JP2015229963A - 越波式波力発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 放水口の向きを工夫することにより、水槽内の水のエネルギを効率良く利用して、発電効率の向上を図ることができる越波式波力発電装置を提供すること。【解決手段】 波により越流する水を導入する導水口と導入した水を外部に放出する放水口を備えた水槽と、上記放水口側に設置され上記放水口を介して放出される水により回転される発電装置と、を具備し、上記放水口は上記波の来襲方向に交差する方向に開口されていることを特徴とするもの。【選択図】 図1

Description

本発明は、越波式波力発電装置に係り、特に、放水口の向きを工夫することにより、水槽内の水のエネルギを効率良く利用して、発電効率の向上を図ることができるように工夫したものに関する。
越波式波力発電装置の構成を開示するものとして、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、等がある。
まず、特許文献1に記載された発明による「波力発電装置」の場合には、水槽に放水口が設けられていて、そこに発電機が設置されている。そして、放水口を介して放水される海水により発電機を回転させる構成になっている。上記放水口の向きは、波の来襲方向に沿った方向である。
次に、特許文献2に記載された発明による「波力エネルギー変換装置」の場合には、貯水槽があり、この貯水槽には放水管が接続されていて、この放水管に発電機が連結されている。そして、放水管を介して放水される海水により発電機を回転させる構成になっている。上記放水管の放水口は波の来襲方向に対向する方向に開口している。
さらに、特許文献3に記載された発明による「波力エネルギー蓄積プラント」の場合には、蓄水槽があり、この蓄水槽には放水路が接続されていて、この放水路の途中には、水車が設置されている。そして、放水路を介して放水される海水により水車を回転させて発電する構成になっている。上記放水路の放水口の向きに関する言及はない。
特開2011−153567号公報 特開平4−19362号公報 特開昭57−49075号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
特許文献1に記載された「波力発電装置」の場合、特許文献2に記載された「波力エネルギー変換装置」の場合、特許文献3に記載された「波力エネルギー蓄積プラント」の場合は、何れも、水槽(貯水槽、蓄水槽)内に海水を貯留し、その貯留した海水のエネルギ(水頭差)を利用して発電機を回転させる構成になっているが、水槽(貯水槽、蓄水槽)内に貯留される海水のエネルギを必ずしも効率良く利用しているとはいえず、その改善が要求されていた。
特に、放水口の向きと波の来襲方向に関する研究は行われておらず、例えば、特許文献2に記載された「波力エネルギー変換装置」の場合には、放水口が波の来襲方向に対向する方向に開口されており、海流が水頭差を打ち消すように作用し、それが海水のエネルギを効率良く利用できない一因になっていた。
本発明は、このような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、放水口の向きを工夫することにより、水槽内の水のエネルギを効率良く利用して、発電効率の向上を図ることができる越波式波力発電装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による越波式波力発電装置は、越波により水を導入する導水口と導入した水を外部に放出する放水口を備えた水槽を具備し、上記放水口は上記波の来襲方向に交差する方向に開口されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による越波式波力発電装置は、請求項1記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記波の来襲方向に直交する方向に開口されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による越波式波力発電装置は、請求項1又は請求項2記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽の側面側に開口されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による越波式波力発電装置は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽外部の水面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に開口されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による越波式波力発電装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽の壁面から突出した位置に開口されていることを特徴とするものである。
以上述べたように本発明の請求項1による越波式波力発電装置によると、越波により水を導入する導水口と導入した水を外部に放出する放水口を備えた水槽を具備し、上記放水口は上記波の来襲方向に交差する方向に開口されているので、水流が上記放水口付近を横切ることになり、ベルヌーイ効果により上記放水口付近に大きな負圧を発生させることができる。そして、この負圧により上記水槽から上記放水口に向かう水流を速くすることができ、上記水槽内の水のエネルギを効率よく利用して発電効率を高めることができる。
又、請求項2による越波式波力発電装置によると、請求項1記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記波の来襲方向に直交する方向に開口されているので、ベルヌーイ効果により上記放水口付近に最も効果的に負圧を発生させることができる。そして、この負圧により上記水槽から上記放水口に向かう水流を更に速くすることができ、上記水槽内の水のエネルギを更に効率よく利用して発電効率を高めることができる。
又、請求項3による越波式波力発電装置によると、請求項1又は請求項2記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽の側面側に開口されているので、放水口の高さを容易に設定することができ、放水口をそれ所望の高さに設定・配置して、上記ベルヌーイ効果を最大限得ることができるように構成することができる。
又、請求項4による越波式波力発電装置によると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽外部の水面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に開口されているので、水面に近い位置の流速が早い水流を利用して上記ベルヌーイ効果最大限得ることができ、これにより上記水槽から上記放水口に向かう水流を更に速くすることができ、更に上記水槽内の水のエネルギを効率よく利用して発電効率を高めることができる。
又、請求項5による越波式波力発電装置によると、請求項1〜請求項4の何れかに記載の越波式波力発電装置において、上記放水口は上記水槽の壁面から突出した位置に開口されているので、上記放水口付近において、上記水槽又は上記水槽が設置されている構造体等の表面による水流の減衰の影響を受けないようにすることができ、ベルヌーイ効果に基づく上記放水口付近での負圧をより大きくすることができ、これにより上記水槽から上記放水口に向う水流を更に速くすることができ、更に上記水槽内の水のエネルギを効率よく利用して発電効率を高めることができる。
本発明の第1の実施の形態を示す図で、図1(a)は越波式波力発電装置の全体の構成を模式的に示す縦断面図、図1(b)は図1(a)のIb−Ib断面図、図1(c)は図1(a)のIc−Ic矢視図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、海中における水分子の運動と水深との関係を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、横軸に波の周期(T)をとり、縦軸に波高(H)をとり、その周期(T)/その波高(H)の波が発生する時間を年間通して積算した積算時間(h)を数字でプロットするとともにそれを集計処理した結果を示し、且つ、発生頻度と賦存エネルギの強度を濃淡で示した図である。 本発明の第1の実施の形態を示す図で、横軸に波の周期(T)をとり、縦軸に波高(H)をとり、賦存エネルギに発生頻度を乗算した結果を濃淡で示した図である。 本発明の第2の実施の形態を示す図で、越波式波力発電装置の全体の構成を模式的に示す縦断面図である。
以下、図1乃至図4を参照して本発明の第1の実施の形態を説明する。
まず、図1を参照して、この第1の実施の形態による越波式波力発電装置1の全体の構成を説明する。この第1の実施の形態による越波式波力発電装置1は、例えば、海岸からさほど遠くない比較的浅い海底2に設置されている。
上記越波式波力発電装置1には、まず、コンクリート製の躯体3がある。この躯体3は上記海底2に直接設置されている。上記躯体3には水槽5が設けられていて、この水槽5の図1(a)中上端は開口されていて導水口7となっている。波Wはこの導水口7の縁を越波して上記水槽5内に落下する。それによって、海水8が上記水槽5内に導入・貯留されることになる。
なお、図1(a)中、上記水槽5の奥行き(図1(a)中左右方向大きさ)を符号Dで示すとともに、越波して水槽5内に流入する海水8の流入量(m/sec)を符号Qで示す。
また、上記水槽5の底面(図1(a)中下側の面)には流出口10が設けられていて、この流出口10には放水管9が連結されている。上記放水管9は、図1(b)に示すように、上記水槽5の下側に延長された後、図1(b)中左側に直角に屈曲され、その先端部は上記躯体3の側面側(図1(b)中左側、図1(c)中下側)に突出されている。この突出された放水管9の先端開口が放水口13となっている。
そして、水頭差(H)(水槽5内の液面と海面の平均水位(H)との差)により、水槽5内の海水8が上記流出口10及び放水管9及び放水口13を介して上記躯体3の外部へと放出される。
また、この放水口13は、波の来襲方向(図1(c)中矢印aで示す方向)に直交する方向に開口されている。それによって、海水8が上記放水口13を横切るように流れ、いわゆる「ベルヌーイ効果」により負圧が発生する。この負圧により上記水槽5内の海水8が上記放水口13側へと吸引される。つまり、水頭差(H)に上記負圧による吸引効果が付加されることになり、放水管9内を流れる海水8の流速が増大されて発電効率が向上することになる。
また、上記放水口13の高さ(図1(a)中上下方向の位置)は、図1(a)に示す海面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に設定されている。具体的には、図1(a)に示すように、上記放水口13の上端が上記海面の最低水位(H)となるように設定されている。
その理由を図2を参照して説明する。図2は、海中における水分子の回転運動を模式的に示す図で、円の大きさは運動エネルギの大きさを示している。この図2に示すように、水分子の回転運動は海面に近いほど大きく、海流の流速も速くなっている。そこで、上記放水口13をできるだけ海面に近い位置に配置して、既に説明した「ベルヌーイ効果」を最大限得ることができるように構成している。
なお、図1(a)においても、海中における水分子の回転運動を、矢印で模式的に示している。
上記放水管9内であって上記流出口10の出口付近には、発電装置15が設置されている。この発電装置15は発電機17とタービン19とから構成されている。上記放水管9内の水流によって上記タービン19ひいては上記発電機17が回転されて発電が行われる。
上記躯体3において、上記水槽5の導水口7の図1(a)中右側には、傾斜壁21が形成されている。この傾斜壁21は、図1(a)中右側から左側に向かって上り勾配となっていて、波Wの遡上が促進される構成になっている。すなわち、図1(a)中右側から来襲する波Wは上記傾斜壁21に沿って図1(a)中左上側に遡上していき、傾斜壁21の頂点21aを越流して上記導水口7から上記水槽5内に落下する。それによって、海水8が水槽5内に導入・貯留される。
なお、図1(a)中、上記傾斜壁21の頂点21aの平均海面水位(H)からの高さを符号(R)で示す。
また、上記傾斜壁21の頂点21aの平均海面水位(H)からの高さ(R)は、上記越波式波力発電装置1が設置される海域における波Wのエネルギの分布に基づいて決定されている。以下、図3を参照して説明する。
図3は、横軸に波の周期(T、0.0秒〜16.0秒)をとり、縦軸に波Wの波高(H、0.0m〜6.0m)をとり、その周期(T)/その波高(H)の波Wが発生した時間を年間通して積算した積算時間(h)を数値でプロットしたものである。上記周期(T)はいわゆる「有義周期」であり、全波Wのうち波高が高い1/3の波Wの平均周期を意味している。また、上記波高(H)はいわゆる「有義波高」であり、全波Wのうち波高が高い1/3の波Wの平均波高を意味している。
なお、上記波Wの波高(H)とは平均海面水位(H)からの波Wの高さを意味する。
また、横軸、縦軸においては、上記プロットされた積算時間(h)に基づいて集計処理した数値が記入されている。まず、横軸においては、下端から3行目に既に説明した波Wの周期(T)が記載され、下端から2行目にその周期(T)の波Wが一年間で発生した積算時間(h)が記載され、最下端にその周期(T)の波Wの全波Wに対する割合(%)が記載されている。
又、縦軸においては、左端から3列目に既に説明した波高(H)が記載され、左端から2列目にその波高(H)の波Wが一年間で発生した積算時間(h)が記載され、最左端にその波高(H)の波Wの全波Wに対する割合(%)が記載されている。
さらに、発生頻度と賦存エネルギ(E)の強度がそれぞれ濃淡で示されている。まず、発生頻度であるが、図3中中央下部に濃く示された領域があり、この領域に属する周期(T)/波高(H)の波Wが高い頻度で発生していることがわかる。
また、賦存エネルギ(E)については、図3中斜め右上方向に向かってその強度が増していき、よって、その方向に向かってより濃く表示されている。
なお、賦存エネルギ(E)は下記の式(I)によって算出される。
E=0.442・H1/3 ・T1/3―――(I)
但し、
:賦存エネルギ
1/3:有義波高(全波のうち波高が高い1/3の波の平均波高)
1/3:有義周期(全波のうち波高が高い1/3の波の平均周期)
また、この第1の実施の形態の場合には、傾斜壁21の頂点21aの平均海面水位(H)からの高さ(R)を決定するに際して、「賦存エネルギ(E)」と「発生頻度」を乗算した値の分布(賦存エネルギ(E)の年間積算量を意味する値)を考慮している。
図4には、上記賦存エネルギ(E)と発生頻度を乗算した値が数値でプロットされ、その数値の大小が濃淡で表されている。また、図4の横軸、縦軸においては、上記プロットされた値に基づいて集計処理した数値が記入されている。まず、横軸においては、下端から3行目に既に説明した波Wの周期(T)が記載され、下端から2行目にその周期(T)の波Wについての上記賦存エネルギ(E)と発生頻度を乗算した値の総計が記載され、最下端にその周期(T)の波Wの上記賦存エネルギ(E)と発生頻度を乗算した値の全波Wに対する割合(%)が記載されている。
又、縦軸においては、左端から3列目に既に説明した波高(H)が記載され、左端から2列目にその波高(H)の波Wについての上記賦存エネルギ(E)と発生頻度を乗算した値の総計が記載され、最左端にその波高(H)の波Wの上記賦存エネルギ(E)と発生頻度を乗算した値の全波Wに対する割合(%)が記載されている。
図4に示すように、静穏時における波高(H)が0.7m〜1.2mの範囲と、荒天時における波高(H)が3.9m〜5.6mの範囲に、「賦存エネルギ(E)」と「発生頻度」を乗算することにより得られる値が高い部分が集中している。この第1の実施の形態の場合には、これら2つの範囲のうち、賦存エネルギ(E)は低いものの発生頻度が高い範囲を選択しており、上記傾斜壁21の頂点21a平均海面水位(H)からの高さ(R)を、静穏時における0.7m〜1.2mの範囲で任意の値に設定している。
なお、上記図4に示す2つの範囲のうち、発生頻度は低いものの賦存エネルギ(E)が高い範囲、すなわち、波高が荒天時における3.9m〜5.6mの範囲を選択し、上記傾斜壁21の頂点21a平均海面水位(H)からの高さ(R)を、荒天時における3.9m〜5.6mの範囲で任意の値に設定する場合も考えられる。
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、図1(a)において、図中右側から左側に向かって波Wが来襲する。この来襲した波Wは傾斜壁21に沿って図1(a)中左上側に遡上していく。遡上した波Wは傾斜壁21の頂点21aを越流して導水口7から水槽5内に落下する。これによって、海水8が水槽5内に導入・貯留されていく。
上記水槽5内に導入・貯留された海水8は、水頭差(H)により、流出口10及び放水管9及び放水口13を介して放出される。そして、上記放水管9内の水流を利用して、タービン19ひいては発電機17を回転させて発電が行われる。
このような一連の発電作用において、放水口13は躯体1の側面であって上記躯体3の外の波Wの来襲方向(図1(c)中矢印aで示す方向)に直交する方向に開口されている。そのため、海流が上記放水口13付近を横切ることになり、いわゆる「ベルヌーイ効果」により負圧が発生する。この負圧により放水管9内を流下する海水8が吸引される。つまり、水頭差(H)に上記負圧による吸引効果が付加されることになり、放水管9内を流通する海水8の流速が増大することになる。
また、上記放水口13は海面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に設定・配置されていて、海面に近いほど大きくなる水分子の円運動を効果的に利用するようにしている。その結果。上記放水口13付近の「ベルヌーイ効果」による負圧もより大きなものとなる。
また、上記放水口13は、躯体3の側面側(図1(b)中左側、図1(c)中下側)に突出された位置に配置されているので、放水口13を横切る海流が上記躯体3の表面による減衰の影響を受けることはない。それによって、「ベルヌーイ効果」による負圧をより大きなものとしている。
また、上記傾斜壁21の頂点21aの平均海面水位(H)からの高さ(R)は、波Wのエネルギ分布に基づいて決定されていて、水頭差(H)をできるだけ高く保持した状態で、海水8を効率良く水槽5内に導入・貯留するようにしている。
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、放水口13が、躯体3外部の波Wの来襲方向(図1(c)中矢印aで示す方向)に直交する方向に開口されているため、上記放水口13を横切る海流により、「ベルヌーイ効果」による負圧を発生させることができる。そして、水頭差(H)にこの負圧による吸引効果が加わることにより、放水管9内を流通する海水8の流速を増大させて、発電効率を向上させることができる。
また、上記放水口13は海面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に設定・配置されているので、海面に近いほど大きくなる水分子の円運動を効果的に利用して、「ベルヌーイ効果」による負圧を大きなものとすることがでる。これによって、既に説明した効果をより高いものとすることができる。
また、上記放水口13は、上記躯体3の側面側(図1(c)中下側)に突出した位置に配置されているので、放水口13を横切る海流が上記躯体3の表面による減衰の影響を受けることはなく、それによっても、「ベルヌーイ効果」による負圧を大きくすることができ、既に説明した効果をより高いものとすることができる。
また、傾斜壁21が設置されているので、波Wをこの傾斜壁21に沿って効率よく遡上させることができ、水槽5内により多くの海水8を導入・貯留することができる。
その際、上記傾斜壁21の頂点21aの平均海面水位(H)からの高さ(R)は、波Wのエネルギ分布に基づいて決定されているので、水頭差(H)をできるだけ高く保持した状態で、海水8を効率良く水槽5内に導入・貯留することができる。
次に、図5を参照して本発明の第2の実施の形態を説明する。
この第2の実施の形態による越波式波力発電装置31は、前記した第1の実施の形態による越波式波力発電装置1とほぼ同様の構成であるが、躯体3が複数の支柱33によって海底2から離間した状態で設置されており、放水管9が上記海底2と上記躯体3の底面(図5中下側の面)との間の海中に下側に向けて延長・突出されている。そして、この突出された放水管9の先端開口が放水口13となっている。すなわち、この第2の実施の形態では、上記放水口13は、上記躯体3の底面側に開口されている。
この第2の実施の形態の場合も、上記放水口13が、波の来襲方向(図5中左右方向)に直交する方向に開口されている。それによって、海水8が上記放水口13を横切るように流れ、いわゆる「ベルヌーイ効果」により負圧が発生し、この負圧により上記水槽5内の海水8が上記放水口13側へと吸引される。
よって、この第2の実施の形態の場合も、前記した第1の実施の形態の場合と同様の作用・効果を奏する。すなわち、水頭差(H)に上記負圧による吸引効果が付加されることになり、放水管9内を流れる海水8の流速が増大されて発電効率が向上することになる。
尚、本発明は前記第1の実施の形態や第2の実施の形態に限定されるものではない。
まず、放水口が開口される向きは、躯体外部の波の来襲方向に直交する方向が最も好ましいが、波の来襲方向に交差する方向であれば様々な方向が考えられる。
また、放水口が開口される場所は側面側や底面側に限られるものではない。例えば、放水口が斜め下側に向けて開口される場合も考えられる。
また、放水口の数は1個に限定されるものではなく複数でもよい。
また、複数の水槽が連設・配置される場合も考えられる。この場合複数の水槽からの放水管を合流させて放水口を1個にするようにしてもよいし、それぞれの放水管に放水口を設けてもよい。
また、前記第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には、コンクリート製の躯体によって水槽を設ける構成を例に挙げて説明したが、それに限定されるものではなく、鋼板等の金属製の水槽、等様々な水槽が想定される。
また、前記第1の実施の形態や第2の実施の形態の場合には海を例に挙げて説明したが、波が発生する場所であれば、川、湖でもよい。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
本発明は、越波式波力発電装置に係り、特に、放水口の向きを工夫することにより、水槽内の水のエネルギを効率良く利用して、発電効率の向上を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、海岸付近に設置される波力発電装置に好適である。
1 越波式波力発電装置
5 水槽
7 導水口
8 海水(水)
13 放水口
21 傾斜壁
W 波

Claims (5)

  1. 越波により水を導入する導水口と導入した水を外部に放出する放水口を備えた水槽を具備し、
    上記放水口は上記波の来襲方向に交差する方向に開口されていることを特徴とする越波式波力発電装置。
  2. 請求項1記載の越波式波力発電装置において、
    上記放水口は上記波の来襲方向に直交する方向に開口されていることを特徴とする越波式波力発電装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の越波式波力発電装置において、
    上記放水口は上記水槽の側面側に開口されていることを特徴とする越波式波力発電装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の越波式波力発電装置において、
    上記放水口は上記水槽外部の水面の最低水位(H)を超えない範囲でできるだけ高い位置に開口されていることを特徴とする越波式波力発電装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載の越波式波力発電装置において、
    上記放水口は上記水槽の壁面からから突出した位置に開口されていることを特徴とする越波式波力発電装置。
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