JP2015223528A - 液体処理装置および液体処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体中の有機物質の分解能力を向上させることができる液体処理装置を提供する。【解決手段】液体処理装置100は、処理液を入れる第1の槽111と、処理液を冷却する冷却装置130と、冷却装置130によって冷却された処理液中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、処理液中に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置120とを備えている。【選択図】図1

Description

本願は、液体中にプラズマを生成することにより液体を処理する液体処理装置および液体処理方法に関する。
従来の高電圧パルス放電を用いた液体処理装置としては、例えば、特許文献1に開示された殺菌装置が知られている。図12には、その殺菌装置の構成を示す。
殺菌装置1は、円柱状の高電圧電極2と板状の接地電極3とを対とする放電電極6で構成されている。高電圧電極2は、先端部2aの端面を除いて絶縁体4により被覆され、高電圧電極部5を形成している。また、高電圧電極2の先端部2aと接地電極3とは、所定の電極間隔を設けて、処理槽7内で被処理水8に浸漬された状態で対向して配置されている。高電圧電極2と接地電極3とは、高電圧パルスを発生する電源9に接続されている。2〜50kV/cm、100Hz〜20kHzの負極性の高電圧パルスを両方の電極聞に印加することにより放電を行う。そのエネルギーによる水の蒸発、および衝撃波に伴う気化により、水蒸気からなる気泡10、および気泡10による噴流11が発生する。また、高電圧電極2付近で生成されるプラズマによりOH、H、O、O2 -、O-、およびH22のような活性種を発生させて、微生物および細菌を死滅させる。
特許文献2は、処理液中の活性種を消失させないために、その温度を10℃以下の低温に保持することを開示している。
特開2009−255027号公報 国際公開第2013/161327号
上述した従来の技術では、液体中の有機物質(化学物質)の分解能力を向上させることが求められていた。
本願の、限定的ではない例示的なある実施の形態は、液体中の有機物質の分解能力を向上させることができる液体処理装置および液体処理方法を提供する。
上記課題を解決するために、本開示の一態様は、処理液を冷却する冷却装置と、前記冷却装置によって冷却された前記処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記処理液中に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置とを備える液体処理装置を含む。
本開示の他の一態様は、被処理液を加熱する加熱装置と、前記加熱装置によって加熱された前記被処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記被処理液に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置と、を備える液体処理装置を含む。
上述の一般的かつ特定の態様は、方法を用いて実現され得る。
本開示の一態様によれば、液体中の有機物質の分解能力を向上させることができる。
例示的な実施の形態1による液体処理装置100の全体構成図である。 例示的な実施の形態1による電極構成を示す断面図である。 処理水の生成方法を示すフロー図である。 活性種を含有した処理水を用いて被処理水に作用させる方法を示すフロー図である。 インディゴカーミン分解量の温度依存性を示したグラフである。 例示的な実施の形態1の変形例による液体処理装置100の全体構成図である。 活性種を生成すると同時に被処理水に作用させる処理を示すフロー図である。 作用時におけるインディゴカーミン分解量の温度依存性を示したグラフである。 例示的な実施の形態2による液体処理装置100の全体構成図である。 例示的な実施の形態2による電極構成を示す断面図である。 例示的な実施の形態2の変形例による液体処理装置100の全体構成図である。 従来の液体処理装置の全体構成図である。
本開示の一態様である液体処理装置は、処理液を冷却する冷却装置と、前記冷却装置によって冷却された前記処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記処理液中に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置とを備える。
ある態様において、前記冷却装置は、前記処理液を20℃以下に冷却してもよい。
ある態様において、前記冷却装置は、前記処理液を10℃を超え20℃以下に冷却してもよい。
ある態様において、前記処理液を入れる第1の槽と、配管を介して前記第1の槽に接続されている第2の槽であって、処理対象物を含む被処理液を注入する注入口を有する第2の槽と、前記第2の槽内の液体を加熱する加熱装置とをさらに備え、前記加熱装置が前記第2の槽内の液体を加熱しながら、前記第2の槽において前記処理液は前記被処理液に接触されてもよい。
ある態様において、前記加熱装置は、前記処理液を30℃以上50℃以下に加熱してもよい。
ある態様において、前記プラズマ発生装置は、少なくとも一部が前記処理液内に配置される第1および第2の金属電極と、前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源とを備え、前記電源によって前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加して、前記空間内の液体を気化して気体を発生させ、前記気体が前記開口部から前記処理液中に放出されるときに放電することにより、プラズマを発生させてもよい。
ある態様において、前記プラズマ発生装置は、少なくとも一部が前記処理液内に配置される第1および第2の金属電極と、前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、前記空間に気体を供給することによって、前記開口部から前記処理液内に気泡を発生させる気体供給装置と、前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源とを有していてもよい。
本開示の他の一態様である液体処理装置は、被処理液を加熱する加熱装置と、前記加熱装置によって加熱された前記被処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記被処理液に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置とを備える。
ある態様において、前記プラズマ発生装置は、前記被処理液内に少なくとも一部が配置される第1および第2の金属電極と、前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源とを備え、前記電源によって前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加して、前記空間内の液体を気化して気体を発生させ、前記気体が前記開口部から前記処理液中に放出されるときに放電することにより、プラズマを発生させてもよい。
ある態様において、前記プラズマ発生装置は、前記被処理液内に少なくとも一部が配置される第1および第2の金属電極と、前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、前記空間に気体を供給することによって、前記開口部から気泡を前記被処理液中に気泡を発生させる気体供給装置と、前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源とを有していてもよい。
ある態様において、前記加熱装置は、前記処理液を30℃以上50℃以下に加熱してもよい。
本開示の他の一態様である液体処理方法によれば、処理液を冷却し、冷却された前記処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記処理液中に活性種を発生させる。
ある態様において、前記処理液は20℃以下に冷却されてもよい。
ある態様において、前記処理液は10℃を超え20℃以下に冷却されてもよい。
ある態様において、前記活性種を含んだ前記処理液を加熱しながら、処理対象物を含んだ被処理液に接触させてもよい。
ある態様において、前記処理液は30℃以上50℃以下に加熱されてもよい。
本開示の他の一態様である液体処理方法によれば、被処理液を加熱し、加熱された前記被処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記被処理液中に活性種を発生させる。
ある態様において、前記被処理液は30℃以上50℃以下に加熱されてもよい。
本開示の一態様による液体処理装置は、処理液を冷却する冷却装置と、冷却装置によって冷却された処理液中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、処理液中に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置とを備えている。これによれば、液体中の有機物質の分解能力を向上させることができる。その結果、処理時間が短縮される。
以下、図面を参照しながら、本開示のより具体的な実施の形態を説明する。以下の説明において、同一または類似する構成要素については同一の参照符号を付している。また、重複する説明は省略する。なお、本開示の実施形態による液体処理装置および液体処理方法は、以下で例示するものに限られない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態による液体処理装置100の全体構成図である。
液体処理装置が処理する対象は、処理対象物を含んだ液体(有害物質を含んだ液体)である。以下では、処理対象物を含んだ液体を「被処理液」と称する。これに対して、「被処理液」に作用する液体を「処理液」と称する。
本実施の形態では、有害物質を含んだ水を例に「被処理液」を説明し、それを「被処理水」と称する。また、水道水を例に「処理液」を説明し、それを「処理水」と称する。例えば、蒸留水を「処理液」として利用できる。
液体処理装置100は、プラズマ発生装置120と、第1の槽111と、第2の槽109と、冷却装置130と、加熱装置131とを備える。
プラズマ発生装置120は、冷却装置130によって冷却された処理液中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、処理液中に活性種を発生させるように構成されている。具体的には、プラズマ発生装置120は、第1の金属電極104aと、第2の金属電極102と、絶縁体103と、開口部125と、気体供給装置105と、電源101とを含む。
第1の金属電極104aおよび第2の金属電極102の少なくとも一部は、それぞれ処理水を入れる第1の槽111内に配置される。絶縁体103は、それ自体と第1の金属電極104aの外周との間に空間124aを形成する。開口部125は、絶縁体103に設けられており、処理水中に気泡106を発生させる。
気体供給装置105は、気泡106を発生させるために必要な気体114を空間124aに供給する。電源101は、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加する。第2の槽109は、被処理水110を注入する注入口121を有している。冷却装置130は、第1の槽111内の液体を冷却する。加熱装置131は、第2の槽109内の液体を加熱する。
第2の槽109は、循環ポンプ(不図示)および配管113を介して第1の槽111と接続されている。配管113を介して第2の槽109内の処理水を第1の槽111に移動させることができる。第2の槽109内の処理液は、第1の槽111において、注入口121から注入された被処理水110と接触(混合)する。
第1の槽111の1つの壁には、その壁を貫通する第2の金属電極102および第1の金属電極104aが配置されている。それぞれの電極の一端側は、第1の槽111内に位置している。第1の金属電極104aは、例えば円柱状の形状を有している。他端側は、保持ブロック112で保持され、気体供給装置105と接続される。
気体供給装置105は、例えば、第1の金属電極104aの他端に設けられた貫通孔123a(図2)を介して、第1の金属電極104aと絶縁体103との間で形成される空間124aに気体114を供給する。第2の金属電極102は、例えば円柱状を有している。一端側が第1の槽111内の処理水に接触するように配置されている。
[電極構成]
図2は、本実施の形態による電極構成を示す断面図である。
第1の金属電極104aは、その一端側に第1の槽111内に配置される金属電極部121aを有する。第1の金属電極104aは、他端側に保持ブロック112に接続固定すると共に電源101と接続する金属ネジ部122aを有する。また、金属電極部121aとの間に空間124aを形成するように絶縁体103が設けられている。絶縁体103には処理水中に気泡106を発生させる開口部125が設けられている。さらに、金属ネジ部122aには、外周にネジ部126、内部に貫通孔123aが設けられている。
第1の金属電極104aにおいて、金属電極部121aと金属ネジ部122aとは、異なるサイズで、異なる材料の金属電極から形成されていてもよい。本実施の形態においては、一例として、金属電極部121aは直径0.95mmであり、その材料にはタングステンを用いている。また、金属ネジ部122aは直径3mmであり、その材料には鉄を用いている。金属電極部121aの直径は、プラズマが発生する直径であればよく、直径2mm以下にしてもよい。また、金属電極部121aの材料は、タングステンに限られない。その材料として、他の耐プラズマ性の金属材料を用いてもよい。また、耐久性は悪化するが、銅、アルミニウム、鉄およびそれらの合金を用いてもよい。さらに、金属電極部121aの表面の一部に、導電性物質を添加することによって1〜30Ωcmの電気抵抗率を有する酸化イットリウムの溶射を行ってもよい。この酸化イットリウムの溶射により、電極寿命が長くなるという効果が得られる。
一方、金属ネジ部122aの直径は3mmに限られるものではなく、その寸法は金属電極部121aの直径よりも大きければよい。金属ネジ部122aの材料は、加工のし易い金属材料であり、例えば、一般的なネジに用いられている材料である、銅、亜鉛、アルミニウム、錫および真鍮などであってもよい。第1の金属電極104aは、例えば、金属電極部121aを金属ネジ部122aに圧入することによって一体化させて形成することができる。このように、金属電極部121aの部分にプラズマ耐性の高い金属材料を用い、金属ネジ部122aに加工し易い金属材料を用いることにより、プラズマ耐性を有しながら製造コストの低い、特性を安定化した金属電極を実現できる。
金属ネジ部122aには、気体供給装置105に通じる貫通孔123aを設けることができる。貫通孔123aは空間124aと繋がっており、気体供給装置105からの気体114が貫通孔123aを介して空間124aに供給される。そして、この貫通孔123aから供給された気体114によって、金属電極部121aが覆われる。貫通孔123aが1個の場合、図2に示すように金属電極部121aの重力方向に向かって下側から気体114が供給されるように金属ネジ部122aに貫通孔123aを設けてもよい。金属電極部121aが気体114で覆われ易くなるからである。さらに、貫通孔123aの数を2個以上とすれば、貫通孔123aでの圧損を抑制するのに有益である。貫通孔123aの直径は、例えば0.3mmである。
金属ネジ部122aの外周には、ネジ部126が設けられていてもよい。例えば、金属ネジ部122aの外周のネジ部126が雄ネジであってもよい。その場合、保持ブロック112に雌ネジのネジ部127を設けることで、ネジ部126、127を螺合して第1の金属電極104aを保持ブロック112に固定することができる。また、金属ネジ部122aを回転させることで、絶縁体103に設けられた開口部125に対する金属電極部121aの端面の位置を正確に調整することができる。さらに、電源101との接続および固定もネジ部126で螺合して固定できる。これにより、接触抵抗の安定化をもたらし、特性を安定化させることができる。また、気体供給装置105との接続も確実にできる。このような工夫は実用化するにあたって防水対策や安全対策上、非常に有益である。
金属電極部121aの周囲には、例えば内径1mmの絶縁体103が配置されている。金属電極部121aと絶縁体103との間には空間124aが形成されている。空間124aには、気体供給装置105から気体114が供給され、この気体114によって金属電極部121aが覆われる。したがって、金属電極部121aの外周は、電極の金属が露出しているにもかかわらず、処理水に直接接触していない。さらに、絶縁体103には開口部125が設けられている。開口部125は、第1の槽111内部と空間とを連通する。開口部125は、第1の槽内111の処理水中に気泡106を発生させるときに、気泡106の大きさを決定する機能を有する。なお、本実施の形態では、絶縁体103にアルミナセラミックを用いたが、マグネシア、石英または酸化イットリウムを用いてもよい。
絶縁体103の開口部125は、図2に示すように、絶縁体103の端面に設けられているが、絶縁体103の側面に設けてもよい。また、開口部125は絶縁体103に複数設けてもよい。開口部125の直径は、例えば、1mmである。
第2の金属電極102の材料には、特に制限はない。導電性の金属材料を広く用いることができる。例えば、銅、アルミニウムおよび鉄などを用いることができる。
気体供給装置105としては、例えば、ポンプなどを用いることができる。供給する気体114には、例えば、空気、He、Ar、またはO2などが用いられる。
電源101は、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間でパルス電圧または交流電圧を印加する。
冷却装置130および加熱装置131には、普及品を広く用いることができる。
第2の槽109として、例えば、水浄化装置、空調機、加湿器、洗濯機、電気剃刀洗浄器、または食器洗浄器などを適用できる。その際には、各電気機器に加熱装置131を設けておけばよい。なお、第2の槽109は、感電を防止するために接地されていてもよい。
第1の槽111は、被処理水110の殺菌および有害物質の分解に用いる処理水を保持している。処理水を被処理水110と混合させることにより、被処理水110が殺菌される。
第1の槽111と第2の槽109の容積は、例えば、合算で約600ミリリットル(約600cm3)であるが、これに限定されない処理水は、循環ポンプ(不図示)によって配管113を介しては第1の槽111から第2の槽109に移動する。
上述した構成によれば、第1の金属電極104aの貫通孔123aから、絶縁体103と第1の金属電極104aの金属電極部121aとにより形成される空間124aに、気体114を供給し続けることができる。その場合、処理水中に気泡106が形成される。気泡106は、その中の気体が絶縁体103の開口部125を覆う寸法の柱状の気泡となる。よって、開口部125は、処理水中に気泡106を発生させる機能を有する。また、気体供給装置105を用いて気体114の供給量を適切に設定することにより、金属電極部121aを気体114で覆うことができる。
なお、本願明細書において、「金属電極部(または金属電極部の表面)が液体(処理水)に直接接触しない」とは、金属電極部の表面が、第1の槽内の大きな塊としての液体と接触しないことをいう。したがって、例えば、金属電極部の表面が液体で濡らされている状態で、気泡を発生させたときには、金属電極部の表面が液体に濡れたまま(即ち、厳密には金属電極部の表面が液体と接触した状態で)、その表面を気泡内の気体が覆う状態が生じることがある。その状態も「金属電極部が液体に直接接触しない」状態に含まれるものとする。
〔動作〕
次に、図3および4を参照しながら、本実施の形態による液体処理装置100の動作を説明する。この動作に従って、液体処理装置100に用いられる液体処理方法を説明できる。その液体処理方法は、本実施の形態による液体処理装置100への利用に限られない。例えば、後述する実施の形態2による液体処理装置100にも利用できる。
第1の槽111内の処理水に活性種を発生させて、その後に処理水を用いて被処理水110を処理する液体処理方法を以下に示す。活性種は、電子、イオンおよびラジカルを含んでいる。
図3は、処理水を生成するフローの一例を示す。
処理水を生成するために、例えば水道水を第1の槽111に入れる。なお、上述したとおり、例えば蒸留水を入れても構わない。
冷却装置130を用いて第1の槽111内の水道水を冷却する。例えば、20℃以下になるように水道水を冷却する。10℃を越えて20℃以下になるように水道水を冷却することが好ましい。処理水の生成時の温度を低温にすることにより、高い分解能力を有した処理水を生成できるからである。
冷却された処理水中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、処理水中に活性種を発生させる。以下、具体例を説明する。
気体供給装置105を用いて、第1の金属電極104aの貫通孔123aを介して、絶縁体103と金属電極部121aとの間に形成される空間124aに、気体114を供給する。気体114の流量は、例えば、0.5リットル/min〜2.0リットル/minである。処理水中には、金属電極部121aを覆う柱状の気泡106が形成される。気泡106は、絶縁体103の開口部125から一定距離(図示した形態では10mm以上)にわたって途切れることのない、単一の大きな気泡となる。すなわち、気体114の供給により金属電極部121aと絶縁体103との間の空間124aに気体114が流れ、金属電極部121aは、気体114で覆われる。
電源101により、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加する。第1の金属電極104aに、例えば、ピーク電圧が4kV、パルス幅が1μs、周波数が30kHzであるパルス電圧を印加する。第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加することにより、第1の金属電極104aの金属電極部121a近傍から気泡106内にプラズマを発生させる。プラズマは、第1の金属電極104aの先端部分の気泡106のみならず内部の空間にわたって広く生成される。これは、絶縁体103を介して処理水が対向電極として働いた結果である。この効果もあって多量のイオンが発生し、処理水にラジカルが多量に生成される。このように、処理水に活性種を発生させることができる。
なお、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間の距離は任意でよい。例えば、その距離は50mmである。
パルス電圧の周波数には特に制約はない。例えば1Hz〜100kHzのパルス電圧の印加により、プラズマを十分に生成できる。周波数が大きいほどプラズマを生成している累積時間が長くなり、プラズマによって生成される電子、イオンおよびラジカルの生成量が増える。つまり、これらの活性種を含む処理水ではその処理能力が向上することを意味している。一方、電圧については電源の能力だけで決まらず、負荷のインピーダンスとの兼ね合いによって決まることは言うまでもない。また、パルス電圧を印加する際に正のパルス電圧と負のパルス電圧とを交互に、いわゆるバイポーラーパルス電圧を印加すれば電極の寿命が長くなるという利点もある。本実施の形態では、例えば負荷のない状態で10kVの電圧を出力できる能力のある電源を用い、前述したように電極を含めた負荷を接続した状態において、実際に4kVの電圧を印加することができる。
以上の工程により、活性種を含有した処理水を生成することができる。なお、消費電力の観点から、処理水を生成した後は、電源を切っておくことが好ましい。
次に、第2の槽109内の活性種を含有した処理水を被処理水に接触させる。
図4は、活性種を含有した処理水を用いて被処理水110に作用させるフローの一例を示す。
循環ポンプ108を用いて、活性種を含有した処理水を第1の槽111から第2の槽109に配管を介して移動させる。
加熱装置131を用いて第2の槽109内の処理水を加熱しながら、注入口121から被処理水110を第2の槽109内に注入して、処理水を被処理水110に接触させる。処理水の温度が、例えば、30℃以上50℃以下になるように加熱温度を調整する。処理水の作用温度を高温にすることにより、処理水の分解能力を向上させることができるからである。加熱温度は、分解能力を向上させることができる温度であればよい。なお、作用中この温度範囲が維持されているのであれば、必ずしも加熱し続けなくてもよい。
〔効果〕
処理水の生成時の温度を低温にすることおよび処理水の作用温度を高温にすることにより得られる効果をそれぞれ説明する。
その効果を計るために、液体処理装置100において上述した液体処理方法を用いて、処理水の分解能力を測定した。この測定には、被処理水のモデルとして、インディゴカーミン(メチレンブルー)水溶液を用いた。インディゴカーミンは、水溶性の有機物であり、汚濁水処理のモデルとして、広く用いられている。濃度が約1000mg/リットル(L)であるインディゴカーミン水溶液を10mL準備した。また、処理水として、90mLの水道水を準備した。
上述したとおり、第1の槽111内で処理水中にOHラジカル(活性種)が生成される。OHラジカルは、インディゴカーミンに作用し、分子内の結合を切る。これにより、インディゴカーミン分子が分解される。OHラジカルの酸化ポテンシャルは、一般的に知られているように、2.81eVである。これは、オゾン、過酸化水素および塩素の酸化ポテンシャルよりも大きい。よって、OHラジカルは、インディゴカーミンに限らず多くの有機物を分解することができる。
インディゴカーミン分子の分解程度は、水溶液の吸光度により評価できる。インディゴカーミン分子が分解すると、インディゴカーミン水溶液の青色が消色し、完全に分解すると(黄みがかった)透明になることが一般的に知られている。これは、インディゴカーミン分子中に存在する炭素の二重結合(C=C)による吸収波長が608.2nmであるからである。また、インディゴカーミン分子が分解することによってC=Cの結合が開裂し、608.2nmの光の吸収がなくなるためである。よって、インディゴカーミン分子の分解の程度は、紫外可視光分光光度計を用いて608.2nmの波長の光の吸光度を測定することにより評価される。OHラジカルの寿命が短いことが、OHラジカルを効果的に活用できなかった大きな理由である。
図5は、インディゴカーミン分解量の温度依存性を示したグラフである。縦軸は、インディゴカーミン分解量(mg/L)を表している。グラフの左側から、(1)生成温度28℃、作用温度22℃、(2)生成温度28℃、作用温度37℃、(3)生成温度15℃、作用温度22℃、および(4)生成温度15℃、作用温度37℃のそれぞれの温度条件で分解量を測定した結果を示している。ここで、生成温度とは、第1の槽111内の処理水の冷却温度であり、作用温度とは、第2の槽109内での処理水(混合した液体)の加熱温度である。
インディゴカーミン分解量は、インディゴカーミンの量と吸光度との関係を測定して求めた。第2の槽109において、活性種を含有した処理水をインディゴカーミン水溶性に約60分間作用させた。図5から分かるように、温度条件(1)および(2)を比較すると、生成温度が同じ場合には、作用温度が高いほど、インディゴカーミン分解量は大きくなることが分かった。温度条件(3)および(4)を比較しても、同様な結果が得られた。また、温度条件(1)および(3)を比較すると、作用温度が同じ場合には、生成温度が低いほど、インディゴカーミン分解量は大きくなることが分かった。温度条件(2)および(4)を比較しても、同様な結果が得られた。
これらの結果から、本願発明者は以下の知見を得た。
生成温度が低く、かつ作用温度が高いほど、インディゴカーミン分解量は大きくなる。具体的には、温度条件(1)と(4)とを比較すると、温度条件(4)での処理水は、約5.6倍の分解能力を有している。生成温度は20℃以下であることが好ましく、10℃を越えて20℃以下であることがさらに好ましい。また、作用温度は、30℃以上50℃以下であることが好ましい。
本実施の形態による液体処理装置100は、冷却装置130を有する第1の槽111と、加熱装置131を有する第2の槽109とを備えている。処理水の生成時には冷却装置130により処理水を冷却できる。また、作用時には加熱装置131により処理水を加熱できる。その結果、生成温度を低く、かつ作用温度を高くすることができ、被処理水110中の有機物質の分解能力を向上させることができる。
次に、図6を参照しながら、本実施の形態の変形例を説明する。
上述した実施の形態では、処理水内に活性種を生成した後で、活性種を含む処理水を被処理水に作用させた。したがって、この変形例は、被処理水内に活性種を直接生成して被処理水内の処理対象物に作用させる点で、本実施の形態とは異なる。
〔構成〕
図6は、本実施の形態の変形例による液体処理装置100の全体構成図である。この変形例による液体処理装置100は、プラズマ発生装置120と、第1の槽111と、加熱装置131とを備える。第1の槽111は被処理水110を注入する注入口121を有している。
加熱装置131は、第1の槽111内の液体を加熱する。
プラズマ発生装置120は、加熱装置131によって加熱された被処理水110中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、被処理水110中に活性種を発生させるように構成されている。プラズマ発生装置120の具体的な構成は、上述したとおりである。
〔動作〕
図7を参照して、この変形例による液体処理装置100の動作を説明する。この動作に従って、その液体処理装置100に用いられる液体処理方法を説明できる。その液体処理方法は、この変形例による液体処理装置100への利用に限られない。例えば、後述する実施の形態2の変形例による液体処理装置100にも利用できる。
図7は、活性種を生成すると同時に被処理水に作用させる処理フローの一例を示す。
被処理水110を第1の槽111に入れる。
加熱装置131により被処理水110を加熱する。例えば、30℃以上50℃以下になるように被処理水110を加熱する。
加熱された被処理水110に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成して、被処理水110中に活性種を発生させる。つまり、本変形例においては、プラズマを生成する空間(または活性種を発生させる空間)と、処理対象物を含む被処理水110とが直接接触する。このとき、液体の温度(作用温度)が30℃以上50℃以下になるように温度調整を行う。作用中この温度範囲を維持するために、加熱装置131によって被処理水110を適宜加熱しながらプラズマを生成してもよい。
〔効果〕
高温下で処理水を生成しながら被処理水110に作用させることにより得られる効果を説明する。上述した測定方法を用いて、処理水の分解能力を測定した。濃度が約800mg/リットル(L)であるインディゴカーミン水溶液を200mL準備した。このインディゴカーミン水溶液を10℃の下で処理した結果と、50℃の下で処理した結果とを比較した。いずれにおいても処理時間は30分であった。
図8は、インディゴカーミン分解量の温度依存性を示したグラフである。縦軸は、インディゴカーミン分解量(mg/L)を表し、横軸は作用温度を表している。作用温度50℃での分解量は、作用温度10℃での分解量よりも大きく、両者には処理能力の差が4倍ほどあることが分かった。作用温度が高いほど、インディゴカーミン分解量は大きくなった。これは、加熱したことにより分解処理速度が大きくなったことに起因していると考えられる。作用温度は、30℃以上50℃以下であることが好ましい。
(実施の形態2)
本実施の形態による液体処理装置100は、プラズマ発生装置120の構成において、実施の形態1による液体処理装置100とは異なる。具体的には、プラズマ発生装置120の電極構成が異なる。その他の構成は、同一であり、それらの説明は省略する。以下、プラズマ発生装置120の電極構成を中心に説明する。
図9は、本実施の形態による液体処理装置100の全体構成図である。図10は、第1の金属電極104aの周辺の電極構成を示す模式的な断面図である。
実施の形態1では、絶縁体103の開口部125の直径は1mmであった。この直径を小さくすると電界強度が直径の2乗に反比例して強くなる。電界強度の点では直径を小さくするほうが好ましい。しかし、実施の形態1では第1の金属電極104aの直径も同時に小さくする必要があり、いくつかの問題が生じ得る。その問題の1つは、製作が困難になることである。小さい直径を有する金属の先端部で放電が強くなり、電極の磨耗が大きくなってしまう。
以下、この問題を回避するために第1の金属電極104aの直径を小さくせずに電界強度を大きくできる電極構造の一例を説明する。
図9に示すように、液体処理装置100は、プラズマ発生装置120と、第1の槽111と、第2の槽109と、冷却装置130と、加熱装置131とを備えている。
〔電極構成〕
プラズマ発生装置120の電極は、第1の金属電極104a、絶縁体103、第2の金属電極102、保持ブロック132を含んでいる。
第1の金属電極104aの周囲に空間134を形成するように絶縁体103が配置されている。絶縁体103は、第1の槽111内部と空間134とを連通する少なくとも1つの開口部125を有している。この開口部125から第1の槽111内の処理水が浸入し、空間134は処理水で満たされる。第1の金属電極104aおよび絶縁体103のそれぞれの一方の端部は、保持ブロック132に固定されている。第2の金属電極102は、第1の槽111のいずれかの位置に配置すればよく、配置する位置に制限はない。
第1の金属電極104aは、処理水で満たされた第1の槽111内に少なくとも一部が配置されている。また、第1の金属電極104aの一端は、保持ブロック132に固定されている。第1の金属電極104aは、直径2mmの円柱形状を有している。これは第1の金属電極104aの一例としての直径および形状である。第1の金属電極104aの直径は、2mmよりも大きくてもよい。また、第1の金属電極104aの形状は、円柱形状に限定されず、例えば、直方体または面状の形状などの任意の形状としてもよい。第1の金属電極104aは、例えば、鉄、タングステン、銅、アルミニウム、白金、またはそれらの金属から選ばれる1または複数の金属を含む合金などの材料から形成されていてもよい。
第2の金属電極102もまた、処理水で満たされた第1の槽111内に少なくとも一部が配置されている。第2の金属電極102は、上述したように、第1の槽111のいずれかの位置に配置されていればよい。第2の金属電極102は、導電性の金属材料から形成されていればよい。例えば、第1の金属電極104aと同様に、鉄、タングステン、銅、アルミニウム、白金、またはそれらの金属から選ばれる1または複数の金属を含む合金などの材料から形成されてもいてもよい。
絶縁体103は、第1の金属電極104aの周囲に空間134を形成するように配置されている。また、絶縁体103には、第1の槽111内部と空間134とを連通する開口部125が設けられている。絶縁体103は、内径が3mmであり、外径が5mmである円筒形状を有し、直径0.7mmの開口部125が1つ設けられている。絶縁体103は、上述した大きさまたは形状に限定されず、第1の金属電極104aの周囲に空間134を形成できるのであれば、任意の大きさまたは形状にしてもよい。例えば、開口部125の直径は、0.7mmであるが、これに限定されず、2mm以下で任意の大きさにしてもよい。また、開口部125は、複数あってもよい。開口部125の位置には、特に制限はない。例えば、絶縁体103の側面に垂直上方向(図示上側)に開口部125を設けることができる。このように、開口部125の開口方向を上向きにすることによって、開口部125において気泡106の泡詰まりを防止することができる。絶縁体103は、例えば、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化イットリウム、絶縁性のプラスチック、ガラス、および石英などの材料から形成されていてもよい。
保持ブロック132は、第1の金属電極104aと絶縁体103のそれぞれの一方の端部と接続されている。保持ブロック132は、第1の金属電極104aおよび絶縁体103との接続部分において、処理水が漏れないようにシールする構造を有していてもよい。例えば、その構造は、第1の金属電極104aと絶縁体103とを保持ブロック132にネジ止めする構造であってもよい。シール構造は、これに限定されるものではなく、任意の構造であってよい。
プラズマ発生装置120の電源101は、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に配置される。電源101は、第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に周波数1〜100kHzの4kV〜10kVの高電圧を印加する。電源101は、パルス電圧または交流電圧を印加でき、例えば、電圧波形は、パルス状、正弦半波形、または正弦波状のいずれであってもよい。電流値は、大きいほどよい。ただし、あまり大きくしすぎると、空間134内の処理水のみならず、第1の槽111内全体の処理水を加熱するように電力が使用され、かえってプラズマ生成の効率が低下する。その理由から、本実施の形態では、電流値を3A以下としている。また、電流値が1mAより小さいと、空間134内の処理水を気化するのに時間を必要とする。そのため、電流値の範囲は、1mA〜3Aであることが好ましい。
〔液体処理方法〕
液体処理装置100に用いられる液体処理方法は、原則、実施の形態1において説明したとおりである。ただし、冷却された処理水中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成して、処理水中に活性種を発生させる方法が異なるので、この点を中心に液体処理方法を説明する。
液体処理を開始する前では、第1の金属電極104aと絶縁体103との間に形成された空間134は、処理水で満たされている。この状態から、電源101によって第1の金属電極104aと第2の金属電極102との間に電圧を印加して、空間134内の処理水を加熱する。
第1の金属電極104aから投入された電力により、空間134内の処理水の温度が上昇する。この温度上昇により、空間134内の処理水が気化し、気体が発生する。この気体は、空間134内で集合しながら塊となる。そして、この気体の塊は、空間134内部の圧力と第1の槽111の圧力との圧力差によって絶縁体103に設けられた開口部125から第1の槽111内の処理水中に放出される。
この気体の塊が開口部125を通るとき、気体の塊によって開口部分の処理水が気体に置き換わる。処理水によって導通していた第1の金属電極104aと第2の金属電極102とが絶縁される。このとき、開口部125に存在する気体の塊に電源101から高電圧が印加されて、電界集中により放電が生じる。その結果、気体の塊内でプラズマが発生する。一度プラズマが発生すると、継続的かつ連続的にプラズマが生成される。プラズマを内包した気体の塊が絶縁体103の開口部125から第1の槽111内の処理水に向かって放出される。このプラズマは、開口部125から第1の槽111の処理水中に張り出した状態となる。
さらに、張り出したプラズマを内包する気体の塊から一部が分離し、複数の気泡106が形成される。この気泡106が第1の槽111内の処理水中に拡散される。複数の気泡106は、マイクロメーター以下の直径のものを含んでいる。
液体処理装置100は、マイクロバブルを発生させる機能を有している。この気泡106は、通常のマイクロバブルとは異なる。気泡106は、その内部にプラズマで生成した電子、イオン、またはラジカルを含んでいる。液体処理装置100では、これらの気泡106によって、被処理水が殺菌されおよび/または被処理水中に含まれる化学物質が分解される。
〔効果〕
本実施の形態によれば、実施の形態1と同様に、生成温度を低く、かつ作用温度を高くすることができ、被処理水中の有機物質の分解能力を向上させることができる。
次に、図11を参照しながら、本実施の形態の変形例を説明する。
上述した実施の形態では、処理水内に活性種を生成した後で、活性種を含む処理水を被処理水に作用させた。この変形例は、被処理水内に活性種を直接生成して被処理水内の処理対象物に作用させる点で、本実施の形態とは異なる。そのような点において、この変形例は、実施の形態1の変形例に対応していると言える。
〔構成〕
図11は、本実施の形態の変形例による液体処理装置100の全体構成図である。この変形例による液体処理装置100は、プラズマ発生装置120と、第1の槽111と、加熱装置131とを備える。第1の槽111は被処理液を注入する注入口121を有している。加熱装置131は、第1の槽111内の被処理水110を加熱する。
プラズマ発生装置120は、加熱装置131によって加熱された被処理水110中に気泡を形成し、気泡内にプラズマを生成することによって、被処理水中110に活性種を発生させるように構成されている。プラズマ発生装置120の具体的な構成は、上述したとおりである。
〔動作〕
この変形例による液体処理方法は、実施の形態1の変形例において説明した方法と同じであるので、その説明は省略する。
〔効果〕
この変形例によれば、実施の形態1の変形例と同様に、分解処理速度を大きくすることができ、その結果、被処理水中の有機物質の分解能力を向上させることができる。
本開示による液体処理装置は、汚水処理などの水浄化装置などとして有用である。
100 液体処理装置
101 電源
102 第2の金属電極
103 絶縁体
104a 第1の金属電極
105 気体供給装置
106 気泡
108 循環ポンプ
109 第2の槽
110 被処理水
111 第1の槽
112 保持ブロック
113 配管
114 気体
120 プラズマ発生装置
121 注入口
121a 金属電極部
122a 金属ネジ部
123a 貫通孔
124a 空間
125 開口部
126、127 ネジ部
130 冷却装置
131 加熱装置
132 保持ブロック
134 空間

Claims (18)

  1. 処理液を冷却する冷却装置と、
    前記冷却装置によって冷却された前記処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記処理液中に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置と、
    を備える、液体処理装置。
  2. 前記冷却装置は、前記処理液を20℃以下に冷却する、請求項1に記載の液体処理装置。
  3. 前記冷却装置は、前記処理液を10℃を超え20℃以下に冷却する、請求項2に記載の液体処理装置。
  4. 前記処理液を入れる第1の槽と、
    配管を介して前記第1の槽に接続されている第2の槽であって、処理対象物を含む被処理液を注入する注入口を有する第2の槽と、
    前記第2の槽内の液体を加熱する加熱装置と
    をさらに備え、
    前記加熱装置が前記第2の槽内の液体を加熱しながら、前記第2の槽において前記処理液は前記被処理液に接触される、請求項1から3のいずれかに記載の液体処理装置。
  5. 前記加熱装置は、前記処理液を30℃以上50℃以下に加熱する、請求項4に記載の液体処理装置。
  6. 前記プラズマ発生装置は、
    少なくとも一部が前記処理液内に配置される第1および第2の金属電極と、
    前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、
    前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源と
    を備え、
    前記電源によって前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加して、前記空間内の液体を気化して気体を発生させ、前記気体が前記開口部から前記処理液中に放出されるときに放電することにより、プラズマを発生させる、請求項1から5のいずれかに記載の液体処理装置。
  7. 前記プラズマ発生装置は、
    少なくとも一部が前記処理液内に配置される第1および第2の金属電極と、
    前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、
    前記空間に気体を供給することによって、前記開口部から前記処理液内に気泡を発生させる気体供給装置と、
    前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源と
    を有する、請求項1から5のいずれかに記載の液体処理装置。
  8. 被処理液を加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置によって加熱された前記被処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記被処理液に活性種を発生させるように構成されたプラズマ発生装置と、
    を備える、液体処理装置。
  9. 前記プラズマ発生装置は、
    前記被処理液内に少なくとも一部が配置される第1および第2の金属電極と、
    前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、
    前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源と
    を備え、
    前記電源によって前記第1の金属電極と前記第2の金属電極との間に電圧を印加して、前記空間内の液体を気化して気体を発生させ、前記気体が前記開口部から前記処理液中に放出されるときに放電することにより、プラズマを発生させる、請求項8に記載の液体処理装置。
  10. 前記プラズマ発生装置は、
    前記被処理液内に少なくとも一部が配置される第1および第2の金属電極と、
    前記第1の金属電極を空間を介して囲むように設けられ、開口部を有する絶縁体と、
    前記空間に気体を供給することによって、前記開口部から気泡を前記被処理液中に気泡を発生させる気体供給装置と、
    前記第1および第2の金属電極の間に電圧を印加する電源と
    を有する、請求項8に記載の液体処理装置。
  11. 前記加熱装置は、前記処理液を30℃以上50℃以下に加熱する、請求項8から10のいずれかに記載の液体処理装置。
  12. 処理液を冷却し、
    冷却された前記処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記処理液中に活性種を発生させる、液体処理方法。
  13. 前記処理液は20℃以下に冷却される、請求項12に記載の液体処理方法。
  14. 前記処理液は10℃を超え20℃以下に冷却される、請求項13に記載の液体処理方法。
  15. 前記活性種を含んだ前記処理液を加熱しながら、処理対象物を含んだ被処理液に接触させる、請求項12から14のいずれかに記載の液体処理方法。
  16. 前記処理液は30℃以上50℃以下に加熱される、請求項15に記載の液体処理方法。
  17. 被処理液を加熱し、
    加熱された前記被処理液中に気泡を形成し、前記気泡内にプラズマを生成することによって、前記被処理液中に活性種を発生させる、液体処理方法。
  18. 前記被処理液は30℃以上50℃以下に加熱される、請求項17に記載の液体処理方法。
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