JP2015229218A - 繊維集合体の切断装置、切断方法及び真空断熱材 - Google Patents

繊維集合体の切断装置、切断方法及び真空断熱材 Download PDF

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浩樹 村上
Hiroki Murakami
浩樹 村上
洋輔 藤森
Yosuke Fujimori
洋輔 藤森
智史 上田
Tomohito Ueda
智史 上田
尚平 安孫子
Shohei Abiko
尚平 安孫子
浩明 高井
Hiroaki Takai
浩明 高井
一正 藤村
Kazumasa Fujimura
一正 藤村
貴祥 向山
Takayoshi Mukoyama
貴祥 向山
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Abstract

【課題】繊維集合体の圧縮、切断において生じる繊維粉の飛散、及び次工程への持込みを低減し、作業環境、及び装置のメンテナンス性を改善し、動力費を削減する切断装置及び切断方法を提供する。
【解決手段】板状の繊維集合体の切断装置において、載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構を備え、前記吸引機構は前記圧縮機構又は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に追従して移動する。
【選択図】図3

Description

この発明は、繊維集合体の切断装置、切断方法及び真空断熱材に関するものである。
近年、地球環境問題である温暖化を防止することの重要性から、省エネルギー化が望まれている。繊維集合体(たとえばガラス繊維、ロックウールなどの無機繊維集合体)を用いた断熱材は、断熱性能に優れることから住宅、建築、産業用途及び民生用途に広く採用されている。ガラス繊維、ロックウールなどの繊維集合体は、その破片である繊維粉が人体に触れると刺激を与えるという特有の問題があり、この対策が必要である。
また、特有の皮膚への刺激を防止すること、及び吸湿による劣化を防止することのために繊維集合体の外側を外包材で包むことが必要である。
例えば、特許文献1では、断熱用の無機繊維製マットの製造において、断熱材の上面及び下面をそれぞれ外包材となる合成樹脂フィルムで被覆した後、上面及び下面のフィルムを接着することによりマットの全表面がフィルムで被覆され、マットの端面から繊維が飛散してチクチクする刺激性不快感を防止している。また、特許文献2では、ガラス繊維が所定の温度で加圧成形されて、ガラス繊維の熱変形により繊維が延伸され、繊維相互の結着でなくガラス繊維の一部が繊維相互間で絡み合って形状を保持しているものとすることにより、取り扱い時の粉落ちを少なくしている。また、特許文献3には、断熱材の製造工程における繊維集合体の切断装置として、垂直に上下動する鋸刃を繊維集合体の厚さ方向に進行させ、鋸刃が上昇する際に繊維を刃先に掛けて持ち上げ、繊維を屈曲させて破断させ切断することによりガラス繊維の粉が飛び散ることを防止する装置が記されている。
特許第3971533号公報(図1) 特許第3580315号公報(図2) 特許第4960396号公報(図3)
特許文献1及び特許文献2に記載されているような断熱材を得るためには、長尺で提供される繊維集合体を切断し、所望の大きさ、形状とする必要がある。繊維集合体は嵩高い部材であるため、所望の形状精度を得るためには、例えば特許文献3に記載されているように、圧縮しながら切断する必要があるが、この圧縮と切断の両工程において繊維粉が生じる。
繊維粉は、皮膚に対する刺激性や吸引による呼吸器系への刺激性などがあり作業環境が悪化するという問題があった。また、飛散した繊維粉は周辺の装置部品に付着するため、装置のメンテナンス性が悪化するという問題があった。また、繊維粉は所望の形状に切断された繊維集合体自身にも付着して次工程へと持ち込まれるため、外包材に配置する時、あるいは後工程で圧縮する時に、その内部において繊維粉が飛散し、外包材の接着または溶着面に付着するため、減圧してから密閉封止が必要である真空断熱材においては、周縁部の密閉性が劣化し、性能が低下するという問題があった。また、前記のような密閉性の劣化を回避するためには外包材を大きくし、密閉する周縁部と繊維集合体シートとの距離をなるべく長くとることが有効であるが、外包材の材料費が増加してしまい、真空断熱材を安価に得ることができないという問題があった。
これに対し、前記特許文献1による製造方法では、マットの全表面がフィルムで被覆され、マット製造後の取扱による繊維の飛散による刺激性不快感は防止できるものの、マット製造工程における繊維粉の飛散の対策については記されていない。
また、前記特許文献2による製造方法では、繊維集合体を切断する時に発生する繊維粉の飛散の対策については記されていない。
また、前記特許文献3による裁断方法では、ガラス繊維の粉の飛散量を少なくする方法が記されているが、飛散した繊維粉の処理については記されていない。
また、繊維粉の飛散を低減するために装置の上方に局所集塵機を設置するという方法があるが、前記局所集塵機の設置によりスペースの有効活用ができないという問題があった。また、局所集塵機の稼動により動力費が増加するという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、繊維集合体の圧縮、切断において生じる繊維粉の飛散及び次工程への持込みが低減され、作業環境、及び装置のメンテナンス性の悪化を回避する繊維集合体の切断装置、切断方法及び真空断熱材を提供することを目的としている。
本発明に係る繊維集合体の切断装置は、板状の繊維集合体の切断装置において、載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構を備え、前記吸引機構は前記圧縮機構又は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に追従して移動するものである。
また、本発明に係る繊維集合体の切断装置は、載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構を備え、前記圧縮機構は、前方圧縮機構と後方圧縮機構で構成され、前記吸引機構は、前方吸引機構と後方吸引機構で構成され、前記前方吸引機構と前記後方吸引機構は、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構にそれぞれ係合して又は一体に構成され、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構の動作に追従して移動し、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構間の隙間に前記刃物を進行させて前記板状の繊維集合体を切断すると共に、切断時の繊維粉を前記刃物の両側から吸引するものである。
本発明によれば、繊維集合体の圧縮、及び切断にて生じる繊維粉の飛散を低減させることができる。したがって、作業環境、及び装置のメンテナンス性を改善させることができる。また、繊維集合体に付着する繊維粉が低減され、次工程への持ち込みが低減される。
更に、吸引機構を切断動作中の刃物の両側面かつ近傍に配置すれば、刃物が繊維集合体を切断することにより生じる繊維粉を十分吸引することが可能であり、繊維粉の飛散を一層低減させることができる。
本発明の実施の形態1に係る切断装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係る切断装置の要部を示す側面図である。 本発明の実施の形態1に係る切断工程を示す図である。 本発明の実施の形態2に係る切断装置の要部を示す側面図である。 本発明の実施の形態3に係る切断装置の要部を示す側面図である。 本発明の実施の形態3に係る切断装置の切断工程を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る真空断熱材の製造工程を示す図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る繊維集合体の切断装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る切断装置の概略構成を示す平面図である。図2は図1に示された切断装置1の切断に係る部位の要部を示す側面図である。図3は本実施の形態に係る切断工程を示す図である。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の寸法の関係や形状などが実際のものとは異なる場合がある。
切断装置1は、刃物2、圧縮機構3、吸引機構4、載置台5から構成されている。図1において、刃物2の挿入部位において載置台5は繊維集合体7を搬送する方向に関して前後に二分割されており、前方載置台5aと後方載置台5bとから成る。この分割により生じた隙間に刃物2が進入する。前方載置台5aは、繊維集合体7を刃物2に向かって搬送する送りコンベアの機能を備える。また、後方載置台5bは切断された繊維集合体を後方に搬送するコンベアの機能を備える。後方載置台5bの更に後方に、払い出しコンベア6が配置されている。
圧縮機構3は、載置台5と同様に移送方向に関して前後に2分割されており、前方圧縮機構3aと後方圧縮機構3bで構成され、載置台5の上面に、載置台の分割により生じた隙間を挟んで両側に延伸配置されている。前方圧縮機構3a及び後方圧縮機構3bは、例えば図示しないエアシリンダ、油圧シリンダなどのリニアアクチュエータに係合されており、繊維集合体7の圧縮方向への駆動が可能となっている。
吸引機構4は、載置台5の搬送方向に関して前後に二分割されており、前方吸引機構4aと後方吸引機構4bから成り、それぞれ前方圧縮機構3a及び後方圧縮機構3bに係合して又は一体に構成され、前記隙間を挟んで両側に延伸配置されている。図2に示すように、前方吸引機構4aは複数の吸入口4a−1、4a−2、・・・4a−nを備える。同様に、後方吸引機構4bは複数の吸入口4b−1、4b−2、・・・4b−nを備える。前記複数の吸入口は前記刃物の進行する方向に分散して並置され、前記隙間に近接して設置され、前記隙間に向けて開口しており、かつ隙間に平行すなわち前記刃物の進入方向に平行に並置されている。また吸入口は前記隙間の方向に開口している。
なお、上記の他、前記吸入口に接続され空気を吸引するポンプ、切断装置を構成する各種センサ類、制御装置、駆動装置、構造部材などは従来技術と同様であるため図示及び説明を省略する。
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。繊維集合体7は、前記前方載置台5aにより後方に送られた後、図示しないセンサにより検知され、所望の切断位置にて停止する。繊維集合体7が所望の切断位置まで送られた後、吸引機構4が吸引を開始する動作と、圧縮機構3の下降動作が同時に行われる。ここで、吸引機構4は圧縮機構3に係合されているため、圧縮機構3の動作に同期して下降する。つまり、圧縮機構の動作に追従して移動する。繊維集合体7は下降した圧縮機構3により圧縮される。ここで、圧縮機構3は、図示しないストッパー、またはリミッターによる位置制御、あるいは図示しないロードセルによる荷重制御により停止する。
複数の吸入口4a−1、4a−2、・・・4a−n、及び4b−1、4b−2、・・・4b−nは前記隙間に近接して、隙間の両側に設置されており、かつ隙間に平行すなわち前記刃物の進入方向に平行に並置され、また前記隙間の方向に開口している。
圧縮機構3の停止後、刃物2が切断方向へ送られ、切断動作が開始され、繊維集合体7の縁が切れる所定の位置まで送られた後、刃物2は停止し、刃物2の戻り動作と圧縮機構3の上昇動作が同時に行われる。圧縮機構3が原位置まで復帰後に、吸引機構4は吸引動作を停止する。上記の動作により各装置構成部品が繊維集合体7と干渉する位置から退避後に、切断された繊維集合体7は払い出しコンベア6へと送られると同時に縁の切れていない繊維集合体7が切断位置へと送られ、上記一連の動作を繰り返すことにより、連続して繊維集合体7の切断が行われる。
上記のように実施の形態1によれば、前記吸引機構は前記圧縮機構又は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に追従して移動し、また前記吸引機構は、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に同期して吸引動作し、また前記圧縮機構は、前方圧縮機構と後方圧縮機構で構成され、前記吸引機構は、前方吸引機構と後方吸引機構で構成され、前記前方吸引機構と前記後方吸引機構は、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構にそれぞれ係合して又は一体に構成され、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構の動作に追従して移動するので、前記圧縮機構が前記繊維集合体を圧縮することにより生じる繊維粉を効率よく回収することができ、繊維粉の飛散を低減することができる。また、前記吸引機構は、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に同期して吸引動作するため、圧縮機構が繊維集合体を圧縮することにより生じる繊維粉を発生と同時に吸引動作することが可能であり、繊維粉の飛散を低減することができる。
また、複数の吸引機構が前記刃物の進行する方向に並置され、前記刃物の両側面に配置され前記吸引機構は複数の吸入口を備え、前記複数の吸入口は前記刃物の進行する方向に分散して並置され、前記隙間に近接して設置され、前記隙間に向けて開口しており、かつ隙間に平行すなわち前記刃物の進入方向に平行に並置されているので、前記繊維粉をもれなく吸引することが可能であり、繊維粉の飛散を一層低減させることができる。また、前記ポンプの吸引による気流の発生は吸入口の近傍に限定されるにも拘わらず、切断時に生じる繊維粉を効率良く両側から吸引することが出来る。
したがって、作業環境、及び装置のメンテナンス性を改善させることができる。また、繊維集合体に付着する繊維粉が低減され、次工程への持ち込みが低減されることにより、外包材を小型化することが可能となり、材料費を削減して安価に真空断熱材を得ることができる。
また、吸引機構4は繊維集合体の近傍に位置するため、装置の上方に局所集塵機を設置する場合よりも繊維粉の飛散領域が拡大する前に吸引するため、吸引に必要な開口面積を減少させることが可能で、動力費を削減する効果を得ることができる。また、局所集塵機の設置が不要であるため、装置周辺の空間制約が軽減され、有効活用が可能となる。
実施の形態2
本発明の実施の形態2に係る繊維集合体の切断装置について説明する。図4は、本実施の形態に係る切断装置の切断に係る部位の要部を示す側面図である。圧縮機構3及び吸引機構4は、刃物2を支持する機構に係合され又は一体に構成されて前記刃物2の両側面に配置される。ここで、圧縮機構3は、切断方向において、刃物2と被切断部材の接触する位置よりわずかに被切断部材に近い位置から、わずかに被切断部材に遠い位置までを圧縮できる大きさ、あるいは形状とする。また、吸引機構4は、切断方向において圧縮機構3の範囲内に配置される。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、上記のように構成された実施の形態2の動作について説明する。まず前記繊維集合体7が切断位置まで送られる。次に、前記刃物2が回転を始めると、前記吸引機構は、前記刃物の動作に同期して吸引動作を開始する。次に、刃物2の切断方向への送り動作が開始されると、圧縮機構3及び吸引機構4は刃物2に係合して又は一体に構成されているため、刃物2の切断方向への送りに追従して移動する。また、圧縮機構3は刃物2よりも被切断部材に対してわずかに近い距離に配置されており、繊維集合体7を圧縮しながら切断動作が行われる。吸引機構4は刃物2の停止後又は同時に動作を停止する。その他の動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
上記のように実施の形態2によれば、前記圧縮機構3と前記吸引機構4は前記刃物2に係合して又は一体に構成され、また、前記刃物2に同期して動作し、前記刃物2の近傍に配置されているため、実施の形態1と同様の効果を得ることができるほか、刃物2への繊維粉の付着量を低減することが可能であり、装置のメンテナンス性が改善する。また、刃物2と繊維集合体7の接触点の近傍のみ圧縮及び吸引することにより各機構を構成する部品の小型化と部品点数の削減が可能であり、装置の低コスト化及び装置周辺空間の有効活用が可能となる。
実施の形態3
本発明の実施の形態3に係る繊維集合体の切断装置について説明する。図5は、本実施の形態に係る切断装置の切断に係る部位の要部を示す側面図である。図6は、本実施の形態に係る切断工程を示す図である。繊維集合体7は当て板8の上面に配置される。当て板8は樹脂製、または合成ゴム製のパレットであっても良い。把持機構9は、載置台5に配置された繊維集合体7を把持し、当て板8の上面まで搬送するための部品である。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、図示及び説明を省略する。
次に、上記のように構成された実施の形態3の動作について説明する。載置台5に配置された繊維集合体7は、把持機構9により先端部位を把持され、当て板8の上面まで送られ、所望の切断位置にて停止する。繊維集合体7が切断位置まで送られた後、把持機構9は把持を解除する。ここで、刃物2の下端は当て板8とわずかに干渉する高さに位置しており、繊維集合体7を貫通しながら切断する。その他の動作は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
上記のように実施の形態3によれば、前記板状の繊維集合体に当て板を当接させて前記載置台に載置し、前記刃物は前記当て板の一部と共に前記板状の繊維集合体を切断するようにしたため、切断動作を行う時に繊維集合体7の下方には隙間が存在しない。そのため、圧縮、及び切断により発生する繊維粉の下方への飛散を回避し、吸引機構4での吸引量を増やすことが可能となり、繊維粉の飛散及び繊維集合体7への付着がより低減される。
実施の形態4
本発明の実施の形態4に係る真空断熱材について説明する。上記の実施の形態1、2、3では繊維集合体7の切断装置について説明したが、上記実施の形態1、2、3で作成した繊維集合体7を真空断熱材の芯材に使用する。
図7は、本実施の形態に係る真空断熱材10の概略構成を示す断面図である。図7に示すように、真空断熱材10は、繊維集合体からなる芯材11と、ガスバリア性を有し、芯材11の両面を被覆する2枚の外包材12a、12bと、外包材12a、12bの内部空間に挿入され、水分を吸着して芯材11などの経時劣化を抑制する水分吸着剤13とを備えている。外包材12a、12bの内部空間は、1〜3Pa程度の真空度に減圧された状態で開口部が密封されることにより減圧密封されている。
開口部の密封は、ヒートシール等によって外包材12a、12bの周縁部を溶着し、溶着シール部14を形成することにより行われる。真空断熱材10は、全体として概略長方形平板状の形状を有している。外包材12a、12bは、既存の真空断熱材に使用されている外包材であり、多層構造をなすラミネートフィルムである。この多層構造は、例えば、内側(芯材11側)から順にポリエチレン層、アルミ蒸着層、ポリエチレンテレフタレート層、及び最外層の延伸ナイロン層が積層された構成を有する。
外包材12a、12bの構成は、上記構成には限定されず、アルミ蒸着層、エチレン−ビニルアルコール層、ポリプロピレン層が含まれていてもよい。また、外包材12a、12bは、ガスバリア性を有するものであれば、特に構成が限定されるものではない。水分吸着剤13は、例えば、通気性の良い袋に挿入された酸化カルシウム(CaO)などにより構成されている。水分吸着剤13は、CaOのみに限定されるものではなく、ゼオライトなどの水分吸着性を有するものを用いることができる。
本実施の形態では、芯材11を構成する繊維集合体は、内袋等の内包材を介さずに外包材12a、12bに直接被覆されている。すなわち、真空断熱材10において、芯材11を構成する繊維集合体は外包材12a、12bの内側表面に直接接触している。溶着シール部14は、外包材12a、12bの周縁部のうちの少なくとも3辺(例えば、4辺)に形成されている。溶着シール部14は、外包材12a、12bの周縁部の全周に亘って切れ目なく形成されている。
次に、本実施の形態に係る真空断熱材の製造方法について説明する。図8〜図10は、真空断熱材10の製造工程を示す図である。また、図8〜図10は、製造工程で用いられる加工装置15の構成も併せて示している。
図8〜図10に示すように、加工装置15は、圧縮機構16と溶着機構17とを有している。圧縮機構16は、芯材11と芯材11を被覆する外包材12a、12bとを一体で加圧圧縮するものである。
溶着機構17は、圧縮機構16により芯材11及び外包材12a、12bが加圧圧縮された状態で、外包材12a、12bの周縁部のうちの少なくとも相対する2辺に溶着シール部14を形成するものである。溶着機構17は、圧縮機構16の周囲、少なくとも相対する2箇所以上に配置されている。
真空断熱材10の製造工程においては、まず、図8に示すように、芯材11の両面(上面及び下面)を2枚の外包材12a、12bで被覆した状態で加工装置15に配置する。次に、図9に示すように、圧縮機構16によって外包材12a、12bの両外側表面から芯材11及び外包材12a、12bを一体で機械的に加圧圧縮する(加圧圧縮工程)。次に、図10に示すように、圧縮機構16によって芯材11及び外包材12a、12bが一体で加圧圧縮されている圧縮状態において、溶着機構17により、外包材12a、12bの周縁部に溶着シール部14を形成する(溶着シール部形成工程)。溶着シール部形成工程は、大気圧雰囲気で行われる。少なくとも相対する2辺以上に溶着シール部14が形成されることによって、芯材11及び外包材12a、12bが一体化し、圧縮機構16による加圧を解除しても芯材11の圧縮状態が維持される。次に、圧縮機構16による加圧を解除し、一体化した芯材11及び外包材12a、12bを加工装置15から取り出す。その後、芯材11及び外包材12a、12bから水分を除去するための乾燥工程を行う。
乾燥工程は、芯材11及び外包材12a、12bの水分を除去できる条件(例えば、100℃で2時間の加熱)で行われる。なお、乾燥工程の条件はこれに限定されず、芯材11及び外包材12a、12bの水分を除去できる条件であればよい。次に、外包材12a、12bの内部空間に水分吸着剤13が挿入される(水分吸着剤挿入工程)。なお、水分吸着剤挿入工程は、乾燥工程の後に行われることに限定されず、乾燥工程の前や、加圧圧縮工程の前に行われてもよい。次に、外包材12a、12bの内部を1〜3Pa程度の真空度に減圧し、その減圧状態で開口部にヒートシール等により溶着シール部14を形成し、外包材12a、12bの内部を減圧密封する(減圧密封工程)。以上の工程を経て、真空断熱材10が得られる。
上記のように実施の形態4によれば、実施の形態1、2、3に記載の繊維粉付着量が少なく、且つ圧縮により生じる繊維粉を除去した繊維集合体7を芯材として用いているため、外包材12a、12bの周縁部、すなわち、溶着シール部14を形成する部位への繊維粉の飛散と付着が低減される。そのため、溶着シール部14と芯材11との距離Aが従来の真空断熱材と同距離である場合には、気密性の経時劣化が抑制され、高性能な真空断熱材10を得ることができる。また、溶着シール部14と芯材との距離Aを短くした場合には、従来の真空断熱材と同等性能を維持しながら外包材12a、12bの使用量を削減することができ、外包材12a、12bの材料費を削減し、真空断熱材10を安価に得ることができる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 切断装置、2 刃物、3 圧縮機構、3a 前方圧縮機構、3b 後方圧縮機構、
4 吸引機構、4a 前方吸引機構、4b 後方吸引機構、
4a−1,4a−2,・・・4a−n,4b−1,4b−2,・・・4b−n 吸入口、5 載置台、5a 前方載置台、5b 後方載置台、6 払い出しコンベア、
7 繊維集合体、8 当て板、9 把持機構、
10 真空断熱材、11 芯材、12a,12b 外包材、
13 水分吸着剤、14 溶着シール部、15 加工装置、16 圧縮機構、
17 溶着機構

Claims (16)

  1. 板状の繊維集合体の切断装置において、
    載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、
    圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、
    前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構
    を備え、
    前記吸引機構は前記圧縮機構又は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に追従して移動することを特徴とする繊維集合体の切断装置。
  2. 前記吸引機構は、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に同期して吸引動作することを特徴とする請求項1に記載の繊維集合体の切断装置。
  3. 板状の繊維集合体の切断装置において、
    載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、
    圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、
    前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構
    を備え、
    前記圧縮機構は、前方圧縮機構と後方圧縮機構で構成され、
    前記吸引機構は、前方吸引機構と後方吸引機構で構成され、
    前記前方吸引機構と前記後方吸引機構は、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構にそれぞれ係合して又は一体に構成され、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構の動作に追従して移動し、
    前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構間の隙間に前記刃物を進行させて前記板状の繊維集合体を切断すると共に、切断時の繊維粉を前記刃物の両側から吸引するようにした繊維集合体の切断装置。
  4. 前記載置台は前方載置台と後方載置台で構成され、
    前記前方載置台と前記後方載置台の隙間に前記刃物を進行させて前記板状の繊維集合体を切断するようにした請求項1又は2に記載の繊維集合体の切断装置。
  5. 前記板状の繊維集合体に当て板を当接させて前記載置台に載置し、
    前記刃物は前記当て板と共に前記板状の繊維集合体を切断するようにした請求項1又は2に記載の繊維集合体の切断装置。
  6. 複数の前記吸引機構と、
    進行しつつ前記板状の繊維集合体を切断する前記刃物とを有し、
    前記複数の吸引機構は前記刃物の進行する方向に並置されている請求項1又は2に記載の繊維集合体の切断装置。
  7. 前記圧縮機構は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記刃物の動作に追従して移動することを特徴とする請求項1、2及び5のいずれか1項に記載の繊維集合体の切断装置。
  8. 前記吸引機構は複数の吸入口を備え、
    前記複数の吸入口は前記刃物の進行する方向に並置され、前記隙間に近接して設置され、前記隙間に向けて開口していることを特徴とする請求項3に記載の繊維集合体の切断装置。
  9. 板状の繊維集合体の切断方法において、
    載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、
    圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、
    前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構
    を備え、
    前記吸引機構は前記圧縮機構又は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に追従して移動させるようにしたことを特徴とする繊維集合体の切断方法。
  10. 前記吸引機構は、前記圧縮機構又は前記刃物の動作に同期して吸引動作させるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の繊維集合体の切断方法。
  11. 板状の繊維集合体の切断方法において、
    載置台に置かれた前記板状の繊維集合体を圧縮する圧縮機構、
    圧縮された前記板状の繊維集合体を切断する刃物、
    前記板状の繊維集合体の圧縮又は切断時に生じる繊維粉を吸引する吸引機構
    を備え、
    前記圧縮機構は、前方圧縮機構と後方圧縮機構で構成され、
    前記吸引機構は、前方吸引機構と後方吸引機構で構成され、
    前記前方吸引機構と前記後方吸引機構は、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構にそれぞれ係合して又は一体に構成され、前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構の動作に追従して移動させ、
    前記前方圧縮機構と前記後方圧縮機構間の隙間に前記刃物を進行させて前記板状の繊維集合体を切断させると共に、切断時の繊維粉を前記刃物の両側から吸引させるようにした繊維集合体の切断方法。
  12. 前記載置台は前方載置台と後方載置台で構成され、
    前記前方載置台と前記後方載置台の隙間に前記刃物を進行させて前記板状の繊維集合体を切断させるようにした請求項9又は10に記載の繊維集合体の切断方法。
  13. 前記板状の繊維集合体に当て板を当接させて前記載置台に載置し、
    前記刃物は前記当て板と共に前記板状の繊維集合体を切断させるようにした請求項9又は10に記載の繊維集合体の切断方法。
  14. 複数の前記吸引機構を有し、
    前記刃物を進行させつつ前記板状の繊維集合体を切断させ、
    前記複数の吸引機構は前記刃物の進行する方向に並置され、切断時の繊維粉を吸引させるようにした請求項9又は10に記載の繊維集合体の切断方法。
  15. 前記圧縮機構は前記刃物と係合して又は一体に構成され、前記刃物の動作に追従して移動させるようにしたことを特徴とする請求項9、10及び13のいずれか1項に記載の繊維集合体の切断方法。
  16. 請求項1から15のいずれか1項により作成した繊維集合体を気密性を有するフィルムで被覆し、内部を減圧すると共に周縁部を溶着して封止したことを特徴とする真空断熱材。
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