JP2015232803A - 入力装置 - Google Patents

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笹川 英人
Hideto Sasagawa
英人 笹川
涼太 佐々木
Ryota Sasaki
涼太 佐々木
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Abstract

【課題】本発明は、支持基板の反りの方向を制御して、支持基板を上部基板に向かい凸に湾曲させることにより、耐環境性を向上させることが可能な入力装置を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の入力装置10は、支持基板15と、支持基板15の上面側において間隔を設けて対向配置された上部基材30と、支持基板15の下面に設けられた反り制御用部材50とを有し、上部基材30の下面に上部導電層31が形成され、上部導電層31と対向して支持基板15の上面側に下部導電層21が形成されており、反り制御用部材50は支持基板15よりも小さい熱膨張係数を有し、支持基板15は上部基材30に向かい凸に湾曲していることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、入力装置に関し、特に、支持基板と、支持基板に対して間隔を設けて対向配置された上部基材とを有する入力装置に関する。
下記特許文献1には、対向配置された上部基板と下部基板とを有する抵抗式の入力装置の発明が開示されている。図12は、特許文献1に記載されている従来例の入力装置の部分拡大断面図を示す。
図12に示すように、従来例の入力装置110は、支持基板115と、支持基板115の上面側に設けられた本体部155と、支持基板115の下面側に設けられた反り矯正部材150とを有して構成される。本体部155は、対向配置された上部基板130と下部基板120とを有しており、上部基板130と下部基板120との互いに対向する面には、それぞれ上部導電層131と、下部導電層121とが形成されている。反り矯正部材150は、基材151と、基材151の下面に設けられた第1の表面層152と、基材151の上面に設けられた第2の表面層153とを有する。
従来例の入力装置110において、第1の表面層152及び第2の表面層153は、熱収縮性または熱膨張性を備えており、反り矯正部材150は、本体部155の反り方向に対して逆方向の反り力を有している。これにより、本体部155の反りを効果的に抑制することが可能である。
再公表特許WO2011/021579号
しかしながら、図12に示すように、入力装置110は、支持基板115、上部基板130、下部基板120、各層間の光学粘着層141〜144等を有する積層構造であり、それぞれ異なる材料、異なる熱収縮性または熱膨張性を有している。そのため、通常の環境において入力装置110の反りを抑制して、各基板を平坦に形成した場合であっても、使用環境の温度変化や、耐環境性試験(高温高湿試験、熱衝撃試験等)において高温環境下にさらされた場合に、各層の熱膨張が異なるため入力装置110の反りが発生する。この際、入力装置110の上面側に向かって凸に反りが発生するか、または凹に反りが発生するか、反りの方向を制御することが困難であった。
図13は、従来例の入力装置110の課題を説明するための模式断面図である。図13に示すように、使用環境の温度変化や耐環境性試験後において支持基板115が凹状に反った場合、上部基板130に十分な張力が加えられなくなるため、図13の矢印134で示すように、上部基板130の一部が局所的に下方に撓む箇所が発生する。
上部基板130が局所的に撓む箇所では、上部導電層131と下部導電層121との間隔が狭くなり、上部導電層131と下部導電層121との間の静電容量が増大して電気的特性が劣化したり、ESD(Electro Static Discharge)が発生し断線するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決して、支持基板の反りの方向を制御して、支持基板を上部基材に向かい凸に湾曲させることにより、耐環境性を向上させることが可能な入力装置を提供することを目的とする。
本発明の入力装置は、支持基板と、前記支持基板の上面側において間隔を設けて対向配置された上部基材と、前記支持基板の下面に設けられた反り制御用部材とを有し、前記上部基材の下面に上部導電層が形成され、前記上部導電層と対向して前記支持基板の上面側に下部導電層が形成されており、前記反り制御用部材は前記支持基板よりも小さい線膨張係数を有し、前記支持基板は前記上部基材に向かい凸に湾曲していることを特徴とする。
これによれば、反り制御用部材は、前記支持基板よりも小さい線膨張係数を有しているため、反り制御用部材は支持基板に対して熱膨張量が小さくなり、支持基板は上面側に凸に湾曲する。耐環境試験を行った場合等、高温の環境に置かれた場合であっても、支持基板は凸に湾曲した状態を維持して、上部基材に対して十分な張力が加えられる。よって、上部導電層と下部導電層との間隔が局所的に狭くなることを防止でき、耐環境性を向上させることができる。したがって、本発明の入力装置によれば、支持基板の反りの方向を制御して、支持基板を上部基材に向かい凸に湾曲させることにより、耐環境性を向上させることが可能である。
前記反り制御用部材は、基材と、前記基材の上面及び下面に設けられた表面層とを有し、前記基材は、前記支持基板よりも小さい線膨張係数を有することが好ましい。これによれば、表面層が基材の両面に設けられているため、基材の上面側と下面側との線膨張係数の差を小さく抑制できる。よって、高温環境下に置かれた場合であっても、反り制御用部材が過剰に変形することを抑制して、支持基板の反りの方向や反り量を安定して制御することができる。
前記表面層は、ハードコート層であることが好ましい。これによれば、支持基板の下面に傷や汚れが付着することを防止するとともに、支持基板の反りの方向を制御して耐環境性を向上させることができる。
前記支持基板の上面に下部基材が貼り合わされており、前記下部基材の前記上部基材と対向する面に前記下部導電層が形成されており、前記反り制御用部材は、前記下部基材よりも小さい線膨張係数を有することが好ましい。これによれば、支持基板の上下面で異なる線膨張係数を有し、支持基板の下面側に設けられた反り制御用部材が下部基材よりも小さい線膨張係数を有するため、確実に支持基板の反りの方向を制御して支持基板を上面側に向かい凸に湾曲させることができる。
前記下部基材の線膨張係数は、前記支持基板の線膨張係数と略等しいことが好ましい。これによれば、支持基板と下部基材との線膨張係数の差に起因する反りの発生が抑制されるため、反り制御用部材を設けることにより容易に反りの方向を制御することができる。
本発明の入力装置によれば、支持基板の反りの方向を制御して、支持基板を上面側に向かい凸に湾曲させることにより、耐環境性を向上させることが可能である。
本発明の実施形態における入力装置の斜視図である。 図1のII−II線で切断して矢印方向から見たときの入力装置の断面図である。 入力装置を構成する下部基材の平面図である。 入力装置を構成する上部基材の平面図である。 入力装置の検出動作を説明するための模式図である。 変形例の入力装置の断面図である。 本実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。 図7の続きを示す工程図である。 比較例の入力装置の断面図である。 実施例の入力装置のTST試験後における平面度の測定結果である。 比較例の入力装置のTST試験後における平面度の測定結果である。 従来例の入力装置の断面図である。 従来例の入力装置の課題を説明するための模式断面図である。
以下、図面を参照して、具体的な実施形態の入力装置について説明をする。なお、各図面の寸法は、適宜変更して示している。
<入力装置>
図1は、実施形態における入力装置の斜視図である。また、図2は、図1のII−II線で切断して矢印方向から見たときの入力装置の断面図である。
図1に示すように本実施形態の入力装置10は、支持基板15と、支持基板15の上面側に設けられた上部基材30及び下部基材20と、支持基板15の下面に設けられた反り制御用部材50とを有して構成される。また、上部基材30の表面には加飾フィルム60が貼り合わされている。図1に示すように、入力装置10は、入力領域17と、入力領域17の外側の非入力領域18を有している。操作者は、加飾フィルム60の表面の入力領域17を押圧することにより入力操作を行うことができる。また、入力装置10には外部のフレキシブルプリント基板63が接続されており、これにより入力位置情報が外部に出力される。
図2に示すように、支持基板15の上面に光学粘着層43を介して下部基材20貼り合わされており、下部基材20の表面に下部導電層21が形成されている。また、下部導電層21の上面には、非入力領域18において下部引出配線22が形成されている。
図2に示すように、下部基材20の上面側において下部基材20と所定の間隔を有して上部基材30が設けられており、上部基材30の下面には、下部導電層21と対向して上部導電層31が形成されている。また、上部導電層31の表面には、非入力領域18において上部引出配線32が形成されている。下部基材20と上部基材30とは、非入力領域18に設けられた光学粘着層41を介して貼り合わされている。
図3は下部基材20の平面図である。また、図4は上部基材30の平面図である。いずれも入力装置10の上面側から見たときの平面図を示しており、図4に示す上部引出配線32等は、上部基材30の下面に形成されているが、見やすくするために実線で示している。
図2及び図3に示すように、下部導電層21は、下部基材20の入力領域17及び非入力領域18に亘って全面に形成されており、下部導電層21の表面に下部引出配線22が形成されている。図3に示すように、下部引出配線22は、入力領域17を囲んで非入力領域18に形成されている。Y1側に形成されたY1側引出配線22aは、X1−X2方向に延在し、下部導電層21と電気的に接続されるとともに、接続配線22eと電気的に接続される。また、Y2側に形成されたY2側引出配線22bは、X1−X2方向に延在し、下部導電層21と電気的に接続されている。そして、Y2側引出配線22bは、X2側引出配線22cを介して接続配線22eと電気的に接続される。なお、X1側の非入力領域18にはダミー配線22dが形成されている。Y1側引出配線22aとY2側引出配線22bとの間で、下部導電層21のY1−Y2方向に電圧が印加される。
なお、下部導電層21の表面には、図示しないドットスペーサが形成されており、これにより、下部基材20と上部基材30との貼りつきが防止される。
同様に、図2及び図4に示すように、上部導電層31は、上部基材30の入力領域17及び非入力領域18に亘って全面に形成されており、上部導電層31の表面に上部引出配線32が形成されている。図4に示すように、上部引出配線32は入力領域17を囲んで非入力領域18に形成されており、X1側引出配線32aとX2側引出配線32bとの間で、上部導電層31のX1−X2方向に電圧が印加される。また、接続配線22e及び接続配線32eは、外部のフレキシブルプリント基板63(図示しない)と接続される。
上部基材30及び下部基材20は、透光性の樹脂材料が用いられており、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN樹脂)、環状ポリオレフィン(COP樹脂)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(アクリル)(PMMA)等の材料を用いることができる。下部基材20及び上部基材30は、可撓性を有するフィルム状の材料が用いられ、厚みが50μm〜300μm程度で形成される。
上部導電層31及び下部導電層21は、ITO(Indium Tin Oxide)、SnO、ZnO等の透明導電材料を用いて、スパッタや蒸着等の薄膜法により形成される。あるいは、有機透明導電材料として、カーボンナノチューブやポリチオフィン、ポリピロール等の有機導電性ポリマーをコーティングしたものであっても良い。
上部引出配線32及び下部引出配線22は、Cu、Ag等の良好な導電性を有する金属材料を用いて形成される。またはCuNi等の合金材料を用いることもできる。
上部基材30及び下部基材20を支持する支持基板15は、剛性を有する透明な樹脂板であり、0.5mm〜2mm程度の厚さで形成される。支持基板15として、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)、環状ポリオレフィン(COP樹脂)、ポリメタクリル酸メチル樹脂(アクリル)(PMMA)等の樹脂材料を用いることができる。
また、上部基材30の表面に貼り合わされた加飾フィルム60は、上部基材30と同様の材料を用いて、可撓性を有するフィルム状の透明樹脂材料により形成される。そして、図2に示すように、加飾フィルム60の非入力領域18に、着色された加飾層61が形成されている。これにより、上部引出配線32及び下部引出配線22が操作者から視認されることを防止できる。
図5は、入力装置の検出動作を説明するための模式図である。操作者が指やペンで入力領域17を下方向へ押圧すると、上部基材30が下方向へ撓み、上部導電層31と下部導電層21とが当接する。このとき、図5のP点で上部導電層31と下部導電層21とが接触すると、下部導電層21をY方向に分割した抵抗値に対応する電圧が上部引出配線32a、32bから得られ、上部導電層31をX方向に分割した抵抗値に対応する電圧が下部引出配線22a、22bから得られる。そして得られた各電圧をA/D変換することにより、P点のX−Y座標上の位置を検出できる。
本実施形態の入力装置10は、図2に示すように、支持基板15の下面に反り制御用部材50が設けられている。反り制御用部材50は、支持基板15の下面の全面に光学粘着層44を介して貼り合わされる。
図2に示すように反り制御用部材50は、基材51と、基材51の上面に形成された第1の表面層52と、基材51の下面に形成された第2の表面層53とを有して構成される。基材51は、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)を用いて形成される。また、第1の表面層52及び第2の表面層53は、ウレタンアクリレート樹脂を用いて形成され、ハードコート層としての機能を有する。これにより、支持基板15の下面側に傷や汚れが付着することを防止することができる。
反り制御用部材50は支持基板15よりも小さい線膨張係数を有している。例えば、反り制御用部材50の基材51としてPET樹脂を用いたときの線膨張係数は1.2×10−5/℃であり、支持基板15としてCOP樹脂を用いたときの線膨張係数は、7×10−5/℃である。
本実施形態において、反り制御用部材50が、支持基板15よりも小さい線膨張係数を有しているため、高温の環境に置かれた場合に反り制御用部材50の熱膨張量は支持基板15に対して小さくなる。したがって、入力装置10の製造工程において加熱処理を行うことにより、図2に示すように支持基板15を上部基材30に向かい凸に湾曲させることができる。
加熱処理は、例えば部材間を接合する光学粘着層41〜44内部や界面に気泡が発生することを抑制するために加圧しながら行われる。また、下部導電層21の表面に形成されるドットスペーサ(図示しない)を硬化・乾燥させる際にも加熱処理が行われる。加熱処理温度は、40℃〜100℃程度である。
以上のように、支持基板15よりも小さい線膨張係数を有する反り制御用部材50を設け、支持基板15を上部基材30に向かい凸に湾曲させることができる。使用温度が変化した場合や耐環境性試験を行った場合等、入力装置10が高温の環境に置かれた場合であっても、支持基板15の形状を凸に湾曲した状態に維持することができる。よって、上部基材30に対して十分な張力が加えられ、上部導電層31と下部導電層21との間隔が局所的に狭くなることを防止でき、耐環境性を向上させることができる。したがって、本実施形態の入力装置10によれば、支持基板15の反りの方向を制御して支持基板15を上部基材30に向かい凸に湾曲させることにより、耐環境性を向上させることが可能である。
図2に示す反り制御用部材50の構成とは異なり、基材51の下面にのみ第2の表面層53を設け、基材51の上面に第1の表面層52を設けない場合であっても、支持基板15の下面側を保護するハードコート層としての機能を発揮することができる。しかし、基材51の片面のみの第1の表面層52または第2の表面層53を設けた場合には、基材51の上下面の線膨張係数の差が大きくなる。このため、高温環境下に置かれた場合の基材51の変形量が大きくなり、室温に戻ったときに元の形状に戻ろうとする変形量も大きくなるため熱収縮が増大する。このため、温度変化に対する基材51及び支持基板15の変形・歪みが大きくなるため、安定して支持基板15の反りを制御することが困難となるおそれがある。
本実施形態において、反り制御用部材50は、基材51の両面に第1の表面層52及び第2の表面層53がそれぞれ設けられた構成となっている。このため、基材51の上面側と下面側との線膨張係数の差を小さく抑制でき、加熱処理工程や高温環境下に置かれた場合であっても、反り制御用部材50が過剰に変形することを抑制することができる。したがって、反り制御用部材50により、支持基板15の反りの方向や反り量を安定して制御することができる。
また、図2に示すように、支持基板15の上面に下部基材20が貼り合わされており、反り制御用部材50は、下部基材20よりも小さい線膨張係数を有する。例えば、下部基材20としてポリカーボネート樹脂(PC樹脂)を用いた場合の線膨張係数は7×10−5/℃であり、反り制御用部材50の基材51としてPET樹脂を用いた場合の線膨張係数は1.2×10−5/℃である。こうすれば、支持基板15の上下面で線膨張係数を異ならせて、支持基板15の下面側に設けられた反り制御用部材50が小さい線膨張係数を有するため、確実に支持基板15の反りの方向を制御して、支持基板15を上部基材30に向かい凸に湾曲させることができる。
さらに、下部基材20の線膨張係数と、支持基板15の線膨張係数とを略等しくすることが好ましい。例えば、上述のように、支持基板15としてCOP樹脂を用いた場合と、下部基材20としてPC樹脂を用いた場合の線膨張係数はいずれも7×10−5/℃であり、支持基板15と下部基材20との線膨張係数を等しくすることができる。こうすれば、支持基板15と下部基材20との線膨張係数の差に起因する反りの発生が抑制されるため、反り制御用部材50を設けることにより容易に反りの方向を制御することができる。
なお、反り制御用部材50の第1の表面層52及び第2の表面層53は、ハードコート層に限定されず、他の機能を有する場合であっても良く、例えば、反射防止層等を設けることもできる。また、図2では、第1の表面層52と第2の表面層53を同じ厚さで示しているが、これに限定されず、適宜厚さを異ならせても良い。
図6は、本実施形態における変形例の入力装置の断面図である。本変形例の入力装置11は、支持基板15の上面に下部基材20が設けられていない点が異なる。図6に示すように、上部基材30は、支持基板15と間隔を有して対向配置されており、下部導電層21は、上部導電層31と対向して支持基板15の上面に形成されている。
本変形例においても、下部導電層21は、ITO等の透明導電材料を用いて薄膜形成することができる。若しくは、あらかじめITO等の透明導電膜が形成された転写用フィルムを用意して、支持基板15の表面に透明導電膜を転写する転写法により下部導電層21を形成することも可能である。
このような態様であっても、支持基板15の下面に、支持基板15よりも小さい線膨張係数を有する反り制御用部材50を設けることにより、支持基板15を上部基材30に向かい凸に湾曲させることができ、入力装置11の耐環境性を向上させることができる。
<入力装置の製造方法>
図7各図は、本実施形態の入力装置の製造方法を説明するための工程図である。また、図8各図は、図7の続きの工程図である。図7(a)の工程では、まず支持基板15を用意する。支持基板15は、上述の透明樹脂材料を用いて樹脂成形されたものを用いる。なお、図7(a)では、支持基板15は平坦に形成されているが、わずかに上面側に凸に湾曲させたものを用いても良い。
図7(b)の工程では、支持基板15の上面に光学粘着層43を介して下部基材20を貼り合わせる。下部基材20の上面に、あらかじめ下部導電層21が形成されているものが用いられる。図7(b)の工程において、下部基材20を貼り合わせる際に加えられる荷重により、支持基板15は、凹状に湾曲する。
次に、図7(c)の工程では、支持基板15の下面に光学粘着層44を介して反り制御用部材50を貼り合わせる。この際、図7(b)の工程とは逆向きに荷重が加えられるため、図7(c)に示すように、支持基板15は上面側に向かい凸に湾曲する。その後、光学粘着層43、44の内部や界面に気泡が発生することを抑制するために加熱処理が施される。反り制御用部材50は支持基板15よりも小さい線膨張係数を有するため、この加熱処理工程において支持基板15の伸び量は反り制御用部材50の伸び量よりも大きくなる。したがって、支持基板15は凹状に変形することなく、確実に支持基板15を上面側に向かい凸状に湾曲させることができる。
図8(a)の工程では、下部導電層21の上面にドットスペーサ70を形成する。ドットスペーサ70は、アクリル系の透明樹脂材料を用いて印刷形成された後にUV硬化される。この際、同時に加熱され、支持基板15は安定して凸状に湾曲した形状を維持する。
次に、図8(b)の工程で、下部基材20の上面に、光学粘着層43を介して上部基材30を貼り合わせる。上部基材30と加飾フィルム60とをあらかじめ貼り合わせた積層体を貼り合わせることで、支持基板15に対する貼り合わせ工程を少なくすることができる。このようにして、図8(b)示す入力装置10が得られる。図8(b)の工程では、支持基板15の上面側から下面側に向かい荷重が加えられるが、図7(c)〜図8(a)の工程において、支持基板15は安定して凸状に湾曲した形状となっているため、図8(b)の工程の後においても凸状に湾曲した形状が維持される。
以上の工程により、支持基板15の反りの方向を制御して、支持基板15が凸に湾曲した入力装置10を製造することができる。これにより、例えば耐環境性試験等を行い高温環境下に置かれた場合であっても、支持基板15が凸に湾曲した状態が維持されるため、上部基材30に対して十分な張力が加えられる。したがって、上部導電層31と下部導電層21との間隔が局所的に狭くなることを防止でき、耐環境性を向上させることができる。
<実施例>
図10及び図11は、実施例の入力装置及び比較例の入力装置について、TST(Thermal Shock Test)試験後の入力装置の平面度を測定した結果である。
実施例の入力装置は、図1〜図4に示す実施形態の入力装置10と同様の構成であり、支持基板15としてCOP樹脂を、下部基材20はPC樹脂を、反り制御用部材50の基材51はPET樹脂を用いている。実施例の入力装置は、図2に示すように、反り制御用部材50の基材51の上面に第1の表面層52が形成され、下面に第2の表面層53が形成されている。
図9は比較例の入力装置を示す断面図である。図9に示すように、比較例の入力装置210は、反り制御用部材250の下面のみに表面層252が形成されている点が異なる。その他の構成は、実施例の入力装置と同じである。
図10は、実施例の入力装置について、TST試験後の平面度を測定した結果を示し、図10(a)は、支持基板15の平面度を、図10(b)は、下部基材20と上部基材30との間隔を、図10(c)は、上部基材30の表面の平面度を示している。図10(d)は、実施例の入力装置の模式断面図であり、図10(a)〜図10(c)の測定箇所をそれぞれ矢印A、B、Cで示している。また、図11は、比較例の入力装置について、TST試験後の平面度を測定した結果を示し、図11(a)〜図11(c)はそれぞれ、図10(a)〜図10(c)と同じ箇所を測定した結果を示す。
図10(a)に示すように、実施例の入力装置は、TST試験後においても支持基板15が上面側に向かい凸に湾曲している。本実施例では、最大0.16mm凸に湾曲している。また、図10(c)に示すように、上部基材30についても上面側に向かい膨らんだ形状を維持しており、図10(b)に示すように、下部基材20と上部基材30との間隔も中央部が大きくなっており、局所的に間隔が狭くなっている箇所は発生していない。以上のように、実施例の入力装置は、TST試験後においても、支持基板15が凸に湾曲した形状に維持されており、優れた耐環境性を有することが示された。
図11(a)に示すように、比較例の入力装置は、実施例の入力装置とは逆にTST試験後において支持基板215が凹状に湾曲している。図11(a)では、最大で0.13mm凹んだ形状となっている。また。図11(c)に示すように、上部基材30の中央部は凸に膨らんでいるが、その周囲で凹んだ部分が発生している。図11(a)に示すように、支持基板15も凹状に湾曲して変形しているため、図11(b)に示すように下部基材20と上部基材30との間隔は、図10(b)に示す実施例と同程度に維持されている。しかし、図11(c)に示すように上部基材30に十分な張力が与えられておらず、上部基材30の歪み、変形が局所的に大きくなる箇所が発生していることから、電気的特性の劣化や、ESD(Electric Static Discharge)の発生等の不具合が生じるおそれがある。
比較例の入力装置は、図9に示すように、反り制御用部材250の片面のみに表面層252が設けられていることから、反り制御用部材250の変形が大きくなり、高温状態では実施例の入力装置よりも大きく凸に変形するが、室温に戻った際に元の形状に戻ろうとする収縮量も大きくなり、凸に湾曲した状態を維持できないためである。
以上の結果から、反り制御用部材50の基材51の上下面に第1の表面層52と第2の表面層53とをそれぞれ設けることにより、TST試験後においても支持基板15を凸に湾曲した形状に維持することが可能であることが示された。
10、11 入力装置
15 支持基板
17 入力領域
18 非入力領域
20 下部基材
21 下部導電層
22 下部引出配線
22a Y1側引出配線、 22b Y2側引出配線
30 上部基材
31 上部導電層
32 上部引出配線
32a X1側引出配線、 32b X2側引出配線
41、42、43、44 光学粘着層
50 反り制御用部材
51 基材
52 第1の表面層
53 第2の表面層
60 加飾フィルム
70 ドットスペーサ

Claims (5)

  1. 支持基板と、前記支持基板の上面側において間隔を設けて対向配置された上部基材と、前記支持基板の下面に設けられた反り制御用部材とを有し、
    前記上部基材の下面に上部導電層が形成され、前記上部導電層と対向して前記支持基板の上面側に下部導電層が形成されており、
    前記反り制御用部材は前記支持基板よりも小さい線膨張係数を有し、前記支持基板は前記上部基材に向かい凸に湾曲していることを特徴とする入力装置。
  2. 前記反り制御用部材は、基材と、前記基材の上面及び下面に設けられた表面層とを有し、前記基材は、前記支持基板よりも小さい線膨張係数を有することを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記表面層は、ハードコート層であることを特徴とする請求項2に記載の入力装置。
  4. 前記支持基板の上面に下部基材が貼り合わされており、前記下部基材の前記上部基材と対向する面に前記下部導電層が形成されており、前記反り制御用部材は、前記下部基材よりも小さい線膨張係数を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の入力装置。
  5. 前記下部基材の線膨張係数は、前記支持基板の線膨張係数と略等しいことを特徴とする請求項4に記載の入力装置。
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