピオイド鎮痛薬[トラマドール]、プロトンポンプ阻害薬、トリプタン/セロトニン作動薬、NSAID、およびSSRIが存在し得る製剤に特に有利である。
コーティングステップは、水分を含有する組成物を使用するせいで、錠剤コアの特性に悪影響を与えることが予想されていたであろうが、コーティングプロセスは、崩壊特性に悪影響を与えることなく実施できることが、Parteck(登録商標)ODTを使用して製造される錠剤コアの使用時に判明した。この結果は、偽薬製剤についても活性化合物含有錠剤コアについても見出された。
対照的に、同様に高いマンニトール含有率を有する、比較試験に供した市販の使用準備済混合物は、コーティング作業の間、ならびに、それに続く硬度および摩損度試験において著しく悪い挙動を示した。したがって、コーティングプロセス後、比較用製品について、10〜13倍までの崩壊時間の著しい増加が発見された。したがって、これらの錠剤コアは、速崩壊用にもはや適していないか、限定的に適しているにすぎない。加えて、コーティング作業の間、これらの製品のいくつかに、錠剤構成要素(斜面)のかなりの摩損または割れが観察された。
すでに述べた通り、製薬者または配合者は、多種多様な予混合組成物を、グレーズまたはフィルムの形態の錠剤コーティングを製造するための使用準備済コーティング系として、商業的に入手することができる。
それらは、水含有コーティング系に主に適している。具体的事例において、それらは、水/エタノールをベースにしたコーティングにも使用できる、配合物またはコーティング系である。そのような使用準備済コーティング系は、様々な製造業者によって供給され、使用者は、それらを容易に商業的に入手することができる。所望の用途に応じて、その組成物は、すでに示した通り、コーティング錠の外観のカラーデザインのために、人間に毒性をもたない様々な安定な有色顔料または水溶性色素を含み得る。存在し得る許容される顔料は、例えば、Candurin顔料である。これらは、食品着色料、および医薬助剤として認可され、天然ケイ酸塩と、二酸化チタンおよび/または酸化鉄などの天然に存在する酸化物とからなる顔料であるか、鉱物(mineral)真珠光沢顔料である。顔料の添加時に、コーティングの特性ができる限り影響を受けないことを確実にしなければならない。今回の場合において、錠剤コアの速い溶解性を保持するためには、水分、特に唾液との接触時の溶解性は、損なわれてはならない。
コーティングを製造するための組成物は、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、高アミロースデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、メタクリル酸メチルコポリマー、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、およびそれらの混合物の群から選択される、水溶性ポリマーを含むことができる。
コーティングは、好ましくは、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメタクリル酸塩コポリマー、またはそれらの混合物の群から選択されるポリマーをフィルム形成剤として含む組成物から製造される。
フィルムコーティングを製造するための組成物は、グルコース、デキストロース、フルクトース、ラクトース、マルトース、キシロース、スクロース、コーンシロップ、ソルビトール、ヘキシトール、マルチトール、キシリトール、マンニトール、およびそれらの混合物の群から選択される糖をさらに含むことができる。
グリセロール、ポリエチレングリコール(例えば、マクロゴール)、プロピレングリコール、またはそれらの混合物の群から選択される少なくとも1種のポリアルコールも、該組成物の中に存在し得る。
錠剤コア上にコーティングを製造するためのこのタイプの組成物は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、シュウ酸、およびアスコルビン酸、またはこれらの酸の組み合わせの群からの、食品に適した食用酸を含むことができる。
加えて、フィルム形成組成物は、外側の錠剤コーティングの溶解の間でさえ、好ましい効果を与え、口内の不快な味を防ぐ、アロマオイルおよび香味剤を含むことができる。このタイプの添加剤は、ユーカリプトール、メントール、チモール、ベルベノン、ローズマリーベルベノン、オイゲノール、ゲアニオールなどの群から選択することができる。しかし、対応する混合物、または糖を含めた快い味の他の添加剤をそこで使用することも可能である。
加えて、コーティングを製造するための混合物は、フィルム形成、加工性、および完成した錠剤の外観に有益な効果を与えるさらなる添加剤を含むことができる。
相応して、錠剤は、例えば、ヒプロメロース、マクロゴール400[平均分子量が400である、一般式H−(OCH−CH−OHを有する、線状ポリマーの混合物]、タルク(ケイ酸マグネシウム水和物)、二酸化チタン(E171)、および、場合により、酸化水酸化鉄(III)×HO(E172)などの構成要素からなるコーティングを施すことができる。
錠剤コーティングが、水分、特に唾液の存在下で、数秒で溶解することが重要である。適切なコーティングは、90秒未満で、好ましくは、60秒未満で溶解し;特に適切なコーティングは、10秒未満の時間で溶解する。溶解の間、これらのコーティングは、口内で、べとついた感触を生じさせるべきではなく、快い味がするべきである。溶解作用は、好ましくは、コーティングが溶解し始めたらすぐに、水分が、コーティングの下にある錠剤コアと接触し、その結果、錠剤コアが、コーティングと同時に崩壊し始めるように生じるべきである。
すでに述べた通り、錠剤コーティングを製造するための多種多様な使用準備済混合物は、市販されている。このタイプの使用準備済混合物は、当業者に既知である。適切な組成物を選択するとき、水性組成物、および、溶媒としての水の他に、錠剤の製造に適した他の溶媒を添加することもできる組成物が利用可能である。水溶液系または水分散液系は、好ましくは、この目的のために、または、エタノールなどの許容される揮発性アルコールのみを水に含むものに使用される。使用準備済混合物は、使用者によって、コーティングプロセスの前に水または水/アルコール含有溶媒に分散または溶解される、固体混合物である。
水分の影響を受けやすい速崩壊性錠剤コアの存在下では、連続的な薄い保護フィルムが、コーティング用の完成した水含有組成物によって、非常に短時間で表面に形成されることができ、そこで、錠剤コアの表面の水分濃度ができる限り低く保たれることが重要である。これは、一方で、表面一面に広がる低粘度の組成物、または、少量のコーティング液の噴霧時に、表面に当たった液滴からすぐにフィルムを形成する低粘度の組成物によってのみ実現でき、他方で、表面の水分濃度は、昇温状態でのみ低く保たれ得る。したがって、速崩壊性錠剤コアは、コーティングプロセスの間、高い機械的および熱的負荷のせいで傷つくおよび/または破壊されることを回避するために、コーティング作業の高い要件を満たさなければならない。
本発明に従って使用される錠剤コアの最も重要な特性の1つは、錠剤コアが、0.50%未満の低い摩耗を有することにある。0.2〜0.3%未満の摩耗を有する錠剤も、通常、当業者によって、限られた範囲内でコーティングに用いられ得る。しかし、過度に軟らかい錠剤コアは、混合パドルを有するコーティングドラムにおける、高い機械的負荷に耐えることができない。なぜなら、錠剤コアは、コーティング層の保護がないせいで、最初に加熱時間の間にすでに損傷を受けているからである。
加えて、コーティングされた速崩壊錠の製造に関する実験は、過度に軟らかい錠剤、および高い割合のセルロース誘導体を有する錠剤、さらには、ODT系が、付着させるコーティングの総量の1〜5重量%の量で最初にコーティングを付ける間に、すでに膨潤する傾向があることを示している。錠剤に用いられる助剤は、水を引き付け、錠剤は、コーティングドラム内ですでに崩壊し始める。これらの状況下で、さらなるコーティングは、もはや不可能である。
対照的に、WO2009/152922A1において製造されたような、速崩壊錠製造用の使用準備済混合物を使用した錠剤コアに関するコーティング実験は、今や、一般に正当であるとこれまで考えられていた意見の誤りを証明している。WO2009/152922A1に従って調製された組成物(Parteck(登録商標)ODT)の使用によって、コーティングまたはフィルムは、崩壊時間の著しい延長を伴うことなく、水性組成物を使用して、速崩壊錠に付けることができる。
付けられたコーティング層、およびそれと同時の錠剤硬度の増大にもかかわらず、得られたフィルム錠の崩壊時間は、元々の錠剤コアの崩壊時間と比較して、わずかしか(顕著には)変わらなかった。
例えば、偽薬製剤から製造され、コーティング系としての使用準備済混合物(Colorconによって販売されている、Opadry200White)で処理された錠剤コア。驚くべきことに、当該Parteck ODTフィルム錠の崩壊時間は、平均56秒以内に崩壊する錠剤コアの崩壊時間と比較して、3秒減って、53秒であった。その結果は、コーティングされていない錠剤コアの硬度が、コーティングの後、51Nから108Nに増大したので、驚きである。驚くべきことに、かなりより高い硬度にもかかわらず、崩壊時間の減少を実証することができる。使用したOpadry Whiteコーティング系は、フィルム形成がポリビニルアルコールの存在によって起こる、水性組成物である。濃度に応じて、粘度を、低く設定することができる。
比較として、錠剤を、上記した、使用準備済混合物であるLudiflash(登録商標)を使用して製造し、同じコーティング系(Opadry(登録商標)200White)で、同じ条件下でコーティングした。使用した使用準備済混合物は、同様に、高いマンニトール含有率を有する組成物であるが、水分存在下の崩壊時間は、錠剤コアに、Opadry(登録商標)フィルムを施した後、予想外に大きな程度に増加する。錠剤コアは、短い崩壊時間を有するが、そのコーティング錠は、崩壊時間が、平均501秒となり、461秒の増加を示す。この場合も、錠剤の硬度の増大が示され;より正確には、硬度が、錠剤コアの44Nから、フィルム錠の93Nへと増大する。
2つの偽薬製剤の錠剤コアが、Biogrundのコーティング系(ReadiLycoat)で処理され、コーティングされた場合、2つの異なるODT配合の類似の挙動は、明らかである。
ReadiLycoat(登録商標)は、コーティングが、デンプンベースのポリマーによって形成される、水性コーティング系である。
Parteck(登録商標)ODTを使用して製造されたフィルム錠の崩壊時間は、90Nの硬度で、平均79秒である。その崩壊時間は、元々の錠剤コアの崩壊時間と比較して、元の51Nの硬度での56秒から、23秒しか増加していない。
対照的に、Ludiflash(登録商標)をベースとして有するフィルム錠は、93Nの硬度で、平均400秒という非常に長い崩壊時間を有する。したがって、その崩壊時間は、44Nの硬度で40秒という錠剤コアの崩壊時間から、360秒増加している。
Parteck(登録商標)ODTおよびLudiflash(登録商標)ベースの、活性化合物含有錠剤コアが、製造され、対応する方法で、水性コーティング系で処理したとしても、同じ事態が生じる。これらの実験のために、個別用量あたり20%の割合のアスコルビン酸を有する、実薬(verum)製剤を使用した。
これらの条件下でも、Parteck(登録商標)ODTが使用された錠剤コアから得られたフィルム錠の崩壊時間の増加は、錠剤コアの製造にLudiflash(登録商標)が用いられた場合よりも、著しく小さい。同時に、Parteck(登録商標)ODTを含むコーティング錠の硬度の増大は、錠剤コアの製造にLudiflash(登録商標)が用いられた場合よりも、著しく大きい。後者は、コーティングの後、非常に小さい錠剤硬度の増大を示すにすぎない。
Parteck(登録商標)ODT配合の錠剤コアは、54Nの硬度で、28秒の崩壊時間を有する。Colorconのコーティング系(Opadry(登録商標)200White)によるコーティングの後、そのフィルム錠の崩壊時間は、27秒増加し、平均55秒(硬度117N)であり、Biogrundのコーティング系(ReadiLycoat(登録商標))によるコーティングの後、46秒から74秒への崩壊時間の増加(硬度93N)が示される。
対照的に、Ludiflash配合の錠剤コアは、22秒の崩壊時間(硬度45N)を有し、その崩壊時間は、コーティング後、大幅に増加する。したがって、Colorconのコーティング系によるコーティングの後、フィルム錠は、たった62Nの硬度で、309秒の崩壊時間を有し、崩壊時間が287秒増加し、Biogrundのコーティング系を有するフィルム錠は、たった59Nの硬度で、175秒の崩壊時間を有し、ここでも、崩壊時間が153秒増加する。
加えて、Parteck(登録商標)ODTを使用して製造されたフィルム錠は、用いられた錠剤コアが、コーティングの最も良い必要条件を有するので、ほぼ損傷を示さず、平らで滑らかな表面を有する。それらは、速い崩壊時間を確実にするように、約50Nの硬度を有するが、同時に、コーティングの間、特に、加熱段階の間、負荷に耐えるように、十分な破壊強度(機械的安定性)を有する。偽薬錠剤コアは、平均51Nの硬度で、0.37%の摩耗を有し、実薬錠剤コアは、平均54Nの硬度で、0.45%の摩耗を有する。
Ludiflashベースの偽薬錠剤コアは、平均44Nの錠剤硬度で、0.36%の摩耗を有する。これらは、コーティングの良い開始必要条件である。それに対応して、コーティング錠、すなわち、得られたフィルム錠は、滑らかで平らな表面を有する。
しかし、Ludiflash(登録商標)をベースにした実薬錠剤コアは、平均硬度45Nで、14.71%という非常に高い摩耗を示す。いくつかの場合において、その錠剤コアはまた、摩耗試験の間、キャッピングを示した。これらの乏しい錠剤特性はまた、コーティング作業に悪影響を与える。その錠剤は、加熱の間、高い機械的負荷に耐えることができない。多くの錠剤において、縁は、本体との接合部で砕け散っていた。したがって、錠剤は、重量が減り、コーティング後、付着した量を決定することができない。なぜなら、元々の錠剤コアと対照的に、フィルム錠の個々の重量が、破損のせいで、減ってしまったからである。加えて、そのフィルム錠は、側面に明らかな破損を有する。
実験は、驚いたことに、ODT錠剤が、水性コーティング系を使用して、コーティングできることを示している。実験は、コーティングに使用できる錠剤コアを、任意の所望の組成物のものにすることができないことを示している。
したがって、元々の錠剤コアと比較して、フィルム錠の崩壊時間の著しい増加を、例えば、錠剤コアの製造にLudiflash(登録商標)を使用する、従来のODT系の場合において、予想することができる。この崩壊時間の増加は、ODT系に実際望まれ、かつ、そうした製剤について規定されているような、活性化合物の速い放出、または口腔内での錠剤の速い崩壊が、もはや起こらないという結果を有する。
Parteck(登録商標)ODTの加工の間、特に、コーティングの間、元々の錠剤コアと、それから製造されたフィルム錠との間の比較において、硬度の大きな増大が示されるが、崩壊時間のほんの少しの増加が観察される。そのフィルム錠は、保護コーティング層があるにもかかわらず、たった53〜79秒の崩壊時間しか有さず、その結果、それらは、コーティングを有しても、速い崩壊、および、したがって活性化合物の速い放出も確実となる。さらなる利点は、そのフィルム錠の大きな強度であり、その大きな強度は、フィルム錠に、例えば、包装および輸送の間に起こる、機械的負荷へのさらなる抵抗性をもたせる。
しかし、Parteck(登録商標)ODTの使用が、口腔内速崩壊フィルム錠の製造に有利であることを証明するのは、純粋な水性コーティング系の使用時だけではない。エタノール/水混合物を溶媒として含むコーティング製剤が、該当コーティングの製造に使用される場合もである。
実験は、Parteck(登録商標)ODTを使用するすべての製剤において、それらが、活性化合物を含むか、偽薬であるかに関係なく、エタノール/水混合物を溶媒として含むコーティング系によるコーティング後、40〜75Nの硬度増大と同時に、用いられた錠剤コアの崩壊時間と比較して、フィルム錠の崩壊時間の意外かつ大幅な減少が観察されることを示している。
驚いたことに、コーティング系の組成物に応じて、コーティング付着後の、錠剤の崩壊時間の少しの減少からかなりの減少が観察される。崩壊時間の減少は、1秒(−4%、例示加工例No.11)から64秒の減少(加工例No.5およびNo.6における−49%)まで様々である。
これらの結果は、速崩壊錠を製造するための比較用の市販の使用準備済混合物と同じようには解釈できないので、特に驚きである。図17において、様々な市販の混合物が、一方で、異なる使用準備済混合物の錠剤コアの崩壊時間および硬度をプロットすることによって、他方で、対応するコーティングされた錠剤コアの硬度および崩壊時間をプロットすることによって、互いに比較されている(ここでは、各場合において、同じ組成物を有するコーティングが、同じ条件下で、異なる錠剤コアに塗布された)。錠剤コアが他の製造業者の使用準備済混合物からなるすべての場合において、硬度および崩壊時間は、コーティングの塗布後に増える。対照的に、本発明による錠剤コア(Parteck(登録商標)ODTを使用して製造された)について、これらの値は減る。
例えば、すでに述べた通り、比較用の使用準備済組成物Ludiflash(登録商標)を使用して、同じ条件下で、比較実験を行った。ここで、処理されていない錠剤コアの崩壊時間と比較したフィルム錠の崩壊時間の延長が、偽薬であるか活性化合物を含有する錠剤製剤であるかにかかわらず、調製されたすべての配合の場合において測定される。加えて、錠剤にコーティングが施された後、活性化合物を含有する錠剤製剤について、ほぼ増大のない硬度(45Nから46N)が、観察されるが、同時に、崩壊時間は、平均で9秒増加する。
したがって、錠剤コアを製造するためのParteck(登録商標)ODTはまた、エタノール/水含有コーティング組成物の使用時にも、速崩壊コーティング錠の製造に特に適している。
本説明は、当業者が、本発明を包括的に適用することを可能にする。さらなる解説がなくても、当業者は、最も広い範囲で、前述の説明を利用することができるであろうと想定する。
何か不明瞭なことがあれば、引用した刊行物および特許文献を参考にすべきであることは言うまでもない。したがって、これらの文献は、本明細書の開示内容の一部であると考える。これは、特に、使用準備済混合物であるParteck(登録商標)ODTの調製がより詳細に記載されている特許出願WO2009/152922A1にあてはまる。
本発明をよりよく理解するために、保護の範囲内であるか、本発明の利点を例示する例および比較例を以下に示す。これらの例は、可能な変形形態を例示することにも役立つ。錠剤混合物およびコーティング系の使用に関して記述した本発明の原理の一般的妥当性のおかげで、示した例は、本出願の保護の範囲をこれらのみに縮小することに適していない。
さらに、示した例および残りの説明の両方において、組成物に存在する構成成分量は、組成物全体に基づき、合計して常にちょうど100重量%または100mol%になり、たとえ、より高い値が、示したパーセント範囲から生じ得る場合でも、これを超えることはできないことは、当業者に言うまでもない。これは、体積パーセントのデータにもあてはまる。したがって別段の指示がない限り、%のデータは、体積の数量を示す比率を除いて、重量%またはmol%を意味すると解する。
例および説明ならびに特許請求の範囲に示す温度は、常に℃単位である。

使用する装置
1.Kersch PH230ロータリー式打錠機(KORSCH AG、Berlin、Germany)
− 14パンチ対:直径11mm、両凸、R14.5、パンチNo.05/11
− Korsch製のPMA3評価システム(Pharmapress測定および分析システム)。
2.Engelsmann(J.Engelsmann AG、Ludwigshafen、Germany)製のRRM ELTE650ドラムフープミキサー
− シケインまたは混合補助器具を有しない50 l混合ドラムの使用。
3.O’HaraのLabcoat IIXコーティング機(Ohara Technologies、Richmond Hill、Canada)
− ノズルを取りつけた小型ドラム(d=15インチ)
− Schlick製の二コンポーネントノズル(two−component nozzle)、挿入ノズルの直径:0.7mm。
4.IKA撹拌機(IKA(登録商標)−Werke GmbH&CO.KG、Staufen、Germany)
− 直径約8cmのプロペラ撹拌機により、コーティング懸濁物の調製。
5.ERWEKA TBH 30MD(ERWEKA(登録商標)GmbH、Heusenstamm、Germany)
− 高さ、直径、ならびに、プロセス中および1日後の硬度の測定(n=20錠)
− 20の測定値の平均値の算出。
6.METTLER AT201化学天秤(Mettler−Toledo GmbH、Giessen、Germany)
− 動作範囲:0.05〜200g
− 1日後の個々の錠剤重量の測定、または個々のフィルム錠重量の測定(n=20錠の錠剤またはフィルム錠)
− 20錠の錠剤/フィルム錠の重量からの平均値の算出。
7.ERWEKA TA420摩損度試験機(ERWEKA(登録商標)GmbH、Heusenstamm、Germany)での錠剤摩耗
− Ph.Eur.7th Edition "Friability of uncoated tablets"に従った、機器パラメーターおよび測定性能(Rochのドラム使用)
− 摩耗試験におけるサンプル重量:
錠剤重量≦650mg→総重量約6.5gは、17錠に相当@400mg=6.8g。
8.4「連式」(’disi’4)錠剤崩壊時間試験機:DISI自動崩壊試験機、Pharmatron Dr.Schleuniger(Pharmatron AG、CH−3600 Thun、Swizerland)
− 1日後の錠剤の崩壊時間の測定、およびフィルム錠の崩壊時間の測定(n=6錠)
− 37℃±2Kでの、800mlの脱イオン水での測定
− Ph.Eur.7th Edition "Disintegration time of tablets and capsules", test A: tablets and capsules of normal sizeに従った機器パラメーターおよび手順。
調製の一般的プロセスの説明
A.使用準備済混合物の調製
錠剤化される材料:
Parteck ODT(登録商標)(物品No.:1.0490.9050、製造業者:Merck KGaA、Darmstadt、Germany)
または
Ludiflash(登録商標)(物品No.:56513304、製造業者:BASF、Ludwigshafen、Germany)
を、各場合において、アスコルビン酸(物品No.:83568.290、製造業者:BDH Prolabo chemicals−The Chemical Brand from VWR International、Leuven、Belgium)と共に50 l混合ドラムに導入し、その後、ドラムフープミキサー(スピード7)において、10分間均質化する。
ステアリン酸マグネシウム構成成分(Parteck(登録商標)LUB MST、植物性、物品No.:1.00663.9020、製造業者:Merck KGaA、Darmstadt、Germany)を、250μm実験用ふるいによって、得られた混合物上にふるい、ドラムフープミキサーにおいて、スピード7でさらに10分間均質化する。
偽薬混合物を調製するために、錠剤化される材料(Parteck(登録商標)ODT、またはLudiflash(登録商標))を、ステアリン酸マグネシウム構成成分(植物性、Parteck(登録商標)LUB MST)と直接混合し、250μm実験用ふるいによって、ふるいにかける。その後に、その物質を、50 l混合ドラムに導入し、ドラムフープミキサーにおいて、スピード7で10分間均質化する。
B.錠剤の製造
4つの異なる混合物を、PH230ロータリー式打錠機において、異なる圧力で圧縮する。ここで、目標は、50Nの錠剤硬度を実現できるように圧力を設定することである。このために、少なくとも100錠の錠剤を、圧縮データ/医薬製剤特性の評価のためのサンプルとして、打錠の間に4つの時点で取る。
C.コーティング剤の製造
目的量の90%の水をまず導入し、Opadry(商標)200White(物品No.:200F280000、製造業者:Colorcon GmbH、ldstein、Germany)、
または
Aqua Polish(登録商標)Clear(物品No.:MY6128、製造業者:BIOGRUND GmbH、Hunstetten、Germany)
を含むベースのコーティング剤を、撹拌しながら少しずつ添加する。その後、均質な滑らかなコーティング材料が形成するまで、ベースのコーティング剤を撹拌する(約30〜45分以内)。顔料を、完成したベースのコーティング剤に、ゆっくり撹拌しながら組み込む。顔料が、コーティング材料に均一に行きわたったら、コーティング剤の製造は、完了である。
D.フィルム錠の製造
錠剤コアを、15インチドラム(小型ドラム)およびノズル(Schlickの二コンポーネントノズル、挿入ノズル0.7mm)を有するO’HaraのLabcoatにおいてコーティングする。前もって特定した量の錠剤コアを、ドラムの中に量り分けて、塵埃を除去し、噴霧を開始する前に予め温める。加熱段階の後、対応する量のコーティング材料を、錠剤に噴霧する。コーティング作業全体を通して、コーティング懸濁物を継続的に撹拌して、顔料が沈降するのを防ぐ。
加えて、後の視覚的評価、および物理的特性の評価のために、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%および100%のコーティング付着率の後に、サンプルを取る。噴霧の後、フィルム錠を、ドラムにおいて、ある排空気温度まで乾燥させ、二重PE袋および缶に入れる。
製造プロセスの間、以下のパラメーター、すなわち、
1.加熱の間の、供給および排空気温度(℃)
2.バッチサイズ(使用するFITABKの量、および付着させるコーティングの量(g))
3.噴霧作業の間の、供給および排空気温度(℃)
4.噴霧速度(g/min)
5.噴霧圧(bar)
6.ノズルの直径(mm)
7.乾燥の間の、供給および排空気温度(℃)
をチェックし、記録する。
E.錠剤コアの製造およびコーティングのためのプロセスパラメーター
使用準備済混合物とフィルム錠コアの組成
a.Parteck(登録商標)(Merck)を含む偽薬製剤:
Parteck(登録商標)ODTと、1%のParteck(登録商標)LUB MSTとを含む製剤:
Ludiflash(登録商標)を含む偽薬製剤:
Ludiflash(登録商標)+1%のParteck(登録商標)LUB MSTを含む製剤
Parteck(登録商標)ODT(Merck)実薬製剤
Parteck(登録商標)ODT+20%のアスコルビン酸+1%のParteck(登録商標)LUB MSTを含む錠剤コアの製剤
b.Ludiflash(登録商標)(BASF)実薬製剤
Ludiflash(登録商標)+20%のアスコルビン酸+1%のParteck(登録商標)LUB MSTを含む錠剤コアの製剤
図17は、様々な供給業者からの異なるマンニトールグレードを含む、様々な市販の予混合物を使用して製造された、錠剤コアおよびフィルム錠の硬度および崩壊時間の比較を示す。
コーティング剤とフィルム錠の組成−概観
a)用いたColorconおよびBiogrundの使用準備済コーティング製品の成分
Opadry(商標)200 White(Colorcon)の成分の概観
Aqua Polish(登録商標)Clear(Biogrund)の成分の概観
水の量は、フィルム錠の個別用量を算出する際、考慮しなかった。
b)ベースのOpadry 200 White(Colorcon)+Colorona Majestic Green(Merck)
加工例No.1および比較例No.1のためのフィルム錠の偽薬製剤
c)ベースのAqua Polish(登録商標)(Biogrund)+Candurin(登録商標)Brown Amber(Merck)
加工例No.2および比較例No.2のためのフィルム錠の偽薬製剤
d)ベースのOpadry 200 White(Colorcon)+Candurin Red Lustre(Merck)
加工例No.3および比較例No.3のためのフィルム錠の実薬製剤
e)ベースのAqua Polish(登録商標)(Biogrund)+Candurin(登録商標)Brown Amber(Merck)
加工例No.4および比較例No.4のためのフィルム錠の実薬製剤
付着させる量は、すべてのコーティング実験において、理論上、1バッチあたり約600gであり、これは、SDに対して約2.4%に相当する。この計算においても、水の量は、考慮しなかった。
個々の加工例の組成および製造パラメーター
a.加工例No.1〜4のバッチサイズ
下に示す加工例について、使用量2000gのフィルム錠コアを、各場合において、最初に、コーティングドラムに導入し、595gの量のコーティング材料を噴霧した。
b.加工例1の製剤
従来の使用準備済コーティング剤であるOpadry 200 White(製造業者 Colorcon GmbH、D−65510 Idstein、Germany)+有色顔料であるCandurin Majestic Green(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による偽薬錠(Parteck ODT)のコーティング
加工例1の製剤の総概観
一連の実験から、使用準備済混合物であるParteck(登録商標)ODTおよびLudiflash(登録商標)から、同一条件下で製造された錠剤の実験結果、ならびに、様々なコーティング系によるコーティング時のそれらの挙動を、以下で、互いに比較する。これらの実験結果は、例示的なものであり、錠剤コアの製造のためのParteck(登録商標)ODTの使用時に得られるフィルム錠の驚くべき有利な挙動を示す。
比較例
Parteck(登録商標)ODT(Merck)/Ludiflash(登録商標)(BASF)−水ベースのコーティングについてのデータの比較
略語:
FITAB=フィルム錠
TABLTK=錠剤コア(フィルム錠剤コア)。
偽薬配合の比較−Opadry(登録商標)200によるコーティング:
加工例1および比較例1
加工例1:
従来の使用準備済コーティング剤であるOpadry(登録商標)200 White(製造業者 Colorcon GmbH、D−65510 Idstein、Germany)+有色顔料であるCandurin(登録商標)Majestic Green(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による偽薬錠(Parteck(登録商標)ODT)のコーティング
比較例1:
従来の使用準備済コーティング剤であるOpadry(登録商標)200 White(製造業者 Colorcon GmbH、D−65510 Idstein、Germany)+有色顔料であるCandurin(登録商標)Majestic Green(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による偽薬錠(Ludiflash(登録商標)、BASF)のコーティング。
1.1.1 加工例1からのフィルム錠の外観と比較例1との比較
1.1.2 加工例1の硬度および崩壊時間の特性と比較例1との比較
図1:加工例1および比較例1のコーティング製造前および後の硬度および崩壊時間の比較の評価の記述
Parteck(登録商標)ODT偽薬錠剤コアは、51Nの硬度で、56秒の崩壊時間を有し、似たような特性が、44Nの錠剤硬度で、40秒の崩壊時間を有するLudiflash(登録商標)偽薬錠剤コアによっても示される。
しかし、Opadry(商標)200 Whiteによるコーティングの後、かなりの違いが観察される。そしてParteck(登録商標)ODT偽薬フィルム錠の硬度は、108Nに増大し、それにもかかわらず、崩壊時間は、たった53秒である。対照的に、Ludiflash(登録商標)偽薬フィルム錠の崩壊時間は、93Nの硬度で、501秒に増加する。
1.2 偽薬配合の比較−Aqua Polish(登録商標)Clearによるコーティング:加工例2および比較例2
加工例2:
従来の使用準備済コーティング剤であるAqua Polish Clear(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)+有色顔料であるCandurin Brown Amber(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による偽薬錠(Parteck ODT)のコーティング
比較例2:
従来の使用準備済コーティング剤であるAqua Polish Clear(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)+有色顔料であるCandurin Brown Amber(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による偽薬錠(競合製品、Ludiflash、BASF)のコーティング。
加工例2からのフィルム錠の外観と比較例2との比較
図2:Aqua Polish(登録商標)Clearでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT偽薬の外観と、Ludiflash(登録商標)偽薬の外観との比較
1.2.1 加工例2と比較例2との比較の結論
図3:加工例2と比較例2との比較の評価の記述
Parteck(登録商標)ODT偽薬錠剤コアは、51Nの硬度で、56秒の崩壊時間を有し、似たような特性が、44Nの錠剤硬度で、40秒の崩壊時間を有するLudiflash(登録商標)偽薬錠剤コアによっても示される。
しかし、Opadry(商標)200 Whiteによるコーティングの後、大きな違いが観察される。そしてParteck(登録商標)ODT偽薬フィルム錠の硬度は、90N(+77%)に増大し、崩壊時間は、たった79秒(+41%)である。対照的に、Ludiflash(登録商標)偽薬フィルム錠の崩壊時間は、93N(+111%)の硬度で、400秒(+900%)に増加する。
1.3.活性化合物含有配合−Opadry(商標)200によるコーティングの比較: 加工例3および比較例3
加工例3:
従来の使用準備済コーティング剤であるOpadry 200 White(製造業者 Colorcon GmbH、D−65510 Idstein、Germany)+有色顔料であるCandurin Red Lustre(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による、モデル活性化合物としてのアスコルビン酸を含む実薬錠(Parteck ODT)のコーティング
比較例3
従来の使用準備済コーティング剤であるOpadry 200 White(製造業者 Colorcon GmbH、D−65510 Idstein、Germany)+有色顔料であるCandurin Red Lustre(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による、モデル活性化合物としてのアスコルビン酸を含む実薬錠(競合製品、Ludiflash、BASF)のコーティング。
1.3.1.加工例3のフィルム錠の外観と比較例3との比較
図4:Opadry(商標)200でコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較
Parteck(登録商標)ODTから製造されたフィルム錠は、比較的均一の縁を有するが、Ludiflashから製造されたフィルム錠は、縁にかなりの破損を示す。
1.3.2 加工例2と比較例2との比較の結論
図5:加工例3と比較例3との比較の評価の記述
Parteck(登録商標)ODT偽薬錠剤コアは、54Nの硬度で、28秒の崩壊時間を有し、似たような特性が、45Nの錠剤硬度で、22秒の崩壊時間を有するLudiflash(登録商標)偽薬錠剤コアによっても示される。
しかし、Opadry(商標)200 Whiteによるコーティングの後、大きな違いが観察される。そしてParteck(登録商標)ODT偽薬フィルム錠の硬度は、117N(+117%)に増大し、それにもかかわらず、崩壊時間は、たった55秒(+96%)である。対照的に、Ludiflash(登録商標)偽薬フィルム錠の崩壊時間は、62N(+38%)の硬度で、309秒(+1305%)に増加する。
1.4.実薬配合の比較−Aqua Polish(登録商標)Clearによるコーティング:加工例4および比較例4
加工例4:
従来の使用準備済コーティング剤であるAqua Polish Clear(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)+有色顔料であるCandurin Red Lustre(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による、モデル活性化合物としてのアスコルビン酸を含む実薬錠(Parteck ODT)のコーティング
比較例4:
従来の使用準備済コーティング剤であるAqua Polish Clear(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)+有色顔料であるCandurin Red Lustre(製造業者 Merck KGaA、D−64293 Darmstadt、Germany)による、モデル活性化合物としてのアスコルビン酸を含む実薬錠(競合製品、Ludiflash)のコーティング。
1.4.1.加工例4のフィルム錠の外観と比較例4との比較
図6:Aqua Polish(登録商標)Clearでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較
Parteck(登録商標)ODTから製造されたフィルム錠は、比較的均一の縁を有するが、Ludiflashから製造されたフィルム錠は、縁にかなりの破損を示す。
1.4.2.加工例2と比較例2との比較の結論
図7:加工例4と比較例4との比較の評価の記述
Parteck(登録商標)ODT偽薬錠剤コアは、54Nの硬度で、28秒の崩壊時間を有し、似たような特性が、45Nの錠剤硬度で、22秒の崩壊時間を有するLudiflash(登録商標)偽薬錠剤コアによっても示される。
しかし、Opadry(商標)200 Whiteによるコーティングの後、大きな違いが観察される。そしてParteck(登録商標)ODT偽薬フィルム錠の硬度は、93N(+72%)に増大し、それにもかかわらず、崩壊時間は、たった74秒(+164%)である。対照的に、Ludiflash(登録商標)偽薬フィルム錠の崩壊時間は、59N(+31%)の硬度で、175秒(+696%)に増加する。
1.5.加工例および比較例の崩壊時間および硬度に対するコーティングの効果
1.5.1.偽薬加工例および比較例の崩壊時間および硬度に対するコーティングの効果
図8:比較された偽薬製剤の効果
Parteck(登録商標)ODT錠剤へのコーティングフィルムの付着により、崩壊時間は、わずかしか変わらないが、Ludiflash(登録商標)錠の場合、崩壊時間は、300秒超に増加し、そのことは、もはや、それが、速崩壊錠ではないことを意味する。
図9:比較された偽薬製剤の崩壊時間の考察
図9の場合におけることと同じことが、ここにあてはまる。
図10:比較された実薬製剤の効果
図11:比較された実薬製剤の崩壊時間の考察。
2.水/エタノールベースのコーティング組成物を有する、使用準備済混合物であるParteck(登録商標)ODT(Merck)およびLudiflash(登録商標)(BASF)から製造された錠剤コアでのコーティング実験の比較
2.1.偽薬配合の比較−ReadiLycoatD Clear 590.03Gによるコーティング:加工例10および比較例5
加工例10:
5%の割合の使用準備済コーティング剤ReadiLycoat(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)による偽薬錠(Parteck ODT)のコーティング
比較例5:
5%の割合の使用準備済コーティング剤ReadiLycoat(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)による偽薬錠(競合製品、Ludiflash、BASF)のコーティング。
加工例10のフィルム錠の外観と比較例5のフィルム錠の外観との比較
図12:ReadiLycoatでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT偽薬の外観と、Ludiflash(登録商標)偽薬の外観との比較。
2.1.1.加工例10と比較例5との比較の結論
図13:加工例10と比較例5の比較の評価の記述。
2.2.活性化合物含有錠剤の比較−ReadiLycoat D Clear 590.03Gによるコーティング:加工例11および比較例6
加工例11
5%の割合の使用準備済コーティング剤ReadiLycoat(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)による実薬錠(Parteck ODT)のコーティング
比較例6:
5%の割合の使用準備済コーティング剤ReadiLycoat(製造業者 Biogrund GmbH、D−65510 Hunstetten、Germany)による実薬錠(競合製品、Ludiflash、BASF)のコーティング。
2.2.2.加工例11のフィルム錠の外観と比較例6のフィルム錠の外観との比較
図14:ReadiLycoatでコーティングされた、FITAB Parteck(登録商標)ODT実薬の外観と、Ludiflash(登録商標)実薬の外観との比較
アスコルビン酸含有Parteck(登録商標)ODTフィルム錠は、縁に極めて小さい凹凸があるにすぎないが、対応するLudiflash(登録商標)錠は、極めて不揃いな縁、および表面に顕著な凹凸を示す。

Claims (14)

  1. a)噴霧造粒されたマンニトールと、架橋クロスカルメロースナトリウムと、少なくとも1種の医薬活性化合物または栄養補完物と、添加剤との、均質化された、直接圧縮可能な共混合物から得られる錠剤コア、および
    b)水溶液または水およびアルコール含有溶液の形態で付けられるコーティング
    からなること、
    ならびに、水分の存在下で速崩する錠剤であること
    を特徴とする、コーティング錠の形態の医薬製剤。
  2. 錠剤コアの製造に使用される共混合物が、90〜95重量%のマンニトールと、錠剤崩壊剤としての3〜7重量%のクロスカルメロースナトリウムと、場合により、1重量%までのステアリン酸マグネシウムとを含むことを特徴とする、請求項1に記載の医薬製剤。
  3. 錠剤コアの製造に使用される共混合物が、33°〜38°の範囲の安息角、70〜120μmの範囲の粒子径(D50;レーザー)、0.55〜0.65g/mlの範囲の嵩密度、および0.70〜0.80g/mlの範囲のタップ密度を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の医薬製剤。
  4. 錠剤コアの製造に使用される共混合物が、2.4〜3.5m/gの範囲のBET表面積を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の医薬製剤。
  5. 錠剤コアが、錠剤コアの重量に対して0.1〜50重量%の量の医薬活性化合物または栄養補完物を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項記載の医薬製剤。
  6. 錠剤コアが、錠剤コアの重量に対して0.1〜5重量%までの量の、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、ポリエチレングリコール(PEG6000)の形態の流動促進剤または滑沢剤を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の医薬製剤。
  7. コーティングが、水含有溶液または水/エタノール含有溶液の形態で付けられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の医薬製剤。
  8. コーティングが、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ酢酸ビニル、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸塩コポリマー、またはそれらの混合物の群からの可溶性フィルム形成剤を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の医薬製剤。
  9. 1種または複数のフィルム形成剤とは別に、外側の錠剤コーティングの溶解の間に口内で好ましい効果を与える、グルコース、デキストロース、フルクトース、ラクトース、マルトース、キシロース、スクロース、コーンシロップ、ソルビトール、ヘキシトール、マルチトール、キシリトール、およびマンニトールの群からの1種または複数の糖と、場合により、グリセロール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールの群から選択される少なくとも1種のポリアルコールと、場合により、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、フマル酸、リン酸、シュウ酸、およびアスコルビン酸の群からの、食品に適した少なくとも1種の食用酸と、アロマオイルおよび/または香味剤とを含む溶液から、コーティングが製造されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の医薬製剤。
  10. 錠剤コアが、非定型抗精神病薬、抗精神病薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、鎮痛薬、解熱薬、抗痙攣薬、抗コリン作用薬、制吐剤、ベンゾジアゼピン、コルチコステロイド、DDC阻害薬[カルビドパ]、ドーパミン受容体拮抗薬、モノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)、非ベンゾジアゼピン系催眠薬、オピオイド鎮痛薬[トラマドール]、プロトンポンプ阻害薬、トリプタン/セロトニン作動薬、NSAID、およびSSRIの群から選択される活性化合物を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の医薬製剤。
  11. 錠剤コアが、その重量に対して、0.50%未満の低い摩耗を有することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項記載の医薬製剤。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載の医薬製剤を調製するための方法であって、
    製造された錠剤コアを、混ぜながらコーティング用ドラムにおいて昇温状態に温め、低粘度コーティング溶液を錠剤コアに噴霧しそして昇温状態で乾燥することによってコーティングを製造することを特徴とする、方法。
  13. 錠剤コアが、コーティング溶液の噴霧前に、35〜60℃の範囲、好ましくは、40〜55℃の範囲の温度に温められることを特徴とする、請求項12に記載の方法。
  14. 錠剤が、コーティング溶液の噴霧後に10〜20分間乾燥されることを特徴とする、請求項12または13に記載の方法。
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