JP2015230884A - 蓄電デバイス用樹脂 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、密着性、塗工性、および活物質や導電材料の分散性が優れ、さらに電解液耐性が優れる被膜を形成できる蓄電デバイス用樹脂の提供を目的とする【解決手段】カルボキシル基含有モノマー(b1):5〜50重量%、架橋性モノマー(b2):0.1〜5重量%、その他のモノマー(b3):45〜94.9重量%を重合してなる樹脂であって、前記架橋性モノマー(b2)が、二重結合を2つ以上有するモノマーおよびアルコキシシリル基含有モノマーの少なくとも何れかである、蓄電デバイス用樹脂。【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電デバイスの内部の被膜に使用する樹脂および樹脂組成物に関する。
近年、デジタルカメラや携帯電話のような小型携帯型電子機器が広く用いられるようになってきた。これらの電子機器には、大きさが小さく、かつ重量を軽くすることが常に求められてきており、搭載される電池においても、小型、軽量かつ大容量の電池の実現が求められている。また、自動車等に搭載する大型二次電池においても、従来の鉛蓄電池に代えて、軽量で高出力性能を有する大型電池の実現が望まれている。さらに、高出力かつ高エネルギー密度な蓄電デバイスとしては、電気二重層キャパシター、リチウムイオンキャパシターなどのキャパシターも注目されている。
上記環境下、リチウムイオン二次電池およびアルカリ二次電池等の二次電池、ならびにキャパシター等の蓄電デバイスの開発が行なわれている。この蓄電デバイスに使用する電極は、金属箔に下地層および合材層を備えているが、これらの層に使用する導電材料や活物質を被膜として固定するためには、バインダー樹脂が必要である。また蓄電デバイスの分離膜も生成したデンドライドによる分離膜の損傷を防止するため保護層が形成されているが、その保護層に使用する無機粒子を被膜として固定するバインダー樹脂も必要である。このバインダー樹脂には、活物質や導電材料等を分散させる分散性、保護層や集電体等との密着性、電解液耐性、繰り返される充放電サイクルへの耐久性、および電池特性を低下させない等の性能が必要であった。
そこで特許文献1には、所定のモノマーを使用した重量平均分子量が50万以上の水溶性高分子のバインダー樹脂が開示されている。
また、特許文献2には、アクリロニトリルを使用したゴム状高分子のバインダー樹脂が開示されている。
特許第4988967号公報 特開2005−235508号公報
しかし、水溶性高分子を配合したバインダー樹脂は、溶液の粘度が高いため、合材層等の被膜形成の際の塗工性が悪く、平滑で緻密な被膜の形成が難しく被膜に欠陥が生じやすい。この被膜欠陥により電極の均一性が低下し、充放電サイクル性能が低下しやすい等の問題があった。
また、ゴム状高分子を使用した場合、集電体との密着性が低く、導電材料の分散性が不足し、塗工性が低く被膜欠陥が生じやすい等の問題があった。
本発明は、密着性、塗工性、および活物質や導電材料の分散性が優れ、さらに電解液耐性が優れる被膜を形成できる蓄電デバイス用樹脂の提供を目的とする。
本発明の蓄電デバイス用樹脂は、カルボキシル基含有モノマー(b1):5〜50重量%、架橋性モノマー(b2):0.1〜5重量%、その他のモノマー(b3):45〜94.9重量%(但し、前記(b1)〜(b3)の合計を100重量%とする)を重合してなり、
前記架橋性モノマー(b2)が、二重結合を2つ以上有するモノマーおよびアルコキシシリル基含有モノマーの少なくとも何れかである。
上記の本発明によれば、分散性および密着性向上のためにカルボキシル基含有モノマーを多量に使用すると、樹脂の粘度が上昇するところ、架橋性モノマーを併用したことで樹脂内に3次元ポリマーネットワークが形成する。この3次元ポリマーネットワークにより樹脂のモビリティが下がることで、樹脂の水溶性が低下し、エマルションを形成することで粘度が下がり流動性が向上することで塗工性が向上した。この塗工性の向上により、均一で欠陥が少ない被膜が形成できた上、被膜の電解液耐性が向上する効果も得られた。
本発明により密着性、塗工性、および活物質や導電材料の分散性が優れ、さらに電解液耐性が優れる被膜を形成できる蓄電デバイス用樹脂を提供できる。
本発明を説明する前に用語を定義する。まず蓄電デバイスとは、二次電池およびキャパシタ等、電気の蓄積および放出を繰り返すことができる装置を言う。被膜とは、下地層、合材層、保護層およびその他の蓄電デバイス内の部材に形成できる層の総称である。また、その他のモノマー(b3)とは、カルボキシル基含有モノマー(b1)および架橋性モノマー(b2)以外のモノマーである。また、モノマーとは、エチレン性不飽和二重結合含有単量体である。また、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートを含む。
本発明の蓄電デバイス用樹脂は、カルボキシル基含有モノマー(b1):5〜50重量%、架橋性モノマー(b2):0.1〜5重量%、その他のモノマー(b3):45〜94.9重量%(但し、前記(b1)〜(b3)の合計を100重量%とする)を含むモノマー混合物を重合してなり、
前記架橋性モノマー(b2)が、二重結合を2つ以上有するモノマーおよびアルコキシシリル基含有モノマーの少なくとも何れかである。
本発明の蓄電デバイス用樹脂は、電極の集電体上に形成する下地層のバインダー樹脂、同集電体上ないし下地層上に形成する合材層のバインダー樹脂、分離膜(セパレータともいう)上に形成する保護層のバインダー樹脂、ならび合材層を保護するために形成する樹脂層として使用することが好ましい。すなわち、本発明の蓄電デバイス用樹脂は、蓄電デバイス内の様々な部材の被膜形成用樹脂として使用することが好ましい。
本発明の蓄電デバイス用樹脂(以下、単に「樹脂」ということがある)は、カルボキシル基含有モノマー(b1)、架橋性モノマー(b2)、その他のモノマー(b3)を乳化重合して得る。
カルボキシル基含有モノマー(b1)は、被膜と、集電体ないし分離膜等との密着性を向上させるために使用する。カルボキシル基含有モノマー(b1)は、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびシトラコン酸、ならびにこれらのアルキルモノエステルないしアルケニルモノエステル;
フタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、イソフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、テレフタル酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、コハク酸β−(メタ)アクリロキシエチルモノエステル、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、けい皮酸等が挙げられる。
カルボキシル基含有モノマー(b1)は、単独または複数を併用できる。
カルボキシル基含有モノマー(b1)は、モノマー混合物中、5〜50重量%を配合することが好ましく、10〜48重量%がより好ましく、15〜46重量%がさらに好ましい。配合量が5重量%以上になるとより高い密着性が得られる。また、配合量が50重量%以下になると重合安定性がより向上する。
架橋性モノマー(b2)は、自己架橋型反応性官能基を有しており、主に重合中において前記官能基が自己架橋することでポリマー同士が3次元ポリマーネットワークを形成する。この3次元ポリマーネットワークにより架橋密度が高い樹脂が得られるため、その後、樹脂は、塩基性化合物で中和した後も水に対して溶解せず、エマルションを形成するため電解液耐性が向上する。
架橋性モノマー(b2)は、二重結合を2つ以上有するモノマー、およびアルコキシシリル基含有モノマーのうち少なくとも何れかを使用する。なお、二重結合とは、エチレン性不飽和二重結合である。
二重結合を2つ以上有するモノマーは、例えばジビニルベンゼン、およびアジピン酸ジビニル等のジビニル;イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、およびマレイン酸ジアリル等のジアリル;等が挙げられる。
アルコキシシリル基含有モノマーは、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、およびビニルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
架橋性モノマー(b2)は、モノマー混合物中、0.1〜5重量%を配合することが好ましく、0.2〜4.5重量%がより好ましく、0.3〜4重量%がさらに好ましい。配合量が0.1重量%以上になると樹脂の架橋がより向上し、電解液耐性がより向上する。また、配合量が5重量%以下になると重合安定性がより向上し、樹脂の保存安定性がより向上する。
その他のモノマー(b3)は、その使用により樹脂の水に対する溶解度、親水性およびガラス転移温度を調整できる。その他のモノマー(b3)は、アルキル基含有モノマー、ポリエーテル鎖含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、水酸基含有モノマー、および芳香環含有モノマー等が好ましい。
アルキル基含有モノマーは、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、およびラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ポリエーテル鎖含有モノマーは、例えばポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、およびエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
エポキシ基含有モノマーは、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、および3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート水酸基含有モノマー
アミド基含有モノマーは、例えば(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
水酸基含有モノマーは、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、および4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
芳香環含有モノマーは、例えばスチレン、α−メチルスチレン、およびベンジルメタクリレート等が挙げられる。
その他のモノマー(b3)は、単独または複数を使用できる。
その他のモノマー(b3)は、モノマー混合物中、45〜94.9重量%を配合することが好ましく、50〜90重量%がより好ましく、55〜85重量%がさらに好ましい。カルボキシル基含有モノマー(b1)、架橋性モノマー(b2)は比較的ガラス転移点が高いため、その他のモノマー(b3)を45重量%以上配合した方が樹脂の柔軟性がより高くなる。一方、94.9重量%以下にすることで、樹脂の被膜強度がより高くなる。
本発明の蓄電デバイス用樹脂は、乳化重合で合成することが好ましい。乳化重合で合成した蓄電デバイス用樹脂は、粘度が低いため塗工性が優れており緻密で平滑な被膜が形成できる。この乳化重合には、一般的に乳化剤を使用できる。乳化剤は、アニオン性乳化剤およびノニオン性乳化剤を単独若しくは併用できる。また、乳化剤は、ラジカル重合性の官能基を有する乳化剤(以下、反応性乳化剤という)およびラジカル重合性の官能基を有さない乳化剤(以下、非反応性乳化剤という)を使用できる。両者は併用できる。
反応性乳化剤は、例えば、スルホコハク酸エステル系乳化剤、アルキルフェノールエーテル系乳化剤等が挙げられる。
非反応性乳化剤は、例えばポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等のアニオン系非反応性乳化剤;ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル等のポリオキシ多環フェニルエーテル類;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系非反応性乳化剤等が挙げられる。
乳化剤は、モノマー混合物100重量部に対して、0.1〜5重量部程度を使用するのが好ましく、1〜3重量部程度がより好ましい。乳化剤を0.1重量部以上使用すると重合安定性がより向上する。また、乳化剤を5重量部以下使用すると電解液耐性がより向上する。
前記乳化重合に使用する重合開始剤は、過硫酸塩、過酸化物、およびアゾ化合物等が好ましく、過硫酸塩がより好ましい。
過硫酸塩は、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、および過硫酸ナトリウム等が挙げられる。
過酸化物は、例えばターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、キュメンハイドロパーオキサイド、およびp−メンタンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
また乳化重合には、重合開始剤と還元剤を併用した開始剤(以下、レドックス開始剤という)を使用することも好ましい。レドックス開始剤は、過酸化物と還元剤とを組合せて使用できる。
還元剤は、例えばイソアスコルビン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、および次亜硫酸ナトリウム等が挙げられる。
重合開始剤は、モノマー混合物100重量部に対して、0.1〜1重量部を使用するのが好ましく、0.2〜0.8重量部がより好ましい。配合量が0.1重量%以上になると、重合安定性がより向上する。また、配合量が1重量%以下になると、耐水性がより向上する。
本発明の蓄電デバイス用樹脂のガラス転移温度(以下、Tgともいう)は、−50〜70℃が好ましく、−30〜30℃がより好ましい。Tgが−50℃以上になると電池特性がより向上する。また、Tgが70℃以下になると密着性および塗工性がより向上する。なお、ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた実測値である。
DSC(示差走査熱量計)によるTgの測定は、例えば蓄電デバイス用樹脂を乾固し約2mgをアルミニウムパン上で秤量し、前記アルミニウムパンをDSC測定ホルダーにセットし、10℃/分の昇温条件にて得られるチャートの吸熱ピークを読み取る。このときのピーク温度を本発明のTgとする
蓄電デバイス用樹脂は、重合前ないし重合後に塩基性化合物で中和することができる。塩基性化合物は、アンモニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン;2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール等のアルコールアミン;モルホリン等が挙げられる。蓄電デバイス用樹脂を塩基性化合物で中和すると密着性がより向上する。
本発明の蓄電デバイス用樹脂は、蓄電デバイス内に設置する部材の被膜として使用することが好ましい。具体的には、電極の集電体上に形成する下地層、電極の合材層、電極表面ないし分離膜のプラスチック膜上に形成する保護層、ならびに合材層を保護する樹脂層等に使用する被膜として使用することが好ましい。
本発明の蓄電デバイス電極用樹脂組成物は、集電体上に形成する下地層、ないし合材層等として使用できる。
本発明の蓄電デバイス電極用樹脂組成物は、蓄電デバイス用樹脂と、導電材料とを含む。前記導電材料は、導電性が良好でコストを抑制できる、カーボンブラックおよび黒鉛粒子の少なくともいずれかを含むことが好ましい。
カーボンブラックは、気体もしくは液体の原料を反応炉中で連続的に熱分解し製造するファーネスブラック、特にエチレン重油を原料としたケッチェンブラック、原料ガスを燃焼させて、その炎をチャンネル鋼底面にあて急冷し析出させたチャンネルブラック、ガスを原料とし燃焼と熱分解を周期的に繰り返すことにより得られるサーマルブラック、特にアセチレンガスを原料とするアセチレンブラック等が好ましい。なお、カーボンブラックは、酸化処理をされたカーボンブラック、および中空カーボンブラック等も好ましい。
これらは単独または2種類以上併用できる。
カーボンの酸化処理は、カーボンを空気中で高温処理する方法、または硝酸、二酸化窒素、あるいはオゾン等で二次的に処理する方法により、例えばフェノール基、キノン基、カルボキシル基、カルボニル基等の酸素含有極性官能基をカーボン表面に直接導入(共有結合)する処理であり、カーボンの分散性を向上させるために一般的な方法である。しかし、前記官能基の導入量に比例してカーボンの導電性が低下するため酸化処理をされたカーボンブラックの使用量は、出来だけ少量が好ましい。
カーボンブラックの比表面積は、数値の増加に比例して、カーボンブラック粒子どうしの接触点が増えるため、電極の内部抵抗を下げるのに有利となる。そのためカーボンブラックの比表面積は、窒素の吸着量から求められる比表面積(BET)で、20〜1500m2/gが好ましく、50〜1500m2/gがより好ましく、100〜1500m2/gがさらに好ましい。比表面積が20m2/g以上になるとカーボンブラックの導電性がより向上する。また、比表面積が1500m2/g以下のカーボンブラックでないと現在の技術水準では市場で入手できない。
カーボンブラックの平均粒子径は、平均一次粒子径で0.005〜1μmが好ましく、、0.01〜0.2μmがより好ましい。なお、平均一次粒子径とは、走査型電子顕微鏡の拡大画像(千倍〜1万倍程度)から10〜20個程度の一次粒子を平均した数値である。また、粒子の平均アスペクト比1.5以上である場合、長軸長さと短軸長さのうち長軸長さを平均する。
黒鉛は、葉状、球状、および土状等の形状の粒子であり、導電性の面で葉状黒鉛粒子が好ましい。
黒鉛粒子の平均粒子径は、平均一次粒子径であり1〜50μmが好ましく、3〜40μmがより好ましい。なお、葉状黒鉛粒子を使用する場合、表面が平滑で導電性が良好な被膜が得られることからその厚みは、0.01〜2μmが好ましい。
葉状黒鉛粒子は、例えば、塊状の天然黒鉛を粉砕する方法、または天然黒鉛の層間化合物のへき開面に沿って、層間剥離を行なう方法で得ることができる。前記粉砕の場合、例えば、ボールミルなどを用いた乾式粉砕法が好ましい。
導電材料は、蓄電デバイス用樹脂および導電材料の合計100重量%中、10〜70重量%含むことが好ましく、15〜65重量%がより好ましい。導電材料が10重量%以上になると導電性がより向上する。また、導電材料が70重量%以下になると被膜の密着性がより向上する。
本発明の蓄電デバイス電極用樹脂組成物を製造する際、導電材料と蓄電デバイス用樹脂との混合は、導電材料を予備分散してから蓄電デバイス用樹脂と混合すると、導電材料を被膜中により微細に、より均一に、分散できる。予備分散には、水および水溶性の分散樹脂を使用することが好ましい。水溶性の分散樹脂は、例えばセルロース樹脂、アクリル樹脂、スチレン・アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、およびウレタン樹脂等が好ましい。
本発明の蓄電デバイス電極用樹脂組成物は、さらに溶剤、成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤等を含むことができる。
本発明の蓄電デバイス電極用樹脂組成物は、そのまま集電体上に塗工すると下地層を形成できる。または、蓄電デバイス電極用樹脂組成物と活物質とを配合し合材インキを得た後、集電体上ないし下地層上に塗工することで合材層を形成できる。
本発明の蓄電デバイス電極は、少なくとも、集電体と、蓄電デバイス電極用樹脂組成物から形成されてなる下地層とを備えている。本発明の蓄電デバイス電極を備えた蓄電デバイスは、導電性が良好な下地層の存在により電池性能が向上する。
集電体は、蓄電デバイスの電極で一般的に使用されている集電体である。集電体の素材は、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、およびステンレス等の金属ならびにこれらの合金が挙げられる。蓄電デバイスが例えばリチウムイオン電池の場合、特に正極用集電体は、アルミニウムが好ましく、負極用集電体は、銅が好ましい。集電体の形状は、蓄電デバイスの形状に応じた形状で使用できる。一般的には平板上の箔が用いられているが、表面を粗面化した集電体、***を形成した集電体、メッシュ状の集電体等が挙げられる。
集電体の厚みは、一般的には1〜100μm程度であり、5〜50μm程度がより好ましい。
前記下地層の形成は、集電体上に蓄電デバイス電極用樹脂組成物を塗工して形成する。下地層の厚みは、一般的には0.1〜5μm程度であり、0.1〜2μmがより好ましい。
前記塗工は、例えばダイコーティング法、ディップコーティング法、ロールコーティング法、ドクターコーティング法、ナイフコーティング法、スプレーコティング法、グラビアコーティング法、スクリーン印刷法および静電塗装法等の公知の塗工方法が可能である。また、塗工の際、乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程は、例えば送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機等の公知の乾燥装置を使用できる。また、平版プレスやカレンダーロール等による圧延処理を行い下地層の表面を平滑することができる。
蓄電デバイス電極用樹脂組成物を合材層の形成に使用する場合、さらに活物質を配合した合材インキを作製してから使用できる。活物質は、蓄電デバイスの種類により化合物が異なる。
まず、リチウムイオン二次電池の正極用活物質は、例えばリチウムイオンをドーピングまたはインターカレーション可能な金属酸化物、金属硫化物、および導電性高分子等が挙げられる。金属酸化物は、例えば、Fe、Co、Ni、およびMn等の遷移金属の酸化物、ならびにリチウムとの複合酸化物等が好ましい。
金属硫化物は、遷移金属硫化物等が好ましい。具体的には、MnO、V25、V613、TiO2等の遷移金属酸化物粉末;、層状構造のニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、スピネル構造のマンガン酸リチウム等のリチウムと遷移金属との複合酸化物;、オリビン構造のリン酸化合物であるリン酸鉄リチウム;、TiS2、FeS等の遷移金属硫化物等が挙げられる。

前記正極用活物質の平均一次粒子径は、0.05〜100μm程度が好ましく、0.1〜50μm程度がより好ましい。
なお、合材インキ中に分散された状態(溶液)の活物質の平均粒子径(以下、分散粒子径ともいう)は、0.5〜20μmが好ましい。なお分散粒子径とは、体積粒度分布におけるD50平均粒子径であり、一般的な粒度分布計、例えば、動的光散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックUPA」)等で測定できる。
リチウムイオン二次電池の負極用活物質は、例えば金属リチウム、ならびにその錫、シリコンおよび鉛等との合金、LiXFe23、LiXFe34、LiXWO2、チタン酸リチウム、バナジウム酸リチウム、ケイ素酸リチウム等の金属酸化物:、ポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン等の導電性高分子、ソフトカーボンおよびハードカーボン等のアモルファスカーボン;。人造黒鉛および天然黒鉛等の黒鉛粒子、カーボンブラック、メソフェーズカーボンブラック、樹脂焼成炭素材料、気層成長炭素繊維、炭素繊維等が挙げられる。
前記負極用活物質の平均一次粒子径は、0.05〜100μm程度が好ましく、0.1〜50程度μmが好ましい。
次に、キャパシターは、例えば電気二重層キャパシターおよびリチウムイオンキャパシター等が挙げられる。
電気二重層キャパシターの活物質は、例えば活性炭、ポリアセン、カーボンウィスカおよびグラファイトが好ましい。電気二重層キャパシターの活物質は、同じ重量でもより広い面積の界面を形成することが可能な、比表面積の大きい活物質が好ましい。具体的には、比表面積が30m2/g〜10000m2/gが好ましく、500〜5000m2/gがより好ましく、1000〜 3000m2/gがさらに好ましい。
リチウムイオンキャパシターの活物質は、リチウムイオン二次電池の正極用活物質を用いることができる。
活物質は、導電性を高めるために合材インキ中にできるだけ多く配合することが好ましいので合材インキの不揮発分100重量%のうち、80〜99重量%を含むことが好ましい。
蓄電デバイス電極用樹脂組成物を合材層として使用する場合(合材インキ)、活物質の他に、さらに添加剤として成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤等を配合できる。前記添加剤は、二次電池ないしキャパシターの種類に応じて適宜調整できる。
前記合材インキの製造は、攪拌混合に顔料分散等で使用されている分散機ないし混合機を用いることが好ましい。ここから
分散機ないし混合機は、例えば、ディスパー、ホモミキサー、およびプラネタリーミキサー等のミキサー;ボールミル、サンドミル、アトライター、パールミル、およびコボールミル等のメディア型分散機;湿式ジェットミル等のメディアレス分散機;その他ロールミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、分散機としては、分散機からの金属混入防止処理を施した装置を用いることが好ましい。
合材層は、合材インキを集電体上に塗工して形成できる。または合材インキを集電体上に形成した下地層上に塗工して形成できる。または、合材インキを剥離性シート上に塗工して合材層を形成し、前記合材層を集電体上ないし下地層上に転写することでも形成できる。
合材インキの塗工は、下地層の形成で説明した塗工方法を使用できる。
合材層の厚さは、通常1〜500μmが好ましい。
本発明の蓄電デバイス電極は、集電体、下地層および合材層を備えた場合、蓄電デバイスの充放電サイクル特性が向上する。なお蓄電デバイス電極は、下地層および合材層に本発明の蓄電デバイス用樹脂を使用することが最も好ましいが、下地層ないし合材層のいずれか一方に使用するだけでも電池特性が向上できる。
本発明の蓄電デバイス電極は、合材層上に本発明の蓄電デバイス用樹脂を使用して形成した樹脂層を備えることもできる。蓄電デバイス電極が樹脂層を備えると、電解液中に生成したデンドライド粒子の衝突による合材層の損傷を低減できる。前記樹脂層は、下地層および合材層に本発明の蓄電デバイス用樹脂を使用することが最も好ましいが、両者のいずれにも含まない態様で使用する場合も電池性能が向上する。前記樹脂層の厚みは、0.1〜10μm程度である。
本発明の蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物は、本発明の蓄電デバイス用樹脂と無機粒子を含む。本発明の蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物は、リチウムイオン二次電池に代表される二次電池内部に設置される分離膜を保護する保護層として使用できる。前記保護層に蓄電デバイス用樹脂を使用すると例えばリチウムイオン二次電池が過熱した際に電極のショートによる爆発の危険性を抑制できることに加え、無機粒子をより微細に、より均一に分散できるため分離膜との密着性および柔軟性が優れており、ならびにデンドライド粒子の衝突による分離膜の損傷を低減できる。
無機粒子は、例えば酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、シリカ、およびイオン伝導性ガラスが好ましい。
無機粒子の平均一次粒子径は、0.01〜10μmが好ましい。前記平均一次粒子径により、保護層の被膜強度とリチウムイオンの伝導性をより高いレベルで両立できる。
蓄電デバイス用樹脂は、無機粒子100重量部に対して、0.1〜10重量部を使用することが好ましく、0.1〜5重量部がより好ましい。0.1〜10重量部を使用することで、無機粒子同士の密着性および分離膜への密着性と柔軟性を維持しつつ、リチウムイオンの伝導性をより向上できる。
本発明の蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物には、さらに成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤等を配合できる。
分離膜は、電解液に溶解しない膜でありプラスチック膜を使用するのが一般的である。
プラスチック膜の素材は、例えばポリエチレンおよびポリプロピレン等ポリオレフィン、およびポリアミド、ならびにそれらに親水性処理を施した膜が挙げられる。またプラスチック膜の形態は、不織布、細孔を有する膜等イオンが通過できる穴を有すること一般的である。
プラスチック膜の厚みは、1〜50μm程度である。
本発明の蓄電デバイス分離膜は、プラスチック膜と、本発明の蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物から形成された保護層を備えている。
前記保護層の形成は、例えばプラスチック膜上に蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物を塗工することで形成できる。または、例えば剥離性シート上に蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物を塗工して形成した保護層をプラスチック膜上に転写することで形成できる。保護層
前記塗工は、下地層の塗工で説明した塗工方法を使用できる。保護層の厚みは、0.1〜10μmが好ましい。
本発明の蓄電デバイスは、蓄電デバイス用樹脂を正極、負極および分離膜の少なくともいずれかを使用することが好ましい。具体的には、本発明の蓄電デバイスは、本発明の蓄電デバイス電極、および本発明の蓄電デバイス分離膜の少なくともいずれかを備えている。本発明の蓄電デバイス用樹脂を使用した被膜を有する蓄電デバイスは、蓄電デバイス電極を備えた場合は、電池特性が向上し、蓄電デバイス分離膜を備えた場合は、デンドライト粒子による損傷を抑制できる。
蓄電デバイスのうち二次電池は、リチウムイオン二次電池の他、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、アルカリ二次電池、鉛蓄電池、ナトリウム硫黄二次電池、およびリチウム空気二次電池等が挙げられる。これらの二次電池は、従来から知られている、電解液や分離膜等を適宜用いることができる。
キャパシターは、電気二重層キャパシター、リチウムイオンキャパシターなどが挙げられる。これらのキャパシターで従来から知られている、電解液や分離膜等を適宜用いることができる。
リチウムイオン二次電池を例に電解液を説明する。電解液は、リチウムを含んだ電解質を非水系の溶剤に溶解した液体を用いる。なお、非水系の溶剤とは、水を含有しない溶剤である。
電解質は、例えばLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiCF3SO3、Li(CF3SO22N、LiC49SO3、Li(CF3SO23C、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、およびLiBPh4等が挙げられる。
また、電解液は、ポリマーマトリクスに電解液を保持しゲル状とした高分子電解質として使用することが好ましい。具体的には、例えばポリアルキレンオキシドセグメントを有するアクリレート系樹脂、ポリアルキレンオキシドセグメントを有するポリホスファゼン系樹脂、およびポリアルキレンオキシドセグメントを有するポリシロキサン等が挙げられる。
非水系の溶剤としては特に限定はされないが、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、およびジエチルカーボネート等のカーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、およびγ−オクタノイックラクトン等のラクトン;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−メトキシエタン、1,2−エトキシエタン、および1,2−ジブトキシエタン等のグライム;メチルフォルメート、メチルアセテート、およびメチルプロピオネート等のエステル;ジメチルスルホキシド、およびスルホラン等のスルホキシド;並びに、 アセトニトリル等のニトリル等が挙げられる。これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を使用できる。
本発明の蓄電デバイス用樹脂を使用した蓄電デバイス(例えば、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシター、リチウムイオンキャパシター)の構造は、公知の構造が使用できるため限定されない。例えば、通常は、正極および負極、ならびに必要に応じて設けられる分離膜とから構成され、その形状は、ペーパー型、円筒型、ボタン型、積層型等使用する目的に応じた形状を採用できる。また、本発明の蓄電デバイス用樹脂は、空気二次電池、ナトリウム二次電池、マグネシウム二次電池等の二次電池等の内部に被膜を必要とする蓄電デバイスに使用することも可能である。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、部は重量部、%は重量%をそれぞれ意味する。
<合成例1>蓄電デバイス用樹脂の合成
カルボキシル基含有モノマー(b1)としてアクリル酸40部、架橋性モノマー(b2)としてフタル酸ジアリル0.5部、その他モノマー(b3)としてブチルアクリレート59.5部、界面活性剤としてアニオン性界面活性剤のエレミノールCLS‐20(三洋化成工業社製)1.5部、イオン交換水53.1部の混合液を乳化することでモノマープレエマルションを作成し、滴下槽に仕込んだ。
別途、還流冷却器、攪拌機、温度計、窒素導入管、原料投入口を備えた容積2Lの4つ口フラスコを反応容器とし、当該反応容器にイオン交換水89.4部を仕込んだ。次いで、窒素雰囲気下、攪拌しながら、液温を60℃に加熱した。そして、反応容器中に、界面活性剤としてエレミノールCLS−20を0.2部添加し、滴下槽から上記モノマープレエマルションを5時間かけて連続的に滴下し、過硫酸アンモニウム0.3部使用することで液温を約60℃に保ちつつ乳化重合を行った。滴下終了後、液温を60℃に保ち、3時間乳化重合を継続した。その後、50℃まで冷却し、溶液を180メッシュのポリエステル製の濾布で濾過することでバインダー樹脂分散液を得た。濾布に残った凝集物はなく、重合安定性は良好であった。得られたバインダー樹脂分散液を、25%のアンモニア水を用いてpHが8.0になるように中和した。得られたバインダー樹脂分散液の不揮発分は40%であった。
<合成例2〜10>蓄電デバイス用樹脂の合成
表1に示す配合組成に変更した以外は合成例1と同様の方法で行うことで合成例2〜10のバインダー樹脂分散液を得た。なお、合成例8はカルボキシル基含有モノマー(b1)の使用量が過剰であったため、重合安定性が低下したことで、乳化重合時にエマルションが凝集してしまい、バインダー樹脂分散液が得られなかった。また、合成例10は架橋性モノマー(b2)の使用量が過剰であったため、重合安定性が低下し、乳化重合時にエマルションが凝集してしまい、バインダー樹脂分散液が得られなかった。
Figure 2015230884
<下地層の作製>
合成例1で得たバインダー樹脂分散液25部(不揮発分換算で10部)、導電材料としてアセチレンブラック(デンカブラックHS−100)10部、分散剤としてポリアリルアミン20%水溶液を5部(固形分として1部)、水215部をミキサーに入れて混合した上、サンドミルに投入し分散処理することで蓄電デバイス用樹脂組成物を得た。
得られた蓄電デバイス電極用樹脂組成物を、集電体(厚さ20μmのアルミ箔)上に乾燥後の厚みが1.2μmになるようにバーコーターを用いて塗布した後、加熱乾燥することで下地層付き集電体(1)を得た。
下地層付き集電体(1)で使用したバインダー樹脂分散液および導電材料を表2の原料に変更した以外は、下地層付き集電体(1)の作成と同様に行なうことで下地層付き集電体(2)〜(13)を得た。
得られた下地層付き集電体について下記の耐溶剤性試験を行った。
(耐溶剤性)
下地層付き集電体の表面を、NMP(N−メチルピロリドン)で湿らせた綿布で擦り耐溶剤性を評価した。なお耐溶剤性は、下地層の上へ合材インキを塗工する際に、合材インキに含まれる溶剤で下地層が崩壊しないために重要である。評価基準を下記に示す。
◎:「下地層に異常がない(良好)」
○:「下地層がわずかに削れたが、集電体は露出しない(実用可)」
△:「下地層が一部削れ、集電体が部分的に露出している(実用不可)」
×:「下地層が削れ、集電体が全面的に露出している(不良)」
Figure 2015230884
表2の略号は以下の通りである。
HS−100:デンカブラックHS−100(アセチレンブラック、平均一次粒子径35nm、電気化学工業社製)
#3050B:ミツビシカーボン#3050B(カーボンブラック、平均一次粒子径40nm、三菱化学社製)
UP−5: グラファイトパウダーUP−5(葉状黒鉛粒子、平均一次粒子径5μm、日本黒鉛社製)
「リチウムイオン二次電池用正極の作成」
<正極用合材インキの作成>
正極活物質としてLiFePO4 44部、アセチレンブラック(HS−100)3部、バインダー(PVDF:ポリフッ化ビニリデン)3部、NMP50部を混合して、正極用合材インキ(A)を作製した。
正極用合材インキ(A)の原料を表3に記載した素材および配合部に変更した以外は、正極用合材インキ(A)の作成と同様に行なうことで正極用合材インキ(B)および(C)、負極用合材インキ(D)、(E)および(F)を作成した。
Figure 2015230884
表3の原料は以下の通りである。
人造黒鉛:SCMG(昭和電工社製)
<分離膜用樹脂組成物の作成>
無機粒子(アルミナ、平均一次粒子径0.5μm)100部と、合成例1で得たバインダー樹脂分散液を不揮発分換算で3部とを混合し、さらに水、高分子型分散剤、レベリング剤を加えて不揮発分が20%になるように調整した上で混合した。次いでビーズミルに投入し分散することで分離膜用樹脂組成物(G)を得た。
<正極の作成>
得られた正極用合材インキ(A)を、下地層付き集電体(1)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥して電極全体の厚みが100μmとなるよう調整した。さらに、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚みが85μmの正極1を作製した。
正極1の正極用合材インキ(A)および下地層付き集電体(1)を表4に記載した部材に置き換えた以外は、正極1と同様に行なうことで正極2〜15を作成した。
<対極(正極)の作成>
評価用負極の対極(正極)を以下の通り作成した。得られた正極用合材インキ(A)を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥して電極の厚みが100μmとなるよう調整した。さらに、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚みが85μmの正極を作製した。なお前記正極を比較例1の評価用電極として使用した。
<負極の作成>
得られた負極用合材インキ(D)を、下地層付き集電体(11)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥して電極の厚みが82μmとなるよう調整した。ロールプレスによる圧延処理を行い、厚みが70μmの負極1を作製した
負極1の負極用合材インキ(D)および下地層付き集電体(11)を表4に記載した部材に置き換えた以外は、負極1と同様に行なうことで負極2〜5を作成した。
<対極(負極)の作成>
評価用正極の対極(負極)を以下の通り作成した。得られた負極用合材インキ(D)を、集電体(厚さ20μmの銅箔)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥して電極全体の厚みが82μmとなるよう調整した。さらに、ロールプレスによる圧延処理を行い、厚みが70μmの負極を作製した。なお、前記負極を比較例6の評価用電極として使用した。
<保護層付き分離膜の作成>
得られた分離膜用樹脂組成物(G)をドクターブレードを用いて乾燥後の厚みが5μmになるように厚さ10μmの多孔質ポリプロピレンフィルムの片面に塗布することで保護層(G)を形成し、次いで減圧下で加熱乾燥を行い保護層付き分離膜を得た。
[実施例1]
正極1を直径16mmに打ち抜き、同様に対極(負極)も直径16mmに打ち抜いた。得られた両電極と、分離膜(厚さ10μmの多孔質ポリプロピレンフィルム)と、電解液(エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1(体積比)の割合で混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解した。)とを使用してアルゴンガス置換したグロ−ブボックス内でコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
[実施例2〜13、比較例1〜8]
実施例1で使用した正極、負極および分離膜を表4に記載した部材に置き換えた以外は、実施例1と同様に行なうことで実施例2〜13および比較例1〜8のコイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
(密着性)
リチウムイオン二次電池の評価用電極ついて、合材層と集電体(下地層)との密着性を評価した。まずにナイフを用いて合材層表面から集電体に達する深さまでの切込み(ハーフカット)を2mm間隔で縦方向に6本、および横方向に6本の切込みを碁盤の目状に入れた(計36個の正方形の枡が形成した)。この切込み部に市販のセロハンテープを貼り付けて、直ちに引き剥がすことで被膜の脱落を目視で評価した。評価基準を以下に示す。
◎:「被膜の脱落がない(良好)」
○:「被膜の枡のうち5個以下が脱落した(実用可)」
△:「被膜の枡のうち6個以上30個未満が脱落した(実用不可)」
×:「被膜の枡のうち30個以上が脱落した(不良)」
(充放電サイクル特性)
得られたリチウムイオン二次電池について、充放電装置(北斗電工社製SM−8)を用い、充放電測定を行った。
充電電流1.0mA(0.2C)にて充電終止電圧4.0Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流0.1mA)を行った後、放電電流1.0mAで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。これらの充電・放電サイクルを1サイクルとして5サイクルの充電・放電を繰り返し、5サイクル目の放電容量を初回放電容量とした。(初回放電容量を維持率100%とする)。
次に、50℃恒温槽にて充電電流5.0mAにて充電終止電圧4.0Vで定電流定電圧充電(カットオフ電流0.5mA)を行った後、放電電流5.0mAで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。この充放電サイクルを200回行い放電容量維持率の変化率を算出した(100%に近いほど良好)。
◎:「変化率が90%以上。優れている。」
○:「変化率が85%以上、90%未満。良好。」
△:「変化率が80%以上、85%未満。実用上問題なし。」
×:「変化率が80%未満。実用上問題あり、使用不可。」
Figure 2015230884
「電気二重層キャパシターの作成」
<合材インキの作成>
活物質として活性炭(比表面積1800m2/g)88部、導電助剤(アセチレンブラック HS−100)5部、バインダー(PVDF)7部、NMP(N−メチルピロリドン)230部を混合して、合材インキ(H)を作製した。なお合材インキ(H)は、正極および負極に使用できる。
<正極および負極の作成>
得られた合材インキ(H)を下地層付き集電体(1)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥した後に、ロールプレスによる圧延処理を行い、電極全体の厚みが50μmの正極(16)を作製した。
正極(16)の下地層付き集電体(1)を表5に記載した部材に置き換えた以外は、正極(16)の作製と同様に行なうことで、正極17〜23および負極6〜9を作製した。なお、正極21および負極8の集電体は、厚さ20μmのアルミ箔を使用し、電極全体の厚みを50μmとした以外は正極16の作製と同様に行なった。
<対極(正極)および対極(負極)の作成>
得られた合材インキ(H)を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥した後にロールプレスによる圧延処理を行い、電極の厚みが50μmの正極を作製した。なお前記正極は、対極(負極)としても使用した。
[実施例14]
正極16を直径16mmに打ち抜き、対極の負極も同様に直径16mmに打ち抜いた。次いで分離膜(厚さ10μmの多孔質ポリプロピレンフィルム)と、電解液(プロピレンカーボネート溶媒に(TEMABF4(四フッ化ホウ素トリエチルメチルアンモニウム)を1Mの濃度で溶解させた非水系電解液)とを使用してアルゴンガス置換したグロ−ブボックス内でコイン型の電気二重層キャパシターを作製した。
[実施例15〜20、比較例9〜13]
実施例14で使用した正極16および対極の負極を表5に記載された部材に置き換えた以外は、実施例14と同様に行なうことでそれぞれ実施例15〜20、および比較例9〜13の電気二重層キャパシターを作製した。
(密着性)
得られた電気二重層キャパシターの評価用電極についてリチウムイオン二次電池と同様の方法で密着性を評価した。
(充放電サイクル特性)
得られた電気二重層キャパシターについて、充放電装置を用い、以下の通り充放電測定を行った。
充電電流10Cレートにて充電終止電圧2.0Vまで充電を行った後、放電電流10Cレートで放電終止電圧0Vに達するまで定電流放電を行った。これらの充電・放電サイクルを1サイクルとして5サイクルの充電・放電を繰り返し、5サイクル目の放電容量を初回放電容量とした。(初回放電容量を維持率100%とする)。また、充放電電流レートは、セル容量を1時間で放電出来る電流の大きさを1Cとした。
次に、50℃恒温槽にて充電電流10Cレートにて充電終止電圧2.0Vで充電を行った後、放電電流10Cレートで放電終止電圧0Vに達するまで定電流放電を行った。この充放電サイクルを500回行い放電容量維持率の変化率を算出した(100%に近いほど良好)。なお評価基準は、リチウムイオン二次電池の場合と同様である。
Figure 2015230884
「リチウムイオンキャパシターの作成」
<正極の作成>
合材インキ(H)を下地層付き集電体(1)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥してロールプレスによる圧延処理を行った後、厚みが60μmの正極24を作製した。
正極24の下地層付き集電体(1)を表6に記載された部材に置き換えた以外は、正極24の作製と同様に行なうことで正極25〜31を作製した。なお正極29の集電体は、厚さ20μmのアルミ箔を使用した。
<負極用合材インキの作成>
負極活物質として黒鉛90部、導電助剤(アセチレンブラック HS−100)5部、バインダー(PVDF)5部、NMP200部を混合して、合材インキ(I)を作製した。
<負極の作成>
合材インキ(H)を、下地層付き集電体(9)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥してロールプレスによる圧延処理を行った後、厚みが45μmの負極10を作製した。
負極10の下地層付き集電体(9)を表6に記載された部材に置き換えた以外は、負極10の作製と同様に行なうことで負極11および13をそれぞれ作製した。
<対極(負極)の作成>
合材インキ(I)を集電体(厚さ20μmの銅箔)上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧下加熱乾燥してロールプレスによる圧延処理を行った後、負極全体の厚みが45μmの対極(負極)を作製した。なお、前記負極は、比較例17の評価用電極(負極12)として使用した。
<対極(正極)の作成>
得られた合材インキ(H)を、集電体となる厚さ20μmのアルミ箔上にドクターブレードを用いて塗布した後、減圧加熱乾燥した後にロールプレスによる圧延処理を行い、電極の厚みが60μmの正極を作製した。
[実施例21]
正極24を直径16mmの大きさに打ち抜いた。また、対極の負極にリチウムイオンをハーフドープ処理を行なった後、直径16mmの大きさに打ち抜いた。両電極と、分離膜(厚さ10μmの多孔質ポリプロピレンフィルム)と、電解液(エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとジエチルカーボネートを1:1:1(体積比)の割合で混合した混合溶媒にLiPF6を1Mの濃度で溶解させた非水系電解液)とをアルゴンガス置換したグロ−ブボックス内でリチウムイオンキャパシターを作製した。なお前記ハーフドープ処理は、ビーカーセル中で負極とリチウム金属の間に分離膜を挟み、負極容量の約半分の量となるようリチウムイオンを負極にドープして行った。
[実施例22〜27、比較例14〜18]
実施例21の正極および対極(負極)を表6に記載された部材に置き換えた以外を実施例21と同様に行なうことでそれぞれ実施例22〜27、および比較例14〜18のリチウムイオンキャパシターを作製した。
(密着性)
得られたリチウムイオンキャパシターの評価用電極についてリチウムイオン二次電池と同様の方法で密着性を評価した。
(充放電サイクル特性)
得られたリチウムイオンキャパシターについて、充放電装置を用い、以下の通り充放電測定を行った。
充電電流10Cレートにて充電終止電圧4.0Vまで充電を行った後、放電電流10Cレートで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。これらの充電・放電サイクルを1サイクルとして5サイクルの充電・放電を繰り返し、5サイクル目の放電容量を初回放電容量とした。(初回放電容量を維持率100%とする)。
次に、50℃恒温槽にて充電電流10Cレートにて充電終止電圧4.0Vで充電を行った後、放電電流10Cレートで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。この充放電サイクルを500回行い放電容量維持率の変化率を算出した(100%に近いほど良好)。なお評価基準は、リチウムイオン二次電池の場合と同様である。
Figure 2015230884
表2の結果から、本発明の蓄電デバイス用樹脂から形成された下地層は、耐溶剤性が優れている。
表4〜6の結果から、本発明の蓄電デバイス用樹脂から形成された下地層を用いた場合、下地層上へ合材インキを塗工して正極、あるいは負極を作製した場合に不具合を生じることなく、電極の密着性を大幅に改善することが出来た。さらに、本発明の蓄電デバイス用樹脂は、導電材料を良好に分散できるため導電性が向上することで二次電池、およびキャパシターの充放電サイクル特性を向上できた。
一方、電極の密着性が不十分な場合、電池やキャパシターの長期耐久性を維持することが困難であるために劣化を引き起こしてしまう。比較例1のように導電材料の分散が不良の場合、電極の密着性が不十分な傾向が見られており、充放電サイクル特性の劣化が顕著に見られている。

Claims (7)

  1. カルボキシル基含有モノマー(b1):5〜50重量%、架橋性モノマー(b2):0.1〜5重量%、その他のモノマー(b3):45〜94.9重量%(但し、前記(b1)〜(b3)の合計を100重量%とする)を重合してなり、
    前記架橋性モノマー(b2)が、二重結合を2つ以上有するモノマーおよびアルコキシシリル基含有モノマーの少なくともいずれかである、蓄電デバイス用樹脂。
  2. 請求項1記載の蓄電デバイス用樹脂と、導電材料とを含み
    前記導電材料がカーボンブラックおよび黒鉛粒子の少なくともいずれかである蓄電デバイス電極用樹脂組成物。
  3. 集電体と、請求項2記載の蓄電デバイス電極用樹脂組成物から形成されてなる下地層とを備えた蓄電デバイス電極。
  4. 集電体と、請求項2記載の蓄電デバイス電極用樹脂組成物から形成されてなる合材層とを備えた蓄電デバイス電極。
  5. 請求項1記載の蓄電デバイス用樹脂と、無機粒子とを含む蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物。
  6. プラスチック膜と、請求項5記載の蓄電デバイス分離膜用樹脂組成物から形成されてなる保護層とを備えた蓄電デバイス分離膜。
  7. 請求項3または4記載の蓄電デバイス電極、および請求項6記載の蓄電デバイス分離膜の少なくともいずれかを備えた蓄電デバイス。
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