JP2015230128A - エネルギー管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】在室者の快適性を考慮し、無理のない範囲で省エネ制御するエネルギー管理システムにおいて、快適性の評価に必要な放射温度を、少ない入力データで算出可能とすることができる、エネルギー管理システムを提供する。
【解決手段】管理エリアにおける熱負荷の実績値、および、管理エリアの外気温、管理エリア内部の室温、管理エリアにおける湿度、日射量を実績データとして記憶する実績データ記憶部102と、管理エリアにおける熱負荷は、外気温、室温、湿度および日射量の状態量のそれぞれに乗されるパラメータとからなる関係式に実績データを入力することにより、パラメータを推定する熱負荷計算パラメータ推定部103と、パラメータに基づいて求められる第2のパラメータと、任意の時刻における各状態量に基づいて管理エリアを形成する境界面の熱負荷を求める境界面熱負荷演算部107と、を有することを特徴とするエネルギー管理システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、エネルギー管理システムに関する。
ビル、工場等の建物においては、空調機器等によって消費されるエネルギーは大きな割合を占めるため、空調機器等の運転制御等を行うことにより省エネルギーを図っている。省エネルギー効果達成ならびに電気代削減を達成するために、電力需要のピーク削減や、空調機等のビルの設備機器の省エネ制御を行う、エネルギー管理システムが普及している。一方、省エネ制御を実施すると、空調や照明の使用が制限されるため、ビルの在室者の快適性が悪化し、在室者から苦情が発生することがある。ビルの電気代削減と在室者の快適性を両立するため、例えば快適性指標PMV(Predicted Mean Vote)を用いて在室者の快適性を評価し、無理のない範囲で省エネする制御手法が知られている。このPMVは、気温、湿度、放射温度、気流速度、代謝量、活動量の6つのパラメータから計算することができる。しかし、これらのパラメータのうち、放射温度を求めるには、多くの入力データが必要であり、その入力データの中には入手困難なデータも多い。
本技術分野の背景技術として、特開2007−3096号公報(特許文献1)がある。この公報には、日射量予測値、外気温度、室内温度および建物パラメータを用いて平均輻射温度を演算し、平均輻射温度を含む所定の入力変数を用いてファンガーの快適方程式により快適性指標PMV値を求める、という内容が記載されている。
特開2007−3096号公報
しかし、前述の特許文献1記載の建物パラメータは、その数が多く、正確に入力することが困難であるとともに、入手困難な場合が多い。
そこで本発明は、省エネ制御するエネルギー管理システムにおいて、快適性の評価に必要な放射温度を、算出可能とすることができる、エネルギー管理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、管理エリアに設けられた空調機を制御するためのエネルギー管理システムにおいて、管理エリアにおける熱負荷の実績値、および、管理エリアの外気温、管理エリア内部の室温、管理エリアにおける湿度、日射量を実績データとして記憶する実績データ記憶部と、管理エリアにおける熱負荷は、外気温、室温、湿度および日射量の状態量と、状態量のそれぞれに乗されるパラメータとからなる関係式によって表され、関係式に実績データを入力することにより、パラメータを推定する熱負荷計算パラメータ推定部と、パラメータに基づいて求められる第2のパラメータと、任意の時刻における外気温、室温、湿度、日射量に基づいて管理エリアを形成する境界面の熱負荷を求める境界面熱負荷演算部と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、快適性の評価に必要な放射温度を算出可能とするエネルギー管理システムを提供することが出来る。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システムのうち、快適性評価を実施する装置の構成図である。 管理エリアの室内における熱負荷の構成図である。 快適性指標PMVを説明する図の一例である。 快適性指標を算出する処理を示したフローチャート図の一例である。 実施例2における快適性評価に関わる装置の構成図の例である。 実施例2において、快適性指標を算出する処理を示したフローチャート図の一例である。
図1は、本発明の一実施形態に係るエネルギー管理システムのうち、快適性評価を実施する装置の構成図である。
図1に示す通り、快適性評価を実施する装置では、データ入力部101、実績データ記憶部102、熱負荷計算パラメータ推定部103、物理モデル記憶部104、建物データ記憶部105、環境データ入力部106、窓/壁熱負荷演算部107、放射温度演算部108、快適性指標パラメータ入力部109、快適性指標演算部110、出力部111および管理エリア112を有する。ここで、管理エリア112とは、本実施例においてエネルギー管理が適用されるエリアを指し、例えばオフィスビル、工場、住宅等の建物が想定され、建物全体を指す場合や建物の一部(一部のフロア等)を指す場合もある。また、本実施例においては、管理エリア112を形成する境界面として壁および窓が存在する場合を想定して、壁および窓の熱負荷並びにこれらの放射温度を求める例を以下に説明している。ゆえに、熱負荷演算部は窓/壁熱負荷演算部107として説明している。但し、管理エリア112が、境界面として、壁のみの場合や、壁、窓、床およびドア等からなる場合等も想定される。その場合には、本実施例においては、同様に、これらの熱負荷ならびにこれらの放射温度を求めることができる。
データ入力部101は、管理エリア112に設けられた各種センサ等から得られた室温、湿度、日射量、電力使用量などの実績データを、ネットワークを介して取得し、実績データ記憶部102に入力する。また、管理エリア112の室内における熱負荷の関係を表した予め定められている物理モデルを物理モデル記憶部104に入力する。さらに、管理エリア112のフロア数等の建物の構造を表す建物データ等を建物データ記憶部105に入力する。
次に、実績データ記憶部102は、過去の気温、湿度、日射量などの気象データや、建物内部の室温や湿度などの環境データ、管理エリア112内の部屋の熱負荷、過去に使用した空調の電力使用実績データ、空調のCOPなどがデータ入力部101を介して入力され、これらのデータを記憶する。これら実績データは、入手時間間隔や対象範囲を一つに限定するものではない。つまり、データの入手時間の間隔が30分ごとであっても良いし、1時間毎であっても良く、また、対象範囲は建物全体の実績データであっても良いし、フロア、部屋毎の実績データであっても良い。この実績データ記憶部102に格納されているデータは、後述する熱負荷計算パラメータ推定部103に出力される。
次に、物理モデル記憶部104は、建物112における熱負荷モデルに関する情報を記憶する。建物の熱負荷モデルとは、例えば、後述の図2における機器発熱qe、家具蓄熱qf、人体発熱qpのような室内の熱負荷の構成要素、および、換気侵入熱qv、窓熱負荷qg、壁熱負荷qwのような熱負荷の構成要素間の関係や壁熱負荷qwや窓熱負荷qgが、それぞれ室温、外気温、日射量との間に成立する関係式のことをいう。
建物データ記憶部105は、建物の構造や外観などに関するデータを記憶する。データの一例を挙げるならば、例えば、フロアや部屋の数や各フロアの間取り情報などである。これらの建物データは、本発明が解決しようとする課題に記載のように、正確に入手・入力することが困難である。そのため、この建物データの入力を少なくすることが本発明の目的であり、以下説明する熱負荷計算パラメータ推定部103、壁・窓熱負荷演算部107において、熱負荷に関するパラメータを推定し、壁・窓の熱負荷を求めることを特徴とする。さらには、求められた壁・窓の熱負荷に基づいて放射温度を求めることが可能となる。
熱負荷計算パラメータ推定部103は、実績データ記憶部102に記憶された実績データを用いて、従来、外部から入力する必要があった建物データに関するパラメータを推定する。推定するパラメータは、例えば、壁の熱伝導率や壁の面積などである。この時、推定するパラメータは、壁の熱伝導率そのものでも良いし、壁の熱伝導率と壁の面積との和や積などでも良い。
ここで、熱負荷計算パラメータ推定部103における熱負荷計算のパラメータ推定に関して、具体例を挙げながら説明する。例えば、管理エリア112内の部屋の熱負荷は、気温や室温、湿度、日射量と、壁の熱伝導率や壁の面積など建物に関するパラメータで表わすことができ、以下の数1のように表すことができる。
〔数1〕
Q=f(T_out,T_in,RH,I)
=a×T_out+b×T_in+c×RH+d×I+e
Q[W]は管理エリア112内の部屋の熱負荷、T_out[K]は管理エリア112周辺の気温、T_in[K]は管理エリア112内部の室温、RH[kg/kg(DA)]は管理エリア112の内外の湿度、Iは日射量[W/m^2]である。このとき、気温や湿度など、それぞれの変数に掛かる係数a,b,c,d,eは、熱通過率、窓の面積、換気流量、壁の組成から見積もられる応答係数であって、壁の熱伝導率や壁の面積など建物に関するパラメータである。この数1の関係を用いて、過去の熱負荷の実績値と、過去の気温や室温、湿度、日射量などの気象データの実績値を用いることにより、壁の熱伝導率や壁の面積などの建物に関するパラメータを推定することが出来る。この時、パラメータ推定には、単回帰分析を用いても良いし、重回帰分析を用いても良い。また、一意にパラメータが求めても良いし、確率的にパラメータが求めても良い。
なお、過去の熱負荷の実績値は、例えば、空調の電力使用実績値と空調のCOPから求めることも出来、熱負荷の実績値は、空調機の電力使用実績値と空調のCOPとの積で求めることができる。また、気温や湿度などの気象データの実績値は、ある同じ時刻のデータのみでも良いし、過去数時間に渡るデータを用いても良い。このように、本実施例においては、通常では測定や入手が困難な、管理エリア112の壁や窓の熱負荷を推定することが出来る。
次に、環境データ入力部106は、後述する放射温度演算部108で求める放射温度や、快適性指標演算部110で求める快適性指標を求めるために、任意の時刻における気温、室温、湿度、日射量などの気象予報データなどを、壁・窓熱負荷演算部107および放射温度演算部108に入力する。なお、環境データは、装置の運用方法によって過去の値やリアルタイムのもの、予測値を用いるが考えられる。
壁/窓熱負荷演算部107は、放射温度の計算に必要な壁や窓の熱負荷を算出する。ここで、壁および窓の熱負荷は、熱負荷計算を用いた部屋全体の熱負荷のうちの一部の熱負荷である。そのため、壁や窓の熱負荷は、熱負荷計算パラメータ推定部103で求めたパラメータのみで算出することが出来ない。なぜならば、熱負荷計算パラメータ推定部103において推定されるパラメータは、部屋全体の熱負荷を表す物理モデルにおけるパラメータだからである。壁や窓の熱負荷のパラメータの算出方法を以下説明する。
壁や窓のパラメータの算出方法について、図2を用いながら説明する。管理エリア112の室内における熱負荷の構成を図2に示す。室内の熱負荷は、図2に示すように、照明やPCなどの機器からの発熱qe、家具の蓄熱qf、人体の発熱qp、換気による侵入熱qv、窓の熱負荷qg、壁の熱負荷qwの6つの要因から構成される物理モデルを仮定する。この物理モデルは、物理モデル記憶部104から入力される。この物理モデルでは、部屋全体の熱負荷Qは、以下のように表すことができる。
〔数2〕
Q=qe+qf+qp+qv+qg+qw
よって、壁と窓の熱負荷は、以下の数3のように表すことができる。
〔数3〕
w+qg=qe+qf+qp+qv−Q
=qe+qf+qp+qv−f(T_out,T_in,RH,I)
このとき、照明やPCなどの機器からの発熱qe、家具の蓄熱qf、人体の発熱qp、換気による侵入熱qvは、窓熱負荷qgと壁熱負荷qwに比べて比較的入手が容易であって、建物データ記憶部105に格納されているデータであって建物データ記憶部105から入力される。また、f(T_out,T_in,RH,I)のそれぞれの変数に掛かる変数は、熱負荷計算パラメータ推定部103で推定したパラメータに基づいて算出される。すなわち、数3におけるf(T_out,T_in,RH,I)のそれぞれの変数に掛かる変数は、物理モデルの式を変形していくことで、数1のa〜eに基づいて求めることができる。このようにして、f(T_out,T_in,RH,I)のそれぞれの変数に掛かる変数を求め、環境データである、気温T_out,室温T_in,湿度RH,日射量Iを入力することにより、壁と窓の熱負荷(qw+qg)を算出することが出来る。
次に、放射温度演算部108は、環境データ入力部106から入力される室温T_inと、建物データ記憶部105から得られる壁面積などの建物データを用いて放射温度Trを算出する。
放射温度Trは、壁の熱負荷および窓の熱負荷を変数として算出することができ、式4のように表すことができる。
〔数4〕
Tr=f2(qw+qg)
=T_in+(qw+qg)/(h×(Aw+Ag))
数4において、Trは放射温度、hは部屋の対流熱伝達率、Awは壁の面積、Agは窓の面積である。ここで、T_inは環境データ入力部106から、h、Aw、Agは、建物データ記憶部105から入力される。
数4において求める放射温度は、部屋の壁の各面ごとに計算し各方向毎に放射温度を求めてもよいし、求めた各方位毎に求めた平均をとって壁の一面の放射温度を求めても、部屋全体の放射温度を計算しても良い。ここで、各方向毎に放射温度を求めることにより、例えば各方向の日射量の違いを考慮した放射温度を求めることが可能となる。
以上のように、熱負荷計算のパラメータ、物理モデル、環境データや建物データに基づいて、壁と窓の熱負荷を算出し、算出した熱負荷によって、放射温度を求めることができる。これにより、建物データに関するパラメータを全て入力する必要がなくなるため、本発明の目的である、少ない入力データで放射温度を算出すること、ないしは、壁および窓の熱負荷を求めることが可能となる。本実施例では、壁および窓の放射温度を求めるに際し、建物データに関するデータのうち、壁の面積は入力するが、壁の熱通過率は熱負荷計算パラメータ推定部103においてa、b、dの一部として推定するため入力不要となる。ここで、放射温度の算出に必要な入力データは、建物の構造や材質に関するパラメータを含んでおり、それらのパラメータが経年変化することを自動で考慮することが出来るため、精度良く放射温度や快適性指標を求めることが出来る。
次に、快適性指標パラメータ入力部109は、快適性指標演算部110において快適性指標を算出するのに必要なパラメータのうち、放射温度以外のパラメータを入力する。例えば、快適性指標をPMVとすると、快適性指標パラメータ入力部109では、室内の環境データである室温、湿度、気流速度と、人の代謝量、活動量を入力する。図3は、快適性指標PMVを説明する図の一例である。PMVの算出にあたっては、例えばFangerの快適方程式を用い、室内の環境データである室温、湿度、気流速度と、この部屋の放射温度、人の代謝量、活動量を入力してPMVを算出する。
快適性指標演算部110は、放射温度演算部108から得られた放射温度と、快適性指標パラメータ入力部109から得られたデータを用いて、快適性指標を算出する。快適性指標は、例えば、国際標準規格のISO7730であるPMVや、米国暖房冷凍空調学会の標準指標であるSET*(Standard Effective Temperature)などである。つまり、放射温度を用いて算出する快適性指標であればよい。図3は、快適性指標がPMVのとき、算出に必要なパラメータを示した図である。
データ出力部111は、快適性指標演算部110で算出した快適性指標を出力する。これにより、本実施例におけるエネルギー管理システムは、算出した快適性指標の値を考慮して、無理のない範囲で建物の空調機器を制御する。この時、出力先はエネルギー管理システム内の別の装置であってもよいし、ネットワーク等を介して接続されたエネルギー管理システム外の出力端末であっても良い。エネルギー管理システム内の別の装置とは、例えば、空調制御を実施する時の運転スケジュール計画装置などである。また、エネルギー管理システム外の出力端末とは、例えば、建物の在室者が使用する計算機のディスプレイなどである。さらに、出力は数値であっても良いし、図であっても良い。また、快適性指標のみを出力しても良いし、快適性指標の算出に必要な放射温度や壁や窓の熱負荷を併せて出力しても良い。
図4は、快適性指標を算出する処理を示したフローチャート図の一例である。
ステップ401では、データ入力部101から入力された実績データを、実績データ記憶部102に入力し、実績データ記憶部102にデータを格納する。
次に、ステップ402では、ステップ401において実績データ記憶部102に格納された実績データを、熱負荷計算パラメータ推定部103に入力する。そして、熱負荷計算パラメータ推定部103では、実績データを用いて、熱負荷計算に必要なパラメータを推定する。
ステップ403では、データ入力部101において入力した熱負荷の物理モデルに関する情報を、物理モデル記憶部104に入力し、物理モデル記憶部104にデータを格納する。
次に、ステップ404では、データ入力部101において入力した建物データに関する情報を、建物データ記憶部105に入力し、建物データ記憶部105にデータを格納する。
ステップ405では、環境データ入力部106が、放射温度や快適性指標を求める時刻における気象予報データなどを入力する。
このとき、ステップ403ないしステップ405は、実施する順序を特に定めるものではなく、3つのステップのうちどのステップを先に実施しても良いし、同時に実施しても良い。また、ステップ401およびステップ402の処理と、ステップ403ないしステップ405までの処理は、順番に実施しても良いし、並行して同時に実施しても良い。
ステップ406では、ステップ402において熱負荷計算パラメータ推定部103で推定したパラメータ、物理モデル記憶部104において記憶した物理モデル、および建物データ記憶部105における建物の構造や外観などに関するデータに基づいて、壁・窓熱負荷演算部107において壁および窓の熱負荷を算出する。
ステップ407では、物理モデル記憶部104に記憶された熱負荷の物理モデルと、壁/窓熱負荷演算部107において求められた壁および窓の熱負荷と、環境データ入力部106で得られた気温や湿度などのデータと、建物データ記憶部104に記憶された建物に関するデータとを用いて、放射温度演算部108において放射温度を算出する。
ステップ408では、快適性指標パラメータ入力部109が、快適性指標の算出に必要なパラメータのうち、放射温度以外のデータを入力する。
ステップ409では、ステップ407において放射温度演算部108で得られた放射温度と、ステップ408において快適性指標パラメータ入力部109で得られた気温や湿度などのパラメータとを用いて、快適性指標演算部110において快適性指標を算出する。
最後に、ステップ410では、ステップ409で快適性指標演算部110において算出した快適性指標を出力部111において出力する。そして、快適性指標を算出する処理を示したフローチャートは終了する。このようにして算出した快適性指標に基づき、エネルギー管理システムは、無理のない範囲で空調機器を制御することができる。
本実施例では、快適性指標演算部110で快適性指標を算出するとき、環境データを予め環境データ記憶部501において複数のパターン格納し、快適性指標を一度に演算してテーブルを作成して記憶する例を説明する。本構成により、快適性評価を迅速に実施するエネルギー管理システムを実現することが可能となる。
図5は、実施例2における快適性評価に関わる装置の構成図の例である。
図5の快適性評価を実施する装置のうち、既に説明した図1に示された同一の符号を付された構成と、同一の機能を有する部分については、説明を省略する。本実施例においては、新たに環境データ記憶部501、快適性指標記憶部502を有する。
環境データ記憶部501は、環境データ入力部106から入力される複数のパターンの環境データを記憶する。具体的には、予め想定される気象データをパターン化してテーブルを作っておくための複数の環境データをいう。例えば、(気温T1、室温RH1、日射量I1)、(気温T2、室温RH2、日射量I2)のように複数の気象パターンのテーブルを格納する。これにより、実施例1において、環境データ入力部106から環境データが入力される度に放射温度を演算し、快適性指標の演算を行うのに対し、予め複数のパターンで快適性指標を計算し、記憶しておくことにより、快適性評価の出力を迅速に実施することが可能となる。
また、快適性指標記憶部502は、快適性指標演算部110で算出した快適性指標と、算出に必要であったパラメータ(例えば、熱負荷計算で求められた数1におけるパラメータa〜eや、快適性指標を求めたときに用いたパラメータ)を記憶する。これにより、入力データの情報を確認することが可能になるとともに、過去に算出した値は、快適性指標記憶部502を参照することにより、計算時間をかけることなく快適性評価の値を出力することが可能となる。
図6は、実施例2において、快適性指標を算出する処理を示したフローチャート図の一例である。
図6のフローのうち、すでに説明した図4に示された同一の符号を付されたステップについては、説明を省略する。
ステップ601は、環境データ入力部106が、環境データとして気象予報データなどを環境データ記憶部501に入力する。このとき、環境データは快適性指標を算出したいときの予測データ以外に、複数のパターンを入力する。また、環境データ記憶部501に記憶されたデータ数は、N_maxとして記憶される。
ステップ602では、環境データ記憶部501に記憶された環境データの順番Nのうち、1番目のデータN=1を処理するように設定する。
ステップ603では、ステップ602において出力された壁/窓熱負荷演算部107が、壁および窓の熱負荷を算出する。
ステップ604では、ステップ603において熱負荷計算パラメータ推定部103で得られたパラメータと、ステップ601において環境データ記憶部501に記憶された気温や湿度などのデータと、物理モデル記憶部104に記憶された熱負荷の物理モデルと、建物データ記憶部104に記憶された建物に関するデータを用いて、放射温度演算部108において放射温度を算出する。
ステップ605では、ステップ604において放射温度演算部108で得られた放射温度と、ステップ605において快適性指標パラメータ入力部109で得られた気温や湿度などのパラメータを用いて、快適性指標演算部110において快適性指標を算出する。
ステップ606では、環境データ記憶部501に記憶された環境データの順番NをN+1に設定する。
ステップ607では、Nが環境データ記憶部501に記憶されたデータ数N_maxを超えたか判別する。もしデータ数を超えていない場合は、全ての計算が終わっていないためステップ603に戻り、計算を繰返す。また、もしデータ数を超えた場合には、全ての計算が終了したためステップ608に移行する。
ステップ608では、出力部111が、快適性指標演算部110で算出した快適性指標を出力する。このとき、快適性指標の算出結果は、快適性指標記憶部502と、出力部111に出力され、本フローに基づく処理を終了させる。このように算出された快適性指標に基づいて、エネルギー管理システムは、無理のない範囲で空調機器を制御する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
101 データ入力部
102 実績データ記憶部
103 熱負荷計算パラメータ推定部
104 物理モデル記憶部
105 建物データ記憶部
106 環境データ入力部
107 壁/窓熱負荷演算部
108 放射温度演算部
109 快適性指標パラメータ入力部
110 快適性指標演算部
111 出力部

Claims (7)

  1. 管理エリアに設けられた空調機を制御するためのエネルギー管理システムにおいて、
    管理エリアにおける熱負荷の実績値、および、前記管理エリアの外気温、前記管理エリア内部の室温、前記管理エリアにおける湿度、日射量を実績データとして記憶する実績データ記憶部と、
    前記管理エリアにおける熱負荷は、前記外気温、前記室温、前記湿度および前記日射量の状態量と、前記状態量のそれぞれに乗されるパラメータとからなる関係式によって表され、前記関係式に前記実績データを入力することにより、前記パラメータを推定する熱負荷計算パラメータ推定部と、
    前記パラメータに基づいて求められる第2のパラメータと、任意の時刻における外気温、室温、湿度、日射量に基づいて前記管理エリアを形成する境界面の熱負荷を求める境界面熱負荷演算部と、
    を有することを特徴とするエネルギー管理システム。
  2. 前記境界面は、前記管理エリアの壁、窓、扉、床の少なくとも1つから構成されることを特徴とする請求項1に記載のエネルギー管理システム。
  3. 前記境界面の熱負荷に基づいて、前記境界面における放射温度を求める放射温度演算部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のエネルギー管理システム。
  4. 前記関係式は、
    前記管理エリア内の部屋の熱負荷をQ、前記管理エリアの外気温をT_out、前記管理エリア内部の室温をT_in、前記管理エリアの湿度をRH、日射量をIと規定した場合、
    前記熱負荷Qは、
    Q=a×T_out+b×T_in+c×RH+d×I+eで表され、
    前記熱負荷計算パラメータ推定部は、パラメータaないしeを推定することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエネルギー管理システム。
  5. 前記境界面の熱負荷は、
    前記管理エリアに設けられた照明やPC等の機器からの発熱をqe、前記管理エリアに設けられた家具の蓄熱をqf、前記管理エリアに滞在している人体の発熱をqp、前記管理エリアの換気による侵入熱をqv、前記管理エリアの窓熱負荷をqg、前記管理エリアの壁熱負荷をqw、前記管理エリア内の部屋の熱負荷をQ、前記管理エリアの外気温をT_out、前記管理エリア内部の室温をT_in、前記管理エリアの湿度をRH、日射量をIと規定した場合、
    前記管理エリアの窓熱負荷をqg、前記管理エリアの壁熱負荷をqwの和は、
    qw+qg=qe+qf+qp+qv−f(T_out,T_in,RH,I)で表され、
    f(T_out,T_in,RH,I)のそれぞれの変数に掛かる変数である第2のパラメータは、前記熱負荷計算パラメータ推定部において推定されたパラメータに基づいて求められることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエネルギー管理システム。
  6. 前記放射温度は、
    前記管理エリアの窓および壁の放射温度をTr、前記管理エリア内部の室温をT_in、前記管理エリアの窓熱負荷をqg、前記管理エリアの壁熱負荷をqw、前記管理エリアにおける部屋の対流熱伝達率をh、前記壁の面積をAw、前記窓の面積をAgと規定した場合、
    前記放射温度Trは、
    Tr=T_in+(qw+qg)/(h×(Aw+Ag))で表せることを特徴とする請求項3に記載のエネルギー管理システム。
  7. 前記放射温度演算部で求められた放射温度に基づいて、快適性指標を算出し、前記快適性評価に基づいて前記空調機を制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のエネルギー管理システム。
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