JP2015221637A - 外装用照明ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡易な構成で、車両の外装に設けられた意匠部材と、他の照明対象と、を照らし出すことができる照明ユニットを提供する。【解決手段】透光材料からなり、車両の外表面に取り付けられる意匠プレート12と、前記意匠プレート12の面に略直交する方向に進む光を前記意匠プレート12の端部に向かって照射するLED18と、前記意匠プレート12の端部に設けられ、前記LED18からの光の一部を、前記意匠プレート12の内面を進む方向に屈曲させ、前記LED18からの光の他の一部を前記意匠プレート12と異なる位置に設けられたライセンスプレート100に向かう方向に屈曲させる、配光機構16と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、車両の外表面に取り付けられた意匠部材と、当該意匠部材を照射する光源と、を備えた外装用照明ユニットに関する。
従来から、車両の意匠性向上等の目的で、車両の外表面に意匠部材を取り付け、この意匠部材を光源で照らしだす技術が知られている。例えば、車両には、通常、車種に応じたエンブレムが設けられているが、このエンブレムを背後から照射して照らし出す製品が知られている。こうした製品は、イルミネーションエンブレム等と呼ばれており、エンブレムより一回り大きい輪郭で面発光する発光プレートの表面に、不透明材料からなるエンブレムを貼り付けている。特許文献1には、こうしたエンブレムの技術が開示されている。
ところで、こうした意匠部材(エンブレム等)とは別に、通常、車両には、車両の識別番号を付与したライセンスプレート(ナンバープレート)が取り付けられている。このライセンスプレートは、夜間やトンネル内等の暗い環境下でも視認できるように、暗い環境下では光源により照明される。特許文献2,3には、こうしたライセンスプレートの照射技術が開示されている。
従来、意匠部材の照明光源は、このライセンスプレートの照明光源とは別に用意されていた。換言すれば、従来、車両に、イルミネーションエンブレム等のように照らし出される意匠部材を取り付ける際には、車両に意匠部材専用の光源を別途設ける必要があり、無駄であった。
そこで、本発明では、より簡易な構成で、車両の外装に設けられた意匠部材と、他の照明対象と、を照らし出すことができる照明ユニットを提供することを目的とする。
本発明の外装用照明ユニットは、透光材料からなり、車両の外表面に取り付けられる意匠プレートと、前記意匠プレートの面に略直交する方向に進む光を前記意匠プレートの端部に向かって照射する光源と、前記意匠プレートの端部に設けられ、前記光源からの光の一部を、前記意匠プレートの内面を進む方向に屈曲させ、前記光源からの光の他の一部を前記意匠プレートと異なる位置に設けられた他の照射対象に向かう方向に屈曲させる、配光機構と、を備えることを特徴とする。
好適な態様では、前記配光機構は、前記意匠プレートが、その端部において前記意匠プレートの厚み方向に突出させて肉厚にした肉厚部を含み、前記肉厚部は、前記光源からの光の一部を前記肉厚部内に入射させる入射面と、前記入射面に対して角度を成すとともに前記光源からの光の他の一部を前記他の照射対象に向かう方向に反射させる第一反射面と、前記入射面から入射して肉厚部内を進む光を、前記意匠プレートの面内を進む方向に反射させる第二反射面と、を備える。他の好適な態様では、前記第一反射面および第二反射面の少なくとも一方は、湾曲または二軸回りに傾斜した面を有する。
本発明によれば、意匠プレートを照らし出す光源で、他の照射対象も照らし出すことができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である外装用の照明ユニット10の概略背面図である。また、図2は、図1のA−A断面の概略図である。
この照明ユニット10は、車両の外装に取り付けられて、エンブレム等の装飾物を照らし出すとともに、近傍に配置された他の照射対象も照射する。より具体的には、本実施形態の照明ユニット10は、車両の後部に取り付けられ、ライセンスプレート100と、当該ライセンスプレート100の上側に取り付けられた意匠プレート12の両方を照らし出す。
照明ユニット10は、エンブレム等の意匠が描かれた意匠プレート12と、当該意匠プレート12を照射する照射機構14と、を備えている。意匠プレート12は、透明アクリル等の透光材料からなる板材である。この意匠プレート12は、車両の後部のライセンスプレート100の上側に、その表面が外部から見えるような状態で設置される。
意匠プレート12の表面または裏面には、車種に応じたエンブレム形状が描かれており、意匠プレート12の面内を光が進むことでエンブレム形状が照らし出されるようになっている。なお、エンブレム形状の形成方法としては、種々あるが、本実施形態では、意匠プレート12の裏面のうち、エンブレム形状に対応した範囲内に、凹凸12aを形成している。かかる凹凸12aを形成することで、意匠プレート12の面内を進む光が、凹凸12aに当たって反射して、前面側に進むことになる。結果として、意匠プレート12を前面側から見た時、エンブレム形状に対応した範囲では、強い光が見えるため、エンブレムの形状が立体的に浮かびあがって見える。なお、こうしたエンブレム形成方法は、一例であり、前面側から見てエンブレム形状を視認できるのであれば、他の方法でエンブレム形成してもよい。例えば、意匠プレート12の前面や裏面にエンブレム形状を印刷したり、不透光材料で形成されたエンブレムを貼着したりしてもよい。いずれにしても、意匠プレート12は、その面内に光が進むことで、所望の意匠を照らす出すものであればよい。
意匠プレート12の下端には、光源からの光を意匠プレート12およびライセンスプレート100に導くための配光機構16が設けられているが、これについては、後に詳説する。車体の内部、すなわち、外部に露出しない位置には、意匠プレート12およびライセンスプレート100を照射するための照射機構14が設けられている。照射機構14は、光源となるLED18と、当該LED18を保持するライトホルダ20等から構成されており、LED18は、図示しない電源に接続されている。このLED18は、ヘッドライトやテールランプ等と連動して夜間や悪天候時等に自動的に点灯する。また、ユーザからの指示があった場合にも点灯する。
LED18は、意匠プレート12の面に略直交する方向の光軸を有している。このLED18は、配光機構16と正対する位置、すなわち、意匠プレート12の下端に正対する位置に設けられている。そして、LED18は、意匠プレート12の面に略直交する方向に進む光を前記意匠プレート12の端部に向かって照射する。
配光機構16は、既述した通り、LED18からの光を意匠プレート12およびライセンスプレート100に導く機構である。この配光機構16は、意匠プレート12の下端左右端部に一つずつ、合計二つ設けられている。各配光機構16は、意匠プレート12の端部において、意匠プレート12を厚み方向に、LED18側に突出させて肉厚にした肉厚部22を含んでいる。すなわち、配光機構16は、意匠プレート12と同じ透光材料からなり、意匠プレート12と一体的に連なった部位であると言える。
この肉厚部22のうち光源と正対する端部(裏面側端部)には、LED18光軸に対して略直交する面である入射面24と、LED18光軸に対して略45度傾いた第一反射面26と、が形成されている。入射面24と第一反射面26は、上下に並んでおり、LED18は、その光軸中心Oが、この入射面24と第一反射面26との境界線のほぼ中央位置に位置するように配置されている。
また、肉厚部22のうちLED18と正対しない端部(表面側端部)には、LED18光軸に対して約45度傾き、第一反射面26との間に約90度の角度を成す第二反射面28が形成されている。この第二反射面28と第一反射面26には、金属層が形成されており、光を効果的に反射出来るようになっている。なお、この金属層は、例えば、スパッタリングや、メッキ、メタリック塗装等により形成できる。
かかる構成において、LED18を点灯すると、当該LED18からの光の上半分は、入射面24から肉厚部22内(すなわち透光材料内)に入射する。このとき、LED18の光軸と入射面24とは、ほぼ90°の角度を成しているため、光は、殆ど屈折せず、そのまま直進できる。
肉厚部22内を進む光は、第二反射面28に到達すると、当該第二反射面28で反射する。このとき、第二反射面28は、LED18光軸に対して約45度傾いているため、光の第二反射面28への入射角度および反射角度は45度となり、反射光は、LED18光軸に対して略90°屈曲した方向に進むことになる。換言すれば、反射光は、意匠パネルの面内を進むことができる。この意匠パネルの面内を進む光の一部は、意匠パネルの裏面に形成された凹凸12aに当たって反射・屈曲し、意匠パネルの前面に出射する。そして、これにより、ユーザが、エンブレム形状を成す光を観察することができる。
一方LED18からの光の上半分は、肉厚部22内には入射せず、第一反射面26に当たることになる。第一反射面26に当たった光は、略90度屈曲して、意匠プレート12の下方にあるライセンスプレート100の方へ進む。そして、この光により、ライセンスプレート100が照らし出されることになる。
つまり、本実施形態によれば、一つのLED18で意匠プレート12とライセンスプレート100の両方を照らし出すことができる。また、LED18の光を、二方向に配光する配光機構16は、意匠プレート12の一部を下方に延長し、肉厚化させた部分である。換言すれば、配光機構16は、基本的には、意匠プレート12の作製時に一緒に作製することができ、製造の手間やコスト、部品点数等を低減できる。
ところで、図1から明らかな通り、本実施形態において、配光機構16は、意匠プレート12の左右両端に設置されている。換言すれば、意匠プレート12の幅方向中央には、配光機構16が設けられていない。そのため、配光機構16で、LED18から照射された水平方向の光を、鉛直上方向に屈曲させただけだと、意匠プレート12の幅方向中央部分には光が殆ど届かないことになる。また、本実施形態の意匠プレート12は、ライセンスプレート100より幅が小さい。そのため、意匠プレート12の左右両端に配置された配光機構16で、LED18から照射された水平方向の光を、鉛直下方向に屈曲させただけだと、ライセンスプレート100の幅方向両端付近には光が殆ど届かないことになる。
そこで、光の屈曲角度を変えるために、第一反射面26および第二反射面28に傾斜や湾曲を設けてもよい。例えば、図3に示すように、第一反射面26の幅方向両端部に湾曲して円弧面を形成する湾曲部26Rを形成してもよい。かかる構成とすることで、湾曲部26Rに当たった光は、鉛直真下ではなく、鉛直に対して傾斜した方向に進む。その結果、図1に示すように、ライセンスプレート100を照らす光は、左右に広がり、ライセンスプレート100全体を照らすことができる。
また、図4に示すように、第二反射面28の幅方向一端(幅方向の外側の一端)に湾曲して円弧面を形成する湾曲部28Rを形成してもよい。この湾曲部28Rに当たった光は、鉛直真上ではなく、鉛直に対して傾斜した方向に進む。これにより、図1に示すように、意匠プレート12を照らす光の一部は、意匠プレート12の幅方向中央方向に進み、意匠プレート12全体を照らすことができる。
また、本実施形態では、光配光部と意匠プレート12を別部品として形成していないため、このように光を鉛直に対して傾斜した方向に進めても大きな問題は生じない。すなわち、光配光部と意匠プレート12を別部品として形成した場合、両者の境界において、必ず、光の屈折の問題が生じる。光が全て同じ鉛直方向に進む場合には、意匠プレート12の境界面を全て水平面とすれば、光の屈折の問題は殆ど生じない。しかし、図4に示すように、光の一部を、鉛直方向に対して傾斜した方向に屈曲させると、この光が意匠プレート12の境界面に入射する際に、光の屈折が生じてしまう。もちろん、光の反射角度に合わせて、意匠プレート12の境界面角度を変更することも考えられるが、その場合は、意匠プレート12の材質(屈折率)等も考慮して設計しなければならず、設計が非常に難しくなる。一方、本実施形態のように、配光機構16(肉厚部22)と意匠プレート12を一体的に形成し、両者の間に境界面を設けなければ、光は、第二境界面で反射した後、その反射角度のまま進むため、光の進路の計算が非常に楽になる。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態によれば、意匠プレート12照射用の光源(LED18)で、他の照射対象物(ライセンスプレート100)も照射できる。その結果、部品点数や部品組み付けの手間を低減できる。
なお、ここで説明した構成は一例であり、光源からの光の一部を、意匠プレート12の内面を進む方向に屈曲させ、光源からの光の他の一部を前記意匠プレート12と異なる位置に設けられた他の照射対象に向かう方向に屈曲させる配光機構16を有するのであれば、その他の構成は、適宜変更されてもよい。
例えば、本実施形態では、配光機構16を二つ設けているが、配光機構16の個数は、1個でも3個以上でもよい。また、本実施形態では、意匠プレート12の下端に配光機構16を設けているが、他の照射対象の位置に応じて、配光機構16は、意匠プレート12の上端や、左右端部に設けてもよい。例えば、意匠プレート12の上端に配光機構16を設け、車両のハイマウントストップランプ近傍の車体表面を「他の照射対象」として照射するようにしてもよい。この場合、光源の光は、ハイマウントストップランプと連動して点灯するようにすれば、ハイマウントストップランプ近傍の車体表面は、ハイマウントストップランプの補助照明のように機能することになる。
また、光源の種類は、LED18に限定されるものではなく、バルブ等でもよい。また、光源の点灯タイミングは、意匠プレート12と一緒に照射される他の照射対象の特性に応じて、適宜、変更されてもよい。
また、上述した説明では、第一、第二反射面26,28の幅方向端部のみを湾曲させているが、その他の部分も湾曲や傾斜させてもよい。例えば、上述した説明では、第一、第二反射面26,28の端部を湾曲させているが、湾曲に代えて傾斜角度を変えて光の反射方向を変更してもよい。すなわち、上述した実施形態では、第一、第二反射面26,28は、垂直平面を水平軸回りに回転させたように傾斜しているだけであるが、さらに、垂直平面を垂直軸回りにも回転させたように傾斜させてもよい。このように二軸回りに傾斜させることで、光の反射方向をより自由に調整できる。また、第一、第二反射面26,28の全面を、断面三角形や断面半円状の突起が連続して並ぶような形状(傾斜面や湾曲面が連続する形状)とし、第一、第二反射面26,28に当たった光が全て、様々な方向に反射するようにしてもよい。また、第一、第二反射面26,28の両方に、傾斜面または湾曲面を設ける必要はなく、いずれか一方にのみ、傾斜面または湾曲面を設けてもよい。また、本実施形態では、第一反射面26および第二反射面28に金属層を形成しているが、光を反射できるのであれば、こうした金属層は省略してもよい。
10 照明ユニット、12 意匠プレート、14 照射機構、16 配光機構、18 LED 、20 ライトホルダ、22 肉厚部、24 入射面、26 第一反射面、28 第二反射面、100 ライセンスプレート。
Claims (3)
- 透光材料からなり、車両の外表面に取り付けられる意匠プレートと、
前記意匠プレートの面に略直交する方向に進む光を前記意匠プレートの端部に向かって照射する光源と、
前記意匠プレートの端部に設けられ、前記光源からの光の一部を、前記意匠プレートの内面を進む方向に屈曲させ、前記光源からの光の他の一部を前記意匠プレートと異なる位置に設けられた他の照射対象に向かう方向に屈曲させる、配光機構と、
を備えることを特徴とする外装用照明ユニット。 - 請求項1に記載の外装用照明ユニットであって、
前記配光機構は、前記意匠プレートが、その端部において前記意匠プレートの厚み方向に突出させて肉厚にした肉厚部を含み、
前記肉厚部は、
前記光源からの光の一部を前記肉厚部内に入射させる入射面と、
前記入射面に対して角度を成すとともに前記光源からの光の他の一部を前記他の照射対象に向かう方向に反射させる第一反射面と、
前記入射面から入射して肉厚部内を進む光を、前記意匠プレートの面内を進む方向に反射させる第二反射面と、
を備えることを特徴とする外装用照明ユニット。 - 請求項2に記載の外装用照明ユニットであって、
前記第一反射面および第二反射面の少なくとも一方は、湾曲または二軸回りに傾斜した面を有する、ことを特徴とする外装用照明ユニット。
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