JP2015225218A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の輝度を調整する。【手段】画像表示装置(1)は、レーザ光(LB)を出射する出射手段(11)と、出射手段が出射するレーザ光が走査する走査面(153)を含むと共に当該走査面に照射されたレーザ光を拡散する拡散手段(15)と、所望の拡散角度でレーザ光が拡散手段によって拡散されるように、走査面上でレーザ光が形成する光スポット(LS)の径を調整する径調整手段(12、182)とを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、例えばヘッドアップディスプレイ等の画像表示装置の技術分野に関する。
従来から、ヘッドアップディスプレイやレーザプロジェクタ等の画像表示装置が提案されている。例えば特許文献1には、レーザ光を出射する合成レーザ光発生装置と、合成レーザ光発生装置から出射されたレーザ光を透過スクリーンに向けて反射するMEMSスキャナと、MEMSスキャナが反射したレーザ光を拡散する透過スクリーンとを備えるHUD(Head Up Display:ヘッドアップディスプレイ)装置が開示されている。
このような画像表示装置は、昼間等の明るい環境にいる観察者及び夜間等の暗い環境にいる観察者の双方が画像を好適に観察することができるように、明瞭且つ適切に調整された輝度の画像を表示することが好ましい。そこで、特許文献1に記載されたHUD装置は、外光の照度に合わせて偏光板の透過軸とレーザ光の偏光角度との関係が変わるようにレーザ光の偏光角度を調整している。その結果、偏光板を透過するレーザ光の光量が調整されるがゆえに、当該レーザ光によって表示される画像の輝度もまた調整される。
尚、特許文献1の他に、先行技術文献として特許文献2から特許文献5があげられる。
特開2013−015738号公報 特許第4057839号 特開2008−089934号公報 特開2010−139688号公報 特開2013−047705号公報
上述した特許文献1に記載されたHUDは、レーザ光の偏光角度を調整することで画像の輝度を調整している。一方で、本発明は、レーザ光の偏光角度を調整する方法とは異なる方法を用いて画像の輝度を調整することが可能な画像表示装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、画像表示装置は、レーザ光を出射する出射手段と、前記出射手段が出射する前記レーザ光が走査する走査面を含むと共に当該走査面に照射された前記レーザ光を拡散する拡散手段と、前記拡散手段によって前記レーザ光が所望の拡散角度で拡散されるように、前記走査面上で前記レーザ光が形成する光スポットの径を調整する径調整手段とを備える。
本実施例の画像表示装置の構成を示すブロック図である レーザ光の光路に沿った方向(Z軸方向)から観察されるスクリーンを示す平面図、及び、スクリーンのII−II’断面図である。 レーザ光の光路に沿った方向から観察される走査位置検出板を示す平面図、スクリーンが備えるマイクロレンズと走査位置検出板が備える受光素子との位置関係を示す、マイクロレンズのレンズ面の中心に対してレーザスポットの中心がレーザ光の走査方向に交わる方向に沿ってずれている場合及びずれていない場合の、マイクロレンズを透過したレーザ光の受光素子による受光の様子を示す、マイクロレンズ及び受光素子の断面図、並びに、一対の受光素子から出力される差分信号と、マイクロレンズのレンズ面の中心に対するレーザスポットの中心のシフト量(ずれ量)との関係を示すグラフである。 ビームスポットのスポット径がd1、d2(但し、d2>d1)及びd3(但し、d3<d1)である場合のマイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。 ビームスポットのスポット径が相対的に小さい場合及び相対的に大きい場合のスクリーンによるレーザ光の拡散の様子を示す説明図である。
以下、画像表示装置の実施形態について順に説明する。
<1>
本実施形態の画像表示装置は、レーザ光を出射する出射手段と、前記出射手段が出射する前記レーザ光が走査する走査面を含むと共に当該走査面に照射された前記レーザ光を拡散する拡散手段と、前記拡散手段によって前記レーザ光が所望の拡散角度で拡散されるように、前記走査面上で前記レーザ光が形成する光スポットの径を調整する径調整手段とを備える。
本実施形態の画像表示装置によれば、出射手段は、レーザ光を出射する。レーザ光は、画像を表示する(言い換えれば、投影する又は描画する)ために用いられるレーザ光である。出射手段が出射したレーザ光は、拡散手段の走査面を走査するように、走査面に照射される。尚、レーザ光は、走査面を走査することで走査面上に中間像を描画している。走査面に照射されたレーザ光は、拡散される。拡散されたレーザ光は、観察者に到達する。その結果、観察者は、レーザ光が走査面上に描画した中間像に応じた画像を、虚像として(或いは、場合によっては実像として)観察することができる。
本実施形態では特に、径調整手段は、走査面上でレーザ光が形成する光スポットの径を調整する。例えば、径調整手段は、調整前と比較して、光スポットの径が大きくなるように、光スポットの径を調整してもよい。例えば、径調整手段は、調整前と比較して、光スポットの径が小さくなるように、光スポットの径を調整してもよい。
ここで、光スポットの径が相対的に大きいレーザ光が拡散手段によって拡散されると、レーザ光の拡散角度が相対的に大きくなる。つまり、光スポットの径が相対的に大きいレーザ光が拡散手段によって拡散されると、拡散手段は、当該レーザ光を相対的に広い範囲に向けて拡散する。レーザ光の拡散角度が相対的に大きくなる(つまり、レーザ光が相対的に広い範囲に向けて拡散される)と、レーザ光のパワーが変わらない限りは、ある視点位置に位置する観察者に到達するレーザ光の光量が相対的に少なくなる。観察者に到達するレーザ光の光量が相対的に少なくなると、当該観察者は、当該レーザ光によって表示される画像(つまり、観察者が観察する画像、以下同じ)の輝度が相対的に小さい(つまり、輝度が相対的に低い)と認識する。
同様に、光スポットの径が相対的に小さいレーザ光が拡散手段によって拡散されると、レーザ光の拡散角度が相対的に小さくなる。つまり、光スポットの径が相対的に小さいレーザ光が拡散手段によって拡散されると、拡散手段は、当該レーザ光を相対的に狭い範囲に向けて拡散する。レーザ光の拡散角度が相対的に小さくなる(つまり、レーザ光が相対的に狭い範囲に向けて拡散される)と、レーザ光のパワーが変わらない限りは、ある視点位置に位置する観察者に到達するレーザ光の光量が相対的に多くなる。観察者に到達するレーザ光の光量が相対的に多くなると、当該観察者は、当該レーザ光によって表示される画像の輝度が相対的に大きい(つまり、輝度が相対的に高い)と認識する。
このように、走査面上でレーザ光が形成する光スポットの径の調整は、レーザ光の拡散角度の調整につながる。更に、レーザ光の拡散角度の調整は、当該レーザ光によって表示される画像の輝度の調整に繋がる。従って、径調整手段は、光スポットの径を調整することで、レーザ光の拡散角度を調整することができる。その結果、径調整手段は、当該レーザ光によって表示される画像の輝度を調整することができる。例えば、径調整手段は、所望の拡散角度でレーザ光が拡散手段によって拡散されるように光スポットの径を調整することで、所望の輝度の画像がレーザ光によって表示されるように、レーザ光によって表示される画像の輝度を調整することができる。
<2>
本実施形態の画像表示装置の他の態様では、前記径調整手段は、前記拡散手段によって前記レーザ光が所望の拡散角度で拡散されることで当該レーザ光によって所望の輝度の画像が表示されるように、前記光スポットの径を調整する。
この態様によれば、径調整手段は、所望の拡散角度でレーザ光が拡散手段によって拡散されるように光スポットの径を調整することで、所望の輝度の画像がレーザ光によって表示されるようにレーザ光によって表示される画像の輝度を調整することができる。
<3>
本実施形態の画像表示装置の他の態様では、前記径調整手段は、前記レーザ光の光路上に配置され且つ前記光路上の前記レーザ光のビーム径を調整可能な第1の光学素子を含む。
この態様によれば、径調整手段は、レーザ光が透過する(或いは、反射する)第1の光学素子を用いて、光スポットの径を比較的容易に調整することができる。
<4>
上述の如く径調整手段が第1の光学素子を含む画像表示装置の他の態様では、前記第1の光学素子は、ビームエキスパンダを含む。
この態様によれば、径調整手段は、ビームエキスパンダを用いて、光スポットの径を比較的容易に調整することができる。
<5>
本実施形態の画像表示装置の他の態様では、前記拡散手段は、夫々が前記レーザ光を拡散可能であって且つ前記走査面に沿って配列する複数の第2の光学素子を含んでおり、前記径調整手段は、前記光スポットの径が、前記複数の第2の光学素子のうち隣り合う2つの第2の光学素子の配列間隔よりも小さくなるように、前記光スポットの径を調整する。
この態様によれば、径調整手段は、隣り合う2つの第2の光学素子の配列間隔よりも光スポットの径が小さくなるという条件を満たしつつ、光スポットの径を調整することができる。光スポットの径が隣り合う2つの第2の光学素子の配列間隔よりも小さくなるという条件が満たされる場合には、走査面上でレーザ光が形成する光スポットの径の調整が、レーザ光の拡散角度の調整(更には、レーザ光によって表示される画像の輝度の調整)に繋がる又は繋がりやすくなる。従って、径調整手段は、光スポットの径が隣り合う2つの第2の光学素子の配列間隔よりも小さくなるという条件を満たしつつ光スポットの径を調整することで、当該レーザ光によって表示される画像の輝度を調整することができる。
<6>
本実施形態の画像表示装置の他の態様では、前記走査面上における前記光スポットの形成位置を調整する位置調整手段を更に備える。
この態様によれば、位置調整手段は、走査面上における光スポットの形成位置を調整することができる。
ここで、走査面上における光スポットの形成位置が変わると、レーザ光の拡散方向が変わる。例えば、上述したように夫々がレーザ光を拡散可能であって且つ走査面に沿って配列する複数の第2の光学素子を拡散手段が備えている場合には、各第2の光学素子と光スポットとの間の相対的な位置関係が変わると、レーザ光の拡散方向が変わる。レーザ光の拡散方向が変わると、当該レーザ光が表示する画像を観察可能な視点位置が変わる。
このように、走査面上における光スポットの形成位置の調整は、レーザ光の拡散方向の調整につながる。更に、レーザ光の拡散方向の調整は、レーザ光によって表示される画像を観察可能な視点位置の調整に繋がる。従って、位置調整手段は、走査面上における光スポットの形成位置を調整することで、レーザ光の拡散方向を調整することができる。その結果、位置調整手段は、画像を観察可能な視点位置を調整することができる。例えば、位置調整手段は、拡散手段によってレーザ光が所望の拡散方向に向かって拡散されるように走査面上における光スポットの形成位置を調整することで、所望の視点位置において画像が観察可能となるように、画像を観察可能な視点位置を調整することができる。その結果、画像表示装置は、所望の視点位置(例えば、観察者にとっての視認性が良好となる視点位置)において画像が観察可能となるように画像を表示することができる。
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から更に明らかにされる。
以上説明したように、本実施形態の画像表示装置は、出射手段と、拡散手段と、径調整手段とを備える。従って、レーザ光の偏光角度を調整する方法とは異なる方法を用いて画像の輝度を調整することができる。
以下、図面を参照しながら、画像表示装置の実施例について説明する。尚、本実施例では、画像表示装置がヘッドアップディスプレイである例を用いて説明を進める。ヘッドアップディスプレイは、画像を虚像としてユーザに観察させることができる。言い換えれば、ヘッドアップディスプレイは、画像を、ユーザの目の位置(いわゆる、アイポイント)から虚像として観察させることができる。但し、画像表示装置は、ヘッドアップディスプレイ以外の任意の画像表示装置(例えば、MEMSディスプレイや、プロジェクタ等)であってもよい。
(1)画像表示装置1の構成
はじめに、図1を参照しながら、本実施例の画像表示装置1の構成について説明する。図1は、本実施例の画像表示装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、画像表示装置1は、「出射手段」の一具体例であるレーザ光源ユニット11と、「径調整手段」の一具体例であるビームエキスパンダ12と、集光レンズ13と、「位置調整手段」の一具体例であるMEMSミラー14と、「拡散手段」の一具体例であるスクリーン15と、走査位置検出板16と、コンバイナ17と、コントローラ18とを備える。
レーザ光源ユニット11は、後述するレーザ制御部181の制御の下で、画像表示装置1が表示するべき画像を示す画像信号に基づいて、レーザ光LBを出射する。レーザ光源ユニット11は、ビームエキスパンダ12及び集光レンズ13を介して、レーザ光LBをMEMSミラー14に向けて出射する。
尚、図面の簡略化のために図示していないものの、レーザ光源ユニット11は、赤色レーザ光を出射するレーザダイオードと、緑色レーザ光を出射するレーザダイオードと、青色レーザ光を出射するレーザダイオードとを備えていてもよい。この場合、3つのレーザダイオード111が出射した3つのレーザ光は、レーザ光源ユニット11が備える光学素子によって1つのレーザ光LBに合波されることが好ましい。その結果、画像表示装置1は、フルカラーの画像を表示することができる。
ビームエキスパンダ12は、レーザ光源ユニット11とMEMSスキャナ14との間におけるレーザ光LBの光路上に配置されている。ビームエキスパンダ12は、後述するビーム径制御部182の制御の下で、当該ビームエキスパンダ12を透過するレーザ光LBのビーム径を調整可能である。例えば、ビームエキスパンダ12は、調整前と比較してビーム径が大きくなるように又は小さくなるように、ビーム径を調整可能である。尚、ビームエキスパンダ12によるビーム径の調整動作は、後に詳述する(図4(a)から図4(c)参照)。
集光レンズ13は、ビームエキスパンダ12とMEMSスキャナ14との間におけるレーザ光LBの光路上に配置されている。集光レンズ13は、ビームエキスパンダ12によってビーム径が調整されたレーザ光LBを、MEMSスキャナ14の反射面に集光する。
MEMSスキャナ14は、集光レンズ13によって集光されたレーザ光LBをスクリーン15に向けて反射する。このため、MEMSスキャナ14は、レーザ光LBをスクリーン15に向けて反射可能な反射面を含んでいる。MEMSスキャナ14が含む反射面は、後述するMEMS制御部183の制御の下で、レーザ光LBがスクリーン15の走査面153(図2(a)及び図2(b)参照)を走査するように遥動する。その結果、MEMSスキャナ14によって反射されたレーザ光LBは、スクリーン15上に画像(例えば、中間像)を描画することができる。
スクリーン15は、MEMSスキャナ14によって反射されたレーザ光LBが透過する透過型のスクリーンである。ここで、図2(a)及び図2(b)を参照しながら、スクリーン15の構成について説明する。図2(a)は、レーザ光LBの光路に沿った方向(Z軸方向)から観察されるスクリーン15を示す平面図である。図2(b)は、図2(a)に示すスクリーンのII−II’断面図である。尚、図2(a)及び図2(b)では、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から構成されるXYZ座標系を用いて、スクリーン15の説明を進める。
図2(a)及び図2(b)に示すように、スクリーン15は、レーザ光LBが照射される(言い換えれば、レーザ光LB1が走査する)板状の部材である。但し、スクリーン15は、板状の形状とは異なる形状(例えば、円盤状)の部材であってもよい。
スクリーン15は、複数のマイクロレンズ152が配列されているマイクロレンズアレイ151を含んでいる。図2(b)に示すように、各マイクロレンズ152は、当該マイクロレンズ152のレンズ面に入射するレーザ光LBを拡散する(言い換えれば、分散させる)。従って、マイクロレンズアレイ151は、当該マイクロレンズアレイ151を構成するマイクロレンズ152の曲率等に応じて定まる拡散角度でレーザ光LBを拡散する。但し、後に詳述するように、レーザ光LBの拡散角度は、ビームエキスパンダ12によって調整されるレーザ光LBのビーム径に応じても定まる。
複数のマイクロレンズ152は、図2(a)中に点線の矢印で示すレーザ光LBの走査方向(図2では、Y軸方向)に沿って規則的に(言い換えれば、周期的に)配列される複数のマイクロレンズ152を含んでいる。レーザ光LBの走査方向に沿って規則的に配列される複数のマイクロレンズ152からなるレンズ群は、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(図2(a)及び図2(b)では、X軸方向)に沿って配列されている。つまり、複数のマイクロレンズ152は、マトリクス状に又は格子状に配列されている。
複数のマイクロレンズ152の夫々のレンズ面の外形は、平面視において(つまり、XY平面上において)正六角形である。但し、複数のマイクロレンズ152のうちの少なくとも一つレンズ面の外形は、平面視において正六角形以外の任意の形状(例えば、円形や、四角形や、任意の矩形や、その他任意の形状等)であってもよい。
複数のマイクロレンズ152の特性(例えば、レンズ面の外形や曲率等)は同一である。但し、複数のマイクロレンズ152の少なくとも一部の特性は、複数のマイクロレンズ152の少なくとも他の一部の特性と異なっていてもよい。
各マイクロレンズ152の一方のレンズ面の形状は、凸レンズ状である。各マイクロレンズ152の他方のレンズ面の形状は、平面状である。
複数のマイクロレンズ152は、各マイクロレンズ152のレンズ面がレーザ光LBの光路に交わるように配列されている。従って、複数のマイクロレンズアレイ152のレンズ面(特に、レーザ光LBが照射されるレンズ面)は、レーザ光LBが走査する走査面153を構成している。このため、走査面153は、レーザ光LBの光路に交わる面となる。
走査面153に照射されるレーザ光LBは、走査面153上でレーザスポットLSを形成する。レーザスポットLSは、レーザ光LBの走査に伴って移動する。例えば、レーザ光LBは、複数のマイクロレンズ152によって順番に拡散されるように、走査面153を走査する。この場合、レーザスポットLSは、レーザ光LBの走査に伴って、複数のマイクロレンズ152のレンズ面上に順に位置することになるように移動する。
尚、ビームエキスパンダ12によるレーザ光LBのビーム径の調整は、走査面153上におけるレーザスポットLSのスポット径の調整に相当する。例えば、ビームエキスパンダ12は、レーザ光LBのビーム径を相対的に大きくすることで、走査面153上におけるレーザスポットLSのスポット径を相対的に大きくすることができる。同様に、例えば、ビームエキスパンダ12は、レーザ光LBのビーム径を相対的に小さくすることで、走査面153上におけるレーザスポットLSのスポット径を相対的に小さくすることができる。
再び図1において、走査位置検出板16は、レーザ光LBの光路に沿ってスクリーン15と隣接するように配置される部材である。走査位置検出板16は、スクリーン15上におけるレーザ光LBの走査位置を検出する部材である。つまり、走査位置検出板16は、スクリーン15の走査面153上におけるレーザスポットLSの形成位置を検出する部材である。
ここで図3(a)から図3(e)を参照しながら、走査位置検出板16の構成について説明する。図3(a)は、レーザ光LBの光路に沿った方向から観察される走査位置検出板16を示す平面図である。図3(b)は、スクリーン15が備えるマイクロレンズ152と走査位置検出板16が備える受光素子162との位置関係を示す、マイクロレンズ152及び受光素子162の断面図である。図3(c)は、マイクロレンズ152のレンズ面の中心に対してレーザスポットLSの中心がレーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ってずれていない場合の、マイクロレンズ152を透過したレーザ光LBの受光素子162による受光の様子を示す、マイクロレンズ152及び受光素子162の断面図である。図3(d)は、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心に対してレーザスポットLSの中心がレーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ってずれている場合の、マイクロレンズ152を透過したレーザ光LBの受光素子162による受光の様子を示す、マイクロレンズ152及び受光素子162の断面図である。図3(e)は、一対の受光素子162から出力される差分信号と、マイクロレンズ152のレンズ面の中心に対するレーザスポットLSの中心のシフト量(ずれ量)との関係を示すグラフである。尚、図3では、スクリーン15の説明と同様に、説明の便宜上、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から構成されるXYZ座標系を用いて、走査位置検出板16の説明を進める。
図3(a)に示すように、走査位置検出板16は、板状の部材である。但し、走査位置検出板16は、板状の形状とは異なる形状(例えば、円盤状)の部材であってもよい。
走査位置検出板16は、走査位置検出板16の表面のうちスクリーン15に対向する表面である検出面161がスクリーン15の走査面153と平行になるように配置される。走査位置検出板16の検出面161のうちの少なくとも一部の領域には、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(X軸方向)に沿って配列されている複数の受光素子162が配置されている。図2に示す例では、レーザ光LBの走査方向(Y軸方向)に沿ったマイクロレンズアレイ151(走査面153)の両端部の夫々とレーザ光LBの光路(Z軸方向)に沿って重なる検出面161の一部の領域に、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(X軸方向)に沿って配列されている複数の受光素子162が配置されている。
複数の受光素子162は、複数のマイクロレンズ152と所定の位置関係を有するように配置されている。具体的には、図3(b)に示すように、複数の受光素子162は、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(X軸方向)に沿って隣接する一対の受光素子162が1つのマイクロレンズアレイ152に対応するように、配置されている。言い換えれば、図3(b)に示すように、複数の受光素子162は、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(X軸方向)に沿って隣接する一対の受光素子162と1つのマイクロレンズアレイ152とがレーザ光LBの光路(Z軸方向)に沿って隣接するように、配置されている。特に、複数の受光素子162は、レーザ光LBの光路に沿って、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心と一対の受光素子162の境界線とが並ぶように、配置されている。
複数の受光素子162が複数のマイクロレンズ152と所定の位置関係を有するように配置されているがゆえに、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162の受光結果に基づいて、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿った各マイクロレンズ152に対するレーザスポットLSの相対的な形成位置が検出される。具体的には、図3(c)に示すように、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心に対してレーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ってレーザスポットLSの中心がずれていない場合には、レーザ光LBは、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162に均等に照射される。従って、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162の受光結果の差分信号(いわゆる、プッシュプル信号)の信号レベルはゼロになる。一方で、図3(d)に示すように、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心に対してレーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ってレーザスポットLSの中心がずれている場合には、レーザ光LBは、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162に均等に照射されない。従って、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162の受光結果の差分信号の信号レベルはゼロにならない。
このため、図3(e)に示すように、差分信号の信号レベルは、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心を基準とする、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ったレーザスポットLSの中心のシフト量(ずれ量)に応じた信号レベルとなる。つまり、差分信号の信号レベルは、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿った各マイクロレンズ152に対するレーザスポットLSの相対的な形成位置に応じた信号レベルとなる。従って、各マイクロレンズ152に対応する一対の受光素子162の受光結果の差分信号の信号レベルに基づいて、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿った各マイクロレンズ152に対するレーザスポットLSの相対的な形成位置が検出される。逆に言えば、差分信号の信号レベルを所望の信号レベルに一致させる制御が行われると、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ってレーザスポットLSの形成位置が調整される。
尚、図3(a)から図3(e)では、レーザ光LBの走査方向に交わる方向(X軸方向)に沿って隣接する一対の受光素子162が1つのマイクロレンズアレイ152に対応するように、複数の受光素子162が配置されている。この場合、上述したように、差分信号の信号レベルに基づいて、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心を基準とするレーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ったレーザスポットLSの中心のシフト量が検出される。一方で、レーザ光LBの走査方向及び当該走査方向に交わる方向に沿って格子状に隣接する4つの受光素子162が1つのマイクロレンズアレイ152に対応するように、複数の受光素子162が配置されていてもよい。この場合、差分信号の信号レベルに基づいて、各マイクロレンズ152のレンズ面の中心を基準とする任意の方向に沿ったレーザスポットLSの中心のシフト量が検出される。
再び図1において、コンバイナ17は、スクリーン15を透過したレーザ光LB(つまり、拡散光)を観察者に向けて反射する。その結果、観察者は、スクリーン15を透過したレーザ光LBによって表示される画像(言い換えれば、レーザ光LBがスクリーン15上に形成する画像)を、虚像として観察することができる。
コントローラ18は、画像表示装置1を制御する中央処理装置である。本実施例では特に、コントローラ18は、その内部に実現される論理的な処理ブロックとして、レーザ制御部181と、「径調整手段」の一具体例であるビーム径制御部182と、「位置調整手段」の一具体例であるMEMS制御部183とを備えている。
レーザ制御部181は、レーザ光源ユニット11を制御する。具体的には、レーザ制御部181は、画像信号に基づいて、レーザ光源ユニット11によるレーザ光LBの出射パターンを決定する。その後、レーザ制御部181は、MEMS制御部183の制御下で遥動するMEMSスキャナ14の遥動タイミングに同期しながら、決定した出射パターンでレーザ光LBを出射するようにレーザ光源ユニット11を制御する。
ビーム径制御部182は、ビームエキスパンダ12を制御する。具体的には、ビーム径制御部182は、レーザ光LBのビーム径が所望のビーム径となるように、レーザ光LBのビーム径を調整する。尚、ビーム径制御部182の制御下で行われるビームエキスパンダ12によるビーム径の調整動作は、後に詳述する(図4(a)から図4(c)参照)。
尚、上述したように、ビームエキスパンダ12によるレーザ光LBのビーム径の調整は、走査面153上におけるレーザスポットLSのスポット径の調整に相当する。従って、ビーム径制御部182は、レーザスポットLSのスポット径が所望のスポット径となるように、レーザスポットLSのスポット径を調整しているとも言える。
MEMS制御部183は、MEMSスキャナ14を制御する。具体的には、MEMS制御部183は、レーザ光源ユニット11によるレーザ光LBの出射パターンに同期しながらMEMSスキャナ14が遥動するように、MEMSスキャナ14を制御する。つまり、MEMS制御部183は、MEMSスキャナ14が反射したレーザ光LBがスクリーン15の走査面153を適切に走査するように、MEMSスキャナ14を制御する。
加えて、MEMS制御部183は、走査位置検出部16の検出結果に基づいて、走査面153上におけるレーザスポットLSの形成位置を調整するようにMEMSスキャナ14を制御してもよい。より具体的には、MEMS制御部183は、走査位置検出部16の検出結果に基づいて、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿ったレーザスポットLSの形成位置(例えば、レーザ光LBの走査方向に交わる方向に沿った各マイクロレンズ152に対するレーザスポットLSの相対的な形成位置)を調整するようにMEMSスキャナ14を制御してもよい。この場合、MEMS制御部183は、例えば、MEMSスキャナ14の遥動態様(例えば、遥動タイミングや、遥動角度や、遥動量等)を調整することで、レーザスポットLSの形成位置を調整するようにMEMSスキャナ14を制御する。
(2)ビームエキスパンダ12によるレーザ光LBのビーム径の調整動作
続いて、図4(a)から図4(c)及び図5(a)から図5(b)を参照しながら、ビーム径制御部182の制御下で行われるビームエキスパンダ12によるレーザ光LBのビーム径(つまり、レーザスポットLSのスポット径)の調整動作について説明する。図4(a)は、ビームスポットLSのスポット径がd1である場合のマイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。図4(b)は、ビームスポットLSのスポット径がd2(但し、d2>d1)である場合のマイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。図4(c)は、ビームスポットLSのスポット径がd3(但し、d3<d1)である場合のマイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。図5(a)は、ビームスポットLSのスポット径が相対的に小さい場合のスクリーン15によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。図5(b)は、ビームスポットLSのスポット径が相対的に大きい場合のスクリーン15によるレーザ光LBの拡散の様子を示す説明図である。
図4(a)の左側に示すように、ビーム径制御部182の制御下で、ビームエキスパンダ12が、ビームスポットLSのスポット径がd1となるようにレーザ光LB1のビーム径を調整している場合を想定する。この場合、図4(a)の中央に示すように、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度はr1となる。
尚、図4(a)の右側は、ビームスポットLSのスポット径がd1となる状況下で走査面153上のある1つの走査ラインに沿って走査しているレーザ光LBの拡散角度の分布(つまり、スクリーン15によるレーザ光LBの拡散分布)を示す。つまり、図4(a)の右側は、ビームスポットLSのスポット径がd1となる状況下で走査面153上のある1つの走査ラインに沿って走査しているレーザ光LBがスクリーン15によって拡散された後に仮想的な投影面に投影された場合の、当該投影面上でのレーザ光LBの投影分布を示す。従って、図4(a)の右側において、レーザ光LBが到達している領域(相対的に明るい領域)は、当該レーザ光LBによって表示される画像を観察可能な視点位置を示している。また、図4(a)の右側において、レーザ光LBが到達している領域の明暗は、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度(図4(a)に示す例では、輝度はc1であるものとする)に相当する。以下の図4(b)の右側及び図4(c)の右側も、ビームスポットLSのスポット径が異なると言う点を除いて、図4(a)の右側と同様のレーザ光LBの拡散角度の分布を示している。
続いて、図4(b)の左側に示すように、ビーム径制御部182の制御下で、ビームエキスパンダ12が、ビームスポットLSのスポット径がd1からd2(但し、d2>d1)へと変わるようにレーザ光LB1のビーム径を調整した場合を想定する。つまり、ビーム径制御部182の制御下で、ビームエキスパンダ12が、ビームスポットLSのスポット径を大きくするようにレーザ光LB1のビーム径を調整した場合を想定する。この場合、図4(b)の中央に示すように、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度はr1からr2(但し、r2>r1)に変わる。つまり、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度は大きくなる。
つまり、ビームスポットLSのスポット径が大きくなると、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度もまた大きくなる。言い換えれば、ビームスポットLSのスポット径が大きくなると、各マイクロレンズ152は、レーザ光LBをより広い範囲に向けて拡散する。レーザ光LBの拡散角度が大きくなる(つまり、各マイクロレンズ152がレーザ光LBをより広い範囲に向けて拡散する)と、ある視点位置に位置する観察者に到達するレーザ光LBの光量が相対的に少なくなる。観察者に到達するレーザ光LBの光量が相対的に少なくなると、当該観察者は、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度が相対的に小さい(つまり、相対的に低い)と認識する。尚、レーザ光LBによって表示される画像の輝度が相対的に小さくなることは、図4(b)の右側からも明らかである。つまり、ビームスポットLSのスポット径が大きくなると、レーザ光LBによって表示される画像の輝度は、c1からc2(但し、c2<c1)に代わる。言い換えれば、ビームスポットLSのスポット径が大きくなると、レーザ光LBによって表示される画像の輝度は小さくなる。
従って、ビーム径制御部182は、ビームスポットLSのスポット径が大きくなる(言い換えれば、レーザ光LBのビーム径が大きくなる)ようにビームエキスパンダ12を制御することで、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を小さくすることができる。例えば、図5(a)に示す態様でスクリーン15がレーザ光LBを拡散している状態において、ビーム径制御部182が、ビームスポットLSのスポット径が大きくなる(言い換えれば、レーザ光LBのビーム径が大きくなる)ようにビームエキスパンダ12を制御する場合を想定する。この場合、図5(b)に示すように、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度が大きくなるがゆえに、観察者が観察する画像の輝度が小さくなる。
一方で、図4(c)の左側に示すように、ビーム径制御部182の制御下で、ビームエキスパンダ12が、ビームスポットLSのスポット径がd1からd3(但し、d3<d1)へと変わるようにレーザ光LB1のビーム径を調整した場合を想定する。つまり、ビーム径制御部182の制御下で、ビームエキスパンダ12が、ビームスポットLSのスポット径を小さくするようにレーザ光LB1のビーム径を調整した場合を想定する。この場合、図4(c)の中央に示すように、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度はr1からr3(但し、r3<r1)に変わる。つまり、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度は小さくなる。
つまり、ビームスポットLSのスポット径が小さくなると、レーザ光LBの拡散角度もまた小さくなる。言い換えれば、ビームスポットLSのスポット径が小さくなると、各マイクロレンズ152は、レーザ光LBをより狭い範囲に向けて拡散する。レーザ光LBの拡散角度が小さくなる(つまり、各マイクロレンズ152がレーザ光LBをより狭い範囲に向けて拡散する)と、ある視点位置に位置する観察者に到達するレーザ光LBの光量が相対的に多くなる。観察者に到達するレーザ光LBの光量が相対的に多くなると、当該観察者は、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度が相対的に大きい(つまり、相対的に高い)と認識する。尚、レーザ光LBによって表示される画像の輝度が相対的に大きくなることは、図4(c)の右側からも明らかである。つまり、ビームスポットLSのスポット径が小さくなると、レーザ光LBによって表示される画像の輝度は、c1からc3(但し、c3>c1)に代わる。言い換えれば、ビームスポットLSのスポット径が小さくなると、レーザ光LBによって表示される画像の輝度は大きくなる。
従って、ビーム径制御部182は、ビームスポットLSのスポット径が小さくなる(言い換えれば、レーザ光LBのビーム径が小さくなる)ようにビームエキスパンダ12を制御することで、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を大きくすることができる。例えば、図5(b)に示す態様でスクリーン15がレーザ光LBを拡散している状態において、ビーム径制御部182が、ビームスポットLSのスポット径が小さくなる(言い換えれば、レーザ光LBのビーム径が小さくなる)ようにビームエキスパンダ12を制御する場合を想定する。この場合、図5(a)に示すように、各マイクロレンズ152によるレーザ光LBの拡散角度が小さくなるがゆえに、観察者が観察する画像の輝度が大きくなる。
尚、ビームスポットLSのスポット径がd1である場合のレーザ光LBの拡散角度の分布(図4(a)の右側参照)、ビームスポットLSのスポット径がd2である場合のレーザ光LBの拡散角度の分布(図4(b)参照)及びビームスポットLSのスポット径がd3である場合のレーザ光LBの拡散角度の分布(図4(c)の右側参照)から分かるように、走査面153上のある一つの走査ラインに沿って走査しているレーザ光LBが到達する範囲(つまり、レーザ光LBによって表示される画像を観察可能な視点位置の分布範囲)の走査方向に沿った大きさは、ビームスポットLSのスポット径に関わらず変化しない。一方で、走査面153上のある一つの走査ラインに沿って走査しているレーザ光LBが到達する範囲(つまり、レーザ光LBによって表示される画像を観察可能な視点位置の分布範囲)の走査方向に直交する方向に沿った大きさは、ビームスポットLSのスポット径が大きくなるにつれて大きくなる。
このように、レーザ光LBのビーム径の調整(つまり、レーザスポットLSのスポット径の調整)は、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度の調整(つまり、観察者が観察する虚像の輝度の調整)に繋がる。従って、画像表示装置1は、レーザ光LBのビーム径を調整することで、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整することができる。例えば、画像表示装置1は、所望の拡散角度でレーザ光LBがスクリーン15によって拡散されるようにレーザ光LBのビーム径を調整することで、所望の輝度の画像がレーザ光LBによって表示されるように、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整することができる。つまり、画像表示装置1は、所望の輝度の画像を表示することができる。
例えば、画像表示装置1の周囲の環境が相対的に明るい環境下では、画像表示装置1は、レーザ光LBのビーム径(つまり、レーザスポットLSのスポット径)を相対的に小さくすることで、相対的に大きい輝度の画像を表示することができる(図5(a)参照)。一方で、例えば、画像表示装置1の周囲の環境が相対的に暗い環境下では、画像表示装置1は、レーザ光LBのビーム径(つまり、レーザスポットLSのスポット径)を相対的に大きくすることで、相対的に小さい輝度の画像を表示することができる(図5(b)参照)。
但し、レーザ光LBのビーム径の調整が当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度の調整に繋がるのは、典型的には、レーザスポットLSのスポット径がマイクロレンズ152の配列ピッチ(例えば、隣り合う2つのマイクロレンズ152のレンズ面の中心間の距離であり、実質的にはレンズ面の径に相当する)よりも小さい場合である。つまり、レーザスポットLSのスポット径がマイクロレンズ152の配列ピッチよりも大きい場合には、レーザ光LBのビーム径の調整が当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度の調整に繋がらない又は繋がりにくい。従って、ビーム径制御部182は、レーザスポットLSのスポット径がマイクロレンズ152の配列ピッチよりも小さいという条件を満たしながら、所望の輝度の画像がレーザ光LBによって表示されるように、レーザ光LBのビーム径を調整することが好ましい。その結果、画像表示装置1は、レーザ光LBのビーム径を調整することで、当該レーザ光LBによって表示される画像の輝度を確実に又は好適に調整することができる。
一方で、レーザスポットLSのスポット径が小さくなるほど、レーザスポットLSと各マイクロレンズ152との間の相対的な位置関係に応じて、各マイクロレンズ152におけるレーザ光LBの拡散方向が変動しやすくなる。各マイクロレンズ152におけるレーザ光LBの拡散方向が変動すると、当該レーザ光LBによって表示される画像を観察可能な視点位置が変動しかねない。従って、画像表示装置1は、所望の視点位置に位置する観察者に画像を観察させるために、各マイクロレンズ152がレーザ光LBを所望の拡散方向に拡散するように、レーザスポットLSの形成位置(例えば、各マイクロレンズ152に対するレーザスポットLSの相対的な形成位置)を調整してもよい。
この場合、例えば、MEMS制御部183は、走査位置検出部16の検出結果に基づいてレーザスポットLSの現在の形成位置を認識する。その後、MEMS制御部183は、レーザスポットLSが走査面153上の所望位置に形成される又は走査するように、MEMSスキャナ14の遥動態様を調整する。言い換えれば、MEMS制御部183は、レーザスポットLSと各マイクロレンズ152との間の相対的な位置関係が所望の関係となるように、MEMSスキャナ14の遥動態様を調整する。その結果、MEMS制御部183は、レーザスポットLSの形成位置を調整する。このとき、MEMS制御部183は、各マイクロレンズ152がレーザ光LBを所望の拡散方向に拡散するように、レーザスポットLSの形成位置を調整する。つまり、MEMS制御部183は、各マイクロレンズ152がレーザ光LBを所望の拡散方向に拡散することで所望の視点位置に位置する観察者が画像を観察することができるように、レーザスポットLSの形成位置を調整する。これにより、画像表示装置1は、所望の視点位置に位置する観察者が画像を観察することができるように、画像を表示することができる。
加えて、本実施例では、画像表示装置1は、ビームエキスパンダ12という比較的簡易な構成要素を用いて、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整することができる。つまり、画像表示装置1は、レーザ光の偏光角度を調整する液晶素子及び偏光板という複数の構成要素を用いることなく、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整することができる。従って、画像表示装置1の相対的な低コスト化及び相対的な小型化が実現される。
更に、本実施例では、画像表示装置1は、レーザ光LBのパワーを調整することなく、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整することができる。つまり、画像表示装置1は、レーザ光LBのパワーを調整することなく、レーザ光LBによって表示される画像の輝度比(言い換えれば、コントラスト比)を相応に大きくすることができる。従って、画像表示装置1は、相対的に小さい輝度の画像を表示するために、相対的に安定しにくい低パワーのレーザ光LBを用いなくてもよい。その結果、画像表示装置1は、相対的に小さい輝度の画像を相対的に安定的に表示することができる。
但し、画像表示装置1は、レーザ光LBのビーム径を調整することに加えて、レーザ光LBのパワーを調整することで、レーザ光LBによって表示される画像の輝度を調整してもよい。この場合、レーザ光LBによって表示される画像の輝度比がより一層大きくなる。尚、本願発明者等の研究によれば、レーザ光LBのビーム径を調整するだけでも、レーザ光LBによって表示される画像の輝度比は、少なくとも100:1の輝度比となり得ることが判明している。
尚、図1から図5を用いて説明した画像表示装置1の構成及び動作は一例である。従って、画像表示装置1の構成及び動作の少なくとも一部が適宜改変されてもよい。以下、画像表示装置1の構成及び動作の少なくとも一部の改変の例について説明する。
ビーム径制御部182は、画像表示装置1の周囲の環境(特に、画像表示装置1の周囲の明るさ)に応じて、いわば自動的にレーザ光LBのビーム径(つまり、レーザスポットLSのスポット径)を調整してもよい。或いは、ビーム径制御部182は、画像表示装置1が表示する画像の輝度を指定する観察者の指示内容に応じて、レーザ光LBのビーム径(つまり、レーザスポットLSのスポット径)を調整してもよい。
レーザ光源ユニット11は、ビームエキスパンダ112に加えて又は代えて、レーザ光LBのビーム径を調整可能な任意の光学素子を備えていてもよい。この場合、光学素子は、ビームエキスパンダと同様の態様でレーザ光LBのビーム径を調整することが好ましい。
上述したスクリーン15は、レーザ光LBを透過する透過型のスクリーンである。しかしながら、レーザ光LBを反射する反射型のスクリーンが、スクリーン15として用いられてもよい。
スクリーン15は、マイクロレンズアレイ151に加えて又は代えて、レーザ光LBを拡散可能な素子部分又は素子領域が周期的に配列されている任意の光学素子を含んでいてもよい。スクリーン15は、マイクロレンズアレイ151に加えて又は代えて、レーザ光LBを拡散可能な素子部分又は素子領域が周期的に配列されている任意の光学素子であってもよい。このような光学素子として、例えば、回折光学素子(DOE:Diffractive Optical Element)が一例としてあげられる。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う画像表示装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
1 画像表示装置
11 レーザ光源ユニット
12 ビームエキスパンダ
13 集光レンズ
14 MEMSスキャナ
15 スクリーン
151 マイクロレンズアレイ
152 マイクロレンズ
153 走査面
16 走査位置検出板
161 検出面
162 受光素子
17 コンバイナ
18 コントローラ
181 レーザ制御部
182 ビーム径制御部
183 MEMS制御部
LB レーザ光
LS レーザスポット

Claims (6)

  1. レーザ光を出射する出射手段と、
    前記出射手段が出射する前記レーザ光が走査する走査面を含むと共に当該走査面に照射された前記レーザ光を拡散する拡散手段と、
    前記拡散手段によって前記レーザ光が所望の拡散角度で拡散されるように、前記走査面上で前記レーザ光が形成する光スポットの径を調整する径調整手段と
    を備えることを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記径調整手段は、前記拡散手段によって前記レーザ光が所望の拡散角度で拡散されることで当該レーザ光によって所望の輝度の画像が表示されるように、前記光スポットの径を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記径調整手段は、前記レーザ光の光路上に配置され且つ前記光路上の前記レーザ光のビーム径を調整可能な第1の光学素子を含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 前記第1の光学素子は、ビームエキスパンダを含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
  5. 前記拡散手段は、夫々が前記レーザ光を拡散可能であって且つ前記走査面に沿って配列する複数の第2の光学素子を含んでおり、
    前記径調整手段は、前記光スポットの径が、前記複数の第2の光学素子のうち隣り合う2つの第2の光学素子の配列間隔よりも小さくなるように、前記光スポットの径を調整する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  6. 前記走査面上における前記光スポットの形成位置を調整する位置調整手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の画像表示装置。
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