JP2015220209A - 燃料電池システムの運転方法、及び、燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システムの運転方法、及び、燃料電池システム Download PDF

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環樹 水野
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Abstract

【課題】燃料電池システムの発電効率を向上させる。【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、燃料電池の出力で充電可能な蓄電池とを備え、燃料電池及び蓄電池と系統電源とを連系して負荷を駆動する。需要電力が燃料電池の発電電力より大きい場合は、燃料電池の発電電力を定格最大発電電力、または需要電力のうちのいずれか低い方の電力まで上昇させる一方、不足分を蓄電池及び系統電源の電力で賄う(S22、S24)。また、需要電力が燃料電池の発電電力より小さく、かつ、蓄電池に充電可能な場合は、燃料電池の発電電力を所定の減少係数で時間経過と共に減少させる一方、余剰分を蓄電池に充電させる(S27、S28)。【選択図】 図5

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特にその運転方法に関する。
特許文献1は、燃料電池の発電電力を制御する方法として、需要電力の平均値を用いることで、瞬時変化を無視した出力指令を行う燃料電池発電装置を開示している。
また、特許文献2は、商用電源と連系して複数の負荷に電力を供給する燃料電池電力供給装置において、商用電源が停電した場合に、無瞬断で、商用電源と蓄電池を備えた負荷とを切り離し、燃料電池の定格出力に見合う負荷にのみ継続して電力を供給する燃料電池電力供給装置を開示している。
特開2002−198080号公報 特開平4−304126号公報
ところで、燃料電池の発電電力は定格最大発電電力近くが最も発電効率が高く、発電電力が下がるほど発電効率が低下していき、例えば、定格最大発電電力が700Wの場合、発電電力が350W以下になると、発電効率がより低下する。家庭で使用する電力量(需要電力)は、時間と共に変動し、需要電力が350W以下となることもある。このときに、需要電力の変動に追従して燃料電池の発電電力を変動させるような負荷追従運転を行うと、発電効率の低い領域で運転をすることになり、燃料電池システムの発電効率が低下する。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、燃料電池システムの発電効率を向上させることを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る燃料電池システムの制御方法は、燃料電池と、前記燃料電池の出力で充電可能な蓄電池とを備え、前記燃料電池及び前記蓄電池と系統電源とを連系して負荷を駆動する燃料電池システムの運転方法であって、需要電力と前記燃料電池の発電電力との比較結果、及び前記蓄電池の充電量に基づいて、前記燃料電池の発電電力の変化度合を決定し、前記蓄電池に対する充電或いは放電への切り替え運転、及び、前記変化度合に応じた発電電力での前記燃料電池の運転を各々制御することを特徴とする。
本発明によれば、燃料電池の発電効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態を示す燃料電池システム構成図 燃料電池の発電電力と発電効率との関係を示す図 従来及び同上実施形態における制御例を示す図 運転モード切り替えルーチンのフローチャート 第1の運転モードの運転制御ルーチンのフローチャート 需要電力の推移、及び、それに応じた燃料電池発電電力、蓄電池残容量並びに減少係数の推移を示す図 傾きの値と蓄電池が満充電になるまでの時間との関係を示す図
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態を示す燃料電池システムの構成図である。本実施形態の燃料電池システム(発電ユニット)は、燃料電池1、パワーコンディショナー2、補機9、蓄電池11、及び、制御装置100を含んで構成される。
燃料電池1は、複数の燃料電池セルの組立体(セルスタック)である。各燃料電池セルは、燃料極(アノード)と、酸化剤極(カソード)と、これらの間に配置された電解質層とを有している。燃料極には、水素含有燃料が供給され、酸化剤極には、酸化剤として空気(酸素を含む)が供給される。
従って、燃料電池1は、電解質層の一端側の燃料極に水素が供給され、電解質層の他端側の酸化剤極に酸素が供給されることで、水素と酸素との電気化学反応により、発電(直流電力を発生)する。
燃料極への水素含有燃料の供給のため、一般的には、炭化水素系の燃料(例えば都市ガス、LPG、灯油、メタノール、バイオ燃料など)を、改質触媒を用いて、水蒸気改質反応、部分酸化反応、自己熱改質反応などにより改質し、水素リッチな改質ガスを生成する燃料改質装置が用いられるが、図示は省略した。但し、燃料として改質処理を必要としない燃料(例えば、純水素ガス、水素富化ガス、水素吸蔵剤など)を用いる場合は、燃料改質装置自体を省略することができる。
パワーコンディショナー2は、燃料電池1で発生した直流電力を取り出すものであり、また、直流電力を交流電力に変換する。従って、パワーコンディショナー2は、燃料電池1で発生した直流電力を取り出して昇圧するDC/DCコンバータ3と、その後段で直流電力を交流電力に変換するDC/ACインバータ4とを含んで構成される。
パワーコンディショナー2の出力側(DC/ACインバータ4の出力側)は、系統連系リレー5を介して、系統電源6に接続されている。そして、系統連系リレー5と系統電源6との間からの分岐ラインに、家庭内負荷7が接続されている。
従って、系統連系時(系統連系リレー5のオン時)には、燃料電池1の発電電力がDC/DCコンバータ3及びDC/ACインバータ4を介して家庭内負荷7に供給され、燃料電池1の発電電力が家庭内負荷7の需要電力に満たない場合は、不足分として、系統電源6からの系統電力が家庭内負荷7に供給される。
パワーコンディショナー2は、更に、DC/DCコンバータ3とDC/ACインバータ4との間(以降、直流バス)からの2つの分岐ラインにそれぞれ介装されるDC/DCコンバータ8と、DC/DCコンバータ10とを含んで構成される。
DC/DCコンバータ8は、補機駆動用の降圧コンバータであり、その出力側は燃料電池システムの各種補機9に接続される。これにより、補機9は燃料電池1により駆動可能である。補機9には、発電ユニット側の機器(燃料供給ポンプ、空気供給ポンプ等)が含まれる。
DC/DCコンバータ10は、直流バスと蓄電池11との間で電圧を降圧/昇圧可能な双方向コンバータであり、蓄電池11に接続される。このDC/DCコンバータ10は、蓄電池11の充電/放電を制御可能であり、更に、直流バスに対して蓄電池11を接続/遮断する機能を備える。
燃料電池システムは、第1の運転モード及び第2の運転モードを有し、これらの運転モードを選択的に切り替え可能な切り替えスイッチ(図示せず)を備える。
第1の運転モードは、系統連系運転時に蓄電池11を使用するモードであり、第2の運転モードは、系統連系運転時に蓄電池11を使用しないモードである。
第1の運転モードについては、その詳細な動作については後述するが、基本的には、系統連系時において、燃料電池1の発電電力が家庭内負荷7の需要電力を上回った場合に、蓄電池11は余剰電力を充電し、また、燃料電池1の発電電力が家庭内負荷7の需要電力を下回った場合に、蓄電池11は、充電された電力を放出する。即ち、第1の運転モードは、需要電力の変動に対して蓄電池11の充放電を優先し、燃料電池1の発電電力をなるべく定格出力の範囲内に維持することで、発電効率の向上を目的とした運転である。
また、第2の運転モードでは、燃料電池1の発電電力が需要電力の変動に追従して変動する、いわゆる負荷追従運転を行う。より詳細には、負荷追従運転とは、需要電力が燃料電池1の発電電力より大きい場合は、燃料電池1の発電電力を定格最大発電電力、又は需要電力のうちのいずれか低い方の電力まで上昇させる一方、不足分を系統電源6の電力で賄い、逆に、需要電力が燃料電池1の発電電力より小さい場合は、燃料電池1の発電電力を需要電力まで減少させる運転のことをいう。
制御装置100は、マイクロコンピュータにより構成され、CPU、ROM、RAM及び入出力インターフェイスなどを備えており、系統連系時には、切り替えスイッチ、家庭内負荷7の需要電力と燃料電池1の発電電力との比較結果、蓄電池11の充電量に基づいて、燃料電池1の発電電力と、パワーコンディショナー2(DC/DCコンバータ3、DC/ACインバータ4、DC/DCコンバータ10等)の動作を制御する。尚、パワーコンディショナー2との間ではデータの送受信が可能である。
制御装置100による制御には、燃料電池1の発電電力の検知のため、燃料電池1から出力される電流・電圧を計測する電流・電圧計測器12等が用いられる。
制御装置100による制御には、更に、DC/ACインバータ4から出力される電流・電圧を計測する電流・電圧計測器13、系統電源6の電圧を計測する電圧計測器14、発電電力が系統電源6に逆潮流していないことを検知する電流計測器15等が用いられる。
制御装置100による発電電力の制御は、燃料電池1への燃料及び空気の供給量を制御することによって行う。多くの場合は燃料改質装置を備えるので、燃料供給量の制御は燃料改質装置へ供給する燃料量を制御することになる。
従って、制御装置100は、家庭内負荷7の需要電力に応じて設定される燃料電池1の発電電力目標値に従って(発電電力目標値を得るように)、燃料及び空気の供給量を制御することによって、燃料電池1の発電電力を制御する。
制御装置100はまた、燃料電池1の発電電力の制御と並行し、パワーコンディショナー2を制御する。具体的には、切り替えスイッチに基づいて、蓄電池11を直流バスに対して接続又は遮断する。また、燃料電池1の発電電力目標値に基づいて、燃料電池1から取り出す電流を設定・制御する。一例として、燃料電池1の発電電力目標値を燃料電池1の出力電圧で除算して、電流目標値を設定し、この電流目標値に従って、燃料電池1から取り出す電流(掃引電流)を制御する。
次に、本実施形態の燃料電池システムの系統連系運転時の制御方法について説明する。
図2は、燃料電池1の発電電力と発電効率との関係を示す。燃料電池システムの補機9の動力損失が燃料電池1の発電電力に関係なくほぼ固定値になっているため、燃料電池1は、その発電電力が定格最大発電電力(例では、700W)に近いほど発電効率は良くなるが、発電電力が所定の発電電力(例では、350W)以下になると、急激に発電効率が低下する。従って、燃料電池1は、350Wから700Wの領域(以降、高効率領域)で発電するのが、発電効率の点で好ましい。
この高効率領域での発電を長時間継続させるために、需要電力が高効率領域外まで低下した場合でも、燃料電池1の発電電力を維持し、その余剰電力(=発電電力−需要電力)を蓄電池11に充電することが考えられる。しかし、蓄電池11が満充電になると、余剰電力を蓄電池11に充電することができなくなるため、燃料電池1の発電電力を、需要電力まで、即ち、高効率領域外まで低下させざるを得ない。
本実施形態の燃料電池システムは、需要電力が燃料電池1の発電電力より小さい場合には、燃料電池1の発電電力を所定の減少係数で時間経過と共に減少させて、蓄電池11に充電させる余剰電力を少なくすることによって、蓄電池11が満充電になるまでの時間を延ばす。
図3は、蓄電池の放電容量(充電可能な最大容量)を仮に1kWhとした場合について、需要電力及び燃料電池1の発電電力が、始めは700Wであり、その後、需要電力が350Wに低下した場合の、燃料電池1の発電電力と蓄電池11の充放電動作との推移を示す。
図3(a)は、需要電力の変動を示す。図3(b)は、従来制御の例であり、需要電力が350Wに低下後、発電電力を700Wに維持し続けて、その余剰電力を蓄電池11に充電する場合の例である。この場合、需要電力が350Wに低下してから、171分後に蓄電池11が満充電となり、それ以降は、燃料電池1は負荷追従運転を行う。
一方、図3(c)は、本実施形態の例であり、需要電力が350Wに低下後、発電電力を一定の減少係数で徐々に減少させる場合の例である。この場合、需要電力が低下してから、342分後に蓄電池11が満充電となり、それ以降は、燃料電池1は負荷追従運転を行う。尚、図3(c)で表記した発電電力の推移や経過時間等は一例であり、減少係数又は蓄電池11の充電性能によって異なる。
蓄電池11が満充電となり、燃料電池1が負荷追従運転を行っているときに、需要電力が高効率領域外まで低下すると、燃料電池1は高効率領域外で運転することとなり、燃料電池1の発電効率が悪化する。逆に言えば、蓄電池11が満充電でないならば、需要電力が高効率領域外まで低下しても、その余剰電力を蓄電池11に充電することによって、燃料電池1の高効率領域での運転が継続可能となる。
本実施形態の燃料電池システムは、従来制御の例(図3(b))の結果と比較して、蓄電池11が満充電になるまでの時間が長くなり、従って、従来制御方法と比べて、高効率の運転が可能となる。
かかる構成を備えた燃料電池システムの運転制御について、図4及び図5を参照しつつ、説明する。図4は、運転モード切り替えルーチンのフローチャートを示し、図5は、第1の運転モードの運転制御ルーチンのフローチャートを示す。図4及び図5のフローチャートは、制御装置100により実行されるもので、制御装置100内の運転制御部として機能する。
S10では、制御装置100は、切り替えスイッチが第1の運転モードに設定されているか否かを判定し、切り替えスイッチが第1の運転モードの場合(YESの場合)は第1の運転モード(S11)に移行する。一方、切り替えスイッチが第1の運転モードに設定されていない場合(NOの場合)は第2の運転モード(S12)に移行する。ここで、第1の運転モード、及び第2の運転モードは、前述したように、蓄電池11を使用するか、しないか、の差異がある。
尚、運転モードの切り替えは、運転開始時にのみ行われてもよいし、運転中に切り替えスイッチを監視し、その変化に応じて行われてもよい。
次に、第1の運転モード(S11)での制御について、図5により説明する。S21では、需要電力が燃料電池1の発電電力以上であるか否かを判定し、需要電力が燃料電池1の発電電力以上であると判定された場合(YESの場合)は、S22に移行する。S22において、需要電力が定格最大発電電力より小さい場合には需要電力まで、需要電力が定格最大発電電力以上の場合には定格最大発電電力まで、燃料電池1の発電電力を所定の変化率(例えば、1W/秒)で上昇させて、S23に移行する。燃料電池1の発電電力の制御は、制御装置100が、発電電力目標値に従って燃料及び空気の供給量を制御し、パワーコンディショナー2が掃引電流を制御することによって行われる。なお、発電電力の変化率は、燃料電池の能力によって制限されることもあるが、定格最大発電電力に短時間で到達させるためにも、最大限の上昇率とするのが好ましい。
S23において、蓄電池11は放電可能(蓄電池11が空でない状態)であるか否かを判定する。放電可能でない場合(NOの場合)、即ち、蓄電池11が空の場合は、制御装置100は、DC/DCコンバータ10を制御して、蓄電池11を遮断するなどの方法により、蓄電池11が放電しないように制御する。また、S23において、放電可能である場合(YESの場合)、即ち、蓄電池11が空でないならば、制御装置100は、DC/DCコンバータ10を制御して、蓄電池11がその蓄電電力を放電するようにする(S24)。
尚、S23の判定条件として、蓄電池11の充電量が所定値以下であることなどを条件としてもよい。
ここで、燃料電池システムの出力電力は、S23においては、燃料電池1の発電電力であり、S24においては、燃料電池1の発電電力と、蓄電池11の放電電力との合計である。いずれの場合においても、燃料電池システムの出力電力が需要電力に満たない場合には、その不足分は、系統電源6によって賄われる。
一方、S21において、需要電力が燃料電池1の発電電力以上でないと判定された場合(NOの場合)は、S25に移行し、蓄電池11が充電可能(蓄電池11が満充電でない状態)か否かを判定する。蓄電池11が充電可能でない場合(NOの場合)、即ち、蓄電池11が満充電である場合は、制御装置100は、DC/DCコンバータ10を制御して、蓄電池11を遮断するなどの方法により、蓄電池11が充電しないように制御し、かつ、燃料電池1が負荷追従運転をするように、需要電力の変動に追従して燃料電池の発電電力を変動するように制御する(S26)。これにより、燃料電池1の発電電力は需要電力まで低下する。
一方、S25において、蓄電池11が充電可能であると判定された場合(YESの場合)は、制御装置100は、燃料電池1の発電電力を所定の減少係数で低下させ(S27)、発電電力の余剰電力を蓄電池11に充電するよう制御する(S28)。
ここで、前記所定の減少係数は、以下の式(1)に定義されるΔPである。
ΔP=(燃料電池の発電電力−需要電力)/(傾き×蓄電池残容量) ・・・(1)
傾きは、前記減少係数ΔPを可変設定するための設計上の値であり、ここでは1〜3の範囲で設定される。蓄電池残容量は、蓄電池11に充電可能な最大容量と充電量との差分である。
式(1)は、以下の式(2)、(3)から導出される。
蓄電池残容量=(燃料電池の発電電力−需要電力)×出力低下時間÷傾き ・・(2)
ΔP=(燃料電池の発電電力−需要電力)÷出力低下時間 ・・(3)
出力低下時間は、継続して発電電力を出力低下させる時間であり、式(2)から導き出される出力低下時間を、式(3)に代入することで、式(1)が導出される。
図6(a)は需要電力の推移を示し、需要電力が700Wで開始し、30分後に350Wに低下した場合の例である。図6(b)、図6(c)、図6(d)は、需要電力が図6(a)のように推移した場合において、式(1)の傾きをそれぞれ1、2、3に設定したときの、燃料電池1の発電電力、蓄電池11の残容量、及び、減少係数ΔPの推移を、シミュレーションにより算出した結果を示す。蓄電池残容量は500Wh、ΔPの上限は8W/分としてある
図7は、傾きの値を1〜3の範囲に設定したときの、燃料電池1の発電電力が350Wになるまでの時間(即ち、蓄電池11が満充電となり、燃料電池1が負荷追従運転切り替えに至るまでの時間)を示したものである。
これらの結果によると、燃料電池1の発電電力が350Wになるまでの時間は、傾きが1の場合が最も長く、傾きが3の場合が最も短い。従って、傾きが1の場合の方が、高効率領域内での運転をより長時間継続することができる。しかし、傾きが3の場合は、他の傾き(1又は2)の場合と比較して、特に発電低下が起こり始めてからの一定期間(例えば、90分までの期間)は、発電電力が他の傾きの場合と比べて高いため、この期間の間は、高効率領域内の中でも、比較的高い発電効率で運転が可能である。従って、発電低下の時間が短い場合には、傾き3の方が高い発電効率となる。
このように、最適な傾きの値は、需要電力の変動に応じて様々であるため、実際の燃料電池の運転時に用いる傾きの値は、蓄電池11の充電許容電流量、セルスタックの出力変化許容量、家庭需要の統計的データからの予測等に基づいて決定する。
一方、第2の運転モード(S12)は、負荷追従運転を行うものであり、その制御方法は、S22(需要電力が燃料電池1の発電電力以上の場合)、及びS25(需要電力が燃料電池1の発電電力以上でない場合)と同様である。
本実施形態によれば、需要電力と燃料電池1の発電電力との比較結果、及び蓄電池11の充電量に基づいて、燃料電池1の発電電力の変化度合を決定し、蓄電池11への充電或いは、放電への切り替え運転、及び変化度合に応じた発電電力での燃料電池1の運転を各々制御するものである。これによって、例えば、需要電力と燃料電池1の発電電力とを比較することのみによって、蓄電池11の充電或いは放電とを切り替える場合と比べて、高効率領域での運転時間を長くすることができ、燃料電池1の発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、需要電力が燃料電池1の発電電力より小さく、かつ、蓄電池11に充電可能な場合は、燃料電池1の発電電力を所定の減少係数で時間経過と共に減少させる。これによって、蓄電池11に充電させる余剰電力を少なくすることができ、その結果、蓄電池11が満充電になるまでの時間は長くなって、高効率領域での運転時間を長くすることができ、燃料電池1の発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、所定の減少係数は、少なくとも、蓄電池11に蓄電可能な残容量(蓄電池残容量)に応じて、又は、需要電力と燃料電池1の発電電力との差分、即ち、余剰電力に応じて設定される。これにより、様々な需要電力の変動に対応する燃料電池1の制御が可能となり、燃料電池1の発電効率を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、燃料電池システムは、蓄電池11を使用しない第2の運転モードでも動作可能である。従って、例えば、第1の運転モードでも燃料電池1の発電効率を向上させることができない場合(例えば、需要電力に変動が無い場合)には、第2の運転モードに切り替えて燃料電池システムを動作させることで、蓄電池1への負荷を軽減することができる。
また、本実施形態によれば、需要電力が燃料電池1の発電電力より大きい場合には、蓄電池11の蓄電電力を放電させ、さらに不足分を系統電源6により賄う。即ち、燃料電池1の発電電力の不足分を賄う場合には、蓄電池11の蓄電電力を優先使用するものである。これにより、蓄電池11の蓄電電力をより早く減らすことができ、その後急に需要電力が燃料電池1の発電電力より小さくなった場合にも、蓄電池11はより長い時間充電可能である。
尚、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 燃料電池
2 パワーコンディショナー
3 DC/DCコンバータ
4 DC/ACインバータ
5 系統連系リレー
6 系統電源
7 家庭内負荷
8 DC/DCコンバータ
9 補機
10 DC/DCコンバータ
11 蓄電池
12〜15 計測器
100 制御装置

Claims (8)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池の出力で充電可能な蓄電池とを備え、前記燃料電池及び前記蓄電池と系統電源とを連系して負荷を駆動する燃料電池システムの運転方法であって、
    需要電力と前記燃料電池の発電電力との比較結果、及び前記蓄電池の充電量に基づいて、前記燃料電池の発電電力の変化度合を決定し、前記蓄電池に対する充電或いは放電への切り替え運転、及び、前記変化度合に応じた発電電力での前記燃料電池の運転を各々制御することを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
  2. 燃料電池と、前記燃料電池の出力で充電可能な蓄電池とを備え、前記燃料電池及び前記蓄電池と系統電源とを連系して負荷を駆動する燃料電池システムの運転方法であって、
    需要電力が前記燃料電池の発電電力より大きい場合は、前記燃料電池の発電電力を定格最大発電電力、または需要電力のうちのいずれか低い方の電力まで上昇させる一方、不足分を前記蓄電池及び前記系統電源の電力で賄い、
    需要電力が前記燃料電池の発電電力より小さく、かつ、前記蓄電池に充電可能な場合は、前記燃料電池の発電電力を所定の減少係数で時間経過と共に減少させる一方、余剰分を前記蓄電池に充電させる第1の運転モードを有する、燃料電池システムの運転方法。
  3. 前記第1の運転モードと、需要電力の変動に追従して前記燃料電池の発電電力を変動させる第2の運転モードとを有し、これらの運転モードを切り替え可能であることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システムの運転方法。
  4. 前記所定の減少係数は、少なくとも、前記蓄電池に蓄電可能な残容量に応じて設定されることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載の燃料電池システムの運転方法。
  5. 前記所定の減少係数は、少なくとも、前記需要電力と前記燃料電池の発電電力との差分に応じて設定されることを特徴とする、請求項2〜請求項4のいずれか1つに記載の燃料電池システムの運転方法。
  6. 前記需要電力が前記燃料電池の発電電力より大きい場合に、不足分を前記蓄電池及び前記系統電源の電力で賄う際は、前記蓄電池の電力を優先使用することを特徴とする、請求項2〜請求項5のいずれか1つに記載の燃料電池システムの運転方法。
  7. 燃料電池と、前記燃料電池の出力で充電可能な蓄電池と、前記燃料電池及び前記蓄電池の直流出力を交流出力に変換して系統電源と連系するパワーコンディショナーと、前記燃料電池、前記蓄電池及び前記パワーコンディショナーを制御する制御装置と、を含んで構成される、燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、需要電力と前記燃料電池の発電電力との比較結果、及び前記蓄電池の充電量に基づいて、前記燃料電池の発電電力の変化度合を決定し、前記蓄電池への充電或いは放電への切り替え運転、及び、前記変化度合に応じた発電電力での前記燃料電池の運転を各々制御する運転制御部を備えることを特徴とする、燃料電池システム。
  8. 燃料電池と、前記燃料電池の出力で充電可能な蓄電池と、前記燃料電池及び前記蓄電池の直流出力を交流出力に変換して系統電源と連系するパワーコンディショナーと、前記燃料電池、前記蓄電池及び前記パワーコンディショナーを制御する制御装置と、を含んで構成される、燃料電池システムであって、
    前記制御装置は、需要電力が前記燃料電池の発電電力より大きい場合は、前記燃料電池の発電電力を定格最大発電電力、又は、需要電力のうちのいずれか低い電力まで上昇させる一方、不足分を前記蓄電池及び前記系統電源の電力で賄い、
    需要電力が前記燃料電池の発電電力より小さく、かつ、前記蓄電池に充電可能な場合は、前記燃料電池の発電電力を所定の減少係数で時間経過と共に減少させる一方、余剰分を前記蓄電池に充電させる運転制御部を備えることを特徴とする、燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017147121A (ja) * 2016-02-17 2017-08-24 本田技研工業株式会社 燃料電池システムの電力制御方法

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